(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(54)【発明の名称】熱電素子熱交換モジュール
(51)【国際特許分類】
F25B 21/02 20060101AFI20220916BHJP
【FI】
F25B21/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504015
(86)(22)【出願日】2020-07-15
(85)【翻訳文提出日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 KR2020009329
(87)【国際公開番号】W WO2021015486
(87)【国際公開日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】10-2019-0088398
(32)【優先日】2019-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522026326
【氏名又は名称】ソンハ エナジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ウォン ハ
(72)【発明者】
【氏名】チョ、キョン フン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チョン チェル
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン チン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ス チン
(57)【要約】
本発明の熱電素子熱交換モジュールは、冷却水の流動する冷却水流路及び該冷却水流路と連通している開口が形成され、一側に前記冷却水流路と連通して冷却水が流入する流入口が形成され、他側に前記冷却水流路と連通して冷却水が排出される排出口が形成されたボディと、前記ボディの開口が形成された部分に第1面側が結合され、前記第1面が冷却水流路上に露出した熱電素子と、を含み、前記流入口と前記排出口とを連結する冷却水流路には、冷却水の流動方向に相対的に水力直径が小さく形成された部分が存在するように形成され、流動する冷却水によって熱電素子の第1面が均一に冷却されるようにすることにより、冷却効率を向上させることができる熱電素子熱交換モジュールに関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却水の流動する冷却水流路及び該冷却水流路と連通している開口が形成され、一側に前記冷却水流路と連通して冷却水が流入する流入口が形成され、他側に前記冷却水流路と連通して冷却水が排出される排出口が形成されたボディと、
前記ボディの開口が形成された部分に第1面側が結合され、前記第1面が冷却水流路上に露出した熱電素子と、を含み、
前記流入口と前記排出口とを連結する冷却水流路には、冷却水の流動方向に相対的に水力直径が小さく形成された部分が存在することを特徴とする、熱電素子熱交換モジュール。
【請求項2】
前記流入口と前記排出口との間の冷却水流路には、冷却水の流動方向にボトルネック構造を持つことを特徴とする、請求項1に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項3】
前記ボトルネック構造は、
前記熱電素子の第1面、又は前記熱電素子の第1面と対向するボディの一面から突出した突出部が形成されたことを特徴とする、請求項2に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項4】
前記突出部は、流入口と排出口とを直線で連結する長さ方向に対して垂直な幅方向への両側が冷却水流路の幅方向の側面と離隔するように形成されたことを特徴とする、請求項3に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項5】
前記突出部は、熱電素子と対向する面、又は冷却水流路と対向する面が平面に形成されたことを特徴とする、請求項3に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項6】
前記流入口と前記排出口との間の冷却水流路には、冷却水の流動方向にガイドベーンを有することを特徴とする、請求項1に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項7】
前記ガイドベーンは、流入口の周辺及び排出口の周辺のうちの少なくとも一つに形成されたことを特徴とする、請求項6に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項8】
前記ガイドベーンは、複数個が並列配置されたことを特徴とする、請求項6に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項9】
前記ボディの冷却水流路は、高さ方向よりも長さ方向及び幅方向に広く形成され、
前記流入口及び前記排出口は、高さ方向に冷却水流路と連通するように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項10】
前記ボディの開口の周りに沿って着座部が凹設され、
前記熱電素子が前記着座部に挿入されて結合されたことを特徴とする、請求項1に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【請求項11】
前記ボディと前記熱電素子との間に介在して冷却水の漏れを防止するためのシール部材をさらに含む、請求項1に記載の熱電素子熱交換モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電素子が冷却水の流動する冷却ブロックに結合され、熱電素子の一面の冷却水に直接接触して冷却されるようにする熱電素子熱交換モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、暑い夏に使用される扇風機は、送風を介して涼しさを感じることはできるが、送風される空気の温度自体を大気の温度よりも低く保つことができないという問題点により、使用上の不便さがあった。
【0003】
これにより、冷媒の凝縮と蒸発を利用して大気の温度よりも低い温度の冷気を供給することができるクーラーが開発されたが、冷媒を凝縮させるための凝縮器の騒音が大きいためユーザに不快感を与えるという問題点、及び複雑な構造及び体積により移動及び設置が難しいという問題点があった。
【0004】
また、冷媒の種類として、一般にユーザが入手しやすい水などの流体ではなく、専用気体を使用することにより、メンテナンスの不便さと共に冷媒による環境汚染の問題点があった。
【0005】
これを解決するために、韓国登録特許第20-0204571号の「熱電素子を利用したエアコン」のように熱電素子を利用した簡単な構造の冷蔵装置が開発されたが、これは、熱電素子の発熱面を冷却させるための冷却水と熱電素子の発熱面との間に配置される構造体による熱抵抗のため、熱電素子の発熱面から発生する熱が冷却水に効率よく伝達され難いという問題点があった。
【0006】
つまり、熱電素子の発熱面は冷却水と直接接触せず、冷却水の循環のための水冷キットを介して熱伝達が行われるので、水冷キットの熱伝導率によって熱抵抗の差が大きく、損失が発生するという問題点があった。
【0007】
よって、熱電素子の発熱面から発生する熱を冷却水が効率よく冷却させることができないため、冷却効率を極大化させ難いという問題点があった。
【0008】
さらに、熱電素子の個数及び冷却効率が十分でない場合、長時間使用により次第に冷却効率が低下するという問題点があり、熱電素子の冷たい状態の吸熱面は電源が遮断された後も大気との温度差により凝縮水が過度に発生するという問題点があった。
【0009】
また、熱電素子の冷却面と加熱面との温度差を利用して発電を行う熱電素子発電装置においても同様に、熱電素子の冷却面を効率よく冷却させ難いため、発電装置の効率を向上させるのに困難さがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、その目的は、熱電素子の一面が冷却水と直接接触して冷却されるように構成される熱電素子熱交換モジュールにおいて、熱電素子の一面を均一に冷却させることができるようにすることにより、冷却効率を向上させることができる熱電素子熱交換モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明の熱電素子熱交換モジュールは、冷却水の流動する冷却水流路及び該冷却水流路と連通している開口が形成され、一側に前記冷却水流路と連通して冷却水が流入する流入口が形成され、他側に前記冷却水流路と連通して冷却水が排出される排出口が形成されたボディと、前記ボディの開口が形成された部分に第1面側が結合され、前記第1面が冷却水流路上に露出した熱電素子と、を含み、前記流入口と前記排出口とを連結する冷却水流路には、冷却水の流動方向に相対的に水力直径が小さく形成された部分が存在するように形成されることができる。
【0012】
また、前記流入口と前記排出口との間の冷却水流路には、冷却水の流動方向にボトルネック構造を持つことができる。
【0013】
また、前記ボトルネック構造は、前記熱電素子の第1面、又は前記熱電素子の第1面と対向するボディの一面から突出した突出部が形成されることができる。
【0014】
また、前記突出部は、流入口と排出口とを直線で連結する長さ方向に対して垂直な幅方向への両側が冷却水流路の幅方向の側面と離隔するように形成されることができる。
【0015】
また、前記突出部は、熱電素子と対向する面が平面に形成されることができる。
【0016】
また、前記流入口と前記排出口との間の冷却水流路には、冷却水の流動方向にガイドベーンを有することができる。
【0017】
また、前記ガイドベーンは、流入口の周辺及び排出口の周辺のうちの少なくとも一つに形成されることができる。
【0018】
また、前記ガイドベーンは、複数個が並列配置されることができる。
【0019】
また、前記ボディの冷却水流路は、高さ方向よりも長さ方向及び幅方向に広く形成され、前記流入口及び前記排出口は、高さ方向に冷却水流路と連通するように形成されることができる。
【0020】
また、前記ボディの開口の周りに沿って着座部が凹設され、前記熱電素子が着座部に挿入されて結合されることができる。
【0021】
また、前記ボディと熱電素子との間に介在して冷却水の漏れを防止するためのシール部材をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の熱電素子熱交換モジュールは、流動する冷却水によって熱電素子の第1面が均一に冷却されて冷却効率が向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールを示す組立斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールを示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールを示す正面断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールを示す側面断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおいて突出部が形成されたボディの冷却水流路を下側から見た形態を示す平面図である。
【
図6】従来の冷却水流路に突出部がない形態の熱電熱交換モジュールにおける冷却水の温度を解析した試験結果を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおける冷却水の温度を解析した試験結果を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおいてガイドベーンが形成されたボディの冷却水流路を下側から見た形態を示す平面図である。
【
図9】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおいて突出部がないガイドベーンのみ形成された形態を示す下側平面図である。
【
図10】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおける突出部の他の実施形態を示す下側平面図である。
【
図11】本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおける突出部の他の実施形態を示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、上述したような構成を有する本発明の熱電素子熱交換モジュールを添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1乃至
図4は本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールを示す組立斜視図、分解斜視図、正面断面図及び側面断面図であり、
図5は本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおいて突出部が形成されたボディの冷却水流路を下側から見た形態を示す平面図である。
【0026】
図示の如く、本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールは、大きくボディ100及び熱電素子200で構成でき、ボディ100と熱電素子200との間に介在したシール部材300をさらに含んでなることができる。
【0027】
ボディ100は、外形が略直方体状を有し、高さ方向への厚さに比べて長さ方向及び幅方向への幅が相対的に広い板状に形成されることができる。そして、ボディ100は、内側に冷却水の流動する冷却水流路110が形成されることができ、ボディ100の下面には、冷却水流路110に連通している開口120が形成されることができる。また、開口120の周りに沿って、上方に凹んだ段差形状に着座部130が形成されることができる。冷却水が流入する流入口140は、ボディ100の長さ方向の一側に形成され、冷却水が排出される排出口150は、ボディ100の長さ方向の他側に形成されることができる。一例として、冷却水流路110は、ボディを下側から見たとき、四角形の形状に形成され、四角形を形成する一側辺の中央側に流入口140が形成され、他側辺の中央側に排出口150が形成されることができる。
【0028】
熱電素子200は、上側に第1面である発熱面210が形成され、下側に第2面である吸熱面220が形成されることができる。熱電素子200は、電流が供給されると、吸熱面220に熱を吸収して発熱面210から熱を放出するペルティエ素子とすることができる。一例として、熱電素子200は、発熱面210側がボディ100に結合されるが、図示の如く、発熱面210が形成された上側がボディ100の着座部130に挿入されて結合され、発熱面210は、冷却水流路110上に露出して、冷却水流路110を通過する冷却水が発熱面210と直接接触するように構成されることができる。また、熱電素子200の吸熱面220が形成された下側は、ボディ100の下面から下方に突出して外部に露出した構造になることができる。そのため、冷却水流路110に連通している流入口140を介して流入した冷却水は、冷却水流路110を通過しながら熱電素子200の発熱面210と直接接触して発熱面210を冷却させた後、排出口150を介して排出されることができる。これにより、冷却水が熱電素子の発熱面から発生する熱の伝達を直接受けることにより、中間に熱伝達媒体などの熱抵抗による損失が全くないため、熱電素子の発熱面を速やかに冷却させることができる。又は、熱電素子200の吸熱面220側がボディ100に結合され、吸熱面220が冷却水流路110上に露出して冷却水が吸熱面220を冷却させるか、或いは吸熱面220を一定の温度以下に維持させる役割を果たすこともできる。このとき、熱電素子200の発熱面210は、ボディ100の外部に露出することができる。或いは、熱電素子200が発電モジュール等の発電装置の冷却装置として使用される場合には、熱電素子200の冷却面(放熱側)がボディ100の冷却水流路110上に露出するように結合され、熱電素子200の加熱面(吸熱側)がボディ100の外部に露出することができる。そのため、熱電素子200のゼーベック効果により、加熱面を介してボディの外部から熱を吸収して冷却面を介して冷却水へ熱を放出しながら電気を生産することもできる。
【0029】
ここで、本発明の熱電素子熱交換モジュールは、流入口140と排出口150とを連結する冷却水流路110には、冷却水の流動方向に相対的に水力直径(hydraulic diameter)が小さく形成された部分が存在する。一例として、図示の如く、熱電素子200の発熱面210と対向するボディ100の一面において、突出部160が四角形の平面形状に下方に突出して形成されることができ、突出部160は、熱電素子200の発熱面210とは離隔した高さに突出して形成されることができる。そして、突出部160は、熱電素子200の発熱面210と対向する面が平面に形成されることができ、熱電素子200の発熱面210も平面に形成されることができる。また、図示されてはいないが、突出部が熱電素子200の発熱面210から上側に突出して形成され、ボディ100の一面と離隔することもできる。この際には、突出部が冷却水流路と対向する面が平面に形成され、突出部と対向する冷却水流路の面も平面に形成されることができる。
【0030】
そして、突出部160は、流入口140と排出口150とを直線に連結する長さ方向に対して垂直な幅方向への両側が冷却水流路110の幅方向の側面と離隔するように形成され、突出部160の幅方向の両端部付近で冷却水の流動する流動断面積が相対的に狭くなるボトルネック構造が形成されることができる。また、流入口140が形成された部分の周辺及び排出口150が形成された部分の周辺における流動断面積よりも、突出部160が形成された部分全体における流動断面積が狭く形成されることにより、ボトルネック構造が形成されることができる。このようなボトルネック構造により、冷却水の流動方向に冷却水流路110に水力直径が相対的に小さく形成された部分が形成されることができる。このとき、突出部160が形成されている長さ方向への領域において、幅方向に突出部160がある部分の流動断面積よりも、突出部160がない部分の流動断面積がさらに大きく形成される。すなわち、冷却水は、流動抵抗が少なく流動経路が短いほどさらに多くの冷却水が流れるため、本発明のように突出部160を用いてボトルネック構造を形成することにより、流入口140と排出口150とを連結する幅方向に中央部分よりも幅方向の外側に冷却水の流れが誘導されて冷却水が特定の部分に集中して流動せず、広く均一に広がって流動しながら熱電素子の発熱面を効果的に冷却させることができる。そして、突出部160が形成されることにより、熱電素子200の発熱面210付近で冷却水が流れないか、或いは冷却水の流れが冷却水流路内の一部分に停滞しているデッドゾーンが減少して冷却効率を向上させることができる。また、突出部が形成された領域で冷却水の流速が速くなり、これにより熱電素子の発熱面を効果的に冷却させることができる。
【0031】
図6は従来の冷却水流路に突出部がない形態の熱電素子熱交換モジュールにおける冷却水の温度を解析した試験結果を示す図であり、
図7は本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおける冷却水の温度を解析した試験結果を示す図である。
【0032】
図示の如く、突出部の有無のみ異なる条件で試験した結果、従来の突出部がない形態の熱電素子熱交換モジュールでは、冷却水が排出される排出口側の吐出温度が摂氏27.7度であり、本発明の熱電素子熱交換モジュールでは、排出口側の吐出温度が摂氏29.1度であった。すなわち、従来の熱電素子熱交換モジュールに比べて、本発明における冷却水の吐出温度が高かった。これは、従来の熱電素子熱交換モジュールに比べて、本発明の熱電素子熱交換モジュールで熱交換がより良好に行われたことを意味する。
【0033】
図8は本発明の一実施形態による熱電素子熱交換モジュールにおいてガイドベーンが形成されたボディの冷却水流路を下側から見た形態を示す平面図である。
【0034】
図示の如く、ボディ100は、冷却水流路110を形成する面に冷却水の流れを誘導するガイドベーン170が形成されることができ、ガイドベーン170は、冷却水流路110を形成する面に連結された流入口140の周辺及び排出口150の周辺のうちの少なくとも一つに形成されることができる。このとき、ガイドベーン170が形成された部分が、冷却水の流動方向に相対的に水力直径が小さく形成された部分になることもでき、突出部160の構成にさらにガイドベーン170が形成されることもできる。そして、ガイドベーン170は、高さ方向と並んだ板状に形成されることができ、平板又は曲面板の形状などの様々な形状に形成されることができる。また、
図9に示すように、突出部160なしにガイドベーン170のみ形成されることにより、冷却水が冷却水流路110全体に均一に広がって流動するようにすることもできる。
【0035】
また、ガイドベーン170は、複数で構成されて並列に配置されることができ、図示の如く流入口140を中心に流入口140の周りに沿って流入口140から離隔して放射状に配置されることもでき、これ以外の形態及び位置に配置されてもよい。同様に、排出口150の周辺にも多様にガイドベーン170が配置されることができる。そのため、流入口140から出て冷却水流路100に流動する冷却水が冷却水流路110上に均一に広がることができ、冷却水流路110を通過した冷却水が広い領域に広がって排出口150側に流入することができる。
【0036】
また、
図10及び
図11に示すように、ボディ100の冷却水流路110を形成する面のうち、熱電素子200の発熱面210と対向する面において、複数の突起が互いに離隔した形態で突出部160が形成されることにより、ボトルネック構造を形成することもできる。このとき、複数の突起が形成された領域において長さ方向の外側から中央部に行くほど、突起の先端と熱電素子200の発熱面210との距離が狭くなる形状に形成されることができる。これ以外にも、突出部は様々な形状に形成されることができる。
【0037】
また、ボディ100の冷却水流路110は、高さ方向よりも長さ方向及び幅方向に広く形成され、流入口140及び排出口150は、高さ方向に冷却水流路110と連通するように形成されることができる。すなわち、図示の如く、流入口140及び排出口150は、高さ方向に形成され、流入口140及び排出口150の下端がそれぞれ冷却水流路110を形成する面のうちの上面に形成されることができる。これにより、流入口140から出て冷却水流路110に流動する冷却水が流入口140の半径方向の外側に広がる形態で流動し、冷却水流路110を通過した冷却水が排出口150の半径方向の中心側に集まる形態で流動するので、冷却水がより均一に広い面積にわたって広がってから広い面積を介して集まる形態で冷却水流路110を通過することができる。そのため、熱電素子の発熱面をより速く効果的に冷却させることができる。
【0038】
また、ボディ100と熱電素子200との間に介在して冷却水の漏れを防止するためのシール部材300をさらに含むことができる。上述したように、ボディ100の下面に冷却水流路110と連通して形成された開口120の周りに沿って凹設された着座部130にシール部材300を挿入した状態で熱電素子200を着座部130に挿入して結合することにより、シール部材300が密着して着座部130と熱電素子200との間が密閉されることができる。そして、シール部材300は、弾性材質などの多様な材質で形成されることができ、着座部130にシール部材300を塗布して形成することもできる。また、シール部材300は、上下両面に接着部が形成された部材で形成され、ボディ100と熱電素子200とを接着させて結合する役割を果たすとともに、冷却水の漏れを防止する役割を果たすこともできる。
【0039】
本発明は、上述した実施例に限定されず、適用範囲が多様であるのはもとより、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば誰でも様々な変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0040】
100 ボディ
110 冷却水流路
120 開口
130 着座部
140 流入口
150 排出口
160 突出部
170 ガイドベーン
200 熱電素子
210 発熱面
220 吸熱面
300 シール部材
【手続補正書】
【提出日】2022-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】追加
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】追加
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】追加
【補正の内容】
【国際調査報告】