(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】データ処理方法、データ処理装置、機器、コンピュータ可読記憶媒体、データ処理機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220921BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504635
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(85)【翻訳文提出日】2022-01-24
(86)【国際出願番号】 CN2021076463
(87)【国際公開番号】W WO2022001122
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010618809.6
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520291939
【氏名又は名称】北京市商▲湯▼科技▲開▼▲發▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING SENSETIME TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 1101-1117,11th Floor No.58 Northwest 4th Ring Road, Haidian District Beijing 100080 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 学成
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
本発明は、データ処理方法、装置、機器及び記憶媒体を提出する。上記方法は、第1場所のビデオデータを取得することを含んでもよい。その後、上記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定する。最後に、上記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1場所のビデオデータを取得することと、
前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定することと、
前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定することと、を含むことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項2】
前記業態データが特定された後、前記データ処理方法は、
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
【請求項3】
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することは、
前記第1場所と前記第1場所以外の第2場所とを含む前記対象場所での業態分布を調整することと、
前記第1場所以外の第3場所での業態分布を配置することと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
【請求項4】
前記業態データは、
異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、
同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、
異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項5】
前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定することは、
前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することと、
前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、前記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられ、前記サブ業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項6】
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整することは、
前記対象場所に来訪した対象人物の数が第1閾値に達した業態の数を増加することと、
前記対象場所に来訪した対象人物の数が第2閾値に達さなかった業態の数を減少することと、
対象人物属性に該当する業態の数を増加することと、
対象人物属性に該当しない業態の数を減少することと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
【請求項7】
前記業態データが特定された後、前記データ処理方法は、
前記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定することと、
前記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティングが行われる対象サブ業態として特定することと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載のデータ処理方法。
【請求項8】
前記業態データは、
各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データと、
各業態間の対象人物流量比較データと、
異なる時間帯内の各業態に対応する対象人物流量データと、
異なる時間帯内の各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量データと、
各業態に対応する経営領域の訪問対象人物数の、訪問対象人物総数に対する比率データと、
各業態の訪問対象人物数の訪問対象人物総数に対する比率データと、
各業態に対応する対象人物流量変化傾向データと、
各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量変化傾向データと、
各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データと、
各業態を訪問した対象人物属性分布データと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項9】
前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定することは、
前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識することと、
前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することと、
特定された前記領域に基づいて前記対象人物に対応する訪問軌跡を復元することと、を含むことを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項10】
前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識することは、
前記複数のビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴を抽出することと、
抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得することと、
前記マッチングする人物特徴に対応する人物を前記対象人物として特定することと、を含むことを特徴とする請求項9に記載のデータ処理方法。
【請求項11】
前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することは、
前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームを収集した画像収集機器のキャリブレーションパラメータに基づいて、前記第1場所を含む平面図における前記対象人物の位置座標を特定することと、
前記対象人物の位置座標の前記平面図における対応する領域を前記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定することと、を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載のデータ処理方法。
【請求項12】
前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することは、
前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器の所在する位置に基づいて、前記画像収集機器に対応する領域を特定することと、
前記画像収集機器に対応する領域を前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域として特定することと、を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載のデータ処理方法。
【請求項13】
前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームの撮影時点情報に基づいて、前記対象人物が当該領域を訪問した訪問時間長を特定することを更に含むことを特徴とする請求項9から12の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項14】
前記第1場所は、商業街、デパート、売場及び店舗のうちの少なくとも1つを含み、
前記対象人物は、訪問者、顧客及び会員のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項15】
第1場所のビデオデータを取得するための取得モジュールと、
前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定するための第1特定モジュールと、
前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定するための第2特定モジュールと、を備えることを特徴とするデータ処理装置。
【請求項16】
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置するための調整・配置モジュールを更に備えることを特徴とする請求項15に記載のデータ処理装置。
【請求項17】
前記業態データは、
異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、
同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、
異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項15又は16に記載のデータ処理装置。
【請求項18】
前記第2特定モジュールは、第1特定サブモジュールと第2特定サブモジュールとのうちの少なくとも一方を備え、
前記第1特定サブモジュールは、前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定し、業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられ、
前記第2特定サブモジュールは、前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、前記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定し、サブ業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられることを特徴とする請求項15から17の何れか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項19】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行したときに、請求項1から14の何れか一項に記載のデータ処理方法を実施することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
データ処理機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサで実行され得る実行可能指令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された実行可能指令を呼び出すことで請求項1から14の何れか一項に記載のデータ処理方法を実施するように構成されることを特徴とするデータ処理機器。
【請求項21】
記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムであって、
プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行したときに、請求項1から14の何れか一項に記載のデータ処理方法を実施することを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ技術に関し、具体的にデータ処理方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
大売り場等のオフライン販売シーンでは、通常、ビデオから収集されたコンテンツで顧客データの統計を図ることができる。よく見られる顧客データは、一般的に顧客の消費データ、訪問データ等を含む。現在では、上記顧客データの統計結果を基に人工的なデータ整理、分析を行うと、オフライン販売シーンの全体状況を基本的に把握することができる。しかし、上記実現方式は、時間及び気力がかかるだけでなく、オフライン販売シーンの実際状況を正確に反映することも非常に困難であった。
【発明の概要】
【0003】
これに鑑みて、本発明は、データ処理方法を提供する。前記データ処理方法は、第1場所のビデオデータを取得することと、前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定することと、前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定することと、を含む。
【0004】
示される一実施例において、前記業態データが特定された後、前記データ処理方法は、前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することを更に含む。
【0005】
示される一実施例において、前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することは、前記第1場所と前記第1場所以外の第2場所とを含む前記対象場所での業態分布を調整することと、前記第1場所以外の第3場所での業態分布を配置することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0006】
示される一実施例において、前記業態データは、異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
示される一実施例において、前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定することは、前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することと、前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、前記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することと、のうちの少なくとも1つを含み、前記業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられ、前記サブ業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられる。
【0008】
示される一実施例において、前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整することは、前記対象場所に来訪した対象人物の数が第1閾値に達した業態の数を増加することと、前記対象場所に来訪した対象人物の数が第2閾値に達さなかった業態の数を減少することと、対象人物属性に該当する業態の数を増加することと、対象人物属性に該当しない業態の数を減少することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
示される一実施例において、前記業態データが特定された後、前記データ処理方法は、前記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定することと、前記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティングが行われる対象サブ業態として特定することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
示される一実施例において、前記業態データは、各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データと、各業態間の対象人物流量比較データと、異なる時間帯内の各業態に対応する対象人物流量データと、異なる時間帯内の各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量データと、各業態に対応する経営領域の訪問対象人物数の、訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態の訪問対象人物数の訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データと、各業態を訪問した対象人物属性分布データと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
示される一実施例において、前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定することは、前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識することと、前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することと、特定された前記領域に基づいて前記対象人物に対応する訪問軌跡を復元することと、を含む。
【0012】
示される一実施例において、前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識することは、前記複数のビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴を抽出することと、抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得することと、前記マッチングする人物特徴に対応する人物を前記対象人物として特定することと、を含む。
【0013】
示される一実施例において、前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することは、前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームを収集した画像収集機器のキャリブレーションパラメータに基づいて、前記第1場所を含む平面図における前記対象人物の位置座標を特定することと、前記対象人物の位置座標の前記平面図における対応する領域を前記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定することと、を含む。
【0014】
示される一実施例において、前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することは、前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器の所在する位置に基づいて、前記画像収集機器に対応する領域を特定することと、前記画像収集機器に対応する領域を前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域として特定することと、を含む。
【0015】
示される一実施例において、前記データ処理方法は、前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームの撮影時点情報に基づいて、前記対象人物が当該領域を訪問した訪問時間長を特定することを更に含む。
【0016】
示される一実施例において、前記第1場所は、商業街、デパート、売場及び店舗のうちの少なくとも1つを含み、前記対象人物は、訪問者、顧客及び会員のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
本発明は、データ処理装置を更に提出する。前記データ処理装置は、第1場所のビデオデータを取得するための取得モジュールと、前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定するための第1特定モジュールと、前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定するための第2特定モジュールと、を備える。
【0018】
示される一実施例において、前記データ処理装置は、前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置するための調整・配置モジュールを更に備える。
【0019】
示される一実施例において、前記調整配置モジュールは、前記第1場所と前記第1場所以外の第2場所とを含む対象場所での業態分布を調整するための調整モジュールと、前記第1場所以外の第3場所での業態分布を配置するための配置モジュールと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
示される一実施例において、前記業態データは、異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
示される一実施例において、前記第2特定モジュールは、第1特定サブモジュールと第2特定サブモジュールとのうちの少なくとも一方を備え、第1特定サブモジュールは、前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定し、業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられ、前記第2特定サブモジュールは、前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、前記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定し、サブ業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられる。
【0022】
示される一実施例において、前記調整・配置モジュールは、前記対象場所に来訪した対象人物の数が第1閾値に達した業態の数を増加することと、前記対象場所に来訪した対象人物の数が第2閾値に達さなかった業態の数を減少することと、対象人物属性に該当する業態の数を増加することと、対象人物属性に該当しない業態の数を減少することと、のうちの少なくとも1つを実行する。
【0023】
示される一実施例において、前記データ処理装置は、前記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定するための第3特定モジュールと、前記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティングが行われる対象サブ業態として特定するための第4特定モジュールと、のうちの少なくとも1つを更に備える。
【0024】
示される一実施例において、前記業態データは、各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データと、各業態間の対象人物流量比較データと、異なる時間帯内の各業態に対応する対象人物流量データと、異なる時間帯内の各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量データと、各業態に対応する経営領域の訪問対象人物数の、訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態の訪問対象人物数の訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データと、各業態を訪問した対象人物属性分布データと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
示される一実施例において、前記第1特定モジュールは、前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識するための認識モジュールと、前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定し、特定された前記領域に基づいて前記対象人物に対応する訪問軌跡を復元するための還元モジュールと、を備える。
【0026】
示される一実施例において、前記認識モジュールは、前記複数のビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴を抽出するための抽出モジュールと、抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得するための取得サブモジュールと、前記マッチングする人物特徴に対応する人物を前記対象人物として特定するための対象人物特定モジュールと、を備える。
【0027】
示される一実施例において、前記還元モジュールは、対象ビデオストリームを収集した画像収集機器のキャリブレーションパラメータに基づいて、前記第1場所を含む平面図における前記対象人物の位置座標を特定し、前記対象人物の位置座標の前記平面図における対応する領域を前記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定するための第1領域特定モジュールを備え、前記対象ビデオストリームは、前記複数のビデオストリームのうち、前記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0028】
示される一実施例において、前記還元モジュールは、対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器の所在する位置に基づいて、前記画像収集機器に対応する領域を特定し、前記画像収集機器に対応する領域を前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域として特定するための第2領域特定モジュールを備える。前記対象ビデオストリームは、前記複数のビデオストリームのうち、前記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0029】
示される一実施例において、前記データ処理装置は、対象ビデオストリームの撮影時点情報に基づいて、前記対象人物が当該領域を訪問した訪問時間長を特定するための時間長特定モジュールを更に備え、前記対象ビデオストリームは、前記複数のビデオストリームのうち、前記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0030】
示される一実施例において、前記第1場所は、商業街、デパート、売場及び店舗のうちの少なくとも1つを含み、前記対象人物は、訪問者、顧客及び会員のうちの少なくとも1つを含む。
【0031】
本発明は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提出する。前記記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶され、プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行したときに、上記何れかの実施例に記載のデータ処理方法を実施する。
【0032】
本発明は、データ処理機器を更に提出する。前記データ処理機器は、プロセッサと、前記プロセッサで実行され得る実行可能指令を記憶するためのメモリと、を備え、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された実行可能指令を呼び出すことで上記何れかの実施例に記載のデータ処理方法を実施するように構成される。
【0033】
本発明は、コンピュータプログラムを更に提出する。当該コンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶され、プロセッサは、当該コンピュータプログラムを実行したときに、上記何れかの実施例に記載のデータ処理方法を実施する。
【発明の効果】
【0034】
上記解決手段から分かるように、上記機器が第1場所のビデオデータに基づいて複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定可能であり、且つ前記訪問軌跡に基づいて業態データを特定することができる。したがって、大量の人力及び物資を節約してデータ分析を行うことができる。つまり、人工的な関与を必要とせず、オフライン販売シーンの全体状況を反映可能なデータ、即ち業態データを取得することができる。また、業態データが主に人物訪問軌跡に基づいて得られ、訪問軌跡の取得が実際に収集された第1場所のビデオデータに依存するため、オフライン販売シーンの実際状況は、より正確に反映することができる。
【0035】
上述した一般的な記述と後文の詳細記述が単に例示的なものと解釈的なものであり、本発明を制限するためのものではないことは、理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の1つ若しくは複数の実施例又は関連技術における技術案がより明瞭に説明されるように、以下では、本発明の実施例又は関連技術の記述に使用必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記述に係る図面が単に本発明の1つ若しくは複数の実施例に記載の幾つかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩性に値する労力を掛けずにこれらの図面から他の図面を取得可能である。
【
図1】本発明の実施例に示すデータ処理方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例に示す訪問軌跡生成方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例に示すデパートの平面模式図である。
【
図4】本発明の実施例に示す顧客1のデパートにおける訪問軌跡の模式図である。
【
図5】本発明の実施例に示す客流マトリックスの模式図である。
【
図6】本発明の実施例に示すデータ処理装置の構成図である。
【
図7】本発明の実施例に示すデータ処理機器の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下では、例示的な実施例を詳細に説明する。その例示は、図面に示される。以下の記述は、図面に係る際、別途示さない限り、異なる図面における同じ符号が同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施例に記述される実施形態が本発明と一致する全ての実施形態を代表するわけではない。逆に、それらは、単に添付する特許請求の範囲に詳細に記述されるような、本発明の幾つかの態様に一致する装置及び方法の例である。
【0038】
本発明で使用される用語は、単に特定の実施例を記述する目的であり、本発明を制限するためのものではない。本発明及び添付する特許請求の範囲で使用される単数形式の「1種」、「前記」及び「当該」も、文脈から他の意味を明瞭で分かる場合でなければ、複数の形式を含むことを意図する。理解すべきことは、本文で使用される用語「及び/又は」が、1つ又は複数の関連する列挙項目を含む如何なる或いは全ての可能な組み合わせを指す。更に、本文で使用される言葉「場合」がコンテキストに依存し、「…とき」や「…ときに」あるいは「特定の状況に応じて」として解釈されてもよいことも理解されるべきである。
【0039】
本発明は、少なくとも一種のデータ処理方法を提出する。当該方法では、複数の対象人物の訪問軌跡を特定し、且つ訪問軌跡に基づいて業態データを特定することにより、人工的に業態データ統計を行う必要がなくなり、業態データの統計効率及び統計正確性を向上させることができる。
【0040】
以下では、具体的な実施例を参照しながら本発明に記載の技術案を説明する。
【0041】
図1を参照すると、
図1は、本発明の実施例に示すデータ処理方法のフローチャートである。
図1に示すように、上記方法は、ステップS102からステップS106を含んでもよい。
【0042】
S102では、第1場所のビデオデータを取得する。
【0043】
S104では、上記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定する。
【0044】
S106では、上記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定する。
【0045】
上記データ処理方法は、ソフトウェア装置の形式で任意の端末機器に搭載されてもよい。例えば、上記端末機器は、PC(Personal Computer、パーソナルコンピュータ)端末、移動端末、PAD(Packet Assembler And Disassembler、パケットアセンブラ/ディスアセンブラ)端末等であってもよい。理解できるように、上記方法を実施する際に、上記端末機器は、搭載したハードウェアチップによって演算力を与えてもよい。例えば、上記ハードウェアチップは、AI(Artificial Intelligence、人工知能)チップ、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、CPU(central processing unit、中央処理装置)、GPU(Graphics Processing Unit、イメージプロセッサ)等であってもよい。
【0046】
以下では、上記データ処理方法を実装した端末機器(以下では「機器」と略称)を実行主体として技術案を説明する。上記端末機器は、少なくとも画像処理能力及びデータ統計能力を有する。上記機器は、第1場所のビデオデータを取得してから、上記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定してもよい。複数の対象人物に対応する訪問軌跡が取得された後、上記機器は、上記訪問軌跡に基づいて業態データを統計してもよい。
【0047】
上記第1場所は、オフライン経営場所であってもよく、上記第1場所は、幾つかの経営領域を含み、各経営領域は、同じ又は異なる業態に対応してもよい。上記第1場所では、幾つかの画像収集機器(例えば、カメラ、ビデオカメラ)を配置してビデオストリーム収集を行わせてもよい。上記第1場所は、商業街、デパート、売場、店舗及びスーパーマーケット等のうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
例えば、上記第1場所は、商業街であってもよく、上記経営領域は、商業街で計画された販売領域であってもよい。
【0049】
更に例えば、上記第1場所は、デパートであってもよく、上記経営領域は、上記デパートにおける店舗であってもよい。
【0050】
更に例えば、上記第1場所は、スーパーマーケット、店、又は大売り場に配置された店舗であってもよく、上記経営領域は、ある種類の商品を販売したカウンターであってもよい。
【0051】
一実施例において、第1場所に配置された画像収集機器は、ビデオストリームをリアルタイムで収集し、収集されたビデオストリームを上記機器へ伝送して、当該機器に人物流量(人流量)統計を行わせてもよい。説明すべきことは、ビデオストリームは、リアルタイムで又は指定時間帯内で上記機器へ伝送されてもよい。指定時間帯は、データ伝送リソースが十分である時間帯、又は、画像収集機器がビデオストリームの収集を停止する時間帯等であってもよい。
【0052】
上記ビデオデータは、上記第1場所に配置された複数の画像収集機器で収集されたビデオストリームであってもよく、単一のパノラマカメラヘッド又は店等の小型場所内に配置された単一の画像収集機器で収集されたビデオストリームであってもよい。上記ビデオデータは、通常幾つかの人物を含む。本発明では、ビデオデータに現れた対象人物を認識し、上記対象人物のビデオデータにおける領域を特定し、上記対象人物の過去訪問領域も参照することにより、上記対象人物に対応する訪問軌跡を生成してもよい。
【0053】
上記訪問軌跡は、人物の上記第1場所での訪問軌跡であってもよい。上記訪問軌跡は、人物が上記第1場所において訪問した領域を示してもよい。例えば、上記領域が店舗であるときに、上記訪問軌跡は、人物の訪問した店舗を示してもよい。
【0054】
実際の応用では、上記機器は、訪問軌跡を示すリンクテーブルを上記対象人物へメンテナンスしてもよい。上記機器は、毎回上記対象人物の所在する領域を特定した後、当該領域に対応する識別子(例えば、当該領域に対応する領域識別子、又は座標識別子等)を上記リンクテーブルに記入して、上記訪問軌跡をメンテナンスしてもよい。
【0055】
上記業態は、経営領域に対応する業務経営形式、状態を指してもよい。
【0056】
例えば、業種で経営領域に対応する業務経営形式、状態を区分する際に、上記業態は、映画館、スーパーマーケット、飲食店、化粧品店、カバン店等に区分されてもよい。
【0057】
更に例えば、ブランドで経営領域に対応する業務経営形式、状態を区分する際に、上記業態は、産地、材質、用途等に応じて区分されてもよい。
【0058】
一実施例において、より多くの統計データが取得されるように、上記業態は、何級かのサブ業態を含んでもよく、隣接する2級の業態同士は、包含関係を有する。
【0059】
例えば、1級業態が飲食店であるときに、対応するサブ業態(即ち、2級業態)は、中華料理、韓国料理、山東料理、東北料理、日本料理等となってもよい。
【0060】
業態が多級業態であるため、業態データ統計を行うときに、1級業態に関する統計データの他に、2級業態(サブ業態)に関する統計データも取得可能である。このように、より多くの統計データは、取得することができる。
【0061】
例えば、上記機器は、飲食店業態のうち、一番人気の飲食店サブ業態等を特定してもよい。
【0062】
上記業態データは、異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータとのうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
多者間の関連関係は、多者のうちの2つずつの間に存在する明示的又は非明示的な関係を反映してもよく、多者全体に存在する明示的又は非明示的な関係等も反映してもよい。明示的な関係とは、データ自身から把握され得る多者間の直接関連関係を指し、非明示的な関係とは、データ分析、処理を経た後で得られる多者間の間接関連関係を指す。ここで、多者間の関連関係を反映するデータ型、種類等について限定せず、本発明で挙げられた状況を含んでもよいが、それに限定されない。
【0064】
異なる業態の間の関連関係を表すためのデータは、2つ引いてはより多くの業態の間の関連関係を有効に反映可能であり、例えば、異なる業態の間の客流量比較、経営時間長、経営連動性、来訪人物属性等のデータであってもよい。上記経営連動性のデータとは、ある時間帯内で上記異なる業態を来訪した人物の数を指す。
【0065】
同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータは、同じ業態に属する2つ引いてはより多くの異なるサブ業態の間の関連関係を有効に反映可能であり、例えば、同一業態における異なるサブ業態の間の客流量(顧客流量とも呼ばれる)比較、同一業態における異なるサブ業態各自の経営時間長、同一業態における異なるサブ業態の間の経営連動性、同一業態における異なるサブ業態各自の来訪人物属性等のデータであってもよい。
【0066】
異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータは、異なる業態に属する2つ引いてはより多くの異なるサブ業態の間の関連関係を有効に反映可能であり、例えば、異なる業態のサブ業態の間の客流量比較、異なる業態におけるサブ業態各自の経営時間長、異なる業態におけるサブ業態の間の経営連動性、異なる業態におけるサブ業態各自の来訪人物属性等のデータであってもよい。説明すべきことは、かかるサブ業態が3つ引いてはより多くある場合に、かかる複数のサブ業態のうち、少なくとも2つのサブ業態が異なる業態に属する。つまり、複数のサブ業態が同じ業態に属する可能性がある。
【0067】
業態データ統計を行うときに、異なる業態間、同一業態における異なるサブ業態の間、及び異なる業態のサブ業態の間の関連関係データを統計可能であるため、顧客の現在業態レイアウトに対する真実な反応をより正確に統計することができ、業態調整又は配置を容易にさせる。
【0068】
実際の応用では、業態データは、実際の業務需要に応じて設定されてもよい。例えば、上記業態データは、各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データと、各業態間の対象人物流量比較データと、異なる時間帯内の各業態に対応する対象人物流量データと、異なる時間帯内の各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量データと、各業態に対応する経営領域の訪問対象人物数の、訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態の訪問対象人物数の訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データと、各業態を訪問した対象人物属性分布データと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
上記業態データに対する統計及び分析により、対象場所の業態レイアウトに対する調整又は配置を実現することができる。
【0070】
上記技術案から分かるように、上記機器は、第1場所のビデオデータに基づいて複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定し、上記訪問軌跡に基づいて業態データを特定することができる。したがって、大量の人力及びリソースを節約してデータ分析を行うことができる。つまり、人工的な関与を必要とせず、オフライン販売シーンの全体状況を反映可能なデータ、即ち業態データを取得することができる。また、業態データが主に人物訪問軌跡に基づいて得られ、訪問軌跡の取得が実際に収集された第1場所のビデオデータに依存するため、オフライン販売シーンの実際状況は、より正確に反映することができる。
【0071】
また、業態データ統計を行うときに、業態間客流比較、来訪人物属性等の複数種の側面から業態データを統計可能であるため、顧客の現在業態レーアウトに対する真実な反応をより正確に統計することができ、業態調整又は配置を容易にさせる。
【0072】
説明すべきことは、訪問軌跡を生成する方式がたくさんあり、例えば、人顔認識、wifiプローブ技術、通行人再認識技術等が存在し、ここで挙げきれない。
【0073】
一実施例において、人物訪問軌跡を正確に復元するために、通行人再認識(Person Re-identification、ReID)技術、即ち、人再認識技術を採用してもよい。通行人再認識技術とは、コンピュータビジョン技術を利用して画像又はビデオストリームに現れた対象人物を認識する技術を指す。以下では、通行人再認識技術に基づいて訪問軌跡を復元する方法を紹介する。
【0074】
図2を参照すると、
図2は、本発明の実施例に示す訪問軌跡生成方法のフローチャートである。
【0075】
図2に示すように、上記方法は、ステップS202~ステップS204を含んでもよい。
【0076】
S202では、上記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識する。
【0077】
S204では、上記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定し、特定された上記領域に基づいて上記対象人物に対応する訪問軌跡を復元する。
【0078】
上記対象人物は、通常予め指定された人物である。通行人再認識技術によってビデオストリームに対象人物が存在するか否かを特定する前に、通常、対象人物を先に指定する必要がある。上記対象人物は、訪問者、顧客及び会員のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0079】
上記対象人物を指定する際に、通常、上記対象人物を含むN枚の比較的に鮮明なピクチャを対象人物ライブラリに格納してもよい。このように、通行人再認識を行うときに、対象人物に対応する人物特徴を上記対象人物ライブラリから抽出することは、実現される。
【0080】
一実施例において、収集されたビデオストリームから、ビデオストリームに最初に出現した人物に対応するM枚の人物ピクチャを選択し、選択された当該M枚の人物ピクチャを上記対象人物ライブラリに格納してもよい。
【0081】
別の実施例において、他の方式(例えば、ネットワークからダウンロードする方式)で対象人物に対応するN枚の画像を取得し、取得された当該N枚の人物ピクチャを上記対象人物ライブラリに格納してもよい。
【0082】
通行人再認識技術に基づいてビデオストリームに現れた対象人物を認識するときに、上記機器は、まず、現れた人物に対応する人物特徴を複数のビデオストリームから抽出してもよい。
【0083】
上記複数のビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴が抽出された後、上記機器は、抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得してもよい。
【0084】
最後に、上記機器は、上記マッチングする人物特徴に対応する人物を上記対象人物として特定してもよい。
【0085】
実際の応用では、現れた人物特徴をビデオストリームから抽出するときに、上記ビデオストリームを予めトレーニングされたディープラーニングネットワークを基に構築された特徴抽出ネットワーク(例えば、深層畳み込みネットワーク又は注意力メカニズムネットワークを基に構築された特徴抽出ネットワーク)に入力し、上記ビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴を取得してもよい。上記特徴抽出ネットワークは、幾つかのトレーニングサンプルに基づくトレーニングによって取得されてもよい。
【0086】
説明すべきことは、ビデオストリームから抽出された人物特徴は、上記特徴抽出ネットワークを用いて抽出された特徴の他に、スケール不変特徴変換(Scale-invariant feature transform、SIFT)特徴等の伝統的な画像特徴も含んでもよい。
【0087】
抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得するときに、1種の方式において、上記機器は、ビデオストリームから抽出された人物特徴と、人物特徴ライブラリでメンテナンスされている人物特徴との間の類似度を算出してもよい。その後、取得された類似度のうちの最大類似度に対応する人物特徴を、ビデオストリームから抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴として特定する。
【0088】
別の実施例において、人物特徴ライブラリを直接メンテナンスせず、人物ピクチャライブラリをメンテナンスするため、このステップを実行するときに、人物特徴ライブラリを先に構築する必要がある。例えば、上記機器は、まず、上記人物ピクチャライブラリでメンテナンスされている人物ピクチャを上記特徴抽出ネットワークに入力し、幾つかの人物特徴を取得してもよい。その後、上記機器は、得られた幾つかの人物特徴を基に人物特徴ライブラリを構成してもよい。
【0089】
人物特徴ライブラリが取得された後、上記機器は、ビデオストリームから抽出された人物特徴と、人物特徴ライブラリでメンテナンスされている人物特徴との間の類似度を算出してもよい。その後、得られた類似度のうちの最大類似度に対応する人物特徴を、ビデオストリームから抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴として特定する。
【0090】
説明すべきことは、類似度の算出が便利にするように、ビデオストリームから抽出された人物特徴と、対象人物ライブラリでメンテナンスされている対象人物の人物特徴とは、同じ統計次元を有してもよい。例えば、対象人物ライブラリでメンテナンスされている人物特徴が128次元のSIFT特徴ベクトルである場合に、ビデオストリームから人物特徴を抽出するときに、128次元のSIFT特徴ベクトルも抽出する。
【0091】
実際の応用では、人物特徴の間の類似度を算出するときに、抽出された人物特徴とメンテナンスされている対象人物の人物特徴との間の距離を余弦距離、ユークリッド距離、マハラノビス距離等の方式によって算出し、算出された距離を類似度にマッピング(例えば、正規化マッピング)してもよい。
【0092】
抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得した後、上記マッチングする人物特徴に対応する人物を上記対象人物として特定してもよい。
【0093】
理解できるように、上記方法において通行人再認識技術の実現方式を例示的に説明したが、実際の使用において、通行人再認識技術の具体的な実現方式は、様々であり、本発明では、通行人再認識技術の具体的な実現方式について挙げきれない。
【0094】
通行人再認識技術では、人物特徴の抽出時に、人物顔部特徴の他に、人物の姿勢、服装、体型等のより全面的な特徴も抽出可能であるため、ビデオストリームから対象人物を認識する能力を向上させ、対象人物に対応する訪問軌跡を正確に生成することができる。
【0095】
通行人再認識技術に基づいて、第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物が認識された後、上記機器は、上記対象人物のビデオストリームにおける領域を特定し、特定された上記領域に基づいて上記対象人物に対応する訪問軌跡を復元してもよい。
【0096】
一実施例において、上記対象人物のビデオストリームにおける領域を特定するときに、上記機器は、対象ビデオストリームを収集した画像収集機器のキャリブレーションパラメータに基づいて、上記第1場所を含む平面図における上記対象人物の位置座標を特定してもよい。上記対象ビデオストリームは、上記複数のビデオストリームのうち、上記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0097】
上記対象人物の位置座標が特定された後、上記機器は、上記対象人物の位置座標の上記平面図における対応する領域を上記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定してもよい。
【0098】
上記キャリブレーションパラメータは、画像収集機器によってキャリブレーションされた内部パラメータ及び外部パラメータを指し、例えば、焦点距離、画素等である。
【0099】
当該キャリブレーションパラメータに基づくと、対象人物の所在するワールド座標を特定可能であり、その後、相対位置変換により、上記第1場所を含む平面図における対象人物の位置座標を特定可能である。
【0100】
別の実施例において、上記対象人物のビデオストリームにおける領域を特定するときに、上記機器は、画像収集機器の所在する位置に基づいて、対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器に対応する領域を特定してもよい。上記対象ビデオストリームは、上記複数のビデオストリームのうち、上記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0101】
対象ビデオストリームを収集した画像収集機器に対応する領域が特定された後、上記機器は、対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器に対応する領域を、上記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定してもよい。
【0102】
説明すべきことは、上記対象人物のビデオストリームにおける領域を特定する方式は、他の方式も含んでもよいが、ここで挙げきれない。
【0103】
上記対象人物のビデオストリームにおける領域が特定された後、上記機器は、上記対象人物が過去訪問した領域を参照し、上記対象人物に対応する訪問軌跡を復元してもよい。
【0104】
一実施例において、より多くの次元の統計データが取得されるように、上記機器は、上記対象人物のビデオストリームにおける領域を特定した後、対象ビデオストリームの撮影時点情報に基づいて、上記対象人物が当該領域を訪問した訪問時間長を特定してもよい。上記対象ビデオストリームは、上記複数のビデオストリームのうち、上記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0105】
実際の応用では、上記機器は、領域に配置された画像収集機器が上記対象人物を最終回認識した時の撮影時点から、上記対象人物を初回認識した時の撮影時点を減算することで、上記対象人物が当該領域を訪問した訪問時間長を取得してもよい。
【0106】
例えば、領域Aに配置されたカメラヘッドAが対象人物Aを初回認識したとすれば、その際に現在撮影時点Aを記録してもよい。その後、上記機器は、毎回対象人物AがカメラヘッドAによって認識された後で、タイミングタスクを起動し、所定時間内で上記対象人物Aが上記カメラヘッドAによって再度認識されたかを特定し、そうであれば、上記タイミングタスクを再起動し、そうでなければ、現在認識された対象人物Aを上記カメラヘッドによって最終回認識された対象人物Aとして特定し、最終回認識された対象人物Aの撮影時点Bを記録してもよい。撮影時点Bから撮影時点Aを減算すると、対象人物Aが上記領域Aを訪問した訪問時間長は得られる。
【0107】
上記機器は、対象人物が領域を訪問した訪問時間長を統計可能であるため、より多くの統計データを取得することができ、それによって上記より多くの統計データに基づいて対応する分析を行うことができる。
【0108】
例えば、上記機器は、領域訪問時間長という次元で、上記第1場所における最も人物を引き付ける領域等を分析してもよい。
【0109】
上記訪問軌跡が特定された後、上記機器は、上記訪問軌跡と上記訪問軌跡で示された被訪問領域に関連する業態とに基づいて、業態データ統計を行ってもよい。
【0110】
通行人再認識技術を採用して対象人物訪問軌跡を特定するときに、当該方法では、通行人再認識技術に基づいて、上記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識し、その後、上記対象人物のビデオストリームにおける領域を特定し、特定された上記領域に基づいて上記対象人物に対応する訪問軌跡を復元し、最終的に上記訪問軌跡に基づいて業態データを特定してもよいため、ビデオストリームに現れた全ての対象人物を正確に認識可能であり、全ての対象人物の訪問軌跡を精確に復元することができ、これによって業態データ統計の正確性を向上させ、業態レイアウトへ信頼できるデータを提供する。
【0111】
一実施例において、業態データが特定された後、上記方法は、上記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することを更に含んでもよい。
【0112】
実際の応用では、業態データ統計が完了された後、業態データを分析することで業態分布に関する分析データを取得してもよい。
【0113】
分析データが取得された後、当該分析データに基づいて対象場所での業態分布を調整又は配置してもよい。
【0114】
本実施例では、統計された業態データに基づいて対象場所での業態分布を調整又は配置するため、対象場所での業態レイアウトを業態データで示される実際状況に一層合致させることができる。
【0115】
一実施例において、上記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置するときに、上記第1場所と上記第1場所以外の第2場所とを含む対象場所での業態分布を調整することと、上記第1場所以外の第3場所での業態分布を配置することとのうちの少なくとも1つを実行してもよい。
【0116】
上記対象場所は、業態レイアウトを行う必要の場所である。上記対象場所は、業態レイアウトを行う必要のある何れかの場所を含んでもよい。
【0117】
ある場合において、第1場所での業態を調整する必要があるときに、上記対象場所は、上記第1場所となる。上記対象場所での業態を調整するときに、第1場所について統計された業態データに応じて業態調整を完了してもよい。
【0118】
実際の応用では、上記業態データに基づいて対象場所での業態分布を調整するときに、上記対象場所に来訪した対象人物の数が第1閾値に達した業態の数を増加することと、上記対象場所に来訪した対象人物の数が第2閾値に達さなかった業態の数を減少することと、対象人物属性に該当する業態の数を増加することと、対象人物属性に該当しない業態の数を減少することと、のうちの何れか一項又は複数項を採用してもよい。
【0119】
例えば、業態データが少なくとも各業態間及び/又は各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データを含むときに、店舗数が多いが実際に顧客を引き付ける客流量のランキングが下位である業態店舗が発見されれば、当該業態店舗の数を減少してもよい。逆に、店舗数が少ないが実際に顧客を引き付ける客流量のランキングが上位である業態店舗が発見されれば、当該業態店舗の数を増加してもよい。
【0120】
更に例えば、業態データが少なくとも各業態間及び/又は各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データ、並びに、各業態及び/又は各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データを含むときに、当該業態を来訪した顧客の大半が男性であるが、デパート内で女性顧客がよく訪問する業態店舗が多いと発見されれば、当該種類の業態店舗を減少し、男性顧客を引き付ける他の業態店舗に置換してもよい。このように、場内の客流の店舗転化率(コンバージョンレート)を向上させる。
【0121】
別の場合において、第1場所以外の、業態レイアウトが完了された第2場所について業態調整を行う必要があるときに、上記対象場所は、上記第2場所となる(調整方式は、上述した第1場所について業態調整を行う関連内容を参照すればよく、ここで詳細に説明しない)。
【0122】
もう1つの場合において、第1場所以外の、業態レイアウトが行われていない第3場所について業態配置を行う必要があるときに、上記対象場所は、上記第3場所となる(調整方式は、上述した第1場所について業態調整を行う関連内容を参照すればよく、ここで詳細に説明しない)。
【0123】
本実施例において、統計された業態データに基づいて対象場所での業態分布を調整又は配置するため、対象場所での業態レイアウトを業態データで示される実際状況に一層合致させることができ、店舗転化率(店舗転化率とは、購入行為をした人数と来訪総人数との比率を指す)の向上に寄与する。
【0124】
一実施例において、上記訪問軌跡に基づいて業態データを特定することは、上記訪問軌跡に基づいて、上記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定することと、上記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することとを含んでもよく、及び/又は、上記訪問軌跡に基づいて、上記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定することと、上記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、上記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することとを含んでもよい。業態組み合わせは、上記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられ、サブ業態組み合わせは、上記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられる。
【0125】
上記業態組み合わせは、上記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられる。例えば、上記第1場所が映画館、飲食店、衣料品店等の業態を含むときに、上記業態組み合わせは、3種の組み合わせを含んでもよい。それらは、それぞれ映画館と飲食店、映画館と衣料品店、飲食店と衣料品店である。
【0126】
上記サブ業態組み合わせは、上記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられる。例えば、第1場所に含まれる1級業態は、衣料品店であるときに、紳士服店、婦人服店、子供服店等のサブ業態を含んでもよい。このとき、上記サブ業態組み合わせは、3種の組み合わせを含んでもよく、それぞれ紳士服店と婦人服店、紳士服店と子供服店、婦人服店と子供服店である。
【0127】
説明すべきことは、サブ業態組み合わせに含まれるサブ業態が異なる1級業態に属してもよい。例えば、第1場所に含まれる1級業態は、衣料品店及び飲食店であり、その中、衣料品店は、紳士服店と婦人服店との2つのサブ業態を含み、飲食店は、中華料理と西洋料理との2つのサブ業態を含む。その際、上記サブ業態組み合わせは、6種の組み合わせを含んでもよく、それぞれ紳士服店と婦人服店、紳士服店と中華料理、紳士服店と西洋料理、婦人服店と中華料理、婦人服店と西洋料理、中華料理と西洋料理である。
【0128】
各業態組み合わせ及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数が特定された後、上記機器は、更に、上記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定することと、上記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティング(Linkage Marketing)が行われる対象サブ業態として特定することとのうちの少なくとも1つを実行してもよい。
【0129】
上記共同マーケティングとは、具体的に、連動性の強い複数の異なる業態又はサブ業態について連携してマーケティングを展開することを指す。連動性の強い異なる業態とは、ある時間帯内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を指す。
【0130】
例えば、第3閾値を100とすれば、統計された人物数が100に達した業態組み合わせは、飲食店と映画館である。その際、共同マーケティングを行うときに、飲食店と映画館を共同マーケティングが行われる対象業態としてもよい。例えば、一日内で飲食店サービスを購入するとともに映画館サービスも購入する場合に8割の特典を受けられるという共同マーケティング活動を行う。
【0131】
上記第1所定時間及び第2所定時間は、実際の業務需要に応じて設定されてもよい。例えば、上記第1所定時間は、一日内(24時間内)であってもよく、上記第2所定時間は、午前9時~夜9時であってもよい。
【0132】
説明すべきことは、対象サブ業態に対する共同マーケティングは、対象業態に対する共同マーケティングの記述を参照すればよく、ここで詳細に説明しない。
【0133】
上記技術案では、上記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定し、且つ上記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティングが行われる対象サブ業態として特定するため、連動性の強い業態について精確な共同マーケティングを行うことができ、店舗転化率を向上させる。
【0134】
以下では、オフライン小売りの場面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0135】
図3を参照すると、
図3は、本発明の実施例に示すデパートの平面模式図である。
図3に示すように、上記デパートは、店舗A~店舗Fの合計6つの店舗(経営領域)を含む。店舗Aは、スーパーマーケット(1級業態)であり、店舗Bは、映画館(1級業態)であり、店舗Cは、中華料理店(2級サブ業態)であり、店舗Dは、韓国料理店(2級サブ業態)であり、店舗Eは、衣料品店(1級業態)であり、店舗Fは、フィットネスジム(1級業態)である。店舗C、Dの1級業態は、飲食店である。
【0136】
各店舗ごとに、顧客流量統計機器(以下では、機器と略称)に通信接続されるカメラヘッドが配置されている。上記機器には、上記何れかの実施例に開示されたデータ処理方法が実装されている。上記機器は、上記カメラヘッドで収集されたビデオストリームをリアルタイムで取得してもよい。
【0137】
顧客1が当該デパートに進入した後でまず9:00に店舗Aを訪問したと仮定すれば、その際、上記機器は、通行人再認識技術により、店舗Aに配置されたカメラヘッドAで収集されたビデオストリームに顧客1が現れたと認識してもよい。
【0138】
その後、上記機器は、カメラヘッドAで顧客1を最終回捉えた時点(9:30と仮定)から、9:00を減算することで、得到顧客1が店舗Aを訪問した訪問時間長を30分として取得してもよい。
【0139】
最後に、上記機器は、店舗A、店舗Aを訪問した時点、店舗Aを訪問した訪問時間長、及び店舗Aに対応するスーパーマーケット属性を顧客1に対応する訪問軌跡へメンテナンスしてもよい。
【0140】
その際、上記訪問軌跡は、少なくとも顧客1が9:00に店舗Aを訪問し、訪問時間長が30分であると示す。
【0141】
これをもって類推すると、上記機器は、顧客1の上記デパートでの訪問軌跡を精確に復元する。
【0142】
図4を参照すると、
図4は、本発明の実施例に示す顧客のデパートにおける訪問軌跡の模式図である。
【0143】
図4に示すように、顧客1は、9時に店舗A(スーパーマーケット)で30分滞在してから、9:45に店舗E(衣料品店)へ行って店舗Eで40分滞在し、その後11:00に店舗C(中華料理店)へ行って店舗Cで1時間30分滞在し、最後に13:00に店舗B(映画館)へ行って店舗Bで2時間滞在した。
【0144】
説明すべきことは、上記訪問軌跡の模式図は、単に例示的な説明であり、実際の応用において複数種の表現形式があり得るが、ここで限定されない。
【0145】
同様に、上記機器は、上記デパートに現れた顧客を全部認識して各顧客の当該デパートでの訪問軌跡をメンテナンスしてもよい。
【0146】
定期的に、上記機器は、上記訪問軌跡と上記訪問軌跡で示される被訪問店舗に関連する業態とに基づいて、顧客流量統計(客流統計)を行ってもよい。
【0147】
一実施例において、上記機器は、店舗A~店舗Fの各店舗の一日内の客流量、即ち、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館の各業態の一日内の客流量、及び中華料理店、韓国料理店の一日内の客流量を統計してもよい。
【0148】
一実施例において、更に、各経営領域の間の顧客流量比較データと、各業態間の顧客流量比較データと、異なる時間帯内の各業態に対応する顧客流量データと、異なる時間帯内の各経営領域に対応する顧客流量データと、各経営領域の訪問顧客数の訪問顧客総数に対する割合、各業態の訪問顧客数の訪問顧客総数に対する割合と、各業態に対応する顧客流量変化傾向と、各経営領域に対応する顧客流量変化傾向と、各経営領域を訪問した顧客の人物属性分布と、各業態を訪問した顧客の人物属性分布とのうちの何れか一項又は複数項を統計してもよい。
【0149】
説明すべきことは、上記業態データが他の指標であってもよく、本発明では、上記業態データを挙げきれない。
【0150】
上記比較データとは、異なる領域又は業態に対応する客流比較場合を指す。例えば、業態Aに関し来訪100人、業態Bに関し来訪90人である場合に、業態Aと業態Bとの来訪人数は、10人の差が出る。
【0151】
各経営領域の間の顧客流量比較データを特定するときに、統計された店舗A~店舗Fの各店舗の一日内の客流量統計データを1つのチャートに置くことにより、各経営領域の間の顧客流量比較データを直観的にディスプレイしてもよい。
【0152】
各業態の間の顧客流量比較データを特定するときに、統計された飲食店、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館の各業態の一日内の客流量統計データを1つのチャートに置くことにより、各業態の間の顧客流量比較データを直観的にディスプレイしてもよい。異なる時間帯内の各業態に対応する顧客流量データを特定するときに、統計された飲食店、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館の各業態の一日内の客流量統計データについて時間帯別の統計を行うことにより、異なる時間帯内の各業態に対応する顧客流量データ指標をディスプレイしてもよい。
【0153】
異なる時間帯内の各経営領域に対応する顧客流量データを特定するときに、統計された店舗A~店舗Fの各店舗の一日内の客流量統計データについて時間帯別の統計を行うことにより、異なる時間帯内の各経営領域に対応する顧客流量データ指標をディスプレイしてもよい。
【0154】
各経営領域の訪問顧客数の訪問顧客総数に対する比率を特定するときに、統計された店舗A~店舗Fの各店舗の一日内の客流量統計データを分子、当日デパートを訪問した顧客総数を分母として、各経営領域の訪問顧客数の訪問顧客総数に対する比率を算出してもよい。
【0155】
各業態の訪問顧客数の訪問顧客総数に対する比率を特定するときに、統計された飲食店、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館の各業態の一日内の客流量統計データを分子、当日デパートを訪問した顧客総数を分母として、各業態の訪問顧客数の訪問顧客総数に対する比率を算出してもよい。
【0156】
上記対象人物流量変化傾向データとは、時間に伴う客流の変化状況を指す。例えば、午前9時から午前10時に、店舗Aの1時間当たりの客流量変化状況は、100人から80人まで変化する。
【0157】
各業態に対応する顧客流量変化傾向を特定するときに、統計された飲食店、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館の各業態の一日内の客流量統計データについて時間帯別の統計を行ってから、時間前後順で、統計されたデータを1つのチャートに纏めることにより、各業態に対応する顧客流量変化傾向を直観的にディスプレイしてもよい。
【0158】
各経営領域に対応する顧客流量変化傾向を特定するときに、統計された店舗A~店舗Fの各店舗の一日内の客流量統計データについて時間帯別の統計を行ってから、時間前後順で、統計されたデータを1つのチャートに纏めることにより、各経営領域に対応する顧客流量変化傾向を直観的にディスプレイしてもよい。
【0159】
上記人物属性分布データとは、各業態又は領域を訪問した人物が有する属性分布状況を指す。例えば、業態Aを訪問した人物属性分布は、男性、20~35歳、服装がカジュアル等の状況である。
【0160】
各経営領域を訪問した顧客の人物属性分布データを特定するときに、ニューラルネットワークを基に構築された属性認識ネットワークを介して、店舗A~店舗Fの各店舗の一日内の訪問顧客の人物属性(例えば、性別、年齢、服装等の人物のイメージを反映可能な特徴)を認識することにより、各経営領域を訪問した顧客が有する人物属性を特定してもよい。
【0161】
各業態を訪問した顧客の人物属性分布データを特定するときに、ニューラルネットワークを基に構築された属性認識ネットワークを介して、飲食店、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館の各業態の一日内の訪問顧客の人物属性を認識することにより、各経営領域を訪問した顧客が有する人物属性を特定してもよい。
【0162】
理解できるように、業態に関する業態データを特定するときに、統計された中華料理店、韓国料理店の一日内の客流量に基づいて関連業態データの特定を行ってもよく、ここで詳細に説明しない。
【0163】
上記業態データが取得された後、上記機器は、管理者が上記業態データに基づいて経営ポリシーを特定できるように、上記業態データを管理者へ出力してもよい。
【0164】
実際の応用では、上記業態データが取得された後、上記機器は、管理者と相互作用された表示インターフェースを介して上記業態データを出力してもよい。このように、管理者は、業態について如何にレイアウトするかを決定することができる。
【0165】
例えば、管理者は、業態の基礎データに基づいて、デパート内の客流の各業態における分布状況を統計して把握し、モニタリングしてもよく、業態における店舗の数及び位置も参照すると、業態分布をタイムリーに調整及び最適化することができる。数多いが実際に引き付ける客流量が少ない店舗F(フィットネスジム)を発見したとすれば、当該業態の店舗を減少し、客流をもっと引き付ける他の店舗(例えば、飲食店)に転換してもよい。このように、場内客流の店舗転化率を向上させる。
【0166】
説明すべきことは、上記経営ポリシーは、管理者が実際の状況に応じて特定したものであってもよく、ここで挙げきれない。
【0167】
一実施例において、上記経営ポリシーを特定するステップは、上記機器で完了されてもよく、管理者の関与を必要とせず、経営ポリシー確認効率及び人物使用体験を向上させる。
【0168】
実際の応用では、上記機器は、上記業態データを分析し、上記デパートに対する経営ポリシーを出力してもよい。上記経営ポリシーは、上記経営領域又は上記業態に対する計画レイアウト案を含む。
【0169】
一実施例において、より多くの経営ポリシーが分析されるように、上記機器は、所定時間内で複数の対象業態に対応する経営領域を全部訪問した顧客数を統計してもよい。
【0170】
実際の応用では、上記機器は、一日内で2つの対象業態に対応する経営領域を全部訪問した顧客の数を統計してもよい。
【0171】
例えば、上記機器は、1つの客流マトリックスをメンテナンスしてもよい。ただし、上記客流マトリックスの行及び列は、異なる業態をそれぞれ示し、上記客流マトリックスの要素は、一日内で当該要素の所在する行、所在する列で示された業態を全部訪問した顧客の数を表してもよい。
【0172】
図5を参照すると、
図5は、本発明の実施例に示す客流マトリックスの模式図である。
図5に示すように、上記客流マトリックスの行及び列は、飲食店、スーパーマーケット、衣料品店、フィットネスジム、映画館という5つの業態を示す。要素Aは、一日内で飲食店と映画館とを全部訪問した顧客の数を示す。
【0173】
一日内で2つの対象業態に対応する経営領域を全部訪問した顧客の数を統計するときに、上記機器は、上記訪問軌跡及び上記業態に基づいて、上記対象人物が所定時間帯内で訪問した経営領域に対応する業態を特定してもよい。その後、上記機器は、特定された上記業態のうち、2つずつを組み合わせて、幾つかの業態組み合わせを取得してもよい。最後に、上記機器は、上記業態組み合わせにおける業態を全部訪問した顧客数を更新してもよい。
【0174】
引き続き
図4を参照すると、顧客1の訪問軌跡は、顧客1が9時に店舗Aで30分滞在し、次に、顧客1が9:45に店舗Eへ行って店舗Eで40分滞在し、その後、顧客1が11:00に店舗Cへ行って店舗Cで1時間30分滞在し、最後に、顧客1が13:00に店舗Bへ行って店舗Bで2時間滞在したとする。
【0175】
上記機器は、顧客1が当日訪問した業態組み合わせがスーパーマーケットと衣料品店の組み合わせ、スーパーマーケットと飲食店の組み合わせ、スーパーマーケットと映画館の組み合わせ、衣料品店と飲食店の組み合わせ、衣料品店と映画館の組み合わせ、飲食店と映画館の組み合わせを含むことができると特定してもよい。
【0176】
顧客1が当日訪問した業態組み合わせが特定された後、上記機器は、上記機器でメンテナンスされる客流マトリックスにおける、上記各業態組み合わせに対応する要素を検索し、当該要素で示される数字を1で足してもよい。
【0177】
例えば、飲食店と映画館の組み合わせについて、
図4に示す客流マトリックスにおける要素Aを特定し、その後、上記機器は、要素Aで示される数字を1で足してもよい。
【0178】
上記機器は、更に、所定時間内で複数の対象業態に対応する経営領域を全部訪問した顧客の数を統計可能であるため、より多くの経営ポリシーを分析することができる。
【0179】
例えば、管理者は、上記機器を介して所定時間内で複数の対象業態に対応する経営領域を全部訪問した顧客の数を統計可能であり、業態間の連動状況(一日内で全部来訪した客数が多いほど、業態間の連動性が強くなる)を分析して共同マーケティング方案(経営ポリシー)へデータ指導を提供してもよい。飲食店と映画館との間の連動性が強いと発見すれば、「飲食店と映画館の両方で消費すると、8割の特典を提供する」という方式で顧客の転化率を促進することを考慮してもよい。
【0180】
説明すべきことは、上記経営ポリシーは、管理者が実際の状況に応じて特定したものであってもよく、ここで挙げきれない。
【0181】
本発明は、データ処理装置を更に提出する。
図6を参照すると、
図6は、本発明に示すデータ処理装置の構成図である。
【0182】
図6に示すように、上記装置600は、第1場所のビデオデータを取得するための取得モジュール610と、上記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定するための第1特定モジュール620と、上記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定するための第2特定モジュール630と、を備える。
【0183】
示される一実施例において、上記装置600は、上記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置するための調整・配置モジュール640を更に備える。
【0184】
示される一実施例において、上記調整・配置モジュールは、対象場所での業態分布を調整するための調整モジュールと、上記第1場所以外の第3場所での業態分布を配置するための配置モジュールとのうちの少なくとも一方を含む。上記対象場所は、上記第1場所と上記第1場所以外の第2場所とを含む。
【0185】
示される一実施例において、上記業態データは、異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータとのうちの少なくとも1つを含む。
【0186】
示される一実施例において、上記第2特定モジュール630は、第1特定サブモジュールと第2特定サブモジュールとのうちの少なくとも一方を備える。
【0187】
第1特定サブモジュールは、上記訪問軌跡に基づいて、上記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定し、上記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定し、業態組み合わせは、上記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられる。
【0188】
第2特定サブモジュールは、上記訪問軌跡に基づいて、上記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定し、上記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、上記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定し、サブ業態組み合わせは、上記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられる。
【0189】
示される一実施例において、上記調整・配置モジュール640は、上記対象場所に来訪した対象人物の数が第1閾値に達した業態の数を増加することと、上記対象場所に来訪した対象人物の数が第2閾値に達さなかった業態の数を減少することと、対象人物属性に該当する業態の数を増加することと、対象人物属性に該当しない業態の数を減少することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0190】
示される一実施例において、上記装置600は、上記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定するための第3特定モジュールと、上記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティングが行われる対象サブ業態として特定するための第4特定モジュールと、のうちの少なくとも一方を更に備える。
【0191】
示される一実施例において、上記業態データは、各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データと、各業態間の対象人物流量比較データと、異なる時間帯内の各業態に対応する対象人物流量データと、異なる時間帯内の各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量データと、各業態に対応する経営領域の訪問対象人物数の、訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態の訪問対象人物数の訪問対象人物総数に対する比率データと、各業態に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量変化傾向データと、各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データと、各業態を訪問した対象人物属性分布データと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0192】
示される一実施例において、上記第1特定モジュール620は、上記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識するための認識モジュールと、上記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定し、特定された上記領域に基づいて上記対象人物に対応する訪問軌跡を復元するための還元モジュールと、を備える。
【0193】
示される一実施例において、上記認識モジュールは、上記複数のビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴を抽出するための抽出モジュールと、抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得するための取得サブモジュールと、上記マッチングする人物特徴に対応する人物を上記対象人物として特定するための対象人物特定モジュールと、を備える。
【0194】
示される一実施例において、上記還元モジュールは、対象ビデオストリームを収集した画像収集機器のキャリブレーションパラメータに基づいて、上記第1場所を含む平面図における上記対象人物の位置座標を特定し、上記対象人物の位置座標の上記平面図における対応する領域を上記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定するための第1領域特定モジュールを備え、上記対象ビデオストリームは、上記複数のビデオストリームのうち、上記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0195】
示される一実施例において、上記還元モジュールは、対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器の所在する位置に基づいて、前記画像収集機器に対応する領域を特定し、上記画像収集機器に対応する領域を上記対象人物の上記複数のビデオストリームにおける領域として特定するための第2領域特定モジュールを備え、上記対象ビデオストリームは、上記複数のビデオストリームのうち、上記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0196】
示される一実施例において、上記装置600は、対象ビデオストリームの撮影時点情報に基づいて、上記対象人物が当該領域を訪問した訪問時間長を特定するための時間長特定モジュールを更に備え、上記対象ビデオストリームは、上記複数のビデオストリームのうち、上記対象人物が現れたビデオストリームである。
【0197】
示される一実施例において、上記第1場所は、商業街、デパート、売場及び店舗のうちの少なくとも1つを含み、上記対象人物は、訪問者、顧客及び会員のうちの少なくとも1つを含む。
【0198】
本発明に示すデータ処理装置の実施例は、データ処理機器に適用可能である。装置実施例は、ソフトウェアにて実現されてもよく、ハードウェア又はソフト・ハードウェアを組み合わせた形態で実現されてもよい。ソフトウェアによる実現を例とすると、1つの論理意義上の装置は、その所在する電子機器のプロセッサが不揮発性メモリにおける対応するコンピュータプログラム指令をメモリに読み取って運転させることで形成されたものである。ハードウェア実装から言うと、
図7は、本発明に示すデータ処理機器の構成図である。
図7に示すプロセッサ、メモリ、ネットワークインターフェース、及び不揮発性メモリの他に、実施例における装置の所在する電子機器は、通常、当該電子機器の実際機能に応じて他のハードウェアを含んでもよく、これについて繰り返し説明しない。
【0199】
図7に示すデータ処理機器を参照すると、上記機器は、プロセッサと、上記プロセッサで実行され得る実行可能指令を記憶するためのメモリとを備えてもよく、上記プロセッサは、上記メモリに記憶された実行可能指令を呼び出すことで上記何れかの実施例に記載のデータ処理方法を実施するように構成される。
【0200】
本発明は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。上記記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶され、プロセッサは、上記コンピュータプログラムを実行したときに、上記何れかの実施例に記載のデータ処理方法を実施する。
【0201】
本発明は、コンピュータプログラムを更に提供する。当該コンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶され、プロセッサは、当該コンピュータプログラムを実行したときに、上記何れかの実施例に記載のデータ処理方法を実行する。
【0202】
当業者であれば理解できるように、本発明の1つ又は複数の実施例は、方法、システム又はコンピュータプログラム製品として提供され得る。したがって、本発明の1つ又は複数の実施例は、100%ハードウェアの実施例、100%ソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた態様の実施例の形式を採用してもよい。また、本発明の1つ又は複数の実施例は、1つ又は複数の、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含むコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリ等を含むが、それらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形式を採用してもよい。
【0203】
本発明における「及び/又は」は、両者のうちの1つを少なくとも含むことを示す。例えば、「A及び/又はB」は、A、B、及び「AとB」という3つの形態を含んでもよい。
【0204】
本発明における各実施例は、何れも漸進の方式で記述され、各実施例は、他の実施例との相違点を重点的に説明し、各実施例同士の同じ又は類似する部分が互いに参照すればよい。特にデータ処理機器の実施例は、方法実施例に基本的に類似するため、記述が相対的に簡単であり、関連箇所が方法実施例の部分の説明を参照すればよい。
【0205】
本発明に記述されたテーマ及び機能操作の実施例は、デジタル電子回路、有形的に体現されたコンピュータソフトウェア若しくはファームウェア、本発明に開示された構造及びその構造の均等物を含むコンピュータハードウェア、又はそれらのうちの1つ若しくは複数の組み合わせにおいて実現され得る。本発明に記述されたテーマの実施例は、1つ又は複数のコンピュータプログラム、即ち、有形の非一時的なプログラムキャリア上にコーディングされることでデータ処理装置によって実行され又はデータ処理装置の操作を制御されるコンピュータプログラム指令における1つ又は複数のモジュールとして実現され得る。代替的に又は追加的に、プログラム指令は、人工で生成された伝送信号、例えば機器で生成された電気、光又は電磁的信号にコーディングされてもよい。当該信号は、生成されることで情報を符号化して適切な受信機装置へ伝送されてデータ処理装置に実行させる。コンピュータ記憶媒体は、機器読み取り可能な記憶機器、機器読み取り可能な記憶基板、ランダム若しくはシリアルアクセスメモリ機器、又はそれらのうちの1つ又は複数の組み合わせであってもよい。
【0206】
本発明に記述された処理及び論理フローは、1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラマブルコンピュータによって実施されて、入力データに応じて操作を行って出力を生成して対応する機能を実行させてもよい。前記処理及び論理フローは、専用論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実行されてもよく、装置も専用論理回路として実現されてもよい。
【0207】
コンピュータプログラムの実行に適するコンピュータは、例えば、汎用及び/又は専用マイクロプロセッサ、又は如何なる他のタイプの中央処理装置を含む。通常、中央処理装置は、読み出し専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリから指令及びデータを受信する。コンピュータの基本ユニットは、指令を実施や実行するための中央処理装置と、指令及びデータを記憶するための1つ又は複数のメモリ機器とを備える。通常、コンピュータは、更に、データを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶機器、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク又は光ディスク等を含み、又は、コンピュータは、この大容量記憶機器に操作可能にカップリングされてそれからデータを受信したりそれへデータを伝送したりし、又は、2種の状況を兼ね備える。しかし、コンピュータは、このような機器を必ず有するとは限らない。また、コンピュータは、別の機器、例えば、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルオーディオ又はビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、又は、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュメモリドライバの携帯型記憶機器に組み込まれてもよい。以上は、単に幾つかの例である。
【0208】
コンピュータプログラム指令及びデータを記憶するのに適するコンピュータ可読媒体は、あらゆる形態の不揮発性メモリ、メディアとメモリ機器を含み、例えば、半導体メモリ機器(例えば、EPROM、EEPROMとフラッシュメモリ機器)、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスク)、光磁気ディスク及びCD ROMとDVD-ROMディスクを含む。プロセッサとメモリは、専用論理回路によって補充され又は専用論理回路に統合されてもよい。
【0209】
本発明が大量の具体的な実施詳細を含むが、これらの詳細は、如何なる開示範囲又は保護請求される範囲を制限するとは解釈されるべきではなく、主に特定の開示された具体的な実施例の特徴を記述するために用いられる。本発明の複数の実施例に記述された幾つかの特徴は、単一の実施例において組み合わせて実施されてもよい。その一方、単一の実施例に記述された各種の特徴は、複数の実施例に分けて実施され、又は、如何なる適切なサブ組み合わせとして実施されてもよい。また、特徴が上記のように幾つかの組み合わせにおいて役割を果たし、ひいてはこのように保護するように要求されてもよいが、保護請求される組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、幾つかの場合において当該組み合わせから除去されてもよく、更に、保護請求される組み合わせは、サブ組み合わせ又はサブ組み合わせの変形を指してもよい。
【0210】
類似的に、図面に特定の順番で操作が描かれたが、これらの操作が示された特定の順番で実行され又は順に実行され又は全ての例示の操作が実行されて所望の結果を得ることを要求するとして理解されるべきではない。幾つかの場合に、マルチタスク及び並行処理は、有利である可能性がある。また、上記実施例における各種のシステムモジュールとユニットの分離は、全ての実施例においてこのような分離を必要とすると理解されるべきではない。更に、理解できるように、記述されるプログラムユニット及びシステムは、通常、単一のソフトウェア製品に統合されてもよく、又は複数のソフトウェア製品としてカプセル化されてもよい。
【0211】
このように、テーマの特定実施例が記述された。他の実施例は、添付する特許請求の範囲のスコープ内に含まれる。幾つかの場合において、特許請求の範囲に記載の動作は、異なる順番で実行可能であり、且つ依然として所望の結果を得ることができる。また、図面に描かれた処理が必ずしも示された特定の順番又は連続順番で所望の結果を得るとは限らない。幾つかの実施形態において、マルチタスク処理及び並行処理は、有利である可能性がある。
【0212】
上述したのは、本発明の一部の実施例に過ぎず、本発明の1つ又は複数の実施例を制限するためのものではない。本発明の1つ又は複数の実施例の精神及び原則内でなされた如何なる変更、均等物による置換、改良等も、本発明の1つ又は複数の実施例の保護範囲内に含まれるべきである。
【0213】
本願は、2020年6月30日に中国専利局へ提出された、出願番号が202010618809.6であって発明名称が「データ処理方法、装置、機器及び記憶媒体」である中国特許出願の優先権を要求し、当該出願の全ての内容が引用によって本願に組み込まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1場所のビデオデータを取得することと、
前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定することと、
前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定することと、を含むことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項2】
前記業態データが特定された後、前記データ処理方法は、
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
【請求項3】
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整又は配置することは、
前記第1場所と前記第1場所以外の第2場所とを含む前記対象場所での業態分布を調整することと、
前記第1場所以外の第3場所での業態分布を配置することと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
【請求項4】
前記業態データは、
異なる業態の間の関連関係を表すためのデータと、
同一業態における異なるサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、
異なる業態に属するサブ業態の間の関連関係を表すためのデータと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項5】
前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定することは、
前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第1所定時間内で訪問した業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問した業態に基づいて、各業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することと、
前記訪問軌跡に基づいて、前記複数の対象人物のうちの少なくとも一部の対象人物が第2所定時間内で訪問したサブ業態を特定し、前記少なくとも一部の対象人物の訪問したサブ業態に基づいて、前記各業態組み合わせを訪問した人物の数及び/又は各サブ業態組み合わせを訪問した人物の数を特定することと、のうちの少なくとも1つを含み、
前記業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なる業態を表すために用いられ、前記サブ業態組み合わせは、前記第1場所での2つの異なるサブ業態を表すために用いられることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項6】
前記業態データに応じて、対象場所での業態分布を調整することは、
前記対象場所に来訪した対象人物の数が第1閾値に達した業態の数を増加することと、
前記対象場所に来訪した対象人物の数が第2閾値に達さなかった業態の数を減少することと、
対象人物属性に該当する業態の数を増加することと、
対象人物属性に該当しない業態の数を減少することと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
【請求項7】
前記業態データが特定された後、前記データ処理方法は、
前記第1所定時間内で来訪した対象人物の数が第3閾値に達した業態組み合わせに含まれる業態を、共同マーケティングが行われる対象業態として特定することと、
前記第2所定時間内で来訪した対象人物の数が第4閾値に達したサブ業態組み合わせに含まれるサブ業態を、共同マーケティングが行われる対象サブ業態として特定することと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載のデータ処理方法。
【請求項8】
前記業態データは、
各業態に対応する経営領域の間の対象人物流量比較データと、
各業態間の対象人物流量比較データと、
異なる時間帯内の各業態に対応する対象人物流量データと、
異なる時間帯内の各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量データと、
各業態に対応する経営領域の訪問対象人物数の、訪問対象人物総数に対する比率データと、
各業態の訪問対象人物数の訪問対象人物総数に対する比率データと、
各業態に対応する対象人物流量変化傾向データと、
各業態に対応する経営領域に対応する対象人物流量変化傾向データと、
各業態に対応する経営領域を訪問した対象人物属性分布データと、
各業態を訪問した対象人物属性分布データと、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項9】
前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定することは、
前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識することと、
前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することと、
特定された前記領域に基づいて前記対象人物に対応する訪問軌跡を復元することと、を含むことを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載のデータ処理方法。
【請求項10】
前記第1場所に対応する複数のビデオストリームに現れた対象人物を認識することは、
前記複数のビデオストリームに現れた人物に対応する人物特徴を抽出することと、
抽出された人物特徴にマッチングする人物特徴を人物特徴ライブラリから取得することと、
前記マッチングする人物特徴に対応する人物を前記対象人物として特定することと、を含むことを特徴とする請求項9に記載のデータ処理方法。
【請求項11】
前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域を特定することは、
前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームを収集した画像収集機器のキャリブレーションパラメータに基づいて、前記第1場所を含む平面図における前記対象人物の位置座標を特定することと、
前記対象人物の位置座標の前記平面図における対応する領域を前記対象人物のビデオストリームにおける領域として特定することと、を含
み、
又は、
前記複数のビデオストリームのうちの前記対象人物が現れたビデオストリームである対象ビデオストリームを収集するための画像収集機器の所在する位置に基づいて、前記画像収集機器に対応する領域を特定することと、
前記画像収集機器に対応する領域を前記対象人物の前記複数のビデオストリームにおける領域として特定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のデータ処理方法。
【請求項12】
第1場所のビデオデータを取得するための取得モジュールと、
前記ビデオデータに基づいて、複数の対象人物に対応する訪問軌跡を特定するための第1特定モジュールと、
前記訪問軌跡に基づいて、業態データを特定するための第2特定モジュールと、を備えることを特徴とするデータ処理装置。
【請求項13】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行したときに、請求項1から
11の何れか一項に記載のデータ処理方法を実施することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
データ処理機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサで実行され得る実行可能指令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された実行可能指令を呼び出すことで請求項1から
11の何れか一項に記載のデータ処理方法を実施するように構成されることを特徴とするデータ処理機器。
【請求項15】
記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムであって、
プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行したときに、請求項1から
11の何れか一項に記載のデータ処理方法を実施することを特徴とするコンピュータプログラム。
【国際調査報告】