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特表2022-541952ハイブリッド自動再送要求のコードブック生成を実行する方法及び関連する装置
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  • 特表-ハイブリッド自動再送要求のコードブック生成を実行する方法及び関連する装置 図1
  • 特表-ハイブリッド自動再送要求のコードブック生成を実行する方法及び関連する装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-28
(54)【発明の名称】ハイブリッド自動再送要求のコードブック生成を実行する方法及び関連する装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20220920BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20220920BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220920BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W72/12 130
H04W72/12 150
H04W72/04 136
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505461
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(85)【翻訳文提出日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2020104594
(87)【国際公開番号】W WO2021018051
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】62/878,755
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ユ,チアハオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チエンチュン
(72)【発明者】
【氏名】リン,ワンチェン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ユーシン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA14
5K067HH28
(57)【要約】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成を実行するユーザ機器(UE)のための方法が開示される。本方法は、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を基地局から受信する工程、第1のPDSCH受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)受信のためのスケジューリングシグナリングを基地局から受信する工程、及びHARQフィードバック処理のために、第1のPDSCH受信のための第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する工程を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成を実行するユーザ機器(UE:user equipment)のための方法であって、
基地局から、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を受信する工程、
前記基地局から、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた前記第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信する工程、及び
前記HARQフィードバック処理のために、前記第1のPDSCH受信のための前記第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する工程、
を含む方法。
【請求項2】
前記スケジューリングシグナリングは、第1の下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)であり、前記第1のDCIは、前記第1のHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
セミパーシステントスケジューリング(SPS:semi-persistent scheduling)PDSCH受信のための第2のHARQ状態フィードバックを無効化していることを示す、SPS設定を、前記セミパーシステントスケジューリング(SPS)PDSCH受信のために、前記基地局から、受信する工程、及び
前記HARQコードブックから前記第2のHARQ状態を除外する工程、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記HARQコードブック中の前記SPS PDSCH受信に対応するSPSアクティベーション信号及びSPSリリース信号の内の少なくとも1つについてのみの第3のHARQ状態を含む工程、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)送信上の上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)内の前記HARQコードブックを多重化する工程、及び
第2のPDSCH受信をスケジュールする第2のDCIの下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)値、前記第1のPDSCH受信を示す第1のPDCCH受信を除く物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)受信の実際の数、前記第1のHARQ状態に関連付けられた第1のトランスポートブロック(TB:transport block)を除く受信TBの数、及び前記第2のHARQ状態に関連付けられた第2のTBを除く受信したTBの数の内の少なくとも1つに従って、前記PUCCH送信のための電力制御パラメータを決定する工程、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記DAI値は、前記第1のPDCCHの前記受信によってインクリメントしない、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)送信上の上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)内の前記HARQコードブックを多重化する工程、
対応するHARQ状態フィードバックが無効化されている、前記第1のPDSCH受信又は前記SPS PDSCH受信のみを、前記基地局から、受信する工程、及び
前記PUSCH送信をスケジューリングする第3のDCIから受信される、予め決定した値を有する下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)を、前記基地局から受信する工程、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のDCIは、前記第1のHARQ状態フィードバックが無効化されていることを示すための予約されたHARQプロセス番号を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記予約されたHARQプロセス番号は、前記動的スケジューリング設定によって示される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のHARQ状態フィードバックが無効化される第1のPDSCH受信と前記第1のHARQ状態に対応するフィードバックタイミングとの間の時間を示す、前記第1のDCI内のPDSCHからHARQへのフィードバックタイミングインジケータを無視する工程、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成を実行する基地局(BS:base station)のための方法であって、
ユーザ機器(UE:user equipment)へのHARQフィードバックのための動的スケジューリング設定を送信する工程、
前記UEへの、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)送信上での前記HARQフィードバックを無効にするためのシグナリングを送信する工程、及び
前記HARQコードブック生成のために前記UEに送信される下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)の下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)中の前記PDSCH送信をカウントしない工程、
を含む方法。
【請求項12】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成を実行するためのユーザ機器(UE:user equipment)であって、前記UEは、
コンピュータ実行可能命令を実行するためのプロセッサ、及び
前記コンピュータ実行可能命令を記憶するための、前記プロセッサに結合された、一時的でない機械読取可能媒体を含み、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
基地局から、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を受信し、
前記基地局から、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた前記第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信し、
前記HARQフィードバック処理のために、前記第1のPDSCH受信のための前記第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する、
ように命令することを含む、UE。
【請求項13】
前記スケジューリング信号は、第1の下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)であり、前記第1のDCIは、前記第1のHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示す、請求項12に記載のUE。
【請求項14】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
セミパーシステントスケジューリング(SPS:semi-persistent scheduling)PDSCH受信のための第2のHARQ状態フィードバックを無効化していることを示す、SPS設定を、前記セミパーシステントスケジューリング(SPS) PDSCH受信のために、受信し、及び
前記HARQコードブックから前記第2のHARQ状態を除外する、
ように更に命令する、請求項12に記載のUE。
【請求項15】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
前記HARQコードブック中の前記SPS PDSCH受信に対応するSPSアクティベーション信号及びSPSリリース信号の内の少なくとも1つについてのみの第3のHARQ状態を含む、
ように更に命令する、請求項14に記載のUE。
【請求項16】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)送信上の上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)内の前記HARQコードブックを多重化し、及び
第2のPDSCH受信をスケジュールする第2のDCIの下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)値、前記第1のPDSCH受信を示す第1のPDCCH受信を除く物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)受信の実際の数、前記第1のHARQ状態に関連付けられた第1のトランスポートブロック(TB:transport block)を除く受信TBの数、及び前記第2のHARQ状態に関連付けられた第2のTBを除く受信したTBの数の内の少なくとも1つに従って、前記PUCCH送信のための電力制御パラメータを決定する、
ように更に命令する、請求項14に記載のUE。
【請求項17】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)送信上の上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)内の前記HARQコードブックを多重化し、
対応するHARQ状態フィードバックが無効化されている、前記第1のPDSCH受信又は前記SPS PDSCH受信のみを、前記基地局から、受信し、及び
前記PUSCH送信をスケジューリングする第3のDCIから受信される、予め決定した値を有する下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)を、前記基地局から受信する、
ように更に命令する、請求項14に記載のユーザ装置。
【請求項18】
前記第1のDCIは、前記第1のHARQ状態フィードバックが無効化されていることを示すための予約されたHARQプロセス番号を含む、請求項13に記載のUE。
【請求項19】
前記予約されたHARQプロセス番号は、前記動的スケジューリング設定によって示される、請求項18に記載のUE。
【請求項20】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成を実行するための基地局(BS:base station)であって、前記BSは、
コンピュータ実行可能命令を実行するためのプロセッサ、及び
前記コンピュータ実行可能命令を記憶するために、前記プロセッサに結合された、一時的でない機械読取可能媒体を含み、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
HARQフィードバックのための動的スケジューリング設定を、ユーザ機器(UE:user equipment)に送信し、
前記UEに、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)送信上の前記HARQフィードバックを無効にするためのシグナリングを送信し、及び
HARQコードブック生成のためにUEに送信される下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)の下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)内の前記PDSCH送信をカウントしない、
ように命令することを含む、BS。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本開示は、2019年7月26日に出願された”Dynamic Control on HARQ-less Operation for New Radio Systems”という名称の米国仮特許出願第62/878755号(以下、「’755仮出願」と呼ぶ)の利益及び優先権を主張する。’755仮出願の開示は、参照により本開示に完全に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、無線通信に関し、より詳細には、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成を実行する方法、及び関連する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
非地上系ネットワーク(NTN:Non-terrestrial networks)は、送信のために空中又は人工衛星ビークルを使用するネットワーク又はネットワークのセグメントを指し、Rel-16タイムライン以降、3GPP内で検討された。人工衛星ビークルは、低地球周回(LEO:Low Earth Orbiting)衛星、中地球周回(MEO:Medium Earth Orbiting)衛星、静止地球周回(GEO:Geostationary Earth Orbiting)衛星及び高楕円軌道(HEO:Highly Elliptical Orbiting)衛星を含む衛星を指す。
【0004】
3GPP Rel-16 NTN Study Itemのスコープによれば、評価作業は、地上網(TN:terrestrial network)の設計ベースラインへの潜在的な影響及び必要とされる拡張を特定することを目的として、サービスリンク(例えば、衛星とユーザ機器(UE)との間の無線リンク)設計に焦点を当てることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HARQ処理は、TNのために特定された影響の1つである。効率のために、1セットのHARQプロセスを並列に実行できるストップアンドウェイト(SAW:Stop and Wait)HARQ手順を導入する。SAW HARQ処理は、UEの観点から物理リソース占有時間をより長く保つために、必要な並列HARQプロセスの数が線形的に増加するため、往復時間(RTT:round trip time)が長くなると難しくなる。
【0006】
遅延要件を有するサービスでは、RTTディレイ(delay)が長い場合、HARQ再送信のコストは、法外に高くなり得る。例えば、GEO衛星のアクセスネットワークで処理するUEは、一方向の伝播に270msまでかかる例がある。600km軌道のLEO衛星のアクセスネットワークにより、一方向伝搬遅延は2msと7msの間で連続的に変化する。遅い反応時間は、HARQ状態フィードバック(例えば、余分なRTTディレイが経験される)に基づいて、再送に性能影響を及ぼすことが予想される。したがって、遅延に敏感なアプリケーション/サービスのために、HARQ処理(又はHARQレス処理と呼ばれる)を無効にする機構が提供される。
【0007】
HARQレス処理は、送信に従って動的に設定され得る。上りリンク(UL:uplink)における1つのHARQ状態フィードバック機会は、HARQレス送信及び通常のHARQ送信の両方をカバーする必要があり得る。HARQレス処理は、動的スケジューリング及びSPSスケジューリングのために存在し得る。しかしながら、HARQレス処理下でのHARQコードブック生成の仕様は、存在しない。その上、PUCCH送信のための上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)ビットの数は、特定の状況においてPUCCH電力制御に影響を及ぼす。HARQコードブックは、UCIにおいて多重化され得るため、HARQコードブックサイズは、電力制御にも影響を及ぼし得る。
【0008】
本開示は、HARQコードブック生成を実行する方法及び関連する装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の態様によれば、下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成を実行するユーザ機器(UE:user equipment)のための方法が提供される。本方法は、基地局から、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を受信する工程、基地局から、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信する工程、及びHARQフィードバック処理のために、第1のPDSCH受信のための第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する工程を含む。
【0010】
本開示の別の態様によれば、下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成を実行する基地局(BS:base station)のための方法が提供される。本方法は、ユーザ機器(UE:user equipment)へのHARQフィードバックのための動的スケジューリング設定を送信する工程、UEへの、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)送信上でHARQフィードバックを無効にするためのシグナリングを送信する工程、及びHARQコードブック生成のためにUEに送信される下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)の下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)中のPDSCH送信をカウントしない工程を含む。
【0011】
本開示の別の態様によれば、下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成を実行するためのユーザ機器(UE)が提供される。UEは、コンピュータ実行可能命令を実行するためのプロセッサ、及びコンピュータ実行可能命令を記憶するために、プロセッサに結合された、一時的でない機械読取可能媒体を含み、コンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、基地局から、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を受信し、基地局から、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信し、HARQフィードバック処理のために、第1のPDSCH受信のための第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成するように命令する。
【0012】
本開示の別の態様によれば、下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成を実行するための基地局(BS)が提供される。BSは、コンピュータ実行可能命令を実行するためのプロセッサ、及びコンピュータ実行可能命令を記憶するために、プロセッサに結合された、一時的でない機械読取可能媒体を含み、コンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、HARQフィードバックのための動的スケジューリング設定を、ユーザ機器(UE)に送信し、UEに、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)送信上のHARQフィードバックを無効にするためのシグナリングを送信し、及びHARQコードブック生成のためにUEに送信される下りリンク制御情報(DCI)の下りリンク割り当てインデックス(DAI)内のPDSCH送信をカウントしないように命令する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
例としての本開示の態様は、添付の図面と共に読まれるとき、以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴は、一定の縮尺で描かれておらず、様々な特徴の寸法は、議論を明確にするために任意に増減されてもよい。
図1図1は、本開示の例としての実装形態による、HARQコードブック生成を示すフローチャートである。
図2図2は、本開示の例としての実装形態による、無線通信のためのノードを示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の記載は、本開示における例としての実装形態に関連する具体的な情報を含む。本開示の図面及び添付の詳細な説明は、単に例としての実装形態を対象とする。しかしながら、本開示は、単にこれらの例としての実装形態に限定されるものではない。本開示の他の変形例及び実装形態は、当業者には想起されるであろう。特に断らない限り、複数の図中の同様の又は対応する要素は、同様の又は対応する参照番号によって示され得る。更に、本開示における図面及び図示は、ほとんどの場合、一定の縮尺ではなく、実際の相対的な寸法に対応することを意図していない。
【0015】
一貫性及び理解を容易にするために、同様の特徴は、例としての図において同じ数字によって識別され得る(ただし、いくつかの例では、図示されていない)。しかしながら、異なる実装形態における特徴は、他の点で異なっていてもよく、従って、図面に示されるものに狭く限定されるものではない。
【0016】
この説明は、「1つの実装形態において」又は「いくつかの実装形態において」という語句を使用し、それぞれが同じ又は異なる実装形態の1つ以上を指してもよい。「結合された」という用語は、直接的又は間接的に介在する構成要素を介して接続されたものとして定義され、必ずしも物理的接続に限定されるものではない。「備える(comprising)」という用語は、「必ずしも限定されるものではないが、含む」を意味する。それは、そのように説明された組み合わせ、グループ、シリーズ、及び等価物におけるオープンエンドの包含又はメンバーシップを特に示す。
【0017】
その上、以下の文章(サブ)-箇条書き、ポイント、アクション、挙動、用語、選択肢、実施例又はクレームの内の2つ以上は、論理的に、合理的に、適切に組み合わせて、具体的な方法を形成することができる。以下の開示に記載される、文章、段落、(サブ)-箇条書き、ポイント、アクション、挙動、用語又はクレームは特定の方法を形成するために、独立してかつ別個に実装することができる。例えば「に基づく」、「より具体的に」、「好ましくは」、「一実施形態において」、「一実装形態において」、「一選択肢において」などは、以下の記載において、特定の方法を限定しない1つの考えられる例のみを指す。
【0018】
説明及び非限定の目的のために、機能エンティティ、技法、プロトコル、規格などの具体的な詳細が、説明される技術の理解を実現するために記載される。他の例において、不必要な詳細で説明を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、アーキテクチャなどの詳細な説明は、省略される。
【0019】
当業者は、本開示に記載されている任意のネットワーク機能(複数種類可)又はアルゴリズム(複数種類可)が、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよいことを直ちに理解するだろう。説明される機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせであり得るモジュールに対応し得る。ソフトウェアの実装形態は、メモリ又は他の種類の記憶装置などのコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を備えてもよい。例えば、通信処理能力を有する一つ以上のマイクロプロセッサ又は汎用コンピュータを、対応する実行可能命令を用いてプログラムし、記述されたネットワーク機能(複数種類可)又はアルゴリズム(複数種類可)を実行することができる。マイクロプロセッサ又は汎用コンピュータは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ、及び/又は一つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して形成することができる。本明細書に記載されている例としての実装形態のいくつかは、コンピュータハードウェア上にインストールされ実行されるソフトウェアを指向しているが、それにもかかわらず、ファームウェアとして、又はハードウェアとして、又はハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装される代替の実施例は、本開示の範囲内に十分にある。
【0020】
コンピュータ読み取り可能媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又はコンピュータ読み取り可能命令を記憶可能な他の任意の同等の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0021】
無線通信ネットワークアーキテクチャ(例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム、LTE-Advanced(LTE-A)システム、LTE-Advanced Proシステム、又は5G 新無線(NR)無線アクセスネットワーク(RAN))は、通常、少なくとも一つの基地局、少なくとも一つのユーザ機器(UE)、及びネットワークへの接続を提供する一つ以上のオプションのネットワーク要素を含む。UEは、一つ以上の基地局によって確立されたRANを介して、ネットワーク(例えばコアネットワーク(CN)、エボルブドパケットコア(EPC:Evolved Packet Core)ネットワーク、エボルブドユニバーサルテレストリアル無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access network)、5Gコア(5GC)、又はインターネット)と通信する。
【0022】
なお、本開示において、UEは、移動局、モバイル端末又は装置、ユーザ通信無線端末を含むが、これらに限定されない。例えばUEは、モバイル無線機器であってよく、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、又は無線通信能力を有するパーソナルデジタルアシスタント(PDA)を含むが、これらに限定されない。UEは、RAN内の一つ以上のセルに、エアーインターフェース上で、信号を送受信するよう設定されている。
【0023】
BSは、UMTSにおけるノードB(NB:node B)、LTE又はLTE-Aにおける進化型ノードB(eNB:evolved node B)、UMTSにおける無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM:Global System for Mobile communications)/GSMエボリューション(EDGE:Enhanced Data rates for GSM Evolution)RANのためのGSM拡張データ速度(GERAN)におけるBSコントローラ(BSC:Base Station Controller)、5GCに関連するE-UTRA(E-UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)BSにおける次世代(NG:Next Generation)-eNB、5G-RANにおける次世代ノードB(gNB:Next generation Node B)、及びセル内の無線通信を制御し、無線リソースを管理することができる任意の他の装置を含むことができるが、これらに限定されない。BSは、ネットワークへの無線インターフェースによって、一つ以上のUEにサービスを提供するように接続し得る。
【0024】
BSは、以下の無線アクセス技術(RATs:Radio Access Technologies)の内の少なくとも一つに従った通信サービスを提供するように構成されてよい。マイクロ波アクセスのためのワールドワイド相互運用(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM:Global System for Mobile、しばしば2Gとして呼ばれる)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM EDGE Radio Access Network)、汎用パケット無線サービス(GRPS:General Packet Radio Service)、基本広帯域コード分割多元アクセス(W-CDMA:Wideband-Code Division Multiple Access)に基づいたユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System、しばしば3Gとして呼ばれる)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)、LTE、LTE-A、eLTE(進化型LTE、例えば5GCに接続したLTE)、NR(しばしば5Gとして呼ばれる)、及び/又はLTE-A Pro。しかしながら本出願の範囲は、上記のプロトコルに限定されるべきではない。
【0025】
BSは、RANを形成する複数のセルを使用して、特定の地理的エリアに無線カバレッジを提供するように動作可能である。BSは、セルの動作をサポートする。各セルは、セルの無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにサービスを提供するように動作可能である。より具体的には、各セル(しばしばサービングセルと呼ばれる)がセルの無線カバレッジ内の1つ以上のUEを提供するサービスを提供する(例えば、各セルがDL及び任意でULパケット送信のために、セルの無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにDL及び任意でULリソースをスケジューリングする)。BSは、複数のセルを介して無線通信システム内の1つ以上のUEと通信することができる。セルは、近接サービス(ProSe)、LTE SLサービス、及びLTE/NR V2Xサービスをサポートするためにサイドリンク(SL)リソースを割り当てることができる。各セルは、他のセルとオーバーラップしたカバレッジエリアを有することがある。
【0026】
HARQ処理は、半静的方法又は動的方法のいずれかで無効にされ得る。HARQコードブックは、半静的コードブック又は動的コードブックであってもよい。
【0027】
半静的にHARQ処理を制御するために、UEがHARQレス処理を実行するように設定される場合、無線リソース制御(RRC:radio resource control)シグナリングが使用され得る。HARQレス処理中に、トランスポートブロック(TB)が複数回送信される場合、再送信の決定は、意図された受信機からのHARQ状態フィードバックに基づいておらず、ここで、HARQ状態フィードバックは通常、TBの復号結果に基づいて決定される。なお、HARQレス処理は、UE設定、サービングセル(例えば、コンポーネントキャリア、CC)設定、帯域幅部分(BWP:BandWidth Part)設定、又はセルグループ設定によって設定されることができる。HARQレス処理が設定される場合、例えば、データ無線ベアラ(DRB:data radio bearers)からのトラフィックは、HARQ状態フィードバックに基づいて再送信されないことがある。半静的なHARQレス処理は、セミパーシステントスケジューリング(SPS:semi-persistent scheduling)を介して設定され得る。SPS送信を用いると、一定の持続時間中に、周期的な物理リソースが、設定されたUEに提供される。SPS送信は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI/物理下りリンク制御チャンネル(PDCCH))を介してアクティブ化されてよい。1つのSPS送信が物理層シグナリングを介してアクティブ化される場合、いくつかの送信パラメータは、アクティブ化信号とともに送信されてもよく、送信パラメータは、SPS送信をリリースする前に適用可能である。SPS送信の場合、HARQレス処理は、RRCを介して設定されてもよく、又はSPSアクティブ化フェーズにおいて動的に示されてもよい。SPS送信において、HARQ状態フィードバックに使用されるHARQプロセス番号は、固定されないことがある。
【0028】
HARQ処理を動的に制御するために、物理層シグナリング(例えば、DCI/PDCCH)を使用することができ、ここで、UEは、物理層シグナリングに対応するPDSCH送信のためのHARQレス処理を実行するように示される。DCI/PDCCHを介してHARQレス処理が示される場合、特定のHARQ処理番号は、例えば、RRC設定によって予約され、送信のためのHARQレス処理を示すことができる。あるいは、専用DCIフィールドを使用して、送信のHARQレス処理を示すことができる。専用DCIフィールドは、送信ではなく、UEのための、UEのサービングセルのための、UEのサービングセルのBWPのための、又は設定されたグラント(CG)設定のための、HARQレス処理を示すために使用され得る。
【0029】
HARQレス処理の場合、TBの再送信がブラインドに実行されるが、TBに対応する以前の送信のHARQ状態フィードバックに基づくものではないブラインド再送信を有することが依然として可能であることに留意されたい。
【0030】
図1は、UEがHARQコードブック生成を実行するための方法100を示す。アクション102において、UEは、BSから、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を受信する。アクション104において、UEは、BSから、HARQ状態フィードバックが無効にされているPDSCH受信を示すスケジューリングシグナリングを受信する。アクション106において、UEは、前記PDSCH受信のためのHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する。
【0031】
方法100は、UEが、HARQ状態フィードバックがHARQコードブックにおいて無効にされている動的PDSCH受信のHARQ状態を含まず、HARQ状態フィードバックがHARQコードブックにおいて無効にされていない他の動的PDSCH受信のHARQ状態を含む、HARQコードブック生成メカニズムを提供する。
【0032】
一実装形態において、上述したスケジューリングシグナリングは、PDSCH受信のためのHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示す下りリンク制御情報(DCI)である。
【0033】
一実装形態において、DCIは、PDSCH受信のためのHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示すための予約されたHARQプロセス番号を含む。
【0034】
一実装形態において、予約されたHARQプロセス番号は、動的スケジューリング設定によって示され得る。上述した動的スケジューリング設定は、PDSCH受信のために利用可能なHARQプロセス番号を更に示すことができる。
【0035】
いくつかの実装形態において、UEは、DCI中のPDSCHからHARQへのフィードバックタイミングインジケータを無視することができ、ここで、PDSCHからHARQへのフィードバックは、HARQ状態フィードバックが無効にされるPDSCH受信と、PDSCH受信のためのHARQ状態の対応するフィードバックタイミングとの間のタイムギャップを示す。
【0036】
更に、UEは、SPS PDSCH受信を用いて設定され得る。この場合において、UEは、BSから、SPS PDSCH受信のためのSPS設定を受信し、SPS設定は、SPS PDSCH受信のためのHARQ状態フィードバックが無効であることを示す。HARQ処理のために、UEは、SPS PDSCH受信のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する。しかしながら、いくつかの実施例において、UEは、HARQコードブックにおける、SPS PDSCH受信に対応するSPSアクティブ化シグナリング又はSPSリリースシグナリングのためのHARQ状態を含むことができる。
【0037】
いくつかの実装形態において、UEは、HARQコードブックをBSに送信するために、PUCCH送信上のUCI中でHARQコードブックを多重化することができる。UEは、PDSCH受信をスケジューリングするDCIの下りリンク割り当てインデックス(DAI)値、HARQ状態フィードバックが無効にされているPDSCH受信を示すPDCCH受信を除くPDCCH受信の実際の数、HARQレス処理に関連付けられたTBを除く受信したTBの数の内の少なくとも1つに従って、PUCCH送信のための電力制御パラメータを決定することができる。上記のDAI値は、HARQレス処理に続くことが示されているPDSCHに対応するPDCCHの受信をカウントしなくてもよい。
【0038】
いくつかの実装形態において、UEは、HARQコードブックをBSに送信するために、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)送信上のUCI中でHARQコードブックを多重化することができる。一実施例において、UEは、BSから、対応するHARQ状態フィードバックが無効にされたPDSCH受信又はSPS PDSCH受信のみを受信し、BSから、予め決定した値を有するDAIを受信することができ、DAIは、PUSCH送信をスケジューリングするDCIから受信される。
【0039】
一方で、BSは、上述した動的スケジューリング設定をUEに送信し、PDSCH受信(HARQレスPDSCH受信と呼ばれる)上のHARQ状態フィードバックを無効にするためのシグナリングをUEに送信することができる。HARQコードブック生成のために、BSは、UEに送信されたDCIのDAIで、HARQレスPDSCH送信をカウントしなくてもよい。
【0040】
動的HARQコードブック生成及び半静的HARQコードブック生成が、開示される。
【0041】
動的HARQコードブックを生成する第1の方法において、HARQ状態フィードバックが無効にされた少なくとも1つのPDSCH受信(以下、HARQレスPDSCH受信と呼ぶ)のとき、HARQレスPDSCH受信の復号結果にかかわらず、HARQレスPDSCH受信に対して「ACK」状態が常に報告される。HARQレスSPS PDSCH受信に関連付けられたPDCCHのアクティブ化又はリリースのために、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態は、例えばTS 38.213 V15.5.0技術文書におけるように、NR Rel-15/16で定義された原則に従うことも、従わないこともある。UEがNR Rel-15/16の原則に準拠する場合、動的HARQコードブックを生成するために、HARQレスSPS PDSCH受信の復号結果に従って、UEは、HARQレスSPS PDSCH受信のためのHARQ状態を報告してもよい。ここで扱われるNTNシナリオについてTS 38.213 V15.5.0のような、NR Rel-15/16の原則にUEが準拠していない場合、UEは、HARQレスPDSCH受信の復号結果にかかわらず、HARQレスSPS PDSCH受信のための「ACK」状態を報告してもよい。
【0042】
いくつかの実装形態において、HARQレスPDSCH受信の全てのHARQ状態は、「ACK」状態に制約される。この場合において、生成される動的HARQコードブックサイズは、HARQレス処理又は通常のHARQ処理にかかわらず、NR Rel-15/16におけるものと同じである。
【0043】
SPS PDSCHのアクティブ化又はリリースに関連付けられたPDCCHについては、UEは、対応するHARQレスPDSCH受信の復号結果に従って、対応するHARQレスPDSCH受信のHARQ状態をBSに報告することができる。
【0044】
いくつかの実装形態において、SPS PDSCHアクティブ化又はリリースに関連付けられたPDCCHが巡回冗長検査(CRC:cyclic redundancy check)の検査を通過する限り、UEは、HARQレスSPS PDSCH受信のための「ACK」状態をBSに報告してもよい。
【0045】
第2の方法において、HARQレスPDSCH受信の復号結果にかかわらず、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態は、動的HARQコードブックから除外される。SPS HARQレスPDSCH受信に関連付けられたPDCCHのアクティブ化又はリリースの場合、SPS HARQレスPDSCH受信のHARQ状態は、動的HARQコードブックに含まれても、含まれなくてもよい。
【0046】
一実装形態において、SPS設定に対応するSPS PDSCH受信は、HARQレスSPS PDSCH受信として示され得る。HARQ状態フィードバックが無効にされたSPS PDSCH受信の場合、UEは、動的HARQコードブックからSPS PDSCH受信のHARQ状態を除外する。
【0047】
PDCCHのアクティブ化又はリリース、すなわち、HARQレスSPS PDSCH受信に対応する、PDCCHのアクティブ化又はリリースについて、UEは、NR Rel-15/16、例えば、TS 38.213 V15.5.0技術文書に詳述されているように、対応するHARQレスSPS PDSCH受信の復号結果に従って、HARQレスSPS PDSCH受信のHARQ状態を報告することができる。すなわち、HARQレスSPS PDSCH受信のHARQ状態は、動的HARQコードブックに含まれる。一実施例において、HARQレスSPS PDSCH受信に対応するPDCCHのアクティブ化又はリリースがCRCの検査を通過するか否かに基づいて、HARQ状態(例えば、「ACK」又は「NACK」状態)が決定される。CRCの検査を通過する場合、HARQレスSPS PDSCH受信のための「ACK」が報告され、CRCの検査を通過しない場合、「NACK」が報告され得る。
【0048】
いくつかの実装形態において、UEは、HARQレスSPS PDSCH受信のHARQ状態を動的HARQコードブックから除外することができる。
【0049】
第2の方法の原則の下で、下りリンク割り当てインデックス(DAI)フィールドは、PDSCH受信又はHARQレスSPS PDSCHのアクティブ化又はリリースをスケジュールするPDCCH受信をカウントしなくてもよい。
【0050】
DAIフィールドは、DCIフォーマット1_0又は1_1に対応し、カウンタとしてのDAIとして示される。一実施例において、DAIフィールドは、UEに設定されたサービングセルが1つだけである場合、カウンタDAIとして示される。他の実施例において、1つのUEに1つ以上のサービングセルが存在する場合、DAIフィールドは、カウンタDAI(例えば、2MSBビット)と総DAI(例えば、2LSBビット)を含む。
【0051】
SPS PDSCH受信がHARQレスSPS PDSCH受信として示される場合、HARQレスSPS PDSCH受信は、DAIフィールドのカウントから除外されてもよい。
【0052】
一実装形態において、DAIフィールドは、HARQレスSPS PDSCHに対応するPDCCH受信のアクティブ化又はリリースをカウントする。
【0053】
いくつかの実装形態において、DAIフィールドは、HARQレスSPS PDSCHに対応するPDCCH受信のアクティブ化又はリリースをカウントしない。
【0054】
HARQレスSPS PDSCHのためのPDCCHのアクティブ化又はリリースをカウントしない又は除外するとき、対応するDCI内のDAIフィールドの値は、UEによって無視され得る。対応するDCIにおけるDAIフィールドの値は、BSによって管理され得る。UEは、通常のHARQ処理を用いたPDSCH受信の数を導出するために、DAIフィールドの値を使用してもよい。
【0055】
更に、UEは、PUSCH上でUCI中のダイナミックHARQコードブックを多重化してもよく、HARQレス処理を用いる1つのPDSCH受信のみがUEによって受信される場合、対応するDCIフォーマット0_1中のUL DAI(例えば、
【0056】
【数1】
【0057】
)フィールドは、固定値、たとえば、「4」と示されてもよい。
【0058】
上述した第1、第2のどちらの方法においても、UCIのビット数(例えば、OACK+OSR+OCSI)が予め決定した閾値(例えば、11ビット)以下であり、ここでOACKは、UCIに含まれる動的HARQコードブックのHARQ情報ビット数であり、OSRは、UCIに含まれるスケジューリングリクエスト(SR)ビット数であり、OCSIは、UCIに含まれるCSI(チャネル状態情報)ビット数である。UCIを伝送するPUCCHの送信電力を得るために使用されるHARQ情報ビット(例えば、nHARQ-ACK)の数は、事前に定義されたルールに基づいて決定される。
【0059】
PUCCHの送信電力を得るためのnHARQ-ACKの数の使用は、NR Rel-15/16(例えば、3GPP TS 38.213 V15.5.0技術文書)に記載されているものに従ってもよい。事前に定義されたルールは、(1)全てのサービングセルが非コードブロックグループベースの(非CBGベースの)HARQ処理に従う、(2)サービングセルのサブセットがCBGベースのHARQ処理のために設定される、という2つのケースの間で異なる。2つのケースは、開示される。
【0060】
〔ケース1:全てのサービングセルのための非CBGベースのHARQ処理〕
サービングセルのいずれも、CBGベースのHARQ処理を実行するように設定されていない場合、nHARQ-ACKの値は、式1に基づいて決定され得る。式1は、NR Rel-15/16、例えば、TS 38.213 V15.5.0における定式化に従うが、パラメータの定義は、以下に詳述するように修正されることに留意されたい。
【0061】
式1
【0062】
【数2】
【0063】
ここで、
【0064】
【数3】
【0065】
は、UEのための上位層によって設定されたサービングセルの数であり、Mは、全ての受信が通常のHARQ処理を用いて設定/示されているスロットnの同じPUCCH内の動的HARQコードブックを、UEが送信する設定されたサービングセルのアクティブDL BWPにわたって、PDSCH受信又はSPS PDSCHリリースをスケジュールするためのDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1を用いるPDCCHの1セットのPDCCH監視機会のカーディナリティ(cardinality)である。PDCCH監視機会は、PDCCH監視機会に関連付けられた検索空間がセットする開始時間の昇順である。上記の説明に基づいて、一実装形態において、送信がHARQレス送信として示され/設定される場合、対応する送信されたTBは、式1において考慮されない。
【0066】
【数4】
【0067】
である場合、
【0068】
【数5】
【0069】
は、PDSCH受信をスケジューリングする、又はM個のPDCCH監視機会内でUEが検出する任意のサービングセルcに対するSPS PDSCHリリースを示す、最後の有効なDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1中のカウンタDAIの値である。
【0070】
【数6】
【0071】
である場合、
【0072】
【数7】
【0073】
を決定するための2つのシナリオが存在する。
【0074】
UEがM個のPDCCH監視機会中の最後のPDCCH監視機会中に任意の有効なDCIフォーマット1_1を検出せず、ここで、任意のサービスセルcに、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHのリリースを示す、少なくとも1つのDCIフォーマットを、UEが検出する場合、
【0075】
【数8】
【0076】
は、最後のPDCCH監視機会中にUEが検出した最後の有効なDCIフォーマット1_0中のカウンタDAIの値である。
【0077】
UEがM個のPDCCH監視機会中の最後のPDCCH監視機会中に少なくとも一つの有効なDCIフォーマット1_1を検出し、ここで、任意のサービスセルcに、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHのリリースを示す、少なくとも1つのDCIフォーマットを、UEが検出する場合、
【0078】
【数9】
【0079】
は、少なくとも一つの有効なDCIフォーマット1_1中のトータルDAIの値である。
【0080】
【数10】
【0081】
である場合、M個のPDCCH監視機会の任意において、任意のサービングセルcのために、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHリリースを示す、任意の有効なDCIフォーマット1_0若しくはDCIフォーマット1_1を、UEは、検出しない。
【0082】
【数11】
【0083】
は、サービングセルcのためのM個のPDCCH監視機会内でUEが検出する、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHリリースを示す、有効なDCIフォーマット1_0及びDCIフォーマット1_1の合計数である。
【0084】
【数12】
【0085】
である場合、M個のPDCCHPDCCH監視機会内の任意で、サービングセルcのための、PDSCH受信をスケジューリングするか、若しくはSPS PDSCHリリースを示す、有効なDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1を、UEは、検出しない。
【0086】
【数13】
【0087】
である場合、任意のサービングセルcのための上位層から提供される”maxNrofCodeWordsScheduledByDCI”の値は、「2」であり、”harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH”は、提供されない、そうでなければ、
【0088】
【数14】
【0089】
である。
【0090】
【数15】
【0091】
は、「harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH」が提供されていない場合、UEがサービングセルcのためにPDCCH監視機会mで検出した有効なDCIフォーマット1_0若しくはDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHの数であり、又は「harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH」が提供されている場合、UEがサービングセルcのためにPDCCH監視機会mで検出した有効なDCIフォーマット1_0及びDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHの数、又はUEがサービングセルcに対するPDCCH監視機会mでSPS PDSCHリリースを検出して示す、有効なDCIフォーマット1_0の数である。
【0092】
一実施例において、UEは、上記の第1の方法が使用される場合、「harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH」が提供されることを期待することができる。例えば、UEがHARQレスPDSCH受信のために「ACK」状態をフィードバックすることが示されるとき、UEは、「HARQ-ACKSpatialbundlingPUCCH」を用いて設定される。
【0093】
【数16】
【0094】
は、UEが、M個のPDCCH監視機会内のPDSCH受信に対応する動的HARQコードブックと同じPUCCHで対応する動的HARQコードブックを送信する、サービングセルc上のUEによるSPS PDSCH受信の数である。一実施例において、SPS PDSCH受信に対応するSPS設定がHARQレス処理を用いて設定される場合、UEは、
【0095】
【数17】
【0096】
をカウント時、SPS PDSCH受信を含まない。SPS PDSCHアクティブ化に関連付けられたSPS PDSCH受信は、上述した第2の方法の実装形態に応じて、
【0097】
【数18】
【0098】
中に、カウントされてもカウントされなくてもよいことに留意されたい。
【0099】
一実装形態において、有効なDCIは、PDSCH受信のためのHARQレス処理および通常のHARQ処理の何れを示すかにかかわらず、任意のDCIであってよい。例えば、全ての受信したDCIは、有効なDCIである。
【0100】
他の実装形態において、有効なDCIは、HARQレスPDSCH受信を示さないDCIであってよい。一実施例において、通常のHARQ処理を有するPDSCH受信に関連付けられている場合にのみ、受信したDCIは、有効である。言い換えると、その関連付けられたPDSCH送信がHARQレス処理を用いて設定される(又はHARQレス処理として示される)場合、受信したDCIは、無効である。別の実施例において、SPS PDSCHアクティブ化に関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。他の実施例において、SPS PDSCHリリースに関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。
【0101】
〔ケース2:サービングセルのサブセットのためのCBGベースのHARQ処理〕
UEが
【0102】
【数19】
【0103】
個のサービングセルのために(例えば、上位レイヤパラメータPDSCH-CodeBlockGroupTransmissionを介して)CBGベースの送信を用いて設定され、
【0104】
【数20】
【0105】
個のサービングセルのためにCBGベースの送信が提供されない場合、ここで、
【0106】
【数21】
【0107】
である。
【0108】
PUCCH送信電力を得るために、UEは、
【0109】
【数22】
【0110】
を決定し、
【0111】
【数23】
【0112】
が式(2)に基づいて決定され、及び、
【0113】
【数24】
【0114】
が式(1)に基づいて決定される。式2は、例えば、TS38.213V15.5.0のようなNR Rel-15/16の定式化に従うが、パラメータの定義は、以下に詳述するように修正されることに留意されたい。また、式1からの表記と同じ表記が、ここで同じ定義を有することにも留意されたい。特に、通常のHARQ処理に関連するとき、式(2)で監視機会をカウントすることができる。送信がHARQレス送信として示され/設定される場合、対応する送信されたTBは、式1において考慮されない。
【0115】
式2
【0116】
【数25】
【0117】
【数26】
【0118】
である場合、
【0119】
【数27】
【0120】
は、M個のPDCCH監視機会内でUEが検出する任意のサービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする、最後の有効なDCIフォーマット1_1におけるカウンタDAIの値である。
【0121】
【数28】
【0122】
である場合、
【0123】
【数29】
【0124】
は、M個のPDCCH監視機会内でUEが検出する任意のサービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする、最後の有効なDCIフォーマット1_1のトータルDAIの値である。
【0125】
【数30】
【0126】
である場合、
UEは、任意のM個のPDCCH監視機会内で、任意のサービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする有効なDCIフォーマット1_1を検出しない。
【0127】
【数31】
【0128】
は、UEがサービングセルcのためのM個のPDCCH監視機会内で検出する、CBGベースPDSCH受信をスケジューリングする有効なDCIフォーマット1_1の総数である。
【0129】
【数32】
【0130】
である場合、UEは、任意のM個のPDCCH監視機会において、サービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする有効なDCIフォーマット1_1を検出しない。
【0131】
【数33】
【0132】
は、UEがサービングセルcのためのPDCCH監視機会m内で検出した、有効なDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHで受信したCBGの数であり、UEは、PUCCHで対応する動的HARQコードブックを報告する。
【0133】
一実装形態において、有効なDCIは、PDSCH受信のためのHARQレス処理及び通常のHARQ処理の何れを示すかにかかわらず、任意のDCIとすることができる。例えば、全ての受信したDCIは、有効なDCIである。
【0134】
他の実装形態において、有効なDCIは、HARQレスPDSCH受信を示さないDCIであり得る。一実施例において、受信したDCIは、それが通常のHARQ処理を用いるPDSCH受信に関連付けられている場合にのみ有効である。言い換えれば、受信したDCIは、その関連付けられたPDSCH送信がHARQレス処理を用いて設定される場合、無効である。別の実施例において、SPS PDSCHアクティブ化に関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。他の実施例において、SPS PDSCHリリースに関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。
【0135】
CBGベースのHARQ処理は、HARQレスPDSCH受信のための設定に基づいて条件付きでのみ設定され得ることに留意されたい。例えば、第1の方法が使用される場合、UEは、非CBGベースHARQ処理のみを期待する。すなわち、UEがHARQレスPDSCH受信のための「ACK」状態をフィードバックするように示されるとき、UEは、CBGベースのHARQ処理が設定されることを期待しない。
【0136】
半静的HARQコードブックについて、PDSCH受信は、物理層シグナリングを介したHARQレス処理として示され、PDSCH受信は、半静的HARQコードブック内の対応するHARQ状態ビットを必ずしも有しなくてもよい。
【0137】
半静的HARQコードブックを生成するための3つの方法が開示される。
【0138】
方法1:半静的HARQコードブックは、HARQレス処理の送信毎の指示をサポートしない。一実施例において、HARQコードブックが半静的HARQコードブックとして設定され、UEがDCI又はMAC CEを介してHARQレスPDSCH受信を受信する場合、UEは、半静的HARQコードブックを動的HARQコードブックに自動的に変更してもよい。別の実施例において、HARQコードブックが半静的HARQコードブックとして設定され、UEがDCI又はMAC CEを介してHARQレスPDSCH受信を受信する場合、UEは、受信されたHARQレスPDSCH受信が一種のエラーであると判定し、それを無視することができる(例えば、半静的HARQコードブックを連続的に適用する)。
【0139】
方法2:「ACK」状態は、HARQレスPDSCH受信について報告される。すなわち、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態(例えばACK/NACK)は、対応するPDSCH受信の復号結果に依存しない。この場合において、HARQレスPDSCH受信のためのHARQ状態ビットは、半静的HARQコードブックに含まれる。
【0140】
他の実施例において、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態が、例えば3GPP TS 38.213 V15.5.0におけるような、通常のHARQ処理に準拠する半静的HARQコードブックである。
【0141】
方法3:HARQレスPDSCH受信は、半静的HARQコードブックから除外される。
【0142】
一実施例において、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態ビットからの半静的HARQコードブックは、対応するDCIにおける「PDSCH-HARQ_フィードバックタイミングインジケータ」フィールドに基づいて除外されてもよい。
【0143】
図2は、本発明による無線通信のためのノード200を示す。
【0144】
図2に示すように、ノード200は、トランシーバ220と、プロセッサ226と、メモリ228と、一つ以上のプレゼンテーション部品234と、少なくとも一つのアンテナ236とを含むことができる。ノード200はまた、無線周波数(RF)スペクトル帯域モジュールと、BS通信モジュールと、ネットワーク通信モジュールと、システム通信管理モジュールと、入出力(I/O)ポートと、I/O部品と、電源(図示せず)とを含むことができる。これらの部品の各々は、直接的、又は一つ以上のバス240を介して間接的に互いに通信することができる。ノード200が例えば、図1に図示されるように、様々な機能を実行するUEであり得る。
【0145】
送信機222(送信回路を有する)及び受信機224(受信回路を有する)を有するトランシーバ220は、時間及び/又は周波数リソース分割情報を送信及び/又は受信するように構成され得る。トランシーバ220が使用可能、使用不可能又は柔軟に使用可能なサブフレーム及びスロットフォーマットを含むが、これらに限定されない、異なる種類のサブフレーム及びスロットで送信するように構成してもよい。トランシーバ220は、データ及び制御チャンネルを受信するように構成され得る。
【0146】
ノード200は、様々なコンピュータ読み取り可能媒体を含んでもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、ノード200によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得、揮発性及び不揮発性媒体、リムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含む。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含む。
【0147】
コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置を含む。コンピュータ記憶媒体は、伝播データ信号を含まない。通信媒体は、典型的にはコンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを、搬送波又は他のトランスポート機構などの変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語は、その特性のうちの一つ以上が信号内に符号化されるように設定又は変更された信号を意味する。通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。上記のいずれかの組合せも、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0148】
メモリ228は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含んでもよい。メモリ228は、取り外し可能、取り外し不能、又はそれらの組み合わせであってもよい。メモリは、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含む。図2に示すように、メモリ228は、プロセッサ226(例えばプロセス回路)に、開示された様々な機能を実行させるように構成されたコンピュータ読み取り可能でコンピュータ実行可能な命令232(例えば、ソフトウェアコード)を記憶してもよい。あるいは、命令232は、ノード200(例えばコンパイルされ実行されるとき)に開示された様々な機能を実行させるように構成されてもよい。
【0149】
プロセッサ226は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含んでもよい。プロセッサ226は、メモリを含んでもよい。プロセッサ226は、メモリ228から受信したデータ230及び命令232、並びにトランシーバ220、ベースバンド通信モジュール、及び/又はネットワーク通信モジュールを介した情報を処理することができる。プロセッサ226はまた、CNへの送信のために、アンテナ236を介してネットワーク通信モジュールに送信するためにトランシーバ220に送信される情報を処理することができる。
【0150】
一つ以上のプレゼンテーション部品234は、人又は他のデバイスにデータを提示する。プレゼンテーション部品234は、表示デバイス、スピーカー、印刷部品、振動部品などを含んでもよい。
【0151】
上記の説明から、様々な技術が、これらの概念の範囲から逸脱することなく、本出願で説明される概念を実行するために使用され得ることが明らかである。さらに、概念は特定の実装形態を特に参照して説明されてきたが、当業者はそれらの概念の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細において変更を行うことができることを認識するであろう。したがって、説明された実装形態は、すべての点において、例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。また、本出願は、上述の特定の実装形態に限定されるものではなく、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの再構成、修正、及び置換が可能であることを理解されたい。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-01-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成処理を実行するためのユーザ機器(UE:user equipment)のための方法であって、
HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を、基地局から受信する工程(102)
前記基地局から、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた前記第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信する工程(104)、及び
前記第1のPDSCH受信のための前記第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを、前記HARQフィードバック処理のために生成する工程(106)
を含む方法。
【請求項2】
前記スケジューリングシグナリングは、第1の下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)であり、前記第1のDCIは、前記第1のHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
セミパーシステントスケジューリング(SPS:semi-persistent scheduling)PDSCH受信のための第2のHARQ状態フィードバックを無効化していることを示す、SPS設定を、前記セミパーシステントスケジューリング(SPS)PDSCH受信のために、前記基地局から、受信する工程、及び
前記HARQコードブックから第2のHARQ状態を除外する工程、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記HARQコードブック中の前記SPS PDSCH受信に対応するSPSアクティベーション信号及びSPSリリース信号の内の少なくとも1つについてのみの第3のHARQ状態を含む工程、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)送信上の上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)内の前記HARQコードブックを多重化する工程、及び
第2のPDSCH受信をスケジュールする第2のDCIの下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)値、前記第1のPDSCH受信を示す第1のPDCCH受信を除く物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)受信の実際の数、前記第1のHARQ状態に関連付けられた第1のトランスポートブロック(TB:transport block)を除く受信TBの数、及び前記第2のHARQ状態に関連付けられた第2のTBを除く受信したTBの数の内の少なくとも1つに従って、前記PUCCH送信のための電力制御パラメータを決定する工程、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記DAI値は、前記第1のPDCCH受信によってインクリメントしない、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)送信上の上りリンク制御情報(UCI:uplink control information)内の前記HARQコードブックを多重化する工程、
対応するHARQ状態フィードバックが無効化されている、前記第1のPDSCH受信又は前記SPS PDSCH受信のみを、前記基地局から受信する工程、及び
前記PUSCH送信をスケジューリングする第3のDCIから受信される、予め決定した値を有する下りリンク割り当てインデックス(DAI:downlink assignment index)を、前記基地局から受信する工程、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のDCIは、前記第1のHARQ状態フィードバックが無効化されていることを示すための予約されたHARQプロセス番号を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記予約されたHARQプロセス番号は、前記動的スケジューリング設定によって示される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のHARQ状態フィードバックが無効化される第1のPDSCH受信と前記第1のHARQ状態に対応するフィードバックタイミングとの間の時間を示すPDSCHからHARQへのフィードバックタイミングインジケータである、前記第1のDCI内の前記PDSCHからHARQへのフィードバックタイミングインジケータを無視する工程、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成処理を実行するためのユーザ機器(200)(UE:user equipment)であって、前記UEは、
プロセッサ(226)、及び
前記プロセッサ(226)に結合され、コンピュータ実行可能命令を格納するメモリ(228)を含み、
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサ(226)によって実行されるとき、請求項1~10のいずれかに記載の前記方法を実行することを前記プロセッサ(226)に引き起こす、UE。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、無線通信に関し、より詳細には、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成を実行する方法、及び関連する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非地上系ネットワーク(NTN:Non-terrestrial networks)は、送信のために空中又は人工衛星ビークルを使用するネットワーク又はネットワークのセグメントを指し、Rel-16タイムライン以降、3GPP内で検討された。人工衛星ビークルは、低地球周回(LEO:Low Earth Orbiting)衛星、中地球周回(MEO:Medium Earth Orbiting)衛星、及び静止地球周回(GEO:Geostationary Earth Orbiting)衛星、並びに高楕円軌道(HEO:Highly Elliptical Orbiting)衛星を含む衛星を指す。
【0003】
3GPP Rel-16 NTN Study Itemのスコープによれば、評価作業は、地上網(TN:terrestrial network)の設計ベースラインへの潜在的な影響及び必要とされる拡張を特定することを目的として、サービスリンク(例えば、衛星とユーザ機器(UE)との間の無線リンク)設計に焦点を当てることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
HARQ処理は、TNのために特定された影響の1つである。効率のために、1セットのHARQプロセスを並列に実行できるストップアンドウェイト(SAW:Stop and Wait)HARQ手順を導入する。SAW HARQ処理は、UEの観点から物理リソース占有時間をより長く保つために、必要な並列HARQプロセスの数が線形的に増加するため、往復時間(RTT:round trip time)が長くなると難しくなる。
【0005】
遅延要件を有するサービスでは、RTTディレイ(delay)が長い場合、HARQ再送信のコストは、法外に高くなり得る。例えば、GEO衛星のアクセスネットワークで処理するUEは、一方向の伝播に270msまでかかる例がある。600km軌道のLEO衛星のアクセスネットワークにより、一方向伝搬遅延は2msと7msの間で連続的に変化する。遅い反応時間は、HARQ状態フィードバック(例えば、余分なRTTディレイが経験される)に基づいて、再送に性能影響を及ぼすことが予想される。したがって、遅延に敏感なアプリケーション/サービスのために、HARQ処理(又はHARQレス処理と呼ばれる)を無効にする機構が提供される。
【0006】
HARQレス処理は、送信に従って動的に設定され得る。上りリンク(UL:uplink)における1つのHARQ状態フィードバック機会は、HARQレス送信及び通常のHARQ送信の両方をカバーする必要があり得る。HARQレス処理は、動的スケジューリング及びSPSスケジューリングのために存在し得る。しかしながら、HARQレス処理下でのHARQコードブック生成の仕様は、存在しない。その上、PUCCH送信のための上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)ビットの数は、特定の状況においてPUCCH電力制御に影響を及ぼす。HARQコードブックは、UCIにおいて多重化され得るため、HARQコードブックサイズは、電力制御にも影響を及ぼし得る。
【0007】
本開示は、HARQコードブック生成を実行する方法及び関連する装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の態様によれば、下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)コードブック生成処理を実行するためのユーザ機器(UE:user equipment)のための方法が提供される。本方法は、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を、基地局から受信する工程、基地局から、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信する工程、及びHARQフィードバック処理のために、第1のPDSCH受信のための第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する工程を含む。
【0009】
本開示の別の態様によれば、下りリンク送信のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)コードブック生成処理を実行するためのユーザ機器(UE)が提供される。UEは、コンピュータ実行可能命令を実行するためのプロセッサ、及びコンピュータ実行可能命令を記憶するために、プロセッサに結合された、一時的でない機械読取可能媒体を含み、コンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を、基地局から受信し、第1の物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)受信のための第1のHARQ状態フィードバックが無効にされた第1のPDSCH受信のためのスケジューリングシグナリングを受信し、第1のPDSCH受信のための第1のHARQ状態を除くHARQコードブックを、HARQフィードバック処理のために、生成するように命令する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
例としての本開示の態様は、添付の図面と共に読まれるとき、以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴は、一定の縮尺で描かれておらず、様々な特徴の寸法は、議論を明確にするために任意に増減されてもよい。
図1図1は、本開示の例としての実装形態による、HARQコードブック生成処理を示すフローチャートである。
図2図2は、本開示の例としての実装形態による、無線通信のためのノードを示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の記載は、本開示における例としての実装形態に関連する具体的な情報を含む。本開示の図面及び添付の詳細な説明は、単に例としての実装形態を対象とする。しかしながら、本開示は、単にこれらの例としての実装形態に限定されるものではない。本開示の他の変形例及び実装形態は、当業者には想起されるであろう。特に断らない限り、複数の図中の同様の又は対応する要素は、同様の又は対応する参照番号によって示され得る。更に、本開示における図面及び図示は、ほとんどの場合、一定の縮尺ではなく、実際の相対的な寸法に対応することを意図していない。
【0012】
一貫性及び理解を容易にするために、同様の特徴は、例としての図において同じ数字によって識別され得る(ただし、いくつかの例では、図示されていない)。しかしながら、異なる実装形態における特徴は、他の点で異なっていてもよく、従って、図面に示されるものに狭く限定されるものではない。
【0013】
この説明は、「1つの実装形態において」又は「いくつかの実装形態において」という語句を使用し、それぞれが同じ又は異なる実装形態の1つ以上を指してもよい。「結合された」という用語は、直接的又は間接的に介在する構成要素を介して接続されたものとして定義され、必ずしも物理的接続に限定されるものではない。「備える(comprising)」という用語は、「必ずしも限定されるものではないが、含む」を意味する。それは、そのように説明された組み合わせ、グループ、シリーズ、及び等価物におけるオープンエンドの包含又はメンバーシップを特に示す。
【0014】
その上、以下の文章(サブ)-箇条書き、ポイント、アクション、挙動、用語、選択肢、実施例又はクレームの内の2つ以上は、論理的に、合理的に、適切に組み合わせて、具体的な方法を形成することができる。以下の開示に記載される、文章、段落、(サブ)-箇条書き、ポイント、アクション、挙動、用語又はクレームは特定の方法を形成するために、独立してかつ別個に実装することができる。例えば「に基づく」、「より具体的に」、「好ましくは」、「一実施形態において」、「一実装形態において」、「一選択肢において」などは、以下の記載において、特定の方法を限定しない1つの考えられる例のみを指す。
【0015】
説明及び非限定の目的のために、機能エンティティ、技法、プロトコル、規格などの具体的な詳細が、説明される技術の理解を実現するために記載される。他の例において、不必要な詳細で説明を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、アーキテクチャなどの詳細な説明は、省略される。
【0016】
当業者は、本開示に記載されている任意のネットワーク機能(複数種類可)又はアルゴリズム(複数種類可)が、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよいことを直ちに理解するだろう。説明される機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせであり得るモジュールに対応し得る。ソフトウェアの実装形態は、メモリ又は他の種類の記憶装置などのコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を備えてもよい。例えば、通信処理能力を有する一つ以上のマイクロプロセッサ又は汎用コンピュータを、対応する実行可能命令を用いてプログラムし、記述されたネットワーク機能(複数種類可)又はアルゴリズム(複数種類可)を実行することができる。マイクロプロセッサ又は汎用コンピュータは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ、及び/又は一つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して形成することができる。本明細書に記載されている例としての実装形態のいくつかは、コンピュータハードウェア上にインストールされ実行されるソフトウェアを指向しているが、それにもかかわらず、ファームウェアとして、ハードウェアとして、又はハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装される代替の実施例は、本開示の範囲内に十分にある。
【0017】
コンピュータ読み取り可能媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又はコンピュータ読み取り可能命令を記憶可能な他の任意の同等の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0018】
無線通信ネットワークアーキテクチャ(例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム、LTE-Advanced(LTE-A)システム、LTE-Advanced Proシステム、又は5G 新無線(NR)無線アクセスネットワーク(RAN))は、通常、少なくとも一つの基地局、少なくとも一つのユーザ機器(UE)、及びネットワークへの接続を提供する一つ以上のオプションのネットワーク要素を含む。UEは、一つ以上の基地局によって確立されたRANを介して、ネットワーク(例えばコアネットワーク(CN)、エボルブドパケットコア(EPC:Evolved Packet Core)ネットワーク、エボルブドユニバーサルテレストリアル無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access network)、5Gコア(5GC)、又はインターネット)と通信する。
【0019】
なお、本開示において、UEは、移動局、モバイル端末又は装置、ユーザ通信無線端末を含むが、これらに限定されない。例えばUEは、モバイル無線機器であってよく、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、又は無線通信能力を有するパーソナルデジタルアシスタント(PDA)を含むが、これらに限定されない。UEは、RAN内の一つ以上のセルに、エアーインターフェース上で、信号を送受信するよう設定されている。
【0020】
BSは、UMTSにおけるノードB(NB:node B)、LTE又はLTE-Aにおける進化型ノードB(eNB:evolved node B)、UMTSにおける無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM:Global System for Mobile communications)/GSMエボリューション(EDGE:Enhanced Data rates for GSM Evolution)RANのためのGSM拡張データ速度(GERAN)におけるBSコントローラ(BSC:Base Station Controller)、5GCに関連するE-UTRA(E-UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)BSにおける次世代(NG:Next Generation)-eNB、5G-RANにおける次世代ノードB(gNB:Next generation Node B)、及びセル内の無線通信を制御し、無線リソースを管理することができる任意の他の装置を含むことができるが、これらに限定されない。BSは、ネットワークへの無線インターフェースによって、一つ以上のUEにサービスを提供するように接続し得る。
【0021】
BSは、以下の無線アクセス技術(RATs:Radio Access Technologies)の内の少なくとも一つに従った通信サービスを提供するように構成されてよい。マイクロ波アクセスのためのワールドワイド相互運用(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM:Global System for Mobile、しばしば2Gとして呼ばれる)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM EDGE Radio Access Network)、汎用パケット無線サービス(GRPS:General Packet Radio Service)、基本広帯域コード分割多元アクセス(W-CDMA:Wideband-Code Division Multiple Access)に基づいたユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System、しばしば3Gとして呼ばれる)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)、LTE、LTE-A、eLTE(進化型LTE、例えば5GCに接続したLTE)、NR(しばしば5Gとして呼ばれる)、及び/又はLTE-A Pro。しかしながら本出願の範囲は、上記のプロトコルに限定されるべきではない。
【0022】
BSは、RANを形成する複数のセルを使用して、特定の地理的エリアに無線カバレッジを提供するように動作可能である。BSは、セルの動作をサポートする。各セルは、セルの無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにサービスを提供するように動作可能である。より具体的には、各セル(しばしばサービングセルと呼ばれる)がセルの無線カバレッジ内の1つ以上のUEを提供するサービスを提供する(例えば、各セルがDL及び任意でULパケット送信のために、セルの無線カバレッジ内の少なくとも1つのUEにDL及び任意でULリソースをスケジューリングする)。BSは、複数のセルを介して無線通信システム内の1つ以上のUEと通信することができる。セルは、近接サービス(ProSe)、LTE SLサービス、及びLTE/NR V2Xサービスをサポートするためにサイドリンク(SL)リソースを割り当てることができる。各セルは、他のセルとオーバーラップしたカバレッジエリアを有することがある。
【0023】
HARQ処理は、半静的方法又は動的方法のいずれかで無効にされ得る。HARQコードブックは、半静的コードブック又は動的コードブックであってもよい。
【0024】
半静的にHARQ処理を制御するために、UEがHARQレス処理を実行するように設定される場合、無線リソース制御(RRC:radio resource control)シグナリングが使用され得る。HARQレス処理中に、トランスポートブロック(TB)が複数回送信される場合、再送信の決定は、意図された受信機からのHARQ状態フィードバックに基づず、ここで、HARQ状態フィードバックは通常、TBの復号結果に基づいて決定される。なお、HARQレス処理は、UE設定、サービングセル(例えば、コンポーネントキャリア、CC)設定、帯域幅部分(BWP:BandWidth Part)設定、又はセルグループ設定によって設定されることができる。HARQレス処理が設定される場合、例えば、データ無線ベアラ(DRB:data radio bearers)からのトラフィックは、HARQ状態フィードバックに基づいて再送信されないことがある。半静的なHARQレス処理は、セミパーシステントスケジューリング(SPS:semi-persistent scheduling)を介して設定され得る。SPS送信を用いると、一定の持続時間中に、周期的な物理リソースが、設定されたUEに提供される。SPS送信は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI/物理下りリンク制御チャンネル(PDCCH))を介してアクティブ化されてよい。1つのSPS送信が物理層シグナリングを介してアクティブ化される場合、いくつかの送信パラメータは、アクティブ化信号とともに送信されてもよく、送信パラメータは、SPS送信をリリースする前に適用可能である。SPS送信の場合、HARQレス処理は、RRCを介して設定されてもよく、又はSPSアクティブ化フェーズにおいて動的に示されてもよい。SPS送信において、HARQ状態フィードバックに使用されるHARQプロセス番号は、固定されないことがある。
【0025】
HARQ処理を動的に制御するために、物理層シグナリング(例えば、DCI/PDCCH)を使用することができ、ここで、UEは、物理層シグナリングに対応するPDSCH送信のためのHARQレス処理を実行するように示される。DCI/PDCCHを介してHARQレス処理が示される場合、特定のHARQ処理番号は、例えば、RRC設定によって予約され、送信のためのHARQレス処理を示すことができる。あるいは、専用DCIフィールドを使用して、送信のHARQレス処理を示すことができる。専用DCIフィールドは、送信ではなく、UEのための、UEのサービングセルのための、UEのサービングセルのBWPのための、又は設定されたグラント(CG)設定のための、HARQレス処理を示すために使用され得る。
【0026】
HARQレス処理の場合、TBの再送信がブラインドに実行されるが、TBに対応する以前の送信のHARQ状態フィードバックに基づくものではないブラインド再送信を有することが依然として可能であることに留意されたい。
【0027】
図1は、UEがHARQコードブック生成処理を実行するための方法100を示す。アクション102において、UEは、HARQフィードバック処理のための動的スケジューリング設定を、BSから受信する。アクション104において、UEは、HARQ状態フィードバックが無効にされているPDSCH受信を示すスケジューリングシグナリングを、BSから受信する。アクション106において、UEは、前記PDSCH受信のためのHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する。
【0028】
方法100は、UEが、HARQ状態フィードバックがHARQコードブックにおいて無効にされている動的PDSCH受信のHARQ状態を含まず、HARQ状態フィードバックがHARQコードブックにおいて無効にされていない他の動的PDSCH受信のHARQ状態を含む、HARQコードブック生成メカニズムを提供する。
【0029】
一実装形態において、上述したスケジューリングシグナリングは、PDSCH受信のためのHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示す下りリンク制御情報(DCI)である。
【0030】
一実装形態において、DCIは、PDSCH受信のためのHARQ状態フィードバックが無効にされていることを示すための予約されたHARQプロセス番号を含む。
【0031】
一実装形態において、予約されたHARQプロセス番号は、動的スケジューリング設定によって示され得る。上述した動的スケジューリング設定は、PDSCH受信のために利用可能なHARQプロセス番号を更に示すことができる。
【0032】
いくつかの実装形態において、UEは、DCI中のPDSCHからHARQへのフィードバックタイミングインジケータを無視することができ、ここで、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミングインジケータは、HARQ状態フィードバックが無効にされるPDSCH受信と、PDSCH受信のためのHARQ状態の対応するフィードバックタイミングとの間のタイムギャップを示す。
【0033】
更に、UEは、SPS PDSCH受信を用いて設定され得る。この場合において、UEは、SPS PDSCH受信のためのSPS設定を、BSから受信し、SPS設定は、SPS PDSCH受信のためのHARQ状態フィードバックが無効であることを示す。HARQ処理のために、UEは、SPS PDSCH受信のHARQ状態を除くHARQコードブックを生成する。しかしながら、いくつかの実施例において、UEは、HARQコードブックにおける、SPS PDSCH受信に対応するSPSアクティブ化シグナリング又はSPSリリースシグナリングのためのHARQ状態を含むことができる。
【0034】
いくつかの実装形態において、UEは、HARQコードブックをBSに送信するために、PUCCH送信上のUCI中でHARQコードブックを多重化することができる。UEは、PDSCH受信をスケジューリングするDCIの下りリンク割り当てインデックス(DAI)値、HARQ状態フィードバックが無効にされているPDSCH受信を示すPDCCH受信を除くPDCCH受信の実際の数、及びHARQレス処理に関連付けられたTBを除く受信したTBの数の内の少なくとも1つに従って、PUCCH送信のための電力制御パラメータを決定することができる。上記のDAI値は、HARQレス処理に続くことが示されているPDSCHに対応するPDCCHの受信をカウントしなくてもよい。
【0035】
いくつかの実装形態において、UEは、HARQコードブックをBSに送信するために、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)送信上のUCI中でHARQコードブックを多重化することができる。一実施例において、UEは、対応するHARQ状態フィードバックが無効にされたPDSCH受信又はSPS PDSCH受信のみを、BSから受信し、予め決定した値を有するDAIを、BSから受信することができ、DAIは、PUSCH送信をスケジューリングするDCIから受信される。
【0036】
一方で、BSは、UEに上述した動的スケジューリング設定を送信し、UEにPDSCH受信(HARQレスPDSCH受信と呼ばれる)上のHARQ状態フィードバックを無効にするためのシグナリングを送信することができる。HARQコードブック生成のために、BSは、UEに送信されたDCIのDAIで、HARQレスPDSCH送信をカウントしなくてもよい。
【0037】
動的HARQコードブック生成及び半静的HARQコードブック生成が、開示される。
【0038】
動的HARQコードブックを生成する第1の方法において、HARQ状態フィードバックが無効にされた少なくとも1つのPDSCH受信(以下、HARQレスPDSCH受信と呼ぶ)のとき、HARQレスPDSCH受信の復号結果にかかわらず、HARQレスPDSCH受信に対して「ACK」状態が常に報告される。HARQレスSPS PDSCH受信に関連付けられたPDCCHのアクティブ化又はリリースのために、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態は、例えばTS 38.213 V15.5.0技術文書におけるように、NR Rel-15/16で定義された原則に従うことも、従わないこともある。UEがNR Rel-15/16の原則に準拠する場合、動的HARQコードブックを生成するために、HARQレスSPS PDSCH受信の復号結果に従って、UEは、HARQレスSPS PDSCH受信のためのHARQ状態を報告してもよい。ここで扱われるNTNシナリオについてTS 38.213 V15.5.0のような、NR Rel-15/16の原則にUEが準拠していない場合、UEは、HARQレスPDSCH受信の復号結果にかかわらず、HARQレスSPS PDSCH受信のための「ACK」状態を報告してもよい。
【0039】
いくつかの実装形態において、HARQレスPDSCH受信の全てのHARQ状態は、「ACK」状態に制約される。この場合において、生成される動的HARQコードブックサイズは、HARQレス処理又は通常のHARQ処理にかかわらず、NR Rel-15/16におけるものと同じである。
【0040】
SPS PDSCHのアクティブ化又はリリースに関連付けられたPDCCHについては、UEは、対応するHARQレスPDSCH受信の復号結果に従って、対応するHARQレスPDSCH受信のHARQ状態をBSに報告することができる。
【0041】
いくつかの実装形態において、SPS PDSCHアクティブ化又はリリースに関連付けられたPDCCHが巡回冗長検査(CRC:cyclic redundancy check)の検査を通過する限り、UEは、HARQレスSPS PDSCH受信のための「ACK」状態をBSに報告してもよい。
【0042】
第2の方法において、HARQレスPDSCH受信の復号結果にかかわらず、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態は、動的HARQコードブックから除外される。SPS HARQレスPDSCH受信に関連付けられたPDCCHのアクティブ化又はリリースの場合、SPS HARQレスPDSCH受信のHARQ状態は、動的HARQコードブックに含まれても、含まれなくてもよい。
【0043】
一実装形態において、SPS設定に対応するSPS PDSCH受信は、HARQレスSPS PDSCH受信として示され得る。HARQ状態フィードバックが無効にされたSPS PDSCH受信の場合、UEは、動的HARQコードブックからSPS PDSCH受信のHARQ状態を除外する。
【0044】
PDCCHのアクティブ化又はリリース、すなわち、HARQレスSPS PDSCH受信に対応する、PDCCHのアクティブ化又はリリースについて、UEは、NR Rel-15/16、例えば、TS 38.213 V15.5.0技術文書に詳述されているように、対応するHARQレスSPS PDSCH受信の復号結果に従って、HARQレスSPS PDSCH受信のHARQ状態を報告することができる。すなわち、HARQレスSPS PDSCH受信のHARQ状態は、動的HARQコードブックに含まれる。一実施例において、HARQレスSPS PDSCH受信に対応するPDCCHのアクティブ化又はリリースがCRCの検査を通過するか否かに基づいて、HARQ状態(例えば、「ACK」又は「NACK」状態)が決定される。CRCの検査を通過する場合、HARQレスSPS PDSCH受信のための「ACK」が報告され、CRCの検査を通過しない場合、「NACK」が報告され得る。
【0045】
いくつかの実装形態において、UEは、HARQレスSPS PDSCH受信のHARQ状態を動的HARQコードブックから除外することができる。
【0046】
第2の方法の原則の下で、下りリンク割り当てインデックス(DAI)フィールドは、PDSCH受信又はHARQレスSPS PDSCHのアクティブ化又はリリースをスケジュールするPDCCH受信をカウントしなくてもよい。
【0047】
DAIフィールドは、DCIフォーマット1_0又は1_1に対応し、カウンタとしてのDAIとして示される。一実施例において、DAIフィールドは、UEに設定されたサービングセルが1つだけである場合、カウンタDAIとして示される。他の実施例において、1つのUEに1つ以上のサービングセルが存在する場合、DAIフィールドは、カウンタDAI(例えば、2MSBビット)と総DAI(例えば、2LSBビット)を含む。
【0048】
SPS PDSCH受信がHARQレスSPS PDSCH受信として示される場合、HARQレスSPS PDSCH受信は、DAIフィールドのカウントから除外されてもよい。
【0049】
一実装形態において、DAIフィールドは、HARQレスSPS PDSCHに対応するPDCCH受信のアクティブ化又はリリースをカウントする。
【0050】
いくつかの実装形態において、DAIフィールドは、HARQレスSPS PDSCHに対応するPDCCH受信のアクティブ化又はリリースをカウントしない。
【0051】
HARQレスSPS PDSCHのためのPDCCHのアクティブ化又はリリースをカウントしない又は除外するとき、対応するDCI内のDAIフィールドの値は、UEによって無視され得る。対応するDCIにおけるDAIフィールドの値は、BSによって管理され得る。UEは、通常のHARQ処理を用いたPDSCH受信の数を導出するために、DAIフィールドの値を使用してもよい。
【0052】
更に、UEは、PUSCH上でUCI中のダイナミックHARQコードブックを多重化してもよく、HARQレス処理を用いる1つのPDSCH受信のみがUEによって受信される場合、対応するDCIフォーマット0_1中のUL DAI(例えば、
【0053】
【数1】
【0054】
)フィールドは、固定値、たとえば、「4」によって示されてもよい。
【0055】
上述した第1、第2のどちらの方法においても、UCIのビット数(例えば、OACK+OSR+OCSI)が予め決定した閾値(例えば、11ビット)以下であり、ここでOACKは、UCIに含まれる動的HARQコードブックのHARQ情報ビット数であり、OSRは、UCIに含まれるスケジューリングリクエスト(SR)ビット数であり、OCSIは、UCIに含まれるCSI(チャネル状態情報)ビット数である。UCIを伝送するPUCCHの送信電力を得るために使用されるHARQ情報ビット(例えば、nHARQ-ACK)の数は、事前に定義されたルールに基づいて決定される。
【0056】
PUCCHの送信電力を得るためのnHARQ-ACKの数の使用は、NR Rel-15/16(例えば、3GPP TS 38.213 V15.5.0技術文書)に記載されているものに従ってもよい。事前に定義されたルールは、(1)全てのサービングセルが非コードブロックグループベースの(非CBGベースの)HARQ処理に従う、(2)サービングセルのサブセットがCBGベースのHARQ処理のために設定される、という2つのケースの間で異なる。2つのケースは、開示される。
【0057】
〔ケース1:全てのサービングセルのための非CBGベースのHARQ処理〕
サービングセルのいずれも、CBGベースのHARQ処理を実行するように設定されていない場合、nHARQ-ACKの値は、式1に基づいて決定され得る。式1は、NR Rel-15/16、例えば、TS 38.213 V15.5.0における定式化に従うが、パラメータの定義は、以下に詳述するように修正されることに留意されたい。
【0058】
式1
【0059】
【数2】
【0060】
ここで、
【0061】
【数3】
【0062】
は、UEのための上位層によって設定されたサービングセルの数であり、Mは、全ての受信が通常のHARQ処理を用いて設定/示されているスロットnの同じPUCCH内の動的HARQコードブックを、UEが送信する設定されたサービングセルのアクティブDL BWPにわたって、PDSCH受信又はSPS PDSCHリリースをスケジュールするためのDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1を用いるPDCCHの1セットのPDCCH監視機会のカーディナリティ(cardinality)である。PDCCH監視機会は、PDCCH監視機会に関連付けられた検索空間がセットする開始時間の昇順である。上記の説明に基づいて、一実装形態において、送信がHARQレス送信として示され/設定される場合、対応する送信されたTBは、式1において考慮されない。
【0063】
【数4】
【0064】
である場合、
【0065】
【数5】
【0066】
は、PDSCH受信をスケジューリングする、又はM個のPDCCH監視機会内でUEが検出する任意のサービングセルcに対するSPS PDSCHリリースを示す、最後の有効なDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1中のカウンタDAIの値である。
【0067】
【数6】
【0068】
である場合、
【0069】
【数7】
【0070】
を決定するための2つのシナリオが存在する。
【0071】
UEがM個のPDCCH監視機会中の最後のPDCCH監視機会中に任意の有効なDCIフォーマット1_1を検出せず、ここで、任意のサービスセルcに、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHのリリースを示す、少なくとも1つのDCIフォーマットを、UEが検出する場合、
【0072】
【数8】
【0073】
は、最後のPDCCH監視機会中にUEが検出した最後の有効なDCIフォーマット1_0中のカウンタDAIの値である。
【0074】
UEがM個のPDCCH監視機会中の最後のPDCCH監視機会中に少なくとも一つの有効なDCIフォーマット1_1を検出し、ここで、任意のサービスセルcに、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHのリリースを示す、少なくとも1つのDCIフォーマットを、UEが検出する場合、
【0075】
【数9】
【0076】
は、少なくとも一つの有効なDCIフォーマット1_1中のトータルDAIの値である。
【0077】
【数10】
【0078】
である場合、M個のPDCCH監視機会の任意において、任意のサービングセルcのために、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHリリースを示す、任意の有効なDCIフォーマット1_0若しくはDCIフォーマット1_1を、UEは、検出しない。
【0079】
【数11】
【0080】
は、サービングセルcのためのM個のPDCCH監視機会内でUEが検出する、PDSCH受信をスケジューリングする、又はSPS PDSCHリリースを示す、有効なDCIフォーマット1_0及びDCIフォーマット1_1の合計数である。
【0081】
【数12】
【0082】
である場合、M個のPDCCHPDCCH監視機会内の任意で、サービングセルcのための、PDSCH受信をスケジューリングするか、若しくはSPS PDSCHリリースを示す、有効なDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1を、UEは、検出しない。
【0083】
【数13】
【0084】
である場合、任意のサービングセルcのための上位層から提供される”maxNrofCodeWordsScheduledByDCI”の値は、「2」であり、”harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH”は、提供されない、そうでなければ、
【0085】
【数14】
【0086】
である。
【0087】
【数15】
【0088】
は、「harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH」が提供されていない場合、UEがサービングセルcのためにPDCCH監視機会mで検出した有効なDCIフォーマット1_0若しくはDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHの数であり、又は「harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH」が提供されている場合、UEがサービングセルcのためにPDCCH監視機会mで検出した有効なDCIフォーマット1_0及びDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHの数、又はUEがサービングセルcに対するPDCCH監視機会mでSPS PDSCHリリースを検出して示す、有効なDCIフォーマット1_0の数である。
【0089】
一実施例において、UEは、上記の第1の方法が使用される場合、「harq-ACK-SpatialBundlingPUCCH」が提供されることを期待することができる。例えば、UEがHARQレスPDSCH受信のために「ACK」状態をフィードバックすることが示されるとき、UEは、「HARQ-ACKSpatialbundlingPUCCH」を用いて設定される。
【0090】
【数16】
【0091】
は、UEが、M個のPDCCH監視機会内のPDSCH受信に対応する動的HARQコードブックと同じPUCCHで対応する動的HARQコードブックを送信する、サービングセルc上のUEによるSPS PDSCH受信の数である。一実施例において、SPS PDSCH受信に対応するSPS設定がHARQレス処理を用いて設定される場合、UEは、
【0092】
【数17】
【0093】
をカウント時、SPS PDSCH受信を含まない。SPS PDSCHアクティブ化に関連付けられたSPS PDSCH受信は、上述した第2の方法の実装形態に応じて、
【0094】
【数18】
【0095】
中に、カウントされてもカウントされなくてもよいことに留意されたい。
【0096】
一実装形態において、有効なDCIは、PDSCH受信のためのHARQレス処理および通常のHARQ処理の何れを示すかにかかわらず、任意のDCIであってよい。例えば、全ての受信したDCIは、有効なDCIである。
【0097】
他の実装形態において、有効なDCIは、HARQレスPDSCH受信を示さないDCIであってよい。一実施例において、通常のHARQ処理を有するPDSCH受信に関連付けられている場合にのみ、受信したDCIは、有効である。言い換えると、それらの関連付けられたPDSCH送信がHARQレス処理を用いて設定される(又はHARQレス処理として示される)場合、受信したDCIは、無効である。別の実施例において、SPS PDSCHアクティブ化に関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。他の実施例において、SPS PDSCHリリースに関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。
【0098】
〔ケース2:サービングセルのサブセットのためのCBGベースのHARQ処理〕
この場合において、UEが
【0099】
【数19】
【0100】
個のサービングセルのために(例えば、上位レイヤパラメータPDSCH-CodeBlockGroupTransmissionを介して)CBGベースの送信を用いて設定され、
【0101】
【数20】
【0102】
個のサービングセルのためにCBGベースの送信が提供され、ここで、
【0103】
【数21】
【0104】
である。
【0105】
PUCCH送信電力を得るために、UEは、
【0106】
【数22】
【0107】
を決定し、
【0108】
【数23】
【0109】
が式(2)に基づいて決定され、及び、
【0110】
【数24】
【0111】
が式(1)に基づいて決定される。式2は、例えば、TS38.213V15.5.0のようなNR Rel-15/16の定式化に従うが、パラメータの定義は、以下に詳述するように修正されることに留意されたい。また、式1からの表記と同じ表記が、ここで同じ定義を有することにも留意されたい。特に、通常のHARQ処理に関連するとき、式(2)で監視機会をカウントすることができる。送信がHARQレス送信として示され/設定される場合、対応する送信されたTBは、式1において考慮されない。
【0112】
式2
【0113】
【数25】
【0114】
【数26】
【0115】
である場合、
【0116】
【数27】
【0117】
は、M個のPDCCH監視機会内でUEが検出する任意のサービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする、最後の有効なDCIフォーマット1_1におけるカウンタDAIの値である。
【0118】
【数28】
【0119】
である場合、
【0120】
【数29】
【0121】
は、M個のPDCCH監視機会内でUEが検出する任意のサービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする、最後の有効なDCIフォーマット1_1のトータルDAIの値である。
【0122】
【数30】
【0123】
である場合、
UEは、任意のM個のPDCCH監視機会内で、任意のサービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする有効なDCIフォーマット1_1を検出しない。
【0124】
【数31】
【0125】
は、UEがサービングセルcのためのM個のPDCCH監視機会内で検出する、CBGベースPDSCH受信をスケジューリングする有効なDCIフォーマット1_1の総数である。
【0126】
【数32】
【0127】
である場合、UEは、任意のM個のPDCCH監視機会において、サービングセルcのためのCBGベースPDSCH受信をスケジューリングする有効なDCIフォーマット1_1を検出しない。
【0128】
【数33】
【0129】
は、UEがサービングセルcのためのPDCCH監視機会m内で検出した、有効なDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHで受信したCBGの数であり、UEは、PUCCHで対応する動的HARQコードブックを報告する。
【0130】
一実装形態において、有効なDCIは、PDSCH受信のためのHARQレス処理及び通常のHARQ処理の何れを示すかにかかわらず、任意のDCIとすることができる。例えば、全ての受信したDCIは、有効なDCIである。
【0131】
他の実装形態において、有効なDCIは、HARQレスPDSCH受信を示さないDCIであり得る。一実施例において、受信したDCIは、それが通常のHARQ処理を用いるPDSCH受信に関連付けられている場合にのみ有効である。言い換えれば、受信したDCIは、それらの関連付けられたPDSCH送信がHARQレス処理を用いて設定される場合、無効である。別の実施例において、SPS PDSCHアクティブ化に関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。他の実施例において、SPS PDSCHリリースに関連付けられたDCIは、第2の方法の実装形態に応じて、有効なDCIであっても、なくてもよい。
【0132】
CBGベースのHARQ処理は、HARQレスPDSCH受信のための設定に基づいて条件付きでのみ設定され得ることに留意されたい。例えば、第1の方法が使用される場合、UEは、非CBGベースHARQ処理のみを期待する。すなわち、UEがHARQレスPDSCH受信のための「ACK」状態をフィードバックするように示されるとき、UEは、CBGベースのHARQ処理が設定されることを期待しない。
【0133】
半静的HARQコードブックについて、PDSCH受信は、物理層シグナリングを介したHARQレス処理として示され、PDSCH受信は、半静的HARQコードブック内の対応するHARQ状態ビットを必ずしも有しなくてもよい。
【0134】
半静的HARQコードブックを生成するための3つの方法が開示される。
【0135】
方法1:半静的HARQコードブックは、HARQレス処理の送信毎の指示をサポートしない。一実施例において、HARQコードブックが半静的HARQコードブックとして設定され、UEがDCI又はMAC CEを介してHARQレスPDSCH受信を受信する場合、UEは、半静的HARQコードブックを動的HARQコードブックに自動的に変更してもよい。別の実施例において、HARQコードブックが半静的HARQコードブックとして設定され、UEがDCI又は媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CEを介してHARQレスPDSCH受信を受信する場合、UEは、受信されたHARQレスPDSCH受信が一種のエラーといったものであると判定し、それを無視することができる(例えば、半静的HARQコードブックを連続的に適用する)。
【0136】
方法2:「ACK」状態は、HARQレスPDSCH受信について報告される。すなわち、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態(例えばACK/NACK)は、対応するPDSCH受信の復号結果に依存しない。この場合において、HARQレスPDSCH受信のためのHARQ状態ビットは、半静的HARQコードブックに含まれる。
【0137】
他の実施例において、半静的HARQコードブックにおいて、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態が、例えば3GPP TS 38.213 V15.5.0に定義されるような、通常のHARQ処理に準拠する。
【0138】
方法3:HARQレスPDSCH受信は、半静的HARQコードブックから除外される。
【0139】
一実施例において、半静的HARQコードブックにおいて、HARQレスPDSCH受信のHARQ状態ビットは、対応するDCIにおける「PDSCH-HARQ_フィードバックタイミングインジケータ」フィールドに基づいて除外されてもよい。
【0140】
図2は、本発明による無線通信のためのノード200を示す。
【0141】
図2に示すように、ノード200は、トランシーバ220と、プロセッサ226と、メモリ228と、一つ以上のプレゼンテーション部品234と、少なくとも一つのアンテナ236とを含むことができる。ノード200はまた、無線周波数(RF)スペクトル帯域モジュールと、BS通信モジュールと、ネットワーク通信モジュールと、システム通信管理モジュールと、入出力(I/O)ポートと、I/O部品と、電源(図示せず)とを含むことができる。これらの部品の各々は、直接的、又は一つ以上のバス240を介して間接的に互いに通信することができる。ノード200が例えば、図1に図示されるように、様々な機能を実行するUEであり得る。
【0142】
送信機222(送信回路を有する)及び受信機224(受信回路を有する)を有するトランシーバ220は、時間及び/又は周波数リソース分割情報を送信及び/又は受信するように構成され得る。トランシーバ220が使用可能、使用不可能又は柔軟に使用可能なサブフレーム及びスロットフォーマットを含むが、これらに限定されない、異なる種類のサブフレーム及びスロットで送信するように構成してもよい。トランシーバ220は、データ及び制御チャンネルを受信するように構成され得る。
【0143】
ノード200は、様々なコンピュータ読み取り可能媒体を含んでもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、ノード200によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得、揮発性及び不揮発性媒体、リムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含む。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含む。
【0144】
コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置を含む。コンピュータ記憶媒体は、伝播データ信号を含まない。通信媒体は、典型的にはコンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを、搬送波又は他のトランスポート機構などの変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語は、その特性のうちの一つ以上が信号内に符号化されるように設定又は変更された信号を意味する。通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。上記のいずれかの組合せも、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0145】
メモリ228は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含んでもよい。メモリ228は、取り外し可能、取り外し不能、又はそれらの組み合わせであってもよい。メモリは、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含む。図2に示すように、メモリ228は、プロセッサ226(例えばプロセス回路)に、開示された様々な機能を実行させるように構成されたコンピュータ読み取り可能でコンピュータ実行可能な命令232(例えば、ソフトウェアコード)を記憶してもよい。あるいは、命令232は、ノード200(例えばコンパイルされ実行されるとき)に開示された様々な機能を実行させるように構成されてもよい。
【0146】
プロセッサ226は、インテリジェントハードウェアデバイス(例えば中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含んでもよい。プロセッサ226は、メモリを含んでもよい。プロセッサ226は、メモリ228から受信したデータ230及び命令232、並びにトランシーバ220、ベースバンド通信モジュール、及び/又はネットワーク通信モジュールを介した情報を処理することができる。プロセッサ226はまた、CNへの送信のために、アンテナ236を介してネットワーク通信モジュールに送信するためにトランシーバ220に送信される情報を処理することができる。
【0147】
一つ以上のプレゼンテーション部品234は、人又は他のデバイスにデータを提示する。プレゼンテーション部品234は、表示デバイス、スピーカー、印刷部品、振動部品などを含んでもよい。
【0148】
上記の説明から、様々な技術が、これらの概念の範囲から逸脱することなく、本出願で説明される概念を実行するために使用され得ることが明らかである。さらに、概念は特定の実装形態を特に参照して説明されてきたが、当業者はそれらの概念の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細において変更を行うことができることを認識するであろう。したがって、説明された実装形態は、すべての点において、例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。また、本出願は、上述の特定の実装形態に限定されるものではなく、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの再構成、修正、及び置換が可能であることを理解されたい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
【国際調査報告】