(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(54)【発明の名称】組織学研究室用消耗品に印刷するためのプリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 3/407 20060101AFI20220915BHJP
B41J 29/393 20060101ALI20220915BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220915BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20220915BHJP
G01N 1/31 20060101ALI20220915BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220915BHJP
G01N 35/02 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
B41J3/407
B41J29/393 105
B41J29/38 801
B41J21/00 Z
G01N1/31
G06F3/12 303
G06F3/12 343
G06F3/12 353
G06F3/12 373
G01N35/02 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022503431
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(85)【翻訳文提出日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2020068975
(87)【国際公開番号】W WO2021008918
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】102019119507.1
(32)【優先日】2019-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500113648
【氏名又は名称】ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ヴェステルホフ、カール-ハインツ
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
2G052
2G058
【Fターム(参考)】
2C061AP10
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS08
2C061AS11
2C061KK22
2C061KK26
2C061KK28
2C061KK31
2C187AC07
2C187AC08
2C187AD05
2C187AD14
2C187AG08
2C187AG15
2C187BH18
2C187BH19
2C187CD08
2C187HA14
2C187HA24
2C187HA27
2G052AA33
2G052FA10
2G052HB04
2G052JA08
2G058GC02
2G058GC05
2G058GC09
(57)【要約】
【課題】組織学的サンプルの処理の際にプロセスフローの信頼性を高める。
【解決手段】組織学研究室用消耗品(16)に印刷するための印刷装置(4)を有するプリンタ。該プリンタは、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を受信するよう構成された制御装置(8)と、光学読取装置(13)とを有する。前記光学読取装置(13)は、前記印刷装置(4)によって組織学研究室用消耗品(16)に印刷された印刷画像(18)を読み取り、読み取った前記印刷画像(18)に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号を生成し、及び、前記印刷画像信号を前記制御装置(8)へ送信する。前記制御装置(8)は、前記光学読取装置(13)から受信した印刷画像信号を、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号との比較によって評価し、前記印刷画像(18)に関する少なくとも1つの品質パラメータを決定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織学研究室用消耗品(16)に印刷するための印刷装置(4)を有するプリンタであって、
該プリンタは、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を受信するよう構成された制御装置(8)と、光学読取装置(13)とを有し、
前記光学読取装置(13)は、前記印刷装置(4)によって組織学研究室用消耗品(16)に印刷された印刷画像(18)を読み取り、読み取った前記印刷画像(18)に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号を生成し、及び、前記印刷画像信号を前記制御装置(8)へ送信し、
前記制御装置(8)は、前記光学読取装置(13)から受信した前記印刷画像信号を、前記目標印刷画像パターンの前記アナログ又はデジタル画像信号との比較によって評価し、前記印刷画像(18)に関する少なくとも1つの品質パラメータを決定すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、評価結果に応じて、前記プリンタの内部における前記組織学研究室用消耗品(16)の更なる処理のための少なくとも1つの処理ステップを設定すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、前記光学読取装置(13)から受信した前記印刷画像信号と前記目標印刷画像パターンの画像信号を画像解析によって及び/又はパターン認識によって比較すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のプリンタにおいて、
a. 前記品質パラメータは、前記印刷画像(18)の鮮明さに関すること、及び/又は、
b. 前記品質パラメータは、前記印刷画像(18)のコントラストに関すること、及び/又は、
c. 前記品質パラメータは、前記印刷画像(18)の印刷解像度に関すること、及び/又は、
d. 前記品質パラメータは、前記印刷画像(18)の色の正確性(Exaktheit)に関すること、及び/又は、
e. 前記品質パラメータは、前記印刷画像(18)の色の恒常性(Konstanz)に関すること、及び/又は、
f. 前記品質パラメータは、前記印刷画像(18)のカラーグラデーション(Farbverlauf)に関すること、及び/又は、
g. 前記品質パラメータは、前記組織学研究室用消耗品(16)における前記印刷画像(18)の位置に関すること、及び/又は、
h. 前記品質パラメータは、前記組織学研究室用消耗品(16)における前記印刷画像(18)の有無に関すること、
を特徴とするプリンタ。
【請求項5】
請求項2~4のいずれかに記載のプリンタにおいて、
前記処理ステップの1つは、ユーザの入力を要求することを含むこと
を特徴とするプリンタ。
【請求項6】
請求項5に記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、前記入力を評価し、前記入力に応じて、既に設定された処理ステップを取消すこと、及び/又は、前記組織学研究室用消耗品(16)の更なる処理のための少なくとも1つの更なる処理ステップを設定すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、入力が予期される組織学研究室用消耗品(16)の処理を前記入力が実行されるまで停止し、その代わりに、少なくとも1つの他の組織学研究室用消耗品(16)の処理を開始又は継続すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項8】
請求項2~7のいずれかに記載のプリンタにおいて、
前記処理ステップの1つは、ユーザへメッセージを出力することを含むこと
を特徴とするプリンタ。
【請求項9】
請求項2~8のいずれかに記載のプリンタにおいて、
前記処理ステップの1つは、他の組織学研究室用消耗品(16)に対し前記目標印刷画像パターンの印刷を再実行することを含むこと
を特徴とするプリンタ。
【請求項10】
請求項9に記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、読み取った前記印刷画像(18)の前記画像信号に応じて及び/又は前記印刷画像(18)に関して決定された品質パラメータに応じて、他の組織学研究室用消耗品(16)に対する前記目標印刷画像パターンの印刷を再実行するための少なくとも1つの印刷パラメータを設定すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項11】
請求項10に記載のプリンタにおいて、
前記印刷パラメータは、インク又はトナー又は乾燥温度又は乾燥時間又は使用されるべきフォントサイズ又は使用されるべきフォントタイプに関するものであること
を特徴とするプリンタ。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、受信した前記印刷画像信号を、その都度、記憶装置(12)に記憶するか、又は、前記制御装置(8)は、受信した前記印刷画像信号を、関連する前記目標印刷画像パターンの画像信号と一緒に、その都度、記憶すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかに記載のプリンタにおいて、
該プリンタは、前記組織学研究室用消耗品(16)を搬送する搬送装置(3)を有すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項14】
請求項13に記載のプリンタにおいて、
該プリンタは、複数の印刷されるべき組織学研究室用消耗品(16)のための受容部を有し、前記搬送装置(3)は前記受容部から印刷されるべき組織学研究室用消耗品(16)を個別に取り出し、前記印刷装置(4)へ更に搬送すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項15】
請求項14に記載のプリンタにおいて、
前記搬送装置(3)は、前記印刷装置(4)によって印刷された前記組織学研究室用消耗品(16)を、とりわけ取出装置(7)へ、更に搬送すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項16】
請求項15に記載のプリンタにおいて、
前記光学読取装置(13)は、夫々1つの印刷された組織学研究室用消耗品(16)の搬送中にその印刷画像(18)を読み取ること
を特徴とするプリンタ。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載のプリンタにおいて、
a. 前記印刷装置(4)は、画像又はバーコード又はQRコード(登録商標)又はロゴ又は文字列として構成された印刷画像(18)を前記組織学研究室用消耗品に印刷するよう構成されていること、及び/又は、
b. 前記光学読取装置(13)は、画像又はバーコード又はQRコード(登録商標)又はロゴ又は文字列として構成された印刷画像(18)を読み取るよう構成されかつ配置されていること
を特徴とするプリンタ。
【請求項18】
請求項1~17のいずれかに記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、連続的にログ(Protokoll)を記録すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項19】
請求項18に記載のプリンタにおいて、
前記制御装置(8)は、とりわけ連続的に、ログデータを、メモリに記憶する及び/又はインタフェースを介して出力する及び/又は出力装置に表示すること
を特徴とするプリンタ。
【請求項20】
請求項1~19のいずれかに記載のプリンタにおいて、
該プリンタは、インクジェットプリンタ又はレーザプリンタとして構成されていること
を特徴とするプリンタ。
【請求項21】
請求項1~20のいずれかに記載のプリンタにおいて、
該プリンタは、カセットプリンタ及び/又はスライドプリンタ及び/又はラベルプリンタ(Etikettendrucker)として構成されていること
を特徴とするプリンタ。
【請求項22】
請求項1~21のいずれかに記載のプリンタにおいて、
前記組織学研究室用消耗品(16)は、カセット(17)又はスライド(19)又はラベル(Etikett)であること
を特徴とするプリンタ。
【請求項23】
請求項1~22のいずれかに記載のプリンタと、前記プリンタからログデータを受信する上位コンピュータとを有する組織学研究室システム。
【請求項24】
請求項23に記載の組織学研究室システムにおいて、
a. 前記上位コンピュータは、他のプリンタ及び/又は他の研究室機器の更なるログデータを受信すること、又は、
b. 前記上位コンピュータは、他のプリンタ及び/又は他の研究室機器の更なるログデータを受信し、かつ、その都度、同じサンプルに関する前記ログデータと前記更なるログデータを互いに関連付けかつ一緒に記憶し及び/又は更に処理すること
を特徴とする組織学研究室システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を受信するよう構成された制御装置と、光学読取装置とを有する、組織学研究室用消耗品に印刷するためのプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
患者から採取された組織学的サンプルは、これらが、例えば顕微鏡を用いて、検査できる状態になる前に、組織学研究室の種々の処理ステーションにおいて複数の処理ステップを通過する。
【0003】
組織学的サンプルに対する処理の目的は、大抵は、そのサンプルをミクロトームで薄切片に切断可能な状態にすることである。この処理は、複数の処理ステーションにおいて実行される。切断可能性は、例えば、複数の連続する処理ステップにおいて、機械的に安定化させる媒体が組織に導入される(浸透させる)ことによって達成され得る。この場合、サンプルは、大抵、複数の処理ステーションを通過する。例えば、多種多様な様態における切断ステーション、固定ステーション、脱水ステーション、洗浄ステーション、浸透ステーション、包埋ステーション又はミクロトーム(切断ステーション)の形の処理ステーションが知られている。固定、脱水、洗浄及び浸透工程は、例えば、単一の機器の内部空間(Retorte)において連続的に実行され得る。
【0004】
例えば患者から採取された組織は、切断ステーションにおいて切断されて個々のサンプルとなる。サンプルは、大抵、カセットに入れられ、固定ステーションへ移される。患者から組織を採取した後は、細胞の酸素供給は停止され、その結果、細胞死へと至るため、サンプルの固定が必要である。まず、細胞の膨潤を観察することができ、更に、タンパク質変性、自己融解、そしてその後、細菌消化が起こる。このような損傷を防ぐため、固定ステーションにおいて、採取されたサンプルの固定が、例えばホルマリンのような固定剤を用いて実行される。
【0005】
固定ステーションでの処理の後、脱水ステーションにおいてサンプルの脱水が行われる。サンプルの脱水は、その後の浸透及び包埋のプロセスを可能にするために必要である。固定剤、とりわけホルマリンは、大抵、水性媒体であるのに対し、使用されるべき浸透剤又は包埋剤、とりわけパラフィンは大抵は水と混合可能でない媒体であるため、サンプルを更に処理する前にサンプルの脱水を脱水ステーションにおいて実行しなければならない。サンプルの脱水は、例えばエタノールのような脱水剤を用いて実行される。
【0006】
サンプルは、浸透ステーションに移される前に、更に洗浄される。サンプルの組織中のアルコールはパラフィンと混合可能ではないため、洗浄は必要である。従って、アルコールを浸透プロセスの前に組織から除去し、パラフィンと混合可能なキシレン(キシロール)のような試薬で置換しなければならない。洗浄ステーションで処理された後、サンプルは浸透ステーションへ移される。浸透ステーションでは、大抵はその後に使用される包埋剤に対応する浸透剤が、サンプルの空隙が満たされるまで導入される。浸透剤の導入により、サンプルを機械的に安定させることができる。
【0007】
サンプルは、浸透ステーションで処理された後、包埋ステーションで処理される。包埋ステーションでは、組織学的サンプルは、例えばパラフィン又はワックスのような包埋剤中に包埋される。実用上、概念「包埋(einbetten)」は、二重の意味で使用される。一方では、この概念は、上記の浸透ステーションで実行される「浸透(infiltrieren)」の同義語として使用され、他方では、この概念は、包埋ステーションで実行される「ブロック化(Einblocken)」についても使用される。
【0008】
包埋のために、サンプルはカセットから取り出され、包埋剤で満たされる型(Formen)、いわゆるモールド(Molds)に、カセットと一緒に置かれる。その後、包埋剤が硬化できるように、冷却が実行される。冷却時には、型(モールド)は大抵は包埋ステーションの冷却プレートに載置される。その結果、サンプルがカセットに定置的に固定されている包埋ブロックが得られる。包埋剤の硬化後、カセットはミクロトームに締付固定され、サンプルはミクロトームで切断されて個々のサンプル薄切片となることができ、これらの薄切片はスライド(試料支持体)上に載置され、次のステップにおいて染色され、顕微鏡で検査されることができる。
【0009】
この処理シーケンスにおいては、とりわけ、サンプルないしサンプル切片と患者が常に関係付け(対応付け)可能であることが保証されることが必要である。このため、組織学研究室では特別なプリンタが使用される。このプリンタは、サンプルが格納されるべきカセット及び/又はサンプル切片が載置されるスライド及び/又は組織学研究室用消耗品(組織学研究室で用いられる消耗品)のラベル、とりわけ粘着ラベルに、とりわけ患者に関するデータを印刷可能にするものである。この場合、印字が十分に正確かつ十分に耐久性をもって読み取り可能であることが非常に重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】EP 1 245 395 A2
【特許文献2】US 2019/0105021 A1
【特許文献3】US 2019/0324048 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
EP 1 245 395 A2には、組織学標本用のプラスチックカセット及び/又は顕微観察用薄切片用スライドに印刷するための方法及び装置が記載されている。該装置は、印刷装置を制御するためのコンピュータ装置を有する。印刷装置は、カセット及び/又はスライドに印刷するためのインクジェットプリンタを含む。インクは、温風乾燥機によって予備乾燥され、フラッシュ装置によって完全に乾燥される。
【0012】
複数の組織カセットの配列の中にある組織カセット上の識別子を同定するためのシステムが、US 2019/0105021 A1から知られている。該システムは、個々の組織カセット上の識別子又は配列中の複数の組織カセットの画像を自動的に検出するセンサを有する。このシステムは、識別子と組織処理ログを照合することができるプロセッサを含むことができる。
【0013】
US 2019/0324048 A1は、スライドに2つのバーコードを印刷するスライド(用)プリンタを記載している。第1のバーコードは、コントロール(対照)組織サンプルについてのものであるのに対し、第2のバーコードは患者組織サンプルについてのものである。スライドプリンタは、当該スライドプリンタ自身が既に印刷していた第1のバーコードを読み取ることが可能なバーコードリーダを含む。
【0014】
本発明の課題は、組織学的サンプルの処理の際にプロセスフローの信頼性(ないし確実性)を高める、組織学研究室用消耗品の印刷のためのプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題は、組織学研究室用消耗品に印刷するための[印刷装置を有する]プリンタによって解決される。
前記光学読取装置は、前記印刷装置によって組織学研究室用消耗品に印刷された印刷画像を読み取り、読み取った前記印刷画像に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号を生成し、及び、前記印刷画像信号を前記制御装置へ送信し、
前記制御装置は、前記光学読取装置から受信した印刷画像信号を、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号との比較によって評価し、前記印刷画像に関する少なくとも1つの品質パラメータを決定すること
を特徴とする
【発明を実施するための形態】
【0016】
【0017】
本発明は、(所与の)組織学研究室用消耗品と特定のサンプルないし特定の患者との関係付け(ないし対応付け)が、夫々の印刷が適正に(瑕疵なく:einwandfrei)実行されたか否かをチェック(検査)することによって、保証(ないし確保)されるという非常に特別な利点を有する。かくして、印刷画像の読取りが、後続の処理ステップ中のサンプルの処理の際に、機械式に(自動的に)及び/又は人間によって常に確実に(高信頼性を以って)実行可能であることが保証される。
【0018】
本発明は、人間及び/又は機械(自動装置)による後続の読み取りに十分な品質で印刷が実行されたか否か認識(判断)することを可能にする。例えば、印刷が不鮮明である及び/又はぼやけていることが明らかになれば、例えば警告通知が出力されることができる。代替的に又は追加的に、例えば、不完全に(不良に)印刷された組織学研究室用消耗品を排除(除去)し、他の組織学研究室用消耗品への所望の印刷画像の印刷を再実行すること、したがって、エラーのある印刷画像(不良印刷画像)を有する組織学研究室用消耗品を適切な(所期の目的に適った)印刷画像を有する他の組織学研究室用消耗品によって置換することも可能である。
【0019】
プリンタが印刷する印刷画像は、単色であるか又は代替的に多色でも可能である。
【0020】
制御装置は、光学読取装置から受信した印刷画像信号を評価するが、これは、少なくとも、受信した印刷画像信号と、関連する目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号との比較を含む。とりわけ、有利には、制御装置は、光学読取装置から受信した印刷画像信号と目標印刷画像パターンの画像信号を画像解析によって及び/又はパターン認識によって比較することが可能である。
【0021】
プリンタは、平文又は暗号化された形式でとりわけ患者データを含むことが可能な目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を、例えばプリンタが直接又はネットワークを介して接続されている上位コンピュータから、受信することができる。
【0022】
好ましくは、制御装置は、夫々の目標印刷画像パターンと可及的に同じ印刷画像が夫々の組織学研究室用消耗品に印刷されるよう、プリンタの印刷装置を制御する。
【0023】
制御装置は、印刷画像に関する少なくとも1つの品質パラメータを決定する。品質パラメータは、とりわけ、印刷画像の鮮明さ及び/又は印刷画像のコントラスト及び/又は印刷画像の印刷解像度及び/又は印刷画像の1つ又は複数の色の正確性(精度:Exaktheit)及び/又は印刷画像の1つ又は複数の色の恒常性(Konstanz)及び/又は印刷画像のカラーグラデーション(Farbverlauf)及び/又は組織学研究室用消耗品における印刷画像の位置に関するものであり得る。品質パラメータは、とりわけ、組織学研究室用消耗品における印刷画像の有無に関するものでもあり得る。印刷が全く実行されなかったことが判明すれば、例えば、警告通知が出力されること及び/又は印刷装置の、とりわけインク又はトナーを含む充填スタンドの検査、とりわけ自動検査が実行されることが可能である。
【0024】
制御装置は、光学読取装置から受信した印刷画像信号を、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号との比較によって評価する。評価結果に応じて、制御装置は、プリンタの内部における組織学研究室用消耗品の更なる処理のための少なくとも1つの処理ステップを設定する。
【0025】
少なくとも1つの処理ステップの設定は必ずしも最終的(abschliessend)ではない。例えば、制御装置は、処理ステップとして、まず、ユーザの入力が要求されることを設定することができる。そして、制御装置は、入力を受け取った後かつユーザによる決定に応じて、更なる処理ステップを設定することができる。
【0026】
ユーザの入力の要求は、とりわけ、印刷が実行されなかったこと又は適正に実行されなかったことが確認されたときに実行することができる。この場合、例えば、ユーザは、組織学研究室用消耗品を観察して、それを取り除くか又は他の組織学研究室用消耗品に目標印刷画像パターンの印刷再実行をすることが可能である。
【0027】
プリンタは、ユーザが入力を行うことができるキー又はキーパッド及び/又は他の入力装置を有することができる。代替的に又は追加的に、プリンタが直接又はネットワークを介して接続されているコンピュータを介して入力を行うことも可能である。制御装置は、入力を評価し、そして、入力の内容に応じて、既に設定された処理ステップを取消すこと及び/又は組織学研究室用消耗品の更なる処理のための少なくとも1つの更なる処理ステップを設定することも可能である。
【0028】
極めて格別に有利な一実施形態では、制御装置は、入力が予期される組織学研究室用消耗品の更なる処理を入力が実行されるまで停止し、その代わりに、少なくとも1つの他の組織学研究室用消耗品の処理を開始又は継続することができる。この実施形態は、複数の組織学研究室用消耗品の印刷に利用可能な時間が常に利用されるという非常に特別な利点を有する。とりわけ、有利には、入力が予期される組織学研究室用消耗品が一時的に除外され、待機位置に移されることが可能になる。要求された入力が実行されると直ぐに、組織学研究室用消耗品は待機位置から引き戻され、そして、とりわけ実行された入力に応じて、更に処理されるか、又は、好ましくは新たな(他の)組織学研究室用消耗品に対する印刷の再実行の都合を考慮して、廃棄される。
【0029】
複数の処理ステップの1つは、ユーザへメッセージを出力することを含むことが可能である。例えば、本発明によるプリンタは、制御装置が高品質の印刷画像が印刷(適用)されたことを確認した場合、制御装置が全てが正常である旨のメッセージを出力するよう、構成されることができる。同様に、制御装置が品質的に十分に良好な印刷が実行されなかったことを認識した場合、警告通知が出力されることも可能である。
【0030】
極めて格別に有利な一実施形態では、制御装置は、読み取った印刷画像の画像信号に応じて及び/又は印刷(印刷画像)に関して決定された品質パラメータに応じて、他の組織学研究室用消耗品に対する目標印刷画像パターンの印刷の再実行のための少なくとも1つの印刷パラメータを設定する。この実施形態では、他の組織学研究室用消耗品に対する新たな印刷は、新たな不良印刷を回避するために、有利には少なくとも1つの修正された印刷パラメータを用いて実行される。制御装置は、好ましくは、以前に実行された不良印刷において確認されたエラー又は確認されたタイプのエラーに関して特別に(特異的に)、その印刷パラメータ(又は複数の印刷パラメータ)を変更する。印刷パラメータは、例えば、インク、とりわけインクの種類、又はトナー、とりわけトナーの種類、又は乾燥温度又は乾燥時間又は使用されるべきフォントサイズ又は使用されるべきフォントタイプに関するものとすることができる。例えば、制御装置は、新たな印刷のために、プリンタの他のインクリザーバからの他のインク及び/又は他の乾燥時間を選択することが可能である。
【0031】
特別な一実施形態では、制御装置は、受信した印刷画像信号をその都度記憶装置に記憶する。とりわけ、有利には、制御装置は、受信した印刷画像信号を夫々関連する目標印刷画像パターンの画像信号と一緒に記憶することが可能である。このようにして、後の時点においても、とりわけ機械式に(自動的に)又はユーザによって、印刷画像は目標印刷画像パターンと比較されることができる。
【0032】
プリンタは、組織学研究室用消耗品を搬送する搬送装置を有することができる。とりわけ、プリンタは、複数の印刷されるべき組織学研究室用消耗品のための、とりわけ材料供給部の形での、受容部を有することが可能であり、該受容部から、搬送装置は、印刷されるべき組織学研究室用消耗品を、とりわけ個別に、取り出して印刷装置へ更に搬送することができる。
【0033】
格別に有利な一実施形態では、搬送装置は、印刷装置によって印刷された組織学研究室用消耗品を取出装置へと更に搬送し、印刷された組織学研究室用消耗品は、とりわけ印刷された更なる組織学研究室用消耗品(複数)と一緒に、取出装置から除去されることができる。この実施形態では、とりわけ有利には、光学読取装置は、夫々1つの印刷された組織学研究室用消耗品の搬送中にその印刷画像を読み取ることができる。これは、印刷画像の読み取りが、プリンタの内部における処理シーケンス全体が遅延されないように、時間的に寄生的に(parasitaer)(デッドタイムにおいて)実行可能であるという特別な利点を有する。
【0034】
印刷装置は、とりわけ、画像又はバーコード又はQRコード(登録商標)又はロゴ又は文字列として構成された印刷画像を組織学研究室用消耗品に印刷する(適用する)よう、構成されることができる。同様に、光学読取装置は、好ましくは、組織学研究室用消耗品の画像又はバーコード又はQRコード又はロゴ又は文字列として構成された印刷画像を読み取るよう、構成されかつ配置されている。
【0035】
極めて格別に有利な一実施形態では、制御装置はログ(Protokoll)を取る(記録する)。とりわけ、有利には、個別に導入(装填)される組織学研究室用消耗品の各々について、読み取った印刷画像が評価できたか否か及び/又は読み取った印刷画像がエラーフリーであるか否かについてログを取ることができる。ログは、とりわけ、読み取った印刷画像の画像データ及び/又は実行された印刷に関する印刷パラメータを含むことができる。更に、ログは、夫々の組織学研究室用消耗品の処理の時点に関する情報及び/又は関係付けられた患者に関する情報及び/又は使用した印刷媒体のロット番号(Chargennummer)及び/又は使用した組織学研究室用消耗品のロット番号を含むことができる。
【0036】
好ましくは、制御装置は、ログデータをメモリ(記憶装置)に連続的に(常時的に)記録(記憶)し及び/又はログデータをインタフェースを介して出力する。代替的に又は追加的に、制御装置は、ログデータを出力装置、例えばプリンタのディスプレイに表示すること、とりわけ連続的に(常時的に)表示することも可能である。
【0037】
極めて格別に有利な一実施形態では、ログデータは、上位コンピュータへ送信され、そこで記憶及び/又は更に処理される。
【0038】
とりわけ-及び独立の発明思想によれば-、有利には、上位コンピュータは、他のプリンタ及び/又は他の研究室機器の更なるログデータを受信すること、及び、それらを、とりわけプリンタのログデータと一緒に、記憶し及び/又は更に処理することが可能である。極めて一般的に及び独立の発明思想に応じ、本発明によるプリンタのログデータ及び/又は他の研究室機器の更なるログデータを受信、記憶及び/又は更なる処理をする上位コンピュータを含む組織学研究室用システムは、とりわけ有利である。
【0039】
好ましくは、同じサンプルに関するログデータと更なるログデータは、上位コンピュータによって、互いに関係付けられ、一緒に記憶され及び/又は更に処理される。とりわけ、そのため、プリンタから送信されたログデータと他のプリンタ及び/又は研究室機器の更なるログデータを含む上位ログが、上位コンピュータによって、とりわけサンプル特異的に、作成されることが可能になる。上位ログは、好ましくは、組織学研究室における(1つの)サンプルの処理の際の全ての処理工程に関するデータを含むことができる。その限りにおいて、上位ログは、とりわけ、ログデータと、切断ステーションから顕微鏡による診断に至るまでのサンプルの処理を含む更なるログデータを含むことができる。尤も、上位ログは、ログデータと、(1つの)サンプルのそのような処理シーケンスの一部分についての更なるログデータを含むことも可能である。
【0040】
一変形形態では、ログの記録は、問題があると認識された場合に限って、とりわけ印刷画像の品質が十分ではない場合に限って実行される。
【0041】
とりわけ、複数の処理ステップの1つは、読み取った印刷画像の画像信号を記憶すること及び/又は組織学研究室用消耗品について制御装置によって決定された情報を記憶することを含むことができる。これは、とりわけ、上記のログにおける相応のデータの記録(記憶)の実行という方法で、実行可能である。
【0042】
本発明によるプリンタによって印刷されるべき組織学研究室用消耗品は、とりわけ、少なくとも1つの組織学的サンプルが格納されているか又は格納されることが望まれるカセット、又はサンプル片が載置されているか又は載置されることが望まれるスライド、又は組織学研究室用消耗品のラベル、とりわけ粘着ラベルであり得る。好ましくは、プリンタは、上述の種類の組織学研究室用消耗品(複数)の少なくとも1つの組織学研究室用消耗品に印刷画像を付与するよう、構成されかつ設定されている。その限りにおいて、プリンタは、とりわけ、カセット(用)プリンタ及び/又はスライド(用)プリンタ及び/又はラベル(用)プリンタとして構成されることが可能である。
【0043】
本発明によるプリンタは、とりわけ、インクジェットプリンタ又はレーザプリンタとして構成可能である。
【0044】
独立の一発明思想によれば、組織学研究室用消耗品に印刷するための印刷装置を有するプリンタであって、印刷装置によって組織学研究室用消耗品に印刷された印刷画像(Aufdruck)を読み取り、読み取った印刷画像に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号を生成し、印刷画像信号をプリンタの制御装置へ送信する光学読取装置を含むプリンタは、格別に有利である。該プリンタは、上記の及び/又は特許請求の範囲に記載された更なる特徴(複数)の1つ又は複数を有することができる。
【0045】
本発明の対象は、図面に例示的にかつ概略的に示されており、以下において図面を参照して説明される。なお、同じ又は同じ機能を有する構成要素は、異なる実施例においても、大抵は、同じ図面参照符号が付記されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図3】本発明による一プリンタの第3実施例の詳細。
【
図4】本発明による一プリンタの第4実施例の詳細。
【実施例】
【0047】
図1は、材料供給部1を有する本発明による一プリンタの第1実施例を示す。材料供給部1は、例えばカセット17又はスライド19又はラベル(Etiketten)のような(
図1においては不可視の)印刷されるべき組織学研究室用消耗品16のための複数のスタックマガジン2を含む。材料供給部1には、組織学研究室用消耗品16を夫々順次的に材料供給部1から印刷装置4へと搬送する搬送装置3が割り当てられている。印刷装置4は、例えば、インクジェットプリンタを含むことができる。印刷された組織学研究室用消耗品16は、搬送装置3によって温風乾燥装置5へ運ばれ、そこで予備乾燥される。次に、組織学研究室用消耗品16は、赤外線及び/又はUV放射線で熱を供給することによってインクを完全に乾燥するフラッシュ装置6へ運ばれる。このようにして処理された組織学研究室用消耗品16は、その後、取出装置7へと更に運ばれる。
【0048】
制御装置8は、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を受信し、目標印刷画像パターンと可及的に同じ印刷画像を組織学研究室用消耗品16に印刷(印字を含む)するように印刷装置4を相応に制御するよう、構成されている。
【0049】
制御装置8は、プリンタをコンピュータネットワークに接続するための又はコンピュータに直接接続するためのインタフェース9を有する。制御装置8は、例えばプリンタがインタフェース9によって接続されている上位コンピュータ(
図1に不図示)から、平文又は暗号化された形式でとりわけ患者データを含み得る目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を受信する。
【0050】
プリンタは、印刷装置4によって組織学研究室用消耗品16に印刷された印刷画像18を読み取り、読み取った印刷画像18に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号を生成する光学読取装置13(
図1に不図示)を有する。印刷画像信号は、プリンタの制御装置8へ送信される。制御装置8は、光学読取装置13から受信した印刷画像信号を、目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号との比較によって評価し、印刷画像18に関する少なくとも1つの品質パラメータを決定する(求める)。品質パラメータは、ユーザに表示されること及び/又はプリンタの内部での組織学研究室用消耗品16の更なる処理のための処理ステップを設定するために使用されることが可能である。
【0051】
制御装置8は、更に、メッセージをユーザに対し出力可能にするディスプレイ10を有する。とりわけ、ディスプレイ10は、ユーザの入力を要求するためにも使用可能であり、ユーザは、例えば、キーパッドとして構成可能な入力装置11を介して入力を行うことができる。ディスプレイ10は、例えば、光学読取装置によって読み取られた印刷画像18に関する情報及び/又は読み取られた印刷画像18に関する評価結果を連続的に(常時的に)表示するためにも使用可能である。
【0052】
制御装置8は記憶装置12を含み、制御装置8は、その都度受信した印刷画像信号を、夫々関連する目標印刷画像パターンの画像信号と一緒に記憶装置12に記憶する。とりわけ、記憶装置12には、好ましくは、インタフェース9を介して接続されたコンピュータへ更に送信可能な及び/又はディスプレイ10に表示可能なログが記憶されることができる。
【0053】
図2は、本発明による一プリンタの第2実施例を模式的に示す。
【0054】
プリンタは、例えばカセット17又はスライド19のような印刷されるべき組織学研究室用消耗品16を収容することができる材料供給部1を有する。
【0055】
プリンタは、更に、組織学研究室用消耗品16を夫々順次的に材料供給部1から印刷装置4へと搬送する搬送装置3を有する。搬送装置3は、更に、印刷装置4によって印刷された組織学研究室用消耗品16を取出装置7へと更に搬送し、そして、印刷された組織学研究室用消耗品16は取出装置7から取り出される(排出される)ことができる。
【0056】
プリンタは、更に、印刷装置4によって組織学研究室用消耗品16に印刷された印刷画像18を、この組織学研究室用消耗品16が印刷装置4から運び去られる間に、読み取る光学読取装置13を有する。光学読取装置13は、読み取った印刷画像18に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号を生成し、この印刷画像信号を制御装置8へ送信する。制御装置8は、プリンタをコンピュータネットワークに接続するための又はコンピュータに直接接続するためのインタフェース9を有する。
【0057】
制御装置8は、データを受信し及び/又は制御命令を出力するために、データケーブル14によって、材料供給部1、搬送装置3及び印刷装置4に接続されている。
【0058】
制御装置8は、光学読取装置13から受信した印刷画像信号を評価する。これは、受信した印刷画像信号と、関連する目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号との比較によって実行される。プリンタの制御装置8は、当該プリンタがインタフェース9によって接続されている上位コンピュータ(
図2には不図示)から、平文又は暗号化された形式でとりわけ患者データを含み得る目標印刷画像パターンのアナログ又はデジタル画像信号を受信する。とりわけ、有利には、制御装置8は、目標印刷画像パターンと可及的に同じ印刷画像18を組織学研究室用消耗品に夫々印刷するよう、印刷装置4を相応に制御することが可能である。
【0059】
評価の結果、夫々の組織学研究室用消耗品16に印刷された印刷画像18に誤りがない(不良でないないしエラーフリーである)ことが判明した場合、制御装置8は、組織学研究室用消耗品16が取出装置7に搬送されるよう、搬送装置3を制御する。
【0060】
評価の結果、夫々の組織学研究室用消耗品16に印刷された印刷画像18がエラーフリーではないことが判明した場合、その組織学研究室用消耗品16は排除される。この場合、制御装置8は、その組織学研究室用消耗品16が更なる取出装置20へ搬送されるよう、搬送装置3を制御し、ユーザは、不良印刷された組織学研究室用消耗品16を、とりわけその後に廃棄するために、更なる取出装置20から取り出すことができる。
【0061】
図3は、搬送装置3を有する本発明による一プリンタの第3実施例の詳細を示す。搬送装置3は、印刷装置4(
図3には不図示)において印刷画像が付された組織学研究室用消耗品16を更に搬送する。搬送装置3は、載置された組織学研究室用消耗品16、即ちカセット17を搬送するコンベアベルト15を有する。
【0062】
プリンタは、例えばデジタルカメラとして構成可能な光学読取装置13を含む。光学読取装置13は、データケーブル14を介して制御装置8(
図3には不図示)に接続されている。光学読取装置13は、そのそばを通過する各組織学研究室用消耗品16の印刷画像18を読み取り、読み取った印刷画像18に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号をデータケーブル14を介して制御装置8へ更に送信する。
【0063】
図4は、搬送装置3を有する本発明による一プリンタの第4実施例の詳細を示す。搬送装置3は、印刷装置4(
図4には不図示)において印刷画像18が印刷された組織学研究室用消耗品16を更に搬送する。搬送装置3は、載置された組織学研究室用消耗品16、即ちスライド19を搬送するコンベアベルト15を有する。
【0064】
プリンタは、例えばデジタルカメラとして構成可能な光学読取装置13を含む。光学読取装置13は、データケーブル14を介して制御装置8(
図4には不図示)に接続されている。光学読取装置13は、そのそばを通過する各組織学研究室用消耗品16の印刷画像18を読み取り、読み取った印刷画像18に関するアナログ又はデジタル印刷画像信号をデータケーブル14を介して制御装置8へ更に送信する。
【0065】
【符号の説明】
【0066】
1 材料供給部
2 スタックマガジン
3 搬送装置
4 印刷装置
5 温風乾燥装置
6 フラッシュ装置
7 取出装置
8 制御装置
9 インタフェース
10 ディスプレイ
11 入力装置
12 記憶装置
13 光学読取装置
14 データケーブル
15 コンベアベルト
16 組織学研究室用消耗品
17 カセット
18 印刷画像(Aufdruck)
19 スライド(試料支持体)
20 更なる取出装置
【国際調査報告】