(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(54)【発明の名称】基板処理方法及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
C23C16/455
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571499
(86)(22)【出願日】2019-06-06
(85)【翻訳文提出日】2022-01-07
(86)【国際出願番号】 FI2019050434
(87)【国際公開番号】W WO2020245493
(87)【国際公開日】2020-12-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510275024
【氏名又は名称】ピコサン オーワイ
【氏名又は名称原語表記】PICOSUN OY
【住所又は居所原語表記】Tietotie 3, FI-02150 Espoo, Finland
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】コスタモ ユハナ
(72)【発明者】
【氏名】プダス マルコ
(72)【発明者】
【氏名】マリネン ティモ
【テーマコード(参考)】
4K030
【Fターム(参考)】
4K030EA06
4K030EA08
4K030KA02
4K030KA12
(57)【要約】
基板処理方法及び基板処理装置(100)であって、鉛直流型反応室(130)と;前記反応室の水平方向中央部に位置するフローガイド(110,310)及び基板支持部(120,220)と;を備え、前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流(115,315)が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、
鉛直流型反応室と;
前記反応室の水平方向中央部に位置するフローガイド及び基板支持部と;
を備え、
前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、
前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる、
装置。
【請求項2】
前記反応室内で、少なくとも1回向きを変える湾曲した流路を提供する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記反応室内で複数の方向転換部を有する湾曲した流路であって、各方向転換部において広くなっている流路を提供する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記反応室の側部に少なくとも1つの更なるフローガイドを有する、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
最上部のフローガイドよりも高い位置に複数のプロセスケミカル入口を有する、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記フローガイドが吊り下がる反応室蓋を備える、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記反応室蓋の中央部に下方に突出する凸部を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記フローガイドは板状の部品であるか、円錐形状を有する、請求項1から7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記反応室にガスを噴射するための開口部を有する反応室蓋を備える、請求項1から8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
水平方向中央部に位置する逆さまに向いた円錐であって前記開口部を有する円錐を前記反応室蓋に備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記反応室蓋から前記フローガイドへの流路を備え、該流路は前記反応室蓋の内部から前記フローガイドの内部への流体接続を提供する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記フローガイドは該フローガイド内部から前記反応室へガスを噴射するための開口部を有する、請求項1から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記反応室は前記フローガイドの上側に、別のフローガイドとしての役割を果たす上部リングを備える、請求項1から12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記反応室は前記フローガイドの下側に、別のフローガイドとしての役割を果たす下部リングを備える、請求項1から13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記フローガイドは、前記上部リングと前記フローガイドとの間、及び前記フローガイドと前記下部リングとの間を進行する湾曲した流路を強要する、請求項13又は14に記載の装置。
【請求項16】
前記フローガイドは回転対称な部品である、請求項1から7のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記フローガイドの回転対称軸は、前記反応室の回転軸に揃えられている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
基板処理装置の動作方法であって、
鉛直流型反応室を提供することを含み、前記鉛直流型反応室は、その水平方向中央部にフローガイド及び基板支持部を有し、前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、
前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる、
方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記反応室内で、少なくとも1回向きを変える湾曲した流路を提供することを含む、方法。
【請求項20】
請求項18又は19に記載の方法であって、
前記反応室内で複数の方向転換部を有する湾曲した流路であって、各方向転換部において広くなっている流路を提供することを含む、方法。
【請求項21】
請求項18から20のいずれかに記載の方法であって、
前記フローガイド内部から前記反応室へガスを噴射することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般的にいうと本発明は基板処理方法及び装置に関し、詳細には、化学蒸着法及びエッチング法並びに堆積反応装置及びエッチング装置に関する。より詳細には、本発明は原子層堆積(Atmic Layer Deposition, ALD)装置に関する。ただしそれに限られない。
【発明の背景】
【0002】
このセクションは、有用な背景情報を説明するが、ここで説明されている技術が技術水準を示していることを認めている訳ではないことに注意されたい。
【0003】
様々な基板処理装置で様々な化学物質が反応室に供給されている。基板上の連続的な化学処理のために、様々なプロセスケミカルのパルスが適切な形で制御されることが重要である。プロセスの品質を維持するために、前に供給されたケミカルの生じうるテールはできるだけ効果的に除去される必要がある。
【摘要】
【0004】
本発明のある実施形態の目的は、反応性化学物質の生じうるテールがプロセスの品質を毀損することを防ぐ方法及び装置を提供することである。
【0005】
本発明の第1の例示的態様によれば、次のような基板処理装置が提供される。この装置は、
鉛直流型反応室と;
前記反応室の水平方向中央部に位置するフローガイド及び基板支持部と;
を備え、前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、
前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる。
【0006】
実施形態によっては、前記回り込むことは、流れが前記フローガイド内を通過しないように、前記フローガイドを通過するように仕向けることを意味する。すなわち、前記流れが回り道をするように仕向けることを意味する。
【0007】
実施形態によっては、前記装置は、反応室内で、少なくとも1回方向転換する湾曲した流路を提供する。
【0008】
実施形態によっては、前記方向転換は、前記フローガイドによって生じさせられる方向転換であり、前記基板支持部の上流で生じる方向転換である。
【0009】
実施形態によっては、前記装置は、反応室内で複数回の方向転換を有する湾曲した流路を提供する。各方向転換において流路は広くなっている。
【0010】
実施形態によっては、前記装置は反応室の側部に少なくとも1つの更なるフローガイドを有する。
【0011】
実施形態によっては、前記湾曲した流路は前記フローガイドと前記少なくとも1つの更なるフローガイドとの間を進む。
【0012】
実施形態によっては、前記側部とは、前記反応室の側壁に近い境界部又は側壁域を意味する。
【0013】
実施形態によっては、前記装置は、最上部のフローガイドよりも高い位置に複数のプロセスケミカル入口を有する。実施形態によっては、前記装置は、最上部のフローガイドよりも高い位置に少なくとも1つのプロセスケミカル入口を有する。実施形態によっては、前記装置は、反応室の側壁の、最上部のフローガイドよりも高い位置に、少なくとも1つのプロセスケミカル入口又は複数のプロセスケミカル入口を有する。又は、前記入口のためのフィードスルーが前記側壁に設けられる。
【0014】
実施形態によっては、前記装置はフローガイドを有する反応室蓋を備え、前記フローガイドは前記反応室蓋から吊り下げられる。
【0015】
実施形態によっては、前記装置は前記反応室蓋の(水平方向)中央部に下方に突出する凸部を有する。
【0016】
実施形態によっては、前記下方に突出する凸部は回転対称な凸部である。実施形態によっては、前記回転対称な凸部は円錐形である。
【0017】
実施形態によっては、前記フローガイドは板状の部品であるか、円錐状の形状を有する。
【0018】
実施形態によっては、前記装置は、前記反応室にガスを噴射するための開口部を有する反応室蓋を備える。実施形態によっては、前記ガスは不活性ガスである。実施形態によっては、前記ガスはガス状のプロセスケミカルである。実施形態によっては、前記プロセスケミカルは反応性化学物質である。
【0019】
実施形態によっては、前記装置は、水平方向中央部に位置する逆さまに向いた円錐であって前記開口部を有する円錐を前記反応室蓋に備える。
【0020】
実施形態によっては、前記反応室蓋からのガス流は前記湾曲した流路をサポートする。
【0021】
実施形態によっては、前記装置は前記反応室蓋から前記フローガイドへの流路を備え、該流路は前記反応室蓋の内部から前記フローガイドの内部への流体接続を提供する。
【0022】
実施形態によっては、前記フローガイドは該フローガイド内部から前記反応室へガスを噴射するための開口部を有する。
【0023】
実施形態によっては、前記ガスの流路は徐々に広がっている。実施形態によっては、前記徐々に広がる流路は蓋の形状及び/又はフローガイドの形状及び/又はフローガイドの向き(即ちフローガイドが配される角度)によって実現される。
【0024】
実施形態によっては、前記フローガイドは前記基板支持部に向けてガスを噴射するための開口部を有する。実施形態によっては、前記フローガイドは前記基板支持部以外の方向に向けてガスを噴射するための開口部を有する。例えば、下部に部品が何もない方向へ向けてガスを噴射するための開口部を有する。
【0025】
実施形態によっては、前記反応室は前記フローガイドの上側に、別のフローガイドとしての役割を果たす上部リングを備える。
【0026】
実施形態によっては、前記反応室は前記フローガイドの下側に、別のフローガイドとしての役割を果たす下部リングを備える。
【0027】
実施形態によっては、これまで説明した複数のフローガイドは、前記上部リングと前記フローガイドとの間、及び前記フローガイドと前記下部リングとの間を進行する湾曲した流路を強要する。
【0028】
実施形態によっては、前記フローガイドは回転対称の部品である。
【0029】
実施形態によっては、前記フローガイドの回転対称軸は、前記反応室の回転軸に揃えられている。
【0030】
実施形態によっては、前記複数のフローガイドの間のギャップの少なくとも1つは、放電又はプラズマを生成するようにされる。
【0031】
本発明の第2の例示的態様によれば、次のような方法が提供される。この方法は、基板処理装置の動作方法であって、
鉛直流型反応室を提供することを含み、前記鉛直流型反応室は、その水平方向中央部にフローガイド及び基板支持部を有し、前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、
前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる。
【0032】
実施形態によっては、前記方法は、前記反応室内で、少なくとも1回向きを変える湾曲した流路を提供することを含む。
【0033】
実施形態によっては、前記湾曲した流路は2つの方向転換部を有する。実施形態によっては、前記湾曲した流路は3つの方向転換部を有する。
【0034】
実施形態によっては、前記方法は、前記反応室内で複数回の方向転換を有する湾曲した流路を提供することを含む。各方向転換において流路は広くなっている。
【0035】
実施形態によっては、前記方法は、前記フローガイド内部から前記反応室へガスを噴射することを含む。
【0036】
本発明の第3の例示的側面によれば、上記の第1の側面及びその変形例に従う基板処理装置を動作させる方法が提供される。
【0037】
様々な捉え方や実施形態を紹介してきたが、これらは発明の範囲を限定するために提示されたものではない。これらの実施形態や後述の実施形態は、本発明の実施にあたり使用され得る特定の態様やステップを説明するために用いられるにすぎない。いくつかの実施形態は他の実施形態にも適用可能であることが理解されるべきである。紹介する実施形態は適宜組み合わせ可能でありうる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明を、単なる例示を用いて、かつ添付図面を参照して、以下に説明する。
【
図1】ある実施形態に従う、1つの基板処理のための装置の断面図を示す。
【
図2】ある実施形態に従う、一括処理のための装置の断面図を示す。
【詳細説明】
【0039】
以下の記述において、原子層堆積(ALD)技術は一例として用いられる。しかし、本発明はALD技術に限定されない。本発明は広く様々な基板処理装置に生かすことができ、例えば、化学蒸着(CVD)反応装置や、原子層エッチング(ALE)反応装置のようなエッチング装置に利用することもできる。
【0040】
ALD成長メカニズムの基本は当業者の知るところである。ALDは、少なくとも2種類の反応性前駆体種を少なくとも1つの基板に連続的に導入することに基づく、特殊な化学的堆積法である。しかし、これらの反応性前駆体の1つは、エネルギーによって代替できることが知られている。
【0041】
例えば光改良型ALD(photon-enhanced ALD)や、例えばPEALDのようなプラズマアシスト型ALD(plasma-assisted ALD)は、単一の前駆体によるALDプロセスを生んでいる。 二元化合物、例えば酸化物については、堆積されるべき二元化合物の両方の元素を前駆体化学物質が含んでいる場合は、1つの前駆体化学物質で形成されることができる。ALDによって成長した薄膜は緻密でピンホールがなく、かつ均一の厚さを有する。
【0042】
基板処理工程に関して述べると、通常少なくとも1枚の基板が、時間的に離間した複数の前駆体パルスに反応器内で曝される。それによって、連続自己飽和表面反応で材料が基板表面に堆積される。本出願の記述において、ALDという用語は、全ての適用可能はALDベース技術や、例えば次のALDの亜類型のような、等価又は密接に関連したあらゆる技術を含むものとする。
【0043】
MLD(Molecular Layer Deposition,分子層堆積)、例えばPEALD(Plasma Enhanced Atomic Layer Deposition,プラズマALD)のようなプラズマアシスト型ALD(plasma-assisted ALD)、フラッシュ改良型ALD(flash enhanced ALD)として知られる光改良型ALD(photon-enhanced ALD)。
【0044】
基本的なALD堆積サイクルは4つの逐次的工程、すなわち、パルスA、パージA、パルスB、及びパージB、から構成される。パルスAは第1の前駆体蒸気から構成され、パルスBは別の前駆体蒸気から構成される。パージAおよびパージBでは、反応空間から気体の反応副産物や残留反応物分子をパージ(除去)するために、不活性ガスと真空ポンプが用いられる。堆積シーケンスは少なくとも1回の堆積サイクルにより構成される。所望の厚さの薄膜またはコーティングが生成されるまで堆積サイクルが繰り返されるように、堆積シーケンスが組まれる。堆積サイクルは、簡単にすることも、さらに複雑にすることもできる。例えば、堆積サイクルは、パージステップによって区切られた3回以上の反応物蒸気パルスを含むことができる。また、パージステップのいくつかは省略することもできる。又は、光アシスト型ALD(photon-enhanced ALD)のように、例えばUV(紫外線)への暴露のために、パルスは異なってもよい。これらの堆積サイクルは全て、論理演算装置またはマイクロプロセッサによって制御される、時間的な堆積シーケンスを形成するものである。
【0045】
反応空間は、反応室内の定められた空間である。堆積やエッチング、クリーニング、アクティブ化や交換といった、要求される化学反応は、通常、反応空間内の基板の表面に生じる。
【0046】
図1は、ある実施形態に従う装置を示す。装置100は基板処理装置であり、例えばALDリアクター、ALEリアクター、CVDリアクターであることができる。装置100の基本的構成は、例えば、フィンランド国エスポーのピコサンから入手可能なALDシステムR-200に準拠して実装されてもよい。装置100は反応室130を有する。反応室130は少なくとも1つのケミカル入口、好ましくは複数のケミカル入口125と、蓋145とを有する。実施形態によっては蓋145は着脱可能であり、実施形態によっては反応室130は下降することが可能であり、又は反応室130の横側にドアが形成されてもよい。実施形態によっては、蓋145は、基板101を基板支持部120に装填するために上昇させられることができる。基板支持部120は水平方向において(又は全ての水平方向において)中央に位置する。基板支持部120は蓋145から吊り下げられてもよい。
【0047】
反応室130は、底部が丸みを帯びた円筒(シリンダー)であってもよい。水平方向の断面は一般に円形である。シリンダーは着脱可能な蓋145で頂部から密封される。
【0048】
反応室130は鉛直流型反応室である。鉛直流型との語句は、反応室130内のガス流は概して頂部から底部へと流れることを意味している。ケミカル入口125は反応室130の上部において、例えば側壁に位置する。反応室から排気ライン(又はフォアライン150)への出口は反応室130の底部に設けられる。実施形態によっては、排気部は基板の横側から、基板直下のルート以外の経路で、横向き又は下向きに設けられる。
【0049】
実施形態によっては、反応室130は少なくとも1つのフローガイドを有する。これは蓋の下側に位置する。フローガイドは蓋145に取り付けられてもよく、又は基板支持部120の上方で反応室130の壁に取り付けられてもよい。
【0050】
実施形態によっては、
図1に示されるように、反応室130は少なくとも1つのフローガイド110を備える。フローガイド110は基板支持部120の上方で、反応室130の水平方向中央部に位置する。フローガイド110は蓋145に取り付けられ、蓋145と共に縦方向に移動してもよい。
図1に示されるフローガイド110は板状の部品である。この部品は回転対称な部品でもよい。例えば円盤状であってもよい。フローガイド110はガスタイトであってもよい。その意味は、ガスを通さないということである。その代わりにフローガイド110は鉛直流が基板支持部120へ向けて下降する途中でフローガイド110を回り込まねばならないようにさせる。
図1に示される実施形態では、フローガイド110は、ガス流が、フローガイド110の端部と反応室130の側壁との間に形成された横側ルートを通ってフローガイド110を通過するように仕向けている。
【0051】
図1の装置は別のフローガイドも有している。特に装置100は、反応室130の円筒状側壁の内面のそれぞれ異なる高さに配される2つのリング状部品を有する。反応室130には、フローガイド110より高い位置に配される上部リング111と、フローガイド110より低い位置に配される下部リング112とが設けられる。
【0052】
これらのフローガイドは少なくとも1つのカーブを有する湾曲流路115を実現する。
図1の実施形態では、プロセスケミカルは、反応室130の少なくとも1つの側部から入口125を通じて水平方向に反応室130内に供給される。入口125の縦方向の高さは上部リング111より上である。従って、ケミカルの流路115は初め上部リング111に沿って又は上部リング111上を反応室130の水平方向中央部へ向かっている。そして流路115はフローガイド110の上部で向きを変え、上部リング111とフローガイド110との間に形成されたギャップへと進む。従って流路は反応室130の側壁へと向かう。フローガイド110の高さ位置を通過すると、流路は再び向きを変え、フローガイド110と下部リング112との間に形成されたギャップへと向かう。従って、流路は再び反応室130の水平方向中央部へ向き、基板支持部120の上方の空間へと進む。
【0053】
フローガイド110を説明されたように回り込んだ後、反応性ケミカルは、基板支持部120に支持された基板101の表面と反応する。反応残留物及び残ったプロセスケミカルの流路は、基板支持部120の端部から排気ライン150へと下向きに進む。
【0054】
別のプロセスケミカルのパルスが開始されると、フローガイドの表面は、前のプロセスケミカルのテール(最後の部分)を消費する表面としての役割を果たす。それによってプロセスの品質を改善する。例えば、2つのプロセスケミカルが存在することによって生成されうる粒子の数を減らすことによって、プロセスの品質を改善する。
【0055】
上述のように、部品110,111,112は全てフローガイドとして機能する。実施形態によっては部品110及び112は省略される。その場合、リング状フローガイド111のみが使用される。そのような実施形態では、(また他の実施形態においても、)横向きの入口125に加えて又は追加して、プロセスガス又は不活性ガスは蓋145に設けられる入口から鉛直流として供給されてもよい。そのような実施形態では、蓋145は、反応室130にガスを供給又は噴出するための流路及び開口部を有する。
【0056】
図2は、ある実施形態に従う、一括処理のための装置の断面図を示す。
図2に示される装置は、その構成及び動作に関して
図1に示される装置に一致する。このため、
図1に関して説明した事項は繰り返さず、異なる点についてのみ説明する。
【0057】
相違点は基板支持部、基板の数、基板の向き、及び流路にある。
【0058】
基板支持部120が水平方向に向いた基板101を支持するのに対して、
図2の実施形態の基板支持部220は、縦方向に向いた一束の基板201のための場所を有する。プロセスケミカルの流路215は、フローガイド110と下部リング112との間に形成されたギャップに入った後は、鉛直方向に向いた基板201の間を通過する。基板支持部220は底部が通れるようになっている。従って流路は、基板支持部220をその端部で回避する必要なしに、排気ライン150へ向かって基板表面を下降する。その他の事項については、
図1に示した実施形態について前述した事項を参照されたい。
【0059】
反応室130は、底部が丸みを帯びた形状以外の形状であってもよい。例えば、基板の束の収容に便利なように、長方形や正方形であってもよい。底部が矩形の反応室の蓋も矩形であってもよい。又は、底部の形状から適切に移行した如何なる形状であってもよい。底部及び蓋部についてここで説明した事項は、本明細書で説明する他の実施形態についても適用可能である。
【0060】
図3は、別の実施形態に従う装置300を示している。この装置は、蓋345及びフローガイド310が、
図1や2に関連して説明した蓋145及びフローガイド110と異なっている。装置300は反応室130を有する。反応室130は少なくとも1つのケミカル(プロセスケミカル)入口、好ましくは複数のケミカル入口125と、着脱可能な蓋345とを有する。蓋345は、基板101を基板支持部120上に装填するために上昇させられることができる。(しかし、
図1に関連して説明したように、全ての実施形態において蓋が着脱可能でなくてもよい。)基板支持部120は水平方向において(又は全ての水平方向において)中央に位置する。基板支持部120は蓋345から吊り下げられてもよい。
【0061】
反応室130は、底部が丸みを帯びた円筒(シリンダー)であってもよい。反応室130の水平方向の断面は一般に円形である。しかし実施形態によっては、反応室は他の形状・他の断面を有するものであってもよい。反応室130は着脱可能な蓋345によって頂部から密封される。なお、蓋345の形状は、反応室130の形状に適合するような如何なる形状であってもよい。
【0062】
反応室130は鉛直流型反応室である。これは、反応室130内のガス流は概して頂部から底部へと流れることを意味している。ケミカル入口125は反応室130の上部において、例えば側壁に位置する。反応室から排気ライン(又はフォアライン150)への出口は反応室130の底部に設けられる。代替的に又は追加的に、実施形態によっては、ケミカル入口は、蓋345内の図示されない空洞を通じて実装されてもよい。
【0063】
反応室130は少なくとも1つのフローガイド310を備える。フローガイド310は基板支持部120の上方で、反応室130の水平方向中央部に位置する。フローガイド310は蓋345に取り付けられてもよく、蓋345の一部であってもよい。また蓋345と共に縦方向に移動してもよい。
図3に示されるフローガイド310(又は蓋とフローガイドの組み合わせ)は、板状の部品110に比べて、複雑な形状を有する点で異なる。蓋345は、蓋345の中央部に下方に突出する円錐状凸部351を有する。
図3に示される蓋345の底面は、円錐状凸部351を囲む領域に凹部352を有する。円錐状凸部351は逆さまに向いた円錐台の形状を有していてもよい。フローガイド310は二重円錐形又はダイヤモンド型(又は断面がダイヤモンド型)の形状を有すると共に、ディスク状の伸展部333を有する。伸展部333は、上方に向いた円錐台331が逆向き円錐332に出会う基部から横方向に延びている。フローガイド310は、蓋345の円錐状凸部351に、上部円錐331の上部で接続している。
【0064】
フローガイド310は回転対称の部品であってもよい。フローガイド310はガスタイトであってもよい。その意味は、自身の内部にガスを通さないということである。その代わりにフローガイド310は鉛直流が基板支持部120へ向けて下降する途中でフローガイド310を回り込まねばならないようにさせる。
図3に示される実施形態では、フローガイド310は、ガス流が、ディスク状伸展部333の端部と反応室130の側壁との間に形成された横側ルートを通ってフローガイド110を通過するように仕向けている。
【0065】
図3の装置は更に、
図1や2に示されたフローガイドを有する。従って装置300は、反応室130の円筒状側壁の内面のそれぞれ異なる高さに配される2つのリング状部品を有する。反応室130には、ディスク状伸展部333より高い位置に配される上部リング111と、ディスク状伸展部333より低い位置に配される下部リング112とが設けられる。
【0066】
これらのフローガイドは少なくとも1つのカーブを有する湾曲流路315を実現する。
図3の実施形態では、プロセスケミカルは、反応室130の少なくとも1つの側部から入口125を通じて水平方向に反応室130内に供給される。入口125の縦方向の高さは上部リング111より上である。従って、ケミカルの流路315は初め上部リング111に沿って又は上部リング111上を反応室130の水平方向中央部へ向かっている。そして流路315はディスク状伸展部333の上部で向きを変え、上部リング111とディスク状伸展部333との間に形成されたギャップへと進む。従って流路は反応室130の側壁へと向かう。ディスク状伸展部333の高さ位置を通過すると、流路は再び向きを変え、ディスク状伸展部333と下部リング112との間に形成されたギャップへと向かう。従って、流路は再び反応室130の水平方向中央部へ向き、基板支持部120の上方の空間へと進む。
【0067】
部品310を説明されたように回り込んだ後、反応性ケミカルは、基板支持部120に支持された基板101の表面と反応する。反応残留物及び残ったプロセスケミカルの流路は、基板支持部120の端部から排気ライン150へと下向きに進む。
【0068】
別のプロセスケミカルのパルスが開始されると、フローガイドの表面は、前のプロセスケミカルのテールを消費する表面としての役割を果たす。それによってプロセスの品質を改善する。
【0069】
図4は、
図3に描かれる部品の拡大図である。特に
図4には、ある実施形態の蓋345が流路461を有することが示されている。流路461は例えば蓋345内に加工されてもよい。流路461は開口部を有し、当該開口部を通じて不活性ガスが反応室130に噴射される。実施形態によっては、不活性ガスは、流路315が通る空間に噴射される。言い換えれば、不活性ガスはプロセスケミカルの流れの中に噴射される。上記開口部から噴射される不活性ガス(流)は、プロセスサイクルの所望のフェーズに同期するよう時間的に調整されることができる。処理条件によっては、例えば乱流のために、不十分なパージが生じやすい空間からある。不活性ガス流は、そのような空間から残留ガスを除去する。
【0070】
実施形態によっては、不活性ガスは蓋345から噴射される。追加的に又は代替的に、不活性ガスはフローガイド310から噴射される。矢印1は、蓋345の円錐状凸部351から噴射される不活性ガスを示している。従って実施形態によっては、不活性ガスは蓋345から、蓋345と部分310によって挟まれた空間へと噴射される。
【0071】
実施形態によっては、少なくとも1つの流路461はフローガイド310内の空間に接続する。矢印2は、フローガイド310(実施形態によっては部品331)から、蓋345と部品310とで挟まれた空間内へと噴射される不活性ガスを示している。また矢印3は、フローガイド310(実施形態によっては部品332)から、部品310と基板支持部120とで挟まれた空間内へと噴射される不活性ガスを示している。
【0072】
蓋が上昇するようにされた実施形態では、流路461は蓋片455から延びてきている。部品345と455の間のインターフェースは、金属面アタッチメントに対する金属面によって実装されてもよい。実施形態によっては、これらの間に別個のシール部品が配されてもよい。
【0073】
図5は、
図1に描かれるタイプの反応室の部分の拡大図である。前述のフローガイドが蓋に取り付けられてもよい。
図5は、蓋アタッチメント571によって蓋145に取り付けられた上部リング111及び下部リング112を示している。また
図5は、蓋アタッチメント572によって蓋145に取り付けられたフローガイド110及び基板支持部120を示している。蓋アタッチメントは棒又は同様のものによって実装されてもよい。
【0074】
図5は更に、
図4の流路461と同様に蓋内に設けられた流路561を示している。蓋145は、反応室130内へ不活性ガスを噴射する開口部を備える流路561を有する。その様子が矢印4で示されている。実施形態によっては、不活性ガスは蓋145から横方向に中央領域に、蓋145と部分110によって挟まれた空間へと噴射される。上記開口部から噴射される不活性ガス(流)は、プロセスサイクルの所望のフェーズに同期するよう時間的に調整されることができる。処理条件によっては、例えば乱流のために、不十分なパージが生じやすい空間からある。不活性ガス流は、そのような空間から残留ガスを除去する。流れ4は、プロセスガス(プロセスケミカル)流と時間的にバランスすることができる。
【0075】
図1から5を参照して、ある例示的実施形態を説明してきた。次に、更なる代替的実装例を羅列する。
・ 基板支持部120は、基板1枚ではなく、水平方向に向けられた複数の基板を支持してもよい。
・ 流路461や流路561に代えて又は加えて、不活性ガスの噴射が、蓋145・345及び/又は上部リング111及び/又は下部リング112及び/又は部品310内の空洞を用いて行われるようにされてもよい。また、流路の開口部を通じて噴射されることに代えて、ガス透過面又は多孔壁として実装されうる、不活性ガスが通過して出てくるような面が用いられてもよい。
・
図4や
図5の実施例のように不活性ガスを噴射することに代えて又は加えて、反応ガスが噴射されてもよい。
・ 下向きの凸部は、
図3や
図4の実施例のように円錐状凸部ではなく、如何なる形状であってもよい。実施形態によっては、例えば対称的な形状でなくともよく、回転対称ではなくともよい。
・ 蓋345がフローガイド310と流体的に接続されていることに代えて、蓋345は部品310と離間していてもよく、蓋345の内部から部品310の内部への内部的な流体接続はなくてもよい。
・ フローガイド310がディスク状伸展部を有する二重円錐形であることに代えて、部品310は異なる形状であってもよい。例えば部分332は省略されてもよい。及び/又は、上部円錐331の領域は部品310の端部までに亘っていてもよい(このためディスク状伸展部は設けられない)。
・ フローガイド110やフローガイド310が対称的な形状であること又は回転対称性を有することに代えて、部品110や310は非対応的な形状であってもよい。例えば、ある入口から反応室に入るプロセスケミカルには異なるフロージオメトリが望ましい場合や、部品110や310の形状が反応室の断面に適合される場合に、そのような非対称性が導入されてもよい。
【0076】
図6は、上述のフローガイドが使用される代替的構成を示す。
【0077】
左上の図は、(反応室の境界部にある)上部リング111と、"中央"フローガイド110とを有する構成を描いている。下部リング112は省略されている。上部リング111は中央フローガイド110の高さに比べて高い位置に配されている。プロセスケミカルの供給は、上部リング111よりも高い位置から、側壁及び/又は蓋から行われる。
【0078】
左下の図は、(反応室の境界部にある)下部リング112と、"中央"フローガイド110とを有する構成を描いている。上部リング111は省略されている。下部リング112は中央フローガイド110の高さに比べて低い位置に配されている。プロセスケミカルの供給は、中央フローガイドよりも高い位置から行われる。プロセスケミカルの供給は、側壁から、及び/又は蓋から鉛直方向に、行われてもよい。
【0079】
右上の図は、上部リング111及び下部リング112、それに"中央"フローガイド110を有する、
図1から5に描かれた構成を描いている。
【0080】
右下の図は、(反応室130の境界部にある)下部リング112と、"中央"フローガイド110とを有する構成を描いている。上部リング111は省略されている。この構成は左下の図と一致しているが、この構成は追加的に、別の中央フローガイド110'を有する。中央フローガイド110'は下部リング112より低い位置に配される。プロセスケミカルの供給は、上側の中央フローガイド100よりも高い位置から行われる。プロセスケミカルの供給は、側壁から、及び/又は蓋から鉛直方向に、行われてもよい。
【0081】
図1から6に示された実施形態において、"中央"フローガイド110及び/又は310は、反応室の境界部に位置するフローガイド111及び/又は112の少なくとも1つと横方向にオーバーラップしてもよい。言い換えれば、部品110及び310の外側端は、部品111及び112の内側端よりも反応室壁に近接していてもよい。実施形態によっては、端部は部分的にのみオーバーラップする。これは例えば、円周部又は開口部が同じ形状ではなく、例えば方向によって楕円形であったりする場合であってもよい。
【0082】
(1つ若しくは複数のウェーハ又は1つ若しくは複数の基板を支持する)平板状でありうる基板支持部120の代わりに、基板支持部はより複雑な形状を有していてもよく、例えば、縦方向に並べられた基板又はウェーハの束のための基板カセットホルダ(220又は同様のもの)であってもよい。
【0083】
更に別の実施形態によっては、前述のように、使用されるフローガイドはリング状部品111のみにより形成される。つまり、リング状フローガイド111のみが使用され、他のリング状部品や中央部品は省略される。
【0084】
更に別の実施形態によっては、反応室の境界部に位置するフローガイド(リング状、111,112等)は全て省略される。そのような実施形態では、中央フローガイド(110等)のみが使用される。
【0085】
実施形態によっては、装置は、反応室内で、少なくとも1回向きを変える(好ましくは複数回向きを変える)湾曲した流路を提供する。実施形態によっては、向きを変える箇所で流路は広がっている。
【0086】
フローガイドの数は実施形態に依存する。実施形態によっては、反応室の境界部に3つ以上のリングが設けられる。例えば3つか、4つか、5つのリングが設けられる。実施形態によっては、中央フローガイドの数は、リングの数の±1である。
【0087】
本件において開示される1つ又は複数の実施例の技術的効果のあるものを以下に 示す。ただし、これらの効果は特許請求の範囲および解釈を制限するものではない。技術的効果の一つは、プロセスケミカルのテールを消費することにより、プロセスの品質を向上させることである。更なる技術的効果の一つは、基板上の前駆体流の安定化である。更なる技術的効果の一つは、流入するガスの温度の安定化である。更なる技術的効果の一つは、基板上に追加されてしまう粒子を減らすことである。
【0088】
以上の説明により、本発明の特定の実装および実施形態の非限定例を用いて、発明者によって現在考えられている、本発明を実施するための最良の形態の完全かつ有益な説明を提供した。しかしながら、当業者には明らかであるように、上述の実施形態の詳細は本発明を限定するものではなく、本発明の特徴から逸脱することなく同等の手段を用いて、他の実施形態に実装することができる。
【0089】
さらに、以上に開示した本発明の実施形態の特徴は、対応する他の特徴を用いることなく用いられてもよい。然るに、以上の説明は、本発明の原理を説明するための例に過ぎず、それを限定するものではないと捉えるべきである。よって、本発明の範囲は添付の特許請求のみによって制限されるものである。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、
鉛直流型反応室と;
前記反応室の水平方向中央部に位置するフローガイド及び基板支持部と;
を備え、
前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、
前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる、
装置。
【請求項2】
前記反応室内で、少なくとも1回向きを変える湾曲した流路を提供する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記反応室内で複数の方向転換部を有する湾曲した流路であって、各方向転換部において広くなっている流路を提供する、請求項
1に記載の装置。
【請求項4】
前記反応室の側部に少なくとも1つの更なるフローガイドを有する、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
最上部のフローガイドよりも高い位置に複数のプロセスケミカル入口を有する、請求項
4に記載の装置。
【請求項6】
前記フローガイドが吊り下がる反応室蓋を備える、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記反応室蓋の中央部に下方に突出する凸部を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記フローガイドは板状の部品であるか、円錐形状を有する、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記反応室にガスを噴射するための開口部を有する反応室蓋を備える、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
水平方向中央部に位置する逆さまに向いた円錐であって前記開口部を有する円錐を前記反応室蓋に備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記反応室蓋から前記フローガイドへの流路を備え、該流路は前記反応室蓋の内部から前記フローガイドの内部への流体接続を提供する、請求項
9に記載の装置。
【請求項12】
前記フローガイドは該フローガイド内部から前記反応室へガスを噴射するための開口部を有する、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記反応室は前記フローガイドの上側に、別のフローガイドとしての役割を果たす上部リングを備える、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記反応室は前記フローガイドの下側に、別のフローガイドとしての役割を果たす下部リングを備える、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記反応室は前記フローガイドの上側に、別のフローガイドとしての役割を果たす上部リングを備え、
前記反応室は前記フローガイドの下側に、別のフローガイドとしての役割を果たす下部リングを備え、
前記フローガイドは、前記上部リングと前記フローガイドとの間、及び前記フローガイドと前記下部リングとの間を進行する湾曲した流路を強要する、
請求項
1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記フローガイドは回転対称な部品である、請求項1から
3のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記フローガイドの回転対称軸は、前記反応室の回転軸に揃えられている、請求項
1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
基板処理装置の動作方法であって、
鉛直流型反応室を提供することを含み、前記鉛直流型反応室は、その水平方向中央部にフローガイド及び基板支持部を有し、前記基板支持部は前記フローガイドの下に位置し、
前記フローガイドは、前記フローガイドの上方からの鉛直流が前記基板支持部へと下方に向かう途中に前記フローガイドを回り込むようにさせる、
方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記反応室内で、少なくとも1回向きを変える湾曲した流路を提供することを含む、方法。
【請求項20】
請求項
18に記載の方法であって、
前記反応室内で複数の方向転換部を有する湾曲した流路であって、各方向転換部において広くなっている流路を提供することを含む、方法。
【請求項21】
請求項18から20のいずれかに記載の方法であって、
前記フローガイド内部から前記反応室へガスを噴射することを含む、方法。
【国際調査報告】