IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニーの特許一覧

特表2022-541284分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置
<>
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図1
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図2
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図3
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図4
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図5
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図6
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図7
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図8
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図9
  • 特表-分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】分離可能な熱源および基材を有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20220914BHJP
【FI】
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022503491
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 IB2020056770
(87)【国際公開番号】W WO2021014322
(87)【国際公開日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】16/516,932
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594112886
【氏名又は名称】アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コックス,ケリ・ミーガン
(72)【発明者】
【氏名】スミス・ザ・サード,エドモンド・ストローザー
(72)【発明者】
【氏名】フランシス,ザカリー・ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン,サディアス
(72)【発明者】
【氏名】コナー,ビリー・ティー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA24
4B162AB12
4B162AB17
4B162AB32
4B162AB33
4B162AC12
4B162AC16
4B162AC23
(57)【要約】
本開示は、エアロゾル送達装置に関する。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置は、ホルダと、熱を生成するように構成された熱源を含む熱部分と、エアロゾル前駆体組成物を含む基材材料を含む基材部分とを備えてもよい。ホルダは、熱部分および基材部分を受容するように構成されてもよく、熱部分および基材部分は、互いに近接して配置されてもよく、熱部分および基材部分は、別個の構成要素であってよく、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
ホルダと、
熱を生成するように構成された熱源を含む熱部分と、
エアロゾル前駆体組成物を含む基材材料を具備する基材部分と、
を備え、
ホルダは、熱部分および基材部分を受容するように構成され、熱部分および基材部分は、互いに近接して配置され、熱部分および基材部分は別個の構成要素であり、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成されるエアロゾル送達装置。
【請求項2】
熱部分と基材部分とが、端部と端部とを向き合わせた構成で配置される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
熱部分と基材部分とが、隣り合わせた構成で配置される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
熱部分の長手方向軸線は、基材部分の長手方向軸線に対してオフセット角を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
熱部分と基材部分とが、上下構成で配置される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
熱部分と基材部分とが、互いに接触している、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
熱部分と基材部分との間に空間が存在する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
熱部分と基材部分との間に配置された熱伝達構成要素をさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
熱伝達構成要素は、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
熱伝達構成要素は、熱部分または基材部分のうちの1つ以上と一体である、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
基材部分は、基材材料の少なくとも一部を取り囲む外側ハウジングを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
熱部分は、熱源の少なくとも一部を取り囲む外側ハウジングを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
ホルダは、熱部分区画を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
ホルダは、基材部分区画を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
ホルダは、熱部分区画と、別個の基材部分区画とを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Aerosol Delivery Device with Separable Heat Source and Substrate」と題され、2019年7月19日に出願された米国特許出願第16/516,932号明細書の優先権および利益を主張する。
【0002】
本開示は、エアロゾル送達装置およびシステム、例えば喫煙品に関し、さらに具体的には、エアロゾルの生成のために、熱源、例えば可燃性炭素系点火源を利用するエアロゾル送達装置およびシステム(例えば、加熱式システムまたは電子タバコと一般に呼ばれる、タバコ、タバコ抽出物、ニコチン、合成ニコチン、非ニコチン香味料および他の材料の成分を吸入可能な形態で得るための喫煙品)に関する。そのような物品の成分は、タバコから作製されるかタバコに由来し、またはこれらの物品は、人間の摂取のためにその他の方法でタバコを組み込むことを特徴とすることができ、タバコおよび/または他のタバコ関連材料の成分を気化させて、人間の摂取のための吸入可能なエアロゾルを形成することができる。
【背景技術】
【0003】
タバコの燃焼に基づく喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙品が長年にわたって提案されてきた。例示的な代替品には、固体燃料もしくは液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達する装置、またはそのような熱源を提供するために化学反応が使用される装置が含まれている。例には、参照により本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品が挙げられる。
【0004】
喫煙品の改良品または代替品の要点は、典型的には、相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書ならびにGriffith,Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0220232号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電気式発熱源を参照されたい。商標名および商業的供給元によって参照される追加の種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電気式発熱源は、同じく参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に記載されている。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的な紙巻タバコまたは喫煙品には、参照により本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、Countsらの米国特許第5,060,671号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Countsらの米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国特許第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらの米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらの米国特許出願公開第2009/0260641号明細書および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書ならびにHonの国際公開第2010/091593号に記載されているものが含まれる。
【0005】
複数の順次配置されたセグメント化構成要素を有する喫煙品を組み立てるための様々な様式および方法が提案されてきた。例えば、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBarnesらの米国特許第5,469,871号明細書およびCrooksらの米国特許第7,647,932号明細書ならびにCrooksらの米国特許出願公開第2010/0186757号明細書、Stoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書およびConnerらの米国特許出願公開第2012/00673620号明細書に記載されている様々な種類の組立技術および方法を参照されたい。
【0006】
炭素質燃料要素を使用する特定の種類の紙巻タバコは、R.J.Reynolds Tobacco Companyから「Premier」、「Eclipse」および「Revo」という商標名で市販されている。例えば、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco、R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)およびInhalation Toxicology、12:5、1~58頁(2000)に記載されている紙巻タバコの種類を参照されたい。さらに、日本では、同様のタイプの紙巻タバコが、日本たばこ産業株式会社から「Steam Hot One」という商品名で販売されている。
【0007】
場合によっては、一部の喫煙品、特に従来の巻紙材料を使用するものは、巻紙材料に近接した燃料源によって達成される高温のために、点火可能な燃料源を覆う巻紙材料を焦がす傾向もある。これは、一部の消費者の喫煙体験の楽しさを低減する可能性があり、喫煙品のエアロゾル送達構成要素によって消費者に送達される香味を覆い隠すか、望ましくないように変化させる可能性がある。さらなる例では、従来型の喫煙品は、使用中に(例えば、炭素燃焼の生成物として)一酸化炭素および/または二酸化炭素などの比較的顕著なレベルのガスを生成する可能性がある。さらに別の例では、従来型の喫煙品は、エアロゾル形成成分をエアロゾル化することに関して不十分な性能の影響を受ける可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第4,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第4,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献23】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献34】国際公開第2010/091593号
【特許文献35】米国特許第5,469,871号明細書
【特許文献36】米国特許第7,647,932号明細書
【特許文献37】米国特許出願公開第2010/0186757号明細書
【特許文献38】米国特許出願公開第2012/0042885号明細書
【特許文献39】米国特許出願公開第2012/00673620号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco、R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)
【非特許文献2】Inhalation Toxicology、12:5、1~58頁(2000)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、従来型の喫煙品に時に関連する技術的問題のうちの1つ以上に対処する喫煙品を提供することが望ましいであろう。さらに、使いやすく、再利用可能な構成要素を提供する喫煙品を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、エアロゾル送達装置、およびエアロゾル送達装置とともに使用するためのカートリッジに関する。本開示は、限定ではなく、以下の例示的な実施形態を含む。
【0012】
例示的な実施形態1:ホルダと、熱を生成するように構成された熱源を含む熱部分と、エアロゾル前駆体組成物を含む基材材料を含む基材部分とを備えるエアロゾル送達装置であって、ホルダは、熱部分および基材部分を受容するように構成され、熱部分および基材部分は、互いに近接して配置され、熱部分および基材部分は、別個の構成要素であり、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成されるエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態2:熱部分と基材部分とが、端部と端部とを向かい合わせた構成で配置される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態3:熱部分と基材部分とが、隣り合わせた構成で配置される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0015】
例示的な実施形態4:熱部分の長手方向軸線は、基材部分の長手方向軸線に対してオフセット角を有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0016】
例示的な実施形態5:熱部分と基材部分とが、上下構成(over-under arrangement)で配置される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0017】
例示的な実施形態6:熱部分と基材部分とが、互いに接触している、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0018】
例示的な実施形態7:熱部分と基材部分との間に空間が存在する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0019】
例示的な実施形態8:熱部分と基材部分との間に配置された熱伝達構成要素をさらに含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0020】
例示的な実施形態9:熱伝達構成要素は、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0021】
例示的な実施形態10:熱伝達構成要素は、熱部分または基材部分のうちの1つ以上と一体である、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0022】
例示的な実施形態11:基材部分は、基材材料の少なくとも一部を取り囲む外側ハウジングを含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0023】
例示的な実施形態12:熱部分は、熱源の少なくとも一部を取り囲む外側ハウジングを含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0024】
例示的な実施形態13:ホルダは、熱部分区画を含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0025】
例示的な実施形態14:ホルダは、基材部分区画を含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0026】
例示的な実施形態15:ホルダは、熱部分区画と、別個の基材部分区画とを含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0027】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本発明は、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているかどうかにかかわらず、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の上述の実施形態の任意の組合せ、ならびに本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組合せを含む。本開示は、文脈上他に明確に指示されない限り、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が、組合せ可能であるように意図された通りに見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0028】
本開示は上述の一般的な用語で記載しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本開示の一実施形態による、ホルダおよび取外し可能なカートリッジを含むエアロゾル送達装置の斜視図を示す。
図2】本開示の一実施形態による、カートリッジの斜視図を示す。
図3】本開示の一実施形態による、図2のカートリッジの長手方向断面図を示す。
図4】本開示の一実施形態による、エアロゾル送達装置の上面概略図を示す。
図5】本開示の一実施形態による、分離可能な熱部分および基材部分の斜視概略図を示す。
図6】本開示の一実施形態による、エアロゾル送達装置の上面概略図を示す。
図7】本開示の一実施形態による、分離可能な熱部分および基材部分の斜視概略図を示す。
図8】本開示の一実施形態による、エアロゾル送達装置の正面概略図を示す。
図9】本開示の一実施形態による、分離可能な熱部分および基材部分の斜視概略図を示す。
図10】本開示の一実施形態による、エアロゾル送達装置の上面概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化され、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0031】
本開示は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料が加熱されて、エアロゾルおよび/または吸入可能な物質を形成する物品(およびその組立ておよび/または製造)の説明を提供する。そのような物品は、「手持ち式」装置と見なされるのに十分に小型であることが最も好ましい。好ましい態様では、物品は喫煙品として特徴付けられる。本明細書で使用される用語「喫煙品」は、その物品および/または装置のいかなる構成要素も実質的に燃焼させることなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという感覚の多く(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)を提供する物品および/または装置を意味することを意図する。本明細書で使用される用語「喫煙品」は、動作中に、物品または装置が、タバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるエアロゾルの意味での煙を生成することを必ずしも意味せず、むしろ、物品または装置が、物品および/または装置の特定の構成要素、要素などの揮発または気化に起因する(煙状として記述されるように見なされ得る目に見えるエアロゾルと見なされるエアロゾル内の蒸気を含む)蒸気を生成することを意味する。好ましい態様では、喫煙品として特徴付けられる物品または装置は、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込んでいる。
【0032】
前述のように、特定の好ましいエアロゾル送達装置のエアロゾル生成構成要素は、そのいかなる成分も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のいくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置のユーザは、喫煙者が従来型の喫煙品を使用するのと同じように、その構成要素を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。
【0033】
本開示の物品または装置はまた、蒸気生成物品、エアロゾル送達物品または薬剤送達物品であるとして特徴付けられる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態の1つ以上の物質を提供するように構成可能である。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(例えば、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)である。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(例えば、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)である。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。いくつかの実施形態では、用語「蒸気」および「エアロゾル」は交換可能としてもよい。したがって、簡単にするために、本開示を説明するために使用される用語「蒸気」および「エアロゾル」は、別段の指定がない限り交換可能であると理解される。
【0034】
本開示の喫煙品は、使用時に、従来型の喫煙品(例えば、炎によって点火することにより使用され、続いて燃やされおよび/または燃焼されるタバコを吸入することにより使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際の個人の多くの物理的作用を受ける。例えば、本開示の喫煙品のユーザは、従来型の喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端を吸引し、選択された時間間隔で吸煙する。
【0035】
システムは、一般に、いわゆる「タバコ加熱製品」などの喫煙品に関連する実施形態に関して本明細書に記載されているが、機構、構成要素、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連付けられてもよいことを理解されたい。例えば、本明細書に提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、加熱式紙巻タバコ、および本明細書に開示される製品のいずれかのための関連する梱包の実施形態と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として論じられ、様々な他の製品および方法で具体化および使用され得ることを理解されたい。
【0036】
本開示の喫煙品は、一般に、ハウジング、外側ラップまたは包装、ケーシング、構成要素、モジュール、部材などのある種の筐体内に設けられるか収容される多数の要素を含む。筐体の全体的な設計は可変であり、喫煙品の全体の大きさおよび形状を画定する筐体の形式または構成も可変である。すべてではないがいくつかの実施形態では、筐体の全体的な設計、大きさおよび/または形状は、従来の紙巻タバコまたは葉巻のものに類似している。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に似た筐体は、筐体を形成するために係合される分離可能な構成要素、部材などを含む。例えば、そのような喫煙品は、いくつかの態様では、ホルダと、エアロゾル送達構成要素(例えば、基材材料など)および熱源構成要素を含むカートリッジとを含む分離可能な構成要素を含み得る。様々な態様では、熱源は、熱を生成して、例えば、固体または液体の形態(例えば、ビーズ、シート、細断片、ラップ)の押出構造および/または基材、エアロゾル前駆体組成物と結合された基材材料、タバコおよび/またはタバコ関連材料、例えば、タバコから直接分離された、タバコに自然に見出される材料、または合成的に調製された材料などを含む基材材料をエアロゾル化することができ得る。いくつかの実施形態では、押出構造は、タバコ製品、またはタバコと他の材料、例えばセラミック粉末などとの複合物を具備してもよい。他の実施形態では、多孔質セラミックビーズにタバコ抽出物/スラリーが担持され得る。他の実施形態は、非タバコ製品が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を担持した多孔質ビーズ/粉末(セラミック)が使用され得る。他の実施形態では、セラミック粉末およびエアロゾル前駆体組成物の押出スラリーから作製されたロッド/シリンダが使用されてもよい。
【0037】
本開示の特定の態様によれば、使いやすく、再利用可能な構成要素を提供する喫煙品を提供することが有利となり得る。図1は、本開示の一実施形態による、そのような喫煙品の斜視図を示す。特に、図1は、取外し可能なカートリッジ102とホルダ104とを含む喫煙品100の斜視図を示している。ホルダ104は、本体部分120と、ホルダ104の吸い口端に配置されたマウスピース部分122とを含む。ホルダの様々な実施形態では、本開示の取外し可能なカートリッジが受容される構造および方法が異なり得るが、図示される実施形態では、取外し可能なカートリッジ102は、ホルダ104の本体部分120の受容端上に画定されたキャビティ106内に長手方向に取外し可能に受容されるように構成される。本開示の取外し可能なカートリッジとともに使用され得る1つ以上のホルダのいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年7月13日に出願され、「Smoking Article with Detachable Cartridge」と題された米国特許出願第16/035,103号明細書に記載されている。
【0038】
様々な実施形態では、本開示の熱部分および基材部分は、様々な異なるホルダで使用され得る。いくつかの例は、本開示とともに使用され得るホルダであり、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年7月19日に出願され、「Holder for Aerosol Delivery Device with Detachable Cartridge」と題された米国特許出願第16/516,573号明細書、2019年7月19日に出願され、「Aerosol Delivery Device with Sliding Sleeve」と題された米国特許出願第16/516,601号明細書、2019年7月19日に出願され、「Aerosol Delivery Device with Clamshell Holder for Cartridge」と題された米国特許出願第16/516,621号明細書、および7月19日に出願され、「Aerosol Delivery Device with Rotatable Enclosure for Cartridge」と題された米国特許出願第16/516,821号明細書に含まれている。
【0039】
図2は、本開示の例示的な実施形態による、図1の取外し可能なカートリッジ102の斜視図を示す。図示される実施形態では、取外し可能なカートリッジ102は、熱源109を備える熱部分108と、基材材料116を備える基材部分110と(図3を参照)、熱源109および基材材料116の少なくとも一部を包囲するように構成された外側ハウジング112とを含む。図示される実施形態では、カートリッジ102およびホルダ104は、略円筒形の全体形状を有するが、様々な他の実施形態では、これらの構成要素のいずれか一方または両方(および/またはそれらの副構成要素のいずれか、例えば、本体部分および/またはマウスピース部分、ホルダ、および/または熱源、外側ハウジング、および/またはカートリッジの基材材料などが、異なる形状を有し得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、ホルダまたはカートリッジの一方または両方(および/またはそれらの副構成要素のいずれか)は、略長方形の形状、例えば、略長方形の直方体形状を有してもよい。他の実施形態では、ホルダまたはカートリッジの一方または両方(および/またはそれらの副構成要素のいずれか)は、他の手持ち式の形状を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ホルダは、小さなボックス形状、様々なポッドモッド(pod mod)形状、またはフォブ(fob)形状を有してもよい。本開示に適用可能であり得るカートリッジ構成のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年7月18日に出願され、「Aerosol Delivery Device with Consumable Cartridge」と題された米国特許出願第16/515,637号明細書に見出されることができる。
【0040】
様々な実施形態では、熱源は、その点火時に熱を生成するように構成され得る。図示される実施形態では、熱源109は、略円筒形状を有し、可燃性炭素質材料を組み込んだ可燃性燃料要素を備える。他の実施形態では、熱源は、異なる形状、例えば、立方体または六角形の断面を有するプリズム形状を有してもよい。炭素質材料は、一般に、高い炭素含量を有する。好ましい炭素質材料は、主に炭素から構成され、および/または典型的には、乾燥重量基準で約60パーセント超、一般に約70パーセント超、多くの場合約80パーセント超、頻繁に約90パーセント超の炭素含量を有する。
【0041】
場合によっては、熱源は、可燃性炭素質材料以外の要素(例えば、粉末タバコまたはタバコ抽出物などのタバコ成分;香味剤;塩化ナトリウム、塩化カリウムおよび炭酸ナトリウムなどの塩;熱安定性グラファイト中空円筒形(例えば、管)繊維;酸化鉄粉末;ガラスフィラメント;粉末炭酸カルシウム;アルミナ顆粒;アンモニア塩などのアンモニア源;および/またはグアーガム、アルギン酸アンモニウムおよびアルギン酸ナトリウムなどのバインダ)を組み込んでいてもよい。他の実施形態では、熱源は、例えば、複数の点火可能なビーズなどの複数の点火可能な物体を具備してもよい」。他の実施形態では、熱源は、組成または相対含有量の点で、上記のものと異なっていてもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、様々な形態の炭素、例えば、グラファイトまたはグラフェンが熱源として使用されてもよい。他の実施形態では、熱源は、増加したレベルの活性炭素、様々な多孔度の炭素、様々な量の炭素、任意の上述の成分のブレンドなどを有し得る。さらに他の実施形態では、熱源は、例えば、その点火時に熱を生成するように構成された可燃性液化ガスなどの非炭素熱源を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、液化ガスは、石油ガス(LPGまたはLPガス)、プロパン、プロピレン、ブチレン、ブタン、イソブテン、メチルプロパンまたはn-ブタンのうちの1つ以上を具備してもよい。さらに他の実施形態では、熱源は、化学反応に基づく熱源を具備してもよく、熱源の点火は、2つ以上の個々の成分の相互作用を含む。例えば、化学反応に基づく熱源は、金属剤および活性化溶液を含み得、金属剤と活性化溶液とが接触すると熱源が活性化される。化学に基づく熱源のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBanerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書に見出され得る。熱源の組合せも可能である。
【0042】
適用可能な熱源の特定の寸法は変動し得るが、図示される実施形態では、熱源109は、約5mm~約20mmの包括的範囲の長さを有し、いくつかの実施形態では、約17mmとしてもよく、約3mm~約8mmの包括的範囲の全体径としてもよく、いくつかの実施形態では、約4.8mm(およびいくつかの実施形態では、約7mm)としてもよい。
【0043】
他の実施形態では、熱源は様々な方法で構築されてもよいが、図示される実施形態では、熱源109は、粉砕または粉末化された炭素質材料を使用して押し出されるか、または配合され、乾燥重量基準で約0.5g/cm超、多くの場合約0.7g/cm超、頻繁に約1g/cm超の密度を有する。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRiggsらの米国特許第5,551,451号明細書およびBorschkeらの米国特許第7,836,897号明細書に記載されている燃料源構成要素、配合物および設計の種類を参照されたい。
【0044】
様々な実施形態では、熱源は、例えば、略中実の円筒形または中空円筒形(例えば、管)の形状を含む様々な形態を有してもよいが、図示される実施形態の熱源109は、熱源109の第1の端部から、熱源109が有する反対側の第2の端部まで長手方向に延在する複数の内部通路114を含む略円筒形状を有する押出モノリシック炭素質材料を含む。図示される実施形態では、単一の中央内部通路114aを備える約13個の内部通路114と、中央内部通路114aから離隔され、中央内部通路114aと同様の大きさ(例えば、直径)を有する6個の周囲内部通路114bと、熱源109の外面から離隔され、中央内部通路114aの直径よりも直径が小さい6個の周辺内部通路114cとが存在する。他の実施形態では、複数の内部通路が存在する必要はなく、および/または複数の内部通路が他の形態および/または大きさをとり得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、わずか2つの内部通路が存在してもよく、さらに他の実施形態は、わずか1つの内部通路を含んでもよい。さらに他の実施形態は、内部通路をまったく含まなくてよい。追加の実施形態は、直径および/または形状が等しくなくてよく、熱源内に不均等に離隔され、および/または配置され得る複数の内部通路を含んでもよい。
【0045】
図には示されていないが、いくつかの実施形態は、代替的または追加的に、熱源の第1の端部からその反対側の第2の端部まで長手方向に延在する1つ以上の周溝を含んでもよいが、他の実施形態では、溝は、熱源の全長にわたって延在する必要はない。いくつかの実施形態では、そのような溝は、幅および深さが略等しくてよく、熱源の円周の周りに略等しく分布されてもよい。そのような実施形態では、わずか2つの溝が存在してもよく、さらに他の実施形態は、わずか1つの溝を含んでもよい。さらに他の実施形態は、溝をまったく含まなくてよい。追加の実施形態は、幅および/または深さが等しくなくてよく、熱源の円周の周りに不均等に離隔され得る複数の溝を含んでもよい。さらに他の実施形態では、熱源は、押出モノリシック炭素質材料の第1の端部から、その反対側の第2の端部まで長手方向に延在するフルートおよび/またはスリットを含んでもよい。いくつかの実施形態では、熱源は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるLobovskyの米国特許第7,615,184号明細書に開示されている種類の発泡プロセスで形成された発泡炭素モノリスを具備してもよい。したがって、いくつかの実施形態は、熱源を点火するのにかかる時間の短縮に関して利点を提供し得る。いくつかの他の実施形態では、熱源は、断熱材の層(図示せず)と共押し出しされ、それにより、製造時間および費用を削減し得る。燃料要素の他の実施形態は、Brooksらの米国特許第4,922,901号明細書に記載されている種類の炭素繊維、またはTakeuchiらの米国特許出願公開第2009/0044818号明細書に開示されているような他の熱源の実施形態を含み、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。デボス熱源システムを含む熱源、方法、およびそのような熱源を含む喫煙品のさらなる例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年2月22日に出願され、「System for Debossing a Heat Generation Member,a Smoking Article Including the Debossed Heat Generation Member,and a Related Method」と題された米国特許出願第15/902,665号明細書に開示されている。
【0046】
一般に、熱源からエアロゾル化可能構成要素への熱の適用によって形成される/揮発するエアロゾル(およびユーザへの送達のために同様に提供される任意の風味材料、薬剤など)がマウスピースを介してユーザに送達可能であるように、熱源は、1つ以上のエアロゾル化可能構成要素を有するエアロゾル送達構成要素(例えば、基材部分)の十分近くに配置される。すなわち、熱源が基材構成要素を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成、放出または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成するまたは生成する(form or generate)、形成しているまたは生成している(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出される。さらに、本開示の背景技術の項に列挙されている代表的な製品などの市販の電子喫煙品を考慮して、様々な喫煙品の要素の選択が理解される。
【0047】
図3は、図1のカートリッジ102の長手方向断面図を示す。図に示すように、図示される実施形態の基材材料116は、互いに反対側の第1および第2の端部を有し、熱源109は、基材材料116の第1の端部に隣接して配置される。カートリッジの様々な構成要素の寸法は、特定の用途の必要性に応じて変えてもよいが、図示される実施形態では、カートリッジ102は、約10mm~約50mmの包括的範囲の全長、および約2mm~約20mmの包括的範囲の直径を有してもよい。加えて、図示される実施形態では、ハウジング112は、約0.05mm~0.5mmの包括的範囲の厚さを有してもよい。さらに、図示される実施形態では、基材材料116は、ハウジング112の厚さに対応するために、約5mm~50mmの包括的範囲の長さ、およびカートリッジ全体の直径よりもわずかに小さい直径、例えば、約2.9mm~約9.9mmの包括的範囲の直径を有してもよい。
【0048】
図示される実施形態では、基材部分110は、単一のセグメントを有する基材材料116を具備するが、他の実施形態では、基材部分は、1つ以上の追加の基材材料セグメントを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、喫煙品100は、互いに反対側の第1および第2の端部を有する第2の基材材料セグメント(図示せず)をさらに具備してもよい。様々な実施形態では、基材材料のうちの1つ以上は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物とともに、タバコまたはタバコ関連材料を含んでもよい。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料でなくてもよい。単数の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための他の可能な組成物、構成要素および/または添加物については、以下にさらに詳細に説明される。後続の説明は、本明細書に記載の喫煙品で使用可能な任意の基材材料(例えば、図示される実施形態の基材材料116など)に適用可能であるべきであることに留意されたい。
【0049】
図1も参照すると、図示される実施形態の熱源109の点火は、基材材料116に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。様々な実施形態では、マウスピース部分122は、ユーザによってマウスピース部分122に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、そこを通して受容するように構成される。いくつかの実施形態では、マウスピース部分122は、フィルタを備えてもよく、フィルタは、マウスピース部分122に加えられた吸引に応答して、そこを通してエアロゾルを受容するように構成される。様々な実施形態では、フィルタは、いくつかの態様では、受容端に対向する、ホルダの端部に近接して半径方向および/または長手方向に配置された円形ディスクとして設けられてもよい。このように、マウスピース部分122を吸引すると、フィルタは、喫煙品100のホルダ104を通って流れるエアロゾルを受容し得る。いくつかの実施形態では、フィルタは個別のセグメントを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態は、濾過を提供するセグメント、引込抵抗を提供するセグメント、エアロゾルが冷却するための空間を提供する中空セグメント、他のフィルタセグメント、および上記のいずれか1つまたは任意の組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、フィルタはまた、風味材料添加物を提供してもよい。いくつかの実施形態では、フィルタは、交換可能であり得る1つ以上のフィルタセグメントを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、例えば、異なる引込み抵抗および/または異なる香味を提供するフィルタセグメントを含む1つ以上のフィルタセグメントは、装置を用いたユーザの体験をカスタマイズするために交換可能であってよい。風味材料を添加するように構成された香味添加材料および/または成分のいくつかの例は、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年5月10日に出願され、「Flavor Article for an Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第16/408,942号明細書、2018年3月26日に出願され、「Aerosol Delivery Device Providing Flavor Control」と題された米国特許出願第15/935,105号明細書、および2019年3月14日に出願され、「Aerosol Delivery Device Providing Flavor Control」と題された米国特許出願第16/353,556号明細書に見出されることができる。
【0050】
好ましくは、基材材料の要素は、著しく熱分解(例えば、炭化、焦げ付き、または燃焼)せず、エアロゾル化された成分は、フィルタ(存在する場合)を含む喫煙品を通って、ユーザの口に引き込まれる空気に取り込まれる。図示される実施形態の喫煙品100では、基材材料116は、略円筒形の部分に一緒に形成された複数のタバコビーズを具備する。ただし、様々な実施形態では、基材材料は、以下にさらに詳細に説明するように、様々な異なる組成物およびそれらの組合せを具備してもよい。
【0051】
一実施形態では、例えば、基材材料は、カットフィラー形態の風味豊かな芳香性タバコのブレンドを含んでもよい。別の実施形態では、基材材料は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPryorらの米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらの米国特許第4,889,143号明細書およびRakerの米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含んでもよい。さらに、再構成されたタバコ材料は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれるChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載の種類の紙巻タバコ用の再構成されたタバコ紙を含んでもよい。例えば、再構成されたタバコ材料は、タバコおよび/またはタバコ関連材料を含有するシート状材料を含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、基材材料は、再構成されたタバコ材料の巻かれたロールから形成されてもよい。別の実施形態では、基材材料は、再構成されたタバコ材料の細断片、細片などから形成されてもよい。別の実施形態では、タバコシートは、熱伝導性構成要素を含んでも含まなくてもよい重ね合わせ層(例えば、ギャザーウェブ)を含んでもよい。繊維状充填剤材料、エアロゾル形成材料および複数の熱伝導性構成要素によって形成された初期基材シートの一連の重ね合わせ層(例えば、ギャザーウェブ)を含む基材部分の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年2月26日に出願され、「Heat Conducting Substrate For Electrically Heated Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/905,320号明細書に記載されている。
【0052】
いくつかの実施形態では、基材材料は、タバコ関連材料を有する複数のマイクロカプセル、ビーズ、顆粒などを含有してもよい。例えば、代表的なマイクロカプセルは、形状がほぼ球形であってよく、タバコ由来抽出物などの液体中心領域を含む外側カバーまたはシェルを有してもよい。いくつかの実施形態では、基材材料のうちの1つ以上は、中空円筒形の形状にそれぞれが形成された複数のマイクロカプセルを含有してもよい。いくつかの実施形態では、基材材料のうちの1つ以上は、中空円筒形の形状に形成された複数のマイクロカプセルの構造的形状および/または完全性を維持するように構成されたバインダ材料を含有してもよい。
【0053】
基材材料のうちの1つ以上に使用されるタバコは、黄色種タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコ、メリーランドタバコ、暗色タバコ、暗色火干タバコおよびラスチカタバコ、ならびに他の希有もしくは特製タバコ、またはそれらのブレンドなどのタバコを含んでもよく、あるいはこれらに由来するものであってもよい。様々な代表的なタバコの種類、タバコの加工種類、およびタバコブレンドの種類は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるLawsonらの米国特許第4,836,224号明細書、Perfettiらの米国特許第4,924,888号明細書、Brownらの米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらの米国特許第5,159,942号明細書、Gentryの米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらの米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらの米国特許第6,701,936号明細書、Dominguezらの米国特許第6,730,832号明細書、Liらの米国特許第7,011,096号明細書、Liらの米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらの米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらの米国特許出願公開第2004/0255965号明細書、BeremanのPCT公開国際公開第02/37990号およびBombickらのFund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997)に記載されている。
【0054】
本開示のさらに他の実施形態では、基材材料は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水および/またはバインダ材料を具備するか、それらから本質的に構成される押出構造を含んでもよいが、特定の配合物は、バインダ材料を含まなくてよい。様々な実施形態では、好適なバインダ材料は、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸カリウムおよびアルギン酸ナトリウムなどのアルジネートを含有してもよい。アルジネート、特に高粘度アルジネートは、制御されたレベルの遊離カルシウムイオンと組み合わせて使用されてもよい。他の好適なバインダ材料には、Aqualon Co.製のKlucel Hなどのヒドロキシプロピルセルロース;The Dow Chemical Co.製のMethocel K4MSなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース;Aqualon Co.製のNatrosol 250 MRCSなどのヒドロキシエチルセルロース;FMC製のAvicelなどの微結晶セルロース;The Dow Chemical Co.製のMethocel A4Mなどのメチルセルロース;ならびにHercules Inc.製のCMC 7HFおよびCMC 7H4Fなどのナトリウムカルボキシメチルセルロースが含まれる。さらに他の可能なバインダ材料には、デンプン(例えば、コーンスターチ)、グアーガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチンおよびキサンタンガムが含まれる。いくつかの実施形態では、2つ以上のバインダ材料の組合せまたはブレンドが使用されてもよい。バインダ材料の他の例は、例えば、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれるJakobらの米国特許第5,101,839号明細書およびRakerらの米国特許第4,924,887号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成材料は、バインダ材料(例えば、アルギン酸プロピレングリコール)の一部として提供されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、バインダ材料は、タバコまたは他のバイオマスに由来するナノセルロースを含有してもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、基材材料は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるStoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書に記載されているように、押出材料を含有してもよい。さらに別の実施形態では、基材材料は、マルメライザー処理された、および/またはマルメライザー処理されていないタバコから形成された押出構造および/または基材を含有してもよい。マルメライザー処理されたタバコは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBanerjeeらの米国特許第5,105,831号明細書によって知られている。マルメライザー処理されたタバコは、本明細書に記載のバインダ、および/または香味剤と併せて、グリセロール(約20~約30重量パーセント)、炭酸カルシウム(一般に約10~約60重量パーセント、多くの場合、約40~約60重量パーセント)とともに、約20~約50パーセント(重量)のタバコブレンドを粉末形態で含む。様々な実施形態では、押出材料は、1つ以上の長手方向開口部を有してもよい。
【0056】
様々な実施形態では、基材材料は、その中で利用される様々な量の材料に基づいて様々な構造をとり得る。例えば、サンプル基材材料は、最大約98重量%、最大約95重量%または最大約90重量%のタバコおよび/またはタバコ関連材料を含有してもよい。サンプル基材材料はまた、最大約25重量%、約20重量%または約15重量%の水、特に、約2重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%または約7重量%~約15重量%の水を含有してもよい。香味など(例えば、ニコチンなどの薬剤を含む)は、エアロゾル送達構成要素の最大約10重量%、最大約8重量%または最大約5重量%を構成してもよい。
【0057】
追加的または代替的に、基材材料は、タバコ、グリセリン、水および/またはバインダ材料を含むか、それらから本質的に構成される押出構造および/または基材を具備してもよく、エアロゾル生成プロセス全体にわたってその構造を実質的に維持するようにさらに構成される。すなわち、基材材料は、エアロゾル生成プロセス全体にわたってその形状を実質的に維持するように構成されてもよい(例えば、基材材料は、加えられた剪断応力下で連続的に変形しない)。そのような例示的な基材材料は、液体および/またはいくらかの含水量を含み得るが、基材は、エアロゾル生成プロセス全体にわたって実質的に固体のままであってもよく、エアロゾル生成プロセス全体にわたって構造的完全性を実質的に維持し得る。実質的に固体の基材材料に適した例示的なタバコおよび/またはタバコ関連材料は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAdemeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Whiteの米国特許第6,204,287号明細書およびHearnらの米国特許第5,060,676号明細書に記載されている。
【0058】
いくつかの実施形態では、喫煙品内で使用される基材材料の量は、物品が許容可能な感覚特性および感覚刺激特性、ならびに望ましい性能特性を示すような量であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、多くの点でタバコの煙の出現に似ている目に見える主流エアロゾルを生成するために、エアロゾル前駆体組成物、例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコールなどが基材材料内で使用されてもよい。例えば、喫煙品の基材材料に組み込まれるエアロゾル前駆体組成物の量は、約3.5グラム以下、約3グラム以下、約2.5グラム以下、約2グラム以下、約1.5グラム以下、約1グラム以下または約0.5グラム以下の範囲であってよい。
【0059】
別の実施形態によれば、本開示による喫煙品は、例えば、セラミック材料などの多孔質不活性材料を具備する基材材料を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、様々な細孔形態を有する様々な形状および外形(例えば、ビーズ、ロッド、管など)のセラミックが使用されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物などの非タバコ材料がセラミックに担持されてもよい。別の実施形態では、基材材料は、例えば、タバコ由来抽出物などのタバコ関連材料と化学的および/または物理的に実質的に反応しない多孔質不活性材料を含んでもよい。さらに、上記のものなどの押出タバコは、多孔質であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、押出タバコ材料は、押出プロセス中に発泡剤として機能する不活性ガス、例えば窒素などを有してもよい。
【0060】
上記のように、様々な実施形態では、基材材料のうちの1つ以上は、エアロゾル前駆体組成物(例えば、保湿剤、例えば、プロピレングリコール、グリセリンなど)および/または少なくとも1つの香味剤、ならびに熱源による基材材料の点火、熱分解、燃焼および/または焦げ付きの防止を助けるように構成された難燃性/燃焼遅延剤(例えば、リン酸二アンモニウムおよび/または別の塩)を組み込むように処理、製造、生成および/または加工されたタバコ、タバコ成分および/またはタバコ由来材料を含んでもよい。喫煙品にタバコを組み込むための様々な様式および方法、特に、喫煙品内の実質的にあらゆるタバコを意図的に燃焼させないように設計される喫煙品が、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書、Cantrellらの米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらの米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書およびCrooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載されている。
【0061】
前述のように、いくつかの実施形態では、基材材料のうちの1つ以上の中に含まれてもよく、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールおよびポリオールを含み得る難燃性/燃焼遅延性材料および他の添加物。窒素ホスホン酸塩、リン酸一アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素および酸化アンチモンなどの他のものも適しているが、好ましい薬剤ではない。基材材料および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせたものにかかわらず)に使用される難燃性材料、燃焼遅延性材料および/または焦げ付き遅延性材料の各態様では、望ましい特性は、最も好ましくは、望ましくないガス放出または溶融型挙動を伴わずに提供される。
【0062】
本開示の他の実施形態によれば、基材材料はまた、タバコ製品の製造に従来使用されている種類のタバコ添加物を組み込んでいてもよい。これらの添加物は、葉巻、紙巻タバコ、パイプなどの製造に使用されるタバコの香味および香りを高めるために使用される種類の材料を含んでもよい。例えば、これらの添加物は、様々な紙巻タバコ加香成分および/または最上層成分を含有してもよい。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるWochnowskiの米国特許第3,419,015号明細書、Berndtらの米国特許第4,054,145号明細書、Burcham,Jr.らの米国特許第4,887,619号明細書、Watsonの米国特許第5,022,416号明細書、Strangらの米国特許第5,103,842号明細書およびMartinの米国特許第5,711,320号明細書を参照されたい。好ましい加香材料には、水、糖およびシロップ(例えば、スクロース、グルコースおよび高果糖コーンシロップ)、保湿剤(例えば、グリセリンまたはプロピレングリコール)ならびに香味剤(例えば、ココアおよびカンゾウ)が含まれてもよい。これらの添加成分はまた、最上層材料(例えば、メントールなどの香味料材料)を含有してもよい。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるMaysらの米国特許第4,449,541号明細書を参照されたい。添加され得る追加の材料には、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるLawsonらの米国特許第4,830,028号明細書およびMarshallらの米国特許第8,186,360号明細書に開示されているものが含まれる。
【0063】
いくつかの実施形態では、基材材料は、エアロゾル前駆体組成物を含む液体、および/またはエアロゾル前駆体組成物を含有するゲルを含んでもよい。液体組成物のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年10月26日に出願され、「Aerosol Delivery Device with Visible Indicator」と題された米国特許出願第16/171,920号明細書に見出されることができる。
【0064】
上記のように、様々な実施形態では、基材材料のうちの1つ以上は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)などの1つ以上の異なる成分を含有してもよい。代表的な種類の追加のエアロゾル前駆体組成物は、その開示が参照により本明細書に組み込まれるSensabaugh,Jr.らの米国特許第4,793,365号明細書、Jakobらの米国特許第5,101,839号明細書、BiggsらのPCT国際公開第98/57556号およびChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されている。いくつかの態様では、基材材料は、十分な熱が加えられると(および必要に応じて空気により冷却されると)目に見えるエアロゾルを生成することができ、基材材料は「煙状の」エアロゾルを生成することができる。他の態様では、基材材料は、実質的に目に見えないが、香味または質感などの他の特性によって存在すると認識されるエアロゾルを生成することができる。したがって、生成されるエアロゾルの性質は、エアロゾル送達構成要素の特定の構成要素に応じて可変としてもよい。エアロゾルは、タバコを燃焼させることによって生成される煙の化学的性質と比較して、化学的に単純であり得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、様々な濃度で存在し得るニコチンを組み込んでもよい。ニコチンの供給源は様々であってよく、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、単一の供給源、または2つ以上の供給源の組合せに由来してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ由来のニコチンを含んでもよい。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、例えばナス科の植物を含む非タバコ植物源などの他の有機植物源に由来するニコチンを含んでもよい。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、合成ニコチンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、ナス科の他のメンバーなどの非タバコ植物源に由来してもよい。エアロゾル前駆体組成物は、追加的または代替的に、限定するものではないが、植物成分(例えば、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、タイム、ユーカリ、ショウガ、カンナビス、人参、マカおよびティザーヌ)、刺激剤(例えば、カフェインおよびガラナ)、アミノ酸(例えば、タウリン、テアニン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン)および/または医薬成分、栄養補助食品成分および薬用成分(例えば、ビタミン、例えば、B6、B12およびC、ならびにカンナビノイド、例えば、テトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD))を含む他の活性成分を含んでもよい。
【0066】
喫煙品の主流エアロゾルの感覚的または感覚刺激的な特性または性質を変化させる多種多様な種類の香味剤または材料が、使用されるのに適している可能性がある。いくつかの実施形態では、そのような香味剤は、タバコ以外の供給源から提供されてもよく、天然または人工の性質であってよい。例えば、いくつかの香味剤は、基材材料、および/またはエアロゾルが生成される喫煙品の領域に適用されるか、その中に組み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、そのような薬剤は、熱源に近接した加熱キャビティまたは領域に直接供給されるか、基材材料とともに提供されてもよい。例示的な香味剤には、例えば、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、チェリー、イチゴ、ピーチならびにライムおよびレモンを含むシトラスの香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、生姜、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、カンゾウ、ならびに紙巻タバコ、葉巻およびパイプタバコの香味料に従来使用される種類および特性の香味料および香味パッケージが含まれてもよい。高果糖コーンシロップなどのシロップも使用されるのに適し得る。
【0067】
香味剤はまた、酸性または塩基性特性(例えば、レブリン酸、コハク酸、ピルビン酸および安息香酸などの有機酸)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、香味剤は、所望により、基材材料の要素と組み合わせられ得る。好適であり得る例示的な植物由来組成物が、ともにDubeらの米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、これらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるような感覚刺激特性を含め、その感覚特性に影響を及ぼすためにタバコ材料と組み合わせて有用となり得る香味料、加香などのような材料のいずれかが、基材材料と組み合わせられてもよい。特に、基材材料に有機酸を組み込んで、基材材料と組み合わせることが可能となり得るニコチンなどの薬剤の香味特性、感覚特性または感覚刺激特性に影響を与えることが可能となり得る。例えば、レブリン酸、乳酸、ピルビン酸および安息香酸などの有機酸が、ニコチンと等モル(総有機酸含有量に基づく)までの量で、ニコチンとともに基材材料に含まれてもよい。任意の組合せの有機酸が好適となり得る。例えば、いくつかの実施形態では、基材材料は、存在する有機酸の総量が基材材料中に存在するニコチンの総量と等モルである濃度まで、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのレブリン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのピルビン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルの乳酸またはそれらの組合せを含んでもよい。基材材料を生成するために使用される有機酸の様々な追加の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDullらの米国特許出願公開第2015/0344456号明細書に記載されている。
【0068】
そのような追加の成分の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変としてもよく、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかである任意のそのような追加の成分を包含することを意図している。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるGutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。
【0069】
他の実施形態では、基材材料は、様々な固有の特徴または特性を有する他の材料を含んでもよい。例えば、基材材料は、レーヨンの形態の可塑化材料または再生セルロースを含んでもよい。別の例として、シリカを組み込んだ再生セルロース製品であるビスコース(VISIL(R)として市販されている)が好適となり得る。一部の炭素繊維は、少なくとも95パーセント以上の炭素を含有してもよい。同様に、綿などの天然セルロース繊維が好適であってもよく、綿などの天然セルロース繊維にシリカ、炭素または金属粒子が注入されるか、シリカ、炭素または金属粒子により綿などの天然セルロース繊維が処理されて、難燃性特性を高め、特に、香味に悪影響を及ぼすであろう望ましくないあらゆるガス放出成分のガス放出を最小限に抑えてもよい(特に、あらゆる有害なガス放出生成物の可能性を最小限に抑える)。浸漬、噴霧、または当技術分野で知られている他の技術によって望ましい難燃性特性を提供するために、例えば、ホウ酸または様々なオルガノホスフェート化合物を用いて綿を処理することが可能であり得る。これらの繊維はまた、望ましくないガス放出または溶融型挙動を伴うことなく所望の難燃性特性を付与するために、有機ナノ粒子または金属ナノ粒子を用いて処理することが可能となり得る(例えば、浸漬、噴霧または蒸着による被覆、注入またはその両方)。
【0070】
図示される実施形態では、基材材料116は、互いに反対側の第1の端部と第2の端部との間で中央に画定された長手方向に延在する軸線を備えてもよく、基材材料116の断面は、いくつかの実施形態では、軸線に関して対称であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、基材材料116の断面は、基材材料116がその互いに反対側の第1の端部と第2の端部との間に延在する略円筒形の形状を画定するように、略円形であってもよい。ただし、他の実施形態では、基材材料は、基材材料がその互いに反対側の第1の端部と第2の端部との間に略非円筒形の形状を画定し得るように、略非円形の断面を画定してもよい。そうでなければ、他の例では、基材材料は、軸線の周りに非対称の断面を備えてもよい。様々な実施形態では、基材材料の各端部は、隣接する要素と軸線方向に整列していてもよい。
【0071】
図2および図3に示すように、図示される実施形態のカートリッジ102はまた、基材材料116を含む基材部分110の少なくとも一部を包囲するように構成された外側ハウジング112を含む。図示される実施形態では、外側ハウジング112はまた、熱源109の少なくとも一部を包囲するように構成される。図示される実施形態では、外側ハウジングは剛性材料を具備する。例えば、図示される実施形態の外側ハウジング112は、アルミニウム材料から構築されるが、他の実施形態では、外側ハウジング112は、他の金属材料(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金および青銅など)、またはグラファイト材料、またはセラミック材料、またはプラスチック材料、またはそれらの任意の組合せを含む他の材料から構築されてもよい。いくつかの実施形態では、熱源の少なくとも一部および/または基材材料の少なくとも一部は、紙箔積層体によって包囲されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジは、熱源およびビーズ状基材材料を含む積層体を含む筐体を備えてもよい。本開示に適用可能であり得る積層体および/または筐体のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年10月30日に出願され、「Smoking Article Cartridge」と題された米国特許出願第16/174,846号明細書に見出されることができる。
【0072】
図示される実施形態では、外側ハウジング112は、基材材料116を実質的にカプセル化する管構造として構築されるが、上記のように、他の実施形態では、外側ハウジング112は他の形状を有してもよい。外側ハウジング112の形状は変動し得るが、図示される実施形態では、外側ハウジング112は、開放端および閉鎖端を有する管構造を備える。外側ハウジング112の図示される実施形態はまた、エアロゾル化された蒸気(本明細書では「蒸気」または「エアロゾル」とも呼ばれる)が通過することを可能にするように構成された、外側ハウジング112の閉鎖端上に配置された1つ以上の端部開口118を含む。図示される実施形態の端部開口118は、一対の細長い丸みを帯びたスロットの形態であるが、他の実施形態では、端部開口は、エアロゾルが通過することを可能にする任意の形態を有してもよい。したがって、端部開口118は、図示されているものよりも少ないまたは追加の開口および/または代替の形状および大きさの開口を備えることができることが理解されるであろう。
【0073】
図1から図3の実施形態の熱部分108および基材部分110は、一体型カートリッジを形成する外側ハウジングによって一緒に含まれ、包囲されるが、本開示の実施形態では、熱部分および基材部分は、別個の構成要素を備え、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される。このように、ユーザは、熱部分のみ、または基材部分のみ、または熱部分および基材部分の両方を取り外しおよび/または交換してもよい。例えば、図4は、本開示の一実施形態による、エアロゾル送達装置の上面概略図を示す。特に、図4は、エアロゾル送達装置200の上面概略図を示す。図示される実施形態では、エアロゾル送達装置200は、熱部分204および別個に基材部分206を受容するように構成されたホルダ202を含む。図示される実施形態では、熱部分204は熱源208を含み、基材部分206は基材材料210を含む。図示される実施形態のエアロゾル送達装置200は、基材部分210からホルダ202を通って延在するエアロゾル通路212をさらに含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、熱部分は、熱源の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。同様に、いくつかの実施形態の基材部分は、基材材料の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。ただし、他の実施形態では、熱源および/または基材材料がむき出しになるように、熱源または基材材料の一方または両方が、外側ハウジングによって包囲されなくてもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、ホルダは、熱部分を受容するように構成された熱部分区画、および/または基材部分を受容するように構成された基材部分区画をさらに含んでもよい。図示される実施形態の可能な熱源および/または可能な基材材料は、上述のものと同様であることに留意されたい。したがって、これらの特性(およびその変形例)の適切な説明を参照するが、ここでは繰り返さない。
【0075】
図示される実施形態では、熱部分204および基材部分210は、端部と端部とを向き合わせた構成で略長手方向に整列されている。図5は、図5の実施形態の熱部分204および基材部分206の斜視概略図を示す。図示される実施形態では、図示される実施形態の熱源208の近位端は、基材材料210の遠位端に近接して配置されている。いくつかの実施形態では、熱部分と基材部分とは互いに接触していてもよい。他の実施形態では、熱部分と基材部分との間に空間が存在してもよい。いくつかの実施形態では、熱部分と基材部分との間にバリアが配置されてもよい。いくつかの実施形態では、バリアは実質的に多孔質であってもよいが、他の実施形態では、バリアは実質的に非多孔質であってもよい。例えば、図10に関して以下に説明される実施形態が参照される。いくつかの実施形態では、バリアは、燃焼ガスが基材材料を通って引き込まれる(および/またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止し得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、バリアを備えても備えなくてもよい熱伝達構成要素が、熱源と基材材料との間に配置されてもよい。様々な実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源から基材材料に熱を伝達するように構成された任意の材料、または材料の組合せとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ステンレス鋼など、ならびにこれらの材料の組合せおよびこれらの材料のうちの1つ以上を含む積層体を含む1つ以上の伝導材を具備し得る。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される。他の実施形態では、熱伝達構成要素は、熱部分または基材部分のうちの1つ以上と一体であってもよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、燃焼ガスが基材を通って引き込まれる(またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止し得る非多孔質バリアの一部を形成してもよい。いくつかの実施形態では、ホルダ、またはホルダの一部(受容チャンバなど)は熱伝導性であってよく、熱伝達構成要素および/または基材材料と密接に接触していてもよい。
【0077】
図示される実施形態では、熱源208の点火は、基材材料210に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。図示される実施形態では、ホルダ200のエアロゾル通路212は、ユーザによってホルダ202に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、そこを通して受容するように構成される。図示されていないが、いくつかの実施形態では、ホルダは、基材部分に近接してホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。追加的または代替的に、他の実施形態は、基材部分の下流でホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。このように、吸引された空気は、生成されたエアロゾルと混合してから、ユーザに送達されてもよい。
【0078】
エアロゾル送達装置の上面概略図を示す別の例示的な実施形態が図6に示されている。特に、図6は、エアロゾル送達装置300の上面概略図を示す。図示される実施形態では、エアロゾル送達装置300は、熱部分304および別個に基材部分306を受容するように構成されたホルダ302を含む。図示される実施形態では、熱部分304は熱源308を含み、基材部分306は基材材料310を含む。図示される実施形態のエアロゾル送達装置300は、基材部分310からホルダ302を通って延在するエアロゾル通路312をさらに含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、熱部分は、熱源の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。同様に、いくつかの実施形態の基材部分は、基材材料の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。ただし、他の実施形態では、熱源および/または基材材料がむき出しになるように、熱源または基材材料の一方または両方が、外側ハウジングによって包囲されなくてもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、ホルダは、熱部分を受容するように構成された熱部分区画、および/または基材部分を受容するように構成された基材部分区画をさらに含んでもよい。図示される実施形態の可能な熱源および/または可能な基材材料は、上述のものと同様であることに留意されたい。したがって、これらの特性(およびその変形例)の適切な説明を参照するが、ここでは繰り返さない。
【0080】
図示される実施形態では、熱部分304および基材部分310は、(装置300の上部に対して)左右構成で横方向に整列されている。図7は、図6の実施形態の熱部分304および基材部分306の斜視概略図を示す。図示される実施形態では、熱源308の遠位端は、基材材料310の遠位端に近接して配置されている。他の実施形態では、熱源は、基材材料の隣の任意の位置に配置されてもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、熱源は、熱源が基材材料の遠位端と第1の端部との間に配置されるように、(装置の上部に対して)左右構成で横方向に整列されてもよい。他の実施形態では、熱源の第1の端部は、基材材料の第1の端部と実質的に整列してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、熱部分と基材部分とは互いに接触していてもよい。他の実施形態では、熱部分と基材部分との間に空間が存在してもよい。いくつかの実施形態では、熱部分と基材部分との間にバリアが配置されてもよい。いくつかの実施形態では、バリアは実質的に多孔質であってもよいが、他の実施形態では、バリアは実質的に非多孔質であってもよい。例えば、図10に関して以下に説明される実施形態が参照される。いくつかの実施形態では、バリアは、燃焼ガスが基材材料を通って引き込まれる(および/またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止し得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源と基材材料との間に配置されてもよい。様々な実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源から基材材料に熱を伝達するように構成された任意の材料、または材料の組合せとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ステンレス鋼など、ならびにこれらの材料の組合せおよびこれらの材料のうちの1つ以上を含む積層体を含む1つ以上の伝導材を具備してもよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される。他の実施形態では、熱伝達構成要素は、熱部分または基材部分のうちの1つ以上と一体であってよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、燃焼ガスが基材を通って引き込まれる(またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止し得る非多孔質バリアの一部を形成してもよい。いくつかの実施形態では、ホルダ、またはホルダの一部(受容チャンバなど)は熱伝導性であってよく、熱伝達構成要素および/または基材材料と密接に接触していてもよい。
【0083】
図示される実施形態では、熱源308の点火は、基材材料310に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。図示される実施形態では、ホルダ302のエアロゾル通路312は、ユーザによってホルダ302に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、そこを通して受容するように構成される。図示されていないが、いくつかの実施形態では、ホルダは、基材部分に近接してホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。追加的または代替的に、他の実施形態は、基材部分の下流でホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。このように、吸引された空気は、生成されたエアロゾルと混合してから、ユーザに送達されてもよい。
【0084】
エアロゾル送達装置の正面概略図を示す別の例示的な実施形態が図8に示されている。特に、図8は、エアロゾル送達装置400の正面概略図を示す。図示される実施形態では、エアロゾル送達装置400は、熱部分404および別個に基材部分406を受容するように構成されたホルダ402を含む。図示される実施形態では、熱部分404は熱源408を含み、基材部分406は基材材料410を含む。図示される実施形態のエアロゾル送達装置400は、基材部分410からホルダ402を通って延在するエアロゾル通路412をさらに含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、熱部分は、熱源の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。同様に、いくつかの実施形態の基材部分は、基材材料の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。ただし、他の実施形態では、熱源および/または基材材料がむき出しになるように、熱源または基材材料の一方または両方が、外側ハウジングによって包囲されなくてもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、ホルダは、熱部分を受容するように構成された熱部分区画、および/または基材部分を受容するように構成された基材部分区画をさらに含んでもよい。図示される実施形態の可能な熱源および/または可能な基材材料は、上述のものと同様であることに留意されたい。したがって、これらの特性(およびその変形例)の適切な説明を参照するが、ここでは繰り返さない。
【0086】
図示される実施形態では、熱部分404および基材部分410は、(装置400の上部に対して)上下構成で整列されている。図9は、図8の図示される実施形態の熱部分404および基材部分406の斜視概略図を示す。図示される実施形態では、熱源408の遠位端は、基材材料410の遠位端に近接してその上方に配置されている。他の実施形態では、熱源は、基材材料の上方または下方の任意の位置に配置されてもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、熱源は、熱源が基材材料の遠位端と第1の端部との間に配置されるように、(装置の上部に対して)上下構成で整列されてもよい。他の実施形態では、熱源の第1の端部は、基材材料の第1の端部と実質的に整列してもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、熱部分と基材部分とは互いに接触していてもよい。他の実施形態では、熱部分と基材部分との間に空間が存在してもよい。いくつかの実施形態では、熱部分と基材部分との間にバリアが配置されてもよい。いくつかの実施形態では、バリアは実質的に多孔質であってもよいが、他の実施形態では、バリアは実質的に非多孔質であってもよい。例えば、図10に関して以下に説明される実施形態が参照される。いくつかの実施形態では、バリアは、燃焼ガスが基材材料を通って引き込まれる(および/またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止し得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源と基材材料との間に配置されてもよい。様々な実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源から基材材料に熱を伝達するように構成された任意の材料、または材料の組合せとすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ステンレス鋼など、ならびにこれらの材料の組合せおよびこれらの材料のうちの1つ以上を含む積層体を含む1つ以上の伝導材を具備してもよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される。他の実施形態では、熱伝達構成要素は、熱部分または基材部分のうちの1つ以上と一体であってよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、燃焼ガスが基材を通って引き込まれる(またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止し得る非多孔質バリアの一部を形成してもよい。いくつかの実施形態では、ホルダ、またはホルダの一部(受容チャンバなど)は熱伝導性であってよく、熱伝達構成要素および/または基材材料と密接に接触していてもよい。
【0089】
図示される実施形態では、熱源408の点火は、基材材料410に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。図示される実施形態では、ホルダ402のエアロゾル通路412は、ユーザによってホルダ402に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、そこを通して受容するように構成される。図示されていないが、いくつかの実施形態では、ホルダは、基材部分に近接してホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。追加的または代替的に、他の実施形態は、基材部分の下流でホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。このように、吸引された空気は、生成されたエアロゾルと混合してから、ユーザに送達されてもよい。
【0090】
図10は、本開示の一実施形態による、エアロゾル送達装置の上面概略図を示す。特に、図10は、エアロゾル送達装置500の上面概略図を示す。図示される実施形態では、エアロゾル送達装置500は、熱部分504および別個に基材部分506を受容するように構成されたホルダ502を含む。図示される実施形態では、熱部分504は熱源508を含み、基材部分506は基材材料510を含む。図示される実施形態のエアロゾル送達装置500は、基材部分510からホルダ502を通って延在するエアロゾル通路512をさらに含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、熱部分は、熱源の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。同様に、いくつかの実施形態の基材部分は、基材材料の少なくとも一部を包囲するか取り囲むように構成された外側ハウジングを含んでもよい。ただし、他の実施形態では、熱源および/または基材材料がむき出しになるように、熱源または基材材料の一方または両方が、外側ハウジングによって包囲されなくてもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、ホルダは、熱部分を受容するように構成された熱部分区画、および/または基材部分を受容するように構成された基材部分区画をさらに含んでもよい。図示される実施形態の可能な熱源および/または可能な基材材料は、上述のものと同様であることに留意されたい。したがって、これらの特性(およびその変形例)の適切な説明を参照するが、ここでは繰り返さない。
【0092】
図示される実施形態では、熱部分504および基材部分510は、端部と端部とを向き合わせた構成で略長手方向に整列されている。図示される実施形態では、バリア505は、熱源508と基材材料510との間に配置されている。図示される実施形態では、バリア505は、熱伝達構成要素を備える。様々な実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源から基材材料に熱を伝達するように構成された任意の材料、または材料の組合せから作製されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ステンレス鋼など、ならびにこれらの材料の組合せおよびこれらの材料のうちの1つ以上を含む積層体を含む1つ以上の伝導材を具備してもよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、ホルダ内で独立して取外し可能かつ交換可能であるように構成される。他の実施形態では、熱伝達構成要素は、熱部分または基材部分のうちの1つ以上と一体であってよい。熱伝達構成要素のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年3月16日に出願され、「Smoking Article with Heat Transfer Component」と題された米国特許出願第15/923,735号明細書に記載されている。
【0093】
図示される実施形態では、熱源508および基材材料510は、バリア505の対向する部分に接触しているが、他の実施形態では、熱源または基材材料の一方または両方がバリアから離隔されてもよい。いくつかの実施形態では、バリアは実質的に多孔質であってもよいが、他の実施形態では、バリアは実質的に非多孔質であってもよい。いくつかの実施形態では、熱伝達構成要素は、熱源と基材材料との間に配置されてもよい。
【0094】
図示される実施形態では、熱源508の点火は、基材材料510に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。図示される実施形態では、ホルダ500のエアロゾル通路512は、ユーザによってホルダ502に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、そこを通して受容するように構成される。図示されていないが、いくつかの実施形態では、ホルダは、基材部分に近接してホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含み得る。追加的または代替的に、他の実施形態は、基材部分の下流でホルダを通って延在する1つ以上の空気入口開口部を含んでもよい。このように、吸引された空気は、生成されたエアロゾルと混合してから、ユーザに送達されてもよい。
【0095】
図示される実施形態では、熱部分の遠位端と基材部分の端部とは、互いに実質的に整列されているが、他の実施形態では、これは当てはまらない場合があることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、熱部分の長手方向軸線は、基材部分の長手方向軸線に略平行に配置されてもよいが、熱部分は、基材部分の近位端と遠位端との間に配置されてもよい。図示される実施形態は、基材部分の長手方向軸線と実質的に整列されているか、基材部分の長手方向軸線に略平行である、熱部分の長手方向軸線を示しているが、他の実施形態では、熱部分の長手方向軸線は、基材部分の長手方向軸線と実質的に整列されていないか、基材部分の長手方向軸線に略平行でなくてもよいことにさらに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、熱部分の長手方向軸線は、基材部分の長手方向軸線に対してゼロ度でない角度、例えばオフセット角(例えば、鋭角、鈍角または略垂直な角度)などを有してもよい。様々な実施形態では、そのような角度は、同じ平面内にあっても、異なる平面内にあってもよい。本開示によるエアロゾル送達装置は、本明細書で詳細に説明するように、様々な実施形態をとり得るが、消費者によるエアロゾル送達装置の使用は適用範囲の点で同様となる。エアロゾル送達装置の使用の上記の説明は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして当業者には明らかである軽微な変更を介して、記載される様々な実施形態に適用可能である。ただし、使用の説明は、本発明の装置の使用を限定することを意図するものではなく、本明細書の開示のすべての必要な要件を満たすために提供される。
【0096】
本開示のいくつかの実施形態では、熱部分、基材部分およびホルダは、一般に完全なエアロゾル送達装置として一緒に提供されてもよいが、これらの構成要素は別個に提供されてもよい。例えば、本開示は、再利用可能なユニットとともに使用するための使い捨て可能なユニットも包含する。特定の実施形態では、そのような使い捨て可能なユニット(添付の図に示すように、熱部分または基材部分のうちの1つ以上であってよい)は、再利用可能なユニット(添付の図に示すようなホルダであってよい)と係合するように構成されることができる。さらに他の構成では、熱部分または基材部分のうちの1つ以上は再利用可能なユニットを備えてもよく、ホルダは使い捨て可能なユニットを備えてもよい。
【0097】
本明細書に記載されるいくつかの図は、動作関係にある熱部分、基材部分およびホルダを示しているが、熱部分および/または基材部分および/またはホルダは、個々の構成要素として存在してもよいことが理解される。したがって、組み合わせた構成要素に関して本明細書で他に提供されるいかなる説明も、個別かつ別個の構成要素としてのホルダおよびカートリッジに適用されるものとして理解されるべきである。
【0098】
別の態様では、本開示は、本明細書で説明される様々な構成要素を提供するキットを対象としてもよい。例えば、キットは、1つ以上の熱部分および/または1つ以上の基材部分を有するホルダを含んでもよい。さらなる実施形態では、キットは、複数の熱部分および/または複数の基材部分を備えてもよい。本発明のキットは、追加のキット構成要素のうちの1つ以上を収容するケース(または他の梱包、運搬もしくは保管構成要素)をさらに備えてもよい。ケースは、再利用可能なハードコンテナまたはソフトコンテナであってよい。さらに、ケースは、単なる箱または他の梱包構造体であってよい。いくつかの実施形態では、ブラシまたは他の洗浄付属品がキットに含まれてもよい。洗浄付属品は、ホルダの受容チャンバに挿入されるように構成されてもよいか、他の実施形態では、ユーザが受容チャンバから破片を除去することを可能にする別個の開口に挿入されてもよい。
【0099】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】