(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-28
(54)【発明の名称】表面処理機器
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20220920BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20220920BHJP
【FI】
H01L21/304 643C
B08B3/02 B
H01L21/304 643A
H01L21/304 648F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020558902
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2020-10-19
(86)【国際出願番号】 CN2020107621
(87)【国際公開番号】W WO2022000703
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010612375.9
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520406706
【氏名又は名称】東莞宇宙電路板設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSAL CIRCUIT BOARD EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, ZhenTang Road, JinXiaoTang, Fenggang, Dongguan, Guangdong 523690 China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】陳 徳和
【テーマコード(参考)】
3B201
5F157
【Fターム(参考)】
3B201AA01
3B201AB01
3B201AB33
3B201AB43
3B201BB24
3B201BB92
3B201CD22
5F157AA42
5F157AA76
5F157AB02
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5F157AB34
5F157AB90
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5F157BB24
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5F157BB44
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5F157CF74
5F157CF99
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5F157DB02
5F157DB37
5F157DC84
5F157DC86
(57)【要約】
本願では表面処理機器を提案し、当該表面処理機器は、機器フレーム11と、円盤ハンガー40と、円盤ハンガー40を協力して支持するための二つの支持輪51と、二つの支持輪51上に支持された円盤ハンガー40の回転を駆動するための回転駆動機構60と、円盤ハンガー40上の回路基板に液体薬品をスプレーするための垂直スプレーフレーム20と、垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動するための昇降機構30とを含む。本願では、支持輪51と回転駆動機構60を設置し、円盤ハンガー40の回転を駆動して、そして昇降機構30を設置して垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動し、これにより、垂直スプレーフレーム20から噴出される液体薬品が円盤ハンガー40上の回路基板をよくカバーするようにして、回路基板のへりに比較的大きな衝撃を受けるのを避けて、回路基板の製造品質を保証できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器フレームと、
回路基板を挟持するための円盤ハンガーと、
前記機器フレーム上に支持されて、前記円盤ハンガーを協力して支持するための二つの支持輪と、
前記機器フレーム上に支持されて、二つの前記支持輪上に支持された前記円盤ハンガーの回転を駆動するための回転駆動機構と、
前記円盤ハンガー上の回路基板に液体薬品をスプレーするための垂直スプレーフレームと、
前記機器フレーム上に取り付けられて、前記垂直スプレーフレームの昇降移動を駆動するための昇降機構と、を含み、
前記垂直スプレーフレームは前記昇降機構上に取り付けられている、
ことを特徴とする表面処理機器。
【請求項2】
前記垂直スプレーフレームは二つあって、二つの前記垂直スプレーフレームは並列して前記円盤ハンガーの両側に設置されており、前記昇降機構は各前記垂直スプレーフレームとそれぞれ接続されている昇降ロッド、前記昇降ロッドの昇降移動を案内する案内シートと前記昇降ロッドの昇降を駆動する昇降駆動機構とを含み、前記昇降駆動機構が前記機器フレーム上に取り付けられて、前記案内シートが前記機器フレーム上に取り付けられて、前記昇降ロッドが前記機器フレーム上にスライドするように取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の表面処理機器。
【請求項3】
前記昇降駆動機構は両端が各前記垂直スプレーフレームに対応する前記昇降ロッドとそれぞれヒンジで接続されているプッシュロッド、前記プッシュロッドの中部を支持する支持シート、前記プッシュロッドの一端の昇降を駆動するロッカーアーム、前記ロッカーアームのスイングを駆動する偏心輪及び前記偏心輪の回転を駆動する回転駆動組立体とを含み、前記回転駆動組立体は前記機器フレーム上に取り付けられて、前記支持シートは前記機器フレーム上に取り付けられて、前記プッシュロッドの中部は前記支持シートとヒンジで接続されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の表面処理機器。
【請求項4】
前記回転駆動組立体は前記偏心輪を支持する回転軸、前記回転軸の回転を駆動する主動軸、前記主動軸と前記回転軸を接続する方向転換器及び前記主動軸の回転を駆動する昇降モータとを含み、前記昇降モータは前記機器フレーム上に取り付けられて、前記主動軸と前記回転軸はそれぞれ前記機器フレーム上に回転するように取り付けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の表面処理機器。
【請求項5】
前記昇降駆動機構は複数の前記プッシュロッドと各前記プッシュロッドをそれぞれ支持する複数の支持シートを含み、各前記プッシュロッドの両端にはそれぞれ前記昇降ロッドがヒンジで接続されて、各前記プッシュロッドの両端の前記昇降ロッドは二つの前記垂直スプレーフレームとそれぞれ接続され、前記昇降駆動機構はさらに接続ロッドを含み、各前記プッシュロッドの一端が前記接続ロッドとヒンジで接続されて、前記ロッカーアームが前記接続ロッドとヒンジで接続されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の表面処理機器。
【請求項6】
前記昇降機構はさらに対応する前記昇降ロッドを上へ弾性的に押し上げるための弾性押上部材を含み、前記弾性押上部材の上端は前記昇降ロッドと固定接続されて、前記弾性押上部材の下端は前記機器フレーム上に支持されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の表面処理機器。
【請求項7】
前記表面処理機器はさらに、
二つの前記支持輪の両側にそれぞれ設置されて、前記円盤ハンガーの輸送を案内するためのガイドレールと、
前記機器フレーム上に取り付けられて、前記円盤ハンガーの上側を支持するためのガイドストリップと、
前記機器フレーム上に取り付けられて、二つの前記支持輪の昇降移動をそれぞれ駆動するための二つの昇降器とを含み、
二つの前記支持輪は二つの前記昇降器上にそれぞれ取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の表面処理機器。
【請求項8】
前記昇降器は前記機器フレーム上にスライドするように取り付けられた支持シート、前記支持シートを押して昇降させる偏心カムと前記偏心カムの回転を駆動する回転器とを含み、前記回転器は前記機器フレーム上に取り付けられて、前記支持輪は対応する前記支持シート上に回転するように取り付けられている、
ことを特徴とする請求項7に記載の表面処理機器。
【請求項9】
前記昇降器はさらに前記支持シートを引っ張って降下させる弾性引張り部材を含み、前記弾性引張り部材の上端は前記支持シートと接続されて、前記弾性引張り部材の下端は前記機器フレームと接続されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の表面処理機器。
【請求項10】
前記回転駆動機構は二つの前記支持輪と協力して前記円盤ハンガーを挟持して且つ前記円盤ハンガーの回転を駆動するための主動輪及び前記主動輪の回転を駆動する回転組立体とを含み、前記主動輪は前記機器フレーム上に回転するように取り付けられて、前記回転組立体は前記機器フレーム上に支持されている、
ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の表面処理機器。
【請求項11】
前記回転駆動機構はさらに前記主動輪と協力して前記円盤ハンガーに押し付けられるための補助輪を含み、前記補助輪は前記機器フレーム上に回転するように取り付けられている、
ことを特徴とする請求項10に記載の表面処理機器。
【請求項12】
前記回転組立体は回転モータ、前記主動輪と接続されているギアセット及び前記ギアセットと前記主動輪とを接続するチェーン伝動構造とを含み、前記主動輪は前記機器フレーム上に回転するように取り付けられて、回転モータは機器フレーム上に支持されている、
ことを特徴とする請求項10に記載の表面処理機器。
【請求項13】
前記垂直スプレーフレームは鉛直面上に配置された複数のスプレー管と各前記スプレー管を支持する支柱を含み、各前記スプレー管上には複数のノズルが取り付けられており、前記支柱は前記昇降機構と接続されている、
ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の表面処理機器。
【請求項14】
各前記スプレー管は鉛直に設置されており、複数の前記スプレー管は水平方向に配置されている、
ことを特徴とする請求項13に記載の表面処理機器。
【請求項15】
前記表面処理機器はさらに液体薬品をろ過して回収するための残渣ろ過装置を含む、
ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の表面処理機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は中国専利局に2020年06月30日に提出された、出願番号202010612375.9、発明名称「表面処理機器」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本願に組み入れる。
本願は回路基板加工機器の技術分野に関し、より具体的には、表面処理機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ここで述べるものは本願に関連する背景情報だけを提供し、必然的に先行技術を構成するものではない。回路基板の加工や製造時には、通常は表面処理機器を利用して、回路基板に対してエッチング、フィルム剥離、洗浄などの加工処理を行う。回路基板に対して表面処理を行う場合、普通はスプレー方式で液体薬品を回路基板にスプレーする。現在のスプレー方式としては、水平スプレーと垂直スプレーに分けられる。水平スプレーでは、回路基板を水平の搬送ライン上において、スプレー管を水平面上に配置して、スプレー管のノズルは下へ回路基板上にスプレーする。垂直スプレーでは、回路基板を鉛直に設置して、スプレー管を鉛直面上に配置して、スプレー管のノズルは鉛直の回路基板上に液体薬品をスプレーする。水平スプレーでは、回路基板上の液体薬品は往々にしてタイムリーに流れ去ることができないので、現在では、高品質の回路基板の加工の場合、多くは垂直スプレー方式を採用する。現在の垂直スプレーの表面処理機器では、液体薬品で回路基板全体をよくカバーするように、通常では回転構造を設置して、鉛直軸回りにスイングするようにスプレー管を駆動する。しかしながら、スプレー管が鉛直軸回りにスイングする時、ノズルから噴出される液体薬品をプリント回路上に噴射し、回路のへりに比較的大きな衝撃を与えて、回路の品質に影響してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例の目的は、関連技術に存在する、表面処理機器においてスプレー管が鉛直軸回りにスイングする時、回路のへりに比較的大きな衝撃を与えて、回路の品質に影響してしまう問題を解決するための表面処理装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術問題を解決するために、一方、本願では、表面処理機器を提案し、この表面処理機器は、
機器フレームと、
回路基板を挟持するための円盤ハンガーと、
前記機器フレーム上に支持されて、前記円盤ハンガーを協力して支持するための二つの支持輪と、
前記機器フレーム上に支持されて、二つの前記支持輪上に支持された前記円盤ハンガーの回転を駆動するための回転駆動機構と、
前記円盤ハンガー上の回路基板に液体薬品をスプレーするための垂直スプレーフレームと、
前記機器フレーム上に取り付けられて、前記垂直スプレーフレームの昇降移動を駆動するための昇降機構と、を含み、
前記垂直スプレーフレームは前記昇降機構上に取り付けられている。
【0005】
一つの好ましい実施例において、前記垂直スプレーフレームは二つあって、二つの前記垂直スプレーフレームは並列して前記円盤ハンガーの両側に設置されており、前記昇降機構は各前記垂直スプレーフレームとそれぞれ接続されている昇降ロッド、前記昇降ロッドの昇降移動を案内する案内シートと前記昇降ロッドの昇降を駆動する昇降駆動機構とを含み、前記昇降駆動機構が前記機器フレーム上に取り付けられて、前記案内シートが前記機器フレーム上に取り付けられて、前記昇降ロッドが前記機器フレーム上にスライドするように取り付けられている。
【0006】
一つの好ましい実施例において、前記昇降駆動機構は両端が各前記垂直スプレーフレームに対応する前記昇降ロッドとそれぞれヒンジで接続されているプッシュロッド、前記プッシュロッドの中部を支持する支持シート、前記プッシュロッドの一端の昇降を駆動するロッカーアーム、前記ロッカーアームのスイングを駆動する偏心輪及び前記偏心輪の回転を駆動する回転駆動組立体とを含み、前記回転駆動組立体は前記機器フレーム上に取り付けられて、前記支持シートは前記機器フレーム上に取り付けられて、前記プッシュロッドの中部は前記支持シートとヒンジで接続されている。
【0007】
一つの好ましい実施例において、前記回転駆動組立体は前記偏心輪を支持する回転軸、前記回転軸の回転を駆動する主動軸、前記主動軸と前記回転軸を接続する方向転換器及び前記主動軸の回転を駆動する昇降モータとを含み、前記昇降モータは前記機器フレーム上に取り付けられて、前記主動軸と前記回転軸はそれぞれ前記機器フレーム上に回転するように取り付けられている。
【0008】
一つの好ましい実施例において、前記昇降駆動機構は複数の前記プッシュロッドと各前記プッシュロッドをそれぞれ支持する複数の支持シートを含み、各前記プッシュロッドの両端にはそれぞれ前記昇降ロッドがヒンジで接続されて、各前記プッシュロッドの両端の前記昇降ロッドは二つの前記垂直スプレーフレームとそれぞれ接続され、前記昇降駆動機構はさらに接続ロッドを含み、各前記プッシュロッドの一端が前記接続ロッドとヒンジで接続されて、前記ロッカーアームが前記接続ロッドとヒンジで接続されている。
【0009】
一つの好ましい実施例において、前記昇降機構はさらに対応する前記昇降ロッドを上へ弾性的に押し上げるための弾性押上部材を含み、前記弾性押上部材の上端は前記昇降ロッドと固定接続されて、前記弾性押上部材の下端は前記機器フレーム上に支持されている。
【0010】
一つの好ましい実施例において、前記表面処理機器はさらに、
二つの前記支持輪の両側にそれぞれ設置されて、前記円盤ハンガーの輸送を案内するためのガイドレールと、
前記機器フレーム上に取り付けられて、前記円盤ハンガーの上側を支持するためのガイドストリップと、
前記機器フレーム上に取り付けられて、二つの前記支持輪の昇降移動をそれぞれ駆動するための二つの昇降器とを含み、
二つの前記支持輪は二つの前記昇降器上にそれぞれ取り付けられている。
【0011】
一つの好ましい実施例において、前記昇降器は前記機器フレーム上にスライドするように取り付けられた支持シート、前記支持シートを押して昇降させる偏心カムと前記偏心カムの回転を駆動する回転器とを含み、前記回転器は前記機器フレーム上に取り付けられて、前記支持輪は対応する前記支持シート上に回転するように取り付けられている。
【0012】
一つの好ましい実施例において、前記昇降器はさらに前記支持シートを引張って降下させる弾性引張り部材を含み、前記弾性引張り部材の上端は前記支持シートと接続されて、前記弾性引張り部材の下端は前記機器フレームと接続されている。
【0013】
一つの好ましい実施例において、前記回転駆動機構は二つの前記支持輪と協力して前記円盤ハンガーを挟持して且つ前記円盤ハンガーの回転を駆動するための主動輪及び前記主動輪の回転を駆動する回転組立体とを含み、前記主動輪は前記機器フレーム上に回転するように取り付けられて、前記回転組立体は前記機器フレーム上に支持されている。
【0014】
一つの好ましい実施例において、前記回転駆動機構はさらに前記主動輪と協力して前記円盤ハンガーに押し付けられるための補助輪を含み、前記補助輪は前記機器フレーム上に回転するように取り付けられている。
【0015】
一つの好ましい実施例において、前記回転組立体は回転モータ、前記主動輪と接続されているギアセット及び前記ギアセットと前記主動輪とを接続するチェーン伝動構造とを含み、前記主動輪は前記機器フレーム上に回転するように取り付けられて、回転モータは機器フレーム上に支持されている。
【0016】
一つの好ましい実施例において、前記垂直スプレーフレームは鉛直面上に配置された複数のスプレー管と各前記スプレー管を支持する支柱を含み、各前記スプレー管上には複数のノズルが取り付けられており、前記支柱は前記昇降機構と接続されている。
【0017】
一つの好ましい実施例において、各前記スプレー管は鉛直に設置されており、複数の前記スプレー管は水平方向に配置されている。
【0018】
一つの好ましい実施例において、前記表面処理機器はさらに液体薬品をろ過して回収するための残渣ろ過装置を含む。
【発明の効果】
【0019】
本願の実施例が提案する表面処理機器の有益効果としては:関連技術と比べて、本願では、垂直スプレーフレームを設置することで、垂直スプレーを実現し、支持輪と回転駆動機構を設置し、円盤ハンガーの回転を駆動して、そして昇降機構を設置して垂直スプレーフレームの昇降移動を駆動し、これにより、垂直スプレーフレームから噴出される液体薬品が円盤ハンガー上の回路基板をよくカバーして回路基板の表面に対して処理できるようにし、且つ、回路基板のヘリが比較的大きな衝撃を受けるのを避けて、回路基板の製造品質を保証することである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは例示的な技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に説明する。以下で説明される添付図面は本願のいくつか実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面により他の添付図面を得ることができる。
【
図1】本願の実施例一が提案する表面処理機器の側面構造模式図である。
【
図2】本願の実施例一が提案する表面処理機器の正面構造模式図である。
【
図3】
図2における表面処理機器の円盤ハンガー回転駆動部分の構造の模式図である。
【
図4】
図3における円盤ハンガー回転駆動部分の構造の側面模式図である。
【
図5】
図2における表面処理機器の垂直スプレー部分の構造の正面模式図である。
【
図6】
図5における垂直スプレー部分の構造の平面模式図である。
【
図7】
図5における垂直スプレー部分の構造の左側面模式図である。
【
図8】
図5における垂直スプレー部分の構造の右側面模式図である。
【
図9】本願の実施例二が提案する表面処理機器の円盤ハンガー回転駆動部分の構造の模式図である。
【
図10】
図9における円盤ハンガー回転駆動部分の構造の断面模式図である。
【
図11】本願の実施例三が提案する表面処理機器の側面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本願が解決しようとする技術的問題、技術案及び有益効果をより明らかにするために、以下では、添付図面及び実施例を組み合わせて本願をさらに詳しく説明する。ここで説明する具体的な実施例は本願を解釈するためだけに使われるのであって、本願を限定するために使われるのではないと理解しておくべきである。
【0022】
一つの素子がもう一つの素子「固定されている」或いは「設置されている」と説明されている場合、それが直接当該もう一つの素子の上に位置するか、或いは当該もう一つの素子の上に間接的に位置することが可能となることは、説明しておく必要がある。一つの素子がもう一つの素子に「接続されている」と説明されている場合、それが当該もう一つの素子に直接接続されているか、或いは当該もう一つの素子に間接的に接続されていることが可能となる。
【0023】
本願の説明では、別途明確で具体的な限定がない限り、「複数」とは二つ或いは二つ以上を意味する。別途明確で具体的な限定がない限り、「いくつか」とは一つ或いは一つ以上を意味する。
【0024】
本願の説明において、「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの術語がさす方位或いは位置関係は図面に基づいて示す方位或いは位置関係であり、本願の説明の便宜及び説明の簡略化のためのものだけであって、そのさす装置或いは素子が必ず特定の方位を持ち、特定の方位で構成或いは操作されなければならないとは提示或いは暗示するわけではないと理解しておく必要があり、本願に対する制限として理解すべきではない。
【0025】
本願の説明において、別途明確な規定や限定がない限り、「取り付け」、「つながる」、「接続」などの術語は広義に理解されるべきであることは、説明しておく必要がある。例えば、固定的な接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、或いは一体とした接続もよい、機械的な接続でもよく、電気的な接続でもよい、直接につながってもよく、中間にある媒介によって間接的につながってもよく、二つの素子内部の連通或いは二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況により上記術語の本願における具体的な意味を理解できる。
【0026】
本願の明細書において「一実施例」、「いくつかの実施例」または「実施例」に対する参照は、当該実施例と組み合わせて説明した特定の特徴、構造或いは特性は本願の一つ或いは複数の実施例に含まれることを意味する。よって、他の方式で特に強調しない限り、本明細書の異なる箇所に現れる「一つの実施例で」、「いくつかの実施例で」、「いくつか他の実施例で」、「いくつか別の実施例で」などの語句は必ずしも同じ実施例を参照するとは限らず、「一つ或いは複数であるが全てではない実施例」を意味する。なお、一つ或いは複数の実施例において、任意の適切な方式で特定の特徴、構造或いは特性を組み合わせてもよい。
【0027】
(実施例一)
図1から
図2を参照し、これから本願が提案する表面処理機器100を説明する。前記表面処理機器100は機器フレーム11、円盤ハンガー40、二つの支持輪51、回転駆動機構60、垂直スプレーフレーム20と昇降機構30とを含む。円盤ハンガー40は回路基板に対する加工や処理を容易にするように、回路基板を挟持するためのものである。回転駆動機構60は機器フレーム11上に支持されており、回転駆動機構60は二つの支持輪51上に支持された円盤ハンガー40の回転を駆動するためのものである。二つの支持輪51は機器フレーム11上に支持されており、二つの支持輪51は、円盤ハンガー40がすばやく回転できるように協力して円盤ハンガー40を支持するためのものである。垂直スプレーフレーム20は円盤ハンガー40上の回路基板に液体薬品をスプレーするためのものである。垂直スプレーフレーム20は昇降機構30上に支持されており、昇降機構30により垂直スプレーフレーム20をしっかり支持し、昇降機構30は機器フレーム11上に取り付けられて、機器フレーム11を通して昇降機構30と垂直スプレーフレーム20をしっかり支持する。昇降機構30は垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動することで、スプレーされる液体薬品がよりよく鉛直な線をカバーするようにでき、回転駆動機構60により円盤ハンガー40の回転を駆動することで、垂直スプレーフレーム20により噴出される液体薬品が回路基板全体をカバーできるようにすることが可能で、しかも、回路基板上にスプレーされた液体薬品はよりよくかき乱されて、回路基板上を流れて、回路基板の表面に対して処理を行うことができる。垂直スプレーフレーム20が昇降移動をするので、回路基板のへりが比較的大きな衝撃を受けるのを避けて、回路基板の製造品質を保証できる。
【0028】
本願が提案する表面処理機器100によれば、関連技術と比べて、本願では、垂直スプレーフレーム20を設置することで、垂直スプレーを実現し、支持輪51と回転駆動機構60を設置し、円盤ハンガー40の回転を駆動して、そして昇降機構30を設置して垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動し、これにより、垂直スプレーフレーム20から噴出される液体薬品が円盤ハンガー40上の回路基板をよくカバーして回路基板の表面に対して処理できるようにし、且つ、回路基板のへりが比較的大きな衝撃を受けるのを避けて、回路基板の製造品質を保証する。
【0029】
一つの実施例において、
図3と
図4を参照し、表面処理機器100はさらにガイドレール12、ガイドストリップ13と二つの昇降器52を含む。二つの昇降器52、ガイドレール12、ガイドストリップ13はそれぞれ機器フレーム11上に取り付けられている。二つの支持輪51は二つの昇降器52上にそれぞれ取り付けられて、二つの昇降器52を通して二つの支持輪51の昇降をそれぞれ駆動し、さらに二つの支持輪51が協力して円盤ハンガー40を支持することで、円盤ハンガー40を回転駆動機構60と移動して接触させて、回転駆動機構60で円盤ハンガー40の回転を駆動できるようにする。二つの支持輪51の両側にはそれぞれガイドレール12が設置され、ガイドレール12は円盤ハンガー40の移動を案内して、円盤ハンガー40を輸送するためのもので、ガイドストリップ13は円盤ハンガー40の上側を支持するためのものであり、円盤ハンガー40がガイドレール12上を転動して輸送される場合、ガイドストリップ13で円盤ハンガー40の両面を止めて、円盤ハンガー40を鉛直に保ち、円盤ハンガー40のガイドレール12上の転動を容易にする。
【0030】
一つの実施例において、
図3と
図4を参照し、回転駆動機構60は主動輪61と回転組立体63とを含み、主動輪61は機器フレーム11上に回転するように取り付けられ、回転組立体63は機器フレーム11上に支持されており、主動輪61は二つの支持輪51と協力して円盤ハンガー40をしっかり挟持するためのものであり、これにより主動輪61の回転時に、円盤ハンガー40の回転を駆動できる。
【0031】
一つの実施例において、
図3と
図4を参照し、回転組立体63は回転モータ631、主動輪61と接続されたギアセット633及びギアセット633と主動輪61とを接続するチェーン伝動構造632とを含む。主動輪61は機器フレーム11上に回転するように取り付けられ、回転組立体63は機器フレーム11上に支持されている。チェーン伝動構造632を利用することで、回転モータ631の位置を配置しやすくして、取り付けの精度を下げることができる。もちろん、いくつかの実施例において、直接回転モータ631により主動輪61の回転を駆動できる。いくつかの他の実施例において、ギアセット633で回転モータ631と主動輪61とを接続することで、主動輪61の精確な回転を保証して、円盤ハンガー40の位置決めを精確に行うことが可能となる。
【0032】
一つの実施例において、
図3と
図4を参照し、回転駆動機構60はさらに補助輪62を含み、補助輪62は機器フレーム11上に回転するように取り付けられており、二つの支持輪51が円盤ハンガー40の上昇を駆動する場合、補助輪62は主動輪61と協力して円盤ハンガー40に押し付けられて、よりよく円盤ハンガー40の位置を決めて、そして、主動輪61をよりよく円盤ハンガー40に押し付けることで、主動輪61でよりよく円盤ハンガー40の回転を駆動できるようにする。
【0033】
一つの実施例において、
図3と
図4を参照し、補助輪62はギアセット633と接続されて、ギアセット633で補助輪62の回転を駆動しやすくして、さらには補助輪62及び主動輪61で同時に円盤ハンガー40の回転を駆動することで、より安定して円盤ハンガー40の回転を駆動する。
【0034】
一つの実施例において、
図3と
図4を参照し、昇降器52は支持シート521、偏心カム522と回転器523を含み、回転器523は機器フレーム11上に取り付けられ、支持輪51は対応する支持シート521上に回転するように取り付けられており、支持シート521は機器フレーム11上にスライドするように取り付けられて、支持シート521により支持輪51が機器フレーム11上で昇降移動するように駆動できるようにする。偏心カム522は回転器523上に取り付けられて、回転器523により偏心カム522の回転を駆動して、さらには支持シート521を押して昇降させる。偏心カム522の回転により支持シート521を押して昇降させることで、回転器523を支持輪51の真下に設置するのを避けることが可能で、さらには加工後の回路基板上の処理液が回転器523上に落ちるのを避けて、回転器523を保護できる。一つの実施例において、回転器523としては、回転モータ631、回転エアシリンダなどを利用できる。
【0035】
一つの実施例において、昇降器52はさらに支持シート521を引っ張って降下させる弾性引張り部材524を含み、弾性引張り部材524の上端は支持シート521と接続されて、弾性引張り部材524の下端は機器フレーム11と接続されている。弾性引張り部材524により支持シート521を偏心カム522に当接させることで、偏心カム522で支持シート521を押して昇降させやすくする。一実施例において、弾性引張り部材524はばねである。いくつかの実施例において、弾性引張り部材524は弾性縄としてもよい。
【0036】
いくつかの実施例において、昇降器52は支持輪51を支持する支持ロッドと支持ロッドの昇降を駆動する昇降構造を含んでもよい。昇降ロッドはエアシリンダ、送りねじナット機構などとすることができる。昇降構造は機器フレーム11の頂部に取り付けられてもよく、回路基板上の処理液が昇降構造上に落ちてしまうのを避けることも可能である。
【0037】
本願実施例の円盤ハンガー40のロード・アンロード過程は以下になる。
【0038】
図2と
図3を参照し、円盤ハンガー40がガイドレール12上を転動して輸送されて、二つの支持輪51において、ガイドレール12の輸送方向下流に位置する一つの昇降器52は対応する支持輪51を押して上昇させることで、円盤ハンガー40を止めて、円盤ハンガー40が二つの支持輪51の間に転動した時、もう一つの昇降器52がガイドレール12の輸送方向上流に位置する支持輪51を押して上昇させることで、二つの支持輪51が協力して円盤ハンガー40を押して上昇させて、円盤ハンガー40を主動輪61と補助輪62に当接させて、回転組立体63により主動輪61の回転を駆動することで、円盤ハンガー40の回転を駆動し、昇降機構30により垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動して、垂直スプレーフレーム20から円盤ハンガー40上の回路基板へ液体薬品をスプレーして、回路基板に対して表面処理を行う。回路基板の表面処理が完成すると、ガイドレール12の輸送方向下流に位置する一つの昇降器52が対応する支持輪51を押して降下させて、そしてガイドレール12の輸送方向上流に位置する一つの昇降器52が対応する支持輪51を押して降下させる。ガイドレール12の輸送方向上流に位置する一つの昇降器52が対応する支持輪51を押して降下させる過程で、円盤ハンガー40が主動輪61から分離して、前へガイドレール12の下に転動して、次の加工位置に転動して輸送される。
【0039】
一つの実施例において、
図1と
図5を参照し、垂直スプレーフレーム20は二つあって、二つの垂直スプレーフレーム20は並列して円盤ハンガー40の両側に設置されている。二つの垂直スプレーフレーム20を設置することで、同時に回路基板の両面に液体薬品をスプレーして、回路基板に対して表面処理をよりよく行い、効率を向上させることが可能となる。勿論、いくつかの実施例では、一つの垂直スプレーフレーム20だけを設置して、回路基板の片面に対してスプレーしてもよい。
【0040】
一つの実施例では、
図5を参照し、垂直スプレーフレーム20は複数のスプレー管21と支柱22を含み、各スプレー管21は支柱22上に取り付けられて、支柱22を通して各スプレー管21を支持する。複数のスプレー管21を鉛直面上に配置して、且つ各スプレー管21上に複数のノズル23を取り付けることで、垂直スプレーを行う。支柱22は昇降機構30と接続されて、昇降機構30を通して支柱22の昇降を駆動して、さらには各スプレー管21及びそれらのノズル23の昇降移動を駆動する。いくつかの実施例では、中空の板を使用して、この板上にノズル23を取り付けて、且つこの板を鉛直に設置して、垂直スプレーフレーム20を構成してもよい。
【0041】
一つの実施例において、各スプレー管21を鉛直に設置して、複数のスプレー管21を水平方向に配置することで、各ノズル23を一つの鉛直面上に配置することを実現する。勿論、いくつかの実施例において、各スプレー管21を水平に設置して、複数のスプレー管21を鉛直方向に配置することで、各ノズル23を一つの鉛直面上に配置してもよい。
【0042】
一つの実施例では、垂直スプレーフレーム20の昇降を直接駆動するように、昇降機構30は送りねじナット機構、リニアモータ、エアシリンダなどの直線移動機構としてもよい。
【0043】
一つの実施例において、
図5から
図7を参照し、昇降機構30は昇降ロッド31、案内シート32と昇降駆動機構33を含み、各垂直スプレーフレーム20上にそれぞれ昇降ロッド31を接続して、昇降ロッド31により対応する垂直スプレーフレーム20を支持する。昇降ロッド31は機器フレーム11上にスライドするように取り付けられて、案内シート32と昇降ロッド31とは一対一対応であるので、案内シート32により昇降ロッド31の昇降移動を駆動する。案内シート32はガイドスリーブ、ガイドリングなどの構造としてもよい。案内シート32を昇降ロッド31上にかぶせて、昇降ロッド31の昇降を案内する。各案内シート32は機器フレーム11上に取り付けられている。昇降駆動機構33は機器フレーム11上に取り付けられて、昇降駆動機構33により昇降ロッド31の昇降移動を駆動して、対応する垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動する。昇降ロッド31を設置することで、垂直スプレーフレーム20の昇降移動をよりよく案内して、垂直スプレーフレーム20のスムーズな昇降を保証できる。いくつかの実施例では、昇降ロッド31の昇降移動を直接駆動するように、昇降機構30は送りねじナット機構、リニアモータ、エアシリンダなどの直線移動機構としてもよい。
【0044】
一つの実施例では、
図5、
図7と
図8を参照し、昇降機構30はさらに弾性押上部材311を含み、各昇降ロッド31はそれぞれ弾性押上部材311の中に取り付けられて、弾性押上部材311の上端は昇降ロッド31と固定接続されて、弾性押上部材311の下端は機器フレーム11上に支持されて、弾性押上部材311は対応する昇降ロッド31を上へ押し上げるためのものである。弾性押上部材311により昇降ロッド31を上へ弾性的に押し上げることで、垂直スプレーフレーム20及び昇降ロッド31の一部の重力を相殺でき、昇降駆動機構33が昇降ロッド31及び対応する垂直スプレーフレーム20の昇降移動をすばやく駆動しやすくする。
【0045】
一つの実施例において、弾性押上部材311は弾性伸縮筒であり、例えば弾性伸縮性を持つベローズ筒でもよく、弾性伸縮ゴム筒でもよい。いくつかの実施例において、弾性押上部材311はばねでもよく、ばね骨組みを有する弾性ゴム筒でもよい。
【0046】
一つの実施例において、
図5から
図7を参照し、昇降駆動機構33はプッシュロッド34、支持シート35、ロッカーアーム37、偏心輪36及び回転駆動組立体39とを含む。回転駆動組立体39は機器フレーム11上に取り付けられ、支持シート35は機器フレーム11上に取り付けられている。プッシュロッド34の中部は支持シート35とヒンジ接続でつながっており、プッシュロッド34の両端はそれぞれ二つの垂直スプレーフレーム20に対応する昇降ロッド31とヒンジで接続されて、プッシュロッド34の中部を支持シート35とヒンジ接続でつなげることで、プッシュロッド34でシーソー構造を構成する。ロッカーアーム37が偏心輪36上に取り付けられて、偏心輪36の回転でロッカーアーム37のスイングを駆動するが、ロッカーアーム37がプッシュロッド34の一端と接続されて、さらにはプッシュロッド34の一端の昇降を駆動できるとともに、プッシュロッド34の他端の昇降を駆動できる。これにより、プッシュロッド34の両端の昇降ロッド31を同期して逆方向に昇降移動させて、さらには二つの垂直スプレーフレーム20の昇降移動を駆動する。
【0047】
一つの実施例において、回転駆動組立体39は回転軸394、主動軸392、方向転換器393及び昇降モータ391とを含む。偏心輪36は回転軸394上に取り付けられて、回転軸394により偏心カム36を支持して回転を駆動する。方向転換器393で主動軸392と回転軸394を接続している。一方、昇降モータ391は主動軸392と接続されて、主動軸392の回転を駆動して、さらには方向転換器393を通して回転軸394の回転を駆動して、ひいては偏心輪36の回転を駆動する。この構造によれば、昇降モータ391の位置配置を容易にする。方向転換器393としては、錐形ギア構造を使用してもよく、ウォームホイール・ウォーム構造などとしてもよい。いくつかの実施例において、直接昇降モータ391で偏心輪36の回転を駆動するか、或いは昇降モータ391で回転軸394の回転を駆動してもよい。
【0048】
一つの実施例において、昇降駆動機構33は複数のプッシュロッド34と複数の支持シート35を含む。支柱35とプッシュロッド34とは一対一対応である。各プッシュロッド34の両端にはそれぞれ昇降ロッド31がヒンジで接続されて、各プッシュロッド34の両端の昇降ロッド31は二つの垂直スプレーフレーム20とそれぞれ接続されて、より安定して各垂直スプレーフレーム20を支持して、且つ各垂直スプレーフレーム20の昇降移動をスムーズに駆動する。昇降駆動機構33はさらに接続ロッド38を含み、各プッシュロッド34の一端が接続ロッド38とヒンジで接続されて、ロッカーアーム37が接続ロッド38とヒンジで接続されることで、ロッカーアーム37を通して接続ロッド38の昇降を駆動して、さらには各プッシュロッド34の同期したスイングを駆動して、各垂直スプレーフレーム20のスムーズな昇降移動を駆動する。
【0049】
一つの実施例において、各垂直スプレーフレーム20上には複数の昇降ロッド31が接続されており、昇降駆動機構33はさらに各垂直スプレーフレーム20に対応する複数の昇降ロッド31にそれぞれ接続された接続ロッド38を含み、プッシュロッド34の両端はそれぞれ二本の接続ロッド38にヒンジで接続されている。この構造によっても、各垂直スプレーフレーム20に対応する昇降ロッド31の同期した昇降を駆動して、垂直スプレーフレーム20のスムーズな昇降を保証できる。なお、いくつかの実施例では、構造の簡略化のために、当該構造にプッシュロッド34を一つだけ設置してもよい。
【0050】
一つの実施例において、
図5から
図6を参照し、よりスムーズに接続ロッド38の昇降移動を駆動するように、回転軸394上には複数の偏心輪36が取り付けられており、各偏心輪36上にはそれぞれロッカーアーム37が取り付けられて、各ロッカーアーム37はいずれも接続ロッド38とヒンジで接続されている。勿論、いくつかの実施例において、ロッカーアーム37及び偏心輪36はいずれも一つとしてもよい。
【0051】
一つの実施例において、
図1を参照し、垂直スプレーフレーム20によりスプレーされた液体薬品を集めて汚染を防止し、且つ液体薬品を回収してリサイクルするために、機器フレーム11の下端にはさらに集液槽111が設置されている。
【0052】
本願実施例の表面処理機器100は回路基板に対してエッチングするためのエッチング機器でもよく、回路基板を洗浄するための洗浄機器でもよく、回路基板に対してフィルム剥離を行うためのフィルム剥離機器でもよい。勿論、回路基板処理プロセスでスプレーが必要とされる場合、本実施例の表面処理機器100を利用することも可能である。
【0053】
(実施例二)
図9と
図10を参照し、本実施例の表面処理機器100と実施例一の表面処理機器100との区別は以下になる。
【0054】
本実施例において、回転組立体63は回転モータ631及び回転モータ631を主動輪61と接続するチェーン伝動構造632とを含む。チェーン伝動構造632を利用することで、回転モータ631の位置を配置しやすくして、取り付けの精度を下げることができる。実施例一に比べて、当該構造は回転組立体63の構造を簡略化した。
【0055】
一つの実施例において、円盤ハンガー40の回転駆動機構60はさらに補助輪62を含み、補助輪62は機器フレーム11上に回転するように取り付けられており、二つの支持輪51が円盤ハンガー40の上昇を駆動する場合、補助輪62は主動輪61と協力して円盤ハンガー40に押し付けられて、よりよく円盤ハンガー40の位置を決めて、そして、主動輪61をよりよく円盤ハンガー40に押し付けることで、主動輪61で円盤ハンガー40の回転を駆動する場合、補助輪62が円盤ハンガー40とともに回転して、円盤ハンガー40のスムーズで素早い回転を保証する。なお、実施例一と比べ、この構造は構造を簡略化して、組立を容易にして、コストを下げた。
【0056】
本実施例の表面処理機器100の他の構造は実施例一の表面処理機器100の他の構造とは同じなので、ここでは改めて説明をしない。
【0057】
(実施例三)
図11を参照し、本実施例の表面処理機器100と実施例一の表面処理機器100との区別は以下になる。
【0058】
本実施例では、表面処理機器100はさらに残渣ろ過装置70を含む。残渣ろ過装置70を設置することで、回収された液体薬品にろ過を行い、回収された液体薬品中の残渣、不純物などをろ過で除去できる。この表面処理機器100は回路基板処理のフィルム剥離機器とすることが可能であり、その場合、残渣ろ過装置70で液体薬品中の残渣フィルムに対してろ過を行える。
【0059】
本実施例の表面処理機器100の他の構造は実施例一の表面処理機器100の他の構造とは同じなので、ここでは改めて説明をしない。
【0060】
以上に述べたのは本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を制限するためのものではない。本願の精神と原則内で行われた任意の修正、均等物による置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0061】
図における各図面の主な符号は以下になる。
100 表面処理機器、
11 機器フレーム、
111 集液槽、
12 ガイドレール、
13 ガイドストリップ、
20 垂直スプレーフレーム、
21 スプレー管、
22 支柱、
23 ノズル、
30 昇降機構、
31 昇降ロッド、
311 弾性押上部材、
32 案内シート、
33 昇降駆動機構、
34 プッシュロッド、
35 支えシート、
36 偏心輪、
37 ロッカーアーム、
38 接続ロッド、
39 回転駆動組立体、
391 昇降モータ、
392 主動軸、
393 方向転換器、
394 回転軸、
40 円盤ハンガー、
51 支持輪、
52 昇降器、
521 支持シート、
522 偏心カム、
523 回転器、
524 弾性引張り部材、
60 回転駆動機構、
61 主動輪、
62 補助輪、
63 回転組立体、
631 回転モータ、
632 チェーン伝動構造、
633 ギアセット、
70 残渣ろ過装置。
【国際調査報告】