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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(54)【発明の名称】ポンプユニット
(51)【国際特許分類】
   F04C 23/00 20060101AFI20220916BHJP
   F04C 25/02 20060101ALI20220916BHJP
【FI】
F04C23/00 D
F04C25/02 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502125
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 EP2020067619
(87)【国際公開番号】W WO2021008834
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】1908088
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511148259
【氏名又は名称】ファイファー バキユーム
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100083389
【弁理士】
【氏名又は名称】竹ノ内 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100198317
【弁理士】
【氏名又は名称】横堀 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ サンティ
(72)【発明者】
【氏名】エリック マンダラ
(72)【発明者】
【氏名】ティボ ブリロン
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA06
3H129AA10
3H129AB06
3H129BB32
3H129BB42
3H129CC09
3H129CC23
(57)【要約】
1台の粗引き真空ポンプ(2)と、ポンプ搬送されるガスの流れ(G)の方向において前記粗引き真空ポンプ(2)に直列にその上流に接続された1台のルーツ真空ポンプ(3)とを備えたポンプユニット(1)であって、前記ルーツ真空ポンプ(3)は、その複数のロータ(10)が該ルーツ真空ポンプ(3)の1つのモータ(M2)によって同時に回転駆動されるように構成された3段のポンプ段(B1-B3)を有しており、前記ポンプ搬送されるガスの流れ(G)の方向における、前記粗引き真空ポンプ(2)の最終ポンプ段(T3)によって生成される流量に対する、前記粗引き真空ポンプ(2)の第1ポンプ段(T1)によって生成される流量の比は、4以下である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1台の粗引き真空ポンプ(2)と、ポンプ搬送されるガスの流れ(G)の方向において前記粗引き真空ポンプ(2)に直列にその上流に接続された1台のルーツ真空ポンプ(3)とを備えたポンプユニット(1)であって、
- 前記ルーツ真空ポンプ(3)は、その複数のロータ(10)が該ルーツ真空ポンプ(3)の1つのモータ(M2)によって同時に回転駆動されるように構成された3段のポンプ段(B1-B3)を有しており、
- 前記ポンプ搬送されるガスの流れ(G)の方向における、前記粗引き真空ポンプ(2)の最終ポンプ段(T3)によって生成される流量に対する、前記粗引き真空ポンプ(2)の第1ポンプ段(T1)によって生成される流量の比は、4以下であることを特徴とするポンプユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のポンプユニット(1)において、
前記流量の比が3以下であることを特徴とするポンプユニット。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポンプユニット(1)において、
前記粗引き真空ポンプ(2)は、3~5段の前記ポンプ段、例えば3段または4段の前記ポンプ段(T1-T3)を有し、
前記粗引き真空ポンプの複数のロータ(10)は、前記粗引き真空ポンプ(2)の1つのモータ(M1)によって同時に回転駆動されるように構成されていることを特徴とするポンプユニット。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記粗引き真空ポンプ(2)の前記第1ポンプ段(T1)によって生成される前記流量は、500m/h以下、例えば、200m/h~300m/hの範囲であることを特徴とするポンプユニット。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記ルーツ真空ポンプ(3)の第1ポンプ段(B1)によって生成される流量は、前記粗引き真空ポンプ(2)の前記第1ポンプ段(T1)によって生成される前記流量よりも10倍、または20倍大きいことを特徴とするポンプユニット。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記粗引き真空ポンプ(2)の前記第1ポンプ段(T1)で生成される前記流量は、248m/h~298m/hの範囲であり、
前記粗引き真空ポンプ(2)の第2ポンプ段(T2)によって生成される流量は、124m/h~149m/hの範囲であり、
前記粗引き真空ポンプ(2)の第3ポンプ段(T3)によって生成される前記流量は、124m/h~149m/hの範囲であることを特徴とするポンプユニット。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記ルーツ真空ポンプ(3)と前記粗引き真空ポンプ(2)を互いに重ねて担持するフレーム(8)を含み、前記粗引き真空ポンプ(2)は前記ルーツ真空ポンプ(3)の上に配置されていることを特徴とするポンプユニット。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記ルーツ真空ポンプ(3)と前記粗引き真空ポンプ(2)を互いに重ねて担持するフレーム(8)を含み、前記ルーツ真空ポンプ(3)は、前記粗引き真空ポンプ(2)の上に配置されていることを特徴とするポンプユニット。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記粗引き真空ポンプ(2)のモータ(M1)は、高回転数および/または低回転数、または、前記高回転数と前記低回転数との間の公称回転数を、可変に生成するように構成されていることを特徴とするポンプユニット。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記高回転数は100Hzを超える高い回転数であり、前記低回転数は50Hz未満の回転数であることを特徴とするポンプユニット。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記ルーツ真空ポンプ(3)の排気側(12)を前記粗引き真空ポンプ(2)の排気側(5)と連絡させるバイパス通路(13)を備え、
前記バイパス通路(13)には、前記ルーツ真空ポンプ(3)の負圧側(11)の圧力が圧力閾値を超えたときに開くように構成された弁装置(14)が設けられていることを特徴とするポンプユニット。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか1項に記載のポンプユニット(1)において、
前記粗引き真空ポンプ(2)の前記ポンプ段(T1、T2、T3)のステータ(6)が、少なくとも部分的に2個のハーフシェルで構成されており、
前記ハーフシェルは、前記粗引き真空ポンプのロータ(10)を担持する軸を通過する組立面(S)上に組み立てられることを特徴とするポンプユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粗引き真空ポンプとこの粗引き真空ポンプの上流に直列に配置されたルーツ真空ポンプとを備える、ポンプユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
この粗引き真空ポンプは、複数のポンプ段が直列に配置されており、ポンプ搬送されるガスがその吸込側と排気側の間を流れる。既知の粗引き真空ポンプには、2つまたは3つの回転ローブを備えたルーツ型ポンプ、または2つの爪を備えた爪型ポンプがある。
【0003】
粗引き真空ポンプは、同じプロファイルの2個のロータを有し、これらが1つのステータ内で反対方向に回転する。真空ポンプの回転中、ポンプ搬送されるガスは、ロータとステータによって形成される自由空間内に閉じ込められ、これらのロータによって次段のポンプ段に駆動され、順次、真空ポンプの排気側に送られる。
この真空ポンプは、ロータとステータの間に機械的接触がなく動作するため、ポンプ段でオイルを使用する必要がない。
【0004】
この粗引き真空ポンプの上流には、ポンプ効率、特にガスの流量を増やすために、ルーツブロワーとしても知られる1台のルーツ真空ポンプが直列に取り付けられている。このルーツ真空ポンプによって生成されるガスの流量は、粗引き真空ポンプによって生成されるガスの流量の約20倍にもなる。このルーツ真空ポンプは、通常1段または2段のポンプ段と、通常、粗引き真空ポンプのモータの回転数よりも高い回転数で2個のロータを回転させる1つのモータとを備えている。
【0005】
この粗引き真空ポンプは、通常、前記ポンプユニットの中で最初に故障する構成要素である。また、この粗引き真空ポンプは、最も高価な構成要素でもある。実際、この粗引き真空ポンプは、ルーツ真空ポンプを適切にリリーフするように、極低圧の到達真空度(ポンプ流がない場合)と、十分なポンピングの速度を保証する最高の圧縮比とを提供するために、多くの応力、特に熱的応力および機械的応力にさらされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この高い圧縮比を保証するために、粗引き真空ポンプにはかなりの数のポンプ段があり、殆どの場合、5段~7段もある。
これらのポンプは、また、ロータとステータの間の制御された動作クリアランスを保証するように設計する必要もある。
【0007】
さらに、粗引き真空ポンプによってポンプ搬送されるガスの圧力は、ルーツ真空ポンプにおけるガスの圧力よりも高いため、この粗引き真空ポンプ、特にその最終ポンプ段では、腐食性攻撃のリスクが高くなる。
【0008】
また、エネルギーを節約するために真空ポンプの回転数を最適化することも、困難である。実際には、真空ポンプの消費電力を削減するために、到達真空度フェーズとも呼ばれる待機フェーズの回転数を下げることが知られている。ただし、この粗引き真空ポンプでは、その複数のロータが同じ1つのモータで駆動されるため、全てのポンプ段の回転数を同時に変更することしかできない。したがって、この粗引き真空ポンプの回転数を過度に下げると、ポンプ性能が大幅に低下し、効率が制限されてしまう可能性がある。
【0009】
本発明の目的の1つは、従来技術の上記欠点の1つを少なくとも部分的に克服することのできる、改良されたポンプユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的のために、本発明は、1台の粗引き真空ポンプと、ポンプ搬送されるガスの流れの方向においてこの粗引き真空ポンプに直列にその上流に接続された1台のルーツ真空ポンプとを備えた1つのポンプユニットであって、
- 前記ルーツ真空ポンプは、その複数のロータが該ルーツ真空ポンプの1つのモータによって同時に回転駆動されるように構成された3段のポンプ段を有しており、
- 前記ポンプ搬送されるガスの流れの方向における、前記粗引き真空ポンプの最終ポンプ段によって生成される流量に対する、前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段によって生成される流量の比は、4以下であることを特徴とする。
【0011】
前記流量の比は、例えば、3以下であり、例えば2である。
【0012】
3段のポンプ段を備えた1台のルーツ真空ポンプを使用すると、従来技術における粗引き真空ポンプの1つのポンプ段が前記ルーツ真空ポンプに「移動」する。前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段が、前記ルーツ真空ポンプの最終ポンプ段となる。実際、前記ポンプ段は、前記ルーツ真空ポンプのモータによって駆動されるため、著しく高速で回転することができる。
【0013】
この1つのポンプ段の移動は、前記粗引き真空ポンプの圧縮比を大幅に小さくするのに役立ち、その結果、この粗引き真空ポンプに加わる応力は、部分的に前記ルーツ真空ポンプに移動する。これにより、前記粗引き真空ポンプのメンテナンス間隔を長くすることができる。前記ルーツ真空ポンプは低圧で作動するため、その応力はそれほど重要な事項ではない。
【0014】
特に、圧縮比が小さくなることにより、軸にかかる曲げ応力を低減できる。これにより、粗引き真空ポンプの2個のロータを支える2本の軸の軸中心間距離を短くすることができ、この粗引き真空ポンプのサイズを小さくすることができる。このような小型の粗引き真空ポンプは、必要な材料が少なくて済むため、コストを削減できる。また、ニッケルメッキなどの表面処理のコスト、および輸送コスト、特に航空貨物のコストが削減される。
【0015】
また、これにより、特に前記粗引き真空ポンプの可動部分に堆積しやすい物質をポンプ圧送するときに、停止した前記粗引き真空ポンプを再始動するための高いプライミングトルクを提供することができる。
【0016】
前記粗引き真空ポンプの圧縮比が小さくなるため、より低出力のモータの使用が可能になる。
【0017】
前記粗引き真空ポンプの圧縮比が小さくなることにより、熱的応力および機械的応力を低減できることは、前記粗引き真空ポンプの信頼性を高めるのにも役立つ。これにより、粗引き真空ポンプの回転数を上げることが可能になる。例えば、前記粗引き真空ポンプがより多くの流量のガスを吸入できるようにしたり、ポンプ段の寸法を小さくして前記粗引き真空ポンプのサイズを小さくしたりすることもできる。
【0018】
このような圧縮比の小さい前記粗引き真空ポンプは、粗引き真空ポンプの分野においては標準ではない。この粗引き真空ポンプは、本発明のポンプユニットに固有なものであり、従来の粗引き真空ポンプとして単独で作動することはできないが、本発明では、特に、3段のポンプ段を備えたルーツ真空ポンプの下流で作動するように構成されている。
【0019】
前記ポンプユニットは、個別にまたは組み合わせて、以下に説明する1つまたは複数の機能を保有することもできる。
【0020】
前記粗引き真空ポンプは、例えば、少なくとも3段のポンプ段、例えば、3~5段、または3段または4段のポンプ段を有し、前記粗引き真空ポンプの複数のロータは、前記粗引き真空ポンプの1つのモータによって同時に回転駆動されるように構成されている。
【0021】
前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段によって生成される流量は、例えば、500m/h以下、例えば、200m/h~300m/hの範囲である。
【0022】
前記ルーツ真空ポンプの第1ポンプ段によって生成される流量は、例えば、前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段によって生成される流量よりも10倍、または20倍大きい。
【0023】
本発明の1つの例示的な実施形態によれば、前記ルーツ真空ポンプの第1ポンプ段によって生成される流量は、例えば、5000m/hより大きく、例えば、6000m/hである。
【0024】
1つの例示的な実施形態によれば、前記ルーツ真空ポンプの第1ポンプ段によって生成される流量は、例えば、2100m/h~3500m/hの範囲である。前記ルーツ真空ポンプの第2ポンプ段によって生成される流量は、例えば447m/h~744m/hの範囲である。前記ルーツ真空ポンプの第3(最終)ポンプ段によって生成される流量は、例えば298m/h~496m/hの範囲である。
【0025】
前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段で生成される流量は、例えば248m/h~298m/hの範囲である。前記粗引き真空ポンプの第2ポンプ段によって生成される流量は、例えば124m/h~149m/hの範囲である。前記粗引き真空ポンプの第3ポンプ段によって生成される流量は、例えば124m/h~149m/hの範囲である。
【0026】
本発明の1つの例示的な実施形態によれば、前記ポンプユニットは、前記ルーツ真空ポンプと前記粗引き真空ポンプとをその上に担持する1つのフレームを備え、さらに、前記粗引き真空ポンプは、前記ルーツ真空ポンプの上に配置されている。前記ルーツ真空ポンプを前記粗引き真空ポンプの下側の空間に配置することにより、前記ポンプユニットの重心が下がり、特に安定性が向上する。
【0027】
本発明の別の1つの例示的な実施形態によれば、前記ポンプユニット1は前記ルーツ真空ポンプと前記粗引き真空ポンプとを互いに重ねてその上に担持する1つのフレームを備え、前記ルーツ真空ポンプは、前記粗引き真空ポンプの上に配置されている。
【0028】
前記粗引き真空ポンプの前記モータの回転数は可変であり、例えば100Hzを超える高回転数、および/または、例えば50Hz未満の低回転数、あるいは、前記高回転数と前記低回転数の間の公称回転数を生成するように構成することができる。
実際、前記粗引き真空ポンプの回転数をさらに大幅に下げることで、特に到達真空度の待機フェーズ中に、前記3段のルーツ真空ポンプの高い圧縮比によって保証されているポンプ性能を失うリスク無しに、エネルギーを節約できる。したがって、前記粗引き真空ポンプが広範囲の回転数で動作でき、最初に高回転数で多量のガス流を吸入し、次に、零回転または低回転数での無視できる少流量により電力消費を削減する。
【0029】
本発明の1つの例示的な実施形態によれば、前記ポンプユニットは、前記ルーツ真空ポンプの排気側を前記粗引き真空ポンプの排気側と連絡させるバイパス通路を有しており、このバイパス通路には、前記ルーツ真空ポンプの吸込側の圧力が所定の圧力閾値を超えたときに開くように構成された弁装置が取り付けられている。
【0030】
前記圧力閾値は、例えば400ミリバール~600ミリバール、例えば500ミリバールである。
前記弁装置は、例えば、逆止弁である。
【0031】
したがって、前記バイパス通路は、例えば500ミリバールを超える圧力で高圧ガスをポンピングするときに、前記粗引き真空ポンプからのバイパス経路を提供する。これは、前記ルーツ真空ポンプに第3ポンプ段が存在することで可能になる。この低流量の第3ポンプ段により、前記ルーツ真空ポンプは故障することなく単独でより長く動作することができる。このようなポンプユニットは、高圧の前記粗引きポンプをバイパスすることにより、高圧でのポンピングの速度を上げて、電力消費量を削減し圧力降下に必要な時間を削減するのに役立つ。この実施形態は、特に、基板のロードロック装置における周期的なポンピングに適用される。
【0032】
また、粗引き真空ポンプにかかる熱的応力および機械的応力を低減することにより、この粗引き真空ポンプのポンプ段のステータを、少なくとも部分的に、そのロータを担持する軸を通過する組み立て面上に組み立てられる、2個のハーフシェルにより形成することができる。
このようなポンプは、組み立て速度が速く、ステータのさまざまな要素がずれてしまうリスクが軽減される。前記粗引き真空ポンプの組立時間を短縮することで、そのコストも削減できる。
【0033】
本発明の他の利点および特徴は、以下の、本発明の特定の実施形態の説明、および添付の図面に含まれているが、これらに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の第1の実施形態による1つのポンプユニットの、概略図である。
図2】動作に必要な要素のみを示した、1つの粗引き真空ポンプの例示的な実施形態を示す概略図である。
図3】本発明のポンプユニットの第2の実施形態を示す、図1と同様の概略図である。
図4】本発明のポンプユニットの第3の実施形態を示す、図1と同様の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図面では、同じ要素には同じ参照番号を使用して示している。
以下の実施形態は例である。以下の説明は1つまたは複数の実施形態に言及しているが、これは、必ずしも各参照が同じ実施形態に言及していること、または特徴が1つの実施形態にのみ適用されることを意味するわけではない。異なる実施形態の個々の特徴を、組み合わせるかまたは交換することにより、他の実施形態を提供することもできる。
【0036】
「生成される流量」とは、前記真空ポンプのロータとステータの間に形成される容積に、1秒あたりの回転数を掛けたものに対応する容量を意味する。
「到達真空度」とは、ポンプ搬送されるガス流が真空ポンプに注入されていないときに、ポンプ装置で得られる最低の圧力を意味する。
【0037】
粗引き真空ポンプは、2個のロータを使用して、ポンプ搬送されるガスを吸気し、移送させ、大気圧で排気するように構成された容積式真空ポンプである。前記粗引き真空ポンプの2個のロータは、粗引き真空ポンプの1つのモータによって回転駆動される2本の軸で担持されている。前記ロータは、ルーツ型ロータ、爪型ロータ、またはスクリューロータとすることができる。
【0038】
ルーツ真空ポンプ(ルーツブロワーとも呼ばれる)は、2個のルーツロータを使用して、ポンプ搬送されるガスを吸気、移送、排気するように構成された容積式真空ポンプである。前記ルーツ真空ポンプは、粗引き真空ポンプの上流に直列に接続されている。前記ルーツ真空ポンプの2個のロータは、前記ルーツ真空ポンプの1つのモータによって回転駆動される2本の軸で担持されている。
【0039】
前記ルーツ真空ポンプは、前記粗引き真空ポンプに対して、主に、ポンプ容量が大きくポンプ段の寸法が大きく、クリアランス許容誤差が大きいという点で異なる。また前記ルーツ真空ポンプは、大気圧で排気されないという点でも異なり、かつ、粗引き真空ポンプと直列に、かつその上流で使用される必要がある。
【0040】
「上流」とは、ポンプ搬送されるガスの流れの方向に関して、1つの要素が、他の要素の前に配置されることを意味する。逆に、「下流」とは、ポンプ搬送されるガスの流れの方向に関して、1つの要素が、他の要素の後に配置されることを意味し、上流に位置する要素は、下流に位置するより高い圧力の要素よりも、低い圧力にある。
「上」および「下」という用語は、床に配置されたポンプユニットの要素の配置を参照して理解されなければならない。
【0041】
図1に、ポンプユニット1の第1の実施例を示す。
このポンプユニット1は、1台の粗引き真空ポンプ2と、1台のルーツ真空ポンプ3を備えている。
粗引き真空ポンプ2は、ポンプ搬送されるガスを大気圧で排気するように構成された多段真空ポンプである。
この粗引き真空ポンプ2は、少なくとも3段のポンプ段、例えば3~5段、または3段または4段のポンプ段T1、T2、T3(図1および図2では3段)を有し、これらのポンプ段は、粗引き真空ポンプ2の吸込側4と排気側5との間に直列に配置されており、そこを経てポンプ搬送されるガスが流れることができる。
【0042】
各ポンプ段T1~T3は、粗引き真空ポンプ2のステータ6に設けられた圧縮室によって形成され、各圧縮室は、それぞれの入口およびそれぞれの出口を有する。連続しているポンプ段T1~T3は、前段のポンプ段の出口(または排気側)を次段のポンプ段の入口(または吸気側)に接続するそれぞれのポンプ段間チャネル7によって、互いに直列に接続されている(図2参照)。低圧段としても知られる第1ポンプ段T1の入口は、粗引き真空ポンプ2の吸込側4と連絡し、排気段としても知られる最終ポンプ段T3の出口は、粗引き真空ポンプ2の排気側5と連絡している。
【0043】
また、粗引き真空ポンプ2は、ポンプ段T1~T3の内側に配置された2個のロータ10を有する。これらのロータ10の軸は、例えば、低圧段T1の側において、粗引き真空ポンプ2の1つのモータM1によって駆動される(図1参照)。ポンプ段T1~T3の2個のロータ10は、粗引き真空ポンプ2の前記モータM1によって同時に回転駆動される。
【0044】
図2に示されているロータ10は、(「8の字」または「豆」形の断面の)ルーツロータである。当然のことながら、本発明は、「クロー」ポンプ、スパイラルポンプ、スクリューポンプ、またはその他の同様の原理の容積式真空ポンプなどの、他のタイプのドライ多段粗引き真空ポンプにも適用できる。
【0045】
2個のロータ10は、角度的にオフセットされ、各段T1~T3の圧縮室において反対方向に同期して回転するように駆動される。回転中、前記入口から吸気されたガスは、ロータ10とステータ6によって形成された自由空間に閉じ込められ、次に、ロータ10によって次段のポンプ段へと駆動される(ポンプ搬送されるガスの流れの方向は、図1および図2に矢印Gで示されている)。
【0046】
粗引き真空ポンプ2は、動作時に、ロータ10がステータ6と機械的に接触することなくこのステータ6の内側で回転するので、ポンプ段T1~T3においてオイルを使用する必要がなく、そのため、「ドライ」と呼ばれている。
【0047】
ルーツ真空ポンプ3は、粗引き真空ポンプ2と直列に、かつ、ポンプ搬送されるガスの流れGの方向においてこの粗引き真空ポンプの上流に接続されている。
ルーツ真空ポンプ3は、3段のポンプ段B1、B2、B3を有し(図1参照)、これらのポンプ段は、ルーツ真空ポンプ3の吸込側11と排気側12との間に直列に配置され、そこを経てポンプ搬送されるガスが流れることができる。
【0048】
粗引き真空ポンプに関し、ルーツ真空ポンプ3の各ポンプ段B1~B3は、それぞれの入口およびそれぞれの出口を有する圧縮室によって形成されている。連続するポンプ段B1~B3は、前段のポンプ段の出口(または排気側)を次段の入口(または吸気側)に接続する、それぞれの段間チャネルによって互いに直列に接続されている。
低圧段としても知られている第1ポンプ段B1の入口は、ルーツ真空ポンプ3の吸込側11と連絡しており、排気段としても知られている最終の第3ポンプ段B3の出口は、ルーツ真空ポンプ3の排気側12と連絡しており、その結果、この出口は粗引き真空ポンプ2の吸込側4と連絡している。
【0049】
また、ルーツ真空ポンプ3は、ポンプ段B1~B3の内部に配置された2個のロータ10を有する。これらのロータ10の各軸は、例えば、排気段B3の側で、ルーツ真空ポンプ3の1つのモータM2によって駆動される(図1参照)。ポンプ段B1~B3の2個のロータ10は、ルーツ真空ポンプ3の1つのモータM2によって同時に回転駆動される。
【0050】
ルーツ真空ポンプ3のロータ10は、図2に粗引き真空ポンプ2のロータとして示されているのと同様な、ルーツロータ(「8の字」または「豆」形の断面)である。
このルーツ真空ポンプ3もまた、「ドライ」真空ポンプである。
【0051】
この第1の例示的な実施形態では、ルーツ真空ポンプ3は、粗引き真空ポンプ2の上に配置されている。このルーツ真空ポンプは、例えば、粗引き真空ポンプ2も担持する、ポンプユニット1の1つのフレーム8によって担持されており、このフレーム8はまた、これら2台の真空ポンプ2、3を一緒に空間的に上下移動させ、および保管することを可能にするために、脚部8aおよび/またはキャスター8bを有していても良い。
【0052】
2台の真空ポンプ2、3のポンプ段B1~B3、T1~T3はこれらのポンプ段とともに減少する(または等しいままの)容積を生成する。すなわち、生成されポンプ搬送されるガスの容積は、第1ポンプ段B1の流量が最多であり、最終ポンプ段T3の流量が最少である。
粗引き真空ポンプ2の排気圧力は大気圧である。粗引き真空ポンプ2はまた、図1に示されているように、排気側5の最終ポンプ段T3の出口にサイレンサ9を備えていても良い。
【0053】
さらに、粗引き真空ポンプ2の最終ポンプ段T3によって生成される流量に対する、ポンプ搬送されるガスの流れGの方向における粗引き真空ポンプ2の第1ポンプ段T1によって生成される流量の比は、4以下、例えば3以下である。この比は、例えば2である。このような構成の粗引き真空ポンプ2は標準的なものではない。本発明の粗引き真空ポンプは、通常の粗引き真空ポンプとして単独で作動することはできず、本発明のポンプユニット1に固有のものである。本発明によれば、この粗引き真空ポンプは、特に、3段のポンプ段B1、B2、B3を備えたルーツ真空ポンプ3の下流で作動するように構成されている。
【0054】
粗引き真空ポンプ2の第1ポンプ段T1によって生成される流量は、例えば、500m/h以下、例えば、200m/h~300m/hの範囲である。
ルーツ真空ポンプ3の第1ポンプ段B1によって生成される流量は、粗引き真空ポンプ2の第1ポンプ段T1によって生成される流量よりも、例えば、10倍大きく、あるいは、20倍も大きい。
【0055】
本発明の例示的な実施形態によれば、ルーツ真空ポンプ3の第1ポンプ段B1によって生成される流量は、例えば、5000m/hより大きく、例えば、6000m/hである。
【0056】
ポンプユニット1の多段化の実装の一例によれば、ルーツ真空ポンプ3において、このルーツ真空ポンプ3の第1ポンプ段B1によって生成される流量は、例えば、2100m/h~3500m/hの範囲であり、ルーツ真空ポンプ3の第2ポンプ段B2によって生成される流量は、例えば、447m/h~744m/hの範囲であり、ルーツ真空ポンプ3の第3(最終)ポンプ段B3によって生成される流量は、例えば、298m/h~496m/hの範囲である。
【0057】
粗引き真空ポンプ2において、この粗引き真空ポンプ2の第1ポンプ段T1によって生成される流量は、例えば、248m/h~298m/hの範囲である。粗引き真空ポンプ2の第2ポンプ段T2によって生成される流量は、例えば、124m/h~149m/hの範囲である。粗引き真空ポンプ2の第3ポンプ段T3によって生成される流量は、例えば、第2ポンプ段T2に等しく、例えば、124m/h~149m/hの範囲である。
したがって、この実施例では、粗引き真空ポンプ2の最終ポンプ段T3によって生成される流量に対する、第1ポンプ段T1によって生成される流量の比は、2である。
【0058】
本発明によれば、3段のポンプ段B1、B2、B3を備えたルーツ真空ポンプ3を使用して、従来の粗引き真空ポンプの1つのポンプ段を、ルーツ真空ポンプ3に「移動」させる。前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段は、前記ルーツ真空ポンプ3の最終ポンプ段となる。実際、前記粗引き真空ポンプの第1ポンプ段は、前記ルーツ真空ポンプ3のモータM2によって駆動される結果として、著しく高速回転することができる。
【0059】
この1つのポンプ段の移動は、粗引き真空ポンプ2の圧縮比を大幅に小さくするのに役立ち、その結果、この粗引き真空ポンプ2にかかる応力は、その応力の一部がルーツ真空ポンプ3に移動する。これにより、粗引き真空ポンプ2のメンテナンスの間隔を長くすることができる。ルーツ真空ポンプ3はより低い圧力で作動するので、これらの応力はそれほど重要ではない。
【0060】
特に、圧縮比が小さくなるため、軸にかかる曲げ応力を低減できる。これにより、2個のロータ10を担持する2本の軸の軸中心間距離を短くすることができ、これは、粗引き真空ポンプ2のサイズを小さくするのに役立つ。より小型の粗引き真空ポンプ2は、より少ない材料で足りる。その結果、粗引き真空ポンプのコストを削減するのに役立ち、ニッケルめっきなどの表面処理のコスト、および輸送コスト、特に航空貨物が削減される。
【0061】
これはまた、特に粗引き真空ポンプ2の可動部分に堆積しやすい物質をポンプ圧送するために、停止した粗引き真空ポンプ2を再始動する高いプライミングトルクを提供することができる。
【0062】
また、粗引き真空ポンプ2の圧縮比の低減は、1個の省電力のモータM1の使用を可能にする。
粗引き真空ポンプ2の圧縮比の低減によってもたらされる熱的応力および機械的応力の低減は、粗引き真空ポンプ2の信頼性を高めるのにも役立つ。これにより、粗引き真空ポンプの回転数を上げることが可能になる。その結果、例えば、粗引き真空ポンプ2がより多くのガス流を吸入できるようにするか、または、ポンプ段の寸法を小さく、したがって粗引き真空ポンプ2のサイズを小さくすることができる。
【0063】
さらに、ポンプユニット1の多段化の実装をこのように分割して実現することにより、2台の真空ポンプ2、3における回転数の自由な選択が容易になり、消費されるエネルギーを節約することができる。実際、粗引き真空ポンプ2の回転数は、到達真空度でのポンプ性能を失うリスクなしに、さらに大幅に低減することができ、これは、3段ルーツ真空ポンプ3の高い圧縮比によって保証される。
【0064】
したがって、粗引き真空ポンプ2のモータM1は、例えば100Hzを超える高回転数、および/または、例えば50Hz未満の低回転数、および前記高回転数と前記低回転数の間の公称回転数で回転数を変えられるように構成することができる。前記生成される流量および前記圧縮比は、この公称回転数に対して定義されている。
【0065】
したがって、粗引き真空ポンプ2は、広範囲の回転数にわたって動作することができ、それにより、第1に、高い回転数での多量のガス流の吸入を可能にし、第2に、零回転または低回転数での無視できる流量による、電力消費の低減が可能となる。
【0066】
さらに、圧縮比が小さくなることにより、粗引き真空ポンプ2のポンプ段T1、T2、T3のステータ6の少なくとも一部を、組立面S上に組み立てられた2個のハーフシェル6b、6cで作ることができる(例えば、図2を参照)。粗引き真空ポンプの全てのポンプ段のステータ6は、例えば、2個のハーフシェルでできている。別の実施例によれば、最終の2段または3段のポンプ段T2、T3のステータのみが、2個のハーフシェル6b、6cでできている。
このようなポンプは、速く組立てることができ、ステータのさまざまな要素がずれてしまうリスクが軽減される。粗引き真空ポンプ2の組立時間を短縮することで、そのポンプのコストを削減できる。
【0067】
図3は、ポンプユニット1の第2の実施例を示している。
この実施例は、ルーツ真空ポンプ3が粗引き真空ポンプ2の下側の空間に配置されているという点で、前の実施例1とは異なる。
ルーツ真空ポンプ3の3段のポンプ段B1~B3は、このルーツ真空ポンプ3によって生成される容積が粗引き真空ポンプ2で生成される容積よりも大きい。そのため、粗引き真空ポンプ2の軸中心間距離を短くすることができる場合には、このポンプユニット1の中で、ルーツ真空ポンプ3が最も容積が大きくかつ最も重い構成要素となる。
特に、このルーツ真空ポンプ3を粗引き真空ポンプ2の下側の空間に配置すると、ポンプユニット1の重心が下がり、その安定性を高めるのに役立つ。
【0068】
図4は、ポンプユニット1の別の実施形態を示している。
この実施形態において、ポンプユニット1は、ルーツ真空ポンプ3の排気側12を粗引き真空ポンプ2の排気側5と連絡させる1つのバイパス通路13を有している。
このバイパス通路13には、1つの弁装置14が取り付けられている。この弁装置は、ルーツ真空ポンプ3の吸込側11の圧力が圧力閾値よりも高いときに開くように構成されている。
この圧力閾値は、例えば400ミリバール~600ミリバール、例えば500ミリバールである。
【0069】
弁装置14は、例えば、逆止弁である。この逆止弁の校正閾値により、この逆止弁が、粗引き真空ポンプ2の自動的なバイパスを可能にする。この校正閾値は、ルーツ真空ポンプ3の吸込側11の圧力が、前記圧力閾値よりも大きいときに前記逆止弁が開くように設定されている。
【0070】
本発明の別の実施例によれば、弁装置14は、例えば、圧力センサからの信号など、ポンプ搬送されるガスの高圧状態を表すデータを使用した制御可能な弁でも良い。
【0071】
バイパス通路13は、したがって、例えば500ミリバールを超える高圧でガスをポンピングするときに、粗引き真空ポンプ2からのバイパス経路を提供する。これは、ルーツ真空ポンプ3に第3ポンプ段B3が存在することによって可能になる。低流量の第3(最終)ポンプ段B3は、粗引きポンプ機能を使用せずに、ルーツ真空ポンプ3を、故障することなく長時間動作させることを可能にする。このようなポンプユニット1は、高圧の粗引きポンプをバイパスすることにより、高圧でのポンピングの速度を上げ、電力消費量を削減し、圧力降下に必要な時間を削減するのに役立つ。
【0072】
この実施形態は、特に、基板のロードロック装置における周期的なポンピングに適用される。既知の方法により、少なくとも1枚の基板を1つのロードロック室内へロードするためにこのロードロック室を大気圧で開き、このロードロック室を真空引きした後に、この基板を1つの処理室内へアンロードする。1枚の基板がロードされるたびに、前記ロードロック室内の圧力を低下させ、その後に上昇させる必要がある。このロードロック装置は、特に、フラットパネルディスプレイや光起電性基板の製造、または半導体基板の製造に使用される。
【符号の説明】
【0073】
1 ポンプユニット
2 粗引き真空ポンプ
3 ルーツ真空ポンプ
4 粗引き真空ポンプの吸込側
5 粗引き真空ポンプの排気側
6 粗引き真空ポンプのステータ
6b ハーフシェル
6c ハーフシェル
7 ポンプ段間チャネル
8 フレーム
8a フレームの脚部
8b フレームのキャスター
9 サイレンサ
10 ロータ(ルーツ真空ポンプおよび粗引き真空ポンプのロータ)
11 ルーツ真空ポンプの吸込側
12 ルーツ真空ポンプの排気側
13 バイパス通路
14 弁装置
B1、B2、B3 ルーツ真空ポンプのポンプ段
G ポンプ搬送されるガスの流れ
M1 粗引き真空ポンプのモータ
M2 ルーツ真空ポンプのモータ
S 組立面
T1、T2、T3 粗引き真空ポンプのポンプ段
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】