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▶ クロスローズ エクストリミティ システムズ リミテッド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(54)【発明の名称】骨再配置ガイドシステムおよび手技
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/15 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
A61B17/15
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505279
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(85)【翻訳文提出日】2022-03-18
(86)【国際出願番号】 US2020043525
(87)【国際公開番号】W WO2021021640
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】62/879,340
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516183819
【氏名又は名称】クロスローズ エクストリミティ システムズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ホリス, チャド
(72)【発明者】
【氏名】セイジャー, ダニエル
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL12
4C160LL37
(57)【要約】
矯正係数に基づく整合ガイドを使用して、第1の骨と第2の骨との間の奇形を矯正するための改良された外科的システムおよび手技。矯正係数は、変形構成および矯正構成時の第1ならびに第2の骨の仮想モデルに基づくことができる。仮想矯正構成では、第1および第2の仮想軸が、個別の第1および第2の骨において固定されることができる。仮想変形構成に戻されたとき、第1および第2の軸の配向が、矯正係数を判定するために使用されることができる。整合ガイドは、1つまたはそれを上回るk-ワイヤを変形構成時の第1および第2の骨のそれぞれの中に挿入するために使用される。矯正ガイドが、第2の骨に対して第1の骨を矯正構成に回転および/または平行移動させるように、k-ワイヤに沿って通過される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、前記第1の骨と前記第2の骨との間の整合を矯正するための方法であって、前記方法は、
第1のガイドの第1の端部分を前記第1の骨と整合させることであって、前記第1の端部分は、第1のカニューレと、第2のカニューレとを有し、前記第1および第2のカニューレは、第1の方向に整合される、ことと、
前記第1のカニューレを通して前記第1の骨の中に第1のk-ワイヤを、前記第2のカニューレを通して前記第1の骨の中に第2のk-ワイヤを挿入することと、
スロットを通して前記第1の骨の第1の端部を切除し、第1の切除面を形成することであって、前記スロットは、前記第1および第2のk-ワイヤによって、前記第1の骨の第1の端部と整合される、ことと、
前記第1のガイドを通して前記第2の骨の中に第3のk-ワイヤおよび第4のk-ワイヤを挿入することと、
前記第2の骨の第1の端部を切除し、第2の切除面を形成することと、
前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させることであって、前記第2のガイドは、前記第1および第2の切除面が、矯正構成で当接するように、前記第1および第2の骨の位置付けを調節する、ことと、
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定することは、安定化ワイヤを前記第1および第2の骨の中に挿入することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定することは、前記第1および第2の骨が、前記矯正構成で保定されるように、骨プレートの第1の端部を前記第1の骨と取り付け、前記骨プレートの第2の端部を前記第2の骨と取り付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって前記第2のガイドを摺動させることは、前記第2の切除面に向かって前記第1の切除面を平行移動させる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって前記第2のガイドを摺動させることは、前記第2の骨に対して前記第1の骨を回転させ、その間の整合を調節する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第3のk-ワイヤおよび前記第4のk-ワイヤは、第3のカニューレと、第4のカニューレとを含む前記第1のガイドの第2の端部分を通して、前記第2の骨の中に挿入され、前記第3および第4のカニューレは、第2の方向に整合される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の骨の第1の端部は、前記スロットを通して切除され、前記スロットは、前記第3および第4のk-ワイヤによって、前記第2の骨の第1の端部と整合される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記スロットは、前記第1および第2のk-ワイヤと整合するように構成される第1および第2の開口を含む切除ガイド上にある、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の骨は、中足骨であり、前記第2の骨は、内側楔状骨であり、前記第1および第2の骨の矯正構成は、腱膜瘤を矯正する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のガイドは、変形構成と前記矯正構成との間の3つの直交面内の前記第1の骨の角度を調節する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の骨の第1の端部を切除し、前記第2の切除面を形成した後に、前記方法は、前記第1および第2のk-ワイヤから前記第1のガイドを除去することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定した後に、前記方法は、前記第1および第2の骨から前記第2のガイド、ならびに前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤを除去することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、前記第1の骨と前記第2の骨との間の整合を矯正するための方法であって、前記方法は、
前記第1の骨の第1の端部に近接する第1の位置に切断ガイドを位置付けることであって、前記切断ガイドは、切断スロットを備え、前記切断ガイドを通して第1および第2のカニューレを備え、前記第1の位置における切断ガイドは、前記第1および第2のカニューレを通して前記第1の骨の中に位置付けられる第1および第2のk-ワイヤを備える、ことと、
前記切断スロットを通して前記第1の骨の第1の端部を切除し、第1の切除面を形成することと、
前記第1および第2のk-ワイヤから前記切断ガイドを除去することと、
前記第2の骨の第1の端部に近接する第2の位置に前記切断ガイドを位置付けることであって、前記第2の位置における切断ガイドは、前記第1および第2のカニューレを通して前記第2の骨の中に位置付けられる第3および第4のk-ワイヤを備える、ことと、
前記切断スロットを通して前記第2の骨の第1の端部を切除し、第2の切除面を形成することと、
前記第3および第4のk-ワイヤから前記切断ガイドを除去することと、
前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させることであって、前記第2のガイドは、前記第1および第2の切除面が、矯正構成で当接するように、前記第1および第2の骨の位置付けを調節する、ことと、
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定することと
を含む、方法。
【請求項14】
前記第1の骨とともに第1のガイドの第1の端部分を位置付けることであって、前記第1の端部分は、第3のカニューレと、第4のカニューレとを有し、前記第3および第4のカニューレは、第1の方向に整合される、ことと、前記第3のカニューレを通して前記第1の骨の中に前記第1のk-ワイヤを、前記第4のカニューレを通して前記第1の骨の中に前記第2のk-ワイヤを挿入することとをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の骨とともに第1のガイドの第2の端部分を位置付けることであって、前記第2の端部分は、第5のカニューレと、第6のカニューレとを有し、前記第5および第6のカニューレは、第2の方向に整合される、ことと、前記第5のカニューレを通して前記第2の骨の中に前記第3のk-ワイヤを、前記第6のカニューレを通して前記第2の骨の中に前記第4のk-ワイヤを挿入することとさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨をさらに固定することは、安定化ワイヤを前記第1および第2の骨の中に挿入することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨をさらに固定することは、前記第1および第2の骨が、前記矯正構成で保定されるように、骨プレートの第1の端部を前記第1の骨と取り付け、前記骨プレートの第2の端部を前記第2の骨と取り付けることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって前記第2のガイドをさらに摺動させることは、前記第2の切除面に向かって前記第1の切除面を平行移動させる、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって前記第2のガイドをさらに摺動させることは、前記第2の骨に対して前記第1の骨を回転させ、その間の整合を調節する、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、前記第1の骨と前記第2の骨との間の整合を矯正するための方法であって、前記方法は、
第1のガイドを提供することであって、前記第1のガイドは、
第1の軸に沿って整合される第1のカニューレを有する第1の端部分と、
第2の軸に沿って整合される第2のカニューレを有する第2の端部分であって、前記第1の軸は、前記第2の軸と非平行である、第2の端部分と、
を備え、
前記第1および第2の骨が変形構成であるときに、前記第1の軸は、前記第1の骨に交差するように構成され、前記第2の軸は、前記第2の骨に交差するように構成される、ことと、
前記第1のカニューレを通して前記第1の骨の中に第1のk-ワイヤを挿入することと、
前記第2のカニューレを通して前記第2の骨の中に第2のk-ワイヤを挿入することと、
前記第1および第2のk-ワイヤから前記第1のガイドを除去することと、
第2のガイドを提供することであって、前記第2のガイドは、
第1のカニューレを有する第1の端部分と、
第2のカニューレを有する第2の端部分であって、前記第1のカニューレは、前記第2のカニューレと平行である、第2の端部分と
を備える、ことと、
前記第1および第2のk-ワイヤにわたって前記第2のガイドを摺動させることであって、前記第1のk-ワイヤは、前記第2のガイドの第1のカニューレ内で受容され、前記第2のk-ワイヤは、前記第2のガイドの第2のカニューレ内で受容される、ことと
を含み、
前記第2のガイドは、前記第1および第2のk-ワイヤに作用し、前記第1および第2の骨を矯正構成に再整合させる、方法。
【請求項21】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定し、前記第1および第2の骨から前記第2のガイドならびに前記第1および第2のk-ワイヤを除去することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定することは、第1の安定化ワイヤを前記第1および第2の骨の中に挿入することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1および第2の骨が、前記矯正構成で保定されるように、骨プレートの第1の端部を前記第1の骨と取り付け、前記骨プレートの第2の端部を前記第2の骨と取り付けることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
骨プレートクリップを前記第1および第2の骨の中に挿入することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の骨の第1の端部を切除することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のガイドの第1の端部分は、前記第1の軸と平行に整合される第3のカニューレを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第3のカニューレを通して前記第1の骨の中に第3のk-ワイヤを挿入することをさらに含み、
前記第1の骨の第1の端部を切除することは、前記第1および第3のk-ワイヤにわたって第1の切除ガイドを挿入し、前記第1の切除ガイドを前記第1の骨の第1の端部と整合させることを含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第2の骨の第1の端部を切除することをさらに含み、
前記第1のガイドの第2の端部は、前記第2の軸と平行に整合される第4のカニューレを含み、
前記第2の骨の第1の端部を切除することは、前記第2の骨内に挿入される前記第2のk-ワイヤおよび第4のk-ワイヤにわたって第2の切除ガイドを挿入し、前記第2の切除ガイドを前記第2の骨の第1の端部と整合させることを含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の骨は、中足骨であり、前記第2の骨は、内側楔状骨であり、前記第1および第2の骨の変形構成は、腱膜瘤を含み、前記第1および第2の骨の矯正構成は、前記腱膜瘤を矯正する、請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記第2のガイドは、前記変形構成と前記矯正構成との間の3つの直交面内の前記第1の骨の角度を調節する、請求項20に記載の方法。
【請求項31】
前記第2のガイドは、前記変形構成と前記矯正構成との間の3つの直交面内の前記第1の骨の位置を調節する、請求項20に記載の方法。
【請求項32】
前記第1のガイド上のセンタリングカニューレを通してセンタリングk-ワイヤを挿入することによって、前記第1の骨と前記第2の骨との間に前記第1のガイドをセンタリングすることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
前記第1および第2のk-ワイヤから前記第1のガイドを除去することは、前記第1のガイドを少なくとも部分的に分解することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項34】
前記変形構成時の前記第1の骨および前記第2の骨を走査し、仮想変形構成時の第1の仮想骨および第2の仮想骨を含むその3Dモデルをレンダリングすることと、
前記3Dモデルにおける前記第1の仮想骨および前記第2の仮想骨を調節し、仮想矯正構成で前記第1の仮想骨および前記第2の仮想骨を整合させることと、
前記仮想矯正構成では、前記第1の仮想骨に対して第1の仮想軸を固定し、前記第2の仮想骨に対して第2の仮想軸を固定することであって、前記第1の仮想軸は、前記第2の仮想軸と平行である、ことと、
前記第1および第2の仮想骨を前記仮想変形構成に戻すことであって、前記第1および第2の仮想軸は、前記仮想変形構成時のその間の矯正係数を画定する、ことと
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の仮想骨および前記第2の仮想骨が前記仮想矯正構成で重複する仮想切除面を識別することをさらに含み、
前記第1の仮想骨に対して前記第1の仮想軸を固定することは、前記仮想切除面と平行に前記第1の仮想軸を整合させることを含む、
請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記矯正係数に基づいて、前記第1のガイドを形成することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記矯正係数は、仮想座標面内の第1の仮想点を通して通過する第1の仮想ベクトルと、前記仮想座標面内の第2の仮想点を通して通過する第2の仮想ベクトルとを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記第1のガイドを形成することは、前記第1の軸が、前記第1の仮想ベクトルおよび前記第1の仮想点と対応し、整合される前記第2の軸が、前記第2の仮想ベクトルおよび前記第2の仮想点と対応するように、前記仮想座標面を前記第1のガイドの座標面と相関させることを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第1のガイドは、複数のガイドから選択され、前記複数のガイドはそれぞれ、異なる矯正係数を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項40】
前記矯正係数はそれぞれ、位置ベクトルと、前記複数のガイド内の個別のガイドの前記第1および第2の軸に対応する、2つの方向ベクトルとを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
第1の骨と第2の骨との間の整合を矯正するためのキットを製造する方法であって、
矯正係数を受け取ることであって、前記矯正係数は、仮想座標面内の第1の仮想点を通して通過する第1の仮想ベクトルと、前記仮想座標面内の第2の仮想点を通して通過する第2の仮想ベクトルとを含む、ことと、
前記矯正係数に基づいて第1のガイドを形成することであって、前記第1のガイドは、第1の軸に沿って整合される第1のカニューレを有する第1の端部分と、第2の軸に沿って整合される第2のカニューレを有する第2の端部分とを含む、ことと
を含み、
前記第1の軸は、前記第1の仮想ベクトルおよび前記第1の仮想点に対応し、前記第2の軸は、前記第2の仮想ベクトルおよび前記第2の仮想点に対応し、前記第1および第2の軸は、非平行であり、
前記第1のガイドは、変形構成では、前記第1のカニューレを通して挿入される第1のk-ワイヤが、前記第1の骨に交差し、前記第2のカニューレを通して挿入される第2のk-ワイヤが、前記第2の骨に交差するように構成される、方法。
【請求項42】
第2のガイドの寸法を受け取ることであって、前記第2のガイドは、第1のカニューレを有する第1の端部分と、第2のカニューレを有する第2の端部分とを含み、前記第1のカニューレは、前記第2のカニューレと平行である、ことをさらに含み、
前記第1のガイドは、前記第1および第2のk-ワイヤが前記第2のガイドの個別の第1および第2のカニューレ内に受容される、前記第1および第2のk-ワイヤにわたって、前記第2のガイドを摺動させることが、前記第1および第2の骨を矯正構成に再整合させるように、構成される、
請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記変形構成時の前記第1の骨および前記第2の骨の走査を受け取り、仮想変形構成時の第1の仮想骨および第2の仮想骨を含むその3Dモデルをレンダリングすることと、
前記3Dモデルにおける前記第1の仮想骨および前記第2の仮想骨を調節し、仮想矯正構成で前記第1の仮想骨および前記第2の仮想骨を整合させることと、
前記仮想矯正構成では、前記第1の仮想骨に対して第1の仮想軸を固定し、前記第2の仮想骨に対して第2の仮想軸を固定することであって、前記第1の仮想軸は、前記第2の仮想軸と平行である、ことと、
前記第1および第2の仮想骨を前記仮想変形構成に戻すことであって、前記第1および第2の仮想軸は、それぞれ、前記矯正係数の第1および第2の仮想ベクトルならびに第1および第2の仮想点を画定する、ことと
をさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記第1の仮想骨および前記第2の仮想骨が前記仮想矯正構成で重複する仮想切除面を識別することをさらに含み、
前記第1の仮想骨に対して前記第1の仮想軸を固定することは、前記仮想切除面と平行に前記第1の仮想軸を整合させることを含む、
請求項43に記載の方法。
【請求項45】
第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、前記第1の骨と前記第2の骨との間の整合を矯正するためのキットであって、前記キットは、
第1のガイドであって、前記第1のガイドは、
第1の軸に沿って整合される第1のカニューレを有する第1の端部分と、
第2の軸に沿って整合される第2のカニューレを有する第2の端部分であって、前記第1の軸は、前記第2の軸と非平行である、第2の端部分と
を備え、
前記第1のガイドは、前記第1および第2の骨が変形構成であるときに、前記第1のカニューレを通して第1のk-ワイヤを挿入することが、前記第1の骨に交差し、前記第2のカニューレを通して第2のk-ワイヤを挿入することが、前記第2の骨に交差するように、構成される、第1のガイドと、
第2のガイドであって、前記第2のガイドは、
第1のカニューレを有する第1の端部分と、
第2のカニューレを有する第2の端部分であって、前記第1のカニューレは、前記第2のカニューレと平行である、第2の端部分と
を備える、第2のガイドと
を備え、
前記第2のガイドは、前記変形構成では、前記第1のk-ワイヤが前記第1の骨内に固定され、前記第2のk-ワイヤが前記第2の骨内に固定されるときに、第1および第2のk-ワイヤが前記第2のガイドの個別の第1および第2のカニューレ内に受容される状態で、前記第1および第2のk-ワイヤにわたって、前記第2のガイドを摺動させることが、前記第1および第2の骨を矯正構成に再整合させるように構成される、キット。
【請求項46】
安定化ワイヤを前記第1および第2の骨の中に挿入することによって、前記矯正構成で前記第1および第2の骨を固定するための安定化ワイヤをさらに備える、請求項45に記載のキット。
【請求項47】
前記第1および第2の骨が、前記矯正構成で保定されるように、骨プレートと、前記第1の骨と取り付けられるように構成される第1の端部と、前記第2の骨と取り付けられるように構成される前記骨プレートの第2の端部とをさらに備える、請求項45に記載のキット。
【請求項48】
前記矯正構成時の前記第1および第2の骨の中への挿入のために構成される骨プレートクリップをさらに備える、請求項47に記載のキット。
【請求項49】
切除ツールを前記第1の骨の上の切除場所と整合させるように構成される第1の切除ガイドをさらに備える、請求項45に記載のキット。
【請求項50】
前記第1の切除ガイドは、前記第1のk-ワイヤおよび第3のk-ワイヤにわたって前進されるように構成される第1および第2のカニューレを含み、前記第3のk-ワイヤは、前記第1のk-ワイヤと平行である、請求項49に記載のキット。
【請求項51】
前記切除ツールを前記第2の骨の上の切除場所と整合させるように構成される第2の切除ガイドをさらに備える、請求項50に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、2つの骨と関節との間の整合を矯正するための外科的システムおよび手技に関し、特に、患者の足における腱膜瘤を矯正するための外科的システムおよび手技に関する。
【背景技術】
【0002】
骨の不整合および/または変形は、患者、特に、患者の足における不快感ならびに可動性の低減の原因であり得る。1つの特に一般的な足の障害は、腱膜瘤である。腱膜瘤は、典型的には、足の親指の傾斜から始まる、進行性障害である。足の親指の傾斜は、骨の角度を徐々に変化させ、基節骨との中足骨の関節の近傍の中足骨の内側に特徴的な隆起を生成し得る。具体的には、腱膜瘤は、骨、場合によっては、炎症性嚢から成る突起である。外反母趾は、足の親指が正常な位置から第2趾の方向に向かって逸脱する、状態である。故に、本発明は、腱膜瘤、すなわち、外反母趾の矯正のため、より一般的には、骨の再整合のための外科的システムおよび手技を対象とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
前述の概要は、例証的にすぎず、限定的であることを意図していない。本願に説明されるシステム、デバイス、ならびに方法、および/または他の主題の他の側面、特徴、および利点は、下記に記載される教示で明白となるであろう。概要は、本開示の一連のいくつかの概念を導入するように提供される。概要は、本明細書に説明される任意の主題の主要または不可欠な特徴を識別することを意図していない。
【0004】
本開示の一側面によると、第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、第1の骨と第2の骨との間の整合を矯正するための方法は、第1のガイドを提供するステップを含む。第1のガイドは、第1の軸に沿って整合される第1のカニューレを伴う第1の端部分を含む。第2の端部分は、第2の軸に沿って整合される第2のカニューレを有する。第1の軸は、第2の軸と非平行である。第1および第2の骨が変形構成であるときに、第1の軸は、第1の骨に交差するように構成され、第2の軸は、第2の骨に交差するように構成される。第1のk-ワイヤが、第1のカニューレを通して第1の骨の中に挿入される。第2のk-ワイヤが、第2のカニューレを通して第2の骨の中に挿入される。第1のガイドは、第1および第2のk-ワイヤから除去される。第2のガイドは、第1のカニューレを伴う第1の端部分を含む。第2の端部分は、第2のカニューレを有する。第1のカニューレは、第2のカニューレと平行である。第2のガイドは、第1および第2のk-ワイヤにわたって摺動する。第1のk-ワイヤは、第2のガイドの第1のカニューレ内に受容され、第2のk-ワイヤは、第2のガイドの第2のカニューレ内に受容される。第2のガイドは、第1および第2のk-ワイヤに作用し、第1および第2の骨を矯正構成に再整合させる。
【0005】
別の側面では、本方法は、矯正構成で第1および第2の骨を固定し、第1および第2の骨から第2のガイドならびに第1および第2のk-ワイヤを除去するステップを含む。
【0006】
別の側面では、本方法は、第1の安定化ワイヤを第1および第2の骨の中に挿入するステップを含む、矯正構成で第1および第2の骨を固定するステップを含む。
【0007】
別の側面では、本方法は、第1および第2の骨が、矯正構成で保定されるように、骨プレートの第1の端部を第1の骨と取り付け、骨プレートの第2の端部を第2の骨と取り付けるステップを含む。
【0008】
別の側面では、本方法は、骨プレートクリップを第1および第2の骨の中に挿入するステップを含む。
【0009】
別の側面では、本方法は、第1の骨の第1の端部を切除するステップを含む。
【0010】
別の側面では、第1のガイドの第1の端部分は、第1の軸と平行に整合される第3のカニューレを含む。
【0011】
別の側面では、本方法は、第3のカニューレを通して第1の骨の中に第3のk-ワイヤを挿入するステップを含み、第1の骨の第1の端部を切除するステップは、第1および第3のk-ワイヤにわたって第1の切除ガイドを挿入し、第1の切除ガイドを第1の骨の第1の端部と整合させるステップを含む。
【0012】
別の側面では、本方法は、第2の骨の第1の端部を切除するステップを含む。
【0013】
別の側面では、第1のガイドの第2の端部は、第2の軸と平行に整合される第4のカニューレを含む。
【0014】
別の側面では、本方法は、第2の骨の第1の端部を切除するステップを含む。
【0015】
別の側面では、本方法は、第2の骨内に挿入される第2のk-ワイヤおよび第4のk-ワイヤにわたって第2の切除ガイドを挿入し、第2の切除ガイドを第2の骨の第1の端部と整合させるステップを含む。
【0016】
別の側面では、第1の骨は、中足骨であり、第2の骨は、内側楔状骨であり、第1および第2の骨の変形構成は、腱膜瘤を含み、第1および第2の骨の矯正構成は、腱膜瘤を矯正する。
【0017】
別の側面では、第2のガイドは、変形構成と矯正構成との間の3つの直交面内の第1の骨の角度を調節する。
【0018】
別の側面では、第2のガイドは、変形構成と矯正構成との間の3つの直交面内の第1の骨の位置を調節する。
【0019】
別の側面では、本方法は、第1のガイド上のセンタリングカニューレを通してセンタリングk-ワイヤを挿入することによって、第1の骨と第2の骨との間に第1のガイドをセンタリングするステップを含む。
【0020】
別の側面では、本方法は、第1のガイドを少なくとも部分的に分解するステップを含む、第1および第2のk-ワイヤから第1のガイドを除去するステップを含む。
【0021】
別の側面では、本方法は、変形構成時の第1の骨および第2の骨を走査し、仮想変形構成時の第1の仮想骨および第2の仮想を含む、その3Dモデルをレンダリングするステップと、3Dモデルにおける第1の仮想骨および第2の仮想骨を調節し、仮想矯正構成で第1の仮想骨および第2の仮想骨を整合させるステップと、仮想矯正構成では、第1の仮想骨に対して第1の仮想軸を固定し、第2の仮想骨に対して第2の仮想軸を固定するステップであって、第1の仮想軸は、第2の仮想軸と平行である、ステップと、第1および第2の仮想骨を仮想変形構成に戻すステップであって、第1および第2の仮想軸は、仮想変形構成時のその間の矯正係数を画定する、ステップとを含む。
【0022】
別の側面では、本方法は、第1の仮想骨および第2の仮想骨が仮想矯正構成で重複する、仮想切除面を識別するステップを含み、第1の仮想骨に対して第1の仮想軸を固定するステップは、仮想切除面と平行に第1の仮想軸を整合させるステップを含む。
【0023】
別の側面では、本方法は、矯正係数に基づいて、第1のガイドを形成するステップを含む。
【0024】
別の側面では、矯正係数は、仮想座標面内の第1の仮想点を通して通過する第1の仮想ベクトルと、仮想座標面内の第2の仮想点を通して通過する第2の仮想ベクトルとを含む。
【0025】
別の側面では、第1のガイドを形成するステップは、第1の軸が、第1の仮想ベクトルおよび第1の仮想点と対応し、整合される第2の軸が、第2の仮想ベクトルおよび第2の仮想点と対応するように、仮想座標面を第1のガイドの座標面と相関させるステップを含む。
【0026】
別の側面では、矯正係数はそれぞれ、位置ベクトルと、複数のガイド内の個別のガイドの第1および第2の軸に対応する、2つの方向ベクトルとを含む。
【0027】
別の側面では、第1のガイドは、複数のガイドから選択され、複数のガイドはそれぞれ、第1の軸と第2の軸との間に異なる角度を有する。
【0028】
別の側面によると、第1の骨と第2の骨との間の整合を矯正するためのキットを製造する方法は、矯正係数を受け取るステップを含み、矯正係数は、仮想座標面内の第1の仮想点を通して通過する第1の仮想ベクトルと、仮想座標面内の第2の仮想点を通して通過する第2の仮想ベクトルとを含む。
【0029】
第1のガイドが、矯正係数に基づいて形成され、第1のガイドは、第1の軸に沿って整合される第1のカニューレを有する、第1の端部分と、第2の軸に沿って整合される第2のカニューレを有する、第2の端部分とを含む。第1の軸は、第1の仮想ベクトルおよび第1の仮想点に対応し、第2の軸は、第2の仮想ベクトルおよび第2の仮想点に対応し、第1および第2の軸は、非平行である。第1のガイドは、変形構成では、第1のカニューレを通して挿入される第1のk-ワイヤが、第1の骨に交差し、第2のカニューレを通して挿入される第2のk-ワイヤが、第2の骨に交差するように、構成される。
【0030】
別の側面では、本方法は、第2のガイドの寸法を受け取るステップを含み、第2のガイドは、第1のカニューレを伴う第1の端部分と、第2のカニューレを伴う第2の端部分とを含む。第1のカニューレは、第2のカニューレと平行である。第1のガイドは、第1および第2のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させるときに、第1および第2のk-ワイヤが、第2のガイドの個別の第1および第2のカニューレ内に受容され、第2のガイドが、第1および第2の骨を矯正構成に再整合させるように、構成される。
【0031】
別の側面では、本方法は、変形構成時の第1の骨および第2の骨の走査を受け取り、仮想変形構成時の第1の仮想骨および第2の仮想骨を含む、その3Dモデルをレンダリングするステップを含む。第1の仮想骨および第2の仮想骨は、仮想矯正構成で第1の仮想骨および第2の仮想骨を整合させるように、3Dモデルにおいて調節される。仮想矯正構成では、第1の仮想軸が、第1の仮想骨に対して固定され、第2の仮想軸が、第2の仮想骨に対して固定される。第1の仮想軸は、第2の仮想軸と平行である。第1および第2の仮想骨は、それぞれ、矯正係数の第1および第2の仮想ベクトルならびに第1および第2の仮想点を画定する、第1および第2の仮想軸とともに、仮想変形構成に戻される。
【0032】
別の側面では、本方法は、第1の仮想骨および第2の仮想骨が仮想矯正構成で重複する、仮想切除面を識別するステップを含み、第1の仮想骨に対して第1の仮想軸を固定するステップは、仮想切除面と平行に第1の仮想軸を整合させるステップを含む。
【0033】
本開示の別の側面によると、第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、第1の骨と第2の骨との間の整合を矯正するためのキットは、第1のガイドを含む。第1のガイドは、第1の軸に沿って整合される第1のカニューレを伴う第1の端部分と、第2の軸に沿って整合される第2のカニューレを伴う第2の端部分とを含む。第1の軸は、第2の軸と非平行である。第1のガイドは、第1および第2の骨が変形構成であるときに、第1のカニューレを通して第1のk-ワイヤを挿入するステップが、第1の骨に交差し、第2のカニューレを通して第2のk-ワイヤを挿入するステップが、第2の骨に交差するように、構成される。第2のガイドは、第1のカニューレを伴う第1の端部分と、第2のカニューレを伴う第2の端部分とを含む。第1のカニューレは、第2のカニューレと平行であり得る。第2のガイドは、変形構成では、第1のk-ワイヤが第1の骨内に固定され、第2のk-ワイヤが第2の骨内に固定されるときに、第1および第2のk-ワイヤが第2のガイドの個別の第1および第2のカニューレ内に受容される、第1および第2のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させるステップが、第1および第2の骨を矯正構成に再整合させるように、構成される。
【0034】
別の側面では、安定化ワイヤが、第1および第2の骨の中への挿入によって、矯正構成で第1および第2の骨を固定する。
【0035】
別の側面では、第1の骨と取り付けられるように構成される第1の端部および第2の骨と取り付けられるように構成される第2の端部を伴う骨プレートが、矯正構成で第1および第2の骨を保定する。
【0036】
別の側面では、骨プレートクリップが、矯正構成時の第1および第2の骨の中に挿入される。
【0037】
別の側面では、第1の切除ガイドが、切除ツールを第1の骨の上の切除場所と整合させる。
【0038】
別の側面では、第1の切除ガイドは、第1のk-ワイヤおよび第3のk-ワイヤにわたって前進されるように構成される、第1および第2のカニューレを含み、第3のk-ワイヤは、第1のk-ワイヤと平行である。
【0039】
別の側面では、第2の切除ガイドが、切除ツールを第2の骨の上の切除場所と整合させる。
【0040】
別の側面によると、第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、第1の骨と第2の骨との間の整合を矯正するための方法は、第1のガイドの第1の端部分を第1の骨と整合させるステップを含む。第1の端部分は、第1の方向に整合される、第1のカニューレおよび第2のカニューレを有する。第1のk-ワイヤが、第1のカニューレを通して第1の骨の中に挿入され、第2のk-ワイヤが、第2のカニューレを通して第1の骨の中に挿入される。第1の骨の第1の端部が、第1の切除面を形成するように、スロットを通して切除される。スロットは、第1および第2のk-ワイヤによって第1の骨の第1の端部と整合する。第3のk-ワイヤおよび第4のk-ワイヤが、第1のガイドを通して第2の骨の中に挿入される。第2の骨の第1の端部が、第2の切除面を形成するように切除される。第2のガイドは、第1および第2の切除面が、矯正構成で当接するように、第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって摺動し、第1および第2の骨の位置付けを調節する。第1および第2の骨は、矯正構成で固定される。
【0041】
別の側面では、本方法は、安定化ワイヤを第1および第2の骨の中に挿入することによって、矯正構成で第1および第2の骨を固定するステップを含む。
【0042】
別の側面では、本方法は、第1および第2の骨が、矯正構成で保定されるように、骨プレートの第1の端部を第1の骨と取り付け、骨プレートの第2の端部を第2の骨と取り付けることによって、矯正構成で第1および第2の骨を固定するステップを含む。
【0043】
別の側面では、本方法は、第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させ、第2の切除面に向かって第1の切除面を平行移動させるステップを含む。
【0044】
別の側面では、本方法は、第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させ、第1の骨と第2の骨との間の整合を回転させるステップを含む。
【0045】
別の側面では、第3のk-ワイヤおよび第4のk-ワイヤは、第3のカニューレと、第4のカニューレとを含む、第1のガイドの第2の端部分を通して、第2の骨の中に挿入される。第3および第4のカニューレは、第2の方向に整合される。
【0046】
別の側面では、第2の骨の第1の端部は、スロットを通して切除される。スロットは、第3および第4のk-ワイヤによって、第2の骨の第1の端部と整合される。
【0047】
別の側面では、スロットは、第1および第2のk-ワイヤと整合するように構成される、第1および第2の開口を含む、切除ガイド上にある。
【0048】
別の側面では、第1の骨は、中足骨であり、第2の骨は、内側楔状骨であり、第1および第2の骨の矯正構成は、腱膜瘤を矯正する。
【0049】
別の側面では、第2のガイドは、変形構成と矯正構成との間の3つの直交面内の第1の骨の角度を調節する。
【0050】
別の側面では、本方法は、第2の骨の第1の端部を切除し、第2の切除面を形成した後に、第1および第2のk-ワイヤから第1のガイドを除去するステップを含む。
【0051】
別の側面では、本方法は、矯正構成で第1および第2の骨を固定した後に、第1および第2の骨から第2のガイド、ならびに第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤを除去するステップを含む。
【0052】
別の側面によると、第1の骨と第2の骨との間の関節を癒合させることによって、第1の骨と第2の骨との間の整合を矯正するための方法は、第1の骨の第1の端部に近接する第1の位置に切断ガイドを位置付けるステップを含み、切断ガイドは、切断スロットと、切断ガイドを通した第1および第2のカニューレとを含む。第1の位置における切断ガイドは、第1および第2のカニューレを通して第1の骨の中に位置付けられる、第1および第2のk-ワイヤを含む。第1の骨の第1の端部は、第1の切除面を形成するように、切断スロットを通して切除される。切断ガイドは、第1および第2のk-ワイヤから除去される。切断ガイドは、第2の骨の第1の端部に近接する第2の位置に位置付けられる。第2の位置における切断ガイドは、第1および第2のカニューレを通して第2の骨の中に位置付けられる、第3および第4のk-ワイヤを含む。第2の骨の第1の端部は、第2の切除面を形成するように、切断スロットを通して切除される。切断ガイドは、第3および第4のk-ワイヤから除去される。第2のガイドが、第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって摺動する。第2のガイドは、第1および第2の切除面が、矯正構成で当接するように、第1および第2の骨の位置付けを調節する。第1および第2の骨は、矯正構成で固定される。
【0053】
別の側面では、第1の骨とともに第1のガイドの第1の端部分を位置付けるステップであって、第1の端部分は、第3のカニューレと、第4のカニューレとを有し、第3および第4のカニューレは、第1の方向に整合される、ステップと、第3のカニューレを通して第1の骨の中に第1のk-ワイヤを、第4のカニューレを通して第1の骨の中に第2のk-ワイヤを挿入するステップとを含む。
【0054】
別の側面では、第2の骨とともに第1のガイドの第2の端部分を位置付けるステップであって、第2の端部分は、第5のカニューレと、第6のカニューレとを有し、第5および第6のカニューレは、第2の方向に整合される、ステップと、第5のカニューレを通して第2の骨の中に第3のk-ワイヤを、第6のカニューレを通して第2の骨の中に第4のk-ワイヤを挿入するステップと含む。
【0055】
別の側面では、矯正構成で第1および第2の骨を固定するステップは、安定化ワイヤを第1および第2の骨の中に挿入するステップを含む。
【0056】
別の側面では、矯正構成で第1および第2の骨を固定するステップは、第1および第2の骨が、矯正構成で保定されるように、骨プレートの第1の端部を第1の骨と取り付け、骨プレートの第2の端部を第2の骨と取り付けるステップを含む。
【0057】
別の側面では、第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させるステップは、第2の切除面に向かって第1の切除面を平行移動させる。
【0058】
別の側面では、第1、第2、第3、および第4のk-ワイヤにわたって第2のガイドを摺動させるステップは、第2の骨に対して第1の骨を回転させ、その間の整合を調節する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
種々の実施例が、例証目的のために付随する図面に描写され、いかようにも実施例の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。異なる開示される実施例の種々の特徴が、本開示の一部である、付加的実施例を形成するように組み合わせられることができる。
【0060】
図1図1は、変形構成時の患者の足の上面図を示す。
【0061】
図2A図2Aは、整合ガイドの正面斜視図を示す。
【0062】
図2B図2Bは、整合ガイドの後面斜視図を示す。
【0063】
図3A図3Aは、整合ガイドの正面図を示す。
【0064】
図3B図3Bは、図15Aの線15B-15Bに沿って得られた断面図を示す。
【0065】
図4図4は、整合ガイドの分解図を示す。
【0066】
図5図5は、整合ガイドのカニューレの間の角度を示す。
【0067】
図6図6は、整合ガイドのカニューレの間の第2の角度を示す。
【0068】
図7図7は、整合ガイドのカニューレの間の第3の角度を示す。
【0069】
図8図8は、患者の足の中の内側楔状骨および中足骨と整合される整合ガイドを示す。
【0070】
図9図9は、整合ガイドを通した内側楔状骨および中足骨の中への複数のk-ワイヤの挿入を示す。
【0071】
図10図10は、整合ガイドの部分的分解を示す。
【0072】
図11A図11Aは、切除ガイドの斜視図を示す。
【0073】
図11B図11Bは、切除ガイドの正面図を示す。
【0074】
図12A図12A-Bは、除去された整合ガイドおよび第1の切除ガイドの配設を示す。
図12B図12A-Bは、除去された整合ガイドおよび第1の切除ガイドの配設を示す。
【0075】
図13図13は、第2の切除ガイドの配設を示す。
【0076】
図14A図14Aは、矯正ガイドの斜視図を示す。
【0077】
図14B図14Bは、矯正ガイドの上面図を示す。
【0078】
図15A図15A-Bは、患者の足の内側楔状骨および中足骨を矯正構成に整合させるように複数のk-ワイヤにわたって組み立てられる矯正ガイドを示す。
図15B図15A-Bは、患者の足の内側楔状骨および中足骨を矯正構成に整合させるように複数のk-ワイヤにわたって組み立てられる矯正ガイドを示す。
【0079】
図16図16は、内側楔状骨および中足骨の中への第1および第2の固定k-ワイヤの挿入を示す。
【0080】
図17図17は、複数のk-ワイヤが除去された、患者の足を示す。
【0081】
図18図18は、矯正構成時の内側楔状骨および中足骨と整合される、骨プレートアセンブリの分解図を示す。
【0082】
図19図19は、骨プレートの上面図を示す。
【0083】
図20図20は、骨プレートの側面図を示す。
【0084】
図21図21は、矯正構成時の内側楔状骨および中足骨と組み立てられる、骨プレートアセンブリを示す。
【0085】
図22図22は、矯正構成時の患者の足の側面図を示す。
【0086】
図23図23は、仮想モデルを使用して、矯正係数を計算する方法を示す。
【0087】
図24A図24Aは、仮想変形構成時の仮想モデルを示す。
【0088】
図24B図24Bは、仮想矯正構成に調節される仮想モデルを示す。
【0089】
図24C図24Cは、仮想矯正構成では、それぞれ、第1の仮想骨および第2の仮想骨において2つの仮想軸を固定するステップを示す。
【0090】
図24D図24Dは、仮想モデルのための矯正係数を画定する、2つの仮想軸の結果として生じた配向を伴って、仮想変形構成に戻される仮想モデルを示す。
【0091】
図25図25は、矯正係数に基づいて調節ガイドを製造する方法を示す。
【0092】
図26A図26Aは、整合ガイドの別の実装の側面図を示す。
【0093】
図26B図26Bは、図26Aの整合ガイドの上面図を示す。
【0094】
図27図27は、図26Aの整合ガイドの分解図を示す。
【0095】
図28A図28Aは、切除ガイドの別の実装の斜視図を示す。
【0096】
図28B図28Bは、図28Aの切除ガイドの正面図を示す。
【0097】
図29図29は、患者の足との図26Aの整合ガイドの整合を示す。
【0098】
図30図30は、整合ガイドを通した内側楔状骨および中足骨の中への複数のk-ワイヤの挿入を示す。
【0099】
図31図31は、整合ガイドの部分的分解を示す。
【0100】
図32図32は、除去された整合ガイドおよび図28Aの切除ガイドの配設を示す。
【0101】
図33図33は、患者の足の内側楔状骨および中足骨を矯正構成に整合させるように複数のk-ワイヤにわたって組み立てられる矯正ガイド、ならびに固定k-ワイヤの挿入を示す。
【0102】
図34図34は、矯正構成時の内側楔状骨および中足骨と組み立てられる骨プレートアセンブリを示す。
【発明を実施するための形態】
【0103】
詳細な説明
概観
腱膜瘤矯正または修復は、100,000件超の外科手術が米国で毎年実施されている、一般的な外科手術である。腱膜瘤修復のための多くの外科的手技は、侵襲性で苦痛を伴い、数インチの切開および最大10~12週間までの長い回復期を要求する。低侵襲外科手術が、何十年にもわたって整形外科で実施されてきた。1つの一般的な手技は、ラピダス腱膜瘤切除術として公知である。ラピダス腱膜瘤切除術では、腱膜瘤は、第1の足根中足関節における整合を調節することによって、足の親指において矯正される。中足骨はまた、中足骨と内側楔状骨との間の癒合を促進するように、骨ねじおよび/またはプレートを使用して安定化されることができる。
【0104】
しかしながら、既存のラピダス腱膜瘤切除術手技は、種々の欠点および危険性を有する。これらの欠点は、低侵襲外科手術を上回るものを要求すること、中足骨の回転および相対角度に対する制御を殆ど呈さない再整合装置の使用、患者の足骨の最良の整合を識別するための外科手術中の試行錯誤および切除を実施するための場所を識別するための外科手術中の判断に依拠する手技、個々の患者の足の状態を考慮するためのカスタマイズの欠如、および/または足骨の事前計画された切除を実施するための使用可能なガイドの欠如を含む。本明細書に説明される骨再配置システムおよび手技の種々の側面は、これらの既存の手技を克服および改良し、より良好な患者転帰につながる。
【0105】
本明細書に説明される骨再配置のためのシステム、デバイス、および方法の種々の特徴ならびに利点は、図に図示される実施例の以下の説明から、より完全に明白となるであろう。これらの実施例は、本開示の原理を図示することを意図しており、本開示は、図示される実施例のみに限定されるべきではない。図示される実施例の特徴は、本明細書に開示される原理の考慮に応じて、当業者に明白であろうように、修正される、組み合わせられる、除去される、および/または代用されることができる。
変形矯正手技
【0106】
図1は、変形構成102時の1つまたはそれを上回る骨を有する、患者の足100の骨格図を示す。変形構成102は、図示されるように、腱膜瘤であり得る。変形構成102は、患者の足の親指の中足骨108と趾骨112との間の不整合であり得る。中足骨108は、112における趾骨に対してある角度にあり得る。中足骨108と趾骨112との間の高度な不整合は、激しい痛みおよび摩擦、ならびに不快感、および患者の足100における他の問題につながり得る。故に、足の親指の中足骨108と趾骨112との間の整合を矯正することが有益であり得る。
【0107】
患者の足100はさらに、内側楔状骨104を含むことができる。内側楔状骨104は、(例えば、1つまたはそれを上回る靱帯によって)中足骨108の近位端と接続されることができる。図1-22は、内側楔状骨104と中足骨108との間の整合を矯正するシステムおよび方法を図示する。ひいては、内側楔状骨104と中足骨108との間の適切な整合は、中足骨108と趾骨112との間の整合を矯正することができる。故に、患者の足100の変形構成102は、矯正されることができる。本開示は、変形構成102を矯正するためのシステムおよび方法に関する。さらに、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、より一般的には、患者の身体のいずれか2つの骨の間の整合を矯正するために使用されることができる。
【0108】
図2A-4に示されるように、患者の足100において整合を矯正するためのシステムは、整合ガイド200を含むことができる。整合ガイド200は、剛性材料から形成されることができる。整合ガイド200は、第1の端部分204を含むことができる。第1の端部分204は、1つまたはそれを上回る開口210a、212aを含むことができる。2つの開口が、説明および図示されるが、より多いまたはより少ない開口が、第1の端部分204上に含まれることができる。開口210a、212aは、それぞれ、内部ねじ山221、222を含むことができる。開口210a、212aは、整合ガイド200の片側または両側で面取りされることができる。開口210a、212aは、整合ガイド200を通して全体に延在することができる。開口210a、212aは、個別の軸230、232に沿って整合されることができる。軸230、232は、平行であり得る。代替として、軸230、232は、収束し得る。軸230、232は、距離204aを離間されることができる。距離204aは、内側楔状骨104の長さに基づくことができる。
【0109】
図4に示されるように、整合ガイド200は、1つまたはそれを上回る除去可能な管240、242を含むことができる。除去可能な管240は、第1の端部240aと、第2の端部240bとを含むことができる。第1の端部240aは、開口210a内に受容されることができる。除去可能な管240は、ねじ山付き部分244を含むことができる。ねじ山付き部分244は、開口210aの内部ねじ山221と係合することができる。除去可能な管242は、第1の端部242aと、第2の端部242bとを含むことができる。第1の端部242aは、開口212a内に受容されることができる。除去可能な管240は、ねじ山付き部分246を含むことができる。ねじ山付き部分246は、開口212aの内部ねじ山222と係合することができる。
【0110】
除去可能な管240は、カニューレ210を画定することができる。開口210a内に配設されたとき、カニューレ210は、開口210aの軸230に沿って整合されることができる。除去可能な管242は、カニューレ212を画定することができる。開口212a内に配設されたとき、カニューレ212は、開口212aの軸232に沿って整合されることができる。カニューレ210、212は、それを通して異なる直径を画定することができる。カニューレ212は、カニューレ210よりも大きい直径を有することができる(またはその逆も同様である)。他の実装では、カニューレ210、212は、それを通して同一の異なる直径を画定することができる。他の実装では、カニューレ210、212は、それを通して種々の直径を画定することができる。
【0111】
整合ガイド200は、第2の端部分208を含むことができる。第2の端部位置208は、1つまたはそれを上回るカニューレ214、216を含むことができる。カニューレ214、216は、整合ガイド200の本体を通して、および/またはその個別の延在部219、218を通して、画定されることができる。2つのカニューレが、説明および図示されるが、より多いまたはより少ないカニューレが、第2の端部分208上に含まれることができる。さらに、第2の端部分208は、カニューレ214、216の周囲に除去可能な挿入物または除去可能な部分(例えば、除去可能な管)を含むことができる。
【0112】
カニューレ214、216は、整合ガイド200(例えば、延在部218、219を含む)を通して全体に延在することができる。カニューレ214、216は、それを通して異なる直径を画定することができる。カニューレ214は、カニューレ216よりも大きい直径を有することができる(またはその逆も同様である)。他の実装では、カニューレ214、216は、それを通して同一の異なる直径を画定することができる。他の実装では、カニューレ214、216は、それを通して種々の直径を画定することができる。
【0113】
カニューレ214、216は、個別の平行軸234、236に沿って整合されることができる。軸234、236は、距離208aだけ離間されることができる。距離204aは、中足骨108の長さに基づくことができる。
【0114】
図5-7は、組み立てられた整合ガイド200を示す。第1の端部分204は、カニューレの第1のセット(例えば、カニューレ210、212)の位置付けおよび配向を画定することができる。第2の端部分208は、カニューレの第2のセット(例えば、カニューレ214、216)の位置付けおよび配向を画定することができる。カニューレの第1のセットおよびカニューレの第2のセットは、相互からオフセットされる、相互および/または相互に対して角度を付けられることができる。
【0115】
図5は、カニューレ210の軸230とカニューレ216の軸236との間の角度αを示す。角度αは、第1の端部204上のカニューレの第1のセットと第2の端部208上のカニューレの第2のセットとの間の相対配向角を画定する。角度αは、デカルト座標系(x、y、およびz軸を有する)内のz-x面内で画定されることができる。カニューレ210は、点Aを含むことができる。代替として、点Aは、カニューレ210に沿った任意の固定位置であり得る。点Aは、デカルト座標系(x、y、およびz軸を有する)内のx、y、およびz座標場所を有することができる。カニューレ216は、点Bを含むことができる。代替として、点Bは、カニューレ216に沿った任意の固定位置であり得る。点Bは、デカルト座標系内のx、y、およびz座標場所を有することができる。点AおよびBは、デカルト座標系内の軸230、236の相対位置を画定することができる。
【0116】
図6は、カニューレ210の軸230とカニューレ216の軸236との間の角度βを示す。角度βは、y-x面内の第1の端部204上のカニューレの第1のセットと第2の端部208上のカニューレの第2のセットとの間の相対配向角を画定する。図7は、カニューレ210の軸230とカニューレ216の軸236との間の角度γを示す。角度γは、y-z面内の第1の端部204上のカニューレの第1のセットと第2の端部208上のカニューレの第2のセットとの間の相対配向角を画定する。
【0117】
ともに、点AおよびBの相対位置、ならびに相対角度α、β、およびγのうちの少なくとも2つは、整合ガイド200上のカニューレの軸を画定することができる。相対角度α、β、および/またはγ、ならびに/もしくは点A、Bの相対位置の適切な選択を使用して、整合ガイド200は、下記にさらに説明されるように、患者の足100の中の骨を正しく整合させるために使用されることができる。
【0118】
図8に示されるように、整合ガイド200は、患者の足100と整合されることができる。第1の端部分204は、概して、内側楔状骨104と整合されることができる。第2の端部分208は、概して、中足骨108と整合されることができる。図9に示されるように、複数のk-ワイヤ300が、整合ガイド200の個別のカニューレを通して延在されることができる。k-ワイヤは、カニューレを通して個別の内側楔状骨104および中足骨108の中に延在することができる。第1のk-ワイヤ310が、カニューレ210を通して内側楔状骨104の中に挿入されることができる。第1のk-ワイヤ310は、内側楔状骨104上の挿入点320において挿入されることができる。第2のk-ワイヤ312が、カニューレ212を通して挿入されることができる。第2のk-ワイヤ312は、挿入点322において内側楔状骨104を通して挿入されることができる。第3のk-ワイヤ314が、カニューレ214を通して挿入されることができる。第3のk-ワイヤ314は、挿入点324において中足骨108に交差し、その中に挿入されることができる。第4のk-ワイヤ316が、第4のカニューレ216を通して挿入されることができる。第4のk-ワイヤ316は、挿入点326において中足骨108の中に挿入されることができる。
【0119】
第1および第2のk-ワイヤ310、312は、平行カニューレ210、212に基づいて、相互と平行であり得る。第3および第4のk-ワイヤ314、316は、カニューレ214、216に基づいて、相互と平行であり得る。挿入点320、322、324、326のうちの1つまたはそれを上回るもの(例えば、各骨104、108の上の少なくとも1つ)は、患者の足の上の事前判定された場所にあり得る。延在部218、219および/または管240、242の長さは、その中に受容されるk-ワイヤ300にさらなる安定性を提供することができる。k-ワイヤ300の直径は、骨104、108の中への角度における正確な挿入を確実にするように、整合ガイド200の個別のカニューレの直径に従って定寸されることができる。さらに、k-ワイヤ300は、異なる直径サイズに基づいて、正しいカニューレに合致されることができる。
【0120】
図10は、整合ガイド200の第1の端部204からの管240、242の除去を示す。第1および第2の管240、242は、整合ガイド200が、内側楔状骨および中足骨108内に挿入された複数のk-ワイヤ300から除去されることを可能にするように、第1の端部分204から除去される。ある状況では、除去可能または別様に分解可能な要素がないと、第1および第2の端部204、208の間の不整合により、ユーザが複数のk-ワイヤ300から整合ガイド200を除去することは困難であり得る。
【0121】
図11A-Bに示されるように、患者の足100において整合を矯正するシステムは、切除ガイド404を含むことができる。切除ガイド404は、鋸、ブローチ、または同等物等の切除ツール(図示せず)を、それぞれ、内側楔状骨104の端部および/または中足骨108の端部と整合させることができる。
【0122】
切除ガイド404は、カニューレ付き部分411を含むことができる。カニューレ付き部分411は、1つまたはそれを上回る開口415、417を含むことができる。切除ガイド404は、平面部分409を含むことができる。平面部分は、切除ツールを整合させるためのスロット407を含むことができる。開口415、417は、1つまたはそれを上回るk-ワイヤ(例えば、k-ワイヤ300)もしくはピンと相互作用し、平面部分409を切除ツールのための所望の標的場所と整合させることができる。
【0123】
平面部分409(例えば、スロット407を画定する平面)は、カニューレ付き部分411(例えば、開口415、417の間の軸)と略垂直であり得る。他の実装では、平面部分409は、カニューレ付き部分411に対して角度を付けられることができる。
【0124】
開口415、417は、カニューレ付き部分411を通して延在することができる。開口415、417は、k-ワイヤまたはと整合するように定寸されることができる。スロット407は、平面部分409を通して延在することができる。スロット407は、切除ツールの切断部分に適応するように定寸される高さおよび厚さを有することができる。スロット407は、所望の標的場所との切除ツールの整合を維持するために十分な深度を有することができる。
【0125】
中足骨108との第1の楔状骨104の計画された矯正構成に応じて、楔状骨104および中足骨108の一方または両方の内端から材料を除去することが必要であり得る。楔状骨104と中足骨108との間の角度は、矯正構成時に調節されることができる。楔状骨104および中足骨108の一方または両方の長さもまた、矯正構成時に調節されることができる。これらの調節はそれぞれ、患者の足100における奇形の矯正に寄与することができる。
【0126】
故に、図12A-Bは、切除ツールを第1の楔状骨104の第1の内端と整合させるための第1の切除ガイド404の使用を示す。カニューレ付き部分411は、それぞれ、開口415、417上で第1および第2のk-ワイヤ310、312にわたって受容されることができる。これは、平面部分(例えば、スロット407)を第1の楔状骨104の端部と整合させることができる。切除面104aが、スロット407を通して切除ツールを使用して、第1の楔状骨104に切り込まれることができる。切除面104aは、第1および第2のk-ワイヤ310、312と整合されることができる。
【0127】
図13は、切除ツールを中足骨108の第1の内端と整合させるための第2の切除ガイド408の使用を示す。第2の切除ガイド408は、切除ガイド404と同一の構成要素(例えば、平面部分409およびカニューレ付き部分411)を含むことができる。
【0128】
第2の切除ガイド408のカニューレ付き部分411は、それぞれ、開口415、417上で第3および第4のk-ワイヤ314、316にわたって受容されることができる。第3および第4のk-ワイヤは、平面部分409およびスロット407を中足骨108の端部と整合させることができる。切除面108aが、スロット407を通して切除ツールを使用して、中足骨108に切り込まれることができる。切除面108aは、第3および第4のk-ワイヤ314、316と整合されることができる。いくつかの実装では、切除ガイド404が、断面切除ガイド408の代わりに、切除面108aを形成するために使用されることができる。
【0129】
図14A-Bに示されるように、患者の足100において整合を矯正するためのシステムは、矯正ガイド500を含むことができる。矯正ガイド500は、図15に示されるように、患者の足100の中の骨を矯正構成103に整合させることができる。矯正ガイド500は、第1の端部分504を含むことができる。第1の端部分504は、1つまたはそれを上回るカニューレ510、512を含むことができる。カニューレ510、512は、矯正ガイド500を通して延在することができる。カニューレ510、512は、それぞれ、内側楔状骨104内に挿入される、第1および第2のk-ワイヤ310、312に対応することができる。カニューレ510、512は、それぞれ、第1および第2の軸530、532に沿って整合されることができる。第1および第2の軸530、532は、平行であり得る。
【0130】
矯正ガイド500は、第2の端部分508を含むことができる。第2の端部分508は、1つまたはそれを上回るカニューレ514、516を含むことができる。カニューレ514、516は、矯正ガイド500を通して延在することができる。カニューレ514、516は、それぞれ、中足骨108内に挿入される、第3および第4のk-ワイヤ314、362に対応することができる。カニューレ514、516は、それぞれ、第3および第4の軸534、536に沿って整合されることができる。第3および第4の軸534、536は、平行であり得る。
【0131】
第1および第2の軸530、532は、第3および第4の軸534、536と平行であり得る。第1および第2の軸530、532は、第3および第4の軸534、536と同一の平面内に整合されることができる。他の実装では、第1および第2の軸530、532は、第3および第4の軸534、536との平面外に整合される(例えば、そこからオフセットされる)ことができる。
【0132】
第1の軸530は、点Cを通して延在することができる。点Cは、デカルト座標面内の位置(x,y,z)を有することができる。第4の軸536は、点Dを通して延在することができる。点Dは、デカルト座標面内の位置(x,y,z)を有することができる。点CおよびDは、デカルト座標系内の第1および第4の軸530、536の相対位置を画定することができる。
【0133】
図15に示されるように、矯正ガイド500は、k-ワイヤ300上に受容されることができる。第1および第2のk-ワイヤ310、312は、それぞれ、矯正ガイド500の第1の端部504上のカニューレ510、512内に受容されることができる。第3および第4のk-ワイヤ314、316は、それぞれ、矯正ガイド500の第2の端部508上のカニューレ514、516内に受容されることができる。
【0134】
故に、矯正ガイド500は、k-ワイヤ300上で前進されるにつれて、内側楔状骨104に対して中足骨108を整合させることができる。矯正ガイドは、中足骨108および基節骨112を矯正構成103に配向することができる。内側楔状骨104に対する中足骨108の再配向は、デカルト座標系内(例えば、3つの直交面内)の中足骨108の回転および/または平行移動を含むことができる。中足骨108の回転および/または平行移動の程度は、角度α、β、ならびに/もしくはγ、および/または整合ガイド200と矯正ガイド500との間の軸の相対位置の任意の差異(例えば、点A、B、および点C、Dによって画定される相対位置の任意の差異)に基づいて、判定されることができる。
【0135】
矯正構成103は、患者の足100の骨の整合への1つまたはそれを上回る矯正を含むことができる。例えば、中足骨108は、概して、足の親指の基節骨112と整合されることができる。矯正構成103は、腱膜瘤および/または外反母趾奇形の治癒を助長することができる。内側楔状骨104の切除面104aは、中足骨108の切除面108aに対して当接されることができる。本当接は、内側楔状骨104との中足骨108の融合または癒合を助長することができる。適切な当接は、内側楔状骨104に対する中足骨108の平行移動を要求し得る。
【0136】
図16に示されるように、内側楔状骨104は、矯正構成103では、中足骨108に対し一時的または恒久的に固定されることができる。第1の固定k-ワイヤ610が、内側楔状骨104および中足骨108の中に挿入されることができる。第1の固定ワイヤ610は、切除面104a、108aを通して延在することができる。第2の固定k-ワイヤ612が、中足骨108を通して内側楔状骨104の中に挿入されることができる。第2の固定k-ワイヤ612は、切除面104a、108aを通して延在することができる。他の実装では、任意の一時的または恒久的固定手段が、矯正構成で内側楔状骨104を中足骨108と接続するために使用されることができる。例えば、内側楔状骨104および中足骨108は、一時的または恒久的に、ともに螺合される、ともに補強される、ともに接着される、もしくは別様にともに接続されることができる。
【0137】
図17に示されるように、内側楔状骨104および中足骨108が矯正構成103で固定された状態で、矯正ガイド500は、複数のk-ワイヤ300から除去されることができる。複数のk-ワイヤ300は、内側楔状骨104および/または中足骨108から除去されることができる。
【0138】
図18に示されるように、患者の足100において整合を矯正するためのシステムは、骨プレートアセンブリ700を含むことができる。骨プレートアセンブリ700は、図21-22に示されるように、内側楔状骨104および中足骨108を取り付ける。骨プレートアセンブリ700は、骨プレート710を含むことができる。骨プレート710は、第1の端部704および第2の端部708を含むことができる。骨プレートアセンブリ700は、骨クリップ720を含むことができる。骨クリップ720は、内側楔状骨104と中足骨108との間で結合することができる。骨クリップ720は、横部材726によって接続される第1の尖叉724および第2の尖叉728を含むことができる。骨プレートアセンブリ700は、骨ねじ、ピン、または整形外科の分野内で公知の他の締結具等の複数の締結具730を含むことができる。
【0139】
図19-20は、骨プレート710のさらなる詳細を示す。骨プレート710は、内側楔状骨104および中足骨108に対して嵌合するように輪郭形成されることができる。骨プレート710は、チタン、アルミニウム、鋼鉄、整形外科分野内の他の好適な材料から製造されることができる。
【0140】
骨プレート710の第1の端部704は、複数の開口715、716、717を有することができる。開口716、717は、締結具730を受容するように定寸されることができる。開口715は、クリップ720の尖叉724を受容するように定寸されることができる。骨プレート710の第2の端部708は、複数の開口711、712、713を有することができる。開口711、712は、締結具730を受容するように定寸されることができる。開口713は、クリップ720の尖叉728を受容するように定寸されることができる。クリップ720は、クリップ720の横部材726を受容する、または少なくとも部分的に受容するための陥凹719を含むことができる。これは、組み立てられた骨プレートアセンブリ700の全体的外形を縮小することができる。
【0141】
図21-22は、患者の足100と組み立てられる骨プレートアセンブリ710を示す。骨プレート710の第1の端部704は、締結具730によって内側楔状骨104と取り付けられることができる。締結具730は、開口716、717を通して内側楔状骨104の中に延在することができる。骨プレート710の第2の端部708は、中足骨108と取り付けられることができる。締結具730は、開口711、712を通して中足骨108の中に延在することができる。いくつかの実装では、締結具730は、k-ワイヤ300の個別の交差点320、322、324、および/または326内に受容されることができる。代替として、締結具は、患者の足の骨に新しい孔を形成することができる。
【0142】
クリップ720は、内側楔状骨104と中足骨108との間の関節を横断して跨架することができる。第1の尖叉724は、開口715内で中足骨108の中に受容されることができる。第2の尖叉728は、開口713を通して内側楔状骨104の中に受容されることができる。ある実装では、尖叉724、728は、個別の交差点322、324内で受容されることができる。尖叉724、728は、患者の足100の中の骨内に取り付けるための向上した係合特徴のための複数の鋸歯状縁を含むことができる。
【0143】
ある実装では、異なる整合ガイド200が、中足骨108との内側楔状骨104のための意図された固定手段に応じて、使用されることができる。異なる整合ガイド200は、骨内の異なる点においてk-ワイヤ300を整合させ、異なる固定手段において開口を合致させる、カニューレを含むことができる。

矯正係数の仮想モデル化
【0144】
図23は、患者の一意の生体構造にカスタマイズされた整合ガイドを設計するためのプロセス800を説明する。患者の足との関連で本明細書に説明されるが、プロセス800は、患者の身体の他の部分のために使用されることができる。プロセス800はさらに、図24A-24Dに図示される。ステップ812では、患者の足の仮想モデル840が、生成される。仮想モデル840は、腱膜瘤および/または外反母趾等の奇形を含む、患者の足の走査に基づくことができる。仮想モデル840を生成またはレンダリングするために使用される走査は、CT、PET、X線、超音波、MRI、もしくは他のタイプの医用画像走査に基づくことができる。
【0145】
仮想モデル840は、患者の足の骨の仮装表現を含むことができる。仮想モデル840は、患者の骨の仮想変形構成802を含むことができる。仮想モデル840は、仮想の第1の骨804と、仮想の第2の骨808とを含むことができる。仮想の第1の骨804は、患者の足の中の内側楔状骨に対応することができ、仮想の第2の骨808は、中足骨に対応することができる。
【0146】
仮想モデル840は、(例えば、コンピュータ上の)グラフィカルユーザインターフェースを通してユーザに表示されることができる。仮想モデル840は、ユーザによって操作可能であり得る。いくつかの実装では、仮想モデル840は、患者の足の中の骨の間の天然接続(例えば、靱帯、軟骨、および/または筋肉)に近似することができる。故に、1つの仮想骨の移動は、接続された仮想骨の場所を改変することができる。他の実装では、モデル840の仮想骨は、ユーザによって自由に移動および操作されることができる。故に、骨の実行可能な再配置および接続された仮想骨の結果として生じた移動は、ユーザの技能および知識に基づいて近似されることができる。
【0147】
ステップ814では、ユーザが、仮想矯正構成803への第1および第2の仮想骨804、808の構成を調節する。仮想矯正構成803は、患者の足の1つまたはそれを上回る奇形の矯正を含むことができる。仮想矯正構成803への調節は、第1および第2の仮想骨804、808の間の相対角度および位置を変化させるステップを含むことができる。さらに、仮想矯正構成803は、第1および第2の仮想骨804、808の1つまたはそれを上回る重複部分を含むことができる。1つまたはそれを上回る仮想切除面804a、808aは、第1および第2の仮想骨804、808の重複部分を除去する、または別様にその長さおよび寸法を調節するように、ユーザによって識別されることができる。
【0148】
ステップ816では、第1の仮想軸830が、第1の仮想骨804に交差するように追加される。第2の仮想軸836が、第2の仮想骨808に交差するように追加される。第1の仮想軸830は、第1の仮想骨804に対して固定される。第2の仮想軸836は、第2の仮想骨808に対して固定される。第1および第2の仮想軸830、836は、患者の足の外科手術の間に容易にアクセス可能である場所において仮想モデル840と整合されることができる。
【0149】
第1および第2の仮想軸830、836は、相互と平行である。有利なこととして、第1および第2の仮想軸830、836は、仮想切除面804a、808aのうちの1つまたはそれを上回るものと整合されることができる。第1の仮想軸830は、仮想デカルト座標系に位置する点Gを通して延在する。第2の仮想軸836は、仮想デカルト座標系に位置する点Hを通して延在する。
【0150】
ステップ818では、第1および第2の仮想骨804、808は、モデル840の元の変形構成802に戻される。第1および第2の仮想軸830、836は、異なる角度に/回転される、および/または矯正構成803から変形構成802まで相互に対して平行移動される。変形構成802では、第1および第2の仮想軸830、836は、それぞれ、仮想デカルト座標系内の個別の点E、Fを通して通過するベクトルとして画定されることができる。
【0151】
ステップ820では、変形構成802時の第1および第2の仮想軸830、836の相対位置は、整合ガイドのための矯正係数を画定するために使用されることができる。相対位置は、仮想デカルト座標系面(例えば、z-x、z-y、x-y)のうちの2つまたはそれを上回るものにおいて相対角度を含むことができる。相対角度は、整合ガイド(例えば、整合ガイド200または同等物)におけるα、β、および/またはγ角度に対応することができる。第1および第2の仮想軸830、836の相対位置は、個別の点E、Fに基づくことができる。点E、Fは、整合ガイド(例えば、整合ガイド200または同等物)における個別の点A、Bに対応することができる。したがって、仮想モデル840の寸法は、患者の足上の外科手術で使用するための整合ガイドの矯正係数を形成するために使用されることができる。
【0152】
さらに、矯正構成803時の第1および第2の仮想軸830、836の相対位置は、矯正ガイドの寸法を画定するために使用されることができる。点G、Hは、整合ガイド(例えば、整合ガイド500または同等物)における個別の点C、Dに対応することができる。矯正構成803時の第1および第2の仮想軸830、836は、矯正ガイド内のカニューレの平行軸に対応することができる。
【0153】
さらに、変形構成802時の第1および第2の仮想軸830、836の相対位置は、切除ガイドの寸法を画定するために使用されることができる。寸法は、切除ガイド内のスロット(例えば、スロット407)の配向を含むことができる。スロットは、切除面804a、808aのうちの1つまたはそれを上回るものと平行に整合されることができる。切除ガイドはまた、変形構成802時の第1および/または第2の仮想軸830、836と整合される、1つまたはそれを上回る開口を含むことができる。
【0154】
モデル803を生成することの代替として、ユーザ(例えば、外科医)が、患者の足100における奇形を矯正するために必要される角度(α、β、および/またはγ)ならびに/もしくは平行移動を説明し得る。本説明は、ユーザの知識および体験に基づく、および/または患者の足100の走査を視認することと併せることができる。ユーザ提供情報は、外科手術の間に必要される整合ガイド200を示すことができる。例えば、ユーザは、複数の整合ガイドを伴うキットを提供され、それぞれ、異なるが患者の足で一般的に見られる変形を矯正する、整合ガイド200の事前判定されたセットの中から選択することができる。ある実装では、整合ガイド200は、異なる矯正係数に対応する、カニューレの複数のセットを含むことができる。
ラピダスシステムの製造
【0155】
プロセス900は、矯正係数に基づいて患者の足100において整合を矯正するためのシステムの製造の方法である。ステップ912では、製造業者が、矯正係数を受け取ることができる。矯正係数は、整合ガイド(例えば、整合ガイド200)の1つまたはそれを上回る寸法を画定することができる。矯正係数は、いくつかの実装では、CADモデルであり得る。寸法は、それを通した1つまたはそれを上回るカニューレの配向および位置付けを含むことができる。例えば、矯正係数は、上記に説明されるプロセス800および/またはユーザ提供情報に基づくことができる。矯正係数は、個々の患者の足にカスタマイズされることができる。代替として、矯正係数は、一般的に使用されている矯正係数の標準セットのうちの1つであり得る。
【0156】
ステップ914では、製造業者が、矯正係数に基づいて整合ガイドを形成することができる。例えば、製造業者は、整合ガイドを3D印刷することができる。
【0157】
ステップ916では、製造業者が、矯正ガイドを生成するための寸法を受け取ることができる。矯正ガイドのための寸法は、上記に説明されるプロセス800に基づく、または別様に個々の患者の足にカスタマイズされることができる。
【0158】
ステップ918では、製造業者が、受け取られた寸法に基づいて、矯正ガイドを形成することができる。例えば、製造業者は、整合ガイドを3D印刷することができる。
代替構成要素構造
【0159】
図26A-26Bは、調節ガイド1000のための別の可能性として考えられる構成を図示する。調節ガイド1000は、下記に留意される差異のうちのいくつかを含む、上記に説明される調節ガイド200の同一の特徴および機能性を含むことができる。調節ガイド1000は、第1の部分1004と、第2の部分1008とを含むことができる。第1の部分1004は、第2の部分1008と解放可能に接続可能であり得る。第1の部分1004は、ハンドル1004aを含むことができる。ハンドル部分1004aは、それを通して開口を含むことができる。ハンドル部分1004aは、ユーザが、使用の間に調節ガイド1000を定位置に容易に保持することを可能にするように、機能することができる。調節ガイド1000の第1の部分1004は、それを通して延在する、1つまたはそれを上回るカニューレ1010、1012を含むことができる。カニューレ1010、1012は、第1の部分1004を通して延在することができる。カニューレ1010、1012は、平行軸1020、1022に沿って延在することができる。
【0160】
第2の部分1008は、1つまたはそれを上回るカニューレ1014、1016を含むことができる。カニューレ1014、1016は、第2の部分1008を通して延在することができる。カニューレ1014、1016は、それぞれ、平行軸1024、1026に沿って延在することができる。軸1020、1022は、軸1024、1026と非平行であり得る。
【0161】
第1のまたは第2の部分1004、1008は、センタリングカニューレ1009を含むことができる。センタリングカニューレ1009は、内側楔状骨104と中足骨108との間の足根中足関節において調節ガイド1000を整合させるために使用されることができる。
【0162】
図27に示されるように、第1の部分1004は、取付機構1006によって第2の部分1008と接続可能であり得る。取付機構1006は、蝶ねじであり得る。蝶ねじとして、取付機構1006は、ねじ山付き端部1006aを含むことができる。取付機構1006は、第1の部分1004内の開口1006bを通して延在することができる。取付機構1006は、第2の部分1008内の開口1006cを通して延在することができる。開口1006b、1006cのうちの少なくとも1つは、ねじ山付き端部1006aと結合するように内部にねじ山付きであり得る。故に、第1および第2の部分1004、1008は、取付機構1006によってともに結合されることができる。
【0163】
第2の部分1008は、陥凹1008aを含むことができる。第1の部分1004は、投影部分1004bを含むことができる。投影部分1004bは、陥凹状部分1008a内に受容されることができる。陥凹/突出部配列は、第1の部分1004と第2の部分1008との間の結合の安定性を向上させることができる。
【0164】
図28A-28Bは、切除ガイド1100の別の実装を示す。切除ガイド1100は、本明細書に留意される差異のうちのいくつかを含む、上記に説明される切除ガイド404と同様に構造化されることができる。切除ガイド1100は、第1の部分1111を含むことができる。第1の部分1111は、それを通して延在する、1つまたはそれを上回る開口1115、1117を含むことができる。第1の部分1111は、平面的部分1109と結合されることができる。平面的部分1109は、その中にスロット1107を含むことができる。スロット1107は、切除ツールが、患者の身体(例えば、患者の足100)の骨を切除するためにそれを通して延在することを可能にするように、定寸されることができる。いくつかの実装では、平面的部分1109は、スロット1107が、患者の身体のより近くに、および/またはそれと接触して設置されることを可能にするための曲線状形状を含むことができる。これは、骨を切除するプロセスと関連付けられる誤差を低減させることができる。
【0165】
図29は、患者の身体内の2つの骨の間の整合を矯正するための手技で調節ガイド1100を使用する1つの方法を示す。調節ガイド1000は、患者の足100の中の内側楔状骨104および中足骨108の整合を矯正するために使用されることができる。図29-34に示されるプロセスは、図1-22に示されるプロセスにおける上記に説明されるステップおよび詳細のうちのいずれかに類似し、それを含むことができる。
【0166】
センタリングカニューレ1009は、内側楔状骨104と中足骨108との間の足根中足関節において調節ガイド1000を整合させることができる。k-ワイヤ(図示せず)が、センタリングカニューレ1009を通して、内側楔状骨104と中足骨108との間の空間の中に延在することができる。調節ガイド1000の第1の端部1004は、概して、内側楔状骨104と整合されることができる。調節ガイド1000の第2の端部1008は、概して、中足骨108と整合されることができる。図30にさらに示されるように、複数のk-ワイヤ1300が、調節ガイド1000の個別のカニューレを通して、内側楔状骨104および中足骨108の中に挿入されることができる。第1のk-ワイヤ1310が、カニューレ1010内に受容され、内側楔状骨104に交差することができる。第2のk-ワイヤ1312が、カニューレ1012を通して受容されることができる。第3のk-ワイヤ1314が、カニューレ1014を通して中足骨108の中に挿入されることができる。第4のk-ワイヤ1316が、カニューレ1016を通して中足骨108の中に延在することができる。k-ワイヤ1300は、調節ガイド1000のカニューレの個別の軸に沿って延在することができる。故に、整合ガイドは、k-ワイヤ1300の交差角を画定することができる。
【0167】
図31に示されるように、調節ガイド1000の第1の部分1004は、第2の部分1008から除去されることができる。取付機構1006は、第1の部分1004と第2の部分1008との間から除去されることができる。第1の部分1004は、Kワイヤ1300から除去されることができる。第2の部分1008は、k-ワイヤ1300から除去されることができる。
【0168】
図32に示されるように、切除ガイド1100は、k-ワイヤ1300にわたって摺動されることができる。平面的部分1109は、内側楔状骨104および/または中足骨108のうちの一方もしくは両方と整合されることができる。切除ツール1400が、個別の内側楔状骨104および中足骨108上に切除面104aおよび/または108aを形成するように、スロット1107を通して挿入されることができる。上記に説明されるように、これは、矯正構成103時の内側楔状骨104および中足骨108の整合を促進することができる。
【0169】
図33に示されるように、矯正ガイド1500が、k-ワイヤ1300にわたって摺動されることができる。矯正ガイド1500は、矯正ガイド500に類似し得る。矯正ガイド1500は、平行軸に沿って延在する複数のカニューレを含むことができる。k-ワイヤ1300は、収集ガイド1500のカニューレ内に受容されることができる。これは、患者の足100の矯正構成103を形成するように、内側楔状骨104、中足骨108、および/または基節骨112の位置を再整合させ、調節することができる。
【0170】
矯正構成103では、固定k-ワイヤ1600(または類似機構)が、第1の中足骨108および内側楔状骨104の位置を固定するように挿入されることができる。図34に示されるように、骨プレートアセンブリ700に類似する骨プレートアセンブリ1700が、矯正構成103で2つの骨の相対位置を維持するように、内側楔状骨104および中足骨108に取り付けられることができる。
ある用語
【0171】
「上部」、「底部」、「近位」、「遠位」、「縦方向」、「側方」、および「端部」等の本明細書に使用される配向の用語が、図示される実施例との関連で使用される。しかしながら、本開示は、図示される配向に限定されるべきではない。実際、他の配向も、可能性として考えられ、本開示の範囲内である。直径または半径等の本明細書で使用されるような円形に関する用語は、完璧な円形構造を要求すると解釈されるべきではなく、むしろ、左右に測定され得る断面領域を伴う任意の好適な構造に適用されるべきである。概して、「円形」、「円筒形」、「半円形」、または「半筒形」、もしくは任意の関連または類似用語等の形状に関する用語は、円または円筒もしくは他の構造の数学的定義に厳密に準拠するように要求されないが、合理的に近い近似である構造を包含することができる。
【0172】
「can(~することができる)」、「could(~し得る)」、「might(~し得る)」、または「may(~してもよい)」等の条件付き用語は、具体的に別様に記述されない、もしくは使用されるような文脈内で別様に理解されない限り、概して、ある実施例が、ある特徴、要素、および/またはステップを含む、もしくは含まないこと伝えることを意図している。したがって、そのような条件付き用語は、概して、特徴、要素、および/またはステップが、いかようにも1つまたはそれを上回る実施例のために要求されることを含意することを意図していない。
【0173】
語句「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」等の接続用語は、具体的に別様に記述されない限り、アイテム、用語等が、X、Y、またはZのいずれかであり得ることを伝えるように、一般に使用されるような文脈で別様に理解される。したがって、そのような接続用語は、概して、ある実施例が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、およびZのうちの少なくとも1つの存在を要求することを含意することを意図していない。
【0174】
本明細書で使用されるような用語「およそ」、「約」、および「実質的に」は、依然として、所望の機能を実施する、または所望の結果を達成する、記述される量に近い量を表す。例えば、いくつかの実施例では、文脈が決定付け得るように、用語「およそ」、「約」、および「実質的に」は、記述される量の10%未満またはそれと等しい量を指し得る。本明細書で使用されるような用語「概して」は、特定の値、量、または特性を主に含む、もしくはそれに向かう傾向がある、値、量、または特性を表す。実施例として、ある実施例では、文脈が決定付け得るように、用語「略平行」は、20度未満またはそれと等しく正確に平行から逸脱する、何らかのものを指し得る。全ての範囲は、終点を含む。
概要
【0175】
ラピダス手技システムおよび方法のいくつかの例証的実施例が、開示された。本開示は、ある例証的実施例および用途の観点から説明されているが、本明細書に記載される特徴および利点の全てを提供するわけではない実施例および用途を含む、他の実施例および他の用途もまた、本開示の範囲内である。構成要素、要素、特徴、行為、またはステップは、説明されるものと異なるように配列または実施されることができ、構成要素、要素、特徴、行為、またはステップは、種々の実施例では、組み合わせられる、合併される、追加される、もしくは省略されることができる。本明細書に説明される要素および構成要素の全ての可能性として考えられる組み合わせならびに副次的組み合わせは、本開示内に含まれることを意図している。特徴または特徴の群のうちのいずれのものも、必要もしくは不可欠ではない。
【0176】
別個の実装との関連で本開示に説明される、ある特徴もまた、単一の実装で組み合わせて実装されることができる。逆に、単一の実装との関連で本開示に説明される、種々の特徴もまた、別個に、または任意の好適な副次的組み合わせで、複数の実装において実装されることができる。さらに、特徴が、ある組み合わせで作用するものとして上記に説明され得るが、請求される組み合わせからの1つまたはそれを上回る特徴は、ある場合には、組み合わせから除外さることができ、組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例として請求され得る。
【0177】
本開示における一実施例に開示または図示される、ステップ、プロセス、構造、および/またはデバイスのうちのいずれかの任意の部分が、異なる実施例もしくはフローチャートに開示または図示される、ステップ、プロセス、構造、および/またはデバイスのうちのいずれかの任意の他の部分と組み合わせられる、もしくは(その代わりに)併用されることができる。本明細書に説明される実施例は、離散し、相互から分離することを意図していない。開示される特徴の組み合わせ、変形例、およびいくつかの実装は、本開示の範囲内である。
【0178】
動作が、特定の順序で図面に描写される、または本明細書に説明され得るが、そのような動作は、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序で、または連続的順序で実施される必要がない、もしくは全ての動作が実施される必要はない。描写または説明されていない他の動作も、例示的方法およびプロセス内に組み込まれることができる。例えば、1つまたはそれを上回る付加的動作が、説明される動作のうちのいずれかの前に、その後に、それと同時に、またはその間に実施されることができる。加えて、動作は、いくつかの実装では、再配列される、または再順序付けられてもよい。また、上記に説明される実装における種々の構成要素の分離は、全ての実装においてそのような分離を要求するものとして理解されるべきではなく、説明される構成要素およびシステムは、概して、単一の製品にともに統合される、または複数の製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。加えて、他の実装も、本開示の範囲内である。
【0179】
さらに、例証的実施例が説明されたが、同等の要素、修正、省略、および/または組み合わせを有する、任意の実施例もまた、本開示の範囲内である。さらに、ある側面、利点、および新規の特徴が、本明細書に説明されるが、必ずしも全てのそのような利点が、任意の特定の実施例に従って達成されるわけではない場合がある。例えば、本開示の範囲内のいくつかの実施例は、本明細書に教示または示唆される他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されるような1つの利点もしくは利点の群を達成する。さらに、いくつかの実施例は、本明細書に教示または示唆されるものと異なる利点を達成し得る。
【0180】
いくつかの実施例が、付随する図面に関連して説明された。図は、一定の縮尺で描かれる、および/または示されるが、示されるもの以外の寸法および割合も、検討され、開示される発明の範囲内であるため、そのような縮尺は、限定的であるべきではない。距離、角度、等は、例証的にすぎず、図示されるデバイスの実際の寸法およびレイアウトに対して必ずしも正確な関係を持っているわけではない。構成要素は、追加、除去、および/または再配列されることができる。さらに、種々の実施例と関連する任意の特定の特徴、側面、方法、性質、特性、品質、属性、要素、または同等物の本明細書の本開示が、本明細書に記載される全ての他の実施例で使用されることができる。加えて、本明細書に説明される任意の方法が、列挙されるステップを実施するために好適な任意のデバイスを使用して、実践され得る。
【0181】
本開示を要約する目的のために、本発明のある側面、利点、および特徴が、本明細書に説明された。全または任意のそのような利点が、本明細書に開示される発明の任意の特定の実施例に従って必ずしも達成されるわけではない。本開示のいずれの側面も、必須または不可欠ではない。多くの実施例では、デバイス、システム、および方法は、本明細書の図または説明に図示されるものと異なるように構成されてもよい。例えば、図示されるモジュールによって提供される種々の機能性は、組み合わせられる、再配列される、追加される、または削除されることができる。いくつかの実装では、付加的または異なるプロセッサもしくはモジュールが、図に説明および図示される実施例を参照して説明される機能性のうちのいくつかまたは全てを実施してもよい。多くの実装変形例が、可能性として考えられる。本明細書に開示される特徴、構造、ステップ、またはプロセスのうちのいずれかが、任意の実施例に含まれることができる。
【0182】
要約すると、ラピダス手技システムおよび関連方法の種々の実施例が、開示された。本開示は、具体的に開示される実施例を超えて、他の代替実施例および/または実施例の他の用途、ならびにそのある修正および均等物に拡張する。さらに、本開示は、開示される実施例の種々の特徴および側面が、相互と組み合わせられる、または代用され得ることを明示的に検討する。故に、本開示の範囲は、上記に説明される特定の開示される実施例によって限定されるべきではなく、請求項の公平な熟読のみによって判定されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図25
図26A
図26B
図27
図28A
図28B
図29
図30
図31
図32
図33
図34
【国際調査報告】