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特表2022-541985フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械
(51)【国際特許分類】
   E02D 31/00 20060101AFI20220921BHJP
【FI】
E02D31/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571535
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2019120156
(87)【国際公開番号】W WO2021017326
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】201910683932.3
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521523464
【氏名又は名称】ベイジン ジオエンバイロン エンジニアリング アンド テクノロジー,エルエヌシー
【氏名又は名称原語表記】BEIJING GEOENVIRON ENGINEERING & TECHNOLOGY,LNC
【住所又は居所原語表記】Floor 1,In the Underground 1st to 4th Floor of Building 13 Courtyard 9,Dijin Road,Haidian District Beijing 100095 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100180781
【弁理士】
【氏名又は名称】安達 友和
(74)【代理人】
【識別番号】100182903
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 武慶
(72)【発明者】
【氏名】キー,チャンキン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ジ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン,ゾンフア
(72)【発明者】
【氏名】ディン,シウェン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,リキ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ゼン,シェングリ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ,イミン
(72)【発明者】
【氏名】ザイ,ウェンフア
(72)【発明者】
【氏名】ティアン,クン
(72)【発明者】
【氏名】ルオ,ビン
(72)【発明者】
【氏名】ホン,フイラン
(72)【発明者】
【氏名】ズ,シャン
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ジン
(72)【発明者】
【氏名】フオ,チェンリ
(57)【要約】
フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械であって、操作プラットフォーム(1)と、輸送ローラ(4)及び補助舗装ローラ(11)を含み、輸送ローラと補助舗装ローラが回転可能に操作プラットフォームに設けられ、輸送ローラと補助舗装ローラの軸線が互いに平行であり、フレキシブルフィルム(5)の一端が前記輸送ローラに巻きつけられる輸送展張装置と、重力ボックス(10)、重力ボックスホルダ(7)、牽引コンポーネント及びリフトモータ(21)を含み、重力ボックスホルダが操作プラットフォームに設けられ、牽引コンポーネントの一端がリフトモータに接続され、他端が重力ボックスホルダを介して重力ボックスに接続され、それにより重力ボックスが垂直方向に沿って昇降することができ、フレキシブルフィルムの他端が補助舗装ローラを介して重力ボックスに接続される垂直案内装置と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械であって、
操作プラットフォームと、
輸送ローラと、補助舗装ローラと、を含み、前記輸送ローラと前記補助舗装ローラが回転可能に前記操作プラットフォームに設けられ、前記輸送ローラと前記補助舗装ローラの軸線が互いに平行であり、前記フレキシブルフィルムの一端が前記輸送ローラに巻きつけられる輸送展張装置と、
重力ボックスと、重力ボックスホルダと、牽引コンポーネントと、リフトモータと、を含み、前記重力ボックスホルダが前記操作プラットフォームに設けられ、前記牽引コンポーネントの一端が前記リフトモータに接続され、他端が前記重力ボックスホルダを介して前記重力ボックスに接続され、それにより前記重力ボックスが垂直方向に沿って昇降することができ、前記フレキシブルフィルムの他端が前記補助舗装ローラを介して前記重力ボックスに接続される垂直案内装置と、を備える、フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項2】
油圧駆動装置を更に備え、前記輸送展張装置は、油圧シリンダと、トリポードと、を更に含み、前記操作プラットフォームにシュートが設けられ、前記シュートの延在方向は、前記輸送ローラの軸線に垂直であり、前記トリポードは、前記シュートにスライド可能に設けられ、前記油圧駆動装置と前記油圧シリンダは、油圧オイルパイプを介して接続され、前記油圧シリンダのピストンロッドは、前記トリポードに接続され、前記トリポードを前記シュートに沿って運動するように駆動し、前記補助舗装ローラは、軸受けを介して前記トリポードに取り付けられることを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項3】
前記輸送展張装置は、油圧昇降ロッドを更に含み、前記油圧昇降ロッドは、前記油圧駆動装置に接続され、且つ前記操作プラットフォームに垂直に設けられ、前記輸送ローラは、軸受けを介して前記油圧昇降ロッドに取り付けられ、前記油圧昇降ロッドは、前記輸送ローラを、垂直方向に沿って運動するように動かすことができることを特徴とする
請求項2に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項4】
前記重力ボックスホルダは、逆L字状となり、前記牽引コンポーネントは、第1牽引ワイヤと、第1プーリと、第2プーリと、第3プーリと、第4プーリと、を含み、前記第1プーリ及び前記第2プーリはそれぞれ、前記重力ボックスホルダの頂部の両端に設けられ、前記第3プーリは、前記重力ボックスホルダの根部に設けられ、前記第4プーリは、前記リフトモータの下方に設けられ、前記第1牽引ワイヤの一端は、前記リフトモータに接続され、他端は、順に前記第4プーリ、前記第3プーリ、前記第2プーリ及び前記第1プーリを介して前記重力ボックスに接続されることを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項5】
角度調整コンポーネントを更に備え、前記重力ボックスホルダの頂部に接続孔が設けられ、前記角度調整コンポーネントは、第2牽引ワイヤと、巻上機と、を含み、前記巻上機は、前記操作プラットフォームに設けられ、前記第2牽引ワイヤの一端は、前記巻上機に接続され、他端は、前記接続孔を介して前記重力ボックスホルダに固定接続されることを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項6】
前記操作プラットフォームの下方に平衡コンポーネントが設けられ、前記平衡コンポーネントは、4つの収縮可能な支柱を含み、前記4つの伸縮可能な支柱は、前記操作プラットフォームの底部の四隅に分布することを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項7】
カウンターウェイトを更に備え、前記カウンターウェイトは、プラグと、複数のウェイトブロックと、を含み、前記複数のウェイトブロックは、前記プラグを介して前記操作プラットフォームに固定され、前記カウンターウェイトは、前記操作プラットフォームの、前記重力ボックスホルダから離れる一端に位置することを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項8】
前記重力ボックスは、ボックス体と、複数のウェイト鋼板と、を含み、前記ボックス体の一対の内壁にそれぞれ一列のラッチが設けられ、2列の前記ラッチはいずれも水平方向に沿って分布し、且つ一対一に対応し、前記ウェイト鋼板の両端はそれぞれ、隣接する2つの前記ラッチの間に挿設されることを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項9】
前記重力ボックスにバックルが設けられ、前記バックルは、左ジョーと、右ジョーと、油圧牽引装置と、を含み、前記左ジョーと前記右ジョーは互いにヒンジ連結され、前記油圧牽引装置はそれぞれ、前記左ジョー及び前記右ジョーに接続され、前記左ジョーと右ジョーを、相対的に開閉するように駆動し、前記左ジョーの内側及び前記右ジョーの内側にそれぞれ半円形貫通溝が設けられ、前記左ジョーと前記右ジョーが閉鎖する場合、2つの前記半円形貫通溝は、貫通孔を形成し、
前記バックルは、3つであり、前記重力ボックスの底部縁に沿って均一に分布し、
前記フレキシブルフィルムの前記他端は、前記バックルに接続されることを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。
【請求項10】
前記操作プラットフォームの下に走行装置が設けられ、前記走行装置は、クローラ式走行装置であることを特徴とする
請求項1に記載のフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に配慮した工事における汚染場所のための遮断管理施工分野に属し、より具体的には、フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、生態環境保護の強化に伴い、ますます多くの被毒した汚染場所が現れてきた。そのうち、生ゴミ捨て場からの浸出による周辺環境の汚染及び地下水の重金属汚染、石油化学業界による土壌汚染及び地下水汚染などが含まれる。汚染源の対処は、一日にして成るものではないが、周辺の環境に絶え間なく影響を及ぼす。多くの環境感受性場所に対して、汚染源の拡散を短期間で早く制御する必要がある。それにより、汚染に対する長期的な管理制御を行い、リスクを次第に減少させ、最終的にリスクを除去するという目的を達成する。汚染場所遮断分野において、フレキシブル垂直遮断技術は、従来の剛性垂直遮断技術の利点を受け継ぎ、遮断効果が低い剛性浸出防止材料の代わりに、遮断効果が高いフレキシブルフィルムを利用する。大規模な開削を行う必要がなく、フレキシブルフィルムの垂直な敷設を実現させることができ、最終的に、遮断効果が極めて高いフレキシブル垂直遮断バリアシステムを形成し、汚染場所に対する、長期的なリスク管理制御を実現させ、後続で汚染源除去のために十分な時間を提供する。フレキシブル垂直遮断バリアシステムを地下水汚染遮断及び汚染場所に対するリスク管理制御に応用すると、投資が少なく、効き目が早く、且つ遮断効果が極めて高いという利点を有し、汚染リスクに対する長期的な管理制御プロセスにおいて、際立った利点を有し、汚染場所に対するリスク管理制御の長期性、適用性を極めて向上させることができる。しかしながら、従来のフレキシブルフィルムを垂直に舗設するための装置には、体積が大きく、操作しにくく、場所に対する適応性が低く、舗設深さが限られるなどの技術的難点があるため、フレキシブル垂直遮断バリアシステムを広く用いることができない。
【0003】
従って、各舗設プロセスを集積し、フレキシブルフィルムを垂直に舗設するプロセスにおける各プロセスの間の隙間を取り消し、フレキシブルフィルムの輸送から舗設までの一体化を実現させ、種々の複雑な地形及び空中の障害物が多い舗設条件に同時に適用することができ、フレキシブルフィルムの舗設効率を向上させることができるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械の開発が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来のフレキシブルフィルムによるフレキシブル垂直遮断バリアシステムのための舗装装置に存在する問題を解決するためのフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現させるために、本発明は、フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を提供する。前記装置は、
操作プラットフォームと、
輸送ローラと、補助舗装ローラと、を含み、前記輸送ローラと前記補助舗装ローラが回転可能に前記操作プラットフォームに設けられ、前記輸送ローラと前記補助舗装ローラの軸線が互いに平行であり、前記フレキシブルフィルムの一端が前記輸送ローラに巻きつけられる輸送展張装置と、
重力ボックスと、重力ボックスホルダと、牽引コンポーネントと、リフトモータと、を含み、前記重力ボックスホルダが前記操作プラットフォームに設けられ、前記牽引コンポーネントの一端が前記リフトモータに接続され、他端が前記重力ボックスホルダを介して前記重力ボックスに接続され、それにより前記重力ボックスが垂直方向に沿って昇降することができ、前記フレキシブルフィルムの他端が前記補助舗装ローラを介して前記重力ボックスに接続される垂直案内装置と、を備える。
【0006】
好ましくは、油圧駆動装置を更に備え、前記輸送展張装置は、油圧シリンダと、トリポードと、を更に含み、前記操作プラットフォームにシュートが設けられ、前記シュートの延在方向は、前記輸送ローラの軸線に垂直であり、前記トリポードは、前記シュートにスライド可能に設けられ、前記油圧駆動装置と前記油圧シリンダは、油圧オイルパイプを介して接続され、前記油圧シリンダのピストンロッドは、前記トリポードに接続され、前記トリポードを前記シュートに沿って運動するように駆動し、前記補助舗装ローラは、軸受けを介して前記トリポードに取り付けられる。
【0007】
好ましくは、前記輸送展張装置は、油圧昇降ロッドを更に含み、前記油圧昇降ロッドは、前記油圧駆動装置に接続され、且つ前記操作プラットフォームに垂直に設けられ、前記輸送ローラは、軸受けを介して前記油圧昇降ロッドに取り付けられ、前記油圧昇降ロッドは、前記輸送ローラを、垂直方向に沿って運動するように動かすことができる。
【0008】
好ましくは、前記重力ボックスホルダは、逆L字状となり、前記牽引コンポーネントは、第1牽引ワイヤと、第1プーリと、第2プーリと、第3プーリと、第4プーリと、を含み、前記第1プーリ及び前記第2プーリはそれぞれ、前記重力ボックスホルダの頂部の両端に設けられ、前記第3プーリは、前記重力ボックスホルダの根部に設けられ、前記第4プーリは、前記リフトモータの下方に設けられ、前記第1牽引ワイヤの一端は、前記リフトモータに接続され、他端は、順に前記第4プーリ、前記第3プーリ、前記第2プーリ及び前記第1プーリを介して前記重力ボックスに接続される。
【0009】
好ましくは、角度調整コンポーネントを更に備え、前記重力ボックスホルダの頂部に接続孔が設けられ、前記角度調整コンポーネントは、第2牽引ワイヤと、巻上機と、を含み、前記巻上機は、前記操作プラットフォームに設けられ、前記第2牽引ワイヤの一端は、前記巻上機に接続され、他端は、前記接続孔を介して前記重力ボックスホルダに固定接続される。
【0010】
好ましくは、前記操作プラットフォームの下方に平衡コンポーネントが設けられ、前記平衡コンポーネントは、4つの収縮可能な支柱を含み、前記4つの伸縮可能な支柱は、前記操作プラットフォームの底部の四隅に分布する。
【0011】
好ましくは、カウンターウェイトを更に備え、前記カウンターウェイトは、プラグと、複数のウェイトブロックと、を含み、前記複数のウェイトブロックは、前記プラグを介して前記操作プラットフォームに固定され、前記カウンターウェイトは、前記操作プラットフォームの、前記重力ボックスホルダから離れる一端に位置する。
【0012】
好ましくは、前記重力ボックスは、ボックス体と、複数のウェイト鋼板と、を含み、前記ボックス体の一対の内壁にそれぞれ一列のラッチが設けられ、2列の前記ラッチはいずれも水平方向に沿って分布し、且つ一対一に対応し、前記ウェイト鋼板の両端はそれぞれ、隣接する2つの前記ラッチの間に挿設される。
【0013】
好ましくは、前記重力ボックスにバックルが設けられ、前記バックルは、左ジョーと、右ジョーと、油圧牽引装置と、を含み、前記左ジョーと前記右ジョーは互いにヒンジ連結され、前記油圧牽引装置はそれぞれ、前記左ジョー及び前記右ジョーに接続され、前記左ジョーと右ジョーを、相対的に開閉するように駆動し、前記左ジョーの内側及び前記右ジョーの内側にそれぞれ半円形貫通溝が設けられ、前記左ジョーと前記右ジョーが閉鎖する場合、2つの前記半円形貫通溝は、貫通孔を形成し、
前記バックルは、3つであり、前記重力ボックスの底部縁に沿って均一に分布し、
前記フレキシブルフィルムの前記他端は、前記バックルに接続される。
好ましくは、前記操作プラットフォームの下に走行装置が設けられ、前記走行装置は、クローラ式走行装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0015】
1、フレキシブルフィルムを垂直に舗設する前に、ロール状のフレキシブルフィルムを輸送ローラに巻きつけ、フレキシブルフィルムの自由端を、補助舗装ローラを介して重力ボックスに接続し、続いて、リフトモータを起動し、重力ボックスを、牽引コンポーネントの作用下で降下させ、フレキシブルフィルムを溝口の縁に沿って垂直に舗設するように動かす。重力ボックスが溝口の底部に到達する場合、重力ボックスとフレキシブルフィルムとの接続を切断し、リフトモートを起動し、牽引コンポーネントを利用して、重力ボックスを初期位置にリフトする。操作プラットフォームを次の位置に移動し、フレキシブルフィルムの垂直な舗設を継続する。本舗装機械は、体積が小さく、操作しやすく、場所に対する適応性が高く、舗設深さが牽引コンポーネントにより調節されることが可能であり、限られない。フレキシブルフィルムの輸送から舗設までの一体化を実現させ、フレキシブルフィルムの垂直な舗設の連続性を向上させる。
【0016】
2、補助舗装ローラの位置をトリポードにより前後に調整することができ、輸送ローラの位置を油圧昇降ロッドにより上下に調整することができ、重力ボックスホルダと操作プラットフォームとの挟角を角度調整コンポーネントにより調整することができる。三者の協働により、様々な角度の垂直舗設面に適応することができ、重力ボックスが垂直に落下できることを確保することができる。
【0017】
3、伸縮可能な支柱を平衡コンポーネントとして設けることによって、操作プラットフォームが様々な施工地点で平衡を維持することができ、舗装機械の適応性を向上させる。
【0018】
4、操作プラットフォームにウェイトブロックを設け、重力ボックス中にウェイト鋼板を設ける。両者の協働により、重力ボックスの降下深さをより大きくすると同時に、舗装機械の転倒を避ける。
【0019】
5、油圧バックルを設けることによって、自動開閉を実現させることができ、使用しやすく、自動化程度を向上させ、人件費を節約する。
本発明の他の特徴及び利点を後続の発明を実施するための形態において詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施例によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を示す正面図である。
図2】本発明の一実施例によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を示す左側面図である。
図3】本発明の一実施例によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を示す平面図である。
図4】本発明の一実施例による油圧シリンダを示す部分概略図である。
図5】本発明の一実施例によるバックルを示す部分断面図である。
図6】本発明の一実施例によるバックルを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面を参照しながら、本発明の例示的な実施形態をより詳しく説明する。本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点はより明らかになる。そのうち、本発明の例示的な実施形態において、同一の符号は、一般的には、同一の部材を表す。
【0022】
以下では、本発明の好適な実施形態をより詳しく説明する。以下では、本発明の好適な実施形態を示しているが、理解すべきことは、様々な形式で本発明を実現することができ、ここで述べている実施形態に限るものではない。むしろ、これらの実施形態は、本発明をより徹底的かつ完全に解釈するために提供され、また当業者に対して完全に本発明の範囲を伝えることができる。
【0023】
本発明によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械は、
操作プラットフォームと、
輸送ローラと、補助舗装ローラと、を含み、輸送ローラと補助舗装ローラが回転可能に操作プラットフォームに設けられ、輸送ローラと補助舗装ローラの軸線が互いに平行であり、フレキシブルフィルムの一端が輸送ローラに巻きつけられる輸送展張装置と、
重力ボックスと、重力ボックスホルダと、牽引コンポーネントと、リフトモータと、を含み、重力ボックスホルダが操作プラットフォームに設けられ、牽引コンポーネントの一端がリフトモータに接続され、他端が重力ボックスホルダを介して重力ボックスに接続され、それにより重力ボックスが垂直方向に沿って昇降することができ、フレキシブルフィルムの他端が補助舗装ローラを介して重力ボックスに接続される垂直案内装置と、を備える。
【0024】
具体的には、フレキシブルフィルムを垂直に舗設する前に、ロール状のフレキシブルフィルムを輸送ローラに巻きつけ、フレキシブルフィルムの自由端を、補助舗装ローラを介して重力ボックスに接続し、続いて、リフトモータを起動し、重力ボックスを、牽引コンポーネントの作用下で降下させ、フレキシブルフィルムを溝口の縁に沿って垂直に舗設するように動かす。重力ボックスが溝口の底部に到達する場合、重力ボックスとフレキシブルフィルムとの接続を切断し、リフトモートを起動し、牽引コンポーネントを利用して、重力ボックスを初期位置にリフトする。操作プラットフォームを次の位置に移動し、フレキシブルフィルムの垂直な舗設を継続する。本舗装機械は、体積が小さく、操作しやすく、場所に対する適応性が高く、舗設深さが牽引コンポーネントにより調節されることが可能であり、限られない。フレキシブルフィルムの輸送から舗設までの一体化を実現させ、フレキシブルフィルムの垂直な舗設の連続性を向上させる。
【0025】
好適な方策として、油圧駆動装置を更に備え、輸送展張装置は、油圧シリンダと、トリポードと、を更に含み、操作プラットフォームにシュートが設けられ、シュートの延在方向は、輸送ローラの軸線に垂直であり、トリポードは、シュートにスライド可能に設けられ、油圧駆動装置と油圧シリンダは、油圧オイルパイプを介して接続され、油圧シリンダのピストンロッドは、トリポードに接続され、トリポードをシュートに沿って運動するように駆動し、補助舗装ローラは、軸受けを介してトリポードに取り付けられる。
【0026】
好適な方策として、輸送展張装置は、油圧昇降ロッドを更に含み、油圧昇降ロッドは、油圧駆動装置に接続され、且つ操作プラットフォームに垂直に設けられ、輸送ローラは、軸受けを介して油圧昇降ロッドに取り付けられ、油圧昇降ロッドは、輸送ローラを、垂直方向に沿って運動するように動かすことができる。
【0027】
好適な方策として、重力ボックスホルダは、逆L字状となり、牽引コンポーネントは、第1牽引ワイヤと、第1プーリと、第2プーリと、第3プーリと、第4プーリと、を含み、第1プーリ及び第2プーリはそれぞれ、重力ボックスホルダの頂部の両端に設けられ、第3プーリは、重力ボックスホルダの根部に設けられ、第4プーリは、リフトモータの下方に設けられ、第1牽引ワイヤの一端は、リフトモータに接続され、他端は、順に前記第4プーリ、前記第3プーリ、前記第2プーリ及び前記第1プーリを介して重力ボックスに接続される。
【0028】
好適な方策として、角度調整コンポーネントを更に備え、重力ボックスホルダの頂部に接続孔が設けられ、角度調整コンポーネントは、第2牽引ワイヤと、巻上機と、を含み、巻上機は、操作プラットフォームに設けられ、第2牽引ワイヤの一端は、巻上機に接続され、他端は、接続孔を介して重力ボックスホルダに固定接続される。
【0029】
具体的には、補助舗装ローラの位置をトリポードにより前後に調整することができ、輸送ローラの位置を油圧昇降ロッドにより上下に調整することができ、重力ボックスホルダと操作プラットフォームとの挟角を角度調整コンポーネントにより調整することができる。三者の協働により、様々な角度の垂直舗設面に適応することができ、重力ボックスが垂直に落下できることを確保することができる。
【0030】
好適な方策として、操作プラットフォームの下方に平衡コンポーネントが設けられ、平衡コンポーネントは、4つの収縮可能な支柱を含み、4つの伸縮可能な支柱は、操作プラットフォームの底部の四隅に分布する。
【0031】
具体的には、伸縮可能な支柱を平衡コンポーネントとして設けることによって、操作プラットフォームが様々な施工地点で平衡を維持することができ、舗装機械の適応性を向上させる。
【0032】
好適な方策として、カウンターウェイトを更に備え、カウンターウェイトは、プラグと、複数のウェイトブロックと、を含み、複数のウェイトブロックは、プラグを介して操作プラットフォームに固定され、カウンターウェイトは、操作プラットフォームの、重力ボックスホルダから離れる一端に位置する。
【0033】
好適な方策として、重力ボックスは、ボックス体と、複数のウェイト鋼板と、を含み、ボックス体の一対の内壁にそれぞれ一列のラッチが設けられ、2列の前記ラッチはいずれも水平方向に沿って分布し、且つ一対一に対応し、ウェイト鋼板の両端はそれぞれ、隣接する2つのラッチの間に挿設される。
【0034】
具体的には、操作プラットフォームにウェイトブロックを設け、重力ボックス中にウェイト鋼板を設ける。両者の協働により、重力ボックスの降下深さをより大きくすると同時に、舗装機械の転倒を避ける。
【0035】
好適な方策として、重力ボックスにバックルが設けられ、バックルは、左ジョーと、右ジョーと、油圧牽引装置と、を含み、左ジョーと右ジョーは互いにヒンジ連結され、油圧牽引装置はそれぞれ、左ジョー及び右ジョーに接続され、左ジョーと右ジョーを、相対的に開閉するように駆動し、左ジョーの内側及び右ジョーの内側にそれぞれ半円形貫通溝が設けられ、左ジョーと右ジョーが閉鎖する場合、2つの半円形貫通溝は、貫通孔を形成し、
バックルは、3つであり、重力ボックスの底部縁に沿って均一に分布し、
フレキシブルフィルムの他端は、バックルに接続される。
具体的には、油圧バックルを設けることによって、自動開閉を実現させることができ、使用しやすく、自動化程度を向上させ、人件費を節約する。
好適な方策として、操作プラットフォームの下に走行装置が設けられ、走行装置は、クローラ式走行装置である。
【0036】
実施例
図1は、本発明の一実施例によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を示す正面図であり、図2は、本発明の一実施例によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を示す左側面図であり、図3は、本発明の一実施例によるフレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械を示す平面図であり、図4は、本実施例による油圧シリンダを示す部分概略図であり、図5は、本実施例によるバックルを示す部分断面図であり、図6は、本実施例によるバックルを示す平面図である。
図1から図6に示すように、該フレキシブルフィルムを垂直に舗装するための機械は、以下を含む。
【0037】
操作プラットフォーム1の下にクローラ式走行装置18が設けられ、4つの伸縮可能な支柱20は、操作プラットフォーム1の底部の四隅に分布し、複数のウェイトブロック2は、プラグを介して、操作プラットフォーム1の、重力ボックスホルダ7から離れる一端に固定され、操作プラットフォーム1にシュート25が設けられ、トリポード12は、スライド可能にシュート25に設けられ、補助舗装ローラ11は、軸受けを介してトリポード12に取り付けられ、油圧シリンダ15のピストンロッドは、トリポード12に接続され、油圧駆動装置17と油圧シリンダ15は、油圧オイルパイプ22を介して接続され、トリポード12を、シュート25に沿って往復運動するように駆動し、油圧昇降ロッド3は、油圧駆動装置17に接続され、且つ操作プラットフォーム1に垂直に設けられ、輸送ローラ4は、軸受けを介して油圧昇降ロッド3に取り付けられ、油圧昇降ロッド3は、輸送ローラ4を、垂直方向に往復運動するように動かすことができる。
【0038】
重力ボックスホルダ7は、逆L字状となり、操作プラットフォーム1に設けられ、且つ操作プラットフォーム1とヒンジ連結され、第1プーリ8及び第2プーリ23はそれぞれ、重力ボックスホルダ7の頂部の両端に設けられ、第3プーリ14は、重力ボックスホルダ7の根部に設けられ、第4プーリ19は、リフトモータ21の下方に設けられ、第1牽引ワイヤ9の一端は、リフトモータ21に接続され、他端は、順に第4プーリ19、第3プーリ14、第2プーリ23及び第1プーリ8を介して重力ボックス10に接続され、それにより、重力ボックス10を垂直方向に沿って昇降するように牽引し、重力ボックスホルダ7の頂部に接続孔が設けられ、第2牽引ワイヤ6の一端は、巻上機に接続され、他端は、接続孔を介して重力ボックスホルダ7に固定接続され、重力ボックス10のボックス体の内部の両側にそれぞれ一列のラッチが設けられ、2列のラッチはいずれも水平方向に沿って分布し、且つ一対一に対応し、ウェイト鋼板24の両端は、隣接する2つのラッチの間に挿設される。重力ボックス10の底部の縁に沿って、3つのバックル13が均一に分布し、バックル13は、左ジョー29と、右ジョー28と、油圧牽引装置26と、を含み、左ジョー29と右ジョー28は互いにヒンジ連結され、油圧牽引装置26はそれぞれ、左ジョー29及び右ジョー28に接続され、左ジョー29と右ジョー28を、相対的に開閉するように駆動し、左ジョー29の内側及び右ジョー28の内側にそれぞれ半円形貫通溝が設けられ、左ジョー29と右ジョー28が閉鎖する場合、2つの半円形貫通溝は、貫通孔27を形成し、フレキシブルフィルム5の一端は、輸送ローラ5に巻きつけられ、他端は、補助舗装ローラ11を介して重力ボックス10におけるバックル13に接続され、本実施例におけるフレキシブルフィルム5は、HDPEジオメンブレンである。
【0039】
施工前に、まず、現場の実際の状況に応じて、4つの伸縮可能な支柱を利用して、操作プラットフォームに対して平坦度調整を行い、油圧昇降ロッドにより、輸送ローラを、フレキシブルフィルムの輸送に最も適する高さに調整し、巻上機を利用して、重力ボックスを一定の高さまでにリフトする。フレキシブルフィルムの一端を輸送ローラに巻きつけ、他端を補助舗装ローラの上部に通過させ、重力ボックスの底部のバックルにより係合して固定し、それと同時に、溝口位置に応じて、第2牽引ワイヤを利用して、重力ボックスホルダと操作プラットフォームとの挟角を調整し、フレキシブルフィルムの進入角度を最適にする。それと同時に、油圧シリンダのピストンロッドを利用して、トリポードを駆動して、補助舗装ローラと重力ボックスとの空間位置を調整し、フレキシブルフィルムを、垂直方向に沿って溝体の内部にスムーズに敷設することを確保する。フレキシブルフィルムが指定の深さまで垂直に舗設した後、バックルをアンロックし、第1牽引ワイヤによる牽引下で、重力ボックスを地面にリフトする。
【0040】
重力ボックスホルダの角度の調整及び補助舗装ローラの水平移動は、フレキシブルフィルムの垂直な舗設の垂直度を効果的に確保し、操作プラットフォームの尾部のウェイトブロックは、機械の前後の平衡を確保し、クローラ式走行装置は、機械の走行の安定性を確保し、フレキシブルフィルムの垂直な舗設の連続性を確保する。
【0041】
以上は、本発明の各実施例を説明したが、上記説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、且つ開示した各実施例に限らない。説明した各実施例の範囲および精神から逸脱することなく、多くの修正および変更ができることは当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0042】
1 操作プラットフォーム、2 ウェイトブロック、3 油圧昇降ロッド、4 輸送ローラ、5 フレキシブルフィルム、6 第2牽引ワイヤ、7 重力ボックスホルダ、8 第1プーリ、9 第1牽引ワイヤ、10 重力ボックス、11 補助舗装ローラ、12 トリポード、13 バックル、14 第3プーリ、15 油圧シリンダ、16 制御室、17 油圧駆動装置、18 クローラ式走行装置、19 第4プーリ、20 伸縮可能な支柱、21 リフトモータ、22 油圧オイルパイプ、23 第2プーリ、24 ウェイト鋼板、25 シュート、26 油圧牽引装置、27 貫通孔、28 右ジョー、29 左ジョー

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】