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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-27
(54)【発明の名称】超音波測定ユニット
(51)【国際特許分類】
   G01B 17/02 20060101AFI20220916BHJP
【FI】
G01B17/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022513996
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 EP2020074230
(87)【国際公開番号】W WO2021038106
(87)【国際公開日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】102019123145.0
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】509197276
【氏名又は名称】エムウントハー インプロセス メステクニク ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】522078635
【氏名又は名称】カール ドイチェ プリュフ- ウント メスゲレートバウ ゲーエムベーハー プルス コー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ザイツ マティアス
(72)【発明者】
【氏名】スティーブス ジモン
【テーマコード(参考)】
2F068
【Fターム(参考)】
2F068AA28
2F068BB01
2F068DD07
2F068FF12
2F068JJ12
2F068KK01
2F068KK04
2F068TT01
2F068TT07
(57)【要約】
本発明は、測定器具に取り付ける超音波測定ユニットに関する。測定器具は、機械の移動軸上に配置され得るよう構成されている。超音波測定ユニットが測定器具上に配置されると、超音波測定が超音波測定ユニットを用いて行われ得る。超音波測定ユニットは、管状スリーブと、弾性キャリア要素とを備える。管状スリーブは弾性キャリア要素を囲う。弾性キャリア要素は超音波を伝導する材料から成る。管状スリーブの第1端部では、弾性キャリア要素は管状スリーブの外縁を超えて突出する。管状スリーブ及び弾性キャリア要素は、測定器具のプロービング過程の間に、測定する面と、特に直接的に接触するようになっている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定器具(9、22、36)に装着される超音波測定ユニット(10、23、37)であって、
前記測定器具(9、22、36)は、機械(1)の移動軸(4)上に配置され得るよう構成され、超音波測定ユニット(10、23、37)が測定器具(9、22、36)に配置された状態で、前記超音波測定ユニット(10、23、37)を用いて超音波測定を行うことができ、前記超音波測定ユニット(10、23、37)は、管状スリーブ(27、46)と弾性支持体(26、45)とを備え、前記管状スリーブ(27、46)は前記弾性支持体(26、45)を囲み、前記弾性支持体(26、45)は超音波を伝導する材料から成り、前記弾性支持体(26、45)は前記管状スリーブ(27、46)の第1端部で前記管状スリーブ(27、46)の外縁(31、50)を超えて突出し、前記管状スリーブ(27、46)及び前記弾性支持体(26、45)は、前記測定器具(9、22、36)のサンプリング過程の間に、前記測定する面(34)と、特に、直接的に接触するようになっている、超音波測定ユニット。
【請求項2】
前記管状スリーブ(27、46)はプラスチック材から形成されることを特徴とする、先行する請求項1に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項3】
前記管状スリーブ(27、46)は係合する形態で前記弾性支持体(26、45)を囲むことを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項4】
前記弾性支持体(26、45)は、前記管状スリーブ(27、46)の前記外縁(31、50)と前記支持体(26、45)の外端部(32、52)とが面一状態にされ得るよう、前記管状スリーブ(27、46)の内部(53)の方向への外部圧力により、前記内部(53)へと変形可能に、及び/または、変位可能に構成されるようにして設けられ、そして構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項5】
中間空間(54)は、前記管状スリーブ(27、46)と前記弾性支持体(26、45)との間の前記管状スリーブ(27、46)の前記外縁(31、50)の領域に設けられることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項6】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)は、前記測定器具(9、22、36)に交換可能に、または、取換可能に配置できるように構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項7】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波発生要素(47)を、前記管状スリーブ(27、46)の前記内部(53)に形成することを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項8】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波検出要素(47)を、前記管状スリーブ(27、46)の前記内部(53)に形成することを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)。
【請求項9】
先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の超音波測定ユニット(10、23、37)を有する測定器具(9、22、36)であって、
前記測定器具(9、22、36)は、触覚センサ部(39、40)と、前記測定器具(9、22、36)、特に、前記超音波測定ユニット(10、23、37)との間のサンプリングイベントと、前記触覚センサ部(39、40)によって検出可能な測定する面とを有することを特徴とする、測定器具。
【請求項10】
前記測定器具(9、22、36)は、特に、前記測定器具(9、22、36)に対する前記超音波測定ユニット(10、23、37)の1回の相対移動が前記サンプリングイベントをトリガするように、構成されることを特徴とする、先行する請求項8に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項11】
前記測定器具(9、22、36)は、サンプリングイベントの前記検出によって前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波測定を開始するよう構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項12】
前記触覚センサ部は光電バリアを有することを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項13】
先行する請求項8から11のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)と、前記測定器具(9、22、36)を制御するための送受信部とを備える測定装置(8、21、33)であって、
測定機上、及び/または、加工機上に配置できるように構成される測定装置。
【請求項14】
前記測定器具(9、22、36)は、前記加工機、及び/または、前記測定機に前記測定器具を接続するため、インターフェース(12)を有し、該測定器具(9、22、36)は、前記加工機の指令部(5)、及び/または、前記測定機の指令部(5)に、超音波測定値を送信するよう構成されることを特徴とする、先行する請求項12に記載の測定装置(8、21、33)。
【請求項15】
機械(1)、特に、加工機または測定機であって、
先行する請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)、及び/または、請求項12または請求項13のいずれか1項に記載の測定装置(8、21、33)を有する機械、特に、加工機または測定機。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[先行技術]
超音波測定ヘッドを有する測定装置が知られている。
公知の測定装置は、超音波測定ヘッドを搭載したロボットアームを備える。超音波測定ヘッドは、ロボットアームを用いて定められた位置への移動が可能で、その定められた位置にて超音波測定ヘッドを用いて測定を行う。
【0002】
公知の測定装置の難点は、測定する位置を最初に定める必要があるということである。つまり、超音波測定が行えるようにロボットアームが超音波測定ヘッドを測定する位置へと移動させることができるよう、測定するワークピースを最初に更なる測定手段で測定する必要があることである。そのため、測定装置での測定は、比較的時間がかかる一方、超音波測定ヘッドは測定する面から離れすぎたり、近づきすぎたりし得るため、信頼性に欠け、比較的コストもかかる。
[本発明の目的と利点]
本発明の目的は、改良された超音波測定ユニットを提供すること、特に、とりわけ自動超音波測定を比較的迅速に、信頼性をもって、及び/または、正確に実行することを可能にする、改良された超音波測定ユニットを提供することである。
【0003】
この目的は、請求項1及び請求項9の特徴により、達成される。
本発明の有利で好都合な改良が、従属項にて言及されている。
本発明は、測定器具に装着される超音波測定ユニットに基づく。
【0004】
本発明の核心は、測定器具は機械の移動軸上に配置されるよう構成され、超音波測定ユニットが測定器具に配置された状態で、超音波測定ユニットを用いて超音波測定を行うことができ、超音波測定ユニットは管状スリーブと弾性支持体とを備え、管状スリーブは弾性支持体を囲み、弾性支持体は超音波を伝導する材料から成り、弾性支持体は管状スリーブの第1端部で管状スリーブの外縁を超えて突出し、管状スリーブ及び弾性支持体は、測定器具のサンプリング過程の間に、測定する面と、特に直接的に接触するようになっていることである。このようにして、比較的正確な繰り返し精度で超音波測定が行われ得る。
【0005】
測定器具は、例えば、測定サンプラ、分離測定装置、及び/または、距離測定器の形状にて構成される。測定器具は、例えば、測定サンプラとして構成され、例えば、タッチプローブ測定サンプラとして構成される。また、測定器具を光学的に動作する測定器具として構成することも考えられる。
【0006】
機械は、加工機として、または、測定機として構成されることが都合がよい。機械は、例えば、CNCプロセッシングセンターとして設けられる。例えば、加工機は旋盤(a turning center)、及び/または、フライス盤(a milling center)として構成される。加工機は、互いに対して移動可能な複数の機械車軸を備えることが都合がよい。例えば、加工機は、3軸加工機として、または、5軸加工機として構成される。例えば、測定機は三次元測定機として構成される。
【0007】
弾性支持体は、エラストマとして構成されることが都合がよい。弾性支持体は、超音波カップリング手段であることが好ましい。例えば、弾性支持体は、公知のエラストマである「Aqualene」、または、カナダの「Innovation Polymers」の、公知のエラストマ「ACE」から成る。弾性支持体は、いわゆる超音波スタンドオフ、超音波測定ユニットのリターデーションパスまたは遅延線を形成することが好ましい。管状スリーブは、弾性支持体とは異なる材質から形成されると都合がよい。
【0008】
特に、弾性支持体を使用することにより、超音波測定ユニット、特に、測定器具は、測定対象の測定する面と超音波測定ユニット、特に、弾性支持体、との間の超音波測定のための音響結合剤を必要とせずに構成される。提案されている超音波測定ユニットは、例えば、超音波結合ゲルを全く必要としない。測定する面は、測定中、弾性支持体、及び/または、管状スリーブと即座に直接接触すると都合がよい。例えば、測定する面は、測定中、弾性支持体、及び/または、管状スリーブにより即座に直接接触される。
【0009】
管状スリーブは、中空円筒の形状にて構成されると都合がよい。例えば、管状スリーブは、中空円筒である。中空円筒状の管状スリーブの外端側面が外縁を形成すると都合がよい。例えば、外縁は、環状に構成される。
【0010】
さらに、管状スリーブをプラスチック材から形成することが提案されている。例えば、管状スリーブは、硬質プラスチックから形成される。このようにして、超音波の反射の妨害が回避される。管状スリーブは、超音波減衰材から形成されると都合がよい。例えば、管状スリーブは、超音波域での音波を比較的強く減衰する材料から形成される。
【0011】
さらに、管状スリーブにより、係合する形態で弾性支持体を囲むことが提案されている。管状スリーブにより、少なくとも部分的に、係合する形態で弾性支持体を囲むことが考えられる。このようにして、管状スリーブの弾性支持体との、特に、着脱不可な接続が生じ得る。
【0012】
管状スリーブは一体型であると都合がよい。また、管状スリーブを複数部品とすることも考えられる。
例えば、管状スリーブは、管状スリーブを超音波測定ユニットの残りの部分に取り付けるための取付手段を備える。管状スリーブを超音波測定ユニットの残りの部分に取り付けるための取付手段は、ねじ式手段、例えば、ねじ山であると都合がよい。取付手段を、クイックリリース式締結システムとして、例えば、バヨネットファスナの形で構成することも考えられる。管状スリーブを、超音波測定ユニットの残りの部分に、例えば接着接合またははんだ付けにより、着脱不可に接続することも考えられる。例えば、管状スリーブは、超音波測定ユニットの残りの部分に、スリーブの接続縁部で接続される。スリーブの接続縁部は、スリーブの外縁に対向し、離間していると都合がよい。例えば、外縁とスリーブの接続縁部は、それぞれ中空円筒状に構成されたスリーブの端部側面を形成する。
【0013】
例えば、測定器具は、超音波測定ユニットの残りの部分を取り付けるため、特に、管状スリーブを測定器具に取り付けるための係合要素を備える。例えば、超音波測定ユニットの残りの部分または管状スリーブは、超音波測定ユニットの残りの部分を測定器具に取り付けるための係合部材を備える。例えば、係合部材は、管状スリーブの取付手段の一部である。係合部材と係合要素とは、互いに適合していると都合がよい。係合部材及び係合要素は、ねじ式手段、例えば、ねじ山であると都合がよい。係合部材及び係合要素を、クイックリリース式締結システムとして、例えば、バヨネットファスナの形で構成することも考えられる。例えば、超音波測定ユニットの残りの部分のハウジングは、金属、例えば、ステンレス鋼から形成される。
【0014】
管状スリーブと弾性支持体とは、互いに接着接合されることが好ましい。例えば、管状スリーブと弾性支持体とは、特に着脱不可に、互いに接続される。弾性支持体は、超音波測定ユニットの残りの部分に、例えば接着接合により、着脱不可に接続されることが好ましい。
【0015】
同様に、弾性支持体は、管状スリーブの外縁と支持体の外端部とが面一状態にされ得るよう、管状スリーブの内部の方向への外部圧力により、内部へと変形可能、及び/または、変位可能に構成されるようにして設けられ、そして構成されると都合がよいことがわかっている。このようにして、弾性支持体の変形、ひいては、特に、弾性支持体への最大力が事前に判断できる。
【0016】
弾性支持体は、例えば、管状スリーブの内部に延びる。例えば、弾性支持体は、筒状に構成される。例えば、弾性支持体は、筒、特に、円筒である。
中間空間は、管状スリーブと弾性支持体との間の管状スリーブの外縁の領域に設けられるとさらに都合がよい。中間空間は、例えば、中空円筒の形状にて構成される。例えば、管状スリーブと弾性支持体とは、管状スリーブの外縁の領域において、中空円筒の肉厚により互いに離間している。例えば、管状スリーブと弾性支持体とは、少なくとも二方、特に三方で、中間空間、特に中空円筒の形状の中間空間を囲む。弾性支持体は、管状スリーブの内部の方向への外部圧力により、管状スリーブの内部へと変形可能であると都合がよい。例えば、弾性支持体は、管状スリーブの内部の方向への外部圧力により、管状スリーブの内部への、特に、中間空間への中間空間の方向に、変形可能、圧縮可能、及び/または、変位可能に構成される。このようにして、管状スリーブの外縁と弾性支持体の外端部とが、面一状態にされ得る。
【0017】
弾性支持体、特に、管状スリーブの外縁を超えて突出する弾性支持体のサブ領域は、特に、外部圧力により、しっかりと中間空間へと変形可能または変位可能であると都合がよい。弾性支持体は、変形した状態で、中間空間を完全に満たすことが好ましい。このようにして、測定する面における超音波測定ユニットの静止及び支持の制御が確実になる。測定する面のサンプリング中に弾性支持体に働く最大力は、このようにして定義できると都合がよい。外部圧力は、測定する面のサンプリング中に弾性支持体に働くサンプリング力であると都合がよい。
【0018】
弾性支持体は、測定する面のサンプリング過程の間に、管状スリーブの外縁が、特に、測定する面に直に支持されるようにして、管状スリーブに設けられることが好ましい。例えば、管状スリーブの縁部は、測定する面に支持する支持面を備える。弾性支持体は、弾性支持体が測定する面でのサンプリング過程により変形し、管状スリーブの外縁が、特に、測定する面に直に支持されるようにして、管状スリーブに設けられると都合がよい。例えば、弾性支持体は、測定する面でのサンプリング過程により、弾性支持体と管状スリーブの外縁の両方が、特に、測定する面に直に支持されるようにして、管状スリーブに設けられる。
【0019】
弾性支持体は、2mmから50mmの間、4mmから30mmの間、または、6mmから12mmの間の直径であると都合がよい。特に、弾性支持体は、例えば、2mm、3mm、5mm、7mm、10mm、14mm、15mm、16mm、20mm、25mm、35mm、40mm、45mm、または、特に、8mmの直径である。弾性支持体は、例えば、2mmから40mmの間の長さである。例えば、支持体は、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、または12mmの長さである。
【0020】
弾性支持体は、超音波測定の間、弾性支持体の超音波スタンドオフの長さより長くあるように構成されると都合がよい。弾性支持体は、超音波測定の間、変形した状態、例えば、圧縮された状態にあることが好ましい。変形した状態または圧縮された状態は、弾性支持体の中間状態であると都合がよい。例えば、弾性支持体は、中間状態から基本状態へと再び元通りに変形するよう構成される。
【0021】
超音波スタンドオフは、管状スリーブの外縁、特に、外縁の支持面から、超音波発生要素の接触面へと延びると都合がよい。弾性支持体の超音波スタンドオフの長さは、2mmから40mmの間であると都合がよい。例えば、超音波スタンドオフは、11.7mmである。超音波スタンドオフの長さ、ひいては弾性支持体の長さも、測定する層の厚さまたは材料の厚さに依存すると都合がよい。
【0022】
弾性支持体の基本状態において、弾性支持体の外端側面は、管状スリーブの外縁から離間し、特に、0mmより大きい5mmまでの範囲で管状スリーブの支持面から離間している。弾性支持体の外端側面は、基本状態において、0mmより大きい3mmまでの範囲、または0mmより大きい1.5mmまでの範囲で外縁から離間していると都合がよい。例えば、弾性支持体の端部側面は、0.05mm、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、特に、1mmだけ、外縁から離間している。管状スリーブの外縁、特に、管状スリーブの外縁の支持面から、弾性支持体の外端側面までの離間は、特に、管状スリーブの縦方向の大きさにおいて考慮されるものである。例えば、この離間は、弾性支持体の対称軸の方向、及び/または、管状スリーブの対称軸の方向において考慮されるものである。しかし、この距離を0mmとし、弾性支持体の外端側面を、特に、管状スリーブの外縁、例えば、外縁の支持面と少なくとも略面一とすることも考えられる。
【0023】
弾性支持体の基本状態は、弾性支持体の外端側面が、特に、特に外力によって作用されていない状態であると都合がよい。弾性支持体の外端側面は、端面であることが好ましく、その端面を用いて測定する面は弾性支持体により接触され得る。弾性支持体の外端側面は、例えば、円盤の形状である。弾性支持体の外端側面は、円筒として構成された弾性支持体の円筒の端部側面を形成すると都合がよい。
【0024】
また、超音波測定ユニットを、測定器具において、交換可能に、または、取換可能に配置できるように構成すると都合がよいことがわかっている。このようにして、測定器具は、例えば、測定する層の厚さまたは材料の厚さに適合可能である。例えば、特に、超音波スタンドオフの長さ、リターデーションパスの長さ、または、遅延線の長さのみによって異なる様々な超音波測定ユニットがある。様々な超音波測定ユニットは、特に、弾性支持体の長さによって異なると都合がよい。
【0025】
さらに、超音波測定ユニットの超音波発生要素を、管状スリーブの内部に形成することが提案されている。例えば、超音波発生要素は、管状スリーブの接続縁部の辺りの領域に設けられる。超音波測定ユニットは、超音波発生要素を備えることが好ましい。超音波発生要素は、ピエゾ素子を含むことが都合がよい。超音波発生要素は、超音波域において音波を生成することが好ましい。音波は、超音波周波数の範囲において、縦波であると都合がよい。
【0026】
超音波測定ユニットの超音波検出要素を、管状スリーブの内部に形成することも都合がよい。
超音波発生要素は、トランシーバであると都合がよい。例えば、トランシーバは、音波を発する、または生成すること、及び、音波を受信する、または検出すること、の両方を行うよう構成される。超音波発生要素の音発生周波数は、約500Hzの範囲であると都合がよい。例えば、超音波発生要素の音発生周波数は、500Hzである。例えば、超音波検出要素及び超音波発生要素は、一体型である。
【0027】
超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素は、弾性支持体に直に接続されることが好ましい。例えば、超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素は、弾性支持体に接着接合される。超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素は、弾性支持体の外端側面に対向し、そして離間する弾性支持体の内側端部側面に設けられると都合がよい。弾性支持体の内側端部側面は、管状スリーブの接続縁部と面一、特に、少なくとも略面一であると都合がよい。例えば、弾性支持体は、超音波発生要素を用いて超音波測定ユニットの残りの部分に、特に、着脱不可に、例えば、接着接合される。
【0028】
超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素は、ディスク形状、例えば、円盤として構成されることが好ましい。弾性支持体の寸法は、超音波発生要素の寸法、及び/または、超音波検出要素の寸法に適合することが好ましい。弾性支持体の直径は、ディスク状の超音波発生要素の直径、及び/または、ディスク状の超音波検出要素の直径の1倍から3倍に相当すると都合がよい。例えば、弾性支持体の直径と、ディスク状の超音波発生要素の直径、及び/または、ディスク状の超音波検出要素の直径の比率は、1:1から3:1である。
【0029】
また、超音波測定ユニットは、測定器具の接触要素の電気接触のための接触部材を有すると都合がよいことがわかっている。例えば、接触部材及び接触要素は補足的なものである。例えば、接触部材及び接触要素は、プラグコネクタとして構成される。プラグコネクタは、例えば、Lemoプラグコネクタである。接触部材は、超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素に電気的に導通接続されると都合がよい。一方では、超音波測定ユニットはこのようにして交換可能に構成され、他方では、超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素は、このようにして測定器具の制御部に接続可能である。
【0030】
超音波測定ユニットを制御する制御部は、測定器具上に形成されると都合がよい。制御部は、超音波発生要素、及び/または、超音波検出要素を駆動及び調整するように構成されると都合がよい。例えば、制御部は、生成され、受信された超音波信号に基づき、測定対象の材料の厚さまたは層の厚さを判断するべく、計算知能を備える。
【0031】
本発明のある有利な実施形態は、上述した変形例のうち1つによる超音波測定ユニットを有する測定器具であり、該測定器具は、特に、触覚センサ部と、測定器具、特に、超音波測定ユニットとの間のサンプリングイベントと、センサ部によって検出可能な測定する面と、を有する。このようにして、超音波測定ユニットで超音波測定が実施され得る、測定器具のサンプリング状態を判断することが可能となる。
【0032】
例えば、センサ部は、光学的に、容量的に、及び/または、誘導的に動作するセンサ、例えば、スイッチングセンサを備える。例えば、センサ部は、経路センサ、及び/または、力センサを備える。センサ部は、スイッチとして、またはサンプラとして構成されると都合がよい。センサ部は、測定器具の基準面と測定する面との離間を検出、または確認し、そして、定義された離間値を下回った後、トリガ信号を発することが考えられ、それによりサンプリングイベントを検出する。
【0033】
さらに、測定器具は、特に、測定器具に対する超音波測定ユニットの1回の相対移動が、サンプリングイベントをトリガする(trigger)ように構成されると都合がよい。
超音波測定ユニット、特に、管状スリーブは、測定器具に移動可能に取り付けられるようにして配置されると都合がよい。特に、管状スリーブは、直線的に移動可能である。測定器具は、例えば、バネの形状にて構成された復元要素を備えると都合がよい。例えば、超音波測定ユニットは、復元要素によって測定装置に移動可能なように取り付けられる。測定器具は、特に、測定器具に対する管状スリーブの1回の相対移動が、サンプリングイベントをトリガするように構成されると都合がよい。測定器具は、測定する面のサンプリング過程の間に、最初に弾性支持体が、特に、測定する面と直に接触し、測定する面の対向圧のためにサンプリング過程により変形するように設けられると都合がよく、その結果、サンプリング過程のさらなる過程の間に、管状スリーブの外縁が、特に、測定する面と直に接触し、そして、サンプリング過程のさらなる過程の間に、管状スリーブが、測定器具に対する復元要素の力に逆らう測定器具の方向へと、弾性支持体とともに移動する。例えば、測定器具は、スイッチングまたはサンプリング信号が、測定器具の方向への管状スリーブの相対移動によりセンサ部によってトリガされ得るように構成される。
【0034】
センサ部は、光電バリアを有するとさらに都合がよい。光電バリアは、発光部材と、光検出部材と、電子制御モジュールとを備えると都合がよい。発光部材は、例えば、ダイオードとして構成される。光検出手段は、例えば、フォトダイオードとして構成される。例えば、測定器具のスイッチング素子は、サンプリング過程及び測定器具の方向への管状スリーブの相対移動により光電バリアの方向へと移動し、その結果、サンプリングイベントの信号を送るトリガ信号がトリガされる。
【0035】
ある有利な実施形態では、測定器具は、サンプリングイベントの検出のために超音波測定ユニットの超音波測定を開始するよう構成される。測定器具は、サンプリングイベントの検出のためにトリガ信号を生成すると都合がよい。例えば、測定器具は、測定器具が配置され得る機械へとトリガ信号を転送するよう構成され、その結果、機械の軸移動、ひいては測定器具の移動が停止され得る。
【0036】
例えば、測定器具は、サンプリングイベントの後、時系列的に、例えば、所定の時間間隔で超音波測定ユニットの超音波測定を開始するよう構成される。このようにして、測定器具の位置決定の機能として材料の幅または材料の厚さの判断を行うことが可能となり、その結果、材料の幅を測定対象上の測定位置と関連付けられる。
【0037】
測定器具に配置された超音波測定ユニットにより、超音波測定ユニットが、特に、測定対象と直に接触する時に、測定対象の超音波測定が正確に行われ得ると都合がよい。
【0038】
本発明の有利な実施形態は、上述した実施形態のうち1つによる測定器具と、その測定器具を制御するための送受信部とを備えた測定装置であって、該測定器具は、機械上に配置できるように構成されている。
【0039】
送受信部は、例えば、受信機である。例えば、送受信部と測定器具とは、無線通信チャネルを介して通信する。例えば、送受信部と測定器具とは、光信号を用いて、及び/または、無線信号を用いて通信する。光信号は、例えば、赤外線信号である。無線信号は、例えば、Bluetooth信号である。さらに、送受信部と測定器具とは、無線リンクを用いて互いに通信することが提案されている。送受信部と測定器具とは、WLANインターフェース、Bluetoothインターフェース、及び/または、携帯電話インターフェースを用いて通信することが好ましい。携帯電話インターフェースは、例えば、LTEインターフェースである。
【0040】
測定装置のある好適な実施形態において、測定器具は、機械、特に、加工機、及び/または、測定機に測定器具を接続するため、インターフェースを有し、該測定器具は、超音波測定値を機械の指令部、特に、加工機の指令部、及び/または、測定機の指令部に、特に、インターフェースを用いて送信するよう構成される。
【0041】
送受信部は、機械に接続可能に構成されると都合がよい。例えば、送受信部は、インターフェースを備える。
インターフェースは、シリアルインターフェースとして構成されると都合がよい。送受信部と加工機、及び/または、測定機との間の通信は、同期シリアルプロトコルに基づくことが都合がよい。インターフェースを標準インターフェースとして、例えば、標準データバスとして構成することも考えられる。例えば、インターフェースは、Profinetインターフェース、EnDatインターフェース、またはSPI(Serial Peripheral Interface)である。また、インターフェースを有線のインターフェースとすると都合がよいことがわかっている。このようにして、比較的安全な伝送路がつくられる。同様に、インターフェースは、指令部の電力供給のための信号線、及び、測定信号送信のための信号線を有すると都合がよいことがわかっている。
【0042】
さらに、インターフェースは、加工機、及び/または、測定機とのシリアルデータ通信のための信号線を有すると都合がよい。インターフェースは、例えば、シリアル、及び/または、パラレルインターフェースとして構成される。インターフェースは、USBインターフェースの形であると都合がよい。
【0043】
本発明のさらなる有利な構成は、上述した実施形態のうち1つによる測定器具、及び/または、上述した実施形態のうち1つによる測定装置を有する機械、特に、加工機または測定機である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
例示的な実施形態は、さらなる詳細及び利点を明示しつつ、添付の概略図を用いてより詳細に説明される。
図1】測定装置を有する機械の略図を示す。
図2】測定装置のさらなる構成変形例における略図を示す。
図3】測定する面のサンプリングの前の、基本状態における測定装置のさらなる構成変形例の概略断面図を示す。
図4】測定する面のサンプリング中の、中間状態における図3による測定装置の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、概略的に表された筐体2と、機械テーブル3と、移動軸4と、指令部5とを有する機械1を示す。機械1は、例えば、指令部5上に設けられる記憶モジュール6などを備える。測定対象7は、例として機械テーブル3上に配置される。
【0046】
測定装置8は、機械1上に配置されると都合がよい。測定装置8は、測定器具9と超音波測定ユニット10とを備える。測定装置8は、さらに、送受信部11を有してもよい。送受信部11は、例えば、指令モジュール14を備えた制御部13を有する。測定システム8は、さらに記憶部15とクロック16とを備えてもよい。図1による実施変形例では、測定器具8は、信号線18を用いて、例として、インターフェース12、17を介し、送受信部11へと接続される。信号線18は、例えば、無線の信号線である。信号線18は、例えば、無線リンクまたは無線チャネルとして構成される。また、信号線18を光リンクとして、例えば、光回線チャネルとして構成することも考えられる。さらに、送受信部11は、インターフェース19を用いて機械1へと、特に、機械1の指令部5へとさらなる信号線20を介して接続される。さらに、インターフェース19を、標準インターフェースとして、例えば、USBインターフェースまたはネットワークインターフェースとして構成することが考えられる。
【0047】
図2は、測定装置21のさらなる変形例を示す。測定装置21は、測定器具22と、超音波測定ユニット23とを備える。測定器具22は、機械の移動軸(図示せず)へと、特に、機械のツールホルダへと測定器具22を接続するための係合手段24を備えると都合がよい。さらに、測定器具22上には、例としてめねじとして構成される、超音波測定ユニット23を配置するための係合要素25が設けられる。
【0048】
超音波測定ユニット23は、弾性支持体26と管状スリーブ27とを備える。係合部材29は、超音波測定ユニット23を測定器具22へと接続するため、管状スリーブ27の第1端部28上に形成される。係合部材29は、超音波測定ユニット23を測定器具22上に配置するため、例えば、おねじとして構成される。さらに、電気接点30は、超音波測定ユニット23を測定器具22に電気的に導通接続するため、第1端部28上に形成されると都合がよい。
【0049】
弾性支持体26は、管状スリーブ27の外縁31を超えて突出すると都合がよい。弾性支持体26の外端側面32は、外縁31から離間aを置いて離間していると都合がよい。離間aは、弾性支持体26の対称軸または回転軸Sに沿って目視可能である。図2において、外縁31から外端側面32までの離間aは、よりよい理解のため、測定装置21の残りの部分に対し、誇張して表されている。
【0050】
弾性支持体26は、筒状に構成されると都合がよい。このようにして、比較的簡単に製造される。
図3及び図4は、測定装置33のさらなる変形例を表す。図3は、測定対象35の表面34のサンプリングの前の測定装置33を示し、図4は、測定対象35の表面34のサンプリング中の測定装置を表す。
【0051】
測定装置33は、測定器具36と、超音波測定ユニット37とを備える。
測定器具36は、測定器具36を機械のツールホルダ上に取り付けるための係合手段38を備える。測定器具36は、さらに、スイッチ39の形状にて構成されたセンサ部と、スイッチング素子40と、係合要素41と、制御部42と、プラグ43の形状にて構成された電気的接続手段と、そして、バネ部材44の形状にて構成された復元要素を備える。
【0052】
超音波測定ユニット37は、弾性支持体45と、管状スリーブ46と、ピエゾ47の形状にて構成された超音波発生要素と、そして、係合部材49を備えたハウジング48を備える。
【0053】
スリーブ46は、サンプリング面51を備えた外縁50を有する。弾性支持体45は端部側面52を有し、該端部側面52は、スリーブ46の内部53から、スリーブ46の外縁50を超えて、離間aだけ突出している。
【0054】
中間空間54は、サンプリング過程の間に、弾性支持体45がスリーブ46の内部53へと、例えば、中間空間54へと変形可能であるよう、スリーブ46と弾性支持体45との間に設けられると都合がよい(図4参照)。
【0055】
超音波測定ユニット37が測定器具36に配置された状態において、超音波測定ユニット37は、プラグ43を介し、電気接点55を用いて測定器具36に電気的に導通接続される。弾性支持体45及びピエゾ47は、ハウジング48に着脱不可に接続され、例えば、接着接合されると都合がよい。
【0056】
測定装置33の基本状態において、バネ部材44は弛緩状態にあり、そして長さb1を有する。超音波測定ユニット37、特に、外縁50及び端部側面52は、測定装置33の基本状態において、測定器具36の支持面56から最大限遠方に離間している。
【0057】
測定対象35の層の厚さまたは材料の厚さdを測定するため、弾性支持体45が端部側面52で測定対象35の表面34に直に支持されるように、測定装置33は測定対象35の表面34へと移動し、この場合、サンプリング力によりスリーブ46の内部53へと変形する(図4参照)。このようにして、外縁50は、直にサンプリング面51で測定対象35の表面34に支持される。この状態において、測定対象35の表面状態によっては、端部側面52とサンプリング面51は面一であると都合がよい。この状態における離間aは、0であると都合がよい。
【0058】
測定対象35の方向への測定装置33のさらなる移動により、スリーブ46、ひいてはハウジング48及び弾性支持体45は、測定器具36に対し測定器具36の方向へ移動する。この移動により、バネ部材44には張力がかかっており、スイッチング素子40がスイッチ39と、例えば、後者のスイッチと相互作用するまで、スイッチング素子40はスイッチ39の方向へと移動し、それによりトリガ信号がトリガされる。測定装置33のこの状態において、バネ部材44は応力のかかった状態にあり、長さb1より短い長さb2を有する。測定器具36、特に、制御部42は、さらに、測定対象35の方向への測定装置33の移動が停止し、例えば、測定対象35に関するサンプリング座標が測定装置33により確認されるよう、測定装置33が配置される機械にトリガ信号を送信するよう構成されると都合がよい。さらに、測定装置33は、測定対象35の層の厚さまたは材料の厚さdを判断するため、その後に超音波測定を実施するよう構成される。超音波測定の後、測定装置33は、機械1により測定対象35から離れるように移動し、バネ部材44、そして弾性支持体45は、緩んで図3による基本状態へと戻る。
【符号の説明】
【0059】
1…機械、2…筐体、3…機械テーブル、4…移動軸、5…指令部、6…記憶モジュール、7…測定対象、8…測定装置、9…測定器具、10…超音波測定ユニット、11…送受信部、12…インターフェース、13…制御部、14…指令モジュール、15…記憶部、16…時計、17…インターフェース、18…信号線、19…インターフェース、20…信号線、21…測定装置、22…測定器具、23…超音波測定ユニット、24…係合手段、25…係合要素、26…支持体、27…スリーブ、28…端部、29…係合部材、30…接点、31…縁部、32…端部側面、33…測定装置、34…表面、35…測定対象、36…測定器具、37…超音波測定ユニット、38…係合手段、39…スイッチ、40…スイッチング素子、41…係合要素、42…制御部、43…プラグ、44…バネ部材、45…支持体、46…スリーブ、47…ピエゾ、48…ハウジング、49…係合部材、50…縁部、51…サンプリング面、52…端部側面、53…内部、54…中間空間、55…接点、56…支持面
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波測定ユニット(10、23、37)を有する測定器具(9、22、36)であって、
前記測定器具(9、22、36)は、機械(1)の移動軸(4)上に配置され得るよう構成され、前記超音波測定ユニット(10、23、37)が前記測定器具(9、22、36)に配置された状態で、前記超音波測定ユニット(10、23、37)を用いて超音波測定を行うことができ、前記超音波測定ユニット(10、23、37)は、管状スリーブ(27、46)と弾性支持体(26、45)とを備え、前記管状スリーブ(27、46)は前記弾性支持体(26、45)を囲み、前記弾性支持体(26、45)は超音波を伝導する材料から成り、前記弾性支持体(26、45)は前記管状スリーブ(27、46)の第1端部で前記管状スリーブ(27、46)の外縁(31、50)を超えて突出し、前記管状スリーブ(27、46)及び前記弾性支持体(26、45)は、前記測定器具(9、22、36)のサンプリング過程の間に、前記測定する面(34)と、直接的に接触するようになっており、前記測定器具(9、22、36)は触覚センサ部(39、40)を有し、前記測定器具(9、22、36)と測定する面との間のサンプリングイベントは、前記触覚センサ部(39、40)を用いて検出可能であり、前記管状スリーブ(27、46)は前記測定器具(9、22、36)に移動可能に取り付けられるようにして配置され、前記管状スリーブ(27、46)の前記測定器具(9、22、36)に対する相対移動は、前記サンプリングイベントをトリガする、測定器具。
【請求項2】
前記測定器具(9、22、36)は、サンプリングイベントの検出によってトリガ信号を生成し、該測定器具(9、22、36)は、前記機械(1)上に配置された状態において、前記機械(1)へと前記トリガ信号を転送するよう構成され、その結果、前記機械(1)の軸移動、ひいては前記測定器具(9、22、36)の移動が停止され得ることを特徴とする、先行する請求項1に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項3】
前記管状スリーブ(27、46)は、プラスチック材から形成されることを特徴とする、先行する請求項のうち1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項4】
前記管状スリーブ(27、46)は、係合する形態で前記弾性支持体(26、45)を囲むことを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項5】
前記弾性支持体(26、45)は、前記管状スリーブ(27、46)の前記外縁(31、50)と前記支持体(26、45)の外端部(32、52)とが面一状態にされ得るよう、前記管状スリーブ(27、46)の内部(53)の方向への外部圧力により、前記内部(53)へと変形可能に、及び/または、変位可能に構成されるように設けられ、そして構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項6】
中間空間(54)は、前記管状スリーブ(27、46)と前記弾性支持体(26、45)との間の前記管状スリーブ(27、46)の前記外縁(31、50)の領域に設けられることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項7】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)は、前記測定器具(9、22、36)に交換可能に、または、取換可能に配置できるように構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項8】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波発生要素(47)を、前記管状スリーブ(27、46)の前記内部(53)に形成することを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項9】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波検出要素(47)を、前記管状スリーブ(27、46)の前記内部(53)に形成することを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項10】
前記測定器具(9、22、36)は、特に、前記超音波測定ユニット(10、23、37)の前記測定器具(9、22、36)に対する1回の相対移動が前記サンプリングイベントをトリガするように、構成されることを特徴とする、先行する請求項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項11】
前記測定器具(9、22、36)は、サンプリングイベントの前記検出によって前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波測定を開始するよう構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項12】
前記触覚センサ部は光電バリアを有することを特徴とする、先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項13】
先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)と、前記測定器具(9、22、36)を制御するための送受信部とを備える測定装置(8、21、33)であって、
測定機上、及び/または、加工機上に配置できるように構成される測定装置。
【請求項14】
前記測定器具(9、22、36)は、前記加工機、及び/または、前記測定機に前記測定器具を接続するため、インターフェース(12)を有し、該測定器具(9、22、36)は、前記加工機の指令部(5)、及び/または、前記測定機の指令部(5)に、超音波測定値を送信するよう構成されることを特徴とする、先行する請求項13に記載の測定装置(8、21、33)。
【請求項15】
機械(1)、特に、加工機または測定機であって、
先行する請求項のうちのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)、及び/または、請求項13または14のいずれか1項に記載の測定装置(8、21、33)を有する機械、特に、加工機または測定機。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波測定ユニット(10、23、37)を有する測定器具(9、22、36)であって、
前記測定器具(9、22、36)は、機械(1)の移動軸(4)上に配置され得るよう構成され、前記超音波測定ユニット(10、23、37)が前記測定器具(9、22、36)に配置された状態で、前記超音波測定ユニット(10、23、37)を用いて超音波測定を行うことができ、前記超音波測定ユニット(10、23、37)は、管状スリーブ(27、46)と弾性支持体(26、45)とを備え、前記管状スリーブ(27、46)は前記弾性支持体(26、45)を囲み、前記弾性支持体(26、45)は超音波を伝導する材料から成り、前記弾性支持体(26、45)は前記管状スリーブ(27、46)の第1端部で前記管状スリーブ(27、46)の外縁(31、50)を超えて突出し、前記管状スリーブ(27、46)及び前記弾性支持体(26、45)は、前記測定器具(9、22、36)のサンプリング過程の間に、測定する面(34)と、直接的に接触するようになっており、前記測定器具(9、22、36)は触覚センサ部(39、40)を有し、前記測定器具(9、22、36)と前記測定する面との間のサンプリングイベントは、前記触覚センサ部(39、40)を用いて検出可能であり、前記管状スリーブ(27、46)は前記測定器具(9、22、36)に移動可能に取り付けられるようにして配置され、前記管状スリーブ(27、46)の前記測定器具(9、22、36)に対する相対移動は、前記サンプリングイベントをトリガする、測定器具。
【請求項2】
前記測定器具(9、22、36)は、サンプリングイベントの検出によってトリガ信号を生成し、該測定器具(9、22、36)は、前記機械(1)上に配置された状態において、前記機械(1)へと前記トリガ信号を転送するよう構成され、その結果、前記機械(1)の軸移動、ひいては前記測定器具(9、22、36)の移動が停止され得ることを特徴とする、請求項1に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項3】
前記管状スリーブ(27、46)は、プラスチック材から形成されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項4】
前記管状スリーブ(27、46)は、係合する形態で前記弾性支持体(26、45)を囲むことを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項5】
前記弾性支持体(26、45)は、前記管状スリーブ(27、46)の前記外縁(31、50)と前記弾性支持体(26、45)の外端部(32、52)とが面一状態にされ得るよう、前記管状スリーブ(27、46)の内部(53)の方向への外部圧力により、前記内部(53)へと変形可能に、及び/または、変位可能に構成されるように設けられ、そして構成されることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項6】
中間空間(54)は、前記管状スリーブ(27、46)と前記弾性支持体(26、45)との間の前記管状スリーブ(27、46)の前記外縁(31、50)の領域に設けられることを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項7】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)は、前記測定器具(9、22、36)に交換可能に、または、取換可能に配置できるように構成されることを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項8】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波発生要素(47)を、前記管状スリーブ(27、46)の内部(53)に形成することを特徴とする、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項9】
前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波検出要素(47)を、前記管状スリーブ(27、46)の内部(53)に形成することを特徴とする、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項10】
前記測定器具(9、22、36)は、前記超音波測定ユニット(10、23、37)の前記測定器具(9、22、36)に対する1回の相対移動が前記サンプリングイベントをトリガするように、構成されることを特徴とする、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項11】
前記測定器具(9、22、36)は、サンプリングイベントの検出によって前記超音波測定ユニット(10、23、37)の超音波測定を開始するよう構成されることを特徴とする、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項12】
前記触覚センサ部は光電バリアを有することを特徴とする、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)。
【請求項13】
請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)と、前記測定器具(9、22、36)を制御するための送受信部とを備える測定装置(8、21、33)であって、
測定機上、及び/または、加工機上に配置できるように構成される測定装置。
【請求項14】
前記測定器具(9、22、36)は、前記加工機、及び/または、前記測定機に前記測定器具を接続するため、インターフェース(12)を有し、該測定器具(9、22、36)は、前記加工機の指令部(5)、及び/または、前記測定機の指令部(5)に、超音波測定値を送信するよう構成されることを特徴とする、請求項13に記載の測定装置(8、21、33)。
【請求項15】
機械(1)であって、
請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の測定器具(9、22、36)、及び/または、請求項13または14に記載の測定装置(8、21、33)を有する機械。
【国際調査報告】