(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】電動磁力モーター
(51)【国際特許分類】
H02K 7/09 20060101AFI20220921BHJP
【FI】
H02K7/09
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504579
(86)(22)【出願日】2019-08-27
(85)【翻訳文提出日】2022-01-24
(86)【国際出願番号】 CN2019102685
(87)【国際公開番号】W WO2021035504
(87)【国際公開日】2021-03-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517398542
【氏名又は名称】李 受勲
(71)【出願人】
【識別番号】517398553
【氏名又は名称】李 俊毅
(74)【代理人】
【識別番号】100175064
【氏名又は名称】相澤 聡
(72)【発明者】
【氏名】李 受勲
(72)【発明者】
【氏名】李 俊毅
【テーマコード(参考)】
5H607
【Fターム(参考)】
5H607BB01
5H607CC01
5H607DD03
5H607GG19
(57)【要約】
本発明はモーター、モーターに接続される回転軸、回転軸によって前記モーターに駆動されるように接続される複数の回転プレートと回転プレートの外周縁部に環状に配置されて回転プレートの径方向から外れるように設置される複数の磁力部材が含まれる回転装置、及び磁力部材に対して相互に反発するように回転プレートに向けて環状に配置される複数の磁力対応部材が含まれる複数の固定リング、が含まれる電動磁力モーターに関するものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーター、回転軸、回転装置及び複数の固定リングが含まれる電動磁力モーターであって、
前記回転軸が前記モーターに横向きに接続され、前記回転装置に複数の回転プレートと複数の磁力部材が含まれ、複数の前記回転プレートが前記回転軸に前記回転軸と同一軸心上に設置され、前記回転プレートが前記回転軸によって前記モーターに駆動されるように接続され、前記モーターが電力を受けることによって前記回転軸を回転させて前記回転装置を駆動し、複数の前記磁力部材が各々の前記回転プレートの外周縁部に環状に配置され、各前記磁力部材の磁気モーメント偏向角が同じ方向に傾き、かつ前記回転プレートの径方向から外れるように設置され、隣接する前記回転プレートにおける複数の前記磁力部材が横方向にずらして設置され、複数の前記固定リングが前記回転プレートと隣接し、各々の前記回転プレートの外周縁部に対応して設置され、各前記固定リングに複数の磁力対応部材が含まれ、隣接する前記固定リングの複数の前記磁力対応部材が横方向にずらして設置され、前記磁力対応部材が前記磁力部材に対して相互に反発するように前記回転プレートに向かい、前記固定リングの内周面に環状に配置されることにより、前記磁力部材との反発力を生じることを特徴とする電動磁力モーター。
【請求項2】
前記磁気モーメント偏向角が45度であることを特徴とする請求項1に記載の電動磁力モーター。
【請求項3】
複数の前記磁力部材と複数の前記磁力対応部材とが互いに接近する側が同じくS極であることを特徴とする請求項1に記載の電動磁力モーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモーターに関し、磁力作用が含まれる電動磁力モーターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
モーターは電力を動力に転換できる装置である。モーターの出力軸は他の物体との摩擦により動力の一部が減衰する。もし出力軸の動力の減衰を減らすことができれば、モーターが使用する電力を節約することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
故に、本発明の目的は出力軸の消耗が低くて電力を節約できる電動磁力モーターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本考案が課題を解決するための手段は、モーター、回転軸、回転装置及び固定リングが含まれる電動磁力モーターであって、前記回転軸が前記モーターに接続され、前記回転装置に回転プレートと複数の磁力部材が含まれ、前記回転プレートが前記回転軸に前記回転軸と同一軸心上に設置され、前記回転プレートが前記回転軸によって前記モーターに駆動されるように接続され、前記モーターが電力を受けることによって前記回転軸を回転させて前記回転装置を駆動させ、複数の前記磁力部材が前記回転プレートの外周縁部に環状に配置され、各前記磁力部材の磁気モーメント偏向角が同じ方向に傾き、かつ前記回転プレートの径方向から外れるように設置され、前記固定リングが前記回転プレートと隣接し、前記回転プレートの外周縁部に設置され、前記固定リングに複数の磁力対応部材が含まれ、前記磁力対応部材が前記磁力部材に対して相互に反発するように前記回転プレートに向かい、前記固定リングの内周面に環状に配置されることにより、前記磁力部材との反発力を生じることを特徴とする電動磁力モーターを提供する。
【0005】
本発明の一つの実施例では前記回転プレートが複数であり、前記固定リングが複数の前記回転プレートの外周縁部に対応して設置されることを特徴とする電動磁力モーターを提供する。
【0006】
本発明の一つの実施例では隣接する前記回転プレートにおける複数の前記磁力部材をずらして配置されることを特徴とする電動磁力モーターを提供する。
【0007】
本発明の一つの実施例では隣接する前記固定リングにおける複数の前記磁力対応部材をずらして配置されることを特徴とする電動磁力モーターを提供する。
【0008】
本発明の一つの実施例では前記磁気モーメント偏向角が45度であることを特徴とする電動磁力モーターを提供する。
【0009】
本発明の一つの実施例では複数の前記磁力部材と複数の前記磁力対応部材とが互いに接近する側が同じくS極であることを特徴とする電動磁力モーターを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に採用された技術手段により、回転プレートに磁力部材が設置され、固定リングに磁力対応部材が設置される。各々の磁力部材が少なくとも一つの磁力対応部材との間に反発力が形成され、この反発力により前記回転軸が支持される。回転軸が機械軸のような摩擦が形成されないため、低摩耗の特性を備えて、モーターが使用する電力が節約できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一つの実施例の電動磁力モーターの斜視図である。
【
図2】本発明の一つの実施例の電動磁力モーターの回転装置と対応する固定リングの内部の正面図である。
【
図3】本発明の一つの実施例の電動磁力モーターの隣接する回転装置と対応する固定リングを正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の実施例について
図1~
図3に基づいて説明をする。該当説明は本発明の実施例の一つの例示にすぎず、本発明の実施例を限定するものではない。
【0013】
図1から
図2に示すように、本発明の一つの実施例の電動磁力モーター100にモーター1、回転軸2、回転装置3及び固定リング4が含まれ、前記回転軸2が前記モーター1に横向きに接続され、前記回転装置3に回転プレート31と複数の磁力部材32が含まれ、複数の前記回転プレート31が前記回転軸2に前記回転軸2と同一軸心上に設置され、前記回転プレート31が前記回転軸2によって前記モーター1に駆動されるように接続され、前記モーター1が電力を受けることによって前記回転軸2を回転させて前記回転装置3を駆動し、複数の前記磁力部材32が各々の前記回転プレート31の外周縁部に環状に配置され、各前記磁力部材32の磁気モーメント偏向角θ1が同じ方向に傾き、かつ前記回転プレート31の径方向から外すように設置され、前記固定リング4が前記回転プレート31と隣接し、各々の前記回転プレート31の外周縁部に対応して設置され、各前記固定リング4に複数の磁力対応部材41が含まれ、前記磁力対応部材41が前記磁性部材32に対して相互に反発するように前記回転プレート31に向かい、前記固定リング4の内周面に環状に配置されることにより、前記磁力部材32との反発力が生じる。
【0014】
本実施例では、回転軸2に接軸部材21が設置される、接軸部材21がプーリーであって、ベルトによって異なる軸に位置するもう一つの回転軸と伝動するように接続される。他の実施例では、もう一つの回転軸に伝動して回転させる接軸部材21が歯車あるいはローラーチェーンであってもよく、あるいは回転軸2に接軸部材21が設置されず、負荷する回転軸に直接接続される。例えば、回転軸2がファンブレードに直接接続できる。
【0015】
図2が示すように、回転装置3の回転プレート31の外周に前記回転プレート31の中心に対して同じ角度かつ同じ間隔で磁力部材32を収納するための溝が設置され、固定リング4の内側にも前記回転プレート31の中心に対して同じ角度かつ同じ間隔で磁力対応部材41を収納するための溝が設置される。本実施例では、磁力対応部材41の間に挟まれる角が磁力部材32の間に挟まれる角の二倍である。言い換えると、磁力対応部材41の数が磁力部材32の数の二倍である。一つの回転プレート31に4つの磁力部材32及び8つの磁力対応部材41が設置される。言うまでもないが、磁力部材32及び磁力対応部材41の数はこれに限らない。磁力部材32及び磁力対応部材41がともに永久磁石である。本実施例では、磁力部材32及び磁力対応部材41がともに円柱状であり、磁力部材32の磁気モーメント方向が磁力部材32の長手方向と平行で、かつ磁力対応部材41の磁気モーメント方向が磁力対応部材41の長手方向と平行である。磁力部材32及び磁力対応部材41の磁気モーメント方向が回転プレート31の直径方向の平面で、磁気モーメント偏向角θ1が全部時計回りや逆時計回りの方向に傾き、かつ前記回転プレートの径方向から外れるように設置される。本実施例では、モーター1から回転装置3を見ると、磁力部材32及び磁力対応部材41の磁気モーメント方向が逆時計回りで回転プレートの直径方向から外して、磁気モーメント偏向角θ1が45度である。言うまでもないが、磁気モーメント偏向角θ1が他の0度かつ90度以外の角度であっても良い。磁力部材32及び磁力対応部材41がボタン状や他の形状であっても良い。
【0016】
図2に示すように、磁力部材32の外側へ向ける側が全部S極であり、磁力対応部材41の内側へ向けるが全部S極である。各磁力部材32と、少なくとも1つの磁力対応部材41との間に反発磁力が形成される。本発明の電動磁力モーター100が反発磁力によって回転プレート31が固定リング4と接触しない形で回転軸2を保持する。回転軸2が機械軸のような摩擦が形成されないため、低摩耗の特性を備えて、モーター1が使用する電力を節約できる。他の実施例では、磁力部材32と磁力対応部材41とが近づく側が全部N極であっても良く、この場合、各磁力部材32と磁力対応部材41との間にも反発磁力が形成される。
【0017】
本実施例では、回転プレート31が3つであり、互いに対する磁気干渉を減らすように互いに間隔距離が設けられる。固定リング4も3つであり、3つの回転プレート31に対応してその外側に設置される。回転プレート31の磁力部材32及び対応する固定リング4の磁力対応部材41の数が多いほど、磁力の作用も大きくなる。隣接する回転プレート31における複数の磁力部材32が横方向にずらして設置される。
図3に示すように、実線である磁力部材32と破線である磁力部材32がそれぞれ隣接する回転プレート31に設置される。重合する配置に対して、回転プレート31の磁力部材32の間隔距離がより長くて、より低い磁気干渉が得られる。
【0018】
同様に、隣接する固定リング4の複数の磁力対応部材41が横方向にずらして設置される。
図3に示すように、実線である磁力部材32と破線である磁力部材32がそれぞれ隣接する回転プレート31に設置される。重合する配置に対して、固定リング4の磁力部材41の間隔距離がより長くて、より低い磁気干渉が得られる。
【0019】
本発明の好適な実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0020】
100 電動磁力モーター
1 モーター
2 回転軸
21 接軸部材
3 回転装置
31 回転プレート
32 磁力部材
4 固定リング
41 磁力対応部材41
θ1 磁気モーメント偏向角
【国際調査報告】