(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(54)【発明の名称】感圧シート、及び感圧シートを含むモジュラーシステム
(51)【国際特許分類】
G01L 5/00 20060101AFI20220916BHJP
G01L 1/20 20060101ALI20220916BHJP
【FI】
G01L5/00 101Z
G01L1/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504651
(86)(22)【出願日】2020-07-23
(85)【翻訳文提出日】2022-03-18
(86)【国際出願番号】 GB2020051761
(87)【国際公開番号】W WO2021014158
(87)【国際公開日】2021-01-28
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518405924
【氏名又は名称】エイチピーワン テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HP1 TECHNOLOGIES LIMITED
【住所又は居所原語表記】NEXUS, Discovery Way, Leeds, LS2 3AA, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【氏名又は名称】田端 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100180529
【氏名又は名称】梶谷 美道
(72)【発明者】
【氏名】モーア、ティム
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AB07
2F051BA07
(57)【要約】
物体に印加される力を検出するための感圧シートであって、前記シートは、第1の電気接続領域及び第1の電極領域をその上に有する第1の基板であって、第1の電気接続領域は、第1の電極領域に電気接続される、第1の基板と、第2の電気接続領域及び第2の電極領域であって、第2の電気接続領域は第2の電極領域に電気接続され、第2の電極領域は第1の電極領域から物理的に離れている、第2の電気接続領域及び第2の電極領域と、第1の電極領域と第2の電極領域との間の電気接続を提供するように、それらの間に配列された感圧層であって、圧力変化に応じて電気抵抗を変化させるように配列される感圧層と、備え、第1の電気接続領域及び第2の電気接続領域は、第1の電極及び第2の電極に回路端子をそれぞれ提供するように、感圧シートの異なる縁部領域に沿って配列される、感圧シート。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体に加えられる力を検出するための感圧シートであって、前記シートは、
第1の電気接続領域(108)及び第1の電極領域(104)をその上に有する第1の基板(102)であって、前記第1の電気接続領域(108)は、前記第1の電極領域(104)に電気接続される、第1の基板(102)と、
第2の電気接続領域(110)及び第2の電極領域(204)であって、前記第2の電気接続領域(110)は、前記第2の電極領域(204)に電気接続され、前記第2の電極領域(204)は、前記第1の電極領域(104)から物理的に離れている、第2の電気接続領域(110)及び第2の電極領域(204)と、
前記第1の電極領域(104)と前記第2の電極領域(204)との間に電気接続を提供するように、それらの間に配列された感圧層(106)であって、圧力変化に応じて電気抵抗を変化させるように配列される、感圧層(106)と、
を備え、
前記第1の電気接続領域(108)及び前記第2の電気接続領域(110)は、前記第1の電極(104)及び前記第2の電極(204)に回路端子をそれぞれ提供するように、前記感圧シートの異なる縁部領域に沿って配列される、
感圧シート。
【請求項2】
前記異なる縁部領域は、第1の縁部領域及び第2の縁部領域であり、前記第1の電気接続領域(108)は、第1の縁部領域に沿って配置され、前記第2の電気接続領域(110)は、前記第2の縁部領域に沿って配置される、請求項1に記載の感圧シート。
【請求項3】
前記第2の電気接続領域(110)及び前記第2の電極領域(204)は、前記第1の基板(102)上に配置され、前記第2の電極領域(204)は、前記第1の電極領域(104)から離間している、請求項1又は2に記載の感圧シート。
【請求項4】
前記感圧層(106)は、前記第1の電極領域(104)と前記第2の電極領域(204)の両方に重なる、請求項3に記載の感圧シート。
【請求項5】
第2の基板(202)を更に備え、前記第1の電極領域(104)及び前記第2の電極領域(204)は、前記第1の基板(102)と前記第2の基板(202)との間に配置される、請求項1又は2のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項6】
前記第2の電気接続領域(110)は、前記第1の基板(102)上に配置され、前記第2の電極領域(204)は、前記第2の基板(202)上に配置され、前記第2の電気接続領域(110)は、前記第2の電極領域(204)に電気接続される、請求項5に記載の感圧シート。
【請求項7】
前記第2の電気接続領域(110)は、前記第2の電極領域(204)の対応するタブ領域(208)と電気接続するように配置されたタブ領域(112)を備える、請求項6に記載の感圧シート。
【請求項8】
前記第1の電気接続領域(108)は、複数の第1のサブ領域(508a~e)を備え、前記第2の電気接続領域(110)は、複数の第2のサブ領域(510a~d)を備え、前記第1の電極領域(104)は、複数の第1の電極領域(504a~h)を備え、前記第1のサブ領域(508a~e)のうちの少なくとも1つは、前記第1の電極領域(504a~h)の第1のグループに関連付けられ、前記第2のサブ領域(510a~d)のうちの少なくとも1つは、前記第1の電極領域(504a~h)の第2のグループに関連付けられ、前記第1のグループの前記第1の電極領域(504a~h)のうちの少なくともいくつかは、前記第2のグループの前記第1の電極領域(504a~h)とは異なる、請求項5又は6に記載の感圧シート。
【請求項9】
前記第1のグループの前記第1の電極領域(504a~h)のうちの少なくとも1つは、前記第2のグループの前記第1の電極領域(504a~h)のうちの少なくとも1つと同じである、請求項8に記載の感圧シート。
【請求項10】
前記第2の電気接続領域(110)及び前記第2の電極領域(204)は共に、前記第2の基板(202)上に配置され、前記第2の電気接続領域(110)は、前記第2の電極領域(204)に電気接続される、請求項5に記載の感圧シート。
【請求項11】
前記第2の基板(202)は、前記第2の電気接続領域(110)を前記第2の電極領域(204)に電気接続する少なくとも1つの導電性トラックを備える、請求項10に記載の感圧シート。
【請求項12】
前記第1の電気接続領域(108)の少なくとも一部及び前記第2の電気接続領域(110)の少なくとも一部は、前記第1の基板(102)と前記第2の基板(202)との間にない、請求項5~11のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項13】
前記第1の電気接続領域(108)又は前記第2の電気接続領域(110)は、前記感圧シートのうちの別の1つの第1の電気接続領域又は第2の電気接続領域のうちの一方に電気接続されるように配列される、請求項1~12のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項14】
前記感圧シートは、細長いストリップ又はテープであり、前記異なる縁部領域は、前記細長いストリップ又はテープの長さに沿って配置される、請求項1~13のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項15】
前記感圧シートは、実質的に矩形であり、細長いストリップ又はテープであり、前記異なる縁部領域は、前記矩形の異なる縁部に沿って配置される、請求項5に記載の感圧シート。
【請求項16】
前記異なる縁部は、前記シートにおいて対向する縁部である、請求項15に記載の感圧シート。
【請求項17】
前記異なる縁部は、前記シートにおいて隣接する縁部である、請求項15に記載の感圧シート。
【請求項18】
前記第1の電気接続領域(108)は、前記第1の基板(102)の第1の側及び第2の側にそれぞれ沿って配置される2つの第1の電気接続領域(108)を備え、前記第2の電気接続領域(110)は、前記第1の基板(102)の第3の側及び第4の側にそれぞれ沿って配置される2つの第2の電気接続領域(110)を備える、請求項16又は17に記載の感圧シート。
【請求項19】
両方の第1の電気接続領域(108)の少なくとも一部及び両方の第2の電気接続領域(110)の少なくとも一部は、前記第1の基板(102)と前記第2の基板(202)との間にない、請求項18に記載の感圧シート。
【請求項20】
前記第2の電極領域(204)は、前記第2の基板(202)上に配置される、請求項18又は19に記載の感圧シート。
【請求項21】
物体に加えられる力を検出するための感圧シートであって、前記シートは、
第1の電気接続領域(1308)及び第1の電極領域(104)をその上に有する第1の基板(102)であって、前記第1の電気接続領域(1308)は、前記第1の電極領域(104)に電気接続される、第1の基板(102)と、
前記第1の電極領域(104)から物理的に離れている第2の電極領域(204)と、
前記第2の電極領域(204)に電気接続された第2の電気接続領域(1310)と、
前記第1の電極領域(104)と前記第2の電極領域(204)との間の電気接続を提供するように、それらの間に配列された感圧層(106)であって、前記感圧層(106)は、圧力変化に応じて電気抵抗を変化させるように配列される、感圧層(106)と、
を備え、
前記第1の電気接続領域(1308)及び前記第2の電気接続領域(1310)は、前記第1の電極(104)及び前記第2の電極(204)に回路端子をそれぞれ提供するように配列される、
感圧シート。
【請求項22】
前記第2の電極領域(204)をその上に有する第2の基板(202)を更に備え、前記第1の電極領域(104)及び前記第2の電極領域(204)は、前記第1の基板(102)と前記第2の基板(202)との間に配置され、前記第1の基板(102)は、前記第2の電気接続領域(1310)をその上に有し、前記第2の電極領域(204)は、前記第2の基板(202)上に配置される第1のタブ領域(1408)を介して、前記第2の電気接続領域(1310)に電気接続される、請求項21に記載の感圧シート。
【請求項23】
前記第2の電気接続領域(110)は、前記第2の基板(202)の前記第1のタブ領域(1408)に対応する第2のタブ領域(1312)を備え、前記第1のタブ領域(1408)は、前記第2のタブ領域(1312)に電気接続され、前記第2のタブ領域(1312)と重なっている、請求項22に記載の感圧シート。
【請求項24】
前記回路端子は、前記第1の基板(102)のハブ領域(1320)に配置される、請求項21~23のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項25】
前記第1の電極領域(104)は、複数の第1の電極領域(104a~i)を備え、各第1の電極領域(104a~i)は、前記ハブ領域(1320)に別個の回路端子を有する、請求項24に記載の感圧シート。
【請求項26】
前記第2の電極領域(204)は、複数の第2の電極領域(204a~i)を備え、前記複数の第2の電極領域(204a~i)は、前記ハブ領域(1320)において、単一の回路端子を共有する、請求項24又は25に記載の感圧シート。
【請求項27】
前記複数の第1の電極領域(104a~i)は、第1の電極領域の多次元アレイを備え、前記複数の第2の電極領域(204a~i)は、対応する第2の電極領域の多次元アレイを備える、請求項25又は26に記載の感圧シート。
【請求項28】
前記第2の電気接続領域及び前記第2の電気接続領域電極をその上に有する第2の基板を更に備え、前記第1の電極領域(104)及び前記第2の電極領域(204)は、前記第1の基板(102)と前記第2の基板(202)との間に配置され、前記第1の電極及び前記第2の電極の前記回路端子は、前記第1の基板のハブ領域(2606)に配置される、請求項21に記載の感圧シート。
【請求項29】
前記ハブ領域(2606)は、前記第1の基板の中央領域に配置される、請求項28に記載の感圧シート。
【請求項30】
前記感圧シートは、実質的に矩形である、請求項21~29のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項31】
前記第1の電気接続領域及び前記第2の電気接続領域、並びに前記第1の電極領域及び前記第2の電極領域は、導電性インクで印刷される、請求項1~30のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項32】
前記感圧層は、印刷又はスクリーン被覆のインクなどの感圧インクを含む、請求項1~32のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項33】
前記感圧層は、感圧ペーストである、請求項1~32のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項34】
前記第1の基板又は前記第2の基板のうちの少なくとも1つは、ポリウレタンで形成される、請求項1~33のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項35】
保護層を更に備える、請求項1~34のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項36】
前記保護層は、ポリウレタンで形成される、請求項35に記載の感圧シート。
【請求項37】
電源及びプロセッサのうちの少なくとも1つを更に備える、請求項1~36のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項38】
前記力は、歪み、圧力、又は張力である、請求項1~37のいずれかに記載の感圧シート。
【請求項39】
請求項1~38のいずれかに記載の複数の感圧シートを備える、ロール。
【請求項40】
請求項1~38のいずれかに記載の感圧シートを備えるシステムであって、前記システムは、前記感圧シートの電気抵抗の変化を示すデータを受信するように構成される、システム。
【請求項41】
前記データは、前記感圧シートに電気接続されたプロセッサによって受信される、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
前記システムは更に、前記プロセッサを使用して、前記感圧シートの前記電気抵抗の変化に基づいて、前記物体に加えられる前記力の値を判定するように構成される、請求項40又は41に記載のシステム。
【請求項43】
前記システムは更に、前記値を出力するように構成される、請求項41又は42に記載のシステム。
【請求項44】
請求項1~38のいずれかに記載の複数の感圧シートを更に備え、各感圧シートは、前記物体の表面について対応する位置を有し、前記システムは更に、プロセッサを使用して、前記複数の感圧シートのうちの1つ以上の電気抵抗の変化に基づいて、前記物体に加えられる前記力の位置を判定するように構成される、請求項40~43のいずれかに記載のシステム。
【請求項45】
前記データは、日付データ及び/又は時刻データを含む、請求項40~44のいずれかに記載のシステム。
【請求項46】
モジュラーシステムであって、
請求項1~20のいずれかに記載の感圧シートの第1の感圧シート及び第2の感圧シートを備え、
前記第1の感圧シートの前記第1又は第2の電気接続領域(108,110)のうちの一方は、前記第2の感圧シートの前記第1又は第2の電気接続領域(108,110)のうちの一方に重なり、それと電気接触している、
モジュラーシステム。
【請求項47】
前記第1の感圧シートと前記第2の感圧シートとは、互いに隣接している、請求項46に記載のモジュラーシステム。
【請求項48】
請求項1~47のいずれかに記載の感圧シートを形成する方法であって、前記方法は、前記物体上に直接、
前記第1の電極領域(104)及び前記第1の電気接続領域(108)、
前記第2の電極領域(204)、
前記第2の電気接続領域(110)、
前記感圧層(106)、又は
絶縁層、
のうちの1つ以上を成形することを含む、方法。
【請求項49】
前記第1の電極領域(104)、前記第1の電気接続領域(108)、及び前記第2の電気接続領域(110)は、前記物体上に直接形成される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
更に、前記第2の電極領域(204)が前記物体上に直接形成され、前記第1の電極領域(104)と前記第2の電極領域(204)とは、前記物体上で横方向に離間して形成される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記感圧層(106)は、前記第1の電極領域(104)と前記第2の電極領域(204)の両方に重なるように形成される、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記絶縁層のみが、前記物体上に直接形成される、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
前記感圧層(106)は、前記物体上に直接形成され、前記第1の電極領域(104)及び前記第2の電極領域(204)は、前記感圧層(106)上に形成され、前記第1の電極領域(104)及び前記第2の電極領域(204)は、前記感圧層(106)上に横方向に離間して形成される、請求項48に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体に加えられる力を検出するための感圧シート又は力感知シート、及びそのような感圧シートを含むモジュラーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
感圧技術又は力感知技術は、足音検出又は侵入者検知などの様々な分野に導入され、また、スポーツ又は一般に着用者が経験する力を検出するための着用可能な物体にも導入されてきた。既知の技術は、トリガースイッチ、機械的スイッチ、及び他の手段を含めて、これらの力を検出するための様々な方法に当てはまる。
【0003】
1つの例示的な技術は、HP1 Technologies Limited名義の国際公開第2017/198990号に開示されており、物体に加えられる力又は圧力を検出するためのデバイスを開示する。このデバイスは、複数の圧力センサを有するフレキシブル基板層を備える。導電性トラックは、基板層上に、複数の圧力センサへの電気接続を提供するように配列される。この既知のデバイスを物体に適用して、その物体の力センサとして機能させることができる。
【0004】
より幅広い物体及びより幅広いサイズの物体に加えられる力を検出できる必要性がますます高まっている。国際公開第2017/198990号のデバイスは、意図される目的には有用であるが、現実的には、非常に大きな物体と共に使用するのに最適ではない場合がある。実際に、非常に大きな物体の表面の大部分に加えられる力を実用的に検出できることが有益である。また、ほとんどの任意の形状の物体に加えられる力を検出できるデバイスを提供することも有益である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2017/198990号公報
【発明の概要】
【0006】
発明は、特許請求の範囲において定義される。本明細書には、物体に加えられる力を検出するための感圧シートを開示され、当該シートは、第1の電気接続領域及び第1の電極領域をその上に有する第1の基板であって、第1の電気接続領域は、第1の電極領域に電気接続される、第1の基板と、第2の電気接続領域及び第2の電極領域であって、第2の電気接続領域は、第2の電極領域に電気接続され、第2の電極領域は、第1の電極領域から物理的に離れている、第2の電気接続領域及び第2の電極領域と、第1の電極領域と第2の電極領域との間の電気接続を提供するように、それらの間に配列された感圧インクであって、感圧インクは、圧力変化に応じて電気抵抗を変化させるように配列される、感圧インクと、を備え、第1の電気接続領域及び第2の電気接続領域は、第1の電極及び第2の電極に回路端子をそれぞれ提供するように、感圧シートの異なる縁部領域に沿って配列される、感圧シートが開示される。
【0007】
任意選択的に、異なる縁部領域は、第1の縁部領域及び第2の縁部領域であってもよく、第1の電気接続領域は、第1の縁部領域に沿って配置され、第2の電気接続領域は、第2の縁部領域に沿って配置される。
【0008】
任意選択的に、第2の電気接続領域及び第2の電極領域は、第1の基板上に配置されてもよく、第2の電極領域は、第1の電極領域から離間している。
【0009】
任意選択的に、感圧インクは、第1の電極領域と第2の電極領域の両方に重なってもよい。
【0010】
任意選択的に、感圧シートは、第2の基板を更に備えてもよく、第1の電極領域及び前記第2の電極領域は、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される。
【0011】
任意選択的に、第2の電気接続領域は、第1の基板上に配置されてもよく、第2の電極領域は、第2の基板上に配置され、第2の電気接続領域は、第2の電極領域に電気接続される。
【0012】
任意選択的に、第2の電気接続領域は、第2の電極領域の対応するタブ領域と電気接続するように配置されたタブ領域を備えてもよい。
【0013】
任意選択的に、第1の電気接続領域は、複数の第1のサブ領域を備えてもよく、第2の電気接続領域は、複数の第2のサブ領域を備え、第1の電極領域は、複数の第1の電極領域を備え、第1のサブ領域のうちの少なくとも1つは、第1の電極領域の第1のグループに関連付けられ、第2のサブ領域のうちの少なくとも1つは、第1の電極領域の第2のグループに関連付けられ、第1のグループの第1の電極領域のうちの少なくともいくつかは、第2のグループの第1の電極領域とは異なる。
【0014】
任意選択的に、第1のグループの第1の電極領域のうちの少なくとも1つは、第2のグループの第1の電極領域のうちの少なくとも1つと同じであってもよい。
【0015】
任意選択的に、第2の電気接続領域及び第2の電極領域は共に、第2の基板上に配置され、第2の電気接続領域は、第2の電極領域に電気接続されてもよい。
【0016】
任意選択的に、第2の基板は、第2の電気接続領域を第2の電極領域に電気接続する少なくとも1つの導電性トラックを備える。
【0017】
任意選択的に、第1の電気接続領域の少なくとも一部及び第2の電気接続領域の少なくとも一部は、第1の基板と第2の基板との間になくてもよい。
【0018】
任意選択的に、第1の電気接続領域又は第2の電気接続領域は、感圧シートのうちの別の1つの第1の電気接続領域又は第2の電気接続領域のうちの一方に電気接続されるように配列されてもよい。
【0019】
任意選択的に、感圧シートは、細長いストリップ又はテープであってもよく、異なる縁部領域は、ストリップ又はテープの長さに沿って配置される。
【0020】
任意選択的に、感圧シートは、実質的に矩形であってもよく、細長いストリップ又はテープであり、異なる縁部領域は、矩形の異なる縁部に沿って配置される。異なる縁部は、対向する縁部であってもよく、あるいは、異なる縁部は、シートにおいて隣接する縁部であってもよい。
【0021】
任意選択的に、第1の電気接続領域は、第1の基板の第1の側及び第2の側にそれぞれ沿って配置される2つの第1の電気接続領域を備えてもよく、第2の電気接続領域は、第1の基板の第3の側及び第4の側にそれぞれ沿って配置される2つの第2の電気接続領域を備える。
【0022】
任意選択的に、両方の第1の電気接続領域の少なくとも一部及び両方の第2の電気接続領域の少なくとも一部は、第1の基板と第2の基板との間になくてもよい。
【0023】
任意選択的に、第2の電極は、第2の基板上に配置されてもよい。
【0024】
また、本明細書には、物体に加えられる力を検出するための感圧シートが開示され、当該シートは、第1の電気接続領域及び第1の電極領域をその上に有する第1の基板であって、第1の電気接続領域は、第1の電極領域に電気接続される、第1の基板と、第1の電極領域から物理的に離れている第2の電極領域と、第2の電極領域に電気接続された第2の電気接続領域と、第1の電極領域と第2の電極領域との間の電気接続を提供するように、それらの間に配列された感圧層であって、圧力変化に応じて電気抵抗を変化させるように配列される、感圧層と、備え、第1の電気接続領域及び第2の電気接続領域は、第1の電極及び第2の電極に回路端子をそれぞれ提供するように配列される。
【0025】
任意選択的に、感圧シートは、第2の電極領域をその上に有する第2の基板を更に備えてもよく、第1の電極領域及び第2の電極領域は、第1の基板と第2の基板との間に配置され、第1の基板は、第2の電気接続領域を有し、第2の電極領域は、第2の基板上に配置される第1のタブ領域を介して、第2の電気接続領域に電気接続される。
【0026】
任意選択的に、第2の電気接続領域は、第2の基板の第1のタブ領域に対応する第2のタブ領域を備え、第1のタブ領域は、第2のタブ領域に電気接続され、第2のタブ領域と重なっている。
【0027】
任意選択的に、回路端子は、第1の基板のハブ領域に配置される。
【0028】
任意選択的に、第1の電極領域は、複数の第1の電極領域を備え、各第1の電極領域は、ハブ領域に別個の回路端子を有する。
【0029】
任意選択的に、第2の電極領域は、複数の第2の電極領域を備え、複数の第2の電極領域は、ハブ領域において、単一の回路端子を共有する。
【0030】
任意選択的に、複数の第1の電極領域は、第1の電極領域の多次元アレイを備え、複数の第2の電極領域は、対応する第2の電極領域の多次元アレイを備える。
【0031】
任意選択的に、第2の基板は、第2の電気接続領域をその上に有し、ハブ領域は、第1の基板の中央領域に配置される。
【0032】
任意選択的に、感圧シートは、実質的に矩形である。
【0033】
任意選択的に、第1の電気接続領域及び第2の電気接続領域、並びに第1の電極領域及び第2の電極領域は、導電性インクで印刷される。
【0034】
任意選択的に、感圧層は、印刷又はスクリーン被覆のインクなど感圧インクを含む。
【0035】
任意選択的に、感圧層は、感圧ペーストである。
【0036】
任意選択的に、第1の基板又は第2の基板のうちの少なくとも1つは、ポリウレタンで形成される。
【0037】
任意選択的に、感圧シートは、保護層を更に備える。
【0038】
任意選択的に、保護層は、ポリウレタンで形成される。
【0039】
任意選択的に、感圧シートは、電源及びプロセッサのうちの少なくとも1つを更に備える。
【0040】
また、本明細書には、複数の感圧シートを備えるロールが開示される。
【0041】
また、本明細書には、感圧シートを備えるシステムが開示され、当該システムは、感圧シートの電気抵抗の変化を示すデータを受信するように構成される。
【0042】
任意選択的に、データは、感圧シートに電気接続されたプロセッサによって受信される。
【0043】
任意選択的に、システムは更に、プロセッサを使用して、感圧シートの電気抵抗の変化に基づいて、物体に加えられる力の値を判定するように構成される。
【0044】
任意選択的に、システムは更に、力の値を出力するように構成される。
【0045】
任意選択的に、システムは、複数の感圧シートを更に備え、各感圧シートは、物体の表面について対応する位置を有し、システムは更に、プロセッサを使用して、複数の感圧シートのうちの1つ以上の電気抵抗の変化に基づいて、物体に加えられる力の位置を判定するように構成される。
【0046】
任意選択的に、データは、日付データ及び/又は時刻データを含む。
【0047】
また、本明細書には、感圧シートの第1の感圧シート及び第2の感圧シートを備えるモジュラーシステムが開示され、第1の感圧シートの第1又は第2の電気接続領域のうちの一方は、第2の感圧シートの第1又は第2の電気接続領域のうちの一方に重なり、それと電気接触している。
【0048】
任意選択的に、第1の感圧シートと第2の感圧シートとは、互いに隣接している。
【0049】
また、本明細書には、任意の前述の請求項のいずれかに記載の感圧シートのうちの1つ以上を形成する方法が開示され、当該方法は、物体上に直接、第1の電極領域及び第1の電気接続領域、第2の電極領域、第2の電気接続領域、感圧層、又は絶縁層、のうちの1つ以上を成形することを含む。
【0050】
任意選択的に、第1の電極領域、第1の電気接続領域、及び第2の電気接続領域は、物体上に直接形成される。
【0051】
更に、任意選択的に、第2の電極領域が物体上に直接形成され、第1の電極領域と第2の電極領域とは、物体上で横方向に離間して形成される。
【0052】
任意選択的に、感圧層は、第1の電極領域と第2の電極領域の両方に重なるように形成される。
【0053】
任意選択的に、絶縁層のみが、物体上に直接形成される。
【0054】
任意選択的に、感圧層は、物体上に直接形成され、第1の電極領域及び第2の電極領域は、感圧層上に形成され、第1の電極領域及び第2の電極領域は、感圧層上に横方向に離間して形成される。
【0055】
本発明の実施形態を、図面を参照して例として以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】第1の実施形態による、第1の感圧シート半体100を示す。
【
図2】第1の実施形態による、第2の感圧シート半体200を示す。
【
図3】第1の実施形態の第1の感圧シート半体100及び第2の感圧シート半体200で形成される感圧シート300を示す。
【
図4】感圧シート300の凸型変形形態及び凹型変形形態を含むモジュラーシステムを示す。
【
図5】第2の実施形態による、第1の感圧シート半体500を示す。
【
図6】第2の実施形態による、第2の感圧シート半体600を示す。
【
図7】第2の実施形態の第1の感圧シート半体500及び第2の感圧シート半体600で形成される感圧シート700を示す。
【
図8】第3の実施形態による、第1の感圧シート半体800を示す。
【
図9】第3の実施形態による、第2の感圧シート半体900を示す。
【
図10】第3の実施形態の第1の感圧シート半体800及び第2の感圧シート半体900で形成される感圧シート1000を示す。
【
図11】第4の実施形態による、第1の感圧シート半体1100及び第2の感圧シート半体1200を示す。
【
図12】第4の実施形態の第1の感圧シート半体1100及び第2の感圧シート半体1200で形成される感圧シート1250を示す。
【
図13】第5の実施形態による、第1の感圧シート半体1300を示す。
【
図14】第5の実施形態による、第2の感圧シート半体1400を示す。
【
図15】第5の実施形態による、感圧シート1500の分解図を示す。
【
図16】第6の実施形態による、第1の感圧シート半体1600を示す。
【
図17】第6の実施形態による、第2の感圧シート半体1700を示す。
【
図18】第6の実施形態の第1の感圧シート半体1600及び第2の感圧シート半体1700で形成される感圧シート1800を示す。
【
図19】第6の実施形態による感圧シート1700のモジュラーシステムを示す。
【
図21】感圧シート1800の別の変形形態を示す。
【
図22】感圧シート1800の別の変形形態を示す。
【
図23】第7の実施形態による、第1の感圧シート半体2300を示す。
【
図24】第7の実施形態による、第2の感圧シート半体2400を示す。
【
図25】第7の実施形態の第1の感圧シート半体2300及び第2の感圧シート半体2400で形成される感圧シート2500を示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
説明及び図面の全体を介して、同様の参照符号は同様の部分を指す。
【0058】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の様々な実施形態及び実施例を説明する。
【0059】
図1~
図3は、2つのシート半体で形成される感圧シートの第1の実施形態を示している。シートを説明するために「感圧(pressure-sensitive)」という用語が使用されるが、「力感知(force-sensitive)」という用語を使用してもよい。これは、説明するすべての実施形態に等しく当てはまる。
【0060】
図1は、第1の感圧シート半体100を示す。第1の半体100は、基板102上に様々な層で形成される。基板102上には、第1の電極領域104、第1の接続領域108、及び第2の接続領域110を提供する層がある。第1の接続領域108は、例えば、第1の電極領域104及び第1の接続領域108と同じ層上の1つ以上の導電性トラックラインによって、第1の電極領域104に電気接続され、1つ以上の導電性トラックラインは、第1の接続領域108と第1の電極領域104の間に延びる。
図1は、第1の半体100の長さに沿った複数の導電性トラックラインの空間を示す。このような導電性トラックラインは、長さに沿って均等に離間していても、あるいは不規則に離間していてもよい。したがって、導電性トラックラインは、第1の半体100の長さに沿って第1の電極104と第1の接続領域108との間に複数の電気接続を提供する。第2の接続領域110は、第2の接続領域110に隣接する1つ以上の第1のタブ領域112を備え、そこに電気接続される。このような電気接続は同様に、第2の接続領域110及び1つ以上の第1のタブ領域112と同じ層の一部を形成する1つ以上のトラックラインによって提供されてもよく、第2の接続領域110と1つ以上の第1のタブ領域112との間に1つ以上のトラックラインがある。代替的には、第2の接続領域110と1つ以上の第1のタブ領域112との間の電気接続は、
図1に示すように、第2の接続領域110と1つ以上の第1のタブ領域112との直接的な当接を介してもよい。
【0061】
第1の電極領域104上には、第1の電極領域104の実質的にすべてを被覆する感圧インク層106を提供する層がある。したがって、第1の電極領域104の全体が感圧インク層106によって被覆されるように、感圧インク層106の表面積は、第1の電極領域104の表面積と少なくとも等しくてもよい。以下で明らかにする理由により、感圧インク層106の表面積が第1の電極領域104の表面積よりも大きい場合には、第1の電極領域104と他の要素との間の意図しない直接的な電気接続(短絡)のリスクが回避される。任意選択的に、短絡のリスクを最小限に抑えるために、1つ以上の誘電体層が存在してもよい。このような誘電体層は、誘電性インクであるDuPont 5018などの任意の適切な材料で作製され得る。例えば、第1の電極領域104と第2の電極領域110の間の誘電体層を提供してもよいが、他の位置も可能である。したがって、誘電体層は、感圧シート半体の一方又は両方の一部を形成し得る。
【0062】
図2は、第2の感圧シート半体200を示す。第2の半体200はまた、第1の半体100と同様に、基板202上に様々な層で形成される。基板202上には、第2の電極領域204と、第2の電極領域204に隣接し、そこに電気接続される1つ以上の第2のタブ領域208とを提供する層がある。このような電気接続は同様に、第2の電極領域204及び1つ以上の第2のタブ領域208と同じ層の一部を形成する1つ以上のトラックラインによって、
図2に示すように第2の電極領域204と1つ以上の第2のタブ領域208との間に提供されてもよい。代替的には、第2の電極領域204と1つ以上の第2のタブ領域208との電気接続は、第2の電極領域204と1つ以上の第2のタブ領域208との直接的な当接を介してもよい。第2の電極領域204上には、第2の電極領域204の実質的にすべてを被覆する感圧インク層206を提供する層がある。
【0063】
図3は、第1の感圧シート半体100及び第2の感圧シート半体200を示す。矢印は、第2の半体200が第1の半体100に接着/付着及び/又は気密封止される方向を示し、2つの半体が接着されると、感圧シート300が形成される。感圧インク層106及び206の存在に起因して、第1の電極領域104及び第2の電極領域204は、インク層が2つの電極領域の間に物理的な障壁を提供するので、感圧シート300に物理的に接触しない。
【0064】
感圧シート300において、第2の半体200の第2の電極領域204は、1つ以上の第2のタブ領域208によって、第1の半体100の第2の接続領域110に電気接続される。このように電気接続は、1つ以上の第2のタブ領域208及び第2の接続領域110が組み立てられた感圧シート300において少なくとも部分的に互いの上にあることによる、これらの要素の間の直接的な物理的接触を介してもよい。例えば、直接的な物理的接触は、
図3の場合のように、1つ以上の第2のタブ領域208と第2の接続領域110の1つ以上の第1のタブ領域112との間にあってもよい。代替的には、導電性接着テープなど、1つ以上の他の要素が、1つ以上の第2のタブ領域208と第2の接続領域110との間にあってもよい。このようなテープにより、1つ以上の第2のタブ領域208と第2の接続領域110の両方と接触したときに、テープを通る電気接続が可能になる。したがって、このようなテープを、感圧シート300を組み立てる前に第2の接続領域110、具体的には1つ以上のタブ領域112の上に適用してもよい。代替的には、このようなテープを、1つ以上の第2のタブ領域208の上に適用してもよい。実際には、テープを両方の位置に適用してもよい。どちらの位置が選択されるかにかかわらず、導電性接着テープを2つの半体100と200の対向する要素の間に設けると、それらの間に電気接続が提供され、それらの間に接着性接続も提供される。したがって、テープは、第1の半体100を第2の半体200に固定するように機能し得る。導電性接着テープは、z軸においてのみ電気接続を提供することが好ましく、例えば、3M(www.3m.co.uk)による3M 9703などのテープであり得る。他の好適な異方性導電フィルム(ACF)も利用可能である。
【0065】
導電性テープだけでなく、接着剤を使用して2つの半体を一緒に接合してもよい。(ピエゾ抵抗シートが適用される)物体の表面積が第1又は第2の電極領域の表面積よりも大きい、又はそれと等しい場合、接着剤の厚さは、好ましくは、組み合わせた乾燥ピエゾ抵抗インク層の厚さと等しい、又はそれよりも小さい。
【0066】
第1の電極領域104及び第2の電極領域204は、感圧インク層106及び206の対向する側に適用される電極として機能する。任意の既知の感圧インクは、感圧インク層106及び206として使用され得る。これらの層はまた、当業者には理解されるように、各感圧インク層がピエゾ抵抗特性を有するので、ピエゾ抵抗層と呼ばれることもある。感圧インク層に加えられる圧力が高くなると、感圧インク層の抵抗が低下することになる。インクは、機械的歪みを受けたときにアナログ的な抵抗変化を登録する重要な機能を有する、スクリーン被覆材料又は他の材料を含む、任意の導電性の印刷可能インクである。ピエゾ抵抗/圧電材料は、感圧インクとして使用され得る。感圧インク材料は、例えば、例として、任意の種類のカーボンナノチューブ(CNT)、量子トンネルコンダクタンスであってもよく、カーボン、カーボンブラック、官能化カーボン、グラファイト、グラフェン、官能化グラフェン、マグネタイト粒子、及び/又は任意の好適な圧電材料であってもよい。
【0067】
例えば、Haydaleが生産し、国際公開第2016/102689A1号(特に第5頁第26~36行、及び第9頁第24行~第10頁9行)に記載されているインクのような、官能化グラフェンナノ粒子(GNP)から感圧インクが形成され得る。このようなインクは、ポリマーマトリックス材料中に分散されたカーボンナノ粒子で形成される。インクの抵抗感度を向上するために、カーボン粒子は、高いアスペクト比を有する。インク層は、力が加えられないときに高い抵抗を有することができ、それにより、力が加えられないときの電流の流れは無視できる。
図1~
図3の実施形態では、グラフェンインク粒子において側方導電性がない(すなわち、
図3では、X軸又はY軸の導電性はなく、Z軸の導電性のみである)ことが効果的である場合があり、これは、第1の電極領域104と第2の電極領域204との間の電気接続を提供するためには必要とされないからである。ただし、粒子の構造が圧縮されると、インクは、導電性になる、又は導電性が向上する。別の提示的な感圧インクは、側方導電性(
図3では、X軸及び/又はY軸の導電性)も提供することができるPeratech(https://www.peratech.com/)により作製されるもの、又は、Quantum Technology Super Sensor(QTSS)のインクである。
【0068】
第1及び第2の電極領域と1つ以上の感圧インク層との組み合わせにより、1つ以上のピエゾ抵抗センサが提供される。当業者には理解されるように、ピエゾ抵抗センサは機械的歪みを受けると抵抗を変化させ、したがって、測定可能な力及び/又は圧力と抵抗との関係が存在する。また、当業者には、そのような抵抗の変化がどのように検出され得るかが理解され、これには、例えば、分圧器の使用などが含まれ得る。また、較正工程を使用して、抵抗変化と機械的歪みとの間の関係を判定することもできる。これは、センサに既知の力を加え、抵抗を測定し、このデータを較正に使用することによって行われ得る。前述のピエゾ抵抗インクの特性に起因して、本明細書に記載するピエゾ抵抗シートのうちのいずれかは、歪みゲージとしても使用され得る。
【0069】
2つの異なる感圧インク層106及び206について説明してきたが、感圧シート300には、感圧インク層は1つのみであってもよい。換言すると、半体100又は200のうちの1つには感圧インク層(単数又は複数)がなくてもよい。更に、複数の感圧インク層を、半体100又は200のうちの一方のみに適用してもよい。代替的には、一方又は両方の感圧インク層の複数の印刷を適用してもよい。例えば、感圧インク層106又は206を、2つ以上のインク層で形成してもよく、各層は、前のインク層の上に直接適用される。したがって、層106又は206は各々、複数のインク層で形成され得る。複数の層を使用することによって、層106又は206はより厚くなり、ピエゾ抵抗範囲が増大する。したがって、感圧シート300を使用して、より高い力を測定することができる。
【0070】
この実施形態及び他の実施形態において記載したシートは、「感圧」として説明してきたが、当業者には、このようなシートは、力が加えられるとシートが電気抵抗を変化させるという点で、「力感知」と呼ばれることもあることが理解される。
【0071】
第1の基板層102及び第2の基板層202は各々、例えば、25μm~350μmの厚さを有し得る。任意の可撓性材料のフィルムを基板層として使用することができ、少なくとも片側に印刷することができる約100μm~125μmの厚さの薄膜の可撓性プラスチック及び/又はポリマーが好ましいことがある。一例では、各基板層の厚さは100μmである。別の例では、各基板層の厚さは50μmである。一方又は両方の基板層をPETで作製してもよく、一方又は両方の基板層は、透明であってもよく、任意選択に熱安定性であってもよい。代替的には、一方又は両方の基板層は、ポリウレタンで形成されてもよい。別の選択肢として、基板層のうちの1つ以上は、予め構築されたトラック/電極を備える金属化されたバリアフィルムで形成されても、あるいは、金属化されたフィルムで形成されてもよく、金属化されたフィルムは、基板層上に印刷され、次いで、構築された(典型的にはレーザーによりパターン化された)トラック/電極を有することができる。別の選択肢として、基板層のうちの1つ以上は、代わりに、可撓性材料ではなく、硬質金属、硬質プラスチック、他の硬質素材などの硬質材料で形成され得る。
【0072】
電極領域、接続領域、トラック、及びタブ領域は、低温はんだ(例として、ビスマス及び/又はスズ)、導電性接着剤又は異方性導電テープなどを使用して、それぞれ対応する基板層に適用できる。これらの領域の材料は、金属、好ましくは銀、又は実際には銅、アルミニウム、又は導電性カーボンなどの任意の導電性材料とすることができる。任意の金属材料又は導電性材料を使用してもよい。一例では、材料は、インクジェット印刷プロセス、スクリーン印刷プロセス、輪転印刷プロセス、フレキソ印刷プロセス、グラビア印刷プロセス、及び他の同様の印刷プロセスを使用して印刷される。基板が、予め構築されたトラック/電極を備える金属化されたバリアフィルムである場合には、電極領域、接続領域、及びタブ領域のうちの1つ以上を、任意の別個の印刷工程を必要とせずに予め構築してもよい。
【0073】
代替的には、いずれの基板自体にも、基板の実質的にすべての被覆する導電性インクの導電層を設けることができる。次いで、レーザープロセス又は他のプロセスを使用して、導電層の一部を除去し、必要な電極領域、接続領域、トラック、及びタブ領域を形成することができる。
【0074】
任意選択的に、第1又は第2の電極領域を形成する導電性インクと、それぞれ対応する感圧インク層との間にカーボンインク層を配置してもよい。このようなカーボンインク層は、それぞれ対応する感圧インク層を適用する前に、第1又は第2の電極領域の上に印刷してもよい。導電性インクが銀である場合には、カーボンインク層を使用すると、突起又は凹凸などの任意の銀表面の問題が解消され、抵抗を増大させるように機能して、より高い力レベルの測定を可能にすることができる。
【0075】
第1の電気接続領域108は、感圧シート300の少なくとも1つの第1の回路端子を有する領域を提供し、第2の電気接続領域110は、感圧シート300の少なくとも1つの第2の回路端子を有する領域を提供する。これらの端子を使用して、回路内の回路要素として感圧シート300を接続できる。例えば、感圧シート300は、これらの回路端子によって、電源及びプロセッサに直列で電気接続され得る。シート300に力が加えられると、プロセッサは、電極領域の間の感圧インク層(単数又は複数)の抵抗の変化を検出し、検出された変化に基づいて、抵抗変化と力の間の所定の関係に基づく力の値が導出される。したがって、プロセッサは、第1及び第2の回路端子を介して受信されたデータに基づいて、感圧シート300に加えられる力又は圧力の大きさを判定するように構成される。このように判定された力又は圧力の値は、メモリに記憶され得る。電源は、力感知シート300及びプロセッサに電力を供給するように構成される。
【0076】
説明したように、第1の回路端子及び第2の回路端子は、プロセッサ及び電力供給などの電気回路の他の要素に接続されるように配列される。回路端子とプロセッサとの間には、A/Dコンバータなどの他の回路要素もまた存在することがある。これらの他の回路要素は、感圧シートと一体であり、プリント回路基板(PCB)上に配置されてもよく、あるいは、PCBは、感圧シートから離れていてもよい。したがって、第1及び第2の回路端子は、導電性トラック又は別個のケーブルのいずれかを介してプリント回路基板(PCB)に接続するように配列される。そのようなケーブルは、例えば、回路端子に接合されたフラットフレックスケーブル、又は、回路端子とケーブルとの間のクリンプコネクタであり得る。
【0077】
第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110への電気接続は、シート300の一端、シート300の両端、又はシート300の両側にあり得る。
図1~
図3は、シート300の両側に配置されている第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110を示している。
図1~
図3に示すように、第1の電気接続領域108は、第1の基板102の一方の電気接続領域に沿って延び、第2の電気接続領域110は第1の基板110の反対側の縁部領域に沿って延びる。これらの電気接続領域108,110は、シート300の長さに沿って任意の点でシート300を他の回路要素に接続できるように、それぞれ対応する第1の電極領域104及び第2の電極領域204に連続した線を提供する。第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110が露出して、このような接続を可能にすることを保証するために、第2の基板202は、第1の基板102とは異なる形状である。
図1~
図3に示すように、第2の基板202は、第2の基板202がシート300の第1の電気接続領域108と第2の電気接続領域110との間に配置されるように、X方向において第1の基板102よりも狭くすることができる。このようにすると、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110は、第2の基板202では被覆されない。もちろん、第2の基板202は、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110の少なくとも何らかの部分が、第2の基板202により被覆されないことを保証する他の形状であってもよい。
【0078】
図1~
図3に示すように、感圧シート300、並びにそれぞれ対応する半体100及び200は、従来のテープ形状であってもよい。このようなテープ形状は、細長いストリップと呼んでもよく、Y方向では比較的長く、X方向では比較的短くすることができる。テープ又はストリップは、従来の意味では、テープのロールの一部であり得る。
【0079】
シート300は
図1~
図3のテープ形状として表示されているが、シート300は、形状の異なる縁部に沿って延びる第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110を有する任意の他の形状であってもよい。このようにすると、シート300は、シート300の縁部に沿って、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110に複数の接続点を提供する。
【0080】
有益なことに、感圧シート300の対向する縁部に沿って第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110を提供することによって、シート300の縁部に沿った複数の点でシート300への電気接続を実現できる。例えば、1つの電気接続を、一方の縁部上の、シート300の下部により近い点に生成してもよく、別の電気接続を、他方の縁部上の、シート300の中央の点又は上部に近い点に生成してもよい。
図3のシート300の場合には、例えば、シート300の縁部に沿った任意の点に沿った電気接続により、第1の電極領域104及び第2の電極領域204への必要な接続が提供される。
【0081】
シート300の別の利点は、第1の電気接続領域108と第2の電気接続領域110の両方が同じ基板102上に形成されることである。これは、第2の電気接続領域110と第2の電極領域204との間の電気接続によって可能になり、1つ以上の第2のタブ208と1つ以上の第1のタブ112との電気接続、又は、第2の電気接続領域110との1つ以上の第2のタブ208の電気接続によって実現される。この電気接続により、シート300の電気端子が同じ基板上に配置されることが保証され、それにより、(第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110により提供される)基板102の回路端子との回路接続が簡単に生成され得るので、回路へのシート300の接続が容易になる。
【0082】
この実施形態ではタブ112及び208について記載したが、このようなタブは、組み立てられたシート300の第2の電気接続領域110と第2の電極領域204との適切な重なりによって必要な電気接続が実現され得るので、任意選択である。
【0083】
[物体へのテープの適用]
感圧シート300が、物体に加えられた力を検出するためには、物体と加えられる力との間に感圧シート300を配置しなければならない。これを実現するために、シート300と物体との間に接着剤を適用して、シート300を物体に接着することができる。
【0084】
このような接着剤は、感圧シート300の一部であってもよい。一例では、感圧シート300は、第2の半体200が物体の下に置かれた状態で物体に適用される。この例では、接着剤を、電極領域204がある面の反対側の第2の基板202の面上の第2の半体200に接着剤を直接適用してもよく、あるいは、第2の基板202のその面に適用される任意選択の下部保護層に、又はその一部に適用してもよい。下部保護層は、第2の基板202を損傷から保護するために、第2の基板202よりも堅牢な材料で形成され得る。第2の基板202と同様に、下部保護層は、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110の一部又はすべてを被覆しなくてもよい。同じことが接着剤にも当てはまり、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110の一部又はすべてを被覆しなくてもよい。このようにすると、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110は、下部保護層及び接着剤によって被覆されていなくてもよく、あるいは、少なくとも部分的に被覆されていなくてもよい。
図3に示す例では、下部保護層は、第2の基板202よりも狭いストリップであり、電極領域104,204を被覆するために、第1の電気接続領域108と第2の電気接続領域110との間に配置されてもよい。接着剤の上には、必要になるまで接着剤が露出されないように、並びに、感圧シート300を巻き取ってシート自体に接着することなくシート300のロールを形成できるように、従来の剥離可能なシート又は紙が存在してもよい。
【0085】
第1の電極領域104がある面の反対側の第1の基板102の面であるシート300の上面を保護するために、第1の半体100にも上部保護層が適用され得る。このようにすると、シート300の両側が、それぞれ対応する保護層によって、外部源からの損傷から保護される。したがって、上部保護層は、第1の基板102と同じ形状であり得る。
【0086】
上部保護層及び第1の基板102の機能を組み合わせて、両方の機能を実行する単一の複合保護層としてもよい。このような複合保護層は、その上に印刷された要素104、108及び110を有することによって第1の基板の役割を果たし、入力される力に対する必要な保護を提供するのに十分な厚さを有することによって上部保護層の役割を果たす。したがって、複合保護層の厚さは250μm超であり得る。例えば、複合保護層は、ポリウレタンと、任意選択的には、3Mの3M 8671HS High Sheer Polyurethane Protectionなど、航空産業に適合した材料とで形成され得る。
【0087】
感圧シート300を物体に付着させるために使用される接着剤は、物体に応じて選択され得る。例えば、航空機又はドローンの翼に感圧シート300が付着される場合には、接着剤は、3Mの3M 8671HS保護テープにより提供される接着剤などのように航空産業に適合し得るものである。
【0088】
基板の間の接合を高めるために、基板の間に接着剤を使用してもよい。前述の導電性接着剤層に加えて、このような接着剤を提供してもよい。例示的な接着剤は、任意の好適な感圧接着剤(PSA)、例えば、3Mの3M 9626 Adhesive Transfer Tapeであり得る。代替的には、Kiwo ink (https://www.kiwo.com/adhesives)のKiwoprint UV 92などの印刷可能な接着剤インクを使用して、永久接合又は半永久接合を提供することができる。代わりに又はこれに加えて、導電性接着剤インクを使用してもよい。
【0089】
[モジュラーシステム]
感圧シート300は、複数の感圧シート300を備えるモジュラーシステム400(
図4に示す)の一部であり得る。このようなシステムは、2つの異なる変形形態を有するシート300を含む。第1の変形形態は「凹型」シート402と呼んでもよく、第2の変形形態は「凸型」シート404と呼ぶことができる。
【0090】
感圧シート300の変形形態である凸型シート404は、第2の半体200に(直接、又は下部保護層を介して)適用された接着剤を含めて、
図3のすべての要素を含む。換言すると、凸型シート404では、第2の半体200は、物体の下に置かれる。したがって、凸型シート404の第2の半体200は、第2の半体が物体に適用され、物体と接触しているという点で「下部半体」である。凸型シート404はまた、任意選択的に、
図4の要素406として前述し図示する、第1の半体100に適用された上部保護層を含み得る。したがって、凸型シート404の上部保護層406は、凸型シート404の露出した表面の実質的にすべてを被覆する。凸型シート404はまた、任意選択的に、前述のように、第2の半体200に適用された下部保護層を含んでもよい。
【0091】
凹型シート402は、上部半体と下部半体の向きが逆になっており、接着剤が別の位置にある点を除いて、凸型シート404と同様である。換言すると、凹型シート402は、第1の半体100が物体の下に置かれた状態の、凸型シート404の「反転」バージョンである。凹型シート402は、電極領域104の反対側の第1の基板102の面で、第1の半体100に適用された接着剤を含む。接着剤は直接適用しても、あるいは、接着剤を有する任意選択の保護層を介して適用してもよい。したがって、凹型シート402の第1の半体100は、第1の半体が物体に適用され、物体と接触しているという点で「下部半体」である。
【0092】
凸型シート404については、凹型シート402では、第2の半体200によって少なくとも部分的に被覆されていない点で、少なくとも第1の電気領域108及び第2の電気領域110のうちの少なくともいくつかが露出されたまま残っている。凹型シート402の場合には、これは、第2の基板202、及び任意選択のその上の保護層406が、第1の基板102よりも狭いストリップとして形成され、第1の電気接続領域108と第2の電気接続領域110との間に配置されることによって実現される。凹型シート402の第2の基板202、及び任意選択の保護層406は、上向きである。
【0093】
凹型シート402の電気接続領域108,110は、凸型シート404と同じように配列してもよく、あるいは、別の態様に配列してもよい。
【0094】
例えば、凹型シート402の電気接続領域108,110は、モジュラーシステム400では、電気接続領域108,110の位置が凸型シート404の位置と比較して入れ替わっているように、凸型シート404の「反転」バージョンであり得る。具体的には、電気接続領域108は、(
図4の視点では)凸型シート402の左側に配置され、凹型シート404の右側に配置されてもよい。同様に、電気接続領域110は、凸型シート402の右側に配置され、凹型シート404の左側に配置されてもよい。
【0095】
代替的には、電気接続領域108,110は、モジュラーシステム400では、電気接続領域108,110の位置が凸型シート404の位置と同じであるように、凸型シート404の「反転」バージョンであり得る。具体的には、電気接続領域108は、(
図4の視点では)凸型シート404の左側に配置され、凹型シート402の左側にも配置され得る。同様に、電気接続領域110は、凸型シート404の右側に配置され、凹型シート402の右側にも配置され得る。
【0096】
モジュラーシステム400を構築するために、凹型シート402の第2の電気接続領域110が、凸型シート404の第1の電気接続領域108又は第2の電気接続領域110のいずれかと電気接触するように、凸型シート404と凹型シート402とを横に並べて置く。
図1~
図3の実施形態では、凹型シート402の第2の電気接続領域110が、凸型シート404の第1の電気接続領域108又は第2の電気接続領域404に接触しているかどうかは問題にならない。
【0097】
このようにすると、複数の凸型シートと凹型シートとを横に並べて配列して、感圧シート300のモジュラーシステムを提供することができる。プロセッサ及び電源などの他の回路要素へのモジュラーシステムの接続は、モジュラーシステムの2つの点にのみであってもよく、あるいは、2つ以上の点であってもよい。例えば、
図4の最も左側の凹型シート402は、第1の電気接続領域108によって1つの回路端子を提供することができ、
図4の最も右側の凹型シート402は、第2の電気接続領域110によって他の回路端子を提供することができる。代替的には、他の第1の電気接続領域108又は第2の電気接続領域110のうちの1つ又はすべては各々、それ自体の回路端子を提供して、シートごとの力/圧力検出が可能になる。記載した感圧シート300のモジュラーシステムを使用して、あらゆるサイズに単純な方法で適合できる、複数の感圧シート300の圧力検出面を構築することができる。
【0098】
感圧シート300は、モジュラーシステム400の一部として、又は単独で、非常に幅広い様々な用途を有する。このようなシート300の1つ以上は、様々な形状及びパターンの物体に簡単に適用できる。感圧シート300、及び本明細書に記載する他の感圧シートのうちのいずれかの例示的用途は、以下のとおりである。
【0099】
学校、大学、スポーツ、建築業、航空産業、飛行機、ドローン、風力タービンブレード、ヘリコプターブレード、生産業、製造業、自動車産業、海運業、海中産業、ロボット産業、エンジニアリング。導電性又は非導電性であり得る平坦な及び/又は湾曲した任意の表面上への適用。例えば、帆船及び商船のコースを最適化するための、風圧および水圧の変化の監視。橋梁のボルトの破損及び張力の監視のための橋梁における検出システム。ボルトヘッドとワッシャとの間、又はボルトエンドから橋梁まで。例えば、移動可能なマット又は床内の常設物の形態における動物及び人間の動き及び位置の監視。
【0100】
他の例は、主電源にケーブル接続するためのタイル、ラグ、カーペット、建物内の人々を追跡するための消防署及び警察による監視、レンタルスペースの監視、盗難防止のための貴重品の監視、人々が転倒して動かない状態を検出するための健康監視、小売店への足音の監視、セキュリティシステム及びマット、NHS及び病院が使用して転倒を検出すること、創傷の手当をすることが好ましいことを感知するスマートバンデージにおける使用、組み立て、輸送、製品分析及びラベリング中に製品が衝撃を受けたかどうかを判定するQAを含む製造適用例、改ざん防止検出、ホビイスト(趣味の)マーケット、スポーツ機器、歪みゲージ、並びに流体レベル感知において使用される。
【0101】
図1及び
図2に示すように、感圧シート300は、単一の連続した第1の電極104と、単一の連続した第2の電極204とを備える。これらの電極は各々、それぞれ対応する半体の長さに沿って延びる。第1の電極104の長さに沿って、複数の導電性トラックラインがあるので、感圧シート300は、その機能を実行するために、2つのケーブル接続(第1の電気接続領域108のために1つ、第2の電気接続領域110のために1つ)しか必要としない。
【0102】
加えて、電極領域と接続領域との間の複数の導電性トラックラインにより、第1の電気接続領域108と第1の電極104との間の電気接続が常に維持されることが保証されるので、感圧シート300は、便利なことに、任意の所望の長さに切断され、破断され、そうでなければ適応され得る。したがって、感圧シート300は、シートの幅(X方向)にわたって延びる1つ以上の穿孔を含んでもよく、穿孔に沿ったストリップの切断又は破断が容易になる。穿孔は、幅にわたる直線、又は任意の他の形状の線で延び得る。穿孔は、レーザースコアラインであってもよい。代替的には、シートの長さ(Y方向)に沿って1つ以上のマークを提供して、必ずしも穿孔を提供することなく、そのような領域を切断することが好適であることを示してもよい。このようなマークは、感圧シート300から等しいサイズのセンサを容易に切断できるように、長さに沿って等間隔に離間していてもよい。このようなマークの一例として、
図2の第2の半体200の長さに沿って配置されたドットがあり、このようなドットは、感圧シート300の外側から視認できる。したがって、感圧シート300又はシート300を含むモジュラーシステムは、シートを所望の長さに切断又は破断することによって、特定の作業に適したサイズにすることが適切であり得ることが分かる。
【0103】
図5~
図7は、2つのシート半体で形成される感圧シートの第2の実施形態を示している。
【0104】
第2の実施形態の感圧シート700は、
図5に示す第1の半体500と、
図6に示す第2の半体600とで作製される。
【0105】
第1の半体の500は、第1の半体100と同様であり、同じようにして積層される。第1の電極領域104の代わりに、第1の半体の500は、複数の第1の電極領域504a~504hを有する。更に、第1の電気接続領域108の代わりに、複数の第1の電気接続領域508a~508eが存在し、第2の電気接続領域110の代わりに、複数の第2の電気接続領域510a~510dが存在する。第1の半体100については、第1の電極領域504a~504hは、それぞれ対応する感圧インク層506a~506hによって被覆される。
【0106】
第1の電極領域504a~504hは、第1の電極領域504a~504hの各々の間に設けられた基板102によって、基板102の長さに沿って互いから離隔している。各電極領域504a~504hは、実質的に矩形であり得るが、任意の形状を使用してもよい。
【0107】
第1の電極領域504a~504hの各々は、複数の第1の電気接続領域508a~508e及び第2の電気接続領域510a~510dの固有の組み合わせに関連付けられる。要約すると、第1の電気接続領域108は、複数の第1のサブ領域508a~eを備え、第2の電気接続領域110は、複数の第2のサブ領域510a~dを備え、第1の電極領域104は、複数の第1の電極領域504a~hを備え、第1のサブ領域508a~eのうちの少なくとも1つは、第1の電極領域504a~hの第1のグループに関連付けられ、第2のサブ領域510a~dのうちの少なくとも1つは、第1の電極領域504a~hの第2のグループに関連付けられ、第1のグループの第1の電極領域504a~hのうちの少なくともいくつかは、第2のグループの第1の電極領域504a~hとは異なる。任意選択的に、第1のグループの第1の電極領域504a~hのうちの少なくとも1つは、第2のグループの第1の電極領域504a~hのうちの少なくとも1つと同じであってもよい。
【0108】
例えば、
図5の第1の電極領域504aは、第1の電気接続領域508a及び第2の電気接続領域510aに関連付けられる。これらの電気接続領域は、それぞれ、第1及びと第2の電気接続領域の別個の領域であるので、「サブ領域」と呼んでもよい。別の例として、第1の電極領域504bは、第1の電気接続領域508b及び第2の電気接続領域510bに関連付けられる。別の例として、第1の電極領域504cは、第1の電気接続領域508b及び第2の電気接続領域510cに関連付けられる。
【0109】
したがって、第1の電極領域に関連付けられた特定の第1及び第2の電気接続領域は固有であるが、第1の電気接続領域を複数の第1の電極領域に関連付けることができることが分かる。同じようにして、第2の電気接続領域510a~510dは、第1の電極領域の2つ以上に関連付けることができることが分かる。
図5の例では、第2の電気接続領域510aは、第1の電極領域504aと第1の電極領域504bの両方に関連付けられる。
図5に示すように、特定の第1の電気接続領域(例えば、508b)は、2つの異なる電極領域(例えば、504b及び504c)に関連付けることができ、特定の第2の電気接続領域(例えば、510a)は、2つの異なる電極領域(例えば、504a及び504b)に関連付けることができるが、これらの電極領域のうちの1つ(例えば、この場合には504b)を、第1及び第2の電気接続領域の両方(例えば、この場合には508b及び510a)が共有することができる。
【0110】
換言すると、第1の電気接続領域508bは、第1の電極領域の第1のグループに関連付けられ、第1のグループは、第1の電極領域504b及び504cである。第2の電気接続領域510aは、第1の電極領域の第2のグループに関連付けられ、第2のグループは、第1の電極領域504a及び504bである。したがって、この場合には、第1の電極領域504bは、第1のグループと第2のグループの両方に含まれる。もちろん、各グループのサイズは変化することができ、3つ以上の第1の電極領域を含んでもよい。したがって、第1の電極領域に対応する第2の電極領域も同様にグループ化され得る。
【0111】
この実施形態では、感圧インク層506a~506hは、異なる厚さを有してもよい。例えば、感圧インク層506a~506dは、第1の厚さを有してもよく、感圧インク層506e~506hは、第1の厚さと異なる第2の厚さを有してもよい。前述したように、より厚い感圧インク層は、より大きなピエゾ抵抗範囲を有し、したがって、より高い力の測定が可能になる。もちろん、感圧インク層の厚さは、任意に変化してもよく、実際には層506a~506hの各々は、異なる厚さを有し得る。このようにすると、感圧シート700を特定の適用例に合わせてカスタマイズできる。
【0112】
第2の半体の600は、第2の半体の200と同様であり、同じようにして積層されている。第2の電極領域204の代わりに、第2の半体の600は、複数の第2の電極領域604a~604hを有する。第2の電極領域604a~604hは、第1の半体500の第1の電極領域504a~504hのうちの特定の1つに対応する。第2の電極領域604a~604hは、それぞれ対応する第2の電極領域に隣接し、かつ、そこに電気接続された1つ以上の対応する第2のタブ領域608a~608hを有する。このような電気接続は同様に、第2の半体200に関する説明と同じように、1つ以上のトラックラインによって、又は直接当接することによって提供され得る。第2の半体200については、第2の電極領域604a~604hは、それぞれ対応する感圧インク層606a~606hによって被覆されている。第1の半体500については、第2の半体600の感圧インク層606a~606hは、同じ厚さを有しても、あるいは、異なる厚さを有してもよい。ここでは、シート300について任意選択の特徴部もまた、任意選択である。
【0113】
図7は、第1の半体500及び第2の半体600を示す。これらの2つの半体は、
図3において前述したものと同じように、感圧シート700を形成するために一緒になっている。同様に、導電性接着テープを任意選択的に使用してもよい。
【0114】
前述したように、第1の電極領域504a~504hの各々は、複数の第1の電気接続領域508a~508e及び第2の電気接続領域510a~510dの固有の組み合わせに関連付けられる。この文脈における「関連付けられる(associated)」とは、対象の第1の電極領域が、特定の第1又は第2の電気接続領域に電気接続される、又は電気接続されるように配列されることを意味する。
図5を見ると、第1の電気接続領域508aが、第1の電極領域504aに、基板102上でそれらの間に直接延びる導電性トラックを介して電気接続され、第1の電気接続領域508bは、基板102の別個の導電性トラックを介して、第1の電極領域504bと第1の電極領域504cの両方に電気接続されることが分かる。しかしながら、第2の電気接続領域510aは、第2の電気接続領域510a又はその1つ以上の第1のタブ512と、第2の基板202上の1つ以上の第2のタブ領域608a及び608bと、(存在する場合には)感圧インク606a及び606bとの間の相互作用により、第1の電極領域504aと504bの両方に電気接続されるように配列される。
【0115】
第1の半体500では、第1の電気接続領域508a~508eは、基板102上の導電性トラックを介して、第1の電極領域504a~504hに、直接、電気接続される。しかしながら、第2の電気接続領域510a~510dは、前述のように、感圧インクとの相互作用によって、第1の電極領域504a~504hに電気接続するようにのみ配列される。
【0116】
回路要素は、回路端子として機能する第1の電気接続領域508a~e及び第2の電気接続領域510a~dの各々に、シート700上の様々な位置で電気接続され得る。例えば、第1の電気接続領域508a~eのうちの少なくとも1つ及び第2の電気接続領域510a~dの少なくとも1つに、シート700の対向する縁部に沿って様々な位置、直接、電気接続してもよい。例えば、電極504b及び604bの位置に対応する位置に加えられた力及び/又は圧力を検出するためにシート700を使用すべき場合には、電気接続領域508b及び510aは、回路端子として機能する。別の位置に加えられた力を検出するためにシート700を使用すべき場合には、他の電気接続領域のうちの1つ以上が回路端子として機能し得る。例えば、電極504c及び604cに対応する位置における検出が望ましい場合、第2の電気接続領域510bは、必要な追加の回路端子を提供する。
【0117】
したがって、上記の例では、2つの異なる電極領域における力の検出を可能にするために、3つの回路端子が必要である。そのため、シート700の縁部に沿った適切な接続点/回路端子を選択することによって、加えられた力のより具体的な位置検出を実現できることが分かる。したがって、シート700は、シート300とは異なり、対応する第1の及び第2の電極領域の各々を、第1及び第2の電気接続領域の固有の対に関連付けることによって、特定の位置検出を可能にする。
【0118】
上記の例により、単一の第1又は第2の電気接続領域を2つの第1の電極領域に関連付けることが可能になるが、これは単なる例であり、実際には、単一の第1又は第2の電気接続領域を3つ以上の第1の電極領域に関連付けることができる。逆に、第1又は第2の電気接続領域の各々を第1の電極領域にのみ関連付けてもよい。
【0119】
図5の例を見ると、第1の電気接続領域の数は5個であり、第2の電気接続領域の数は4個であり、第1の電極の数は8個であることが分かる。この違いは、第1及び第2の電気接続領域のうちのいくつかが、2つ以上の第1の電極領域に関連付けられることに起因する。実際、任意の数の第1の電極領域は、任意の数の第1又は第2の電気接続領域に関連付けられてもよく、第1及び第2の電気接続領域の数は互いに異なっていてもよい。シート700全体での特定の位置検出を可能にするために必要なことは、第1の電極領域のうちの少なくとも1つが、第1の電気接続領域と第2の電気接続領域との固有の対に関連付けられること、並びに、第1の電極領域のうちの別の1つが、第1の電気接続領域と第2の電気接続領域との異なる固有の対に関連付けられることだけである。前述したように、第1の電気接続領域又は第2の電気接続領域のうちの一方は、両方の固有の対の一部を形成してもよく、また、1つの対の電気接続が別の対と共有され得るので、両方の固有の対によって共有されてもよい。
【0120】
感圧シート700は、シートの対向する縁部に沿って複数の接続点を有するものとして説明してきたが、代わりに又は加えて、複数の接続点は、シートの一方の端部又は両方の端部にあってもよい。例えば、第1又は第2の電気接続領域の各々は、トラックを介してシートの一方の端部に接続されてもよい。したがって、シートの端部は、複数の接続点を有してもよく、各接続点は、第1の電気接続領域及び第2の電気接続領域のうちの1つに接続される。このようにすると、シート700の電気接続点のすべては、したがって、回路端子のうちのすべては、シートの1つの縁部に配置され得る。代替的には、1つ以上の他の位置は、感圧シート700の意図された用途に応じて判定され得る接続点に使用され得る。
【0121】
図1~
図3の実施形態と同様に、シート700もまた、同様にしてモジュラーシステムの一部を形成し得る。特に、凸型シーは、右側に、第2の電気接続領域510a~dを有することができ、凹型シートもまた(凸型シートに接続されるときに)、左側に、第2の電気接続領域510a~dを有することができる。このようにすると、凸型シートの第2の電気接続領域510a~dは、前述のように、直接、又は導電テープを介してのいずれかによって、凹型シートの第2の電気接続領域510a~dに電気接続される。同じようにして、凸型シートの第1の電気接続領域508a~eは、凹型シートの第1の電気接続領域508a~eに接続され得る。これにより、異なるシートの電気接続領域の位置合わせが保証される。
【0122】
したがって、感圧シート700は、感圧シート300と同様に使用することができ、単一のシート内の異なるセンサで、圧力/力の位置並びに大きさを判定することができるという追加の利点を有する。
【0123】
図8~
図10は、2つのシート半体で形成される感圧シートの第3の実施形態を示している。
【0124】
第3の実施形態の感圧シート1000は、
図8に示す第1の半体800と、
図9に示す第2の半体900とで作製される。感圧シート1000は、感圧シート700の変形形態である。
【0125】
第1の半体800及び第2の半体900は、第1の半体500及び第2の半体600とほぼ同一であり、同じようにして積層される。第1の半体800と第1の半体500との唯一の違いは、第1及び第2の電気接続領域の特定の配列であり、第2の半体900と第2の半体600との唯一の違いは、タブ領域の位置である。第1の半体500のように、第1の電気接続領域508a~eのみが基板102上で第1の電極領域504a~hに、直接、電気接続するのではなく、第1の電気接続領域808a~fと第2の電気接続領域810a~eの両方のうちの少なくともいくつかが、基板102上で第1の電極領域804a~jに、直接、電気接続される。
【0126】
図8に示すように、第1の電気接続領域808bは、例えば、第1の電極領域804bと804cの両方に関連付けられる。第1の電極領域804cとの関連付けは、基板102上の導電性トラックによる直接的な電気接続によって行われる。しかしながら、第1の電極領域804bとの関連付けは、第1の電気接続領域808b又はそのタブ812との相互作用によって行われ、タブ908は、第2の基板202の第2の電極領域904b及び感圧インク906bに、直接、電気接続される。同様に、第2の電気接続領域810aは、基板102上の導電性トラックによる直接的な電気接続を介して、第1の電極領域804bに関連付けられ、第2の電気接続領域810aは、第2の電気接続領域810a又はそのタブ812との相互作用によって、第1の電極領域804aに関連付けられ、タブ908は、第2の基板202の第2の電極領域904a及び感圧インク906aに、直接、電気接続される。この概念は、
図8及び
図9に示すように、シートの長さに沿って延びる。
図10は、第1の半体800と第2の半体900とで形成された感圧シート1000を示す。
【0127】
また、シート1000は、シート700と同じようにして、モジュラーシステムの一部を形成することもできる。特に、凸型シートは、右側に、第2の電気接続領域810a~eを有することができ、凹型シートもまた、左側に、第2の電気接続領域810a~eを有することができる。このようにすると、凸型シートの第2の電気接続領域810a~eは、前述のように、直接、又は導電テープを介してのいずれかによって、凹型シートの第2の電気接続領域810a~eに電気接続される。同じようにして、凸型シートの第1の電気接続領域808a~fは、凹型シートの第1の電気接続領域808a~fに接続され得る
【0128】
感圧シート1000は、感圧シート700の代替的な配列であり、また、単一のシート内の異なるセンサで、圧力/圧力の位置並びに大きさの両方を検出するために使用できる。
【0129】
図11及び
図12は、2つのシート半体で形成される感圧シートの第4の実施形態を示している。
【0130】
第4の実施形態の感圧シート1250は、共に
図11に示す第1の半体1100と、第2の半体1200とで作製される。感圧シート1250は、感圧シート300の変形形態である。
【0131】
感圧シート1250の各半体の構造及び積層は、感圧シート300の構造及び積層と大まかには同じであり、いくつかの違いがある。第1の半体100とは異なり、第1の半体1100は、第2の電気接続領域110有さない。代わりに、第2の電気接続領域110は、第2の半体1200に配置される。第2の半体200とは異なり、かつ、電気接続領域は110を有するが、第2の半体1200は、第2のタブ領域208を有さない。
【0132】
図11を見ると分かるように、第1の半体1100の第1の電気接続領域108は、例えば、第1の電極領域104及び第1の接続領域108と同じ層上の1つ以上のトラックラインによって、第1の電極領域104に、直接、電気接続され、1つ以上のトラックラインは、第1の接続領域108と第1の電極領域104との間に延びる。これは、第1の半体100と同じである。
【0133】
同じく
図11を見ると分かるように、第2の電気接続領域110は、例えば、第2の電極領域204及び第2の接続領域110と同じ層上の1つ以上のトラックラインによって、第2の電極領域204に、直接、電気接続され、1つ以上のトラックラインは、第2の接続領域110と第2の電極領域204との間に延びる。
【0134】
図12は、感圧シート300と感圧シート1250との別の重要な違いを示している。感圧シート300では、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110が露出していることを保証するために、第2の基板202は、第1の基板102とは異なる形状である。したがって、感圧シート300の第2の基板202は、第2の基板202が第1の電気接続領域108と第2の電気接続領域110との間に配置されるように、X方向において第1の基板102よりも狭くすることができる。しかしながら、これは、感圧シート1300についての場合である必要はない。代わりに、2つの半体1100及び1200は、基板102及び202が位置合わせされないように、互いの上に配置される。
【0135】
図12に示すように、2つの半体1100及び1200は、第1の電気接続領域108が露出し、第2の基板202によって被覆されず、かつ、第2の電気接続領域110が露出し、第1の基板102によって被覆されないように配列される。しかしながら、電極領域104及び204は依然として、互いの上に直接位置合わせされていなくてもよい(感圧シート300に関して前述したように、それらの間に、1つ以上の他の層がある)。これを実現するために、第1の電気接続領域108が、第2の基板202の対応する縁部を超えて延びる第1の基板102の縁部に沿って配置され、第2の電気接続領域110が、第1の基板102の対応する縁部を超えて延びる第2の基板204の縁部に沿って配置されるように、基板102及び202は、X方向において、互いから横方向にオフセットしている。
【0136】
感圧シート1250は、感圧シート1250のモジュラーシステムの一部を形成するのに特に好適であることが分かる。具体的には、感圧シート1250の凸型変形形態及び凹型変形形態は必要ではない。
図12に注目すると、第1の電気接続領域108が、1つの方向、すなわち「上」に頁から外向き露出しており、第2の電気接続領域110は、反対方向、すなわち、「下」に頁の中に向かって露出していることが分かる。モジュラーシステムを形成するために、1つの感圧シート1250を、1つのシートの第2の電気接続領域110が別のシートの第1の電気接続領域108と電気接触するように、シート1250のうちの別の1つの隣に置くことができる。このようにすると、モジュラーシステムは、任意の数の
図12の感圧シート1250で形成することができる。
【0137】
感圧シート300の凸型変形形態及び凹型変形形態に関する上記の説明と同じように、必要に応じて、接着剤を適用して、感圧シート1250を物体に接着することができる。加えて、1つのシートの第1の電気接続領域108と別のシートの第2の電気接続領域110との間に、導電性接着剤を適用してもよい。
【0138】
図13~
図15は、2つのシート半体で形成される感圧シートの第5の実施形態を示している。
【0139】
図15に示す第5の実施形態の感圧シート1500は、
図13に示す第1の半体1300と、
図14に示す第2の半体1400とで作製される。
【0140】
また、感圧シート1500の積層構造は、感圧シート700又は1000と同様である。とりわけ、第1の半体1300は、グリッドパターンの第1の電極領域104a~iのアレイを備え、第2の半体1400は、第2の電極領域204a~iの対応するアレイを備える。この実施形態では3×3グリッドアレイについて説明するが、任意のアレイ構造を使用してもよい。例えば、2×2、2×3など、又は任意の他のアレイ構造が使用され得る。
【0141】
対応する感圧インク層106a~iは、第1の電極領域104a~i上に提供され、対応する感圧インク層206a~iは、第2の電極領域204a~i上に提供される。任意の追加層は、任意の層が任意選択であるかどうかにかかわらず、感圧シート300,700、又は1000と同じである。
【0142】
第1の半体1300では、第1の半体1300の1つの縁部にハブ領域1320が提供される。ハブ領域1320は、第1の電気接続領域1308及び第2の電気接続領域1310を備える。
【0143】
第1の電気接続領域1308は、複数の電気接続点を提供し、各電気接続点は、第1の電極領域104a~iのうちの1つに対応する。したがって、第1の電気接続領域1308は、電気接続領域1308から各第1の電極領域104a~iまで延びる対応する導電性トラックを介して、各第1の電極領域104a~iの各々に電気接続される。
【0144】
第2の電気接続領域1310は、明らかになるように、複数の第2の電極領域206a~iに単一の電気接続点を提供する。これを実現するために、第2の電気接続領域1310は、第1の基板102上に提供された第1のタブ領域1312に電気接続される。このように電気接続は、第2の電気接続領域1310と第1のタブ領域1312との間に延びる導電性トラックを介してもよい。
【0145】
第2の半体1400では、第2のタブ領域1408が基板202上に、第1の半体1300と第2の半体1400とを一緒に置いて感圧シート1500を形成するように配置され、第2のタブ領域1408は、第1のタブ領域1312と電気接触している。第2のタブ領域1408は、1つ以上の導電性トラックを介して第2の電極204a~iのすべてに、直接、電気接続される。
図14に示すように、導電性トラックは、第2のタブ領域1408から、第2の電極領域204a~iのすべてにわたって又はそこまで延び、「E」を横に倒した形状を形成する。しかしながら、導電性トラックは、第2の電極領域204a~iを第2のタブ領域1408に電気接続する任意の形状であってもよい。このようにして、第2のタブ領域1408は、第2の電極領域204a~iのすべてに単一の接続点を提供する。同様に、第2のタブ領域1408は、第1のタブ領域1312に電気接続されるので、ハブ領域1320の第2の電気接続領域1310は、第2の電極領域204a~iのすべてへの電気接続を提供する単一の電気接続点を提供する。
【0146】
したがって、ハブ領域1320は、複数の第2の電極領域206a~iに、第2の電気接続領域を介する単一の電気接続点を提供し、複数の第1の電極領域104a~iに、第1の電気接続領域を介する複数の電気接続点を提供することが分かる。したがって、有益なことに、電気接続点のすべては、同じ基板上に、すなわち、この場合には第1の基板102上に配置される。
【0147】
他の実施形態について前述したように、ハブ領域1320は、シートに加えられた圧力/力を検出するために、感圧シート1500を電気回路に組み込むための回路端子を提供する。第2の電気接続領域1310は、1つの回路端子を提供し、第1の電気接続領域1308の電気接続点のうちの1つ以上は、別の回路端子を提供する。当業者には理解されるように、第2の電気接続領域1310は、第2の電極204a~iのすべてへの電気接続を提供するので、アクティブ化に必要な感圧シート1500の特定の領域に応じて、第1の接続領域1308のうちの1つ以上の特定の電気接続点を別の回路端子として選択できる。
【0148】
感圧シート1500は、また、感圧シート1500のモジュラーシステムの一部を形成することができる。これは、個々の第1の電極領域の間の距離が半分になるようにシートの縁部と第1の電極との間の距離を選択することによって実現され得る。例えば、
図15に注目すると、隣接する第1の電極領域の間のx方向における距離は、5mmとすることができる。感圧シート1500の最も右側の縁部(B)(基板102の縁部でもある)に隣接して配置される最も右側の第1の電極領域(A)と、感圧シート1500の最も右側の縁部(B)との距離は、2.5mmとすることができる。次いで、異なる感圧シート1500の最も左側の縁部に隣接して配置される最も左の第1の電極領域と、異なる感圧シート1500の最も左側の縁部との間の距離も2.5mmとすることができる。したがって、感圧シート1500の両方を横に並べて置くと、X方向において、第1の電極領域の間の距離は均一になる。
【0149】
この原理はy方向に延びてもよく、実際には、第1の電極はすべて、5mmの距離で均一に離隔しており、感圧シート1500の第1の電極領域と2つ以上の縁部との間には、2.5mmの均一な周辺部が存在し得る。これにより、複数の感圧シート1500を異なる構成で互いに隣接して配置することができるので、モジュール性の向上が可能になる一方で、複数のシートにわたる第1の電極領域の間の5mmの距離が維持される。
【0150】
もちろん、値5mm及び2.5mmは単なる例であり、特定の実装形態に応じて、任意の距離を使用してもよい。
【0151】
感圧シート1500の利点のうちの1つは、単一のシートにより多くのセンサを組み込むことができることである。シート1500の表面積が大きくなると、表面へのシート1500の接合が容易になる。シート1500は、永久接合、半永久接合、又は高強度の接合が望ましい適用例、例えば長期間の使用に、又は一時的な接合が望ましい適用例に好適である。例えば、接合強度は、物体からのシート1500の簡単な脱着(場合によっては、再付着)を可能にするようになっていてもよい。
【0152】
例として、製造場所から組立場所への機械部品の輸送中の損傷を監視することを目的として、シート1500をそのような機械部品に適用してもよい。このような部品は、航空機部品であってもよく、損傷の監視により、組立場所において、必ずしも手作業による検査を必要とせずに、そのような部品の適合性(すなわち、過度の損傷)を容易に検出できるようになり、品質管理プロセスが大幅に簡素化される。したがって、品質管理プロセスにおける時間及びコストが削減される。
【0153】
別の例として、シート1500を航空機翼、ヘリコプターブレード、又は他の航空部品の先端の周りに適用して、使用中又は輸送中のそのような部品に対する損傷を監視してもよい。このシート1500はこのような用途に特に適しているが、これは、シートの可撓性と、先端の周り又は先端上での力検出を行うことができるセンサのアレイとに起因する。
【0154】
シート1500のうちの1つ又は複数をより大きいシート上に提供してもよく、各シート1500は、より大きいシートから剥離によって除去可能である。例えば、個々に剥離可能なシート1500の列及び/又は行を単一のより大きなシート上に提供してもよい。それにより、シート1500をより大きいシートに接着する接着剤は、そのような剥離を可能にする接合強度を有し得る。
【0155】
図16~
図19は、2つのシート半体で形成される感圧シートの第6の実施形態を示している。
【0156】
図18に示す第6の実施形態の感圧シート1800は、
図16に示す第1の半体1600と、
図17に示す第2の半体1700とで作製される。
【0157】
感圧シート1800の各半体の構造及び積層は、感圧シート300の構造及び積層と大まかには同じであり、いくつかの違いがある。第1の半体100とは異なり、第1の半体1600は、矩形又は正方形であり、2つの第1の電気接続領域108と、2つの第2の電気接続領域110とを備える。基板102は、存在しているが、
図16では省略されている。第1の半体1600は、4つの縁部を備える。第1の電気接続領域108のうちの1つは、上縁部に沿って延び、第1の電気接続領域108のうちの1つは、右縁部に沿って延びる。感圧シート1300については、これらの第1の電気接続領域108は、第1の電極104に、直接、電気接続される。第2の電気接続領域110のうちの1つは、左縁部に沿って延び、第2の電気接続領域110のうちの1つは、下縁部に沿って延びる。
【0158】
第2の半体200とは異なり、第2の半体1700もまた矩形又は正方形であり、左縁部及び下縁部にタブ領域208を備える。基板202は、存在しているが、
図17では省略されている。第2のタブ領域208は各々、第1の半体1600の第2の電気接続領域110の対応する位置に向う方向に延びる。この例では、第2のタブ領域208のうちの1つは、下縁部に向かって延び、他の第2のタブ領域208は、左縁部に向かって延びる。
【0159】
第2の半体200と同様に、第2の半体1700の第2の基板202(したがって、第2の電極204)は、第1の半体1600の第1の基板102よりも小さい。これにより、第2の半体1700は、第1の半体1600の上の第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110内に配置される。
図18に示すように、第2の半体1700は、第1の電気接続領域108又は第2の電気接続領域110のいずれも被覆していない。したがって、これらの領域は露出している。
【0160】
したがって、この実施形態は、モジュラーシステムでの使用に特に好適である。
図19に注目すると、複数の感圧シート1800を横に並べて置いて、感圧シート1800のモジュラーシステムを形成できることが分かる。これは
図4に示したものと同様に実現され、実際には、
図4に関連して説明した追加の層及び接着剤をここでも使用することができる。
図19を見ると分かるように、感圧シート1800を使用したモジュラーシステムの可撓性は非常に高く、所望に応じて感圧シート1800のモザイクを形成するためにシートをタイル上に簡単に置くことができる。
【0161】
図20~
図22は、感圧シート1800の代替的な配列を示している。
図20に示すように、第1の半体1600は、1つの縁部に沿って延びる単一の第1の電気接続領域108を有してもよく、第2の半体1700は、異なる縁部に沿って延びる単一の第2の電気接続領域110を有してもよい。
図20の場合、縁部は矩形又は正方形のシートの対向する縁部であるが、他の縁部を選択してもよい。
【0162】
図21の電気接続領域108,110からそれぞれ対応する電極領域104,200への直接的な電気接続は単一のトラックとして示されているが、各電気接続領域をそれぞれ対応する電極領域に接続する複数のトラックが存在してもよい。これは、
図21を見ると分かり、例えば、各電気接続領域をそれぞれ対応する電極領域に接続する2つのトラックを示している。
【0163】
代替的には、各電気接続領域108,110自体を、2つ以上のサブ領域で形成してもよく、各サブ領域は、サブ領域を電極領域に直接接続する独自のトラックを有する。これは、
図22に示されており、例えば、第1の電気接続サブ領域108a及び108bと、第2の電気接続サブ領域110a及び110bとを示している。各サブ領域108a及び108bは、単一の導電性トラックを介して、第1の電極領域104に電気接続され、各サブ領域110a及び110bは、単一の導電性トラックを介して、第2の電極領域204に電気接続される。単一のトラックが図示されているが、サブ領域ごとに複数のトラックが存在してもよい。
【0164】
単一の電極領域からそれぞれ対応する電気接続領域まで、トラックなどを介する複数の接続を提供することによって、抵抗差を測定してもよく、それによって、電極領域104,204の単一の対内の(すなわち単一のセンサ内の)力の位置、任意選択的に力の形状を判定することが可能になる。例えば、
図22の構成は、当業者には理解されるように、電極領域104,204にわたる抵抗差を測定することを目的として、各サブ領域108a、108b、110a、110bが解析システムに接続される4方向ワイヤシステムの一部として使用され得る。実際には、このようなシステムは、
図21の構成内でも、あるいは、実際には、単一の電極への複数の電気接続を有する任意の構成内で使用することができる。
【0165】
図23~
図25は、このような4方向ワイヤシステムの一部に特に好適な感圧シートの別の構成を示している。
図25に示す感圧シート2500は、第1の半体2300(
図23)と、第2の半体2400(
図24)とで形成される。第1の半体2300は、第1の半体2300の反対側の縁部に沿って各々が配置される2つの第1の電気接続領域2308を有する第1の基板を備える。感圧インク層2306は、両方の第1の電気接続領域2308の間にあり、これらに重なっている。第1の半体2300はまた、第1の電気接続領域2308から電気的に分離された複数のタブ領域2312を備える。タブ領域2312は、第1の半体100のコーナー領域に配置され得るが、他の領域を使用してもよい。
【0166】
第2の半体2400は、第2の半体2400の反対側の縁部に沿って各々が配置される2つの第2の電気接続領域2410を有する第2の基板を備える。重要なことに、各第2の電気接続領域2410がそれに沿って配列される縁部は、各第1の電気接続領域2308がそれに沿って配置される縁部とは異なる。例えば、
図23と
図24とを比較すると、第1の電気接続領域2308は、シート2500の対向する側縁部に沿って配置され、第2の電気接続領域2410は、シート2500の対向する上縁部及び下縁部に配置されていることが分かる。
【0167】
第1の半体2300と同様に、第2の半体2400も、両方の第2の電気接続領域2410の間にあり、これらに重なる感圧インク層2406を備える。
図25に注目すると、組み立てられたシート2500では、第2の電気接続領域2410は、シート2500のすべての電気接続端子が第1の半体上に配置されるように、タブ領域2310と重なる。換言すると、シート2500のすべての電気接続端子は同じ基板上に配置される。前述したように、これにより、シート2500を他の回路要素に簡単に接続できるようになる。
【0168】
図25に示すように、「上部」タブ領域と呼ばれるタブ領域2310のうちの2つは、シート2500が組み立てられたときに、上部の第2の電気接続領域2410が上部タブ領域のうちの少なくとも1つに電気接続されるように、対応する第2の電気接続領域2410の位置に対応し得る。同様に、「下部」タブ領域と呼ばれるタブ領域2310のうちの異なる2つは、シート2500が組み立てられたときに、下部の第2の電気接続領域2410が上部タブ領域のうちの少なくとも1つに電気接続されるように、対応する第2の電気接続領域2410の位置に対応し得る。
【0169】
第1の半体2300は、最初に、タブ領域2310及び第1の電気接続領域2308を第1の基板に適用し、次いで、ピエゾ抵抗層2306を適用することによって構築することができる。任意選択的に、ピエゾ抵抗層2306の直前にカーボン導電層を適用してもよく、したがって、第1の電気接続領域2308とピエゾ抵抗層2306との間にカーボン導電層がある。カーボン導電層は、同じく第1の電気接続領域2308と重なるように、ピエゾ抵抗層2306と実質的に同じ形状を有してもよい。有益なことに、カーボン導電層は導電性であり、ピエゾ抵抗インクの制限に起因して、ピエゾ抵抗層2306の面積を増大させることによって、シート2500のサイズを増大させることを可能にする。
【0170】
第2の半体2400は、最初に、第2の電気接続領域2410を第2の基板に適用し、次いで、ピエゾ抵抗層2406を適用することによって構築することができる。また、任意選択的に、第1の半体2300について上述したのと同じ理由で、ピエゾ抵抗層2406と第2の電気接続領域2410との間にカーボン導電層を含んでもよい。
【0171】
ピエゾ抵抗層は、前述のように、ピエゾ抵抗インクで形成されてもよく、そのようなインクは、X方向及びY方向において導電性を有し得る。任意選択的に、このようなインクは、Z方向において導電性を有してもよい。
【0172】
シート2500のこの配列に起因して、シート2500の配列は、当業者には理解されるように、ピエゾ抵抗層2306,2406にわたる抵抗差を測定することを目的として、4つの異なるサブ領域が解析システムに接続される4方向ワイヤシステムの一部として使用され得る。例えば、
図25に示した1,2,3,4と表記されたサブ領域を、4方向ワイヤシステムに使用してもよい。換言すると、第1及び第2の電気接続領域、又はそれらの対応するタブ領域は、4方向ワイヤシステムのための回路端子のうちの1つとして使用される。
【0173】
図26は、
図13の感圧シート1300又は
図18の感圧シート1800の代替的な配列を示している。
図26には、ベース基板2602を有するマルチセンサシート2600が示されており、その上に、4つの感圧シート2604a~dが示されている。第1及び第2の電気接続領域が、同様にシート1800内のシートの縁部に沿って、又は同様にシート1300内のシートの縁部にあるハブ領域に配置される代わりに、各シートの第1及び第2の電気接続領域は、ベース基板2602の中間点又は中央領域に配置されたマルチ接続ハブ領域2606において終端する。
図23を見ると分かるように、各感圧シート2604a~dは、各シートの電極領域からマルチ接続ハブ領域2606まで延びる独自の第1及び第2の電気接続領域を有する。換言すると、各シート2604a~dは、第1の電極領域に、直接、電気接続された第1の電気接続領域と、第2の電極領域に、直接、電気接続された第2の電気接続領域とを備え得る。第1の電極領域と第2の電極領域との間には、他の実施形態に関して前述したピエゾ抵抗インク層がある。
【0174】
図26のシート2600は、他の実施形態のうちの多くと同様に、2つの基板を備えることができる。第1の半体は、第1の電極領域及びその上の第1の電気接続領域有する第1の基板を含み、第2の半体は、第2の電極及びその上の第2の電気接続領域を有する第2の基板を含む。半体の一方又は両方に、(
図26に示すように)シート2600が組み立てられた状態のときに少なくとも第1及び第2の電極の区域全体を被覆するようにピエゾ抵抗インク層が含まれ、それにより、ピエゾ抵抗インク層は、第1の電極領域と第2の電極領域との間に配置される。重要なことは、シート2600において、第1の電気接続領域は、第1の位置において第1の電極領域から延び、第2の電気接続領域は、第2の位置において第2の電極領域から延びる。このようにすると、シート2600が組み立てられたときに、第1の電気接続領域と第2の電気接続領域とは重ならず、電気的短絡の原因とならない。
【0175】
代替的には、シート2600は、すべての層をその上に含む基板を1つだけ備えてもよい。例えば、単一の基板は、第1の電極領域及び第1の電気接続領域を第1の層として有し、1つ以上のピエゾ抵抗性インク層を第2の層として有し、第2の電極領域及び第2の電気接続領域を第3の層として有してもよい。前述のように、基板のいずれかの側で保護層を使用してもよい。
【0176】
このような配列は、特に、データを処理するシステムもまたベース基板2602上に配置される、自己内蔵型の一体型マルチセンサシート2600の提供に適している。すべての接続領域、すなわち回路端子がシートの中心点にあるハブ領域2606で終端するので、プロセッサ及び他の構成要素は、便利なことに、マルチ接続領域2606の感圧シート2604a~dのすべてに簡単に接続され得る。したがって、中央領域2606は、例えば、プロセッサと、電源とを備え得る。
【0177】
4つの感圧シート2604a~dの各々の積層は、感圧シート1800の積層と同じであり得るが、ベース基板2602は、各シートの第1の基板102の役割を果たしてもよい。したがって、各感圧シート2604a~dは、ベース基板2602を第1の基板として共有することができる。
【0178】
4つの感圧シート2604a~dが図示されているが、マルチセンサシート2600内に複数の感圧シートが存在してもよく、マルチ接続領域2606は、中心点ではない、シート2600の異なる領域に配置されてもよい。
【0179】
上記実施形態のすべてにおいて、各第1の電極領域は、Z方向において少なくとも部分的に、第2の電極領域よりも上にある。これは、これらの実施形態について、Z方向おいて導電性である限り、任意の感圧インクを使用できることを意味する。
【0180】
ただし、X方向及び/又はY方向など、他の方向においても、あるいはZ方向の代わりのそれらの方向において導電性である他のインクを使用してもよい。このようなインクは、平面にわたって電気を伝導するという点で、「側方導電性」ということができる。このようなインクについては、前述している。
【0181】
側方導電性のインクの使用は、第1の電極領域がZ方向において第2の電極領域より上にある必要がないことを意味する。代わりに、第1の電極領域及び第2の電極領域は、X方向又はY方向に離間し、側方導電性のインクが、第1の電極領域と第2の電極領域との間に電気ブリッジを提供してもよい。このような感圧インクを感圧シート300の例で使用することによって、第2の基板202上に任意の層を印刷する必要がなくなる。代わりに、以下に説明するように、すべての層が第1の基板102にのみ印刷され得る。
【0182】
例えば、第1の半体100は、第1の電気接続領域108及び第2の電気接続領域110と、第1の電極領域104及び第2の電極領域204とを含み得る。第1の電極領域104は、第1の電気接続領域108に、直接、電気接続され、第2の電極領域204は、第2の電気接続領域110に、直接、電気接続される。この例では、第1の電極領域104と第2の電極領域204とは、重ならないように横方向に離間している。したがって、側方導電性の感圧インク層106は、力を加えたときに、層106の側方導電性により、電極領域を使用して層106の抵抗変化を検出できるように、第1の電極領域104と第2の電極領域204の両方に重なるように配列されてもよい。したがって、この例における第2の半体200は、まったく存在しなくてもよく、あるいは、単に、他の要素がなしに、第2の基板202として保護層のみを提供してもよい。この例では、第1の半体100の層の順序は変更され得る。例えば、最初に、感圧インク層106を基板102に適用してもよく、次いで、電気接続領域と電極領域とトラックと備える層を感圧インク層106の上に適用してもよい。
【0183】
しかしながら、代替的には、電極領域は両方とも、第1の基板202上に提供されるので、第2の半体200は、代わりに又はそれに加えて、感圧インク層106及び第2の基板202のみを備えてもよい。
【0184】
いくつかの側方導電性のインクは、圧力点を介してのみ導電性であり、圧力及び/又は力が加えられる区域内における電気ブリッジの機会を提供する。この場合において、圧力/力領域のサイズが、第1の電極領域と第2の電極領域との間に電気的ブリッジを提供するのに十分でない場合には、交差指型設計又はその変形形態のいずれかを電極領域の間で採用することができ、及び/又は、導電性フォースアクチュエータを導入して、第1の電極領域と第2の電極領域の間に電気ブリッジを提供することができる。導電性インクに圧力を加える物体、又は、導電性の場合にはテープが接着される物体表面、あるいは、導電性であり得る、及び/又は、任意選択的に接着剤又は単一の基板のいずれかに適用され得る導電性ストリップを備える、接着テープを含む、任意の導電性フォースアクチュエータ材料を使用することができる。加えて、電極及びトラックが導電性表面と接触する場合には、第1の基板上に誘電体層を使用することが好ましいことがある。
【0185】
上述の実施形態のいずれかにおいて、電気接続領域は、電極領域に隣接してもよく、電気接続領域が隣接する電極領域の縁部の長さと等しくても、それより長くても、又は短くてもよい。更に、電気接続領域は、例えば、2つの電極領域の長さに沿ってそれらを超えて延びている電極接続領域を示すシート700において既に説明したように、電極領域を超えて近隣の電極領域まで延びてもよい。上記実施形態のいずれかにおいて、他の回路要素からの第1及び/又は第2の電気接続領域への電気接続(すなわち、ピエゾ抵抗シートの回路端子への電気接続)は、任意の種類のケーブルを介してもよい。例えば、これは、前述のように、フラットフレックスケーブルを使用してもよい。代替的に又はそれに加えて、接続シートを使用して、前述のピエゾ抵抗シートのうちのいずれかに遠隔システムを接続してもよい。接続シートは、導電性トラックをその上に有する基板を備え得る。導電性トラックは、接続シートの端部領域が第1の電気接続領域及び/又は第2の電気接続領域に接触するときに、接続シートの導電性トラックとピエゾ抵抗シートの回路端子のうちの少なくとも1つとの間に電気接続が形成されるように配列される。遠隔システムは、ピエゾ抵抗シートの検出された抵抗変化の処理を担い、したがって、ピエゾ抵抗シートと遠隔システムと間に電気接続を提供するために、接続シートの反対側の端部領域に接続され得る。接続シートの端部領域について説明したが、接続シートに沿った任意の2つの離散した点を使用して、ピエゾ抵抗シートを遠隔システムに接続してもよい。
【0186】
本明細書に記載するピエゾ抵抗シートと同様に、接続シートの基板は、可撓性であってもよく、その上に導電性トラックが印刷され得る。代替的には、接着剤を使用して導電性トラックを接続シートに接着してもよい。接続シートの導電性トラックとピエゾ抵抗シートの1つ以上の回路端子との間で導電性接着剤を使用して、上記の2つを互いに接着し、セキュアな電気接続を提供することができる。前述の任意の導電性接着剤を使用してもよい。
【0187】
代替として、接続シートは、ピエゾ抵抗シートの拡張形態であってもよく、また、ピエゾ抵抗シート自体と一体であってもより、それにより、回路端子のうちの1つ以上をピエゾ抵抗シートのセンサから離れるように延ばすための「テール」が提供される。
【0188】
様々なシート、基板、電極領域、及び感圧インク層について、実質的に矩形又は正方形であるとして説明してきたが、上記実施形態のいずれかにおいて、任意の形態を適宜使用することができる。例えば、電極領域は、円形又は多角形であってもよく、円弧形状の縁部を有してもよい。理解されるように、本明細書に記載する特定の形状は、例示のみを目的としており、対象のシートの特定の用途に応じて、様々な形状が使用され得る。
【0189】
上記実施形態のいずれかの複数のピエゾ抵抗シートは、大きなアレイシート上に提供され、必要に応じて、個々のピエゾ抵抗シートトをアレイシートから除去し、使用することができるように剥離可能である。各ピエゾ抵抗シートはアレイシート上に印刷することができ、接着剤は、剥離によって各ピエゾ抵抗シートを除去できるように選択される。正方形又は矩形のピエゾ抵抗シートは、簡単な配置及びスペース効率に起因して、アレイシート上に配列することが特に好適である。
【0190】
アレイシートは、ピエゾ抵抗シートを行と列とに配列してもよく、行及び列は、それらの力検出特性において異質であり得る。例えば、第1の列の各ピエゾ抵抗シートは、第1の力範囲を検出するように配列してもよく、第2の列の各ピエゾ抵抗シートは、第1の力範囲とは異なる第2の力範囲を検出するように配列してもよい。もちろん、複数の異なる力範囲を検出するように配列された複数のピエゾ抵抗シートをアレイシートが提供するような任意の配列を使用してもよい。
【0191】
前述のピエゾ抵抗シートの保護層の代わりに又はそれに加えて、2つの物体の間にシートを挟むように、ピエゾ抵抗シートの上に第2の物体を配置してもよい。これには、ピエゾ抵抗シートの上面に接着剤を添加して第2の物体をそこに接着させることが含まれ得る。
【0192】
上記実施形態のすべては、少なくとも導電性トラック又は感圧インク層が基板に適用される感圧シートについて説明しているが、これらの層の一方又は両方が物体に直接適用される場合があり得る。例えば、感圧シート300と同じ機能を有する感圧シートを形成する方法は、第1の基板102上ではなく、物体上に直接、第1の半体100を形成することを含み得る。例えば、この方法は、第1の電極領域104、第1の接続領域108、第1の電極領域104と第1の接続領域108との間の1つ以上の導電性トラック、第2の接続領域110、及び任意選択的にタブ領域112を物体上に提供する第1の層を形成することを含む。更に、この方法は、第1の電極領域104の上にピエゾ抵抗インク層106を提供する第2の層を形成することを更に含む。この場合、物体は、力が加えられる物体である。
【0193】
次いで、第2の半体200を、その上に形成された層の上で物体に接着して、第1の基板102がない感圧シート300の等価物を作製することができる。つまり、上記実施形態のうちのいずれかにおいて、第1の半体100,500,800,1100,1300,1600を、いかなる第1の基板もなしに、物体上に直接印刷することができる。したがって、感圧シートは、物体上に直接形成される。
【0194】
逆に、(第1の基板がない)第1の半体を物体上に作製する代わりに、上記実施形態のうちのいずれかの第2の半体を、いかなる第2の基板もなしに、物体上に直接印刷してもよい。次いで、対応する第1の半体を第2の半体の層の上で物体に接着することができる。
【0195】
側方導電性のインクを有する感圧シートの場合には、第1の電極104と第2の電極204とは離間しており、感圧シートのすべての要素を物体上に直接形成してもよい。例えば、感圧シートを形成する方法は、第1の電極領域104、第1の電気接続領域108、第1の電極領域104と第1の電気接続領域108との間の1つ以上の導電性トラック、第2の電極領域204、第2の電極領域204と第2の接続領域110との間の1つ以上の導電性トラック、第1の電極領域104から横方向に離間した第2の電極領域204を提供する第1の層を形成することを含み得る。次いで、第1の電極104と第2の電極204の両方に重なる側方導電性の感圧インク層106を提供する第2の層を形成することによって方法が継続する。ただし、第1の層及び第2の層の順序が逆であってもよい。換言すると、第1の層又は第2の層のいずれかが、物体に直接適用された層であり得る。
【0196】
前述のように、力を加えたときに、層106の側方導電性により、電極領域を使用して層106の抵抗変化を検出することが可能になる。次いで、任意選択的に、形成された層の上に第2の基板202を適用して、保護層を提供することができる。
【0197】
これらの方法では、第1の半体又は第2の半体の任意の要素及びすべての要素を物体に直接適用することができ、対応する第1又は第2の基板の必要性が回避される。
【0198】
前述のように、電極領域、トラック、及び電気接続領域を提供する層は、銀又は前述したもののうちのいずれかなど、印刷可能な導電性インクであってもよい。感圧インク層は、前述のような印刷可能なインクであってもよい。
【0199】
層が直接適用される物体が非導電性の物体である場合には、前述のように層を適用することができる。ただし、金属の物体など、物体が導電性である場合には、様々な選択肢が存在する。1つの選択肢は、任意の他の層を適用する前に、絶縁層を適用することである。絶縁層は、非導電性である物体の上に区域を作り、電気的短絡を防止する。代替的には、物体自体が、電極領域、トラック、及び電気接続領域の機能を提供することができ、これらの領域の境界を画定するために、第1の工程として、絶縁層を適用することができる。代替的には、レーザーアブレーションなどによって、物体から導電性材料を除去して境界を画定するプロセスを適用することができる。次いで、電極領域、接続領域、トラックとして画定された物体の領域に重なるように、ピエゾ抵抗層106を適用することができる。
【0200】
必要な場合には、防水層及び/又は気密封止層をシートのうちのいずれかに提供してもよい。例として、溶接封止、音波封止及び/又は熱封止が挙げられる。ラミネーションプロセスは、空気を除去するための真空引きを含み得る。
【0201】
説明した実施形態のうちのいずれかでは、プロセッサ、電源、又は他の回路要素のうちのいずれか又はすべてが、感圧シートと一体であり得る。この回路は、感圧シートから遠隔デバイスにデータを送信するための無線通信要素を含んでもよい。複雑性を低減させるために、このような無線通信要素は、埋め込み型アンテナを使用することによって、RFIDなどを介して受動的に通信してもよい。
【0202】
加えて、感圧シートは、温度センサ及び/又は湿度センサを含み得る。また、同じく感圧シートと一体とすることができる、ジャイロメータ及び/又は加速度計などの動きセンサも含まれ得る。
【0203】
複数のセンサを備える上記実施形態のうちのいずれかでは、センサは、個別に接続されてもよく、あるいは、他のセンサと直列又は並列で接続されてもよい。複数のセンサの正確な接続は、意図される用途に基づいて決定される。
【0204】
上記実施形態のうちのいずれかでは、ピエゾ抵抗インクの代わりにピエゾ抵抗ペーストが使用され得る。
【0205】
本明細書に記載する感圧シートは、シートの要素のうちのいくつかが1つの物体上にあり、シートの他の特定の要素が別の物体上にあるシステムの一部として使用され得る。したがって、2つの物体は、その上の対応する要素が物理的に接触しているときに、感圧シートを一緒に形成する。例えば、第1の物体は、第1の電気接続領域、第1の電極領域、第2の電気接続領域、第2の電極領域、感圧層からなるグループから選択される第1の複数の要素を備える第1の領域を有してもよい。第2の物体は、同じグループから選択された要素の第2の複数の領域を備える第2の領域を有してもよく、第2の複数の要素は、第1の複数の要素とは異なり、これらは一緒に感圧シートを形成する。この例では、第1の領域が第2の領域に衝撃を与えると、効果的なことに、感圧シートが瞬時に形成され、それを使用して、衝撃力を記録することができる。このシステムは、例えば、製造される物体上で第1の領域を発見する製造設備において使用でき、第2の領域は、製造機械上で発見される。したがって、具体的には、任意の環境において対応する物体の間の衝撃領域を監視することが可能である。
【0206】
シートをモジュラーシステムの一部にする機能により、シートベースのデータソースを提供し、そのようなデータを使用するための複数の選択肢が可能になる。データは、テープ/シートの又は別々のシートの個別の長さから、あるいは、モジュラー式のテープ配列又はシート配列の組み合わせから単一のデータソースとして抽出され得る。また、上記の異なる実施形態の説明したシートとテープとを組み合わせて一緒に接続してもよい。
【0207】
単一のテープ/シート又はテープ/シートのモジュラー式の組み合わせからキャプチャされたデータは、サンプリングレートと力範囲に関して高レベルの特異性で一定の期間にわたってキャプチャされた、抵抗、抵抗変化、力、力警告(オン/オフスイッチ)、場所、時間、日付、期間、及び力プロファイルを含み得る。抵抗測定値は、例として、圧力、歪み、張力、及び/又は重量のデータに変換され得る。使用されるシートに応じて、かつ、必要に応じて、シート単位で、あるいはセンサ又はセンサグループ単位でデータを収集及び/又は記憶することができる。これらのデータ要素は、新しいタイプの派生データを生成するために、単独で又は一緒に使用すること、及び、他のセンサ及び外部データソースと組み合わせて使用することができる。この派生データは、デジタルデータキャプチャ(PCB)の第1の点で直接、あるいは他のデジタルデバイスを使用して、のいずれかによって入手可能にすることができる。サーバ又はクラウドでホストされるデータベース、オープンデータ、サードパーティAPIなどの様々なデータソース、並びに他のタイプのデータ交換プロトコルにアクセスするために、このようなデジタルデバイスを、有線接続を使用して、又は他の形式のデータ通信方法、例えばBLE又はWi-Fiを使用して接続することができる。前述した感圧シートのうちの1つ以上を備えるシステムであって、このシステムは、感圧シートの電気抵抗の変化を示すデータを受信し、感圧シートの電気抵抗の変化に基づいて、物体に加えられる力の値を判定するように構成される、システムが提供され得る。次いで、力のその値は、例えばディスプレイデバイスに出力され得る。
【0208】
これらの構成により、テープ/シートセンサが、機械学習、ニューラルネットワーク、及び関連するAIアルゴリズムによって補完され得る多数のデータ解析出力が可能になり、様々な消費者及び産業適用例をサポートするために重要な力データが提供される。したがって、説明した感圧シートは、ほとんどすべての表面が力/圧力検出に適合することを可能にすることを主な理由にして、既存の技術では従来可能ではなかった方法で、新しいデータポイントを生成し、データを収集することが可能になり、現在はデータ獲得ポイントとは見なされない表面をデータ獲得ポイントにすることが可能になる。
【0209】
上述の感圧シート又はモジュラーシステムのうちのいずれかの様々な機能は、コンピュータプログラム製品によって実装され得る。データをキャプチャしたメモリに常駐するソフトウェアは、このようなコンピュータプログラム製品の一例である。コンピュータプログラム製品は、上述の機能を実行するようにコンピュータ又はプロセッサに指示するように構成されたコンピュータコードを含んでもよい。このような機能を実行するためのコンピュータプログラム及び/又はコードは、コンピュータ又はプロセッサなどの装置に、コンピュータ可読媒体又はコンピュータプログラム製品上に提供してもよい。コンピュータ可読媒体は、一時的であっても非一時的であってもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、電子システム、磁気システム、光学システム、電磁気システム、赤外線システム、又は半導体システム、あるいは、例えばインターネットを介してコードをダウンロードするためのデータ送信用の伝搬媒体であってもよい。代替的には、コンピュータ可読媒体は、半導体又は固体メモリ、磁気テープ、取り外し可能コンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、剛体磁気ディスク、及びCD-ROM、CD-R/W、DVDなどの光学ディスクの形態を取り得る。
【0210】
コンピュータ又は感圧シート/モジュラーシステムなどの装置は、本明細書で論じた様々な機能に従って1つ以上のプロセスを実行するために、このようなコードに従って構成され得る。1つの構成で、装置は、プロセッサ、メモリ、及び、任意選択的にディスプレイを備える。典型的には、これらは、中央バス構造に接続され、ディスプレイはディスプレイアダプタを介して接続される。システムはまた、装置を他の装置又はネットワークに接続するための通信アダプタ及び/又は1つ以上の入力デバイス(マウス、キーボード又はタッチスクリーンなど)を含んでもよい。1つの構成では、データベースはコンピュータシステムのメモリに常駐する。このような装置は、データ処理システムの形態を取ってもよい。このようなデータ処理システムは、分散システムであってもよい。例えば、このようなデータ処理システムは、ネットワークを介して分散されてもよい。
【国際調査報告】