(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】着脱可能なカートリッジを有するエアロゾル送達デバイス用ホルダ
(51)【国際特許分類】
A24F 7/04 20060101AFI20220921BHJP
A24F 13/02 20060101ALI20220921BHJP
【FI】
A24F7/04
A24F13/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022503498
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 IB2020056769
(87)【国際公開番号】W WO2021014321
(87)【国際公開日】2021-01-28
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594112886
【氏名又は名称】アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コックス,ケリ・ミーガン
(72)【発明者】
【氏名】スミス・ザ・サード,エドモンド・ストローザー
(72)【発明者】
【氏名】フランシス,ザカリー・ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン,サディアス
(72)【発明者】
【氏名】コナー,ビリー・ティー
(72)【発明者】
【氏名】リー,テイラー
(72)【発明者】
【氏名】バッハテル,ランドル
(72)【発明者】
【氏名】バスカス,フランク
(72)【発明者】
【氏名】タム,ハナ
(72)【発明者】
【氏名】アラヤ,モイセズ
(57)【要約】
本開示は、受容端と、受容端に対向する吸い口端部とを含む喫煙品のホルダに関する。ホルダは、カートリッジの近位部分を受容するように構成されたソケットを画定する。ホルダは、ホルダの受容端を越えて配置された近位部分の反対側のカートリッジの熱源を用いて、ホルダがカートリッジの近位部分をホルダに固定するように構成される点火構成を有する。ホルダは、熱源がホルダの受容端に近接して配置された状態で、ホルダがカートリッジの近位部分をソケットに固定するように構成される受容構成を有する。受容端は、実質的に中実の外壁を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り外し可能かつ交換可能なカートリッジと共に使用するためのホルダであって、ホルダは、
受容端と、受容端に対向する吸い口端とを備え、ホルダは、カートリッジの近位部分を受容するように構成されたソケットを画定し、ホルダは、近位部分に対向するカートリッジの熱源がホルダの受容端を越えて配置された状態で、ホルダがソケット内にカートリッジの近位部分を固定するように構成された点火構成を有し、ホルダはまた、熱源がホルダの受容端に近接して配置された状態で、ホルダがソケット内にカートリッジの近位部分を固定するように構成された受容構成を有し、受容端は、実質的に中実の周壁を備える、ホルダ。
【請求項2】
吸い口端から延びる本体部分をさらに備え、本体部分は、吸い口端にマウスピースを含み、マウスピースは、本体部分を通って延びるボアの一部を画定する、請求項1に記載のホルダ。
【請求項3】
ボア内に配置されたフィルタをさらに備える、請求項2に記載のホルダ。
【請求項4】
受容端は、遠位部分を有する外筒を備え、外筒は、本体部分上にスライド可能に受容され、ホルダの点火構成に対応する点火位置と、ホルダの受容構成に対応する伸長位置とを有する、請求項2に記載のホルダ。
【請求項5】
外筒は、ソケットが拡張構成にある点火位置の近位の後退位置を有し、拡張構成では、ソケットは、カートリッジの近位部分よりも大きい直径を有するように構成される、請求項4に記載のホルダ。
【請求項6】
本体部分は、内筒を含み、内筒は、ソケットを画定し外壁を含み、外筒は外壁の周りにスライド可能に受容される、請求項5に記載のホルダ。
【請求項7】
外筒は、内壁であって、ソケットがカートリッジの近位部分を中に固定するように構成される圧縮構成に向けてソケットを圧縮するために、外筒が受容位置に向かってスライドするときに、内筒の外壁と係合するように構成された、内壁を含む、請求項6に記載のホルダ。
【請求項8】
本体部分は、内筒内に配置された仕切り空洞を含み、仕切り空洞は、ボアをソケットから分離し、ボアとソケットとを相互接続する通路を画定する、請求項6に記載のホルダ。
【請求項9】
後退位置において、外筒の外面は、本体部分の外壁と同一平面である、請求項5に記載のホルダ。
【請求項10】
受容端は、本体部分に解放可能に結合するように構成されたキャップを備え、キャップおよび本体部分は、ソケット内に受容されたカートリッジを封入するように構成される、請求項2に記載のホルダ。
【請求項11】
本体部分はコネクタを備え、コネクタはソケットの遠位部分および本体部分の遠位端を画定し、ソケットはキャップに解放可能に結合するように構成される、請求項10に記載のホルダ。
【請求項12】
キャップは、受け部を画定し、受け部に対向する遠位壁を含み、受け部は、キャップを本体部分に解放可能に結合するために、コネクタを中に受容するように構成される、請求項11に記載のホルダ。
【請求項13】
コネクタは、その外面から延びる隆起部を備え、隆起部は、本体部分の外壁との間隙を画定し、キャップは、受け部内で内側に延びるリテーナを備え、リテーナは、キャップを本体部分に固定するために間隙内に受容されるように構成される、請求項12に記載のホルダ。
【請求項14】
キャップは、コネクタを第1の径方向位置で受容し、リテーナを間隙内に位置決めするために、コネクタが受け部内に配置された状態で第2の径方向位置まで回転するように構成されている、請求項13に記載のホルダ。
【請求項15】
キャップは、キャップの外面を画定するキャップ壁を備え、キャップ壁は、キャップが本体部分に固定されたときに本体部分の外壁と同一平面になる、請求項13に記載のホルダ。
【請求項16】
遠位壁は、それを通って画定された通気孔を備える、請求項12に記載のホルダ。
【請求項17】
本体部分は外壁およびスリーブを備え、本体部分はチャンバおよびスロットを画定し、チャンバはボアとソケットとの間に連通して配置され、スロットは外壁を通って延び、チャンバと連通し、スリーブはチャンバ内にスライド可能に配置され、スロットを通って延びるスライドを含み、スライドは、スライドがスロット内で並進するときに、チャンバ内でスリーブを並進させるようにスリーブに結合される、請求項10に記載のホルダ。
【請求項18】
スリーブは、受容端に向かって延びるシャフトを含み、スリーブは、シャフトがソケットの近位に配置される装填位置と、シャフトの一部がソケット内に延びる排出位置とを有する、請求項17に記載のホルダ。
【請求項19】
シャフトは、その遠位端にクリートを含み、クリートは、カートリッジと直接係合するように構成される、請求項18に記載のホルダ。
【請求項20】
スリーブは、ソケット内からカートリッジを排出するように構成される、請求項17に記載のホルダ。
【請求項21】
スリーブは、それを通る蒸気通路を画定し、蒸気通路は、スリーブを介してソケットとボアとを相互接続する、請求項17に記載のホルダ。
【請求項22】
ボアの一部を画定するマウスピースと、チャンバを画定する本体部分と、チャンバ内にスライド可能に配置されたスリーブとをさらに備え、スリーブは、受容端に向かって延びるフィンガを含み、フィンガは、それらの間にソケットを画定し、フィンガは、ソケットがカートリッジの近位部分を受容するように構成される拡張構成と、フィンガが、カートリッジをホルダに固定するために、カートリッジの近位部分に係合するように構成される圧縮構成とを有する、請求項1に記載のホルダ。
【請求項23】
スリーブは、フィンガが拡張構成にある装填位置と、フィンガが圧縮構成にある装填位置の近位の点火位置とを有する、請求項22に記載のホルダ。
【請求項24】
スリーブの装填位置において、フィンガは、チャンバから遠位に延び、スリーブの点火位置において、フィンガは、チャンバを画定する壁がフィンガを拡張構成から内側に付勢する状態で、チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、請求項23に記載のホルダ。
【請求項25】
フィンガは、スリーブが装填位置から点火位置にスライドするときにカートリッジを近位に引くように構成される、請求項23に記載のホルダ。
【請求項26】
スリーブの点火位置において、フィンガは、カートリッジの熱源がホルダの受容端を越えて延びる状態で、カートリッジをホルダに固定するように構成される、請求項23に記載のホルダ。
【請求項27】
本体部分は、外壁を通って延び、チャンバと連通するスロットを画定し、スロットは、第1の脚部、第2の脚部、および横断脚部を有し、第1および第2の脚部は、互いにかつホルダの長手方向軸に平行な方向に延び、第1および第2の脚部は、本体部分の外壁の周りに互いに対して径方向にオフセットし、第2の脚部は、第1の脚部の近位に長手方向にオフセットし、横断脚部は、第1および第2の脚部を相互接続するために、第1および第2の脚部に垂直な外壁の周りの方向に延びる、請求項22に記載のホルダ。
【請求項28】
スロットを通って延び、スリーブに結合されたスライドをさらに備え、スリーブは、スライドと協働してチャンバ内でスライドおよび回転するように構成される、請求項27に記載のホルダ。
【請求項29】
ホルダの装填構成において、スライドは第1の脚部の遠位端にあり、スリーブは、フィンガが拡張構成にある状態で遠位装填位置にあり、ホルダの点火構成において、スライドは、第1の脚部の近位端または第2の脚部の遠位端と長手方向に位置合わせされ、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で装填位置の近位の点火位置にあり、ホルダの受容構成において、スライドは第2の脚部の近位端にあり、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で点火位置の近位の受容位置にある、請求項28に記載のホルダ。
【請求項30】
スリーブは、その装填位置と受容位置との間でホルダの長手方向軸を中心に回転する、請求項29に記載のホルダ。
【請求項31】
点火構成において、スライドは横断脚部内に配置される、請求項29に記載のホルダ。
【請求項32】
マウスピースは、本体部分に解放可能に結合される、請求項22に記載のホルダ。
【請求項33】
ホルダは、マウスピースが本体部分の遠位部分に固定されるスナブ構成を有し、スナブ構成において、マウスピースは、ソケット内に固定されたカートリッジの熱源上に配置されるように構成される、請求項32に記載のホルダ。
【請求項34】
本体部分は、その遠位部分を形成する内筒を含む、請求項22に記載のホルダ。
【請求項35】
内筒上に回転可能に配置された外筒をさらに備える、請求項34に記載のホルダ。
【請求項36】
本体部分は、チャンバと連通し内筒を通って延びるスロットを画定し、スロットは、ホルダの長手方向軸に平行な方向に延び、外筒は、それを通ってホルダの長手方向軸に平行な方向に延びる長手方向チェースを画定し、外筒はまた、長手方向チェースの近位端から、長手方向チェースに垂直な外筒の周りの方向にそれを通って延びる横断方向チェースを画定する、請求項35に記載のホルダ。
【請求項37】
スリーブに固定されたスライドをさらに備え、スライドは、スロットおよび長手方向または横断方向チェースを通って延びる、請求項36に記載のホルダ。
【請求項38】
ホルダの点火構成において、長手方向チェースおよびスロットは互いに径方向に位置合わせされ、ホルダの受容構成において、長手方向チェースおよびスロットは互いに径方向にオフセットされる、請求項37に記載のホルダ。
【請求項39】
ホルダの装填構成において、スライドは、スロットの遠位端および長手方向チェースの遠位端に配置され、スリーブは、フィンガが拡張構成にあるように遠位位置にあり、ホルダの点火構成において、スライドは、スロットの近位端および長手方向チェースの近位端に配置され、スリーブは、フィンガが圧縮構成にあるように近位位置にあり、ホルダの受容構成において、スライドは、スロットの近位端に、かつ長手方向チェースから径方向に離間した横断方向チェース内に配置され、スリーブは、フィンガが圧縮構成にあるように近位位置にある、請求項37に記載のホルダ。
【請求項40】
内筒は、その遠位端に内側カバーを含み、外筒は、その遠位端に外側カバーを含み、内側カバーは、カートリッジを受容するように構成されたチャネルの一部を囲み、外側カバーは、チャネルの一部を囲み、内側カバーまたは外側カバーのうちの1つ以上は、受容端を含む、請求項37に記載のホルダ。
【請求項41】
ホルダの点火構成において、チャネルの径方向部分が内側カバーおよび外側カバーによって囲まれ、内側カバーおよび外側カバーに対向するチャネルの径方向部分が開いているように、内側カバーが外側カバー内に入れ子にされ、ホルダの受容構成において、内側カバーおよび外側カバーは、チャネルを径方向に囲むように互いに対向する、請求項40に記載のホルダ。
【請求項42】
点火および受容構成において、外筒の外壁は、本体部分の外壁と同一平面である、請求項36に記載のホルダ。
【請求項43】
本体部分は、内筒および固定カバーを含み、内筒は、チャンバの遠位に配置されたチャネルの遠位部分を画定し、固定カバーは、内筒から遠位に延び、チャネルの径方向部分を囲み、チャネルは、中にカートリッジを受容するように構成される、請求項22に記載のホルダ。
【請求項44】
固定カバーは、チャネルの45度と315度との間で径方向に囲む、請求項43に記載のホルダ。
【請求項45】
固定カバーに対向する可動カバーをさらに備え、可動カバーは、チャネルの径方向部分を囲み、可動カバーは、可動カバーおよび固定カバーがそれらの間でチャネルを径方向に囲む伸長位置を有し、固定カバーまたは可動カバーのうちの1つ以上は受容端を備える、請求項43に記載のホルダ。
【請求項46】
可動カバーは、固定カバーに対向し可動カバーの遠位端を超えるチャネルの一部が開いている、伸長位置の近位の後退位置を有する、請求項45に記載のホルダ。
【請求項47】
可動カバーを後退位置と伸長位置との間で並進移動させるように構成されたスライド機構をさらに備える、請求項46に記載のホルダ。
【請求項48】
ホルダの装填構成において、スリーブは、フィンガが拡張構成にある状態で装填位置にあり、可動カバーは後退位置にあり、ホルダの点火構成において、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で装填位置の近位の点火位置にあり、可動カバーは後退位置にあり、ホルダの受容構成において、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で点火位置の近位の受容位置にあり、可動カバーは伸長位置にある、請求項47に記載のホルダ。
【請求項49】
スリーブは、可動カバーを後退位置と伸長位置との間で移行させるために、スライド機構を点火位置と受容位置との間で係合させる、請求項48に記載のホルダ。
【請求項50】
スライド機構は、可動カバーが後退位置と伸長位置との間にあるときに可動カバーを後退位置に付勢し、可動カバーを伸長位置に維持するように構成される、請求項47に記載のホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年7月19日に出願された「Holder for Aerosol Delivery Device with Detachable Cartridge」と題する米国特許出願第16/516,573号の優先権および利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、喫煙品などのエアロゾル送達デバイスおよびシステムに関し、特に、着脱可能なカートリッジをそれに固定するためのホルダに関する。喫煙品は、エアロゾル(例えば、タバコ、タバコ抽出物、ニコチン、合成ニコチン、非ニコチン香味、および吸入可能な形態の他の材料の構成要素を得る目的の一般に非燃焼加熱システムまたは電子タバコと呼ばれる喫煙品)を生成するために、可燃性炭素系点火源などの熱源を利用するエアロゾル送達デバイスおよびシステムであってもよい。そのような物品の構成要素は、タバコから製造または誘導されることができ、またはそれらの物品は、そうでなければ人間が消費するためにタバコを組み込むものとして特徴付けることができ、タバコおよび/または他のタバコ関連材料の構成要素を気化させて人間が消費するための吸入可能なエアロゾルを形成することができる。
【背景技術】
【0003】
タバコの燃焼に基づく喫煙製品の改良または代替として、長年にわたり多くの喫煙品が提案されてきた。例示的な代替物には、固体または液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達するか、または化学反応が使用されてそのような熱源を提供するデバイスが含まれてきた。例としては、参照により本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品が挙げられる。
【0004】
喫煙品の改善または代替のポイントは、典型的には、相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的により、揮発性材料を気化または加熱するために電気エネルギーを利用する、または有意な程度までタバコを燃焼させることなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することを試みる多数の喫煙製品、香り発生器および医療用吸入器が提案されてきた。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、Griffith Jr.らによる米国特許公開第2013/0255702号明細書、Searsらによる米国特許公開第2014/0096781号明細書に記載された背景技術に説明された様々な代替喫煙品、エアロゾル送達デバイスおよび熱発生源を参照されたい。また、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Blessらによる米国特許公開2015/0220232号明細書に商品名および商業ソースで参照されている様々なタイプの喫煙品、エアロゾル送達デバイス、および電動熱発生源も参照されたい。ブランド名および商業ソースで参照されている追加のタイプの喫煙品、エアロゾル送達デバイスおよび電動熱発生源は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、DePianoらによる米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に列挙されている。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的なタバコまたは喫煙品は、参照により本明細書に組み込まれる、Gerthらによる米国特許第6,735,217号明細書、Brooksらによる米国特許第6,922,901号明細書、米国特許第6,947,874号明細書および米国特許第6,947,875号明細書、Countsらによる米国特許第5,060,671号明細書、Morganらによる米国特許第5,249,586号明細書、Countsらによる米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらによる米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらによる米国特許第6,053,176号明細書、Whiteによる米国特許第6,164,287号明細書、Vogesによる米国特許第6,196,218号明細書、Felterらによる米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsによる米国特許第6,854,461号明細書、Honによる米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiによる米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoによる米国特許第7,896,006号明細書、Shayanによる米国特許第6,772,756号明細書、Honによる米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honによる米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書、および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらによる米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらによる米国特許出願公開第2009/0260641号明細書および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらによる米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、およびHonによる国際公開第2010/091593号パンフレットに記載されているものを含む。
【0005】
連続的に配置された複数のセグメント化された構成要素を有する喫煙品を組み立てるための様々な方法および方法が提案されている。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Barnesらの米国特許第5,469,871号明細書、Crooksらの米国特許第7,647,932号明細書、Crooksらの米国特許出願公開第2010/0186757号明細書、Stoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書、およびConnerらの米国特許出願公開第2012/00673620号明細書に記載されている様々な種類の組立技術および方法論を参照されたい。
【0006】
炭素質燃料要素を使用する特定の種類の紙巻きタバコは、R.J.Reynolds Tobacco Companyによって「Premier」「Eclipse」および「Revo」の商品名で市販されている。例えば、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)および、Inhalation Toxicology,12:5,p.1-58(2000)に記載されたこれらの種類のタバコを参照されたい。また、同様の紙巻きタバコは、日本たばこ産業から「Steam Hot One」の商品名で日本で販売されている。
【0007】
場合によっては、一部の喫煙品、特に従来の包装紙材料を使用する喫煙品は、包装紙材料に近接する燃料源によって達成される高温のために、点火可能な燃料源を覆う包装紙材料の焼け焦げも生じやすい。これは、一部の消費者にとって喫煙経験の楽しみを減らす可能性があり、喫煙品のエアロゾル送達構成要素によって消費者に送達される香味を隠すか、または望ましくない変更をする可能性がある。さらなる例では、従来の種類の喫煙品は、使用中に比較的有意なレベルのガス、例えば一酸化炭素および/または二酸化炭素を生成する可能性がある(例えば、炭素燃焼の生成物として)。さらに別の例では、従来の種類の喫煙品は、エアロゾル形成構成要素(単数または複数)をエアロゾル化することに関して性能が低いという問題を抱え得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第6,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第6,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第6,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第6,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献23】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献34】国際公開第2010/091593号
【特許文献35】米国特許第5,469,871号明細書
【特許文献36】米国特許第7,647,932号明細書
【特許文献37】米国特許出願公開第2010/0186757号明細書
【特許文献38】米国特許出願公開第2012/0042885号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)
【非特許文献2】Inhalation Toxicology,12:5,p.1-58(2000)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、従来の種類の喫煙品に時に関連する技術的問題の1つ以上に対処する喫煙品を提供することが望ましい。特に、使用が容易であり、再使用可能な構成要素を提供する喫煙品を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
様々な実施態様では、本開示は、受容端と、受容端に対向する吸い口端とを含む喫煙品のホルダを提供する。本開示は、以下の実施態様例を含むが、これらに限定されない。
【0012】
(実施態様例1)取り外し可能かつ交換可能なカートリッジと共に使用するためのホルダであって、ホルダは、受容端と、受容端に対向する吸い口端とを備え、ホルダは、カートリッジの近位部分を受容するように構成されたソケットを画定し、ホルダは、近位部分に対向するカートリッジの熱源がホルダの受容端を越えて配置された状態で、ホルダがソケット内にカートリッジの近位部分を固定するように構成された点火構成を有し、ホルダはまた、熱源がホルダの受容端に近接して配置された状態で、ホルダがソケット内にカートリッジの近位部分を固定するように構成された受容構成を有し、受容端は、実質的に中実の周壁を備える、ホルダ。
【0013】
(実施態様例2)吸い口端から延びる本体部分をさらに備え、本体部分は、吸い口端にマウスピースを含み、マウスピースは、本体部分を通って延びるボアの一部を画定する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0014】
(実施態様例3)ボア内に配置されたフィルタをさらに含む、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0015】
(実施態様例4)受容端は、遠位部分を有する外筒を備え、外筒は、本体部分上にスライド可能に受容され、ホルダの点火構成に対応する点火位置と、ホルダの受容構成に対応する伸長位置とを有する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0016】
(実施態様例5)外筒は、ソケットが拡張構成にある点火位置の近位の後退位置を有し、拡張構成では、ソケットは、カートリッジの近位部分よりも大きい直径を有するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0017】
(実施態様例6)本体部分は、内筒を含み、内筒は、ソケットを画定し外壁を含み、外筒は外壁の周りにスライド可能に受容される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0018】
(実施態様例7)外筒は、内壁であって、ソケットがカートリッジの近位部分を中に固定するように構成される圧縮構成に向けてソケットを圧縮するために、外筒が受容位置に向かってスライドするときに、内筒の外壁と係合するように構成された、内壁を含む、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0019】
(実施態様例8)本体部分は、内筒内に配置された仕切り空洞を含み、仕切り空洞は、ボアをソケットから分離し、ボアとソケットとを相互接続する通路を画定する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0020】
(実施態様例9)後退位置において、外筒の外面は、本体部分の外壁と同一平面である、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0021】
(実施態様例10)受容端は、本体部分に解放可能に結合するように構成されたキャップを備え、キャップおよび本体部分は、ソケット内に受容されたカートリッジを封入するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0022】
(実施態様例11)本体部分はコネクタを備え、コネクタはソケットの遠位部分および本体部分の遠位端を画定し、ソケットはキャップに解放可能に結合するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0023】
(実施態様例12)キャップは、受け部を画定し、受け部に対向する遠位壁を含み、受け部は、キャップを本体部分に解放可能に結合するために、コネクタを中に受容するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0024】
(実施態様例13)コネクタは、その外面から延びる隆起部を備え、隆起部は、本体部分の外壁との間隙を画定し、キャップは、受け部内で内側に延びるリテーナを備え、リテーナは、キャップを本体部分に固定するために間隙内に受容されるように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0025】
(実施態様例14)キャップは、コネクタを第1の径方向位置で受容し、リテーナを間隙内に位置決めするために、コネクタが受け部内に配置された状態で第2の径方向位置まで回転するように構成されている、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0026】
(実施態様例15)キャップは、キャップの外面を画定するキャップ壁を備え、キャップ壁は、キャップが本体部分に固定されたときに本体部分の外壁と同一平面になる、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0027】
(実施態様例16)遠位壁は、それを通って画定された通気孔を備える、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0028】
(実施態様例17)本体部分は外壁およびスリーブを備え、本体部分はチャンバおよびスロットを画定し、チャンバはボアとソケットとの間に連通して配置され、スロットは外壁を通って延び、チャンバと連通し、スリーブはチャンバ内にスライド可能に配置され、スロットを通って延びるスライドを含み、スライドは、スライドがスロット内で並進するときに、チャンバ内でスリーブを並進させるようにスリーブに結合される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0029】
(実施態様例18)スリーブは、受容端に向かって延びるシャフトを含み、スリーブは、シャフトがソケットの近位に配置される装填位置と、シャフトの一部がソケット内に延びる排出位置とを有する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0030】
(実施態様例19)シャフトは、その遠位端にクリートを含み、クリートは、カートリッジと直接係合するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0031】
(実施態様例20)スリーブは、ソケット内からカートリッジを排出するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0032】
(実施態様例21)スリーブは、それを通る蒸気通路を画定し、蒸気通路は、スリーブを介してソケットとボアとを相互接続する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0033】
(実施態様例22)ボアの一部を画定するマウスピースと、チャンバを画定する本体部分と、チャンバ内にスライド可能に配置されたスリーブとをさらに備え、スリーブは、受容端に向かって延びるフィンガを含み、フィンガは、それらの間にソケットを画定し、フィンガは、ソケットがカートリッジの近位部分を受容するように構成される拡張構成と、フィンガが、カートリッジをホルダに固定するために、カートリッジの近位部分に係合するように構成される圧縮構成とを有する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0034】
(実施態様例23)スリーブは、フィンガが拡張構成にある装填位置と、フィンガが圧縮構成にある装填位置の近位の点火位置とを有する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0035】
(実施態様例24)スリーブの装填位置において、フィンガは、チャンバから遠位に延び、スリーブの点火位置において、フィンガは、チャンバを画定する壁がフィンガを拡張構成から内側に付勢する状態で、チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0036】
(実施態様例25)フィンガは、スリーブが装填位置から点火位置にスライドするときにカートリッジを近位に引くように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0037】
(実施態様例26)スリーブの点火位置において、フィンガは、カートリッジの熱源がホルダの受容端を越えて延びる状態で、カートリッジをホルダに固定するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0038】
(実施態様例27)本体部分は、外壁を通って延び、チャンバと連通するスロットを画定し、スロットは、第1の脚部、第2の脚部、および横断脚部を有し、第1および第2の脚部は、互いにかつホルダの長手方向軸に平行な方向に延び、第1および第2の脚部は、本体部分の外壁の周りに互いに対して径方向にオフセットし、第2の脚部は、第1の脚部の近位に長手方向にオフセットし、横断脚部は、第1および第2の脚部を相互接続するために、第1および第2の脚部に垂直な外壁の周りの方向に延びる、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0039】
(実施態様例28)スロットを通って延び、スリーブに結合されたスライドをさらに備え、スリーブは、スライドと協働してチャンバ内でスライドおよび回転するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0040】
(実施態様例29)ホルダの装填構成において、スライドは第1の脚部の遠位端にあり、スリーブは、フィンガが拡張構成にある状態で遠位装填位置にあり、ホルダの点火構成において、スライドは、第1の脚部の近位端または第2の脚部の遠位端と長手方向に位置合わせされ、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で装填位置の近位の点火位置にあり、ホルダの受容構成において、スライドは第2の脚部の近位端にあり、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で点火位置の近位の受容位置にある、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0041】
(実施態様例30)スリーブは、その装填位置と受容位置との間でホルダの長手方向軸を中心に回転する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0042】
(実施態様例31)点火構成において、スライドは横断脚部内に配置される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0043】
(実施態様例32)マウスピースは、本体部分に解放可能に結合される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0044】
(実施態様例33)ホルダは、マウスピースが本体部分の遠位部分に固定されるスナブ構成を有し、スナブ構成において、マウスピースは、ソケット内に固定されたカートリッジの熱源上に配置されるように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0045】
(実施態様例34)本体部分は、その遠位部分を形成する内筒を含む、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0046】
(実施態様例35)内筒上に回転可能に配置された外筒をさらに備える、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0047】
(実施態様例36)本体部分は、チャンバと連通し内筒を通って延びるスロットを画定し、スロットは、ホルダの長手方向軸に平行な方向に延び、外筒は、それを通ってホルダの長手方向軸に平行な方向に延びる長手方向チェースを画定し、外筒はまた、長手方向チェースの近位端から、長手方向チェースに垂直な外筒の周りの方向にそれを通って延びる横断方向チェースを画定する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0048】
(実施態様例37)スリーブに固定されたスライドをさらに備え、スライドは、スロットおよび長手方向または横断方向チェースを通って延びる、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0049】
(実施態様例38)ホルダの点火構成において、長手方向チェースおよびスロットは互いに径方向に位置合わせされ、ホルダの受容構成において、長手方向チェースおよびスロットは互いに径方向にオフセットされる、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0050】
(実施態様例39)ホルダの装填構成において、スライドは、スロットの遠位端および長手方向チェースの遠位端に配置され、スリーブは、フィンガが拡張構成にあるように遠位位置にあり、ホルダの点火構成において、スライドは、スロットの近位端および長手方向チェースの近位端に配置され、スリーブは、フィンガが圧縮構成にあるように近位位置にあり、ホルダの受容構成において、スライドは、スロットの近位端に、かつ長手方向チェースから径方向に離間した横断方向チェース内に配置され、スリーブは、フィンガが圧縮構成にあるように近位位置にある、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0051】
(実施態様例40)内筒は、その遠位端に内側カバーを含み、外筒は、その遠位端に外側カバーを含み、内側カバーは、カートリッジを受容するように構成されたチャネルの一部を囲み、外側カバーは、チャネルの一部を囲み、内側カバーまたは外側カバーのうちの1つ以上は、受容端を含む、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0052】
(実施態様例41)ホルダの点火構成において、チャネルの径方向部分が内側カバーおよび外側カバーによって囲まれ、内側カバーおよび外側カバーに対向するチャネルの径方向部分が開いているように、内側カバーが外側カバー内に入れ子にされ、ホルダの受容構成において、内側カバーおよび外側カバーは、チャネルを径方向に囲むように互いに対向する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0053】
(実施態様例42)点火および受容構成において、外筒の外壁は、本体部分の外壁と同一平面である、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0054】
(実施態様例43)本体部分は、内筒および固定カバーを含み、内筒は、チャンバの遠位に配置されたチャネルの遠位部分を画定し、固定カバーは、内筒から遠位に延び、チャネルの径方向部分を囲み、チャネルは、中にカートリッジを受容するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0055】
(実施態様例44)固定カバーは、チャネルの45度と315度の間で径方向に囲む、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0056】
(実施態様例45)固定カバーに対向する可動カバーをさらに備え、可動カバーは、チャネルの径方向部分を囲み、可動カバーは、可動カバーおよび固定カバーがそれらの間でチャネルを径方向に囲む伸長位置を有し、固定カバーまたは可動カバーのうちの1つ以上は受容端を備える、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0057】
(実施態様例46)可動カバーは、固定カバーに対向し可動カバーの遠位端を超えるチャネルの一部が開いている、伸長位置の近位の後退位置を有する、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0058】
(実施態様例47)可動カバーを後退位置と伸長位置との間で並進移動させるように構成されたスライド機構をさらに備える、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0059】
(実施態様例48)ホルダの装填構成において、スリーブは、フィンガが拡張構成にある状態で装填位置にあり、可動カバーは後退位置にあり、ホルダの点火構成において、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で装填位置の近位の点火位置にあり、可動カバーは後退位置にあり、ホルダの受容構成において、スリーブは、フィンガが圧縮構成にある状態で点火位置の近位の受容位置にあり、可動カバーは伸長位置にある、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0060】
(実施態様例49)スリーブは、可動カバーを後退位置と伸長位置との間で移行させるために、スライド機構を点火位置と受容位置との間で係合させる、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0061】
(実施態様例50)スライド機構は、可動カバーが後退位置と伸長位置との間にあるときに可動カバーを後退位置に付勢し、可動カバーを伸長位置に維持するように構成される、実施態様例のうちのいずれか、または実施態様例のうちのいずれかの任意の組み合わせに記載のホルダ。
【0062】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。本発明は、上述の実施形態のうちの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の任意の組み合わせ、ならびに本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の特徴または要素の組み合わせを含み、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているか否かにかかわらない。本開示は、文脈が他に明確に指示しない限り、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が組み合わせ可能と見なされるように全体的に読み取られることが意図される。
【0063】
以上の一般的な用語で本開示を説明してきたが、次に、必ずしも原寸に比例して描かれていない添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【
図1】ホルダが装填構成にある本開示の実施態様による、ホルダおよび着脱可能なカートリッジを含む喫煙品の斜視図である。
【
図2】本開示の実施態様による、
図1のカートリッジの斜視図を示す。
【
図3】
図2のカートリッジの長手方向断面図を示す。
【
図5】点火構成における
図1の喫煙品の斜視図である。
【
図7】受容構成における
図1の喫煙品の斜視図である。
【
図9】ホルダが装填構成にある本開示の実施態様による、
図2のホルダおよび着脱可能なカートリッジを含む別の喫煙品の斜視図である。
【
図11】受容構成における
図9の喫煙品の斜視図である。
【
図13】ホルダが装填構成にある本開示の実施態様による、
図2のホルダおよび着脱可能なカートリッジを含む別の喫煙品の斜視図である。
【
図19】ホルダが装填構成にある本開示の実施態様による、
図2のホルダおよび着脱可能なカートリッジを含む別の喫煙品の斜視図である。
【
図27】ホルダが装填構成にある本開示の実施態様による、
図2のホルダおよび着脱可能なカートリッジを含む別の喫煙品の斜視図である。
【
図33】ホルダが装填構成にある本開示の実施態様による、
図2のホルダおよび着脱可能なカートリッジを含む別の喫煙品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本開示は、以下に、その実施態様例を参照して、より十分に説明される。これらの実施態様例は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に全て伝達するように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具現化され、本明細書に記載の実施態様に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施態様は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本開示および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。本開示および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「近位」という用語は、使用者により近いデバイスの部分またはその構成要素の部分を指し、「遠位」という用語は、使用者からより遠いデバイスの部分またはその構成要素の部分を指す。また、本明細書では定量的尺度、値、幾何学的関係などを参照することがあるが、特に明記しない限り、これらの全てではないとしてもいずれか1つ以上が、技術的な公差などのため起こり得る許容可能な変動に対処するため、絶対的または近似的であり得る。
【0066】
本開示は、エアロゾルおよび/または吸入可能な物質を形成するために材料が(好ましくは材料を有意な程度まで燃焼させることなく)加熱される物品(およびそのアセンブリおよび/または製造)の説明を提供し、そのような物品は、「手持ち式」デバイスと見なされるのに十分にコンパクトであり得る。いくつかの態様では、物品は喫煙品として特徴付けられる。本明細書で使用される場合、「喫煙品」という用語は、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプを喫煙するという多くの感覚(例えば、吸入と吐き出す行為、味または風味の種類、官能的効果、体感、使用行為、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的合図など)を提供する物品および/またはデバイスを意味することを意図している。本明細書で使用される場合、「喫煙品」という用語は、動作中に、物品またはデバイスが、タバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるエアロゾルの意味で煙を生成することを必ずしも意味するのではなく、むしろ、物品またはデバイスが、物品および/またはデバイスの特定の構成要素、要素などの揮発または気化から生じる蒸気(煙状と記載されると考えられる目に見えるエアロゾルであると考えられるエアロゾル内の蒸気を含む)をもたらすことを意味する。特定の態様では、喫煙品として特徴付けられる物品またはデバイスは、タバコおよび/またはタバコ由来構成要素を組み込む。
【0067】
上述したように、特定のエアロゾル送達デバイスのエアロゾル生成部品は、いかなる構成要素をいかなる実質的な程度にも燃焼することなく、タバコの点火および燃焼によって使用される(したがってタバコの煙を吸入すること)タバコ、葉巻、またはパイプを喫煙する多くの感覚(例えば、吸入と吐き出す行為、味または風味のタイプ、官能的効果、体感、使用行為、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的合図など)を提供することができる。例えば、本開示のいくつかの実施態様例によるエアロゾル送達デバイスの使用者は、喫煙者が伝統的なタイプの喫煙品を使用するようにその構成要素を保持して使用することができ、その部品によって生成されたエアロゾルの吸入のためにその部品の一端で引き込んだり、選択された時間間隔で吹かしたりなどできる。
【0068】
本開示の物品またはデバイスはまた、蒸気生成物品、エアロゾル送達物品、または薬剤送達物品であることを特徴とする。したがって、そのような物品またはデバイスは、吸入可能な形態または状態の1つ以上の物質を提供するように構成可能である。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(例えば、その臨界点より低い温度で気相にある物質)である。あるいは、吸入可能な物質はエアロゾルの形態(例えば、気体中の微細な固体粒子または液滴の懸濁)である。単純にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、目に見えるか否かにかかわらず、および煙状と見なされる形態であるか否かにかかわらず、人間の吸入に適した形態またはタイプの蒸気、ガスおよびエアロゾルを含むことを意味する。いくつかの実施態様では、「蒸気」および「エアロゾル」という用語は互いに交換可能であり得る。したがって、簡略化のために、本開示を説明するために使用される「蒸気」および「エアロゾル」という用語は、特に明記しない限り互いに交換可能であると理解される。
【0069】
使用において、本開示の喫煙品は、伝統的な種類の喫煙品(例えば、炎で点火することによって使用され、その後に燃焼されるタバコを吸入することによって使用される紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際の、個人の多くの物理的アクションを受ける。例えば、本開示の喫煙品の使用者は、伝統的なタイプの喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルの吸入のためにその物品の一端で引き込み、選択された時間間隔でふかす。
【0070】
システムは、いわゆる「タバコ加熱製品」などの喫煙品に関連する実施態様に関して本明細書に一般的に記載されているが、機構、構成要素、特徴、および方法は多くの異なる形態で様々な物品に関連付けられて具現化されてもよいと理解されるべきである。例えば、本明細書で提供される記述は、従来の喫煙品(例えば、タバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱式タバコ、および本明細書に開示されたいずれかの製品の関連する包装の実施態様と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴、および方法の説明は、単なる例としてエアロゾル送達デバイスに関する実施態様に関して説明され、様々な他の製品および方法において具現化され使用され得ると理解されるべきである。
【0071】
本開示の喫煙品は、一般に、ハウジング、外側ラップ、またはラッピング、ケーシング、構成要素、モジュール、部材などの何らかの種類のエンクロージャ内に設けられるかまたは収容されるいくつかの要素を含む。エンクロージャの全体的な設計は可変であり、喫煙品の全体的なサイズおよび形状を画定するエンクロージャの形式または構成も可変である。いくつかの態様では、エンクロージャの全体的な設計、サイズ、および/または形状は、従来の紙巻きタバコまたは葉巻のものに似ていることが望ましい。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似たエンクロージャは、エンクロージャを形成するために係合される分離可能な構成要素、部材などを含む。例えば、そのような喫煙品は、いくつかの態様では、マウスピース構成要素、エアロゾル送達構成要素(例えば、基材など)、および熱源構成要素を含む3つの分離可能な構成要素を含んでもよい。様々な態様では、熱源は、基材をエアロゾル化するために熱を発生させることができてもよく、基材は、例えば、押出構造および/または基材、エアロゾル前駆体組成物に関連する基材、タバコおよび/またはタバコ関連材料、例えば固体または液体形態(例えば、ビーズ、シート、細片、ラップ)の、タバコから直接単離されるかまたは合成的に調製されたタバコに天然に見られる材料、などを含む。いくつかの実施態様では、押出構造体は、タバコ製品、または例えばセラミック粉末などの他の材料とのタバコの複合体を含み得る。他の実施態様では、タバコ抽出物/スラリーを多孔質セラミックビーズに充填することができる。他の実施態様は、非タバコ製品を使用してもよい。いくつかの実施態様では、エアロゾル前駆体組成物充填多孔質ビーズ/粉末(セラミック)を使用することができる。他の実施態様では、セラミック粉末およびエアロゾル前駆体組成物の押出スラリーで作られたロッド/シリンダが使用されてもよい。
【0072】
本開示の特定の態様によれば、使用が容易であり、再使用可能な構成要素を提供する喫煙品を提供することが有利であり得る。
図1は、本開示の一実施態様による、そのような喫煙品の斜視図を示す。特に、
図1は、取り外し可能なカートリッジ50およびホルダ104を含む喫煙品100の斜視図を示す。ホルダ104は、本体部分110と、ホルダ104の吸い口端に位置するマウスピース112とを有する。以下でより詳細に説明するように、図示の実施態様では、取り外し可能なカートリッジ50は、ホルダ104の受容端に画定されたチャネル118内に受容されるように構成される。
図2は、
図1の取り外し可能なカートリッジ50の斜視図を示す。図示の実施態様では、取り外し可能なカートリッジ50は、熱源54と、基材部分52と、熱源54および基材部分52の少なくとも一部の境界を定めるように構成された外側ハウジング53とを含む。本開示に適用可能であり得るカートリッジ構成の他の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年7月18日に出願された、「Aerosol Delivery Device with Consumable Cartridge」と題する、米国特許出願第16/515,637号明細書に見出すことができる。
【0073】
図示の実施態様では、カートリッジ50およびホルダ104は、従来の紙巻きタバコの形状を模倣する実質的に円筒形の形状を有するが、様々な他の実施態様では、これらの構成要素のいずれか一方又は両方(および/またはそれらの副構成要素のいずれか、例えば、本体部分110もしくはマウスピース112、および/または熱源54、外側ハウジング53、またはカートリッジ50の基材51など)は異なる形状を有してもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施態様では、ホルダ104またはカートリッジ50の一方又は両方(および/またはそれらの副構成要素のいずれか)は、実質的に長方形の直方体形状などの実質的に長方形の形状を有することができる。他の実施形態では、ホルダ104またはカートリッジ50(および/またはそれらの副構成要素のいずれか)の一方または両方は、他のハンドヘルド形状を有してもよい。例えば、いくつかの実施態様では、ホルダ104は、小さい箱形状、様々なポッドモッド(pod mod)形状、またはフォブ形状を有することができる。
【0074】
様々な実施態様では、熱源54は、その点火時に熱を発生するように構成されてもよい。図示の実施態様では、熱源54は、略円筒形状を有し、可燃性炭素質材料を組み込んだ可燃性燃料要素を含む。他の実施態様では、熱源54は、異なる形状、例えば、立方体または六角形の断面を有するプリズム形状を有することができる。炭素質材料は、一般に、高い炭素含有量を有する。好ましい炭素質材料は、主に炭素から構成され、および/または典型的には、乾燥重量基準で60%超、一般に70%超、しばしば80%超、頻繁に90%超の炭素含有量を有する。
【0075】
場合によっては、熱源54は、可燃性炭素質材料以外の要素(例えば、粉末タバコまたはタバコ抽出物などのタバコ構成要素、香味剤、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよび炭酸ナトリウムなどの塩、熱安定性グラファイト中空円筒形(例えば、管状)繊維、酸化鉄粉末、ガラスフィラメント、粉末炭酸カルシウム、アルミナ顆粒、アンモニア塩などのアンモニア源、および/または結合剤、例えばグアーガム、アルギン酸アンモニウムおよびアルギン酸ナトリウム)を組み込むことができる。他の実施態様では、熱源は、例えば複数の点火可能なビーズなどの複数の点火可能な物体を含むことができる。他の実施態様では、熱源は、組成または相対含有量が上記に挙げたものと異なっていてもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施態様では、グラファイトまたはグラフェンなどの異なる形態の炭素を熱源として使用することができる。他の実施態様では、熱源は、増加した活性炭のレベル、異なる多孔度の炭素、異なる量の炭素、任意の上述の構成要素のブレンドなどを有することができる。さらに他の実施態様では、熱源は、例えば、点火時に熱を発生するように構成された可燃性液化ガスなどの非炭素熱源を含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、液化ガスは、石油ガス(LPGまたはLPガス)、プロパン、プロピレン、ブチレン、ブタン、イソブテン、メチルプロパン、またはn-ブタンのうちの1つ以上を含み得る。さらに他の実施態様では、熱源は化学反応ベースの熱源を含むことができ、熱源の点火は2つ以上の個々の構成要素の相互作用を含む。例えば、化学反ベースの熱源は、金属剤および活性化溶液を含んでもよく、金属剤と活性化溶液とが接触すると熱源が活性化される。化学ベースの熱源のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Banerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書に見出すことができる。熱源の組み合わせも可能である。
【0076】
適用可能な熱源の具体的な寸法は様々であり得るが、図示の実施態様では、熱源54は、5mmから20mmを含む範囲の長さを有し、いくつかの実施態様では、17mmであり得、3mmから8mmを含む範囲の全体の直径を有し得、いくつかの実施態様では、6.8mm(いくつかの実施態様では、7mm)であり得る。他の実施態様では、熱源は様々な方法で構築されてもよいが、図示の実施態様では、熱源54は、粉砕または粉末化された炭素質材料を使用して押出または配合され、乾燥重量基準で0.5g/cm3を超える、しばしば0.7g/cm3を超える、頻繁に1g/cm3を超える密度を有する。例えば、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Riggsらの米国特許第5,551,451号明細書およびBorschkeらの米国特許第7,836,897号明細書に記載されている燃料源構成要素、配合物および設計の種類を参照されたい。
【0077】
様々な実施態様では、熱源54は、例えば、実質的に中実の円筒形状または中空円筒(例えば、管状)形状を含む様々な形態を有してもよいが、図示の実施態様の熱源54は、熱源54の第1の端部から熱源54の対向する第2の端部まで長手方向に延びる複数の内部通路55を含む略円筒形状を有する押出モノリシック炭素質材料を含む。図示の実施態様では、単一の中央内部通路55aと、中央内部通路55aから離間し、中央内部通路55aのサイズと同様のサイズ(例えば、直径)を有する6つの周囲内部通路55bと、熱源54の外面から離間し、中央内部通路55aの直径よりも小さい直径を有する6つの周辺内部通路55cとを含む13個の内部通路55が存在する。他の実施態様では、複数の内部通路が存在する必要はなく、および/または複数の内部通路は他の形態および/もしくはサイズをとることができることに留意されたい。例えば、いくつかの実施態様では、わずか2つの内部通路があってもよく、さらに他の実施態様は、単一の内部通路を含んでもよい。さらに他の実施態様は、内部通路を全く含まなくてもよい。追加の実施態様は、不均等な直径および/または形状であり得、不均等に離間され得、および/または熱源内に配置され得る複数の内部通路を含み得る。
【0078】
図には示されていないが、いくつかの実施態様は、熱源の第1の端部から対向する第2の端部まで長手方向に延びる1つ以上の周辺溝を含むことができる。いくつかの実施態様では、そのような溝は、幅および深さが実質的に等しくてもよく、熱源の円周の周りに実質的に等しく分布してもよい。そのような実施態様では、わずか2つの溝があってもよく、さらに他の実施態様は単一の溝を含んでもよい。さらに他の実施態様は、溝を全く含まなくてもよい。追加の実施態様は、不均等な幅および/または深さであってもよく、熱源の円周の周りに不均等に離間されてもよい複数の溝を含んでもよい。さらに他の実施態様では、熱源は、押出されたモノリシック炭素質材料の第1の端部からその対向する第2の端部まで長手方向に延びるフルート状の溝および/またはスリットを含むことができる。いくつかの実施態様では、熱源は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Lobovskyの米国特許第7,615,184号明細書に開示されているタイプの発泡プロセスで形成された発泡炭素モノリスを含むことができる。したがって、いくつかの実施態様は、熱源を点火するのにかかる時間の削減に関して利点を提供することができる。いくつかの他の実施態様では、熱源は断熱層(図示せず)と同時押し出し(co-extrude)されることができ、それによって製造時間および費用を削減する。燃料要素の他の実施態様は、Brooksらの米国特許第6,922,901号明細書に記載されているタイプの炭素繊維、またはTakeuchiらの米国特許出願公開第2009/0044818号明細書に開示されているような他の熱源実施態様を含み、その各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。デボス加工された熱源システム、方法、およびそのような熱源を含む喫煙品を含む熱源のさらなる例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年2月22日に出願され、「System for Debossing a Heat Generation Member,a Smoking Article Including the Debossed Heat Generation Member,and a Related Method」と題する、米国特許出願第15/902,665号明細書に開示されている。
【0079】
一般に、熱源は、1つ以上のエアロゾル化可能な構成要素を有するエアロゾル送達構成要素(例えば、基材部分)の十分に近くに配置され、その結果、熱源からエアロゾル化可能な構成要素(使用者への送達のために同様に提供される任意の香味料、薬剤などと同様に)への熱の印加によって形成/揮発されたエアロゾルがマウスピースを介して使用者に送達可能である。すなわち、熱源が基材構成要素を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成、放出、または発生される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出された(released)への言及が、形成する(form)または発生する(generate)、形成している(forming)または発生している(generating)、発生する(forms)または発生する(generates)、および形成された(formed)または発生された(generated)を含むように互いに交換可能であることに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気またはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出される。さらに、様々な喫煙品要素の選択は、本開示の背景技術部分に列挙された代表的な製品などの市販の電子喫煙品を考慮して理解される。
【0080】
図3は、
図1のカートリッジ50の長手方向断面図を示す。図に示すように、基材部分52は、対向する第1の端部および第2の端部を有し、熱源54は、基材部分52の第1の端部に近接して配置される。カートリッジ50の様々な構成要素の寸法は、特定の用途の必要性に起因して変化し得るが、図示の実施態様では、カートリッジ50は、10mmから50mmを含む範囲の全長および3mmから10mmを含む範囲の直径であってもよい。さらに、図示の実施態様では、ハウジング12は、0.05mmから0.5mmを含む範囲の厚さを有することができる。さらに、図示の実施態様では、基材部分52は、ハウジング12の厚さに対応するために、5mmから30mmを含む範囲の長さおよびカートリッジ全体の直径よりわずかに小さい直径、例えば、2.9mmから9.9mmを含む範囲の直径を有してもよい。図示の実施態様では、基材は、約0.5mm~2.0mmの範囲の直径サイズを有することができるタバコビーズを含むが、他の実施態様では、サイズは異なり得る。他の実施態様では、基材は、粒状タバコ材料またはカット充填剤タバコであってもよい。他の実施態様は異なり得るが、図示の実施態様では、カートリッジの外側ハウジングは、熱源の挿入を可能にするために約80‐90%の容量まで充填される。
【0081】
図示の実施態様では、基材部分52は、単一のセグメントを有する基材51を含むが、他の実施態様では、基材部分52は、1つ以上の追加の基材セグメントを含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、喫煙品100は、対向する第1の端部および第2の端部を有する第2の基材セグメント(図示せず)をさらに含んでもよい。様々な実施態様では、基材の1つ以上は、エアロゾル前駆体組成物が関連付けられたタバコまたはタバコ関連材料を含んでもよい。他の実施態様では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料を使用することができる。他の実施態様では、非タバコ基材は植物由来材料でなくてもよい。基材(および/または複数の基材)に使用するための他の可能な組成物、構成要素、および/または添加剤は、以下により詳細に記載される。以下の説明は、本明細書に記載の喫煙品(例えば、図示された実施態様の基材51など)で使用可能な任意の基材に適用可能であることに留意されたい。
【0082】
図1も参照すると、様々な実施態様では、熱源54の点火は、基材51に関連するエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。様々な実施態様では、マウスピース112は、使用者によってマウスピース112に加えられた引き込みに応答して、発生されたエアロゾルをそれを通して受け取るように構成される。以下でより詳細に説明するように、いくつかの実施態様では、マウスピース112は、マウスピース112に加えられた引き込みに応答して、エアロゾルをそれを通して受け取るように構成されたフィルタ115を備えてもよい。様々な実施態様では、フィルタ115は、いくつかの態様では、受容端に対向するホルダ104の端部に近接して径方向および/または長手方向に配置された円形ディスクとして提供される。このようにして、マウスピース112で引き込むと、フィルタ115は、喫煙品100のホルダ104を通って流れるエアロゾルを受け取る。いくつかの実施態様では、基材51の要素は、有意な程度まで熱分解(例えば、炭化、焼け焦げ、または燃焼)を受けず、エアロゾル化された構成要素は、フィルタ115(存在する場合)を含む喫煙品100を通って使用者の口に引き込まれる空気中に同伴される。図示の実施態様の喫煙品100では、基材51は、実質的に円筒形の部分に形成された複数のタバコビーズを含む。いくつかの実施態様では、フィルタ115は、個別のセグメントを含むことができる。例えば、いくつかの実施態様は、濾過を提供するセグメント、引き込み抵抗を提供するセグメント、エアロゾルが冷却するための空間を提供する中空セグメント、他のフィルタセグメント、および上記の任意の1つまたは任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施態様では、1つ以上のフィルタはまた、香味添加剤を提供してもよい。いくつかの実施態様では、フィルタは、交換可能であり得る1つ以上のフィルタセグメントを含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、例えば、異なる引込み抵抗および/または異なる風味を提供するフィルタセグメントを含む、1つ以上のフィルタセグメントが、デバイスを用いた使用者の体験をカスタマイズするために交換可能であってもよい。香味剤を添加するように構成された香味添加材料および/または構成要素のいくつかの例は、2019年5月10日に出願され、「Flavor Article for an Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第16/408,942号明細書、2018年3月26日に出願され、「Aerosol Delivery Device Providing Flavor Control」と題された米国特許出願第15/935,105号明細書、および2019年3月14日に出願され、「Aerosol Delivery Device Providing Flavor Control」と題された米国特許出願第16/353,556号明細書に見出すことができ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0083】
特定の実施態様では、基材51は、カット充填剤形態の風味豊かな香りの高いタバコのブレンドを含むことができる。いくつかの実施態様では、基材51は、Pryorらによる米国特許第6,807,809号明細書、Pryorらによる米国特許第6,889,143号明細書、Rakerによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成タバコ材料を含んでもよく、これらの開示は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。さらに、再構成タバコ材料は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されているタイプの紙巻きタバコ用の再構成タバコ紙を含んでもよい。例えば、再構成タバコ材料は、タバコおよび/またはタバコ関連材料を含むシート状材料を含むことができる。したがって、いくつかの実施態様では、基材は、再構成タバコ材料の巻かれたロールから形成されてもよい。特定の実施態様では、基材は、再構成タバコ材料の細片、ストリップなどから形成されてもよい。別の実施態様では、タバコシートは、熱伝導構成体を含んでも含まなくてもよい重なり合う層(例えば、集められたウェブ)を含んでもよい。繊維状充填剤材料、エアロゾル形成材料、および複数の熱伝導構成体によって形成された初期基材シートの一連の重なり合う層(例えば、集められたウェブ)を含む基材部分の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年2月26日に出願され、「Heat Conducting Substrate for Electrically Heated Aerosol Delivery Device」と題する米国特許出願第15/905,320号明細書に記載されている。
【0084】
いくつかの実施態様では、基材51は、タバコ関連材料を有する複数のマイクロカプセル、ビーズ、顆粒などを含むことができる。例えば、代表的なマイクロカプセルは、略球形の形状であってもよく、タバコ由来抽出物などの液体中心領域を含む外側カバーまたはシェルを有してもよい。いくつかの実施態様では、1つ以上の基材は、それぞれ中空円筒形状に形成された複数のマイクロカプセルを含むことができる。いくつかの実施態様では、基材の1つ以上は、中空円筒形状に形成された複数のマイクロカプセルの構造的形状および/または完全性を維持するように構成された結合剤材料を含むことができる。
【0085】
基材の1つ以上に使用されるタバコは、黄色種タバコ(flue-cured tobacco)、バーレー種タバコ、オリエンタルタバコ、メリーランドタバコ、暗色タバコ(dark tobacco)、暗色火干タバコ(dark-fired tobacco)およびラスチカタバコ、ならびに他の希少もしくは特殊なタバコ、またはそれらのブレンドなどのタバコを含んでもよく、またはそれらに由来してもよい。様々な代表的なタバコの種類、加工された種類のタバコ、およびタバコブレンドの種類は、Lawsonらによる米国特許第6,836,224号明細書、Perfettiらによる米国特許第6,924,888号明細書、Brownらによる米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,159,942号明細書、Gentryらによる米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらによる米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらによる米国特許第6,701,936号明細書、Dominguezらによる米国特許第6,730,832号明細書、Liらによる米国特許第7,011,096号明細書、Liらによる米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらによる米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらによる米国特許出願公開第2004/0255965号明細書、Beremanによる国際出願第02/37990号明細書、およびBombickら、Fund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997)に記載され、これらの開示は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0086】
本開示のいくつかの実施態様では、基材51は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水、および/または結合剤材料を含むか、またはそれらから本質的に構成される押出構造を含むことができるが、特定の配合物は結合剤材料を除外することができる。様々な実施態様において、適切な結合剤材料は、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸カリウム、およびアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩を含むことができる。アルギン酸塩、特に高粘度アルギン酸塩は、制御されたレベルの遊離カルシウムイオンと共に使用することができる。他の適切な結合剤材料としては、Aqualon Co.製のKlucel Hなどのヒドロキシプロピルセルロース、Dow Chemical Co.製のMethocel K4MSなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース、Aqualon Co.製のNatrosol 250 MRCSなどのヒドロキシエチルセルロース、FMC製のAvicelなどの微結晶セルロース、Dow Chemical Co.製のMethocel A4Mなどのメチルセルロース、およびHercules Inc.製のCMC 7HFおよびCMC 7H4Fなどのカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。さらに他の可能な結合剤材料としては、デンプン(例えば、コーンスターチ)、グアーガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチン、およびキサンタンガムが挙げられる。いくつかの実施態様では、2つ以上の結合剤材料の組み合わせまたはブレンドを使用することができる。結合剤材料の他の例は、例えば、Jakobらの米国特許第5,101,839号明細書、およびRakerらの米国特許第6,924,887号明細書に記載されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施態様では、エアロゾル形成材料は、結合剤材料(例えば、アルギン酸プロピレングリコール)の一部として提供されてもよい。さらに、いくつかの実施態様では、結合剤材料は、タバコまたは他のバイオマスに由来するナノセルロースを含み得る。
【0087】
いくつかの実施態様では、基材51は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Stoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書に記載されているように、押出材料を含むことができる。さらに別の実施態様では、基材は、マルメライザー処理されたおよび/またはマルメライザー処理されていないタバコから形成された押出構造および/または基材を含んでもよい。マルメライザー処理されたタバコは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Banerjeeらの米国特許第5,105,831号明細書から知られている。マルメライザー処理されたタバコは、本明細書に記載の結合剤および/または香味剤と共に、グリセロール(20から30重量%)、炭酸カルシウム(一般に10から60重量%、しばしば60から60重量%)を含む粉末形態の20から50%(重量)タバコブレンドを含む。様々な実施態様では、押出材料は、1つ以上の長手方向開口部を有することができる。
【0088】
様々な実施態様において、基材51は、その中で利用される様々な量の材料に基づいて様々な構造をとることができる。例えば、サンプル基材は、最大98重量%、最大95重量%、または最大90重量%のタバコおよび/またはタバコ関連材料を含み得る。サンプル基材はまた、最大25重量%、20重量%または15重量%の水、特に2%から25%、5%から20%または7%から15重量%の水を含み得る。香味料など(例えば、ニコチンなどの医薬品を含む)は、最大10重量%、最大8重量%、または最大5重量%のエアロゾル送達構成要素を含んでもよい。
【0089】
追加的または代替的に、基材51は、タバコ、グリセリン、水、および/または結合剤材料を含むか、またはそれらから本質的に構成される押出構造および/または基材を含むことができ、エアロゾル生成プロセス全体にわたってその構造を実質的に維持するようにさらに構成される。すなわち、基材は、エアロゾル生成プロセス全体を通してその形状を実質的に維持する(例えば、基材は、印加されたせん断応力下で連続的に変形しない)ように構成されてもよい。そのような例示的な基材は、液体および/またはいくらかの水分含有量を含み得るが、基材は、エアロゾル生成プロセス全体にわたって実質的に固体のままであり得、エアロゾル生成プロセス全体にわたって構造的完全性を実質的に維持し得る。実質的に固体の基材に適した例示的なタバコおよび/またはタバコ関連材料は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ademeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Whiteに対する米国特許第6,204,287号明細書、Hearnらの米国特許第5,060,676号明細書に記載されている。
【0090】
いくつかの実施態様では、喫煙品内で使用される基材51の量は、物品が許容可能な感覚特性および感覚刺激特性、ならびに望ましい性能特性を示すような量であり得る。例えば、いくつかの実施態様では、多くの点でタバコの煙の外観に似ている目に見える主流エアロゾルの発生を提供するために、例えばグリセリンおよび/またはプロピレングリコールなどのエアロゾル前駆体組成物を基材内で使用することができる。例えば、喫煙品の基材に組み込まれるエアロゾル前駆体組成物の量は、3.5グラム以下、3グラム以下、2.5グラム以下、2グラム以下、1.5グラム以下、1グラム以下、または0.5グラム以下の範囲であってもよい。
【0091】
いくつかの実施態様によれば、本開示による喫煙品は、例えばセラミック材料などの多孔質不活性材料を含む基材51を含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、様々な形状および幾何学的形状(例えば、ビーズ、ロッド、管など)のセラミックを使用することができ、これらは様々な孔形態を有する。さらに、いくつかの実施態様では、エアロゾル前駆体組成物などの非タバコ材料をセラミックに充填してもよい。別の実施態様では、基材は、例えばタバコ由来抽出物などのタバコ関連材料と、化学的および/または物理的に実質的に反応しない多孔質不活性材料を含んでもよい。さらに、上述のような押出タバコは、多孔質であってもよい。例えば、いくつかの実施態様では、押出タバコ材料は、押出プロセス中に発泡剤として作用する、例えば窒素などの不活性ガスを有することができる。
【0092】
上述したように、様々な実施態様では、基材の1つ以上は、エアロゾル前駆体組成物(例えば、潤滑剤、例えば、プロピレングリコール、グリセリンなど、および/またはこれらに類似するもの)および/または少なくとも1つの香味剤、ならびに熱源による基材の点火、熱分解、燃焼、および/または焼け焦げを防止するのを助けるように構成された難燃剤(例えば、リン酸二アンモニウムおよび/または別の塩)を組み込むように処理、製造、生成、および/または処理されたタバコ、タバコ構成要素、および/またはタバコ由来材料を含んでもよい。喫煙品、特に、これらの喫煙品内のタバコの実質的に全てを意図的に燃焼させないように設計された、喫煙品にタバコを組み込むための様々な方法および方法が、Brooksらの米国特許第6,947,874号明細書、Cantrellらの米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらの米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書、およびCrooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載され、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0093】
上述したように、いくつかの実施態様では、難燃材料および他の添加剤は、基材のうちの1つ以上に含まれてもよく、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールおよびポリオールを含んでもよい。他の、窒素ホスホン酸塩、リン酸モノアンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素、および酸化アンチモンなどは、適切な薬剤である。基材および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせて)に使用される難燃性材料の各態様において、最も好ましい望ましい特性は、望ましくないオフガス発生または溶融型挙動なしに提供される。
【0094】
本開示の他の実施態様によれば、基材51はまた、タバコ製品の製造に従来使用されている種類のタバコ添加物を組み込むことができる。これらの添加剤は、葉巻、紙巻きタバコ、パイプなどの製造に使用されるタバコの風味および香りを増強するために使用される材料の種類を含み得る。例えば、これらの添加剤は、様々な紙巻きタバコケーシングおよび/またはトップドレッシング構成要素を含んでもよい。例えば、Wochnowskiの米国特許第3,419,015号明細書、Berndtらの米国特許第6,054,145号明細書、Burcham,Jr.らの米国特許第6,887,619号明細書、Watsonの米国特許第5,022,416号明細書、Strangらの米国特許第5,103,842号明細書、Martinの米国特許第5,711,320号明細書を参照されたく、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。ケーシング材料は、水、糖およびシロップ(例えば、スクロース、グルコース、および高果糖コーンシロップ)、保湿剤(例えば、グリセリンまたはプロピレングリコール)、ならびに香味剤(例えば、ココアおよびリコリス)を含み得る。これらの添加構成要素はまた、トップドレッシング材料(例えば、メントールなどの香味材料)を含んでもよい。例えば、その開示が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Maysらの米国特許第6,449,541号明細書を参照されたい。追加され得るさらなる材料としては、Lawsonらの米国特許第6,830,028号明細書およびMarshallらの米国特許第8,186,360号明細書に開示されているものが挙げられ、これらの開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0095】
いくつかの実施態様では、基材は、エアロゾル前駆体組成物を含む液体および/またはエアロゾル前駆体組成物を含むゲルを含んでもよい。液体組成物のいくつかの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年10月26日に出願された、「Aerosol Delivery Device with Visible Indicator」と題する米国特許出願第16/171,920号明細書に見出すことができる。
【0096】
上述したように、様々な実施態様では、基材のうちの1つ以上は、それに関連するエアロゾル前駆体組成物を有してもよい。例えば、いくつかの実施態様では、エアロゾル前駆体組成物は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)などの、1つ以上の異なる構成要素を含んでもよい。さらなるエアロゾル前駆体組成物の代表的なタイプは、Sensabaugh,Jr.らに対する米国特許第6,793,365号明細書、Jakobらに対する米国特許第5,101,839号明細書、Biggsらの国際公開第98/57556パンフレット、およびChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されており、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの態様では、基材は、十分な熱が加えられる(必要に応じて空気で冷却する)と目に見えるエアロゾルを生成し得、基材は「煙状」のエアロゾルを生成し得る。他の態様では、基材は、実質的に不可視であるが、香味またはテクスチャなどの他の特性によって存在すると認識されるエアロゾルを生成してもよい。したがって、生成されるエアロゾルの性質は、エアロゾル送達構成要素の特定の構成要素に応じて可変であり得る。基材は、タバコを燃焼させることによって生成される煙の化学的性質に対して化学的に単純であってもよい。
【0097】
いくつかの実施態様では、エアロゾル前駆体組成物は、様々な濃度で存在し得るニコチンを組み込んでもよい。ニコチンの源は様々であってもよく、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、単一の源または2つ以上の源の組み合わせに由来してもよい。例えば、いくつかの実施態様では、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ由来のニコチンを含んでもよい。他の実施態様では、エアロゾル前駆体組成物は、例えばナス科の植物を含む非タバコ植物源などの他の有機植物源に由来するニコチンを含んでもよい。他の実施態様では、エアロゾル前駆体組成物は合成ニコチンを含んでもよい。いくつかの実施態様では、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、ナス科ファミリーの他のメンバーなどの非タバコ植物源に由来してもよい。エアロゾル前駆体組成物は、追加的または代替的に、植物成分(例えば、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、タイム、ユーカリ、ショウガ、大麻、人参、マカおよびチサン)、刺激剤(例えば、カフェインおよびガラナ)、アミノ酸(例えば、タウリン、テアニン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン)および/または医薬、栄養補助食品および医薬成分(例えば、ビタミン、例えばB6、B12およびCならびにカンナビノイド、例えばテトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD))を含むがこれらに限定されない他の活性成分を含んでもよい。
【0098】
多種多様な種類の香味剤、または喫煙品の主流エアロゾルの感覚的もしくは感覚刺激的特性もしくは性質を変化させる材料は、使用するのに適し得る。いくつかの実施態様では、そのような香味剤は、タバコ以外の源から提供されてもよく、天然または人工の性質であってもよい。例えば、いくつかの香味剤は、基材および/またはエアロゾルが生成される喫煙品の領域に適用されるか、またはその中に組み込まれてもよい。いくつかの実施態様では、そのような香味剤は、熱源に近接した加熱キャビティまたは領域に直接供給されてもよく、または基材とともに提供される。香味剤の例としては、例えば、バニリン、エチルバニリン、クリーム、紅茶、コーヒー、フルーツ(例えば、ライムおよびレモンを含む、アップル、チェリー、ストロベリー、ピーチおよびシトラス香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ジンジャー、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリヤ、ココア、リコリス、およびタバコ、葉巻およびパイプタバコの風味付けに伝統的に使用される種類および特徴の香味および香味パッケージが挙げられる。高果糖コーンシロップなどのシロップも使用するのに適し得る。
【0099】
香味剤はまた、酸性または塩基性の特徴(例えば、レブリン酸、コハク酸、ピルビン酸、および安息香酸などの有機酸)を含み得る。いくつかの実施態様では、香味剤は、必要に応じて基材の要素と組み合わせることができる。適切であり得る例示的な植物由来組成物は、いずれもDubeらの米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるような感覚刺激特性を含む、タバコ材料と組み合わせてその感覚特性に影響を及ぼすのに有用であり得る香味料、ケーシングなどの材料のいずれも、基材と組み合わせることができる。有機酸は、特に、基材と組み合わせることができ得る、ニコチンなどの医薬品の風味、感覚、または感覚刺激特性に影響を及ぼすために、基材に組み込むことができ得る。例えば、レブリン酸、乳酸、ピルビン酸、および安息香酸などの有機酸は、ニコチンと等モル(全有機酸含有量に基づく)までの量でニコチンと共に基材に含まれてもよい。有機酸の任意の組み合わせは適切であり得る。例えば、いくつかの実施態様では、基材は、存在する有機酸の総量が基材中に存在するニコチンの総量と等モルである濃度まで、ニコチン1モル当たり0.1から0.5モルのレブリン酸、ニコチン1モル当たり0.1から0.5モルのピルビン酸、ニコチン1モル当たり0.1から0.5モルの乳酸、またはそれらの組み合わせを含み得る。基材を製造するために使用される有機酸の様々な追加の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Dullらの米国特許出願公開第2015/0344456号明細書に記載されている。
【0100】
そのようなさらなる構成要素の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変であり得、本開示は、タバコおよびタバコ関連またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかな任意のそのようなさらなる構成要素を包含することを意図している。Gutcho,Tobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwell et al.,Tobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたく、これらの開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0101】
他の実施態様では、基材51は、様々な固有の特徴または特性を有する他の材料を含むことができる。例えば、基材は、可塑化材料またはレーヨンの形態の再生セルロースを含むことができる。別の例として、シリカを組み込んだ再生セルロース製品であるビスコース(VISIL(R)として市販されている)が好適であり得る。一部の炭素繊維は、少なくとも95%以上の炭素を含んでいてもよい。同様に、綿などの天然セルロース繊維が適切であり得、難燃性を高め、特に風味に悪影響を与えるであろう任意の望ましくないオフガス発生構成要素のオフガス発生を最小限に抑える(特に、任意の有毒なオフガス発生生成物の可能性を最小限に抑える)ために、シリカ、炭素、または金属粒子で注入または他の方法で処理することができる。綿は、例えばホウ酸または様々な有機リン酸化合物で処理可能であり、浸漬、噴霧、または当技術で公知の他の技術によって望ましい難燃性を提供することができる。これらの繊維はまた、望ましくないオフガス発生、または溶融型挙動なしに難燃性の所望の特性を付与するために、有機または金属ナノ粒子で処理可能(例えば、浸漬、噴霧、または蒸着によってコーティング、注入、またはその両方)であり得る。
【0102】
引き続き
図3を参照すると、基材51は、対向する第1の端部と第2の端部との間に中央に画定された長手方向に延びる軸を含むことができ、基材51の断面は、いくつかの実施態様では、軸を中心に対称であり得る。例えば、いくつかの実施態様では、基材51の断面は、基材51がその対向する第1および第2の端部の間に延びる実質的に円筒形の形状を画定するように実質的に円形であってもよい。しかしながら、他の実施態様では、基材51は、基材51がその対向する第1の端部と第2の端部との間に実質的に非円筒形状を画定し得るように、実質的に非円形の断面を画定してもよい。そうでなければ、他の例では、基材51は、軸の周りに非対称断面を含んでもよい。様々な実施態様において、基材51の各端部は、隣接する要素と軸方向に整列されていてもよい。例えば、いくつかの実施態様では、熱源54の第2の端部と基材51の第1の端部との間に障壁が存在してもよい。いくつかの実施態様では、そのような障壁は、1つ以上のアパーチャを含むことができるディスクを備えることができる。いくつかの実施態様では、障壁は、金属材料(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金、および青銅など)、またはグラファイト材料、またはセラミック材料、またはプラスチック材料、またはそれらの任意の組み合わせで構成されてもよい。いくつかの実施態様では、障壁を含んでも含まなくてもよい熱伝達構成要素が、熱源54および/または基材51の間に存在してもよい。熱伝達構成要素のいくつかの例は、2018年3月16日に出願された、「Smoking Article with Heat Transfer Component」と題する米国特許出願第15/923,735号明細書に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施態様では、障壁または熱伝達構成要素は、燃焼ガスが基材を通って引き込まれる(および/またはエアロゾルが引き込まれる空気通路を通って引き込まれる)のを防止または阻止することができる。
【0103】
図2および
図3に示すように、図示の実施態様のカートリッジ50はまた、基材51を含む基材部分52の少なくとも一部の境界を定めるように構成された外側ハウジング53を含む。図示の実施態様では、外側ハウジング53はまた、熱源54の少なくとも一部の境界を定めるように構成される。図示の実施態様の外側ハウジング53は、アルミニウム材料で構成されているが、他の実施態様では、外側ハウジング53は、他の金属材料(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金、および青銅など)、グラファイト材料、セラミック材料、プラスチック材料、またはそれらの任意の組み合わせを含む他の材料で構成されてもよい。いくつかの実施態様では、熱源の少なくとも一部および/または基材の少なくとも一部は、紙箔ラミネート(paper foil laminate)によって境界を定められてもよい。いくつかの実施態様では、カートリッジは、熱源およびビーズ基材を含むラミネートを含むエンクロージャを含んでもよい。本開示に適用可能であり得るラミネートおよび/またはエンクロージャのいくつかの例は、2018年10月30日に出願された、「Smoking Article Cartridge」と題する米国特許出願第16/174,846号明細書に見出されることができ、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0104】
図示の実施態様では、外側ハウジング53は、基材51を封入する管構造として構成されるが、上述したように、他の実施態様では、外側ハウジング53は他の形状を有してもよい。外側ハウジング53の形状は変化してもよいが、図示の実施態様では、外側ハウジング53は、開放端および閉鎖端を有する管構造を含む。外側ハウジング53の図示の実施態様はまた、エアロゾル化蒸気(本明細書では代替的に「蒸気」または「エアロゾル」と呼ばれる)が通過することを可能にするように構成された、外側ハウジング53の閉鎖端に位置する1つ以上の端部アパーチャ56を含む。図示の実施態様の端部アパーチャ56は、一対の細長い丸みを帯びたスロットの形態であるが、他の実施態様では、端部アパーチャ56は、エアロゾルの通過を可能にする任意の形態を有してもよい。したがって、端部アパーチャ318は、図示されているものよりも少ないまたは追加のアパーチャおよび/または代替の形状およびサイズのアパーチャを含むことができることが理解されよう。
【0105】
図1を簡単に再び参照すると、他の実施態様ではホルダ104は他の形状を有してもよいが、図示の実施態様のホルダ104は、マウスピース112および内筒128(
図6参照)を有する本体部分110を含み、これらは共に、少なくとも図示の実施態様では、従来の紙巻きタバコのサイズ、形状、および全体的な外観に類似するように構成される。特に、図示の実施態様の本体部分110は、実質的に円筒形の中空管を含む。図示の実施態様のマウスピース112は、内筒128の直径よりも大きい全体の直径を有する実質的に円筒形の中空管を備える。以下でより詳細に説明するように、図示の実施態様では、マウスピース112の外径は、内筒128の外径よりもわずかに大きくてもよい。他の実施態様では、本体部分110は、任意の他の構成を有してもよいことに留意されたい。図示の実施態様では、マウスピース112は、10mmから62mmを含む範囲の全長を有し、ホルダは、83mmから110mmを含む範囲の全長および20mmから60mmを含む範囲の周囲を有する(例えば、6mmから13mmを含む範囲の直径)。
【0106】
様々な実施態様では、本体部分104は、金属材料(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金、および青銅など)、またはグラファイト材料、またはセラミック材料、またはプラスチック材料、またはそれらの任意の組み合わせで構成されてもよい。他の材料も可能である。図示の実施態様のホルダ104はまた、それを通って延び、カートリッジ50が受容構成にあるときに熱源54の少なくとも一部と整列するように構成された、複数の端部開口部(図示せず)を含んでもよい。このようにして、端部開口部は、受容構成にあるときに熱源54の点火を維持するのに十分な空気流を熱源54に提供するように構成される。様々な実施態様では、そのような開口部は多くの異なる構成(例えば、孔の代わりに、または孔に加えて、スロットおよび/またはリングを含む)を有することができるが、図示の実施態様では、端部開口部は、ホルダ104の受容端の周囲に延びる実質的に円形の孔の交互パターンを含む。特に、図示の実施態様の交互のパターンは、ホルダ104の本体部分110の受容端の周囲に90°間隔で繰り返される4つの長手方向に離間した孔の第1のパターンと、同じく90°間隔で繰り返されるが、本体部分110の端部の周囲に65°だけ第1のパターンからシフトした、3つの長手方向に離間した孔の第2のパターンとを含む。適切な端部開口部に関するさらなる詳細については、2018年7月13日に出願された「Smoking Article with Detachable Cartridge」と題する米国特許出願第16/035,103号明細書を参照することができ、その全ての内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0107】
図4は、カートリッジ50がチャネル118内に受容された装填構成のホルダ104の様々な内部構成要素を示す。特に、図示の実施態様のホルダ104は、第1の構成または装填構成(
図1および
図4)と、第2または点火位置(
図5および
図6)と、カートリッジ50をホルダ104に対して1つ以上の位置に受容して固定するための第3の喫煙または受容構成(
図7および
図8)との間で、一緒に移動する様々な内部構成要素を含む。実施態様は互いに異なっていてもよい。図示の実施態様の装填構成では、カートリッジ50の少なくとも一部、例えば熱源54は、ホルダ104の受容端を越えて延びる。
【0108】
ホルダ104は、本体部分110と、本体部分110の一部の上でライド可能な外筒128とを含む。本体部分110は、マウスピース112と、内筒128とを含む。マウスピース112および内筒128は、本体部分110の中心長手方向軸の周りにチャンバ116を画定する。内筒128はまた、本体110の中心長手方向軸の周りにチャネル118の一部を画定する。チャンバ116およびチャネル118は、内筒128内に配置された仕切り空洞120によって分離されてもよい。他の実施態様では、仕切り空洞は、仕切り構成要素と交換され得、、仕切り構成要素は、空気および/またはエアロゾルがチャネル118とチャンバ116との間を流れることを可能にするように、それを通って配置された1つ以上の蒸気通路を含むことができる。ボア114は、その中に配置された1つ以上のフィルタ115を含むことができる。図示のように、4つのフィルタ115は、ボア114内に互いに直列に配置される。フィルタ115は、恒久的または交換可能であってもよい。例えば、マウスピース112は、例えば、マウスピース112を内筒128から回して外すことによって、内筒128から分離可能であってもよく、その結果、チャンバ124が開かれ、フィルタ115が交換され得る。いくつかの実施態様では、マウスピース112および内筒128は互いに分離不可能である。特定の実施態様では、マウスピース112および内筒128は、互いに一体的に形成される。様々な実施態様では、フィルタ115は、ガス透過性材料(例えば、酢酸セルロースもしくはポリ乳酸(PLA)、ポリビニルアルコール(PVOH)、または紙もしくはレーヨンなどのポリプロピレン繊維、またはポリエステル繊維、またはそれらの様々な組み合わせ)で構成された充填ロッドまたは円筒形ディスクを含むことができる。フィルタ115は、追加的または代替的に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Rakerらによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されているなどのタバコ含有材料のストランドを含んでもよい。様々な実施態様では、フィルタのサイズおよび形状は変化し得る。
【0109】
いくつかの実施態様では、喫煙品100はまた、カートリッジ50とフィルタ115との間に中間構成要素を含んでもよい。様々な実施態様では、中間構成要素またはフィルタは、個別にまたは一緒に、喫煙品のフィルタと見なされてもよいことに留意されたい。様々な実施態様では、中間構成要素もフィルタも含まれる必要はない。いくつかの実施態様では、中間構成要素は、その長手方向軸に沿って実質的に非可撓性である実質的に剛性の部材を含むことができる。いくつかの実施態様では、中間構成要素は、中空管構造を含んでもよく、生成されたエアロゾルを冷却するために含まれてもよい。いくつかの実施態様では、中間構成要素は、エアロゾルを収集するための容器として使用されてもよい。様々な実施態様では、そのような管は、様々な材料のいずれかから構成されてもよく、1つ以上の接着剤を含んでもよい。例示的な材料は、紙、紙層、板紙、プラスチック、厚紙、および/または複合材料を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では、中間構成要素は、紙またはプラスチック材料(例えば、エチルビニルアセテート(EVA)、またはポリエチレン、ポリエステル、シリコーンなどの他のポリマー材料、またはセラミック(例えば、炭化ケイ素、アルミナなど)、または他のアセテート繊維など)で構成された中空円筒状要素を含むことができ、フィルタは、ガス透過性材料(例えば、酢酸セルロース、または紙もしくはレーヨンなどの繊維、またはポリエステル繊維など)で構成された充填ロッドまたは円筒状ディスクを含む。
【0110】
内筒128は、マウスピース112と外壁129との間にストッパ126が画定されるように、マウスピース112よりもわずかに小さい直径を有する外壁129を含む。マウスピース112は、ストッパ126がマウスピース112の残りの部分よりもわずかに大きくなるように、ストッパ126に隣接するステップを含んでもよい。例えば、マウスピース112は9.9mmの直径を有してもよく、内筒128の外壁129は8mmの直径を有してもよい。さらに、ストッパ126は、10mmの直径を有することができる。内筒128の直径とストッパ126との間の差は、内筒128の外壁129の周りの凹部127と呼ばれてもよい。いくつかの実施態様では、外壁129は、ストッパ126からホルダ104の受容端に向かって外向きに先細になっている。
【0111】
外筒140は、内筒128上にスライド可能に受容され、近位部分142および遠位部分148を有し、近位部分はホルダ104の吸い口端113に近いように画定され、遠位部分はホルダ104の受容端に近いように画定される。外筒140は、チャネル118を画定する内壁141を含む。内壁141は、内筒128がチャネル118内に少なくとも部分的に受容されるように、内筒128の周りに配置される。内壁141は、以下でより詳細に説明するように、外筒140が内筒128を内側にわずかに圧縮することができるように、内筒128の外径に実質的に等しいかまたはわずかに小さい直径を有する。図示の実施態様では、外筒140は、その遠位部分136に、外筒140が装填構成に近づくにつれて遠位部分136が拡張することを可能にする逃がし(relief)スリット149を画定する。いくつかの実施態様では、外筒140の内壁141は、その遠位端から近位端に向かって内側に先細になっている。特定の実施態様では、外筒140の内壁141および内筒128の外壁129のテーパは協働して、外筒140が遠位方向に並進するときに内筒128を内側に圧縮する。
【0112】
図5および
図6をさらに参照すると、内筒128は、外壁129に保持スロット122を画定し、外筒140は、保持スロット122内にスライド可能に配置されたリテーナ144を含む。保持スロット122は、ホルダ104の長手方向軸に平行な方向に延びる。保持スロット122は、保持スロット122がチャンバ116と連通するように、外壁129を完全に通過することができる。リテーナ144は、内壁141から内側に延び、保持スロット122内に受容されて、内筒128に対する外筒140の並進を制限する。図示の実施態様では、内筒128は、外壁129の周りに180度分離された2つの保持スロット122を画定するが、いくつかの実施態様では、内筒128は、2つ未満の保持スロット122または3つ以上の保持スロット122を含むことができ、保持スロット122は、外壁129の周りに等間隔または不等間隔に配置され得る。同様に、外筒140は、2つ未満のリテーナ144または3つ以上のリテーナ144を含むことができ、各リテーナはそれぞれの保持スロット122に受容される。いくつかの実施態様では、外筒140は、内筒128の保持スロットよりも少ないリテーナ144を有する。
【0113】
図1および
図4から
図8を参照して、喫煙品100の使用ならびにカートリッジ50とホルダ104との相互作用について、本開示に従って説明する。喫煙品100および本明細書に詳述する他の喫煙品の使用中に、喫煙品100の装填、点火、喫煙、および排出は、カートリッジ50の熱源54に物理的に接触することなく達成することができる。これは、熱源54への損傷を防止するのに有利であり得る。さらに、熱源54との接触は、皮膚およびまたは衣類に印をつけるまたは変色させる可能性があり、熱源54との接触は望ましくない可能性がある。さらに、使用後、熱源54は、それが消火された後であっても熱いことがあり、その結果、熱源54に接触すると、皮膚が接触したときに火傷をもたらしたり、熱源54に接触する他の物品を損傷したりする可能性がある。
【0114】
最初に
図4を参照すると、ホルダの外筒140が装填構成の状態で、カートリッジ50はホルダ104のチャネル118に挿入される。具体的には、熱源54の反対側にあるカートリッジ50の近位部分59は、近位部分59が内筒128によって画定されたチャネル118の一部内に受容されるまで、外筒140の遠位部分148の開口部を通して挿入される。図示の実施態様では、遠位部分148がマウスピース112よりも高くなるように、ホルダ104を傾けることによってカートリッジ50はチャネル118内に重力によって供給され得る。この向きでは、重力は、外筒140を装填構成に向かってスライドさせることができる。次いで、カートリッジ50の近位部分59は、外筒140の遠位部分148内またはその上方に配置され、解放される。カートリッジ50が解放されると、カートリッジ50の近位部分59は、近位部分59がチャネル118のソケット134内で仕切り空洞120に隣接するか、または当接するまで、チャネル118内に落下する。ホルダ104は、カートリッジ50の近位部分59を仕切り空洞120に隣接または当接させて配置するのを助けるために振られてもよい。
【0115】
カートリッジ50の近位部分59が仕切り空洞120に隣接または当接した状態で、外筒140は、
図5および
図6に示すように、外筒140が点火構成に達するまで、受容構成に向かってカートリッジ50上を遠位に前進する。外筒140がカートリッジ50上を遠位方向に前進すると、外筒140の内壁141は、内筒128がカートリッジ50の外側ハウジング53と係合するように、内筒128を内側に付勢する。内筒128と外側ハウジング53との係合は、カートリッジ50をチャネル118内に固定するために、カートリッジ50に摩擦係合するまたは「挟む」。外筒140と内筒128との間の摩擦力は、外筒140が装填構成に向かって後退するのを防止することができる。外筒140を点火構成にすると、カートリッジ50がチャネル118内に固定され、ホルダ104内にカートリッジ50が保持されながら、ホルダ104が操作されることができ、例えば、下向きにされることができる。他の実施態様では、ホルダは、例えば1つ以上の保持機能を含むことなどによって、様々な異なる方法でカートリッジを保持してもよい。例えば、いくつかの実施態様では、カートリッジの外側ハウジングおよびホルダの内面の一方又は両方は、カートリッジを保持するように構成された1つ以上の突起および/またはばね機能および対応する戻り止め機能を含むことができる。他の実施態様では、ホルダの内面は、カートリッジをホルダ内に保持するように構成され得る、減少する直径、および/または減少した直径を有する1つ以上の部分を有してもよい。別の実施態様では、ホルダの一部は、カートリッジと係合してカートリッジをホルダ内に保持するように構成された後退可能な機能を含むことができる。さらに他の実施態様では、カートリッジの1つ以上の特徴および/またはホルダの1つ以上の特徴は、ホルダとカートリッジとの間に解放可能な接続部を形成することができる。例えば、いくつかの実施態様では、カートリッジおよびホルダは、解放可能なねじ型接続を有してもよい。他の実施態様では、カートリッジおよびホルダは、解放可能なバヨネット型接続を有してもよい。さらに他の実施態様では、カートリッジは、磁力を介してホルダに保持されてもよい。例えば、いくつかの実施態様では、カートリッジの外側ハウジングは強磁性材料で作られてもよく、ホルダの内側部分は1つ以上の磁石を含んでもよい。
【0116】
点火構成では、外筒140の遠位部分148は、熱源54が遠位部分148から遠位に延びるように、熱源54の近位に配置される。点火構成では、熱源54を点火するために、炎、例えば、ライターまたはマッチが使用され得る。熱源54の点火中、外筒140の遠位部分148は炎にさらされる可能性がある。外筒140全体または外筒140の少なくとも遠位部分148は、熱源54の点火中の外筒140の点火を防止するために耐熱材料で構成またはコーティングされてもよい。熱源54の点火中、マウスピース112は使用者の口の中に配置されてもよく、使用者は熱源54の点火中にマウスピース112を通して引き込んでもよい。上記で詳述したように、点火構成の外筒140を用いて、カートリッジ50はホルダ104内に固定される。
【0117】
熱源54が点火された後、外筒140は、
図7および
図8に示すように、受容構成に向かってカートリッジ50の上を前進する。受容構成では、熱源54が外筒140のチャネル118内に配置されるように、外筒140の遠位部分148は、熱源54の上に配置される。外筒140が点火構成から受容構成に向かって前進すると、内壁141は、内筒128を内側にさらに付勢し、カートリッジ50をホルダ104内に固定するためにカートリッジ50の外側ハウジング53と係合させることができる。受容構成では、外筒140の遠位部分148の内壁141は、熱源54の上に隣接して配置される。内壁141は、外筒140の点火または燃焼を防止するために、耐火または耐熱材料で形成またはコーティングされてもよい。いくつかの実施態様では、外筒140全体または遠位部分148の少なくとも一部は、難燃性または耐熱性材料で構成されてもよい。外筒140と内筒128との間の摩擦力は、外筒140が装填構成に向かって後退するのを防止することができる。外筒140を受容構成にすると、カートリッジ50がチャネル118内に固定され、ホルダ104内にカートリッジ50が保持されながら、ホルダ104が操作されることができ、例えば、下向きにされることができる。
【0118】
受容構成では、喫煙品100は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース112は、基材部分52およびフィルタ115を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。外筒140の遠位部分148内の逃がしスリット149は、外気が熱源54の内部通路55を通過することなく基材部分52を通って引き込まれることを可能にすることができる(
図3)。いくつかの実施態様では、逃がしスリット149は、追加の酸素が熱源54に送達されることを可能にして、熱源54が早まって消火することを防止する、すなわち熱源54の点火を維持する。
【0119】
いくつかの実施態様では、熱源54は、基材部分52内の基材51が完全にエアロゾル化されたときに消火するようなサイズにすることができる。基材51の完全なエアロゾル化は、基材51の全てがエアロゾル化されるとき、または所定量の基材51がエアロゾル化されるときと決定されてもよい。いくつかの実施態様では、本開示の喫煙品は、消火位置を含むことができる。このようにして、消火位置は、熱源が燃焼を持続させるのに十分な酸素を奪われるように構成されてもよい。いくつかの実施態様では、消火位置は、外筒を遠位方向にさらにスライドさせることによって得られてもよい。他の実施態様では、例えば、1つ以上の追加の機能が含まれてもよく、1つ以上の追加の機能を作動させることによって消火位置が達成され得る。特に、一実施態様では、デバイスは、消火位置を達成するために使用することができる、例えばエンドキャップなどの着脱可能な機能を含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、別個のエンドキャップを外筒の遠位端に取り付け可能であり、取り付けられると、熱源は燃焼を維持するのに十分な酸素を奪われる。そのようなエンドキャップはまた、例えば、汚れおよび/または異物がデバイスに入るのを防ぐためなど、使用されていないときに外筒の端部を覆うために使用され得る。
【0120】
熱源54が消火されると、外筒140は、
図1および
図4に示すように、装填位置に後退される。装填位置では、内筒128は、カートリッジ50がホルダ104に緩んでいるか固定されていないように、カートリッジ50の外側ハウジング53から係合解除されるかまたは離れるように移動する。カートリッジ50が緩んだ状態で、ホルダ104は、遠位部分148が下方に向けられてカートリッジ50がチャネル118から落ちることを可能にするように、傾けられてもよい。いくつかの実施態様では、カートリッジ50がチャネル118から落下するまでホルダ104を下方に傾けた状態で、ホルダ104をタップして、カートリッジ50の近位部分59を内筒128から解放することができる。カートリッジ50がチャネル118から落下すると、別のカートリッジ50がホルダ104に装填され、上記のように点火され得る。
【0121】
上で詳述したように、外筒140の操作は、使用者の片手または両手で達成することができる。さらに、ホルダ104からのカートリッジ50の装填、点火、および排出は、熱源54に接触することなく達成することができる。
【0122】
図9から
図12を参照すると、本開示による喫煙品200の別の実施態様が開示されている。喫煙品200は、ホルダ204およびカートリッジ50を含む。上で詳述したホルダ104と同様に、ホルダ204は、点火および喫煙中にカートリッジ50を受容して固定し、カートリッジ50が消耗されたときにカートリッジ50を解放して別のカートリッジ50を受容するように構成される。
【0123】
最初に
図9および
図10を参照すると、ホルダ204は、本体部分210と、本体部分210に解放可能に結合可能なキャップ240とを含む。本体部分210は、ホルダ204の近位端または吸い口端213を有するマウスピース212と、本体部分210の遠位部分を形成するコネクタ220とを含む。コネクタ220は、本体部分210の外壁211の直径よりもわずかに小さい直径を有することができる。本体部分210は、その中に1つ以上のフィルタ215を受容するボア214を画定する。フィルタ215は、上で詳述したフィルタ115と同様である。コネクタ220は、それを貫通するソケット234を画定する。ソケット234は、ボア214と同軸に整列されてもよく、コネクタ220から吸い口端213に向かって本体部分210の残りの部分まで延びてもよい。本体部分210は、ボア214とソケット234との間に配置された仕切り空洞230を含むことができる。他の実施態様では、仕切り空洞は、ボア214とソケット234とを相互接続する蒸気通路を含むことができる仕切り構成要素と置き換えることができる。蒸気通路は、仕切りを通って延びる単一の通路であってもよく、または仕切りを通って延びる複数の通路であってもよい。本体部分210は、1つ以上の引き込み通路228を画定することができ、引き込み通路228は、外壁211を通って延び、仕切り空洞230と連通する。引き込み通路228は、ホルダ204を取り囲む空気が、チャネル218からマウスピース212に向かって引き込まれるエアロゾルと混合することを可能にし得る。
【0124】
コネクタ220は、コネクタ220の外面から外側に延びる隆起部222を含む。隆起部222は、本体部分210の外壁211の下方に留まり、コネクタ220の外面から延びる。隆起部222は、本体部分210の外壁211との間隙223を画定する。隆起部222は、ホルダ204の長手方向軸に平行な方向に延びてもよい。コネクタ220は、単一の隆起部222を含んでもよく、または複数の隆起部222を含んでもよい。例えば、コネクタ220は、コネクタ220の外面の周りに互いに180度オフセットされた2つの隆起部222を含むことができる。
【0125】
引き続き
図10を参照すると、キャップ240は、本体部分210に解放可能に結合するように構成される。キャップ240は、キャップ240の外面を形成するキャップ壁241と、遠位壁248とを含む。遠位壁248は、それを貫通して画定された1つ以上の通気孔249を含む。通気孔249は、空気、特に酸素がキャップ240を通過して、熱源54が消火されるのを防ぐのに十分な酸素を熱源54に提供することを可能にするように構成される。キャップ240は、キャップ240の近位端から遠位壁248まで延びるチャネル246を画定する。チャネル246は、内壁247によって画定され、その中にカートリッジ50の外側ハウジング53を受容するような大きさである。キャップ240はまた、その近位端に隣接する受け部242を画定する。受け部242は、チャネル246よりもわずかに大きい直径を有することができ、その中にコネクタ220を受容するように構成される。受け部242は、その中に隆起部222を受容する大きさの溝244をさらに画定し、キャップ240の近位縁部に沿って受け部242内に延びるリテーナ245を含む。溝244は、キャップ240の近位縁部から遠位壁248に向かう方向に、キャップ240の長手方向軸に平行に延びる長手方向セグメントと、長手方向セグメントに垂直な方向に、受け部242の周りの方向に延びる横断方向セグメントとを有する。リテーナ245は、溝244の横断方向セグメントと位置合わせされ、隆起部222が受け部242から引き抜かれるのを防止するために間隙223内に受け取られるようなサイズにされる。
【0126】
図9から
図12を参照すると、喫煙品200の使用は、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および排出または取り出しを通して詳述されている。最初に、
図9および
図10に示すように、キャップ240は、ホルダ204が装填構成になるように本体部分210から分離される。装填構成において、カートリッジ50は、近位部分59が仕切り空洞230に当接するまでカートリッジ50の近位部分59をソケット234に挿入することによって、ホルダ204の本体部分210に装填される。カートリッジ50の近位部分59は、近位部分59が本体部分210内に装填されるとき、コネクタ220を通過する。ソケット234は、近位部分59と摩擦係合してカートリッジ50を本体部分210に圧入関係で固定するようなサイズにすることができる。いくつかの実施態様では、ソケット234は、カートリッジ50が重力のみによってソケット234内に維持されるように、近位部分59よりも大きくてもよい。装填中、使用者は、本体部分210に沿ってホルダ204を把持し、カートリッジ50の外側ハウジング53を把持することができる。したがって、カートリッジ50は、熱源54に接触することなく装填されてもよい。
【0127】
引き続き
図9および
図10を参照すると、キャップ240が本体部分210から分離された状態でカートリッジ50が本体部分210に装填された状態で、ホルダ204は点火構成にある。点火構成では、熱源54は、例えば、ライターまたはマッチを使用して熱源54を炎にさらすことによって点火されてもよい。熱源54は、ホルダ204のいかなる部分も炎にさらすことなく点火され得る。カートリッジ50の装填および点火中、ホルダ204は炎または熱にさらされない。
【0128】
ここで
図11および
図12を参照すると、カートリッジ50の熱源54が点火された状態で、キャップ240は、カートリッジ50がホルダ204内に封入されるように、カートリッジ50上で本体部分210に固定される。キャップ240が本体部分210に固定されると、キャップ240の遠位壁249はホルダ204の受容端を画定する。カバーを本体部分210に固定するために、キャップ240の近位端は、カートリッジ50上を移動し、カートリッジ50の熱源54が受け部242を通過してキャップ240のチャネル246内に入る。キャップ240全体またはキャップ240の内壁247の一部は、点火した熱源54からの損傷を防止するために金属または耐熱材料で構成されてもよい。キャップ240がカートリッジ50上を本体部分210に向かって移動すると、コネクタ220はキャップ240の受け部242内に受容される。次いで、キャップ240は、コネクタ220の隆起部222が溝244の長手方向セグメントと位置合わせされるまで、コネクタ220の周りで回転またはねじられる。隆起部22が溝244の長手方向セグメントと位置合わせされると、キャップ240は、隆起部222を溝244の長手方向セグメント内にスライドさせるために本体部分210に向かってさらに移動する。隆起部222が溝244の長手方向セグメント内に完全に移動すると、溝244内の隆起部22の相互作用は、キャップ240が本体部分210に向かってさらに移動するのを防止することができる。追加的または代替的に、キャップ240の近位縁部は、本体部分210の外壁211の遠位縁部に当接して、キャップ240が本体部分210に向かってさらに移動するのを防止することができる。キャップ240が本体部分210に向かうさらなる移動を防止されると、キャップ240は、隆起部222を溝244の横断方向セグメント内に移動させるために本体部分210に対して回転またはねじられる。キャップ240がねじられると、キャップ240のリテーナ245は、隆起部222と本体部分210の外壁211との間の間隙223内に受け取られる。リテーナ245は、隆起部222、したがって本体部分210がキャップ240から分離するのを防止する。リテーナ245は、リテーナ245が隆起部222に摩擦係合して、隆起部222を横断方向セグメントを通してスライドさせるためのキャップ240の回転に抵抗するように、間隙223よりも大きくてもよい。隆起部222とリテーナ245との摩擦係合は、キャップ240を本体部分210に固定することができる。溝244の横断方向セグメントは、キャップ240がねじられたときに隆起部222を受け取って隆起部222を横断方向セグメント内に維持し、キャップ240の意図しない回転またはねじれに抵抗するための戻り止めまたはノッチを含むことができる。戻り止めは、キャップ240が本体部分210から意図せずに分離することを防止することができる。カートリッジ50が内部に受容された状態でキャップ240が本体部分210に固定されると、喫煙品200は受容構成になる。
【0129】
受容構成では、喫煙品200は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース212は、基材部分52を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。さらに、受容構成では、カートリッジ50を封入するキャップ240を伴って熱源54が点火されると、キャップ240は熱源54との意図しない接触から保護する。通気孔249は、熱源54が点火されたままであるように、熱源54に空気流を提供する。いくつかの実施態様では、通気孔249は、熱源54を消火させるために覆われ、または塞がれてもよい。例えば、使用者は、熱源54を消火するために指で通気孔249を塞ぐことができる。他の実施態様では、1つ以上の追加の機能が含まれてもよく、1つ以上の追加の機能を作動させることによって消火位置が達成され得る。特に、一実施態様では、デバイスは、機械的または手動で作動可能(例えば、カバー機能をキャップ240の端部上で回転させることによって、および/またはカバー機能をキャップ240の端部にわたってスライドさせることによって)であり得る、通気孔249に近接して配置された空気不透過性カバー機能を含み、消火位置において、カバー機能が実質的に通気孔249を覆い、熱源が燃焼を持続させるのに十分な酸素を奪われることができる。
【0130】
受容構成では、使用者は、通気孔249、熱源54、および基材部分52を通して空気を引き込んで基材51をエアロゾル化するように、マウスピース212において引き込むことができる(
図3)。基材51からのエアロゾルは、マウスピース212を通って引き込まれ、吸い口端213を通って喫煙品を出る前に、仕切り空洞230を通って、ボア214内に配置されたフィルタ215を通って引き込まれる。エアロゾルが仕切り空洞230を通過するとき、ホルダ204の外側からの空気は、引き込み開口部228を通って空洞内に引き込まれ、エアロゾルが仕切り空洞230を通って引き込まれるときにエアロゾルと混合することができる。
【0131】
受容構成では、喫煙品200は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース212は、基材部分52を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。
【0132】
熱源54が消火されると、カートリッジ50はホルダ204から取り外されてもよい。熱源54が消耗されたときに、熱源54は消火されてもよいし、通気孔249を覆うことで意図的に消火されてもよい。
【0133】
キャップ240を取り外すために、キャップ240は、隆起部222が溝244の長手方向セグメント内にあるまで、隆起部222を溝244の横断方向セグメント内で移動させるように、本体部分210に対してねじられる。隆起部222が溝244の長手方向セグメント内にある状態で、キャップ240を本体部分210から引き離して、キャップ240をカートリッジ50の上から取り外すことができる。キャップ240がカートリッジ50の上から取り外された状態で、カートリッジ50の近位部分59は、本体部分210のソケット234内に摩擦固定されたままであり得る。熱源54が消火されると、キャップ240は取り外されてもよく、熱源54は上記と同様に再点火され、ホルダ204は、キャップ240を本体部分210に再度固定することによって受容構成に戻る。
【0134】
熱源54が消耗されると、使用者は、カートリッジ50を本体部分210から排出または取り外し、カートリッジ50を別のカートリッジ50と交換してもよい。カートリッジ50を本体部分210から取り外すために、使用者は、カートリッジ50を把持して、カートリッジ50を本体部分210から分離する。具体的には、使用者は、カートリッジ50の外側ハウジング53を把持し、本体部分210を保持しながらカートリッジ50を本体部分210から引き離すことができる。キャップ240がカートリッジ50の上から取り外されると、外側ハウジング53のかなりの部分が露出し、使用者が熱源54に接触することなく外側ハウジング53を把持することができる。カートリッジ50の近位部分59がソケット234内で緩んでいるいくつかの実施態様では、本体部分210は、カートリッジ50の外側ハウジング53を把持することなく、カートリッジ50がソケット234から落下するように、コネクタ220が下方に向くように傾斜されてもよい。カートリッジ50がソケット234内から取り外されると、別のカートリッジ50がソケット234に装填され、点火され、キャップ240が新しいカートリッジ50上で交換される、すなわち本体部分210に固定される。いくつかの実施態様では、別のカートリッジ50をソケット234に装填し、新しいカートリッジ50を点火することなくキャップ240を交換することができる。他の実施態様では、新しいカートリッジ50を装填または点火することなくキャップ240を交換することができる。
【0135】
ホルダ204は、カートリッジ50の熱源54に接触することなく、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および取り出しを可能にする。ホルダ204はまた、受容構成でカートリッジ50を封入し、熱源54が点火されたときに熱源54が使用者または他の物体に意図せずに接触することが防止されるようにする。受容構成では、ホルダ204は、カートリッジ50がホルダ204内に完全に保持されるようにカートリッジ50を封入する。
【0136】
図13から
図18を参照すると、本開示による喫煙品300の別の実施態様が開示されている。喫煙品300は、ホルダ304およびカートリッジ50を含む。上で詳述したホルダ204と同様に、ホルダ304は、点火および喫煙中にカートリッジ50を受容して固定し、カートリッジ50が消耗されたときにカートリッジ50を解放して別のカートリッジ50を受容するように構成される。
【0137】
最初に
図13から
図16を参照すると、ホルダ304は、本体部分310と、本体部分310に解放可能に結合可能なキャップ340とを含む。本体部分310は、ホルダ304の近位端または吸い口端313を有するマウスピース312と、本体部分310の遠位部分を形成するコネクタ320とを含む。コネクタ320は、本体部分310の外壁311の直径よりもわずかに小さい直径を有することができる。本体部分310は、その中に1つ以上のフィルタ315を受容するボア314を画定する。フィルタ315は、上で詳述したフィルタ115と同様である。コネクタ320は、それを貫通するソケット334を画定する。ソケット334は、ボア314と同軸に整列されてもよく、コネクタ320から吸い口端313に向かって本体部分310の残りの部分まで延びてもよい。本体部分310はまた、ボア314とソケット334との間に配置されたチャンバ316と、外壁311を通ってチャンバ316と連通するスロット318とを画定する。ホルダ304は、スリーブ330を含み、スリーブ330は、スリーブ330が吸い口端313に向かって配置される装填位置と、スリーブ330がコネクタ320に向かって配置される排出位置との間でチャンバ316内にスライド可能に配置される。スリーブ330は、スライド324に結合されており、スライド324は、スロット318を通って延び、スリーブ330を装填位置と排出位置との間で並進させるように構成される。スライド324は、外壁311の外側に配置されたヘッド325と、ヘッド325からスロット318を通ってスリーブ330に画定されたシャンク穴331内に延在するシャンク326とを含む。シャンク326およびシャンク穴331は、シャンク326がスリーブ330と螺合可能に結合されるようにねじを切られてもよい。スリーブ330は、シャンク326からソケット334に向かって延びるシャフト336を含む。シャフト336は、以下に詳述するように、スリーブ330が装填位置にあるときにソケット334の近位端に隣接して配置され、スリーブ330がソケット334からカートリッジ50を排出する排出位置にあるときにソケット334の遠位端に隣接して配置されて、シャフト端部337で終端する。スリーブ330のシャフト336は、シャフト336を通って延びる1つ以上のエアロゾル通路338をさらに含む。
【0138】
スリーブ330は、チャンバ316を介してボア314とソケット334とを相互接続する蒸気通路332を画定する。蒸気通路332は、スリーブ330を通って延びる単一の通路であってもよく、またはスリーブ330を通って延びる複数の通路であってもよい。スロット318は、蒸気通路332と連通してもよく、またはスリーブ330は、蒸気通路332とスロット318とを分離してもよい。シャフト336のエアロゾル通路338は、一端で蒸気通路332と連通し、他端でカートリッジの端部アパーチャ56と連通するように構成される。本体部分310は、外壁311を通って延び、蒸気通路332と連通する1つ以上の引き込み通路328を画定することができる。引き込み通路328は、ホルダ304を取り囲む空気が、ソケット334からマウスピース312に向かって引き込まれるエアロゾルと混合することを可能にし得る。
【0139】
コネクタ320は、コネクタ320の外面から外側に延びる隆起部322を含む。隆起部322は、本体部分310の外壁311の下方に留まり、コネクタ320の外面から延びる。隆起部322は、本体部分310の外壁311との間隙323を画定する。隆起部322は、ホルダ304の長手方向軸に平行な方向に延びてもよい。コネクタ320は、単一の隆起部322を含んでもよく、または複数の隆起部322を含んでもよい。例えば、コネクタ320は、コネクタ320の外面の周りに互いに180度オフセットされた2つの隆起部322を含むことができる。
【0140】
特に
図16を参照すると、キャップ340は、本体部分310に解放可能に結合するように構成される。キャップ340は、キャップ340の外面を形成するキャップ壁341と、遠位壁348とを含む。遠位壁348は、それを貫通して画定された1つ以上の通気孔349を含む。通気孔349は、空気、特に酸素がキャップ340を通過して、熱源54が消火されるのを防ぐのに十分な酸素を熱源54に提供することを可能にするように構成される。キャップ340は、キャップ340の近位端から遠位壁348まで延びるチャネル346を画定する。チャネル346は、内壁347によって画定され、その中にカートリッジ50の外側ハウジング53を受容するような大きさである。キャップ340はまた、その近位端に隣接する受け部342を画定する。受け部342は、チャネル346よりもわずかに大きい直径を有することができ、その中にコネクタ320を受容するように構成される。受け部342は、その中に隆起部322を受容する大きさの溝344をさらに画定し、キャップ340の近位縁部に沿って受け部342内に延びるリテーナ345を含む。溝344は、キャップ340の近位縁部から遠位壁348に向かう方向に、キャップ340の長手方向軸に平行に延びる長手方向セグメントと、長手方向セグメントに垂直な方向に、受け部342の周りの方向に延びる横断方向セグメントとを有する。リテーナ345は、溝344の横断方向セグメントと位置合わせされ、隆起部322が受け部342から引き抜かれるのを防止するために間隙323内に受け取られるようなサイズにされる。
【0141】
図13から
図18を参照すると、喫煙品300の使用は、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および排出または取り出しを通して詳述されている。最初に、
図13および
図14に示すように、キャップ340は、喫煙品300が装填構成になるように本体部分310から分離される。装填構成では、近位部分59が本体部分310の吸い口端313に向かってさらに近位方向に移動するのを防止されるまで、カートリッジ50の近位部分59をソケット334に挿入することによって、カートリッジ50はホルダ304の本体部分310に装填される。ソケット334は、近位部分59がさらに近位方向に移動するのを防止するために、近位部分59に摩擦係合することができる。いくつかの実施態様では、近位部分59は、シャフト336の端部に当接し、スライド324がスロット318の近位端に係合するまで、スリーブ330を装填位置に並進させて、近位部分59がさらに近位移動するのを防止することができる。カートリッジ50の近位部分59は、近位部分59が本体部分310内に装填されるとき、コネクタ320を通過する。ソケット334は、近位部分59と摩擦係合してカートリッジ50を本体部分310に圧入関係で固定するようなサイズにすることができる。いくつかの実施態様では、ソケット334は、カートリッジ50が重力のみによってソケット334内に維持されるように、近位部分59よりも大きくてもよい。装填中、使用者は、本体部分310に沿ってホルダ304を把持し、カートリッジ50の外側ハウジング53を把持することができる。したがって、カートリッジ50は、熱源54に接触することなく装填されてもよい。
【0142】
引き続き
図13および
図14を参照すると、キャップ340が本体部分310から分離されておりカートリッジ50が本体部分310に装填された状態で、ホルダ304は点火構成にある。点火構成では、熱源54は、例えば、ライターまたはマッチを使用して熱源54を炎にさらすことによって点火されてもよい。熱源54は、ホルダ304のいかなる部分も炎にさらすことなく点火され得る。カートリッジ50の装填および点火中、ホルダ304は炎または熱にさらされない。
【0143】
ここで
図15および
図16を参照すると、カートリッジ50の熱源54が点火された状態で、キャップ340は、カートリッジ50がホルダ304内に封入されるように、カートリッジ50上で本体部分310に固定される。キャップ340が本体部分310に固定されると、キャップ340の遠位壁349はホルダ304の受容端を画定する。カバーを本体部分310に固定するために、キャップ340の近位端は、カートリッジ50上を移動し、カートリッジ50の熱源54が受け部342を通過してキャップ340のチャネル346内に入る。キャップ340全体またはキャップ340の内壁347の一部は、点火した熱源54からの損傷を防止するために金属または耐熱材料で構成されてもよい。キャップ340がカートリッジ50上を本体部分310に向かって移動すると、コネクタ320はキャップ340の受け部342内に受容される。次いで、キャップ340は、コネクタ320の隆起部322が溝344の長手方向セグメントと位置合わせされるまで、コネクタ320の周りで回転またはねじられる。隆起部32が溝344の長手方向セグメントと位置合わせされると、キャップ340は、隆起部322を溝344の長手方向セグメント内にスライドさせるために本体部分310に向かってさらに移動する。隆起部322が溝344の長手方向セグメント内に完全に引き込まれると、溝344内の隆起部32の相互作用は、キャップ340が本体部分310に向かってさらに移動するのを防止することができる。追加的または代替的に、キャップ340の近位縁部は、本体部分310の外壁311の遠位縁部に当接して、キャップ340が本体部分310に向かってさらに移動するのを防止することができる。キャップ340が本体部分310に向かうさらなる移動を防止されると、キャップ340は、隆起部322を溝344の横断方向セグメント内に移動させるために本体部分310に対して回転またはねじられる。キャップ340がねじられると、キャップ340のリテーナ345は、隆起部322と本体部分310の外壁311との間の間隙323内に受け取られる。リテーナ345は、隆起部322、したがって本体部分310がキャップ340から分離するのを防止する。リテーナ345は、リテーナ345が隆起部322に摩擦係合して、隆起部322を横断方向セグメントを通してスライドさせるためのキャップ340の回転に抵抗するように、間隙323よりも大きくてもよい。隆起部322とリテーナ345との摩擦係合は、キャップ340を本体部分310に固定することができる。溝344の横断方向セグメントは、キャップ340がねじられたときに隆起部322を受け取って隆起部322を横断方向セグメント内に維持し、キャップ340の意図しない回転またはねじれに抵抗するための戻り止めまたはノッチを含むことができる。戻り止めは、キャップ340が本体部分310から意図せずに分離することを防止することができる。カートリッジ50が内部に受容された状態でキャップ340が本体部分310に固定されると、ホルダ304は受容構成になる。
【0144】
受容構成では、喫煙品300は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース312は、基材部分52を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。さらに、受容構成では、カートリッジ50を封入するキャップ340で熱源54が点火されると、キャップ340は熱源54との意図しない接触から保護する。通気孔349は、熱源54が点火されたままであるように、熱源54に空気流を供給する。いくつかの実施態様では、通気孔349は、熱源54を消滅させるために覆われ、または塞がれてもよい。例えば、使用者は、熱源54を消火するために指で通気孔349を塞ぐことができる。他の実施態様では、1つ以上の追加の機能が含まれてもよく、1つ以上の追加の機能を作動させることによって消火位置が達成され得る。特に、一実施態様では、デバイスは、機械的または手動で作動可能(例えば、カバー機能をキャップ340の端部にわたって回転させることによって、および/またはカバー機能をキャップ340の端部にわたってスライドさせることによって)であり得る、通気孔349に近接して配置された空気不透過性カバー機能を含み、消火位置において、カバー機能が実質的に通気孔349を覆い、熱源が燃焼を持続させるのに十分な酸素を奪われることができる。
【0145】
受容構成では、使用者は、通気孔349、熱源54、および基材部分52を通して空気を引き込んで基材51をエアロゾル化するように、マウスピース312において引き込むことができる(
図3)。基材51からのエアロゾルは、マウスピース312を通って引き込まれ、吸い口端313を通って喫煙品を出る前に、チャンバ316を通って画定された蒸気通路332を通って、ボア314内に配置されたフィルタ315を通って引き込まれる。エアロゾルが蒸気通路332を通過するとき、ホルダ304の外部からの空気は、引き込み開口部328を通って蒸気通路332に引き込まれ、エアロゾルが蒸気通路332を通って引き込まれるときにエアロゾルと混合することができる。熱源54が消火されると、カートリッジ50はホルダ304から取り外されてもよい。熱源54が消耗されたときに、熱源54は消火されてもよいし、通気孔349を覆うことで意図的に消火されてもよい。
【0146】
キャップ340を取り外すために、キャップ340は、隆起部322が溝344の長手方向セグメント内にあるまで、隆起部322を溝344の横断方向セグメント内で移動させるように本体部分310に対してねじられる。隆起部322が溝344の長手方向セグメント内にある状態で、キャップ340を本体部分310から引き離して、キャップ340をカートリッジ50の上から取り外すことができる。キャップ340がカートリッジ50の上から取り外された状態で、カートリッジ50の近位部分59は、本体部分310のソケット334内に摩擦固定されたままであり得る。熱源54が意図的または意図せずに消火されると、キャップ340は取り外されてもよく、熱源54は上記と同様に再点火され、喫煙品300は、キャップ340を本体部分310に再度固定することによって受容構成に戻る。
【0147】
図17および
図18を参照すると、熱源54が消耗されると、使用者は、カートリッジ50を本体部分310から排出または取り外し、カートリッジ50を別のカートリッジ50と交換してもよい。カートリッジ50を本体部分310から取り外すために、スライド324は、スロット318内で遠位に作動される。スライド324が遠位方向に作動されると、スライド324は、スリーブ330をチャンバ316内で遠位方向に並進させる。スリーブ330が遠位方向に並進すると、スリーブ330はシャフト336を遠位方向に並進させる。シャフト336が遠位方向に並進すると、シャフト336の端部は、カートリッジ50の近位部分59と係合して、ソケット334内からカートリッジ50を押すか排出する。スライド324は、使用者とカートリッジ50とが物理的に接触することなく、カートリッジ50を本体部分310から排出させる。カートリッジ50がソケット334内から取り外されると、別のカートリッジ50がソケット334に装填され、点火され、キャップ340が新しいカートリッジ50上で交換される、すなわち本体部分310に固定され、喫煙される。いくつかの実施態様では、別のカートリッジ50をソケット334に装填し、新しいカートリッジ50を点火することなくキャップ340を交換することができる。他の実施態様では、新しいカートリッジ50を装填または点火することなくキャップ340を交換することができる。
【0148】
追加的または代替的に、カートリッジ50を本体部分310から取り外すために、使用者は、カートリッジ50を把持して、カートリッジ50を本体部分310から分離してもよい。具体的には、使用者は、カートリッジ50の外側ハウジング53を把持し、本体部分310を保持しながらカートリッジ50を本体部分310から引き離すことができる。キャップ340がカートリッジ50の上から取り外されると、外側ハウジング53のかなりの部分が露出し、使用者が熱源54に接触することなく外側ハウジング53を把持することができる。カートリッジ50の近位部分59がソケット334内で緩んでいるいくつかの実施態様では、本体部分310は、カートリッジ50の外側ハウジング53を把持することなく、カートリッジ50がソケット334から落下するように、コネクタ320が下方に向くように傾斜されてもよい。
【0149】
ホルダ304は、カートリッジ50の熱源54に接触することなく、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および取り出しを可能にする。さらに、ホルダ304は、カートリッジ50に物理的に接触する、例えば接触することなく、ホルダ304からのカートリッジ50の取り出しまたは排出を可能にする。ホルダ304はまた、熱源54が点火されたときに熱源54が使用者または他の物体に意図せずに接触することが防止されるように、受容構成でカートリッジ50を封入する。受容構成では、ホルダ304は、カートリッジ50がホルダ304内に完全に保持されるようにカートリッジ50を封入する。
【0150】
図19から
図26を参照すると、本開示による喫煙品400の別の実施態様が開示されている。喫煙品400は、ホルダ404およびカートリッジ50を含む。上で詳述したホルダ104と同様に、ホルダ404は、点火および喫煙中にカートリッジ50を受容して固定し、カートリッジ50が消耗されたときにカートリッジ50を解放して別のカートリッジ50を受容するように構成される。
【0151】
最初に
図19および
図20を参照すると、ホルダ404は、本体部分410と、本体部分410に解放可能に結合されたマウスピース412とを含む。マウスピース412は、ホルダ404の近位端または吸い口端413と、マウスピース412の遠位部分を形成するコネクタ420とを有する。コネクタ420は、本体部分410の外壁411の直径よりもわずかに小さい直径を有することができる。マウスピース412は、それを貫通するボア414を画定する。コネクタ420は、本体部分410に摩擦係合してマウスピース412を本体部分410に固定することができる。
【0152】
本体部分410は、チャンバ416およびチャネル418を画定する。チャンバ416の近位部分は、マウスピース412のコネクタ420を受け取り、スリーブ430を受け取る。スリーブ430は、チャンバ416内にスライド可能に受容され、第1または遠位装填位置(
図20)と、第2または中間点火位置(
図22)と、第3または近位受容位置(
図24)との間で並進するように構成される。スリーブ430は、スリーブ430から遠位に延びる2つ以上のフィンガ436を含む。フィンガ436は、それらの間にソケット434を画定し、径方向外側に付勢される。具体的には、フィンガ436は、径方向外側に自己付勢されてもよい。装填位置では、フィンガ436は、チャネル418内に延在し、チャネル418を画定する内壁446に画定された溝438内に延在してもよい。装填位置では、フィンガ436の間に画定されたソケット434は、拡張構成であってもよい。スリーブ430は、チャンバ416、チャネル418、およびボア414を相互接続してカートリッジ50からのエアロゾルがマウスピース412を通って引き込まれることを可能にする蒸気通路432を画定する。
【0153】
本体部分410はまた、チャンバ416と連通する外壁411を貫通して画定されたスロット422を画定する。スロット422は、遠位第1の脚部462と、近位第2の脚部468と、第1の脚部462と第2の脚部468とを相互接続する横断脚部466とを含む。第1の脚部462および第2の脚部468は、本体部分410の長手方向軸と略平行であり、外壁411を中心として互いに径方向にオフセットしている。横断脚部466は、第1の脚部462および第2の脚部468に対して実質的に垂直であり、第1の脚部462の近位端を第2の脚部468の遠位端と相互接続する。第1の脚部462は、スロット422の遠位装填端463を含み、第2の脚部468は、スロット422の近位受容端469を含む。第1の脚部462の近位端および第2の脚部468の遠位端は、それぞれ、点火停止部464を含む。スロット422はまた、ホルダ404を取り囲む空気が、上で詳述した引き込み通路228と同様の方法で、蒸気通路432および/またはチャンバ416内でマウスピース412に向かって引き込まれるエアロゾルと混合することを可能にし得る。
【0154】
ホルダ404は、ヘッド425およびシャンク426を有するスライド424を含む。ヘッド425は、本体部分410の外壁411に沿って配置され、シャンク426は、スロット422を通って延び、スリーブ430がスライド424の移動と協働するようにスリーブ430に結合される。シャンク426およびスリーブ430は、互いに螺合可能に結合されてもよい。スライド424は、装填位置、点火位置、および受容位置の間でスリーブ430を並進させるためにスロット422内で移動可能である。
【0155】
図19から
図26を参照すると、喫煙品400の使用は、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および排出または取り出しを通して詳述されている。最初に、
図19および
図20に示すように、ホルダ404は、スリーブ430が装填位置にあるように、マウスピース412をスロット422の装填端463で本体部分410およびスライド424に固定するためにチャンバ416内に受容されたコネクタ420を有する装填構成にある。装填構成では、スリーブ430のフィンガ436はチャンバ418内に延在し、ソケット434が拡張構成になるように溝438内に受容される。装填構成では、近位部分59がフィンガ436の間のソケット434内に配置されるまで、カートリッジ50の近位部分59を本体部分410の遠位部分448に通過させることによって、カートリッジ50がチャネル418内に装填される。装填構成では、ソケット434は、近位部分59がソケット434内に自由にスライドすることを可能にするために、カートリッジ50の近位部分59よりも大きい直径を有する。ホルダ404は、カートリッジ50が重力によってソケット434に供給されるように、遠位部分448を上方に向けて保持することができる。装填構成では、本体部分410の遠位部分448は、ホルダ404の受容端を画定する。
【0156】
ここで
図21および
図22を参照すると、カートリッジ50の近位部分59がソケット434内に受容された状態で、スライド424は、スライド424が点火停止部464(
図19)に到達するまで、スロット422の第1の脚部462を通って吸い口端413に向かって近位に並進する。スライド424が近位方向に移動すると、フィンガ436は、チャンバ416内に近位方向にスライドする。フィンガ436が近位方向にスライドすると、チャンバ416を画定する内壁446との相互作用がフィンガ436を内向きに付勢してソケット434を減少させ、それによってフィンガ436が圧縮構成に移行し、カートリッジ50の近位部分59の外側ハウジング53と係合する。フィンガ436と近位部分59との係合は、カートリッジ50をチャネル418内に近位に引き込む。フィンガ436と外側ハウジング53との係合は、摩擦係合であってもよい。いくつかの実施態様では、フィンガ436は、カートリッジ50の外側ハウジング53と係合するかえし(図示せず)を含んでもよい。スライド424が点火停止部464に到達すると、カートリッジ50は、実質的にチャネル418内に配置され、熱源54は、ホルダ404が点火構成になるように本体部分411の遠位部分448の外側またはそれを越えて残る。点火構成では、カートリッジ50の近位部分59は、スリーブ430の遠位端を越えてチャンバ416内に配置されてもよい。ホルダ404は、カートリッジ50がホルダ404から不注意に分離するのを防止するために、ホルダ404の装填および点火構成への移行中に上方に向けられてもよい。
【0157】
点火構成では、カートリッジ50がホルダ404から不注意に分離することなくホルダ404の向きが変化し得るように、カートリッジ50はホルダ404内に固定される。ホルダ404が点火構成にあると、熱源54が点火され得る。具体的には、熱源54を炎にさらすために、ライターまたはマッチ(図示せず)が使用されることができる。熱源54の点火中、本体部分410の遠位部分448は、熱および/または炎にさらされる可能性がある。遠位部分448は、熱源54の点火中の遠位部分448の点火または変形を防止するために、耐熱性または難燃性材料で構成されることができる。熱源54の点火中、スライド424は、点火停止部464において第1の脚部462内に留まることができ、横断脚部466を通って第2の脚部468の点火停止部464まで移動することができ、または第1の脚部462および第2の脚部468の間の横断脚部466内の点まで移動することができる。スライド424が横断脚部466を通って移動すると、スライド424はチャンバ416内でスリーブ430を回転させる。
【0158】
熱源54が点火されると、スライド424は、
図23および
図24に示すように、チャンバ416内のスリーブ430を受容位置に並進させるために、第2の脚部468を通ってスロット422の受容端469まで近位に移動する。スリーブ430が受容位置に並進すると、フィンガ436は、カートリッジ50の外側ハウジング53と係合して、チャンバ416を通ってカートリッジ50を近位に引き込み、熱源54がチャネル418内に完全に配置され、ホルダ404が受容構成にある。受容構成では、熱源54は、本体部分410の遠位部分448内にある。遠位部分448は、熱源54を不用意な接触から保護しながら熱源54への空気流を可能にするために開いたままである。熱源54への空気流は、熱源54が点火されたままであることを可能にする。スリーブ430が受容位置に並進すると、フィンガ436をさらに内側に移動させて、ソケット434内のカートリッジ50の近位部分59を圧縮し、カートリッジ50をホルダ404にさらに固定することができる。熱源54が点火されている間、遠位部分448は熱源54に隣接しているので、遠位部分448は、点火された熱源54にさらされたときに変形または点火に抵抗するのに適した耐熱材料で構成される。フィンガ436と、チャンバ416を画定する内壁446との間の摩擦は、スライド424をスロット422の受容端469に維持するためにスライド424の遠位移動に抵抗することができる。受容構成では、スリーブ430はマウスピース412のコネクタ420に当接してもよい。いくつかの実施態様では、熱源は、受容構成においてホルダの受容端に単に近接していてもよいことに留意されたい。
【0159】
受容構成では、喫煙品400は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース412は、基材部分52を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。具体的には、カートリッジ50からのエアロゾルは、マウスピース412を通って引き込まれ、吸い口端413を通って喫煙品から出る前に、チャンバ416を通って画定された蒸気通路432を通って引き込まれる。エアロゾルが蒸気通路432を通過するとき、ホルダ404の外部からの空気は、スロット422を通って蒸気通路432に引き込まれ、エアロゾルが蒸気通路432を通って引き込まれるときにエアロゾルと混合することができる。ホルダ404の外部からの空気の混合は、エアロゾルの風味または味を高めることができる。
【0160】
図25および
図26を参照すると、ホルダ404は、マウスピース412が熱源54上で本体部分410の遠位部分448に固定されて、使用者が熱源54を消火することを可能にする消火構成を有する。具体的には、コネクタ420をチャンバ416から取り外すために、マウスピース412を本体部分410から引き離してもよい。次いで、コネクタ420は、本体部分410の遠位部分448に挿入される。遠位部分448は、その中にコネクタ420を受容するようなサイズの受け部442を画定することができる。コネクタ420は、マウスピース412を遠位部分448に固定するために内壁446と摩擦係合してもよい。マウスピース412が遠位部分448に固定された状態で、マウスピース412は、熱源54への空気流を制限して熱源54を消火することができる。いくつかの実施態様では、使用者は、熱源54を消火するために熱源54への空気流を制限するために、熱源54の反対側のマウスピース412の端部を覆うことができる。
【0161】
熱源54が消火されると、マウスピース412は、ホルダ404が受容構成になるように、ホルダ404の吸い口端413に戻されてもよい。スライド424は、熱源54が本体部分410の遠位部分448から延びるように、第2の脚部468を通って第2の脚部468の点火停止部466まで遠位方向に並進されてもよい。熱源54は、上記で詳述した熱源54の点火と同様の方法で再点火されることができる。熱源54が点火されると、熱源54が消耗されるまでホルダ404は受容構成に戻されてもよい。
【0162】
熱源54が消耗されると、スライド424がスロット422の装填端463に達するまで、スライド424を第2の脚部468を通って遠位に前進させ、スライド424を横断脚部を通って移動させ、スライド424を第1の脚部462を通って遠位に前進させることによって、カートリッジ50がホルダ404から排出または取り外しされてもよい。スライド424が装填端463に到達すると、スリーブ430は、
図20に示す装填位置に並進し、ここで、ホルダ404が装填構成にあるように、ソケット434がカートリッジ50の近位部分59よりも大きい寸法まで拡張されるように、フィンガ436が溝438内に付勢される。装填構成では、ホルダ404は、重力がカートリッジ50をチャネル418から引き出すように遠位部分448を下方に向けて配向されてもよい。いくつかの実施態様では、スロット422の装填端463へのスライド424の移動は、ホルダ404からカートリッジ50を排出または放出することができる。カートリッジ50がホルダ404から外された状態で、上記で詳述したように、別のカートリッジ50が装填され、点火され得る。
【0163】
ホルダ404は、カートリッジ50の熱源54に接触することなく、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および取り出しを可能にする。さらに、ホルダ404は、カートリッジ50に物理的に接触する、例えば接触することなく、ホルダ404からのカートリッジ50の取り出しまたは排出を可能にする。ホルダ404はまた、熱源54が点火されたときに熱源54が使用者または他の物体に意図せずに接触することが防止されるように、受容構成でカートリッジ50を封入する。受容構成では、ホルダ404は、カートリッジ50がホルダ404内に完全に保持されるようにカートリッジ50を封入する。
【0164】
図27から
図32を参照すると、本開示による喫煙品500の別の実施態様が開示されている。喫煙品500は、ホルダ504およびカートリッジ50を含む。上で詳述したホルダ104と同様に、ホルダ504は、点火および喫煙中にカートリッジ50を受容して固定し、カートリッジ50が消耗されたときにカートリッジ50を解放して別のカートリッジ50を受容するように構成される。
【0165】
最初に
図27および
図28を参照すると、ホルダ504は、本体部分510と、本体部分510の周りで回転可能な外筒540とを含む。本体部分510は、ホルダ504の近位端または吸い口端513を有するマウスピース512を含む。本体部分510は、本体部分510の遠位部分を構成する内筒520と、その遠位端に内側カバー523とを有する。内筒520は、本体部分510の外壁511の直径よりもわずかに小さい直径を有してもよい。本体部分510は、その中に1つ以上のフィルタ515を受容するボア514を画定する。フィルタ515は、上で詳述したフィルタ115と同様である。本体部分510はまた、ボア514の遠位のチャンバ516を画定する。さらに、本体部分510および外筒540は、チャンバ516の遠位のチャネル518を画定する。
【0166】
チャンバ516は、その中にスリーブ530をスライド可能に受容する。スリーブ530は、第1または遠位装填位置(
図28)と第2または近位受容位置(
図30)との間で並進するように構成されている。スリーブ530は、スリーブ530から遠位に延びる2つ以上のフィンガ536を含む。フィンガ536は、それらの間にソケット534を画定し、径方向外側に付勢される。具体的には、フィンガ536は、径方向外側に自己付勢されてもよい。装填位置では、フィンガ536は、チャネル518内に延在し、チャネル518の一部を画定する内壁521に画定された溝538内に延在してもよい。装填位置では、フィンガ536の間に画定されたソケット534は、拡張構成であってもよい。スリーブ530は、チャンバ516、チャネル518、およびボア514を相互接続してカートリッジ50からのエアロゾルがマウスピース512を通って引き込まれることを可能にする蒸気通路532を画定する。本体部分510はまた、内筒520を通って画定され、チャンバ516と連通するスロット522を画定する。スロット522は、ホルダ504の長手方向軸に平行である。
【0167】
外筒540は、内筒520の上に回転可能に受け取られ、本体部分510の外壁511と連続しているかまたは同一平面にある外壁547を含む。外筒540は、実質的に管状であり、その中にチャネル518の一部を画定する。外筒540の遠位部分548は、
図27に示すように、外筒540が開位置にあるときに内側カバー523を取り囲む外側カバー543を含む。開位置では、内側カバー523は、外側カバー543内に入れ子にされてもよい。内側カバー523および外側カバー543は、ホルダ504の受容端を画定する。
【0168】
外筒540はまた、その近位部分を通して画定された長手方向チェース542および横断方向チェース544を含む。長手方向チェース542は、ホルダ504の長手方向軸に実質的に平行であり、ホルダ504の装填構成においてスロット522と位置合わせされる、すなわち径方向に位置合わせされる。横断方向チェース544は、長手方向チェース542の近位端から長手方向チェース542に対して実質的に垂直な方向に延びる。スロット522およびチェース542、544はまた、ホルダ504を取り囲む空気が、上で詳述した引き込み通路228と同様の方法で、蒸気通路532および/またはチャンバ516内でマウスピース512に向かって引き込まれるエアロゾルと混合することを可能にし得る。
【0169】
スリーブ530は、スロット522およびチェース542、544を通って延びるスライド524に結合され、スリーブ530を装填位置と受容位置との間で並進させ、以下に詳述するように、開位置(
図27)と閉位置(
図31)との間で外筒540の回転を案内するように構成される。スライド524は、外壁511、547の外側に配置されたヘッド525と、ヘッド525からスロット522およびチェース542、544を通ってスリーブ530に画定されたシャンク穴531内に延在するシャンク526とを含む。シャンク526およびシャンク穴531は、シャンク526がスリーブ530と螺合可能に結合されるようにねじを切られてもよい。
【0170】
図27から
図32を参照すると、喫煙品500の使用は、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および排出または取り出しを通して詳述されている。最初に、
図27および
図28に示すように、ホルダ504は、スリーブ530が装填位置にあり、外筒540が開位置にあるように、スライド524がスロット522および長手方向チェース542の遠位端に配置された装填構成にある。装填構成では、スリーブ530のフィンガ536はチャンバ518内に延在し、ソケット534が拡張構成になるように溝538内に受容される。装填構成では、近位部分59がフィンガ536の間のソケット534内に配置されるまで、カートリッジ50の近位部分59を本体部分510の遠位部分548に通過させることによって、カートリッジ50がチャネル518内に装填される。装填構成では、ソケット534は、近位部分59がソケット534内に自由にスライドすることを可能にするために、カートリッジ50の近位部分59よりも大きい直径を有する。ホルダ504は、カートリッジ50が重力によってソケット534に供給されるように、遠位部分548を上方に向けて保持することができる。
【0171】
ここで
図29および
図30を参照すると、カートリッジ50の近位部分59がソケット534内に受容された状態で、スライド524は、スロット522および長手方向チェース542を通って近位に並進して、スリーブ530をチャンバ516内で装填位置から受容位置にスライドさせる。スリーブ530が近位方向にスライドすると、フィンガ536は近位方向にスライドし、チャンバ516を画定する内壁521と相互作用してフィンガ536を内向きに付勢してソケット534の直径を減少させ、それによりフィンガ536は圧縮構成になり、カートリッジ50の近位部分59の外側ハウジング53と係合する。フィンガ536の近位部分59との係合は、カートリッジ50をチャンバ516内に近位に引き込む。フィンガ536と外側ハウジング53との係合は、摩擦係合であってもよい。いくつかの実施態様では、フィンガ536は、カートリッジ50の外側ハウジング53と係合するかえし(図示せず)を含んでもよい。スライド524がスロット522および長手方向チェース542の近位端に到達すると、カートリッジ50は実質的にチャネル518内に配置され、熱源54は、ホルダ504が点火構成にあるように、内側カバー523および外側カバー543に隣接する外筒540の遠位部分548の外側またはそれを超えて残る。点火構成では、カートリッジ50の近位部分59は、スリーブ530の遠位端を越えてチャンバ516内に配置されてもよい。ホルダ504は、カートリッジ50がホルダ504から不注意に分離するのを防止するために、ホルダ504の装填および点火構成への移行中に上方に向けられてもよい。
【0172】
点火構成では、カートリッジ50がホルダ504から不注意に分離することなくホルダ504の向きが変化し得るように、カートリッジ50はホルダ504内に固定される。ホルダ504が点火構成にあると、熱源54が点火され得る。具体的には、熱源54を炎にさらすために、ライターまたはマッチ(図示せず)が使用されることができる。熱源54の点火中、外筒540の遠位部分548およびカバー523、543は、熱および/または炎にさらされる可能性がある。遠位部分548およびカバー523、543は、熱源54の点火中の遠位部分548およびカバー523、543の点火または変形を防止するために、耐熱性または難燃性材料で構成されることができる。熱源54の点火中、スライド524は、スロット522および横断方向チェース542の近位端に留まる。いくつかの実施態様では、フィンガ536と内筒520の内壁521との間の摩擦は、熱源54の点火中にスリーブ530を受容位置に維持する。特定の実施態様では、内筒520と外筒540との間の摩擦は、内筒520に対する外筒540の位置を維持する。
【0173】
熱源54が点火され、スライド524がスロット522および横断方向チェース542の近位端にある状態で、外筒540は、ホルダ504が
図31および
図32に示すような受容構成に移行するときに、スライド524のシャンク546が横断方向チェース544を通過する状態で、内筒520を中心にして閉位置に回転される。外筒540が内筒520の周りを回転すると、外筒540の外側カバー543は、内筒520の内側カバー523の周りからカートリッジ50の熱源54の周りを回転して、内側カバー523と外側カバー543との間に熱源54を囲む。外筒540は、点火構成と受容構成との間で内筒520の周りを180度回転することができる。受容構成では、ホルダ504の遠位端は開いたままであり、熱源54を不用意な接触から保護しながら熱源54への空気流を可能にする。いくつかの実施態様では、内側カバー523および外側カバー543は、それらの間に緩和(relieve)スリット549を画定し、熱源54への追加の空気流を可能にする。熱源54への空気流は、熱源54が点火されたままであることを可能にする。受容構成では、カバー523、543は、点火され燃焼する熱源54に隣接している。いくつかの実施態様では、遠位部分548はまた、点火されおよび燃焼する熱源54に隣接している。スライド524のヘッド525と横断方向チェース544を画定する壁との間の摩擦は、内筒520に対する外筒540の位置を維持することができる。
【0174】
受容構成では、喫煙品500は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース512は、基材部分52を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。具体的には、カートリッジ50からのエアロゾルは、マウスピース512を通って引き込まれ、吸い口端513を通って喫煙品を出る前に、スリーブ530を通って画定された蒸気通路532を通ってチャンバ516を通って引き込まれる。エアロゾルが蒸気通路532を通過するとき、ホルダ504の外部からの空気は、スロット522を通って蒸気通路532に引き込まれ、エアロゾルが蒸気通路532を通って引き込まれるときにエアロゾルと混合することができる。ホルダ504の外部からの空気の混合は、エアロゾルの風味または味を高めることができる。いくつかの実施態様では、1つ以上の既存の機能および/または1つ以上の追加の機能が含まれてもよく、1つ以上の機能を作動させることによって消火位置が達成され得る。例えば、いくつかの実施態様では、マウスピースが使用されて、上記と同様に熱源を消火することができる。
【0175】
熱源54が消耗される前に消火される場合、使用者が熱源54を再点火することを可能にするように点火構成を戻すために、外筒540を内筒520の周りで回転させることができる。熱源54が再点火された後、熱源54が消耗されるまで、外筒540を回転させて受容構成に戻すことができる。
【0176】
熱源54が消耗されると、
図29および
図30に示すようにホルダ504を点火構成に戻すために外筒540を内筒520の周りに回転させ、次いで、ホルダ504を装填構成に戻すためにスライド524をスロット522および長手方向チェース542を通って遠位に前進させることによって、カートリッジ50がホルダ504から排出または取り外しされてもよい。スライド524がスロット522および長手方向チェース542の遠位端に達すると、スリーブ530は、
図28に示す装填位置に並進し、ここでフィンガ536は溝538内に付勢され、ソケット534は、ホルダ504を装填構成に移行させるカートリッジ50の近位部分59よりも大きい寸法まで拡張される。装填構成では、ホルダ504は、重力がカートリッジ50をチャネル518から引き出すように遠位部分548を下方に向けて配向されてもよい。いくつかの実施態様では、スライド524のスロット522の遠位端および長手方向チェース542への移動は、カートリッジ50を取り出すためにホルダ504からカートリッジ50を排出または放出することができる。カートリッジ50がホルダ504から取り出された状態で、上記で詳述したように、別のカートリッジ50が装填され、点火され得る。
【0177】
ホルダ504は、カートリッジ50の熱源54に接触することなく、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および取り出しを可能にする。さらに、ホルダ504は、カートリッジ50に物理的に接触する、例えば接触することなく、ホルダ504からのカートリッジ50の取り出しまたは排出を可能にする。ホルダ504はまた、熱源54が点火されたときに熱源54が使用者または他の物体に意図せずに接触することが防止されるように、受容構成でカートリッジ50を実質的に覆うまたは封入する。さらに、点火構成および受容構成では、ホルダ504は、カートリッジ50をそれに固定して、カートリッジ50がホルダ504から意図せずに分離することを防止する。
【0178】
図33から
図38を参照すると、本開示による喫煙品600の別の実施態様が開示されている。喫煙品600は、ホルダ604およびカートリッジ50を含む。上で詳述したホルダ104と同様に、ホルダ604は、点火および喫煙中にカートリッジ50を受容して固定し、カートリッジ50が消耗されたときにカートリッジ50を解放して別のカートリッジ50を受容するように構成される。
【0179】
最初に
図33および
図34を参照すると、ホルダ604は、本体部分610と、本体部分610に対してスライド可能な可動カバー643とを含む。本体部分610は、マウスピース612と、内筒620と、固定カバー623とを有する。マウスピース612は、ホルダ604の近位端または吸い口端613を画定する。マウスピース612の遠位にある内筒620は、本体部分610から遠位に延びている。内筒620は、本体部分610の外壁611の直径よりもわずかに小さい直径を有してもよい。固定カバー623は、内筒620から遠位に延び、遠位部分628を含む。本体部分610は、中に1つ以上のフィルタ615を受容するボア614を画定する。フィルタ615は、上で詳述したフィルタ115と同様である。本体部分610はまた、ボア614の遠位のチャンバ616を画定する。さらに、本体部分610および可動カバー643は、チャンバ616の遠位のチャネル618を画定する。固定カバー623および可動カバー643は、ホルダ604の受容端を画定する。
【0180】
チャンバ616は、その中にスリーブ630をスライド可能に受容する。スリーブ630は、第1または遠位装填位置(
図34)と、第2または中間点火位置(
図36)と、第3または近位受容位置(
図38)との間で並進するように構成される。スリーブ630は、スリーブ630から遠位に延びる2つ以上のフィンガ636を含む。フィンガ636は、それらの間にソケット634を画定し、径方向外側に付勢される。具体的には、フィンガ636は、径方向外側に自己付勢されてもよい。装填位置では、フィンガ636は、チャネル618内に延在し、チャネル618の一部を画定する固定カバー623の内壁621に画定された溝638内に延在してもよい。装填位置では、フィンガ636の間に画定されたソケット634は、拡張構成であってもよい。スリーブ630は、チャンバ616、チャネル618、およびボア614を相互接続してカートリッジ50からのエアロゾルがマウスピース612を通って引き込まれることを可能にする蒸気通路632を画定する。内筒620はまた、内筒620を通って画定され、チャンバ616と連通するスロット622を画定する。スロット622は、ホルダ604の長手方向軸に平行である。スロット622はまた、ホルダ604を取り囲む空気が、上で詳述した引き込み通路228と同様の方法で、蒸気通路632および/またはチャンバ616内でマウスピース612に向かって引き込まれるエアロゾルと混合することを可能にし得る。
【0181】
可動カバー643は、内筒620上にスライド可能に受け取られ、後退位置(
図34)と展開位置または伸長位置(
図38)との間で移動可能である。可動カバー643は、円弧状の内面および外面を有し、内筒620の径方向部分を取り囲む。図示のように、固定カバー623は、チャネル618の180度を囲み、可動カバー643は、チャネル618の残りの180度および固定カバー623の径方向部分を囲み、それにより、可動カバー643および固定カバー623は一緒にチャネル618を完全に取り囲む。いくつかの実施態様では、固定カバー623は、可動カバー643がチャネル618の残りの部分を囲むように、チャネル618の45度から315度を含む範囲を囲むことができる。特定の実施態様では、可動カバー643は、固定カバー623内に配置される。
【0182】
内筒620は、可動カバー643を後退位置と伸長位置との間でスライドさせるように構成されるスライド機構660を有する。スライド機構660は、スリーブ630が中間位置と受容位置との間でスライドして可動カバー643を後退位置と伸長位置との間でスライドさせるときに、スリーブ630によって係合される。
【0183】
ホルダ604は、ヘッド625およびシャンク626を有するスライド624を含む。ヘッド625は、内筒620の外面に沿って配置され、シャンク626は、スリーブ630がスライド624の移動と協働するように、スロット622を通って延びてスリーブ630に結合する。シャンク626およびスリーブ630は、互いに螺合可能に結合されてもよい。スライド624は、装填位置、点火位置、および受容位置の間でスリーブ630を並進させるためにスロット622内で移動可能である。
【0184】
図33から
図38を参照すると、喫煙品600の使用は、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および排出または取り出しを通して詳述されている。最初に、
図33および
図34に示すように、ホルダ604は、スリーブ630が装填位置にあるように、スロット622の遠位端にスライド624を有する装填構成にある。装填構成では、スリーブ630のフィンガ636はチャンバ618内に延在し、ソケット634が拡張構成になるように溝638内に受容される。装填構成では、近位部分59がフィンガ636の間のソケット634内に配置されるまで、カートリッジ50の近位部分59がチャネル618を通過することによって、カートリッジ50がチャネル618内に装填される。拡張構成では、ソケット634は、近位部分59がソケット634内に自由にスライドすることを可能にするために、カートリッジ50の近位部分59よりも大きい直径を有する。ホルダ604は、カートリッジ50が重力によってソケット634に供給されるように、固定カバー623を上方に向けて保持することができる。
【0185】
ここで
図35および
図36を参照すると、カートリッジ50の近位部分59がソケット634内に受容された状態で、スライド624は、スロット622内で近位方向に並進してスリーブ630を中間位置にスライドさせる。いくつかの実施態様では、スリーブ630が中間位置に達すると、スリーブ630はスライド機構660と係合することができる。スライド機構660は、スリーブ630が中間位置に到達したときに触覚フィードバックを使用者に提供することができる。スライド624が中間位置に近位方向に並進すると、フィンガ636は、チャンバ616内に近位方向にスライドする。フィンガ636が近位方向にスライドすると、チャンバを画定する内壁621との相互作用がフィンガ636を内向きに付勢してソケット634を減少させ、それによってフィンガ636が圧縮構成になり、カートリッジ50の近位部分59の外側ハウジング53と係合する。フィンガ636と近位部分59との係合は、カートリッジ50をチャンバ616内に近位に引き込む。フィンガ636と外側ハウジング53との係合は、摩擦係合であってもよい。いくつかの実施態様では、フィンガ636は、カートリッジの外側ハウジング53と係合するかえし(図示せず)を含んでもよい。スリーブ630が中間位置に達すると、カートリッジ50は実質的にチャネル618内に配置され、熱源54は、ホルダ604が点火構成になるように固定カバー623の遠位部分628に隣接して配置される。点火構成では、カートリッジ50の近位部分59は、スリーブ630の遠位端を越えてチャンバ616内に配置されてもよい。ホルダ604は、カートリッジ50がホルダ604から不注意に分離するのを防止するために、ホルダ604の装填および点火構成への移行中に上方に向けられてもよい。
【0186】
点火構成では、カートリッジ50がホルダ604から意図せずに分離することなくホルダ604の向きが変化し得るように、カートリッジ50はホルダ604内に固定される。ホルダ604が点火構成にあると、熱源54が点火され得る。具体的には、熱源54を炎にさらすために、ライターまたはマッチ(図示せず)が使用されることができる。熱源54の点火中、固定カバー623の遠位部分628は、熱および/または炎にさらされる可能性がある。遠位部分628は、熱源54の点火中の遠位部分628の点火または変形を防止するために、耐熱性または難燃性材料で構成されることができる。熱源54の点火中、スライド624は、スライド機構660との係合および/またはフィンガ636と内壁621との間の摩擦係合によって中間位置に留まることができる。
【0187】
熱源54が点火されると、スライド624は、スロット622を通ってスロット622の近位端まで近位に移動し、
図37および
図38に示すように、チャンバ616内のスリーブ630を受容位置に並進させる。スリーブ630が受容位置に並進すると、フィンガ636は、カートリッジ50の外側ハウジング53と係合して、チャンバ616を通ってカートリッジ50を近位に引き込み、熱源54がチャネル618内に完全に配置される。スリーブ630が中間位置から受容位置に並進すると、スリーブ60はスライド機構660に係合して、可動カバー643を後退位置から伸長位置に遠位にスライドさせる。伸長位置では、可動カバー643の遠位部分648は、熱源54を間に配置した状態で固定カバー623の遠位部分628と実質的に整列している。受容構成では、チャネル618の遠位端は、熱源54への空気流を可能にするために開いたままであり、一方、遠位部分628、648は、熱源54をそれらとの不用意な接触から保護するために熱源54を越えて延びる。熱源54への空気流は、熱源54が点火されたままであることを可能にする。いくつかの実施態様では、遠位部分628、648は、それらの間に、熱源54の中または周囲への追加の空気流を可能にする逃がしスロットを画定する。熱源54が点火されている間、遠位部分648は熱源54に隣接しているので、遠位部分648は、点火された熱源54にさらされたときに変形または点火に抵抗するのに適した耐熱材料で構成される。フィンガ636と、チャンバ616を画定する内壁621との間の摩擦は、スライド624の遠位方向の移動に抵抗して、受容構成においてスライド624をスロット622の遠位端に維持することができる。いくつかの実装形態では、スライド機構660は、スリーブ630、したがってスライド624を受容構成に維持することができる。特定の実施態様では、スライド機構660は、スリーブ630が装填位置と受容位置との間にあるときに可動カバー643を後退位置に向かって付勢し、スリーブ330が受容構成に到達したときに可動カバー643を伸長位置に維持することができる。
【0188】
受容構成では、喫煙品600は、従来の紙巻きタバコと同様の方法で使用されてもよい。例えば、マウスピース612は、基材部分52を通してエアロゾルを引き込むために使用されてもよい。具体的には、カートリッジ50からのエアロゾルは、マウスピース612を通って引き込まれ、吸い口端613を通って喫煙品から出る前に、スリーブ630を通って画定された蒸気通路632を通って引き込まれる。エアロゾルが蒸気通路632を通過するとき、ホルダ604の外部からの空気は、スロット622を通って蒸気通路632に引き込まれ、エアロゾルが蒸気通路632を通って引き込まれるときにエアロゾルと混合することができる。ホルダ604の外部からの空気の混合は、エアロゾルの風味または味を高めることができる。いくつかの実施態様では、1つ以上の既存の機能および/または1つ以上の追加の機能が含まれてもよく、1つ以上の追加の機能を作動させることによって消火位置が達成され得る。例えば、いくつかの実施態様では、マウスピースが使用されて、上記と同様に熱源を消火することができる。
【0189】
熱源54が消耗される前に消火される場合、スライド624は、スリーブ630を点火位置にスライドさせるためにスロット622を通って中間位置まで近位方向に前進させることができる。スリーブ630が点火位置に戻ると、スライド機構660は可動カバー643を後退させて熱源54を露出させ、ホルダ604を点火構成に戻して使用者が熱源54に再点火することを可能にする。熱源54が再点火された後、スライド624をスロット622の近位端に戻して、熱源54が消耗されるまでホルダ604を受容構成に戻すことができる。
【0190】
熱源54が消耗されると、スライド624をスロット622の遠位端に前進させるホルダ604からカートリッジ50が排出または取り外しされて、ホルダ604を
図33および
図34に示す装填構成に戻すことができる。スライド624がスロット622の遠位端に達すると、スリーブ630は、フィンガ636が溝638内に付勢されてソケット634をカートリッジの近位部分59よりも大きい寸法まで拡張する
図33に示す装填位置に並進される。装填構成では、ホルダ604は、重力がカートリッジ50をチャネル618から引き出すように遠位部分628を下方に向けて配向されてもよい。いくつかの実施態様では、スライド624のスロット622の遠位端への移動は、カートリッジ50を取り出すためにホルダ604からカートリッジ50を排出または放出することができる。カートリッジ50がホルダ604から取り出された状態で、上記で詳述したように、別のカートリッジ50が装填され、点火され得る。
【0191】
ホルダ604は、カートリッジ50の熱源54に接触することなく、カートリッジ50の装填、点火、喫煙、および取り出しを可能にする。さらに、ホルダ604は、カートリッジ50に物理的に接触する、例えば接触することなく、ホルダ604からのカートリッジ50の取り出しまたは排出を可能にする。ホルダ604はまた、熱源54が点火されたときに熱源54が使用者または他の物体に意図せずに接触することが防止されるように、受容構成でカートリッジ50を実質的に覆うまたは封入する。さらに、点火構成および受容構成では、ホルダ604は、カートリッジ50をそれに固定して、カートリッジ50がホルダ604から意図せずに分離することを防止する。
【0192】
上で詳述したように、ホルダ104、204、304、404、504、604の一部は、難燃性または耐熱性材料で構成されてもよい。適切な難燃性または耐熱性材料は、これらに限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金、および青銅、黒鉛材料、セラミック材料などの金属材料、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。図示の実施態様には示されていないが、いくつかの実施態様では、ホルダは、カートリッジの外側ハウジングの1つ以上の開口部に対応することができる1つ以上の開口部を含むことができる。追加的または代替的に、他の実施態様は、受容区画から下流のホルダを通って延びる1つ以上の空気入口開口部を含むことができる。このようにして、引き込まれた空気は、使用者に送達される前に生成されたエアロゾルと混合することができる。
【0193】
いくつかの実施態様は、使用者によってアクティブ化されてもよいし、自動であってもよい点火機構を含んでもよい。一例では、点火機構は、使用者によって独立してアクティブ化させることができるか、またはホルダ、例えばホルダ104、204、304、404、504、604が点火構成に前進したときに自動的にアクティブ化されることができる一体型フリントライターを含むことができる。他の実施態様は、点火器と共に、熱源54を点火する炎を生成することができる燃料タンクなどの燃料源を含むことができる。様々な実施態様では、点火機構のアクティブ化は、ホルダまたはマウスピースの別の構成要素のを介して行われてもよく、および/またはホルダと一体化されてもよい。
【0194】
いくつかの実施態様では、喫煙品、例えば喫煙品100、200、300、400、500、600は、カートリッジ50の状態を示すように構成されたインジケータをさらに含んでもよい。例えば、いくつかの実施態様では、インジケータは、カートリッジ内の基材がエアロゾル化に利用可能であり得る量および/または基材が既にエアロゾル化されている量を近似する「燃料ゲージ」を提供することができる。そのようなインジケータの別の例は、その消費サイクルを通じた基材部分の熱変色性視覚インジケーションを含むことができる。他の例は、基材の状態の視覚的表現を提供するタイマ、クロック、または漸進的(progressive)視覚インジケータを含むことができる。例えば、いくつかの実施態様は、デジタルインジケータ、色を変化させる1つ以上の構成要素、1つ以上のライト(例えば、緑色、黄色、および赤色)、または他の漸進的指標の方法で視覚的表現を提供することができる。いくつかの実施態様では、インジケータは、使用者が喫煙を開始するのに十分に基材部分が加熱されたというインジケーションを使用者に提供することができる。
【0195】
様々な実施態様において、本開示は、本明細書に記載の様々な構成要素を提供するキットを対象とし得る。例えば、キットは、1つ以上のカートリッジを有するホルダを備えてもよい。別の実施態様では、キットは複数のホルダを備えてもよい。さらなる実施態様では、キットは複数のカートリッジを含んでもよい。さらに別の実施態様では、キットは、複数のホルダおよび複数のカートリッジを備えてもよい。本発明のキットは、1つ以上のさらなるキット構成要素を収容するケース(または他の包装、運搬、もしくは保管構成要素)をさらに含み得る。ケースは、再使用可能な硬質または軟質容器であり得る。さらに、ケースは、単に箱または他の包装構造であってもよい。いくつかの実施態様では、ブラシまたは他の洗浄付属品がキットに含まれてもよい。洗浄付属品は、ホルダの受容チャンバに挿入されるように構成されてもよく、または他の実施態様では、使用者が受容チャンバからデブリを除去することを可能にする別個のアパーチャに挿入されてもよい。
【0196】
本開示による喫煙品は、本明細書で詳細に説明するように、様々な実施態様をとることができるが、消費者による喫煙品の使用は、範囲は同様となるであろう。喫煙品の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者には明らかな軽微な変更を介して説明された様々な実施態様に適用可能である。しかしながら、使用の説明は、本発明の物品の使用を限定することを意図するものではなく、本明細書の開示の全ての必要な要件を満たすために提供される。
【0197】
本開示の多くの改変および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有する当業者は思い付くであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のためではない。
【国際調査報告】