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▶ エアロテック パワー プロプライエタリ リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(54)【発明の名称】改善されたスポーツ用品
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20220915BHJP
   A63B 60/04 20150101ALI20220915BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20220915BHJP
【FI】
A63B53/04 A
A63B60/04
A63B102:32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022503787
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 AU2020050743
(87)【国際公開番号】W WO2021012002
(87)【国際公開日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】2019902565
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(31)【優先権主張番号】2019903968
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522023587
【氏名又は名称】エアロテック パワー プロプライエタリ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(74)【代理人】
【識別番号】100217467
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴崎 一磨
(72)【発明者】
【氏名】ケント、キャメロン
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA02
2C002CH01
2C002CH06
2C002CH08
2C002LL01
(57)【要約】
ゴルフクラブを含む、空気力学が改良されたスポーツ用品が提供されている。ゴルフクラブはヘッドを含み、ヘッドは、使用者がスイングしたときヘッドの抗力を減らすように構成される複数のディンプル、及びヘッドに画定されるチャンバであって、ゴルフクラブ用ヘッドのバランスを調整するためにチャンバ内で移動可能な1つまたは複数の重りを含む、チャンバを含む。可動の重りにより、空力効率の向上に伴うゴルフクラブの特性の変化を補正するための調整を行うことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドを含むゴルフクラブであって、
使用者がスイングしたとき前記ヘッドの抗力を減らすように構成される複数のディンプル、及び
前記ヘッドに画定されるチャンバであって、前記ゴルフクラブ用ヘッドのバランスを調整するために前記チャンバ内で移動可能な1つまたは複数の重りを含む、前記チャンバを含む、ゴルフクラブ。
【請求項2】
前記ディンプルが球形のディンプルまたは六角形のディンプルを含む、請求項2に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項3】
前記ディンプルは、深さが約0.01mmから1.5mmの間であり、直径が約0.5mmから3mmの間である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項4】
前記ディンプルの1つまたは複数は、前記ゴルフクラブ用ヘッドの打撃面に配置されるが、前記打撃面で打たれたゴルフボールに影響を及ぼさないように構成される、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項5】
前記打撃面が複数の細長い溝を含み、前記ディンプルの少なくともいくつかが隣接する溝の間に配置されている、請求項4に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項6】
前記ディンプルは、第1のディンプル及び第2のディンプルを含み、前記第1のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、前記第2のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、前記第1のディンプルはサイズ及び形状の少なくとも1つが前記第2のディンプルとは異なる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項7】
前記ディンプルの少なくともいくつかが列に配置され、前記列が前記ゴルフクラブのエッジに平行または垂直である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項8】
前記ヘッドの表面の少なくとも50%はディンプルで覆われている、請求項2に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項9】
前記重りは、前記ゴルフクラブの前記ヘッドの外側から位置を調整できる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項10】
前記チャンバは、前記ゴルフクラブの打撃面に実質的に垂直な方向に細長く、前記チャンバは、断面が実質的に均一である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項11】
ばねなどの付勢部材を用いて前記クラブの前面に対して付勢された1つまたは複数の重りを含む、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項12】
前記ゴルフクラブがボールを打つときに前記1つまたは複数の重りが前記チャンバ内で部分的に移動して、前記クラブがボールを打つときにピンと鳴る音を生成することができる、請求項11に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項13】
前記チャンバ内の重りと係合するように構成されたねじ付きロッドを含み、これにより、前記重りが、前記ねじ付きロッドの回転を通じて前記チャンバの長さに沿って移動することができる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項14】
前記チャンバは円筒形のチャンバを含み、前記1つ以上の重りは円盤状である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項15】
前記チャンバが前記ゴルフクラブ用ヘッドの中央に配置されている、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項16】
前記チャンバは、1つまたは複数のアーム及び前記ゴルフクラブ用ヘッドの内面によって支えられる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項17】
前記ゴルフクラブ用ヘッドの表面に画定されたチャネルを含み、この場合、前記ディンプルの少なくともサブセットが前記チャネルに画定されている、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項18】
前記チャネルが前記ゴルフクラブ用ヘッドのクラウン上に画定されている、請求項17に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項19】
前記チャネルが先細になっている、請求項17に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項20】
前記チャネルが複数のチャネルを含む、請求項17に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラブ、ラケット、バット及びスティックを含む改良されたスポーツ用品、ならびにオートバイや自転車のヘルメットなどのヘルメットに関する。特に、排他的ではないが、本発明は、改良されたゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブをスイングするとき、クラブのヘッドはかなりの速度で空気中を移動し、その結果、かなりの風の抵抗を受ける。特に、抗力がゴルフクラブ用ヘッドの動きと反対の方向に作用し、最終的にスイングの速度を低下させる。
【0003】
平均的な男性ゴルファーの場合、ドライバーのヘッドは最高95mph/152km/hで移動し、ロングドライブのプロの場合、ヘッドは最高150mph/241km/hで移動し得る。これらの速度では、風の抵抗がゴルファーの体に大きな抵抗を引き起こし、それにより怪我をする可能性がある。さらに、抗力はクラブ用ヘッドの速度を低下させ、これは、ボールの移動距離の減少に相当する。
【0004】
ゴルフクラブ用ヘッドの周りの空気の流れを改善し、それによってスイングをしている最中のヘッドの抗力を減らすために、多くの試みがなされてきた。当初、ゴルフクラブ用ヘッドには空気力学的形状が与えられ、多くの場合断面が涙滴型であった。そのようなゴルフクラブ用ヘッドの問題は、それらが依然として著しい耐風性を生み出していたことである。
【0005】
最近では、空洞(切欠き)を使用して、ゴルフクラブ用ヘッドの後ろで発生する渦を壊し、抗力を低減した。空洞(切欠き)は一般に数センチメートルのサイズであり、様々な形をとることがある。そのような空洞(切欠き)の使用に関する問題は、それらのサイズのために、クラブ用ヘッドの形状及び全体積の変更を含むゴルフクラブ用ヘッドの特性を大幅に変更し、ゴルフクラブの視覚的魅力を低下させることである。
【0006】
そのような空洞(切欠き)の使用に関するさらなる問題は、全米ゴルフ協会(USGA)がゴルフクラブ用ヘッドにおける空洞(切欠き)の存在に関して、非常に厳格であるということである。そのため、USGA規格への準拠を維持しながら、抗力の観点から空洞(切欠き)を目的の位置に配置することはできない。
【0007】
ゴルフクラブのさらなる問題は、スイング中のヘッドの抗力がクラブを曲げさせることであり、これはボールを打つときに有益なものである。ゴルフクラブのヘッドの抗力を大幅に減らすと、クラブの屈曲の仕方などの、ゴルフクラブの特性が変化し、順次ヘッドがボールを打つ様式に影響を与える。このように、ゴルフクラブ用ヘッドの空気力学を変えることは複雑であり、ゴルフクラブ全体に影響を及ぼす。
【0008】
従来技術のゴルフクラブに関するさらに別の問題は、一般にそれらが固定された構造を有し、容易に適合できないことである。その結果、プロが、ゴルファーが自分のニーズに合わせてクラブのセットを選択して適合するのを補助するフィッティングクリニックが設けられる。フィッティングクリニックは、ゴルファーがクラブのセットを選択するのを助けるのに優れているが、クラブは通常、ゴルファーのスキル、スイングの速度、及びニーズが変化したときであっても、フィッティング後静止したままである。
【0009】
クラブ、ラケット、バット、スティックなど、他の種類のスポーツ用品の空気力学を変えるために、多くの試みがなされてきた。例えば、テニス、スカッシュ、バドミントンのラケット、野球のバット、ホッケースティックなどが高速で空気中でスイングされ、上記のゴルフクラブと同様の問題に直面している。
【0010】
同様に、ヘルメットは頻繁に高速で空気中を移動するため、同様の問題に直面する。ヘルメットのさらなる問題は、クールで快適なヘルメットを所持したいという願望が空気力学と直接対立していることである。さらに、空気の流れが良いヘルメット(大きな穴のある自転車用ヘルメットなど)は、空気力学が不十分であることに加えて、ライダーの頭部が濡れるため、雨の中での使用には適していない。オートバイのヘルメットのように一般的に閉じているヘルメットは雨を防ぐのに優れているかもしれないが、ヘルメットの換気やバイザーの曇りに往々にして問題があり、ライダーにとって危険な状況を作り出す。
【0011】
そのため、クラブ、ラケット、バット、スティック、ヘルメットなどの改良されたスポーツ用品が明らかに必要とされている。
【0012】
先行技術の刊行物が本明細書で参照される場合、この参照は、その刊行物がオーストラリアまたは他のいずれかの国の技術における一般的な知識の一部を形成することを認めるものではないことを明確に理解されたい。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、クラブ、ラケット、バット、スティック及びヘルメットなどのスポーツ用品を対象とし、これらは、上記の欠点の少なくとも1つを少なくとも部分的に克服し得るか、または消費者に有用な選択または商業的選択を提供し得る。
【0014】
前述のことを考慮して、本発明は、一形態で、ヘッドを含むゴルフクラブに広く存在し、ヘッドは、
使用者がスイングしたときヘッドの抗力を減らすように構成される複数のディンプル、及び
ヘッドに画定されるチャンバであって、ゴルフクラブ用ヘッドのバランスを調整するためにチャンバ内で移動可能な1つまたは複数の重りを含む、チャンバを含む。
【0015】
有利なことに、ディンプルの使用は、ゴルフクラブ用ヘッドの空力効率を大幅に向上させ、それによってゴルフクラブを向上させる。可動の重りにより、空力効率の向上に伴うゴルフクラブの特性の変化を補正するための調整を行うことができる。
【0016】
好ましくは、ディンプルは球形のディンプルを含む。あるいは、ディンプルは六角形のディンプルを含む。
【0017】
ディンプルは、深さが約0.01mmから1.5mmの間であり、直径が約0.5mmから3mmの間であり得る。
【0018】
好ましくは、ディンプルは、本体の表面とディンプルとの間の接合部にグリップエッジを含まない。ディンプルは、約45度未満の角度で本体内に延びることができる。
【0019】
ディンプルの1つまたは複数は、ゴルフクラブ用ヘッドの打撃面に少なくとも部分的に配置され得るが、打撃面で打たれたゴルフボールに影響を及ぼさないように構成され得る。
【0020】
打撃面は、複数の細長い溝を含み得、ディンプルの少なくともいくつかは、隣接する溝の間に配置される。
【0021】
ディンプルは、第1のディンプル及び第2のディンプルを含み、第1のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、第2のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、第1のディンプルはサイズ及び形状の少なくとも1つが第2のディンプルとは異なり得る。
【0022】
ディンプルの少なくともいくつかが列に配置され得、列がゴルフクラブのエッジに平行または垂直である。
【0023】
ヘッドの表面の少なくとも50%はディンプルで覆われている可能性がある。
【0024】
重りは、ゴルフクラブ用ヘッドの外側から位置を調整できる場合がある。
【0025】
チャンバは、ゴルフクラブの打撃面に実質的に垂直な方向に細長い場合がある。チャンバは断面が実質的に均一である。
【0026】
ゴルフクラブ用ヘッドは、ばねなどのバイアス部材を用いてクラブの前面に対して付勢された1つまたは複数の重りを含むことができる。
【0027】
ゴルフクラブがボールを打つときに1つまたは複数の重りがチャンバ内で部分的に移動して、ピンと鳴る音を生成することが可能であり得る。
【0028】
ゴルフクラブ用ヘッドは、チャンバ内の重りと係合するように構成されたねじ付きロッドを含み得、これにより、重りが、ねじ付きロッドの回転を通じてチャンバの長さに沿って移動することができる。
【0029】
チャンバは円筒形のチャンバを含み得、1つ以上の重りは円盤状であり得る。
【0030】
チャンバは、ゴルフクラブ用ヘッドの中央に配置することができる。チャンバは、1つまたは複数のアーム及びゴルフクラブ用ヘッドの内面によって支えられ得る。
【0031】
ゴルフクラブ用ヘッドは、ゴルフクラブ用ヘッドの表面に画定されたチャネルを含み得、この場合、ディンプルの少なくともサブセットがチャネルに画定されている。
【0032】
チャネルは、ゴルフクラブ用ヘッドのクラウンに画定することができる。
【0033】
チャネルは先細になり得る。
【0034】
チャネルは、複数のチャネルを含み得る。チャネルは並列にすることができる。
【0035】
ディンプルは、乱流であり、スムーズに流れる空気がその上を移動できるようにする空気の境界層を作出し得る。ディンプルはまた、スイングされたときに本体後方の後流域のサイズを減少させ、それによって全体的な抗力を減少させ得る。
【0036】
ディンプルは、ゴルフクラブまたはゴルフクラブ用ヘッドのソール、ヒール、面、ホーゼル、クラウン、トウ、トップ、及びバックのうちの1つまたは複数に配置することができる。
【0037】
別の形態では、本発明は、ヘルメットの内側からヘルメットの外側への1つまたは複数の空気流路と、チャネルとを含むヘルメット内に広く存在し、チャネルは、空気の流れを誘導して空気流路に近接して低圧を作り出し、それによって空気流路を通してヘルメットから空気を引き出すように構成される。
【0038】
有利なことに、ヘルメットから空気を引き出すためのチャネルの使用は、空気力学的効率をもたらしながら換気をもたらすことを可能にする。
【0039】
チャネルは、ヘルメットの前部、及びヘルメットの後部の出口に開口部を含み得る。
【0040】
チャネルは、開口部に複数のディンプルを含み得る。チャネルは、チャネルの長さに沿った複数のディンプルを含み得る。
【0041】
チャネルは、少なくとも部分的に囲まれていてもよい。チャネルはヘルメットの上部を横切って延びる場合がある。
【0042】
チャネルは、低圧領域を作り出すように構成された狭い中央部分を含み得る。チャネルは、ベンチュリ効果を生成して、それによってヘルメットから空気を引き込むように構成することができる。
【0043】
チャネルは、空気流路を部分的に覆うように構成された複数のカバーを含むことができる。カバーは、逆カウル型のカバーを含み得る。カバーは、雨が空気流路に入るのを防ぐように適合させることができる。カバーは、空気流路の開口部の上方に配置することができる。
【0044】
空気流路は列状に配置することができる。
【0045】
空気流路は、管状の経路を含み得る。空気流路には、ヘルメットの内側に開いた溝が含まれる場合がある。
【0046】
空気流路は、ヘルメットのバイザーの周りから空気を抽出するように構成することができる。これにより、順次空気がバイザーの内面を循環し、それによりバイザーの曇りが減少する可能性がある。
【0047】
チャネルは、チャネルへの空気の流れの量を調整できるように構成された調整可能なカバーを含み得る。
【0048】
さらに別の形態では、本発明は、使用者によってスイングされるように適合されたスポーツ用品であって、1つまたは複数のチャネルを含む本体、及びチャネル内に画定された複数のディンプルを含むスポーツ用品に広く存在し、ディンプルとチャネルは、使用者がスイングしたときの本体の抗力を減少するように構成される。
【0049】
有利なことに、ディンプル及びチャネルは、スポーツ用品の形状を実質的に変えることなく抗力を減少させる。その結果、特定のスイングの速度でプレーヤーの体に与えられる抵抗が少なくなり、それによって怪我のリスクが減少する。あるいは、スイングの速度を上げることもできる。
【0050】
チャネルは、使用中の気流の方向に延びる場合がある。チャネルは、使用中の気流の方向に延びる中央チャネルと、使用中の気流の方向に延びることのない1つまたは複数の他のチャネルとを含み得る。
【0051】
好ましくは、スポーツ用品はハンドルを含む。好ましくは、スポーツ用品は、ボールまたは他のアイテム(例えば、パック)を打つように構成された打撃面を含む。
【0052】
好ましくは、スポーツ用品はゴルフクラブを含む。本体は、ゴルフクラブのヘッドを含むことができる。
【0053】
ディンプルは、スポーツ用品の打撃面に配置することができる。ディンプルは、打撃面で打たれたアイテム(例えば、ボールまたはパック)に影響を与えないように構成することができる。ゴルフクラブの場合、打撃面のディンプルは、ゴルフボールに影響を与えない(例えば、ゴルフボールにいずれの顕著な追加のスピンを与えない)ように構成することができる。
【0054】
ゴルフクラブの場合、打撃面は、複数の細長い溝を含み得、ディンプルの少なくとも一部は、隣接する溝の間に配置され得る。溝は平行であり得、ディンプルの少なくとも一部は、溝と平行である列を形成し得る。
【0055】
スポーツ用品は、スポーツ用品のバランスを調整するためにチャンバの内部で移動可能な1つまたは複数の重りを含むチャンバを含み得る。チャンバは、内部チャンバを含み得る。チャンバは、スポーツ用品のハンドルで画定することができる。
【0056】
ディンプルは、第1のディンプル及び第2のディンプルを含み、第1のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、第2のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、第1のディンプルはサイズ及び形状の少なくとも1つが第2のディンプルとは異なり得る。
【0057】
第1のディンプルは、スポーツ用品の第1の表面に配置することができ、第2のディンプルは、スポーツ用品の第2の表面に配置することができる。第1の表面は、スポーツ用品の打撃面を含み得、第2の表面は、スポーツ用品の非打撃面であり得る。
【0058】
スポーツ用品の本体またはその一部は、金属で形成されていてもよい。ディンプルは本体にキャストすることができる。ディンプルは、機械加工、プレス、または本体への刻印が可能である。本体は3D印刷されている場合がある。
【0059】
スポーツ用品の本体またはその一部は、樹脂、ポリカーボネート、複合材料、または他の任意の適切な材料で形成することができる。
【0060】
本体は一体に形成することができる。あるいは、本体は2つ以上の構成要素から形成され得る。例えば、本体は、その一部を覆う薄いポリカーボネートスリーブを有する金属で形成され得、この場合、表面の特徴の少なくともいくつかは、ポリカーボネートスリーブに画定される。
【0061】
さらに別の形態では、本発明は、ゴルフクラブの空気力学的効率を高めるために、ゴルフクラブのヘッドの少なくとも一部に取り付けてカバーするためのカバーに広く存在し、カバーはその外面に画定されたディンプルを含む。
【0062】
カバーは、ゴルフクラブの少なくとも1つの面をカバーするように適合させることができる。
【0063】
カバーはゴルフクラブにクリップで留めることができる。カバーは、接着剤を使用してゴルフクラブに接着することができる。
【0064】
本明細書に記載されている特徴のいずれかは、本発明の範囲内で本明細書に記載されている他の特徴のいずれか1つまたは複数と任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0065】
本明細書における先行技術への言及は、先行技術が一般的な一般知識の一部を形成することの承認またはいかなる形式の示唆としても解釈されるものではなく、また解釈されるべきではない。
【0066】
本発明の様々な実施形態について、後続の図面を参照しながら以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図2図1のゴルフクラブのヘッドの正面図を示している。
図3】本発明の実施形態による、図1のゴルフクラブ用ヘッドの底面の切欠図を示している。
図4図1のゴルフクラブ用ヘッドの正面の切欠図を示している。
図5】本発明の代替の実施形態による、ゴルフクラブ用ヘッドの底面の切欠図を示している。
図6】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図7】本発明の実施形態による、図6のゴルフクラブのヘッドの正面の切欠図を示している。
図8】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図9】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図10】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図11図10のヘッドの正面図を示している。
図12】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図13】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図14図13のヘッドの底面図を示している。
図15】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの上面図を示している。
図16図15のヘッドの底面図を示しており、前方の位置にある重りを示している。
図17図15のヘッドの底面図を示しており、後方位置にある重りを示している。
図18】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの切欠きの斜視図を示している。
図19】本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッドの切欠きの斜視図を示している。
図20】ディンプルがゴルフクラブの空気力学をどのように改善するかを示すために、表面全体にディンプルを含むゴルフクラブ用ヘッドを示している。
図21】本発明の実施形態による、ヘッド部分とディンプル付カバーを含むゴルフクラブ用ヘッドの側面の分解図を示している。
図22図21のディンプル付カバーの断面図を示している。
図23】カバーが設置された、図21のゴルフクラブ用ヘッドの正面図を示している。
図24】本発明の実施形態による、ヘッド部分とディンプル付カバーを分離したゴルフクラブ用ヘッドの側面の部分的な分解図を示している。
図25】本発明の実施形態による、オートバイ用ヘルメットの正面図を示している。
図26図25のオートバイ用ヘルメットの側面図を示している。
図27図25のオートバイ用ヘルメットの背面図を示している。
図28図25のヘルメットの上面図を示している。
図29図28のAAを介したヘルメットの側面の断面図を示している。
図30図25のヘルメットの正面の断面図を示しており、ヘルメットを通る2つの異なるタイプの空気流路を示している。
図31図29の領域Bを示した、図25のヘルメットの側面の断面図を示している。
図32図31の領域Cを示した、図25のヘルメットの側面の断面図を示している。
図33】本発明の実施形態による、使用を示す図25のヘルメットの側面の断面図を示している。
図34】本発明の実施形態による、閉位置にシャッターを備えたヘルメットの側面図を示している。
図35】開位置にシャッターを備えたヘルメットの側面図を示している。
図36】本発明の実施形態による、テニスラケットを示している。
図37図36のテニスラケットの領域Dの内面の見え方を示している。
図38図36のテニスラケットの領域Dの正面の見え方を示している。
図39図36のテニスラケットの領域Dの外面の見え方を示している。
図40】本発明の実施形態による、テニスラケットの正面図を示している。
図41図40のテニスラケットの領域Eを示している。
図42図40のラケットのハンドルの端面図を示している。
図43図40のラケットのハンドルから図41のFFまでの断面図を示している。
図44】本発明の実施形態による、重量アセンブリを備えるテニスラケットの正面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0068】
発明の好適な特徴、実施形態、及び変形は、当業者が発明を実施するために十分な情報を提供する以下の発明を実施するための形態から認識することができる。発明を実施するための形態は、先行する発明の概要の範囲を何ら限定すると見なされない。
【0069】
図1は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド100の上面図を示している。図2は、ゴルフクラブのヘッド100の正面図を示している。ヘッド100は、以下でさらに詳細に概説されるように、複数のディンプル105を含み、これらは、空気の境界層を生成し、それによって、スイングされたときのヘッド100の抗力を減少させるように構成される。
【0070】
有利なことに、ディンプル105は、ヘッド100の形状を実質的に変えることなくヘッド100の抗力を減少させる。これにより、USGA規則及びゴルフ規則のR&Aに準拠しながら、空気力学を改善することができる。空気力学が改善されると、クラブを希望の速度でスイングするために必要な労力が少なくて済み、ひいては怪我のリスクの減少と関連させ得る。あるいは、空気力学の改善を使用して、スイングの速度を上げることができる。減少した抗力を補償するために、ヘッド100は、以下に概説されるように調整可能である。
【0071】
ゴルフクラブは、ドライバーを含み、ヘッド100は、打撃面110、ソール115、クラウン120、トウ125、ヒール130、及びホーゼル135を含む。ディンプル105は、サイズ及び形状が実質的に均一であり、打撃面110全体にわたって実質的に延在し、ソール115、クラウン120、トウ125及びヒール130の先端部分に延在する球形のディンプルである。これらの部分は、スイングしたときのヘッド100の高い抗力の部分に相応する。
【0072】
打撃面110のディンプル105は、クラブが打つゴルフボールに影響を与えないように構成されている。特に、面110のディンプル105は、そのようなディンプル105を含まないクラブに関して、ゴルフボールにいずれかの顕著な追加のスピンを与えないようなサイズ、形状、及び配置になっている。そのような構成は、空気力学を改善しながら、面110上のディンプル105が打撃面110の機能に最小限の影響を与えることを可能にする。これは、USGA規格などの規格への準拠を維持するのに特に有用である。
【0073】
図3は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのゴルフクラブ用ヘッド100の底面の断面図を示し、図4は、ゴルフクラブ用ヘッド100の側面の断面図を示す。ゴルフクラブ用ヘッド100は調整可能であり、ゴルファーがゴルフクラブ用ヘッドの重量及びバランスを調整することを可能にする。
【0074】
ディンプル105がゴルフクラブ用ヘッド100の抗力を大幅に低減するので、ゴルフクラブのシャフトの屈曲が大幅に低減される。これにより、順次ゴルフクラブ用ヘッド100の迎え角が変化し、それが順次ゴルフボールの軌道に影響を与える。
【0075】
従来のゴルフクラブの屈曲のレベルは、スイングの速度に応じて変化するため、抗力の減少によって引き起こされる屈曲の変化は、スイングの速度、したがってゴルファー次第となる。そのようなものとして、調整可能な重り140がクラブ用ヘッド110に設けられ、ゴルファーがそのような変化を、その特定の状況に応じて補うことを可能にする。
【0076】
ゴルフクラブ用ヘッド100は、ゴルフクラブ用ヘッド100の前部から後部への方向に、クラブ用ヘッド100の面110の後ろ及び垂直に、特に中央の打撃部分(一般に「スイートスポット」と呼ばれる)に延びる細長い円筒形のチャンバ145を含む。
【0077】
円筒形チャンバ145は、可動の重り140を通って、円筒形チャンバ145の長さに沿って延びるねじ付きロッド150を含む。可動の重り140は、ねじ付きロッド150のねじ山と係合するめねじを含む。したがって、ねじ付きロッド150が回転すると、可動の重り140は、円筒形チャンバ140内を前後に移動し、それにより、ゴルフクラブの重量を変更することなく、ゴルフクラブのバランスを変更する。
【0078】
ねじ付きロッド150の外端は、ツールを使用してロッド150の回転を可能にする六角形のヘッド155を含む。ヘッド155は、それを保護し、水の侵入を防止し、及び/またはヘッド155を隠すために、薄いゴム製シールを含み得る。
【0079】
スイングするとき、ヘッドの遠心力により、重り140の位置に応じてシャフトが曲がる。重り140がクラブの後部にあるとき、遠心力はクラブ用ヘッド100の後部を外向きに(下向きに)押し、それによって面110の角度を上方向に増加させる。重り140がヘッド100の前部に近い場合、重りがシャフトの下端に近いので、そのような影響は最小限に抑えられる。面の角度はゴルフボールの弾道に影響を与える。
【0080】
調整不可能な重り160は、面110の中央打撃部分のすぐ後ろに配置され、ばね165の形態のバイアス部材によって、面110の後部に対して保持される。
【0081】
重り160は、円筒形チャンバ145よりわずかに小さく、チャンバ145内でわずかに前後に移動することができる。重り160は、面110の裏側に追加の力を与え、また、ボールがスイートスポットで面110に当たったことをゴルファーが特定するのに役立つ「ピン」という音を生成する。特に、マイクロ秒の反動は、面110の裏側により大きな力を生み出し、同時に音を生み出す。重り160のリバウンド効果は、ボールに追加の力を与え、追加の距離を生じる可能性がある。
【0082】
重り160は、チャンバ145内の1ミリメートルから最大数ミリメートル(例えば、最大5mm)までの断片のどこにでも移動することができる。
【0083】
重り140、160は、円筒形チャンバ145の内部の形状に一致するように円筒形にしている。重り140、160は実質的に中実のディスクとして示されているが、他の実施形態では、重り160の前面はくり抜かれていてもよく、重り140、160はくぼみまたは開口を含み得る。
【0084】
他の実施形態では、チャンバ145及び重り140、160は、断面が楕円形であり得、中央の打撃部分(スイートスポット)のいずれかの側に延びる重さを加え、これは、いつもスイートスポットで打つわけではないゴルファーにとって特に有用である。
【0085】
いくつかの実施形態では、重りは、隣接する側部シリンダーが隣接している中央シリンダーを含み得る。中央シリンダーは、側部シリンダーよりも大きく、中央の打撃部分と整列して得るが、対して側部シリンダーは、打撃部分のいずれかの側に設けられる。隣接する側部シリンダーを備えた中央シリンダーを使用することは、対応するサイズの楕円形の重りよりも軽い重りを含み得る。
【0086】
代替の実施形態では、ゴルフクラブ用ヘッドは複数の細長いチャンバを含むことができ、それぞれがチャンバ145と同様または同一の、可動の重り及びねじ付きロッドを備える。チャンバは異なる方向に配置することができる。例えば、1つまたは複数のチャンバは、チャンバ145を横切る方向に延びることができる。特に、第1及び第2のチャンバは、チャンバ145のいずれかの側に配置され得る。
【0087】
図5は、本発明の代替の実施形態による、ゴルフクラブ用ヘッド500の底面の切欠図を示している。ゴルフクラブ用ヘッド100は2方向に調整可能であり、ゴルファーが、前部から後部、及び側部の方向の双方で、ゴルフクラブ用ヘッドの重量及びバランスを調整することを可能にする。
【0088】
円筒形チャンバ145及び可動の重り140に加えて、ヘッド500は、ヘッド500の中央部分からトウ125及びヒール130にそれぞれ延びる第1及び第2の横方向チャンバ545を含む。第1及び第2の横方向チャンバ545のそれぞれは、ねじ付きロッド550及び重り540を含み、これは、チャンバ145内の重り140と非常によく似たように機能するが、重り540は、代わりに横方向に動く。
【0089】
ヘッド555が回転するとき、ねじ付きロッド550が回転し、それにより可動の重り540は、円筒形チャンバ545内を横方向に移動し、それにより、ゴルフクラブの重量を変更することなく、ゴルフクラブのバランスを変更する。重り540のそれぞれは、独立して調整することができ、それにより、クラブが複数の方向でバランスをとることができる。
【0090】
チャンバは、ゴルフクラブを定めるシェルの内側に配置するために、単一のユニットとして、一緒に形成することができる。そのような構成は、そのような調整を既存の製造システムに比較的容易に組み込むことを可能にするので、ゴルフクラブ用ヘッド500の製造プロセスを単純化することができる。
【0091】
上記の実施形態は、クラブの面110及びヘッド100の大きな部分のディンプルを示しているが、他の実施形態では、空気を導くチャネルがクラブのヘッドに画定されている。チャンネルにはディンプルが含まれており、クラブの方向付けを補助する低い抗力の領域を作成する。
【0092】
図6は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド600の上面図を示し、図7は、ゴルフクラブのヘッド600の正面図を示す。
【0093】
ヘッド600は、ゴルフクラブ用ヘッド600の前部から後部への方向に、クラブ用ヘッド600の面610の後ろに及び垂直に延びる複数のチャネル605を含む。チャネル605はそれぞれ、チャネル605の長さに沿って延びるディンプル105を含み、クラブを方向付けるのを補助する低い抗力の領域を作り出す。ディンプルのあるチャネルは、空気中を経るのにより制御された動きを与えることができ、クラブ用ヘッドの方向を制御するのに役立つ。
【0094】
特に、チャネル605は、空気をクラブの前部から後部へ低い抗力で導く。クラブが斜めにスイングされると、チャネルはクラブ用ヘッド600を「まっすぐ」に戻すのに役立ち、それによってゴルファーがスイングを改善するのを支援する。
【0095】
チャネル605は、約0.5mmから5mmの深さであり、その長さに沿って、チャネル605の深さの何分の1かの深さを有するディンプルを含む。
【0096】
打撃面610は、打撃面610に機械加工または鋳造された複数の平行な溝615を含む。ディンプル105は、隣接する溝605の間に配置され得、溝と平行なディンプルの列を形成して、クラブ用ヘッド600の空気力学をさらに補助することができる。
【0097】
クラブ用ヘッド600は、ヘッド100またはヘッド500の重りと類似または同一の内部の重りを含み得る。中央に配置された内部の重りと、ディンプル(クラウンまたはソールの上)を備えた中央チャネルは、クラブ用ヘッドの方向を制御するのに役立つ(つまり、より制御されたスイングをもたらす)。さらに、スイートスポットの真後ろにある中央に配置された重りは、ヘッドの抗力の減少と相まって、より大きなパワーとより多大なボールの距離をもたらす。
【0098】
他の実施形態では、ディンプルを含むチャネルは、異なる形状を有するクラブ用ヘッドに画定され得る。
【0099】
図8は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド800の上面図を示している。
【0100】
ヘッド800は、ヘッド600に類似しているが、チャネル805はすべて、クラブ用ヘッド800の点、または後部近くの点に向けられる。そのような構成は、クラブの後部の点に向かって空気を導くのに有用であり得、それにより、クラブ用ヘッド800に関連する全体的な抗力を低減する。
【0101】
図9は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド900の上面図を示している。
【0102】
ヘッド900は、ヘッド800に類似しているが、単一のチャネル905は、先細りして、クラブ用ヘッド900の点、または後部近くの点に空気を導く。
【0103】
図10は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド1000の上面図を示している。図11は、ヘッド1000の正面図を示している。
【0104】
ヘッド1000は、ヘッド900に類似しているが、単一のチャネル1005が、クラブ用ヘッド1000のクラウンの大部分にわたって延びる。チャネル1005は、形状が湾曲しているベースを有する。
【0105】
図12は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド1200の上面図を示している。
【0106】
ヘッド1200は、ヘッド900と同様であるが、チャネル1205は、最初は幅が実質的に均一であるのにクラブ用ヘッド1200の後方で先細になっている。
【0107】
図13は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド1300の上面図を示している。図14は、ヘッド1300の正面図を示している。
【0108】
ヘッド1300は、ヘッド600に類似しているが、ヘッドのクラウンに5つの平行なチャネル1305を含む。また、ヘッド1300のソールには、5つの並列チャネル1405が設けられている。
【0109】
図15は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド1500の上面図を示している。図16は、ヘッド1500の下面図を示している。
【0110】
ヘッド1500は、クラブ用ヘッドのクラウン及びソール上の先細りするチャネル1505、1510、及びヘッド100の内部重量機構を含む。ヘッド1500は、内部重量機構へのアクセスを備える取り外し可能なカバー1515(図16で取り外されている)を含む。そのような構成は、例えば、重り140を取り外して、より小さなまたはより大きな重りで置き換えることを可能にし得る。
【0111】
図16に示されるように、完全に前方にあるとき、重り140は、クラブ用ヘッド1500のバランスラインの前方にある。図17に示すように、クラブ用ヘッド1500の後方に移動すると、重り140は、バランスラインの完全に後方にある(後部に向かう)。
【0112】
このように、クラブ用ヘッド1500のバランスは、重り140を動かすことによって大幅に変えることができ、それによって、スイングされたときのゴルフクラブの迎え角を変えることができる。これにより、順次クラブがゴルフボールに当たったときのクラブの面の角度が変わり、それによってショットに影響を与える。
【0113】
クラブ用ヘッドの内側に重りとシリンダーを取り付ける様々な方法を使用できる。いくつかの実施形態において、重量アセンブリは、その開いた面を通してヘッドに挿入され得る。好ましくは、内部重量機構は、ボールを打つときにクラブ用ヘッドの膨張特性を著しく変化させないように構成される。特に、ゴルフクラブ用ヘッドは、一般に、ゴルフボールを打つときに横方向に拡張し、それにより順次、再成形時にゴルフボールに追加の速度が追加される。
【0114】
図18は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド1800の切欠きの斜視図を示している。
【0115】
ゴルフクラブ用ヘッド1800は、ゴルフクラブ用ヘッド1800の前部から後部への方向に、クラブ用ヘッド1800の面の後ろ及び垂直に、特に「スイートスポット」に延びる細長い円筒形のチャンバ1805を含む。
【0116】
チャンバ1805は、重り140と同様または同一の重りを収容し、これは、ヘッド1800のバランスを調整するために、チャンバ内で前後に移動することができる。
【0117】
チャンバ1805は、チャンバ1805から外向きに延在し、チャンバ1805の軸に垂直であり、クラブ用ヘッド1800の内壁と係合する複数の脚1810によって支えられている。
【0118】
図19は、本発明の実施形態による、ゴルフクラブのヘッド1900の切欠きの斜視図を示している。ヘッド1900は、ヘッド1800に類似しているが、チャンバ1805は、チャンバ1805を包む内側部分、クラブ用ヘッド1800の内壁に支えられている外側部分、及びそれらの間に延びるアームを含むフレームワーク1910によって支えられている。
【0119】
上記の内部重量機構は、上記のディンプル及び/またはチャネル配置のいずれかと一緒に使用することができる。
【0120】
上で概説したように、ディンプル105は、ゴルフクラブ用ヘッドの空気力学を改善する。図20は、ディンプルがゴルフクラブの空気力学をどのように改善するかを示すために、表面全体にディンプル105を含むゴルフクラブ用ヘッド2000を示している。ヘッド2000はその表面全体にディンプルを有するが、空気力学的特徴は、ディンプルがクラブ用ヘッドの一部にのみ存在する場合に適用され得る。
【0121】
ディンプル105は、矢印2005によって示されるように、ディンプル105に直接隣接する乱流空気の境界層を作成し、矢印2010によって示されるように、滑らかに流れる空気がその上を移動し得る。そのような構成は、スイングされたときにゴルフクラブ用ヘッド100後方の跡の領域のサイズを減少させ、それによって抗力を減少させる。
【0122】
他の構成及び/または状況では、空気がディンプルを横切って回転し、空気が滑らかな起伏のあるパターンで流れることがある。そのような場合、速度は、ディンプルに入るときよりも速い速度(最大で2倍の速度)でディンプルを出ることができる。
【0123】
ディンプルを含むゴルフクラブ用ヘッドを提供することに加えて、本発明の実施形態は、製造後にゴルフクラブ用ヘッドにディンプルを追加するために使用され得るカバーを提供する。
【0124】
図21は、ヘッド部分2105およびディンプルカバー2110(分離されて示されている)を含むゴルフクラブ用ヘッド2100の部分的に分解された側面図を示している。図22は、ディンプル付カバー2110の断面図を示し、図23は、カバー2110が取り付けられたゴルフクラブ用ヘッド2100の正面図を示している。
【0125】
ヘッド部分2105は、従来のゴルフクラブ用ヘッドを含み得、ディンプル付カバー2110は、その空気力学を改善するためにゴルフクラブ用ヘッドの前部に選択的に取り付けられ得る。
【0126】
ディンプル付カバー2110は薄く、ヘッド2105の前部に一致し、クリップオン手段を含む任意の適切な手段によって、または接着剤の使用によって取り付けることができる。
【0127】
図23から分かるように、ディンプルは、打撃面だけでなく、クラブ用ヘッド2100のクラウン、ソールヒール、及びトウまで伸びている。
【0128】
図24は、ヘッド部分2405およびディンプルカバー2410(分離されて示されている)を含むゴルフクラブ用ヘッド2400の部分的に分解された側面図を示している。ゴルフクラブ用ヘッド2400は、クラブ用ヘッド2100に類似しているが、カバー2410がさらにヘッドに延在している。この構成は、ヘッド2400にさらなる空気力学を設けるのに役立つ。
【0129】
上記のゴルフクラブ用ヘッドは、サイズ及び/または形状が互いに異なる第1及び第2のディンプル105を含み得る。例示的な例として、打撃面110上のディンプル105は、面110上にないディンプル105よりも深さまたは直径が小さくてもよい。面110上のディンプルは、約0.04mmの深さであり得、面110上にないディンプルは、約0.1mmの深さであり得る。
【0130】
ディンプル105は、ヘッド上に列状に配置することができ、列は、ヘッドのソール(または基線)に平行である。第2のディンプルは、ソール(または基線)に垂直な列に配置され得、したがって、ディンプルのマトリックスを形成し得る。
【0131】
代替の実施形態では、ディンプルは、ハニカムのような配置で統合することができ、ディンプルは、クラブ用ヘッドの表面に、隙間がほとんどないか、まったくない状態でしっかりと詰め込まれている。場合によっては、ディンプル(またはその縁部)が互いに接触している可能性がある。
【0132】
ディンプル105は球形のディンプルであり、ディンプル105が設けられている(クラブ用ヘッドの)面とディンプル105自体との間の縁部が約45度以下になるように構成されている。
【0133】
他の様々なタイプのディンプルの形状を使用することができる。いくつかの実施形態では、ディンプルは、ゴルフクラブのスイングに対応する方向(すなわち、ゴルフクラブがスイングされるときに前から後へ)に空気の流れを促進するために、軸対称ではなく方向性であるように構成され得る。
【0134】
ディンプルは、(クラブ用ヘッドの)面に垂直な平面の断面において正弦波である場合がある。このような構成では、面とディンプルの間の縁部が除去される。そのため、ディンプルにはグリップエッジが含まれていないため、打撃面に設けられている場合にゴルフボールとの相互作用が減少したり、乱気流の境界層の特性が変化したりする可能性がある。
【0135】
さらに別の実施形態では、ディンプルは六角形のディンプルであり得る。
【0136】
いくつかの実施形態では、六角形のディンプルは、球形のディンプル、または別の形状のディンプルと組み合わせることができる。例えば、球形のディンプル(または円形の断面を有するディンプル)は、ゴルフクラブのヘッドの打撃面に配置され得るが、六角形のディンプルは、ヘッドの他の1つまたは複数の表面に配置され得る。
【0137】
六角形のディンプルは、隣接するディンプルがハニカム状の配置で互いに隣接するように配置することができる。しかし、六角形のディンプルもまた、上で概説した球形のディンプル105と同様の様式で、間隔を空けることができる。同様に、球形のディンプルはディンプルの群に配置することができ、小さい方のディンプルと大きい方のディンプルは、三角形のセクションにおいて群化される。要するに、ディンプルの任意の適切な形状及び配置を使用することができる。
【0138】
ゴルフクラブのヘッドの表面の少なくとも10%がディンプルで覆われている可能性がある。いくつかの実施形態では、ヘッドの表面の少なくとも50%がディンプルで覆われている可能性がある。実質的に、本体の表面全体がディンプルで覆われている可能性がある。
【0139】
ドライバーが明確に示されているが、ディンプルは任意の適切なタイプのゴルフクラブに設けることができる。
【0140】
上記のゴルフクラブ用ヘッドは、金属で形成することができる。表面の特徴(つまり、ディンプルまたはビーズ)をヘッドにキャストすることができる。あるいは、表面の特徴は、機械加工され、プレスされ、またはヘッドに刻印され得る。
【0141】
一実施形態では、ゴルフクラブ用ヘッドは、複数のプレスされた金属片から形成され得る。ドライバーの場合、各ピースをディンプルでプレスして形を整え、マイクロ溶接してクラブ用ヘッドを形成することができる。このような処置の間に、重りまたは他のコンポーネントがクラブ用ヘッドの内側に追加される場合がある。最後に、製造中に熱風を逃がすために小さなブリーザーホールを設けることができる。ブリーザーホールは、製造後に密閉することができる。
【0142】
別の実施形態では、ゴルフクラブ用ヘッドは、金属、金属合金、金属と別の材料(例えば、ポリカーボネート)の組み合わせ、炭素繊維、ナイロン、または任意の他の適切な材料の3D印刷であり得る。このような場合、ゴルフクラブ用ヘッドは、単一の使用者向けにカスタム印刷することも、このような3D印刷で大量生産することもできる。
【0143】
あるいは、ヘッドは完全に他の材料で、または他の材料の一部で形成されてもよい。例えば、ヘッドは、樹脂、ポリカーボネート、複合材料、または任意の他の適切な材料で形成され得る。
【0144】
ヘッドは単一に形成することができる。あるいは、ヘッドは2つ以上の構成要素から形成され得る。例えば、ヘッドは、その一部を覆う薄いポリカーボネートのスリーブを有する金属で形成され得、この場合、表面の特徴(例えば、ディンプルまたはビーズ)の少なくともいくつかは、ポリカーボネートのスリーブに配置される。
【0145】
ディンプルの正確な数、サイズ、形状、及び配置は、ゴルフクラブ用ヘッドのサイズ及び形状、及び/またはゴルフクラブの1つまたは複数の所望の特性に応じて変化し得る。同様に、ディンプルまたはビーズの数、サイズ、形状、及び配置は、ゴルフクラブ用ヘッドの整容性に従ってバランスをとることができる。数、サイズ、形状、配置に関係なく、ディンプルは手触りが滑らかな場合がある。
【0146】
ゴルフクラブはUSGAに準拠し得る。そのような場合、ディンプルは、それらがいかなる重要な方法でもボールと係合しないように配置され得る。ボールにスピンを与えるように設計された溝、パンチマークなどとは異なり、ディンプルは、ボールをつかまないように、したがってボールの動きを変えないように配置することができる。上で概説したように、これは、45度未満の角度を有する縁部を形成するディンプルを有することによって、またはいずれの顕著な縁部も、一切有さないことによって達成され得る。同様に、ディンプルは、一般に使用中のゴルフボールと接触していないゴルフクラブの面の一部に配置することができる。例示的な例として、スイートスポット(またはスイートスポットの周囲の領域)にはディンプルがない場合がある。
【0147】
ゴルフクラブが示されているが、本発明の教示は、使用者によってスイングされるように適合された多くのスポーツ用品に適用され得る。そのようなスポーツ用品は、ボールまたは他の用品を打つように構成されたハンドル及び打撃面を含み得、空気力学及び/またはバランスを改善することを含み得る。
【0148】
例示的な例として、スポーツ用品は、クラブ(例えば、ゴルフクラブ)、ラケット(例えば、テニス、スカッシュ、またはバドミントンのラケット)、バット(例えば、野球のバット)またはスティック(例えば、ホッケーのスティック)を含み得る。本発明の実施形態はまた、ヘルメットの空気力学を改善し、それによって抗力を低減し、同時にヘルメットの換気を増加させるために、ヘルメットの外面にディンプルが設けられているヘルメットを含む。
【0149】
図25は、本発明の実施形態による、オートバイ用ヘルメット2500の正面図を示している。図26は、オートバイ用ヘルメット2500の側面図を示し、図27は、オートバイ用ヘルメット2500の背面図を示している。オートバイ用ヘルメット2500は、従来のオートバイ用ヘルメットによく似た形状であるが、ヘルメットを換気するための通気機構を含んでいる。
【0150】
特に、ヘルメット2500は、ヘルメット2500の前部の開口部2510からヘルメット2500の後部の出口2515まで延びるチャネル2505を含む。チャネル2505は、開口部2510の外面上に、チャネル2505を通る複数のディンプル2520を含む。ディンプル2520は、チャネル2505を通る空気の流れを増加させ、それにより、ヘルメット2500を通る換気を増加させる。
【0151】
図28は、ヘルメット2500の上面図を示し、図29は、図28のAAを介したヘルメットの側面の断面図を示している。図28及び29に最もよく示されているように、空気流路2525は、ヘルメット2500の内側とチャネル2505との間に設けられる。出口2515がチャネル2505の中央部分よりも大きいので、ベンチュリ効果がチャネル2505にもたらされ、それにより、空気流路2525でチャネルに低圧を引き起こす。この低圧により、空気が空気流路2525を通って流れ、それによってヘルメットが換気される。
【0152】
図29に示されるように、隆起したカバー2530は、雨が降っているときにヘルメット内の水漏れを防ぐために、逆カウル様の配置で、各空気流路2525の上方に設けられる。特に、空気がチャネル2505を通って流れるとき、空気を含む水はすべてチャネル2505を通って流れる。各空気流路2525は、空気流路2525の開口部から突出するカバー2530によって保護されており、チャネル内の水はすべて、チャネル2505から、各カバー2530の上部に沿って移動する。
【0153】
カバー2530は、空気流路2525の牽引に対応して、列に配置されている。溝のような谷部2535は、隣接する列の間に画定され、これはまた、チャネル2505からチャネル2505に流入するすべての水を再び輸送するのにも有用である。
【0154】
図30は、ヘルメット2500の正面の断面図を示しており、ヘルメット2500を通る2つの異なるタイプの空気流路2525を示している。
【0155】
空気流路2525は、ヘルメット2500の内面(発泡体)に画定される空気の溝2525aを含む。溝2525aは、ヘルメット2500の高さに沿って垂直に延在し、したがって、任意の点からヘルメット2500の内側から空気が流れることを可能にする。溝は、ヘルメット2500の底部に入る空気が、ライダーの頭部に隣接するヘルメット2500の内側全体に沿って流れることを可能にし、それによって、ヘルメット2500、したがってライダーの頭部を冷却する。
【0156】
空気流路2525は、ヘルメット2500の内面に画定されたホース馬様のチャネル2525bも含む。チャネル2525bは、ヘルメット2500の下端の開口部からチャネル2505の出口まで延びる。チャネル2525bは、一般に、ヘルメット2500の異なる部分からチャネル2505まで延在し、それにより、ヘルメット2500を換気する。空気流路2525は、経路2525を通る空気の流れを改善するために、その中にディンプルを含み得る。
【0157】
溝2525aとチャネル2525bはヘルメットのそれぞれの側面に示されているが、一般的なシナリオでは、溝2525aまたはチャネル2525bのみがヘルメットの側面に使用され、単一のヘルメットに両方が存在するのは、単に簡単な方法で異なるオプションを示すためである。
【0158】
図31は、図29の領域Bを示したヘルメット2500の側面の断面図を示している。図32は、図31の領域Cを示したヘルメット2500の側面の断面図を示している。
【0159】
カバー2530は、チャネル2505の下端に取り付けられたベース2530bと、空気流路2525の真上に位置し、突出している上部カバー部分2530aとを備える。カバー2530は、一方のカバー2530の上部カバー部分2530が、隣接するカバー2530のベース2530bと重なる/突出するように、それぞれの列に端から端まで配置される。
【0160】
ベース2530aの縁部は、リップ2530cを含み、これは、1つのカバーから滴り落ちるすべての水が、空気流路2525に入るのを防ぐ。
【0161】
上で概説したように、ディンプル2520は、開口部2510の外面に、またチャネル2505を通して設けられる。特に、チャネル2505を通る空気の流れを増加させるために、ディンプルがカバー2530に設けられている。
【0162】
図33は、本発明の実施形態による、使用を示すヘルメット2500の側面の断面図を示している。
【0163】
空気がヘルメットの側面の滑らかな表面の上を移動し、上部の空気が表面から離れると、矢印3305に示すように、ヘルメットの後ろの低い空気圧が生じる。
【0164】
ディンプル2520と結合されたチャネル2505の前部の通気口は、矢印3310によって示されるように乱流を生成し、それにより、ヘルメットの内部を流れる空気に対する抵抗を低減する。
【0165】
チャネル2505は、ヘルメットの後部のより大きなサイズの開口部に向かって先細になり、ベンチュリ効果及び円3315での低い圧力を作り出す。
【0166】
ベンチュリ効果は、矢印3320で示されるように、空気を引き込み、ヘルメットの内側から、空気流路2525(ダクトとして機能する)を通って、チャネル2505に入り、次にヘルメットの後部を通って出る。
【0167】
図示されていないが、ヘルメット2500は一般にバイザーを含み、ヘルメットの前面の空気流路2525は、バイザーを換気し、それによってバイザーの曇りを避けるように構成される。
【0168】
上記の説明はいくつかの独立した空気流路2525を示しているが、当業者は、複数の空気流路が結合され得ることを容易に理解するであろう。例えば、空気流路は、分岐した方式で結合され、及び/または空気流路のネットワークを形成し得る。例示的な例として、単一の(または少数の)開口部を、ヘルメットの複数の部分に分岐する空気流路に結合することができる。
【0169】
いくつかの実施形態では、チャネル2505は、着用者がチャネル2505を通る流れのレベル、したがってヘルメット2500の換気のレベルを調整することを可能にするために、シャッターを含み得る。
【0170】
図34は、本発明の実施形態による、閉位置にシャッター3405を備えたヘルメット3400の側面図を示している。図35は、シャッターが開位置にシャッター3405を備えたヘルメット3400の側面図を示している。
【0171】
シャッター3405は上下にスライドし、開口部2510を開閉し、それによりチャネルを開閉する。これにより、ヘルメットの着用者は、チャネル2505を通る空気の流れのレベルを調整し、それによってヘルメットの換気のレベルを調整することができる。
【0172】
図示されていないが、ヘルメット2500、3400は、その外面にディンプルを含み得る。このような場合、ディンプルはヘルメットの前部から後部に列状に配置され、それによってヘルメットの前部から後部に空気の流れを向けることができる。
【0173】
ヘルメット2500、3400は、ヘルメットを横切って空気の流れを導く成形されたチャネルをさらに含み得る。成形されたチャネルは、ヘルメットの後方に向かって先細になり得、複数のディンプルは、チャネルの長さに沿って延びることができる。本発明者は、チャネルのディンプルの使用は、チャネルの1つ、またはディンプルのみよりも、空気力学を改善すると考えている。
【0174】
上で概説したように、ヘルメット2500、3400は、バイザーを含み得る。視界を妨げることなく気流を最適化するために、バイザーの表面にディンプルを設けることができる。バイザーには、部分的または完全にディンプルがある可能性がある。部分的にディンプルのある構成では、ディンプルは明確な視覚用ストリップを残す(つまり、ディンプルから除去されている)場合がある。完全にディンプルのある構成では、ディンプルは、バイザーを通した視界に大きな影響を与えないようなサイズにすることができる。
【0175】
ディンプルは、形状及び/またはサイズが均一であり得るか、または複数の形状及び/またはサイズを含み得る。そのヘルメットの規制の範囲内にある任意の適切な形状または形状の組み合わせ。
【0176】
上記の実施形態はオートバイのヘルメットを示しているが、当業者は、本発明がスポーツ用ヘルメット(例えば自転車用ヘルメット)を含む任意のタイプのヘルメット、及び水陸で使用するように設計されたヘルメットに使用できることを容易に理解する。
【0177】
有利なことに、ヘルメットは抗力を低減し得、それは次に性能を向上させ、及び/または使用者の頭部への応力を低減し得る。
【0178】
上で概説したように、他のタイプのスポーツ用品は、上記の教示を組み込むことができる。
【0179】
図36は、本発明の実施形態による、テニスラケット3600を示している。図37は、図36の領域Dの内面の見え方を示し、図38は、領域Dの正面の見え方を示し、図39は、領域Dの外面の見え方を示している。
【0180】
テニスラケット3600は、フレーム3600aの形態の本体、ハンドル3600b、及びフレーム3600aによって画定される開口部に設けられる複数のストリング(明確にするために図示されていない)を含む。
【0181】
フレーム3600aは、チャネル3610に配置された複数のディンプル3605を含み、フレーム3600aに直接隣接する空気の境界層を生成することによって、使用者によってスイングされたときのフレーム3600a(したがってラケット3600)の抗力を低減する。
【0182】
ディンプル3605は、ゴルフクラブ及びヘルメットの文脈において上記のディンプルと類似または同一であり得る。
【0183】
ディンプル3605は、チャネル3610のフレーム3600aの周りに延在し、したがって、ラケット3600の内側、側面、及び外側の両方に配置されている。これにより対称性が維持され、ラケット3600が両方の方向で機能できるようになる。
【0184】
上記のゴルフクラブとおおいに似て、ラケット3600は風の抵抗を減らし、それが怪我のリスクを減らしたり、スイングの速度を上げたりすることができる。
【0185】
代替の実施形態では、ラケットは、テニスラケットのバランスを調整するために、上記の重りと同様の重りを含むことができる。
【0186】
図40は、本発明の実施形態による、テニスラケット4000の正面図を示している。図41は、図40の領域Eを示し、図42は、ラケット4000のハンドル4000bの端面の図を示し、図43は、図41のFFを通るハンドル4000bの断面図を示す。
【0187】
テニスラケット3600は、本体3600aと同様のフレーム4000aの形態の本体を含み、ディンプルを含む。ストリング(わかりやすくするために図示されていない)は、フレーム4000aによって画定される開口部に設けられる。
【0188】
フレーム4000aは、チャネルに配置された複数のディンプルを含み、ラケット3600に関して上で概説したように、フレーム4000aに直接隣接する空気の境界層を生成することによって、使用者によってスイングされたときのフレーム4000a(したがってラケット4000)の抗力を低減する。
【0189】
ハンドル4000bは、ハンドル4000bの長さに沿って移動可能な重り4005を含み、ハンドル及びラケット4000のバランスを変更する。特に、ハンドルは、重り4005がそれに沿って移動することができる円筒形のチャンバ4010を含む。重り4005は、チャンバ4010にぴったりとはまり、そのため、使用中に動いたり、ガタガタ音を立てたりすることはない。
【0190】
ノブ4015が重り4005に設けられており、これにより、重り4005の位置をチャンバ4010の内部で調整することができる。ノブ4015は、細長いチャネル4020を通って延在し、これは、ハンドル4000bの外側からノブ4015へのアクセスを可能にすると同時に、ハンドル4000bを基準にした重り4005の位置の視覚的インジケータを設ける。
【0191】
重り4005をストリングに向かって上に動かすことにより、より強力なサーブを実現できる。重り4005をハンドルの下部に向かって動かすことにより、よりバランスのとれたラケット4000を提供することができる。
【0192】
ハンドル4000bはさらに、チャンバ4010へのアクセスを提供することを可能にする取り外し可能なエンドキャップ4025を含む。これにより、例えば、重り4005を交換または取り外すことができる。
【0193】
チャンバは円筒形として示されているが、当業者は、それが任意の適切な形状をとることができるが、好ましくはその長さに沿って断面が均一であることを容易に理解するであろう。
【0194】
ハンドルが2つの部分で構成され得、円筒形のチャンバが1つの部分で画定され得る。これは、ベントチューブのテニスラケットの場合のように、フレームがハンドルの片側から開口部の周りに継続して画定され、ハンドルの反対側に戻る場合に特に有用である。
【0195】
代替の実施形態では、ハンドルの下端が回転し、それによって、例えばゴルフクラブにかなり似ているがハンドルに適したサイズ及び形状のねじ山付シャフト及び円筒形チャンバを使用して、ハンドル内で重りを上下に動かすことができる。
【0196】
ハンドルは、通常のハンドルと比較して長さにおいて延びることができ、それにより、重りが使用者の手に対してより長い距離を移動することが可能になる。これにより、順次重りをより高く配置でき、そのため、テニスボールにより大きな力を加えることができる。
【0197】
図44は、本発明の実施形態による、重量アセンブリを備えるテニスラケット4400の正面図を示している。重量アセンブリの特定の部分は、通常はハンドルによって隠されているが、重量アセンブリを明確に示すために示されている。
【0198】
テニスラケット4400は、ラケット4000に類似しており、ディンプルを含むフレーム4400aを含み、ストリング(明確にするために図示されていない)は、フレーム4400aによって画定される開口部に設けられる。
【0199】
ラケット4400は、ハンドル4400bと、ハンドルとラケット4400のバランスを変更するハンドル4400bの軸に沿ってラケット4400の長さに沿って移動可能な重り4405とを含む。特に、円筒形チャンバ4410は、ハンドル4400bの端部から開口部に向かって外向きに延在し、それに沿って、重り4405を動かすことができる。重り4405は、チャンバ4410にぴったりとはまり、そのため、使用中に動いたり、ガタガタ音を立てたりすることはない。
【0200】
シャフト4415は、ハンドル4400bの長さに沿って延在し、重りと係合して、重り4405の位置をチャンバ4410の内部で調整できるようにする。シャフトは、ねじ付きでも、または少なくとも部分的にねじ付きでもよく、それによって、重量4405の調整は、シャフトの回転によって実行される(上記のゴルフクラブ用ヘッドの重りの調整と同様)。あるいは、シャフト4415は、ハンドル内で縦方向に移動することができ、それにより、重り4405をチャンバ4410にて縦方向に移動させることができる。
【0201】
重り4405をストリングに向かって上に動かすことにより、より強力なサーブを実現できる。重り4405をハンドルの下部に向かって動かすことにより、よりバランスのとれたラケット4400を提供することができる。
【0202】
上記のように、スポーツ用品の空気力学を変更することにより、骨盤と腰、背中、肘、肩、首、手首、及び体の軟組織の領域を含む使用者の体からストレスと緊張が取り除かれる。
【0203】
表面の特徴は、スポーツ用品の形状を実質的に変えることなく、スポーツ用品の抗力を減少させる。これにより、ゴルフクラブの場合のUSGAの規則及びR&Aの規則に準拠しながら、空気力学を改善することができる。空気力学が改善されると、スポーツ用品を希望の速度でスイングするために必要な労力が少なくて済み、ひいては怪我のリスクの減少と関連させ得る。あるいは、空気力学の改善を使用して、スイングの速度を上げることができる。
【0204】
上記の実施形態は例示に過ぎず、当業者は、ディンプルまたは印象の任意の適切なパターンまたは構成が、ゴルフクラブ、スポーツ器具またはヘルメットの任意の部分で使用され得る、例えばゴルフクラブの様々な部分、スポーツ器具またはヘルメットの複数のパターンや構成を使用するということを容易に理解する。
【0205】
上記のディンプルまたは印象は、任意の適切な深さを有し得、ディンプルまたは印象の直径に比例する深さを含み得る。さらに、ディンプルまたは印象の深さ、または直径に対する深さは、それが使用において最大(またはほぼ最大)の効率をもたらすように選択され得る。
【0206】
そのような最大効率は、空気がゴルフクラブ、スポーツ器具またはヘルメットの一部の上を移動する速度、及びゴルフクラブ、スポーツ器具またはヘルメットの空気力学的特性及び効率を考慮に入れる方向への言及を含み得る。例示的な例として、ゴルフクラブ、スポーツ器具またはヘルメットが特定の方向に移動するように設計されている場合、ディンプルまたは印象は、ゴルフクラブ、スポーツ器具またはヘルメットがそのような方向を移動するときの空気力学的特性及び効率を高めるように構成され得る。
【0207】
本明細書及び特許請求の範囲(もしあれば)において、「含む(comprise)」という単語及び「含む(comprises)」及び「含む(comprise)」を含むその派生語は、記載された整数のそれぞれを含むが、1つまたは複数のさらなる整数の包含を除外しない。
【0208】
「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」に対する本明細書全体での言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特質が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。そのため、本明細書の種々の場所における「一実施形態では」または「実施形態では」という語句の出現は、必ずしもすべて同一の実施形態を参照しない。さらに、特定の特徴、構造、または特質が、1つ以上の組み合わせにおいて任意の適切な様式で組み合わせられてもよい。
【0209】
法律に従って、構造的または方法的特徴によりおおよそ特有の言語で発明が説明されてきた。発明は、本明細書で説明される手段が発明を具体化する好ましい形式を含むので、示されまたは説明された特定の特徴に限定されないことが理解されよう。したがって、発明は、当業者によって適切に解釈される添付の請求項(もしあれば)の適切な範囲内でのその形式または修正のいずれかにおいて特許請求される。
図1
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図43
図44
【手続補正書】
【提出日】2020-09-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドを含むゴルフクラブであって、
使用者がスイングしたとき前記ヘッドの抗力を減らすように構成される複数のディンプル、及び
前記ヘッドに画定される内部チャンバであって、前記ゴルフクラブ用ヘッドのバランスを調整するために前記内部チャンバ内で移動可能な1つまたは複数の内部の重りを含む、前記内部チャンバを含む、ゴルフクラブ。
【請求項2】
前記ディンプルが球形のディンプルまたは六角形のディンプルを含む、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項3】
前記ディンプルは、深さが約0.01mmから1.5mmの間であり、直径が約0.5mmから3mmの間である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項4】
前記ディンプルの1つまたは複数は、前記ゴルフクラブ用ヘッドの打撃面に配置されるが、前記打撃面で打たれたゴルフボールに影響を及ぼさないように構成される、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項5】
前記打撃面が複数の細長い溝を含み、前記ディンプルの少なくともいくつかが隣接する溝の間に配置されている、請求項4に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項6】
前記ディンプルは、第1のディンプル及び第2のディンプルを含み、前記第1のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、前記第2のディンプルはサイズ及び形状が実質的に均一で、前記第1のディンプルはサイズ及び形状の少なくとも1つが前記第2のディンプルとは異なる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項7】
前記ディンプルの少なくともいくつかが列に配置され、前記列が前記ゴルフクラブのエッジに平行または垂直である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項8】
前記ヘッドの表面の少なくとも50%はディンプルで覆われている、請求項2に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項9】
前記重りは、前記ゴルフクラブの前記ヘッドの外側から位置を調整できる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項10】
前記チャンバは、前記ゴルフクラブの打撃面に実質的に垂直な方向に細長く、前記チャンバは、断面が実質的に均一である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項11】
ばねなどの付勢部材を用いて前記クラブの前面に対して付勢された1つまたは複数の重りを含む、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項12】
前記ゴルフクラブがボールを打つときに前記1つまたは複数の重りが前記チャンバ内で部分的に移動して、前記クラブがボールを打つときにピンと鳴る音を生成することができる、請求項11に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項13】
前記チャンバ内の重りと係合するように構成されたねじ付きロッドを含み、これにより、前記重りが、前記ねじ付きロッドの回転を通じて前記チャンバの長さに沿って移動することができる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項14】
前記チャンバは円筒形のチャンバを含み、前記1つ以上の重りは円盤状である、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項15】
前記チャンバが前記ゴルフクラブ用ヘッドの中央に配置されている、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項16】
前記チャンバは、1つまたは複数のアーム及び前記ゴルフクラブ用ヘッドの内面によって支えられる、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項17】
前記ゴルフクラブ用ヘッドの表面に画定されたチャネルを含み、この場合、前記ディンプルの少なくともサブセットが前記チャネルに画定されている、請求項1に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項18】
前記チャネルが前記ゴルフクラブ用ヘッドのクラウン上に画定されている、請求項17に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項19】
前記チャネルが先細になっている、請求項17に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【請求項20】
前記チャネルが複数のチャネルを含む、請求項17に記載のゴルフクラブ用ヘッド。
【国際調査報告】