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特表2022-541983適応型サポートアパレルシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】適応型サポートアパレルシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/00 20060101AFI20220921BHJP
   A43C 11/16 20060101ALI20220921BHJP
   A41F 9/00 20060101ALI20220921BHJP
   A41D 31/04 20190101ALI20220921BHJP
【FI】
A41D13/00 115
A43C11/16
A41F9/00
A41D31/04 F
A41D31/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571019
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(85)【翻訳文提出日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 US2020035065
(87)【国際公開番号】W WO2020243391
(87)【国際公開日】2020-12-03
(31)【優先権主張番号】62/855,712
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.アンドロイド
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100174001
【弁理士】
【氏名又は名称】結城 仁美
(72)【発明者】
【氏名】ブリジット マンロー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエラ グログロ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ジェイ ホームズ
(72)【発明者】
【氏名】イウスティニア コシュカロフ
(72)【発明者】
【氏名】オースティン ジェイ オランド
(72)【発明者】
【氏名】サマー エル シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ ジェイ レイノルズ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ピー ウィリアムズ
【テーマコード(参考)】
3B011
4F050
【Fターム(参考)】
3B011AB11
3B011AC17
4F050MA28
(57)【要約】
【課題】適応型サポート構造、紐締めシステム、および適応型エンジンを含む適応型サポート衣服に関連するシステムおよび装置に関する。
【解決手段】一実施例では、適応型サポート衣服は、布帛をベースとしたサポート構造を含むことができ、適応型サポート構造および適応型エンジンについて記載されている。布帛をベースとしたサポート構造は、着用者の解剖学的構造の一部をサポートするように構成される。適応型サポート構造は、布帛をベースとしたサポート構造に統合され、布帛をベースとしたサポート構造の一部を調整するように構成される。適応型エンジンは、布帛をベースとしたサポート構造の部分の調整を起動させるように、適応型サポート構造に結合されている。
【選択図】図7B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服であって、
前記適応型サポート衣服に統合され、前記適応型サポート衣服の一部を調整するように構成された適応型サポート構造と、
前記適応型サポート構造に結合されて、前記適応型サポート衣服の部分の調整を起動させる適応型エンジンと、
を含む、適応型サポート衣服。
【請求項2】
前記適応型サポート構造に紐締めシステムを含む、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項3】
前記紐締めシステムは、複数の紐ガイドを経由する紐ケーブルを含むことで、前記適応型サポート衣服の部分を調整する、請求項2に記載の適応型サポート衣服。
【請求項4】
前記適応型エンジンは、前記紐ケーブルの有効長を調整するように動作する、請求項3に記載の適応型サポート衣服。
【請求項5】
前記適応型エンジンは、モータおよび制御システムを含むことで、前記適応型サポート構造を自動的または半自動的に調整する、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項6】
更に、解剖学的構造の部分に対して配置されたセンサを含むことで、解剖学的構造の部分のパラメータを監視する、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項7】
前記センサは、解剖学的構造の部分の以下のパラメータ、即ち、
変位、
加速度、
速度、および
運動
のうちの少なくとも1つを示すパラメータを監視する、請求項6に記載の適応型サポート衣服。
【請求項8】
前記適応型エンジンは、モータおよび制御システムを含み、前記制御システムは、前記センサから受信した情報に応答して前記モータを制御するように構成される、請求項7に記載の適応型サポート衣服。
【請求項9】
前記適応型サポート衣服は、ショルダーストラップ、乳房接触面、およびアンダーバンドを含むブラである、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項10】
前記適応型サポート構造に、前記ショルダーストラップ、前記乳房接触面、および前記アンダーバンドのうちの少なくとも1つに結合された締め紐を含む、請求項9に記載の適応型サポート衣服。
【請求項11】
更に、右ウィング部分および左ウィング部分を備え、前記適応型サポート構造は、前記右ウィング部分および前記左ウィング部分に結合された後部紐締めシステムを含むことで、ゴア圧縮を提供する、請求項9に記載の適応型サポート衣服。
【請求項12】
前記後部紐締めシステムは、前記ブラの右ウィング部分と左ウィング部分との間に延在する十字形紐締めパターンを含む、請求項11に記載の適応型サポート衣服。
【請求項13】
前記後部紐締めシステムは、前記ショルダーストラップの後方基部に結合された締め紐を含む、請求項11に記載の適応型サポート衣服。
【請求項14】
前記後部紐締めシステムは、前記ショルダーストラップ上に延在し、前記乳房接触面の上方部分に結合された締め紐を含む、請求項11に記載の適応型サポート衣服。
【請求項15】
前記適応型サポート構造は、前記アンダーバンドに結合された締め紐を含む、請求項9に記載の適応型サポート衣服。
【請求項16】
前記適応型サポート構造は、前記乳房接触面の間に延在する前部紐締めシステムを含む、請求項9に記載の適応型サポート衣服。
【請求項17】
前記前部紐締めシステムは、前記乳房接触面の各乳房接触面の中央縁に沿って、複数の紐ガイドの間に十字形紐締めパターンを形成する締め紐を含む、請求項16に記載の適応型サポート衣服。
【請求項18】
前記前部紐締めシステムは、前記ショルダーストラップの各ショルダーストラップの一部に配置された紐ガイドを通って延在する締め紐を含む、請求項17に記載の適応型サポート衣服。
【請求項19】
前記適応型サポート構造は、前記適応型サポート衣服の部分に隣接して配置された複数の紐ガイドを経由する紐締めシステムを含む、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項20】
前記複数の紐ガイドの少なくとも一部に滑車を含むことで、前記紐締めシステムの一部を経路付ける、請求項19に記載の適応型サポート衣服。
【請求項21】
解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服であって、
前記適応型サポート衣服に統合され、前記適応型サポート衣服の一部を調整するように構成された適応型サポート構造と、
モータおよび制御システムを含む適応型エンジンであって、前記適応型サポート構造に結合されて、前記適応型サポート衣服の部分を自動的に調整する適応型エンジンと、
を含む、適応型サポート衣服。
【請求項22】
適応型サポートシステムであって、
解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服と、
前記適応型サポート衣服に統合された適応型サポート構造であって、前記適応型サポート衣服の第2の部分に対して前記適応型サポート衣服の第1の部分を調整するように構成された適応型サポート構造と、
解剖学的構造の部分に関連するパラメータを監視するために、解剖学的構造の部分に対して配置されたセンサと、
前記センサから受信したデータに少なくとも部分的に基づいて、前記適応型サポート衣服の第1の部分を調整するために、前記適応型サポート構造に結合された適応型エンジンと、
を含む、適応型サポートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年5月31日に出願された米国仮特許出願第62/855712号に優先権の利益を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
以下の明細書は、適応型サポートアパレルの様々な実施例、並びに適応型サポートアパレル内で利用される紐締めシステムの様々な態様を説明している。例えば、電動紐締めシステム、電動および非電動紐締めエンジン、紐締めエンジンに関連する締め紐/ストラップコンポーネント、および自動紐締めアパレルプラットフォームを含む、手動および自動の両方の様々な適応型機構が開示されている。
【背景技術】
【0003】
ブラ、トップス、ボトムス、タイツ、レギンス、下着等のようなアパレルは、様々なアクティビティ中に着用者にサポートを提供するように構築することができる。そのようなアパレルは、とりわけ、サイズ、体型、アクティビティの好みに対する最小限の調整を含むことができ、調整や適応性が制限されている場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/0140928号明細書
【特許文献2】米国特許第8745896号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0145652号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2019/0116935号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2018/0110298号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2019/0059461号明細書
【特許文献7】米国特許第7958789号明細書
【特許文献8】国際公開第2014/204323号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、とりわけ、ブラ、タイツ、および多様な他の衣服、下着、またはベースレイヤー(本明細書ではサポート衣服とも称する)等のサポートアパレルの改善された適合性および機能の必要性を認識した。アパレルの一例に、個々の体の輪郭にカスタムフィットし、異なる動的条件(例えば、アクティビティレベルの変化)に自動的にまたは手動で調整可能な適応型ブラが挙げられる。例えば、適応型ブラは、着用者が休憩から激しい運動に移行するときに、最大の快適性から最大の乳房サポートへと調整可能である。適応型ブラは、運動センサに結合された自動調整メカニズムを利用して、例えばランニング等のアクティビティ中に乳房の不所望な動きを抑制するように動的に調整することもできる。以下で説明する適応型タイツ等の適応型アパレルは、パフォーマンスを向上させる、または怪我の可能性を減少させる可能性を有する動的なサポートを提供することもできる。調整可能な圧縮スリーブは、特定のアクティビティ中の回復の支援または解剖学的構造のサポートをすることができる。本明細書にて紹介する様々なサポートアパレルの多数の実施例については、以下の開示全体を通して説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
議論されている適応型サポートアパレルは、締め紐、ストラップ、紐ガイド、および自動/半自動/手動締め付けエンジン(紐締めエンジンまたは適応型エンジンとしても議論されている)等のサポートメカニズムを含むことができる。締め紐は、適応型アパレルアイテムの様々な部分に張られた細いコードの複雑なパターンを含むことで、所望の結果に応じて、アパレルの選択された領域を締め付けるまたは緩めることができる。締め紐は、糸、ブリオケーブル、または製造(例えば、編成)プロセス中に統合される同様の構造を含むことができる。例えば、専用の糸またはブリオケーブルを適応型衣服の主要な領域に編み込み、衣服の外部を経由して、他の紐締め構造および/または適応型エンジンとインタフェースして、調整を容易にすることができる。本出願では、「締め紐」という用語を広く使用して、適応型サポート衣服内に適応型サポート構造を作成するために使用される様々な材料および構造をカバーするものとする。締め紐は、適応型サポートアパレルの様々な部分の相対位置を変更するように動作する適応型サポート構造として機能することができる。細いコードまたは糸は、特定の領域および所望の結果に応じて、弾性または非弾性のいずれかであることができる。弾性コードはより広い領域にわたって締め付け効果を提供することができる一方、非弾性締め紐は、より特定の領域に引張力を伝達することができる。ストラップ材料(例えば、ある程度の幅寸法を有するウェビングまたはニット材料)を選択的に利用して、引張力をより適切に分散し、潜在的に快適性を高めることができる。特定の実施例では、締め紐は、固定接続または紐ガイドタイプの接続を介して、1つ以上の場所でストラップに結合することができる。紐ガイドは、とりわけ、ピボット、アイレット、チューブ構造、および布帛をベースとしたトンネルを含むことができ、適応型アパレルを通して締め紐を誘導して、所望のサポート構造を生成することができる。
【0007】
本明細書で使用される「サポート衣服」という用語は、ブラ、スポーツブラ、タンクトップ、サポートが組み込まれたキャミソール、水着トップス、ボディスーツ、ベースレイヤー、および生体組織(例えば、胸部の組織)をサポートするために使用される他のスタイルまたはタイプのサポート衣服のような、任意の数量のサポート衣服を包含することを意味する。サポート衣服には、とりわけ、下着、タイツ、レギンス、ベースレイヤー(例えば、タイトフィットトップスやボトムス)、スリーブ、およびアスレチックサポーター等も含まれる。更に、本明細書で使用される「乳房接触面」という用語は、サポート衣服を着用したときに着用者の乳房と接触する、または着用者の乳房に隣接して配置されることが意図された任意のタイプの構造を包含することを意味する。例示的な態様では、典型的な着用者の場合、サポート衣服は、例えば、着用者の右胸に接触または隣接して配置されるように構成された第1の乳房接触面と、例えば、着用者の左胸に接触または隣接して配置されるように構成された第2の乳房接触面とを含む。例示的な態様では、サポート衣服は、各カップが乳房接触面を含み、かつ、各カップが別々の乳房を覆うまたは包囲するように構成された別個の分離型カップ(成形または非成形)を含むか、または、サポート衣服は、着用者の両胸と接触する単一または連続的な材料のバンドを含むことができる。あらゆる態様、および任意のその変形は、本明細書の態様の範囲内にあると考えられる。実施例の大部分が適応型ブラを含んでいるが、原理は、圧縮タイツ、圧縮スリーブ、更にはアスレチックサポーター(一般にジョックストラップと呼ばれる)を含む、他の様々なサポート衣服にも適用可能である。
【0008】
本発明者らはまた、とりわけ、アクティビティレベルの変化に基づいて、特定のタイプのサポートアパレルによって提供されるサポートを動的に変更する必要性を認識した。サポートを変更する必要性は、アクティビティ中の長期的な快適性と、機能の改善の必要性との両方から生じる。従って、慣性測定装置(IMU)、全地球測位センサ(GPS)、または心拍数モニタ等のアクティビティセンサを含み、検出されたアクティビティレベルの変更に基づいて、サポートの自動変更を容易にするために適応型エンジンを含む適応型サポートアパレルに、コマンドを送信する制御回路と通信するシステムが開発されてきた。これらのシステムは、パフォーマンス指向のサポートを損なうことなく、着用者に終日にわたって快適性を提供することができる。完全なシステムの統合前に、着用者は、異なるアクティビティに対してサポートアパレルを変更する必要があるか、または複数の手動調整に苦労する場合がある。
【0009】
本明細書で論じられるアクティビティセンサは、ユーザの身体的アクティビティのレベルの表示を提供する任意のセンサ、並びに使用中に適応型サポート衣服に印加される力(動的または静的)の表示を提供する任意のセンサを含むことができる。センサを適応型サポート衣服に埋め込んで、ストラップ、締め紐、ケーブル、または布地の領域等のサポート構造の一部に印加される力に関連するデータを提供することができる。歪みゲージまたはストレッチ静電容量センサ等の特定のセンサについては、以下で説明する。
【0010】
以下の適応型サポートアパレルの実施例は、動的に適応可能なサポートアパレルを提供するために様々な構造をどのように利用可能かについて更に概説している。開示された概念は、同様のサポート機能を実行するために特に議論されていない更なるアパレルアイテムにおいても使用可能である。
【0011】
図面は、必ずしも縮尺通りではなく、同様の符号は、異なる図面における同様の構成要素を説明し得る。異なる接尾辞を有する同様の符号は、同様の構成要素の異なる例を表す場合がある。図面は、本明細書で論じられている様々な実施形態を、限定するものではなく例示として一般的に示している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服および関連する電子機器を含むシステムの図である。
図1B】いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服および関連する電子機器を含むシステムの図である。
図1C】いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポートシステムに含まれる構成要素を示すブロック図である。
図1D】いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服の動的調整のための技術を示すフローチャートである。
図1E】いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服の動的調整のための技術を示すフローチャートである。
図1F】いくつかの例示的な実施形態による、サポートレベル較正および監視技術を示すフローチャートである。
図2A】いくつかの例示的な実施形態による、適応型ブラのための調整可能ゾーンの図である。
図2B】いくつかの例示的な実施形態による、適応型ブラを示す図である。
図2C】いくつかの例示的な実施形態による、適応型ブラの図である。
図3A】いくつかの例示的な実施形態による、連続的なサポート構造を有する適応型ブラの図である。
図3B】いくつかの例示的な実施形態による、連続的なサポート構造を有する適応型ブラの図である。
図3C】いくつかの例示的な実施形態による、編紐トンネルの線画図である。
図4A】いくつかの例示的な実施形態による、十字形の後部サポート締め紐を備えた適応型ブラの図である。
図4B】いくつかの例示的な実施形態による、十字形の後部サポート締め紐を備えた適応型ブラの図である。
図4C】いくつかの例示的な実施形態による、十字形の後部サポート締め紐を備えた適応型ブラの図である。
図4D】いくつかの例示的な実施形態による、十字形の後部サポート締め紐を備えた適応型ブラの図である。
図5A】いくつかの例示的な実施形態による、十字形のゴアサポート締め紐および適応型後部ストラップを有する適応型ブラの図である。
図5B】いくつかの例示的な実施形態による、十字形のゴアサポート締め紐および適応型後部ストラップを有する適応型ブラの図である。
図5C】いくつかの例示的な実施形態による、十字形のゴアサポート締め紐および適応型後部ストラップを有する適応型ブラの図である。
図6A】いくつかの例示的な実施形態による、適応型乳房接触面および後部サポート締め紐を有する適応型ブラの図である。
図6B】いくつかの例示的な実施形態による、適応型乳房接触面および後部サポート締め紐を有する適応型ブラの図である。
図6C】いくつかの例示的な実施形態による、適応型乳房接触面および後部サポート締め紐を有する適応型ブラの図である。
図7A】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整機構を備えた様々な適応型ブラ構成の図である。
図7B】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整機構を備えた様々な適応型ブラ構成の図である。
図7C】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整機構を備えた様々な適応型ブラ構成の図である。
図7D】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整機構を備えた様々な適応型ブラ構成の図である。
図8A】いくつかの例示的な実施形態による、複数の自動調整機構を備えた適応型ブラ構成の図である。
図8B】いくつかの例示的な実施形態による、複数の自動調整機構を備えた適応型ブラ構成の図である。
図9A】いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めエンジンを示す図である。
図9B】いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めエンジンを示す図である。
図9C】いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めエンジンを示す図である。
図9D】いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めエンジンを示す図である。
図9E】いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めエンジンを示す図である。
図9F】いくつかの例示的な実施形態による、紐締めエンジンのスプール内に紐を固定するための機構を示す図である。
図10】いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めシステムの構成要素を示すブロック図である。
図11A】いくつかの実施例に従って、手動または自動適応調整を含む様々な適応型タイツ構成を示す図である。
図11B】いくつかの実施例に従って、手動または自動適応調整を含む様々な適応型タイツ構成を示す図である。
図11C】いくつかの実施例に従って、手動または自動適応調整を含む様々な適応型タイツ構成を示す図である。
図11D】いくつかの実施例に従って、手動または自動適応調整を含む様々な適応型タイツ構成を示す図である。
図11E】いくつかの実施例に従って、手動または自動適応調整を含む様々な適応型タイツ構成を示す図である。
図12A】いくつかの例示的な実施形態による、適応型スリーブを示す線画図である。
図12B】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整を行うための適応型エンジンを含む適応型スリーブを示す線画図である。
図12C】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整を行うための適応型エンジンを含む適応型スリーブを示す線画図である。
図12D】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整を行うための適応型エンジンを含む適応型スリーブを示す線画図である。
図12E】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整を行うための適応型エンジンを含む適応型スリーブを示す線画図である。
図12F】いくつかの例示的な実施形態による、自動調整を行うための適応型エンジンを含む適応型スリーブを示す線画図である。
図12G】いくつかの例示的な実施形態による、協調する回復システムとして動作する複数の適応型圧縮スリーブおよび履物アセンブリを示す線画図である。
図13A】いくつかの例示的な実施形態による、適応型圧縮スリーブを動作するための技術を示すフローチャートである。
図13B】いくつかの例示的な実施形態による、適応型圧縮回復システムを使用する回復技術を示すフローチャートである。
図14】本明細書で論じられる様々な技術の態様を実行することができる例示的なコンピューティングデバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で提供される見出しは、単に便宜上のものであり、使用される用語の範囲または意味に必ずしも影響を及ぼすとは限らない。
【0014】
上述したように、適応型サポートアパレルの様々な実施例が、適応を可能にするための一連の手動および自動化されたメカニズムを用いて開発されてきた。詳細に説明されている実施例には、とりわけ、適応型ブラ、適応型タイツ、および圧縮スリーブが含まれる。
【0015】
適応型サポートアパレルシステム
適応型サポートアパレルシステムは、ユーザが着用しているアクティビティセンサから取得されたアクティビティデータに応答して、適応型サポート衣服(例えば、ブラまたはタイツ)のフィット感およびサポートを動的に変更する。適応型サポートシステムは、履物、時計、またはサポートアパレル等の様々な衣服に統合されたコンポーネントを含むことができる。特定の実施例では、適応型サポートシステムは、スマートフォン、スマートウォッチ、またはシステムの他のコンポーネントと無線通信する同様のウェアラブルコンピューティングデバイスを介して制御することができる。他の実施例では、適応型サポートシステムは、適応型サポートアパレルおよび/または履物に統合されたコンポーネントに組み込まれた回路で制御される。以下の図面は、例示的なシステムを示し、発明者らが想定した少なくともいくつかの変形について論じている。
【0016】
図1A図1Bは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服および関連する電子機器を含むシステムの図である。この実施例では、適応型サポートアパレルシステム1は、適応型サポート衣服10、履物アセンブリ20、およびスマートウォッチ30等のコンポーネントを含む。任意に、適応型サポートアパレルシステム1は、パラメータの制御または調整のためにスマートフォン35と通信することもできる。この実施例では、履物アセンブリ20はアクティビティセンサ25を含み、適応型サポート衣服10は適応型エンジン15を含む。この実施例では、適応型エンジン15は、適応型サポート衣服10内の適応型サポート構造を制御する紐締めシステム16(適応型サポート構造16とも呼ばれる)に結合している。任意に、システム1は、本明細書では適応型タイツとして示されている第2の適応型サポート衣服40を統合することもできる。
【0017】
この実施例では、履物アセンブリ20は、アクティビティレベルの変化を検出するために、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、心拍数センサ、または全地球測位センサ(GPS)等のセンサを含むことができるアクティビティセンサ25を含む。一実施例では、履物アセンブリ20は、少なくとも加速度計とジャイロスコープとを組み合わせて、監視対象の身体に特定の力、向き、または角速度の変更を提供する慣性測定装置(IMU)を含む。IMUからのデータは、特にフットストライクやケイデンス等の動きを検出するために使用することができる。この実施例では、アクティビティセンサ25からのデータは、アクティビティセンサからのアクティビティデータに基づいて、適応型サポートにおいて変更が必要か否かを決定するよう処理するために、スマートウォッチ30またはスマートフォン35に通信される。別の実施例では、アクティビティデータベースは、必要な適応型サポートレベルの処理および決定のために、適応型エンジン15に直接的に送信される。
【0018】
フットストライクデータは、アクティビティセンサ25(例えば、IMUと力センサとの組み合わせ)等のセンサから決定することができる、より広範な一連のステップメトリックのほんの一部である。ステップメトリックには、個々のステップまたはステップ数を含めることができる。このメトリックのためのステップは、最小垂直力閾値、ステップあたりの最小平均垂直力、最小ステップ時間、および最大ステップ時間等のパラメータに基づいて定義することができる。ステップメトリックには、力信号を使用して一歩あたり1ステップ毎に計算される接触時間(例えば、垂直力>50Nである場合の時間)を含めることもできる。別のステップメトリックは、力信号を使用して一歩あたり1ステップ毎に計算されるスイング時間(例えば、垂直力<50Nである場合の時間であって、その足が力>50Nを生成するまで)である。ステップメトリックにはケイデンスも含まれ、ケイデンスは、力信号を使用した各足の接触時間とスイング時間との合計の逆数として定義可能である。ステップ長は、力信号(例えば、接触時間とスイング時間との合計に平均速度を掛けたもの)を使用して計算される別のステップメトリックである。別のステップメトリックは衝撃であり、これは、少なくとも2つの方法で計算可能である。衝撃は、垂直方向の地面反力の上昇のピーク率、または垂直方向の地面反力のアクティブピークであることができる。インパルスは、力信号(例えば、地面反力の大きさの積分)を使用して、一歩当たりのステップ毎に計算される別のステップメトリックである。接触は、運動データから導出される別のステップメトリックである。例えば、200HzでサンプリングされたIMUデータを使用して、足が接触したときの水平に対する足の角度を決定する。接触には、後足部、中足部、および前足部の角度を含めることができる。本明細書で説明するステップメトリックはいずれも、アクティビティデータとして、または他のアクティビティデータに加えて、アクティビティレベルの決定を支援するために、または適応型サポート衣服のターゲットサポートレベルを直接的に決定するために使用することができる。
【0019】
この実施例では、スマートウォッチ30およびスマートフォン35のうちの一方または両方は、別々にまたは互いに連動して、またはリモートコンピューティングリソースにアクセスすることによって、アクティビティデータを処理し、適応型エンジン15にコマンドを送信する制御回路を含むことで、必要に応じてサポート特性を変更する。適応型エンジン15は、コマンドを受信し、電動システムを起動させて、適応型エンジン15に結合された一体型紐締めシステムとの相互作用を通じて適応型サポート構造を調整する。例示的な適応型エンジンの詳細は、図9A図9Dを参照して以下に提供する。
【0020】
図1Bは、様々なレベルのサポートを必要とする、またはその恩恵を受ける可能性のある異なるアクティビティ間を移行する適応型サポートアパレルシステムのユーザを示している。この実施例では、履物アセンブリ20内に示されるアクティビティセンサ25は、リラックスしたウォーキングから、ヨガを行う中程度の身体運動に、そしてランニングに伴うより極端な衝撃および身体運動まで、異なるアクティビティレベルを検出するように動作する。この実施例では、アクティビティセンサ25は、センサから解釈されたアクティビティデータに基づいて、現在のアクティビティレベルを決定するアプリケーションを実行しているスマートウォッチ30の制御回路にデータを送信する。いくつかの実施例では、スマートウォッチ30はまた、スマートウォッチ30上で動作する制御回路にアクティビティデータを送信して、適応型サポート衣服10(本実施例では適応型ブラ等)によって提供されるサポートを増加または減少させる決定を通知する追加のアクティビティレベル情報を提供するアクティビティセンサも含むことができる。例えば、スマートウォッチ30は、アクティビティレベルに関連する追加情報として使用することができる統合された心拍数モニタを含むことができる。
【0021】
快適ゾーンにおいて、適応型アパレルサポートシステム1は、適応型サポート衣服から要求されるリラックスしたレベルのサポートに対応すると決定された低レベルの身体アクティビティを検出する。従って、制御回路は、適応型エンジン15に、適応型サポート衣服10を起動させて快適な設定に調整するように命令する。制御アプリケーション(例えば、制御回路を動作するアプリケーション)は、適応型サポート衣服の異なる設定へのユーザアクセスを提供するユーザインタフェースを含むことができる。一実施例では、設定には、休息=快適サポートレベル(例えば、低レベルのサポート)およびより高い衝撃=パフォーマンスサポートレベル(例えば、高レベルのサポート)等、異なるサポートレベルを異なる所定のアクティビティレベルに関連付けることが含まれる。他のマッピングの作成や、ユーザインタフェースの提示により、ユーザはカスタムマッピングを生成することができる。表1は、アクティビティレベル-サポートレベルマッピングの例示的なマッピング表を示す。
【0022】
【表1】
【0023】
図示されているように、ユーザは、アクティビティセンサによって検出される身体運動および/または衝撃を増加させることによって、快適からより低度の衝撃に移行することができる。動的に、遷移を検出すると、スマートウォッチ30の制御回路が、適応型エンジン15に、適応型サポート衣服10によって提供されるサポートレベルを上げるように命令する。ユーザが快適レベルのアクティビティ(例えば、休息またはウォーキング)に戻ると、続いて、制御回路は、適応型エンジン15に、サポートレベルを緩和して快適レベルのサポートに戻すように命令することができる。あるいは、ユーザがランニングに行くことによってアクティビティを増加させた場合、システムは、適応型エンジン15により動的に応答して、サポートレベルをより高い衝撃(パフォーマンス)レベルのサポートに増加させることができる。
【0024】
特定の実施例では、ユーザは、複数の異なるアクティビティ関連パラメータ(例えば、心拍数、ケイデンス、衝撃等)から選択し、異なるレベルの各パラメータを異なるサポートレベルに関連付けることができる。例えば、ユーザは、心拍数およびケイデンスをトリガーとして使用するランニングアクティビティ分類を作成することができる。その後、ランニングアクティビティを高いサポートレベルにマッピングすることができる。サポートレベルは、紐締めシステムベースのサポート構造の紐張力等、異なるサポート構造の調整を特定のサポートレベルに関連付けることによって構成することもできる。較正および監視技術もまた、適応型サポート衣服をパーソナル化するための別のメカニズムである、図1Dを参照して以下に説明する。
【0025】
図1Cは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポートシステムの構成要素を示すブロック図である。本出願全体を通して、適応型サポートシステムは適応型サポートアパレルシステムとも呼ばれることに留意されたい。この実施例では、適応型サポートシステム1は、制御回路50、アクティビティセンサ25、および適応型エンジン15等の構成要素を含み、適応型エンジン15は、適応型サポート衣服10内に統合されている。適応型サポート衣服10は、適応型サポート構造16を含むことができる。適応型サポート構造16は、1つ以上の紐ガイドの周りを経由する1つ以上の紐ケーブル(または同様の構造)を含むことで、適応型サポート衣服10の少なくとも第1の部分を、適応型サポート衣服10の少なくとも第2の部分に関連させて調整する。紐ケーブルおよび紐ガイドもまた、本明細書にて紐締めシステムとして説明される。
【0026】
制御回路は、プロセッサ52、コンピュータ可読メモリデバイス54、および通信回路56を含む。上記のように、いくつかの実施例では、制御回路50は、スマートウォッチ30またはスマートフォン35内に統合することができる(図1A参照)。これらの実施例では、制御回路50は、スマートウォッチ30またはスマートフォン35ハードウェア用のオペレーティングシステム(例えば、iOSまたはアンドロイド)上で実行されるソフトウェアアプリケーション内で具体化される。従って、プロセッサ52およびメモリデバイス54は、スマートフォン35またはスマートウォッチ30の一部であり得る。図示の実施例では、制御回路50は、スタンドアロンデバイスであるか、または履物アセンブリあるいは適応型エンジン15に統合される。
【0027】
プロセッサ52は、メモリデバイス54に格納された命令にアクセスして、通信回路56を介して受信されたアクティビティデータを処理する。アクティビティデータは、少なくとも処理動作中にメモリデバイス54に格納することもできる。プロセッサ52はまた、プロセッサ52が通信回路56を介して適応型エンジン15にコマンドを生成および送信することを可能にする命令を処理する。適応型エンジン15に通信されるコマンドは、適応型エンジン15の起動を制御して、適応型サポート衣服のサポート特性を変更する。
【0028】
制御回路50は、アクティビティセンサ25からアクティビティデータを受信する。この実施例では、アクティビティセンサ25は、ユーザのアクティビティレベルを示すデータを生成可能な他のセンサの中でも、IMU25A、心拍数(HR)センサ25B、温度センサ25C、GPS25C、または歪みゲージ25Dのうちの任意の組み合わせを含むことができる。アクティビティセンサ25は、列挙されたセンサの任意の組み合わせを含むことができ、生成されたアクティビティデータを、Bluetooth(登録商標)LE(Low Energy)等の無線通信リンクを介して制御回路50に送信する。図1Dを参照して以下で論じる技術は、制御回路50およびアクティビティセンサ25によって提供される動作に関連する追加の詳細および文脈を提供する。更に、上で示唆したように、上記のシステム1の構成要素は、スマートウォッチ、スマートフォン、履物アセンブリ、または適応型サポート衣服(例えば、適応型エンジンに統合されている)を含むデバイスにわたる任意の組み合わせで供給され得る。
【0029】
図1Dは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服10の動的調整のための技術60を示すフローチャートである。この実施例では、技術60は、次の動作、即ち、61にてサポート構造の調整、65にてサポートの監視、および66にてサポートの自動調整を含む。任意に、技術60は、次の動作、即ち、62にてアクティビティデータの受信、63にてアクティビティレベルの計算、また64にて所定のアクティビティ分類の選択も含むことができる。技術60は、制御回路50、センサ25、および適応型エンジン15の組み合わせによって実行される動作をカバーする。
【0030】
この実施例では、技術60は、適応型サポート衣服10内のサポート構造16の初期調整を伴う61から開始される。初期調整は、手動および自動タイプ調整の両方を含むことができ、自動調整は、適応型エンジン15と協調して行われる。例えば、制御回路50は、ユーザがリラックス等の初期サポートレベルを選択することを可能にするユーザインタフェースを提供することができる。次に、制御回路50は、適応型エンジン15に、適応型サポート衣服10内のサポート構造16をリラックスした設定に調整するように命令することができる。
【0031】
62にて、技術60は、任意に、制御回路50によるセンサ25からのアクティビティデータの受信を継続することができる。アクティビティデータは、心拍数等の生理学的データ、並びに、ユーザの解剖学的構造の部分の物理的動きを説明するデータを含むことができる。63にて、技術60は、任意に、制御回路50によって、62で受信したアクティビティデータに基づいて、アクティビティレベルを計算し続けることができる。技術60は、任意に、計算されたアクティビティレベルを使用して、64にて所定のアクティビティ分類を選択することができる。別の実施例では、64にて、技術60は、任意に、ユーザが、所望のサポートレベルを起動させるために所定のアクティビティ分類を選択することを可能にするユーザインタフェースの提供を含むことができる。
【0032】
65にて、技術は、制御回路50により、サポートレベルの変化の監視に続く。サポートレベルの変化は、アクティビティデータの表示によって、計算されたアクティビティレベルによって、または現在のサポートレベルとは異なるサポートレベルにマッピングされた所定のアクティビティ分類の選択によって、トリガーされ得る。サポートレベルに変化がない場合、技術60は、動作62に戻ることによって続行する。
【0033】
サポートレベルの調整が示されている場合、技術60は、制御回路50が適応型サポート衣服10のサポート構造16の調整を命令する動作66に続く。この実施例では、制御回路50は、適応型エンジン15に調整コマンドを送信する。調整コマンドは、選択された所定のアクティビティ分類、計算されたアクティビティレベル、および/またはアクティビティデータに基づいて生成される。サポートの調整後、技術60は動作62に戻り、サポートレベルの変化の監視を続ける。
【0034】
図1Eは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服10の動的調整のための技術を示すフローチャートである。技術70は、71にてアクティビティレベルの監視、72にてアクティビティデータの受信、75にてサポートレベル変更の決定、76にて制御コマンドの送信、および77にてサポートの調整等の動作を含むことができる。技術には、任意に、73にてアクティビティレベルの計算および74にて所定のアクティビティ分類の選択も含むことができる。図1Cを参照して議論されるシステム1上で動作する技術70が以下で議論されているが、この技術は、必要なアクティビティセンサおよび適応型サポート衣服10に結合された適応型エンジンと組み合わせて、任意の汎用コンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン)上で実行することができる。
【0035】
この実施例では、技術70は、アクティビティセンサ25がアクティビティレベルを監視する71から開始する。72にて、技術70は、制御回路50により、通信回路56を介してアクティビティセンサ25からのアクティビティデータの受信に続く。特定の実施例では、アクティビティセンサ25は、履物アセンブリ20等の履物アセンブリ内に存在し、Bluetooth LE無線接続を介して適応型エンジン15内の制御回路50にアクティビティデータを通信する。別の実施例では、アクティビティセンサ25は、スマートウォッチ30内に存在し、オペレーティングシステム内の通信経路を介して、制御回路50の機能を実行するスマートウォッチ上で実行されるアプリケーションと通信する。
【0036】
73にて、技術は、任意に、制御回路50により、アクティビティセンサ25から受信したアクティビティデータに基づく、アクティビティレベルの計算に続く。技術は、任意に、74にて、制御回路50により、計算されたアクティビティレベルに基づく、所定のアクティビティレベルの選択に続く。75にて、技術は、制御回路50により、現在の計算されたアクティビティレベルに基づいて、適応型サポート衣服のサポートレベルを変更する必要があるか否かの決定に続く。いくつかの実施例では、サポートレベルの変更は、少なくとも部分的に、選択された所定のアクティビティ分類に基づいて決定される。他の実施例では、サポートレベルの変更は、計算されたアクティビティレベルに少なくとも部分的に基づいて決定される。更に他の実施例では、サポートレベルの変更は、アクティビティセンサ25、計算されたアクティビティレベル、および/または選択された所定のアクティビティ分類から受信したアクティビティデータの様々な組み合わせに基づいて決定される。
【0037】
制御回路50がサポートレベルを変更する必要があると判定した場合、技術70は、76にて、制御回路50により、適応型サポート衣服10のサポートレベルを変更するために、適応型エンジン15へのコマンドの送信に続く。適応型エンジン15に送信されるコマンドは、変更が追加のサポートを必要とするか、またはより少ないサポートを必要とするかに応じて、サポートを増加または減少させるコマンドを含むことができる。特定の実施例では、適応型サポート衣服10は、複数のサポート構造を制御する複数の適応型エンジンを含むことができる。これらの実施例では、制御回路50は、所望のサポートレベルを達成するために全ての適応型エンジンの起動を制御するコマンドを送信する。制御回路50が、サポートレベルを変更する必要がないと判断した場合、技術60は、71にてアクティビティレベルの監視に戻る。
【0038】
77にて、技術70は、命令されたサポートレベルを達成するために、適応型エンジン15に結合されたサポート構造16を適切に操作することによって、適応型エンジン15により適応型サポート衣服10を調整する処理ループを完了する。サポートレベルの調整後、技術60は、71にてアクティビティレベルの監視に戻る。
【0039】
図1Fは、いくつかの例示的な実施形態による、サポートレベルの較正および監視技術80を示すフローチャートである。技術80は、適応型サポート衣服10が最初にどのようにして特定のユーザのために較正されるか、また、衣服がアクティビティレベルおよび適応型サポート衣服10で監視される関連パラメータの監視に基づいて、経時的にどのようにサポートレベルを調整することができるかについて概説している。この実施例では、技術80には、81にて制御回路の初期化、82にてアクティビティデータの受信、83にてサポートレベルの較正、84にてサポート特性の監視、85にてサポートレベル較正の変更が必要か否かの判断、86にてサポート特性データの分析等の動作が含まれる。技術80は、ユーザによる最初の使用のために適応型サポート衣服を最初に較正する動作(動作81~84)と、使用中にサポートレベル較正を更新する動作(動作84~86)とを含む。第2のセットの動作には、ユーザの好みを学習し、適応型サポート衣服のサポートレベル較正の更新をするために、機械学習または人工知能アルゴリズムの使用が含まれる。サポートレベル較正は、所定のサポートレベルを調整して、個々のユーザの固有の生理機能に対応する。例えば、Cサイズの胸部カップを有する適応型ブラのユーザは、DDサイズの胸部カップを有する適応型ブラのユーザと比較して、特定のサポートレベルを達成するためにサポート構造の異なる調整を利用するだろう。一部のユーザは、同様の物理的特性を持つ別のユーザと比較して、より積極的なサポートを自然に評価する可能性があるため、較正プロセスはユーザの好みに合わせて調整することも可能である。
【0040】
この実施例では、技術80は、81にて、制御回路50等の制御回路を初期化し、サポート衣服10等の適応型サポート衣服を動作することから始まる。制御回路の初期化には、適応型サポート衣服をオンにすること、および適応型サポート衣服を動作させるために制御回路を準備することを含む。82にて、技術80は、制御回路50により、センサ25等からのアクティビティデータの受信に続く。初期の較正中、ユーザは、較正を支援するためにある特定の運動または反復運動を実行するように指示される。これらの特定の動きの実行によるデータは、82にて制御回路によって受信される。83にて、技術80は、制御回路50により、適応型サポート衣服のユーザに対する初期サポートレベルを較正するために、既知の物理的動きを実行して生成されたアクティビティデータの使用に続く。既知の物理的な動きは、適応型サポート衣服によってサポートされている、影響を受ける特定の軟組織を呼び出すように選択される。この軟組織の動きを特徴付ける収集されたデータは、較正を実行するために使用されるアクティビティデータに含まれる。例えば、適応型ブラは、既知の動きの間の乳房組織の動きを特徴付けることができる乳房接触面および/またはショルダーストラップ内に配置されたセンサを含むことができる。
【0041】
83にて初期較正が完了すると、技術80は、84から始まる監視/学習モードに移行することができる。動作84から86は、適応型サポートシステム1の動作の進行中の監視/学習モードとして独立することができる。84にて、技術80は、制御回路50によるサポート特性の監視に続くが、これには上述したようにアクティビティデータを含むことができる。85にて、技術80は、制御回路により、監視されたサポート特性に基づいてサポートレベル較正を更新する必要があるか否かの決定に続く。サポートレベル較正を変更する必要がない場合、技術80は84に戻って、サポート特性の監視を続ける。サポートレベル較正を変更する必要がある場合、技術80は、任意に、サポートレベル較正の更新を容易にするために、サポート特性データを分析する86に続く。次に、技術80は、83に戻って、分析に基づいて較正されたサポートレベルの更新に続く。
【0042】
適応型ブラ
ブラ(または他のサポート衣服)の着用者が経験するアクティビティに応じて、ブラの所望のフィット感が変化する可能性がある。例えば、落ち着いた(リラックスした)アクティビティ中、着用者はアクティブなアクティビティ中よりも圧縮および張力が少ないブラを好む場合があり得る。しかしながら、着用者は、アクティビティレベルを変更するときに、第1のフィット感を有する第1のブラを、異なるフィット感を有する第2のブラと交換する機会を有しないかもしれない。更に、着用者は、着用者がアクティビティからアクティビティへと移行するときに動的に適応することができるブラから利益を得る可能性がある。また、異なるアクティブなアクティビティ中に、着用者は異なるタイプの追加のサポートから恩恵を受ける可能性がある。現在、ブラのユーザは、着用中に経験する他のアクティビティ状態に関係なく、1つのアクティビティレベルのためのブラを選択することができる。この選択は、選択されたブラが一部のアクティビティには好ましい選択ではない結果となり得る。
【0043】
従って、着用中に、ユーザの要望またはニーズに基づいてフィット特性を変更するように調整可能な適応型ブラは、全てのアクティビティにわたって快適レベルを高める様々なレベルのサポートの利点を提供する。例えば、ブラの第1のフィット感は、優しいサポートを提供しながら乳房組織の運動を可能にする快適なフィット感を提供する落ち着いたアクティビティをサポートすることができる。次に、ブラは、アクティビティの増加に応じて自動的に、または着用者によって(例えば、手動で)、より衝撃の強いアクティビティ中に乳房組織を安定かつ固定させるために、乳房組織に印加される力を増加する第2のフィット感に調整することができる。例えば、着用者は、運動アクティビティへの移動中に第1のフィット感のブラを有することができ、また、着用者は、運動アクティビティを開始する際にブラを第2のフィット感に調整することができる。運動アクティビティに続いて、着用者は再びブラのフィット感を第1のフィット感に戻すことができる。乳房組織および周囲の軟組織は、異なるアクティビティの間で劇的な動きの変化を経験するが、これは加速度の大きさにおける変化として測定可能である。そのような測定値は、本明細書で論じられるような動的な適応型ブラへの一入力であり得る。上記の実施例として乳房組織が使用されているが、適応型サポートのコンセプトは、特定のアクティビティ中にサポートを強化することで恩恵を受けることができるあらゆる体組織に適用可能である。
【0044】
適応型ブラは、他の場所の中でもとりわけ、乳房接触面における乳房組織全体にわたって、ブリッジにおける、ショルダーストラップにおける、ウィングにおける、および/または背中に沿った、乳房接触面の間の調整可能性を含むことができる。調整可能性には、ストラップを締める-緩める、ストラップを広げる、ゴア(ブリッジ)を締める、バンドを締める、内包する、および胸部の形状を整える等を含めることができる。
【0045】
図2Aは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型ブラの調整可能ゾーンの図である。この実施例では、ブラ200Aに複数の適応ゾーンを含めることができる。適応ゾーンは、アンダーバンド210、乳房接触面サイズ212、ストラップ幅214、ゴア216、ストラップ長218、および圧縮(ウィング)220を含むことができる。いくつかの実施例では、追加の適応ゾーンにより、乳房形状を標的とすることができる(図2Aに具体的には示されていない)。アンダーバンド210の調整は、アンダーバストサポートおよび/または乳房のリフトを変更するために締め付けるまたは緩めることを含むことができる。従来のスポーツブラでは、着用者の胸の負荷の最大60%が、肋骨領域の周りのアンダーバンド210によって支えられる。乳房接触面サイズ212の調整は、動的パッドシステムまたは構造化エアピロー等を介して、適応型ブラ200Aの乳房接触面サイズの3次元変化を提供することができる。動的パッドシステムには、「動的パッドシステムを備えたアパレル物品(”Article of apparel with dynamic padding system”)」と題された、特許文献1で論じられているシステムが含まれ、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。乳房接触面サイズ212における適応はまた、形状の調整も含み得る。ストラップ幅214の調整により、特定の条件下でブラストラップにかかる負荷をより広い領域に分散させることができる。一実施例において、ストラップ幅214の調整は、オーセチック材料を使用して達成することができる。オーセチックは、負のポアソン比を持つ構造または材料である。オーセチック材料は、伸ばされると、印加された力に対して垂直により厚くなる。肥厚化は内部構造が原因で発生し、サンプルに一軸荷重がかかると特定の変形が発生する。オーセチックは、単一分子、結晶、または特定の構造の巨視的物質であることができる。オーセチック材料および構造は、高エネルギー吸収や耐破壊特性等の機械的特性を備えることが期待される。
【0046】
ゴア216調整は、互いに対する乳房接触面の位置を調整することで、乳房の内包または分離を提供することができる。ストラップ長218調整ゾーンは、複数の例示的な場所に示され、リフトおよび/またはサイズタイプのフィット調整を調整する機能を提供する。従来のスポーツブラでは、着用者の胸の負荷の最大40%が、肩部から背中にかけたストラップによって支えられる。圧縮220調整により、アンダーバンド210とは別の乳房接触材料全体の調整が可能となる。いくつかの実施例では、圧縮調整は、後部調整機構(または適応型サポート構造)を使用して実行される。乳房の圧縮を利用して、ランニング等の衝撃の強いアクティビティ中に乳房組織を安定させることができる。上に示したように、適応型ブラの着用者は、ウォーキングからヨガ、そしてランニングまで等、様々な程度の衝撃を伴う様々なアクティビティ中に適応型サポートの恩恵を受ける。それぞれの個別のアクティビティは、異なるサポートの課題を提示する。例えば、ヨガの間、着用者は極端な柔軟性を可能にしつつ、適度なサポートの恩恵を受ける。それに比べて、ランニングは最大限のサポートを必要とする一方で、柔軟性は重要ではない場合がある。
【0047】
図2Bは、いくつかの例示的な実施形態による、抑制ブラを示す図である。この実施例では、抑制ブラ200Bは、乳房組織の動き抑制の程度を調整するために着用者によって調整可能である適応型サポート衣服(適応型ブラ)である。この実施例では、調整可能な抑制ブラ200Bは、第1の乳房接触面部分232と、第2の乳房接触面部分234と、第1の乳房接触面部分と第2の乳房接触面部分との間に延在し、それらを結合するブリッジ236とを含む。第1の乳房接触面部分232、第2の乳房接触面部分234、およびブリッジ236は、共通の材料または共通の材料の集合から形成され得る。例えば、それらは、ブラの他の部分に対して比較的伸縮性の低い(例えば、比較的弾性率が高い)材料から形成され得る。弾性率は、引張軸に沿った引張歪みに対する引張応力に基づいて測定される。本明細書において、第1の材料の引張軸は、相対弾性率について論じる場合、第2の材料の引張軸に平行である。例えば、第1の部分がブラ200Bの第2の部分よりも低い弾性率を有する場合、第1の部分と第2の部分との両方の引張軸は、形成時に物品内で平行である(例えば、ブラ200Bが従来の着用者によって着用されている構成にあるとき、両方とも垂直である)。
【0048】
抑制ブラ200Bにおいて、ブリッジ236は、上方部分240および下方部分242を有する。抑制ブラはまた、ブリッジ上方部分238とブリッジ下方部分230との間に延在するアジャスタ246(図2Cに示す)も含む。アジャスタ246は、第1の長さとより短い第2の長さとの間で調整可能である。アジャスタは、ブラ材料、ストラップ、または他の要素(例えば、コード)で結合されるトリムピース(例えば、バックル、ラング、クラスプ、フック等を有するハードウェア)であり得る。更に、いくつかの実施例では、アジャスタは、自動または着用者が起動させる調整を提供する適応型エンジンであり得る(またはそれに結合され得る)。
【0049】
抑制ブラ200Bは、アジャスタ246の調整を通じて乳房組織の動きを抑制することができる(図2C参照)。例えば、アジャスタ246が上方部分238と下方部分230との間の距離を減少させると、凝縮した材料から集束した生地が作成される。この距離の短縮により、乳房接触面がより近くに引っ張られ、乳房組織が満たすことができるスペースの体積が制限される。この体積の減少により、乳房組織に圧縮力が生成され、着用者が身体的アクティビティに従事するときに運動抑制結果に変換される。
【0050】
本明細書の態様は、材料層を説明している。層は、他の材料層の異なる特性(例えば、物理的、化学的、外観)を有し得る材料の層である。例えば、多層ニット材料は、全ての層が同時に編成される場合があるが、層の1つが他の層とは異なる特性(例えば、材料または糸の選択、色付け、ステッチ技術、ニット構造タイプ、ニットステッチシーケンス等)を有する場合がある。同様に、恒久的に結合された2つ以上の材料から積層体を形成することができるが、元の材料がそれぞれ積層体内で異なる層を形成する場合もある。従って、本明細書の態様は、他の層から分離可能である、または分離可能でない層を指す材料層について論じている。調節可能なブラにおいて、非伸縮性の材料を、身体に面する第1の伸縮性材料と外側に面する第2の伸縮性材料との間に包むまたは重ねることができる。「非伸縮性」という用語は、「伸縮性」という用語に関連している。例えば、「非伸縮性」材料は、伸縮性材料よりも伸縮性が低い(例えば、弾性率がより高い)。「非伸縮性」材料は、十分な力で伸ばすことができるが、例示的な態様では、伸縮性材料よりも多くの力を必要とするか、または伸縮性材料よりも伸びが少ない。
【0051】
図2Cは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型抑制ブラの図である。図2Cに示される抑制ブラ200Cは、適応型エンジン250、圧縮締め紐255、およびユーザ起動コード(例えば、アジャスタ246)を含む。アジャスタ246は、適応型エンジン250を起動させることができ、これにより、圧縮締め紐255を短縮して、抑制ブラ200Cの動き抑制を起動させることができる。いくつかの実施例では、適応型エンジン250は、着用者が圧縮締め紐255の張力を解放し、動き抑制を低減するために起動させることができる外部解放ボタンを含むことができる。
【0052】
図3A図3Bは、いくつかの例示的な実施形態による、連続的なサポート構造を備えた適応型ブラ300の後面図である。適応型ブラ300は、着用者に適応型サポートを提供するための例示的なサポート構造(例えば、締め紐305)を示している。適応型ブラ300は、締め紐305、手動プル310、アジャスタ315、ガイド320、紐ハブ325、およびアンカータブ330等のコンポーネントを含む。適応型ブラ300は、胸部接触材料の間まで、かつ各ショルダーストラップの上まで、アンダーバンドの周りに配置された連続的な締め紐305サポート構造を利用する。締め紐305は、ガイド320によって適応型ブラ300上の所望の位置を通って案内される。ガイド320は、サポートおよび快適性を改善するために、紐経路のより重要な部分に沿って延在し得る生地チャンネル、チュービング、または材料トンネルであり得る。特定の実施例では、ガイド320は、図3Cを参照して以下で説明するニット構成要素350等のニット構成要素から形成される。適応型ブラ300は、着用者が手動プル310を介して適応型サポートを起動することを可能にする手動アジャスタ315を含む。以下で更に説明するように、様々な適応型サポート衣服に示される全てのサポートアーキテクチャは、完全にまたは半自動的に調整可能に統合された自動適応型エンジンを有することができる。
【0053】
適応型ブラ300は、衣服の後側のアンダーバンドに沿って配置された紐ハブ325を含む。紐ハブ325により、肩部から下がる連続的な締め紐305をアンダーバンドの周りに横方向に経路付ける。紐ハブ325は、単純な三角形のすり割り構造として図示されているが、例示的な代替的構造として、小さな滑車または固定された円形の紐ガイドを利用することもできる。いくつかの実施例では、紐ハブ325を紐締めエンジンと交換して、自動または半自動の調整および紐経路を提供することができる。例示的な適応型エンジンは、図9A図9Eを参照して以下に説明する。
【0054】
適応型ブラ300に示されている紐締めアーキテクチャは、乳房組織の隔離、アンダーバンドの圧縮、およびショルダーストラップの圧縮力によるリフトを容易にすることができる。
【0055】
図3Cは、ニットチューブ352の実施例を示す線画図であり、ここで、ニットチューブ352は、管状ニット構造等の多層ニット構造によって形成される。管状ニット構造は、任意の適切な管状ニッティング技術によって、例えば、丸編みあるいは平編み等の横編み技術を介して、またはラップ編み技術等を介して形成することができる。一例として、平編み機での管状ニッティングプロセスは、編み機の第1のベッド上に形成される第1のニット層を含むことができ、これは、複数のコースのために第2の針床上に形成される第2のニット層から分離可能な状態を維持する(例えば、第2のニット層にロックされていない中央領域を有する)。例えば、1つのニットチューブ352の拡大図を参照すると、ニットコンポーネント350の外面356を画定し得るチューブ352の第1の層354は、(例えば、シングルジャージまたは同様のニット構造を有する)編み機の第1の針床上に形成され得る。ニットコンポーネント350の内面を画定し得るニットチューブ352の第2の層358は、(例えば、シングルジャージまたは同様のニット構造を有する)編み機の第2の針床上に形成され得る。ニットチューブ352(チューブ長に沿って延在する)の端縁360、362は、(編み方向に)管状ニット構造の端部のコースが両方の針床を利用することによって、第1の層354および第2の層358を一緒にロックする場所に配置される。結果として得られたニットコンポーネント350において、チャンネル/トンネルがニットチューブ352の第1の層354と第2の層358との間に形成され得、その同じチャンネルが引張ストランド(例えば、紐ケーブル)370の受容のために使用され得る。
【0056】
本明細書で論じられる適応型アパレルは、ニットチューブ352等のニットチューブを利用して、各衣服を通して適応型サポート構造を形成する紐締めケーブルを経路付けることができる。例えば、上で論じた適応型ブラはいずれも、とりわけ、統合された適応型サポート構造の一部として紐ケーブルを含むためのニットチューブを含む、ショルダーストラップおよびアンダーバンド部分を含むことができる。上で論じた適応型ブラおよびタイツの実施例は全て、本明細書で論じられるニットコンポーネント350と同様のニットチューブまたはチャンネル構造内に含まれる紐締めシステムの少なくとも一部を用いて構築することができる。ニットコンポーネント350を介して紐ケーブルを経路付けることにより、紐締めシステムを隠すことによって審美的な改善をもたらし、また、着用者の快適性およびサポートを改善するために紐締めシステムからの力を分散させる。
【0057】
図4A図4Dは、いくつかの例示的な実施形態による、十字形の後部サポート締め紐を備えた適応型ブラ400の図である。適応型ブラ400は、右アジャスタ405Aおよび左アジャスタ405Bを含む別の適応型サポート構造の図を提供し、これらは、適応型調整エンジンと置き換えることができる。適応型ブラ400はまた、図4Bに示される後部紐締めカバー410も含む。図4Cおよび図4Dは、後部紐締めカバー410が後方に引かれた後部適応型サポート構造を示している。後部適応型サポート構造は、締め紐415、紐滑車420、調整エンジン425、アジャスタ430、およびアンダーバンド435を含む。この実施例では、締め紐415は、アンダーバンドに沿って配置された調整エンジン425からショルダーストラップのアンカーポイントまで延在する適応型ブラ400の後部にわたる十字パターンを形成する。締め紐415は、適応型ブラ400の両側にある一連の紐滑車420を横断する。紐滑車420は、アンダーバンドおよびゴアタイプの調整を提供するために定位置に固定される。後部適応型サポート構造はまた、ショルダーストラップに固定されることで、ショルダーストラップを介して同時にリフトサポートも提供する。
【0058】
適応型ブラ400に示されている調整機構は、右および左アジャスタ405A、405B、並びに後部アンダーバンドに沿った適応型エンジン425を含む。右/左アジャスタ405A、405Bは、直接的なアンダーバンド調整を提供する一方、適応型エンジン425は、締め紐415を介して後部サポート構造に張力を印加する。この実施例では、適応型エンジン425は、アジャスタ430を介して手動で起動される。別の実施例では、適応型エンジン425は、自動または半自動調整エンジンと交換して、着用者またはセンサによって起動する自動調整を提供することができる。特定の実施例では、調整エンジンは、締め紐415およびアンダーバンドの両方を調整するように適合させることができ、これにより、手動での右/左アジャスタ405A/405Bの必要性を排除することができる。いくつかの実施例では、複数の適応型エンジンを使用して、締め紐415および右/左アジャスタ405A/405Bのそれぞれの別個の自動調整を提供する。
【0059】
図5A図5Cは、いくつかの例示的な実施形態による、十字形ゴアサポート締め紐および適応型後部ストラップを備えた適応型ブラ500の図面である。この実施例では、適応型ブラ500は、乳房接触面505を調整するための十字形締め紐530の形態の前部サポート構造を含む。前部サポート構造はまた、各乳房接触面505の内側部分に沿って、紐アンカー515をサポートする中央アンカーオーバーレイ510も含む。中央アンカーオーバーレイ510は、乳房接触面505の残部よりも硬い材料から形成されて、十字形締め紐530からの力の分散を支援する。締め紐530は、横方向アンカー520Aおよび横方向アンカー520Bに固定され、右肩アンカー525Aおよび左肩アンカー525Bまで延在している。締め紐530は、右/左肩アンカー525A、525Bから、乳房接触面505の内側縁に沿って分布する紐アンカー515によって形成された十字形パターンに垂れる。前部サポート構造は、アジャスタ535を介して調整されるが、これは、本実施例では、図5Bに示すように、締め紐530に張力をかける能力を提供する手動の引っ張り調整機構である。
【0060】
図5Bに示されるように、適応型ブラ500の前部サポート構造は、ゴア張力並びにショルダーストラップを介したリフトを生成することができる。この実施例では、乳房接触面505は本質的に非弾性材料であり、前部サポート構造に張力が印加されたときに乳房組織に追加の内包化およびサポートを提供する(図5B参照)。別の実施例では、中央アンカーオーバーレイ510は、所望の形状を保持し、荷重を分散するように設計された剛性材料である一方、乳房接触面505は、サポートおよび快適性を提供するより柔らかい弾性材料である。
【0061】
適応型ブラ500の後側は、図5Cに示されており、サポートストラップ540、ストラップ調整550、およびアンダーバンドアンカー545を含む。ストラップ調整550は、適応型ブラ500がより広い範囲のサイズに適合することを可能にする別個の初期調整機構を提供する。図示するように、適応型ブラ500はまた、サポートストラップ540の下のアンダーバンドに沿って、より伝統的な面ファスナクロージャも含む。
【0062】
図6A図6Cは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型乳房接触面および後部サポート締め紐を備えた適応型ブラ600の図である。この実施例では、適応型ブラ600は、前部構造と、後部構造を介したゴアおよびアンダーバンド張力とを介して持ち上げる、乳房の形状に焦点を当てた適応型サポート構造を含む。前部サポート構造は、乳房接触面605、締め紐615、紐ガイド620を含み、トリム610により、適応型ブラ600の周辺部分の周りに次元構造を提供する。
【0063】
乳房接触面605は、締め紐615に張力が印加されたときに、特定の乳房組織成形を提供する輪郭を備えた実質的に非弾性(または少なくとも周囲の非サポート材料と比較して弾性が低い)材料を含むことができる。この実施例において、輪郭は、乳房接触面605の上方部分に形成された2つのスロット606を含み、これにより、材料が乳房組織を包み込み、張力が印加されるとリフトおよびいくらかの圧縮を提供することができる。乳房接触面605は、分離された部分の上端に3つの分離した紐ガイド615を含む。この実施例では、紐ガイド615は、材料トンネルを作成するヘム材料で形成されている。他の実施例では、紐ガイドは、適応型ブラに設計された所望の形状に応じて、様々な程度の剛性を有するプラスチックチューブであり得る。
【0064】
適応型ブラ600の後部構造は、図6Cに示されており、締め紐615、アンカー625、およびアンダーバンド635が適応型ブラ600内に経路付けされている場所が隠線により示されている。図示するように、十字構造を形成する締め紐615は、締め紐615が前側から横断する場所であるショルダーストラップから下方に延在している。十字形のパターンにより、適応型エンジン630は、アンダーバンド、ゴア、および前部構造に一斉に張力を提供することができる。後部サポート構造は、この実施例ではプルタブであるアジャスタ640を介して起動させることができる。他の実施例では、アジャスタ640は、張力および解放ボタンまたは別個のプルタブを含むことができる。
【0065】
図7A図7Dは、いくつかの例示的な実施形態による、自動調整機構を備えた様々な適応型ブラ700構成の図である。これらの図面に示されている適応型ブラ700の実施例は類似しているが、紐ガイド710の数と配置が異なるため、異なるサポート適応性を生成することができる。図7Aは、右ウィングおよび左ウィングに張力を印加するように配置された2つの紐ガイド710を含む適応型ブラ700Aを示しており、これにより、乳房組織およびゴア領域全体にわたって強化された圧縮を提供する。図7Bは、ショルダーストラップおよびウィング領域に張力を印加するように配置された5つの紐ガイド710を含む適応型ブラ700Bを示す。図7Cは、ゴアおよびアンダーバンドの張力に焦点をあてたパターンで供給された7つの紐ガイドを含む適応型ブラ700Cを示す。図7Dは、図7Cのパターンと比較して、ショルダーストラップを介して追加の張力を生成するように配置された9つの紐ガイド710を含む適応型ブラ700Dを示す。
【0066】
適応型ブラ700の全ての変形例は、連続紐ケーブル705、紐ガイド710、紐締めエンジンポケット715、および紐締めエンジン720(本明細書では適応型エンジンとも称される)を含む。紐締めエンジンは、衣服の洗濯、内部バッテリの充電、または交換のために、紐締めエンジン720の取り外しを可能にするための開放スプール構成を含むことができる。連続紐ケーブル705は、紐締めエンジン720のスプールと係合して、適応型ブラ700に自動または半自動調整を提供する。この実施例では、紐ガイド710は、円形の開放紐ガイドであるが、代替的な紐ガイドも利用可能である。例えば、閉鎖した管状の紐ガイドを実装して、連続紐ケーブルの係合解除の可能性を回避することができる。他の実施例では、紐ガイド710は、使用中に紐ケーブルを保持するスナップオンカバーを含むことができる。各紐ガイド710は、紐の力の分散およびサポート衣服の寿命を支援するために、強化された布オーバーレイに取り付けられている。
【0067】
図7Aに示される適応型ブラ700Aは、2つの紐ガイド710、連続紐ケーブル705、および紐締めエンジンを受け入れるための紐締めエンジンポケット715を含む、最小限の適応型サポート衣服の実施例である。適応型ブラ700Bには、3つの更なる紐ガイド710が追加されている。追加された紐ガイド710のうちの1つは、紐ケーブル705に張力が印加されると、ショルダーストラップに力を分散するショルダーストラップアンカーオーバーレイ730に固定される。適応型ブラ700Bには、左ウィングストラップ735Aおよび右ウィングストラップ735Bも含み、これらはそれぞれ紐ガイド710を含む。(700Aと比較して)適応型ブラ700Bに追加された残りの2つの紐ガイド710は、主に、紐ケーブル705を露出組織から離間するよう経路付けるように動作する。適応型ブラ700Cは、僅かに異なる構成の7つの紐ガイド710を含み、これにより、左ウィング領域735A、右ウィング領域735B、左アンダーバンド領域740A、および右アンダーバンド領域740Bの適応調整に集中させる(適応型ブラ700Cには、ウィングまたはアンダーバンド領域にストラップまたはオーバーレイが含まれない点に留意されたい)。対照的に、適応型ブラ700Dには、ウィング領域またはアンダーバンド領域に、ショルダーストラップを固定するためのストラップまたはオーバーレイ補強材が含まれる。より具体的には、適応型ブラ700Dは、ショルダーストラップアンカーオーバーレイ730、左ウィングストラップ735A、右ウィングストラップ735B、左アンダーバンドストラップ740A、および右アンダーバンドストラップ740Bに固定された紐ガイドを備えた9つの紐ガイド710を含む。従って、適応型ブラ700Dは、アンダーバンド、ウィング領域、およびショルダーストラップにおけるサポートを調整することで、乳房組織の圧縮およびサポートを調整するように構成されている。
【0068】
図8A図8Bは、いくつかの例示的な実施形態による、複数の自動調整機構(例えば、適応型エンジン)を備えた適応型ブラ800構成の図である。一実施例では、適応型ブラ800Aは、3つの別個の調整ゾーンを含む後部サポート構造を示し、各調整ゾーンは、自動または半自動調整のための適応型エンジンを保持するための別個の適応型エンジンポケット835を含む。適応型ブラ800Aは、アンダーバンド830に結合され、下側(尾側)適応型エンジンポケット835Cを通って延在する、紐ケーブル805を備えたアンダーバンドゾーンを含む。この実施例はまた、アンカー820に結合された紐ケーブル810を備えたウィングゾーンを含むことにより、適応型ブラ800Aの側面に沿った広い領域にわたって紐ケーブル810に発生した張力を分散させる。紐ケーブル810は、中央適応型エンジンポケット835B内に配置された中央適応型エンジンによって調整される。アンカー820は、とりわけ、滑車、円形アンカー、管状紐ガイド、または布ループであり得る。ゴアゾーン紐ケーブル810は、この実施例では、適応型ブラ800Aの後部の一部を交差する下部左側アンカーから、上部右側アンカーまで延在する単一の紐ケーブルとして実装されている。他の実施例では、ゴアゾーン紐ケーブル810は、3つの別個の紐ケーブル(図8B参照)、または紐ケーブルの他のいくつかの組み合わせとして実装することができる。図8Bにおいて、3つの別個の紐ケーブル810は全て、同時調整のために中央適応型エンジン840Bを通って経路付けされている。適応型ブラ800Aはまた、上部(頭側)適応型エンジンポケット835Aを通って右肩から左肩に延在するデュアル紐ケーブル815を備えたショルダーゾーンも含む。
【0069】
図8Bに示される適応型ブラ800Bは、適応型エンジンポケット835内に紐締め(適応型)エンジン840A~840Cを含む。紐締めエンジン840Aは、ショルダーストラップ調整および適応型ブラ800Bの前側の乳房接触面に更なるリフトを提供するショルダーゾーン紐ケーブル815を調整するように機能する。紐締めエンジン840Bは、乳房接触面全体に圧縮を提供するゴアゾーン紐ケーブル810を調整するように機能する。紐締めエンジン840Cは、アンダーバンドゾーン紐ケーブル805を調整するように機能し、適応型ブラ800Bのアンダーバンドに張力サポートを提供する。
【0070】
以下で更に詳細に説明するように、紐締めエンジン840A~840Cは、手動入力(例えば、半自動)を介して、または紐ケーブルのアクティビティレベルまたは張力等を示すセンサ入力に応答して動作することができる。
【0071】
形状制御
特に、様々な乳房構造に対して異なるレベルのサポートの提供を試みる適応型ブラでは、乳房接触面の形状を調整する能力は有用である。上で論じた実施例の一部は、乳房接触面の形状を制御または調整する幾分かの能力を含む適応型サポート構造を提供する。動的パッドシステムで使用するために開発された適応型サポート構造を利用して、様々なレベルの形状制御を提供することができる。動的パッドシステムの詳細は、上に参照により組み込まれた「動的パッドシステムを備えたアパレル物品」と題された特許文献1に記載されている。
【0072】
一実施例において、適応型ブラの乳房接触面は、動的パッドシステムに関する出願で説明されている動的パッドシステムの変形を利用することができる。動的パッドシステムの制御締め紐を適応型エンジンに経路付けして、適応型ブラ内の動的成形構造の自動または半自動制御を提供することができる。
【0073】
適応型サポート構造-紐締めシステム
適応型ブラのための様々な異なる適応型サポート構造が、図2A図8Bを参照して上で議論されてきた。これらの適応型サポート構造には、一般に、様々な紐ガイド、チューブ、または布アンカーを通って延在する紐締めシステムが含まれる。他の実施例では、紐締めシステムは、適応型サポート衣服を構築するために使用されるテキスタイル内に埋め込むことができる。テキスタイルには、とりわけ、ニットテキスタイル、織布、および不織布、編組テキスタイルが含まれ得る。例えば、テキスタイルは、様々な紐締めシステム用の紐ケーブルを経路付けすることができるチューブあるいはトンネルを含むように、またはチューブあるいはトンネルを形成するよう組み立てるように製造することができる。
【0074】
ニットテキスタイルを利用する例では、(他のニッティングプロセスの中でも)平編みと呼ばれる横編みプロセスを利用して、適応型サポート衣服用のニットコンポーネントを形成することができる。様々な機能をニットコンポーネントに組み込むことができる。例えば、ニットコンポーネントは、単一のニット構造で形成されたチューブを画定することができ、ストランド(紐ケーブル)がチューブの長さを通って延在することができる。別の実施例として、ニットコンポーネントは、単一のニット構造から形成された一対の少なくとも部分的に同一の広がりを有するニット層を有することができ、複数の浮糸がニット層の間に延在し得る。いくつかの構成では、ニットタイプまたはヤーンタイプは、異なる特性を付与するために、ニットコンポーネントの異なる領域で変化し得る。更に、ニットコンポーネントには、異なる特性を付与するために、ニットコンポーネントの異なる領域で融合される熱可塑性糸を組み込むことができる。「ニットコンポーネントを組み込んだアッパーを有する履物物品(”Article of footwear having an upper incorporating a knitted component”)」と題された特許文献2は、ニットテキスタイルを利用して、紐締めシステムを経路付けするための布チューブまたはトンネルを作成する方法に関する更なる詳細を含む。特許文献2は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0075】
ニッティングプロセスは、本明細書で論じられる紐締めシステム内で使用可能なインレイ糸、スタンド、またはケーブルに使用することができる。ニットコンポーネントの製造中に、編み機上のニットコンポーネントの特定のループ間に、ケーブル(ヤーンまたはストランド)の少なくとも一部をはめ込むことができる。ケーブルは、インレイプロセスを利用する等して、ニッティングプロセス中にニットチューブ内に挿入することができる。例えば、インレイプロセスは、インレイフィーダまたは編み機上の他の機械的インレイ装置(例えば、コンビネーションフィーダ)を使用して、ニッティングプロセス中に2つの針床(例えば、前針床と後針床と)の間にケーブルを配置することを含み得る。インレイプロセスの一例は、そのようなプロセスを可能にするためのコンビネーションフィーダと共に、2013年6月13日に公開され、出願人がNIKE,Inc.である特許文献3に記載されており、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。あるいは、ケーブルは、手および/または別の適切な方法によって、ニットコンポーネントのニットチューブを通して供給され得る。ケーブルは、接着剤を使用して、ケーブルを本明細書で論じられるようなサポート構造または紐締めシステムのコンポーネントに直接的に固定する等、異なる方法で(例えば、チューブ内に配置する以外に)紐締めシステムの残部に取り付けることができると考えられる。
【0076】
ニットチューブは、一般に、2つの重なり合った、少なくとも部分的に同一の広がりを有するニット材料の層によって形成された中空構造である(図3Cに示され、上で論じた実施例参照)。(例えば、2層構造がチューブを超えて延在する場合、)チューブを形成するニット材料の1つの層の側面または端縁は、他の層に固定され得るが、中央領域は、一般に、別の要素(例えば、ケーブル)がニット材料の2つの層の間に配置され、チューブを通過することができるように、固定されていない。
【0077】
より具体的には、チューブは、管状ニット構造等の多層ニット構造によって形成することができる。管状ニット構造は、編み機の第1のベッド上に形成された第1のニット層が、複数のコースのために、第2の針床上に形成された第2のニット層から分離可能な状態を維持している(例えば、第2のニット層にロックされていない中央領域を有する)管状ニッティングプロセスによって形成され得る。例えば、ニットコンポーネントの外面を画定することができるチューブの第1の層は、編機の第1の針床上に形成され得る(例えば、シングルジャージまたは同様のニット構造を有する)。ニットコンポーネントの内面を画定することができるチューブの第2の層は、編機の第2の針床上に形成され得る(例えば、シングルジャージまたは同様のニット構造を有する)。チューブの端縁(チューブの長さに沿って延在する)は、(編み方向における)管状ニット構造の端部のコースが両方の針床を利用する場所に対応することで、第1の層および第2の層を一緒にロックする(ただし、いくつかの実施形態では、別個の層は、任意に、安全な方法で端縁を越えて続くことができる)。結果として得られたニットコンポーネントにおいては、チューブの第1の層と第2の層との間にチャンネル/トンネルが形成され、その同じチャンネルをケーブルの受け取りに使用することができる。
【0078】
上で論じたヤーン、ストランド、またはケーブルは、例えば、フィラメント(例えば、モノフィラメント)、マルチフィラメント、ストランド、ヤーン、スレッド、ロープ、ウェビング、ケーブル、またはチェーンの構成を有するインレイ糸を含むことができる。適応型サポート衣服10等のニット要素を形成するヤーンと比較して、インレイ糸の太さはより大きくなり得る。いくつかの構成では、インレイ糸は、ニット要素のヤーンよりも極めて大きい厚みを有する場合がある。インレイ糸の断面形状は円形であり得るが、三角形、正方形、長方形、楕円形、または不規則な形状もまた利用可能である。更に、インレイ糸を形成する材料は、綿、エラスタン、ポリエステル、レーヨン、ウール、およびナイロン等、ニット要素内のヤーンのための任意の材料を含み得る。上記のように、インレイ糸は、ニット要素の残部よりも大きな耐伸縮性を示す場合がある。従って、インレイ糸に適した材料には、ガラス、アラミド(例えば、パラアラミドおよびメタアラミド)、超高分子量ポリエチレン、および液晶ポリマーを含む、高張力用途に利用される様々なエンジニアリングフィラメントが含まれ得る。別の実施例として、編組ポリエステル糸もインレイ糸として利用することができる。
【0079】
本開示を通して論じられる紐締めシステムは、適応型サポート衣服内に所望のサポートを提供することができる例示的な配置のほんの一部を表す。他の紐締めアーキテクチャを、関連する衣服または履物から採用することができる。例えば、「自動履物プラットフォーム用の紐締めアーキテクチャ(”Lacing Architecture for Automated Footwear Platform”)」と題された特許文献4と、「自動履物プラットフォーム用の紐締めアーキテクチャ(”Lacing Architecture for Automated Footwear Platform”)」と題された特許文献5とに開示されている自動紐締めフットウェアプラットフォームは、両方とも、適応型サポート衣服内にて使用するのに適した紐締め構造を開示している。特許文献4および特許文献5は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0080】
センサおよび制御システム
身体アクティビティの変化に応じて適応型サポート衣服を効果的かつ自動的に操作するために、制御システムは、適応型サポート衣服に関連する解剖学的構造の部分がどのように動いているか、および/または適応型サポート衣服の一部にかかるストレスを示すデータを収集できなければならない。モーショントラッキングセンサおよび力測定センサ(例えば、歪みゲージ)等のセンサは、必要なデータを提供するために利用可能なセンサの例である。
【0081】
力センサは、適応型サポート衣服の相対部分に埋め込まれてもよく、ユーザが着用する別個のデバイスであってもよく、および/または、適応型サポート衣服内のサポート構造に印加される力を検出するために適応型調整エンジンに統合されてもよい。力の変化に応じて、これらの力に対抗するために様々な調整を行うことができる。例えば、センサを利用して、適応型ブラのショルダーストラップにかかる衝撃力を検出することができる。衝撃力データは、適応型ブラが着用者に提供すべき圧縮または乳房組織の隔離のレベルを示すと解釈することができる。
【0082】
適応型サポート衣服に埋め込まれた力センサに加えて、またはその代わりに、衣服は、増加したアクティビティレベルを監視するための伸縮性静電容量センサを含むことができる。一例では、適応型サポート衣服は、ショルダーストラップ、アンダーバンド等の重要な位置に、および/または本明細書で論じられる様々な適応型サポート構造および紐締めシステムのためのアンカーポイントに関連して、1つ以上の伸縮性静電容量センサを含むことができる。伸縮性静電容量センサは、着用者のアクティビティレベルを示すアスレチック運動を検出することができ、これらのセンサからの信号は、適応型サポート衣服に対する所望のサポートレベルを決定するために、本明細書で論じられるように制御回路によって処理することができる。
【0083】
伸縮性静電容量センサの関連する実装に関する更なる詳細は、「感知可能アパレル(”Sense-Enabled Apparel”)」と題された特許文献6に見出すことができ、その内容は、あらゆる非限定的な目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる。様々な実施形態に従って利用することができる伸縮性静電容量センサの実施例が、特許文献7および特許文献8に開示されており、その内容は、あらゆる非限定的な目的のためにその全体が本明細書に組み込まれる。上で論じた制御回路50はまた、センサ入力を利用して、適応型アパレルに統合された照明をトリガーすることができる。夜間のアクティビティ中の安全のために照明を統合することができる。
【0084】
いくつかの実施例では、モーショントラッキングセンサを使用して、適応型サポート衣服の着用者のアクティビティレベルを検出する。慣性測定ユニット(IMU)等のモーショントラッキングセンサは、最大6自由度(DOF)まで追跡可能であり、解剖学的構造の様々な部分に適用して、適応型サポート衣服を監視する制御システムにフィードバックを提供することができる。そのようなセンサの1つに、Polhemus(https://polhemus.com/micro-sensors/)という名前の会社のものがあるが、同様のセンサが他のメーカーからも入手可能である。6-DOFモーションセンサは、線形および回転の両方の変位の程度、移動の頻度、および/または最大6度の移動による移動の速度を取得可能である。適応型ブラの実施例では、センサを乳房構造、特に乳房構造の乳頭領域に関連付けることにより、センサは、運動中に乳房構造が経験する変位を正確に取得することができる。更に、乳頭領域は通常、乳房組織の最前面を表すため、センサをこの位置に配置することにより、センサは乳房構造が経験する最大量の変位を取得することができる。自動適応型ブラ内の制御システムは、このセンサデータ(例えば、変位データ、頻度、および速度データ等)を利用して、アクティビティレベルの変化時に収集されたデータの変化を補正するようにサポート構造を適応的に調整することができる。上記の説明は、全体を通してアクティビティセンサとも呼ばれるセンサ25に関連した以前の議論を説明および/または強化することを意図している。
【0085】
適応型調整エンジン
以下は、適応型調整エンジンとして上で論じられた適応型ブラの実施例の一部において利用される、電動紐締めエンジンの実施例について論じている。この開示の多くは電動紐締めエンジンに焦点を合わせているが、議論された設計の機械的態様の多くは、人力紐締めエンジンまたは追加のあるいはより少ない機能を備えた他の電動紐締めエンジンに適用可能である。従って、「適応型アパレル」または「自動アパレルプラットフォーム」において使用される「自動」または「適応型」という用語は、ユーザ(例えば、手動)入力なしで動作するシステムのみをカバーすることを意図するものではない。むしろ、「自動/適応型アパレルプラットフォーム」という用語は、本明細書で論じられる適応型サポートシステムのための様々な電動および人力の、自動的に起動する、および人間が起動させるメカニズムを含む。
【0086】
一例では、適応型サポートシステムは、乳房(例えば、軟組織)の加速または変位等の動的な物理的特性を監視または決定することができる1つ以上のセンサを含むか、または1つ以上のセンサとインタフェースするように構成することができる。1つ以上のセンサからの情報に基づいて、上記の適応型ブラのうちの1つのような、電動紐締めエンジン(本明細書では適応型エンジンとも呼ばれる)を含む適応型サポートシステムは、様々な機能を実行するように構成することができる。例えば、センサは、サポート構造を調整することによって適応型サポートシステムが反応することができるアクティビティレベルを検出するように構成することができる。一例では、適応型アパレル物品は、センサからの信号を受信または解釈することができるプロセッサ回路を含む。プロセッサ回路は、任意に、紐締めエンジン900内に、または紐締めエンジン900と共に埋め込むことができる。
【0087】
紐締めエンジン900の実施例は、図9A図9Fを参照して詳細に説明されている。図9A図9Fは、いくつかの例示的な実施形態による、電動紐締めエンジンを示す図面である。図9A図9Fの参照番号は、本開示の他の部分で使用される参照番号と重複する可能性があることに留意されたい。図9Aは、ハウジング構造905、ケースねじ908、紐チャンネル910(紐ガイドレリーフ910とも呼ばれる)、紐チャンネル壁912、紐チャンネルトランジション914、スプール凹部915、ボタン開口部920、ボタン921、ボタン膜シール924、プログラミングヘッダ928、スプール930、および紐溝932を含む、例示的な紐締めエンジン900の様々な外部機能を紹介している。
【0088】
一例では、紐締めエンジン900は、ケースねじ908等の1つ以上のねじによって保持される。ケースねじ908は、紐締めエンジン900の構造的完全性を高めるために一次駆動機構の付近に配置される。ケースねじ908はまた、外部シームの超音波溶接のためにケースを一緒に保持する等、組み立てプロセスを支援するためにも機能する。
【0089】
この実施例では、紐締めエンジン900は、一旦、自動化された適応型衣服プラットフォームに組み込まれると、締め紐または紐ケーブルを受け取る紐チャンネル910を含む。紐チャンネル910は、紐チャンネル壁912を含むことができる。紐チャンネル壁912は、運動中に紐ケーブルが延在するための滑らかなガイド面を提供するために面取りされた端縁を含むことができる。紐チャンネル910の滑らかなガイド面の一部は、スプール凹部915に繋がる紐チャンネル910の拡大部分であるチャンネルトランジション914を含むことができる。スプール凹部915は、チャンネルトランジション914から、スプール930のプロファイルに厳密に一致する全体的に円形の部分に遷移する。スプール凹部915は、スプール紐ケーブルを保持するのに役立つだけでなく、スプール930の位置を保持するのにも役立つ。しかしながら、設計の他の側面は、スプール930の主要な保持を提供する。この実施例において、スプール930は、平坦な上面を通過する紐溝932と、反対側から下方に延在するスプールシャフト933(図9Aには図示せず)とを備えた半分のヨーヨーと同様の形状である。スプール930は、追加の図面を参照して以下で更に詳細に説明する。
【0090】
紐締めエンジン900の側面は、機構を起動させるためのボタン921がハウジング構造905を通って延在することを可能にするボタン開口部920を含む。ボタン921は、以下に説明される更なる図面に示されているスイッチ922を起動させるための外部インタフェースを提供する。いくつかの実施例では、ハウジング構造905は、汚れおよび水分からの保護を提供するためにボタン膜シール924を含む。この実施例では、ボタン膜シール924は、ハウジング構造905の上面から角部を越えて側面の下方に接着された、最大数ミル(1/1000インチ)の厚さの透明なプラスチック(または同様の材料)である。別の実施例では、ボタン膜シール924は、ボタン921およびボタン開口部920を覆う2ミルの厚さのビニール接着剤で裏打ちされた膜である。
【0091】
図9Bは、例示的な実施形態による、紐締めエンジン900の様々な内部コンポーネントの図である。この実施例では、紐締めエンジン900は、更に、スプール磁石136、Oリングシール938、ウォームドライブ940、ブッシング941、ウォームドライブキー942、ギアボックス944、ギアモータ945、モータエンコーダ946、モータ回路基板947、ウォームギア950、回路基板960、モータヘッダ961、バッテリ接続962、および有線充電ヘッダ963を含む。スプール磁石936は、磁力計(図9Bには図示せず)による検出を通じてスプール930の動きを追跡するのを支援する。Oリングシール938は、スプールシャフト933の周りの紐締めエンジン900に移動する可能性のある汚れおよび湿気を遮断するように機能する。
【0092】
この実施例において、紐締めエンジン900の主要な駆動コンポーネントは、ウォームドライブ940、ウォームギア950、ギアモータ945、およびギアボックス944を含む。ウォームギア950は、ウォームドライブ940およびギアモータ945の逆駆動を抑制するように設計されており、これは、スプール930を介して紐ケーブルから入ってくる主要な入力が、比較的大きなウォームギアおよびウォームドライブの歯により解決されることを意味する。この配置は、ギアボックス944が、適応型衣服の積極的な使用による動的負荷または紐締めシステムの締め付けによる締め付け負荷の両方に耐えるのに十分な強度のギアを含む必要性をなくす。ウォームドライブ940は、ウォームドライブキー942等の、ドライブシステムのより脆弱な部分を保護するのを支援する追加の機能を含む。この実施例では、ウォームドライブキー942は、ギアボックス944から出てくる駆動シャフトを通じてピンとインタフェースするウォームドライブ940のモータ端部の放射状スロットである。この配置は、ウォームドライブ940が軸方向に(ギアボックス944から離間するように)自由に動いて、それらの軸方向荷重をブッシング941およびハウジング構造905に伝達することを可能にすることによって、ウォームドライブ940がギアボックス944またはギアモータ945に軸方向の力を付与することを防ぐ。
【0093】
図9Cは、例示的な実施形態による、紐締めエンジン900の断面図である。図9Cは、スプール930の構造、並びに紐溝932および紐チャンネル910と紐ケーブル931とのインタフェース方法を説明するのに役立つ。この実施例に示されるように、紐931は、紐チャンネル910を通って、スプール930の紐溝932内に延在している。断面図はまた、紐凹部935およびスプール中央部も示しており、これらは、紐931がスプール930の回転によって巻き取られるときに紐931が構築される場所である。スプール中央部937は、スプール930の上面より下方に配置された円形の縮径部分である。紐凹部935は、スプール凹部915、スプール凹部915の側面および床面、並びにスプール中央部937を実質的に満たすように横方向に延在するスプール930の上方部分によって形成される。いくつかの実施例では、スプール930の上方部分は、スプール凹部915を超えて延在してもよい。他の実施例では、スプール930は、スプール凹部915内に完全に適合し、上方放射状部分はスプール凹部915の側壁に延在しているが、スプール930がスプール凹部915と共に自由に回転することを可能にする。紐931は、紐締めエンジン900にわたって延在するときに紐溝932によって捕捉されるので、スプール930が回転すると、紐931は、紐凹部935内のスプール930の本体上で回転する。
【0094】
紐締めエンジン900の断面によって示されるように、スプール930は、Oリング938を通過した後にウォームギア950と結合するスプールシャフト933を含む。この実施例では、スプールシャフト933は、キー接続ピン934を介してウォームギアに結合される。いくつかの実施例では、キー接続ピン934は、スプールシャフト933から一軸方向にのみ延在し、ウォームギア950の方向が逆になったときに、キー接続ピン934が接触する前に、ウォームギア950のほぼ完全な回転を可能にするように、ウォームギアのキーと接触する。スプール930をウォームギア950に結合するためにクラッチシステムを実装することもできる。そのような実施例では、クラッチ機構を非アクティブ化して、非紐締め(緩める)時にスプール930を自由に移動させることができる。キー接続ピン934の実施例では、スプールシャフト933から一軸方向にのみ延在しているが、ウォームギア950が後方に駆動されている間、スプールを、弛緩(非紐締め)プロセスの最初の起動時に自由に動かすことができる。非紐締めプロセスの最初の部分の間に、スプール930が自由に動くことを可能にすることは、適応型サポート衣服が応答する時間を提供するので、紐931のもつれを防ぐのに役立ち、これは、ウォームギア950によって駆動される前に、紐931を緩める方向に張力を印加する。
【0095】
図9Dは、例示的な実施形態による、紐締めエンジン900の別の断面図である。図2Gは、図2Fと比較して、紐締めエンジン900のより内側の断面を示しており、回路基板160、ワイヤレス充電相互接続165、およびワイヤレス充電コイル966等の追加のコンポーネントを示している。図2Gはまた、スプール930と紐931とのインタフェース周辺の更なる詳細を表すためにも使用される。
【0096】
図9Eは、例示的な実施形態による、紐締めエンジン900の分解図である。紐締めエンジン900の分解図は、全ての様々なコンポーネントの組み合わせ方法を示している。図9Eは、上下逆さまの紐締めエンジン900を示しており、ページの上部に下部904があり、下部付近に上部902がある。この実施例では、ワイヤレス充電コイル966は、下部904の外側(底部)に接着されているように示されている。分解図はまた、ウォームドライブ940がブッシング941、ドライブシャフト943、ギアボックス944およびギアモータ945とどのように組み立てられるかについての良い図面も提供する。図面には、ウォームドライブ940の第1の端部のウォームドライブキー942内に受け入れられるドライブシャフトピンを含まない。上記のように、本質的に、ウォームドライブ940の第1の端部においてドライブシャフト943に対して横方向に延在するスロットであるウォームドライブキー942内のドライブシャフトピンと係合するように、ウォームドライブ940は、ドライブシャフト943上をスライドする。
【0097】
図9Fは、いくつかの例示的な実施形態による、紐締めエンジンのスプール内に紐を固定するための機構を示す図である。この実施例では、紐締めエンジン900のスプール930は、紐溝932内の紐ケーブル931を受け入れる。図9Fは、フェルールを有する紐ケーブルと、フェルールを受け入れるための凹部を含む紐溝を有するスプールとを含む。この実施例では、フェルールが凹部にスナップ(例えば、締まりばめ)して、スプール内に紐ケーブルを保持するのを支援する。スプール930等の他の例示的なスプールは、凹部を含まず、自動適応型衣服の他のコンポーネントがスプールの紐溝に紐ケーブルを保持するために使用される。これらの実施例は、衣服のクリーニングのために適応型衣服から簡単に取り外すことができる適応型調整エンジンの必要性または少なくとも有用性を更に強調している。
【0098】
図10は、いくつかの例示的な実施形態による、適応型サポート衣服のための電動紐締めシステムのコンポーネントを示すブロック図である。システム1000は、インタフェースボタン、足存在センサ、プロセッサ回路を備えたプリント回路基板アセンブリ(PCA)、バッテリ、充電コイル、エンコーダ、モータ、トランスミッション、およびスプールを含むような、電動紐締めシステムの基本的なコンポーネントを示している。この実施例では、インタフェースボタンおよびセンサ(上述したようなセンサ等)が回路基板(PCA)と通信し、これはまたバッテリおよび充電コイルとも通信する。エンコーダおよびモータも回路基板と相互に接続されている。トランスミッションはモータをスプールに結合して、駆動機構を形成する。適応型衣服用途内では、センサ入力を利用して、電動紐締めシステムが履物アセンブリに統合されているときに行われるような足の存在ではなく、解剖学的パラメータ(例えば、動き、変位、速度、加速度等)または適応型衣服のパラメータを監視するセンサからセンサ入力を受信する。
【0099】
一例では、プロセッサ回路は、駆動機構のうちの1つ以上の態様を制御する。例えば、プロセッサ回路は、ボタンおよび/またはセンサ(足存在センサとして示されている)および/またはバッテリおよび/または駆動機構および/またはエンコーダから情報を受信するように構成することができ、更に、他の機能の中でも、適応型サポート衣服を締めたり緩めたり、またはセンサ情報を取得あるいは記録する等、駆動機構にコマンドを発行するように構成することができる。
【0100】
適応型タイツ
図11A図11Eは、いくつかの実施例による、手動または自動適応調整を含む様々な適応型タイツ構成を示している。一例では、適応型タイツ1100Aは、異なる特性を有する様々な布地から構築された圧縮タイプの運動用タイツである。身生地(白/パターンなし部分)は、少なくとも着用者の輪郭に快適に適合するのに十分な弾性特性を備えた、織布、不織布、またはニットテキスタイルである。スーパーストレッチ生地(ダークグレー/濃い模様部分)は非常に弾性があり、タイツによって提供される組み込み型の圧縮の大部分を提供する。いくつかの実施例では、適応型タイツ1100Aはまた、衣服の通気性を高めるためのメッシュ領域も含む。
【0101】
適応型タイツ1100Aはまた、紐1110およびガイドチューブ1120の形態で適応型サポート構造も含む。この実施例では、紐1110は、ウエストラインの後部に沿って、調整機構1130まで、下方部分(膝の遠位)に沿った内側(中間)に面する部分上および上方部分(膝の近位)に沿った外側(側面)に面する部分上の分割螺旋パターンで経路付けされている。分割螺旋紐パターンは、身体アクティビティ中に係合したときに追加のバネを提供することが判明している。他の紐締めパターンを実装して、追加の圧縮または他のタイプの適応型サポートを提供することができる。特定の実施例では、調整機構1130は、サポート構造(例えば、ガイドチューブ1120を通って経路付けされた紐1110)の自動制御のために、上記のような適応型エンジンと置き換えることができる。
【0102】
図11B図11Dは、異なる生地レイアウト、並びに圧縮バンディング(例えば、スーパーストレッチ生地(高弾性生地)の水平バンド)を組み込んだ適応型タイツの代替的な実施例を示している。例えば、図11Cに示される適応型タイツ1100Cは、太ももおよびふくらはぎ領域における圧縮を強化するためにタイツに一体化されたウェブ状圧縮バンドを含む。図11Dに示される適応型タイツ1100Dはまた、異なるパターンの圧縮バンド含むことで、より低いレベルの圧縮を提供する。これらの実施例では、圧縮バンドは、少なくともいくつかの場所でガイドチューブ1120に整列されており、これにより、衣服のより広い領域にわたって紐1110に印加される張力からの力を分散させる。
【0103】
図11Eは、使用中の例示的な適応型タイツを示している。ランニング等のアクティビティ中、着用者の膝が屈曲すると紐1110が解放されるが、足が真っ直ぐになると完全に係合し、対応する足のフットストライク中に足の筋肉群に追加のサポートを提供し、その後、足の上昇中には解放して、運動の自由を提供する。従って、着用者に提供されるサポートは、ランニングペースに対応して変動するため、ランニング中の必要時には足に更なるサポートを提供するように起動する一方、ランニングサイクル中にサポートがあまり必要でないときには動きの自由を許可する。いくつかの実施例では、適応型エンジンを作動させてサポート変動を増加させ、ランニングペースの衝撃の大きい部分の間のサポートを更に増加させることができる。サポート構造の変更は、着用者のパフォーマンスを向上させるために、より高いエネルギーリターンを促進することもできる。
【0104】
上記の動的サポートを介して得られる利点は、大腿部またはふくらはぎ等の足部分に対するサポートを増加させるために、フットストライク中に追加のサポートを提供する点である。次に、フットストライク後の、足の上昇時にはサポートを解除して、足が後方に振られるときには自由な動きを提供する。
【0105】
圧縮スリーブ
スリーブは、身体アクティビティ中のサポートおよび身体アクティビティ後の回復を支援するために使用可能である。本明細書で説明するように、スリーブには、とりわけ、レッグスリーブ、アームスリーブ、並びに、シャツ、ズボン、タイツ、レギンス等の他の衣服の管状部分を含めることができる。図12Aは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型圧縮スリーブを示す線画図である。この実施例では、適応型圧縮スリーブ1200Aは、調整ゾーンの両側の一連の紐ガイド1210の間(例えば、紐ガイド間のスペース)に十字パターンで延在する紐1205を含む。圧縮スリーブ1200Aはまた、ジッパー1224およびジッパープル1222を含むことで、上方または下方の脚領域等の標的となる解剖学的構造の周りを容易に包囲することを可能にすることによって、圧縮スリーブの装着を支援する。ジッパー1224は、圧縮スリーブ1200Aを前半1220Aおよび後半1220Bに分割し、これらは主に弾性または非弾性メッシュ材料で構成される。この実施例では、前半1220Aおよび後半1220Bもまた、下層1214によって接続されており、下層1214は、両方の半分および調整ゾーンの下にまたがる布の層である。
【0106】
本明細書に示される例示的な適応型圧縮スリーブ1200Aは、紐1205を用いて手動で調整される。しかしながら、適応型圧縮スリーブ1200Aは、自動または半自動調整を提供するために統合された適応型調整エンジンを有することができる。図12B図12Eに示されるような自動適応型圧縮スリーブ1200Bは、加速度または本明細書に開示されるようにIMUによって提供される他の情報を通じて、着用者の身体アクティビティの増加を検出し、検出されたアクティビティのレベルに基づいて圧縮を自動的に増加させることによって応答するようにプログラムすることができる。
【0107】
あるいは、以下で論じられる適応型圧縮スリーブ1200Bは、圧縮レベルをパルス化することによって、またはスリーブの長さ全体にわたる圧縮レベルおよび/または圧縮位置を漸進的に変化させることによって、回復を支援するように構成され得る。一例では、圧縮スリーブ1200Bは、圧縮を脈動させ、および/または圧縮位置をスリーブの長手方向の長さの上方および/または下方に移動させて、循環を強化し、回復時間を短縮することができる。適応型圧縮スリーブ1200Bは、スマートフォン、スマートウォッチ、またはスリーブあるいは適応型エンジン内に組み込むことができる別個のスタンドアロンコンピューティングデバイスで動作するアプリケーションによって制御される。
【0108】
図12B図12Eは、いくつかの例示的な実施形態による、自動調整を行うための適応型エンジン1230を含む適応型圧縮/回復スリーブ1200Bを示す線画図である。この実施例では、適応型圧縮スリーブ1200Bは、紐ケーブル1205、紐ケーブル1206、エアバッグ1208、紐ガイド1210、紐リターンガイド1212、紐ガイドオーバーレイ1215、長手方向補強材1216、メッシュサイドパネル1220A/1220B(前半1220Aおよび後半1220Bとも呼ばれ、集合的にメッシュサイドパネル1220とも呼ばれる)、および適応型エンジン1230等のコンポーネントを含む。適応型スリーブ1200Bはまた、着用者の足首のような解剖学的構造の一部を受け入れるように適合されたフレア遠位端1226も含む。特定の実施例では、適応型スリーブ1200Bは、スリーブへの出入りを容易にするために、裏側(例えば、脚の裏側)に沿って全長ジッパーを含む。
【0109】
図12Bは、いくつかの実施形態による、下肢適応型スリーブの実施例を示している。適応型スリーブ1200Bは、それぞれが一連の紐ガイド1210を通る紐ケーブル1205および紐ケーブル1206を含む2ゾーンの十字紐パターンを介して、適応型エンジン1230からスリーブを上下させる圧縮力を分配する。紐ケーブル1206によって形成される下方(遠位)の締め紐パターンは、締め紐ゾーンの外側に沿って延在するリターンループを含むが、リターンガイド1212は、適応型スリーブ1200Bの上部(近位端)まで戻る。リターンループは、スリーブ全体に引張力をより均等に分散させるのに役立つ。紐ケーブル1205および紐ケーブル1206は両方とも、追加の手動タイプの調整を可能にする紐ストップ1218に捕捉される。例えば、紐ケーブル1205と紐ケーブル1206との間の張力レベルは、紐ストップ1218(紐アンカー1218とも呼ばれる)を使用して調整することができる。紐ケーブル1205と紐ケーブル1206との間の相対張力を変更することにより、上方締め紐ゾーン(例えば、紐ケーブル1205によって制御されるゾーン)が、下方締め紐ゾーンと比較して異なる圧縮特性を有することが可能になる。相対的な用語「上方」、「上」、または「頂部」は、一般に、適応型スリーブ1200Bのより近位の端部を指すために使用される一方、「下方」、「下」、または「底部」は、一般に、適応型スリーブ1200Bのより遠位の端部を指すために使用される。図12Bには、方向付けを支援するために近位および遠位への参照が含まれている。
【0110】
この実施例では、紐ケーブル1205および紐ケーブル1206の両方が、適応型スリーブ1200Bの中央に配置されている適応型エンジン1230に供給される。他の実施例では、複数の適応型エンジンを使用して、必要に応じて個々の締め紐ゾーンを制御し、スリーブ全体に所望の圧縮を達成することができる。この実施例では、紐ケーブル1205は、適応型エンジン1230をループし、上記のように、適応型エンジン内の紐スプールと係合する。紐ケーブル1205は、適応型エンジン1230から、スリーブの上方に、紐ケーブル1205が紐アンカー1218を通って延在する場所である近位端まで交差する。紐ケーブル1206はまた、適応型エンジン1230をループし、紐ケーブル1205と並列に紐スプールと係合する。紐ケーブル1206は、適応型エンジン1230から、適応型スリーブ1200Bの下方に、紐ケーブル1206の各端部がリターンガイド1212を介して近位端部に戻る締め紐の周囲(例えば、調整ゾーン)の周りを延在する場所である遠位端まで交差する。この実施例では、調整ゾーンは、長手方向補強材1216の境界によって画定される。他の実施例では、調整ゾーンは、紐ガイドオーバーレイ1215の境界等の他の構造によって定義され得る。この実施例では、リターンガイド1212は、上記のように、布地のループまたはトンネルから形成される。他の実施例では、リターンガイド1212は、プラスチック紐ガイドまたは当技術分野で知られている同様の紐経路付け構造であり得る。
【0111】
この実施例では、紐ガイドオーバーレイ2015は、2つの長手方向補強材2016からスロートに向かって内側に延在する強化布の長手方向ストリップであり、スロートは、適応型スリーブ1200Bの長手方向長さの大部分に配置される一連の紐ガイドの間の開放スペースである。長手方向補強材2016は、スリーブ1200Bの形状を保持し、紐ケーブルの荷重をメッシュサイドパネル1220により均等に分散するのに役立つ。スロート(特にラベル付けされていない)は、紐ガイドオーバーレイ2015の間の領域であり、エアバッグ1208の少なくとも一部を含む(または露出させる)。エアバッグ1208はまた、この実施例では、紐ケーブルの力を分散させ、着用者のすねを保護するように機能する。この実施例では、エアバッグ1208は、事前に充填されるか、または着用プロセスの一部としてユーザによって注入された一定量の空気を含む。上肢で使用するように設計されたスリーブは、スリーブの締め紐(例えば、紐ケーブル1205および紐ケーブル1206)によって生じる点圧力から保護するための硬い解剖学的構造がないため、エアバッグ1208を含まない場合がある。別の実施例では、エアバッグ1208は、紐による力を分散するように動作する剛性または半剛性のプラスチックシールドと交換される。
【0112】
図12Cは、適応型スリーブの側面の線画図であり、紐リターンガイド1212の一部および紐ケーブル1206のリターン経路をよりよく示している。側面図はまた、紐リターンガイド1212が長手方向補強材1216の側縁に隣接してどのように配置されるかを示している。この実施例では、長手方向補強材2016は、プラスチックでコーティングされた布材料であり、他の実施例では、長手方向補強材2016は、布地の層の間に埋め込まれた剛性または半剛性構造である(以下で説明する図12E参照)。
【0113】
図12Dは、適応型サポートスリーブ1200Bに統合された例示的な適応型エンジン1230の態様を示している。これらの実施例では、適応型エンジン1230は、ハウジング1232、紐スプールリッド1234、リッドラッチ1235、リッドヒンジ1236、およびリッド紐ガイド1238等のコンポーネントを含む。上記のように、適応型エンジン1230は、図9A図9Eを参照して上で論じた適応型エンジンに類似しており、以下は、この例示的な適応型圧縮スリーブのために行われたいくつかの適応について論じている。
【0114】
ハウジング1232は、上で論じたような適応型エンジンを保持するように設計されている。ハウジング1232は、ハウジング1232の左右いずれかにリッドヒンジ1236を受け入れるための凹部(または切り欠き)を含む。紐スプールリッド1234はまた、ハウジング1232の相補的特徴と係合するリッドラッチ1235も含む。この実施例では、リッドラッチ1235は、ハウジング1232の垂直壁の凹部にスナップする斜めの突起を含む。紐スプールリッド1234は、紐ケーブルを適応型エンジン1230内の紐スプールに案内して、紐ケーブル(例えば、紐ケーブル1205および紐ケーブル1206)の有効長の自動変更を可能にする。紐スプールリッド1234はまた、紐スプールと係合する位置に紐ケーブルを案内する紐ガイド1238を各側縁に含む。
【0115】
図12Eは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型圧縮スリーブの断面図を示す線画図である。この実施例では、適応型スリーブ1200Bは、エアバッグ1208、紐ガイドオーバーレイ1215、長手方向補強材1216、剛性または半剛性バトン1217、メッシュサイドパネル1220、適応型エンジン1230、ノッチ1232、および圧力センサ1240を含む。長手方向補強材1216の断面は、適応型スリーブ1200Bの層の間に挟まれた剛性または半剛性バトン1217を含む、例示的な長手方向補強材1216を示している。いくつかの実施例では、バトン1217は、長手方向補強材1216に形成されるポケットを介して交換可能であり得る。
【0116】
断面図はまた、エアバッグ1208の例示的な断面形状を示しており、この実施例では、適応型エンジン1230を収容するためのノッチ1232を含む。ノッチ1232は、適応型エンジン1230の領域にてのみ発生し得る。エアバッグ1208はまた、エアバッグ1208内の空気圧に関する情報を提供する圧力センサ1240も含み、これは、適応型スリーブ1200Bによって印加される圧縮を決定するために使用することができる。
【0117】
図12Fは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型スリーブ1200Bの後面図を示す線画図である。この実施例では、適応型スリーブ1200Bは、適応型スリーブの長さにわたって延在する長手方向ジッパーであるジッパー1224を含む。ジッパー1224は、ジッパープル1222を含み、メッシュサイドパネル1220を前半1220Aと後半1220Bとに分割する。適応型スリーブ1200Bはまた、着用者の足首等の受容された解剖学的構造に適合するフレア遠位端部1226も含む。
【0118】
図12Gは、いくつかの例示的な実施形態による、複数の適応型圧縮スリーブおよび履物アセンブリを含む脚全体回復システム1250の線画図である。この実施例では、回復システム1250は、上肢適応型圧縮スリーブ1252、下肢適応型圧縮スリーブ1254、および適応型履物アセンブリ1256を含む。システムは、スマートウォッチ30またはスマートフォン35等のコンピューティングデバイス上で動作するアプリケーションを介して制御される。
【0119】
この実施例では、適応型圧縮スリーブおよび履物アセンブリは、運動アクティビティ後の回復を容易にするために様々なレベルの圧縮を提供するように構成される。システム1250内の各適応型デバイスの圧縮および解放は、事前にプログラムされたシーケンスおよび/またはユーザ定義のルーチンを備えたアプリケーションを介して制御することができる。例えば、システム1250は、履物アセンブリ1256に圧縮するように指示することができ、続いて、調整可能な秒数後に、下肢適応型圧縮スリーブ1254が続き、次に、上肢適応型圧縮スリーブ1252が続く。このシーケンスは、所望の回復統制を達成するために、必要に応じて、逆転、繰り返し、および/または再構成することができる。
【0120】
上記のように、回復システム1250内の各適応型圧縮デバイスを制御する適応型エンジンは、無線通信を介してコントローラと通信することができる。コントローラ(例えば、これらの実施例ではスマートウォッチ30またはスマートフォン35)は、所定のプロトコルまたはユーザが生成したシーケンスに対応するように、圧縮および解放のシーケンスを制御することができる。
【0121】
図13Aは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型圧縮衣服を動作するための技術を示すフローチャートである。この実施例では、技術1300は、1305にて制御回路の起動、1320にてシーケンス選択の受信、1325にてコマンドの送信、および1330にて適応型エンジンの動作等の動作を含むことができる。任意に、技術1300は、1310にて圧縮シーケンスオプションの表示および1315にて圧縮シーケンスの修正等の動作も含むことができる。更に、技術1300では、適応型エンジンの動作に、任意に、1332にて紐締めシステムの係合および1334にて紐スプールの操作を含むことができる。
【0122】
この実施例では、技術1300は、制御回路50等の制御回路の起動を伴う1305にて開始する。制御回路は、ウェアラブルコンピューティングデバイス等のコンピューティングデバイス上で動作する専用の回路集合体またはアプリケーションである。制御回路は、上記の適応型圧縮スリーブ1200B等の適応型圧縮衣服を動作する。1310にて、技術1300は、任意に、制御回路により、ユーザが選択するために利用可能な圧縮シーケンスの表示の生成に続く。技術1300はまた、任意に、1315にて圧縮シーケンスを修正する動作も含む。制御回路はまた、ユーザが圧縮シーケンスを修正または作成することを可能にするユーザインタフェースの生成も可能である。圧縮シーケンスには通常、関連する遅延を伴う一連の圧縮および解放コマンドが含まれる。
【0123】
1320にて、技術1300は、制御回路による圧縮シーケンスの選択の受信に続く。選択した圧縮シーケンスは、適応型圧縮衣服で実行される。1325にて、技術1300は、制御回路により、選択された圧縮シーケンスを実行するためのコマンドを適応型エンジンに送信することに続く。技術1300は、1330にて、適応型エンジンにより、選択された圧縮シーケンスを実行するために受信されたコマンドを実行するよう動作することに続く。適応型エンジンの動作には、1332にて適応型圧縮衣服に紐締めシステムを係合し、適応型エンジン内の紐スプールを操作して、紐締めシステム内の紐ケーブルの有効長を変更することが含まれる。1つ以上の紐締めケーブルの有効長を変更することにより、圧縮を有効または解除する。
【0124】
図13Bは、いくつかの例示的な実施形態による、適応型圧縮回復システムを使用する回復技術を示すフローチャートである。技術1350は、図12Gを参照して上で論じたような、複数の適応型圧縮衣服を含む回復システムを動作する例を詳述している。この実施例では、技術1300Bは、1355にて制御回路の起動、1370にて回復シーケンス選択の受信および/または処理、1375にて調整されたコマンドの送信、1380にて第1の適応型衣服の動作、1385にて第2の適応型衣服の動作、および、任意に、1390にて適応型履物アセンブリの動作等の動作を含むことができる。任意に、技術1350は、1360にて回復シーケンスオプションの表示、および1365にて回復シーケンスの修正または作成等の動作も含むことができる。
【0125】
技術1350は、システム内の適応型圧縮衣服を制御するスマートウォッチ30またはスマートフォン35におけるアプリケーション動作の起動のような、制御回路の起動を伴う1355から開始する。1360にて、技術1350は、任意に、制御回路により、ユーザが選択するための回復シーケンスオプションの表示に続く。技術1350は、任意に、1365にて、制御回路により、ユーザが回復シーケンスを修正または作成することを可能にするインタフェースの生成に続く。1370にて、技術1350は、制御回路(例えば、スマートウォッチ30またはスマートフォン35上で動作するアプリケーション)により、選択された回復シーケンスの受信および/または処理に続く。選択された回復シーケンスの処理には、一連の調整されたコマンドを生成して、適応型回復システムにおける適応型圧縮衣服に対して調整された圧縮および解放動作を実行することが含まれる。適応型圧縮衣服間の調整には、とりわけ動作のタイミングが含まれる。
【0126】
1375にて、技術1350は、制御回路により、適応型回復システム内の適応型圧縮衣服のそれぞれに調整されたコマンドを送信することに続く。技術1350は、1380にて第1の適応型衣服、1385にて第2の適応型衣服、および任意に1390にて適応型履物の調整動作に続く。一例では、適応型圧縮衣服の調整動作には、適応型履物アセンブリ1256の圧縮、続いてX秒後に適応型圧縮スリーブ1254の圧縮、続いてX秒後に適応型圧縮スリーブ1252の圧縮のようなシーケンスを含むことができる。例示的なシーケンスは、適応型圧縮スリーブ1252の解放、続いて適応型圧縮スリーブ1254の解放、続いて適応型履物アセンブリ1256の解放に続くことができる。圧縮の解放には、圧縮間の遅延と同様に、各解放の間に短い遅延を含めることができる。シーケンスには、パルス圧縮や他のより複雑な相互作用を含めることができる。
【0127】
図14は、いくつかの例示的な実施形態による、機械可読媒体(例えば、機械可読記憶媒体)から命令を読み取り、本明細書で議論される任意の1つ以上の方法論(技術)を実行することができる、機械1300(例えば、コンピューティングデバイス)のコンポーネントを示すブロック図である。具体的には、図14は、コンピュータシステムの例示的な形式にて機械1400の概略図を示しており、その中で、機械1400に、本明細書で議論される任意の1つ以上の方法論を実行させるための命令1416(例えば、ソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、アプリ、または他の実行可能コード)を実行することができる。例えば、命令は、機械に、図1D図12G、および図13のフローチャートを実行させることができる。付加的または代替的に、命令は、制御回路50を含むシステム1の態様、並びに適応型エンジン15の態様を実施する。命令はまた、スマートウォッチ30またはスマートフォン35に起因する、またはそこで動作するものとして説明される機能も実施する。命令は、一般的な、プログラムされていない機械を、説明され、図示された機能を説明された方法で実行するようにプログラムされた特定の機械に変換する。代替的な実施形態では、機械1400は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、または他の機械に結合(例えば、ネットワーク化)され得る。ネットワーク展開では、機械1400は、サーバクライアントネットワーク環境におけるサーバ機械またはクライアント機械のキャパシティで動作するか、またはピア・ツー・ピア(または分散)ネットワーク環境ではピアマシンとして動作することができる。機械1400は、これらに限定されないが、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、エンターテインメントメディアシステム、携帯電話、スマートフォン、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、スマートホームデバイス(例えば、スマートアプライアンス)、その他のスマートデバイス、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、ネットワークスイッチ、ネットワークブリッジ、または命令1416を順次または他の方法で実行することができ、機械1400によって実行されるアクションを指定する任意の機械を含むことができる。更に、単一の機械1400のみが図示されているが、「機械」という用語はまた、本明細書で論じられる方法論の任意の1つ以上を実行するために命令1416を個別にまたは共同で実行する機械1400の集合を含むと解釈されるべきである。
【0128】
機械1400は、プロセッサ1410、メモリ1430、およびI/Oコンポーネント1450を含むことができ、これらは、バス1402を介する等して互いに通信するように構成することができる。例示的な実施形態では、プロセッサ1410(例えば、中央処理ユニット(CPU)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、複合命令セットコンピューティング(CISC)プロセッサ、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、別のプロセッサ、またはそれらの任意の適切な組み合わせ)は、例えば、命令1416を実行することができるプロセッサ1412およびプロセッサ1414を含み得る。「プロセッサ」という用語は、命令を同時に実行することができる2つ以上の独立したプロセッサ(「コア」と呼ばれる場合もある)を含むことができるマルチコアプロセッサを含むことを意図する。図14には、複数のプロセッサを示したが、機械1400は、単一のコアを備えた単一のプロセッサ、複数のコアを備えた単一のプロセッサ(例えば、マルチコアプロセッサ)、単一のコアを備えた複数のプロセッサ、複数のコアを備えた複数のプロセッサ、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0129】
メモリ/ストレージ1430は、メインメモリ等のメモリ1432、または他のメモリストレージ、およびストレージユニット1436を含むことができ、両方とも、バス1402等を介して、プロセッサ1410にアクセス可能である。ストレージユニット1436およびメモリ1432は、本明細書で説明される方法論または機能のうちのいずれか1つ以上を具体化する命令1416を格納する。命令1416はまた、機械1400による実行中に、メモリ1432内、ストレージユニット1436内、プロセッサ1410のうちの少なくとも1つ内(例えば、プロセッサのキャッシュメモリ内)、またはそれらの任意の適切な組み合わせ内に、完全にまたは部分的に存在し得る。従って、メモリ1432、ストレージユニット1436、およびプロセッサ1410のメモリは、機械可読媒体の実施例である。
【0130】
本明細書で使用される場合、「機械可読媒体」は、命令およびデータを一時的に、または永久に記憶することができるデバイスを意味し、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、バッファメモリ、フラッシュメモリ、光メディア、磁気メディア、キャッシュメモリ、他のタイプのストレージ(例えば、消去可能なプログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM))および/またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これに限定されない。「機械可読媒体」という用語は、命令1416を記憶できる単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中あるいは分散データベース、または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。「機械可読媒体」という用語は、機械(例えば、機械1400)が実行する命令(例えば、命令1416)を記憶することができる、あらゆる媒体または複数の媒体の組み合わせも含むと解釈され、機械1400の1つ以上のプロセッサ(例えば、プロセッサ1410)によって命令が実行されるとき、機械1400に、本明細書で説明される方法論のいずれか1つ以上を実行させる。従って、「機械可読媒体」は、単一の記憶装置またはデバイス、並びに複数の記憶装置またはデバイスを含む「クラウドベース」ストレージシステムまたはストレージネットワークを指す。「機械可読媒体」という用語は、本質的に信号を除外する。
【0131】
I/Oコンポーネント1450は、入力を受信し、出力を提供し、出力を生成し、情報を送信し、情報を交換し、測定値を取得する等の多種多様なコンポーネントを含み得る。特定の機械に含まれる特定のI/Oコンポーネント1450は、機械のタイプによる。例えば、携帯電話等のポータブル機械には、タッチ入力デバイスまたは他のそのような入力メカニズムが含まれる可能性がある一方、ヘッドレスサーバマシンには、そのようなタッチ入力デバイスは含まれない可能性がある。I/Oコンポーネント1450は、図14に示されていない他の多くのコンポーネントを含み得ることが理解されよう。I/Oコンポーネント1450は、単に以下の議論を単純化するために機能に従ってグループ化されており、グループ化は決して限定するためのものではない。様々な例示的な実施形態では、I/Oコンポーネント1450は、出力コンポーネント1452および入力コンポーネント1454を含み得る。出力コンポーネント1452は、視覚コンポーネント(例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プロジェクタ、またはブラウン管(CRT))、聴覚コンポーネント(例えば、スピーカ)、触覚コンポーネント(例えば、振動モータ、抵抗機構等)、他の信号発生器等を含むことができる。入力コンポーネント1454は、英数字入力コンポーネント(例えば、キーボード、英数字入力を受信するように構成されたタッチスクリーン、光学キーボード、または他の英数字入力コンポーネント)、ポイントベースの入力コンポーネント(例えば、マウス、タッチパッド、トラックボール、ジョイスティック、モーションセンサ、または他のポインティング機器)、触覚入力コンポーネント(例えば、物理ボタン、タッチまたはタッチジェスチャの位置および/または力を提供するタッチスクリーン、または他の触覚入力コンポーネント)、オーディオ入力コンポーネント(例えば、マイクロフォン)等を含むことができる。
【0132】
更なる例示的な実施形態では、I/Oコンポーネント1450は、他の広範囲のコンポーネントの中でも、生体認証コンポーネント1456、運動コンポーネント1458、環境コンポーネント1460、または位置コンポーネント1462を含み得る。特定の実施例では、I/Oコンポーネントは、上記のセンサ25を含む。一例では、生体認証コンポーネント1456は、表情(例えば、手の表情、顔の表情、声の表情、ボディジェスチャー、または眼球追跡)を検出し、生体信号(例えば、血圧、心拍数、体温、発汗、または脳波)を測定し、人を識別する(例えば、音声識別、網膜識別、顔識別、指紋識別、または脳波図ベースの識別)ため等のコンポーネントを含み得る。運動コンポーネント1458は、加速度センサコンポーネント(例えば、加速度計)、重力センサコンポーネント、回転センサコンポーネント(例えば、ジャイロスコープ)等を含み得る。環境コンポーネント1460は、例えば、照明センサコンポーネント(例えば、光度計)、温度センサコンポーネント(例えば、周囲温度を検出する1つ以上の温度計)、湿度センサコンポーネント、圧力センサコンポーネント(例えば、気圧計)、音響センサコンポーネント(例えば、バックグラウンドノイズを検出する1つ以上のマイクロフォン)、近接センサコンポーネント(例えば、近くの物体を検出する赤外線センサ)、ガスセンサ(例えば、安全のために危険ガスの濃度を検出する、または大気中の汚染物質を測定するガス検出センサ)、または周囲の物理的環境に対応する表示、測定値、または信号を提供することができるその他のコンポーネントを含むことができる。位置コンポーネント1462は、配置センサコンポーネント(例えば、グローバル位置システム(GPS)受信コンポーネント)、高度センサコンポーネント(例えば、高度を導き出すことができる空気圧を検出する高度計または気圧計)、方向センサコンポーネント(例えば、磁気計)等を含むことができる。本明細書で論じられる異なるI/Oコンポーネント1450は全て、上で論じられるシステム1に統合することができ、これらの様々なI/Oコンポーネントからのデータ出力は、図1D図12G、および図13で論じられる適応型サポートシステム技術内で使用することができる。
【0133】
通信は、多種多様な技術を使用して実施することができる。I/Oコンポーネント1450は、それぞれカップリング1482およびカップリング1472を介して、機械1400をネットワーク1480またはデバイス1470に結合するように動作可能な通信コンポーネント1464を含み得る。例えば、通信コンポーネント1464は、ネットワークインタフェースコンポーネントまたはネットワーク1480とインタフェースするための他の適切なデバイスを含み得る。更なる例において、通信コンポーネント1464は、有線通信コンポーネント、無線通信コンポーネント、セルラー通信コンポーネント、近距離通信(NFC)コンポーネント、Bluetooth(登録商標)コンポーネント(例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)コンポーネント、および他のモダリティを介した通信を提供する他の通信コンポーネントを含むことができる。デバイス1470は、別の機械または任意の多種多様な周辺機器(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)を介して結合された周辺機器)であり得る。
【0134】
更に、通信コンポーネント1464は、識別子を検出するか、または識別子を検出するように動作可能なコンポーネントを含み得る。例えば、通信コンポーネント1464は、無線周波数識別(RFID)タグリーダーコンポーネント、NFCスマートタグ検出コンポーネント、光学リーダーコンポーネント(例えば、ユニバーサルプロダクトコード(UPC)バーコード等の一次元バーコードを検出するための光学センサ、クイックレスポンス(QR)コード、アズテックコード、データマトリックス、データグリフ、マキシコード、PDF417、ウルトラコード、UCC RSS-2Dバーコード、その他の光学コード等の多次元バーコード)、または音響検出コンポーネント(例えば、タグ付きオーディオ信号を識別するためのマイクロフォン)を含むことができる。更に、特定の位置を示すことができる、インターネットプロトコル(IP)ジオロケーションを介した位置、Wi-Fi(登録商標)信号三角測量を介した位置、NFCビーコン信号の検出を介した位置等、通信コンポーネント1464を介して様々な情報を導き出すことができる。
【0135】
伝送媒体
様々な例示的な実施形態では、ネットワーク1480の1つ以上の部分は、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスLAN(WLAN)、広域ネットワーク(WAN)、ワイヤレスWAN(WWAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、インターネット、インターネットの一部、公衆交換電話網(PSTN)の一部、昔ながらの電話サービス(POTS)ネットワーク、携帯電話ネットワーク、ワイヤレスネットワーク、Wi-Fi(登録商標)ネットワーク、別の種類のネットワーク、または2つ以上のそのようなネットワークの組み合わせを含むことができる。例えば、ネットワーク1480またはネットワーク1480の一部は、無線またはセルラーネットワークを含み得、カップリング1482は、符号分割多元接続(CDMA)、移動体通信用グローバルシステム(GSM)接続、または他のタイプのセルラーまたはワイヤレスカップリングであり得る。この実施例では、カップリング1482は、シングルキャリア無線伝送技術(1xRTT)、進化データ最適化(EVDO)技術、汎用パケット無線サービス(GPRS)技術、GSM進化型高速データレート(EDGE)技術、3Gを含む第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、第4世代ワイヤレス(4G)ネットワーク、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(WiMAX)、ロングタームエボリューション(LTE)標準、様々な標準化団体によって定義されたその他の標準、その他の長距離プロトコル、またはその他のデータ転送技術等、様々なタイプのデータ転送技術のいずれかを実装することができる。
【0136】
命令1416は、ネットワークインタフェースデバイス(例えば、通信コンポーネント1464に含まれるネットワークインタフェースコンポーネント)を介した伝送媒体を使用し、かつ多数の周知の転送プロトコル(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP))のいずれか1つを利用して、ネットワーク1480を介して送信または受信され得る。同様に、命令1416は、カップリング1472(例えば、ピア・ツー・ピアカップリング)を介して、伝送媒体を使用して、デバイス1470に送信または受信され得る。「伝送媒体」という用語は、機械1400によって実行するための命令1416を記憶、符号化、または伝達可能な任意の無形媒体を含むと解釈されるべきであり、そのようなソフトウェアの通信を容易にするためのデジタルまたはアナログ通信信号または他の無形媒体を含む。
【0137】
追記事項
本明細書を通して、複数の事例は、単一の事例として記述される構成要素、動作、または構造を実装することができる。1つ以上の方法の個々の動作が別々の動作として図示され説明されているが、1つ以上の個々の動作が同時に実行されてもよく、動作が図示の順序で実行される必要はない。例示的な構成において別々の構成要素として提示される構造および機能は、結合された構造または構成要素として実装されてもよい。同様に、単一の構成要素として提示される構造および機能は、別個の構成要素として実装されてもよい。これらおよび他の変形、修正、追加および改良は、本明細書の主題の範囲内に入る。
【0138】
本発明の主題の概要は、特定の例示的な実施形態を参照して記載されているが、本開示のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができる。本発明の主題のそのような実施形態は、個別にまたは集合的に、便宜上のためだけに本明細書にて「発明」という用語で呼ばれているが、実際に2つ以上開示されている場合、本出願の範囲を任意の単一の開示または発明の概念に自発的に限定しようとするものではない。
【0139】
本明細書に示す実施形態は、当業者が開示された教示を実施することを可能にするために十分詳細に記載されている。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を使用し、またそこから導き出すことができる。従って、開示は限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、開示される主題が権利を与えられる均等物の全範囲を含む。
【0140】
本明細書中で使用される場合、「または」という用語は、包括的または排他的な意味で解釈され得る。更に、複数の例が、本明細書で単一の例として説明されるリソース、動作、または構造に対して提供されてもよい。更に、様々なリソース、動作、モジュール、エンジン、およびデータストア間の境界は、いくぶん恣意的であり、特定の動作は、特定の例示的な構成の文脈で示されている。機能の他の割り当てが想定されており、本開示の様々な実施形態の範囲内に入り得る。一般に、構成例において別個のリソースとして提示される構造および機能は、結合された構造またはリソースとして実装されてもよい。同様に、単一のリソースとして提示される構造および機能は、別個のリソースとして実装されてもよい。これらおよび他の変形、修正、追加および改良は、添付の特許請求の範囲によって表される本開示の実施形態の範囲内に含まれる。従って、明細書および図面は、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきである。
【0141】
これらの非限定的な例の各々は、それ自体でも有効であるし、1つ以上の他の例との様々な順列または組み合わせで組み合わせることもできる。
【0142】
実施例1は、解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服であり、適応型サポート衣服は、適応型サポート衣服に統合され、適応型サポート衣服の一部を調整するように構成された適応型サポート構造と、適応型サポート衣服の部分の調整を起動するために適応型サポート構造に結合された適応型エンジンと、を含む。
【0143】
実施例2において、実施例1の主題は、適応型サポート構造が紐締めシステムを含むことを含む。
【0144】
実施例3において、実施例1および2の主題は、紐締めシステムが、適応型サポート衣服の部分を調整するために複数の紐ガイドを通って経路付けされる紐ケーブルを含むことを含む。
【0145】
実施例4において、実施例1~3の主題は、適応型エンジンが紐ケーブルの有効長を調整するように動作することを含む。
【0146】
実施例5において、実施例1~4の主題は、適応型エンジンが適応型サポート構造を自動的または半自動的に調整するためのモータおよび制御システムを含むことを含む。
【0147】
実施例6において、実施例1~5の主題は、解剖学的構造の部分のパラメータを監視するために、解剖学的構造の部分に対して配置されたセンサを含む。
【0148】
実施例7において、実施例6の主題は、センサが解剖学的構造の部分の以下のパラメータ、即ち、加速度、速度、および運動のうちの少なくとも1つを示すパラメータを監視することを含む。
【0149】
実施例8において、実施例1~7の主題は、適応型エンジンがモータおよび制御システムを含み、制御システムがセンサから受信した情報に応答してモータを制御するように構成されていることを含む。
【0150】
実施例9において、実施例1~8の主題は、適応型サポート衣服がショルダーストラップ、乳房接触面、およびアンダーバンドを含むブラであることを含む。
【0151】
実施例10において、実施例1~9の主題は、適応型サポート構造が、ショルダーストラップ、乳房接触面、およびアンダーバンドのうちの少なくとも1つに結合された締め紐を含むことを含む。
【0152】
実施例11において、実施例1~10の主題は、適応型サポート構造がゴア圧縮を提供するために右ウィング部分および左ウィング部分に結合された後部紐締めシステムを含むことを含む。
【0153】
実施例12において、実施例1~11の主題は、後部紐締めシステムがブラの右ウィング部分と左ウィング部分との間に延在する十字形紐締めパターンを含むことを含む。
【0154】
実施例13において、実施例1~12の主題は、後部紐締めシステムがショルダーストラップの後方基部に結合された締め紐を含むことを含む。
【0155】
実施例14において、実施例1~13の主題は、後部紐締めシステムがショルダーストラップ上に延在し、乳房接触面の上方部分に結合された締め紐を含むことを含む。
【0156】
実施例15において、実施例1~14の主題は、適応型サポート構造がアンダーバンドに結合された締め紐を含むことを含む。
【0157】
実施例16において、実施例1~15の主題は、適応型サポート構造が乳房接触面の間に延在する前部紐締めシステムを含むことを含む。
【0158】
実施例17において、実施例1~16の主題は、前部紐締めシステムが乳房接触面の各乳房接触面の中央縁に沿って、複数の紐ガイド間に十字形紐締めパターンを形成する締め紐を含むことを含む。
【0159】
実施例18において、実施例1~17の主題は、前部紐締めシステムがショルダーストラップの各ショルダーストラップの一部に配置された紐ガイドを通って延在する締め紐を含むことを含む。
【0160】
実施例19において、実施例1~18の主題は、適応型サポート構造が適応型サポート衣服の部分に隣接して配置された複数の紐ガイドを通って経路付けされた紐締めシステムを含むことを含む。
【0161】
実施例20において、実施例1~19の主題は、複数の紐ガイドの少なくとも一部が紐締めシステムの一部を経路付けるための滑車を含むことを含む。
【0162】
実施例21は、解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服であり、適応型サポート衣服は、適応型サポート衣服に統合され、適応型サポート衣服の一部を調整するように構成された適応型サポート構造と、モータおよび制御システムを含む適応型エンジンであって、適応型サポート衣服の部分を自動的に調整するように適応型サポート構造に結合された適応型エンジンと、を含む。
【0163】
実施例22は、解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服と、適応型サポート衣服に統合された適応型サポート構造であって、適応型サポート衣服の第2の部分に対して適応型サポート衣服の第1の部分を調整するように構成された適応型サポート構造と、解剖学的構造の部分に関連するパラメータを監視するために、解剖学的構造の部分に対して配置されたセンサと、センサから受信したデータに少なくとも部分的に基づいて、適応型サポート衣服の第1の部分を調整するように適応型サポート構造に結合された適応型エンジンと、含む適応型サポートシステムである。
【0164】
実施例23は、ユーザのアクティビティを監視するアクティビティセンサと、適応型サポート衣服に統合された適応型サポートシステムと適応型サポートシステムの操作を通じて適応型サポート衣服の一部を自動的に調整するように適応型サポートシステムに結合された適応型エンジンとを含む適応型サポート衣服と、アクティビティセンサから受信した入力に応答して、適応型エンジンに命令を送信するように構成された制御回路と、を含む適応型サポートアパレルシステムである。
【0165】
実施例24において、実施例23の主題は、制御回路がアクティビティセンサから受信したデータに基づいて、所定のアクティビティ分類を選択するように構成されることを含む。
【0166】
実施例25において、実施例23および24の主題は、所定のアクティビティ分類が高衝撃および快適性を含むことを含む。
【0167】
実施例26において、実施例23~25の主題は、制御回路が選択された所定のアクティビティ分類に基づいて、サポートレベルを決定するように更に構成されることを含む。
【0168】
実施例27において、実施例23~26の主題は、適応型エンジンが決定されたサポートレベルに対応する制御回路から受信した制御コマンドに基づいて、適応型サポートシステムを調整することを含む。
【0169】
実施例28において、実施例23~27の主題は、アクティビティセンサが履物アセンブリ内に埋め込まれていることを含む。
【0170】
実施例29において、実施例23~28の主題は、アクティビティセンサがフットストライクアクティビティを検出するように構成されることを含む。
【0171】
実施例30において、実施例23~29の主題は、制御回路が、アクティビティセンサからフットストライクアクティビティデータを受信し、フットストライクアクティビティデータに基づいて所定のアクティビティ分類を計算するように構成されることを含む。
【0172】
実施例31において、実施例23~30の主題は、アクティビティセンサが慣性測定ユニット(IMU)であることを含む。
【0173】
実施例32において、実施例23~31の主題は、アクティビティセンサが適応型サポート衣服内に埋め込まれていることを含む。
【0174】
実施例33において、実施例23~32の主題は、アクティビティセンサが軟組織の動きを検出するように構成されることを含む。
【0175】
実施例34において、実施例23~33の主題は、適応型サポート衣服がブラであり、アクティビティセンサが乳房接触面の一部内に配置されることを含む。
【0176】
実施例35において、実施例23~34の主題は、適応型サポート衣服がブラであり、アクティビティセンサがショルダーストラップ内に配置されることを含む。
【0177】
実施例36において、実施例23~35の主題は、アクティビティセンサが、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、全地球測位センサ(GPS)、心拍数モニタ、温度センサ、および歪みゲージのうちの少なくとも1つを含むことを含む。
【0178】
実施例37において、実施例23~36の主題は、制御回路がディスプレイおよび通信回路を含むコンピューティングデバイス内に配置されることを含む。
【0179】
実施例38において、実施例23~37の主題は、通信回路が適応型エンジンに無線でコマンドを送信するように構成されることを含む。
【0180】
実施例39において、実施例23~38の主題は、コンピューティングデバイスがスマートウォッチ、スマートフォン、または心拍数モニタのうちの1つであることを含む。
【0181】
実施例40において、実施例23~39の主題は、適応サポートシステムが適応型サポート衣服の別個の部分を接続する締め紐を含み、締め紐が異なるサポート特性を生成するように、適応サポート衣服の別個の部分の相対位置を変更するように調整可能であることを含む。
【0182】
実施例41において、実施例23~40の主題は、適応サポートシステムが適応型サポート衣服の別個の部分を通して締め紐を経路付けるための複数の紐ガイドを含むことを含む。
【0183】
実施例42において、実施例23~41の主題は、適応型エンジンにより締め紐の有効長を変更することを可能にするために、締め紐の少なくとも1つのセグメントが適応型エンジンの紐スプールコンポーネントに結合されることを含む。
【0184】
実施例43において、実施例23~42の主題は、制御回路がアクティビティセンサから受信したデータを分析して、適応型サポート衣服に統合された適応サポートシステムを調整するか否かを決定するように構成されることを含む。
【0185】
実施例44において、実施例23~43の主題は、適応サポートシステムへの調整が必要であることが決定されると、調整を実行するために適応型エンジンに調整コマンドを送信することを含む。
【0186】
実施例45は、ユーザのアクティビティレベルを示すパラメータを監視するアクティビティセンサと、適応型サポート衣服に統合された適応型サポートシステムと適応型サポートシステムの操作を通じて適応型サポート衣服の第2の部分に対して適応型サポート衣服の第1の部分を調整するために適応型サポートシステムに結合された適応型エンジンとを含む適応型サポート衣服と、アクティビティセンサから受信した入力に応答して適応型エンジンにコマンドを送信するように構成された制御回路と、を含む適応型サポートアパレルシステムである。
【0187】
実施例46は、適応型サポート衣服に統合された適応型サポートシステムと適応型サポートシステムの操作を通じて適応型サポート衣服の第2の部分に対して適応型サポート衣服の第1の部分を調整するために適応型サポートシステムに結合された適応型エンジンとを含む適応型サポート衣服と、ユーザのアクティビティレベルを示す受信した入力に応答して適応型エンジンを制御するように構成された制御回路と、を含む適応型サポートアパレルシステムである。
【0188】
実施例47において、実施例46の主題は、ユーザのアクティビティレベルを示す入力を受け入れるように構成されたユーザインタフェースを含むウェアラブルコンピューティングデバイスを含み、制御回路がウェアラブルコンピューティングデバイスからアクティビティレベルを受信するように構成される。
【0189】
実施例48において、実施例46~47の主題は、ユーザのアクティビティを監視するアクティビティセンサを含み、制御回路がアクティビティセンサから受信した入力を処理して適応型エンジンを制御するように構成される。
【0190】
実施例49において、実施例46~48の主題は、制御回路がアクティビティセンサから受信した入力に基づいて、所定のサポートレベルコマンドを適応型エンジンに送信することを含む。
【0191】
実施例50において、実施例46~49の主題は、アクティビティセンサから受信したアクティビティレベルデータに基づいて、所定のアクティビティ分類を選択することを含む。
【0192】
実施例51において、実施例46~50の主題は、所定のアクティビティ分類が、低い身体運動、中程度の身体運動、上昇する身体運動、および高い身体運動を含むアクティビティレベルのグループから選択されることを含む。
【0193】
実施例52において、実施例46~51の主題は、選択された所定のアクティビティ分類に基づいてサポートレベルを決定することを含む。
【0194】
実施例53において、実施例46~52の主題は、適応型サポート衣服の部分の調整が、決定されたサポートレベルに対応する制御回路から受信した制御コマンドに基づくことを含む。
【0195】
実施例54において、実施例46~53の主題は、アクティビティレベルデータが、アクティビティセンサを収容する履物アセンブリとの無線通信リンクを介して制御回路によって受信されることを含む。
【0196】
実施例55において、実施例46~54の主題は、アクティビティセンサからのアクティビティレベルデータから、フットストライクアクティビティを抽出することを含む。
【0197】
実施例56において、実施例46~55の主題は、アクティビティレベルデータから抽出されたフットストライクアクティビティに基づいて、所定のアクティビティ分類を計算することを含む。
【0198】
実施例57において、実施例46~56の主題は、加速度データ、角速度データ、および方向データのうちの少なくとも1つを含むアクティビティセンサからのアクティビティレベルデータに基づいて、アクティビティレベルを計算することを含む。
【0199】
実施例58において、実施例46~57の主題は、計算されたアクティビティレベルに基づいて、所定のアクティビティ分類を選択することを含む。
【0200】
実施例59において、実施例46~57の主題は、適応型サポート衣服の部分の自動調整が、計算されたアクティビティレベルに少なくとも部分的に基づくことを含む。
【0201】
実施例60において、実施例46~59の主題は、アクティビティレベルデータが、アクティビティセンサを含む適応型サポート衣服との通信リンクを介して制御回路によって受信されることを含む。
【0202】
実施例61において、実施例46~60の主題は、アクティビティレベルデータの受信が、適応型サポート衣服に埋め込まれたアクティビティセンサから軟組織運動データを受信することを含むことを含む。
【0203】
実施例62において、実施例46~61の主題は、アクティビティレベルデータが心拍数モニタとの通信リンクを介して制御回路によって受信されること、およびアクティビティレベルデータの受信が心拍数データの受信を含むことを含む。
【0204】
実施例63において、実施例46~62の主題は、アクティビティレベルデータが全地球測位センサ(GPS)との通信リンクを介して制御回路によって受信されること、およびアクティビティレベルデータの受信が位置データ、速度データ、および加速度データのうちの少なくとも1つを受信することを含むことを含む。
【0205】
実施例64において、実施例46~63の主題は、適応型サポート衣服の部分の自動調整が適応型サポート衣服の別個の部分を接続する紐締めシステムを操作することを含み、紐締めシステムが異なるサポート特性を生成するために、適応型サポート衣服の別個の部分の相対位置を変化させるように調整可能であることを含む。
【0206】
実施例65において、実施例46~64の主題は、紐締めシステムの操作が、紐締めシステムの少なくとも一部の有効長を変更するように適応型エンジンを動作することを含む。
【0207】
実施例66において、実施例46~65の主題は、有効長を変更するように適応型エンジンを動作することが、紐締めシステムの部分に結合された紐スプールを回転させることを含むことを含む。
【0208】
実施例67は、適応型サポート衣服を含むサポートアパレルシステムおよび制御回路を動的に適応させる方法であり、この方法は、制御回路にて、アクティビティレベルインジケータを受信することと、適応型サポート衣服に統合された適応型エンジンに制御コマンドを送信することと、自動的に、制御コマンドに応答して、適応型サポート衣服内の適応型サポート構造を操作する適応型エンジンに基づいて、適応型サポート衣服の一部を調整することと、を含む。
【0209】
実施例68において、実施例67の主題は、アクティビティセンサを用いてユーザのアクティビティレベルを監視することを含み、アクティビティレベルインジケータの受信が、アクティビティセンサによって生成されたアクティビティレベルデータを受信することを含むことを含む。
【0210】
実施例69において、実施例67~68の主題は、アクティビティレベルインジケータの受信が、制御回路からサポートレベル選択を受信することを含むことを含む。
【0211】
実施例70において、実施例67~69の主題は、サポートレベル選択が、着用者からの入力を受け取るように適合されたユーザインタフェースから制御回路によって受け取られた入力から取得されることを含む。
【0212】
実施例71において、実施例67~70の主題は、アクティビティレベルインジケータの受信が、履物アセンブリ内に配置されたアクティビティセンサからアクティビティデータを受信することと、制御回路上で、アクティビティレベルインジケータを決定するためにアクティビティデータを処理することと、を含む。
【0213】
実施例72において、実施例67~71の主題は、アクティビティセンサからのアクティビティレベルデータから、1つ以上のステップメトリックを抽出することを含む。
【0214】
実施例73において、実施例67~72の主題は、アクティビティレベルデータから抽出された1つ以上のステップメトリックに基づいて、アクティビティレベルインジケータを計算することを含む。
【0215】
実施例74において、実施例67~73の主題は、制御コマンドの送信が、アクティビティレベルインジケータに基づいて、適応型サポート衣服のサポートレベルを決定することを含むことを含む。
【0216】
実施例75は、着用者の解剖学的構造の一部を包み込み、解剖学的構造の部分に圧縮を提供するように構成されたサポート構造と、サポート構造上に配置された複数の紐ガイドと、サポート構造の紐締め領域上およびサポート構造の部分の周囲の一部の周りに紐締めパターンを形成するように紐ガイドを通って延在する紐ケーブルと、サポート構造に結合され、紐ケーブルと係合する適応型エンジンであって、紐ケーブルの張力を増加または減少させて、サポート構造の圧縮をそれぞれ増加または減少させるように構成される適応型エンジンと、を含む適応型サポート衣服である。
【0217】
実施例76において、実施例75の主題は、紐締めパターンがサポート構造の紐締め領域の周囲の周りに紐ケーブルを完全に経路付けることを含むことを含む。
【0218】
実施例77において、実施例75~76の主題は、紐ガイドが周囲に沿って配置された複数の管状紐ガイドを含み、紐ケーブルが管状紐ガイドを通って延在することを含む。
【0219】
実施例78において、実施例75~77の主題は、適応型エンジンがサポート構造の紐締め領域内に配置されることを含む。
【0220】
実施例78において、実施例75~78の主題は、適応型エンジンがサポート構造の紐締め領域の中心点上に配置されることを含む。
【0221】
実施例80において、実施例75~79の主題は、紐ケーブルが適応型エンジンの反対側から延在することを含む。
【0222】
実施例81において、実施例75~80の主題は、紐ケーブルが適応型エンジンの上方および下方のサポート構造の紐締め領域にわたって十字パターンを形成することを含む。
【0223】
実施例82において、実施例75~81の主題は、紐ケーブルが周囲の外側に固定されることを含む。
【0224】
実施例83において、実施例75~82の主題は、サポート構造に固定されたアンカーを含み、紐ケーブルがアンカーに固定されていることを含む。
【0225】
実施例84において、実施例75~83の主題は、アンカーがアンカーの周りの紐を巻き取るように構成されることを含む。
【0226】
実施例85において、実施例75~84の主題は、紐ケーブルが第1の紐ケーブルおよび別個の第2の紐ケーブルを含むことを含む。
【0227】
実施例86において、実施例75~85の主題は、第1の紐ケーブルが適応型エンジンの近位側から近位に延在する第1の紐締めゾーンを形成し、第2の紐ケーブルが適応型エンジンの遠位側から遠位に延在する第2の紐締めゾーンを形成することを含む。
【0228】
実施例87において、実施例75~86の主題は、第2の紐ケーブルが適応型サポート衣服の遠位端からサポート構造の周囲に沿って近位端まで経路付けられることを含む。
【0229】
実施例88において、実施例75~86の主題は、適応型エンジンがサポート構造の近位-遠位長に沿った中点に配置されることを含む。
【0230】
実施例89は、着用者の解剖学的構造の一部を包み込み、解剖学的構造の部分に圧縮を提供するように構成されたサポート構造と、サポート構造上に配置された複数の紐ガイドと、サポート構造の紐締め領域上に紐締めパターンを形成するように紐ガイドを通って延在する紐ケーブルと、サポート構造に結合され、紐ケーブルと係合する適応型エンジンであって、紐ケーブルの張力を増加または減少させてサポート構造の圧縮をそれぞれ増加または減少させるように構成される適応型エンジンと、紐締め領域と適応型サポート衣服の着用者に面する表面との間に配置されたエアバッグであって、エアバッグに沿って紐ケーブルからの力を分散するように構成されるエアバッグと、を含む適応型サポート衣服である。
【0231】
実施例90において、実施例89の主題は、エアバッグが少なくとも部分的に、適応サポートエンジンを受け入れるように寸法決めされたノッチを形成し、適応サポートエンジンがノッチ内に配置されることを含む。
【0232】
実施例91では、実施例89および90の主題は、紐ケーブルに張力が印加されたときに適応サポートエンジンがノッチに引き込まれるように構成されることを含む。
【0233】
実施例92において、実施例89~91の主題は、ノッチがエアバッグの近位-遠位長に沿った中点に配置されることを含む。
【0234】
実施例93において、実施例89~92の主題は、サポート構造がその間にキャビティを形成する第1の層および第2の層を含み、エアバッグがキャビティ内に配置されることを含む。
【0235】
実施例94において、実施例89~93の主題は、サポート構造の長手方向軸に沿って長手方向に延在する補強要素を含む。
【0236】
実施例95において、実施例89~94の主題は、補強要素が紐締め領域の第1の側面に沿って延在することを含む。
【0237】
実施例96において、実施例89~95の主題は、補強要素が第1の補強要素であり、紐締め領域の第1の側面の反対側の紐締め領域の第2の側面に沿って配置された第2の補強要素を更に含むことを含む。
【0238】
実施例97において、実施例89~96の主題は、補強要素が第1の層と第2の層との間に配置されることを含む。
【0239】
実施例98において、実施例89~97の主題は、エアバッグが紐締め領域と実質的に同一の広がりを有することを含む。
【0240】
実施例99において、実施例89~98の主題は、エアバッグ内の圧力を検出するように構成された圧力センサであって、適応型エンジンに動作可能に結合された圧力センサを含み、適応型エンジンが圧力センサによって検出されたエアバッグ内の圧力に部分的に基づいて、紐への張力を増加または減少させるように構成されることを含む。
【0241】
実施例100において、実施例89~99の主題は、圧力センサがエアバッグ内に配置されることを含む。
【0242】
実施例101において、実施例89~100の主題は、適応型エンジンがサポート構造の中心に配置されることを含む。
【0243】
実施例102において、実施例89~101の主題は、紐締めパターンがサポート構造の長手方向軸に沿って適応型エンジンの上方および下方に延在することを含む。
【0244】
実施例103において、実施例89~102の主題は、紐ケーブルが適応型エンジンの反対側から延在することを含む。
【0245】
実施例104において、実施例89~103の主題は、適応型エンジンが紐ケーブルを巻き取るように構成されたスプールを含み、紐ケーブルがスプールの反対側でスプールを出るように構成されることを含む。
【0246】
実施例105において、実施例89~104の主題は、紐ケーブルが適応型エンジンの上方および下方のサポート構造の紐締め領域にわたって十字パターンを形成することを含む。
【0247】
実施例106において、実施例89~105の主題は、サポート構造が前半および後半と、サポート構造の長手方向軸に沿って延在すジッパーであって、前半を後半に結合して管状のサポート構造を形成するように構成されるジッパーと、を含むことを含む。
【0248】
実施例107において、実施例89~106の主題は、サポート構造が紐締め領域の第1の側面とジッパーとの間に延在する第1の弾性部分と、紐締め領域の第2の側面とジッパーとの間に延在する第2の弾性部分とを含むことを含む。
【0249】
実施例108において、実施例89~107の主題は、第1および第2の弾性部分がメッシュから形成されることを含む。
【0250】
実施例109において、実施例89~108の主題は、着用者の解剖学的構造の部分が第1の部分であり、サポート構造が着用者の解剖学的構造の第2の部分を受け入れるために紐締め領域の下方にフレア部分を形成することを含む。
【0251】
実施例110において、実施例89~109の主題は、フレア部分が着用者の足首を受け入れるように寸法決めされることを含む。
【0252】
実施例111において、実施例89~110の主題は、紐締めパターンがフレア部分にまで及ばないことを含む。
【0253】
実施例112において、実施例89~111の主題は、フレア部分が紐ケーブルに張力をかけたときに圧縮されないことを含む。
【0254】
実施例113において、実施例89~112の主題は、紐締めパターンが分割螺旋パターンであることを含む。
【0255】
実施例114において、実施例89~113の主題は、分割螺旋パターンがサポート構造の下方部分の内側部分に沿って、およびサポート構造の上方部分の外側部分に沿って形成されることを含む。
【0256】
実施例115は、適応型圧縮衣服を動作するための方法であり、この方法は、適応型圧縮衣服上の適応型エンジンに通信可能に結合された制御回路を起動させることと、制御回路上で、圧縮シーケンスの選択を受信することと、制御回路から適応型エンジンに一連の圧縮および解放コマンドを送信することと、一連の圧縮および解放コマンドに応答して適応型エンジンを動作して、圧縮シーケンスを実行することと、を含む。
【0257】
実施例116において、実施例115の主題は、適応型エンジンの動作が、圧縮コマンドに応答して紐締めシステムに張力を印加するために、紐締めシステムを適応型エンジンと係合させることを含むことを含む。
【0258】
実施例117において、実施例115~116の主題は、紐締めシステムへの張力の印加に、紐締めシステム内の紐ケーブルの有効長を短くして、適応型圧縮衣服の圧縮を生成することを含むことを含む。
【0259】
実施例118において、実施例115~117の主題は、適応型エンジンの動作が、解放コマンドに応答して、紐締めシステムを緩めるために、紐締めシステムを適応型エンジンと係合させることを含むことを含む。
【0260】
実施例119において、実施例115~118の主題は、紐締めシステムを緩めることが、適応型圧縮衣服の圧縮を解放するために紐締めシステム内の紐ケーブルの有効長を延長することを含むことを含む。
【0261】
実施例120において、実施例115~119の主題は、一連の圧縮および解放コマンドが、所定の順序で構成された圧縮コマンド、保持コマンド、および解放コマンドを含むことを含む。
【0262】
実施例121において、実施例115~120の主題は、適応型エンジンの動作が、適応圧縮衣服に統合された紐締めシステムの紐ケーブルと係合する紐スプールを回転させることを含むことを含む。
【0263】
実施例122において、実施例115~121の主題は、紐スプールを第1の方向に回転させることにより、紐ケーブルの有効長を短縮し、紐システムに張力を導入することで、適応型圧縮衣服の一部内に圧縮を生成することを含む。
【0264】
実施例123において、実施例115~122の主題は、紐スプールを第2の方向に回転させることにより、紐ケーブルの有効長を延長し、紐締めシステムの張力を解放することを含む。
【0265】
実施例124において、実施例115~123の主題は、適応型エンジンの動作が、適応型エンジン内の紐スプールを操作することを含み、紐スプールが紐締めシステムに統合された紐締めシステムの複数の紐ケーブルと係合することを含む。
【0266】
実施例125は、紐締めシステムの張力を自動的に操作するように構成された第1の適応型エンジンに結合された第1の紐締めシステムを含む第1の適応型圧縮衣服と、第2の紐締めシステムの張力を自動的に操作するように構成された第2の適応型エンジンに結合された第2の紐締めシステムと、第1の適応型エンジンおよび第2の適応型エンジンに通信可能に結合された制御回路と、を含む適応型回復システムであって、コントローラがプロセッサと、プロセッサによる実行時に、第1の紐締めシステムおよび第2の紐締めシステムの張力を調整するため、コントローラに、第1の適応型エンジンおよび第2の適応型エンジンにコマンドを送信させる命令を含むメモリデバイスと、を含む。
【0267】
実施例126において、実施例125の主題は、メモリデバイスが第1の適応型エンジンおよび第2の適応型エンジンに一連の張力および解放サイクルを生成するためのコマンドを送信するための追加の命令を含むことを含む。
【0268】
実施例127において、実施例125~126の主題は、第1の適応型圧縮衣服が着用者の上肢領域に圧縮を印加するように構成されることを含む。
【0269】
実施例128において、実施例125~127の主題は、第2の適応型圧縮衣服が着用者の下肢領域に圧縮を印加するように構成されることを含む。
【0270】
実施例129において、実施例125~128の主題は、第1の適応型圧縮衣服が着用者の下肢領域に圧縮を印加するように構成されることを含む。
【0271】
実施例130において、実施例125~129の主題は、履物アセンブリ内に配置された第3の紐締めシステムに結合された第3の適応型エンジンを含む適応型履物アセンブリを含み、第3の適応型エンジンおよび第3の紐締めシステムが着用者の足に圧縮を印加するように構成されることを含む。
【0272】
実施例131において、実施例125~130の主題は、適応型履物アセンブリが制御回路を含むことを含む。
【0273】
実施例132において、実施例125~131の主題は、制御回路が第3の適応型エンジンの構成要素であることを含む。
【0274】
実施例133において、実施例125~132の主題は、制御回路が無線接続を介して第1の適応型エンジンおよび第2の適応型エンジンに通信可能に結合されることを含む。
【0275】
実施例134において、実施例125~133の主題は、制御回路が第3の紐締めシステムの張力を第1および第2の紐締めシステムの張力と調整するように構成されることを含む。
【0276】
実施例135において、実施例125~134の主題は、第1の適応型エンジンが制御回路に動作可能に結合され、第1の適応型圧縮衣服の着用者の生理学的状態、または第1の紐締めシステムの状態を示す信号を出力するように構成されたセンサを含み、制御回路が、更に、センサによって出力された信号に少なくとも部分的に基づいて、第1の紐締めシステムおよび第2の紐締めシステムの張力を調整するように構成されることを含む。
【0277】
実施例136において、実施例125~135の主題は、センサが第1のセンサであり、第2の適応型エンジンが制御回路に動作可能に結合され、着用者の生理学的状態、または第2の紐締めシステムの状態を示す信号を出力するように構成された第2のセンサを含み、コントローラが、更に、第1および第2のセンサによって出力された信号に少なくとも部分的に基づいて、第1の紐締めシステムおよび第2の紐締めシステムを調整するように構成されることを含む。
【0278】
実施例137は、適応型回復システムを動作させるための方法であり、第1の適応型回復衣服上の第1の適応型エンジンおよび第2の適応型回復衣服上の第2の適応型エンジンに通信可能に結合された制御回路を起動させることと、制御回路上で圧縮シーケンスの選択を受信することと、コントローラから第1および第2の適応型エンジンに一連の調整された圧縮および解放コマンドを送信することと、圧縮シーケンスを実行するための一連の調整された圧縮および解放コマンドに応答して、第1および第2の適応型エンジンを動作させることと、を含む。
【0279】
実施例138において、実施例137の主題は、一連の調整された圧縮および解放コマンドが、第1および第2の適応型回復衣服間に異なる圧縮を生成するために、第1および第2の適応型エンジンに対して別個の圧縮および解放コマンドを含むことを含む。
【0280】
実施例139において、実施例137および138の主題は、一連の調整された圧縮および解放コマンドが、更に、経時的に異なる圧縮を変更することによって異なる圧縮を動的に変更するために第1および第2の適応型エンジンに対して別個の圧縮および解放コマンドを含むことを含む。
【0281】
実施例140において、実施例137~139の主題は、第1および第2の適応型エンジンの動作が、それぞれ圧縮コマンドに応答して、第1および第2の紐締めシステムに別個に張力を印加するために、それぞれ第1および第2の紐締めシステムに係合することを含む。
【0282】
実施例141において、実施例137~140の主題は、圧縮コマンドが第1の適応型エンジンのための第1の圧縮コマンドと、第2の適応型エンジンのための第2の圧縮コマンドとを含み、第1の圧縮コマンドが第2の圧縮コマンドに対して別個に選択可能であることを含む。
【0283】
実施例142において、実施例137~141の主題は、第1および第2の紐システムへの張力の印加が、第1および第2の適応型回復衣服のそれぞれの圧縮を生成するために、第1および第2の紐ケーブルの有効長をそれぞれ短縮することを含むことを含む。
【0284】
実施例143において、実施例137~142の主題は、第1および第2の適応型エンジンの動作が、解放コマンドに応答して、第1および第2の紐締めシステムを別々に緩めるために、第1および第2の紐締めシステムをそれぞれ係合することを含むことを含む。
【0285】
実施例144において、実施例137~143の主題は、紐締めシステムを緩めることが、適応型回復衣服の圧縮を解放するために、紐締めシステム内の紐ケーブルの有効長を延長することを含むことを含む。
【0286】
実施例145において、実施例137~144の主題は、一連の圧縮および解放コマンドが、所定の順序で配置された圧縮コマンド、保持コマンド、および解放コマンドを含むことを含む。
【0287】
実施例146において、実施例137~145の主題は、第1および第2の適応型エンジンの動作が、第1および第2の紐スプールをそれぞれ回転させ、第1および第2の適応型回復衣服にそれぞれ統合された第1および第2の紐ケーブルをそれぞれ係合することを含むことを含む。
【0288】
実施例147において、実施例137~146の主題は、制御回路の起動が、更に、履物アセンブリに統合された第3の適応型エンジンに通信可能に結合されることを含むことを含む。
【0289】
実施例148において、実施例137~147の主題は、一連の調整された圧縮および解放コマンドの送信が、一連の調整された圧縮および解放コマンドの少なくとも一部を第3の適応型エンジンに送信することを含むことを含む。
【0290】
実施例149において、実施例137~148の主題は、第3の適応型エンジンによって受信された一連の調整された圧縮および解放コマンドの部分に応答して、第3の適応型エンジンを動作させることを含む。
【0291】
実施例150において、実施例137~149の主題は、第3の適応型エンジンによって受信された一連の調整された圧縮および解放コマンドの部分が、履物アセンブリと第1および第2の適応型回復衣服のうちの少なくとも一方との間の異なる圧縮、および履物アセンブリと第1および第2の適応型回復衣服のうちの少なくとも一方との間の動的に変化する異なる圧縮のうちの少なくとも1つを生成することを含む。
【0292】
実施例151は、適応圧縮システムを動作するための方法であり、この方法は、第1の適応型回復衣服および第2の適応型回復衣服に通信可能に結合された制御回路を起動させることであって、第1の適応型回復衣服は解剖学的構造の第1の部分に圧縮を印加するように適合され、また、第2の適応型回復衣服は、解剖学的構造の第2の部分に圧縮を印加するように適合されることと、制御回路上で、調整された回復シーケンスの選択を受信することであって、調整された回復シーケンスに、第1の一連の圧縮および解放コマンドおよび第2の一連の圧縮および解放コマンドを含む一連の調整された圧縮および解放コマンドを含むことと、第1の適応型回復衣服で、第1の一連の圧縮および解放コマンドを実行することと、第1の適応型回復衣服と協調して第2の適応型回復衣服上で、第2の一連の圧縮および解放コマンドを実行することと、を含む。
【0293】
実施例152は、履物センサおよび/またはアパレルセンサから導出され、中央制御装置(例えば、スマートフォンまたは紐締めエンジン内の中央処理システム)によって処理されるセンサおよび制御情報を備えたシステムである。
【0294】
実施例153は、処理回路によって実行されると、処理回路に実施例1~152のいずれかを実施するための動作を実行させる命令を含む、少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0295】
実施例154は、実施例1~152のいずれかを実施するための手段を含む装置である。
【0296】
実施例155は、実施例1~152のいずれかを実施するためのシステムである。
【0297】
実施例156は、実施例1~152のいずれかを実施するための方法である。
【0298】
上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の図面の参照を含む。図面は、例示として、本発明を実施することができる特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「実施例」とも呼ばれる。そのような実施例は、図示または説明されたものに加えて要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らは、図示または記載された要素のみが提供される実施例も企図する。更に、本発明者らは、本明細書に示されたまたは記載された特定の例(またはその1つ以上の態様)に関して、または他の例(またはその1つ以上の態様)に関して、示されたまたは記載された要素(またはその1つ以上の態様)の任意の組み合わせまたは置換を使用する例も企図している。
【0299】
本文書と参照によって組み込まれた文書との間に一貫性のない使用があった場合、本文書の使用が制御される。
【0300】
本明細書では、特許文献において一般的であるように、「a」または「an」という用語は、「少なくとも1つの」または「1以上の」という他の記載または使用とは別に、1つまたは複数を含む。本明細書において、特に断りのない限り、「または」は非排他的に用いられ、例えば「AまたはB」というときには、「AではあるがBではない」、「BではあるがAではない」、および「AおよびB」を含む。本明細書では、「含む(including)」および「その中に(in which)」という用語は、「備える(comprising)」および「その中に(wherein)」と同義で使用される。また、以下の特許請求の範囲において、「含む」および「備える」という用語は限定するものではなく、即ち、特許請求の範囲におけるそのような用語の後に列挙される要素に加えて要素を含むシステム、装置、物品、組成物、配合物、またはプロセスは、特許請求の範囲内にあると見なされる。更に、以下の特許請求の範囲において、「第1」、「第2」および「第3」等の用語は単に区別のために使用され、それらの対象に数値的要件を課すことを意図するものではない。
【0301】
適応型サポート衣服の実施例の動作等、本明細書に記載の方法の実施例は、少なくとも部分的に機械的にまたはコンピュータで実施することができる。いくつかの例は、上記の例で説明した方法を実行するように電子デバイスを構成するように動作可能な命令で符号化された、コンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含むことができる。そのような方法の実装には、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高水準言語コード等のコードを含めることができる。そのようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の一部を形成することができる。更に、一例では、コードは、実行中または他の時間等に、1つ以上の揮発性、非一時的、または不揮発性有形コンピュータ可読媒体に有形に格納することができる。これらの有形コンピュータ可読媒体の例には、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気テープ、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)等を含むことができる。
【0302】
上の説明は、限定的ではなく例示的であるものとする。例えば、上述の例(またはその1つ以上の態様)は、相互に組み合わせて使用されてもよい。他の実施形態は、例えば上の説明を読んだ当業者により使用可能である。要約は、読者が技術的開示の性質を素早く確認できるようにするために37C.F.Rセクション1.72(b)に適合するように提供される。これは、それが特許請求の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないとの理解のもとで提供される。また、上記の詳細な説明において、開示を効率化するために、様々な特徴がグループ分けされているかもしれない。これは、開示されているが特許請求に含まれない特徴が何れかの請求項にとって不可欠であることを意図しているものとは解釈すべきでない。むしろ、発明性のある対象は、開示された特定の実施形態の特徴の一部の中にあるかもしれない。それ故、以下の特許請求の範囲はここに、例または実施形態として詳細な説明の中に組み込まれ、各請求項は別々の実施形態として独立し、このような実施形態は様々な組合せまたは順列で相互に組み合わせることができると想定される。本発明の範囲は、付属の特許請求の範囲を、かかる請求項が受ける等価物範囲全体と共に参照して判断されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図13A
図13B
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的構造の一部をサポートするように構成された適応型サポート衣服であって、
前記適応型サポート衣服に統合され、前記適応型サポート衣服の一部を調整するように構成された適応型サポート構造と、
前記適応型サポート構造に結合されて、前記適応型サポート衣服の部分の調整を起動させる適応型エンジンと、
を含み、前記適応型サポート衣服が、ショルダーストラップ、乳房接触面、アンダーバンド、右ウィング部分および左ウィング部分を含むブラであり、前記適応型サポート構造が
a)ゴア圧縮を提供するために、前記右ウィング部分および前記左ウィング部分、
b)前記アンダーバンド、および
c)前記乳房接触面
のうちの少なくとも1つに結合された紐締めシステムを含む、適応型サポート衣服。
【請求項2】
前記紐締めシステムは、複数の紐ガイドを経由する紐ケーブルを含むことで、前記適応型サポート衣服の部分を調整する、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項3】
前記適応型エンジンは、前記紐ケーブルの有効長を調整するように動作する、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項4】
前記適応型エンジンは、モータおよび制御システムを含むことで、前記適応型サポート構造を自動的または半自動的に調整する、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項5】
更に、解剖学的構造の部分に対して配置されたセンサを含むことで、解剖学的構造の部分のパラメータを監視する、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項6】
前記センサは、解剖学的構造の部分の以下のパラメータ、即ち、
変位、
加速度、
速度、および
運動
のうちの少なくとも1つを示すパラメータを監視する、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項7】
前記適応型エンジンは、モータおよび制御システムを含み、前記制御システムは、前記センサから受信した情報に応答して前記モータを制御するように構成される、請求項5又は6に記載の適応型サポート衣服。
【請求項8】
前記紐締めシステムは、前記ショルダーストラップ、前記乳房接触面、および前記アンダーバンドのうちの少なくとも1つに結合された締め紐を含む、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項9】
前記紐締めシステムは、前記ブラの右ウィング部分と左ウィング部分との間に延在する十字形紐締めパターンを含む、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項10】
前記紐締めシステムは、前記ショルダーストラップの後方基部に結合された締め紐を含む、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項11】
前記紐締めシステムは、前記ショルダーストラップ上に延在し、前記乳房接触面の上方部分に結合された締め紐を含む、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項12】
前記紐締めシステムは、前記乳房接触面の各乳房接触面の中央縁に沿って、複数の紐ガイドの間に十字形紐締めパターンを形成する締め紐を含む、請求項に記載の適応型サポート衣服。
【請求項13】
前記紐締めシステムは、前記ショルダーストラップの各ショルダーストラップの一部に配置された紐ガイドを通って延在する締め紐を含む、請求項12に記載の適応型サポート衣服。
【請求項14】
前記紐締めシステムは、前記適応型サポート衣服の部分に隣接して配置された複数の紐ガイドを経由する、請求項1に記載の適応型サポート衣服。
【請求項15】
前記複数の紐ガイドの少なくとも一部に滑車を含むことで、前記紐締めシステムの一部を経路付ける、請求項14に記載の適応型サポート衣服。
【国際調査報告】