(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(54)【発明の名称】臨床的影響を最小限に保ちながら医用装置のファームウェアを更新するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 8/65 20180101AFI20220915BHJP
【FI】
G06F8/65
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502439
(86)(22)【出願日】2020-07-14
(85)【翻訳文提出日】2022-03-10
(86)【国際出願番号】 US2020042015
(87)【国際公開番号】W WO2021011578
(87)【国際公開日】2021-01-21
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フーラン、グレッグ、ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ワイラー、アロン
(72)【発明者】
【氏名】ラジェンドラン、カルティ
(72)【発明者】
【氏名】ボルゲス、グレゴリー
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376CA05
5B376CA16
5B376CA27
5B376CA43
(57)【要約】
臨床的影響を最小限に保ちながら医用装置のファームウェアを更新するためのシステム及び方法が説明される。方法は、患者介護装置の制御モジュールによって、患者介護装置の制御モジュール及び/又は第1の機能モジュール用のファームウェアを含んでいる新規の構成パッケージ受け取るステップと、新規の構成パッケージを制御モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶するステップであって、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む第2の構成パッケージは、現在制御モジュールの第2のメモリ・バンクに現在記憶されるステップと、新規の構成パッケージがファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップと、新バージョンが含まれているときには、新バージョンを、第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクに記憶させるように、第1の機能モジュールに伝送するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者介護装置の制御モジュールによって、前記制御モジュールから遠く離れた装置から新規の構成パッケージを受け取るステップであって、前記新規の構成パッケージが、前記患者介護装置の前記制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの1つ又は複数のバージョンを含むステップと、
前記制御モジュールによって、前記制御モジュールの第1のメモリ・バンクに前記新規の構成パッケージを記憶するステップであって、前記新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは前記制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、前記第2の構成パッケージが、前記制御モジュール及び前記第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む、ステップと、
前記制御モジュールによって、前記新規の構成パッケージに関連した情報を基に、前記新規の構成パッケージが、前記制御モジュールに接続された前記第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップと、
ファームウェアの前記新バージョンを含むとの判定を基に、前記制御モジュールによって、ファームウェアの前記新バージョンを前記第1の機能モジュールに伝送するステップであって、前記新バージョンが、前記第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける前記第1の機能モジュールに記憶される、ステップと
を含むコンピュータ実施方法。
【請求項2】
前記制御モジュールによって、中央コンピュータ・システムから活性化指令を受け取るステップと、
前記制御モジュールによって、前記活性化指令に応答して、前記患者介護装置の状態標識を基に、前記患者介護装置が現在活動状態かどうかを判定するステップと、
前記制御モジュールによって、前記患者介護装置が現在非活動状態であるとの判定に応答して、前記第2のメモリ・バンクに記憶された、前記制御モジュール用のファームウェアの現行バージョンから、前記第1のメモリ・バンクに記憶された、前記新規の構成パッケージに含まれる、前記制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと、実行対象を切り換えるステップと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記制御モジュールによって、前記中央コンピュータ・システムから第2の活性化指令を受け取るステップと、
前記第2の活性化指令を受け取ったことに応答して、前記患者介護装置が非活動状態であると判定されたとき、前記制御モジュールによって、前記第1のメモリ・バンクに記憶された、前記制御モジュール用のファームウェアの前記新バージョンから、前記第2のメモリ・バンクに記憶された、前記制御モジュール用のファームウェアの前記バージョンへと、実行対象を切り換えて戻すステップと
をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
前記制御モジュール用のファームウェアの前記新バージョンへと実行対象を切り換える前に、
前記制御モジュールによって、前記患者介護装置が現在非活動状態であると判定したことに応答して、前記制御モジュールのパワーダウン処理を開始するステップと、
前記制御モジュールによって、前記パワーダウン処理の終了後の前記制御モジュールのブートアップ処理中に、前記制御モジュール用のファームウェアの前記新バージョンへの実行対象の切換えを開始するステップと
をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項5】
前記ブートアップ処理中に、前記制御モジュールによって、前記第1の機能モジュールに対する接続を検知するステップと、
前記制御モジュールによって、前記接続を検知したことに応答して、前記第1の機能モジュールに、前記第1の機能モジュールのファームウェアの前記新バージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信するステップと
をさらに含む、請求項4に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項6】
前記第1の機能モジュールに、ファームウェアの前記新バージョンを伝送する前に、
前記制御モジュールによって、前記制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサの使用可能な帯域幅を基に、ファームウェアの前記新バージョンを前記第1の機能モジュールに伝送するのに、前記制御モジュールの使用可能なコンピュータ資源は十分であるかどうかを判定するステップと、
前記制御モジュールによって、前記使用可能なコンピュータ資源が十分であるとの判定に応答して、ファームウェアの前記新バージョンの、前記第1の機能モジュールへの伝送を開始するステップと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記制御モジュールによって、前記第1の機能モジュール用のファームウェアの前記新バージョンに関連する識別子及び前記第1の機能モジュールを基に、前記新規の構成パッケージが前記第1の機能モジュール用の前記ファームウェアの前記新バージョンを含むかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項8】
前記制御モジュールによって、第2の機能モジュールからの新規の接続を検知するステップと、
前記制御モジュールによって、前記新規の接続に応答して、前記第2の機能モジュール上で実行するべき前記第2の機能モジュールのファームウェアのバージョンを指示するメッセージを、前記第2の機能モジュールに送信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項9】
前記制御モジュールによって、前記第2の機能モジュールからの応答を受け取るステップであって、前記応答が、前記メッセージで指示された前記ファームウェアの前記バージョンは前記第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する、ステップと、
前記制御モジュールによって、前記応答に基づいて、前記制御モジュールに関連する表示装置に表示するためのユーザへの警報を供給するステップであって、前記警報が、ファームウェアの前記バージョンは前記第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する、ステップと、
前記制御モジュールによって、前記警報に応答して、前記第2の機能モジュールにファームウェアの前記バージョンを送信するために、前記ユーザからの入力を受け取るステップと、
前記制御モジュールによって、前記入力を基に、前記第2の機能モジュールにファームウェアの前記バージョンを送信するステップであって、前記新規の構成パッケージが、前記第2の機能モジュール用の前記ファームウェアの前記バージョンを含む、ステップと
をさらに含む、請求項8に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項10】
前記制御モジュールによって、第3の機能モジュールからの新規の接続を検知するステップと、
前記制御モジュールによって、前記第3の機能モジュールからの前記新規の接続に応答して、前記第3の機能モジュールからのメッセージを基に、前記第3の機能モジュール上で実行するファームウェアのバージョンが、前記制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性があるかどうかを判定するステップと、
ファームウェアの前記バージョンに互換性がないとの判定に応答して、前記制御モジュールによって、前記第3の機能モジュールに、前記制御モジュール上で実行しているファームウェアの前記現行バージョンと互換性のある前記第3の機能モジュールのファームウェアのバージョンを実行させるステップと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項11】
前記第3の機能モジュール上で実行するファームウェアの前記バージョンが前記第3の機能モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶され、前記制御モジュール上で実行するファームウェアの前記現行バージョンと互換性のあるファームウェアのバージョンが前記第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶される、請求項10に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項12】
前記第3の機能モジュールに、前記制御モジュール上で実行しているファームウェアの前記現行バージョンと互換性のある前記第3の機能モジュールのファームウェアの前記バージョンを実行させるステップが、
前記第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶されたファームウェアの前記バージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信するステップをさらに含む、請求項10に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項13】
第1の機能モジュール及び制御モジュールを含む患者介護システムであって、
前記制御モジュールがメモリ及び1つ又は複数のプロセッサを備え、前記1つ又は複数のプロセッサが、前記メモリに記憶された命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記患者介護システムから遠く離れた装置から、新規の構成パッケージを受け取ることであって、前記新規の構成パッケージが、前記制御モジュール及び前記第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの1つ又は複数のバージョンを含む、新規の構成パッケージを受け取ることと、
前記新規の構成パッケージを前記制御モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶することであって、前記新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは前記制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、前記第2の構成パッケージが、前記制御モジュール及び前記第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む、前記新規の構成パッケージを記憶することと、
前記新規の構成パッケージに関連した情報を基に、前記制御モジュールに接続された前記第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンが、前記新規の構成パッケージに含まれているかどうかを判定することと、
ファームウェアの前記新バージョンが含まれているときには、ファームウェアの前記新バージョンを前記第1の機能モジュールに伝送することであって、前記新バージョンが、前記第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける前記第1の機能モジュールに記憶される、ファームウェアの前記新バージョンを伝送することと
を行わせるように構成されている、患者介護システム。
【請求項14】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
中央コンピュータ・システムから活性化指令を受け取ることと、
前記活性化指令に応答して、前記患者介護システムの状態標識を基に、前記患者介護システムが現在活動状態かどうかを判定することと、
前記患者介護システムが現在非活動状態であるときには、前記第2のメモリ・バンクに記憶された、前記制御モジュール用のファームウェアの現行バージョンから、前記第1のメモリ・バンクに記憶された、前記新規の構成パッケージに含まれる、前記制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと、実行対象を切り換えることと
を行わせるように構成されている、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項15】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記中央コンピュータ・システムから第2の活性化指令を受け取ることと、
前記患者介護システムが非活動状態であるとき、前記第2の活性化指令に基づき、前記第1のメモリ・バンクに記憶された、前記制御モジュール用のファームウェアの前記新バージョンから、前記第2のメモリ・バンクに記憶された、前記制御モジュール用のファームウェアの前記バージョンへと、実行対象を切り換えて戻すことと
を行わせるように構成されている、請求項14に記載の患者介護システム。
【請求項16】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記制御モジュール用のファームウェアの前記新バージョンへと実行対象を切り換える前に、
前記患者介護システムが現在非活動状態のとき、前記制御モジュールのパワーダウン処理を開始することと、
前記パワーダウン処理の終了後のブートアップ処理中に、前記制御モジュール用のファームウェアの前記新バージョンへと実行対象を切り換えることと
を行わせるように構成されている、請求項14に記載の患者介護システム。
【請求項17】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記ブートアップ処理中に、前記第1の機能モジュールに対する接続を検知することと、
前記第1の機能モジュールに対する前記接続が検知されたとき、前記第1の機能モジュールに、前記第1の機能モジュールのファームウェアの前記新バージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信することと
を行わせるように構成されている、請求項16に記載の患者介護システム。
【請求項18】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記第1の機能モジュールにファームウェアの前記新バージョンを伝送する前に、
前記制御モジュールの前記1つ又は複数のプロセッサの使用可能な帯域幅を基に、ファームウェアの前記新バージョンを前記第1の機能モジュールに伝送するのに、前記制御モジュールの使用可能なコンピュータ資源は十分であるかどうかを判定することと、
前記使用可能なコンピュータ資源が十分であるとき、前記第1の機能モジュールに、ファームウェアの前記新バージョンを伝送することと
を行わせるように構成されている、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項19】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記第1の機能モジュール用のファームウェアの前記新バージョンに関連する識別子及び前記第1の機能モジュールを基に、前記新規の構成パッケージが前記第1の機能モジュール用の前記ファームウェアの前記新バージョンを含むかどうかを判定させるように構成されている、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項20】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
第2の機能モジュールからの新規の接続を検知することと、
前記新規の接続に応答して、前記第2の機能モジュール上で実行するべき前記第2の機能モジュールのファームウェアのバージョンを指示するメッセージを、前記第2の機能モジュールに送信することと
を行わせるように構成されている、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項21】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記第2の機能モジュールから、前記メッセージで指示された前記ファームウェアの前記バージョンは前記第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する応答を受け取ることと、
前記応答に基づいて、前記制御モジュールに関連する表示装置に表示するためのユーザへの警報を供給することであって、前記警報が、ファームウェアの前記バージョンは前記第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する、警報を供給することと、
前記警報に応答して、前記第2の機能モジュールにファームウェアの前記バージョンを送信するために、前記ユーザからの入力を受け取ることと、
前記入力を基に、前記第2の機能モジュールにファームウェアの前記バージョンを送信することであって、前記新規の構成パッケージが、前記第2の機能モジュール用の前記ファームウェアの前記バージョンを含む、ファームウェアの前記バージョンを送信することと
を行わせるように構成されている、請求項20に記載の患者介護システム。
【請求項22】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
第3の機能モジュールからの新規の接続を検知することと、
前記第3の機能モジュールからの前記新規の接続に応答して、前記第3の機能モジュールからのメッセージを基に、前記第3の機能モジュール上で実行するファームウェアのバージョンが、前記制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性があるかどうかを判定することと、
ファームウェアの前記バージョンに互換性がないときには、前記第3の機能モジュールに、前記制御モジュール上で実行しているファームウェアの前記現行バージョンと互換性のある前記第3の機能モジュールのファームウェアのバージョンを実行させることと
を行わせるように構成されている、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項23】
前記第3の機能モジュール上で実行するファームウェアの前記バージョンが前記第3の機能モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶され、前記制御モジュール上で実行するファームウェアの前記現行バージョンと互換性のあるファームウェアのバージョンが前記第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶される、請求項22に記載の患者介護システム。
【請求項24】
前記1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、前記制御モジュールに、
前記第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶されたファームウェアの前記バージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信して、前記第3の機能モジュールに、前記制御モジュール上で実行しているファームウェアの前記現行バージョンと互換性のある前記第3の機能モジュールのファームウェアの前記バージョンを実行させることを行わせるように構成されている、請求項22に記載の患者介護システム。
【請求項25】
前記ファームウェアの前記新バージョンが、所定のパラメータに基づいて機能モジュールを調節するためのそれぞれの命令を含み、前記新規の構成パッケージが、前記所定のパラメータを含む薬ライブラリ情報を含み、前記ファームウェアの前記現行バージョンが、前記所定のパラメータを無視する、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項26】
前記第1の機能モジュールが流体ポンプ・モジュールを備え、前記ファームウェアが前記流体ポンプ・モジュールの流速を制御するための命令を含む、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項27】
前記第1の機能モジュールがシリンジ・ポンプ・モジュールを備え、前記ファームウェアが、前記シリンジ・ポンプ・モジュールによって受け取られる、注射器に印加される圧力を制御するための命令を含む、請求項13に記載の患者介護システム。
【請求項28】
命令を記憶した非一時的機械可読媒体であって、装置が、前記命令を実行することにより、
患者介護装置の制御モジュールによって、前記制御モジュールから遠く離れた装置から新規の構成パッケージを受け取るステップであって、前記新規の構成パッケージが、前記患者介護装置の前記制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの1つ又は複数のバージョンを含むステップと、
前記制御モジュールによって、前記制御モジュールの第1のメモリ・バンクに前記新規の構成パッケージを記憶するステップであって、前記新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは前記制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、前記第2の構成パッケージが、前記制御モジュール及び前記第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む、ステップと、
前記制御モジュールによって、前記新規の構成パッケージに関連した情報を基に、前記新規の構成パッケージが、前記制御モジュールに接続された前記第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップと、
ファームウェアの前記新バージョンが含まれているとの判定に応答して、前記制御モジュールによって、ファームウェアの前記新バージョンを前記第1の機能モジュールに伝送するステップであって、前記新バージョンが、前記第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける前記第1の機能モジュールに記憶される、ステップと
を含む動作を実行する、非一時的機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全体が参照によって本明細書に組み込まれている、2019年7月15日に出願した「SYSTEMS AND METHODS FOR UPDATING FIRMWARE OF MEDICAL DEVICES WHILE MINIMIZING CLINICAL IMPACT」という名称の米国仮出願第62/874,445号の通常出願としての優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、一般に輸液用器具などの医用装置のファームウェアの更新に関する。
【背景技術】
【0003】
病院など健康管理施設は、一般に多数の医用装置を含む。それぞれの医用装置が、ファームウェアの特定のバージョンを実行する。健康管理施設の内部の医用装置の数が多いので、医用装置の保守及びそれぞれの医用装置と健康管理施設の他の医用装置との互換性を保証することは、健康管理施設の技術者にとって厄介で時間がかかるものである。その上、医用装置の間に互換性がないと、医用装置がかなり長い時間使用できなくなって、医療施設の運用コストが増加する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,713,856号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つ又は複数の実装形態では、コンピュータ実施方法は、患者介護装置の制御モジュールによって新規の構成パッケージを受け取るステップを含み、新規の構成パッケージは、患者介護装置の制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの新バージョンを含む。この方法は、制御モジュールによって、制御モジュールの第1のメモリ・バンクに新規の構成パッケージを記憶するステップを含み、新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、第2の構成パッケージは、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む。この方法は、制御モジュールによって、新規の構成パッケージに関連した情報を基に、新規の構成パッケージが、制御モジュールに接続されている第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップを含む。この方法は、ファームウェアの新バージョンが含まれているとの判定を基に、制御モジュールによって、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに伝送するステップであって、新バージョンが、第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける第1の機能モジュールに記憶される、ステップを含む。他の態様は、この方法の実装形態のための対応システム、装置、及びコンピュータ・プログラム製品を含む。
【0006】
1つ又は複数の実装形態では、システムは、第1の機能モジュール及び制御モジュールを含む。制御モジュールは、記憶装置と、記憶装置に記憶された命令を実行して、制御モジュールに、新規の構成パッケージを受け取らせるように構成された1つ又は複数のプロセッサとを備え、新規の構成パッケージは、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの新バージョンを含む。1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して、制御モジュールに、制御モジュールの第1のメモリ・バンクに新規の構成パッケージを記憶させるように構成されており、新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは制御モジュールの第2のメモリ・バンクに現在記憶され、第2の構成パッケージは、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む。1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して、制御モジュールに、新規の構成パッケージが、制御モジュールに接続された第1の機能モジュール用のファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定させるように構成されている。1つ又は複数のプロセッサは、ファームウェアの新バージョンが含まれているときには、命令を実行して、制御モジュールに、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに送信させるように構成されており、新バージョンは、第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける第1の機能モジュールに記憶される。
【0007】
主題技術の他の構成は、主題技術の様々な構成が具体例として示されて説明される以下の発明を実施するための形態から、当業者には容易に明らかになるはずであることが理解される。主題技術は、他の異なる構成が可能であり、そのいくつかの詳細は、主題技術の範囲から逸脱することなく、様々な他の細目においてすべて変更可能であることが理解されよう。したがって、図面及び発明を実施するための形態は、本来は実例であって限定するものではないと見なされるべきである。
【0008】
様々な説明された実装形態のさらなる理解のために、発明を実施するための形態が、次の図面と併せて以下で参照されるべきである。図及び説明の全体にわたって、類似の参照数字は対応部位を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】実例となる実装形態による、健康管理機構の施設の患者介護システムの一例を表す図である。
【
図1B】実例となる実装形態による、健康管理機構の施設の患者介護システムの一例を表す図である。
【
図1C】実例となる実装形態による、健康管理機構の施設の患者介護システムの一例を表す図である。
【
図2A】実例となる実装形態による、施設の患者介護システムの諸要素間の構成パッケージの伝送の一例を表す図である。
【
図2B】実例となる実装形態による、施設の患者介護システムの諸要素間の構成パッケージの伝送の一例を表す図である。
【
図2C】実例となる実装形態による、施設の患者介護システムの諸要素間の構成パッケージの伝送の一例を表す図である。
【
図2D】実例となる実装形態による、施設の患者介護システムの諸要素間の構成パッケージの伝送の一例を表す図である。
【
図3A】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送の一例を表す図である。
【
図3B】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送の一例を表す図である。
【
図3C】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送の一例を表す図である。
【
図4A】実例となる実装形態による、ファームウェアの活性化信号の伝送及び対応するバージョンの実行の一例を表す図である。
【
図4B】実例となる実装形態による、ファームウェアの活性化信号の伝送及び対応するバージョンの実行の一例を表す図である。
【
図5A】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の一例を表す図である。
【
図5B】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の一例を表す図である。
【
図5C】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の一例を表す図である。
【
図5D】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の一例を表す図である。
【
図6A】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図6B】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図6C】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図7A】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図7B】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図7C】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図7D】実例となる実装形態による、患者介護装置におけるファームウェアのバージョンの伝送及び実行の別の例を表す図である。
【
図8】実例となる実装形態による、患者介護装置の制御モジュールによるファームウェアの伝送及び実行の、実例の方法の流れ図である。
【
図9】実例となる実装形態による、患者介護装置の機能モジュールによるファームウェアの受取り及び実行の、実例の方法の流れ図である。
【
図10】実例となる実装形態による、制御モジュールによって、機能モジュールの接続を検知してファームウェアを送信する、実例の方法の流れ図である。
【
図11】主題技術の態様による、医用装置を自動的に提供するための例示の電子システム1100を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で説明される発明を実施するための形態は、主題開示の様々な構成を説明するように意図されており、主題が開示され得る唯一の構成を表すように意図されたものではない。添付図面は、本明細書に組み込まれて、発明を実施するための形態の一部を構成する。発明を実施するための形態は、主題開示の完全な理解を提供するための特定の詳細を含む。しかしながら、これらの特定の詳細なしでも主題開示が実施され得ることが、当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、主題開示の概念が不明瞭にならないように、構造及び構成要素がブロック図の形式で示される。分かりやすくするために、類似の構成要素には同一の要素番号を有するラベルが与えられている。
【0011】
本明細書で説明される様々な実装形態の記述に使用される専門用語は、特定の実装形態のみを説明するためのものであって限定する意図はない。様々な説明される実装形態及び添付の特許請求の範囲の記述では使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」といった単数形は、文脈がそうでないことを明白に示さない限り複数形も含むように意図されている。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連する列記された用語のうち1つ又は複数の、あらゆる可能な組合せを参照し、且つ包含することも理解されよう。「含む」、「含んでいる」、「備える」、及び/又は「備えている」という用語は、本明細書で使用されたとき、明示された特徴、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を明示するが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそのグループの存在若しくは追加を排除ものではないこともさらに理解されよう。
【0012】
本開示は、一般に、更新プロセス中の臨床的影響を最小限に保ちながら医用装置を更新することに関するものである。医用装置は、医療施設の他の医用装置と(たとえばネットワークを介して)通信できるように、当初は製造中に、又は供給業者によって構成され得る。医用装置の寿命の終わりまで、その構成を更新することは必須であろう。しかしながら、医用装置に更新をインストールするのに時間がかかり、医用装置が暫く使用できなくなって、医療施設の日常作業の妨げになる可能性がある。本明細書で説明されるシステム及び技術により、マルチチャネル医療システムなどの医用装置に対して構成パッケージを配備することが可能になる。配備可能な構成パッケージは、互いに通信するか又は他の外部システム若しくは未更新医用装置と通信する1つ又は複数の医用装置用の、ファームウェア又はファームウェアの更新を含み得る。また、マルチチャネル医療システム用の構成パッケージは、医療システムの各チャネル用のファームウェア、又は医療システム(若しくは関連する装置コントローラ)に接続された各モジュール装置用のファームウェアを含み得る。構成パッケージ及び医用装置の更新のさらなる詳細が、本明細書で
図1A~
図10を参照しながら説明される。
【0013】
図1Aは、主題技術の態様による、健康管理機構の施設の患者介護システム100の一例を表す。
図1Aにおいて、総体としてPCD(patient care device)220と称される患者介護装置220a、220b、220cは、輸液ポンプ、生存徴候監視装置、投薬調剤装置(たとえばキャビネット、通い箱)、投薬調製装置、自動調剤装置、前述のもののうちの1つと結合されたモジュール(たとえば輸液ポンプに取り付けるように構成されたシリンジ・ポンプ・モジュール)又は他の類似の装置などの様々な医用装置を含み得る。各PCD 220は、総体として伝送チャネル110と称される伝送チャネル110a、110b、110などの伝送チャネルによって内部健康管理ネットワーク105に接続されている。伝送チャネル110は、たとえば802.11無線ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:local area network)といった、1つ又は複数の有線又は無線の伝送チャネルでよく、又はこれらを含み得る。いくつかの実装形態では、ネットワーク105は、病院の全体にわたって様々な科に配置されたコンピュータ・システムをも含む。たとえば、
図1Aのネットワーク105は、承認科、請求科、生体医用工学科、臨床検査室、中央調度科、1つ又は複数のユニット・ステーション・コンピュータ及び/又は診断決定支援システムに関連するコンピュータ・システムを任意選択で含む。以下でさらに説明されるように、ネットワーク105は個別のサブネットワークを含み得る。図示された実例では、ネットワーク105は、患者介護装置220(及び他の装置)が通常動作によって通信する装置ネットワーク106と、装置が、起動時に、施設の患者介護システム100の環境内の手術のために必要なある特定のパラメータをロードするために接続し得るプロビジョニング・ネットワーク107とを含む。
【0014】
加えて、施設の患者介護システム100は、個別の装置管理サーバ102を組み込んでよく、その機能は以下でより詳細に説明される。その上に、装置管理サーバ102は個別のサーバとして示されているが、装置管理サーバ102の機能及びプログラミングは、施設の情報システムを設計する技術者が望む場合には、たとえば病院情報システム・サーバなどの別のコンピュータの中に組み込まれてもよい。施設の患者介護システム100は、装置管理サーバ102の接続及び通信のための1つ又は複数の装置端末101をさらに含み得る。装置端末101は、ネットワーク105を介して装置管理サーバ102と通信するためのソフトウェアを伴って構成された、パーソナル・コンピュータ、携帯情報端末、ラップトップ・コンピュータなどの携帯機器、タブレット型コンピュータ、拡張現実装置、又はスマートフォンを含み得る。
【0015】
患者介護装置220は、Eggersらの特許文献1に説明されているものなど患者の介護を提供するためのシステムを含み、この特許は、その目的のために参照によって本明細書に組み込まれる。患者介護装置220は1つ又は複数の機能モジュールを含み得る。機能モジュールの実例は、ポンプ、生理学的監視装置(たとえば心拍数、血圧、ECG、EEG、パルス・オキシメータ及び他の患者監視装置)、治療装置を含むか又は組み込んでよく、本明細書で説明された教示に従って他の薬剤送達装置が利用されてもよい。たとえば、
図1Bに示されるように、患者介護装置220aなどの患者介護装置220は、機能モジュール202(たとえばポンプ)及び別の機能モジュール203(たとえば薬剤送達装置)を含み得る。
図1Bに示される実例では、患者介護装置220は、1つ又は複数の機能モジュール202、203に接続された、インターフェース・ユニット201とも称される制御モジュール201を含み得る。PCD 220のさらなる詳細が
図1Cに示されている。
【0016】
次に
図1Cに移って、PCD 220のブロック図が示されている。上記で説明されたように、PCD 220aなどのPCD 220は、機能モジュール202、203に接続された制御モジュール201を含み得る。制御モジュール201は、たとえばランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)58といったメモリに接続された中央処理装置(CPU:central processing unit)50、ユーザ・インターフェース装置54などの1つ又は複数のインターフェース装置、符号化データ入力装置60、ネットワーク接続52、及び追加のモジュール又は装置と通信するための補助インターフェース62を含み得る。制御モジュール201は、ソフトウェア及びデータを記憶するための、ハード・ディスク・ドライブ及び/又は不揮発性フラッシュ・メモリなどの主要な不揮発性記憶ユニット56と、前述の要素を相互接続するための1つ又は複数の内部バス64とを含み得る。
【0017】
いくつかの実装形態では、ユーザ・インターフェース装置54は、ユーザに情報を表示し、ユーザが画面の定義された領域に接触することによって情報を入力すること可能にするためのタッチスクリーンである。ユーザ・インターフェース装置54は、モニタ、プリンタ、キーボード、ソフトキー、マウス、トラック・ボール、及び/又はライト・ペンなど、情報の表示及び入力ための付加的な手段又は代替手段を含むことができる。データ入力装置60は、バーコード化されたフォーマットでプリントされたデータを走査して解釈することができるバーコード・リーダでよい。データ入力装置60は、磁気ストリップを読み取るための装置、無線周波数識別(RFID:radio-frequency identification)装置(複数可)など、コンピュータに符号化データを入力するための追加又は代替の装置であり得、それによって、RFIDタグ又はスマート・ラベル(以下で定義される)に符号化されたデジタル・データは、データ入力装置60によって、電波、PCMCIAスマート・カード、無線周波数カード、メモリ・スティック、CD、DVD、或いはデータ入力装置60によって直接的又は間接的にアクセス可能な他のアナログ若しくはデジタルの記憶媒体を介して取り込まれる。データ入力装置60の他の実例は、音声駆動装置若しくは音声認識装置、又は可搬の携帯情報端末(PDA:personal data assistant)を含む。ユーザ・インターフェース装置54とデータ入力装置60とは、使用されるインターフェース装置のタイプに依拠して、同一の装置であり得る。データ入力装置60は、
図1Cではインターフェース・ユニット14の内部に配設して示されているが、調剤システム34の内部に一体化されてよく、或いは外部に配置されて、RS-232シリアル・インターフェース又は他の適切な通信手段を通じて調剤システム34と通信してもよいことが認められる。補助インターフェース62はRS-232通信インターフェースでよいが、プリンタ、患者監視装置、輸液ポンプ又は他の医用装置などの周辺機器と通信するための他の手段が、主題技術から逸脱することなく使用され得る。加えて、データ入力装置60は、機能モジュール202及び203などの個別の機能モジュールでよく、適切なプログラミング及び通信プロトコルを使用して制御モジュール201又はネットワーク上の別のシステムと通信するように構成され得る。
【0018】
ネットワーク接続52は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi、BLUETOOTH、サービス総合デジタル網(ISDN:integrated services digital network)接続、デジタル加入者線(DSL:digital subscriber line)モデム又はケーブル・モデムなどによる有線又は無線の接続でよい。電話モデム、MIBシステム、RS232インターフェース、補助インターフェース、光リンク、赤外線リンク、無線周波数リンク、マイクロ波リンク又はWLAN接続若しくは他の無線接続を含み、これらに限定されない直接的又は間接的なネットワーク接続が使用され得る。
図1Cに示されるように、患者介護装置220は、ネットワーク接続52を介してネットワーク105に通信可能に結合され得る。
【0019】
機能モジュール202、203は、患者を介護するため又は患者の状態を監視するための装置として実施され得る。いくつかの実装形態では、
図1Cに示されるように、機能モジュール202、203は、患者に投薬又は他の流体を供給するための、静脈注射ポンプ・モジュール、大容量ポンプ・モジュール、注射器モジュール等の輸液ポンプ・モジュールでよい。この議論のために、機能モジュール202は大容量ポンプ・モジュールであり、機能モジュール203は、それだけではないが、輸液ポンプ、シリンジ・ポンプ、流体ポンプ、PCAポンプ、硬膜外ポンプ、腸内ポンプ、血圧計、パルス・オキシメータ、EKG監視装置、EEG監視装置、心拍数監視装置又は頭蓋内圧監視装置等の患者の治療装置又は監視装置でよい。いくつかの実装形態では、患者介護装置220は、プリンタ、スキャナ、バーコード・リーダ並びに/或いは緊急又は非緊急の設定で患者の介護に関連付けられた他の周辺の入力装置、出力装置、及び/又は入出力装置などのさらなる機能モジュール(ここには示されていない)を含み得る。
【0020】
各機能モジュール202、203は、PCD 220aの全般的な監視及び制御を提供する制御モジュール201と直接的又は間接的に通信する。機能モジュール202、203は、
図1Cに示されるように、又はEggersらの特許において詳述されたように、制御モジュール201の一端又は両端とシリアル方式で物理的且つ電子的に接続され得る。しかしながら、主題技術から逸脱することなく機能モジュールをインターフェース・ユニットに接続するために利用され得る他の手段があることが認められる。十分なプログラム可能性及び接続性をもたらすポンプ又は患者監視装置などの装置は、スタンド・アロンの装置として動作し得、個別のインターフェース・ユニット又は制御モジュール201を介して接続されなくても、ネットワークと直接通信し得ることも理解されよう。上記で説明されたように、患者介護装置220に、1つ又は複数の補助インターフェース62を介してさらなる医用装置又は周辺機器が接続され得る。
【0021】
各機能モジュール202、203が、モジュールに特有の構成要素76、84、マイクロプロセッサ70、78、揮発性メモリ72、80、並びに情報及び/又はデータを記憶するための不揮発性メモリ74、82を含み得る。
図1Cには2つの機能モジュールが示されているが、制御モジュール201に対して、追加の装置又は代替装置が直接的又は間接的に接続され得ることに留意されたい。本明細書で説明された機能モジュールの数及びタイプは、実例となるように意図されており、主題技術の範囲を制限するようには意図されていない。モジュールに特有の構成要素76、84は、輸液ポンプ・モジュール202及び203用のそれぞれのポンピング機構などの特定モジュールの動作のための構成要素を含む。
【0022】
各機能モジュールは、少なくともいくつかのレベルの独立した動作から構成され得るが、制御モジュール201は、PCD 220aなどのPCD 220の全体的な動作を監視したり制御したりするように構成され得る。たとえば、以下でより詳細に説明されるように、制御モジュール201は、機能モジュール202、203にプログラム命令を供給して、各モジュールの状態を監視する。
【0023】
患者介護装置220は、いくつかの異なるモード又は性質で動作するように構成されてよく、各モード又は性質は、ファームウェア及び/又は記憶された情報及び/又はソフトウェア・パッケージによって定義される。いくつかの実装形態では、特定の記憶された情報は更新されてよく、又は、ソフトウェア・パッケージが、患者の位置、年齢、物理的特性、又は診断特性など患者の特定情報に基づいて選択され得る。診断特性は、患者診断、治療処方箋、病歴、医療記録、患者介護提供者の識別、生理的特性又は心理的特性を含み、これらに限定されない。本明細書で使用されるように、患者特有の情報は、介護提供者の情報(たとえば医師識別)、又は療養所(たとえば病院)若しくは療養所のコンピュータ・ネットワークにおけるPCD 220の位置をも含み得る。患者介護情報は、インターフェース装置52、54、60又は62を介して入力され得、たとえば薬局サーバ、承認サーバ、ラボ・サーバ等の、ネットワーク105に取り付けられた装置から発信され得る。
【0024】
様々なデータ・ソースとの間でやり取りされるデータは、既存の技術を用いてネットワーク互換のデータに変換され得、また医用装置とネットワークとの間の情報の移動は、様々な手段によって達成され得る。たとえば、患者介護装置202とネットワーク105とは、自動相互作用、手動相互作用、又は自動相互作用と手動相互作用との組合せによって通信し得る。自動相互作用は、連続的でも断続的でもよく、(
図1Cに示されるように)直接的なネットワーク接続54によって、或いはRS-232リンク、MIBシステム、BLUETOOTHなどのRFリンク、赤外線リンク、WLAN、デジタル・ケーブル・システム、電話モデム又は他の有線若しくは無線の通信手段を介して生じ得る。患者介護装置220とネットワーク105との間の手動相互作用は、たとえば、ユーザ・インターフェース装置54、符号化データ入力装置60、バーコード、コンピュータ・ディスク、携帯用情報端末、メモリ・カード、又はデータを記憶するための他の媒体を使用して、システム間で、データを、物理的に、断続的又は周期的に転送することを包含する。様々な態様における通信手段は双方向性であり、分散型データ・ソースのできるだけ多くのポイントからのデータに対するアクセスを伴う。ネットワーク105の内部の様々な位置において意思決定が生じ得る。たとえば、限定としてではなく、決定は、装置管理サーバ102自体、ネットワーク監視装置103自体、及び/又は患者介護装置220自体の内部で下され得る。
【0025】
PCD 220の制御モジュール201などの各制御モジュールは、記憶装置の中にファームウェアの複数のバージョンを記憶するように構成され得る。PCD 220の各制御モジュールは、記憶装置56などの記憶装置の第1の部分に記憶されたファームウェアの第1のバージョンを実行するように構成されてよく、ファームウェアの第2のバージョンは記憶装置の第2の部分に記憶されてよい。本明細書では、記憶装置の一部は「メモリ・バンク」と称されることがある。PCD 220の制御モジュールに記憶される各ファームウェアは、即座に実行され得るように構成されてよく、制御モジュールは、メモリ・バンクに記憶されたファームウェアの種々のバージョンを切り換えるように構成され得る。たとえば、PCD 220の制御モジュールは、受け取った指令に応答して、第1のメモリ・バンクに記憶されたファームウェアの第1のバージョンから、第2のメモリ・バンクに記憶されたファームウェアの第2のバージョンへと、実行対象を切り換えるように構成され得る。同様に、PCD 220の機能モジュール202、203などの各機能モジュールは、不揮発性メモリ74、82などのメモリの中にファームウェアの複数のバージョンを記憶するように構成され得る。PCD 220の制御モジュール201などの制御モジュールは、PCD 220の1つ又は複数の機能モジュールに対してファームウェアのバージョンを伝送するように構成されてよく、PCD 220の機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを機能モジュールのメモリ・バンクのうちの1つに記憶する。PCD 220の機能モジュールは、PCD 220の制御モジュールから受け取った指令に応答して、メモリ・バンクに記憶されたファームウェアの種々のバージョンを切り換えるように構成され得る。
【0026】
図1A及び
図2Aに示されるように、装置管理サーバ102は、様々な患者に関連付けられた1つ又は複数のユニット220と通信し得る。患者に関連付けられたユニット220の各々が、患者を治療するか又は患者の生命徴候若しくは状態を監視してよく、患者の状態及び患者の治療に関する情報を装置管理サーバ102に供給する。ネットワーク監視アプリケーション・プログラム103は、サーバ102とのインターフェースをもたらし、したがってサーバ102との通信におけるアセットをもたらす。薬剤師、看護師、医師及び生医学技術者などのユーザは、ネットワーク・アプリケーション・プログラム103を使用して、様々な患者介護装置220によってサーバに供給された情報を観察し得、且つ/又は患者介護装置220の動作を監視し得る。生医学技術者は、そのようなシステムを使用して、患者介護装置220に対して構成パッケージを伝送し得る。
【0027】
主題技術の態様を組み込んだクライアント・サーバ環境は、クライアント・システム101などの少なくとも1つのクライアントによってコンピュータ・ネットワークを介してアクセス可能な中央サーバ(たとえば装置管理サーバ102)を含み得る。いくつかの実装形態では、中央サーバは、たとえばイーサネット(登録商標)、無線ネットワーク、又はインターネットなどのコンピュータ・ネットワークを介して少なくとも1つのローカル・サーバによってアクセスされ得、ローカル・サーバはクライアントによってアクセスされ得る。中央サーバやローカル・サーバ(たとえば病院の情報システム・サーバ)と、ネットワーク上で使用される通信プロトコルと互換性のある通信能力を伴って構成されたクライアント装置との間の通信のために、コンピュータ・ネットワークの、それだけではないが、TCP/IPを含む種々のトランスポート・プロトコルが利用され得る。
【0028】
装置管理サーバ102は、中央データベース104を含み得、又はこれに対して通信可能に結合される。装置管理サーバ102は、ローカル・サーバが知識ベースの最新バージョンを実行することを保証し得、患者データを記憶し得て、システムに対して、ローカル・サーバ及びユーザの追加及び削除を含む様々な管理機能を実行し得る。装置管理サーバ102が認可してから、ユーザがローカル・サーバ又はPCD 220を利用することができるようにしてもよい。装置管理サーバ102は、各PCD 220を、ある特定の構成ゾーンに関連付けてもよい。以前に明示されたように、例示の統合システムでは、患者データ及びPCD 220の現在の稼働状態が装置管理サーバ102に記憶され得、それによって、患者データの中央保管所及びPCD 220の稼働状態を提供する。しかしながら、PCD 220の稼働状態は、ローカル・サーバ、ローカル記憶媒体、又は病院若しくは施設の別のサーバ若しくは情報システムに記憶され得て、クライアント・サーバ101などのシステムの諸要素によって必要に応じてアクセスされ得ることが理解される。
【0029】
いくつかの実装形態では、クライアント・アプリケーション・プログラムが、装置管理サーバ102と通信するように構成されてローカルのクライアント装置又は医用装置に含まれ得、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI:graphical user interface)を含み得る。たとえば、ローカルのクライアント装置又は医用装置は、中央サーバ又はローカル・サーバと通信する中間層プログラムを含み得る。いくつかの実装形態では、クライアント・アプリケーション・プログラムのプログラム・コードは完全にローカル・クライアント上で実行されてよく、或いはローカル・クライアント上と、中央サーバ又はローカル・サーバ上とでそれぞれ部分的に実行されてもよい。
【0030】
主題技術の動作を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、たとえばJAVA(登録商標)、Smalltalk、又はC++などのオブジェクト指向プログラミング言語で書かれ得る。しかしながら、主題技術の動作を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードはまた、「C」プログラム言語などの従来の手続き型プログラム言語、Perlなどのインタープリタ型スクリプト言語、又はLisp、SML、Forth等の関数型(又は第四世代)プログラム言語で書かれ得る。ソフトウェアは、HLA-7要件に適合するように書かれることもある。
【0031】
主題技術の態様を組み込んだPCD 220などの医用装置は、ネットワーク・インターフェース・モジュール(NIM:Network Interface Module)を装備し得て、ネットワークにノードとして関与することができる。明瞭さのために、主題技術はイーサネット(登録商標)ネットワーク環境でインターネット・プロトコル(IP)を使用して動作すると説明されるが、主題技術の概念は他のネットワーク環境にも同様に適用可能であって、そのような環境は主題技術の範囲内に入るように意図されていることが理解される。
【0032】
主題技術による、ネットワーク上で動作するPCD 220などの医用装置とのすべての直接通信は、リモート・データ・サーバ(RDS:remote data server)として知られている装置管理サーバ102によって実行され得る。主題技術の態様によれば、たとえば輸液ポンプ又は生命徴候測定装置などの医用装置に組み込まれたネットワーク・インターフェース・モジュールは、認証されたRDS由来ではないネットワーク・トラフィックを無視する。主題技術のRDSの主要な義務は、NIMを有してネットワーク化された医用装置の位置及び状態を追跡し、それらとの通信チャネルを開いておくことである。
【0033】
患者介護装置220は、施設の患者介護システム100の内部での通常動作のために、たとえばネットワーク105及び装置管理サーバ102に接続するためのネットワーク情報及び/又はセキュリティ情報を含む特定の構成情報を受け取るように、指定されたプロビジョニング・サービスへの接続を可能にするデフォルトのネットワーク情報を伴って製造されてから、施設の患者介護システム100の内部に実装されてよい。
【0034】
管理者は、患者介護装置220を健康管理機構の健康管理施設に受け入れるとき、端末装置101を介して、データベース104の中に患者介護装置220に関する記録を作成し得る。この点に関して、各記録は、それぞれの装置220に固有の識別子(ID:identification)(たとえば製造番号、媒体アクセス制御アドレス、携帯機器識別子、装置名等)を含み得る。固有のIDは、装置に(たとえば印刷ラベル又はRFIDタグとして)付けられて、バーコード・リーダ又はRFID読取り装置などのスキャナ装置によって取り込まれ得る。この記録によって、固有のIDが特定の構成情報にマッピングされ得る。いくつかの実装形態では、装置(複数可)に固有のIDは、装置管理サーバ102によって、たとえばインターネット又は他のWANなどの外部ネットワーク(図示せず)を介して電子的に受け取られてよい。装置管理サーバ102は、構成パッケージがPCD 220などの医用装置に供給される前に、構成パッケージを受け取るための、装置の受入れ及び/又は確認のためのユーザ・インターフェースを提供し得る。
【0035】
様々な実装形態によれば、装置管理サーバ102は、施設の患者介護システム100のネットワーク・システムに対する患者介護装置220のアクセスの管理、ネットワーク105を通じての各種デバイス間の通信、及び患者介護装置220の通常の管理を担当する。この点に関して、装置管理サーバ102は、端末装置101(複数可)を介して、1つ又は複数のセキュリティ証明書に1つ又は複数の装置識別子を割り当てるためのユーザ・インターフェースを提供し得る。特許介護装置220(複数可)は、セキュリティ証明書を一旦インストールされると、装置管理サーバ102及び/又は施設の患者介護システム100の内部の他の装置にアクセスしたり、これらと通信したりすることが可能になる。
【0036】
いくつかの実装形態では、管理サーバ102によって提供されるユーザ・インターフェースにより、健康管理機構の内部のそれぞれの施設に対する装置識別子及びセキュリティ証明書の割り当てが容易になり得る。この点に関して、患者介護装置220(複数可)を、装置管理サーバ102にアクセスしたり、これと通信したりするように構成することは、患者介護装置220(複数可)を、それぞれの施設の内部のネットワーク105(又は伝送チャネル110)を介して、それぞれの施設に特有の暗号化されたセキュリティ証明書を用いて通信するように構成することを含む。PCD 220の、制御モジュールと、ファームウェアのバージョンを受け取る機能モジュール、記憶する機能モジュール、及び実行する機能モジュールとのさらなる詳細が、本明細書で、
図2A~
図10を参照しながら説明される。
【0037】
図2Aに移って、施設の患者介護システムの諸要素間で構成パッケージを伝送する実例が示されている。明瞭な実例を示すために、
図1A~
図1Cを参照しながら示されて説明された施設の患者介護システム100の構成要素が、構成パッケージの伝送を説明するために使用される。
【0038】
生医学技術者又は情報技術の専門家などのユーザは、装置端末101によって、装置管理サーバ102を介して、構成パッケージ108などの構成パッケージを1つ又は複数のPCD 220に伝送し得る。各構成パッケージ108は、PCD 220の各構成要素用のファームウェアを含み得る。たとえば、構成パッケージは、PCD 220の制御モジュール及び/又は機能モジュール用のファームウェアを含み得る。構成パッケージに含まれる各ファームウェアは、構成パッケージに含まれるすべての他のファームウェアと互換性があるように形成され、このことを検査され得る。様々な実装形態によれば、それぞれの構成パッケージが、PCD 220又はそれに接続されたモジュールを動作させるための様々な設定(たとえばパラメータ)を含み得る。たとえば、構成パッケージは、デフォルトの注入速度又は注入パラメータ限度などの動作パラメータを含み得る。
【0039】
いくつかの実装形態では、構成パッケージは、PCD 220に関連した構成ゾーンに基づいてPCD 220に伝送されてよい。たとえば、PCD 220a及びPCD 220bが第1の構成ゾーンに関連付けられてよく、PCD 220cが第2の構成ゾーンに関連付けられてよい。この点に関して、構成パッケージのファームウェア及び/又は設定は、構成ゾーンに特有のものでよい。様々な実装形態によれば、構成ゾーンは、医療施設の内部の所定の地理的位置又は介護領域に関連付けられ得る。この点に関して、構成パッケージのファームウェア及び/又は設定は、施設の特定の地理的位置又は介護領域の内部のターゲット装置の動作を反映し得る。たとえば、第1の構成パッケージは、緊急処置室に特有のファームウェア及び/又は設定を含み得、第2の構成パッケージは、集中治療室(ICU:intensive care unit)に特有のファームウェア及び/又は設定を含み得、別の構成パッケージは、緊急処置室にもICUにも関係のない患者に使用する一般的なファームウェア及び/又は設定を含み得る。
図2Aに示されるように、装置管理サーバ102は、ネットワーク105及び/又は通信チャネル110を介して、PCD 220に構成パッケージ108を転送し得る。
【0040】
患者介護装置220の、PCD 220aなどの構成要素は、第1の構成パッケージに関連するファームウェアのバージョンを実行してよい。たとえば、
図2Bに示されるように、PCD 220aの、制御モジュール201、機能モジュール202及び203は、構成パッケージの第1のバージョンに含まれるファームウェアのバージョンを実行してよい。上記で説明されたように、PCD 220の制御モジュールは、メモリ・バンク205a、205bなどの複数のメモリ・バンクを含み得る。同様に、上記で説明されたように、機能モジュール202、203は、機能モジュール202のメモリ・バンク204a、204b、及び機能モジュール203のメモリ・バンク206a、206bなどの複数のメモリ・バンクを含み得る。構成パッケージの第1のバージョンは制御モジュール201のメモリ・バンク205aに記憶され得る。
図2Bに示されるように、機能モジュール202に関するファームウェアのバージョンはメモリ・バンク204aに記憶されてよく、機能モジュール203に関するファームウェアのバージョンはメモリ・バンク206aに記憶されてよい。
【0041】
上記で説明されたように、PCD 220の、制御モジュール201、機能モジュール202、203などの1つ又は複数の構成要素用のファームウェアの新バージョンを含む新規の構成パッケージが、サーバ102によってPCD 220に伝送され得る。ファームウェアの新バージョンは、所定のパラメータに基づいて機能モジュールを調節するためのそれぞれの命令を含み得る。たとえば、機能モジュール202が流体ポンプ・モジュールを含み、しかも所定のパラメータが流体ポンプ・モジュールの流速である場合には、機能モジュール202用のファームウェアの新バージョンは、機能モジュール202の流速を制御するための命令を含み得る。同様に、機能モジュール203がシリンジ・ポンプ・モジュールを含み、しかも、所定のパラメータは、シリンジ・ポンプ・モジュールが受け取った、注射器に印加する圧力である場合には、機能モジュール203用のファームウェアの新バージョンは、シリンジ・ポンプ・モジュールに印加される圧力を制御するための新規の命令又は更新された命令を含み得る。制御モジュール201は、新規の構成パッケージを受け取って、制御モジュール201のメモリ・バンクに記憶するように構成され得る。制御モジュール201は、命令を受け取ると、受け取った構成パッケージを記憶するために、制御モジュール201の使用可能なメモリ・バンク又は空いたメモリ・バンクを識別するように構成され得る。
図2Cに示される実例では、制御モジュール201は、受け取った構成パッケージを、使用可能なメモリ・バンク205bに記憶する。制御モジュール201は、メモリ・バンクが使用可能ではないと判定したときには、受け取った最も古いファームウェアを記憶しているメモリ・バンクを判定して、これに、受け取った構成パッケージを記憶するように構成され得る。受け取られた最も古いファームウェアは、ファームウェアの最も古いバージョンではない可能性がある。PCD 220aの制御モジュール201など、PCD 220の制御モジュールは、受け取ったすべての構成パッケージ及び/又はファームウェアをタイムスタンプに関連付けて、受け取った構成パッケージと共にタイムスタンプを記憶してよい。いくつかの実装形態では、タイムスタンプは、制御モジュールが構成パッケージ及び/又はファームウェアを受け取った時間を指示し得る。
【0042】
制御モジュール201は、新規の構成パッケージを受け取ったことに応答して、新規の構成パッケージが、制御モジュール201に対して通信可能に結合された及び/又は接続された機能モジュール202、203などの1つ又は複数の構成要素用のファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するように構成され得る。いくつかの実装形態では、制御モジュール201は、構成パッケージが含む、種々のファームウェアに関連する情報を受け取って、この情報を基に、構成パッケージが、制御モジュール201に対して通信可能に結合された及び/又は接続された機能モジュール用のファームウェアのバージョンを含むかどうかを判定し得る。たとえば、メモリ・バンク205bに記憶された新規の構成パッケージに関して、制御モジュール201は、この新規の構成パッケージが、大容量ポンプ・モジュールである機能モジュール用のファームウェア(「L2」)及び注射器モジュールである機能モジュール用のファームウェア(「S2」)を含むとの指示に関連する情報を受け取り、そのような受け取った情報に基づいて、受け取った新規の構成パッケージが、機能モジュール203(たとえば
図2Cに示された大容量ポンプ)用のファームウェア及び機能モジュール202(たとえば
図2Bに示された注射器モジュール)用のファームウェアを含むと判定する。
【0043】
いくつかの実装形態では、構成パッケージはバージョン番号に関連付けられ得る。たとえば、メモリ・バンク205aに記憶された構成パッケージがバージョン番号1に関連付けられてよく、メモリ・バンク205bに記憶された新規の構成パッケージがバージョン番号2に関連付けられてよい。いくつかの実装形態では、構成パッケージに含まれる各ファームウェアが、構成パッケージのバージョン番号に関連付けられてよい。たとえば、メモリ・バンク205aに記憶された構成パッケージに含まれるファームウェアP1、L1、及びS1がバージョン番号1に関連付けられてよく、メモリ・バンク205bに記憶された構成パッケージに含まれるファームウェアP2、L2、及びS2がバージョン番号2に関連付けられてよい。
【0044】
いくつかの実装形態では、制御モジュール201は、制御モジュール201に接続された機能モジュール202、203などの機能モジュールがファームウェアのバージョンを含むかどうかを判定するために、この機能モジュールに対してファームウェアのバージョンを指定するメッセージ及び/又は命令を伝送してよい。いくつかの実装形態では、機能モジュールは、機能モジュールがファームウェアの指定されたバージョンを含むかどうかを指示するメッセージを制御モジュール201に伝送してよい。制御モジュール201は、機能モジュールから受け取ったメッセージに基づいて、機能モジュールがファームウェアの指定されたバージョンを含むかどうかを判定する。制御モジュール201は、機能モジュールがファームウェアの指定されたバージョンを含まないと判定した場合には、ファームウェアの指定されたバージョンを機能モジュールに伝送してよい。たとえば、
図2Dに示されるように、制御モジュール201は、受け取った構成パッケージが機能モジュール202用のファームウェアの新バージョン(たとえば「S2」)を含み、機能モジュール202に新バージョンS2が含まれていないと判定した場合には、機能モジュール202に新バージョンS2を転送する。同様に、制御モジュール201は、受け取った構成パッケージが機能モジュール203用のファームウェアの新バージョン(たとえば「L2」)を含み、機能モジュール203に新バージョンL2が含まれていないと判定した場合には、機能モジュール203に新バージョンL2を転送する。
【0045】
いくつかの実装形態では、ファームウェアの指定されたバージョンに関連する構成パッケージが現在活性化されていなければ、制御モジュール201は、ファームウェアの指定されたバージョンの機能モジュールへの伝送に低順位を割り当て、保留中の処理の優先順位及び制御モジュール201の使用可能なコンピュータ資源(たとえば制御モジュール201の1つ又は複数のプロセッサ及び/又は通信チャネルの帯域幅)を基に、ファームウェアの指定されたバージョンの伝送処理を開始する。制御モジュール201の使用可能なコンピュータ資源及び処理の優先順位に基づくファームウェア伝送のさらなる詳細が、本明細書で
図3A~
図3C及び
図8を参照しながら説明される。いくつかの実装形態では、ファームウェアの指定されたバージョンに関連する構成パッケージが現在活性化されていれば、制御モジュール201は機能モジュールへのファームウェアの指定されたバージョンの伝送処理を直ちに開始して、ファームウェアの指定されたバージョンを実行するようにとの命令を伝送し得る。機能モジュールにファームウェアのバージョンを伝送して機能モジュールにファームウェアの伝送されたバージョンを実行させることのさらなる詳細が、本明細書で
図5A~
図5C及び
図7A~
図7Dを参照しながら説明される。
【0046】
機能モジュール202、203などの機能モジュールは、受け取ったファームウェアを、それぞれのメモリ・バンク204b及び206bなどの使用可能な又は空いているメモリ・バンクに記憶するように構成され得る。たとえば、
図2Dに示されるように、機能モジュール202は、受け取ったファームウェアを、使用可能なメモリ・バンク204bに記憶してよく、機能モジュール203は、受け取ったファームウェアをメモリ・バンク206bに記憶してよい。機能モジュール202、203は、受け取ったファームウェアにタイムスタンプを関連付けてから、タイムスタンプと共にメモリ・バンクに記憶するように構成され得る。制御モジュール201と同様に、機能モジュール202、203は、メモリ・バンクが使用できない又は空いていないと判定した場合には、受け取られた最も古いファームウェアを記憶しているメモリ・バンクを判定して、このメモリ・バンクに、受け取ったファームウェアを記憶してよい。
【0047】
制御モジュール201は、新規の機能モジュールの接続を検知したことに応答して、受け取った構成パッケージが新規の機能モジュール用のファームウェアを含むかどうかを判定するように構成され得る。制御モジュールが、新規の機能モジュールの接続を検知して、新規の機能モジュールにファームウェアを転送することの実例は、本明細書で
図3A~
図3Cを参照しながら説明される。
【0048】
図3Aに示されるように、PCD 220aのモジュール及び/又は構成要素に対して新規の機能モジュール301を接続することにより、PCD 220aに機能モジュール301が追加され得る。機能モジュール301は、制御モジュール201に対して電気的に接続されてよい。たとえば、
図3Bに示されるように、機能モジュール202に対して機能モジュール301が電気的に接続される。いくつかの実装形態では、新規の機能モジュールは、PCD 220との電気接続に成功したことに応答して、接続の成功を指示するメッセージをPCD 220の制御モジュールに伝送してよい。たとえば、
図3Bにおいて、機能モジュール301は、機能モジュール202との電気接続の確立に成功したことに応答して、PCD 220との接続の成功を指示するメッセージを制御モジュール201に伝送してよい。いくつかの実装形態では、新規の機能モジュールに対して物理的且つ電気的に直接接続された機能モジュールは、新規の機能モジュールとの接続の成功を指示するメッセージをPCD 220の制御モジュールに伝送してよい。たとえば、機能モジュール202は、機能モジュール301との電気接続の成功を検知したことに応答して、PCD 220aとの接続の成功を指示するメッセージを制御モジュール201に伝送してよい。
【0049】
制御モジュール201は、接続が成功したとき、ファームウェアの新バージョンが機能モジュール301にとって使用可能であるかどうかを判定してから、ファームウェアの新バージョンを機能モジュール301に伝送する。機能モジュール301は、機能モジュール202、203と同様に構成され得、受け取ったファームウェアにタイムスタンプを関連付けてから、タイムスタンプと共に、機能モジュール301の空いている及び/又は使用可能なメモリ・バンク、又は受け取った最も古いファームウェアを記憶しているメモリ・バンクに記憶してよい。たとえば、
図3Cに示されるように、機能モジュール301は、受け取ったファームウェアを、使用可能なメモリ・バンク302bに記憶する。この時点では、受け取られたファームウェアは、メモリ・バンクに記憶されるが実行されず、活性化もされない。
【0050】
上記で説明されたように、生医学技術者などの端末装置101のユーザは、病院などの医療施設で現在使用されているPCD 220に新規の構成パッケージを転送し得る。ユーザは、PCD 220に伝送された新規の構成パッケージに関連した情報を表示する端末装置101の表示器に、ユーザ・インターフェース(たとえばグラフィカル・ユーザ・インターフェース)を提示され得る。ユーザ・インターフェースに表示される情報は、それだけではないが、構成ゾーンにおける各PCD 220に伝送された構成パッケージのバージョンの記述、その構成ゾーンにおけるPCD 220のバージョン、その構成ゾーンにおけるPCD 220に転送された構成パッケージの状態、構成パッケージをうまく受け取った各構成ゾーンにおけるPCD 220の数等を含む。そのようなユーザ・インターフェースの実例の1つには、
図4Aに示されるグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)がある。
図4AのGUIは、種々の構成ゾーンに転送された構成パッケージに関連する情報を、PCD 220の制御モジュールの型番及び/又は1つ又は複数の機能モジュールに関連する情報と併せて表示する。いくつかの実装形態では、ユーザ・インターフェースは、構成パッケージがPCD 220に転送された時間に関連する情報を表示し得る。たとえば、
図4に示されるように、GUIは、構成パッケージが、様々な構成ゾーンに関連するPCD 220に転送された日時又は配備された日時を表示する。
【0051】
ユーザ・インターフェースは、
図4AのGUIに示されるように、最近転送された構成パッケージを受け取った各構成ゾーンにおけるPCD 220の割合に関する情報を表示し得る。いくつかの実装形態では、各PCD 220は、構成パッケージをうまく受け取った後、及び/又はPCD 220のメモリ・バンクに記憶した後に、装置管理サーバ102にメッセージを返してよい。いくつかの実装形態では、各PCD 220は、PCD 220の制御モジュールがPCD 220の機能モジュールにファームウェアをうまく転送した後に、装置管理サーバ102にメッセージを伝送し得る。
【0052】
装置管理サーバ102は、構成パッケージをうまく受け取り、且つ/又は記憶したPCD 220の総数を判定して、そのような情報を、ユーザに、
図4AのGUIに示されるようなユーザ・インターフェースで提供するように構成され得る。ユーザ及び/又は自動アルゴリズムは、そのような情報を使用して、PCD 220に活性化指令を転送するべきかどうかを判定する。いくつかの実装形態では、装置管理サーバ102は、所定の閾値数のPCD 220が、転送された構成パッケージを受け取ったとき、PCD 220に活性化指令を自動的に転送するように構成され得る。たとえば、PCD 220の所定の閾値数はPCD 220の80%に設定されてよく、装置管理サーバ102は、PCD 220の80%が転送された構成パッケージを受け取ったとき又は受け取ったことを確認したとき、活性化コードを転送するように構成され得る。いくつかの実装形態では、装置管理サーバ102は、構成ゾーンについて、構成パッケージをうまく受け取った及び/又は記憶したPCD 220の数を判定して、判定されたPCD 220の数が、その構成ゾーンに関連するPCD 220の所定の閾値数を満たすとき、その構成ゾーンに関連するPCD 220に活性化指令を自動的に転送するように構成され得る。同様に、ユーザは、構成ゾーンの所定の閾値数のPCD 220が構成パッケージをうまく受け取ったとき及び/又は記憶したとき、活性化コードを転送してよい。
【0053】
PCD 220の制御モジュールは、活性化コードを受け取ったことに応答して、実行対象を、直前に受け取ったファームウェアに切り換えるように構成され得る。PCD 220の制御モジュールは、PCD 220のブートアップ処理中に、実行対象を、直前に受け取ったファームウェアに切り換えるように構成され得る。いくつかの実装形態では、PCD 220は、非活動状態であってユーザ及び/又は別のシステムからの相互作用も受け取っていない場合には、自動的に電源を切ってブートアップするように構成されてよい。たとえば、上記で説明されたように、制御モジュール201は、
図4Bに示されるように、受け取った構成パッケージ108と、含まれている制御モジュール201用のファームウェアとを、メモリ・バンク205bに記憶する。この実例を継続して、制御モジュール201は、活性化指令を受け取った後のブートアップ中に、メモリ・バンク205bに記憶された「P2」という名のファームウェアを実行する。
【0054】
制御モジュール201は、活性化コードを受け取ったことに応答して、1つ又は複数の機能モジュールに対して、それらの対応するファームウェアを実行するようにとの指令を転送するように構成され得る。いくつかの実装形態では、各機能モジュールは、制御モジュール201の電源が落ちたことに応答して、電源を切ってブートアップを開始するように構成され得る。制御モジュール201と同様に、機能モジュールは、それらのブートアップ処理中に、つい最近受け取ったファームウェアを実行するように切り換わる。最近受け取ったファームウェアへの切換えのさらなる詳細は、本明細書で、
図8~
図10を参照しながら説明される。
【0055】
いくつかの実装形態では、PCD 220に接続された新規の機能モジュールが、PCD 220の制御モジュール上で実行されるファームウェアに関連するものと同一の構成パッケージに適合する及び/又は関連するファームウェアを有しない場合には、PCD 220の制御モジュールは、臨床医に、機能モジュールのファームウェアを更新するための選択肢を提供する警報を提示してよい。臨床医などのユーザに対して、新たに接続された機能モジュールのファームウェアを更新するための選択肢を提供するPCD 220の実例が、
図5A~
図5Dに示されている。
【0056】
次に
図5A~
図5Dに移って、PCD 220aに接続された新規の機能モジュール401の実例が示されている。新規の機能モジュール401は、機能モジュール301、202、203と同様に構成され得る。
図4Bに表された実例を継続して、PCD 220aの制御モジュール201は、構成パッケージ108に関連したファームウェアを実行している。
図5Aに示されるように、新規の機能モジュールは、構成パッケージ108に関連する機能モジュール401用のファームウェアを用いて構成されるわけではない。PCD 220は、
図5Bに示されるように、機能モジュール401からの接続を受け入れる。制御モジュール201は、新規の機能モジュール401が、構成パッケージ108に適合する及び/又は関連するファームウェアを有しないと判定したことに応答して、ユーザに警報を与えてよい。警報は、新規の機能モジュール401が、構成パッケージ108に適合する及び/又は関連するファームウェアを実行するのに要するはずの時間を表示してよい。制御モジュール201は、機能モジュール401用の構成パッケージ108に適合する及び/又は関連するファームウェアを転送するようにとの命令を制御モジュール201に与えるユーザ入力を受け取るように構成されたユーザ・インターフェースを、ユーザに提供するように構成され得る。
【0057】
たとえば、
図5Cに示されるように、制御モジュール201は、機能モジュール401が、互換性のあるパッケージ108に適合する及び/又は関連するファームウェアに更新するのに要するはずの時間を表示するGUI警報を提示する。GUI警報は、ユーザが、制御モジュール201に対して、ファームウェア・パッケージ108に適合する及び/又は関連するファームウェアを機能モジュール401に伝送するように命令しているかどうかを指示する入力をユーザから受け取るように構成されたグラフィカル項目を含み得る。制御モジュール201は、ファームウェアを転送するようにとの入力を受け取ったことに応答して機能モジュールにファームウェアを転送してよく、機能モジュール401は、一旦電源を切ってからブートアップして、転送されたファームウェアを実行する。
図5Dは、機能モジュール401が、パワーダウン処理の後に、構成パッケージ108に適合する及び/又は関連するファームウェアを実行する様子を示すものである。
【0058】
PCD 220の制御モジュールは、PCD 220の機能モジュールなどの各構成要素が実行するファームウェアのバージョンを判定する。制御モジュール220は、ファームウェアのつい最近のバージョンを実行する新たに接続された機能モジュールに、制御モジュールが実行しているファームウェアのバージョンの構成パッケージに適合する及び/又は関連する、ファームウェアのより古いバージョンを実行させるように構成され得る。新たに接続された機能モジュールに、ファームウェアのより古いバージョンを実行させるPCD 220の制御モジュールの実例が、
図6A~
図7Dに示されている。
【0059】
次に
図6Aに対して移って、PCD 220bにはPCD 220aの機能モジュール401が接続されている。
図6Aに示されるように、PCD 220bの構成要素(たとえば制御モジュール501、機能モジュール502、503)は、まだ構成パッケージ108に関連するファームウェアを活性化していないが、PCD 220aの構成要素は、構成パッケージ108に関連するファームウェアを実行している。制御モジュール501は、制御モジュール201と同様に構成されてよく、機能モジュール502、503は、機能モジュール202、203と同様に構成されてよい。
【0060】
図6Bに示されるように、PCD 220bには機能モジュール401が接続されている。制御モジュール501は、機能モジュール401との接続を検知したことに応答して、機能モジュール401に対して、制御モジュール501上で実行しているファームウェアに関連する構成パッケージに関連付けられたファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を転送してよい。機能モジュール401は、ファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を受け取ったことに応答し、このファームウェアのバージョンが使用可能かどうかを判定して、使用可能であればこれを実行するように構成され得る。上記で説明されたように、機能モジュール401は、一旦電源を切ってから、ブートアップ処理中に、記憶されたファームウェアの特定のバージョンに切り換えることによって、現在実行しているファームウェアのバージョンとは別の、記憶されたファームウェアの特定のバージョンを実行するように構成され得る。
図6Cは、制御モジュール501によって実行されるファームウェアに関連した構成パッケージに適合する及び/又は関連するファームウェアを実行する機能モジュール401を示す。
【0061】
いくつかのシナリオでは、医療施設が、他の医療施設から機能モジュールを借りて、貸した医療施設よりも新しいファームウェアのバージョンを与えてから記憶することには妥当性がある。そのような機能モジュールの実例が
図7Aに示されている。
図7Aには、PCD 220cに接続された機能モジュール607が示されている。制御モジュール601は、制御モジュール201及び501と同様に構成され得、機能モジュール602、603、607は、
図1A~
図6Cを参照しながら説明された機能モジュール202、203、301、401などの機能モジュールと同様に構成され得る。
図7Aに示されるように、機能モジュール607のメモリ・バンク608a、608bは、制御モジュール601のファームウェアに関連する構成パッケージに攻撃し得る及び/又は関連するファームウェアは含まない。機能モジュール607が含むファームウェアは、最新のバージョンであって、PCD 220cに記憶された構成パッケージに適合する及び/又は関連するものではない。
【0062】
図7Bに示されるように、PCD 220cには機能モジュール607が接続されている。制御モジュール601は、
図5Cを参照しながら上記で説明された制御モジュール201と同様に、接続を検知したことに応答して、機能モジュール607に、制御モジュール601によって実行されるファームウェアに関連した構成パッケージに適合する及び/又は関連するファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を伝送してよい。制御モジュール601は、制御モジュール201と同様に、制御モジュール601によって実行されるファームウェアに関連した構成パッケージに適合する及び/又は関連するファームウェアに更新するのに機能モジュール607が要するはずの時間を表示するGUI警報を生成して提示する。制御モジュール601は、ファームウェアを転送するようにとの入力を受け取ったことに応答して機能モジュール607にファームウェアを転送してよく、機能モジュール607は、転送されたファームウェアを実行する。機能モジュール607は、本明細書で
図1A~
図6Cを参照しながら説明された技術と同様に、実行対象のファームウェアを切り換えるように構成され得る。
図7Dは、制御モジュール601によって実行されるファームウェアに関連した構成パッケージに適合する及び/又は関連するファームウェアを実行する機能モジュール607を示す。転送ファームウェア及び実行ファームウェアのさらなる詳細が、本明細書で
図8~
図10を参照しながら説明される。
【0063】
次に
図8に移って、患者介護装置のPCD 220aの制御モジュール201などの制御モジュールによってファームウェアを転送したり実行したりする処理を示す流れ図が示されている。明瞭な実例を示すために、
図1A~
図7Dを参照しながら示されて説明された患者介護システム100の構成要素が、ファームウェアの転送及び実行の処理を説明するために使用される。
【0064】
方法800は、患者介護装置の制御モジュールによって新規の構成パッケージを受け取るステップ(ブロック801)を含む。上記で説明されたように、構成パッケージは、患者介護装置220の、PCD 220aの制御モジュール201、機能モジュール202及び203などの1つ又は複数の構成要素用のファームウェアを含み得る。構成パッケージに含まれる、PCD 220の1つの構成要素用のファームウェアは、構成パッケージに含まれる、PCD 220の他の構成要素用のファームウェアに適合するように設計されたもの及び/又は互換性を検査されたものでよい。
【0065】
PCD 220の制御モジュールは、新規の構成パッケージを記憶するためのメモリ・バンクを識別する(ブロック802)。上記で説明されたように、PCD 220の制御モジュール(たとえば制御モジュール201)は、空いている及び/又は使用可能なメモリ・バンク又は受け取った最も古い構成パッケージを記憶しているメモリ・バンクを識別するように構成され得る。PCD 220の制御モジュールは、識別されたメモリ・バンクに新規の構成パッケージを記憶する(ブロック803)。いくつかの実装形態によれば、新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは、制御モジュールの別の第2のメモリ・バンクに現在記憶されてよい。いくつかの実装形態では、第2の構成パッケージは、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含み得る。
【0066】
図示された実例では、PCD 220の制御モジュールは、新規の構成パッケージが、記憶されたファームウェアのバージョンとは異なる制御モジュールに結合された1つ又は複数の機能モジュール用のファームウェアのバージョンを含むかどうかを判定する(ブロック804)。制御モジュールが、構成パッケージには、制御モジュールに結合されたいかなる機能モジュール向けにも、記憶されたバージョンと異なるファームウェアのバージョンは含まれていない(ブロック804における「NO」)と判定した場合には、方法800は終了する。
【0067】
制御モジュールが、新規の構成パッケージには、制御モジュールに結合された機能モジュール向けに、記憶されたバージョンと異なるファームウェアのバージョン(たとえば新バージョン)が含まれている(ブロック804における「YES」)と判定した場合には、方法800はブロック805に進む。制御モジュールは、構成パッケージに含まれるファームウェアのバージョンを、対応する機能モジュールに送信するのに十分なコンピュータ資源が使用可能であるかどうかを判定する(ブロック805)。いくつかの実装形態では、制御モジュールは、使用可能な処理能力が、ある特定の閾値未満であるどうかということを基に、十分なコンピュータ資源があるかどうかを判定するように構成され得る。たとえば、制御モジュールは、制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサ及び/又は通信チャネルの使用可能な帯域幅を基に、使用可能な処理能力が、ある特定の閾値未満であるかどうかを判定してよい。いくつかの実装形態では、制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサは、ファームウェアのバージョンを機能モジュールに転送する処理に低順位を割り当て、処理に割り当てられた優先順位に基づいて保留の処理を開始するように構成され得る。いくつかの実装形態では、制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサ及び/又は通信チャネルの使用可能な帯域幅が帯域幅レベルの閾値を満たすと、制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサは低順位の処理を開始し得る。制御モジュールが、構成パッケージにおけるファームウェアのバージョンを送信するのに十分なコンピュータ資源がない(ブロック805における「NO」)と判定した場合には、方法800は、ブロック805へ戻って、十分なコンピュータ資源が使用可能になるのを待つ。
【0068】
制御モジュールが、十分なコンピュータ資源が使用可能である(ブロック805における「YES」)と判定した場合には、方法800はブロック806に進む。制御モジュールは、機能モジュールに、構成パッケージにおける対応するファームウェアのバージョンを送信する(たとえば伝送する)(ブロック806)。たとえば、PCD 220の制御モジュールに接続された機能モジュールがポンプ及び生理学的監視装置である場合には、制御モジュールは、受け取った構成パッケージに含まれるポンプ用のファームウェアをポンプに送信し、受け取った構成パッケージにおける生理学的監視装置用のファームウェアを生理学的監視装置に送信する。伝送されたバージョンは、ポンプが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別の、ポンプ上のメモリ・バンクに記憶されてよい。
【0069】
制御モジュールは活性化指令を受け取る(ブロック807)。いくつかの実装形態では、制御モジュールは、制御モジュールの記憶ユニットに、活性化指令を受け取ったことの指示を記憶してよい。たとえば、制御モジュールは、活性化指令を受け取ったことを指示するビットを設定してよく、又はそのような値を記憶ユニットに記憶してもよい。制御モジュールは、活性化指令を受け取ったことに応答して、PCD 220が現在非活動状態であるかどうかを判定する(ブロック808)。制御モジュールが、PCD 220は現在活動状態である(ブロック808における「NO」)と判定した場合には、方法800はブロック808へ戻る。制御モジュールは、受け取った構成パッケージに含まれるファームウェアのバージョンを実行する前に、PCD 220が非活動状態になるのを待つように構成されてよい。
【0070】
制御モジュールが、PCD 220は現在非活動状態である(ブロック808における「YES」)と判定した場合には、方法800はブロック809に進む。制御モジュールは再起動処理を開始する(ブロック809)。上記で説明されたように、PCD 220の制御モジュールは、それ自体の電源を切ってから投入することによって再起動処理を開始し得る。再起動処理中に、制御モジュールは、受け取った構成パッケージに含まれる、制御モジュール用のファームウェアのバージョンを実行する(ブロック810a)。上記で説明されたように、制御モジュールは、受け取った構成パッケージに含まれる、PCD 220の制御モジュール用のファームウェアを実行することによって、構成パッケージに含まれるファームウェアのバージョンに切り換える。再起動処理中に、制御モジュールは、機能モジュールに送られたファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を機能モジュールに送信する(ブロック810b)。
【0071】
いくつかの実装形態では、PCD 220の制御モジュールは、つい最近受け取ったファームウェアのバージョンに切り換えてからの経過時間を追跡するように構成され得る。そのような実装形態では、制御モジュールは、閾値期間が満たされると、実行を切り換えられたファームウェアの、先に受け取った方のバージョンを削除するように構成され得る。たとえば、閾値期間は5年に指定されてよく、実行対象をファームウェアの第1のバージョンからファームウェアの別のバージョンに切り換えてからの追跡期間が5年になったら、制御モジュールは、記憶しているメモリ・バンクから第1のバージョンを削除してよい。いくつかの実装形態では、制御モジュールは、ユーザ及び/又は装置管理サーバ102などの中央システムから削除指令を受け取って、受け取ったファームウェアの最も古いバージョンをメモリ・バンクから削除するように構成され得る。いくつかの実装形態では、受け取った最も古いバージョンを記憶しているメモリ・バンクが、データ移動動作に関連するリソース・オーバヘッド(たとえば処理、パワー、メモリなど)を引き起こすことなく、新規のファームウェアを受け取るように空く可能性及び/又は即座に使用できる可能性があるので、受け取ったファームウェアの最も古いバージョンを削除すると、つい最近受け取ったファームウェアを記憶する処理を最適化する可能性がある。いくつかの実装形態では、本明細書で説明された機能モジュールは、受け取った、より古いファームウェアのバージョンを同様に削除するように構成され得る。
【0072】
上記で説明されたように、機能モジュールに送られたファームウェアのバージョンは構成パッケージに含まれている。上記で説明されたように、制御モジュールは、機能モジュールに、制御モジュールが送ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を送信することによって、機能モジュールにそれ自体の再始動をさせてよい。PCD 220の制御モジュールから受け取ったファームウェアのバージョンを実行するPCD 220の機能モジュールのさらなる詳細が、本明細書で
図9を参照しながら説明される。
【0073】
次に
図9に移って、ファームウェアを受け取って実行する処理を示す流れ図が示されている。明瞭な実例を示すために、
図1A~
図7Dを参照しながら示され且つ説明された患者介護システム100の構成要素が、ファームウェアの転送及び実行の処理を説明するために使用される。
【0074】
方法900は、患者介護装置220の機能モジュールによって、制御モジュールから、機能モジュール用のファームウェアのバージョンを受け取るステップ(ブロック901)を含む。上記で説明されたように、機能モジュールが受け取るファームウェアのバージョンは、制御モジュールが受け取った新規の構成パッケージに含まれている。患者介護装置220の機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを記憶するためのメモリ・バンクを識別する(ブロック902)。上記で説明されたように、患者介護装置220の機能モジュールは、複数のメモリ・バンクを用いて構成され得、受け取ったファームウェアのバージョンを、空いている及び/又は使用可能なメモリ・バンク又は受け取った最も古いファームウェアを記憶しているメモリ・バンクに記憶するように構成され得る。患者介護装置220の機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを、識別されたメモリ・バンクに記憶する(ブロック903)。いくつかの実装形態では、PCD 220の機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンをPCD 220の機能モジュールにうまく記憶したというメッセージを、PCD 220の制御モジュールに伝送するように構成され得る。
【0075】
PCD 220の機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を、制御モジュールから受け取る(ブロック904)。PCD 220の機能モジュールは再起動処理を開始する(ブロック905)。上記で説明されたように、PCD 220の機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を制御モジュールから受け取ったことに応答して再起動処理を開始するように構成され得る。機能モジュールは、制御モジュールと同様に、受け取ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を制御モジュールから受け取ったことの指示を記憶するように構成され得る。たとえば、機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を制御モジュールから受け取ったことを指示する、ビットを設定してよく、且つ/又は値を記憶ユニットに記憶してよい。再起動処理中に、機能モジュールは、受け取ったファームウェアのバージョンを実行する(ブロック906)。機能モジュールは、再起動処理のブートアップ処理中に、受け取ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令を制御モジュールから受け取っているかどうかを判定するように構成され得る。たとえば、機能モジュールは、記憶ユニットを検査して、記憶された値又はビットが、受け取ったファームウェアのバージョンを実行するようにとの命令が制御モジュールから受け取られたことを指示しているかどうかを判定してよい。記憶された値又はビットが、命令が受け取られたことを指示していれば、機能モジュールは再起動処理のブートアップ処理中に、受け取ったファームウェアのバージョンを実行する。
【0076】
次に
図10に移って、患者介護装置の機能モジュールにファームウェアを送って、患者介護装置の制御モジュールにファームウェアを実行させる別の処理を示す流れ図が示されている。明瞭な実例を示すために、
図1A~
図7Dを参照しながら示されて説明された患者介護システム100の構成要素が、ファームウェアの転送及び実行の処理を説明するために使用される。
【0077】
方法1000は、PCD 220の制御モジュールによって、新規の機能モジュールからの新規の接続を検知するステップ(ブロック1001)を含む。上記で説明されたように、制御モジュールは、PCD 220の1つ又は複数のモジュールの電気接続を検知するように構成され得る。制御モジュールは、機能モジュールに、実行するべきファームウェアのバージョンを指示するメッセージを伝送してよい(ブロック1002)。たとえば、PCD 220の制御モジュールは、機能モジュールからの新規の接続を検知したことに応答して、機能モジュールに、実行するべきファームウェアのバージョンを指定するメッセージを伝送する。方法1000はブロック1003に進む。
【0078】
機能モジュールは、制御モジュールから、実行するべきファームウェアのバージョンを指示するメッセージを受け取る(ブロック1003)。機能モジュールは、メッセージの中で指示されたファームウェアのバージョンが使用可能であるかどうかを判定する(ブロック1004)。機能モジュールが、そのバージョンのファームウェアが使用可能である(ブロック1004における「YES」)と判定した場合には、方法1000はブロック1012に進む。以下で、ブロック1012のさらなる詳細が提供される。機能モジュールが、そのバージョンのファームウェアは使用不可能である(ブロック1004における「NO」)と判定した場合には、この方法はブロック1005に進む。機能モジュールは、制御モジュールに、このファームウェアのバージョンは使用不可能であることを指示するメッセージを送信する(ブロック1005)。この方法はブロック1006に進む。
【0079】
制御モジュールは、機能モジュールから、ファームウェアの指示されたバージョンは使用不可能であるとのメッセージを受け取る(ブロック1006)。制御モジュールは、PCD 220の使用可能なコンピュータ資源が、ファームウェアの指示されたバージョンを機能モジュールに送信するのに十分なものであるかどうかを判定する。制御モジュールが、十分なコンピュータ資源は使用不可能である(ブロック1007における「NO」)と判定した場合には、方法1000はブロック1007へ戻る。制御モジュールが、十分なコンピュータ資源が使用可能である(ブロック1007における「YES」)と判定した場合には、方法1000はブロック1008に進む。
【0080】
PCD 220の制御モジュールは、機能モジュールに、ファームウェアの指示されたバージョンを送信する(ブロック1008)。PCD 220の機能モジュールは、制御モジュールから、ファームウェアの指示されたバージョンを受け取る(ブロック1009)。PCD 220の機能モジュールは、ファームウェアの受け取られたバージョンを記憶するためのメモリ・バンクを識別して(ブロック1010)、識別されたメモリ・バンクにファームウェアの受け取られたバージョンを記憶する(ブロック1011)。メモリ・バンクを識別して、識別されたメモリ・バンクにファームウェアを記憶するステップのさらなる詳細は上記で説明されている。機能モジュールは、制御モジュールに、ファームウェアの指示されたバージョンが使用可能であることを指示するメッセージを送信する(ブロック1012)。このメッセージは、ブロック1013へと送られる。
【0081】
PCD 220の制御モジュールは、機能モジュールから、ファームウェアの指示されたバージョンが使用可能であるというメッセージを受け取る(ブロック1013)。制御モジュールは、ファームウェアの指示されたバージョンを実行するようにとの命令を送信する(ブロック1014)。この方法はブロック1015に進む。機能モジュールは、再起動処理を開始して(ブロック1015)、再起動処理中に、ファームウェアの指示されたバージョンを実行する(ブロック1016)。再起動処理を指示し、再起動処理中にファームウェアのバージョンを実行する、機能モジュールのさらなる詳細が、以前に説明された図を参照しながら説明される。
【0082】
前述の実例並びに関連する特徴及び用途の多くが、コンピュータ可読記憶媒体(コンピュータ可読媒体とも称される)に記録された命令のセットとして指定されるソフトウェア処理として実施され得、(たとえばユーザの介入なしで)自動的に実行され得る。1つ又は複数の処理ユニット(たとえば1つ又は複数のプロセッサ、プロセッサのコア、又は他の処理ユニット)は、これらの命令を実行するとき、命令で指示されたアクションを実行する。コンピュータ可読媒体の実例は、それだけではないが、CD-ROM、フラッシュ・ドライブ、RAMチップ、ハードディスク、EPROMなどを含む。コンピュータ可読媒体は、搬送波や、無線接続又は有線接続で伝わる電子信号は含まない。
【0083】
「ソフトウェア」という用語は、適切な場合には、読取り専用メモリの中に存在するファームウェア、又はプロセッサで処理するためにメモリに読み込まれ得る、磁気記憶装置に記憶されたアプリケーションを含むことを意味する。また、いくつかの実装形態では、主題開示の複数のソフトウェアの態様は、主題開示の別個のソフトウェアの態様を存続させたまま、より大きなプログラムのサブパートとして実施され得る。いくつかの実装形態では、複数のソフトウェアの態様が個別のプログラムとして実施され得る。最後に、ここで説明された、共にソフトウェアの態様を実施する個別のプログラムの組合せは、主題開示の範囲内にある。いくつかの実装形態では、ソフトウェア・プログラムは、1つ又は複数の電子システム上で動作するようにインストールされたとき、ソフトウェア・プログラムの動作を実行する1つ又は複数の特定のマシンの実装形態を定義する。
【0084】
コンピュータ・プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェア・アプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られている)は、コンパイラ型言語、インタープリタ型言語、宣言型言語、又は手続き型言語を含むプログラム言語で書くことができ、スタンドアロン・プログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、若しくはコンピュータ環境で用いる適切な他のユニットとして、マシン実行可能な形式で配備され得る。コンピュータ・プログラムは、必須ではないが、ファイル・システムにおけるファイルに対応する。プログラムは、他のプログラム若しくはデータ(たとえばマークアップ言語ドキュメントで記憶された1つ又は複数のスクリプト)を保有するファイルの一部、対象のプログラムに専用の単一ファイル、又は複数の協調ファイル(たとえば1つ又は複数のモジュール、サブ・プログラム、又はコードの一部を記憶するファイル)に記憶され得る。コンピュータ・プログラムは、1つのコンピュータ、又は1つのサイトに配置された複数のコンピュータ若しくは複数のサイトに分散して通信ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ上で実行されるように配備され得る。
【0085】
図11は、主題技術の態様による、臨床的影響を最小限に保ちながら、各医用装置にわたるファームウェアの更新処理を最適化するための例示の電子システム1100を示す概念図である。電子システム1100は、処理400の1つ又は複数の部分又はステップに関連するソフトウェア或いは
図1A~
図10によって与えられたコンポーネント及び処理を実行するためのコンピューティング装置でよく、それだけではないが、装置管理サーバ102、患者介護装置220の内部のコンピュータ・ハードウェア、又は端末装置101を含む。電子システム1100は、
図1A~
図10に関して本開示と組み合わせたものが代表的であろう。この点に関して、電子システム1100は、パーソナル・コンピュータ、或いはスマートフォン、タブレット型コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、PDA、拡張現実装置、腕時計若しくはベルト若しくは眼鏡などのウェアラブル機器、又はその組合せなどの携帯機器、或いは1つ又は複数のプロセッサを組み込まれた又は結合された他のタッチスクリーン又はテレビ、或いは説明された1つ又は複数の機能を実施するように特に構成されてネットワーク接続性を有する他の種類のコンピュータ関連の電子機器でよい。
【0086】
電子システム1100は、様々なタイプのコンピュータ可読媒体と、様々な他のタイプのコンピュータ可読媒体用のインターフェースとを含み得る。図示された実例では、電子システム1100は、バス1108、処理ユニット1112、システム・メモリ1104、読取り専用メモリ(ROM)1110、パーマネント・ストレージ・デバイス1102、入力装置インターフェース1114、出力装置インターフェース1106、及び1つ又は複数のネットワーク・インターフェース1116を含む。いくつかの実装形態では、電子システム1100は、以前に説明された様々な構成要素の動作及び処理のために、他のコンピューティング装置又は回路を含んでよく、又はこれに組み込まれてよい。
【0087】
バス1108は、電子システム1100の多くの内部デバイスを通信可能に接続する、システム・バス、周辺機器用バス、及びチップセット・バスのうちの1つ又は複数を含む。たとえば、バス1108は、処理ユニット1112(複数可)を、ROM 1110、システム・メモリ1104、及びパーマネント・ストレージ・デバイス1102と通信可能に接続する。
【0088】
処理ユニット1112(複数可)は、主題開示の処理を実行するために、これらの様々なメモリ・ユニットから、実行するべき命令及び処理するべきデータを取り出す。処理ユニット(複数可)は、種々の実装形態において、シングル・プロセッサ又はマルチコア・プロセッサであり得る。
【0089】
ROM 1110は、処理ユニット1112及び電子システムの他のモジュールが必要とする静的データ及び命令を記憶する。他方では、パーマネント・ストレージ・デバイス1102は読書きメモリ素子である。この素子は、電子システム1100がオフであっても命令及びデータを記憶する不揮発性メモリ・ユニットである。主題開示のいくつかの実装形態は、パーマネント・ストレージ・デバイス1102として大容量記憶装置(磁気ディスク又は光ディスク及び対応するディスク・ドライブなど)を使用する。
【0090】
他の実装形態は、パーマネント・ストレージ・デバイス1102としてリムーバブル記憶装置(フロッピー(登録商標)・ディスク、フラッシュ・ドライブ、及び対応するディスク・ドライブなど)を使用する。システム・メモリ1104は、パーマネント・ストレージ・デバイス1102に似て、読書きメモリ素子でよい。しかしながら、システム・メモリ1104は、パーマネント・ストレージ・デバイス1102とは違って、ランダム・アクセス・メモリなどの揮発性の読書きメモリでもよい。システム・メモリ1104は、プロセッサがランタイムにおいて必要とする命令及びデータのうちのいくつかを記憶する。いくつかの実装形態では、主題開示の処理は、システム・メモリ1104、パーマネント・ストレージ・デバイス1102、及び/又はROM 1110に記憶される。処理ユニット1112(複数可)は、いくつかの実装形態の処理を実行するために、これらの様々なメモリ・ユニットから、実行するべき命令及び処理するべきデータを取り出す。
【0091】
バス1108は、入力装置インターフェース1114及び出力装置インターフェース1106にも接続する。入力装置インターフェース1114により、ユーザは、電子システムに対する情報の通信及び指令の選択が可能になる。入力装置インターフェース1114と共に使用される入力装置は、たとえばアルファニューメリック・キーボード及びポインティング・デバイス(「カーソル制御デバイス」とも呼ばれる)を含む。出力装置インターフェース1106は、たとえば電子システム1100によって生成された画像の表示を可能にするものである。出力装置インターフェース1106と共に使用される出力装置は、たとえばプリンタと、ブラウン管(CRT:cathode ray tube)又は液晶表示器(LCD:liquid crystal display)などの表示装置とを含む。いくつかの実装形態は、入力装置と出力装置との両方として機能するタッチスクリーンなどの装置を含む。
【0092】
また、
図11に示されるように、バス1108はまた、電子システム1100を、ネットワーク・インターフェース1116を介してネットワーク(図示せず)に結合する。ネットワーク・インターフェース1116は、たとえば無線アクセス・ポイント(たとえばブルートゥース又はWi-Fi)又は無線アクセス・ポイントに接続するための無線回路を含み得る。ネットワーク・インターフェース1116は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN:wide area network)、無線LAN、又はイントラネットなどのコンピュータのネットワークの一部、或いはインターネットなど、ネットワークのネットワークに、コンピュータを接続するためのハードウェア(たとえばイーサネット(登録商標)・ハードウェア)をも含み得る。電子システム1100の、いずれか又はすべての構成要素が、主題開示に関連して使用され得る。
【0093】
上記で説明されたこれらの機能は、コンピュータ・ソフトウェア、ファームウェア又はハードウェアで実施され得る。これらの技術は、1つ又は複数のコンピュータ・プログラム製品を使用して実施され得る。プログラマブル・プロセッサ及びコンピュータが、携帯機器に含まれ得、又は携帯機器としてパッケージ化され得る。処理や論理の流れは、1つ又は複数のプログラマブル・プロセッサと、1つ又は複数のプログラマブル・ロジック回路とによって実行され得る。汎用コンピューティング装置と、専用コンピューティング装置と、記憶装置とが、通信ネットワークを介して相互接続され得る。
【0094】
いくつかの実装形態は、機械可読媒体又はコンピュータ可読媒体(コンピュータ可読記憶媒体、機械可読媒体、又は機械可読記憶媒体とも称される)にコンピュータ・プログラム命令を記憶するマイクロプロセッサ、記憶機構及びメモリなどの電子部品を含む。そのようなコンピュータ可読媒体のいくつかの実例は、RAM、ROM、読取り専用コンパクト・ディスク(CD-ROM:read-only compact disc)、追記型コンパクト・ディスク(CD-R:recordable compact disc)、書換え可能コンパクト・ディスク(CD-RW:rewritable compact disc)、読取り専用デジタル多用途ディスク(たとえばDVD-ROM、デュアル・レイヤDVD-ROM)、種々の記録可能/書換え可能DVD(たとえばDVD-RAM、DVD-RW、DVD+RWなど)、フラッシュ・メモリ(たとえばSDカード、ミニSDカード、マイクロSDカードなど)、磁気ハードディスク及び/又はソリッド・ステート・ハードディスク、超高密度光ディスク、読取り専用ブルーレイ(登録商標)ディスク及び記録可能ブルーレイ・ディスク、任意の他の光媒体又は磁気媒体、及びフロッピー(登録商標)・ディスクを含む。コンピュータ可読媒体は、少なくとも1つの処理ユニットによって実行可能なコンピュータ・プログラムを記憶することができ、様々な動作を実行するための命令のセットを含む。コンピュータ・プログラム又はコンピュータ・コードの実例は、コンパイラよって生成されるものなどの機械コードと、コンピュータ、電子部品、又はマイクロプロセッサによって、インタープリタを使用して実行される高位レベル・コードを含むファイルとを含む。
【0095】
上記の議論は、主としてソフトウェアを実行するマイクロプロセッサ又はマルチコア・プロセッサに言及しているが、いくつかの実装形態は、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)又はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate array)などの1つ又は複数の集積回路によって実行される。いくつかの実装形態では、そのような集積回路は、回路自体に記憶された命令を実行する。
【0096】
本明細書及び本出願のいずれかの請求項において使用される「コンピュータ」、「サーバ」、「プロセッサ」、及び「メモリ」という用語のすべてが、電子装置又は他の技術的装置を指す。これらの用語は、人又は人のグループを除外する。本明細書の目的ために、「表示する」又は「表示している」といった用語は、電子機器に表示することを意味する。本明細書及び本出願のいずれかの請求項において使用される「コンピュータ可読媒体」という用語は、もっぱらコンピュータ可読形式で情報を記憶する有体の物理的オブジェクトに限定される。これらの用語は、あらゆる無線信号、有線ダウンロード信号、及び任意の他の一時信号を除外するものである。
【0097】
本明細書で説明された主題の実装形態は、ユーザとの相互作用を提供するために、ユーザに情報を表示するための、たとえばCRT(ブラウン管)又はLCD(液晶表示器)モニタといった表示装置と、ユーザがコンピュータに入力することを可能にするキーボード及びたとえばマウス、トラック・ボールといったポインティング・デバイスとを有するコンピュータ上で実施され得る。ユーザとの相互作用を提供するために他の種類の装置も同様に使用され得、たとえば、ユーザに供給されるフィードバックは、たとえば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、触覚フィードバックといった任意の形式の感覚フィードバックであり得、ユーザからの入力は、音響、音声、又は触覚の入力を含む任意の形式で受け取られ得る。加えて、コンピュータは、たとえば、ウェブ・ブラウザから受け取った要求に応答して、ユーザのクライアント・デバイス上のウェブ・ブラウザへウェブ・ページを送信することにより、ユーザが使用している装置との間でドキュメントをやり取りすることによって、ユーザと相互作用することができる。
【0098】
本明細書で説明された主題の実施例は、たとえばデータ・サーバとしてのバック・エンド・コンポーネントを含むコンピュータ・システム、たとえばアプリケーション・サーバといったミドルウェア・コンポーネントを含むコンピュータ・システム、若しくはたとえばグラフィカル・ユーザ・インターフェースを有するクライアント・コンピュータといったフロント・エンド・コンポーネントを含むコンピュータ・システム、又はユーザと本明細書で説明された主題の実装形態との相互作用を可能にするウェブ・ブラウザ、或いはそのようなバック・エンド・コンポーネント、ミドルウェア・コンポーネント、又はフロント・エンド・コンポーネントの1つ又は複数の任意の組合せで実施され得る。システムのコンポーネントは、任意の形式又はたとえば通信ネットワークといったデジタル・データ通信の媒体によって相互に接続され得る。通信ネットワークの実例は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)及び広域ネットワーク(WAN)、相互接続ネットワーク(たとえばインターネット)、及びピアツーピア・ネットワーク(たとえばアド・ホック・ピアツーピア・ネットワーク)を含む。
【0099】
コンピュータ・システムはクライアント及びサーバを含むことができる。一般に、クライアントとサーバとは互いに遠く離れており、通信ネットワークを通じて相互作用し得る。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で互いにクライアントとサーバの関係を伴って作動する各コンピュータ・プログラムによって生じる。いくつかの実施例では、サーバが(たとえばデータを表示して、クライアント装置と相互作用しているユーザからユーザ入力を受け取るために)クライアント装置にデータ(たとえばHTMLページ)を伝送する。クライアント装置において生成されたデータ(たとえばユーザとの対話処理の結果)は、サーバにおいてクライアント装置から受け取られ得る。
【0100】
当業者なら、本明細書で説明された、様々な実例となるブロック、モジュール、要素、コンポーネント、方法、及びアルゴリズムは、電子的ハードウェアとして、コンピュータ・ソフトウェアとして、又は両方の組合せとして実施され得ることを理解するであろう。この、ハードウェアとソフトウェアの互換性を示すために、様々な実例となるブロック、モジュール、要素、コンポーネント、方法、及びアルゴリズムが、それらの機能性に関して全般的に上記で説明されている。そのような機能性は、システムの全体に与えられる特定用途及び設計制約に依拠して、ハードウェア又はソフトウェアとして実施される。説明された機能性は、それぞれの特定用途に向けて、多種多様なやり方で実施され得る。様々なコンポーネント及びブロックは、すべてが、主題技術の範囲から逸脱することなく、違ったやり方で(たとえば、別の順序で配置されたり、違ったやり方で分割されたりして)配置され得る。
【0101】
開示された処理におけるステップの特定の順序又は階層は、例示の手法の具体例であることが理解される。処理におけるステップの特定の順序又は階層は、設計選好に基づいて再配置され得ることが理解される。ステップのうちのいくつかは同時に実行されてよい。添付の方法の請求項は、様々なステップの要素を実例の順序で提示しており、提示された特定の順序又は階層に限定されることを意図するものではない。
主題技術の、条項としての具体例
【0102】
本開示の態様の様々な実例が、便宜上番号(1、2、3など)を付けられた条項として説明される。これらは実例として提供され、主題技術を制限するものではない。以下では、図及び参考番号の識別が単に実例として説明のために提供され、各条項がそれらの識別によって限定されることはない。
【0103】
条項1。患者介護装置の制御モジュールによって、制御モジュールから遠く離れた装置から新規の構成パッケージを受け取るステップであって、新規の構成パッケージが、患者介護装置の制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの1つ又は複数のバージョンを含む、ステップと、制御モジュールによって、制御モジュールの第1のメモリ・バンクに新規の構成パッケージを記憶するステップであって、新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、第2の構成パッケージが、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む、ステップと、制御モジュールによって、構成パッケージに関連した情報を基に、新規の構成パッケージが、制御モジュールに接続された第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップと、ファームウェアの新バージョンが含まれているとの判定を基に、制御モジュールによって、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに伝送するステップであって、その新バージョンが、第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける第1の機能モジュールに記憶される、ステップとを含む方法。
【0104】
条項2。制御モジュールによって、中央コンピュータ・システムから活性化指令を受け取るステップと、制御モジュールによって、活性化指令に応答して、患者介護装置の状態標識を基に、患者介護装置が現在活動状態かどうかを判定するステップと、制御モジュールによって、患者介護装置が現在非活動状態であるとの判定に応答して、第2のメモリ・バンクに記憶された、制御モジュール用のファームウェアの現行バージョンから、第1のメモリ・バンクに記憶された、新規の構成パッケージに含まれる、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと、実行対象を切り換えるステップとをさらに含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
【0105】
条項3。制御モジュールによって、中央コンピュータ・システムから第2の活性化指令を受け取るステップと、第2の活性化指令を受け取ったことに応答して、患者介護装置が非活動状態であると判定されたとき、制御モジュールによって、第1のメモリ・バンクに記憶された、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンから、第2のメモリ・バンクに記憶された、制御モジュール用のファームウェアのバージョンへと、実行対象を切り換えて戻すステップとをさらに含む、条項2に記載のコンピュータ実施方法。
【0106】
条項4。制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと実行対象を切り換える前に、制御モジュールによって、患者介護装置が現在非活動状態であると判定したことに応答して、制御モジュールのパワーダウン処理を開始するステップと、制御モジュールによって、パワーダウン処理の終了後の制御モジュールのブートアップ処理中に、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへの実行対象の切り換えるステップを開始するステップとをさらに含む、条項2に記載のコンピュータ実施方法。
【0107】
条項5。ブートアップ処理中に、制御モジュールによって、第1の機能モジュールに対する接続を検知するステップと、制御モジュールによって、接続を検知したことに応答して、第1の機能モジュールに、第1の機能モジュールのファームウェアの新バージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信するステップとをさらに含む、条項4に記載のコンピュータ実施方法。
【0108】
条項6。第1の機能モジュールにファームウェアの新バージョンを伝送する前に、制御モジュールによって、制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサの使用可能な帯域幅を基に、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに伝送するのに、制御モジュールの使用可能なコンピュータ資源は十分であるかどうかを判定するステップと、制御モジュールによって、使用可能なコンピュータ資源が十分であるとの判定に応答して、ファームウェアの新バージョンの、第1の機能モジュールへの伝送を開始するステップとをさらに含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
【0109】
条項7。制御モジュールによって、第1の機能モジュール用のファームウェアの新バージョンに関連する識別子及び第1の機能モジュールを基に、新規の構成パッケージが第1の機能モジュール用のファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップをさらに含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
【0110】
条項8。制御モジュールによって、第2の機能モジュールからの新規の接続を検知するステップと、制御モジュールによって、新規の接続に応答して、第2の機能モジュール上で実行するべき第2の機能モジュールのファームウェアのバージョンを指示するメッセージを、第2の機能モジュールに送信するステップとをさらに含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
【0111】
条項9。制御モジュールによって、第2の機能モジュールから、メッセージで指示されたファームウェアのバージョンは第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する応答を受け取るステップと、制御モジュールによって、応答に基づいて、制御モジュールに関連する表示装置に表示するための、ユーザへの警報を供給するステップであって、警報が、ファームウェアのバージョンは第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する、ステップと、制御モジュールによって、警報に応答して、第2の機能モジュールにファームウェアのバージョンを送信するために、ユーザからの入力を受け取るステップと、制御モジュールによって、入力を基に、第2の機能モジュールにファームウェアのバージョンを送信するステップであって、新規の構成パッケージが、第2の機能モジュール用のファームウェアのバージョンを含む、ステップとをさらに含む、条項8に記載のコンピュータ実施方法。
【0112】
条項10。制御モジュールによって、第3の機能モジュールからの新規の接続を検知するステップと、制御モジュールによって、第3の機能モジュールからの新規の接続に応答して、第3の機能モジュールからのメッセージを基に、第3の機能モジュール上で実行するファームウェアのバージョンが、制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性があるかどうかを判定するステップと、ファームウェアのバージョンに互換性がないとの判定に応答して、制御モジュールによって、第3の機能モジュールに、制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性のある第3の機能モジュールのファームウェアのバージョンを実行させるステップとをさらに含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
【0113】
条項11。第3の機能モジュール上で実行するファームウェアのバージョンが第3の機能モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶され、制御モジュール上で実行するファームウェアの現行バージョンと互換性のあるファームウェアのバージョンが第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶される、条項10に記載のコンピュータ実施方法。
【0114】
条項12。第3の機能モジュールに、制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性のある第3の機能モジュールのファームウェアのバージョンを実行させるステップが、第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶されたファームウェアのバージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信するステップをさらに含む、条項10に記載のコンピュータ実施方法。
【0115】
条項13。第1の機能モジュール及び制御モジュールを備える患者介護システムであって、制御モジュールがメモリ及び1つ又は複数のプロセッサを備え、1つ又は複数のプロセッサが、メモリに記憶された命令を実行することにより、制御モジュールに、患者介護システムから遠く離れた装置から、新規の構成パッケージを受け取ることであって、新規の構成パッケージが、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの1つ又は複数のバージョンを含む、新規の構成パッケージを受け取ることと、新規の構成パッケージを制御モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶することであって、新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、第2の構成パッケージが、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む、新規の構成パッケージを記憶することと、新規の構成パッケージに関連した情報を基に、制御モジュールに接続された第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンが、新規の構成パッケージに含まれているかどうかを判定することと、ファームウェアの新バージョンが含まれているときには、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに伝送することであって、ファームウェアの新バージョンが、第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける第1の機能モジュールに記憶される、ファームウェアの新バージョンを伝送することとを行わせるように構成されている、患者介護システム。
【0116】
条項14。 1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、中央コンピュータ・システムから活性化指令を受け取ることと、活性化指令に応答して、患者介護システムの状態標識を基に、患者介護システムが現在活動状態かどうかを判定することと、患者介護システムが現在非活動状態であるときには、第2のメモリ・バンクに記憶された、制御モジュール用のファームウェアの現行バージョンから、第1のメモリ・バンクに記憶された、新規の構成パッケージに含まれる、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと、実行対象を切り換えることとを行わせるように構成されている、条項13に記載の患者介護システム。
【0117】
条項15。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、中央コンピュータ・システムから第2の活性化指令を受け取ることと、患者介護システムが非活動状態であるとき、第2の活性化指令に基づき、第1のメモリ・バンクに記憶された、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンから、第2のメモリ・バンクに記憶された、制御モジュール用のファームウェアのバージョンへと、実行対象を切り換えて戻すこととを行わせるように構成されている、条項14に記載の患者介護システム。
【0118】
条項16。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと実行対象を切り換える前に、患者介護システムが現在非活動状態のとき、制御モジュールのパワーダウン処理を開始することと、パワーダウン処理の終了後のブートアップ処理中に、制御モジュール用のファームウェアの新バージョンへと実行対象を切り換えることとを行わせるように構成されている、条項14に記載の患者介護システム。
【0119】
条項17。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、ブートアップ処理中に、第1の機能モジュールに対する接続を検知することと、第1の機能モジュールに対する接続が検知されたとき、第1の機能モジュールに、第1の機能モジュールのファームウェアの新バージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信することとを行わせるように構成されている、条項16に記載の患者介護システム。
【0120】
条項18。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、第1の機能モジュールにファームウェアの新バージョンを伝送する前に、制御モジュールの1つ又は複数のプロセッサの使用可能な帯域幅を基に、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに伝送するのに、制御モジュールの使用可能なコンピュータ資源は十分であるかどうかを判定することと、使用可能なコンピュータ資源が十分であるとき、第1の機能モジュールに、ファームウェアの新バージョンを伝送することとを行わせるように構成されている、条項13に記載の患者介護システム。
【0121】
条項19。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、第1の機能モジュール用のファームウェアの新バージョンに関連する識別子及び第1の機能モジュールを基に、新規の構成パッケージが第1の機能モジュール用のファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定させるように構成されている、条項13に記載の患者介護システム。
【0122】
条項20。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、第2の機能モジュールからの新規の接続を検知することと、新規の接続に応答して、第2の機能モジュール上で実行するべき第2の機能モジュールのファームウェアのバージョンを指示するメッセージを、第2の機能モジュールに送信することとを行わせるように構成されている、条項13に記載の患者介護システム。
【0123】
条項21。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、第2の機能モジュールから、メッセージで指示されたファームウェアのバージョンは第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する応答を受け取ることと、応答に基づいて、制御モジュールに関連する表示装置に表示するための、ユーザへの警報を供給することであって、警報が、ファームウェアのバージョンは第2の機能モジュールでは使用不可能であることを指示する、警報を供給することと、警報に応答して、第2の機能モジュールにファームウェアのバージョンを送信するために、ユーザからの入力を受け取ることと、入力を基に、第2の機能モジュールにファームウェアのバージョンを送信することであって、新規の構成パッケージが、第2の機能モジュール用のファームウェアのバージョンを含む、ファームウェアのバージョンを送信することとを行わせるように構成されている、条項20に記載の患者介護システム。
【0124】
条項22。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、第3の機能モジュールからの新規の接続を検知することと、第3の機能モジュールからの新規の接続に応答して、第3の機能モジュールからのメッセージを基に、第3の機能モジュール上で実行するファームウェアのバージョンが、制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性があるかどうかを判定することと、ファームウェアのバージョンに互換性がないときには、第3の機能モジュールに、制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性のある第3の機能モジュールのファームウェアのバージョンを実行させることとを行わせるように構成されている、条項13に記載の患者介護システム。
【0125】
条項23。第3の機能モジュール上で実行するファームウェアのバージョンが第3の機能モジュールの第1のメモリ・バンクに記憶され、制御モジュール上で実行するファームウェアの現行バージョンと互換性のあるファームウェアのバージョンが第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶される、条項22に記載の患者介護システム。
【0126】
条項24。1つ又は複数のプロセッサが、命令を実行することにより、制御モジュールに、第3の機能モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶されたファームウェアのバージョンへと実行対象を切り換えるようにとの命令を送信して、第3の機能モジュールに、制御モジュール上で実行しているファームウェアの現行バージョンと互換性のある第3の機能モジュールのファームウェアのバージョンを実行させることを行わせるように構成されている、条項22に記載の患者介護システム。
【0127】
条項25。ファームウェアの新バージョンが、所定のパラメータに基づいて機能モジュールを調節するためのそれぞれの命令を含み、新規の構成パッケージが、所定のパラメータを含む薬ライブラリ情報を含み、ファームウェアの現行バージョンが、所定のパラメータを無視する、条項13に記載の患者介護システム。
【0128】
条項26。第1の機能モジュールが流体ポンプ・モジュールを備え、ファームウェアが流体ポンプ・モジュールの流速を制御するための命令を含む、条項13に記載の患者介護システム。
【0129】
条項27。第1の機能モジュールがシリンジ・ポンプ・モジュールを備え、ファームウェアが、シリンジ・ポンプ・モジュールによって受け取られる、注射器に印加される圧力を制御するための命令を含む、条項13に記載の患者介護システム。
【0130】
条項28。命令を記憶した非一時的機械可読媒体であって、装置が、これらの命令を実行することにより、患者介護装置の制御モジュールによって、制御モジュールから遠く離れた装置から新規の構成パッケージを受け取るステップであって、新規の構成パッケージが、患者介護装置の制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの1つ又は複数のバージョンを含むステップと、制御モジュールによって、制御モジュールの第1のメモリ・バンクに新規の構成パッケージを記憶するステップであって、新規の構成パッケージが受け取られたとき、第2の構成パッケージは制御モジュールの第2のメモリ・バンクに記憶され、第2の構成パッケージが、制御モジュール及び第1の機能モジュールのうちの少なくとも1つ用のファームウェアの現行バージョンを含む、ステップと、制御モジュールによって、構成パッケージに関連した情報を基に、新規の構成パッケージが、制御モジュールに接続された第1の機能モジュールに関するファームウェアの新バージョンを含むかどうかを判定するステップと、ファームウェアの新バージョンを含むとの判定に応答して、制御モジュールによって、ファームウェアの新バージョンを第1の機能モジュールに伝送するステップであって、ファームウェアの新バージョンが、第1の機能モジュールが現在使用中のファームウェアを現在記憶しているメモリ・バンクとは別のメモリ・バンクにおける第1の機能モジュールに記憶される、ステップとを含む動作を実行する、非一時的機械可読媒体。
さらなる考察
【0131】
いくつかの実施例では、本明細書の条項のうちの任意のものが、独立条項のうちの任意のもの又は従属条項のうちの任意のものに依拠し得る。一態様では、条項(たとえば従属条項又は独立条項)のうちの任意のものが、任意の他の1つ又は複数の条項(たとえば従属条項又は独立条項)と組み合わされ得る。一態様では、請求項は、条項、文、慣用句又は段落において列挙された単語(たとえばステップ、動作、手段又は構成要素)のうちのいくつか又はすべてを含み得る。一態様では、請求項は、1つ又は複数の条項、文、慣用句又は段落において列挙された単語のうちのいくつか又はすべてを含み得る。一態様では、条項、文、慣用句又は段落の各々における単語のうちのいくつかが、削除されることがある。一態様では、条項、文、慣用句又は段落に対して単語又は要素が追加されることがある。一態様では、主題技術は、本明細書で説明された構成要素、要素、機能又は動作のうちのいくつかは利用せずに実施され得る。一態様では、主題技術は、追加の部品、要素、機能又は動作を利用して実施され得る。
【0132】
以前の説明は、あらゆる当業者が、本明細書で説明された様々な態様を実施することを可能にするために提供されたものである。以前の説明は、主題技術の様々な実例を提供するものであり、主題技術はこれらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々な修正形態が、当業者には容易に明らかになるはずであり、本明細書で定義された一般的な原理は他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示された態様に限定されるように意図されたものではなく、言語の特許請求の範囲と一致する全面的な範囲を与えられるべきであり、要素に対する単数形での参照は、特に明示されていない限り「1つだけ」ではなく、「1つ又は複数」を意味するように意図されている。特に別記しない限り、「いくつか」という用語は1つ又は複数を指す。雄性の代名詞(たとえば彼)は女性及び中性の性別(たとえば彼女及びそれ)を含み、逆の場合も同じである。標題及び副題は、存在する場合には便宜のためにのみ使用されており、本明細書で説明された発明を限定するものではない。
【0133】
本明細書で使用される「ウェブサイト」という用語は、1つ又は複数のウェブ・ページ、ウェブ関連のコンテンツをホスティングするか又は記憶するために使用される1つ又は複数のサーバなどを含めて、ウェブサイトの任意の態様を含み得る。したがって、「ウェブサイト」という用語は、ウェブ・ページやサーバといった用語と区別なく使用され得る。「~ように構成された」、「~ように動作可能な」、及び「~ようにプログラムされた」といった叙述語は、主題のいかなる特定の有形又は無形の変更も意味せず、区別なく使用されるように意図されている。たとえば、「動作又は構成要素を監視したり制御したりするように構成されたプロセッサ」は、プロセッサが、動作を監視したり制御したりするようにプログラムされていること、又は動作を監視したり制御したりするように動作可能であることをも意味し得る。同様に、「コードを実行するように構成されたプロセッサ」は、プロセッサが、コードを実行するようにプログラムされているか、又はコードを実行するように動作可能であると解釈され得る。
【0134】
本明細書で使用される「自動」という用語は、たとえばコンピュータ又はマシン或いは他の開始機構による叙述行動に対応した命令によって、ユーザの介入なしで、コンピュータ又はマシンによって実行することを含み得る。本明細書で使用される「実例」という単語は、「実例又は具体例として働く」ことを意味する。本明細書で「実例」として説明されたあらゆる態様又は設計は、必ずしも他の態様又は設計よりも好ましいもの又は有利なものと解釈されるべきではない。
【0135】
「態様」などの慣用句は、そのような態様が、主題技術にとって必要であること又は主題技術のすべての構成に適合することを意味するわけではない。1つの態様に関連する開示が、すべての構成或いは1つ又は複数の構成に当てはまり得る。1つの態様が、1つ又は複数の実例を提供し得る。一態様などの慣用句は、1つ又は複数の態様を指し得、逆の場合も同じである。「実施例」など慣用句は、そのような実施例が、主題技術にとって必要であること又は主題技術のすべての構成に適合することを意味するわけではない。1つの実施例に関連する開示が、すべての実施例或いは1つ又は複数の実施例に当てはまり得る。1つの実施例が、1つ又は複数の実例を提供し得る。「実施例」などの慣用句が1つ又は複数の実施例を指し得、逆の場合も同じである。「構成」など慣用句は、そのような構成が、主題技術にとって必要であること又は主題技術のすべての構成に適合することを意味するわけではない。1つの構成に関連する開示が、すべての構成或いは1つ又は複数の構成に当てはまり得る。1つの構成が、1つ又は複数の実例を提供し得る。「構成」などの慣用句が1つ又は複数の構成を指し得、逆の場合も同じである。
【国際調査報告】