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▶ グランピー イノベーション,インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】アクセスデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/01 20060101AFI20220914BHJP
【FI】
A61B1/01 511
A61B1/01 513
A61B1/01 512
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529264
(86)(22)【出願日】2020-07-13
(85)【翻訳文提出日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 US2020041813
(87)【国際公開番号】W WO2021011475
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】62/873,457
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522015250
【氏名又は名称】グランピー イノベーション,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ,サミール
(72)【発明者】
【氏名】ラーソン,アダム ジェイ.エム.
(72)【発明者】
【氏名】ニューウェル,マシュー バーンズ
(72)【発明者】
【氏名】クラウソン,ルーク ダブリュー.
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161AA06
4C161BB02
4C161GG24
4C161GG25
4C161HH24
(57)【要約】
【課題】 組織アクセスデバイス及びその使用方法。
【解決手段】 例えば、第1のシースルーメンを有する第1のシースと、第2のシースルーメンを有する第2のシースと、係合部材とを有するアクセスデバイスが開示されている。第2のシースは、第1のシースルーメンの内外に撓み可能であり得る。係合部材は、拡張可能且つ収縮可能である。係合部材が拡張構成にある際、係合部材と第1のシースとの間に空間があり得、第2のシースは、空間の内外に撓み得る。
【選択図】 図32E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスデバイスであって、
第1のシースルーメンを有する第1のシースと、
第2のシースルーメンを有する第2のシースであって、前記第2のシースは、前記第1のシースルーメンに撓んで出入り可能であり、前記第2のシースは、撓み構成及び非撓み構成を有し、前記第2のシースが前記撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、前記第1のシースルーメン内にあり、且つ前記第1のシースルーメンを横切って延長し、前記第2のシースが前記非撓み構成にある際、前記第2のシースの第1の部分は、前記第1のシースルーメン外にある、第2のシースと、
係合部材であって、前記係合部材は、拡張可能且つ収縮可能であり、前記係合部材は、拡張構成及び収縮構成を有し、前記係合部材が前記拡張構成にある際、前記係合部材と前記第1のシースとの間に空間があり、前記係合部材が前記拡張構成にある際、第2のシースの第2の部分は、前記空間内に撓み可能であり、前記係合部材が前記拡張構成にあり、且つ前記第2のシースが前記撓み構成にある際、前記第2のシースの第2の部分は前記空間内にあり、前記係合部材が前記拡張構成にあり、且つ前記第2のシースが前記非撓み構成にある際、前記第2のシースの第2の部分は前記空間外にある、係合部材と、を備えるアクセスデバイス。
【請求項2】
前記第2のシースの第2の部分が前記第2のシースの遠位末端を含む、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項3】
前記第2のシースが前記非撓み構成にある際、前記第2のシースの第1の部分は真っ直ぐであり、前記第2のシースが前記撓み構成にある際、前記第2のシースの第1の部分は湾曲している、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項4】
前記第2のシースが前記撓み構成にある際、前記第2のシースの第1の部分は、前記第2のシースが前記非撓み構成にある際よりも湾曲している、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項5】
前記第2のシースが前記撓み構成にある際、前記第2のシースの第1及び第2の部分は、フック形状を規定する、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項6】
前記第2のシースが前記非撓み構成にある際、前記第2のシースの第1の部分は、前記第1のシースルーメンに平行である、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項7】
前記第1のシースは、第1のシースの第2のルーメンをさらに含み、前記第2のシースは、前記第1のシースの第2のルーメン内にある、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項8】
前記係合部材は、スタビライザを含み、前記スタビライザは、拡張構成及び収縮構成を有し、前記スタビライザは、前記収縮構成から前記拡張構成に移動可能であり、前記スタビライザが前記拡張構成にある際、前記スタビライザは、前記スタビライザが前記収縮構成にある際よりも、前記第1のシースからさらに離間している、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項9】
前記係合部材は、エキスパンダ及びスタビライザを含み、前記エキスパンダは、拡張可能且つ収縮可能であり、前記エキスパンダは、拡張構成及び収縮構成を有し、前記エキスパンダが前記拡張構成にある際、前記係合部材は、前記拡張構成にあり、前記エキスパンダが前記収縮構成にある際、前記係合部材は、前記収縮構成にあり、前記スタビライザは、拡張構成及び収縮構成を有し、前記スタビライザは、前記エキスパンダを介して前記収縮構成から前記拡張構成に移動可能であり、前記スタビライザが前記拡張構成にある際、前記スタビライザは、前記スタビライザが前記収縮構成にある際よりも、前記第1のシースからさらに離間している、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項10】
前記エキスパンダがバルーンを含む、請求項9に記載のアクセスデバイス。
【請求項11】
内視鏡、第3のシース、及びガイドワイヤをさらに備え、前記内視鏡は、前記第1のシースルーメン内で移動可能であり、前記第3のシース及び前記ガイドワイヤは、前記第2のシースが前記撓み構成にある際、前記第2のシースルーメン内で移動可能である、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項12】
第3のシースの第1のルーメン及び第3のシースの第2のルーメンを有する第3のシースをさらに備え、前記第1のシースは、前記第3のシースの第1のルーメン内にあり、前記第2のシースは、前記第3のシースの第2のルーメン内にある、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項13】
前記第1のシースがトルクキャリアである、請求項12に記載のアクセスデバイス。
【請求項14】
前記第1のシースに取り付けられたトルクキャリアをさらに備える、請求項1に記載のアクセスデバイス。
【請求項15】
アクセスデバイスであって、
第1のシースルーメン及び第1のシースの遠位先端を有する第1のシースであって、前記第1のシースの遠位先端は、前記第1のシースルーメンから離れ、且つ前記第1のシースルーメンに向かうように移動可能であり、前記第1のシースは、第1のシースの撓み構成及び第1のシースの非撓み構成を有し、前記第1のシースが前記第1のシースの撓み構成にある際、前記第1のシースの遠位先端は、前記第1のシースが前記第1のシースの非撓み構成にある際よりも、前記第1のシースルーメンからさらに離間している、第1のシースと、
第2のシースルーメンを有する第2のシースであって、前記第2のシースは、前記第1のシースルーメン内外に撓み可能であり、前記第2のシースは、第2のシースの撓み構成及び第2のシースの非撓み構成を有し、前記第2のシースが前記第2のシースの撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、前記第1のシースルーメンの内側にあり、且つ前記第1のシースルーメンを横切って延長し、前記第2のシースが前記第2のシースの非撓み構成にある際、前記第2のシースの第1の部分は、前記第1のシースルーメンの外側にある、第2のシースと、
スタビライザであって、前記スタビライザは、拡張可能且つ収縮可能であり、前記スタビライザは、拡張構成及び収縮構成を有し、前記スタビライザは、前記第1のシースの遠位先端を介して前記収縮構成から前記拡張構成に移動可能であり、前記第1のシースが前記第1のシースの非撓み構成にある際、前記スタビライザは前記収縮構成にあり、前記第1のシースが前記第1のシースの撓み構成にある際、前記スタビライザは前記拡張構成にあり、前記スタビライザが前記拡張構成にある際、前記スタビライザは、前記スタビライザが前記収縮構成にある際よりも、第1のシースルーメンの縦軸からさらに離間している、スタビライザと、を備えるアクセスデバイス。
【請求項16】
前記スタビライザは、スタビライザの第1の端部及びスタビライザの第2の端部を含み、前記スタビライザが前記拡張構成にある際、前記スタビライザの第1の端部は、前記スタビライザの第2の端部よりも、前記第1のシースルーメンの縦軸に近い、請求項15に記載のアクセスデバイス。
【請求項17】
内視鏡、第3のシース、及びガイドワイヤをさらに備え、前記内視鏡は、前記第1のシースルーメン内で移動可能であり、前記第3のシース及び前記ガイドワイヤは、前記第2のシースが前記撓み構成にある際、第2のシースルーメン内で移動可能である、請求項15に記載のアクセスデバイス。
【請求項18】
前記スタビライザが前記拡張構成にある際、前記スタビライザと前記第1のシースとの間に空間があり、前記スタビライザが前記拡張構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間内に撓み可能であり、前記スタビライザが前記拡張構成にあり、且つ前記第2のシースが前記撓み構成にある際、前記第2のシースの第2の部分は前記空間内にあり、前記スタビライザが前記拡張構成にあり、且つ前記第2のシースが前記非撓み構成にある際、前記第2のシースの第2の部分は、前記空間外にある、請求項15に記載のアクセスデバイス。
【請求項19】
体ルーメン内のターゲットにアクセスする方法であって、
第1のシースルーメンを有する第1のシース、第2のシースルーメンを有する第2のシース、及び係合部材を前記ターゲットに前進させることと、
前記係合部材を拡張させることにより、前記ターゲットと前記係合部材の間に空間を作成することと、
前記第2のシースの遠位先端を、前記第1のシースルーメンを横方向に横切って、前記空間内に撓ませることと、
第3のシースルーメンを有する第3のシースを第2のシースルーメンを通って前記ターゲット内に前進させることと、
ツールを前記第3のシースルーメンを通って前記ターゲット内に前進させることと、を含む方法。
【請求項20】
前記ツールは、ガイドワイヤである、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2019年7月12日に出願された米国特許仮出願第62/873,457号の優先権の利益を主張し、これは参照により、すべての目的のために、その全文が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] この開示は、一般に、アクセスデバイス及びそれを使用する方法、特に内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 膵胆管内視鏡検査は、膵臓と胆樹が関与する状態の診断と治療に焦点を当てており、側視内視鏡及びエコー内視鏡のさらなる使用と蛍光透視法の使用により、標準的な管腔内視鏡検査とは異なる。
【0004】
[0004] しかしながらERCPは、依然として、膵胆管疾患についての幅広い介入を提供する、しっかりと確立された治療法である。診断ERCPの熟練した実施は、内視鏡治療の安全で効果的な展開のために、依然として重要である。内視鏡的逆行性胆道膵管造影は、胆樹と膵管系の画像化を伴う主乳頭の内視鏡的カニューレ挿入を必要とする。
【0005】
[0005] ERCPは通常、側視内視鏡とガイドワイヤを用いて行われる。カニューレ挿入は、最初は、ガイドワイヤ1~2cmを目的のチャネルにそっと通す(ワイヤガイドカニューレ挿入)、又は乳頭オリフィスでカテーテル先端をそっと押し込むことによって試みられてもよい。しかしながらワイヤガイドカニューレ挿入は、胆管カニューレ挿入中に、膵管へのガイドワイヤの意図しない通過がよく見られ、膵炎に関係するため、慎重に行われる必要がある。造影剤を注入して位置を確認することなしにガイドワイヤを2cmを超えて前進させた場合、側枝(しばしば膝節にて)を通ってのワイヤ誘発膵管穿孔が発生し得る。先端が柔らかいワイヤには、組織外傷の誘発が少ないという利点がある(例えば、粘膜下又は他の管外の剥離がより少ない)。親水性の先端を備え、角度の付いたワイヤの前進を伴うねじりによって、角のある管の解剖学的構造を横切るアクセスが容易になり得る。しかしながら結局、使用される特定のデバイスは、内視鏡医及びERCPチームのメンバーの経験や技量よりも重要度はかなり低い。内視鏡医及びERCPチームのメンバーの経験や技量は、外科的解剖学的構造が変化した患者においてERCPを行う際にさらに重要になる。
【0006】
[0006] ERCP手順の過程中、内視鏡シャフトの張力のため、並びに患者の動き及び小腸蠕動のために、内視鏡の望ましくない動きがよく見られる。これにより、医師が、ERCP手順の重要なステップである、ファーター膨大部のカニューレ挿入、及びその後の総胆管と膵管との選択的なカニューレ挿入を行うのが困難になるが、これは、ERCP手順が完了され得る前に成し遂げられなければならない。
【0007】
[0007] そのため、ERCP手順の成功率を高め、ERCP手順の手順時間を短縮し、ERCP手順中の内視鏡及び内視鏡ツールの安定性を提供し、ファーター膨大部の視覚化を改善し、且つ端視内視鏡を使用した簡単なカニューレ挿入のために作業チャネルをファーター膨大部と整列させることが可能な改良されたアクセスデバイスの必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0008] アクセスデバイスが開示されている。ターゲットにアクセスする方法が開示されている。アクセスデバイスの使用方法が開示されている。アクセスデバイスの作製方法が開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0009] アクセスデバイスが開示されている。例えば、第1のシースを有するアクセスデバイスが開示されている。第1のシースは、第1のシースルーメンを有し得る。アクセスデバイスは、第2のシースルーメンを有する第2のシースを有し得る。第2のシースは、第1のシースルーメン内外に撓み可能であり得る。第2のシースは、撓み構成及び非撓み構成を有し得る。第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン内にあり得、第1のシースルーメンを横切って延長し得る。第2のシースが非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン外にあり得る。アクセスデバイスは、係合部材を有し得る。係合部材は、拡張可能且つ収縮可能であり得る。係合部材は、拡張構成と収縮構成を有し得る。係合部材が拡張構成にある際、係合部材と第1のシースとの間に空間があり得る。係合部材が拡張構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間内に撓み可能であり得る。係合部材が拡張構成にあり、且つ第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は空間内にあり得る。係合部材が拡張構成にあり、且つ第2のシースが非撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は空間の外にあり得る。
【0010】
[0010] 第2のシースの第2の部分は、第2のシースの遠位末端であり得る。
【0011】
[0011] 第2のシースが非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、真っ直ぐであり得る。第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は湾曲され得る。
【0012】
[0012] 第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第2のシースが非撓み構成にある際よりも湾曲され得る。
【0013】
[0013] 第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースの第1及び第2の部分は、フック形状を規定し得る。
【0014】
[0014] 第2のシースが非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメンに平行であり得る。
【0015】
[0015] 第1のシースは、第1のシースの第2のルーメンを有し得る。第2のシースは、第1のシースの第2のルーメン内にあり得る。
【0016】
[0016] 係合部材はスタビライザを有し得る。スタビライザは、拡張構成及び収縮構成を有し得る。スタビライザは、収縮構成から拡張構成に移動可能であり得る。スタビライザが拡張構成にある際、スタビライザは、スタビライザが収縮構成にある際よりも、第1のシースからさらに離間し得る。
【0017】
[0017] 係合部材は、エキスパンダ及びスタビライザを有し得る。エキスパンダは拡張可能且つ収縮可能であり得る。エキスパンダは、拡張構成及び収縮構成を有し得る。エキスパンダが拡張構成にある際、係合部材は拡張構成にあり得る。エキスパンダが収縮構成にある際、係合部材は収縮構成にあり得る。スタビライザは、拡張構成及び収縮構成を有し得る。スタビライザは、エキスパンダを介して収縮構成から拡張構成に移動可能であり得る。スタビライザが拡張構成にある際、スタビライザは、スタビライザが収縮構成にある際よりも、第1のシースからさらに離間し得る。
【0018】
[0018] エキスパンダはバルーンを含み得る。
【0019】
[0019] アクセスデバイスは、内視鏡、第3のシース、及びガイドワイヤを有し得る。内視鏡は、第1のシースルーメン内で移動可能であり得る。第3のシース及びガイドワイヤは、第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースルーメン内で移動可能であり得る。
【0020】
[0020] アクセスデバイスは、第3のシースの第1のルーメン及び第3のシースの第2のルーメンを有する、第3のシースを有し得る。第1のシースは、第3のシースの第1のルーメン内にあり得る。第2のシースは、第3のシースの第2のルーメン内にあり得る。
【0021】
[0021] 第1のシースはトルクキャリアであり得る。
【0022】
[0022] アクセスデバイスは、第1のシースに取り付けられたトルクキャリアを有し得る。
【0023】
[0023] アクセスデバイスが開示されている。例えば、第1のシースを有するアクセスデバイスが開示されている。第1のシースは、第1のシースルーメン及び第1のシースの遠位先端を有し得る。第1のシースの遠位先端は、第1のシースルーメンから離れるように、及びこれに向かうように移動可能であり得る。第1のシースは、第1のシースの撓み構成及び第1のシースの非撓み構成を有し得る。第1のシースが第1のシースの撓み構成にある際、第1のシースの遠位先端は、第1のシースが第1のシースの非撓み構成にある際よりも、第1のシースルーメンからさらに離間し得る。アクセスデバイスは、第2のシースルーメンを有する第2のシースを有し得る。第2のシースは、第1のシースルーメン内外に撓み可能であり得る。第2のシースは、第2のシースの撓み構成及び第2のシースの非撓み構成を有し得る。第2のシースが第2のシースの撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメンの内側にあり得、第1のシースルーメンを横切って延長し得る。第2のシースが第2のシースの非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメンの外側にあり得る。アクセスデバイスはスタビライザを有し得る。スタビライザは、拡張可能且つ収縮可能であり得る。スタビライザは、拡張構成及び収縮構成を有し得る。スタビライザは、第1のシースの遠位先端を介して収縮構成から拡張構成に移動可能であり得る。第1のシースが第1のシースの非撓み構成にある際、スタビライザは収縮構成にあり得る。第1のシースが第1のシースの撓み構成にある際、スタビライザは拡張構成にあり得る。スタビライザが拡張構成にある場合、スタビライザは、スタビライザが収縮構成にある際よりも、第1のシースルーメンの縦軸からさらに離間し得る。
【0024】
[0024] スタビライザは、スタビライザの第1の端部及びスタビライザの第2の端部を有し得る。スタビライザが拡張構成にある際、スタビライザの第1の端部は、スタビライザの第2の端部より第1のシースルーメンの縦軸に接近し得る。
【0025】
[0025] アクセスデバイスは、内視鏡、第3のシース、及びガイドワイヤを有し得る。内視鏡は、第1のシースルーメン内で移動可能であり得る。第3のシース及びガイドワイヤは、第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースルーメン内で移動可能であり得る。
【0026】
[0026] スタビライザが拡張構成にある際、スタビライザと第1のシースとの間に空間があり得る。スタビライザが拡張構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間内に撓み可能であり得る。スタビライザが拡張構成にある際、及び第2のシースが撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は空間内にあり得る。スタビライザが拡張構成にある際、及び第2のシースが非撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は空間外にあり得る。
【0027】
[0027] 体ルーメン内のターゲットにアクセスする方法が開示されている。この方法は、第1のシース、第2のシース、及び係合部材をターゲットに前進させることを含み得る。第1のシースは、第1のシースルーメンを有し得、第2のシースは、第2のシースルーメンを有し得る。この方法は、係合部材を拡張させることによって、ターゲットと係合部材との間に空間を作成することを含み得る。この方法は、第2のシースの遠位先端を、第1のシースルーメンを横方向に横切って、空間内に撓ませることを含み得る。この方法は、第3のシースを第2のシースルーメンを通って、ターゲット内に前進させることを含み得る。第3のシースは、第3のシースルーメンを有し得る。この方法は、ツールを第3のシースルーメンを通ってターゲット内に前進させることを含み得る。
【0028】
[0028] ツールはガイドワイヤであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
[0029] 表示され、且つ説明された図面は、例示的な実施形態であり、非限定的である。同様の参照番号は、全体を通して同一又は機能的に同等の特徴を示す。
【0030】
図1】[0030]図2の線F1-F1を介した拡張状態におけるアクセスデバイスの断面図の変形例を示している。
図2】[0031]図1のアクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図3】[0032]内視鏡の視界の変形例を示している。
図4】[0033]部分的な拡張状態のアクセスデバイスの断面図の変形例を示している。
図5】[0034]図4のアクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図6】[0035]非拡張状態のアクセスデバイスの断面図の変形例を示している。
図7】[0036]図6のアクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図8】[0037]開放構成の分割シャフトの変形例を示している。
図9】[0038]閉鎖構成の図8の分割シャフトの変形例を示している。
図10A】[0039]様々な拡張状態の変形例を示している。
図10B】[0039]様々な拡張状態の変形例を示している。
図10C】[0039]様々な拡張状態の変形例を示している。
図11】[0040]組織マニピュレータの変形例を有するアクセスデバイスの横断面図の変形例を示している。
図12】[0041]図11のアクセスデバイスの縦断面図の変形例を示している。
図13】[0042]組織マニピュレータの変形例を有するアクセスデバイスの横断面図の変形例を示している。
図14】[0043]傾斜先端形状を備えた作業チャネルを有するアクセスデバイスの横断面図の変形例を示している。
図15】[0044]図15のアクセスデバイスの縦断面図の変形例を示している。
図16】[0045]一方向逆止弁の変形例を持つ作業チャネルの変形例を示している。
図17】[0046]スカートバルーンの変形例を有するアクセスデバイスの内視鏡の視界の変形例を示している。
図18】[0047]図17のデバイスの縦断面図の変形例を示している。
図19】[0048]アクセスデバイスの横断面図の変形例を示している。
図20】[0049]図19のアクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図21】[0050]アクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図22】[0051]アクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図23】[0052]アクセスデバイスの等角図の変形例を示している。
図24】[0053]図23のアクセスデバイスの拡大図の変形例を示している。
図25】[0054]図23のアクセスデバイスの横断面図の変形例を示している。
図26】[0055]スタビライザホルダの変形例を示している。
図27】[0056]アクセスデバイスの横断面図の変形例を示している。
図28】[0057]組織操作のためのブリッジの変形例を有するアクセスデバイスの変形例を示している。
図29】[0058]図29のアクセスデバイスの横断面図を示している。
図30A】[0059]アクセスデバイスの変形例の側面図を示している。
図30B】[0060]セクション30Bにおける図30Aのアクセスデバイスの詳細図を示している。
図30C】[0061]図30Aのアクセスデバイスの上面図を示している。
図30D】[0062]セクション30Dにおける図30Cのアクセスデバイスの詳細図を示している。
図30E】[0063]セクション30Eにおける図30Cのアクセスデバイスの詳細図を示している。
図30F】[0064]トルクキャリアの変形例を有する図30Aのアクセスデバイスの側面図を示している。
図30G】[0065]セクション30Gにおける図30Fのアクセスデバイスの詳細図を示している。
図30H】[0066]セクション30Hにおける図30Fのアクセスデバイスの詳細図を示している。
図30I】[0067]セクション30Iにおける図30Fのアクセスデバイスの上面図を示している。
図30J】[0068]セクション30Jにおける図30Iのアクセスデバイスの斜視図を示している。
図30K】[0069]湾曲構成での図30Fのアクセスデバイスの上面図を示している。
図31A】[0070]トルクキャリアの変形例を有する図30Aのアクセスデバイスの側面図を示している。
図31B】[0071]セクション30Bにおける図31Aのアクセスデバイスの斜視図を示している。
図31C】[0072]線31C-31Cを介した図31Aのアクセスデバイスの断面図の変形例を示している。
図32A】[0073]アクセスデバイス用のシースの変形例の斜視図を示している。
図32B】[0074]アクセスデバイス用のトルクキャリアの変形例の斜視図を示している。
図32C】[0075]線32C-32Cを介した図32Aのアクセスデバイスの断面図の変形例を示している。
図32D】[0076]図32Bのトルクキャリアを有するアクセスデバイスの変形例の側面図を示している。
図32E】[0077]セクション32Eにおける図32Dのアクセスデバイスの斜視図を示している。
図33A】[0078]エキスパンダの変形例の側面図を示している。
図33B】[0079]エキスパンダの変形例の斜視図を示している。
図34A】[0080]アクセスデバイスの変形例の側面図を示している。
図34B】[0081]アクセスデバイスの変形例の斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
[0082] 図1から図34Bに示されている特徴は、任意の組み合わせで互いに組み合わせられ得る。本明細書で説明されている特徴は、任意の組み合わせで互いに組み合わせられ得る。
【0032】
[0083] 図1は、ルーメン、例えば、人の解剖学的構造のルーメン(体ルーメンともいう)に挿入され得る、アクセスデバイス100(デバイス100ともいう)の変形例を示している。ルーメンは、例えば、人の胃腸解剖学的構造、呼吸解剖学的構造、生殖解剖学的構造、血管解剖学的構造、又は泌尿器解剖学的構造の一部であり得る。例えば、図1は、デバイスが腸ルーメン125内に挿入され得ることを示している。
【0033】
[0084] デバイス100は、カニューレ挿入デバイス、視覚化デバイス、組織係合デバイス、展開デバイス(例えば、ツール展開デバイス、インプラント展開デバイス)、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。図1は、例えば、デバイス100がカニューレ挿入デバイス、視覚化デバイス、組織係合デバイス、及び展開デバイスであり得ることを示している。デバイス100は、ターゲットを視覚化すること、ターゲットにカニューレ挿入すること、及び組織と係合することができ、ツール(例えば、ガイドワイヤ、パピロトーム)をデバイス100から展開することができる。
【0034】
[0085] デバイス100は、デバイス100が存在する体ルーメン(例えば、腸ルーメン125)からターゲット(例えば、空間、ルーメン、チャネル、管)にカニューレ挿入して、体内の他の空間、ルーメン、チャネル、又は管にアクセスすることができる。例えば、デバイス100は、組織を視覚化して(例えば、カメラを用いて、内視鏡を用いて)、例えば、逆行性胆道膵管造影(ERCP)手順を実行することができるカニューレータであり得る。デバイス100は、ERCP補助デバイスであり得る。デバイス100は、ERCP手順を実行するために使用され得る。例えば、図1は、デバイス100がファーター膨大部123にカニューレ挿入して、腸ルーメン125から胆管124又は膵管126にアクセスできることを示している。
【0035】
[0086] デバイス100は、有利に、(1)固定又は可動カメラに安定性をもたらし、(2)内視鏡及び/又は内視鏡ツールに安定性をもたらし(例えば、ERCP手順中に)、(3)ルーメン(例えば、腸ルーメン125)及びカニューレ挿入ターゲット(例えば、ファーター膨大部)の視覚化を改善し、(4)ターゲットにカニューレ挿入するのに必要な時間を短縮し、それによって、カニューレ挿入を含む手順の全体の長さを減らすことができる、より正確に及び/又は確実にターゲットにカニューレ挿入するための移動可能な作業チャネルを有し、(5)カニューレ挿入を容易にするための付属チャネル、又はそれらの任意の組み合わせを有し得る。
【0036】
[0087] 例えば、図1は、デバイス100が、様々な位置に移動して、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)にカニューレ挿入するのに所望の又は必要な入口角度に一致又は密に近似させ得る移動可能な作業チャネル113を備えていることを示している。デバイス100は、例えば、拡張構成の際にルーメンの壁に係合することによって、ルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)でデバイス100を安定化できる、拡張可能且つ収縮可能な係合部材106(組織係合部材106ともいう)を有し得る。デバイス100が組織係合部材106を介してルーメン内に固定されている際、ルーメン内でのデバイス100の縦方向及び/又は回転方向の動きは、抑制又は防止され得る。移動可能な作業チャネル113は、デバイス100が組織係合部材106を介してルーメン内の固定又は非固定位置にある際、異なる位置に移動し得る。デバイス100は、組織係合部材106が拡張構成にある、又は組織に係合している際、ルーメン内の固定位置にあり得る。デバイス100は、組織係合部材106が非拡張構成にある、又は組織に係合していない際、ルーメン内の非固定位置にあり得る。作業チャネル113は、デバイス100が固定又は非固定位置にある際、所望の位置に移動し、ターゲットにカニューレ挿入することができる。ただし、最初に組織係合部材106を介してデバイス100をルーメン内に固定することで、作業チャネル113が、所望のカニューレ挿入位置、又はツール展開位置に、より容易に移動し得るように、ターゲットに対してデバイス100を有利に安定化し得る。デバイス100は、カメラ、内視鏡121、又はその両方を有し得る。カメラ及び/又は内視鏡121を使用することにより、デバイス100を操縦する、ターゲットにカニューレ挿入する、又はその両方を行うことができる。
【0037】
[0088] デバイス100のこれらの特徴及び利点は、様々な手順で使用され得る。手順の1つの変形例において、デバイス100は、カメラ(例えば、内視鏡121)から取得された画像を使用して、体内のルーメンを通ってデバイス100を操縦することによって、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に誘導され得る。ターゲットが位置付けられると、それから組織係合部材106は、拡張され、デバイス100(例えば、図1に示される位置)を所定の位置に固定し得る。同じ又は異なるカメラ(例えば、内視鏡121)からの画像を使用して、それから作業チャネル113は、作業チャネル113を撓み位置に(例えば、図1に示される撓み位置に)移動させることによって、ターゲットと整列し得る。作業チャネル113がターゲットと整列すると、ターゲットは、例えば、シース117を作業チャネル113からターゲットに(例えば、ファーター膨大部123に)展開することによって、カニューレ挿入され得る。ターゲットがシース117でカニューレ挿入されると、ガイドワイヤ119は、シース117を通ってターゲット内に前進し得る。ガイドワイヤ119が所定の位置にあると、第3のシース117は引っ込み得る。この例示的な手順が示すように、カニューレ挿入中に組織係合部材106を介してデバイス100を(例えば、図1に示されるように)所定の位置に固定することで、作業チャネル113図1に示される位置に移動する間、ターゲットが固定化位置にあるように、デバイス100に対して、カメラの視野を有利に安定化すること、カメラを有利に安定化すること、ターゲットを有利に安定化すること、又はそれらの任意の組み合わせが可能になる。これらの様々な利点によって、ターゲットの視覚化、ターゲットのカニューレ挿入、又はその両方が有利に改善し得る。これにより、次に手順時間が短縮される結果になり得る(例えば、より安全、確実、及び/又は迅速なターゲットのカニューレ挿入が可能になるため)。このような利点は、また、安全性の向上、起こり得る合併症の減少、及び/又は、1回目の試みでより確実にターゲットへカニューレ挿入できるようにすること、もしくはターゲットのカニューレ挿入の成功までに必要であるカニューレ挿入の試行数を減らすことによる、カニューレ挿入の手順に関連するリスクの減少、を可能にする。
【0038】
[0089] 図1は、デバイス100が、1つ又は複数のシース(チューブ又はシャフトともいう)、例えば、この範囲内での1シースの増分ごと(例えば、1シース、2シース、10シース)を含む、1~10以上のシースを有し得ることを示している。例えば、図1は、デバイス100が、第1のシース101、第2のシース113、及び第3のシース117(それぞれ、シース101、シース113、及びシース117、それぞれ、第1の、第2の、及び第3のチューブともいう)を有し得ることを示している。デバイス100は、シース101、シース113、及びシース117の任意の組み合わせを有し得る。各シースは、1つ又は複数のルーメン、例えば、この範囲内での1ルーメンの増分ごと(例えば、1ルーメン、2ルーメン、10ルーメン)を含む、1~10以上のルーメンを有し得る。各シースは、別のシースと同じ又は異なる数のルーメンを有し得る。例えば、図1は、第1のシース101が1つのルーメン(例えば、第1のシースルーメン101)を有し得、第2のシース113が1つのルーメン(例えば、第2のシースルーメン113)を有し得、第3のシース117が1つのルーメン(例えば、第3のシースルーメン117)を有し得ることを示している。第2のシースルーメン113は、作業チャネル113ともいう。別の例として、第1のシース101は2つのルーメン(例えば、図4に示されるように、第1のシースの第1のルーメン101L1及び第1のシースの第2のルーメン101L2)を有することができ、第2のシース113は、1つのルーメン(例えば、第2のシースルーメン113)、第3のシース117は、1つのルーメン(例えば、第3のシースルーメン117)を有し得る。
【0039】
[0090] 第2のシース113は、第1のシース101の1つ又は複数のルーメン内(例えば、図1の第1のシースルーメン101内、又は図4の第1のシースの第1のルーメン101L1内及び/又は第1のシースの第2のルーメン101L2内)に位置決め可能であり得る。第3のシース117は、第2のシースのルーメン内(例えば、第2のシースルーメン113内)及び/又は第1のシース101の1つ又は複数のルーメン内(例えば、図1の第1のシースルーメン101内、又は図4の第1のシースの第1のルーメン101L1内及び/又は第1のシースの第2のルーメン101L2内)に位置決め可能である。第3のシース117は、第2のシース113の内側に同心的に、及び/又は第1のシース101の内側に同心的に位置され得る。第2のシース113は、第1のシース101の内側に同心的に位置され得る。第2のシース113は、第1のシース101のルーメン内(例えば、図1の第1のシースルーメン101内、図4の第1のシースの第1のルーメン101L1内、又は図4の第1のシースの第2のルーメン101L2内)に同心的に位置され得る。
【0040】
[0091] 第1のシース101は、例えば、カテーテル(例えば、操縦可能なカテーテル、操縦不可能なカテーテル)であり得る。第2のシース113は、例えば、カニューレなどの作業シース(例えば、関節動作可能なシース)であり得る。第3のシース117は、例えば、パピロトーム(例えば、標準のパピロトーム)であり得る。
【0041】
[0092] 第1、第2、及び第3のシース101、113、117は移動可能であり得る。第1、第2、及び第3のシース101、113、117は、屈曲可能であり得る。第1、第2、及び第3のシース101、113、117は、それぞれ、直線構成及び複数の湾曲構成を有し得る。第1、第2、及び第3のシース101、113、117は、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に前進し得る。
【0042】
[0093] 第1、第2、及び第3のシース101、113、117は、デバイス100がターゲットに前進している際、様々な湾曲構成に撓み得る。デバイス100は、操縦可能であってもよく、操縦可能でなくてもよい。デバイス100が操縦可能である際、デバイス100の遠位先端は、デバイス100を操縦するために撓み得る。例えば、デバイス100は、トルクキャリア136に加えられたトルクを第1のシース101に伝達することによって操縦され得る(例えば、図30Fから図32Eを参照)。別の例として、デバイス100がターゲットに操縦されている際、デバイス100の遠位先端(例えば、図1に示される部分)は、例えば、デバイス100の遠位先端に接続されたプルワイヤに張力を加えたり緩めたりすることによって様々な湾曲構成に撓められ得、そのため、デバイス100は、体内のルーメンを通ってターゲットまで誘導され得る。プルワイヤは、例えば、プルワイヤに張力を加えたり緩めたりすることによって、第1のシース101の遠位先端を、体内のルーメンを通ってターゲットに撓ませ得るように、第1のシース101に接続され得る。デバイス100がターゲットに操縦されている際、第1、第2、及び第3のシース101、113、117は、様々な湾曲構成に撓み得る。例えば、第1のシース101を撓めることによって、第1、第2、及び第3のシース101、113、117が、蛇行した解剖学的構造を通ってターゲットに同時に誘導され得るように、第2及び第3のシース113、117は撓められ得る。デバイス100がターゲットに前進している際、第1、第2、及び第3のシース101、113、117は、一緒に(例えば、一斉に)ターゲットに移動し得る。別の例として、第1のシース101は、第2及び第3のシース113、117よりも先に、最初にターゲットに前進し得る。第1のシース101がターゲットに前進すると、第2及び/又は第3のシース113、117は、第1のシース101のルーメン内でターゲットに前進し得る。そのような場合、第2及び第3のシース113、117は、それらが第1のシースのルーメン内で前進し、第1のシース101の湾曲した経路をターゲットまで辿ることができるように、可撓性であり得る。
【0043】
[0094] デバイス100が操縦可能でない場合、デバイス100は、操縦機能なしでターゲットに前進し得る。デバイス100が操縦可能でない場合、デバイス100は、例えば、ターゲット又はその近くにすでに前進した操縦可能なカテーテルのルーメンを通って、ターゲットに前進し得る。別の例として、デバイス100は、例えば、ガイドワイヤに亘ってターゲットに前進し得る。さらに別の例として、デバイス100は、他のデバイス又はツール(例えば、ガイドワイヤ)の支援なしに、そのままターゲットに前進し得る。
【0044】
[0095] デバイス100がターゲット(例えば、ファーター膨大部)に到達すると、第1、第2、及び/又は第3のシース101、113、及び/又は117は、ターゲットにアクセスするために(例えば、胆管124にカニューレ挿入する、又は膵管126にカニューレ挿入するために)、様々な湾曲構成に撓み得る。デバイスがターゲットにある際のシース(例えば、シース101、113、及び117)の湾曲構成は、デバイス100が初期挿入中にターゲットに操縦及び/又は前進している際にシース(例えば、シース101、113、及び117)が撓む湾曲構成と異なり得る。例えば、デバイス100がターゲットにある際、第2のシース113は、様々な作業位置(撓み位置及び撓み構成ともいう)に移動可能であり得る。図1は、例えば、第2のシース113の例示的な作業位置を示している。図1に示されるように、第2のシース113が作業位置にある際、第2のシース113の遠位端は、第1のシース101の1つ又は複数のルーメンを横切って(例えば、縦方向に横切って、及び/又は横方向に横切って)延長し得る。第2のシースは、作業位置(例えば、図1に示される撓み位置)に撓んで、作業チャネル113をターゲットと整列させることができる。作業チャネル113を撓ませて、作業チャネル113をターゲットと整列させることができる。上述したように、作業チャネル113がターゲットと整列すると、ターゲットは、例えば、第3のシース117を作業チャネル113からターゲット内に(例えば、ファーター膨大部123内に)展開することによって、カニューレ挿入され得る。
【0045】
[0096] 図1は、デバイス100がガイドワイヤ119を有し得ることを示している。ガイドワイヤ119は、第3のシース117のルーメン内(例えば、第3のシースルーメン117内)に位置決め可能であり得る、第2のシースのルーメン内(例えば、第2のシースルーメン113内)に位置決め可能であり得る、第1のシース101の1つ又は複数のルーメン内(例えば、図1の第1のシースルーメン101内、又は図4の第1のシースの第1のルーメン101L1内及び/又は第1のシースの第2のルーメン101L2内)に位置決め可能であり得る、又はそれらの任意の組み合わせがあり得る。ガイドワイヤ119は、第1のシース101内(例えば、第1のシースルーメン101内)、第2のシース113内(例えば、第2のシースルーメン113内)、第1のシース101内(例えば、第1のシースルーメン101内)、又はそれらの任意の組み合わせで、縦方向に並進し得る。例えば、第2のシース113がターゲットと整列し(例えば、図1に示される撓み構成にあり)、第3のシース117が第2のシース113から外に(例えば、図1に示される位置に)前進する際、ガイドワイヤ119は、ターゲット内(例えば、ファーター膨大部123)及び任意の下流通路内(例えば、胆管124内又は膵管126内)に並進し得る。別の例として、第2のシース113をターゲットと整列させた(例えば、図1に示される位置の)まま、第3のシース117は、第2のシース113から図1に示される位置を過ぎて、ターゲット内に、さらに前進又は延長され得る。第3のシース117がターゲット内に前進すると、ガイドワイヤ119は、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)内及び任意の下流通路内(例えば、胆管124又は膵管126内)に並進し得る。図1の配置が示すように、ガイドワイヤ119が第3のシース119内で並進する際、ガイドワイヤ119は、第1、第2、及び第3のシース101、113、117内を同時に移動し得る。ガイドワイヤ119は、第1、第2、及び第3のシース101、113、117とは独立して並進し得る。ガイドワイヤ119は、第3のシース117とは独立して、ターゲットの内外に並進し得る(前進及び後退ともいう)。第1のシース101は、ガイドワイヤ119がターゲット内に前進する間、固定位置に(例えば、組織係合部材106を介して)保持され得る。第2のシース113は、ガイドワイヤ119がターゲット内に前進する間、整列位置(例えば、図1に示される位置)に保持され得る。第3のシース117は、ガイドワイヤ119がターゲット内に前進する間、整列位置(例えば、図1に示される位置)に保持され得る。よって、ガイドワイヤ119は、第1、第2、及び第3のシース101、113、117とは独立して移動し得る。第2のシース113が撓み構成に関節動作する際、ガイドワイヤ119の遠位端は湾曲し得る。第2のシース113が撓み構成に関節動作する際、ガイドワイヤ119の遠位端は、第1のシース101の1つ又は複数のルーメンを横方向に横切って延長し得る。
【0046】
[0097] デバイス100に取り付けられたカメラ、デバイス100の内側又は外側の内視鏡121、又はその両方は、デバイス100が存在する体空間(例えば、腸ルーメン125)の視覚化(例えば、画像及び/又は映像の取り込み)、カニューレ挿入又は操作されるターゲットの視覚化(例えば、画像及び/又は映像の取り込み)、又はその両方が可能である。例えば、図1は、デバイス100が内視鏡121を有し得ることを示している。内視鏡121は、シースのルーメン内、例えば、第1のシースルーメン101内に位置決め可能であり得る。内視鏡121は、第1のシース101内(例えば、第1のシースルーメン101内)で移動可能(例えば、並進可能及び/又は回転可能)であり得る。例えば、内視鏡121は、デバイス100内(例えば、第1のシースルーメン101内)で、第1の方向121a及び第2の方向121bに縦方向に並進し得る。第1の方向121aは、デバイス100の遠位端に向き得、第2の方向121bは、デバイス100の近位端に向き得る。第1の方向121aは、内視鏡121がデバイス100内で前方(例えば、方向121a)及び後方(例えば、方向121b)に移動し得るように、第2の方向121bと反対であり得る。内視鏡121は、端視(例えば、前方視)内視鏡、側視内視鏡、又はその両方であり得る。例えば、図1は、内視鏡121が端視(例えば、前方視)内視鏡であり得ることを示している。内視鏡121は、第1のシース101内の任意の位置に移動し得る。内視鏡121は、第1のシース101内、第1のシース101の外側、又はその両方の任意の位置から画像を取り込むことができる。
【0047】
[0098] 図1は、デバイス100が係合部材106を有し得ることを示している。係合部材106は、例えば、ゼロ、1つ、もしくは複数のスタビライザ107、ゼロ、1つ、もしくは複数のエキスパンダ109、又はそれらの任意の組み合わせを有し得る。係合部材106は、組織係合部材であり得る。係合部材106は、組織と係合し得る。係合部材106は、組織に接触し得る。係合部材106は、スタビライザであり得る。係合部材106は、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109を介して、ルーメン内、例えば腸ルーメン125内の所定の場所に、デバイス100及び/又はカメラ(例えば、内視鏡121)を安定化し得る。係合部材106は、例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109を組織に押し込むことによって、デバイス100及び/又はカメラ(例えば、内視鏡121)を所定の場所に安定化し得る。例えば、図1は、係合部材106が、スタビライザ107及びエキスパンダ109を用いて腸ルーメン125を規定する組織125に係合することによって、腸ルーメン125内の所定の場所に、デバイス100及び/又は内視鏡121を安定化し得ることを示している。
【0048】
[0099] 係合部材106は、拡張可能且つ収縮可能であり得る。係合部材106は、ケージを形成するスタビライザ107及び/又はエキスパンダ109を有する、拡張可能且つ収縮可能なケージであり得る。係合部材106は、非拡張構成、完全拡張構成、及び任意で、非拡張構成と完全拡張構成との間である部分的拡張構成を有し得る。例えば、図1は、完全拡張構成にある係合部材106を示している。係合部材106は、例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109をデバイスの縦軸Aから離れるように動かすことによって拡張され得る。係合部材106は、例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109をデバイスの縦軸Aに向かうように動かすことによって収縮され得る。
【0049】
[0100] 係合部材106が拡張構成に(例えば、図1に示される拡張構成に)あり、ルーメンの組織と接触している際、係合部材106は、第1のシース101がルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)での並進及び/又は回転するのを抑制又は防止し得る。これによって、第2のシース113がターゲット(例えば、ファーター膨大部123)と整列するように撓んでいる間、第1のシース101が所定の位置に有利に固定又は係留されるのを可能にし得る。係合部材106が拡張構成に拡張されると、係合部材106は、ルーメンを規定する組織(例えば、組織125)を、第1のシース101の外面から離れるように、第1のシースルーメン101から離れるように、デバイスの縦軸Aから離れるように、第2のシース113から離れるように、又はそれらの任意の組み合わせから離れるように、押し得る。これによって、第2のシース113が撓むための空間105を有利に作ることができ、カメラの大きな視野を有利に提供することができる。第1のシース101が係合部材106を介してルーメン内に係留される際、内視鏡121は、第1のシースルーメン101内で移動可能であり得、ユーザが、いつ第2のシース113がターゲットと整列するかを判断することができるように、ターゲットに向かうように撓んでいる第2のシース113の画像を提供し得る。
【0050】
[0101] 係合部材106は、任意の2つの構成間で拡張及び収縮し得る。例えば、係合部材106は、非拡張構成から、任意の部分的拡張構成、又は完全拡張構成に拡張され得る。係合部材106は、第2の部分的拡張構成が、第1の部分的拡張構成よりもさらに拡張される場合、第1の部分的拡張構成から第2の部分的拡張構成に拡張され得る。係合部材106は、任意の部分的拡張構成から完全拡張構成に拡張され得る。係合部材106は、任意の拡張構成から、非拡張構成を含む、任意のより拡張されていない構成に収縮し得る。
【0051】
[0102] 図1は、係合部材106が拡張構成にある際、係合部材106(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109)が、ルーメン(例えば、腸ルーメン125)を規定する組織に押し付けられ得ることを示している。図1はさらに、係合部材106が拡張構成にある際、デバイス100の反対側が、例えば、係合部材106を介して、ルーメンを規定する組織と接触する、又はそれに押し付けられ得ることを示している。例えば、図1は、係合部材106が、デバイス100がルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)に固定されている拡張構成にある際、係合部材106(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109)、及び係合部材106の反対側の第1のシース101の部分は、ルーメンを規定する組織(例えば、組織125)に接触し得る。別の例として、係合部材106が拡張構成にある際、デバイス100の反対側(例えば、係合部材106と反対側のデバイス100の側、例えば、第1のシース101の外側)は、ルーメンを規定する組織と接触していなくてもよい、又は押し込まれていなくてもよい。
【0052】
[0103] 図1は、係合部材106が拡張構成にある際、係合部材106が空間105を規定し得ることを示している。図1が示すように、空間105は、組織(例えば、組織125)とシース(例えば、シース101、113、及び/又は117)との間にあり得る。空間105は、スタビライザ107とシース(例えば、シース101、113、及び/又は117)との間にあり得る。空間105は、エキスパンダ109とシース(例えば、シース101、113、及び/又は117)との間にあり得る。空間105は、スタビライザ107及びエキスパンダ109とシース(例えば、シース101、113、及び/又は117)との間にあり得る。係合部材106が拡張されると、空間105が作られ、係合部材106が拡張し続けるにつれて、より大きくなり続け得る。係合部材106が収縮されると、空間105はより小さくなり得る。これにより、空間105は、拡張及び収縮され得る。よって、空間105は、調整可能なサイズ(例えば、調整可能な体積)を有し得る。例えば、空間105のサイズは、係合部材106を拡張及び収縮させることによって、それぞれ、より大きく及びより小さくなり得る。第2のシース113は、空間105内に撓んで、例えば、第2のシース113をターゲット(例えば、ファーター膨大部123)と整列させ得る。例えば、図1は、第2のシース113がターゲットと整列している空間105内の撓み構成にある第2のシース113を示している。
【0053】
[0104] カメラ(例えば、内視鏡121)、第2のシース113、第3のシース117、ガイドワイヤ119、第1のシース101から展開可能なツール、第2のシース113から展開可能なツール、第3のシース117から展開可能なツール、又はそれらの任意の組み合わせは、空間105内で移動可能であり得る。例えば、空間105は、例えば、第1のシースルーメン101の内側からのカメラ(例えば、内視鏡121)の透視窓であり得る。別の例として、空間105は、1つ又は複数のツール(例えば、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119)のための作業空間であり得る。さらに別の例として、空間105は、内視鏡121のための透視窓、及び1つ又は複数のツール(例えば、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119)のための作業空間であり得る。
【0054】
[0105] 図1は、係合部材106が拡張構成に(例えば、非拡張構成から)拡張されると、係合部材106は、ルーメンを規定する組織(例えば、組織125)をデバイスの縦軸Aから離れるように押して、空間105を作り得る。図1はさらに、第2のシース113が空間105内に撓んで、第2のシースルーメン113をターゲット(例えば、ファーター膨大部123)と整列させ得ることを示している。第2のシース113のこの動きは、操作者が、いつ第2のシース113がターゲットと整列するかを判断することができるように、カメラ(例えば、内視鏡121)で視覚化され得る。内視鏡121は、第2のシース113が、ターゲット及び第2のシース113の複数の視野角が可能になるように、ターゲットに向かうように撓み、ターゲットと整列する間、第1のシースルーメン101及び/又は空間105内で移動可能である。
【0055】
[0106] 図1は、空間105が、係合部材106の第1の縦方向端部と係合部材106の第2の縦方向端部との間に延長する第1のシースルーメン101の部分を含み得ることを示している。空間105は、係合部材106の第1の縦方向末端と係合部材106の第2の縦方向末端との間に延長する第1のシースルーメン101の部分を含み得る。係合部材106の第1の縦方向末端は、係合部材106の第2の縦方向末端に近接し得る。例えば、図1は、係合部材106の第1の縦方向末端が、係合部材106の第2の縦方向末端よりもカメラ(例えば、内視鏡121)に接近し得ることを示している。図1は、さらに、係合部材106の第1の縦方向末端がカメラ(例えば、内視鏡121)と同じ縦方向位置にあり得ることを示している。
【0056】
[0107] 図1は、係合部材106がスタビライザ107を有し得ることを示している。係合部材106は、1つ又は複数のスタビライザ107、例えば、この範囲内での1スタビライザ107の増分ごと(例えば、1スタビライザ、2スタビライザ、10スタビライザ)を含む、1~10以上のスタビライザ107を有し得る。スタビライザ107は、支柱であり得る。スタビライザ107は、リボンであり得る。スタビライザ107は、可撓性、非可撓性、又はその両方であり得る。スタビライザ107は、弾性、非弾性、又はその両方であり得る。スタビライザ107は、金属であり得る。スタビライザ107は、プラスチックであり得る。スタビライザ107は、拡張可能、収縮可能、又はその両方であり得る。スタビライザ107は、拡張され得る、収縮され得る、又はその両方である。スタビライザ107は、例えば、これらの範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、30mm、50mm、70mm、100mm)を含む、約10mmから約100mm、又はより狭く約10mmから約70mm、又は狭く約10mmから約50mmの長さを有し得る。スタビライザ107は、例えば、組織に接触することによって、デバイス100(例えば、腸ルーメン125内)を安定化することができ、例えば、組織とシース(例えば、シース101,113、及び/又は117)の間の空間105を規定することによって、ルーメン内の粘膜の改善された視覚化を容易にし得る。スタビライザ107は、例えば、スタビライザ107が拡張構成にある際、空間105を規定し得る。
【0057】
[0108] 各スタビライザ107は、スタビライザの第1の位置から、スタビライザの第2の位置に、及びスタビライザの第1の位置と第2の位置との間の任意のスタビライザの位置に、スタビライザ107がスタビライザの第2の位置にある際でのスタビライザ107が、スタビライザ107がスタビライザの第1の位置にある際よりも、デバイスの縦軸Aからさらに離間するように、移動可能であり得る。係合部材106が非拡張構成にある際、スタビライザ107は、スタビライザの第1の位置にあり得る。係合部材106が完全拡張構成にある際、スタビライザ107は、スタビライザの第2の位置にあり得る。係合部材106が部分的拡張構成にある際、スタビライザ107は、スタビライザの第1の位置と第2の位置との間の位置(スタビライザの第3の位置ともいう)にあり得る。例えば、図1は、スタビライザの第2の位置のスタビライザ107を示している。スタビライザ107が拡張又は延長構成(例えば、スタビライザの第2又は第3の位置)にある際、スタビライザ107の外面(例えば、スタビライザ107の中央部分)は、スタビライザ107が非拡張構成(例えば、スタビライザの第1の位置)にある際よりも、デバイスの縦軸Aからさらに離間し得る。スタビライザ107が拡張又は延長構成(例えば、スタビライザの第2又は第3の位置)にある際、スタビライザ107の中央部分は、スタビライザ107の近位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得る、及び/又はスタビライザ107の遠位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得る。例えば、図1は、スタビライザ107が完全拡張構成又は完全延長構成にある際、スタビライザ107の中央部分が、スタビライザ107の近位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得、スタビライザ107の遠位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得ることを示している。
【0058】
[0109] デバイス100が複数のスタビライザ107を有する際、スタビライザ107は、スタビライザの第1の位置からスタビライザの第2の位置に、個別に及び/又は一括に移動又は変更して、スタビライザ107をデバイスの縦軸Aから離れるように(例えば、径方向に離れるように)、又はその逆に、移動(例えば、拡張、延長)させ得る。例えば、デバイス100は、スタビライザ107を個別に及び/又は一括に作動させるために使用され得るスタビライザアクチュエータ(例えば、デバイスハンドル上のコントロール)を有し得る。テザー(例えば、ワイヤ、ロッド)は、デバイスハンドル上のコントロールを、スタビライザ107又はスタビライザ107が連結されているコネクタに接続し得る。テザーに張力を加えることにより、例えば、スタビライザ107の遠位端をスタビライザ107の近位端に近づけて引くことによって、スタビライザ107を拡張させ得る。別の例として、1つ以上のエキスパンダ109は、スタビライザ107を内向き及び外向きに移動させて、スタビライザ107をそれぞれ収縮及び拡張させ得る。このような場合、スタビライザ107を外向きに拡張させるエキスパンダ109は、スタビライザアクチュエータであり得る。図1は、例えば、エキスパンダ109がスタビライザ107を、スタビライザの第1の位置からスタビライザの第2の位置に、又は任意のスタビライザの第3の位置に移動させ得ることを示している。エキスパンダ109は、スタビライザ107を任意のスタビライザの第3の位置からスタビライザの第2の位置に移動させ得る。エキスパンダ109が収縮する際(例えば、そのサイズが、例えば、デフレーションから減少する際)、エキスパンダ109の収縮は、スタビライザ107を収縮させ得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107をスタビライザの第2の位置から任意のスタビライザの第3の位置又はスタビライザの第1の位置に移動させ得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107を任意のスタビライザの第3の位置からスタビライザの第1の位置に移動させ得る。
【0059】
[0110] 図1は、係合部材106がエキスパンダ109を有し得ることを示している。係合部材106は、1つ又は複数のエキスパンダ109、例えば、この範囲内での1エキスパンダ109の増分ごと(例えば、1エキスパンダ、2エキスパンダ、10エキスパンダ)を含む、1~10以上のエキスパンダ109を有し得る。エキスパンダ109は、拡張可能、収縮可能、又はその両方であり得る。エキスパンダ109は、拡張され得る、収縮され得る、又はその両方である。図1は、係合部材106が1つのエキスパンダ109を有し得ることを示している。エキスパンダ109は、例えば、バルーンであり得る。別の例として、エキスパンダ109はステントであり得る。エキスパンダ109は、インフレーション可能及びデフレーション可能であり得る。エキスパンダ109は、インフレーションされる際、拡張し得る。エキスパンダ109は、デフレーションされる際、収縮し得る。エキスパンダ109は、可撓性、非可撓性、又はその両方であり得る。エキスパンダ109は、弾性、非弾性、又はその両方であり得る。例えば、図1は、エキスパンダ109がバルーンであり得ることを示している。エキスパンダ109は、例えば、組織に接触することによって、デバイス100(例えば、腸ルーメン125内)を安定し得、例えば、組織とシース(例えば、シース101,113、及び/又は117)との間の空間105を規定することによって、ルーメン内の粘膜の改善された視覚化を容易にし得る。エキスパンダ109は、例えば、エキスパンダ109が拡張構成にある際(例えば、それらがインフレーションしている際)、空間105を規定し得る。エキスパンダ109が、拡張する際、組織に接触しない変形例の場合、エキスパンダ109は、例えば、スタビライザ107を組織に接触させることによって、デバイス100(例えば、腸ルーメン125内)を安定化し得る。よって、スタビライザ107が組織(例えば、組織125)に係合している際、エキスパンダ109は、組織(例えば、組織125)に係合していてもよく、係合していなくてもよい。
【0060】
[0111] 各エキスパンダ109は、エキスパンダの第1の構成から、エキスパンダ第2の構成、及びエキスパンダの第1の構成と第2の構成との間の任意のエキスパンダの構成に、エキスパンダ109がエキスパンダの第2の構成にある際のエキスパンダ109(例えば、エキスパンダ109の外面)が、エキスパンダ109がエキスパンダの第1の構成にある際よりも、デバイスの縦軸Aからさらに離間するように、移動可能である。係合部材106が非拡張構成にある際、エキスパンダ109は、エキスパンダの第1の構成にあり得る。係合部材106が完全拡張構成にある際、エキスパンダ109は、エキスパンダの第2の構成にあり得る。係合部材106が部分的拡張構成にある際、エキスパンダ109は、エキスパンダの第1の構成と第2の構成との間の構成(エキスパンダの第3の構成ともいう)にあり得る。例えば、図1は、エキスパンダの第2の構成のエキスパンダ109を示している。エキスパンダ109が拡張又は延長構成(例えば、エキスパンダの第2又は第3の構成)にある際、エキスパンダ109の外面(例えば、エキスパンダ109の中央部分)は、エキスパンダ109が非拡張構成(例えば、エキスパンダの第1の構成)にある際よりも、デバイスの縦軸Aからさらに離間し得る。エキスパンダ109が拡張又は延長構成(例えば、エキスパンダの第2又は第3の構成)にある際、エキスパンダ109の中央部分は、エキスパンダ109の近位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得る、及び/又はエキスパンダ109の遠位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得る。例えば、図1は、エキスパンダ109が完全拡張構成又は完全延長構成にある際、エキスパンダ109の外面の中央部分は、エキスパンダ109の近位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得、エキスパンダ109の遠位部分よりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得る。
【0061】
[0112] デバイス100が複数のエキスパンダ109を有する際、エキスパンダ109は、エキスパンダの第1の構成からエキスパンダの第2の構成に、個別に及び/又は一括に移動又は変更して、エキスパンダ109をデバイスの縦軸Aから離れるように(例えば、径方向に離れるように)、又はその逆に、移動(例えば、拡張、延長)させ得る。例えば、デバイス100は、エキスパンダ109を個別に及び/又は一括に作動させるために使用され得るエキスパンダアクチュエータ(例えば、インフレーションルーメン)を有し得る。エキスパンダ109がバルーンである際、エキスパンダ109をインフレーションさせることでエキスパンダ109は拡張し得、エキスパンダ109をデフレーションさせることでエキスパンダ109は収縮し得る。
【0062】
[0113] 例えば、デバイス100は、エキスパンダ109を拡張(例えば、インフレーション)及び収縮(例えば、デフレーション)させるためのルーメンを有し得る。別の例として、デバイスは、各エキスパンダ109と流体連通する2つのルーメンを有し得る。例えば、第1のシース101のルーメンは、エキスパンダ109をインフレーション及びデフレーションさせるために使用され得る、エキスパンダ109に接続されたエキスパンダルーメンであり得る。流体(例えば、気体、液体)は、エキスパンダルーメンを通ってエキスパンダ109に送られ、エキスパンダ109を拡張させ得る。流体は、エキスパンダルーメンを介してエキスパンダ109から取り除かれて、エキスパンダ109を収縮させ得る。デバイスハンドル上のコントロールは、エキスパンダ109の拡張及び収縮を制御するために使用され得る。
【0063】
[0114] エキスパンダ109は、スタビライザアクチュエータであり得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107を作動させることができる。エキスパンダ109は、スタビライザ107を、例えば、第1のシース101から離れるように、及び/又はデバイスの縦軸Aから離れるように、外向きに移動させ得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107を、例えば、第1のシース101に向かうように、及び/又はデバイスの縦軸Aに向かうように、内向きに移動させ得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107を拡張させ得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107を収縮させ得る。エキスパンダ109は、スタビライザ107を拡張及び収縮させ得る。例えば、エキスパンダ109は、非拡張構成から拡張構成に拡張されることにより、スタビライザ107をスタビライザの第1の位置(例えば、非拡張位置)からスタビライザの第2の位置(例えば、拡張位置)に移動させ得る。図1は、拡張構成(例えば、完全拡張構成)におけるエキスパンダ109を示し、これにより、エキスパンダ109(例えば、バルーン)が図1に示される拡張構成にインフレーションされる際、エキスパンダ109は、スタビライザ107をデバイスの縦軸Aから押し離した。エキスパンダ109は、スタビライザ107を径方向外向きに押すことができる。エキスパンダ109が収縮する際(例えば、そのサイズが、例えば、デフレーションから減少する際)、エキスパンダ109の収縮は、スタビライザ107を収縮させ得る。例えば、スタビライザ107は、エキスパンダ109が収縮する際、スタビライザ107が収縮構成に(例えば、エキスパンダ109がどれだけ収縮しているかに応じて、スタビライザの第3の位置に、又はスタビライザの第1の位置に)自然に収縮し得るように、より拡張されていない構成(例えば、スタビライザの第1の位置)に戻るように付勢され得る。エキスパンダ109が収縮する(例えば、デフレーションする)と、スタビライザ107は、エキスパンダ109の外面と同じ又は異なる割合(例えば、速度)でデバイスの縦軸Aに向かうように収縮し得る。別の例として、エキスパンダ109が収縮する際、エキスパンダ109は、スタビライザ107を収縮構成に引くことによって(例えば、スタビライザ107を、完全にはスタビライザの第1の位置に戻る、スタビライザの第3の位置に引き戻すことによって)、スタビライザ107を収縮し得る。このような場合、スタビライザ107は、より拡張されていない構成に戻るように付勢されてもよく、付勢されなくてもよい。エキスパンダ109は、スタビライザ107を径方向内向きに引くことができる。したがって、スタビライザ107は、エキスパンダ109の有無に関わらず、及び/又はエキスパンダ109による補助の有無に関わらず、デバイスの縦軸Aから離れるように、及びこれに向かうように移動し得る。
【0064】
[0115] エキスパンダ109は、エキスパンダ寸法(例えば、直径、幅、長さ)を有し得る。エキスパンダ109のエキスパンダ寸法は、操作者によって選択的に制御され得る。エキスパンダ寸法が幅又は長さである際、幅又は長さは、エキスパンダ109がどの構成にあっても、エキスパンダ109の全幅又は全長であり得る。例えば、エキスパンダ109が完全拡張構成にある際、エキスパンダ109のエキスパンダ寸法(例えば、直径、幅、及び/又は長さ)は、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、20mm、40mm、60mm、80mm)を含む、約10mmから約80mmまでであり得る。例えば、エキスパンダ109がバルーンであり、バルーンが完全インフレーション構成にある際、バルーンは、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、20mm、40mm、60mm、80mm)を含む、約10mmから約80mmまでの直径、幅、及び/又は長さを有し得る。バルーンの寸法(例えば、直径)は、操作者によって選択的に制御され得る。異なるバルーンサイズ及びバルーン形状は、例えば、患者のサイズ及び体重、変更された解剖学的構造の有無、実行される手順(例えば、ERCP)、又はそれらの任意の組み合わせに基づいて選択され得る。例えば、デバイス100がERCP手順に使用される際、エキスパンダ(例えば、バルーン)は、この範囲内での1mmの増分ごとを含む、約20mm~約40mmの寸法(例えば、直径)を有し得る。
【0065】
[0116] エキスパンダ109(例えば、バルーン)は、図1に示されるようにデバイス100の遠位部分に、及び/又はスタビライザ107に沿って配置されてスカートを設け得、このような構成が粘膜の折り畳み部の空間105への進入を望ましく抑制又は防止し得る。例えば、図1は、エキスパンダ109が空間105の遠位にあり得ることを示している。別の例として、エキスパンダ109は、空間105に近接し得る。さらに別の例として、デバイス100は、スタビライザ107の有無に関わらず(例えば、図1に示されるスタビライザ107の有無に関わらず)、空間105の遠位にある第1のエキスパンダ109(例えば、第1のバルーン)、及び空間105の近位にある第2のエキスパンダ109(例えば、第2のバルーン)を有し得る。
【0066】
[0117] これにより、図1は、(1)スタビライザ107がエキスパンダ109とは独立して作動され得ること、及びその逆、(2)スタビライザ107が1つ又は複数のエキスパンダ109によって(例えば、エキスパンダ109が作動される際、例えば、エキスパンダ109がインフレーションされる際、1つ又は複数のエキスパンダ109が、デバイスの縦軸Aから離れるようにスタビライザ107を押すことによって)作動され得ること、(3)エキスパンダ109が1つ又は複数のスタビライザ107によって(例えば、スタビライザ107が作動される際、例えば、スタビライザ107が拡張される際、1つ又は複数のスタビライザ107が、デバイスの縦軸Aから離れるようにエキスパンダ109を引くことによって)作動され得ること、又はそれらの任意の組み合わせを示している。係合部材106が拡張される際(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109を拡張させることによって)、係合部材106は、組織と係合し得る。係合部材106が拡張されると、係合部材106は、デバイス100から離れるように(例えば、デバイスの縦軸Aから離れるように、及び/又は第1のシース101から離れるように)、組織(例えば、組織125)を押し得る。組織をデバイス100から離れるように押すことで、組織に折り目及び/又はしわがある場合、ルーメン壁を規定する組織(例えば、組織125)の展開、しわの除去、及び/又は伸張が可能になり、これは、次にターゲット(例えば、ファーター膨大部123)が見やすく、及び/又はカニューレ挿入され易くなる。
【0067】
[0118] 図1は、係合部材106が、係合部材106がルーメンの第1の側の組織と接触し、第1のシース101がルーメンの第2の側の組織と接触して、デバイス100の遠位先端がルーメン全体(例えば、腸ルーメン125)を横切って延長するように、拡張され得る。このような場合、デバイス100は、係合部材106及び第1のシース101が組織(例えば、組織125)に押し付けられるように、係合部材106を拡張させることによって、所定の位置に固定され得る。別の例として、係合部材106はルーメンの第1の側の組織と接触しているが、係合部材106の反対側の第1のシース101の部分はルーメンの第2の側の組織と接触しないように、係合部材106は、ルーメン全体(例えば、腸ルーメン125)を横切って、デバイス100の遠位先端が延長しないように拡張され得る。このような場合、デバイス100は空間105を作り、例えば、デバイス100を所定の位置に保持するユーザを介して、及び/又は係合部材106が組織をつかむことによって(例えば、それを挟むことによって、それに吸着することによって)、所定の位置に固定され得る。
【0068】
[0119] 図1は、係合部材106のスタビライザ107及び/又はエキスパンダ109が、それにより、例えば、組織に接触することによって、デバイス100(例えば、腸ルーメン125内)を安定化し得、例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109が拡張構成にある際に組織とシース(例えば、シース101、113、及び/又は117)との間に空間105を作ることによって、ルーメン(例えば、腸ルーメン125)内の粘膜の改善された視覚化を有利に容易にし得ることを示している。
【0069】
[0120] 図1は、スタビライザ107がスタビライザの第2の位置にある際、スタビライザ107がデバイスの縦軸Aから離れるように外向きに位置決め(例えば、延長又は拡張)され得ることを示している。各スタビライザ107は、外向きに(例えば、径方向外向きに)拡張され得る。例えば、複数のスタビライザ107(例えば、2つのスタビライザ107)がある際、すべてのスタビライザ107(例えば、2つのスタビライザ107)は、同じ距離だけ外向きに拡張され得る。スタビライザ107の外向きの動きは、(例えば、真っ直ぐな拡張平面内で)均一、例えば、デバイスの縦軸Aと交差する平面内で均一であり得る。例えば、各スタビライザ107は、デバイスの縦軸Aと交差する単一平面内で外向きに拡張し得る。例えば、デバイス100の幾つかの変形例において、図1に示されるスタビライザ107は、径方向外向きに拡張される。別の例として、スタビライザ107は、スタビライザ107が外向きに拡張するとき、互いに離れるように移動し得る。スタビライザ1007の互いから離れたこのような動きは、組織が折り畳まれている及び/又はしわがある場合、ルーメン壁を規定する組織(例えば、組織125)の展開、しわの除去、及び/又は伸張を有利に補助し得、これは、次にターゲット(例えば、ファーター膨大部123)が見やすく、及び/又はカニューレ挿入され易くなる。例えば、スタビライザ107の外向きの動きは、スタビライザ107が横軸平面に対して(例えば、デバイスの縦軸Aと交差し、図2のスタビライザ107の拡張平面を二等分する平面内において)お互いから離れるように移動し得るように、スタビライザ107の離脱の発生を可能にする二次的な作動方向を有し得、これにより、スタビライザ107は、湾曲平面内又は複数の平面内(例えば、デバイスの縦軸Aと交差する第1の平面内、及びデバイスの縦軸Aと交差しない第2の平面内)で外向きに移動し得る。さらに別の例として、スタビライザ107は、スタビライザ107が外向きに拡張するとき、互いに向かうように移動し得る。これは、組織を挟んでもよく、挟まなくてもよい。組織が挟まれる際、これは、デバイス100をルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)に固定するのを補助し得る。別の例として、組織を挟むことで、デバイス100はルーメン内に固定され得る。
【0070】
[0121] 図1は、スタビライザ107が第1のシース101に取り付けられる、又は統合され得ることを示している。スタビライザ107は、第1のシース101の壁に埋め込まれ得る。例えば、スタビライザ107の遠位端は、空間105の第1の側を超えて第1のシース101に取り付けられ得、スタビライザ107の近位端は、空間105の第2の側を超えて第1のシースに取り付けられ得る。別の例として、スタビライザ107の第1の端部(例えば、近位端)は、空間105の近位側縁で第1のシース101に取り付けられ得、スタビライザ107の第2の端部(例えば、遠位端)は、空間105の遠位側縁で第1のシース101に取り付けられ得る。別の例として、スタビライザ107の一端又は両端は、第1のシース101に取り付けられている、又は統合されているカプラに取り付けられ得る。例えば、図1は、スタビライザ107の遠位端が遠位カプラ110に取り付けられ得ることを示している。図1は、スタビライザ107が、空間105の第1の側(例えば、近位側)から空間105の第2の側(例えば、遠位側)に、空間105に亘って延長し得ることを示している。
【0071】
[0122] 図1は、スタビライザ107がスタビライザの厚さ107を有し得ることを示している。スタビライザの厚さ107は、この範囲内の0.001インチごと(例えば、0.005インチ、0.100インチ、0.250インチ)を含む、約0.005インチ~約0.250インチの厚さであり得るが、スタビライザの厚さ107は、この範囲外の寸法が予想され、デバイス100が配置される解剖学的構造に依存するように、任意の解剖学的構造、例えば、変更された解剖学的構造に適応させるサイズにしてよい。
【0072】
[0123] 係合部材106が非拡張構成又は部分的拡張構成にある際、係合部材106は、ルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)で移動可能(例えば、縦方向に並進可能及び/又は回転可能)であり、デバイス100をルーメン内に位置決めし得る、例えば、ERCP手順を実行し得る。例えば、係合部材106が第1のシース101に取り付けられている変形例の場合、係合部材106は、第1のシース101を動かす(例えば、並進させる、回転させる、撓める)ことによって移動し得る。このような場合、係合部材106が非拡張構成にある、又は係合部材106がルーメンに固定されていない部分的拡張構成にある際、係合部材106は、例えば、ルーメン内の方向121a及び121bにシース101を並進させることによって、ルーメン内の方向121a及び121bに並進し得る。別の例として、係合部材106が非拡張構成にある、又は係合部材106がルーメンに固定されていない部分的拡張構成にある際、係合部材106は、例えば、ルーメン内のデバイスの縦軸Aの周りで第1のシース101を回転させることによって(例えば、図1に示されるように、例えば、係合部材106が第1のシース101に取り付けられた変形例の場合)、ルーメン内で回転し得る。さらに別の例として、第1のシース101の遠位先端が撓み可能である場合(例えば、第1のシース101の遠位先端がデバイス100をターゲットに操縦するために撓み可能である、デバイス100の操縦可能な変形例において)、係合部材106は、例えば、第1のシース101の遠位先端を撓めることによって(例えば、第1のシース101の遠位先端に取り付けられたプルワイヤに張力を加えたり緩めたりすることによって)、ルーメン内で移動し得る。係合部材106が非拡張構成又は部分的拡張構成にある際、ターゲットに対する係合部材106の位置は、第1のシース101を並進させること、回転させること、及び/又は撓めることによって、可変的に調整又は最適化し得る。第1のシース101を撓めることで(例えば、操縦コントロールを用いて)、第2のシース113が撓み構成にある際、ターゲットに対する第2のシース113の位置を変更し得、それにより、第2のシース113をターゲットと整列させるのを補助し得る。係合部材106が完全拡張構成に(例えば、図1に示されるように)ある、又は係合部材106がルーメンに固定されている部分的拡張構成にある際、係合部材106は、ルーメン内のデバイス100の動きが抑制又は防止されるように、デバイス100をルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)で安定化し得る。係合部材が完全拡張構成にある、又は係合部材106がルーメンに固定されている部分的拡張構成にある際、係合部材106の並進方向及び/又は回転方向の動きは、係合部材106とルーメンを規定する組織との係合によって抑制又は防止され得るが、このような場合、第1のシース101が撓み可能である実施形態において、第1のシース101を撓めることによって(例えば、操縦コントロールを使用して)、第1のシース101が固定位置にある間、ターゲットに対する係合部材106の位置は、可変的に調整又は最適化され得る。
【0073】
[0124] 図1は、スタビライザ107が外面107OSと内面107ISを有し得ることを示している。スタビライザの外面107OSは、向上した粘膜の把持を可能にする表面の特徴を有し得る。このような表面の特徴は、任意のグリッパ、例えば、ヤモリの足、吸盤、リブ、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。別の例として、スタビライザの外面107OSは、粘膜表面に負圧を加えるために支柱に吸引ポートを有し得る。スタビライザ107の吸引ポートを介して粘膜表面(例えば、組織125)に負圧が加えられる際、スタビライザ107の把持力は増大し得る。スタビライザ107は、負圧源(例えば、ポンプ)に接続された吸引ポートで終端する吸引ルーメンを有し得る。スタビライザの内面107ISは、1つ又は複数のマーキング111、例えば、この範囲内での1マーキング111の増分ごと(例えば、1マーキング、2マーキング、5マーキング)を含む、1~5以上のマーキング11を有し得る。図1は、各スタビライザ107が1つのマーキング111を有し得ることを示している。マーキング111は、整列マーキングであり得る。例えば、マーキング111は、デバイス100が完全展開構成にある際(例えば、第2のシース113がターゲットと整列している際)、第2のシース113及び/又は第3のシース117の位置を画定し得、よって、これは、デバイス100を使用したカニューレ挿入の効率を有利に向上させ得る、デバイス100の操作者のためのターゲティングシステムを提供する。マーキング111は、操作者が、例えば、いつ第2のシース113がターゲット(例えば、ファーター膨大部123)と整列するかを判断することができるように、例えば、カメラ(例えば、内視鏡121)が手順中に提供し得る画像上に見られ得る。例えば、デバイス100は、ERCP手順に使用されている現在のデバイスと比較して、ERCP手順の合計時間を半分又は半分以上、有利に短縮し得る。グリッパ(例えば、表面の特徴、吸引ポート、又はその両方)及び/又はマーキング111の使用は、コンピュータ援用ターゲティングシステムを介して支援され得る。例えば、デバイス100は、(例えば、ブロックチェーン技術を使用して)効率的なデータ管理及びトレーサビリティを可能にし得る。
【0074】
[0125] デバイス100全体、又はデバイス100の一部は、目的領域へのデバイスの容易な輸送を可能にするため、潤滑性コーティングで覆われ得る。例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109は、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109が粘膜表面(例えば、組織125)に抗して接触して移動する際に粘膜損傷を最小化し得る、表面コーティング(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、例えば、テフロン(登録商標)などのフルオロポリマー)で覆われ得る。
【0075】
[0126] ERCP手順中、例えば、ファーター膨大部123がカニューレ挿入され、ツールが胆樹(例えば、胆管124又は膵管126、また、支枝124、126ともいう)内に移行されると特に、通常、蛍光透視放射線ガイダンスが使用される。ERCP手順中、例えば、ファーター膨大部123がカニューレ挿入し、ツールが胆樹(例えば、胆管124又は膵管126、支枝124及び126ともいう)内に移行されると、蛍光透視放射線ガイダンスが使用される。これに関して、デバイス100は、2D画像上のデバイス100の位置の3次元鑑賞を可能にする特徴を有し得る。このような特徴は、例えば、放射線不透過性のマーキング及びノッチを含み得る。このような場合、デバイス100で使用される材料は、磁石を介してデバイス100の外部制御及び/又は安定化を可能にするように、磁気的に最適化され得る。デバイス100の放射線視覚化を容易にするため、及び他の用途のために、1つ以上の潅注ポートがデバイス100上に存在してよい。放射線不透過性のマーキング及びノッチは、マーキング111と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0076】
[0127] 図1は、係合部材106が完全拡張構成にある際、スタビライザ107のピークからデバイスの縦軸Aまで測定された空間105の拡張寸法Dが、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、30mm、60mm)を含む、約10mm~約60mmであり得ることを示している。拡張寸法Dを決定する際のスタビライザ107のピークは、係合部材106が完全拡張構成にある際のデバイスの縦軸Aから最も離間したスタビライザ107上の点であり得る。係合部材106は、係合部材が入っているルーメンのサイズに基づいて拡張され得る。例えば、ルーメン(例えば、腸ルーメン125)内でデバイス100を安定させるため、空間105が拡張寸法Dを有するように、係合部材106は拡張され得る。
【0077】
[0128] 図1は、第1のシース101が、1つ又は複数の開口部102、例えば、第1の開口部102a、第2の開口部102b、及び第3の開口部102c、又はそれらの任意の組み合わせを有し得ることを示している。第1の開口部102aは、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101又はルーメン101L1)の遠位末端開口部であり得る。第1の開口部102aは、第1のシース101の最も遠位の開口部であり得る。例えば、第1の開口部102aは、第2及び第3の開口部102b、102cの遠位にあり得る。第2及び第3の開口部102b、103bは、第1の開口部102aに近接し得る。第2の開口部102bは、第3の開口部102cの反対側(例えば、正反対側)であり得る。空間105は、第3の開口部102cを含み得る。内視鏡121の遠位末端は、開口部102に対する任意の位置、例えば、第1の開口部102aの遠位、第1の開口部102a内、第1の開口部102aの近位、第2の開口部102bの近位、第2の開口部102bと第3の開口部102cとの間、第2及び第3の開口部102b、102cの近位、又はそれらの任意の組み合わせに位置決めされ得る。
【0078】
[0129] 内視鏡121は、第1のシース101の内側又は外側からの任意の位置から画像を取り込み得る。例えば、内視鏡121は、内視鏡121の遠位末端が第1の開口部102aの遠位にある際、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)の画像などのルーメン(例えば、腸ルーメン125)の画像を取り込み得る。別の例として、内視鏡121は、内視鏡121の遠位末端が第3の開口部102cの近位、例えば、図1に示される位置にある際、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)の画像などのルーメンの画像を取り込み得る。
【0079】
[0130] 図1は、内視鏡121が第1の開口部102aを通って移動可能であり得ることを示している。例えば、内視鏡121は、例えば、それぞれ、方向121a及び121bに沿って、第1の開口部102aを通って(例えば、これから出て、これに戻って)移動し得る。デバイス100がターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に操縦されている際、内視鏡121は、任意の位置にあり得る。例えば、デバイス100がターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に操縦されている際、内視鏡121は、第1の開口部102aを通って延長し得る。このような場合、第1の開口部102aは、デバイス100がターゲットのカニューレ挿入位置(例えば、ファーター膨大部123)などのターゲットに操縦されている間、デバイス100の遠位末端である内視鏡121が、デバイス100が操縦されているルーメンの視覚を操作者に提供するのを可能にし得る。デバイス100がターゲット(例えば、ファーター膨大部123)にある際、内視鏡121は、任意の位置にあり得る。例えば、デバイス100がターゲット(例えば、ファーター膨大部123)にある際、内視鏡121は、図1に示される位置にあり、操作者にターゲットの視覚を提供し得る。例えば、内視鏡121の遠位末端が操縦中に第1の開口部102aの遠位にある変形例の場合、デバイス100がターゲットに操縦された後、内視鏡121は、第1のシース101内、例えば、図1に示される位置に引っ込み、ターゲットのカニューレ挿入位置(例えば、ファーター膨大部123)の視覚を、そのカニューレ挿入中に操作者に提供し得る。
【0080】
[0131] 内視鏡121は、開口部102のいずれかを通して、例えば、第1の開口部102a、第2の開口部102b、第3の開口部102c、又はそれらの任意の組み合わせを通して画像を取り込み得る。例えば、図1に示される位置では、内視鏡121は、第3の開口部102cを通して画像を取り込み得る。図1に示される位置では、内視鏡121は、第3の開口部102cを通してターゲット(例えば、ファーター膨大部123)の画像を取り込み得る。
【0081】
[0132] 図1は、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119が第2の開口部102bで移動可能であり得る、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101又はルーメン101L1)内で移動可能であり得る、空間105内で移動可能であり得る、空間105を超えてデバイス100の外側で移動可能であり得る、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0082】
[0133] 第2の開口部102bは、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119が、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101又はルーメン101L1)内、空間105内、又はその両方に、例えば、非撓み構成から図1に示される配置へ移動するのを可能にし得る。第2の開口部102bは、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119が、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101又はルーメン101L1)の内外、空間105の内外、及び/又はターゲットの内外(例えば、ターゲットにカニューレ挿入するため)、又はそれらの任意の組み合わせに、例えば、非撓み構成から図1に示される撓み構成へ移動するのを可能にし得る。例えば、図1は、第2の開口部102bが、第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119が、空間105の内外に移動し得るように、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119が、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101又はルーメン101L1)内に延長するのを可能にし得ることを示している。
【0083】
[0134] 第3の開口部102cは、第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119が、空間105内に延長する、又は空間105内に(例えば、第1のシースルーメン101が空間105の一部とされる場合)、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101又はルーメン101L1)を通り越して、デバイスの縦軸Aから離れるように、さらに延長するのを可能にし得る。
【0084】
[0135] 図1は、第2のシース113が空間105内に位置決め可能であり得ることを示している。例えば、図1は、第2のシース113が、角度114で空間105内に位置決め可能であり得ることを示している。角度114は、例えば、第2のシース113をターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に向かうように、及びこれから離れるように撓めることによって調整可能であり得る。例えば、図1は、第2のシース113が、第2のシース113がターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123、ターゲットともいう)に対して角度114であるように、空間105内に位置決め可能であり得ることを示している。角度114は、第2のシースの縦軸Aがターゲット位置と交差し、それと整列するように、第2のシース113の出口ポートをターゲット位置に向けて整列させることによって、ターゲット位置のカニューレ挿入を有利に容易にし得る。ターゲット位置は、例えば、第2のシース113が角度114にある際、第2のシースの縦軸Aがファーター膨大部123の縦軸と整列するような、ファーター膨大部123であり得る。別の例として、ターゲット位置は、第2のシース113が角度114にある際、第2のシースの縦軸Aがファーター膨大部123の縦軸と、この範囲内の1度の増分ごとを含むプラスマイナス1~10度で整列するような、ファーター膨大部123であり得る。
【0085】
[0136] 角度114は、デバイスの縦軸Aと第2のシースの縦軸Aとの間の角度であり得る。第2のシースの縦軸Aは、第1の部分A2a及び第2の部分A2bを有し得る。第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aは、第2のシース113の出口ポートからターゲット位置に向かうように延長する、第2のシースの縦軸Aの部分であり得る。第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aは、第2のシースルーメン113の中心縦軸の遠位部分であり得る。第2のシースの縦軸Aの第2の部分A2bは、第2のシースルーメン113の中心縦軸の近位部分であり得る。第2のシース113の出口ポートは、第2のシース113の遠位末端開口部であり得る。第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aは、出口ポートに垂直であり得る。角度114は、出口ポートがターゲットと整列している際に第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aとデバイスの縦軸Aとの間に形成される角度であり得る。図1が示すように、第2のシースの縦軸Aの第2の部分A2bは、第2のシース113が非撓み構成(例えば、直線構成)から撓み構成(例えば、図1に示される湾曲構成)に関節動作した後、それが第1のシースルーメン101内に延長しない第2のシースの縦軸Aの部分であり得る。別の例として、第2のシースの縦軸Aの第2の部分A2bは、第2のシース113が非撓み構成(例えば、直線構成)から撓み構成(例えば、図1に示される湾曲構成などの湾曲構成)に関節動作した前後、非撓み構成(例えば、直線構成)に残っている第2のシースの縦軸Aの部分であり得る。
【0086】
[0137] 例えば、角度114は、空間105を通って延長するデバイスの縦軸Aの部分と、第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aとの間の角度であり得る。別の例として、角度114は、第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aと第2の部分A2bとの間の角度であり得る。角度114は、例えば、この範囲内での1度の増分ごと(例えば、90度、120度、140度)を含む、約90度~約140度であり、ターゲット位置の入口角度に密に近似する(例えば、プラスマイナス1~10度)又は一致し得る。ターゲット位置の入口角度は、角度114が測定される同じ軸に対して、例えば、デバイスの縦軸Aに対して、又は第2のシースの縦軸Aの第2の部分A2bに対して、測定され得る。例えば、図1は、角度114が(例えば、デバイスの縦軸Aに対して)ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)の入口角度と一致する120度になるように、第2のシース113が関節動作し得ることを示しており、ここで、図1は、(例えば、デバイスの縦軸Aに対して)120度であるとして示している。図1は、第2のシースの縦軸Aの第1の部分A2aがデバイスの縦軸Aから離れるように延長し得ることを示している。
【0087】
[0138] 角度114は、第2のシース113(例えば、第2のシース113の遠位端)の形状を非作動構成(非撓み構成ともいう)から作動構成(撓み構成ともいう)に変更することによって達成され得る。第2のシース113が非作動構成にある際、第2のシース113は、湾曲、真っ直ぐ、又はその両方であり得る。第2のシース113が非作動構成にある際、第1のシースルーメン101の内外、及び/又は空間105の内外に撓み可能である、第2のシースの部分(例えば、第2のシース113の遠位先端)は、第1のシースルーメン101の外側、空間105の外側、又は両方の外側にあり得る。第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113は湾曲され得る。第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113は、1つ又は複数の湾曲を有し得る。例えば、図1は、第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113が単一の湾曲を有し得ることを示している。第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113は、真っ直ぐな部分及び湾曲した部分を有し得る。例えば、第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113はフックの形状を有し得、これにより、第2のシース113の遠位部分は湾曲し、第2のシース113の近位部分は真っ直ぐである。フックは、閉じたフック又は開いたフックであり得る。例えば、図1は、第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113がオープンフックの形状を有し得、これにより、第2のシース113の遠位部分が湾曲し、第2のシース113の近位部分が真っ直ぐであることを示している。図1が示すように、第2のシース113が作動構成にある(例えば、開いたフックの形状である)際、第2のシース113の遠位末端は、図1が示すように、第2のシース113の近位部分から離れるように、デバイスの縦軸Aから離れるように、又は両方から離れるように向き得る。図1がさらに示すように、シース113が作動構成にある(例えば、開いたフックの形状である)際、第2のシース113の遠位末端は、デバイス100の遠位末端から離れるように(例えば、第1のシース101の遠位末端から離れるように)向き得る。第2のシース113が作動構成にある際、第2のシース113の遠位末端は、デバイス100の遠位末端から離れるように、デバイス100の遠位末端に向かうように、又はデバイスの縦軸Aに向かうように垂直に、向き得る。
【0088】
[0139] 図1は、第2のシース113が、例えば、非作動構成(例えば、角度114が0度である場合)から、第2のシース113がアクチュエータ115によって完全に作動される際、角度114が160度であり得る任意の作動位置に、アクチュエータ115(例えば、ワイヤ、ロッド)によって作動又は移動し得ることを示している。アクチュエータ115(第2のシースアクチュエータともいう)は、例えば、デバイスハンドルでコントロールに接続され得る。コントロールを使用することによって、デバイス100の操作者は、第2のシース113の遠位端を屈曲して角度114を変更し得る。例えば、アクチュエータ115が図1に示されるようにプルワイヤである場合、コントロールを介してプルワイヤに張力を加えることで(例えば、ノブを第1の方向にねじる又は押すことによって)、第2のシース113を非作動構成から作動構成へ変化し得、コントロールを介してプルワイヤの張力を緩めることで(例えば、第1の方向とは反対の第2の方向にノブをねじる又は押すことによって)、第2のシース113の湾曲を少なくする、又はそれを非作動構成に戻し得る。それにより、角度114は、アクチュエータ115を作動させることによって調整され得る。図1は、屈曲の状態にある第2のシース113を示しており、これは、カニューレ挿入中に総胆管124又は膵管126の角度を一致させるのに役立ち得る。デバイス100上のマーキング111は、第2のシース113が使用中にある角度114を操作者に示すための角度マーキングを含み得る。
【0089】
[0140] 図1は、第2のシース113の遠位端における屈曲の曲率半径(曲げ半径ともいう)が、角度114が、例えば、90度から140度に、又はより広く、0度から160度に増加するにつれて、次第に小さくなり得ることを示している。例えば、第2のシース113の曲げ半径は、角度114が90度から140度に増加するにつれて、この範囲内の1mmの増分ごと(例えば、15mm、12mm、6mm)を含む、それぞれ約15mmから約6mmまでに、角度114が120度の際、曲げ半径が12mmになるように、減少し得る。
【0090】
[0141] 第2のシース113が所望の角度114(例えば、120度)にあり、デバイス100が図1に示されるようにマーキング111と整列している際、操作者は、デバイス100が、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123、総胆管124、膵管126)のカニューレ挿入のためにルーメン(例えば、腸ルーメン125)内に位置決めされていることを確実に知り得る。図1は、第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119が空間105内に位置決めされ、第2のシース113が角度114である際、第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119は、第1のシース101の第2及び第3の開口部102b、102cを通って延長し得ることを示している。別の例として、図1は、第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119が、第1のシース101の第2及び第3の開口部102b、102cを通って延長し、空間105内に位置決めされ得、その結果、第2のシース113は、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)に対して角度114であり、第2のシース113を介した第3のシース117の出口ポートは、整列マーキング111と整列することを示している。図1に示すように、デバイス100がマーキング111と整列している際、操作者は、デバイス100が、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123、総胆管124、膵管126)のカニューレ挿入のためにルーメン(例えば、腸ルーメン125)内に位置決めされていることを確実に知り得る。
【0091】
[0142] 図2は、デバイス100が2つのスタビライザ107、例えば、第1のスタビライザ107及び第2のスタビライザ107を有し得ることを示している。
【0092】
[0143] 図2は、デバイス100が2つのアクチュエータ115、例えば、第2のシースの第1のアクチュエータ115及び第2のシースの第2のアクチュエータ115を有し得ることを示している。
【0093】
[0144] 図2は、スタビライザ107がスタビライザの幅107を有し得ることを示している。スタビライザの幅107は、この範囲内の0.01インチごと(例えば、0.05インチ、0.10インチ、0.25インチ)を含む、約0.05インチ~約0.25インチの幅であり得るが、スタビライザの幅107は、この範囲外の寸法が予想され、デバイス100が配置される解剖学的構造に依存するように、任意の解剖学的構造、例えば、変更された解剖学的構造に適応させるサイズにしてよい。
【0094】
[0145] 図1及び図2は、完全起立(完全上昇ともいう)位置にある第2のシース113の遠位ポートを示している。第2のシース113は、所望の角度114が操作者によって達成される際に完全起立位置にあり得、その結果、完全起立位置は、角度114の範囲内(例えば、90度から140度)の任意の角度に対応し得る。図1及び図2は、第2のシース113が完全起立位置にある際、第2のシース113の遠位ポートが空間105内にあり得、第2のシースルーメン113がターゲットと整列し得ることを示している。
【0095】
[0146] 図1及び図2は、エキスパンダ109が、第2のシース113が作動構成にある際に第2のシース113の遠位にあり得ることを示している。別の例として、エキスパンダ109は、第2のシース113が作動構成にある際に第2のシース113の遠位ポートの近位にあり得る。このような場合、エキスパンダ109は、第3の開口部102cの反対側の第1のシース101に取り付けられ得る、又は図1及び図2に示されているよりもそれから延長し得る。
【0096】
[0147] 図1及び図2は、例えば、第1のシース101が外側シースであり、デバイス100の主構造となり得ること、内視鏡121が空間105まで及び/又は空間105を越えて自由に移行し得ること、2つのスタビライザ107が空間105に隣接し得ること、内視鏡121は、空間105の近位の位置にあり得ること、2つのスタビライザ107が、デバイス100及び内視鏡121をルーメン内(例えば、十二指腸内)の所定の場所に安定化する目的で、エキスパンダ109によって拡張され得ること、スタビライザ107上のマーキング111が、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)に対するデバイス100の適切な位置決めを容易にし得ること、第2のシース113がアクチュエータ115によって作動され得ること、第2のシース113が、カニューレ挿入を容易にし、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)の入口角度と一致もしくは密に近似する角度114を形成するように関節動作し得ること、第2のシース113が、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)のカニューレ挿入中に第3のシース117の誘導を容易にし得ること、第2のシース113を介した第3のシース117の出口ポートがマーキング111と整列し得ること、及び空間105が、内視鏡121(例えば、前方視内視鏡)の方向121aにおける完全な関節動作を可能にすること、又はそれらの任意の組み合わせを示している。
【0097】
[0148] 図3は、内視鏡の眺望からの図1及び図2のデバイス100を示している。第2及び第3のシース113、117が図3に示すように整列マーキング111に対して整列している際、第2及び第3のシース113、117は、ターゲット位置と整列し得る。図3は、内視鏡121が提供し得るデジタル画像の概略図であり得る。図3の破線は、マーク111のターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)との関係を示している。破線は、ユーザが第2のシース113、第3のシース117、ガイドワイヤ119、又はそれらの任意の組み合わせをターゲットと整列させるのを補助するため、デジタル画像に重ねられても、重ねられなくてもよい。別の例として、破線は、例えば、電子コントロールインタフェースを介して、オンとオフを切り替え得る。
【0098】
[0149] 図1から図3は、完全拡張構成のデバイス100を示している。デバイス100が完全拡張構成にある際、係合部材106は完全拡張構成にあり得る。係合部材106の完全拡張構成は、係合部材106が可能な最大の拡張構成に対応してもよく、対応しなくてもよい。言い換えれば、係合部材106の完全拡張構成は、完全拡張構成が、ルーメン内のデバイス100を固定する係合部材106となる、係合部材106の任意の拡張構成に対応し得るように、デバイス100が存在するルーメンのサイズに依存し得る。よって、係合部材106の完全拡張構成は、固定構成ということができ、係合部材106がデバイス100をルーメン内に固定しない任意の構成は、非固定構成ということができる。例えば、図1から図3は、係合部材106が完全拡張構成にある際、デバイス100がルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)に固定され得ることを示している。係合部材106がルーメン内で固定構成にある際、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109は、ルーメン内のデバイス100の縦方向及び/又は回転方向の動きを抑制又は防止し得る。図1から図3はさらに、係合部材106がルーメン内で固定位置にある際(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109が組織に接触している際)、第2のシース113は、撓んでターゲット(例えば、ファーター膨大部123)と整列し得る。例えば、係合部材106が固定構成(例えば、図1から図3に示される構成)に拡張された後、第2のシース113は、撓んでターゲットと整列し得る。
【0099】
[0150] 図1から図3は、係合部材106が固定構成にある際、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)が空間105の上方であり得る、ターゲットが空間105を通して視覚可能であり得る、第2のシース113がターゲットと整列可能であり得る、又はそれらの任意の組み合わせであるように、係合部材106が拡張され得る。例えば、図1から図3は、ターゲット(例えば、ファーター膨大部123)が、係合部材106が固定構成にある際に2つのスタビライザの間(例えば、図2及び3の第1のスタビライザ107と第2のスタビライザ107との間)であるように、係合部材106は拡張され得ることを示している。係合部材106が固定構成にある際、ターゲットは、例えば、第1のスタビライザ107の内側側縁と第2のスタビライザ107の内側側縁との間にあり得る。
【0100】
[0151] 係合部材106が固定構成(例えば、図1から図3に示される構成)にある際、ターゲットは、係合部材106に対して、有利に固定化位置にあり得る。係合部材106が固定構成(例えば、図1から図3に示される構成)にある際、ターゲットは、例えば、第2のシース113がターゲットと整列している間、第3のシース117がターゲットに前進している間、及び/又はガイドワイヤ119がターゲットに前進している間、第2のシース113、第3のシース117、ガイドワイヤ119、又は任意の組み合わせに対して、有利に固定化位置にあり得る。これにより、第2のシース113、第3のシース117、及び/又はガイドワイヤ119がターゲットに対して移動するのを可能にし得る。別の例として、固定構成は、手順中に内視鏡121の透視窓内でターゲットを有利に保持し得る。第2のシース113が整列構成(例えば、図1のオープンフック形状)にある際の第2のシース113の湾曲構成は、第2のシース113、第3のシース117、ガイドワイヤ119、又はそれらの任意の組み合わせが、手順中のカメラ(例えば、内視鏡121)の視界を遮る、又は妨げるのを有利に抑制又は防止し得る。
【0101】
[0152] 係合部材106が固定構成にある際、ターゲットは、空間105の内側又は空間105の外側にあり得る。例えば、図1から図3は、係合部材106が固定構成にある際、ターゲットが空間105の外側にあり得ることを示している。ターゲットが空間105の外側にある際、第2のシース113がターゲットとの整列構成に撓み得る、ターゲットがアクセスされ得る(例えば、第3のシース117及び/又はガイドワイヤ119を介して)、又はその両方である。別の例として、係合部材106が固定構成にある際、ターゲットは空間105内にあり得る。係合部材106の外向きの力は、例えば、ターゲットを押して、図2及び3に示される2つのスタビライザ107の間、及び空間105内に割り込ませるように、例えば、ターゲットを空間105に押し込み得る。ターゲットが空間105の内側にある際、第2のシース113がターゲットとの整列構成に撓み得る、ターゲットがアクセスされ得る(例えば、第3のシース117及び/又はガイドワイヤ119を介して)、又はその両方である。
【0102】
[0153] 図4及び図5は、係合部材106が部分的拡張構成にある際のデバイス100の例示的な非固定構成を示している。部分的拡張構成は、係合部材106がデバイス100をルーメン内に固定するという結果にならない、任意の拡張構成であり得る。例えば、部分的拡張構成は、係合部材106となる、係合部材106の完全拡張構成よりも小さい任意の拡張構成であり得る。例えば、図4及び図5は、半拡張構成(例えば、図6及び図7の非拡張構成と図1から図3の完全拡張固定構成との中間)の係合部材106を示しており、ここで、内視鏡121は空間105に近位の位置にあり、エキスパンダ109は半拡張構成(例えば、半インフレーション構成)にあり、第2のシース113は半起立である。第2のシース113は、角度114が所望の角度114の半分である際、半起立位置にあり得、その結果、半起立位置は、所望の角度114の範囲(例えば、45度~70度)内の任意の半分の角度に対応し得る。係合部材106が非固定構成にある際、ルーメン内でのデバイス100の縦方向及び/又は回転方向の動きは、係合部材106によって抑制又は防止されなくてもよい。図4及び図5は、係合部材106が非固定構成にある際、第2のシース113は撓み得ることを示している。別の例として、第2のシースは、係合部材106が固定構成(例えば、図1から図3に示される完全拡張構成)に拡張される後まで、撓まなくてもよい。
【0103】
[0154] 図4及び図5は、第1のシース101が第1のシースの第1のルーメン101L1及び第1のシースの第2のルーメン101L2を有し得ることを示している。
【0104】
[0155] 図1から図5は、第2のシース113が作動して角度114を有する間、カニューレ挿入中、又はその両方において、内視鏡121が空間105の近位にあり得る、又は空間105の近位部分にあり得る。別の例として、図1から図5は、第2のシース113が作動して角度114を有する間、カニューレ挿入中、又はその両方において、内視鏡121が同じ位置に残り得ることを示している。
【0105】
[0156] 図6及び図7は、非拡張構成のデバイス100を示している。デバイス100が非拡張構成にある際、係合部材106は非拡張構成にあり得る。例えば、図6及び図7は、非拡張構成の係合部材106を示しており、ここで、内視鏡121は空間105の遠位の位置にあり、エキスパンダ109が非拡張構成(例えば、完全デフレーション)にあり、第2のシース113が非展開(非作動、非撓みともいう)構成にある。エキスパンダ109が非拡張構成にある際、スタビライザ107は非拡張構成にあり得る。図6及び図7は、スタビライザ107が非拡張構成にある際、スタビライザ107は平らに置かれ得ることを示している。第2のシース113が非展開構成にある際、第2のシース113は、内視鏡121が、有利に、外側シース101の遠位端を通って、例えば、第1の開口部102aを通り過ぎて、前進するのを可能にし得る、第1のシースルーメン(例えば、101又は101L1)の下に置かれ得る。図6及び図7は、第2のシースの縦軸Aがオフセットされ、デバイスの縦軸Aに平行であり得ることを示している。図6は、係合部材106が非拡張構成にある際、スタビライザ107のピークからデバイスの縦軸Aまで測定された空間105の収縮寸法D(非拡張寸法ともいう)が、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、5mm、25mm、50mm)を含む、約5mm~約50mmであり得ることを示している。収縮寸法Dを決定する際のスタビライザ107のピークは、係合部材106が非拡張構成にある際のデバイスの縦軸A1から最も離間したスタビライザ107上の点であり得る。収縮寸法Dは、拡張寸法Dより小さくできる。
【0106】
[0157] 図1から図7は、デバイス100が非外傷性であり得、粘膜表面に亘って、例えば、口から十二指腸まで(例えば、必要に応じてそれを過ぎて)容易に滑り得ることを示している。
【0107】
[0158] 図1から図7は、デバイス100が、例えば、係合部材106を介して、拡張可能且つ収縮可能であり得ることを示している。例えば、図1から図7は、デバイス100の遠位先端が、係合部材106を介して拡張可能且つ収縮可能であり得ることを示している。
【0108】
[0159] 図1から図7は、デバイス100が内視鏡121、例えば、内視鏡121の遠位先端に選択的に係止され得ることを示している。係止は、操作者によって制御され得る、又はデバイス100は、手順(例えば、ERCP手順)の間、内視鏡121に持続的に係止され得る。デバイス100を内視鏡121に係止することで、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)に対する内視鏡121及びデバイス100の配置を有利に支援し得る。例えば、第1のシース101は、内視鏡121に選択的に係止され得る。例えば、内視鏡121及び第1のシース101は、カムロックを介して一緒に係止され得る。カムロックは、例えば、内視鏡121と係合及び係合解除するために、第1のシースルーメン101の内外に移動可能であり得る。カムロックが内視鏡121に係合している際、内視鏡121は所定の位置に一時的に係止され得る。内視鏡121は、内視鏡121からカムロックを係合解除することによって、例えば、カムロックを内視鏡121から離れるように、第1のシースルーメン101から移動させることによって、係止解除され得る。
【0109】
[0160] 図1から図7は、内視鏡121が市販の内視鏡であり得ることを示している。別の例として、カメラ及び/又は光源は、デバイス100(例えば、第1のシース101及び/又は第2のシース113)の本体に取り付けられ得る、それと統合され得る、又はそれに組み込まれ得、カメラによって取得された画像は、有線又は無線の転送を介して表示コンソール(例えば、モニタ又はタブレットなどのコンピュータ画面)に伝達され得る。視覚化を支援するため、1つ又は複数のデータカメラがデバイス100に組み込まれ得る。例えば、カメラは、第1のシース101に取り付けられ得る、又はそれと統合され得る。別の例として、カメラは、第2のシース113に取り付けられ得る、又はそれと統合され得る。視覚化を支援するため、1つ又は複数のイルミネータ(例えば、LED照明、キセノン照明)は、デバイス100に組み込まれ得る。例えば、イルミネータは、第1のシース101に取り付けられ得る、又はそれと統合され得る。別の例として、イルミネータは、第2のシース113に取り付けられ得る、又はそれと統合され得る。
【0110】
[0161] 図1から図7は、1つ又は複数のルーメンが空間105に開口し得る、及び/又はデバイス100の遠位端(例えば、デバイス100の遠位末端)で終端し得ることを示している。
【0111】
[0162] 図1から図7は、1つ又は複数のルーメンが空間105又はデバイス100の遠位端で開口し得ることを示している。デバイス100を使用する際、操作者は、使用するルーメンを選択し得る。例えば、デバイス100を使用する際、操作者は、内視鏡121を空間105を通り過ぎて前進させることによって、空間105からデバイス100の遠位端に延長するルーメン(例えば、第1のシースルーメン101)の出口を使用予定にし得る。これにより、操作者が、例えば、操縦中に、デバイス100の遠位末端を通り過ぎて(例えば、第1のシース101の遠位末端を通り過ぎて)内視鏡121を延長するのを可能にし得る。
【0112】
[0163] 図1から図7は、第1のシース101が、メインルーメン(例えば、ルーメン101)に加えて、例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、又はそれ以上の付属ルーメン(例えば、ルーメン101L2)-補助ルーメンともいう-を有し得ることを示している。メインルーメンは、第1のシース101の最大の(例えば、最大の直径の)ルーメンであり得る。メインルーメン(例えば、ルーメン101)は、内視鏡121、第2のシース113、第3のシース117、ガイドワイヤ119、又はそれらの任意の組み合わせが位置決め可能であるルーメンであり得る。複数の付属ルーメンを有することは、付属ルーメンが、例えば、ガイドワイヤ119の展開、造影剤の注入、エキスパンダ109のインフレーション、アクチュエータ115の制御、負圧源との連通、又はそれらの任意の組み合わせに専用であり得るため、有利であり得る。別の例として、第2のシース113、第3のシース117、ガイドワイヤ119、又はそれらの任意の組み合わせは、第2のシース113の遠位先端が付属ルーメン(例えば、ルーメン101L2)からメインルーメン(例えば、ルーメン101L1)、及び空間105に撓み得るように、付属ルーメン内で移動可能であり得る。第2のシース113の遠位先端は、空間105からメインルーメン(例えば、ルーメン101L1)、そして付属ルーメン(例えば、ルーメン101L2)に撓んで戻り得る。
【0113】
[0164] 図1から図7は、ガイドワイヤ119が、例えば、カニューレ挿入を支援するため、又は管内の安定性を維持するため、任意の時点で使用され得ることを示している。
【0114】
[0165] 図1から図7は、デバイスが単一の第2のシース113を有し得ること、及び第2のシース113が単一の作業チャネル(例えば、ルーメン113)を有し得ることを示している。別の例として、第2のシース113は、この範囲内での1ルーメンの増分ごとを含む、複数のルーメン、例えば、2~5以上のルーメンを有し得る。第2のチャネルルーメン113の外径は、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、2mm、4mm、6mm)を含む、約2mm~約6mmであり得、デバイスの縦軸Aから少なくとも120度で作動し得る。
【0115】
[0166] 図1から図7は、デバイス100が、1つ又は複数の第2のシースルーメン113を有する移動可能な第2のシース113を有し得ることを示している。例えば、図1から図7は、第2のシース113が第2のシースルーメン113(作業チャネル113ともいう)を有し得ることを示している。作業チャネル113は、非作動位置(例えば、図6及び図7)及び完全作動位置(例えば、図1から図3)を有し得る。作業チャネル113が完全作動位置にある際、作業チャネル113は、ターゲットと整列し得る。作業チャネルは、非作動位置と完全作動位置の間の任意の部分作動位置を有し得る。例えば、図4及び図5は、作業チャネルが非作動位置と完全作動位置の中間の作動位置にあり得ることを示している。作業チャネル113の完全作動位置は、作業チャネル113が可能である最大作動位置(例えば、最大角度114、最大屈曲)に対応してもよく、対応しなくてもよい。言い換えれば、作業チャネル113の完全作動位置は、完全作動位置が、ターゲットと整列した作業チャネル113となる、作業チャネル113の任意の作動位置に対応し得るようにターゲットで最終的に達成される、整列(例えば、角度114)に依存し得る。よって、作業チャネル113の完全作動位置は、整列構成ともいい得、作業チャネル113がターゲットと整列していない任意の構成は、非整列構成ともいい得る。
【0116】
[0167] 作業チャネル113が非作動位置にある際、第2のシース113は、ドッキングチャネル内、例えば、第1のシースの第2のルーメン101L2内にあり得る(例えば、静止し得る)。第1のシースの第2のルーメン101L2はドッキングチャネルであり得る。別の例として、作業チャネル113が非作動位置にある際、第2のシース113は、デバイス100の凹み(ドッキングベイともいう)にあり得る。凹みは、例えば、第1のシース101の壁の凹みであり得る。凹みの開口部は、例えば、第2の開口部102bであり得る。別の例として、凹みは、第1のシースの第2のルーメン101L2の遠位端の露出部分などの、付属ルーメンの遠位部分の露出部分であり得る。第2のシース113が凹みにあり、第2のシース113が非作動構成にある(例えば、図6及び図7に示されるように真っ直ぐである)際、第2のシース113は、第1のシース101のメインルーメン(例えば、ルーメン101、101L1)内に延長してもよく、延長しなくてもよい。例えば、第2のシース113が凹みにあり、第2のシース113が非作動位置にある(例えば、図6及び図7に示されるように真っ直ぐである)際、第2のシース113は第1のシース101の外側にあり得る。別の例として、図1から図7は、第2のシース113が凹みにあり、非作動構成にある際、第2のシース113が第1のシース101のメインルーメン内に延長しなくてもよい。
【0117】
[0168] 図1から図7は、凹みがルーメン、ポート、又は溝であり得ることを示している。例えば、凹みは、第1のシースの第2のルーメン101L2の遠位端であり得る。メインルーメンではないデバイス100のルーメンは、デバイス100の補助ルーメン(付属ルーメンともいう)であり得る。別の例として、凹みは、第1のシース101のメインルーメンを規定する第1のシース101の壁におけるポート又は溝であり得る。さらに別の例として、凹みは、第1のシース101に取り付けられた(例えば、チューブの)ポート又は溝であり得る。凹みは、デバイス100が非拡張構成にある際、内視鏡121が有利に第2のシース113に亘って前進する及び引っ込むのを可能にし得る。例えば、図1から図5は、デバイスが様々な拡張構成にある際の、空間105の近位及び/又は空間105内の内視鏡121を示しており、図6は、デバイス100が内視鏡121を使用してターゲット位置に操縦されている間に、第1のシースルーメン101から部分的に前進した内視鏡121を示しており、図7は、デバイス100が非拡張構成にある際の、空間105の近位及び/又は空間105内の内視鏡121を示している。図6は、デバイス100がターゲット位置に操縦されている際、デバイス100が非拡張構成にあり得ることを示している。図1から図7に示される配置は、内視鏡121が図1から図5に示される引込位置にある際に、内視鏡111の端部のカメラが空間105を通してファーター膨大部112を視認し得るので、側面カメラの必要性を有利に取り除き得る。ただし、デバイス100は、側面カメラを有し得る。
【0118】
[0169] 図1から図7は、アクチュエータ115の操作が、作業チャネルの作動の程度を制御し得ることを示している。例えば、図1から図7は、アクチュエータ115の操作が、作業チャネル113の角度114を制御し得ることを示している。アクチュエータ115の操作は、アクチュエータ115に張力を加えたり緩めたりすることを含み得る。作業チャネル113が作動位置にある際、作業チャネル113は、係合部材106を越えて(例えば、スタビライザ107を越えて、及び/又はエキスパンダ109を越えて)延長してもよく、延長しなくてもよい。例えば、図1から図5は、作業チャネル113が、第2のシース113が完全作動位置にある際に、スタビライザ107を越えて延長しなくてもよいことを示している。別の例として、作業チャネル113は、第2のシース113が完全作動位置にある際に、スタビライザ107を越えて延長し得る。
【0119】
[0170] デバイス100のターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)への展開中、デバイス100は、図6又は7に示される非拡張構成を有し得る。ターゲット位置が特定され、デバイス100が所望の位置にあると、内視鏡121は、図1から図5に示される位置に引っ込み得る。内視鏡121がこの位置(カニューレ挿入観察位置ともいう)に引っ込む前又は引っ込んだ後、エキスパンダ109は、スタビライザ107をデバイスの縦軸Aから離れるように延長するように拡張し、デバイス100の位置をターゲット位置に安定化し得る。デバイス100が安定化されると、作業チャネル113は、例えば、第2のシース113をドッキングチャネル(例えば、第1のシースの第2のルーメン101L2)から、空間105へ移動させることによって、図1から図3に示される整列構成(例えば、カニューレ挿入位置ともいう)に移動し得る。作業チャネル113は、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)が存在する、第3のシース117を正確な又は近似的な角度で提示するように位置決めされ得る、及び角度を付けられ得、その後、ガイドワイヤ119は、第3のシース117を通ってファーター膨大部123に前進し得る。ガイドワイヤ119が所定の位置にあると、第3のシース117は引っ込み得る。
【0120】
[0171] 図1から図7は、デバイス100が所定の位置にあり、係合部材106を介して(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109を介して)安定化されると、第2のシース113が調整可能であり得るので、デバイス100が作業チャネル113の端部とターゲット位置との間の距離を有利に最適化(例えば、最小化)し得、カニューレ挿入中にデバイス100を調整する必要性を減らし得る、又は除き得ることを示している。例えば、角度114は調整可能であり得、第2のシース113が撓み構成にある際の第2のシース113の屈曲の曲率半径は調整可能であり得る。
【0121】
[0172] 図1から図7は、内視鏡121が空間105の内外に移動可能であり得ることを示している。
【0122】
[0173] 図1から図7は、第2のシース113が、第1のシース101の全長又はその部分に沿って(例えば、第1のシース101の遠位部分に沿ってのみ)延長し得ることを示している。
【0123】
[0174] 図1から図7は、第2のシース113が第1のシース101に対して移動可能であり得ることを示している。第2のシース113は、第1のシース101に対して独立して移動可能であり得る。例えば、第2のシース113は、空間105内外に撓み可能であり、第1のシース101が係合部材106を介してルーメン(例えば、腸ルーメン125)内の所定の位置に固定されている間、第2のシース113をターゲットと整列させ得る。
【0124】
[0175] 図1から図7は、第3のシース117が第1及び第2のシース101,113に対して移動可能であり得ることを示している。第3のシース117は、第2のシース113に対して独立して移動可能であり得る。例えば、第2のシース113が整列構成にある際、第3のシース117は、第2のシース113からターゲットに向かうように及び/又はターゲット内に並進し得る。第2のシース113は、第3のシース117が第2のシース113から前進する、及び引っ込んでいる間、整列構成に保持され得る。
【0125】
[0176] 図1から図7は、ガイドワイヤ119が、第1、第2、及び第3のシース101、113、117に対して移動可能であり得ることを示している。ガイドワイヤ119は、第2及び第3のシース113、117に対して独立して移動可能であり得る。例えば、第2のシース113が整列構成にあり、第3のシース117がターゲットにカニューレ挿入する際、ガイドワイヤ119は、第3のシース117からターゲットに並進し得る。第2及び第3のシース113、117は、ガイドワイヤ119が第2のシース113から前進している間、整列構成に保持され得る。
【0126】
[0177] 図1から図7は、例えば、第2のシース113が、例えば、方向121a及び121bにおいて、縦方向に並進可能であり得ることを示している。第2のシース113は、第2のシース113が非作動位置にある際、及び/又は第2のシース113が作動位置にある際、第1のシース101に対して方向121a及び121bに並進し得る。例えば、第2のシース113が図1に示される作動構成にある際、第2のシース113は、空間105内で方向121a及び121bに前後に移動し得る。第2のシース113は、第2のシース113が方向121a及び121bに移動している間、作動構成を維持し得る。別の例として、図1から図7は、第2のシース113が縦方向に並進可能でなくてもよいことを示している。いずれの場合(例えば、縦方向に並進可能又は縦方向に並進不可能)においても、第2のシース113は、例えば、アクチュエータ115を介して、凹みの内外(例えば、第1のシースの第2のルーメン101L2の内外)を関節動作し得る。アクチュエータ115は、個別に又は一緒に関節動作し得る。例えば、図1から図7は、デバイスが第1のアクチュエータ115及び第2のアクチュエータ115を有し得、これにより、両方のアクチュエータ115を一緒に作動させる(例えば、引く且つ引く)ことで、例えば、第1の平面が図1に示される断面平面であり得る、デバイスの縦軸A1を有する第1の平面において、第2のシース113を凹みからターゲット位置に向けて、ターゲット位置に隣接する空間105内に移動し得ることを示している。1つのアクチュエータ115のみを一度に引くことによって、第2のシース113の遠位先端の位置は、第1の平面及びデバイスの縦軸Aの両方に垂直な軸又は第2の平面に沿って(例えば、図2を有するシートの内外に)調整され得、その結果、第2のシース113の遠位先端は、デバイスの縦軸Aに対して、径方向(例えば、両方のアクチュエータ115を同時に引く且つ緩めることによって上下)に加えて、横方向(例えば、一方又は他方のアクチュエータ115を引くことによって左右)に移動し得る。別の例として、デバイス100は、張力を加えたり緩めたりして第2のシース113を空間105の内外に撓めて、第2のシース113をターゲットに整列させ得る単一のアクチュエータ115(例えば、1つのワイヤのみ)を有し得る。
【0127】
[0178] 図8及び図9は、第1のシース101が、内視鏡121のシャフトに亘って設置を可能にするように分割され得ることを示しており、ここで、図8は、開放構成の分割シース101を示し、図9は、閉鎖構成の分割シース101を示している。図9は、第1のシース101に設置された内視鏡121を示している。
【0128】
[0179] 図10Aから図10Cは、組織(例えば、組織125)を操作するために、スタビライザ107が両方向矢印127によって示される方向の径方向に移動し得る、両方向矢印127によって示される方向の横方向に移動し得る、又はそれらの任意の組み合わせであることを示している。例えば、図10Aは、非拡張構成のスタビライザ107を示し、図10Bは、矢印127に沿って径方向で外向きに移動した、拡張構成の図10Aのスタビライザ107を示し、図10Cは、矢印127及び127に沿って径方向及び横方向で外向きに移動した、拡張構成の図10Aのスタビライザ107を示している。別の例として、図10B及び図10Cのスタビライザ107は、例えば、スタビライザ107を図10Aに示される非拡張構成に戻すように、矢印127及び/又は127に沿って径方向及び/又は横方向で内向きに移動し得る。矢印127に沿った径方向の動きは、一次的な動きの方向であり得る。矢印127に沿った横方向の動きは、二次的な動きの方向であり得る。例えば、図10C内のスタビライザ107の横方向外向きの位置は、スタビライザ107が横方向外向きに広がった、例示的な広がり特徴の状態を示している。スタビライザ107は、径方向の後で横方向に、横方向の後で径方向に、又は同時に径方向及び横方向に移動し得る。
【0129】
[0180] スタビライザ107及びエキスパンダ109は、スタビライザ107がエキスパンダ109に接触しない、取り付けられない、又は統合されないように、互いに別個であり得る。このような場合、スタビライザ107及びエキスパンダ109は、スタビライザ107の拡張又は収縮がエキスパンダ109の拡張又は収縮に影響を及ぼさないように、またその逆も同様に、互いに独立して拡張及び収縮し得る。別の例として、エキスパンダ109の拡張及び収縮は、スタビライザ107をそれぞれ拡張及び収縮させ得る。例えば、エキスパンダ109は、1つ又は複数のスタビライザ107(例えば、図1及び図2、並びに図10Aから図10Cに示される第1及び第2のスタビライザ107)に接触し得る、取り付けられ得る、又は統合され得る。このような構成では、エキスパンダ109は、エキスパンダ109の拡張が、スタビライザ107の1つ、幾つか、又はすべて(例えば、図1及び図2のスタビライザ107の両方)の外向きの延長又は拡張を引き起こすように、デバイスの縦軸Aから外向きに離れるように(例えば、矢印127に沿って径方向外向きに)、横方向外向きに(例えば、矢印127に沿って横方向外向きに)、又は矢印127と127の両方に沿って、スタビライザ107を延長又は拡張させ得る。例えば、図1から図7は、スタビライザ107の関節動作(例えば、拡張、インフレーション、延長、屈曲)が、エキスパンダ109の関節動作(例えば、拡張、インフレーション、延長、屈曲)によって駆動され得る、又は引き起こされ得ることを示している。エキスパンダ109が拡張する際、エキスパンダ109は、スタビライザ107を外向きに押すこと、及び/又は引くことが可能である。例えば、図1から図7は、エキスパンダ109が拡張する際、エキスパンダ109は、スタビライザ107を図1及び図2に示される位置に、外向きに押し得ることを示している。別の例として、スタビライザ107及びエキスパンダ109は、スタビライザ107が、エキスパンダ109の同時関節動作(例えば、拡張、インフレーション、延長、屈曲)を伴って又は伴わず、デバイスの縦軸Aから離れるように関節動作(例えば、拡張、インフレーション、延長、屈曲)し得るように、並びにその逆であるように、互いに独立して関節動作(例えば、拡張、インフレーション、延長、屈曲)し得る。
【0130】
[0181] 図11及び図12は、第2のシース113の遠位先端が、組織(例えば、組織125)を操作し、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)のカニューレ挿入中に視覚化のための空間を提供するために使用され得る組織マニピュレータ129を有し得ることを示している。組織マニピュレータ129は、粘膜表面(例えば、組織125)の第2のシース113の遠位先端からの分離を可能にし、操作者が第2のシース113からの第3のシース117の出口を視覚化するのを可能にし得る。組織マニピュレータ129は、例えば、1つ又は複数のワイヤ(例えば、ワイヤチューリップ)又はインフレーション可能なバルーンであり得る。例えば、図11及び12は、組織マニピュレータ129がワイヤチューリップ(組織マニピュレータワイヤともいう)であり得ることを示している。組織マニピュレータ129は、固定化状態を有することが可能である、又は操作者によって、選択的に延長されること、引込まれること、収縮されること、及び/又は拡張されることが可能である。例えば、組織マニピュレータは、固定化ケージ、延長可能ケージ、又は拡張可能且つ収縮可能なケージであり得る。組織マニピュレータ129は、例えば、非延長構成から延長構成に延長し得る。別の例として、組織マニピュレータ129は、非拡張構成から拡張構成に拡張し得る。例えば、組織マニピュレータ129は、第2のシース113の遠位端に取り付けられ得る。第2のシース113の遠位先端が非撓み構成に(例えば、第1のシース101の凹みに)ある際、組織マニピュレータ129は、第2のシース113と凹みにおいて収縮構成にあり得る。組織マニピュレータ129は、第2のシース113の遠位先端が第2のシース113をターゲットと整列させるように空間内に撓む際に、拡張構成(例えば、図11及び12に示される拡張構成)に拡張するように付勢され得る。よって、第2のシース113の凹みからの動きは、組織マニピュレータ129を拡張構成に拡張させ得る。第2のシース113及び組織マニピュレータ129の凹みへ戻る動きは、組織マニピュレータ129を折り畳ませて収縮構成に戻し得る。組織マニピュレータ129は、所定の場所に係止され得る。別の例として、組織マニピュレータは、所定の場所に係止されなくてよい。組織マニピュレータ129の延長及び/又は角形成は、機械的又は電子的に作動され得る。図12はさらに、第1のシース101の第1の開口部102a及び第1のシース102dの第4の開口部102dがデバイス100の遠位開口部を形成するように、第1のシースの第2のルーメン101L2が第4の開口部102dを形成し得ることを示している。
【0131】
[0182] 図13は、組織マニピュレータ129がバルーン(組織マニピュレータバルーンともいう)であり得ることを示している。組織マニピュレータバルーンは、第2のシース113に取り付けられ得、エキスパンダ109と別個であり得る。別の例として、組織マニピュレータバルーンは、第2のシース113と別個であり得、エキスパンダ109に取り付けられ得る。
【0132】
[0183] 図14及び図15は、第2のシース113が、組織操作のために、及びターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)のカニューレ挿入中の視覚化のための空間を提供するため、傾斜遠位先端133を有し得ることを示している。第2のシースルーメン113の先端は、操作者による第2のシースルーメン113からのツール(例えば、第3のシース113、ガイドワイヤ119)の出口をより容易に視覚化するために傾斜され得る。図14及び図15は、延長構成の第2のシース113を示している。図14及び図15は、第2のシース113が作動構成(例えば、整列構成)にある際、第2のシース113が、空間105から、例えば、係合部材106を超えて(例えば、スタビライザ107を超えて)延長し得ることを示している。
【0133】
[0184] 図16は、第2のシース113の遠位先端が、体液又はスコープ液の第2のシースルーメン113(作業チャネルともいう)への逆流を抑制又は防止するための一方向逆止弁135を有し得ることを示している。一方向弁135は、例えば、流体が逆行的に作業チャネル113に進入するのを抑制又は防止し得る。
【0134】
[0185] 図17及び図18は、スタビライザ107がバルーン139(スカートバルーンともいう)によってスカート状にされ、組織(例えば、組織125)が内視鏡121の視界を遮るのを抑制又は防止し得ることを示している。バルーン139は、スタビライザ107の側面であり得る。エキスパンダ109は、バルーン139の遠位であり得る。バルーン139は、スタビライザ107を拡張させるのを補助し得る。バルーン139は、スタビライザ107を拡張させるのを補助しなくてよい。バルーン139が拡張される際、バルーン139は、ルーメン内でデバイス100を安定化するのを助け得る。バルーン139は、エキスパンダ109とは独立して拡張され得る。別の例として、エキスパンダ109及びバルーン139は、一緒にインフレーションされ得る。例えば、同じインフレーションルーメンは、エキスパンダ109及びバルーン139に接続され得る。
【0135】
[0186] 図19及び図20は、スタビライザ107がバルーン(スタビライザバルーンともいう)であり得る、デバイス100の変形例を示している。スタビライザバルーンは、インフレーション可能且つデフレーション可能であり得る。スタビライザ107がバルーンである際、デバイス100は、エキスパンダ109を有してもよく、有しなくてもよい。
【0136】
[0187] 図21は、デバイス100が複数のエキスパンダ109、例えば、第1のエキスパンダ109a及び第2のエキスパンダ109bを有し得ることを示している。第1及び第2のエキスパンダ109a、109bは両方ともバルーンであり得る。デバイスは、追加の安定化及び組織操作のために、例えば、第1のエキスパンダ109aに加えて、第2のエキスパンダ109bを有し得る。第1及び第2のエキスパンダ109a、109bは、固定化位置を有し得る。別の例として、第1のバルーン109a及び/又は第2のバルーン109bは、縦方向に移動可能であり得る。第1のバルーン109及び/又は第2のバルーン109bは、拡張されていない際、及び/又は拡張される際に、縦方向に移動可能であり得る。例えば、図21は、二次バルーン143が、両方向矢印144によって示される方向の縦方向に、例えば、第1のシース101の外側に沿って、デバイス100の遠位末端に向かうように、及びこれから離れるように、移動し得ることを示している。矢印144によって示される方向は、デバイスの縦軸Aに平行であり得る。さらに別の例として、デバイス100は、任意のスタビライザ107なしで、第1及び第2のエキスパンダ109a、109bを有し得る。このような場合、第1及び第2のエキスパンダ109a、109bはスタビライザとして機能し得る。
【0137】
[0188] 図22は、スタビライザ107が、追加の安定化及び組織操作のために、吸引ポート145及び/又は把持テクスチャ146を有し得ることを示している。
【0138】
[0189] 図23から図25は、デバイス100が、分離型内視鏡の必要性を除くために(例えば、内視鏡121の必要性を除くために)、統合されたカメラ147及び統合された光源149(イルミネータともいう)を有し得ることを示している。統合されたカメラ及び光源147、149は、固定化又は移動可能であり得、例えば、内視鏡121のように縦方向に移動可能であり得る。図23から図25は、カメラ及び光源147、149が、第1のシース101に取り付けられ得ることを示している。別の例として、カメラ及び光源147、149は、第2のシース113に(例えば、第2のシース113の遠位端に)取り付けられ得る。
【0139】
[0190] 図26は、デバイス100が1つ又は複数のスタビライザホルダ60、例えば、スタビライザ107のそれぞれに対して1つのスタビライザホルダ60を有し得ることを示している。スタビライザホルダ60は、スタビライザ107をエクステンダ109に固定し得る。図26は、スタビライザホルダ60が、スタビライザ107が延長するスタビライザチャネルを有することを示している。例えば、スタビライザホルダ60は、スタビライザ107が入り得るチャネルを有するスリーブ又はリングであり得る。別の例として、スタビライザホルダ60は、例えば、ベルトループを通って延長するベルトのように、スタビライザホルダ60が、スタビライザ107が延長し得るループを形成するように、エクステンダ109に取り付けられ得る、又は統合され得る。さらに別の例として、スタビライザ107と接触している(例えば、下にある)エキスパンダ109の部分は、スタビライザ107が置かれ得るスタビライザチャネル(例えば、各スタビライザ107に1つ)を有し得る。スタビライザチャネルは、例えば、エキスパンダ表面の溝であり得る。スタビライザチャネルは、例えば、エキスパンダ109の表面の溝であり得る。スタビライザホルダ60は、スタビライザ107の径方向及び横方向の移動(例えば、方向127及び127)を制御し得る。例えば、スタビライザホルダ60は、スタビライザ107の横方向の移動(例えば、方向127)を抑制又は防止し得るが、スタビライザ107の径方向の移動(方向127)を可能にし得る。別の例として、エキスパンダ109が拡張する際に、エキスパンダ109が、スタビライザホルダ60を介して、スタビライザ107の横方向の動き(例えば、方向127において)の量を制御するために使用され得るように、スタビライザホルダ60は、スタビライザ107の横方向及び径方向の両方向の移動(例えば、方向127及び127)を可能にし得、それによって、エキスパンダ109が、エキスパンダ109が拡張する際にスタビライザ107が横方向外向きに互いから離れるように広がる程度を制御するのを可能にする。例えば、エキスパンダ109内のスタビライザホルダ60の配置、角度、及び/又はチャネルの深さは、所望の横方向の移動の量を達成するように選択され得る。
【0140】
[0191] 図27は、第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119が、第1のシース101の遠位末端ポートから(例えば、第2のルーメン101L2から)並進され得ることを示している。
【0141】
[0192] 図28及び図29は、デバイス100が、2つのスタビライザ107の間のブリッジ62、スタビライザ107とエキスパンダ109との間のブリッジ62(例えば、図1から図7の1つのスタビライザ107とエキスパンダ109との間、図1から図7の他のスタビライザ107とエキスパンダ109との間、及び/又は、例えば、図28及び図29に示されるような、2つのスタビライザ107の間)、又はその両方を有し得ることを示している。例えば、図28及び図29は、ブリッジ62が、デバイス100の第1及び第2のスタビライザ107に取り付けられ得ることを示している。ブリッジ62は、第1のスタビライザ107と第2のスタビライザ107との間に延長し得る。ブリッジ62は、例えば、デバイスの縦軸Aに垂直であり得る。ブリッジ62は、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109が拡張又は延長構成にある際に、粘膜(例えば、組織125)を滑らかにするのを助け得る。ブリッジ62は、非弾性ブリッジ又はエラストマーブリッジであり得る。例えば、ブリッジ62は、内部空洞のない(例えば、バルーンではない)弾性材料のシートであり得る。別の例として、ブリッジ62は、拡張可能な空洞(例えば、バルーン)を有する弾性容器であり得る。さらに別の例として、ブリッジ62はロッドであり得る。例えば、図28及び図29は、ブリッジ62がロッドであり得ることを示している。ロッドは、例えば、図28及び図29の第1及び第2のスタビライザ107を一緒に接続する支柱であり得る。ロッドは、可撓性又は非可撓性であり得る。ブリッジ62は、真っ直ぐであり得る、又は湾曲し得る。例えば、図28は、ブリッジ62が湾曲し得ることを示している。
【0142】
[0193] ブリッジ62は、スタビライザが非拡張構成から拡張構成に移動するにつれて、スタビライザ107の間の増加する距離に適応させるために、係合部材106(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109)が拡張する際に、例えば、トラック(例えば、タング及び溝)に沿って、又は伸縮可能な配置(例えば、ロッドの半分がロッドの後ろ半分に出入りして伸縮可能)のような、ブリッジの第2のロッドに対して、移動可能なブリッジの第1のロッドを伸張することによって、又はそれを有することによって、ブリッジの第1の長さからブリッジの第2の長さに、長さを増加し得る。ブリッジ62は、係合部材106が収縮する際に、ブリッジ第2の長さからブリッジ第1の長さまで減少することができる。別の例として、ブリッジ62は、例えば、係合部材106が拡張及び収縮するときにスタビライザ107を互いに一定の距離に保つように剛性であり得る。ブリッジは、1つ又は複数のスタビライザ107(例えば、図1から図7のスタビライザ)、1つ又は複数のエキスパンダ109(例えば、図1から図7のエキスパンダ109)、又は1つ又は複数のスタビライザ107及び1つ又は複数のエキスパンダ109に、取り付けられ得る、又は統合され得る。ブリッジ62は、ブリッジ62が、デバイス100を拡張してもよく、しなくてもよいように、又はデバイス100の拡張の補助をしてもよく、しなくてもよいように、係合部材106と別個であり得る、又は係合部材106の一部であり得る。さらに別の例として、ブリッジ62は、エキスパンダ109の部分であり得る。ブリッジ62は、例えば、図2に示される2つのスタビライザ107の間に延長するエキスパンダ109の部分(例えば、バルーンの部分)であり得る。このような場合、ブリッジ62は、ブリッジ62の拡張がデバイス100の拡張を引き起こすように拡張可能であり得る。ブリッジ62は、係合部材106が拡張又は延長構成にある際に、粘膜を滑らかにするのを助け得る。
【0143】
[0194] 図28及び図29は、デバイス100が拡張構成にある際に、ブリッジ62がスタビライザ107に取り付けられ得、空間105を横切って延長し得るように、ブリッジ62がエキスパンダ109と別個であり得ることを示している。例えば、デバイス100は、2つのスタビライザ107(例えば、図1、2、28、及び29に示されるように)、エキスパンダ109(例えば、図1及び図2に示されるように)、及びブリッジ(例えば、図1、2、28、及び29には示されていない)を有し得る。ブリッジ62は、ブリッジが、ターゲット位置の視覚化を妨げることなく、粘膜を滑らかにし得るように、透明であり得る。別の例として、デバイス100は、ブリッジ62を持たなくてよく(例えば、図1及び図2に示されるように)、それによって、エキスパンダ109及び/又はスタビライザ107は、粘膜を滑らかにし得る。スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109(例えば、バルーン)は、エキスパンダ109が非拡張構成にある際、及び/又はエキスパンダ109が拡張構成にある際に、組織がエキスパンダ109を通して視認し得るように透明であり得る。別の例として、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109(例えば、バルーン)は、内視鏡121を介して空間105を通して視認されているターゲット位置に操作者の注意を集中させるために(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109がその前にある、組織の視界を遮ることによって)、不透明であり得る。
【0144】
[0195] ブリッジ62は、デバイスの縦軸Aに対するブリッジ62の位置が、例えば、ブリッジ62及びコントロールに取り付けられた1つ又は複数のワイヤを介したデバイス100のハンドル上、又はハンドル内のコントロールを介して、前後に(例えば、方向121a及び121bに)調整され得るように、スタビライザ107に沿ってスライド可能であり得る。別の例として、ブリッジ62は、デバイスの縦軸Aに対する縦方向の位置が調整され得ないように、スタビライザ107に固定化され得る。ブリッジ62は、スタビライザ107の長さに沿った任意の固定化位置、例えば、図28及び図29に示される位置であり得る。
【0145】
[0196] 図1から図3図11から図15、及び図17から図29は、第2のシースが所望の角度114にある完全拡張構成のデバイス100を示している。別の例として、図11から図15及び図17から図25は、第2のシースが所望の角度114にある部分的拡張構成のデバイス100を示している。
【0146】
[0197] 図1から図29は、内視鏡121が手順中にデバイス内で縦方向で前後にスライドし得ることを示している。
【0147】
[0198] 図1から図29は、デバイス100が、(1)例えば、ERCP手順中に、内視鏡121及び内視鏡ツールに安定性を提供し得ること、(2)ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)の視覚化を改善し得ること、(3)カニューレ挿入を容易にするための付属チャネルを提供し得ること、又はそれらの任意の組み合わせを示している。例えば、図1から図29は、デバイス100が、(1)ターゲット位置に対して、組織ルーメン(例えば、腸ルーメン125)内の作業チャネル113を安定化すること、(2)ターゲット位置の視覚化を改善すること、(3)内視鏡121を使用して簡単なカニューレ挿入を可能にする、ターゲット位置と整列可能である作業チャネル113、及び(4)抗菌の特徴を有する滅菌チャネル(例えば、一方向弁135を有する)の組み合わせ、又はそれらの任意の組み合わせを通して、ターゲット位置(例えば、ファーター膨大部123)のカニューレ挿入を容易にし得ることを示している。
【0148】
[0199] 図30Aは、デバイスがターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に前進、及びターゲットから後退するときに、デバイス100が屈曲し得るように、第1のシース101が可撓性及び/又はセグメント化され得ることを示している。例えば、図30Aは、第1のシース101がシースセグメント128を有し得ることを示している。シースセグメント128は剛性であり得る。シースセグメント128は可撓性であり得る。2つのシースセグメント128ごとの間の空間129は、第1のシース101が屈曲し得るピボット点であり得る。シースセグメント128及びシースセグメント128間の空間129は、デバイス100がターゲットに前進、及びターゲットから後退するときに、デバイス100が屈曲するのを可能にし得る。別の例として、第1のシース101は、可撓性で非セグメント化のシースであり得る。第1のシース101(例えば、セグメント化、又はセグメント化ではない)は、屈曲又は屈伸によって、ターゲットに到達するために必要な屈曲部を誘導し得る。例えば、ファーター膨大部123に到達するために横断される必要のある解剖学的構造には、幾つかの屈曲部があり、それらの屈曲部は可変形状を有する。ファーター膨大部123に到達するために、第1のシース101の可撓性及び/又はシースセグメント128は、デバイス100が咽頭、並びに食道から胃、その周辺、そして十二指腸への経路などの領域を通って誘導されるのを可能にし得る。
【0149】
[0200] 図30Aは、シースセグメント128が均一な長さ及び高さを有し得ることを示している。例えば、シースセグメント128は、シースセグメント128の長さが、デバイス100(例えば、係合部材106、第1の開口部102a、第2の開口部102b、及び第3の開口部102c)の遠位先端での特徴を適応させるために調整又は変更され得る点で、遠位先端に到達するまで均一な長さ及び幅を有し得る。別の例として、シースセグメント128は、第1のシース101の近位端から第1のシース101の遠位端まで次第に短くなり、デバイス100の遠位先端に近づくにつれて次第に大きい撓みを可能にし得る。
【0150】
[0201] 図30Aは、デバイス100が第4のシース141を有し得ることを示している。例えば、デバイス100は、第1のシース101、第2のシース113、第3のシース117、第4のシース141、又はそれらの任意の組み合わせを有し得る。第2及び第4のシース113、141は、第1のシース101を通って延長し得る。例えば、第4のシース141は、第1のシースの第1のルーメン101L1を通って延長し得、第2のシース113は、第1のシースの第2のルーメン101L2を通って延長し得る。図30Aは、第2及び第4のシース113、141が、シースセグメント128のルーメンを通って延長し得ることを示している。例えば、各シースセグメント128は、第1のシースの第1のルーメン101L1及び第1のシースの第2のルーメン101L2を有し得る。第2のシース113及び/又は第4のシース141の外面は、第1のシース101の内面、例えば、非セグメント化の第1のシース101の内面、又はシースセグメント128の内面に取り付けられ得る。第2及び第4のシース113、141は、例えば、ニカワなどの接着剤を用いて、第1のシース101に取り付けられ得る。別の例として、第2のシース113及び/又は第4のシース141は、第1のシース101のルーメン内、例えば、第1のシースの第1及び第2のルーメン101L1、101L2内、又はシースセグメント128のルーメン内で浮動し得る。別の例として、第2のシース113は、第1のシース101内で並進可能であり得る、及び/又は第4のシース141は、第1のシース101、例えば、シースセグメント128内で並進可能であり得る。第3のシース117及びガイドワイヤ119は、第2のシース113内で移動可能(例えば、前進可能且つ引っ込み可能)であり得る。
【0151】
[0202] 図30Aは、デバイス100がハンドル130を有し得ることを示している。第1のシース101の近位端は、ハンドル130に取り付けられ得る。第1のシース101は、ハンドル130からデバイス100の遠位先端まで延長し得る。ハンドル130は、透明又は不透明であり得る。例えば、図30Aは、ハンドル130が透明であり得ることを示している。
【0152】
[0203] 図30Aは、第1のシース101及び第2のシース113が、ハンドル130からデバイス100の遠位先端まで延長し得ることを示している。第1及び第2のシース101、113は、第1のシース101のルーメンを通して、例えば、シースセグメント128のルーメンを通して、デバイス100の近位端からデバイス100の遠位端まで延長し得る。第1及び第2のシース101、113は、ハンドル130に接続され得る。第1及び第2のシース101、113は、ハンドル130内に延長し得る。第1及び第2のシース101、113は、例えば、ニカワなどの接着剤を介して、第1のシース101に取り付けられ得る。第1及び第2のシース101、113の外面は、例えば、各シースセグメント128で、第1のシース101に取り付けられ得る。別の例として、第1のシース101及び/又は第2のシース113は、第1のシース101内で、縦方向に(例えば、方向121a及び121bで)並進可能であり得る。
【0153】
[0204] 図30Aは、スタビライザ107の近位端がシースセグメント128の1つに取り付けられ得ること、及びスタビライザ107の遠位端がシースセグメント128の別の1つに取り付けられ得ることを示している。
【0154】
[0205] 図30Aは、ハンドル130が、第2のシース113の構成を制御するためのコントロール132(第2のシースのコントロール132ともいう)を有し得ることを示している。コントロール132は、第2のシース113の遠位末端を空間105の内外に移動(例えば、上昇及び下降)させて、第2のシース113をターゲットと整列させるのに使用され得る。コントロールは、ノブ、ホイール、スライダなどの移動可能なコントロールであり得る。例えば、図30Aは、コントロール132がハンドル130の側面の回転可能なホイールであり得ることを示している。コントロール132を第1の方向(例えば、時計回り方向)に回転させることで、第2のシース113の遠位先端を係合部材106に向かうように(例えば、ターゲットに向かうように)移動させ、コントロール132を第2の方向(例えば、反時計回り方向)に回転させることで、第2のシース113の遠位先端を係合部材106から離れるように(例えば、ターゲットから離れるように)移動させ得る、又はその逆も可能である。例えば、コントロール132を第1の方向(例えば、時計回り方向)に回転させることで、第2のシース113の遠位先端を図30Aに示される位置に移動させ得る。コントロール132は、第2のシース113が空間105内に移動するときに、第2のシース113がラチェットを介して所定の位置に次第に係止され得るような、ラチェットを有し得る。第2のシース113は、レバー又はトリガを用いて係止解除され得る。例えば、第2のシース113は、ラチェットを係合解除し得るコントロール132を内向きに押すことによって、係止解除され得る。コントロール132は、例えば、アクチュエータ115を介して、第2のシース113とインタフェースし得る。例えば、アクチュエータ115の第1の端部は、コントロール132に接続され得、アクチュエータ115の第2の端部は、第2のシース113の遠位端に接続され得る。コントロール132は、アクチュエータ115の第1の端部が巻き取り及び繰り出しされ得る、スプールに接続され得る。例えば、第2のシース113の遠位端を(例えば、コントロール132の時計回りの回転を介して)空間105内に起立させることは、アクチュエータ115に張力を加えて、アクチュエータ115の第1の端部をスプールに巻き取ることを含み得、第2のシース113の遠位端を(例えば、コントロール132の反時計回りの回転を介して)デバイス100内に下げて戻すことは、アクチュエータ115から張力を緩め、アクチュエータ115の第1の端部をスプールから繰り出すことを含み得る。
【0155】
[0206] 図30Aは、デバイス100が、この範囲内での1インチの増分ごと(例えば、24インチ、36インチ、42インチ、48インチ)を含む、約24インチ~約48インチのデバイスの長さ100を有し得ることを示している。図30Aは、デバイス100が直線構成にある際のデバイスの長さ100を示している。ハンドル130の長さは、この範囲内での1インチの増分ごとを含む、約5インチ~約10インチであり得る。
【0156】
[0207] 図30Aは、ツール(例えば、内視鏡121)が、デバイス100を通って、例えば、第1のシース101を通って、第4のシース141を通って、及びハンドル130を通って前進及び後退し得ることを示している。別の例として、ツール(例えば、第3のシース117及びガイドワイヤ119)は、デバイス100を通って、例えば、第2のシース113、第1のシース101、及びハンドル130を通って前進及び後退し得る。
【0157】
[0208] 図30Aは、空間105内で撓み構成にある第2のシース113の遠位先端を有する、拡張構成にある係合部材106を示している。
【0158】
[0209] 図30Aは、デバイス100が遠位端127を有し得ることを示している。遠位端127は非外傷性であり得る。図30Aは、遠位端127がテーパ状であり得、これにより、遠位端127は非外傷性になり得ることを示している。図30Aは、最も遠位のシースセグメント128がデバイス127の遠位端127であり得ること、及び最も遠位のシースセグメント128がテーパ状であり得ることを示している。
【0159】
[0210] 図30Bは、シースセグメント128が、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、30mm、50mm)を含む、約10mm~約50mmのシースセグメントの長さ128SLを有し得ることを示している。図30Bは、シースセグメント128が、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、20mm、30mm)を含む、約10mm~約30mmのシースセグメントの高さ128SHを有し得ることを示している。例えば、図30Bは、シースセグメント128が30mmのシースセグメントの長さ128SL及び約20mmのシースセグメントの高さ128SHを有し得ることを示している。
【0160】
[0211] 図30Bに示される寸法は、様々であり得る。例えば、図30Aに示すように、最も遠位のシースセグメント128(例えば、最も遠位の1~4個のシースセグメント128)は、デバイス100(例えば、係合部材106、第1の開口部102a、第2の開口部102b、及び第3の開口部102c)の遠位先端での特徴を適応させるために、より近位のシースセグメント128に対して様々な寸法を有し得る。例えば、図30Aは、3つの最も遠位のシースセグメント128が、残りのシースセグメント128とは異なる寸法を有し得ることを示している。別の例として、最も遠位のシースセグメント128を含む、すべてのシースセグメント128は、同じ寸法(例えば、30mmのシースセグメントの長さ128SL及び約20mmのシースセグメントの高さ128SH)を有し得る。
【0161】
[0212] 図30Bは、第1のシース101が直線構成にある際、シースセグメント128間の空間129は、例えば、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、1mm、5mm、10mm、20mm)を含む、約1mm~約20mmの長さ129を有し得ることを示している。例えば、図30Bは、2つの隣接するシースセグメント128間の長さ129が約5mmであり得ることを示している。図30A及び30Bはさらに、シースセグメント128間の空間129の長さ129が均一であり得ることを示している。例えば、長さ129は、すべてのシースセグメント128間で同じであり得る。空間129は、収縮可能且つ拡張可能であり得る。これは、第1のシース101が屈曲するのを可能にし、第1のシース101が第2及び第4のシース113、141を屈曲させるのを可能にする。例えば、第1のシース101が第1の方向に屈曲する際、空間129の第1の端部は収縮し得(例えば、長さ129が減少する、又はゼロになるように)、空間129の第2の端部は拡張し得る(例えば、長さ129が増加するように)。収縮側の長さ129は、第1のシース101が湾曲構成に屈曲する際に、長さ129の全長だけ減少し得る。例えば、長さ129が約5.0mmである場合、収縮側は、例えば、第1のシース101が湾曲構成に屈曲する際に、この範囲での0.1mmの増分ごとを含む、0.1mm~約5.0mmだけ減少し得る。拡張長さ129は、例えば、第1のシース101が湾曲構成において屈曲する際に、この範囲での0.1mmの増分ごとを含む、0.1mm~約7.0mmが増加し得る。以下により詳細に説明される図30Kは、収縮及び拡張した空間129の例示的な構成を示し、これにより、空間129の長さ129は、第1のシース101が湾曲構成にある際(例えば、図30Kに示される湾曲構成)、第1のシース101の第2の側においてよりも、第1のシース101の第1の側において長くなり得る。図30Kに示される湾曲構成では、第1のシース101の第1の側は、曲線の凸面側にあり得、第1のシース101の第2の側は、曲線の凹面側にあり得る。
【0162】
[0213] 図30Cは、左利きのユーザ、右利きのユーザに適応させ、及び/又は1つ又は複数の指がコントロール132を回すのに使用され得るように、コントロール132が、ハンドル130の両側を通って延長し得ることを示している。図30Cは、係合部材106の例示的な拡張構成を示している。図30Cは、係合部材106が拡張構成にある際に、スタビライザ107が第1のシース101の幅を通り過ぎて延長し得ることを示している。図30Cは、エキスパンダ109が、係合部材106が拡張構成にある際、スタビライザ107の外側側縁を通り過ぎて延長し得ることを示している。
【0163】
[0214] 図30Dは、シースセグメント128が、この範囲内での1mmの増分ごと(例えば、10mm、20mm、30mm)を含む、約10mm~約30mmのシースセグメントの幅128SWを有し得ることを示している。例えば、図30Dは、シースセグメント128が約20mmのシースセグメントの幅128SWを有し得ることを示している。図30Aから図30Dは、シースセグメントの高さ128SH、シースセグメントの幅128SWが同じであり得ることを示している。
【0164】
[0215] 図30Aから図30Dに示される寸法は、例えば、係合部材106、第1の開口部102a、第2の開口部102b、第3の開口部102c、又はそれらの任意の組み合わせの特徴に適応させるために、例えば、最も遠位の1~4のシースセグメント128で様々であり得る。図30Aから図30Dは、例えば、幾つかのより遠位のシースセグメント128の寸法が、より近位の幾つかのシースセグメント128の寸法よりも、大きくでき、又は小さくできることを示している。別の例として、シースセグメント128の1つ又は複数の寸法は、例えば、第1のシース101の遠位端を第1のシース101の近位端よりも柔軟に(例えば、より小さな曲率半径を可能に)するために、第1のシース101の近位端から第1のシース101の遠位端まで次第に小さくなり得る。例えば、シースセグメントの長さ128SLは、シースセグメント128ごとに、又は2~5のシースセグメント128の連続したグループごとの後に、約0.1mm~約2.0mmだけ次第に短くされ得る。シースセグメントの長さ128SLが、第1のシース101の近位端から第1のシース101の遠位端まで短くされるとき、シースセグメントの高さ128SH及びシースセグメントの幅128SWは、そのまま同じであり得る。シースセグメントの長さ128SLが、第1のシース101の近位端から第1のシース101の遠位端まで短くされるとき、隣接するシースセグメント128間の長さ129は、一定のままであり得る、又は、例えば、シースセグメント128ごとに、又は2~5のシースセグメント128の連続したグループごとの後に、0.1mm~約2.0mmだけ次第に大きくなり得る。
【0165】
[0216] 図30Eは、スタビライザ107がスタビライザの第1の端部107a及びスタビライザの第2の端部107bを有し得ることを示している。第1の端部107aは、スタビライザ107の近位端であり得、第2の端部107bは、スタビライザ107の遠位端であり得る。図30Eは、スタビライザ107が、例えば、エキスパンダ109を介して拡張される際のスタビライザ107の一端がスタビライザ107の他端に対して移動可能であり得ることを示している。例えば、図30Eは、スタビライザ107が拡張される際、スタビライザ107の中央部分が、例えば、エキスパンダ109が拡張されるときのエキスパンダ109によって、外向きに移動するとき、スタビライザの第1の端部107aが、スタビライザの第2の端部107bに向かうように方向134aに移動し得ることを示している。図30Eは、(例えば、図30Eに示される拡張構成から)スタビライザ107が収縮する際のスタビライザ107の中央部分が、例えば、エキスパンダ109が収縮されるにつれて、内向きに移動するとき、スタビライザの第1の端部107aが、スタビライザの第2の端部107bから離れるように方向134bに移動し得ることを示している。スタビライザの第1及び第2の端部107a、107bは、例えば、コネクタ107c(例えば、ピン、リベット、ロッド、ニカワ)を介して、第1のシース101に取り付けられ得る。例えば、スタビライザの第1及び第2の端部107a、107bは、シースセグメント128に取り付けられ得る。スタビライザの第2の端部107bは、遠位先端127に取り付けられ得る。
【0166】
[0217] スタビライザの第2の端部107bは、スタビライザの第1の端部107aに対して固定化位置にあり得、又はその逆もあり得る。スタビライザの第1の端部107aは、スタビライザの第2の端部107bに対して移動可能であり得、又はその逆もあり得る。図30Eは、スタビライザ107がそれぞれ拡張及び収縮するときに、スタビライザの第1の端部107aが、スタビライザの第2の端部107bに向かうように、及びこれから離れるように、移動し得ることを示している。図30Eは、例えば、スタビライザの第1の端部107aがコネクタ107cにスライド可能に接続され得ること、及びスタビライザの第2の端部107bがコネクタ107cにスライド不可能に接続され得ることを示している。図30Eは、スタビライザの第1の端部107aが、スタビライザがそれぞれ拡張及び収縮する際に、コネクタ107c上で方向134a及び134bにスライド可能なスタビライザスロット107を有し得ることを示している。よって、エキスパンダ109が拡張する際、スタビライザの第1の端部107aは、コネクタ107c上でスタビライザの第2の端部107bに向かうようにスライドし得、エキスパンダ109が収縮する際、スタビライザの第1の端部107aは、コネクタ107c上でスタビライザの第2の端部107bから離れるようにスライドし得る。スタビライザの第1の端部107aと第2の端部107bとの間のこの相対的な移動は、エキスパンダ109がスタビライザ107を有利に拡張及び収縮させるのを可能にし得る。係合部材106が拡張及び収縮する際、デバイス100の遠位端の長さ(例えば、近位コネクタ107cと遠位コネクタ107cとの間で測定される)は同じままであり得る。係合部材106が拡張及び収縮する際、デバイスの長さ100は同じままであり得る。スタビライザの第1の端部107aは、スタビライザ107が非拡張構成にある際よりもスタビライザ107が拡張構成にある際の、デバイス100の遠位末端に(例えば、第1のシース101の遠位末端に)接近し得る。別の例として、スタビライザの第1の端部107aは固定され得、スタビライザの第2の端部107bは移動可能であり得る(例えば、上述し、図30Aに示されるものと反対)。さらに別の例として、スタビライザの第1及び第2の端部107a、107bの両方は、コネクタ107c上で移動可能であり得る。
【0167】
[0218] 図30Fは、デバイス100が、デバイス100の近位端に加えられたトルクをデバイス100の遠位端に伝達可能なトルクキャリア136を有し得ることを示している。トルクキャリア136は、遠位先端が体内にあってハンドル130が体の外側にある間、デバイス100の遠位先端(例えば、係合部材106を有する部分)が、遠位先端を回すことによって、ターゲットに誘導され得るように、デバイス100の近位端に加えられた回転運動がデバイス100の遠位端に伝達されるのを可能にする。トルクキャリア136の遠位端は、トルクがトルクキャリア136の近位端に加えられる際に、トルクキャリア136の近位端と同じかそれより少ない角度で回転し得る。トルクキャリア136は、トルクキャリア136が直線構成にある際にトルクを伝達し得る。トルクキャリア136は、トルクキャリア136が湾曲構成にある際にトルクを伝達し得る。トルクキャリア136を、デバイスの縦軸Aを中心に、例えば、方向137a及び137bで回転させることによって、トルクは、トルクキャリア136に加えられ得る。トルクキャリア136を、デバイスの縦軸Aに垂直に、例えば、方向137c及び137dで回転させることによって、トルクは、トルクキャリア136に加えられ得る。トルクキャリア136は、可撓性があり屈曲し得るが、剛性がありトルクを伝達し得る。トルクキャリア136は、トルクがトルクキャリア136から第1のシース101に伝達され得るように、第1のシース101に取り付けられ得る。取り付け点ともいう、トルクキャリア136が第1のシース101に取り付けられている所ではどこでも、トルクは、トルクキャリア136から第1のシース101に伝達され得る。シースセグメント128は、第1のシース101を可撓性にするのを可能にし、トルクキャリア136は、トルクを第1のシース101の遠位端に伝達し得る。トルクキャリア136は、デバイス100の近位端からデバイス100の遠位端まで延長し得る。例えば、トルクキャリア136は、例えば、ハンドル130の長さよりも短い長さ101を有し得る。
【0168】
[0219] 図30Fは、トルクキャリア136が、それぞれのシースセグメント128のような第1のシース101に取り付けら(例えば、接着され)得るジャケット136aであり得ることを示している。ジャケット136aは、チューブであり得る。チューブは、中実チューブであり得る。ジャケット136aは、外側チューブであり得る。例えば、ジャケット136aは、それぞれのシースセグメント128の面に結合され得る。トルクキャリア136の第1のシース101への接続は、トルクキャリア136に加えられたトルクが、第1のシース101に、例えば、トルクキャリア136及び第1のシース101の近位端からトルクキャリア136及び第1のシース101の遠位端に伝達されるのを可能にし得る。よって、トルクキャリア136を回す又は移動させることで、第1のシース101(例えば、セグメント128)を回し得る又は移動させ得る。第1のシース101及びトルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)の近位末端は、ハンドル130に取り付けられ得る。図30Fは、例えば、第1のシース101及びトルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)が、透明に示されているハンドル130内に延長し得ることを示している。したがって、ハンドル130は、トルクをトルクキャリア136に伝達し得る。このようにして、トルクキャリア136は、例えば、ハンドル130をデバイスの縦軸Aを中心に又は垂直に、時計回り又は反時計回りに回すことによって、ハンドル130からデバイスの遠位先端にトルクを伝達して、デバイス100を操縦し得る。トルクは、デバイス100に任意の方向で加えられ得る。例えば、デバイスの縦軸Aを中心に方向137a(例えば、時計回り方向)でトルクキャリア136に(例えば、ハンドル130を介して)加えられたトルクは、トルクキャリア136を介して(例えば、ジャケット136aを介して)伝達され得、デバイス100の遠位先端を方向137aに回転させる。別の例として、デバイスの縦軸Aを中心に方向137b(例えば、反時計回り方向)でトルクキャリア136に(例えば、ハンドル130を介して)加えられたトルクは、トルクキャリア136を介して(例えば、ジャケット136aを介して)伝達され得、デバイス100の遠位先端を方向137bに回転させる。湾曲したルーメンを通してデバイス100を押すことで、デバイス100を自然に屈曲させ得る。デバイス100は、デバイス100が湾曲したルーメンを通って前進するときに、自然に屈曲し得る。デバイス100は、デバイス100が体内に押し入れられるときに、デバイス100が入っているルーメンの形状に一致するように自然に屈曲し得る。例えば、デバイス100が体内で前進するとき、体(例えば、ルーメン壁、胃壁)は、デバイス100を押し戻し得、これは、デバイス100に湾曲構成をとらせ得る。例えば、デバイス100の遠位先端がルーメン壁の組織に遭遇するとき、デバイス100の遠位端がルーメン壁から撓み出るように、デバイス100の遠位先端は、湾曲になり得る。例えば、デバイス100の遠位先端が抵抗に遭遇し、体内の屈曲部を通って前進し続けるとき、デバイス100は湾曲になり得る。デバイス100が体内でターゲットに前進するときに、体内(例えば、食道からファーター膨大部123まで)の屈曲部の周りで湾曲するような、デバイス100のこの能力は、デバイス100が、デバイス100が前進するときに、組織に損傷を与えず、又は組織の損傷を抑制するように、ターゲットに有利に前進するのを可能にし得る。デバイス100が体内にある際にデバイスを方向137a及び137bに回転させることによって、ユーザは、デバイス100の遠位先端を、ユーザがデバイス100をさらに前進させたい方向に向け得る。必要に応じて、デバイス100は、方向137a及び137bに回転して、デバイス100の遠位先端を次のルーメン又はターゲット位置に向け得る。さらに別の例として、デバイスの縦軸Aに垂直な方向で、例えば、方向137cで、トルクキャリア136に(例えば、ハンドル130を介して)加えられたトルクは、トルクキャリア136を介して(例えば、ジャケット136aを介して)伝達され得、デバイス100の遠位先端を反対方向に、例えば、方向137dに移動させる。さらに別の例として、デバイスの縦軸Aに垂直な方向で、例えば、方向137dで、トルクキャリア136に(例えば、ハンドル130を介して)加えられたトルクは、トルクキャリア136を介して(例えば、ジャケット136aを介して)伝達され得、デバイス100の遠位先端を反対方向に、例えば、方向137cに移動させる。図30Fは、デバイスの縦軸Aが第1のシース101の(例えば、シースセグメント128の)中心縦軸であり得ること、及びそれが第1及び第2のシース101、113(例えば、図30Fに示されるようにそれらの間)の中心縦軸からオフセットされ得ることを示している。さらに追加の例として、トルクは、デバイスの縦軸Aに垂直な方向で、例えば、図30Fの平面に出入りする方向で(例えば、デバイスの縦軸Aに垂直な方向、方向137c、及び方向137dで)、トルクキャリアに(例えば、ハンドル130を介して)加えられ得る。これらの例示的なトルクが示すように、トルクは、任意の方向でトルクキャリア136に(例えば、ハンドル130を介して)加えられ、デバイス100の遠位先端の所望の移動をもたらし得る。これらの例示的な手法において、トルクは、最も近位のシースセグメント128から最も遠位のシースセグメント128に伝達され得る。
【0169】
[0220] トルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)は、不透明又は透明であり得る。図30Fでは、トルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)は透明に示されている。ジャケット136aは、第1のシース101と同じ断面形状を有し得る。ジャケット136aは、この範囲内での0.10mmの増分ごと(例えば、0.10mm、1.00mm、1.50mm、2.00mm)を含む、約0.10mm~約2.00mmの厚さを有し得る。トルクキャリア136は、デバイス100が体内で回転するのを可能にし得る。
【0170】
[0221] 図30Gは、第1のシース101に取り付けられたトルクキャリア(例えば、ジャケット136a)の詳細を示している。
【0171】
[0222] 図30Hは、係合部材106が非拡張構成にある際、及び第2のシース113が撓み構成にある際の、デバイス100の例示的な遠位先端を示している。図30Hは、係合部材106が非拡張構成にある際、第2のシース113が湾曲構成に撓み得ることを示している。別の例として、図30Hは、第2のシース113が下がる前に、係合部材106が収縮し得ることを示している。
【0172】
[0223] 図30Iは、ハンドル130の両横側を通って延長する、コントロール132を、ハンドル130を通して見ることができるように、ハンドル130を透明に示している。
【0173】
[0224] 図30Jは、第1のシース101、第2のシース113、及び第1のシース101がハンドル130内に延長し得ることを示している。例えば、図30Jは、ハンドル130が、第1のシース101、第2のシース113、第1のシース101、及び/又はトルクキャリア136が延長し得る、及び/又は接続し得るコネクタ133を有し得ることを示している。説明の目的で、第1のシース101、ハンドル130、及びトルクキャリア136(例えば、図30Jのジャケット136a)は、透明に示されている。
【0174】
[0225] 図30Kは、デバイス100にトルクを加えることによって(例えば、デバイスの縦軸Aを中心に及び/又はデバイスの縦軸Aに垂直な軸を中心にハンドル130を回転させることによって)もたらされ得る例示的な湾曲構成のデバイス100を示している。トルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)にトルクを加えることで、例えば、ユーザが進入したいルーメンに向かうようにデバイス100の遠位先端を向けて、それから、例えば、デバイスの縦軸Aに平行な方向にハンドル130を押すことにより、デバイス100を前進させることによって、ユーザがデバイス100をターゲット(例えば、ファーター膨大部123)に操縦するのを可能にし得る。デバイス100は、デバイス100が体内で前進する、ルーメンの様々な湾曲構成をとり得る。
【0175】
[0226] 図30Kに示されるように、トルクキャリア136は、ジャケット136aであり得る。ジャケット136aは、シースセグメント128の外面に取り付けられた外側ジャケットであり得る。ジャケット136aは、外部にあり得る。図30Kでは、ジャケット136aは不透明に示され、シースセグメント128及び空間129は、これらの特徴がジャケット136aの下のどこにあるかに従って標識され得る。図30Kは、さらに、例えば、三角形状、カットパイ形状、切頭三角形状(例えば、台形)、及び/又は切頭カットパイ形状を有するものとして2つの破線の間に空間129を概略的に示しながら、空間129がテーパ形状を有することを示している。図30Kは、第1のシース101が湾曲構成にある際、空間129が、内径側(例えば、空間129のより狭い部分を有する側)で圧縮され得、外径側(例えば、空間129のより広い部分を有する側)で拡張され得る。よって、図30Kは、デバイスが湾曲構成に屈曲するときに空間129が拡張及び収縮し得ることを示している。空間129は、第1のシース101が直線構成に戻される際、図30Aから図30Dに示される寸法に戻り得る。図30Kは、デバイス100が湾曲構成(例えば、図30Kに示される湾曲構成)にある際、デバイス100が曲率半径138を有し得ることを示している。デバイス100が有し得る最小の曲率半径138は、この範囲内での1.0mmの増分ごと(例えば、5.00mm、10.0mm、15.0mm)を含む、約5.0mmから約15.0mmまでであり得る。例えば、図30Kは、第1のシース101の最小の曲率半径138が約10.0mmであり得ることを示している。曲率半径138が最小の曲率半径である際、隣接するシースセグメント128は、内径側で互いに接触してもよく、接触しなくてもよい。隣接するシースセグメント128が内径側で互いに接触する場合、このような接触は、シースセグメント128が、例えば、デバイス100によって許容される最小の曲率半径を超えて、デバイス100の過度の屈曲を抑制又は防止するのを可能にする安全な特徴であり得る。
【0176】
[0227] 図31Aは、トルクキャリア136が、第1のシース101を通って、例えば、シースセグメント128のそれぞれのルーメンを通って、延長し得ることを示している。図31Aは、トルクキャリア136が、延長部136b、例えば、シースセグメント128のそれぞれの内面などの第1のシース101に取り付けられ(例えば、接着され)得る、ケーブル、ロッド、又はワイヤであり得ることを示している。図31Aは、トルクキャリア136がルーメンを有さなくてよいことを示している。例えば、延長部136bは、ルーメンを有さなくてよい。図31Aは、ジャケット139をシースセグメント128の外面に取り付けられ得ることを示している。ジャケット139は、トルクキャリア136を用いてトルクを伝えてもよく、伝えなくてもよい。ジャケット139は、図30Fから図30Jを参照して説明したジャケット136aとは異なり得る。例えば、図31Aは、ジャケット139がトルクを伝えなくてもよいことを示している。例えば、図31Aでは、ジャケット139は、第1のシース101のルーメン内の延長部136b(例えば、ケーブル、ロッド、又はワイヤ)が、一次的又は単独のトルクキャリア136であり得るように、シースセグメント128のそれぞれの面に結合しなくてよい。ジャケット139は、各シースセグメント128間でトルクのスムーズな伝達があるように、デバイス100の外側にあり得る。ジャケット139及びシースセグメント128は、トルクキャリア136(例えば、延長部136b)を図中に見ることができるように、図31Aに透明に示されている。図31Aに示されるように、第1のシース101及びトルクキャリア136(例えば、延長部136b)の近位末端は、ハンドル130に取り付けられ得る。図31Aは、例えば、第1のシース101及びトルクキャリア136(例えば、延長部136b)が、透明に示されているハンドル130内に延長し得ることを示している。トルクキャリア136に(例えば、ハンドル130を介して)トルクを加えることで、デバイス100の遠位先端を所望の方向に撓ませ得る。
【0177】
[0228] 図31Bは、ルーメン140が第1のシース101を通って、例えば、シースセグメント128を通って、延長し得ることを示している。第1のシース101は、複数のルーメン140、例えば、ルーメン140a、140b、140c、及び140dを有し得る。図31Bは、第4のシース141がルーメン140aを通って延長し得ることを示している。トルクキャリア136(例えば、延長部136b)は、ルーメン140bを通って延長し得る。ルーメン140cは、エキスパンダ109のインフレーションルーメン及びデフレーションルーメンであり得る。ルーメン140dは、ツールをデバイス100に挿入し、それらをデバイス100の遠位先端に前進させるために使用され得る、補助ルーメンであり得る。
【0178】
[0229] 図31Cは、第1のシース101がルーメン140a~140iを含み得ることを示している。第2のシース113、第3のシース117、及びガイドワイヤ119は、ルーメン140eを通って延長し得る。ルーメン140hは、エキスパンダ109のインフレーションルーメン及びデフレーションルーメンであり得る。ルーメン140f、140g、及び140iは、ツールをデバイス100に挿入し、それらをデバイス100の遠位先端に前進させるために使用され得る、補助ルーメンであり得る。別の例として、アクチュエータ115は、ルーメン140eを通って延長し得る。別の例として、アクチュエータ115は、ルーメン140fを通って延長し得る。別の例として、デバイス100は、2つのトルクキャリア136(例えば、2つのワイヤ、ロッド、ケーブル)を、1つはルーメン140bに、もう1つはルーメン140iに有し得る。さらに別の例として、図31Aに示されるトルクキャリア136は、ルーメン140bの代わりにルーメン140f内にあり得る。さらに別の例として、ルーメン140aは、第1のシースの第1のルーメン101L1であり得、ルーメン140eは、第1のシースの第2のルーメン101L2であり得る。
【0179】
[0230] 図32Aは、第1のシース101が連続シース、例えば、(例えば、図30Aから図30Kに示されるセグメント化された第1のシース101とは対照的に)非セグメント化のシースであり得ることを示している。遠位先端(例えば、非外傷性であるテーパ状及び/又は先端を有する遠位先端127)は、図32Aに示される第1のシース101の遠位端に取り付けられ得る。第1のシース101は、例えば、所望の長さに(例えば、遠位先端の長さ及びハンドル130の長さを減じた長さ100に)押し出され得る。第1のシース101は、第2及び第3の開口部102b、102cを有し得る。トルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)は、第1のシース101の外面に取り付けられ得る。別の例として、ジャケット139は、第1のシース101の外面に取り付けられ得る。以下でさらに説明されるように、ジャケット136a(例えば、チューブ材料)又は延長部136b(例えば、ワイヤ、ケーブル、又はロッド)とは異なるトルクキャリア136は、第1のシース101に取り付けられ得る。
【0180】
[0231] 図32Bは、トルクキャリア136が、例えば、チューブ136cであり得ることを示している。チューブ136cは、例えば、第1のシース101のルーメン内に配置可能な、内側チューブ136cであり得る。チューブ136cは、円筒形であり得る。チューブ136cは、開口部142を有し得る。開口部142は、チューブ136cの壁の中断されたスパイラル144を規定し得る。チューブ136cを切断して、開口部142を作り得る。開口部142の間のチューブ136cの中実部分は、力、例えば、トルクをチューブ136cの近位端からチューブ136cの遠位端に伝達し得る。例えば、トルクキャリア136(例えば、チューブ136c)は、中断されたスパイラル144を備えるようにレーザ切断され得る。チューブ136cは、可撓性であり屈曲し得るが、剛性でありトルクを伝達し得る。チューブ136cは、ステンレス鋼などの金属であり得る。チューブ136cの壁は、この範囲内での0.1mmの増分ごと(例えば、0.2mm、0.5mm、1.0mm、2.5mm)を含む、約0.2mm~約2.5mmの厚さであり得る。チューブ136cの壁の中断されたスパイラル144は、チューブ136cに柔軟性を与えて、チューブ136cがチューブ136cの近位端からチューブ136cの遠位端にトルクを伝達するのを可能にしながらも、屈曲するのを可能にする。第4のシース141は、トルクキャリア136を通って(例えば、図32Bのチューブ136cを通って)延長し得る。別の例として、トルクキャリア136(例えば、図32Bのチューブ136c)は、第4のシース141内にあり得る。別の例として、トルクキャリア136(例えば、チューブ136c)は、第4のシース141であり得る。例えば、チューブ136cは、方向121a及び121bに移動する、内視鏡121が安定したルーメンを提供し得る。
【0181】
[0232] 図32Cは、第1のシース101がルーメン140、例えば、ルーメン140a~140dを有し得ることを示している。ルーメン140aは、トルクキャリア136(例えば、図32Bのチューブ136c)用、及び内視鏡121用であり得る。チューブ136cの外面は、ルーメン140aを規定する第1のシース101の内面に取り付けられ(例えば、接着され)得る。ルーメン140aは、第1のシース101用、及び内視鏡121用であり得る。ルーメン140aは、第1のシースの第1のルーメン101L1であり得る。ルーメン140bは、第2のシース113用であり得る。第2のシース113は、ルーメン140bを通って延長し得る。ルーメン140bは、第1のシースの第2のルーメン101L2であり得る。ルーメン140c及び140dは、エキスパンダ109に接続され得るインフレーションルーメン及びデフレーションルーメンであり得る。ルーメン140c及び140dは、並行してインフレーション及びデフレーションし得る。別の例として、ルーメン140cはインフレーションルーメンであり得、ルーメン140dはデフレーションルーメンであり得、又はその逆であり得る。
【0182】
[0233] 図32Dは、トルクキャリア136がチューブ136c(例えば、図32Dに示されるチューブ136c)である際の、トルクキャリア136を有するデバイス100の変形例を示している。図32Dに示されるように、第1のシース101は、ハンドル130に取り付けられ得る。図32Dは、トルクキャリア136が、例えば、ニカワを介して、取り付け点146で第1のシース101に取り付けられ得ることを示している。トルクは、取り付け点146でトルクキャリア136(例えば、チューブ136c)から伝達され得る。図32Dの第1のシース101は、透明に示されている。
【0183】
[0234] 図32Eは、係合部材106が拡張構成にある際、及び第2のシース113が撓み構成にある際の、デバイス100の例示的な遠位先端を示している。図32Eは、第3の開口部102cが第1のシース101及びトルクキャリア136の両方を通って延長し得るように、開口部がトルクキャリア(例えば、チューブ136c)で切断され得ることを示している。図32Eが示すように、第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシース113は、シース101及びトルクキャリア136(例えば、チューブ136c)を通って、例えば、第3の開口部102cを通って延長し得る。図32Eでは、エキスパンダ109(例えば、バルーン)は、説明の目的で、空間105を横切った、図32Eに示される両方のスタビライザ107の全長を見ることができるように、透明に示されている。例えば、図32Eでは、スタビライザ107は、エキスパンダ109が拡張構成にある際、エキスパンダ109の外面と接触して(例えば、バルーンの外面と接触して)示されている。エキスパンダ109は図32Eにおいて透明に示されているため、底面(例えば、スタビライザ107の部分がエキスパンダ109と接触している)をエキスパンダ109を通して見ることができる。図32Eは、エキスパンダ109が拡張構成にある際に、エキスパンダ109の部分(例えば、エキスパンダ109の中央部分)が2つのスタビライザ107の間の空間を通って延長し得ることを示している。別の例として、エキスパンダ109は、エキスパンダ109が拡張構成にある際、エキスパンダ109の外面が、スタビライザ107の外面と同一平面である、又はスタビライザ107の外面より下にある(例えば、デバイスの縦軸Aにより近い)ように、2つのスタビライザ107の間の空間を通って延長しなくてよい。
【0184】
[0235] 図30Aから図32Eは、トルクキャリア136が、例えば、ジャケット136a、延長部136b(例えば、ロッド、ケーブル、ワイヤ)、チューブ136c、又はそれらの任意の組み合わせであり得ることを示している。別の例として、トルクキャリア136は、内側ジャケットであり得る。別の例として、トルクキャリア136は、トルクを伝達するために、図32Aの第1のシース101に取り付けられた、又は統合された、コイル又は編組であり得る。
【0185】
[0236] 図33Aは、エキスパンダ109が、例えば、第1の層148及び第2の層150を有する二層バルーンであり得ることを示している。第1の層148と第2の層150との間の空間は、インフレーション可能且つデフレーション可能であり得る。第1の層148は、エキスパンダ109がインフレーション及びデフレーションするとともに、第1の層148が拡張及び収縮しないように、拡張不可能であり得る。第2の層150は、第1の層148と第2の層150との間の空間がインフレーションするときに、第2の層150が第1の層150から離れるように拡張し得るように、拡張可能であり得る。第2の層150は、第1の層148と第2の層150との間の空間がデフレーションするときに、第2の層150が第1の層150に向かうように収縮し得るように、収縮可能であり得る。第1の層148は、デバイス100を包み込み得る。例えば、第1の層148は、第1の層148と第2の層150との間の空間をインフレーションさせるのを可能にする、ポート152を備えた円筒形を有し得る。第1の層148は、デバイス100に、例えば、第1のシース101に、トルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)に、ジャケット139に、又はそれらの任意の組み合わせに取り付けられ得る。ポート152は、インフレーションルーメン及びデフレーションルーメンを第1の層148と第2の層150との間の空間に接続し得る。図33Aのエキスパンダ109は、例示的な拡張構成で示されている。図33Aの拡張構成は、例えば、完全インフレーション構成のエキスパンダ109であり得る。
【0186】
[0237] 図33Bは、エキスパンダ109が、第1の層148のみを有する単層バルーンであり得ることを示している。第1の層148の第1の部分は、デバイス100に、例えば、第1のシース101に、トルクキャリア136(例えば、ジャケット136a)に、ジャケット139に、又はそれらの任意の組み合わせに接続され得る。第1の層148の第2の部分は、エキスパンダとデバイス100との間の空間が、例えば、ポート152を介してインフレーション及びデフレーションするときに、拡張及び収縮し得る。エキスパンダ109(例えば、バルーン)の半分は、説明のみの目的で図33Bに示されている。
【0187】
[0238] 図34Aは、係合部材106の変形例を示している。図34Aは、例えば、係合部材106がデバイス100の遠位先端を含み得ることを示している。例えば、図34Aは、エキスパンダ109がデバイス100の遠位先端であり得ることを示している。図34Aを参照して、エキスパンダ109ともいう、デバイス100の遠位先端は、スタビライザ107を、収縮構成から拡張構成に(例えば、スタビライザの第1の位置からスタビライザの第2の位置に)、及びその逆に移動させ得る。例えば、図34Aは、デバイス100(例えば、エキスパンダ109)の遠位先端が撓み可能であり得ることを示している。図34Aは、エキスパンダ109が、デバイス100のシースの1つの遠位先端、例えば、第1のシース101の遠位先端であり得ることを示している。第1のシース101の遠位先端を外向きに(例えば、デバイスの縦軸Aから離れるように)撓めることで、空間105を作り得るスタビライザ107を拡張させ得、デバイス先端と粘膜との間の分離がカニューレ挿入を容易にし得る。例えば、図34Aは、係合部材106の拡張構成及び収縮構成の変形例を示している。拡張構成は、図34Aの破線で表され、拡張構成における係合部材106の収縮構成に対する相対的な位置を示すために、収縮構成の上に重ねて示されている。図34Aは、エキスパンダ109が第1のシース101の遠位先端であり得ることを示している。エキスパンダ109は、第1のシース101の撓み可能な部分であり得る。
【0188】
[0239] 図34Aは、デバイス100の(例えば、第1のシース101の)遠位先端が、収縮構成(非撓み構成ともいう)及び拡張構成を有し得ることを示している。デバイス100の(例えば、第1のシース101の)遠位先端が収縮構成から拡張構成に移動する際、デバイス100の遠位先端は、これらの範囲内での1度の増分ごと(例えば、1度、75度、90度、120度)を含む、約1度~約120度、又はより狭く約1度~約90度、又はさらにより狭く約1度~約75度の撓み角156を通って移動し得る。撓み角156は、図34Aに示されるように測定され得る。撓み角156は、デバイスの縦軸Aと、遠位先端が拡張構成にある際にデバイス100の遠位先端を通って延びる縦軸との間の角度(例えば、図34Aの遠位先端の破線部分を通る縦軸と、図34Aの遠位先端の実線部分を通る縦軸との間の角度)であり得る。例えば、34Aは、デバイス100が収縮構成にあるときと、デバイス100が拡張構成にあるときとの間で、デバイス100の(例えば、第1のシース101の)外面の部分で測定された撓み角156を示している。例えば、図34Aは、約45度の撓み角156でのデバイス100の(例えば、第1のシース101の)遠位先端を示している。デバイス100の遠位先端が拡張構成にある際、空間105は、拡張寸法Dを有し得る。デバイス100の遠位先端が収縮構成にある際、空間105は、収縮寸法Dを有し得る。ルーメン(例えば、第1のシースルーメン101)は、遠位先端が撓み構成にある際、ルーメンの第1の部分(例えば、第1のシースルーメン101の第1の部分)が、ルーメンの第2の部分(例えば、第1のシースルーメン101の第2の部分)に対して角度を付け得るように、デバイス100の撓み可能な遠位先端を通って延長し得る。ルーメンの第1及び第2の部分は、互いに対して撓み角156にあり得る。
【0189】
[0240] 別の例として、デバイス100の(例えば、第1のシース101の)遠位先端が収縮構成から拡張構成に移動する際、デバイス100の遠位先端は、デバイスの縦軸Aから離れるように、及び/又は第2のシース113から離れるように、これらの範囲内での1mmごとの増分(例えば、1mm、20mm、35mm、60mm)を含む、約1mm~約60mm、又はより狭く約1mm~約35mm、又はさらにより狭く約1mm~約20mmの撓み寸法158だけ移動し得る。撓み寸法158は、図34Aに示されるように測定され得る。別の例として、撓み寸法158は、デバイスの縦軸Aと、デバイスの縦軸Aから最も離間したデバイスの遠位先端の部分との間で測定され得る。別の例として、撓み寸法158は、デバイスの縦軸Aと、スタビライザの第2の端部107bが遠位先端に取り付けられている図34Aの遠位先端の部分との間で測定され得る。撓み寸法158は、デバイスの縦軸Aに垂直な軸に沿って測定され得る。例えば、撓み寸法158は、図34Aの遠位先端の破線部分が、デバイスの縦軸Aから垂直に離れた、図34Aの遠位先端の実線部分から離れるように、変位する距離であり得る。例えば、図34Aは、約20mmの撓み寸法158でのデバイス100の(例えば、第1のシース101の)遠位先端を示している。デバイス100の遠位先端が拡張構成にある際、空間105は、拡張寸法Dを有し得る。デバイス100の遠位先端が収縮構成にある際、空間105は、収縮寸法Dを有し得る。
【0190】
[0241] 図34Aは、デバイス100の遠位先端(例えば、第1のシース101の遠位先端)が、1つ又は複数のアクチュエータ154(例えば、1つのアクチュエータ154、2つのアクチュエータ154)を介して撓み得ることを示している。アクチュエータ154は、ハンドル130に延長して戻し得る、プルワイヤなどの張力キャリアであり得る。例えば、ハンドル130のコントロールを介してアクチュエータ154に張力を加えること(例えば、プルワイヤを引くこと)で、デバイス100の遠位先端を拡張構成(例えば、図34Aに示される拡張構成)に撓ませ得、アクチュエータ154から張力の緩めること(例えば、プルワイヤから張力を緩めること)で、先端を撓ませて収縮構成(例えば、図34Aに示される収縮構成)に戻し得る。よって、デバイス100の遠位先端は、例えば、異なるアクチュエータを使用して(例えば、アクチュエータ115に対してアクチュエータ154を使用して)、且つハンドル130上の異なるコントロールを使用して、第2のシース113と同じ又は同様の手法で撓み得る。図34Aは、アクチュエータ154の遠位端(例えば、プルワイヤ)がデバイス100の遠位端に取り付けられ得ることを示している。例えば、アクチュエータ154の遠位端(例えば、プルワイヤ)は、スタビライザの第2の端部107b、及び/又は第1のシース101の遠位先端などのデバイス100の遠位先端に取り付けられ得る。別の例として、アクチュエータ154の遠位端(例えば、プルワイヤ)は、スタビライザの第1の端部107aに取り付けられ得る。図34Aは、例えば、アクチュエータ154の遠位端(例えば、プルワイヤ)が、第1のシース101の遠位端、及び/又はスタビライザの第2の端部107bに取り付けられ得ることを示している。アクチュエータ154は、例えば、第1のシース101のルーメンを通ってハンドル130に延長し得る。例えば、図34Aは、アクチュエータ154が、第2のシース113と同じルーメンを通って、又は第2のシース113が入っているルーメンに隣接するルーメンを通って、延長し得ることを示している。
【0191】
[0242] 図34Aは、エキスパンダ109(例えば、第1のシース101の遠位先端)が撓み構成にある際、エキスパンダが拡張構成であり得ることを示している。図34Aは、エキスパンダ109が撓み構成にある際、スタビライザの第2の端部102bが、スタビライザの第1の端部102aよりもデバイスの縦軸Aからさらに離間し得ることを示している。
【0192】
[0243] 図34Aは、エキスパンダ109がデバイスの縦軸Aから離れるように、及びこれに向かうように移動し得ることを示している。別の例として、エキスパンダ109は、第1のシースルーメン(例えば、ルーメン101)から離れるように、及びこれに向かうように移動し得る。図34Aは、例えば、デバイス100の(例えば、第1のシース101の)遠位端が上向きに(例えば、デバイスの縦軸Aから離れるように)撓み、バルーンと同じ機能を提供し得ることを示している。
【0193】
[0244] 図34Aは、デバイス100の遠位先端が撓むときに、スタビライザの第2の端部107bがスタビライザスロット107内をスライドし得ることを示している。別の例として、デバイス100は、スタビライザスロット107を有しなくてもよい。このような場合、スタビライザの第1及び第2の端部107a、107bは、デバイス100に(例えば、第1のシース101に)取り付けられ得、図34Aに示されるように、デバイス100の遠位端が撓む際にスライドしなくてもよい。よって、図34Aは、スタビライザの第2の端部107bがスライド可能であってよく、スタビライザの第2の端部107bがスライド可能でなくてもよいことを示している。
【0194】
[0245] 図34Aは、デバイス100がバルーンを有しなくてよいことを示している。
【0195】
[0246] 図34Aは、デバイス100の遠位端の大きさが、例えば、図1に対して、減少し、ルーメン内(例えば、腸ルーメン125内)の視認性を高め得ることを示している。デバイス100の遠位端の形状は、例えば、目に見えるルーメン内の表面積を有利に増加させ得る。
【0196】
[0247] 図34Aは、デバイス100の遠位先端が非外傷性であり得、例えば、テーパ状の遠位端を有し得ることを示している。例えば、デバイス100の遠位先端は、図34Aに示される獅子鼻構成を有し得る。
【0197】
[0248] 図34Bは、デバイス100がバルーンを有しなくてよいことを示している。図34Bは、第2のシース113が第1のシースルーメン101の内外に並進し得ることを示している。例えば、図34Bは、第2のシース113が第1のシースルーメン101の開口部102cに並進する前のデバイス100を示している。
【0198】
[0249] 図1から図34Bは、係合部材106(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109)が、係合部材106が拡張構成にある際、及び係合部材106が非拡張構成にある際、デバイス100の周辺に部分的に、例えば、第1のシャフト101の周辺に部分的に延長し得ることを示している。別の例として、係合部材106(例えば、スタビライザ107及び/又はエキスパンダ109)は、係合部材106が拡張構成にある際、及び/又は係合部材106が非拡張構成にある際、1回又は複数回、デバイス100の周辺に完全に、例えば、第1のシャフト101の周辺に完全に延長し得る。
【0199】
[0250] 図1から図34Bは、例えば、アクセスデバイス100が第1のシース101を有し得ることを示している。第1のシース101は、第1のシースルーメン(例えば、第1のシースルーメン101L1)を有し得る。アクセスデバイス100は、第2のシースルーメン113を有する第2のシース113を有し得る。第2のシース113は、第1のシースルーメン101L1内外に撓み可能であり得る。第2のシース113は、撓み構成及び非撓み構成を有し得る。第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン101L1内にあり得、第1のシースルーメン101L1を横切って延長し得る。第2のシース113が非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン101L1の外にあり得る。アクセスデバイス100は、係合部材106を有し得る。係合部材106は、拡張可能及び収縮可能であり得る。係合部材106は、拡張構成及び収縮構成を有し得る。係合部材106が拡張構成にある際、空間105は、係合部材106と第1のシース101との間にあり得る。係合部材106が拡張構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間105内に撓み可能であり得る。係合部材106が拡張構成にあり、第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間105内にあり得る。係合部材106が拡張構成にあり、第2のシース113が非撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間105の外にあり得る。第2のシースの第2の部分は、第2のシース113の遠位末端であり得る。第2のシース113が非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は真っ直ぐであり得る。第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は湾曲し得る。第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第2のシース113が非撓み構成にある際よりも湾曲し得る。第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースの第1及び第2の部分は、フック形状を規定できる。第2のシースが非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン101L1に平行であり得る。第1のシース101は、第1のシースの第2のルーメン(例えば、第1のシースの第2のルーメン101L2)を有し得る。第2のシース113は、第1のシースの第2のルーメン101L2内にあり得る。係合部材106は、スタビライザ107を有し得る。スタビライザ107は、拡張構成及び収縮構成を有し得る。スタビライザ107は、収縮構成から拡張構成に移動可能であり得る。スタビライザ107が拡張構成にある際、スタビライザ107は、スタビライザ107が収縮構成にある際よりも、第1のシース101からさらに離間し得る。係合部材106は、エキスパンダ109及びスタビライザ107を有し得る。エキスパンダ109は、拡張可能且つ収縮可能であり得る。エキスパンダ109は、拡張構成及び収縮構成を有し得る。エキスパンダ109が拡張構成にある際、係合部材106は拡張構成にあり得る。エキスパンダ109が収縮構成にある際、係合部材106は収縮構成にあり得る。スタビライザ107は、拡張構成及び収縮構成を有し得る。スタビライザ107は、エキスパンダ109を介して、収縮構成から拡張構成に移動可能であり得る。スタビライザ107が拡張構成にある際、スタビライザ107は、スタビライザ107が収縮構成にある際よりも、第1のシース101からさらに離間し得る。エキスパンダ109は、バルーンを含み得る。アクセスデバイス100は、内視鏡121、第3のシース117、及びガイドワイヤ119を有し得る。内視鏡121は、第1のシースルーメン101L1内で移動可能であり得る。第3のシース117及びガイドワイヤ119は、第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースルーメン113内で移動可能であり得る。アクセスデバイス100は、第3のシースの第1のルーメン(例えば、ルーメン140a)及び第3のシースの第2のルーメン(例えば、ルーメン140b、ルーメン140e)を有する第3のシース(例えば、第4のシース141)を有し得る。例えば、図30Aから図34Bを参照すると、第1のシース101は第1のシースであり得、第2のシース113は第2のシースであり得、第4のシース141は、第1のシース101が第4のシース141を通って延長し得るように、及び第2のシース113が第4のシース141を通って延長し得るように、第3のシースであり得る。別の例として、図30Aから図34Bを参照すると、チューブ136cは第1のシースであり得、第2のシース113は第2のシースであり得、第1のシース101は第3のシースであり得る。第1のシース101は、第3のシースの第1のルーメン内にあり得る。第2のシース113は、第3のシースの第2のルーメン内にあり得る。第1のシース101は、トルクキャリア136であり得る。アクセスデバイス100は、第1のシース101に取り付けられたトルクキャリア136を有し得る。
【0200】
[0251] 図1から図34Bは、例えば、アクセスデバイス100が第1のシース101を有し得ることを示している。第1のシース101は、第1のシースルーメン(例えば、第1のシースルーメン101L1)及び第1のシースの遠位先端を有し得る。第1のシースの遠位先端は、第1のシースルーメン101L1から離れるように、及びこれに向かうように移動可能であり得る。第1のシース101は、第1のシースの撓み構成及び第1のシースの非撓み構成を有し得る。第1のシース101が第1のシースの撓み構成にある際、第1のシースの遠位先端は、第1のシース101が第1のシースの非撓み構成にある際よりも、第1のシースルーメン101L1からさらに離間し得る。アクセスデバイス100は、第2のシースルーメン113を有する第2のシース113を有し得る。第2のシース113は、第1のシースルーメン101L1内外に撓み可能であり得る。第2のシース113は、第2のシースの撓み構成及び第2のシースの非撓み構成を有し得る。第2のシース113が撓み構成の第2のシースである際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン101L1の内側にあり得、第1のシースルーメン101L1を横切って延長し得る。第2のシース113が第2のシースの非撓み構成にある際、第2のシースの第1の部分は、第1のシースルーメン101L1の外側にあり得る。アクセスデバイス100は、スタビライザ107を有し得る。スタビライザ107は、拡張可能且つ収縮可能であり得る。スタビライザ107は、拡張構成及び収縮構成を有し得る。スタビライザ107は、第1のシースの遠位先端を介して、収縮構成から拡張構成に移動可能であり得る。第1のシース101が第1のシースの非撓み構成にある際、スタビライザ107は収縮構成にあり得る。第1のシース101が第1のシースの撓み構成にある際、スタビライザ107は拡張構成にあり得る。スタビライザ107が拡張構成にある際、スタビライザ107は、スタビライザ107が収縮構成にある際よりも、第1のシースルーメン101L1の縦軸からさらに離間し得る。
【0201】
[0252] スタビライザ107は、スタビライザの第1の端部及びスタビライザの第2の端部を有し得る。スタビライザ107が拡張構成にある際、スタビライザの第1の端部は、スタビライザの第2の端部よりも第1のシースルーメン101L1の縦軸に接近し得る。
【0202】
[0253] アクセスデバイス100は、内視鏡121、第3のシース117、及びガイドワイヤ119を有し得る。内視鏡121は、第1のシースルーメン101L1内で移動可能であり得る。第3のシース117及びガイドワイヤ119は、第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースルーメン113内で移動可能であり得る。
【0203】
[0254] スタビライザ107が拡張構成にある際、空間105は、スタビライザ107と第1のシース101との間にあり得る。スタビライザ107が拡張構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間105内に撓み可能であり得る。スタビライザ107が拡張構成にあり、第2のシース113が撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間105内にあり得る。スタビライザ107が拡張構成にあり、第2のシース113が非撓み構成にある際、第2のシースの第2の部分は、空間105の外にあり得る。
【0204】
[0255] 図1から図34Bは、例えば、体ルーメン内及び/又は体ルーメンからターゲットにアクセスする方法を示している。この方法は、第1のシース101、第2のシース113、及び係合部材106をターゲットに前進させることを含み得る。第1のシース101は、第1のシースルーメン101L1を有し得、第2のシース113は、第2のシースルーメン113を有し得る。この方法は、係合部材106を拡張させることによって、ターゲットと係合部材106との間に空間105を作ることを含み得る。この方法は、第2のシース113の遠位先端を、第1のシースルーメン101L1を横方向に横切って、空間105内に撓ませることを含み得る。この方法は、第3のシース117を第2のシースルーメン113を通って、ターゲット内に前進させることを含み得る。第3のシース117は、第3のシースルーメン117を有し得る。この方法は、第3のシースルーメン117を通って、ターゲット内にツールを前進させることを含み得る。ツールはガイドワイヤ119であり得る。
【0205】
[0256] 図1から図34Bに示されているデバイス100は、ERCP及び胃腸の解剖学的構造の分野で使用され得るが、解剖学的領域における主な違いは内視鏡の直径サイズであるため、デバイス100はあらゆるルーメン構造(例えば、肺、尿管)で使用され得る。内視鏡121は、デバイス100がアクセスするために使用される予定の解剖学的領域に基づいて、選択され得る。
【0206】
[0257] 体液又は内視鏡からの流体(例えば、内視鏡レンズフラッシュ及び/又は潅注液)によってデバイス100のルーメンの汚染を最小化するために、デバイス100のルーメンは、抗菌コーティングで覆われ得る。抗菌コーティングは、例えば、Microban(商標)又は銀イオンであり得る。
【0207】
[0258] 本明細書に開示、企図、及び/又は図示されている任意の特徴は、互いに任意の組み合わせで組み合わせ得る。例えば、図1から図34Bの特徴は、任意の組み合わせで互いに組み合わせ得る。
【0208】
[0259] アクセスデバイスが開示されている。例えば、ERCP補助デバイスが開示されている。ERCP補助デバイスは、外側シース、内視鏡が通過できる内視鏡ルーメン、補助ルーメン、移動可能な作業チャネル、径方向に拡張する(例えば、2つの径方向に拡張する)スタビライザ、スタビライザを拡張し得るエキスパンダ(例えば、バルーン)、又はそれらの任意の組み合わせを有し得る。エキスパンダ(例えば、バルーン)が拡張する際、スタビライザは座屈によって拡張し得る。移動可能な作業チャネルは、ワイヤ又はバルーンによって作動し得る。移動可能な作業チャネルは、ファーター膨大部への誘導器具に合うように作られたバルーンと交換され得る。内視鏡ルーメンは、存在しなくてよい。カメラは、外側シースに取り付けられ得る。外側シースは複数のルーメンを有し得る。
【0209】
[0260] 特許請求の範囲は、図面に示される例示的な変形例に限定されず、代わりに、開示された、又は開示において全体として企図された任意の特徴を主張してよい。本明細書で単数形として記述されている要素は、複数形にし得る(すなわち、「1つ」として記述されているいずれのものも、1を超え得る)。属要素のいずれの種要素も、その属の他の任意の種要素の特性又は要素を有し得る。幾つかの要素は、説明を明確にするために、個々の図から省略されている場合がある。上記の構成、要素又は完全な集合体と、本開示及び本開示の態様の変形例を実施するためのそれらの方法及び要素、任意の組み合わせで互いに組み合わせ及び修正が可能であり、各組み合わせは、本明細書に明示的に開示される。本明細書に記載のすべてのデバイス、装置、システム、及び方法は、医学目的(例えば、診断、治療又はリハビリテーション)又は医学以外の目的で使用可能である。「may」及び「can」という単語は、交換可能である(例えば、「may」は「can」に置き換えられ得、「can」は「may」に置き換えられ得る)。開示される任意の範囲は、開示される範囲の任意の部分範囲を含み得、例えば、1~10ユニットの範囲は、2~10ユニット、8~10ユニット、又は任意の他の部分範囲を含み得る。「A及び/又はB」構成を含むいずれの句も、(1)Aのみ、(2)Bのみ、(3)AとBを共に、又は(1)、(2)、及び(3)の任意の組み合わせ、例えば、(1)及び(2)、(1)及び(3)、(2)及び(3)、並びに(1)、(2)、及び(3)を意味し得る。用語「約」は、当業者によって理解されるであろう任意の許容誤差、例えば、記載値のプラスマイナス5%を含み得る。
図1
図2
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図10A
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図10C
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図32A
図32B
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図34A
図34B
【国際調査報告】