(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-28
(54)【発明の名称】カートリッジシステム、および、カートリッジシステム製造方法
(51)【国際特許分類】
B67D 3/00 20060101AFI20220920BHJP
A47J 31/06 20060101ALI20220920BHJP
A47J 31/36 20060101ALI20220920BHJP
A47J 31/44 20060101ALI20220920BHJP
【FI】
B67D3/00 J
A47J31/06 323
A47J31/36 122
A47J31/44 150
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022504165
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(85)【翻訳文提出日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2020070927
(87)【国際公開番号】W WO2021018760
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】102019211189.0
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102019212708.8
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518245593
【氏名又は名称】フレーツィオ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エムプル,ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】クリューガー,マルク
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082AA01
3E082BB01
3E082CC05
3E082CC08
3E082CC10
3E082FF09
4B104AA20
4B104BA02
4B104EA25
(57)【要約】
飲料調製機械(3)に挿入可能であり、飲料物質(7)が充填された貯蔵器(6)を備えるカートリッジ(2)を有し、このカートリッジ(2)に接続されるカートリッジ受け部材(10)を有し、カートリッジ受け部材(10)が、貯蔵器(6)に流体接続可能な混合チャンバ(8)と、この混合チャンバ(8)に開口する流体供給部(12)とを有し、さらに、カートリッジ(2)が、少なくとも部分的にアルミニウムから製造される、飲料(70)を生成するためのカートリッジシステム(1)が提案される。また、このカートリッジシステム(1)を製造する方法も提案される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料調製機械に挿入可能であり、飲料物質(7)が充填された貯蔵器(6)を備えるカートリッジ(2)を有し、前記カートリッジ(2)に接続されるカートリッジ受け部材(10)を有し、前記カートリッジ受け部材(10)が、前記貯蔵器(6)に流体接続可能な混合チャンバ(8)と、前記混合チャンバ(8)に開口する流体供給部(12)とを有する、飲料(70)を生成するためのカートリッジシステム(1)であって、
前記カートリッジ(2)が、少なくとも部分的にアルミニウム製であることを特徴とする、カートリッジシステム(1)。
【請求項2】
前記カートリッジ(2)が、カップ状の本体(2’)を備えている、請求項1に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項3】
前記本体(2’)が、深絞り、または、衝撃押出しにより製造されている、請求項2に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項4】
前記本体(2’)が、円筒状のカートリッジ壁部(2’’)を有するカップ形状を有し、
前記カートリッジ壁部(2’’)が、一方側で、カートリッジ底部(2’’’)により閉止され、
前記カートリッジ壁部(2’’)および前記カートリッジ底部(2’’’)が、ワンピース構成である、請求項2または請求項3に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項5】
前記本体(2’)が、その初期位置において前記カートリッジ底部(2’’’)に対向する側で封止要素(18)により閉止されている、請求項2~請求項4のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項6】
前記封止要素(18)が、プレパンチ孔(25)を備える、剛性または半剛性の封止体(18’’’)を有し、
前記封止体(18’’’)の部分領域(19)が、部分的にパンチされ、
前記封止体(18’’’)が、アルミニウム製である、請求項5に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項7】
所定の破点が、前記その箇所以外の封止体(18’’’)に関する前記部分領域(19)の縁部領域に形成され、
前記破点が、前記部分領域(19)が前記飲料調製機械の穿孔スパイク(73)と接触する際に、少なくとも部分的に裂開して貫通開口部(18’)を解除する、請求項6に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項8】
前記本体(2’)が、その初期位置において前記カートリッジ底部(2’’’)と対向する側で封止要素(18)により閉止されている、請求項2~請求項4のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項9】
前記封止要素(18)が、貫通開口部(18’)を備える、剛性または半剛性の封止体(18’’’)を有し、
前記封止体(18’’’)が、アルミニウム製である、請求項8に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項10】
前記封止要素(18)が、前記カートリッジシステム(1)の初期位置において、前記貫通開口部(18’)を閉止する封止薄膜(18’’)を備え、
前記封止薄膜(18’’)が、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜である、請求項8または請求項9に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項11】
前記封止薄膜(18’’)の周縁部が、前記封止体(18’’’)に固定され、接着固定、封止固定、および/または、溶接固定されている、請求項10に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項12】
前記封止要素(18)が、封止薄膜(18’’)、好ましくは、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜を有し、
前記封止薄膜(18’’)が、前記カートリッジ壁部(2’’)の縁部(2’’’’)に取り付けられている、請求項5~請求項11のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項13】
前記封止要素(18)の円周方向の周辺の固定領域が、前記カートリッジ壁部(2’’)に、特に、前記カートリッジ壁部(2’’)の前記縁部(2’’’’)に、クリンプ、接着、封止、および/または、溶接されている、請求項5~請求項12のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項14】
前記カートリッジ壁部(2’’)内側または外側の前記固定領域が、前記カートリッジ壁部(2’’)と少なくとも部分的に平行に延在している、請求項13に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項15】
前記カートリッジ壁部(2’’)の前記縁部(2’’’’)が、前記カートリッジ(2)を前記カートリッジ受け部材(10)に接続するための円周方向の接続手段(20)、特に、移動止めビード部、移動止め隆起部、または、アンダカット部を有している、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項16】
前記カートリッジ受け部材(10)が、嵌着接続手段(21)、特に、さらなる掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部を有し、
前記嵌着接続手段(21)が、前記接続手段(20)に対して補完的であり、形状嵌合、圧入嵌合、および/または、材料嵌合で、前記接続手段(20)に接続されている、請求項15に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項17】
前記固定領域が、少なくとも部分的に、前記接続手段(20)と前記嵌着接続手段(21)との間に配置され、挟持、溶接、および/または、接着されている、請求項16に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項18】
前記カートリッジ受け部材(10)が、ベース構造体(10’)を有し、
前記ベース構造体(10’)が、少なくとも部分的に合成樹脂製であり、全体的に合成樹脂製である、請求項1~請求項17のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項19】
前記ベース構造体(10’)が、カップ状の構成を有し、
前記カップ状の構成の開口側が、前記カートリッジ(2)の方向に位置合わせされ、
飲料出口となる開口部(11)および外側に開口するスパイクガイド(80)が、前記カートリッジ(2)とは反対側の底側部(10’’)に形成され、
流体供給部(12)が、前記底側部(10’’)、または、前記ベース構造体(10’)の側壁部(10’’’)に形成されている、請求項18に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項20】
摺動可能に取り付けられる穿孔スパイク(73)が、前記スパイクガイド(80)内に設けられ、
前記穿孔スパイク(73)が、前記穿孔スパイク(73)が前記封止要素(18)から離間している後退位置と、前記穿孔スパイク(73)が前記封止要素(18)を穿孔して前記貯蔵器(6)内に突出する伸長位置との間を摺動可能である、請求項19に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項21】
前記穿孔スパイク(73)の外壁部は、前記封止要素(18)が穿孔されると、前記混合チャンバ(8)の方向に前記飲料物質(7)をガイドするための、少なくとも1つの側方チャネル(71)を備えている、請求項20に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項22】
前記穿孔スパイク(73)が、内蔵された圧縮空気管(40)を有し、
前記圧縮空気管(40)が、圧縮空気源に接続するための外部圧縮空気接続部(42)から前記穿孔スパイク(73)の先端部の領域における圧縮空気出口(43)まで前記穿孔スパイク(73)内側に延在し、圧縮空気を前記貯蔵器(6)に吹き込むように構成されている、請求項21に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項23】
前記穿孔スパイク(73)が、合成樹脂パーツとして、特に、合成樹脂射出成形パーツとして形成されている、請求項1~請求項22のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項24】
前記飲料調製機械への前記カートリッジシステム(1)の挿入時に、前記穿孔スパイク(73)が、前記飲料調製機械の解除要素によって、前記後退位置から前記伸長位置に移動可能である、請求項1~請求項23のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項25】
前記混合チャンバ(8)が、前記飲料物質(7)と流体の混合物から生成された前記飲料(70)が吐出される、前記飲料出口(11)を備え、
前記カートリッジ受け部材(10)が、前記飲料(70)を前記飲料出口(11)から移動式容器に直接導入可能であるように構成されている、請求項1~請求項24のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)。
【請求項26】
請求項1~請求項25のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法において、
第1方法ステップにおいて、アルミニウムシートが供給され、
第2方法ステップにおいて、前記本体(2’)が、少なくとも部分的に前記アルミニウムシートから、パンチ、深絞り、または、衝撃押出しにより製造され、
第3方法ステップにおいて、封止要素(18)が、前記本体(2’)に取り付けられ、
第4方法ステップにおいて、前記本体(2’)が、前記カートリッジ受け部材(10)に接続されることを特徴とする、カートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項27】
前記第4方法ステップの前に実行される、中間ステップにおいて、前記カートリッジ受け部材(10)が、合成樹脂の射出成形により製造される、請求項26に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項28】
前記第4方法ステップの前または後に実行される、さらなる中間ステップにおいて、穿孔スパイク(73)が、製造され、前記カートリッジ受け部材(10)のスパイクガイド(80)に挿入される、請求項26または請求項27に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項29】
前記第3方法ステップの前に実行される、さらなる中間ステップにおいて、封止体(18’’’)の形態の前記封止要素(18)が、アルミニウムシートおよび/または封止薄膜(18’’)、好ましくは、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜からパンチされ、かつ/または、切断される、請求項26~請求項28のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項30】
前記さらなる中間ステップにおいて、前記封止体(18’’’)の前記部分領域(19)が、部分的にパンチされ、前記プレパンチ孔(25)が形成される、請求項29に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項31】
前記第3方法ステップの前、または、前記第3方法ステップにおいて実行されるさらなる中間ステップにおいて、前記封止要素(18)が、前記カートリッジ壁部(2’’)の縁部(2’’’’)の周辺に形成される、請求項26~請求項30のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項32】
前記第3方法ステップにおいて、前記封止要素(18)が、前記カートリッジ壁部(2’’)の前記縁部(2’’’’)に、クリンプ、接着、封止、および/または、溶接される、請求項26~請求項31のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項33】
前記第4方法ステップにおいて、前記封止要素(18)の固定領域が、前記カートリッジ壁部(2’’)の前記縁部(2’’’’)と、前記カートリッジ受け部材(10)の一部との間に配置され、挟持、溶接、および/または、接着される、請求項26~請求項32のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項34】
さらなる中間ステップにおいて、貫通開口部(18’)が、前記封止要素(18)に形成され、特に、前記封止要素(18)がドリルされ、その後のさらなる中間ステップにおいて、前記貫通開口部(18’)が、封止薄膜(18’’)により閉止され、前記封止薄膜(18’’)が、前記封止要素(18)に、接着、溶接、および/または封止される、請求項26~請求項33のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項35】
前記第2方法ステップにおいて、または前記第2方法ステップの後に実行される、さらなる中間ステップにおいて、接続手段(20)、特に、移動止めビード部、移動止め隆起部、または、アンダカット部が、前記カートリッジ壁部(2’’)に、成形により形成される、請求項26~請求項34のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項36】
前記第4方法ステップの前、特に、前記カートリッジ受け部材(10)の射出成形において、嵌着接続手段(21)、(20)、特に、移動止めビード部、移動止め隆起部、または、アンダカット部が、前記カートリッジ受け部材(10)に形成される、請求項26~請求項35のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項37】
前記第4方法ステップにおいて、前記封止要素(18)の固定領域が、前記接続手段(20)と、前記嵌着接続手段(21)との間に配置され、挟持、溶接、および/または、接着される、請求項26~請求項36のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料を生成するためのカートリッジシステムにおいて、このカートリッジシステムが、飲料調製機械に挿入可能であり、飲料物質が充填された貯蔵器を備えるカートリッジを有し、このカートリッジに接続されるカートリッジ受け部材を有し、このカートリッジ受け部材が、貯蔵器に流体接続可能な混合チャンバとこの混合チャンバに開口する流体供給部とを有する、カートリッジシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなカートリッジシステムは、先行技術、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、および、特許文献7から知られており、予め小分けされたカートリッジから飲料を生成するために使用されている。
そのようなカートリッジシステムを用いて飲料を生成することは、カートリッジを挿入し、スタートボタンを押下するだけでよいので、ユーザにとってきわめて便利である。
この場合、飲料調製機械は、完全に自動化された方法で飲料の生成を行い、すなわち、飲料物質は、所定量の液体、特に、冷たい炭酸水と混合され、飲料容器に導入される。
このようにして、混合飲料をユーザにとって労力をかけることなく、さらに容易かつ迅速に生成することができる。
この場合、ユーザは、多数の様々なカートリッジを選択することができ、そのため、所望の様々な飲料を生成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2017/121802 A1
【特許文献2】国際公開第2017/121801 A1
【特許文献3】国際公開第2017/121799 A1
【特許文献4】国際公開第2017/121798 A1
【特許文献5】国際公開第2017/121797 A1
【特許文献6】国際公開第2017/121796 A1
【特許文献7】国際公開第2019/002293 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのようなカートリッジシステムの主な課題は、ユーザ利便性を向上させるべく、リファレンス時間を最小化すること、つまり、完成した飲料を生成するためにユーザに必要な、飲料生成プロセス開始からの時間を最小化することである。
さらに、別の課題は、この最小化すべきリファレンス時間中に、十分な飲料物質および十分な二酸化炭素を、飲料に供給し、魅力的な味わいを付与することである。
【0005】
したがって、本発明の課題は、飲料調製機械において飲料を生成するためのカートリッジシステムにおいて、魅力的な味わいを有する飲料の生成を、最小のリファレンス時間で達成する、カートリッジシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本課題は、請求項1に記載のカートリッジシステムにより達成される。
【0007】
先行技術と比較して、本発明に係るカートリッジシステムは、カートリッジが、合成樹脂製ではなく、アルミニウム製であるという、有利な点を有している。
よって、カートリッジは、はるかに高い安定性を有し、より高い内圧に耐えることができる。
このようにして、液体状である飲料物質を、カートリッジを損傷することなく、または、変形させることなく、より高い圧力下で、貯蔵器に内包することができる。
したがって、例えば、カートリッジシステム搬送中または保管中の振動時における、二酸化炭素に起因する貯蔵器の破裂のリスクなく、より大きな二酸化炭素含有量を有する液体状飲料物質を貯蔵器に貯蔵することが可能である。
その一方、より大きな二酸化炭素含有量は、生成される飲料の味わいおよびカートリッジの保管期限日の両方について、有利な効果を有している。
本発明に係るカートリッジシステムの別の有利な点は、貯蔵器を、飲料生成プロセス中に、より高い圧力で空化できることである。
これにより、飲料の味わいを損なうリスクなく、飲料を生成するのに必要な時間を大幅に削減することができる。
所望の安定性を達成するために、カートリッジは、アルミニウムからなる本体を有し、この本体は、その一般的な壁領域において0.01mm~0.5mm、好ましくは、0.01mm~0.2mm、特に好ましくは、0.03mm~0.1mm、最も好ましくは、約0.05mmの壁厚を有し、特に、15%以下の欠陥許容範囲を有している。
この場合、カートリッジは、破裂することなく、10bar以下、好ましくは、8bar以下、最も好ましくは、6bar以下の内圧に耐えることができるように構成されている(温度が20°Cで外圧が1bar)。
これにより、貯蔵器は、10ml~500ml、好ましくは、30ml~90ml、最も好ましくは、約60mlの容量を有している。
特に、カートリッジシステムは、炭酸化された、液体状の飲料物質を含む。
特に好ましくは、液体状の飲料物質は、飲料濃縮物、特に、シロップを含む。
【0008】
本発明の実施形態によると、カートリッジは、カップ状の本体を備えるように構成されている。
カップ状の本体は、深絞りまたは衝撃押出しにより製造され、比較的安価で迅速な製造が可能になる。
したがって、カートリッジは、必ず一方側が密封され、安定性を有するカートリッジの構成が実現される。
本体が、円筒状のカートリッジ壁部を有するカップ形状を有し、カートリッジ壁部が、一方側で、カートリッジ底部により閉止され、カートリッジ壁部およびカートリッジ底部が、特に、ワンピース構成である。
カートリッジ壁部およびカートリッジ底部が、ワンピースからなり、両者がアルミニウム製であり、本体が、アルミニウムシートから深絞りされている。
【0009】
深絞りまたは衝撃押出しの1つの代替として、本体は、アルミニウムシートを円筒状チューブへと曲げ加工し、その後、チューブへと曲げ加工された、このアルミニウムシートの当接側を互いに接着、溶接、および/または、押圧して、長手継目を有する本体を製造することにより、形成されてもよい。
また、カートリッジ底部は、別体の蓋体として、さらなるアルミニウムシートを深絞り、または、衝撃押出しすることにより、形成されている。
別体の蓋体として構成される、このカートリッジ底部を、次に、カートリッジ壁部のこの端部上に滑合させてよく、カートリッジ底部は、チューブに向かって曲げ加工され、カートリッジ受け部材に離間して対向し、そこで、円周方向に、カートリッジ壁部に接着、溶接、および/または、押圧されてよい。
そして、蓋体は、筒状のカートリッジ壁部上にクリンプされ、カートリッジ底部が形成されている。
【0010】
本実施形態によると、本体が、その初期位置においてカートリッジ底部に対向する側で、封止要素により閉止されるように構成されている。
この封止要素により、飲料物質が、長い貯蔵寿命と風味が損なわれないよう、飲料生成プロセス開始前に、密封されている貯蔵器内に留まっていることが保証されている。
【0011】
本実施形態によると、封止要素が、プレパンチ孔を備える、特に、剛性または半剛性の封止体を有するように構成されている。
このようにして、貯蔵器6は、初期状態では、密封された状態である。
ここで、封止要素は、アルミニウム製の封止体である。
パンチ孔のサイズは、穿孔スパイクにより、その後作成される封止要素の貫通開口部に略一致する。
所定の破点は、その箇所以外の封止体に関する部分領域の縁部領域に、部分パンチ孔により形成され、この破点が、部分領域が飲料調製機械(下記参照)の穿孔スパイクと接触する際に、少なくとも部分的に裂開して貫通開口部を解除する。
部分領域は、封止体をパンチしてなることから、貫通開口部と略同一のサイズまたは直径を有し、この部分領域に、穿孔スパイクも飲料生成中に配置されている。
これにより分離した部分領域が、貫通開口部18’を通って混合チャンバ8に入ることが防止される。
【0012】
さらに、本実施形態によると、封止要素が、貫通開口部を備える、特に、剛性または半剛性の封止体を有するように構成されている。
特に、封止体は、アルミニウム製であり、本体に取り付けられる。
封止体を、本体に、クリンプ、接着、挟持、溶接、および/または、押圧することが考えられる。
貫通開口部は、封止体の中心か、封止体の中心からオフセットした位置のいずれかに形成される。
このようにして、封止体は、円板状および/または円環状である。
代替的に、封止体が、カップ状であり、その周辺部が、カートリッジ壁部と平行に延在するカップ底部から突出し、カートリッジ壁部のこの部分に押圧またはクリンプされることも考えられる。
特に、カートリッジが審美的に魅力的な外観を有するように、カップベース部から突出するこのパーツは、カートリッジ壁部の内側に配置されている。
封止体は、その一般的な壁領域において、0.09mm~0.5mm、好ましくは、0.1mm~0.3mm、特に好ましくは、0.15mm~0.25mm、最も好ましくは、約0.2mmの壁厚を有し、特に、15%以下の最大欠陥許容範囲を有している。
【0013】
本実施形態によると、封止要素が、カートリッジシステムの初期位置において、貫通開口部を閉止する、封止薄膜を備え、この封止薄膜が、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜であるように構成されている。
このようにして、封止体に貫通開口部があるにもかかわらず、貯蔵器の密封が達成され、飲料生成プロセス中、飲料物質を貯蔵器からカートリッジ受け部材の混合チャンバに可能な限り迅速に移送するために、封止薄膜を、カートリッジ受け部材の穿孔スパイク(下記参照)により、簡単に穿孔することができる。
この封止薄膜の円周方向の縁部が、封止体に取り付けられ、特に、接着、封止、および/または、溶接されている。
【0014】
本実施形態によると、封止要素が、封止薄膜、好ましくは、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜を有し、この封止薄膜が、カートリッジ壁部の縁部に取り付けられているように構成されている。
この実施形態において、封止要素は、さらなる封止体を有していない一方、本体の開口部は、直接的に封止薄膜により、特に、封止薄膜のみにより密封され、この封止薄膜は、カートリッジ壁部の縁部に直接取り付けられている。
そして、封止要素の円周方向の周辺の固定領域は、カートリッジ壁部に、特に、カートリッジ壁部の縁部に、クリンプ、接着、封止、および/または、溶接されているのが好ましい。
【0015】
さらに、固定領域が、カートリッジ壁部と少なくとも部分的に平行に、カートリッジ壁部内側または外側に延在している。
この場合、封止薄膜も、カップ状であるか、カップ状に形成されている。
また、封止薄膜を、この形状に深絞りする。
【0016】
封止要素の封止体は、クリンプキャップ型として構成されてもよい。
カートリッジ壁部が、封止体をカートリッジに取り付けるためにクリンプする、円周方向のリムを備えている。
代替的に、封止要素は、カートリッジの端部に螺合されてよい。
このため、カートリッジの固定領域に、特に、封止体が螺合される、雄ねじが設けられる。
このため、封止体は、雄ねじに対して補完的な、雌ねじを有している。
螺合接続は、掛止がその後の螺合解除を防止するように、単に、螺合がその後の掛止を用いつつ可能であるように、構成されている。
【0017】
本発明の代替的な実施形態によると、カートリッジを封止要素および/またはカートリッジ受け部材に接続するために、カートリッジ壁部の縁部に、特に、円周方向の接続手段、特に、掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部が設けられるように構成されている。
封止要素および/またはカートリッジ受け部材は、嵌着接続手段、特に、さらなる掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部を有し、この嵌着接続手段は、特に、接続手段に対して補完的であり、形状嵌合、圧入嵌合、および/または、材料嵌合で、この接続手段に接続されているのが好ましい。
このようにして、カートリッジとカートリッジ受け部材との間、および/または、カートリッジと封止要素との間の、安定して安価な接続を達成できるのが好ましい。
【0018】
本発明の代替的な実施形態によると、固定領域は、少なくとも部分的に、接続手段と嵌着接続手段との間に配置され、挟持、溶接、および/または、接着されているように構成されている。
そして、封止要素、特に、封止体の縁部または封止薄膜の縁部は、飲料生成プロセス中、接続手段と嵌着接続手段との間で、つまり、両側から、さらに固定されるのが好ましい。
このようにして、封止要素がカートリッジ壁部から分離するリスクなく、比較的大きな過圧を、貯蔵器内に生成することができる。
代替的に、固定領域がカートリッジ壁部の内側に位置することも考えられ、それにより、カートリッジ壁部の縁部が、固定領域とカートリッジ受け部材との間に配置される。
したがって、この場合、接続手段は、固定手段と嵌着接続手段との間に配置される。
また、このようにして、本体と、カートリッジ受け部材と、封止要素との間で特に安定した接続を達成することができる。
さらに、この実施形態の円周方向の接続手段および/または嵌着接続手段も、掛止ビード部、掛止隆起部、アンダカット部などとして構成されてもよい。
特に好ましくは、封止要素の固定領域と封止薄膜の縁部領域との両方が、接続手段と嵌着接続手段との間に配置されている。
【0019】
カートリッジ壁部または封止要素が、カートリッジ受け部材の壁部をクリンプする、円周方向のリムを備えている。
【0020】
代替的に、カートリッジ受け部材は、カートリッジの端部、または、封止要素に螺合されてよい。
このため、カートリッジまたは封止要素の固定領域に、特に、カートリッジ受け部材が螺合される、雄ねじが設けられる。
このため、カートリッジ受け部材は、雄ねじに対して補完的な、雌ねじを有している。
螺合接続は、掛止がその後の螺合解除を防止するように、単に、螺合がその後の掛止を用いつつ可能であるように、構成されるのが好ましい。
【0021】
本実施形態によると、カートリッジ受け部材が、ベース構造体を有し、このベース構造体が、少なくとも部分的に合成樹脂製であり、全体的に合成樹脂製であるように構成されている。
これにより、低コストの製造が達成される。
ベース構造体が、カップ状の構成を有し、このカップ状の構成の開口側が、カートリッジの方向に位置合わせされ、飲料出口となる開口部および外側に開口するスパイクガイドが、このカートリッジとは反対側の底側部に形成されており、流体供給部が、この底側部、または、ベース構造体の側壁部に形成されている。
このカートリッジ受け部材は、流体供給部が、カートリッジの貯蔵器に開口するのではなく、貯蔵器とは別体の混合チャンバに開口する。
これにより、飲料生成プロセス中の、流体供給部による、飲料調製機械の逆汚染が防止される。
このため、貯蔵器を、流体が流れるのではなく、むしろ、飲料物質と流体は、カートリッジ受け部材の混合チャンバに、互いに別々に流入する。
流体は、混合チャンバに直接導入される一方、飲料物質は、流体に対して独立して混合チャンバに移送される。
このため、変位可能に取り付けられる穿孔スパイクは、スパイクガイド内に設けられ、この穿孔スパイクが、穿孔スパイクが封止要素、特に、封止薄膜(または、部分領域)から離間している後退位置と、穿孔スパイクが封止要素、特に、封止薄膜を穿孔して(または、封止要素から、部分領域を部分的または全体的に裂離して)貯蔵器内に突出する伸長位置との間を変位可能である。
したがって、カートリッジシステムの初期状態では、穿孔スパイクは、後退位置にあるため、貯蔵器が、封止要素、特に、封止薄膜により密封され、そして、カートリッジの封止要素を開口させるために、穿孔スパイクを、後退位置から伸長位置まで移動させることができる。
伸長位置において、封止要素は、穿孔スパイクにより穿孔されるか、または、プレパンチ孔は、裂開して、その結果、飲料物質が、封止要素を通過し、穿孔スパイクの少なくとも1つの横チャネルを通って、混合チャンバに流入する。
このようにして、以前は芳香を通さず封止されていたカートリッジを、飲料調製機械に簡単かつ信頼性高く開口させることが可能になる。
また、流体供給部に直接働く過圧が貯蔵器に発生しないことから、飲料調製機械の逆汚染が防止される。
飲料調製機械に可逆的に挿入可能である、カートリッジ受け部材の混合チャンバの構成は、混合チャンバが、交換可能なカートリッジシステムのパーツであることを保証している。
このようにして、交換可能で使い捨てか、または、再利用可能なカートリッジシステムのパーツのみが飲料物質と接触することから、飲料物質による、飲料調製機械の汚染が、効果的に回避される。
【0022】
本実施形態によると、カートリッジシステム、特に、カートリッジ受け部材が、カートリッジ受け部材の方向、特に、混合チャンバの方向において、封止薄膜を支持する、少なくとも1つの支持構造体を有するように構成されている。
このようにして、飲料生成プロセス時の貯蔵器の圧力上昇中に、封止薄膜が断裂することが防止される。
支持構造体は、貯蔵器の方向に、混合チャンバの底部から突出し、封止薄膜が部分的に支えられる、特に、円柱形状、ブリッジ形状、格子形状、または、円筒形状を有する構造体を備えている。
【0023】
本実施形態によると、穿孔スパイクは、円筒形状または円錐台形状を有するベース部と、貯蔵器の方向に延在する穿孔部とを備えるように構成され、穿孔部が、斜めに切断された円錐台の形状に構成されている。
穿孔部は、この斜めに切断された円錐台の斜めに切断された面が貯蔵器に略対向するように、さらに構成され、切断面の長円形周辺部が、封止要素を穿孔するカッティングエッジを少なくとも部分的に構成するのが好ましい。
斜めに切断されることにより生じる円錐台の切断面が、一方では、封止要素を簡単かつ十分にごくわずかな力で切断し、他方では、封止要素から細片を分離させることがなく、または、破片を解放させないことが証明されており、さもなければ、飲料を汚染させることになり、望ましくない。
封止材の穿孔は、貯蔵器の方向に突出する最大カッティングエッジが形成される、穿孔スパイク側において、封止材の材料が滑らかな切込みにより切断される一方、穿孔部の切断面の領域では、封止材の切断された材料が、その箇所以外の封止材に依然として接続された状態であり、捲り上げられているか、または、折り畳まれているような、外観を呈する。
【0024】
穿孔スパイクは、ベース部と、円錐台形状を有する穿孔部との間に配置される、中間部を備え、円周方向の肩部が、ベース部と中間部との間に形成され、円周方向の縁部が、穿孔部と中間部との間に形成されるのが好ましい。
このようにして、安定性を有する穿孔スパイクが形成される。
このような縁部の形成は、縁部にわたって延在する場合の横チャネルが、拡大された入口を貯蔵器側に有することで、飲料物質の、混合チャンバ方向の移送が容易になるという、有利な点を有している。
円周方向の肩部は、穿孔スパイクが後退位置にある時、スパイクガイドの停止部に当接する役割を果たし、これにより、穿孔スパイクの、カートリッジ方向の伸長移動が制限されている。
【0025】
本実施形態によると、カートリッジ受け部材が、複数の横チャネルを有し、これらの横チャネルのそれぞれが、穿孔部の領域および中間部の領域において、穿孔スパイクと平行に延在するように構成されている。
この場合、横チャネルのそれぞれは、一方側で開口し、穿孔スパイクの外側表面に導入される、溝の形態で構成されている。
横チャネルは、切断面の後方である、穿孔スパイクの円周方向領域に少なくとも部分的に形成されるのが好ましい。
このことは、横チャネルが、材料に切込みが入れられた、封止要素の穿孔側に配置されるのであって、切断された材料がその箇所以外の封止要素に依然として接続している、反対側に配置されるのではないという、有利な点を有している。
このようにして、飲料物質は、比較的妨げられることなく、横チャネルに流入する。
【0026】
横チャネルの断面および/または横チャネルの数を、飲料物質の粘度に適合させることにより、混合チャンバに向かう飲料物質の流れを、横チャネルが制御または制限することが考えられる。
高粘度では、複数の横チャネル、または、より大きい断面を有する横チャネルが使用され、低粘度では、より少数の横チャネル、または、より小さい断面を有する横チャネルが設けられている。
したがって、カートリッジそれぞれについて、好適なカートリッジ受け部材が設けられている。
【0027】
本実施形態によると、穿孔スパイクは、ベース部から径方向に突出する、ウェブ状の捩じれ防止手段を有するように構成されている。
よって、穿孔スパイクが後退位置から伸長位置に移動している時の、穿孔スパイクの捩じれが回避される。
また、混合チャンバの飲料出口に離間して対向し、流体供給部に対向する、穿孔スパイクの側部に、横チャネルが配置されることが保証されている。
このようにして、混合チャンバ内での飲料物質と流体の混合の改善が達成される。
【0028】
本実施形態によると、穿孔スパイクが、カートリッジ空化装置である、内蔵された圧縮空気管を有し、圧縮空気管が、穿孔スパイクに沿って、この穿孔スパイクの第1端部から、穿孔スパイクの第2端部まで延在するように構成されている。
このようにして、この穿孔スパイクには、以下の3つの機能:1.穿孔スパイクが、封止要素を穿孔し、これによりカートリッジを開口するための穿孔部を備えること、2.穿孔スパイクが、混合チャンバへの飲料物質の移送を可能にする、横チャネルを備えること、3.穿孔スパイクが、圧縮空気を貯蔵器に吹き込み、飲料物質を圧力下で混合チャンバに押し入れるための、内蔵圧縮空気管を含むこと、が組み込まれている。
【0029】
圧縮空気源に接続するための圧縮空気接続部が、第2端部に形成され、圧縮空気を貯蔵器に吹き込むための圧縮空気出口が、第1端部に形成されるのが好ましい。
このようにして、カートリッジ受け部材に内蔵されたカートリッジ空化装置は、本発明の意味において、まず、圧縮空気を外側から貯蔵器内に導入可能な圧縮空気管を1つのみ備えている。
カートリッジ受け部材は、飲料物質が貯蔵器から混合チャンバへと圧縮空気により押し出されるように、構成されている。
圧縮空気は、飲料調製機械により供給される。
カートリッジシステムが、飲料調製機械に挿入されると直ちに、圧縮空気源を圧縮空気接続部に直接接続する。
このことは、カートリッジシステムが挿入されると、カートリッジ空化装置に即座に圧力がかかり、飲料物質の、圧縮空気管の方向、特に、飲料調製機械の圧縮空気源方向の移動が防止されるため、飲料調製機械の方向の逆汚染が効果的に回避されるという、有利な点を有している。
このようにして、飲料物質は、貯蔵器から、混合チャンバの方向にのみ移動することができる。
【0030】
本実施形態によると、圧縮空気出口が、切断面の開口部として構成されている。
このことは、混合チャンバへの飲料物質の吐出を妨げないように、貯蔵器に流入する空気を、横チャネルから離間する穿孔スパイク側に吹き込むという、有利な点を有している。
このようにして、渦が貯蔵器内に形成され、貯蔵器の空化が残留物をほぼ残すことなく、支援されるのが好ましい。
【0031】
圧縮空気接続部は、ベース部の開口部として構成され、圧縮空気接続部が、カートリッジ受け部材の外側からアクセス可能であるように、ベース部は、カートリッジ受け部材に配置されている。
このようにして、圧縮空気源との圧縮空気管の接続が支援される。
【0032】
本実施形態によると、スパイクガイドが、穿孔スパイクを受容するための内部ガイドチャネルを備えるガイド部を有し、ガイド部のガイドチャネルが、略円筒形状または円錐台形状に構成され、円周方向の停止部が、カートリッジに対向するガイド部の端部に形成され、この停止部が、穿孔スパイクの、貯蔵器の方向への移動を制限し、この停止部が、特に、縮径領域を備えるように構成されている。
このようにして、後退位置から伸長位置への移動中に、穿孔スパイクは、信頼性高くガイドされる。
穿孔スパイクの望ましくない捩じれが防止されるように、リブに対応する溝が、ガイドチャネルの壁部内に、捩じれ防止手段として形成されるのが好ましい。
ガイド部は、混合チャンバに配置され、混合チャンバの底部から、カートリッジの方向に突出するのが好ましい。
【0033】
本実施形態によると、穿孔スパイクが、合成樹脂パーツとして、特に、射出成形合成樹脂パーツとして構成されている。
これにより、コスト効果の高い製造が可能になる。
その一方、穿孔スパイクを金属パーツとして代替的に構成することも考えられる。
【0034】
本実施形態によると、飲料調製機械へのカートリッジシステムの挿入時に、穿孔スパイクが、飲料調製機械の解除要素によって、後退位置から伸長位置に移動可能であるように構成されている。
【0035】
本発明のさらなる実施形態によると、混合チャンバが、飲料物質と流体の混合物から生成された飲料が吐出される飲料出口を備え、カートリッジシステムが、飲料を飲料出口から移動式容器に直接導入可能であるように構成されるのが好ましい。
したがって、飲料物質と生成された飲料のいずれも、飲料調製機械のどのパーツとも接触することがないため、飲料調製機械のいかなる(逆)汚染も、多少なりとも回避される。
流体は、混合チャンバに別々に供給される。
流体は、圧力下で混合チャンバに導入されるのが好ましい。
流体は、飲料調製機械により供給される。
カートリッジシステムが、飲料調製機械に挿入されると直ちに、流体源をカートリッジ受け部材の対応する流体接続部に直接接続することが考えられる。
この場合、流体接続部は、混合チャンバに流体管を介して流体接続される。
このことは、流体接続部が、カートリッジシステムの挿入時に即時に過圧下におかれ、これにより、飲料物質が、流体管の方向、特に、飲料調製機械の流体源の方向に移動することを防止するため、飲料調製機械の方向への逆汚染が効果的に回避されるという、有利な点を有している。
したがって、飲料物質および飲料は、混合チャンバから飲料出口の方向にのみ移動可能である。
流体は、水、好ましくは、加圧、冷却および/または、炭酸化飲料水からなる。
【0036】
本実施形態によると、混合チャンバは、混合構造体を備えるように構成されている。
混合構造体は、飲料物質と流体をより良好に混ぜ合わせることを確実にする。
このため、混合構造体は、混合チャンバに流入する流体が旋回するように、構成されている。
混合構造体が、1つまたは複数の混合リブを備え、この混合リブが、混合チャンバの底部の流体供給領域に配置され、流体が流入する方向に対して略垂直に延在することが考えられる。
このようにして、混合リブは、流体に対する柵として働き、その結果、流体が上方向に旋回し、飲料物資とのより良好な混合が達成される。
【0037】
本発明のさらなる実施形態によると、流体供給部に、冷却ユニットにより冷却される流体を供給し、冷却ユニットが、飲料調製機械の一部であるか、または、飲料調製機械に作動的に接続される、別体の冷却装置の一部であるように構成されている。
このようにして、カートリッジが、冷却されておらず、例えば、室温である場合でさえも、冷たい飲料を生成することが可能である。
システムを既存の冷却装置と一体化させると、この冷却装置の既存の冷却状態を、簡単かつ効率的に飲料調製機械と共に使用できるという点で有利である。
特に、「サイドバイサイド」冷蔵庫(多くの場合、アメリカン冷蔵庫とも称される)として知られる冷却装置においては、カートリッジシステムを組み入れるための十分な設置空間が、前方に認められる。
飲料調製機械が、そのような冷却装置用の後付型セットであることが考えられる。
冷却ユニットは、圧縮式冷却ユニット、吸収式冷却ユニット、または、熱電冷却装置を備えている。
【0038】
本発明のさらなる実施形態によると、流体供給部に、炭酸化装置により炭酸が加えられた流体を供給するように構成される。
炭酸化装置が、飲料調製機械の一部であり、炭酸化装置が、CO2カートリッジ用受け部材とこのCO2カートリッジから流体にCO2を加えるための供給装置とを有することが考えられる。
したがって、このカートリッジシステムを用いて、炭酸を含むソフトドリンクを生成することも可能である。
代替的に、炭酸化装置が、外部CO2接続部を有することも考えられる。
【0039】
本発明のさらなる主題は、本発明に係るカートリッジシステムを製造する方法であり、
第1方法ステップにおいて、アルミニウムシートが供給され、
第2方法ステップにおいて、本体が、少なくとも部分的にアルミニウムシートから、パンチ、深絞り、または、衝撃押出しにより製造され、
第3方法ステップにおいて、封止要素が、本体に取り付けられ、
第4方法ステップにおいて、本体が、カートリッジ受け部材に接続される。
本発明に係る方法により、リファレンス時間が短くなり、二酸化炭素含有量が増加する、比較的安定したカートリッジの迅速かつ安価な製造が可能になる。
【0040】
本発明のさらなる実施形態によると、第4方法ステップの前に実行される、中間ステップにおいて、カートリッジ受け部材が、合成樹脂の射出成形により製造される。
このようにして、圧縮空気の導入による高圧下にはないカートリッジシステムのこのパーツが、低コストの製造プロセスにより合成樹脂から製造され、これにより、全体的な製造コストを低く抑えることができる。
【0041】
本発明のさらなる実施形態によると、第4方法ステップの前または後に実行される、さらなる中間ステップにおいて、穿孔スパイクが製造され、カートリッジ受け部材のスパイクガイドに挿入される。
【0042】
本発明のさらなる実施形態によると、第3方法ステップの前に実行される、さらなる中間ステップにおいて、封止体の形態の封止要素が、アルミニウムシートおよび/または封止薄膜、好ましくは、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜からパンチされ、かつ/または、切断される。
アルミニウムシートを用いる場合、このシートは、ここでは、アルミニウムシートから形成される、封止要素の封止体が、その一般的な壁領域において、0.09mm~0.5mm、好ましくは、0.1mm~0.3mm、特に好ましくは、0.15mm~0.25mm、さらに特に好ましくは、約0.2mmの壁厚を有し、特に、15%以下の最大欠陥許容範囲を有するように、第2方法ステップにおいて深絞りされる。
【0043】
本発明のさらなる実施形態によると、さらなる中間ステップにおいて、封止体の部分領域が部分的にパンチされ、プレパンチが形成される。
このようにして、プレパンチは、その後の貫通開口部を定義し、この貫通開口部は、初期状態において、その箇所以外の封止体に依然として接続されている部分領域により閉止されており、飲料生成直前または飲料生成中に、穿孔スパイクによってのみ開口する。
【0044】
本発明のさらなる実施形態によると、第3方法ステップの前、または、第3方法ステップにおいて実行される、さらなる中間ステップにおいて、封止要素が、カートリッジ壁部の縁部の周辺に形成される。
この形成プロセスは、封止要素が、剛性または半剛性のアルミニウムからなる封止体を有する変形例と、封止要素が、封止薄膜のみからなる変形例との両方において、実行されてよい。
【0045】
本発明のさらなる実施形態によると、第3方法ステップにおいて、封止要素が、カートリッジ壁部の縁部に、クリンプ、接着、封止、および/または、溶接される。
封止要素が、剛性または半剛性のアルミニウムからなる封止体を有する変形例において、封止体は、特に、カートリッジ壁部にクリンプされる。
封止要素が、封止薄膜のみからなる変形例において、封止薄膜は、カートリッジ壁部の縁部に接着、封止、および/または、溶接される。
【0046】
本発明のさらなる実施形態によると、第4方法ステップにおいて、封止要素の固定領域が、カートリッジ壁部の縁部とカートリッジ受け部材の一部との間に配置され、そこで、特に、挟持、溶接、および/または、接着される。
このようにして、固定領域は、接続手段および嵌着接続手段により、さらに固定される。
【0047】
本発明のさらなる実施形態によると、さらなる中間ステップにおいて、貫通開口部が、封止要素に形成され、この封止要素がドリルされ、その後のさらなる中間ステップにおいて、貫通開口部が、封止薄膜により閉止され、この封止薄膜が、封止要素に接着、溶接、および/または封止される。
この実施形態は、封止要素が、剛性または半剛性のアルミニウムからなる封止体を有する変形例に関する。
この封止体には、貫通開口部が設けられ、この貫通開口部は、その後の中間ステップにおいて、穿孔可能な封止薄膜により閉止される。
この封止薄膜は、封止体の混合チャンバ側に配置かつ固定されてよく、または、封止体の貯蔵器側に配置かつ固定されてよい。
【0048】
本発明のさらなる実施形態によると、第2方法ステップにおいて、または、第2方法ステップの後に、接続手段、特に、掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部が、カートリッジ壁部に成形により形成される。
さらに、第4方法ステップの前、特に、カートリッジ受け部材の射出成形において、嵌着接続手段、特に、掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部が、この場合、カートリッジ受け部材に形成される。
このようにして、ここで、任意に、第4方法ステップにおいて、封止要素の固定領域が、接続手段と嵌着接続手段との間に配置され、そこで、特に、挟持、溶接、および/または、接着されてよい。
【0049】
カップ状本体は、第2方法ステップにおいて、全体的に深絞りまたは衝撃押出しにより製造されるのが好ましい。
本体が、円筒状のカートリッジ壁部を有するカップ形状を有し、カートリッジ壁部が、一方側で、カートリッジ底部により閉止され、カートリッジ壁部およびカートリッジ底部が、特に、ワンピース構成である。
カートリッジ壁部およびカートリッジ底部が、ワンピースからなり、両者がアルミニウム製であり、本体が、アルミニウムシートから深絞りされることが考えられる。
その一方、深絞り、または、衝撃押出しの1つの代替として、本体は、部分的にのみ、深絞りまたは衝撃押出しにより製造されてもよく、アルミニウムシートを曲げ加工して円筒状チューブを形成し、その後、チューブを形成するために曲げ加工された、このアルミニウムシートの当接側を互いに接着、溶接、および/または、押圧して、長手継目を有する本体を製造し、ここで、カートリッジ底部は、別体の蓋体として、さらなるアルミニウムシートを深絞り、または、衝撃押出しすることにより、追加で形成される。
別体の蓋体として構成される、このカートリッジ底部を、次に、カートリッジ壁部のこの端部上に滑合させてよく、カートリッジ底部は、チューブに向かって曲げ加工され、カートリッジ受け部材に離間して対向し、そこで、円周方向に、カートリッジ壁部に接着、溶接、および/または、押圧されてよい。
蓋体は、筒状カートリッジ壁部上にクリンプされ、カートリッジ底部が形成される。
【0050】
本発明は、図面と、図面に基づく実施形態についての以下の説明から、明らかである。
図面は、本発明の実施形態にすぎず、本発明の本質的な概念を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1a】本発明の第1実施形態によるカートリッジシステムの斜視図。
【
図1b】本発明の第1実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図1c】本発明の第1実施形態によるカートリッジシステムの一般的な動作原理。
【
図2】本発明の第2実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図3a】本発明の第3実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図3b】本発明の第3実施形態によるカートリッジシステムの一般的な動作原理。
【
図4】本発明の第4実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図5】本発明の第5実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図6】本発明の第6実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図7】本発明の第7実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【
図8a】本発明の第8実施形態によるカートリッジシステムの斜視図。
【
図8b】本発明の第8実施形態によるカートリッジシステムの概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図において、同一の部品は、同じ参照符号が付されているため、通常、それぞれ一度のみ説明される。
【0053】
図1a、
図1b、および、
図1cは、本発明の第1実施形態によるカートリッジシステム1の斜視図、概略的な断面図、および、一般的な動作原理をそれぞれ示す。
【0054】
図示のカートリッジシステム1は、飲料70を調整するために飲料調製機械(不図示)に挿入されるように設けられている。
このため、カートリッジシステム1は、飲料物質7が充填されたカートリッジ2とこのカートリッジ2に接続されるカートリッジ受け部材10とを有している。
飲料調製機械内において、対応する飲料70は、飲料物質7と、以下に流体源41と称される追加の給水源とを用いて生成される。
この場合、カートリッジ2には、特定の飲む量分、例えば、飲用グラス1杯分の所望の飲料70を生成するために必要である、事前に小分けされた量の飲料物質7が充填されることが好ましい。
飲料物質7は、シロップの形態の液体状炭酸飲料濃縮物である。
【0055】
原則的に、複数の異なるカートリッジシステム1が利用可能であり、そのカートリッジ2または貯蔵器6には、様々な飲料物資7が充填され、様々な飲料70を生成する。
カートリッジシステム1のユーザが、特定の飲料70を飲みたい場合、このユーザは、複数の異なるカートリッジシステム1から、所望の飲料70を生成するための、対応する飲料物質7を含むカートリッジシステム1を選択し、そのカートリッジシステム1を飲料調製機械の保持ユニットに挿入し、例えば、スタートボタンを押すことにより、接触感応ディスプレイに適切な方法で触れることにより、ジェスチャもしくは音声制御により、または、携帯電話の適切なアプリケーションを用いて、飲料調製機械において、飲料生成プロセスを開始しさえすればよい。
また、飲料生成プロセスは、新品のカートリッジシステム1の、保持ユニット90への挿入が検出されたときに、自動的に開始することも考えられる。
その後、上記場合のそれぞれにおいて、所望する飲料70が、自動的に生成され、飲料容器に運ばれて、このようにして、ユーザに提供される。
続いて、使用済みのカートリッジシステム1は、取り出されて処分される。
このとき、飲料調製機械は、さらなる飲料70を生成するために、再度、任意の所望する新品のカートリッジシステム1を補充する準備ができている。
【0056】
飲料物質7は、カフェイン入り、炭酸入り、果物風味および/もしくは甘いソーダ、ならびに、ジュースなどの清涼飲料、ビール(混合)飲料、または、他のアルコールもしくはノンアルコール(混合)飲料のための、液体状事前混合成分を含むことが好ましい。
【0057】
カートリッジシステム1は、円筒状容器の形態を有するカートリッジ2を備えている。
この容器は、中空であり、これにより、飲料物質7用の貯蔵器6を含む。
カートリッジ2は、アルミニウム製のカップ状本体2’により構成されている。
ここで、カップ状とは、本体2’が、カートリッジ底部2’’’(図中上部)と、カートリッジ底部2’’’から90°の角度でカートリッジ受け部材10の方向に突出しているカートリッジ壁部2’’とを有することを意味している。
この文脈において、カートリッジ壁部2’’は、円筒状で円周方向の構成を有する一方、本例におけるカートリッジ底部2’’’は、円状で円板状の構成を有している。
本体2’は、その製造時に、アルミニウムシートからパンチ、または、衝撃押出しされ(任意で、最初に深絞りし、その次にパンチを行うか、その逆でもよい)、これにより、カートリッジ底部2’’’およびカートリッジ壁部2’’が、ワンピースで接合される。
【0058】
軸方向におけるカートリッジ底部2’’’との反対側において、本体2’は、封止要素18により閉止されている。
第1実施形態において、封止要素18は、封止薄膜18’’、特に、薄い封止薄膜のみからなり、この封止薄膜18’’が貯蔵器6を閉止することにより、飲料物質7が芳香を通さず封止されている。
このため、封止要素18の円周外縁部領域は、円周方向において、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’に固定されている。
ここで、封止要素18は、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’に、接着、封止、または、溶接されているのが好ましい。
封止薄膜18’’は、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜である。
【0059】
カートリッジ2は、カートリッジ受け部材10に固定して、または、可逆的に接続されている。
カートリッジ2は、本体2’を製造(深絞りかつパンチ、または、衝撃押出しかつパンチ)し、カートリッジ2に飲料物質7を充填し、貯蔵器6に封止要素18を設けて閉止した後、カートリッジ受け部材10に接続される。
このため、カートリッジ壁部2’’は、任意で、特に、円周方向の掛止ビード部の形態を有する、円周方向の接続手段20を有している。
任意で、カートリッジ受け部材10は、接続手段20に対して補完的な、特に、円周方向の掛止隆起部の形態を有する嵌着接続手段21を有し、この嵌着接続手段21は、カートリッジ2がカートリッジ受け部材10に接続されると、掛止ビード部に掛止する。
カートリッジ壁部2’’およびカートリッジ受け部材10が、さらに、互いに接着、溶接、および/または、押圧される。
【0060】
その一般的な壁領域において、本体2’は、0.01mm~0.5mm、好ましくは、0.01mm~0.2mm、特に好ましくは、0.03mm~0.1mm、最も好ましくは、約0.05mmの壁厚を有し、特に、15%以下の欠陥許容範囲を有している。
この場合、カートリッジ2は、破裂することなく、10bar以下、特に好ましくは、8bar以下、最も好ましくは、6bar以下の内圧に耐えることができるように構成される(温度が20°Cで外圧が1bar)。
この場合、カートリッジ2は、破裂することなく、10bar以下、特に好ましくは、8bar以下、最も好ましくは、6bar以下の内圧に耐えることができるように構成される(温度が20°Cで外圧が1bar)。
貯蔵器6は、10ml~500ml、好ましくは、30ml~90ml、最も好ましくは、約60mlの容量を有している。
【0061】
カートリッジ受け部材10は、混合チャンバ8を有し、このカートリッジ受け部材10のカートリッジ空化装置を用いて、飲料物質7を貯蔵器6から混合チャンバ8に少なくとも部分的に移送することができるように、混合チャンバ8は、飲料生成プロセス中、貯蔵器6に流体接続されている。
このため、カートリッジ空化装置は、圧縮空気管40を含む。
そして、この圧縮空気管40の一端は、圧縮空気を圧縮空気管40に導入するために、飲料調製機械の圧縮空気源と接続可能な圧縮空気接続部42に接続される一方、他端は、貯蔵器6の方向に開口し、圧縮空気を貯蔵器6に導入する、圧縮空気出口に通じている。
圧縮空気を導入することにより、飲料物質7が混合チャンバ8へと押し込まれる。
【0062】
飲料調製機械の流体源からの供給を受けるカートリッジ受け部材10の流体供給部12も、混合チャンバ8に通じている。
流体供給部は、クイックカップリングを有することが考えられ、このクイックカップリングによって、流体供給部12を飲料調製機械の流体源に接続できる。
クイックカップリングは、例えば、カートリッジシステム1が保持ユニットに挿入されると、流体源と混合チャンバ8との間の、流体供給部12を介した流体接続が自動的に確立されるように、構成されてよい。
飲料生成プロセス中、流体、特に、冷却された炭酸飲料水が、この流体接続によって流体供給部12から混合チャンバ8に入る。
さらに、上記のように、飲料生成プロセス中、飲料物質7が、貯蔵器6から混合チャンバ8に入る。
飲料物質7が混合チャンバ8で流体と混合される結果、飲料70が形成され、次いで、この飲料70が、飲料出口11を通して混合チャンバ8から出る。
【0063】
カートリッジ受け部材10は、飲料出口11を有し、混合チャンバ8で生成された飲料は、飲料出口11を通して混合チャンバ8から出て、飲料容器(不図示)に直接的に運ばれ、つまり、飲料調製機械のパーツが飲料と接触することなく、飲料容器に運ばれる。
このようにして、飲料調製機械の逆汚染が防止される。
飲料容器は、飲料出口11の直下に配置される。
【0064】
飲料生成プロセスの完了後、カートリッジシステム1は、飲料調製機械が、新品で未使用のカートリッジシステム1と装着できるように、保持ユニットから取り外される。
カートリッジ受け部材10は、任意に、使用済みのカートリッジ2から切り離し、新品のカートリッジ2にクリップ固定することで、再利用することができる。
【0065】
貯蔵器6と混合チャンバ8との間の流体接続を確立するために、カートリッジ受け部材10は、穿孔スパイク73が摺動可能に取り付けられる、スパイクガイド80を有する。
封止要素18は、穿孔スパイク73が封止要素18から離間している後退位置(
図1b参照)と、穿孔スパイク73が封止要素18を穿孔して(
図1c参照)貯蔵器6内に突出する伸長位置との間で移動される、変位可能な穿孔スパイク73によって、穿孔される。
【0066】
穿孔スパイク73の外壁部は、封止要素18が穿孔されると、貯蔵器6から混合チャンバ8の方向に飲料物質7を運ぶための、複数の横チャネル71を備えている。
これらの横チャネル71は、一方の側で開口し、互いに平行に延在する溝の形態で構成されている。
封止要素18の穿孔後、横チャネル71は、飲料物質7が、穿孔された封止要素18の縁部周辺を、混合チャンバ8の方向に流れることができるように、貯蔵器6と流体接続状態となる。
【0067】
この場合、横チャネル71の断面、および/または、横チャネル71の数は、横チャネル71が混合チャンバ8の方向における飲料物質7の流れを制御または制限するように、飲料物質7の粘度に適合されることが好ましい。
高粘度では、複数の横チャネル71および/または比較的大きい断面を有する横チャネル71が使用される一方、低粘度では、より少数の横チャネル71および/またはより小さい断面を有する横チャネル71が設けられる。
【0068】
穿孔スパイク73は、カートリッジ空化装置として機能する圧縮空気管40を一体的に含む。
この圧縮空気管40は、穿孔スパイク73が伸長位置にある場合、穿孔スパイク73の端部において貯蔵器6に開口する。
貯蔵器6から離間して対向する、穿孔スパイク73の1つの側に、圧縮空気接続部42は、形成され、このようにして、この圧縮空気接続部42は、カートリッジ受け部材10の外側からアクセス可能であり、飲料調製機械の圧縮空気源41に接続可能である。
【0069】
穿孔スパイク73は、飲料調製機械へのカートリッジシステム1の挿入中もしくは挿入後に、または、飲料生成プロセスの開始後に、穿孔スパイク73が押し付けられる保持ユニットの固定された解除要素によって、後退位置から伸長位置に移動するのが好ましい。
穿孔スパイク73は、合成樹脂パーツであり、好ましくは、合成樹脂射出成形パーツである。
【0070】
流体源および圧縮空気源の両方は、カートリッジシステム1が、飲料調製機械に挿入されるか、または、飲料生成プロセスが開始すると直ちに、かつ、特に、封止要素18が穿孔される前に、それぞれ、流体供給部12および圧縮空気接続部42に、直接接続されるように構成されるのが好ましい。
このようにして、飲料調製機械の方向への逆汚染が効果的に回避されるが、なぜなら、流体供給部12およびカートリッジ空化装置が、カートリッジシステム1の挿入時に即時に過圧下におかれ、これにより、飲料物質7が、それぞれ流体源および圧縮空気源の方向に移動することを防止するからである。
したがって、飲料物質7は、封止要素18が開口すると直ちに、貯蔵器6から混合チャンバ8の方向にのみ、移動することができる。
【0071】
カートリッジ受け部材10は、カップ状の構成を有するベース構造体10’を備えている。
このカップ状の構成の開口側は、カートリッジ2の方向を向き、少なくとも部分的に、カートリッジ2を、特に、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’を受容する。
反対側の底側部10’’において、ベース構造体10’は、飲料出口開口部11と外側に開口するスパイクガイド80とを有している。
流体供給部12は、ベース構造体10’の側壁部10’’’に形成されている。
ベース構造体10’は、合成樹脂パーツとして、特に、射出成形合成樹脂パーツとして構成されている。
【0072】
図2は、本発明の第2実施形態によるカートリッジシステム1の概略的な断面図を示す。
第2実施形態は、
図1a、
図1b、および、
図1cを参照して説明した第1実施形態と同様である一方、カートリッジ受け部材10は、封止薄膜18’’を支持する、支持構造体22をさらに有している。
【0073】
本例において、支持構造体22は、円柱状の支持要素を備え、この支持要素は、封止薄膜18’’を、この要素が支持または支えることができ、封止薄膜18’’が、カートリッジシステム1搬送中または保管中の、意図しない裂開から保護されるように、ベース構造体10’の底側部10’’から(特に、混合チャンバ8内において)貯蔵器6の方向に延在している。
【0074】
図3aおよび
図3bは、本発明の第3実施形態によるカートリッジシステム1の概略的な断面図および一般的な動作原理をそれぞれ示す。
第3実施形態は、
図1a、
図1b、および、
図1cを参照して説明した第1実施形態と同様である一方、封止要素18が、封止薄膜18’’のみからなるのではなく、アルミニウムからなる剛性または半剛性の封止体18’’’を備える点で異なっている。
【0075】
封止体18’’’は、貫通開口部18’を有し、その一方で、この貫通開口部18’は、カートリッジシステム1の初期状態において、封止薄膜18’’により閉止されている(
図3a参照)。
貫通開口部18’ は、穿孔スパイク73が、後退位置から伸長位置に移動し、貫通開口部18’を通って突出することにより、封止薄膜18’’を穿孔するように配置されている(
図3b参照)。
穿孔スパイク73は、封止体18’’’と接触しない。
したがって、封止体18’’’は、非常に高い安定性を有することが可能である。
【0076】
その一方、封止薄膜18’’は、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜を有し、その円周方向の縁部が、封止体18’’’に接着、封止、および/または、溶接されている。
封止薄膜18’’は、封止体18’’’の外側、つまり、混合チャンバ8に対向する側において、封止体18’’’に配置かつ/または固定されている。
【0077】
封止体18’’’は、封止体18’’’を本体2’に固定するために、その縁部領域が、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’にクリンプされるのが好ましい。
カートリッジ壁部2’’が、縁部2’’’’に接続手段20として封止体18’’’がクリンプされる円周方向のウェブを有している。
したがって、封止体18’’’は、クリンプキャップ型である。
【0078】
代替的に、封止体18’’’が、カートリッジ壁部2’’に螺合され、封止体18’’’の雌ねじが、カートリッジ壁部2’’の雄ねじと係合する。
螺合接続は、掛止がその後の螺合解除を防止するように、単に、螺合がその後の掛止を用いつつ可能であるように、構成される。
【0079】
代替的に、カートリッジ壁部2’’の縁部が、カートリッジ2を封止体18’’’に接続するための接続手段20、特に、掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部を有することが考えられる。
封止体18’’’は、接続手段20に対して補完的な嵌着接続手段21、特に、さらなる掛止ビード部、掛止隆起部、または、アンダカット部を有し、この嵌着接続手段21は、形状嵌合、圧入嵌合、および/または、材料嵌合で、この接続手段20に接続されている。
【0080】
その一般的な壁領域において、封止体18’’’は、0.09mm~0.5mm、好ましくは、0.1mm~0.3mm、特に好ましくは、0.15mm~0.25mm、最も好ましくは、約0.2mmの壁厚を有し、特に、15%以下の最大欠陥許容範囲を有している。
【0081】
図4は、本発明の第4実施形態によるカートリッジシステム1の概略的な断面図を示す。
第4実施形態は、
図1a、
図1b、および、
図1cを参照して説明した第1実施形態と同様である一方、第3実施形態とは対照的に、封止薄膜18’’が、封止体18’’’の外側に配置されているのではなく、封止薄膜18’’は、貯蔵器6に対向する封止体18’’’の内側に配置され、固定されている。
【0082】
ここでも、封止薄膜18’’は、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜を有し、その円周方向の縁部が、封止体18’’’に接着、封止、および/または、溶接されている。
【0083】
図5は、本発明の第5実施形態によるカートリッジシステム1の概略的な断面図を示す。
第5実施形態は、
図3aおよび
図3bを参照して説明した第3実施形態と同様である一方、第3実施形態とは対照的に、封止体18’’’は、その縁部に、固定領域を有している。
【0084】
この固定領域は、封止体18’’’のその箇所以外の領域に対して90°の角度を有していることから、カートリッジ壁部2’’と平行に延在している。
したがって、固定領域と、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’との間に重なり合う領域が存在する。
このようにして、封止体18’’’も、カップ状である。
本例において、固定領域は、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’よりもわずかに大きい半径を有していることから、固定領域は、少なくとも部分的に、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’とカートリッジ受け部材10の縁部との間に配置されている。
【0085】
固定領域は、接続手段20と嵌着接続手段21との間に配置され、接着、挟持、押圧、溶接などにより、さらに固定されている。
【0086】
封止体18’’’は、アルミニウムシートからそのカップ状の構成へと深絞りまたは衝撃押出しにより形成される。
【0087】
カートリッジ壁部2’’およびカートリッジ受け部材10も、接続手段20と嵌着接続手段21とを有することが考えられる。
代替的に、これらの接続手段20および嵌着接続手段21は、設けられない。
【0088】
図6は、本発明の第6実施形態によるカートリッジシステム1の概略的な断面図を示す。
第6実施形態は、
図5を参照して記載かつ説明した第5実施形態と同様である一方、第5実施形態とは対照的に、封止体18’’’は、カートリッジ壁部2’’よりもわずかに小さい半径を有している。
【0089】
このようにして、固定領域は、カートリッジ壁部2’’の内側に配置され、それにより、カートリッジ壁部2’’の縁部2’’’’が、固定領域とカートリッジ受け部材10の縁部との間に配置され、接着、挟持、押圧、溶接などにより、固定されている。
【0090】
カートリッジ壁部2’’およびカートリッジ受け部材10も、接続手段20と嵌着接続手段21とを有することが考えられる。
代替的に、これらの接続手段20および嵌着接続手段21は、設けられない。
【0091】
図7は、本発明の第7実施形態によるカートリッジシステムの概略的な断面図を示す。
第7実施形態は、
図4を参照して説明した第4実施形態と同様である一方、第4実施形態とは対照的に、封止薄膜18’’が、固定領域まで延在している。
【0092】
図8aおよび
図8bは、本発明の第8実施形態によるカートリッジシステム1の斜視図および概略的な断面図をそれぞれ示す。
第8実施形態は、
図1a、
図1b、および、
図1cを参照して説明した第1実施形態と同様である一方、本体2’は、深絞り工程により製造されていない。
【0093】
したがって、本体2’も、互いに一体的に接続される、カートリッジ壁部2’’およびカートリッジ底部2’’’からなるのではない。
第8実施形態において、本体2’は、アルミニウムシートを円筒状チューブに曲げ加工して形成される。
ここで、このシートの当接側を互いに接着、溶接、または、押圧して、長手継目23を形成する。
【0094】
さらに、カートリッジ底部2’’’は、別体の蓋体24として、さらなるアルミニウムシートを深絞り、または、衝撃押出しすることにより、形成されている。
別体の蓋体24として構成されるこのカートリッジ底部2’’’を、次に、カートリッジ壁部2’’のこの端部上に滑合させてよく、カートリッジ底部2’’’は、チューブに向かって曲げ加工され、カートリッジ受け部材10に離間して対向し、そこで、円周方向に、カートリッジ壁部2’’に接着、溶接、および/または、押圧されてよい。
蓋体24は、筒状カートリッジ壁部2’’上にクリンプされ、カートリッジ底部2’’’が形成されている。
【0095】
封止要素の実施形態に応じて、任意で、その後の製造ステップを、上記他の実施形態(第1実施形態~第7実施形態)のいずれかにおけるように、実行してもよい。
【0096】
図9aおよび
図9bは、本発明の第9実施形態によるカートリッジシステム1の封止要素18の概略的な断面図および詳細図をそれぞれ示す。
第9実施形態は、
図3aおよび
図3bを参照して説明した第3実施形態と同様である一方、封止要素18は、封止薄膜18’’を備えておらず、封止体18’’’のみを備えている。
ここでも、封止体18’’’は、剛性または半剛性であり、アルミニウム製である。
【0097】
封止体18’’’は、プレパンチ孔25を有し、封止体18’’’の部分領域19が、封止体18’’’から部分的にプレパンチされる。
その一方、部分領域19は、プレパンチ孔25により完全にパンチされるわけではなく、部分的にのみパンチされるため、その角部領域においてその箇所以外の封止体18’’’に、依然として一体的に接続された状態であり、混合チャンバ8に対して貯蔵器6を封止している。
この初期状態(カートリッジの供給状態とも称される)は、
図9aに示されている。
【0098】
封止要素18または封止体18’’’のプレパンチ孔25に起因して、封止体18’’’は、部分領域19の縁部領域に弱化し、予め定められた破点を有している。
ここで、飲料生成前または飲料生成中、穿孔スパイク73が、部分領域19に当たり、貯蔵器6の方向に押圧すると、部分領域19とその箇所以外の封止体18’’’との間の接続が、少なくとも部分的に裂開するか、圧壊することにより、特に、プレパンチ孔25のサイズに対応する、貫通開口部18’が形成されている。
【0099】
部分領域19が、封止体18’’’をパンチしてなるという特徴に起因して、部分領域19は、貫通開口部18’と略同一サイズまたは直径を有し、この部分領域19に穿孔スパイク73が、飲料生成中にさらに配置されている。
これにより、分離した部分領域19が、貫通開口部18’を通って混合チャンバ8に入ることが防止される。
【符号の説明】
【0100】
1・・・カートリッジシステム
2・・・カートリッジ
2’・・・本体
2’’・・・カートリッジ壁部
2’’’・・・カートリッジ底部
2’’’’・・・カートリッジ壁部の縁部
6・・・貯蔵器
7・・・飲料物質
8・・・混合チャンバ
10・・・カートリッジ受け部材
10’・・・ベース構造体
10’’・・・底側部
10’’’・・・ベース構造体の側壁部
11・・・飲料出口
12・・・流体供給部
18・・・封止要素
18’・・・貫通開口部
18’’・・・封止薄膜
18’’’・・・封止体
19・・・部分領域
20・・・接続手段
21・・・嵌着接続手段
22・・・支持構造体
23・・・長手継目
24・・・蓋体
25・・・プレパンチ孔
40・・・圧縮空気管
42・・・圧縮空気接続部
43・・・圧縮空気出口
70・・・飲料
71・・・横チャネル
73・・・穿孔スパイク
80・・・スパイクガイド
【手続補正書】
【提出日】2021-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料調製機械に挿入可能であり、飲料物質(7)が充填された貯蔵器(6)を備えるカートリッジ(2)を有し、前記カートリッジ(2)に接続されるカートリッジ受け部材(10)を有し、前記カートリッジ受け部材(10)が、前記貯蔵器(6)に流体接続可能な混合チャンバ(8)と、前記混合チャンバ(8)に開口する流体供給部(12)とを有し、前記カートリッジ(2)が、少なくとも部分的にアルミニウム製である、飲料(70)を生成するためのカートリッジシステム(1)を製造する方法において、
第1方法ステップにおいて、アルミニウムシートが供給され、
第2方法ステップにおいて、前記カートリッジ(2)の本体(2’)が、少なくとも部分的に前記アルミニウムシートから、パンチ、深絞り、または、衝撃押出しにより製造され、
第3方法ステップにおいて、封止要素(18)が、前記本体(2’)に取り付けられ、
第4方法ステップにおいて、前記本体(2’)が、前記カートリッジ受け部材(10)に接続されることを特徴とする、カートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項2】
前記第4方法ステップの前に実行される、中間ステップにおいて、前記カートリッジ受け部材(10)が、合成樹脂の射出成形により製造される、請求項1に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項3】
前記第4方法ステップの前または後に実行される、さらなる中間ステップにおいて、穿孔スパイク(73)が、製造され、前記カートリッジ受け部材(10)のスパイクガイド(80)に挿入される、請求項1または請求項2に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項4】
前記第3方法ステップの前に実行される、さらなる中間ステップにおいて、封止体(18’’’)の形態の前記封止要素(18)が、アルミニウムシートおよび/または封止薄膜(18’’)、好ましくは、合成樹脂薄膜、アルミニウム薄膜、または、合成樹脂および/もしくはアルミニウム製の多層薄膜からパンチされ、かつ/または、切断される、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項5】
前記さらなる中間ステップにおいて、前記封止体(18’’’)の前記部分領域(19)が、部分的にパンチされ、前記プレパンチ孔(25)が形成される、請求項4に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項6】
前記第3方法ステップの前、または、前記第3方法ステップにおいて実行されるさらなる中間ステップにおいて、前記封止要素(18)が、前記カートリッジ壁部(2’’)の縁部(2’’’’)の周辺に形成される、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項7】
前記第3方法ステップにおいて、前記封止要素(18)が、前記カートリッジ壁部(2’’)の前記縁部(2’’’’)に、クリンプ、接着、封止、および/または、溶接される、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項8】
前記第4方法ステップにおいて、前記封止要素(18)の固定領域が、前記カートリッジ壁部(2’’)の前記縁部(2’’’’)と、前記カートリッジ受け部材(10)の一部との間に配置され、挟持、溶接、および/または、接着される、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項9】
さらなる中間ステップにおいて、貫通開口部(18’)が、前記封止要素(18)に形成され、特に、前記封止要素(18)がドリルされ、その後のさらなる中間ステップにおいて、前記貫通開口部(18’)が、封止薄膜(18’’)により閉止され、前記封止薄膜(18’’)が、前記封止要素(18)に、接着、溶接、および/または封止される、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項10】
前記第2方法ステップにおいて、または前記第2方法ステップの後に実行される、さらなる中間ステップにおいて、接続手段(20)、特に、移動止めビード部、移動止め隆起部、または、アンダカット部が、前記カートリッジ壁部(2’’)に、成形により形成される、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項11】
前記第4方法ステップの前、特に、前記カートリッジ受け部材(10)の射出成形において、嵌着接続手段(21)、特に、移動止めビード部、移動止め隆起部、または、アンダカット部が、前記カートリッジ受け部材(10)に形成される、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【請求項12】
前記第4方法ステップにおいて、前記封止要素(18)の固定領域が、前記接続手段(20)と前記嵌着接続手段(21)との間に配置され、挟持、溶接、および/または、接着される、請求項1~請求項11のいずれか1項に記載のカートリッジシステム(1)を製造する方法。
【国際調査報告】