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特表2022-541794ガルバニック絶縁保護を備えたデータ及び電力通信ケーブル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(54)【発明の名称】ガルバニック絶縁保護を備えたデータ及び電力通信ケーブル
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/02 20060101AFI20220916BHJP
【FI】
H04L25/02 303Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022503810
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 US2020042485
(87)【国際公開番号】W WO2021011856
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】16/515,478
(32)【優先日】2019-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522024458
【氏名又は名称】モビックス ラブス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】パレク デヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ミラー デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
5K029
【Fターム(参考)】
5K029AA01
5K029CC01
5K029CC04
5K029JJ01
5K029JJ03
(57)【要約】
【課題】本発明は、ケーブルの両端にあるデータ信号関連回路と電力信号関連回路との間のガルバニック絶縁を提供するデータ及び電源通信ケーブルに関する。
【解決手段】ケーブルは、第1の装置と嵌合し、第1の装置からデータ及び電力信号を受信する第1のコネクタ、データ信号に基づいてガルバニック絶縁データ信号を生成する第1のガルバニック絶縁装置、電力信号に基づいてガルバニック絶縁電力信号を生成する第2のガルバニック絶縁装置、第2の装置と嵌合し、ガルバニック絶縁データ信号とガルバニック絶縁電力信号を第2の装置に提供する第2のコネクタ、データ信号又はガルバニック絶縁データ信号を第1のコネクタから第2のコネクタにルーティングする第1のセットの通信媒体、及び電力信号又はガルバニック絶縁電力信号を第1のコネクタから第2のコネクタにルーティングする第2のセットの通信媒体と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記第1の装置からデータ信号及び電力信号を受信するように構成された第1のコネクタと、
前記データ信号に基づいてガルバニック絶縁データ信号を生成するように構成された第1のガルバニック絶縁装置と、
前記電力信号に基づいてガルバニック絶縁電力信号を生成するように構成された第2のガルバニック絶縁装置と、
第2の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記ガルバニック絶縁データ信号及び前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第2の装置に提供するように構成された第2のコネクタと、
前記データ信号又は前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第1のセットと、
前記電力信号又は前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第2のセットと、を含む、データ及び電力通信ケーブル。
【請求項2】
前記第1のガルバニック絶縁装置は、
前記データ信号を電気ドメインから光ドメインに変換するように構成された電気-光変換器と、
前記データ信号を前記光ドメインから前記電気ドメインに変換するように構成された光-電気変換器と、を含む、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項3】
前記電気-光変換器は、
前記電気ドメインの前記データ信号に基づいて駆動信号を生成するように構成されたレーザダイオードドライバー(LDD)と、
前記駆動信号に基づいて前記光ドメインに前記データ信号を生成するように構成された垂直共振器面発光型レーザ(VCSEL)と、を含む、請求項2に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項4】
前記光-電気変換器は、
前記光ドメインの前記データ信号に基づいて電流データ信号を生成するように構成された光検出器(PD)と、
前記電流データ信号に基づいて前記ガルバニック絶縁データ信号を生成するように構成されたトランスインピーダンスアンプ(TIA)と、を含む、請求項2に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項5】
前記電気-光変換器は、前記第1のコネクタ内に配置され、前記光-電気変換器は、前記第2のコネクタ内に配置され、前記1つ以上の通信媒体の第1のセットは、1つ以上の光ファイバを含む、請求項2に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項6】
前記電気-光変換器及び/又は前記光-電気変換器は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に配置された1つ以上のハウジング内に配置される、請求項2に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項7】
前記第1のガルバニック絶縁装置は、オプトカプラ、光アイソレータ、DCブロッキングコンデンサ、磁束絶縁変圧器、又はホール効果センサを含む、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項8】
前記第1のガルバニック絶縁装置は、前記第1のコネクタ内に配置され、前記1つ以上の通信媒体の第1のセットは、1つ以上のワイヤを含み、前記1つ以上のワイヤは、前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成される、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項9】
前記第1のガルバニック絶縁装置は、前記第2のコネクタ内に配置され、前記1つ以上の通信媒体の第1のセットは、1つ以上のワイヤを含み、前記第1のガルバニック絶縁装置は、前記1つ以上のワイヤを介して前記第1のコネクタから前記データ信号を受信するように構成される、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項10】
前記第1のガルバニック絶縁装置は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に配置された1つ以上のハウジング内に配置される、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項11】
前記第2のガルバニック絶縁装置は、DC-DCコンバータを含む、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項12】
前記DC-DCコンバータは、変圧器型DC-DCコンバータを含む、請求項11に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項13】
前記DC-DCコンバータは、静電容量型DC-DCコンバータを含む、請求項11に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項14】
前記第2のガルバニック絶縁装置は、前記第1のコネクタ内に配置され、前記1つ以上の通信媒体の第2のセットは、1つ以上のワイヤを含み、前記1つ以上のワイヤは、前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成される、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項15】
前記第2のガルバニック絶縁装置は、前記第2のコネクタ内に配置され、前記1つ以上の通信媒体の第2のセットは、1つ以上のワイヤを含み、前記第2のガルバニック絶縁装置は、前記1つ以上のワイヤを介して前記電力信号を受信するように構成される、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項16】
前記第2のガルバニック絶縁装置は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に配置された1つ以上のハウジング内に配置される、請求項1に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項17】
第1の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記第1の装置からデータ信号及び第1の電力信号を受信するように構成された第1のコネクタと、
前記データ信号に基づいてガルバニック絶縁データ信号を生成するように構成されたガルバニック絶縁装置と、
第2の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第2の装置に提供し、前記第2の装置から第2の電力信号を受信するように構成された第2のコネクタと、
前記データ信号又は前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体のセットと、を含む、データ及び電力通信ケーブル。
【請求項18】
前記ガルバニック絶縁装置は、
前記データ信号を電気ドメインから光ドメインに変換するように構成された電気-光変換器と、
前記データ信号を前記光ドメインから前記電気ドメインに変換するように構成された光-電気変換器と、を含む、請求項17に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項19】
前記ガルバニック絶縁装置は、オプトカプラ、光アイソレータ、DCブロッキングコンデンサ、磁束絶縁変圧器、又はホール効果センサを含む、請求項17に記載のデータ及び電力通信ケーブル。
【請求項20】
第1の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記第1の装置からデータ信号及び電力信号を受信するように構成された第1のコネクタと、
前記電力信号に基づいてガルバニック絶縁電力信号を生成するように構成されたガルバニック絶縁装置と、
第2の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記データ信号及び前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第2の装置に提供するように構成された第2のコネクタと、
前記データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第1のセットと、
前記電力信号又は前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第2のセットと、を含む、データ及び電力通信ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、一般に、データ及び電力通信ケーブルに関し、特に、ガルバニック絶縁保護を備えたデータ及び電力通信ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
ガルバニック絶縁とは、回路間に迷走電流が流れないように電気回路を分離する技術を指す。迷走電流は、個別の電気回路に関連する接地電位に差がある場合に発生し、これにより、迷走電流が接地ループによって誘導された可能性がある。ガルバニック絶縁は、電気ノイズ、サージイミュニティ、高電圧が存在する場合の個人の安全、電源の浮動接地、様々な電位での電気信号の測定などの、様々な用途に有用である。
【発明の概要】
【0003】
以下は、そのような実施形態の基本的な理解を提供するために、1つ以上の実施形態の簡略化された発明の概要を提示する。発明の概要は、考えられるすべての実施形態の広範な概要ではなく、すべての実施形態の重要又は不可欠な要素を特定することも、いずれか又はすべての実施形態の範囲を描写することも意図しない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、簡略化された形式で1つ以上の実施形態のいくつかの概念を提示することである。
【0004】
本開示の一態様は、第1の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記第1の装置からデータ信号及び電力信号を受信するように構成された第1のコネクタと、前記データ信号に基づいてガルバニック絶縁データ信号を生成するように構成された第1のガルバニック絶縁装置と、前記電力信号に基づいてガルバニック絶縁電力信号を生成するように構成された第2のガルバニック絶縁装置と、第2の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記ガルバニック絶縁データ信号及び前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第2の装置に提供するように構成された第2のコネクタと、前記データ信号又は前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第1のセットと、前記電力信号又は前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第2のセットと、を含む、データ及び電力通信ケーブルに関する。
【0005】
本開示の別の態様は、第1の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記第1の装置からデータ信号及び第1の電力信号を受信するように構成された第1のコネクタと、前記データ信号に基づいてガルバニック絶縁データ信号を生成するように構成されたガルバニック絶縁装置と、第2の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第2の装置に提供し、前記第2の装置から第2の電力信号を受信するように構成された第2のコネクタと、前記データ信号又は前記ガルバニック絶縁データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体のセットと、を含む、データ及び電力通信ケーブルに関する。
【0006】
本開示の別の態様は、第1の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記第1の装置からデータ信号及び電力信号を受信するように構成された第1のコネクタと、前記電力信号に基づいてガルバニック絶縁電力信号を生成するように構成されたガルバニック絶縁装置と、第2の装置の対応するコネクタと嵌合し、前記データ信号及び前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第2の装置に提供するように構成された第2のコネクタと、前記データ信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第1のセットと、前記電力信号又は前記ガルバニック絶縁電力信号を前記第1のコネクタから前記第2のコネクタにルーティングするように構成された1つ以上の通信媒体の第2のセットと、を含む、データ及び電力通信ケーブルに関する。
【0007】
前述及び関連する目的を達成するために、1つ以上の実施形態は、以下で完全に説明され、特に特許請求の範囲で指摘される特徴を含む。以下の説明及び添付の図面は、1つ以上の実施形態の特定の例示的な態様を詳細に示す。しかしながら、これらの態様は、様々な実施形態の原理を使用し得る様々な方法のほんの一部を示しており、説明の実施形態は、そのようなすべての態様及びそれらの同等物を含むことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
図2】本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
図3】本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
図4】本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
図5A】本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
図5B】本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
図6】本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブルのブロック/概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成の説明として意図されており、本明細書で説明される概念が実施され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明には、様々な概念を完全に理解するための具体的な詳細が含まれる。しかしながら、これらの概念がこれらの特定の詳細なしで実践され得ることは当業者には明らかであろう。場合によっては、そのような概念を曖昧にすることを避けるために、よく知られた構造とコンポーネントがブロック図の形で示される。
【0010】
図1は、本開示の一態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた例示的なデータ及び電力通信ケーブル100のブロック/概略図を示す。通信ケーブル100は、第1のコネクタ110、通信媒体のセット190及び第2のコネクタ170を含む。
【0011】
第1のコネクタ110は、第1の装置(図示せず)のコネクタと嵌合(mate)するように構成される。第1のコネクタ110は、第1の装置にデータ信号を提供し、及び/又は第1の装置からデータ信号を受信する。例えば、データ信号が一方向に伝送される場合、第1のコネクタ110は、第1の装置にデータ信号を提供するか、又は第1の装置からデータ信号を受信する。データ信号が双方向に伝送される場合、第1のコネクタ110は、第1の装置にデータ信号を提供し、第1の装置からデータ信号を受信する。第1のコネクタ110は更に、第1の装置から電力信号(例えば、+V及びGND)を受信する。
【0012】
同様に、第2のコネクタ170は、第2の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。第2のコネクタ170は、第2の装置からデータ信号を受信し、及び/又は第2の装置にデータ信号を提供する。例えば、データ信号が一方向に伝送される場合、第2のコネクタ170は、第2の装置からデータ信号を受信するか、又は第2の装置にデータ信号を提供する。データ信号が双方向に伝送される場合、第2のコネクタ170は、第2の装置にデータ信号を提供し、第2の装置からデータ信号を受信する。第2のコネクタ170は更に、第2の装置にガルバニック保護電力信号(例えば、+V_ISO及びGND_ISO)を提供する。
【0013】
通信媒体のセット190は、それぞれ第1のコネクタ110と第2のコネクタ170に機械的に結合された両端を含む。通信媒体のセット190は、第1のコネクタ110と第2のコネクタ170との間にデータ信号をルーティング(routing)する通信媒体120A及び/又は120Bの第1のサブセットを含む。データ信号が比較的高いビットレートである場合、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、高解像度マルチメディアインタフェース(HDMI(登録商標))、ディスプレイポート、デジタルビジュアルインタフェース(DVI)などの様々な規格に準拠したマルチメディアデータ(例えば、ビデオ及び/又はオーディオ)オーダーのビットレートである場合、通信媒体120A及び/又は120Bの第1のサブセットは、1つ以上の光ファイバであってもよい。
【0014】
データ信号が比較的低いビットレートである場合、例えば、HDMIに使用されるコンシューマー・エレクトロニクス・コントロール(CEC)、シリアルクロックライン(Serial Clock Line(SCL))、シリアルデータライン(Serial Data Line(SDA))、ホットプラグ検出(Hot Plug Detect(HPF))、又はディスプレイポートに使用される補助チャネルとHPD、又はデジタルビジュアルインタフェース(DVI)に使用されるディスプレイデータチャネル(DDC)データとクロックなどの制御信号のオーダーのビットレートである場合、通信媒体120A及び/又は120Bの第1のサブセットは、1つ以上の電線であってもよい。
【0015】
同様に、通信媒体のセット190は、電力信号(例えば、+V及びGND)を第1のコネクタ110から第2のコネクタ170にルーティングする通信媒体130A及び/又は130Bの第2のサブセットを含む。電力信号が本質的に定直流(DC)信号であるため、通信媒体130A及び/又は130Bの第2のサブセットは、電線である。
【0016】
本明細書で上述したように、第1のコネクタ110に接続された第1の装置に配置された電気回路(electrical circuits)を、第2のコネクタ170に接続された第2の装置に配置された電気回路から電気的に絶縁する必要があり得る。この目的のために、データ及び電力通信ケーブル100は、ガルバニック絶縁装置を含む。ガルバニック絶縁装置の形式は、ガルバニック絶縁が、データ信号の送受信用の電気回路に提供されているか、又は電力信号の送受信用の電気回路に提供されているか否かに依存する。更に、ガルバニック絶縁装置は、以下により詳細に例示されるように、通信ケーブル100上のいずれの位置に配置されてもよい。
【0017】
特に、データ及び電力通信ケーブル100は、第1のコネクタ110のハウジング内に配置されたデータ信号ガルバニック絶縁装置112及び電力信号ガルバニック絶縁装置114を含んでもよい。データ信号ガルバニック絶縁装置112は、第1のコネクタ110と第2のコネクタ170にそれぞれ接続された第1の装置と第2の装置のデータ信号関連回路間のガルバニック絶縁を提供する。同様に、電力信号ガルバニック絶縁装置114は、第1のコネクタ110と第2のコネクタ170にそれぞれ接続された第1の装置と第2の装置の電力信号関連電気回路間のガルバニック絶縁を提供する。
【0018】
データ信号ガルバニック絶縁装置112は、異なる形式を取ってもよい。例えば、データ信号が比較的高いビットレートである場合、上述したように、ガルバニック絶縁装置112は、電気-光変換器(electrical-to-optical converter)及び/又は光-電気変換器(optical-to-electrical converter)であってもよい。一例として、データ信号が第1の装置から第2の装置に伝送されている場合、ガルバニック絶縁装置112は、電気データ信号を受信し、該電気データ信号を光データ信号に変換して、1つ以上の光ファイバ120Aを介して第2のコネクタ170に伝送する。データ信号が第2の装置から第1の装置に伝送されている場合、ガルバニック絶縁装置112は、1つ以上の光ファイバ120Aを介して第2のコネクタ170から光データ信号を受信し、該光データ信号を電気データ信号に変換して、該電気データ信号を第1の装置に提供する。
【0019】
第1のコネクタ110と第2のコネクタ170との間のデータ信号の伝送が光ドメイン(optical domain)にあるため、ガルバニック絶縁装置を介して第1の装置と第2の装置との間に電流が流れないことにより、それぞれ第1の装置と第2の装置内のデータ関連電気回路の間にガルバニック絶縁を提供する。
【0020】
上述したように、データ信号が比較的低いビットレートである場合、ガルバニック絶縁装置112は、他の形式のガルバニック絶縁を使用してもよい。例えば、ガルバニック絶縁装置112は、電気データ信号が光データ信号に変換され、次に電気データ信号に再変換されるオプトカプラ又は光アイソレータとして構成されてもよい。別の例として、ガルバニック絶縁装置は、例えば、電位差又は接地ループによるDC又は超低周波の迷走電流をブロッキングしながら、データ信号のビットレートに関連する高周波電流を通過させるDCブロッキングコンデンサとして構成されてもよい。ガルバニック絶縁装置112の他の構成は、磁束絶縁変圧器、ホール効果センサなどを含む。
【0021】
電力信号ガルバニック絶縁装置114は、磁気又は変圧器型DC-DCコンバータ、静電容量型DC-DCコンバータなどのDC-DCコンバータとして構成されてもよい。例えば、変圧器型DC-DCコンバータでは、入力電力信号(例えば、+V及びGND)は、最初に入力AC信号に変換され、入力AC信号は、変圧器の一次巻線に印加され、一次巻線と二次巻線との磁気結合により、二次巻線の両端に出力AC信号が生成され、整流器は、出力AC信号を出力電力信号(例えば、+V_ISO及びGND_ISO)に変換する。変圧器は、DC-DCコンバータの入力と出力との間にガルバニック絶縁を提供する。
【0022】
静電容量型DC-DCコンバータでは、チャージポンプは、入力電力信号(例えば、+V及びGND)に基づいて分路コンデンサを充電し、分路コンデンサは、入力と出力との間に直列接続されるように再配置され、再配置によって出力電力信号(例えば、+V_ISO及びGND_ISO)が生成される。コンデンサは、DC-DCコンバータの入力と出力との間にガルバニック絶縁を提供する。
【0023】
データ信号ガルバニック絶縁装置112及び電力信号ガルバニック絶縁装置114は、通信ケーブル100内のいずれの位置に配置されてもよい。例えば、ガルバニック絶縁装置112及び114は、第1のコネクタ110(任意の位置1)に配置されてもよい。これらはまた、第2のコネクタ170(任意の位置2)に配置されてもよい。又は、通信ケーブル100は、ガルバニック絶縁装置112及び114が(任意の位置3に)配置されてもよい中間ハウジング150を更に含んでもよい。この代替の実施形態では、データ信号絶縁装置112は、通信媒体120A又は120Bを介してデータ信号を受信し、ガルバニック絶縁データ信号を生成して、それぞれ通信媒体120B又は120Aを介して伝送してもよい。同様に、電力信号絶縁装置114は、通信媒体130Aを介して電力信号(例えば、+V及びGND)を受信し、ガルバニック絶縁電力信号(例えば、+V_ISO及びGND_ISO)を生成して、通信媒体130Bを介して伝送してもよい。更に、データ信号ガルバニック絶縁装置112は、電力信号ガルバニック絶縁装置114と同じ位置に配置される必要がないことが理解されるべきである。
【0024】
電気-光変換器を含むデータ信号ガルバニック絶縁装置112の場合、上述したようにデータ信号が比較的高いビットレートを有する場合のように、電気-光変換器112がデータ信号のソース(source)に近接していることが好ましい場合がある。例えば、高いビットレートのデータ信号のソースが第1の装置である場合、電気-光変換器112が第1のコネクタ110のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。同様に、高いビットレートのデータ信号のソースが第2の装置である場合、電気-光変換器112が第2のコネクタ170のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。このようにして、光信号の伝送は、第1のコネクタ110と第2のコネクタ170との間の1つ以上の光ファイバ120Aに沿って行われる。
【0025】
上記の当然の結果として、データ信号ガルバニック絶縁装置112の対応する光-電気変換器は、好ましくは、データ信号のシンクの近くに配置されてもよい。例えば、高いビットレートのデータ信号のソースが第1の装置である場合、光-電気変換器112が第2のコネクタ170のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。同様に、高いビットレートのデータ信号のソースが第2の装置である場合、光-電気変換器112が第1のコネクタ110のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。
【0026】
図2は、本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブル200のブロック/概略図を示す。データ及び電力通信ケーブル200は、データ及び電力通信ケーブル100に類似しているが、代わりに、以下で更に説明するように、2つのタイプのデータ信号;高速(high-speed(HS))データ信号及び低速(low-speed(LS))データ信号、及び関連するガルバニック絶縁装置を含む。高速対低速(HS versus LS)とは、HSデータ信号のビットレートがLSデータ信号のビットレートよりも高いことを意味する。
【0027】
データ及び電力通信ケーブル200は、第1のコネクタ210、第2のコネクタ270、及び両端がそれぞれ第1のコネクタ210と第2のコネクタ270に機械的に結合された通信媒体のセット290を含む。第1のコネクタ210は、第1の装置(図示せず)に接続するように構成され、この第1の装置は、この例では、電力信号(例えば、+V及びGND)のソースとして機能する。第1の装置はまた、HSデータ信号のソースとして、並びにLSデータ信号のソース及びシンクとして機能してもよい。第2のコネクタ270は、第2の装置(図示せず)に接続するように構成され、この第2の装置は、この例では、ガルバニック絶縁電力信号(例えば、+V_ISO及びGND_ISO)のシンクとして機能する。第2の装置はまた、HSデータ信号のシンクとして、並びにLSデータ信号のシンク及びソースとして機能してもよい。
【0028】
通信ケーブル200は、HSデータ信号ガルバニック絶縁装置212、LSデータ信号ガルバニック絶縁装置214及び電力信号ガルバニック絶縁装置216を含む。HSデータ信号絶縁装置212は、第1及び第2の装置のHSデータ信号関連電子回路(HS data signal related electronic circuits)を互いに電気的に絶縁する。LSデータ信号絶縁装置214は、第1及び第2の装置のLSデータ信号関連電子回路を互いに電気的に絶縁する。電力信号絶縁装置216は、第1及び第2の装置の電力信号関連電子回路を互いに電気的に絶縁する。
【0029】
データ及び電力通信ケーブル100を参照して説明されるように、HSデータ信号絶縁装置212は、第1又は第2の装置のいずれか1つから電気HSデータ信号を受信し、該電気HSデータ信号を光信号に変換する電気-光変換器として、及び光信号を電気HSデータ信号に再変換する光-電気変換器として構成されてもよい。この場合、光信号は、第1のコネクタ210と第2のコネクタ270との間の1つ以上の光ファイバを介して伝送される。
【0030】
また、データ及び電力通信ケーブル100を参照して説明されるように、LSデータ信号絶縁装置214は、オプトカプラ(optocoupler)又は光アイソレータ、DCブロッキングコンデンサ、磁束絶縁変圧器、又はホール効果センサとして構成されてもよい。電力信号絶縁装置216は、変圧器型DC-DCコンバータ又は静電容量型DC-DCコンバータなどのDC-DCコンバータとして構成されてもよい。
【0031】
HSデータ、LSデータ及び電力信号ガルバニック絶縁装置212、214及び216は、通信ケーブル200内のいずれの位置に配置されてもよい。例えば、ガルバニック絶縁装置212、214及び216は、第1のコネクタ210(任意の位置1)に配置されてもよい。これらはまた、第2のコネクタ270(任意の位置2)に配置されてもよい。又は、通信ケーブル200は、ガルバニック絶縁装置212、214及び216が(任意の位置3に)配置されてもよい中間ハウジング250を更に含んでもよい。この代替の実施形態では、HS及びLSデータ信号絶縁装置212及び214は、通信媒体220A/230A又は220B/230Bを介してHS及びLSデータ信号を受信し、ガルバニック絶縁HSとLSデータ信号を生成して、それぞれ通信媒体220B/230B又は220A/230Aを介して伝送してもよい。同様に、電力信号絶縁装置216は、通信媒体240Aを介して電力信号(例えば、+V及びGND)を受信し、ガルバニック絶縁電力信号(例えば、+V_ISO及びGND_ISO)を生成して、通信媒体240Bを介して伝送してもよい。更に、ガルバニック絶縁装置212、214及び216は、通信ケーブル200と同じ領域内に配置される必要がないことが理解されるべきである。
【0032】
電気-光変換器及び光-電気変換器を含むHSデータ信号ガルバニック絶縁装置212の場合、電気-光変換器は、HSデータ信号のソースに近接していることが好ましい。例えば、HSデータ信号のソースが第1の装置である場合、電気-光変換器が第1のコネクタ210のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。同様に、HSデータ信号のソースが第2の装置である場合、電気-光変換器が第2のコネクタ270のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。このようにして、光信号の伝送は、第1のコネクタ210と第2のコネクタ270との間の1つ以上の光ファイバに沿って行われる。
【0033】
上記の当然の結果として、HSデータ信号ガルバニック絶縁装置212の対応する光-電気変換器は、好ましくは、データ信号のシンクの近くに配置されてもよい。例えば、HSデータ信号のソースが第1の装置である場合、光-電気変換器が第2のコネクタ270のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。同様に、HSデータ信号のソースが第2の装置である場合、光-電気変換器が第1のコネクタ210のハウジング内に配置されることが好ましい場合がある。
【0034】
図3は、本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブル300のブロック/概略図を示す。データ及び電力通信ケーブル300は、前述のデータ及び電力通信ケーブル100の例示的なより詳細な実装であってもよい。一例として、データ及び電力通信ケーブル300は、ケーブルのデータ側及び電力側のためのガルバニック絶縁保護を備えたUSBケーブルとして構成されてもよい。
【0035】
データ及び電力通信ケーブル300は、第1のコネクタ310、第2のコネクタ370、及び両端がそれぞれ第1のコネクタ310と第2のコネクタ370に機械的に結合された通信媒体のセット390を含む。第1のコネクタ310は、第1の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。USBケーブルがデータの伝送において双方向であるため、第1のコネクタ310は、第1の装置からデータ信号(D+/D-)を受信し、第1の装置にデータ信号(D+/D-)を提供するように構成される。更に、この例では、第1の装置は、電力信号(VBUS及びGND)のソースとして機能する。したがって、第1のコネクタ310は、第1の装置から電力信号(VBUS及びGND)を受信するように構成される。
【0036】
第2のコネクタ370は、第2の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。説明されるように、USBケーブルがデータの伝送において双方向であるため、第2のコネクタ370は、第2の装置にデータ信号(D+/D-)を提供し、第2の装置からデータ信号(D+/D-)を受信するように構成される。更に、この例では、第2の装置は、ガルバニック絶縁電力信号(VBUS_ISO及びGND_ISO)のシンクとして機能する。したがって、第2のコネクタ370は、ガルバニック絶縁電力信号(VBUS_ISO及びGND_ISO)を第2の装置に提供するように構成される。
【0037】
第1及び第2の装置のデータ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために、第1のコネクタ310は、半二重-全二重変換器(half-to-full duplex converter)312、レーザダイオードドライバー(LDD)314、垂直共振器面発光型レーザ(VCSEL)316、光検出器318及びトランスインピーダンスアンプ(TIA)320を含む。半二重-全二重変換器312は、双方向データ信号(D+/D-)が、半二重(half-duplex)(同時にではなく、例えば、時分割多重化された方法)又は全二重(full-duplex)(同時)方法で第1の装置から受信され、第1の装置に送信されることを可能にする。
【0038】
半二重/全二重変換器312は、第1の装置から受信された電気データ信号をLDD314に提供する。LDD314及びVCSEL316は、電気-光変換器として動作する。すなわち、LDD314は、VCSEL316を駆動するのに十分な電気データ信号をブーストする。VCSEL316は、LDD314からの駆動信号に基づいて光信号を生成する。光信号は、通信媒体のセット390の一部として、光ファイバ330を介して第1のコネクタ310から第2のコネクタ370に伝送される。
【0039】
光検出器318は、通信媒体のセット390の一部として、別の光ファイバ332を介して第2のコネクタ370から光信号を受信する。光検出器318及びTIA320は、光-電気変換器として動作する。すなわち、光検出器318は、光データ信号を電流データ信号に変換する。TIA320は、電流データ信号を電圧データ信号に変換する。上述したように、半二重-全二重変換器312は、電圧データ信号を半二重又は全二重の方法で第1の装置に提供する。
【0040】
第2のコネクタ370は、半二重-全二重変換器358、光検出器350、トランスインピーダンスアンプ(TIA)352、レーザダイオードドライバー(LDD)354及び垂直共振器面発光型レーザ(VCSEL)356を含む。同様に、半二重-全二重変換器358は、双方向データ信号(D+/D-)が、半二重又は全二重の方法で第2の装置に送信され、第2の装置から受信されることを可能にする。
【0041】
光検出器350は、光ファイバ330を介して第1のコネクタ310から光データ信号を受信する。光検出器350及びTIA352は、光-電気変換器として動作する。すなわち、光検出器350は、光データ信号を電流データ信号に変換する。TIA352は、電流データ信号を電圧データ信号に変換する。上述したように、半二重-全二重変換器358は、電圧データ信号を半二重又は全二重の方法で第2の装置に提供する。
【0042】
半二重-全二重変換器358は、第2の装置から受信された電気データ信号をLDD354に提供する。LDD354及びVCSEL356は、電気-光変換器として動作する。すなわち、LDD354は、VCSEL356を駆動するのに十分な電気データ信号をブーストする。VCSEL356は、LDD354からの駆動信号に基づいて光データ信号を生成する。光データ信号は、光ファイバ332を介して第2のコネクタ370から第1のコネクタ310に伝送される。
【0043】
第1の装置と第2の装置との間のデータ信号(D+/D-)の伝送が通信ケーブル300に沿った光ドメインで行われるため、第1の装置及び第2の装置のデータ関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。
【0044】
電力信号に関して、第1のコネクタ310は、第1の装置から電力信号(VBUS/GND)を受信するように構成される。矢印で示されるように、電力信号VBUS/GNDは、例えば、LDD314及び/又はTIA320などの第1のコネクタ310内の電気回路/装置に電力を供給する。電力信号VBUSとGNDは、それぞれ、通信媒体のセット390の有線媒体340と342に結合されて、第1のコネクタ310から第2のコネクタ370に伝送される。第2のコネクタ370は、それぞれ、有線媒体340と342を介して電力信号VBUSとGNDを受信し、ガルバニック絶縁された電力信号VBUS_ISOとGND_ISOを生成するように構成されたDC-DCコンバータ360を含む。矢印で示されるように、電力信号VBUS_ISO/GND_ISOは、例えば、TIA352及び/又はLDD354などの第2のコネクタ370内の電気回路/装置に電力を供給する。第2のコネクタ370は、ガルバニック絶縁された電力信号VBUS_ISO及びGND_ISOを第2の装置に提供する。
【0045】
したがって、DC-DCコンバータ360を使用することにより、第1及び第2の装置の電力信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、DC-DCコンバータ360が第2のコンバータ370に配置されるが、DC-DCコンバータ360は、第1のコネクタ310又は通信ケーブル300に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0046】
図4は、本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブル400のブロック/概略図を示す。データ及び電力通信ケーブル400は、前述のデータ及び電力通信ケーブル200の例示的なより詳細な実装であってもよい。一例として、データ及び電力通信ケーブル400は、ケーブルのデータ側及び電力側のためのガルバニック絶縁保護を備えたHDMI規格のケーブルとして構成されてもよい。
【0047】
データ及び電力通信ケーブル400は、第1のコネクタ410、第2のコネクタ470、及び両端がそれぞれ第1のコネクタ410と第2のコネクタ470に機械的に結合された通信媒体のセット490を含む。第1のコネクタ410は、第1の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。この例では、HDMI規格の通信ケーブル400の第1のコネクタ410は、高速(マルチメディア)データ信号のソース(すなわち、第1の装置)に結合される。これに関して、第1のコネクタ410は、第1の装置から伝送最小化差動信号(transmission-minimized differential signaling(TDMS))データ0+/0-~TDMSデータ2+/2-及びTDMS CLK+/CLK-を受信するように構成される。
【0048】
第1のコネクタ410はまた、第1の装置に低速制御データ信号を送信し、第1の装置から低速制御データ信号を受信するように構成される。HDMIアプリケーションの場合、これらの制御データ信号は、CEC、SCL、SDA及びHPDを含む。更に、第1のコネクタ410は、第1の装置から電力信号(+5V及びGND)を受信するように構成される。
【0049】
第1及び第2の装置の高速データ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために(他の理由の中で)、第1のコネクタ410は、レーザダイオードドライバー(LDD)412-0~412-2及び412-CLKのセットと、垂直共振器面発光型レーザ(VCSEL)414-0~414-2及び414-CLKのセットとを含む電気-光変換器を含む。LDD412-0~412-2及び412-CLKは、それぞれ、電気TDMSデータ信号0+/0-~2+/2-及びCLK+/CLK-を、VCSEL414-0~414-2及び414-CLKのセットを駆動するのに十分な電力でブーストする。VCSEL414-0~414-2及び414-CLKのセットは、それぞれ、LDD412-0~412-2及び412-CLKからの駆動信号に基づいて光データ信号を生成する。光データ信号は、通信媒体のセット490の一部として、光ファイバ420-0~420-2及び420-CLKのセットを介して、第1のコネクタ410から第2のコネクタ470に伝送される。第1のコネクタ410は、光ファイバの数を1つ以上に減らすためのマルチプレクサを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0050】
第2のコネクタ470は、第2の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。この例では、HDMI規格の通信ケーブル400の第2のコネクタ470は、高速(マルチメディア)データ信号のシンク(すなわち、第2の装置)に結合される。これに関して、第2のコネクタ470は、伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ2+/2-及びTDMS CLK+/CLK-を第2の装置に提供するように構成される。
【0051】
第2のコネクタ470はまた、第2の装置に低速制御データ信号を送信し、第2の装置から低速制御データ信号を受信するように構成される。説明されるように、HDMIアプリケーションの場合、これらの制御データ信号は、CEC、SCL、SDA及びHPDを含む。更に、第2のコネクタ470は、ガルバニック絶縁された電力信号(+5V_ISO及びGND_ISO)を第2の装置に送信するように構成される。
【0052】
第1及び第2の装置の高速データ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために(他の理由の中で)、第2のコネクタ470は、光検出器(photo detector(PD))472-0~472-2及び472-CLKのセットと、トランスインピーダンスアンプ(TIA)474-0~474-2及び474-CLKのセットとを含む光-電気変換器を含む。光検出器(PD)472-0~472-2及び472-CLKのセットは、それぞれ、光ファイバ420-0~420-2及び420-CLKを介して第1のコネクタ410から光データ信号を受信する。光検出器(PD)472-0~472-2及び472-CLKは、光データ信号を対応する電流データ信号に変換する。TIA474-0~474-2及び474-CLKのセットは、電流データ信号を電圧データ信号に変換し、これらは、伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ2+/2-及びTDMS CLK+/CLK-であってもよい。第2のコネクタ470は、伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ2+/2-及びTDMS CLK+/CLK-を第2の装置に提供する。上述したように、第2のコネクタ470は、光ファイバの数を減らすための対応するデマルチプレクサを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0053】
第1の装置と第2の装置との間のTDMSデータ信号の伝送が通信ケーブル400に沿った光ドメインで行われるため、第1の装置及び第2の装置の高速データ関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。
【0054】
低速制御信号(CEC、SCL、SDA及びHPD)に関して、第2のコネクタ470は、有線によるデータのガルバニック絶縁装置476、478、480及び482を含む。ガルバニック絶縁装置476、478、480及び482のそれぞれは、オプトカプラ又は光アイソレータ、DCブロッキングコンデンサ、磁束絶縁変圧器、又はホール効果センサとして構成されてもよい。ガルバニック絶縁装置476、478、480及び482は、それぞれ、有線媒体430、432、434及び436を介して、又は第2の装置からCEC、SCL、SDA及びHPDを受信し、ガルバニック絶縁されたCEC、SCL、SDA及びHPD信号を、有線媒体430、432、434及び436を介して第2の装置又は第1の装置に提供する。有線媒体430、432、434及び436は、通信媒体のセット490の一部である。
【0055】
したがって、ガルバニック絶縁装置476、478、480及び482を使用することにより、第1及び第2の装置の低速制御データ信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、ガルバニック絶縁装置476、478、480及び482が第2のコンバータ470に配置されるが、ガルバニック絶縁装置476、478、480及び482は、第1のコネクタ410内又は通信ケーブル400に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。更に、ガルバニック絶縁装置476、478、480及び482は、通信ケーブル400と同じハウジング内に配置される必要がないことが理解されるべきである。
【0056】
電力信号に関して、第1のコネクタ410は、第1の装置から電力信号(+5V/GND)を受信するように構成される。矢印で示されるように、電力信号+5V/GNDは、例えば、LDD412-0~412-2及び412-CLKなどの第1のコネクタ410内の電気回路/装置に電力を供給する。電力信号+5VとGNDは、それぞれ、通信媒体のセット490の有線媒体440と442に結合されて、第1のコネクタ410から第2のコネクタ470に伝送される。第2のコネクタ470は、それぞれ、有線媒体440と442を介して電力信号+5VとGNDを受信し、ガルバニック絶縁された電力信号+5V_ISOとGND_ISOを生成するように構成されたDC-DCコンバータ484を含む。矢印で示されるように、ガルバニック絶縁された電力信号+5V_ISO/GND_ISOは、例えば、TIA474-0~474-2及び474-CLKなどの第2のコネクタ470内の電気回路/装置に電力を供給する。第2のコネクタ470は、ガルバニック絶縁された電力信号+5V_ISO及びGND_ISOを第2の装置に提供する。
【0057】
したがって、DC-DCコンバータ484を使用することにより、第1及び第2の装置の電力信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、DC-DCコンバータ484が第2のコンバータ470に配置されるが、DC-DCコンバータ484は、第1のコネクタ410又は通信ケーブル400に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0058】
図5Aは、本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブル500のブロック/概略図を示す。データ及び電力通信ケーブル500は、前述のデータ及び電力通信ケーブル200の例示的なより詳細な実装であってもよい。一例として、データ及び電力通信ケーブル500は、ケーブルのデータ側及び電力側のためのガルバニック絶縁保護を備えたディスプレイポート規格のケーブルとして構成されてもよい。この例では、通信ケーブル500は、高速データソースのみから電力信号を受信するバージョンである。
【0059】
特に、データ及び電力通信ケーブル500は、第1のコネクタ510、第2のコネクタ570、及び両端がそれぞれ第1のコネクタ510と第2のコネクタ570に機械的に結合された通信媒体のセット590を含む。第1のコネクタ510は、第1の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。この例では、ディスプレイポート規格の通信ケーブル500の第1のコネクタ510は、高速(マルチメディア)データ信号のソース(すなわち、第1の装置)に結合される。これに関して、第1のコネクタ510は、第1の装置から高速(マルチメディア)電気データ信号ML_LANE0+/0-~ML_LANE3+/3-を受信するように構成される。
【0060】
第1のコネクタ510はまた、第1の装置に低速制御データ信号を送信し、第1の装置から低速制御データ信号を受信するように構成される。ディスプレイポートアプリケーションの場合、これらの制御データ信号は、補助チャネルAUX CH+/CH-及びホットプラグ検出(HPD)を含む。更に、第1のコネクタ510は、第1の装置から電力信号(DP_PWR及びRETUNR)を受信するように構成される。
【0061】
第1及び第2の装置の高速データ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために(他の理由の中で)、第1のコネクタ510は、レーザダイオードドライバー(LDD)512-0~512-3のセットと、垂直共振器面発光型レーザ(VCSEL)514-0~514-3のセットとを含む電気-光変換器を含む。LDD512-0~512-3は、それぞれ、電気データ信号ML_LANE0+/0-~ML_LANE3+/3-を、VCSEL514-0~514-3のセットを駆動するのに十分な電力でブーストする。VCSEL514-0~514-3のセットは、それぞれ、LDD512-0~512-3からの駆動信号に基づいて光データ信号を生成する。光データ信号は、通信媒体のセット590の一部として、光ファイバ520-0~520-3のセットを介して、第1のコネクタ510から第2のコネクタ570に伝送される。第1のコネクタ510は、光ファイバの数を1つ以上に減らすためのマルチプレクサを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0062】
第2のコネクタ570は、第2の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。この例では、ディスプレイポート規格の通信ケーブル500の第2のコネクタ570は、高速(マルチメディア)データ信号のシンク(すなわち、第2の装置)と結合されるように構成される。これに関して、第2のコネクタ570は、高速電気データ信号ML_LANE0+/0-~ML_LANE3+/3-を第2の装置に提供するように構成される。
【0063】
第2のコネクタ570はまた、第2の装置に低速制御データ信号を送信し、第2の装置から低速制御データ信号を受信するように構成される。説明されるように、ディスプレイポートアプリケーションの場合、これらの制御データ信号は、AUX CH+/-及びHPDを含む。更に、第2のコネクタ570は、ガルバニック絶縁された電力信号(+5V_ISO及びGND_ISO)を第2の装置に送信するように構成される。
【0064】
第1及び第2の装置の高速データ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために(他の理由の中で)、第2のコネクタ570は、光検出器(PD)572-0~572-3のセットと、トランスインピーダンスアンプ(TIA)574-0~574-3のセットとを含む光-電気変換器を含む。光検出器(PD)572-0~572-3のセットは、それぞれ、光ファイバ520-0~520-3を介して第1のコネクタ510から光データ信号を受信する。光検出器(PD)572-0~572-3は、光データ信号を対応する電流データ信号に変換する。TIA574-0~574-3のセットは、電流データ信号を電圧データ信号に変換し、これらは、高速電気データ信号ML_LANE0+/0-~ML_LANE3+/3-であってもよい。第2のコネクタ570は、高速電気データ信号ML_LANE0+/0-~ML_LANE3+/3-を第2の装置に提供する。上述したように、第2のコネクタ570は、光ファイバの数を減らすための対応するデマルチプレクサを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0065】
第1の装置と第2の装置との間の高速データ信号の伝送が通信ケーブル500に沿った光ドメインで行われるため、第1の装置及び第2の装置の高速データ関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。
【0066】
低速制御信号(AUX CH+/CH-及びHPD)に関して、第2のコネクタ570は、有線によるデータのガルバニック絶縁装置576、578及び580を含む。ガルバニック絶縁装置576、578及び580のそれぞれは、オプトカプラ又は光アイソレータ、DCブロッキングコンデンサ、磁束絶縁変圧器、又はホール効果センサとして構成されてもよい。ガルバニック絶縁装置576、578及び580は、有線媒体530、532及び534を介して、又は第2の装置からAUX CH+/-及びHPDを受信し、ガルバニック絶縁されたAUX CH+/-及びHPD信号を、有線媒体530、532及び534を介して第2の装置又は第1の装置に提供する。有線媒体530、532及び534は、通信媒体のセット590の一部である。
【0067】
したがって、ガルバニック絶縁装置576、578及び580を使用することにより、第1及び第2の装置の低速制御データ信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、ガルバニック絶縁装置576、578及び580が第2のコンバータ570に配置されるが、ガルバニック絶縁装置576、578及び580は、第1のコネクタ510内又は通信ケーブル500に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。更に、ガルバニック絶縁装置576、578及び580は、通信ケーブル500と同じハウジング内に配置される必要がないことが理解されるべきである。
【0068】
電力信号に関して、第1のコネクタ510は、第1の装置から電力信号(DP_PWR/RETUNR)を受信するように構成される。矢印で示されるように、電力信号(DP_PWR/RETUNR)は、例えば、LDD512-0~512-3などの第1のコネクタ510内の電気回路/装置に電力を供給する。電力信号DP_PWR及びRETUNRは、それぞれ、通信媒体のセット590の有線媒体540と542に結合されて、第1のコネクタ510から第2のコネクタ570に伝送される。第2のコネクタ570は、それぞれ、有線媒体540と542を介して電力信号DP_PWRとRETUNRを受信し、ガルバニック絶縁された電力信号DP_PWR_ISOとRETUNR_ISOを生成するように構成されたDC-DCコンバータ582を含む。矢印で示されるように、ガルバニック絶縁された電力信号DP_PWR_ISO/GND_ISOは、例えば、TIA574-0~574-3などの第2のコネクタ570内の電気回路/装置に電力を供給する。第2のコネクタ570は、ガルバニック絶縁された電力信号DP_PWR_ISO及びRETUNR_ISOを第2の装置に提供する。
【0069】
したがって、DC-DCコンバータ582を使用することにより、第1及び第2の装置の電力信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、DC-DCコンバータ582が第2のコンバータ570に配置されるが、DC-DCコンバータ582は、第1のコネクタ510又は通信ケーブル500に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0070】
図5Bは、本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブル505のブロック/概略図を示す。通信ケーブル505は、前述の通信ケーブル500の変形であり、それぞれ同じ参照番号で示されるのと同じ多くの要素を含む。通信ケーブル505は、ケーブルが高速データソース及び高速データシンクの両方から電力を受けるという点で通信ケーブル500とは異なる。
【0071】
この点に関して、電力信号DP_PWR及びRETUNRは、第1のコネクタ510から第2のコネクタ570に、又はその逆に通信される必要がない。示されるように、第1の装置から第1のコネクタ510によって受信される電力信号DP_PWR及びRETUNRは、LDD512-0~512-3などの第1のコネクタ510の内部の回路に電力を供給する。同様に、第2の装置から第2のコネクタ570によって受信された電力信号DP_PWR及びRETUNRは、TIA574-0~574-3などの第2のコネクタ570の内部の回路に電力を供給する。
【0072】
図6は、本開示の別の態様に係るガルバニック絶縁保護を備えた別の例示的なデータ及び電力通信ケーブル600のブロック/概略図を示す。データ及び電力通信ケーブル600は、前述のデータ及び電力通信ケーブル200の例示的なより詳細な実装であってもよい。一例として、データ及び電力通信ケーブル600は、ケーブルのデータ側及び電力側のためのガルバニック絶縁保護を備えたDVI規格のケーブルとして構成されてもよい。
【0073】
データ及び電力通信ケーブル600は、第1のコネクタ610、第2のコネクタ670、及び両端がそれぞれ第1のコネクタ610と第2のコネクタ670に機械的に結合された通信媒体のセット690を含む。第1のコネクタ610は、第1の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。この例では、DVI規格の通信ケーブル600の第1のコネクタ610は、高速(マルチメディア)データ信号のソース(すなわち、第1の装置)と嵌合するように構成される。これに関して、第1のコネクタ610は、第1の装置から伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ5+/5-及びTDMS CLK+/CLK-を受信するように構成される。
【0074】
第1のコネクタ610はまた、第1の装置に低速制御データ信号を送信し、第1の装置から低速制御データ信号を受信するように構成される。DVIアプリケーションの場合、これらの制御データ信号は、DDC DATA、DDC CLK及びHPDを含む。更に、第1のコネクタ610は、第1の装置から電力信号(+5V及びGND)を受信するように構成される。
【0075】
第1及び第2の装置の高速データ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために(他の理由の中で)、第1のコネクタ610は、レーザダイオードドライバー(LDD)612-0~612-5及び612-CLKのセットと、垂直共振器面発光型レーザ(VCSEL)614-0~614-5及び614-CLKのセットとを含む電気-光変換器を含む。LDD612-0~612-5及び612-CLKは、それぞれ、電気TDMSデータ信号0+/0-~5+/5-及びCLK+/CLK-を、VCSEL614-0~614-5及び614-CLKのセットを駆動するのに十分な電力でブーストする。VCSEL614-0~614-5及び614-CLKのセットは、それぞれ、LDD612-0~612-5及び612-CLKからの駆動信号に基づいて光データ信号を生成する。光データ信号は、通信媒体のセット690の一部として、光ファイバ620-0~620-5及び620-CLKのセットを介して、第1のコネクタ610から第2のコネクタ670に伝送される。第1のコネクタ610は、光ファイバの数を1つ以上に減らすためのマルチプレクサを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0076】
第2のコネクタ670は、第2の装置(図示せず)のコネクタと嵌合するように構成される。この例では、DVI規格の通信ケーブル600の第2のコネクタ670は、高速(マルチメディア)データ信号のシンク(すなわち、第2の装置)と嵌合するように構成される。これに関して、第2のコネクタ670は、伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ5+/5-及びTDMS CLK+/CLK-を第2の装置に提供するように構成される。
【0077】
第2のコネクタ670はまた、第2の装置に低速制御データ信号を送信し、第2の装置から低速制御データ信号を受信するように構成される。説明されるように、DVIアプリケーションの場合、これらの制御データ信号は、DDC DATA、DDC CLK及びHPDを含む。更に、第2のコネクタ670は、通信ケーブル600の内部の第2の装置及び/又は回路にガルバニック絶縁された電力信号(+5V_ISO及びGND_ISO)を提供するように構成される。
【0078】
第1及び第2の装置の高速データ関連電子回路にガルバニック絶縁を提供するために(他の理由の中で)、第2のコネクタ670は、光検出器(PD)672-0~672-5及び672-CLKのセットと、トランスインピーダンスアンプ(TIA)674-0~674-5及び674-CLKのセットとを含む光-電気変換器を含む。光検出器(PD)672-0~672-5及び672-CLKのセットは、それぞれ、光ファイバ620-0~620-5及び620-CLKを介して第1のコネクタ610から光データ信号を受信する。光検出器(PD)672-0~672-5及び672-CLKは、光データ信号を対応する電流データ信号に変換する。TIA674-0~674-5及び674-CLKのセットは、電流データ信号を電圧データ信号に変換し、これらは、伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ5+/5-及びTDMS CLK+/CLK-であってもよい。第2のコネクタ670は、伝送最小化差動信号(TDMS)データ0+/0-~TDMSデータ5+/5-及びTDMS CLK+/CLK-を第2の装置に提供する。上述したように、第2のコネクタ670は、光ファイバの数を減らすための対応するデマルチプレクサを含んでもよいことが理解されるべきである。
【0079】
第1の装置と第2の装置との間のTDMSデータ信号の伝送が通信ケーブル600に沿った光ドメインで行われるため、第1の装置及び第2の装置の高速データ関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。
【0080】
低速制御信号(DDC DATA、DDC CLK及びHPD)に関して、第2のコネクタ670は、有線によるデータのガルバニック絶縁装置676、678及び680を含む。ガルバニック絶縁装置676、678及び680のそれぞれは、オプトカプラ又は光アイソレータ、DCブロッキングコンデンサ、磁束絶縁変圧器、又はホール効果センサとして構成されてもよい。ガルバニック絶縁装置676、678及び680は、有線媒体630、632及び634を介して、又は第2の装置から、DDC DATA、DDC CLK及びHPDを受信し、ガルバニック絶縁されたDDC DATA、DDC CLK及びHPD信号を、それぞれ、有線媒体630、632及び634を介して第2の装置又は第1の装置に提供する。有線媒体630、632及び634は、通信媒体のセット690の一部である。
【0081】
したがって、ガルバニック絶縁装置676、678及び680を使用することにより、第1及び第2の装置の低速制御データ信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、ガルバニック絶縁装置676、678及び680が第2のコンバータ670に配置されるが、ガルバニック絶縁装置676、678及び680は、第1のコネクタ610内又は通信ケーブル600に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。更に、ガルバニック絶縁装置676、678及び680は、通信ケーブル600と同じハウジング内に配置される必要がないことが理解されるべきである。
【0082】
電力信号に関して、第1のコネクタ610は、第1の装置から電力信号(+5V/GND)を受信するように構成される。矢印で示されるように、電力信号+5V/GNDは、例えば、LDD612-0~612-5及び612-CLKなどの第1のコネクタ610内の電気回路/装置に電力を供給する。電力信号+5VとGNDは、それぞれ、通信媒体のセット690の有線媒体640と642に結合されて、第1のコネクタ610から第2のコネクタ670に伝送される。第2のコネクタ670は、それぞれ、有線媒体640と642を介して電力信号+5VとGNDを受信し、ガルバニック絶縁された電力信号+5V_ISOとGND_ISOを生成するように構成されたDC-DCコンバータ684を含む。矢印で示されるように、ガルバニック絶縁された電力信号+5V_ISO/GND_ISOは、例えば、TIA674-0~674-5及び674-CLKなどの第2のコネクタ670内の電気回路/装置に電力を供給する。第2のコネクタ670は、ガルバニック絶縁された電力信号+5V_ISO及びGND_ISOを第2の装置に提供する。
【0083】
したがって、DC-DCコンバータ684を使用することにより、第1及び第2の装置の電力信号関連回路の間のガルバニック絶縁は達成される。この例では、DC-DCコンバータ684が第2のコンバータ670に配置されるが、DC-DCコンバータ684は、第1のコネクタ610又は通信ケーブル600に沿った他の位置に配置されてもよいことが理解されるべきである。
【0084】
本開示の前述の説明は、当業者が本開示を作成するか又は使用できるようにするために提供される。本開示に対する様々な変更は、当業者であれば容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原理は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、他の変形例に適用されてもよい。したがって、本開示は、本明細書に記載の実施例に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるものである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
【国際調査報告】