(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(54)【発明の名称】車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法及び装置、並びにコンピュータ読み取り可能な格納媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 7/70 20170101AFI20220916BHJP
【FI】
G06T7/70 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504201
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(85)【翻訳文提出日】2022-01-21
(86)【国際出願番号】 KR2020006602
(87)【国際公開番号】W WO2021015405
(87)【国際公開日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】10-2019-0088928
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521219383
【氏名又は名称】パーキングクラウド・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114797
【氏名又は名称】平野 竜男
(72)【発明者】
【氏名】シン・サンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ホ・ウォンジン
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096BA08
5L096BA18
5L096CA01
5L096DA03
5L096FA33
5L096FA67
5L096FA69
(57)【要約】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための少なくとも一つのコンピュータ装置で行われる方法は、複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得するステップと、前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出するステップと、前記点数が臨界値よりも大きい場合、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いことを示す報知を生成するステップと、を含むことが可能である。その他の多様な実施形態が可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための少なくとも一つのコンピュータ装置で行われる方法において、
複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得するステップと、
前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出するステップと、
前記点数が臨界値よりも大きい場合、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いことを示す報知を生成するステップと、
を含む、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法。
【請求項2】
新しいイメージに対する位置情報をさらに獲得するステップと、
前記新しいイメージに対する位置情報を用いて、前記点数を更新するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法。
【請求項3】
前記点数は、設定された個数だけ最近獲得された複数の位置情報を用いて算出された、請求項2に記載の車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法。
【請求項4】
前記点数は、前記ナンバープレート領域の分散度、密集度、サイズ、傾度のうち、少なくとも何れか一つに基づいて算出される、請求項1に記載の車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法。
【請求項5】
ナンバープレート領域を含む前記複数のイメージを撮影するステップと、
前記複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域を抽出するステップと、
前記抽出されたナンバープレート領域から車両ナンバーを認識するステップと、
をさらに含み、
前記ナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報は前記複数のイメージから前記ナンバープレート領域を抽出する過程で生成される、請求項1に記載の車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法。
【請求項6】
ナンバープレート認識率をモニタリングするためのサーバにおいて、
撮影装置と連結される少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサと作動的に連結されたメモリーと、
を含み、
前記メモリーは、実行時、前記少なくとも一つのプロセッサが、
複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得し、
前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出し、
前記点数が臨界値よりも大きい場合、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いことを示す報知を生成するようにする命令語を格納する、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするためのサーバ。
【請求項7】
車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするためのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが実行されると、コンピュータ装置に、
複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得するステップと、
前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出するステップと、
前記点数が臨界値よりも大きい場合、これを報知するメッセージを転送するステップと、
を実行可能とする一つ以上のコンピュータ実行可能な命令語を含む、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするためのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングする方法及び装置、並びにコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ここで特に言及しない限り、本セクションで記述する内容は本出願における請求範囲の先行技術ではなく、本セクションに記載したとして先行技術として認められてはいけない。
【0003】
車両ナンバーを認識するためには、車両ナンバープレートが含まれているイメージを獲得し、獲得されたイメージを分析する過程が必要である。コンピュータ・ビジョン(computer vision)技術の向上により、車両ナンバープレートを含むイメージから車両ナンバーを認識する車両ナンバープレート認識(License Plate Recognition、LPR)技術は、高い正確度を有するようになった。ところが、車両ナンバープレートが含まれているイメージは移動中の車両から獲得され、スタジオのように環境条件が統制されている場所から撮影されるわけではないので、獲得されたイメージがイメージ分析技術が補完できる水準よりも低い水準の質を有するようになると、車両ナンバープレート認識に失敗するか誤認識してしまう可能性がある。つまり、車両ナンバープレート認識技術の発達にもかかわらず、車両を撮影するカメラの位置と道路環境、明度のような環境要素が車両ナンバープレートの認識率に多大な影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
駐車場への車両ナンバープレートの認識システムの設置当時には、車両ナンバープレートの認識率に影響を及ぼす可能性がある環境要素の予測が難しいので、設置後、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングして、駐車場に車両ナンバープレートの認識システムに対するユーザの不満が表出される前に、予めそれに対する対応ができるサービスの開発が要求されつつある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような論議に基づき、本開示(disclosure)は、車両ナンバープレートの認識システムにおいて、車両ナンバープレートの認識率のモニタリングサービスを提供するための方法及び装置、並びにコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【0006】
また、本開示は、車両ナンバープレートの認識システムから獲得された複数のイメージのそれぞれから車両ナンバープレート領域の複数の位置情報を生成し、生成された複数の位置情報を用いて、車両ナンバープレート領域が分布された程度を点数として提供するための方法及び装置、並びにコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための少なくとも一つのコンピュータ装置で行われる方法は、複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得するステップと、前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出するステップと、前記点数が臨界値よりも大きい場合、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いことを示す報知を生成するステップと、を含むことができる。
【0008】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための方法は、新しいイメージに対する位置情報をさらに獲得するステップと、前記新しいイメージに対する位置情報を用いて、前記点数を更新するステップと、をさらに含むことができる。
【0009】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための方法において、前記点数は、設定された個数だけ最近獲得された複数の位置情報を用いて算出され得る。
【0010】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための方法において、前記点数は、前記ナンバープレート領域の分散度、密集度、サイズ、傾度のうち、少なくとも何れか一つに基づいて算出され得る。
【0011】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための方法は、ナンバープレート領域を含む前記複数のイメージを撮影するステップと、前記複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域を抽出するステップと、前記抽出されたナンバープレート領域から車両ナンバーを認識するステップと、をさらに含むことができ、前記ナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報は、前記複数のイメージから前記ナンバープレート領域を抽出する過程で生成され得る。
【0012】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするためのサーバは、撮影装置と連結される少なくとも一つのプロセッサと、前記少なくとも一つのプロセッサと作動的に連結されたメモリーと、を含み、前記メモリーは、実行時、前記少なくとも一つのプロセッサが複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得し、前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出し、前記点数が臨界値よりも大きい場合、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いことを示す報知を生成するようにする命令語を含むことができる。
【0013】
一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするためのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが実行されると、コンピュータ装置に、複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得するステップと、前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出するステップと、前記点数が臨界値よりも大きい場合、これを報知するメッセージを転送するステップと、を実行可能にさせる一つ以上のコンピュータ実行可能な命令語を含むことができる。
【0014】
以上の簡単な要約及び効果に関する説明は、単に例示的なものであって、本開示で意図した技術的事項を制限するためのものではない。以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することで、前述した例示的な実施形態及び技術的特徴に加えて、追加的な実施形態及び技術的特徴が理解できるはずである。
【発明の効果】
【0015】
本開示の多様な実施形態に係る装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な格納媒体は、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングして、認識率を阻害する環境要素の存在を予め報知することで、車両ナンバープレートの認識システムを備えたユーザが、それに対する迅速な対応ができるようにする向上した駐車管理システムを提供することができる。
【0016】
本開示で得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない更に他の効果は、以下の記載から、本開示が属する技術分野において通常の知識を有する者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための駐車管理システムを示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係るナンバープレート認識過程でナンバープレート領域の位置情報が獲得される一例を示す図である。
【
図3】獲得された位置情報を用いてナンバープレート領域が分布された程度が視角化された例を示す図である。
【
図4】獲得された位置情報を用いてナンバープレート領域が分布された程度が視角化された更に他の一例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係って車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするために行われる例示的なフローを示す図である。
【
図6】車両の駐車場への進入時、車両ナンバープレートのイメージを撮影する例示的な環境を概念的に示す図である。
【
図7】一実施形態に係って車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするために用いられ得る例示的なコンピュータプログラム製品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示で用いられている用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、他の実施形態の範囲を限定しようとする意図を有していない可能性がある。単数の表現は、文脈上、明白な異意を有していない限り、複数の表現を含むことができる。技術的や科学的な用語を含み、ここで用いられている用語は、本開示に記載した技術分野で、通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有することができる。本開示で用いられている用語のうち、一般的な辞典に定義されている用語は、関連技術の文脈上で有する意味と同一または類似した意味に解釈される可能性があり、本開示で明白に定義されていない限り、理想的であるか過度に形式的な意味に解釈されない。場合によって、本開示で定義された用語であっても、本開示の実施形態を排除するように解釈されることはできない。
【0019】
前述した本開示の特徴と、その他の追加的な特徴に対しては、添付の図面を参照して、詳細に後述する。このような図面は、本開示による単に幾つかの実施形態のみを示した図であり、本開示の技術的思想の範囲を制限するものと見なされてはいけない。本開示の技術的思想は、添付の図面を用いて、より具体的且つ詳細に記述する。
【0020】
図1は、一実施形態に係る車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための駐車管理システムを示すブロック図である。
図1は、車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10において、車両ナンバーの認識率をモニタリングする装置の一部であって、ローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130を例示する。
図1は、一つのローカル駐車場システム110のみを示しているが、車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10は、複数の駐車場システムを含むことができ、これによって、複数のローカル駐車場システム110及び/または車両ナンバープレートの認識システム120をさらに含むことができる。
【0021】
ローカル駐車場システム110は、一定区域内の駐車場を管理するために、一定地域内の駐車場別に構築されたシステムであり得る。駐車場システム110は、入庫ゲート装置111、出庫ゲート装置112、及び駐車場制御部113を含むことができる。
【0022】
入庫ゲート装置111は、駐車場内に進入する車両を管理するためのものであって、進入する車両のナンバープレートを撮影するための撮影装置と、車両の進入を制御するための遮断バーと、を含むことができる。出庫ゲート装置112は、駐車場から出庫される車両を管理するためのものであって、駐車場から出庫される車両のナンバープレートを撮影するための撮影装置と、車両の出庫を制御するための遮断バーと、を含むことができる。例えば、入庫ゲート装置111及び出庫ゲート装置112に含まれている撮影装置(例えば、カメラ)は、車両の前面及び/または後面のイメージ(例えば、スチルイメージまたは映像)を撮影することができる。
【0023】
駐車場制御部113は、駐車場に入出庫される車両のナンバープレートを撮影する撮影装置と車両ナンバーの認識可否に基づいて制御される遮断バーと、を制御するように構成され得る。例えば、駐車場制御部113は、入庫ゲート装置111及び出庫ゲート装置112からナンバープレートが含まれた車両イメージを獲得し、獲得されたイメージを車両ナンバープレートの認識システム120へ転送し、車両ナンバープレートの認識システム120から獲得された車両ナンバープレートの認識結果に応じて遮断バーの制御ができるように構成され得る。
【0024】
車両ナンバープレートの認識システム120は、ローカル駐車場システム110から受信した車両イメージを分析して車両の車両ナンバーの認識ができるように構成され得る。車両ナンバープレートの認識システム120は、車両ナンバープレート認識部121及びデータベース122を含むことができる。
【0025】
車両ナンバープレート認識部121は、車両イメージ内でナンバープレート領域を抽出し、ナンバープレート領域から車両ナンバーを認識することができる。車両ナンバープレート認識部121は、ナンバープレート領域を抽出する過程でナンバープレート領域に対する位置(position)情報を生成することができる。車両ナンバープレートの認識システム120は、生成された位置情報を車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130へ転送することができる。
【0026】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識システム120は、生成した位置情報を車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130へ転送することができる。車両ナンバープレートの認識システム120は、車両イメージが獲得される度に、すなわち、車両ナンバープレート認識イベントが行われる度に、位置情報を生成して車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130へ転送することができる。他の実施形態において、車両ナンバープレートの認識システム120は生成した位置情報をデータベース122に蓄積し、予め設定された個数だけ蓄積された時、複数の位置情報を車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130へ転送することができる。位置情報の転送は、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130の要請に沿って行われるか、予め設定された時間や周期によって行われ得る。
【0027】
車両ナンバープレートの認識システム120において、車両イメージから車両ナンバーが認識できない場合、すなわち、車両ナンバーの未認識または誤認識の状況が発生する可能性もある。一実施形態において、車両ナンバープレートの認識システム120は、車両ナンバープレートの認識の成否によって、車両イメージ及び/または該車両イメージのナンバープレート領域に対する位置情報を分類して格納することができる。例えば、車両ナンバーが認識された車両イメージはデータベース122(またはメモリー)に含まれた認識格納部に格納され、車両ナンバーが未認識されたイメージは未認識格納部に格納され、車両ナンバーが誤認識されたイメージは誤認識格納部に格納され得る。その他の例として、車両ナンバープレート認識部121は、車両ナンバープレートの認識結果を、車両イメージ及び/または該車両イメージのナンバープレート領域に対する位置情報にラベリング(labeling)することができる。ラベリングまたは分類されてデータベース122に格納された車両イメージ及び/またはナンバープレート領域に対する位置情報は、車両ナンバーの未認識または誤認識に影響を及ぼした環境要素を分析することに用いられ得る。
【0028】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、車両ナンバープレートの認識システム120から受信を受けたナンバープレート領域の位置情報を用いて車両ナンバープレートの認識率モニタリングを行うことができる。このような車両ナンバープレートの認識率モニタリングは、入庫ゲート装置111及び出庫ゲート装置112のそれぞれに対して行われ得る。車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131、認識率分析知能型プラットホーム132、及びデータベース133を含むことができる。
【0029】
車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、車両ナンバープレートの認識システム120から受信した位置情報を複数個用いて車両ナンバープレートの認識率を確認(identify)することができる。一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率は、ナンバープレート領域が車両イメージの全体領域で分布された程度に基づいて確認され得る。例えば、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、複数のナンバープレート領域が分布された程度を示す点数を算出することができる。その他の例として、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、複数のナンバープレート領域が分布された程度を視角化したデータを生成することができる。一方、前記点数は、該駐車場の車両ナンバープレートの認識率を数値化したものを意味するので、Parking-Score(P-Score)または車両ナンバー認識環境点数と称することができる。
【0030】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、車両ナンバープレートの認識システム120から車両イメージの位置情報の受信を受ける度に、車両ナンバープレートの認識率を確認することができる。すなわち、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、リアルタイムで車両ナンバープレートの認識率の確認が可能である。他の実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、車両ナンバープレートの認識システム120から受信を受けた車両イメージの位置情報が予め設定された個数だけ累積される度に、車両ナンバープレートの認識率を確認することもできる。さらに他の実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、ユーザの要請に沿って車両ナンバープレートの認識率を確認することもできる。
【0031】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、確認された車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いと判断される場合、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いという報知を生成することができる。確認された車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いと判断される場合は、ナンバープレート領域が分布された程度を示す点数が基準点数(臨界値)よりも大きい場合であり得る。その反対の場合も可能である。車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いという報知は、メッセージまたは報知音、算出された点数の表示、視角化データの表示を通じて出力され得る。前記報知の出力は、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130と連結された内部出力装置、外部出力装置、またはユーザ端末等を通じて行われ得る。車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131が、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いと判断する方法や構成についての具体的な説明は後述する。
【0032】
一実施形態において、認識率分析知能型プラットホーム132は、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131によって車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いと判断される場合、車両ナンバープレートの認識率が低い原因を分析するように構成され得る。認識率分析知能型プラットホーム132は、人工知能システムはルールベースシステム(rule-based system)であることができ、神経網ベースシステム(neual network-based system)(例えば、フィードフォワード神経網(feedforward neural network(FNN))、循環神経網(recurrent neural network(RNN))、生成的敵対神経網(Generative Adversarial Networks(GAN))であることもできる。または、前述したものの組合、またはその他の人工知能システムであることもできる。
【0033】
一実施形態において、データベース133は、車両ナンバープレートの認識システム120から受信された車両イメージ及び/または車両ナンバープレートに対する位置情報を格納して蓄積することができる。データベース133に格納された車両イメージ及び/または車両ナンバープレートに対する位置情報は、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131及び認識率分析知能型プラットホーム132の動作を行うことに用いられ得る。
【0034】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、駐車管理部134をさらに含むことができる。駐車管理部134は、駐車場に入出庫される車両の駐車有無、時間、駐車料金、車両(駐車場ユーザ)のメンバーシップへの加入有無の確認等の総合的な駐車場サービスを提供することにおいて必要な動作を行うことができる。よって、駐車管理部134は、ローカル駐車場システム110または車両ナンバープレートの認識システム120から、車両イメージ及び/または位置情報だけではなく、入庫時間、出庫時間、車両の種類等に関する情報の受信をさらに受けることができる。また、データベース133は、駐車管理部134が駐車場サービスを提供することにおいて必要な情報、例えば、識別情報(例えば、駐車場識別ID)、駐車場利用情報(例えば、利用料金、位置、時間、駐車可能空間の個数等)をさらに格納することができる。よって、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、「中央サーバ」、「総合サーバ」、「CS(customer service)サーバ」、「メインサーバ」、「LPRサーバ」、またはこれらと同じ意味を有する他の用語と称されることができる。
【0035】
図1の車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10に含まれたローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、互いに独立した構成に説明されたが、他の実施形態も可能である。
【0036】
例えば、ローカル駐車場システム110及び車両ナンバープレートの認識システム120は、駐車場地域に設置されてローカルシステム20を構成し、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、ローカルシステム20と離れて設置されることができる。ローカル駐車場システム110及び車両ナンバープレートの認識システム120の何れか一つは、他の一つのシステムの内部構成として含まれ得る。ローカルシステム20によって車両ナンバープレートを認識するための機能が全般的に行われて、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、ローカルシステム20からイメージ及び/またはナンバープレート領域の受信を受けて認識率をモニタリングすることができる。よって、ローカルシステム20は、「ローカル駐車管理システム」、「ローカルサーバ」、またはこれらと同じ意味を有する他の用語と称されることができ、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、「中央駐車管理システム」、「中央サーバ」、「総合サーバ」、「CS(customer service)サーバ」、「メインサーバ」、「LPRサーバ」、またはこれらと同じ意味を有する他の用語と称されることができる。
【0037】
その他の例として、車両ナンバープレートの認識システム120と車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130が駐車場と離れた地域に設置され、中央システム30を構成することができる。この場合、駐車場に設置されたローカル駐車場システム110は、車両イメージを中央システム30へ転送し、中央システム30は、受信された車両イメージを用いて車両ナンバープレート認識と認識率モニタリングを行うことができる。中央システム30は、車両ナンバープレートの認識結果を転送することができる。すなわち、車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10は、ローカル駐車場システム110と中央システム30から構成され、ローカル駐車場システム110は、「ローカル駐車管理システム」、「ローカルサーバ」、またはこれらと同じ意味を有する他の用語と称されることができ、中央システム30は、「中央駐車管理システム」、「中央サーバ」、「総合サーバ」、「CS(customer service)サーバ」、「メインサーバ」、「LPRサーバ」、またはこれらと同じ意味を有する他の用語と称されることができる。
【0038】
また、本開示において、車両ナンバープレートの認識システム120及び/または車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、本開示で説明される機能及び動作を行うために、アプリケーションサーバ、独立型サーバ、ウェブサーバ、及びその他のデータ送受信機能、データ識別機能、及びデータ処理機能を備えた任意のコンピュータ装置であって、少なくとも一つのプロセッサ及びプロセッサによって前記機能及び動作を行うように構成された命令語(instruction)を格納するメモリーを含むことができる。
【0039】
車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10に含まれたローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、相互直接(例えば、有線)通信チャンネルまたは無線通信チャンネルが組み立てて、組み立てられた通信チャンネルを通じてデータ及び信号を転送または受信することができる。このために、車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10に含まれているローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130のそれぞれは、通信モジュールを含むことができる。通信モジュールは、コンピュータ装置に含まれているプロセッサ(例えば、アプリケーションプロセッサ)とは独立して運営され、直接(例えば、有線)通信または無線通信を支援する一つ以上のコミュニケーションプロセッサを含むことができる。一実施形態に係ると、通信モジュールは、無線通信モジュール(例えば、セルラー通信モジュール、近距離無線通信モジュール、またはGNSS(global navigation satellite system)通信モジュール)、または有線通信モジュール(例えば、LAN(local area network)通信モジュール、または電力線通信モジュール)を含むことができる。
【0040】
また、車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステム10に含まれているローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130は、周辺器機間の通信方式(例えば、バス、GPIO(general purpose input and output)、SPI(serial peripheral interface)、またはMIPI(mobile industry processor interface))を介して互いに連結され、信号(例えば、命令またはデータ)を相互交換することができる。
【0041】
図2は、一実施形態に係るナンバープレート認識過程でナンバープレート領域の位置情報が獲得される一例を示す。
【0042】
図2を参照すれば、車両ナンバープレート認識部121(または、車両ナンバープレートの認識システム120)は、ローカル駐車場システム110から受信した車両イメージ210からナンバープレート領域220を抽出することができる。車両ナンバープレートの認識システム120は、抽出されたナンバープレート領域220で、OCRエンジン(例えば、Tesseract OCR Engine)を用いて車両ナンバーを認識することができる。
【0043】
これは車両ナンバープレート認識の基本的な過程を例示するだけであり、映像処理ライブラリーOpenCVを活用した特徴点の検出、マッチング、追跡、フィルター、3次元投映変換等、映像処理の多様な方法が適用された検出認識アルゴリズムが付加され得る。
【0044】
一実施形態において、車両ナンバープレート認識部121は、車両イメージ210からナンバープレート領域220を抽出する過程で、ナンバープレート領域220の位置(position)情報を生成することができる。位置情報とは、イメージ240aとイメージ240bから確認できるように、ナンバープレート領域220が車両イメージ210全体に対する相対的な位置を示す。
【0045】
位置情報は、多様な形式を有することができる。例えば、位置情報は、ナンバープレート領域220´の4つの頂点に対応する座標データを含むことができる。その他の例として、位置情報は、ナンバープレート領域220´の中心点(c)の座標データと、横長(x)、縦長(y)、及び傾度(a)に対するデータを含むことができる。
【0046】
他の実施形態において、ナンバープレート領域の形態によって他の形式に生成されることができる。例えば、ナンバープレート領域の形態が五角形以上の多角形であることができ、この場合、位置情報は、ナンバープレート領域の頂点に対応する5個の座標データを含むことができる。その他の例として、ナンバープレート領域の形態が楕円形である場合、位置情報は、これを表示できるベクターデータを含むことができる。
【0047】
また、
図1を参照して、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131がナンバープレート領域の位置情報を用いて車両ナンバープレートの認識率モニタリングを行う方法について具体的に説明する。
【0048】
車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、受信したナンバープレート領域の位置情報を用いて、任意の算出方式に基づき、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数を算出することができる。算出された点数は、該ローカル駐車場に設置された装置、例えば、入庫ゲート装置111または出庫ゲート装置112の車両ナンバープレートの認識率を示す指標になり得る。
【0049】
例えば、算出された点数が基準点数(臨界値)よりも以下である場合、該駐車場は、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与えないと判断され得る。算出された点数が基準点数(臨界値)よりも大きい場合、該駐車場は環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与えると判断され得る。算出された点数が基準点数(臨界値)よりも大きい場合、このような事実は駐車場ユーザ(例えば、駐車場管理者、駐車管理サービス提供者等)に報知され、車両ナンバーの未認識または誤認識による被害を予め防止することができる。
【0050】
その他の例として、算出された点数が基準点数よりも以下である場合は車両ナンバープレートの認識率に環境要素が影響を及ぼし、基準点数よりも大きい場合は車両ナンバープレートの認識率に環境要素が影響を及ぼさないと判断されることもできる。
【0051】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、受信したナンバープレート領域の位置情報を用いて、ナンバープレート領域の分散度、密集度、ナンバープレート領域のサイズ及び/または傾度の一定性を算出することができる。その後、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、算出したナンバープレート領域の分散度、密集度、ナンバープレート領域のサイズ及び/または傾度の一定性のうち、少なくとも一つを用いて車両ナンバープレートの認識率を数値化(点数化)することができる。言い換えれば、車両ナンバープレート認識率モニタリング部131は、受信したナンバープレート領域の位置情報を用いて、任意の算出方式に基づいてナンバープレート領域が分布された程度を点数として算出することができる。
【0052】
先ず、車両ナンバープレートの認識率を決定する要素を検討する。車両ナンバープレートの認識率が良い場合、すなわち、環境要素がイメージ獲得に多い影響を与えない場合には、ナンバープレート領域は全体領域で任意の地点に密集されるはずであり、ナンバープレート領域のサイズ及び/または傾度が均一であり得る。しかし、車両ナンバープレートの認識率が良くない場合、すなわち、環境要素がイメージの獲得に多い影響を与える場合には、ナンバープレート領域は、全体領域の一定の地点に密集されずに分散されるはずであり、ナンバープレート領域のサイズ及び/または傾度が一定しないこともある。よって、ナンバープレート領域の全体領域に対する分散度や密集度、ナンバープレート領域のサイズ及び/または傾度の一定性等が基準になり得る。
【0053】
一実施形態において、車両ナンバープレートの認識率モニタリング部131は、受信したナンバープレート領域の位置情報を用いて、任意の算出方式に基づいて環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数を視角化することができる。
図3は、獲得された位置情報を用いて、ナンバープレート領域が分布された程度が視角化された例を示す。
図3を用いて、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数について具体的に説明する。
【0054】
図3の(a)の第1のイメージ310の基礎となる駐車場は、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数(または、ナンバープレート領域が分布された程度を示す点数)は402点であって、予め定められた基準点数(臨界値)である500点よりも低いと仮定する。これに対し、
図3の(b)の第2のイメージ320の基礎となる駐車場は、環境要素が影響を与える程度を示す点数が基準点数よりも高い611点であると仮定する。
【0055】
環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数(または、ナンバープレート領域が分布された程度を示す点数)を視角化したイメージは、ナンバープレート領域の位置を示すサインを示すことができる。
図3の(a)を参照すると、複数のナンバープレート領域のそれぞれを示す四角形のサイン311が重畳して表示されている。サイン311の大部分が全体領域の一地点に密集して配置されており、車両イメージの全体領域によって切られた(crop)ことが少ないことが確認可能である。しかし、
図3の(b)を参照すると、複数のナンバープレート領域を示すサイン321の大部分が広く分散されており、全体領域によって切られた(crop)ことが多いことが確認可能である。切られたナンバープレート領域は、車両ナンバープレート認識の失敗を引き起こす。
【0056】
環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数(または、ナンバープレート領域が分布された程度を示す点数)を視角化したイメージは、該点数を示すシンボルを表示することができる。前記シンボルのサイズは、前記点数によって決定され得る。シンボル312、322のサイズは、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数(または、ナンバープレート領域が分布された程度を示す点数、分散度、密集度)によって決定され得る。例えば、第1のイメージ310のシンボル312及び第2のイメージ320のシンボル322は円形に表示され得る。402点の第1のイメージ310のシンボル312が、611点の第2のイメージ320のシンボル322よりも小さいことが確認可能である。
【0057】
他の実施形態において、前記シンボルのカラーは前記点数によって決定され得る。例えば、第1のイメージ310のシンボル312は、その点数である402点が基準点数の500点よりも低いので、環境要素が認識率に影響を及ぼさないという意味として緑色を有することができる。また、第2のイメージ320のシンボル322は、点数611点が基準点数の500点よりも大きいので、環境要素が認識率に影響を及ぼすという意味として赤色を有することができる。その他の例において、シンボルのカラーは点数帯別に特定の点数を有するか、点数に応じてグラデーションに表現され得る。
【0058】
その他、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数が視角化されたイメージには、車両ナンバープレートの認識率と係わった多様な表示がさらに表示され得る。
【0059】
以下、視角化イメージ400を用いて、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数を算出する方法を逆に説明する。ナンバープレート領域の一例を説明する。
【0060】
一実施形態において、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数は、位置情報を用いて任意の算出方式に基づいて算出され得る。例えば、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数は、ナンバープレート領域の中心点を用いて算出され得る。環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数は、ナンバープレート領域の中心点を何れも含み、最も小さなサイズを有する円の半径の長さに算出され得る。下の表1は、8個のナンバープレート領域の中心点の座標データを含み、
図4は、下の表1のデータを用いて算出されたナンバープレート領域が分布された程度を示す点数が視角化されたものである。
【0061】
【0062】
図4を参照すれば、複数のナンバープレート領域が中心の座標(例えば、c1、c2、c3、c4)と共に表示されており、複数のナンバープレート領域の中心を何れも含み、最も小さなサイズを有する円411が表示され得る。円411を獲得するためのアルゴリズムとして、例えば、smallest circle problemアルゴリズムが用いられ得る。前記smallest circle problemアルゴリズムを用いると、本実施形態において、円411の中心(C1)の座標は[x=629.75、y=473.25]であり、半径の長さ(R1)は248.03と算出される。上のアルゴリズムから算出された半径の長さ(R1)である248.03が、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数、またはナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数として決定され得る。または、半径の長さ(R1)を車両ナンバープレート領域の分散度を意味することもできる。この点数が基準点数(臨界値)よりも大きい場合は、ナンバープレート撮影装置に向けて車両の多様な経路に進入することを意味することができる。言い換えれば、入庫ゲート装置または出庫ゲート装置への進入路が、車両がナンバープレート撮影装置に向けて直進走行するように誘導できず、過度に広いことを意味することができる。
【0063】
追加の実施形態において、smallest circle problemアルゴリズムを用いて導出された円411の中心(C1)と、イメージ400全体の中心(C2)との間の距離(R2)が、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数として決定され得る。
図4に開示された例において、円411の中心(C1)とイメージ400全体の中心(C2)の座標[x=600、y=450]の間の距離(R2)は37.76である。距離(R2)が予め決定された基準点数よりも大きい場合には、ナンバープレート撮影装置の撮影方向が適切ではないことが判断され得る。
【0064】
他の実施形態において、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数は、円411の半径の長さ(R1)と、円411とイメージ全体領域間の中心との間の距離(R2)の中、少なくとも一つまたは二つの組合によって決定され得る。例えば、半径の長さ(R1)と中心との間の距離(R2)が、それぞれの加重値に基づいて合算された点数が、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数として決定されることもできる。
【0065】
図5は、一実施形態に係って車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするために行われる例示的なフローを示す図である。例えば、フロー図が示すプロセス500は、
図1に例示されているローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び/または車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130に含まれているコンピュータ装置の制御下で行われ得る。
【0066】
プロセス500は、ステップ501において、ナンバープレート領域の位置を示す位置情報を獲得することができる。一実施形態において、ナンバープレート領域の位置を示す位置情報は、駐車場に入庫するか出庫する車両の車両ナンバーを認識する過程で獲得され得る。車両ナンバープレートの認識のために、車両に対するイメージから車両ナンバープレート領域を抽出すべきであり、車両ナンバープレート領域を抽出する過程で、ナンバープレート領域の位置を示す位置情報が獲得され得る。
【0067】
一実施形態において、獲得された位置情報は、直ちにナンバープレート領域が分布された程度を示す点数を算出するために用いられるか、及び/またはメモリー(またはデータベース)に格納され得る。位置情報はメモリーに複数個蓄積され、ユーザの要請に沿って、または予め設定された個数だけ蓄積される場合に、ナンバープレート領域が分布された程度を示す点数を算出するために用いられ得る。
【0068】
プロセス500は、ステップ503において、位置情報を用いてナンバープレート領域が分布された程度を示す点数を算出するステップへ繋がることができる。言い換えれば、プロセス500は、ステップ503において、位置情報を用いて環境要素が車両ナンバープレートの認識率に及ぼす影響を示す点数を算出することができる。点数は、ナンバープレート領域の位置情報を用いて算出されたナンバープレート領域の分散度、密集度、ナンバープレート領域のサイズ及び/または傾度の一定性のうち、少なくとも何れか一つに基づいて算出され得る。
【0069】
一実施形態において、点数を算出するステップは、位置情報が獲得される度に行われるように構成され得る。言い換えれば、新しい車両が駐車場に入庫または出庫されると、新しいイメージが撮影され、新しいイメージに対するナンバープレート領域の位置情報が獲得され、新しいイメージに対する位置情報の反映された点数が新たに更新され得る。他の実施形態において、点数を算出するステップは、位置情報の反映された点数が新たに更新され得る。他の実施形態において、新しいイメージに対するナンバープレート領域の位置情報が獲得されると、生成された位置情報はデータベースに蓄積され、蓄積された位置情報の個数が予め設定された個数だけ蓄積された時、予め設定された個数だけの位置情報を用いて点数が算出されるように構成され得る。さらに他の実施形態において、点数を算出するステップは、ユーザの要請に沿って行われるか、予め設定された時間や周期によって行われ得る。
【0070】
プロセス500は、ステップ505において算出された点数が臨界値(例えば、基準点数)よりも大きいか否かを確認することができる。臨界値(基準点数)は、ユーザ(例えば、駐車管理システム提供者)によって予め決定され得る。
【0071】
プロセス500は、ステップ505において確認した結果、算出された点数が臨界値よりも小さい場合にはプロセス500を終了し、臨界値よりも大きい場合には車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いことを示す報知を生成することができる。言い換えれば、プロセス500は、算出された点数が臨界値よりも大きい場合に、算出された点数が臨界値よりも大きいという報知をユーザに提供することができる。一実施形態において、前記報知は、出力装置を通じて提供され得る。例えば、出力装置に含まれたディスプレイに、アプリケーションプログラム(application program)のグラフィックユーザインターフェース(graphic user interface、GUI)に算出された点数が表示され得る。その他の例として、算出された点数が視角化されたイメージ(例えば、
図3の(a)の第1のイメージ310、または
図3の(b)の第2のイメージ320)が、GUIを通じてディスプレイに表示され得る。さらに、その他の例として、算出された点数が臨界値よりも大きいという音(例えば、音声または報知音)がスピーカーを通じて出力され得る。
【0072】
前記出力装置は、ローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130の少なくとも一つと連結され得る。例えば、前記出力装置は、ローカル駐車場システム110と連結され、ローカル駐車場システム110が設置された場所に提供され、駐車管理システムを用いるユーザが車両ナンバープレートの認識率に対する報知の提供を受けることができる。その他の例として、前記出力装置は、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130と連結され、車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130が提供された場所に提供され、駐車管理システムを提供するサービス提供者が車両ナンバープレートの認識率に対する報知の提供を受けることができる。
【0073】
他の実施形態において、プロセス500は、車両ナンバーが未認識された場合のイメージ、ナンバープレート領域、ナンバープレート領域の位置情報のうち、少なくとも一つをユーザに提供するステップをさらに含むことができる。例えば、点数が基準点数よりも大きい場合、自動に、またはユーザの要請に沿って、車両ナンバーが未認識された場合のイメージが、ユーザに出力装置を通じて提供され得る。この際、未認識された場合のイメージは、車両ナンバーを認識するステップでラベリングされるか、別途に分類されて、データベース(例えば、
図1のデータベース122)に格納され得る。
【0074】
図6は、車両の駐車場への進入時、車両ナンバープレートのイメージを撮影する例示的な環境を概念的に示す。
図6を参照すると、ローカル駐車場の入庫路(または出庫路)は、入庫ゲート装置(または出庫ゲート装置)610が設置され得る。入庫ゲート装置610は、入庫する車両の車両ナンバープレートを撮影するように構成された撮影装置611を含むことができる。
【0075】
撮影装置611は、設置された高さまたは方向による視野角612を有することができる。若し、撮影装置611が高さ及び/または方向が間違って設置されると、視野角612に進入する車両の車両ナンバープレートが含まれないことが多くなり、車両ナンバープレートの認識率が低くなる可能性がある。この場合、撮影装置611の撮影方向を調節することで、車両ナンバープレートの認識率が低下する問題を解決することができる。
【0076】
また、進入する車両が撮影装置611に向けて直進に走行するように誘導されないと、ナンバープレート領域が視野角612に含まれないか、切られて撮影されることが多くなり、車両ナンバープレートの認識率が低くなる可能性がある。
図6を参照すると、進入路が過度に広くて、車両630が撮影装置611の視野角612から脱して入庫または出庫ゲート装置610に進入している状況を確認することができる。この場合、車両交通柱のような構造物640を設置して、車両630が撮影装置611に向けて直進走行経路620に進入できるように誘導することで、車両ナンバープレートの認識率が低下する問題を解決することができる。
【0077】
以下、環境要素が車両ナンバープレートの認識率に影響を与える程度を示す点数が基準点数よりも大きい場合に、本開示の車両ナンバープレートの認識率モニタリングシステムが車両ナンバープレートの認識率が低い原因(状況)を自動に分析する動作について説明する。
【0078】
追加の実施形態において、
図5のプロセス500は、車両ナンバープレートの認識率が基準よりも低いと確認された場合に、車両ナンバープレートの認識率が低い原因を分析するステップをさらに含むことができる。車両ナンバープレートの認識率が低い原因を分析する人工知能システム(例えば、
図1の認識率分析知能型プラットホーム132)によって行われ得る。人工知能システムは、ルールベースシステム(rule-based system)であることができ、神経網ベースシステム(neual network-based system)(例えば、フィードフォワード神経網(feedforward neural network(FNN))、循環神経網(recurrent neural network(RNN))、生成的敵対神経網(Generative Adversarial Networks(GAN))であることもできる。または、前述したものの組合、またはその他の人工知能システムであることもできる。人工知能システムは、認識に失敗するか誤認識された場合でのイメージ及び/または位置情報に基づいて学習モデルを生成して、車両ナンバープレートの認識率が低い原因を学習することができる。
【0079】
学習モデルの生成において必要な入力(原因)及び出力(結果層)の例は、以下のようである。環境要因が車両ナンバープレートの認識率が低い原因を分析した分析結果から、車両の進入路の異常、入庫または出庫ゲート装置に設置されたカメラの撮影方向のエラー等の結果が導出され得る。前述したように、例えば、ナンバープレート領域のサイズまたは傾度が例外的に大きいことが多いという分析から、ゲート装置に向ける車両の速度が適正の速度よりも速い場合と判断され得る。その他の例として、ナンバープレート領域が過度に切られたことが多いという分析から(例えば、
図4の距離(R2)が基準距離よりも大きい場合)、カメラの撮影方向が適切ではないと判断され得る。さらに、その他の例として、ナンバープレート領域が規則性がなく分布されたことが多いという分析から(例えば、
図4の距離(R1)が基準距離よりも大きい場合)、車両の進入路が過度に広いと判断され得る。一実施形態において、人工知能システムは、ナンバープレート領域の位置情報及び/または位置情報から算出され得る点数の変化と分析結果を学習して、ナンバープレート領域の位置情報及び/または位置情報から算出され得る点数だけでも車両ナンバープレートの認識率の低下の原因を分析して提供することができる。
【0080】
人工知能システムからこのような分析結果の提供を受けたユーザは、車両の進入路にスピードバンプを設置するか、撮影装置の撮影方向を変更するか、車両が適切な経路に進入できるように進出入路に車両交通柱を設置することで、車両ナンバープレートの認識率の向上を図ることができる。
【0081】
人工知能システムが車両ナンバープレートの認識率が低い原因を分析した分析結果は、認識率が基準よりも低いという報知と共に、または独立的に、ユーザに提供され得る。
【0082】
図7は、本開示の少なくとも一部の実施形態に係って、車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするために用いられ得る例示的なコンピュータプログラム製品700を示す。例示的なコンピュータプログラム製品700は、例えば、信号包含媒体702を用いて提供される。一部の実施形態において、一つ以上のコンピュータプログラム製品700の信号包含媒体702は、コンピュータ読み取り可能媒体706、記録可能媒体708、及び/または通信媒体710を含むことができる。
【0083】
信号包含媒体702に含まれている命令語(instructions)704は、例えば、
図1に示すように、ローカル駐車場システム110、車両ナンバープレートの認識システム120、及び/または車両ナンバープレートの認識率モニタリングサーバ130のようなコンピュータ装置によって実行され得る。命令語704は実行されると、コンピュータ装置に車両ナンバープレートの認識率をモニタリングするための動作を実行せしめることができる。
【0084】
例えば、命令語704は、複数のイメージのそれぞれからナンバープレート領域の位置を示す複数の位置情報を獲得する命令語、前記獲得された複数の位置情報を用いて、前記ナンバープレート領域がイメージの全体領域で分布された程度を示す点数を算出する命令語、及び前記点数が臨界値よりも大きい場合、これを報知するメッセージを転送する命令語を含むことができる。
【0085】
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本願の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに、その他の具体的な形態に容易に変形可能であることが理解できるだろう。よって、前述した実施形態は、すべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型に説明されている各構成要素は分散して実施されることができ、同様に、分散したと説明されている構成要素も結合された形態で実施されることもできる。
【0086】
以上、本開示で請求しようとする対象について具体的に説明した。本開示で請求された対象は、前述した特定の具現例であって、その範囲が制限されない。例えば、ある具現例では、装置、または装置の組合上、動作可能に用いられるハードウェアの形態であることができ、その他の具現例では、ソフトウェア及び/またはファームウェアの形態に具現されることができ、更に他の具現例では、信号ベアリング媒体、格納媒体のような一つ以上の物品を含むことができる。ここで、CD-ROM、コンピュータディスク、フラッシュメモリー等のような格納媒体は、例えば、コンピュータシステム、コンピュータプラットホーム、またはその他のシステムのようなコンピュータ装置によって実行される際、前述した具現例によって該プロセッサの実行を引き起こすことができる命令を格納することができる。このようなコンピュータ装置は、一つ以上の処理ユニットまたはプロセッサ、ディスプレイ、キーボード、及び/またはマウスのような一つ以上の入出力装置、及び静的ランダムアクセスメモリー、動的ランダムアクセスメモリー、フラッシュメモリー、及び/またはハードドライブのような一つ以上のメモリーを含むことができる。
【0087】
一方、システムをハードウェアで具現するか、それともソフトウェアで具現するかは、一般的に費用対比効率のトレードオフを示す設計上の選択の問題である。本開示では、プロセス、システム、その他の技術の影響を受けることができる多様な手段(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、及び/またはファームウェア)があり、選好される手段は、プロセス及び/またはシステム、及び/またはその他の技術が用いられる脈絡(context)によって変更されるはずである。例えば、具現者が速度及び正確性が最も重要だと決定すれば、具現者は、主にハードウェア及び/またはファームウェア手段を選択することができ、柔軟性が最も重要であれば、具現者は、主にソフトウェアの具現を選択することができ、または、他の代案として、具現者は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/またはファームウェアの何れかの結合を選択することができる。
【0088】
前述の詳細な説明では、ブロック図、フロー図、及び/またはその他の例示を通じて、装置及び/またはプロセスの多様な実施形態について説明した。そのようなブロック図、フロー図、及び/またはその他の例示は、一つ以上の機能及び/または動作を含むようになり、当業者なら、ブロック図、フロー図、及び/またはその他の例示内のそれぞれの機能及び/または動作が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合によって、個別的或いは集合的に具現され得るということが理解できるはずである。一実施形態において、本開示に記載した対象の幾つかの部分は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、またはその他の集積の形態を通じて具現され得る。これとは異なって、本開示の実施形態の一部の態様は、一つ以上のコンピュータ上で実行される一つ以上のコンピュータプログラム(例えば、一つ以上のコンピュータシステム上で実行される一つ以上のプログラム)、一つ以上のプロセッサ上で実行される一つ以上のプログラム(例えば、一つ以上のマイクロプロセッサー上で実行される一つ以上のプログラム)、ファームウェア、またはこれらの実質的に任意の組合であって、全体的に、または部分的に、均等に集積回路で具現されることもでき、ソフトウェア及び/またはファームウェアのためのコードの作成及び/または回路の設計は、本開示に鑑みて当業者の技術範囲内に属するものである。また、当業者なら、本開示の対象のメカニズムが多様な形態のプログラム製品に分配され得るということが理解できるはずであり、本開示の対象の例示は、分配を実際に行うのに用いられる信号ベアリング媒体の特定の類型とは関係なく適用されるということが理解できるはずである。
【0089】
特定の例示的技法が多様な方法及びシステムを用いて、ここで記述及び図示されているところ、当業者なら、請求された対象から脱することなく、多様なその他の修正または等価物への置き換えの可能性が理解可能である。追加的に、ここに記述されている中心概念から脱することなく、特定の状況を請求された対象の教示で適応させるように多くの修正が行われ得る。よって、請求された対象が開示された特定の例示に制限されないが、そのような請求された対象は、また添付された請求範囲及びその均等範囲内に含まれるすべての具現例を含むことができるという意図を有する。
【0090】
本開示の全体において、ある一部分がその他の部分と「連結」されている場合、これは「直接的に連結」されている場合だけではなく、その中間に他の素子を介在して「電気的に連結」されている場合も含む。また、本開示の全体において、ある一部材が他の部材の「上に」位置している場合、これはある一部材が他の部材に接している場合だけではなく、両部材間にまた他の部材が存在する場合も含む。さらに、本開示の全体において、ある一部分が、ある一構成要素を「含む」場合、これは特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。本開示で用いられている程度の用語である「略」、「実質的に」等は、言及された意味に固有の製造及び物質の許容誤差が提示される際、その数値で、またはその数値に近接した意味として用いられ、本願の理解を助けるために、正確であるか絶対的な数値が言及された開示内容を非良心的な侵害者が不当に利用するのを防止するために用いられる。
【0091】
本開示の範囲は、前述した詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって開示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、及び、その均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【国際調査報告】