(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】自動ロック式開閉機のシリンダー装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
F15B 15/26 20060101AFI20220921BHJP
F15B 15/14 20060101ALI20220921BHJP
【FI】
F15B15/26
F15B15/14 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531635
(86)(22)【出願日】2020-11-12
(85)【翻訳文提出日】2021-06-02
(86)【国際出願番号】 CN2020128431
(87)【国際公開番号】W WO2022000933
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010613552.5
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520414480
【氏名又は名称】中国長江三峡集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】董 彦同
(72)【発明者】
【氏名】揚 少杰
【テーマコード(参考)】
3H081
【Fターム(参考)】
3H081AA02
3H081AA03
3H081BB02
3H081CC23
3H081CC24
3H081CC29
3H081DD22
3H081DD39
3H081FF10
3H081GG04
3H081GG14
3H081GG22
(57)【要約】
本発明は、自動ロック式開閉機のシリンダー装置を開示し、ロックアクチュエーターとロック伝達機構と耐荷重機構とを備え、前記耐荷重機構は、耐荷重ロッキングシャフトを有し、耐荷重ロッキングシャフトに耐荷重ナットを設け、耐荷重ナットを油圧開閉機主機の上端カバーの上側に設け、耐荷重ロッキングシャフトの下端に多数の突起を設け、ロッキングカバーに前記耐荷重ロッキングシャフト用の貫通穴を設け、通穴の側壁に突起と合わせる溝を設け、ロッキングカバーの下端にピストンロッドを固定し、上端カバーにロックアクチュエーターを設け、ロックアクチュエーターは、ロック伝達機構を介して前記耐荷重ロッキングシャフトを動かす。当該装置を悪い環境や人員の手動操作が不便な場所で利用して、操作効率を向上させ、人員の安全を確実にしたことになる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックアクチュエーター(1)とロック伝達機構(2)と耐荷重機構(3)とを備え、前記耐荷重機構(3)は、耐荷重ロッキングシャフト(301)を有し、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)に耐荷重ナット(302)を設け、前記耐荷重ナット(302)を油圧開閉機主機(5)の上端カバー(502)の上側に設け、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)の下端に多数の突起(303)を設け、ロッキングカバー(304)に前記耐荷重ロッキングシャフト(301)用の貫通穴を設け、貫通穴の側壁に前記突起(303)と合わせる溝(305)を設け、前記ロッキングカバー(304)の下端にピストンロッド(506)を固定し、前記上端カバー(502)に前記ロックアクチュエーター(1)を設け、前記ロックアクチュエーター(1)は、前記ロック伝達機構(2)を介して前記耐荷重ロッキングシャフト(301)を動かすことを特徴とする自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項2】
前記ロックアクチュエーター(1)は、2方向シリンダー作動油圧シリンダー(101)を有し、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー(101)の両端にあるユニットピストンロッド(102)は、サポート(103)を介して前記上端カバー(502)に取り付けられ、前記ロック伝達機構は、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー(101)の可動油圧シリンダー(104)の外壁に設けられたラック(201)を有し、前記ラック(201)は、前記耐荷重ロッキングシャフト(302)の上端を取り囲むギア(202)と噛み合うことを特徴とする請求項1に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項3】
前記耐荷重ナット(302)をロッキングナットで固定することを特徴とする請求項1に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項4】
位置決めシステムを更に含み、前記位置決めシステムは、ロック解除位置センサー(4)とロッキング位置センサー(6)とセンサー接点(7)とを有し、前記ロック解除位置センサー(4)と前記ロッキング位置センサー(6)を前記上端カバー(502)に設け、前記センサー接点(7)を前記耐荷重ナット(302)に設けることを特徴とする請求項1に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項5】
前記上端カバー(502)は位置フィードバック付きの電磁ボルト(8)を有し、電磁ボルトサポート(9)を介して前記上端カバー(502)に前記電磁ボルト(8)を取り付け、前記耐荷重ナット(302)に前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドと合わせるボルト穴(306)を設けることを特徴とする請求項4に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項6】
前記ラック(201)の長さLはπr/ nであり、nは前記突起(303)の数であり、rは前記ギア(202)のピッチ半径であることを特徴とする請求項2に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項7】
前記ロック解除位置センサー(4)と前記ロッキング位置センサー(6)の夾角βは180°/ nであり、nは突起(303)の数であることを特徴とする請求項4に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【請求項8】
ロック解除状態からロック状態まで、
作動油は前記油圧開閉機主機(5)のロッドキャビティ側に注入し、前記ピストン(505)の下端に作用して前記ピストンロッド(506)を上方へ動かし、前記ロッキングカバー(304)を上方へ駆動し、前記突起(303)は溝(305)を通過し、前記溝(305)を前記突起(303)の上部に移動し、前記ピストン(505)は上端カバー(502)に固定された制限ブロック(503)の下端面に接触して移動を停止するS1と、
前記ロックアクチュエーター(1)は、ロック伝達機構(2)の伝達により、前記耐荷重ロックシャフト(301)を回転させて前記突起(303)と前記溝(305)がずれるS2と、
前記油圧開閉機主機(5)は、ロッドキャビティ側の圧力逃がし、前記ピストンロッド(506)が下方へ動いて前記突起(303)がロッキングカバー(304)に接触し、前記荷重は耐荷重ロッキングシャフト(301)及び前記耐荷重ナット(302)を通じて前記上端カバー(502)に伝えて、ロックを完了するS3とを含み、
ロック状態からロック解除状態まで、
作動油は前記油圧開閉機主機(5)のロッドキャビティ側に注入し、前記ピストン(505)の下端に作用して前記ピストンロッド(506)を上方へ動かし、前記ロッキングカバー(304)を上方へ駆動し、前記ピストン(505)の上端面は、前記上端カバー(502)に固定された制限ブロック(503)の下端面に接触して移動を停止し、前記突起(303)及び前記ロッキングカバー(304)は、分離状態にあり、作動油は負荷を負うB1と、
前記ロックアクチュエーター(1)は、ロック伝達機構(2)の伝達により、前記耐荷重ロックシャフト(301)を回転させて前記突起(303)が前記溝(305)を合わせるB2と、
作動油は前記油圧開閉機主機(5)のロッドレスキャビティ側に注入し、前記ピストン(505)の上端に作用して前記ピストンロッド(506)を下方へ動かし、前記油圧開閉機主機(5)のロッドキャビティ側の作動油を排出し、前記ロッキングカバー(304)は下方へ動いてロックを解除し、ロック解除後、作動油は前記油圧開閉機主機(5)のピストン(505)に作用して前記ピストンロッド(506)を駆動して、必要な作業を実行するB3とを含む、
ことを特徴とする自動ロック式開閉機のシリンダー装置の制御方法。
【請求項9】
ロック解除状態からロック状態まで、S2には、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)が回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルト(8)を通電し、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドが後退して前記耐荷重機構(3)のロックを解除し、S3には、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドをボルト穴(306)に挿入し、前記耐荷重機構(3)をロックし、
ロック解除状態からロック状態まで、B2には、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)が回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルト(8)を通電し、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドが後退して前記耐荷重機構(3)のロックを解除し、B3には、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドをボルト穴(306)に挿入し、前記耐荷重機構(3)をロックすることを特徴とする請求項8に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水利及び水力電気工学の油圧開閉機の技術分野に属し、特に、自動ロック式開閉機のシリンダー装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
動作要件により、油圧開閉機は、ピストンロッドを引っ込めるときに、ピストンロッドの位置を確保するために信頼できる機械的ロックを必要とすることがよくある。現在、油圧開閉機のシリンダにおけるロック装置の大部分は手動操作機構であるが、環境の悪い場所や狭い場所での操作は人員にとって不便である。シングルロッド油圧シリンダに制御された幾つかのロック装置もあるが、大部分はリンク機構であるため、多くの部品点数や頻繁な操作による摩耗などの要因により信頼性が低下したことになる。また、狭い空間はそのような操作機構の配置に適さないため、適用性が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的問題は、自動ロック式開閉機のシリンダー装置及びその制御方法を開示し、それを悪い環境や人員による手動操作が不便な場所で利用して、操作効率を向上させ、人員の安全を確実にしたことになる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明によって採用される技術的解決策は次のとおりである。ロックアクチュエーターとロック伝達機構と耐荷重機構とを備え、前記耐荷重機構は、耐荷重ロッキングシャフトを有し、前記耐荷重ロッキングシャフトに耐荷重ナットを設け、前記耐荷重ナットを油圧開閉機主機の上端カバーの上側に設け、前記耐荷重ロッキングシャフトの下端に多数の突起を設け、ロッキングカバーに前記耐荷重ロッキングシャフト用の貫通穴を設け、貫通穴の側壁に前記突起と合わせる溝を設け、前記ロッキングカバーの下端にピストンロッドを固定し、前記上端カバーに前記ロックアクチュエーターを設け、前記ロックアクチュエーターは、前記ロック伝達機構を介して前記耐荷重ロッキングシャフトを動かす自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0005】
好ましくは、2方向シリンダー作動油圧シリンダーを有し、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダーの両端にあるユニットピストンロッドは、サポートを介して前記上端カバーに取り付けられ、前記ロック伝達機構は、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダーの可動油圧シリンダの外壁に設けられたラックを有し、前記ラックは、前記耐荷重ロッキングシャフトの上端を取り囲むギアと噛み合う。
【0006】
好ましくは、前記耐荷重ナットをロッキングナットで固定する。
【0007】
好ましくは、位置決めシステムを更に含み、前記位置決めシステムは、ロック解除位置センサーとロッキング位置センサーとセンサー接点とを有し、前記ロック解除位置センサーと前記ロッキング位置センサーを前記上端カバーに設け、前記センサー接点を前記耐荷重ナットに設ける。
【0008】
好ましくは、前記上端カバーは位置フィードバック付きの電磁ボルトを有し、電磁ボルトサポートを介して前記上端カバーに前記電磁ボルトを取り付け、前記耐荷重ナットに前記電磁ボルトのボルトヘッドと合わせるボルト穴を設ける。
【0009】
好ましくは、前記ラックの長さLはπr/ nであり、nは前記突起の数であり、rは前記ギアのピッチ半径である。
【0010】
好ましくは、前記ロック解除位置センサーと前記ロッキング位置センサーの夾角βは180°/ nであり、nは突起の数である。
【0011】
ロック解除状態からロック状態まで、
作動油は前記油圧開閉機主機のロッドキャビティ側に注入し、前記ピストンの下端に作用して前記ピストンロッドを上方へ動かし、前記ロッキングカバーを上方へ駆動し、前記突起は溝を通過し、前記溝を前記突起の上部に移動し、前記ピストンは上端カバーに固定された制限ブロックの下端面に接触して移動を停止するS1と、
前記ロックアクチュエーターは、ロック伝達機構の伝達により、前記耐荷重ロックシャフトを回転させて前記突起と前記溝がずれるS2と、
前記油圧開閉機主機は、ロッドキャビティ側の圧力逃がし、前記ピストンロッドが下方へ動いて前記突起がロッキングカバーに接触し、前記荷重は耐荷重ロッキングシャフト及び前記耐荷重ナットを通じて前記上端カバーに伝えて、ロックを完了するS3とを含み、
ロック状態からロック解除状態まで、
作動油は前記油圧開閉機主機のロッドキャビティ側に注入し、前記ピストンの下端に作用して前記ピストンロッドを上方へ動かし、前記ロッキングカバーを上方へ駆動し、前記ピストンの上端面は、前記上端カバーに固定された制限ブロックの下端面に接触して移動を停止し、前記突起及び前記ロッキングカバーは、分離状態にあり、作動油は負荷を負うB1と、
前記ロックアクチュエーターは、ロック伝達機構の伝達により、前記耐荷重ロックシャフトを回転させて前記突起が前記溝を合わせるB2と、
作動油は前記油圧開閉機主機のロッドレスキャビティ側に注入し、前記ピストンの上端に作用して前記ピストンロッドを下方へ動かし、前記油圧開閉機主機のロッドキャビティ側の作動油を排出し、前記ロッキングカバーは下方へ動いてロックを解除し、ロック解除後、作動油は前記油圧開閉機主機のピストンに作用して前記ピストンロッドを駆動して、必要な作業を実行するB3とを含む、本発明はまた提供する。
【0012】
好ましくは、ロック解除状態からロック状態まで、S2には、前記耐荷重ロッキングシャフトが回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルトを通電し、前記電磁ボルトのボルトヘッドが後退して前記耐荷重機構のロックを解除し、S3には、前記電磁ボルトのボルトヘッドをボルト穴に挿入し、前記耐荷重機構をロックし、
ロック解除状態からロック状態まで、B2には、前記耐荷重ロッキングシャフトが回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルトを通電し、前記電磁ボルトのボルトヘッドが後退して前記耐荷重機構のロックを解除し、B3には、前記電磁ボルトのボルトヘッドをボルト穴に挿入し、前記耐荷重機構をロックする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に開示された自動ロック式開閉機のシリンダー装置及びその制御方法は、以下の有益な効果を有する。
1、ロックアクチュエーターは、2方向シリンダー作動油圧シリンダーを採用しているため、占有空間を有効的に削減し、布置をコンパクトにして狭い空間や悪い環境や人員の手動操作が不便な場所で利用されることができる。
2、ロック伝達機構は、ラックとギアとの配合を採用してギアの直径を調整することにより耐荷重ロッキングシャフトの入力トルクを確保できるため、2方向シリンダー作動油圧シリンダーの圧力と体積を最適化させることができる。
3、ロック伝達機構は、ラックとギアとの配合を採用してギアの直径を調整することにより耐荷重ロッキングシャフトの回転角を確保できるため、耐荷重ロッキングシャフトの下端の突起の数を制御して、耐荷重ロッキングシャフトの荷重を均等に分散させる。
4、ロッキングカバーは油圧開閉機主機の内部に設けられ、耐荷重ロッキングシャフトと連携してロック動作を行うため、少ない隠れ部品や高い接続の信頼性や便利なメンテナンスのことができる。
5、ラックの長さLはπr/ nであり、ロック解除位置センサーとロッキング位置センサーとの間に形成された扇形夾角βは、180°/ nであり、ラックとギアとの間の有効接触長さL は(π/180)rβであるため、機械的構造と電気的制御の2つの方面で耐荷重ロッキングシャフトの回転角を確保して、ロック解除位置センサー又はロッキング位置センサーが故障するときに耐荷重ロッキングシャフトの回転角がずれないようにする。
6、予防作動のロックは、位置フィードバック付きの電磁ボルトと耐荷重ナットのボルト穴との配合を採用し、コンパクトな布置や遠隔可能な制御や高い自動化のことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明を図面および実施形態と併せてさらに以下で説明する。
【0015】
【
図1】ロック状態における本発明の全体構造の概略図である。
【
図2】ロック状態における本発明のロックアクチュエーターとロック伝達機構との間の配合の概略図である。
【
図3】ロック状態における本発明の耐荷重機構の概略図である。
【
図4】ロック状態における本発明の位置決めシステムの布置図である。
【
図6】本発明の耐荷重ロッキングシャフトの三次元図である。
【
図7】本発明のロッキングカバーの三次元図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1、
図3、
図5、および
図7に示すように、
ロックアクチュエーター1とロック伝達機構2と耐荷重機構3とを備え、
前記耐荷重機構3は、耐荷重ロッキングシャフト301を有し、
前記耐荷重ロッキングシャフト301に耐荷重ナット302を設け、
前記耐荷重ナット302を油圧開閉機主機5の上端カバー502の上側に設け、
前記耐荷重ロッキングシャフト301の下端に多数の突起303を設け、
ロッキングカバー304に前記耐荷重ロッキングシャフト301用の貫通穴を設け、
貫通穴の側壁に前記突起303と合わせる溝305を設け、
前記ロッキングカバー304の下端にピストンロッド506を固定し、
前記上端カバー502に前記ロックアクチュエーター1を設け、
前記ロックアクチュエーター1は、前記ロック伝達機構2を介して前記耐荷重ロッキングシャフト301を動かす自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0017】
この実施形態では、
図2に示すように、前記ロックアクチュエーター1は、2方向シリンダー作動油圧シリンダー101を有し、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー101の両端にあるユニットピストンロッド102は、サポート103を介して前記上端カバー502に取り付けられ、前記ロック伝達機構は、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー101の可動油圧シリンダー104の外壁に設けられたラック201を有し、前記ラック201は、前記耐荷重ロッキングシャフト302の上端を取り囲むギア202と噛み合う。
【0018】
前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー101を採用しているため、占有空間を有効的に削減し、布置をコンパクトにして狭い空間や悪い環境や人員による手動操作が不便な場所でそれを使用することができる。
【0019】
ギア202の直径を調整することにより耐荷重ロッキングシャフト301の入力トルク及び回転角を確保できるため、2方向シリンダー作動油圧シリンダー101の圧力及び体積と、耐荷重ロッキングシャフト301の下端の突起303の数nを制御して、耐荷重ロッキングシャフト301の荷重を均等に分散させる。
【0020】
好ましくは、
図4に示すように、位置決めシステムを更に含み、前記位置決めシステムは、ロック解除位置センサー4とロッキング位置センサー6とセンサー接点7とを有し、前記ロック解除位置センサー4と前記ロッキング位置センサー6を前記上端カバー502に設け、前記センサー接点7を前記耐荷重ナット302に設ける。
【0021】
前記上端カバー502は位置フィードバック付きの電磁ボルト8を有し、電磁ボルトサポート9を介して前記上端カバー502に前記電磁ボルト8を取り付け、前記耐荷重ナット302に前記電磁ボルト8のボルトヘッドと合わせるボルト穴306を設ける。
【0022】
耐荷重ナット302の回転位置をロック解除位置センサ4及びロッキング位置センサー6によって判断することにより、電磁ボルト8を介してボルト穴306へのボルトヘッドの挿入を制御して耐荷重ロッキングシャフト301の制限ロックができ、予防作動の遠隔操作を実現し、自動化を向上させる。
【0023】
好ましくは、前記ラック201の長さLは、πr/ nであり、nは前記突起303の数であり、rは前記ギア202のピッチ半径である。
【0024】
前記ラック201と前記ギア202との有効接触長Lは、耐荷重ロッキングシャフト301の回転角を確保したことになる。ラック201とギア202は、接触から分離まで、両者の有効接触長Lが固定されることにより、耐荷重ロッキングシャフト301の回転角を確実に確保し、ロック解除位置センサー又はロッキング位置センサー6が故障している時耐荷重ロッキングシャフト301の回転角がずれることを防止する。
【0025】
前記ロック解除位置センサー4と前記ロッキング位置センサー6の夾角βは180°/ nであり、nは突起303の数である。
【0026】
この実施形態では、nの数は2つである。
【0027】
自動ロック式開閉機のシリンダー装置の制御方法は、ロック解除状態からロック状態まで、以下のステップを含む。
【0028】
S1:作動油は前記油圧開閉機主機5のロッドキャビティ(下室)側に注入し、ピストン505の下端に作用してピストンロッド506を上方へ動かし、ロッキングカバー304を上方へ駆動し、突起303は溝305を通過し、油圧開閉機主機5のロッドレスキャビティ(上室)側から作動油を排出し、溝305を突起303の上部に移動し、ピストン505は上端カバー502に固定された制限ブロック503の下端面に接触して移動を停止する。
【0029】
S2:位置フィードバック付きの電磁ボルト8を通電し、電磁ボルト8のボルトヘッドが後退して耐荷重機構3のロックを解除し、ロックアクチュエーター1は、ロック伝達機構2の伝達により、耐荷重ロックシャフト301を回転させて突起303と溝305がずれる。具体的には、作動油は、2方向シリンダー作動油圧シリンダーの左側にある油管を通じて注入し、シリンダバレルは左に移動してラック201を左に移動させ、ラック201の左端がギア202を接触してギア202に耐荷重ロッキングシャフト301を反時計回転させる。ラック201の右端がギア202から離れると、耐荷重ロッキングシャフト301が回転を停止して突起303と溝305がずれ、耐荷重ナット302に固定されたセンサ接点7は、ロッキング位置センサー6のところに回転してロッキング位置センサー6がロック信号を発信する。
【0030】
S3: 電磁ボルト8のボルトヘッドをボルト穴306に挿入し、耐荷重機構3をロックし、油圧開閉機主機5は、ロッドキャビティ(下室)側の圧力逃がし、ピストンロッド506が下方へ動いて突起303がロッキングカバー304に接触し、荷重は耐荷重ロッキングシャフト301及び耐荷重ナット302を通じて上端カバー502に伝える。
【0031】
ロック状態からロック解除状態まで、以下のステップを含む。
【0032】
B1:作動油は前記油圧開閉機主機5のロッドキャビティ(下室)側に注入し、ピストン505の下端に作用してピストンロッド506を上方へ動かし、ロッキングカバー304を上方へ駆動し、ピストン505の上端面は、上端カバー502に固定された制限ブロック503の下端面に接触して移動を停止し、突起303及びロッキングカバー304は、分離状態にあり、作動油は負荷を負う。
【0033】
B2:耐荷重ロッキングシャフト301が回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルト8を通電し、電磁ボルト8のボルトヘッドが後退して耐荷重機構3のロックを解除し、ロックアクチュエーター1は、ロック伝達機構2の伝達により、耐荷重ロックシャフト301を回転させて突起303が溝305を合わせる。具体的には、作動油は、2方向シリンダー作動油圧シリンダーの右側にある油管を通じて注入し、シリンダバレルは右に移動してラック201を右に移動させ、ラック201の右端がギア202に接触してギア202に耐荷重ロッキングシャフト301を時計回転させる。ラック201の左端がギア202から離れると、耐荷重ロッキングシャフト301が回転を停止して突起303が溝305をあわせ、耐荷重ナット302に固定されたセンサ接点7は、ロック解除位置センサー4のところに回転してロック解除位置センサー4がロック解除信号を発信する。
【0034】
B3: 電磁ボルト8のボルトヘッドをボルト穴306に挿入し、耐荷重機構3をロックし、作動油は油圧開閉機主機5のロッドレスキャビティ側に注入し、ピストン505の上端に作用してピストンロッド506を下方へ動かし、油圧開閉機主機5のロッドキャビティ側の作動油を排出し、ロッキングカバー304は下方へ動いてロックを解除し、ロック解除後、作動油は油圧開閉機主機5のピストン505に作用してピストンロッド506を駆動して、必要な作業を実行する。
【0035】
(付記)
(付記1)
ロックアクチュエーター(1)とロック伝達機構(2)と耐荷重機構(3)とを備え、前記耐荷重機構(3)は、耐荷重ロッキングシャフト(301)を有し、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)に耐荷重ナット(302)を設け、前記耐荷重ナット(302)を油圧開閉機主機(5)の上端カバー(502)の上側に設け、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)の下端に多数の突起(303)を設け、ロッキングカバー(304)に前記耐荷重ロッキングシャフト(301)用の貫通穴を設け、貫通穴の側壁に前記突起(303)と合わせる溝(305)を設け、前記ロッキングカバー(304)の下端にピストンロッド(506)を固定し、前記上端カバー(502)に前記ロックアクチュエーター(1)を設け、前記ロックアクチュエーター(1)は、前記ロック伝達機構(2)を介して前記耐荷重ロッキングシャフト(301)を動かすことを特徴とする自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0036】
(付記2)
前記ロックアクチュエーター(1)は、2方向シリンダー作動油圧シリンダー(101)を有し、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー(101)の両端にあるユニットピストンロッド(102)は、サポート(103)を介して前記上端カバー(502)に取り付けられ、前記ロック伝達機構は、前記2方向シリンダー作動油圧シリンダー(101)の可動油圧シリンダー(104)の外壁に設けられたラック(201)を有し、前記ラック(201)は、前記耐荷重ロッキングシャフト(302)の上端を取り囲むギア(202)と噛み合うことを特徴とする付記1に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0037】
(付記3)
前記耐荷重ナット(302)をロッキングナットで固定することを特徴とする付記1に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0038】
(付記4)
位置決めシステムを更に含み、前記位置決めシステムは、ロック解除位置センサー(4)とロッキング位置センサー(6)とセンサー接点(7)とを有し、前記ロック解除位置センサー(4)と前記ロッキング位置センサー(6)を前記上端カバー(502)に設け、前記センサー接点(7)を前記耐荷重ナット(302)に設けることを特徴とする付記1に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0039】
(付記5)
前記上端カバー(502)は位置フィードバック付きの電磁ボルト(8)を有し、電磁ボルトサポート(9)を介して前記上端カバー(502)に前記電磁ボルト(8)を取り付け、前記耐荷重ナット(302)に前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドと合わせるボルト穴(306)を設けることを特徴とする付記4に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0040】
(付記6)
前記ラック(201)の長さLはπr/ nであり、nは前記突起(303)の数であり、rは前記ギア(202)のピッチ半径であることを特徴とする付記2に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0041】
(付記7)
前記ロック解除位置センサー(4)と前記ロッキング位置センサー(6)の夾角βは180°/ nであり、nは突起(303)の数であることを特徴とする付記4に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置。
【0042】
(付記8)
ロック解除状態からロック状態まで、
作動油は前記油圧開閉機主機(5)のロッドキャビティ側に注入し、前記ピストン(505)の下端に作用して前記ピストンロッド(506)を上方へ動かし、前記ロッキングカバー(304)を上方へ駆動し、前記突起(303)は溝(305)を通過し、前記溝(305)を前記突起(303)の上部に移動し、前記ピストン(505)は上端カバー(502)に固定された制限ブロック(503)の下端面に接触して移動を停止するS1と、
前記ロックアクチュエーター(1)は、ロック伝達機構(2)の伝達により、前記耐荷重ロックシャフト(301)を回転させて前記突起(303)と前記溝(305)がずれるS2と、
前記油圧開閉機主機(5)は、ロッドキャビティ側の圧力逃がし、前記ピストンロッド(506)が下方へ動いて前記突起(303)がロッキングカバー(304)に接触し、前記荷重は耐荷重ロッキングシャフト(301)及び前記耐荷重ナット(302)を通じて前記上端カバー(502)に伝えて、ロックを完了するS3とを含み、
ロック状態からロック解除状態まで、
作動油は前記油圧開閉機主機(5)のロッドキャビティ側に注入し、前記ピストン(505)の下端に作用して前記ピストンロッド(506)を上方へ動かし、前記ロッキングカバー(304)を上方へ駆動し、前記ピストン(505)の上端面は、前記上端カバー(502)に固定された制限ブロック(503)の下端面に接触して移動を停止し、前記突起(303)及び前記ロッキングカバー(304)は、分離状態にあり、作動油は負荷を負うB1と、
前記ロックアクチュエーター(1)は、ロック伝達機構(2)の伝達により、前記耐荷重ロックシャフト(301)を回転させて前記突起(303)が前記溝(305)を合わせるB2と、
作動油は前記油圧開閉機主機(5)のロッドレスキャビティ側に注入し、前記ピストン(505)の上端に作用して前記ピストンロッド(506)を下方へ動かし、前記油圧開閉機主機(5)のロッドキャビティ側の作動油を排出し、前記ロッキングカバー(304)は下方へ動いてロックを解除し、ロック解除後、作動油は前記油圧開閉機主機(5)のピストン(505)に作用して前記ピストンロッド(506)を駆動して、必要な作業を実行するB3とを含む、
ことを特徴とする自動ロック式開閉機のシリンダー装置の制御方法。
【0043】
(付記9)
ロック解除状態からロック状態まで、S2には、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)が回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルト(8)を通電し、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドが後退して前記耐荷重機構(3)のロックを解除し、S3には、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドをボルト穴(306)に挿入し、前記耐荷重機構(3)をロックし、
ロック解除状態からロック状態まで、B2には、前記耐荷重ロッキングシャフト(301)が回転する前に、位置フィードバック付きの電磁ボルト(8)を通電し、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドが後退して前記耐荷重機構(3)のロックを解除し、B3には、前記電磁ボルト(8)のボルトヘッドをボルト穴(306)に挿入し、前記耐荷重機構(3)をロックすることを特徴とする付記8に記載の自動ロック式開閉機のシリンダー装置の制御方法。
【符号の説明】
【0044】
1-ロックアクチュエーター、2-ロック伝達機構、3-耐荷重機構、4-ロック解除位置センサー、5-油圧開閉機主機、6-ロッキング位置センサー、7-センサー接点、8-電磁ボルト、9-電磁ボルトサポート、101-2方向シリンダー作動油圧シリンダー、102-ユニットピストンロッド、103-サポート、104-可動油圧シリンダー、201―ラック、202-ギア、301-耐荷重ロッキングシャフト、302-耐荷重ナット、303-突起、304-ロッキングカバー、305-溝、306-ボルト穴、501-プレスカバー、502―上端カバー、503―制限ブロック、504―シリンダバレル、505―ピストン、506―ピストンロッド、507―下端カバー。
【国際調査報告】