(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(54)【発明の名称】人間工学的ハウジング形態因子を有する注入デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 5/32 20060101AFI20220921BHJP
【FI】
A61M5/32 510K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505540
(86)(22)【出願日】2020-07-28
(85)【翻訳文提出日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 IB2020057115
(87)【国際公開番号】W WO2021019443
(87)【国際公開日】2021-02-04
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514010601
【氏名又は名称】ヤンセン ファーマシューティカルズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(72)【発明者】
【氏名】クルールビッチ,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】カンナメーラ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】フォーリー,ニック
(72)【発明者】
【氏名】マクラスキー,ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】モーワー,ジミー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,スコット
(72)【発明者】
【氏名】グレンクロス,ジェームス
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066LL22
4C066NN05
4C066NN08
(57)【要約】
注入デバイスは、近位端と、遠位端と、近位端及び遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングを備える。ハウジングは、ハウジングの近位端に、デバイスの長手方向軸を中心とした非回転対称断面を有するハンドグリップ部分を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入デバイスであって、
近位端と、遠位端と、前記近位端及び前記遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングと、
排出ノズルを含む注入構成要素と、を備え、
前記排出ノズルが、注射前位置において前記ハウジング内に完全に含まれ、
注入位置にある前記排出ノズルが、前記ハウジングの前記遠位端において前記長手方向軸に沿って前記ハウジングから部分的又は完全に延出し、
前記ハウジングが、前記ハウジングの前記近位端に、前記長手方向軸を中心とした非回転対称断面を有する部分を有する、注入デバイス。
【請求項2】
前記ハウジングの前記非回転対称断面が、ユーザの手の中に収まるように成形されたハンドグリップ部分を含む、請求項1又は請求項2に記載の注入デバイス。
【請求項3】
前記ハウジングの、前記ハンドグリップ部分の反対側は、前記注入デバイスが前記ユーザの手の中に保持されているときに前記ユーザの手の指を受容するために、前記グリップ部分と比べて前記断面のより平坦な形状部を形成する、請求項2に記載の注入デバイス。
【請求項4】
前記ユーザの手の親指を受容するように成形された親指載せ部を更に備える、請求項2に記載の注入デバイス。
【請求項5】
排出ノズルプロテクタを更に備え、前記排出ノズルプロテクタが、前記注射前位置にあるときの前記排出ノズルを完全に覆う位置と、前記排出ノズルが部分的又は完全に露出する後退位置との間を移動する、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項6】
前記注入構成要素が、前記ハウジング内で前記注射前位置と前記注入位置との間で移動可能である、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項7】
駆動機構及びトリガを備え、前記注入構成要素が、前記駆動機構の起動時に自動的に移動可能である、請求項6に記載の注入デバイス。
【請求項8】
前記トリガが、前記ハウジングの前記近位端に位置している、請求項7に記載の注入デバイス。
【請求項9】
前記トリガが、前記長手方向軸に実質的に沿った方向において前記ハウジングの内部に押し込まれることによって起動可能である、請求項8に記載の注入デバイス。
【請求項10】
前記トリガが、前記ハウジングの側面上に位置し、前記長手方向軸に対して半径方向に前記ハウジングの内部に部分的に押し込まれることによって起動可能である、請求項7に記載の注入デバイス。
【請求項11】
前記トリガが、前記非回転対称断面の非対称部分上又は前記非対称部分に隣接して位置している、請求項10に記載の注入デバイス。
【請求項12】
前記トリガが、前記長手方向軸に実質的に沿った方向において前記ハウジングの内部に押し込まれることによって起動可能である、請求項8に記載の注入デバイス。
【請求項13】
前記注入構成要素が、前記注入位置にあるときに、前記排出ノズルから流体を分注するように構成されている、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項14】
前記注入構成要素が、前記注入位置にあるときにのみ、前記排出ノズルから流体を分注するように構成されている、請求項13に記載の注入デバイス。
【請求項15】
前記注入構成要素が、前記流体が分注された後、その注入位置から後退位置に移動するように構成されている、請求項13に記載の注入デバイス。
【請求項16】
前記ハウジングが、可動排出ノズルプロテクタを備え、前記可動排出ノズルプロテクタは、前記流体が分注された後にその注入位置にあるときに、前記ハウジングから前記排出ノズルを覆って完全に延在するように構成されている、請求項13に記載の注入デバイス。
【請求項17】
前記ハウジングの前記非回転対称断面が、その注射前位置にあるときに、前記ハウジングの少なくとも2%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%にわたって延在する、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項18】
前記長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置における前記非回転対称断面が、その外周に関して部分円形セクション又は楕円セクションを有する、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項19】
前記部分円形セクションが、前記長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置で前記非回転対称断面の外周の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%を形成する、請求項18に記載の注入デバイス。
【請求項20】
前記非回転対称断面の外周の前記部分円形セクション又は前記楕円セクションの割合が、前記ハウジングの長さに沿って前記近位から前記遠位端に向かって増加する、請求項18に記載の注入デバイス。
【請求項21】
前記非回転対称断面の外周の前記部分円形セクション又は前記楕円セクションの割合が、前記ハウジングの長さに沿って前記近位から前記遠位端に向かって連続的に増加する、請求項18に記載の注入デバイス。
【請求項22】
前記非回転対称断面の外周の前記部分円形セクション又は前記楕円セクションの割合が、前記ハウジングの長さに沿って前記近位から前記遠位端に向かって0%から少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は100%に増加する、請求項20に記載の注入デバイス。
【請求項23】
前記長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置における前記非回転対称断面が、その外周上に線形セクションを有する、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項24】
前記線形セクションが、前記長手方向軸に対して接線方向である、請求項23に記載の注入デバイス。
【請求項25】
前記線形セクションが、前記長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置で前記非回転対称断面の外周の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、又は50%を形成する、請求項23に記載の注入デバイス。
【請求項26】
前記ハウジングが、前記近位端に、前記長手方向軸に対して90度未満の角度で角度付けされた平面セクションを備える、請求項1に記載の注入デバイス。
【請求項27】
前記ハンドグリップ部分の一部を形成しない、前記注入デバイスの側面上に視認窓を更に備え、前記視認窓が、ユーザが前記注入構成要素及びその内容物を見ることを可能にする、請求項2に記載の注入デバイス。
【請求項28】
注入デバイスであって、
近位端と、遠位端と、前記近位端及び前記遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングと、
排出ノズルを含む注入構成要素と、を備え、
前記排出ノズルが、注射前位置において前記ハウジング内に完全に含まれ、
注入位置にある前記排出ノズルが、前記ハウジングの前記遠位端において前記長手方向軸に沿って前記ハウジングから部分的又は完全に延出し、
前記遠位端が、実質的に円形の断面を有する皮膚接触部分を画定し、前記近位端が、第2の実質的に平坦な部分によって面取りされた第1の実質的に円形の部分を含む近位断面を画定する、注入デバイス。
【請求項29】
前記近位端が、前記近位断面の前記第2の実質的に平坦な部分内に延在する湾曲隅部を含む親指載せ部を更に画定する、請求項28に記載の注入デバイス。
【請求項30】
前記デバイスが、以下の薬理学的製品:SIMPONI、STELARA、TREMFAYA、及びEPREXのうちの1つ又は2つ以上を送達するように構成されている、請求項1又は請求項28に記載の注入デバイス。
【請求項31】
前記注入構成要素が、上述の薬理学的製品のうちの1つを含み、前記排出ノズルを介して前記薬理学的製品を皮下注射するように構成されている、請求項30に記載の注入デバイス。
【請求項32】
前記注入デバイスが、以下:
抗体(モノクローナル抗体、ウステキヌマブ、ゴリムマブ、インフリキシマブ、グセルクマブ、シルクマブ、アダリムマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、セルトリズマブ、セルトリズマブペゴル、サリルマブ、セクキヌマブ、イキセキズマブ又はこれらのバイオシミラーバージョンなど)、エタネルセプト、アバタセプト、アナキンラ、エポエチンアルファ、ダルベポエチンアルファ、メトキシポリエチレングリコールエポエチンベータ、ペギネサチド、ホルモン、抗毒素、疼痛制御物質、血栓制御物質、感染を制御又は排除する物質、ペプチド、タンパク質、ヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、多糖類、DNA、RNA、酵素、オリゴヌクレオチド、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン剤、抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、疾患修飾抗リウマチ薬、エリトロポエチン、又はワクチン
のうちの1つ又は2つ以上を送達するように構成されている、請求項1又は請求項28に記載の注入デバイス。
【請求項33】
前記注入構成要素が、上述の薬理学的製品のうちの1つを含んでもよく、前記排出ノズルを介して前記薬理学的製品を注入するように構成されている、請求項32に記載の注入デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入デバイス、特に、人間工学的ハウジング形態因子を有する注入デバイスに関する。例えば、注入デバイスは、デバイスの適切な保持及び/又は作動を促進する形態因子を有するハウジングを有し得る。
【背景技術】
【0002】
注入デバイス、例えば自己注射器は、典型的には、それらのハウジングの長さに沿って実質的に規則的な断面を有する細長い形状を有する。これらの既存の注入デバイスの横方向断面は、典型的には円形又は実質的に円形であり、例えば、楕円形又は楕円形の形態を有する。そのような断面は、注入デバイスの長さのほとんど又は全てにわたって回転対称性を有する。従来の注入デバイスはまた、近位端及び遠位端の両方において対称的な形状を有するので、デバイスの近位端とデバイスの遠位(注入)端とを区別することが困難である。その結果、従来の注入デバイスは、いくつかの異なる向きで把持及び保持されることができ、これらの向きのいくつかは、有利でない場合がある。例えば、ユーザは、注射端を自身の親指に接触させた状態でデバイスを偶発的に保持する可能性がある。あるいは、代替的に、ユーザは、デバイスの側面上の視認窓がユーザから離れる方向に面した状態で、又は自身の手で視認窓を覆った状態で、デバイスを保持する可能性がある。
【0003】
注入デバイスは、薬理学的製品を自己投与するために患者によってしばしば使用される。これらの注入デバイスをどのように把持又は保持するべきかが明らかでない場合が多い。時として、これらの患者は具合が悪く、そのため患者の手及び指の動きが制限されており、このことが注入デバイスを落とす又はその取り扱いを誤るリスクを増加させる。これらの患者はまた、視覚障害及び/又は認識能力障害を有する場合があり、したがって、デバイスを保持する方法、及びデバイスのどの端部を注射部位に接触させて位置付けるのかを理解することが困難な場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、添付の特許請求の範囲において定義される。具体的に言えば、本発明は、第1の態様では、注入デバイスであって、
近位端と、遠位端と、近位端及び遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングと、
排出ノズルを含む注入構成要素と、を備え、
排出ノズルが、注射前位置においてハウジング内に完全に含まれ、
注入位置にある排出ノズルが、ハウジングの遠位端において長手方向軸に沿ってハウジングから部分的又は完全に延出し、
ハウジングが、ハウジングの近位端に、長手方向軸を中心とした非回転対称断面を有する部分を有する、注入デバイス、を提供する。
【0005】
非回転対称断面は、長手方向軸に沿った他の場所、例えば、ハウジングの近位端から離れて延在する追加の位置に存在し得る。
【0006】
ハウジングの近位端において長手方向軸を中心とした非回転対称断面を有することにより、注入デバイスは、従来技術の注入デバイスよりも、ユーザによってより確信を持って及び/又はより容易に把持され、取り扱われることになる。
【0007】
ハウジングの非回転対称断面は、ユーザの手の中に収まるように成形されたハンドグリップ部分を含み得る。非回転対称断面は、非対称であり得る。非回転対称断面は、不規則であり得る。回転対称断面とは、ハウジングの断面が、その非回転位置と比較したとき、最大180度の少なくとも1回の部分回転中に1つの位置で同じように見えることを意味する。対照的に、断面は非回転対称であるため、この条件を満たさない。
【0008】
ハウジングの非回転対称断面は、ハンドグリップ部分を画定し得る。ハンドグリップ部分は、ユーザの手の中に収まるように成形され得る。ハンドグリップ部分は、ハウジングの近位端に又は近位端に隣接して、すなわち注入端から離れて形成され、ハウジングの近位端の端部のかなりの部分を形成し得る。ハンドグリップ部分の一部は、ハウジングの湾曲部分である。
【0009】
ハウジングの、ハンドグリップ部分の湾曲部分の反対側は、注入デバイスがユーザの手の中に保持されているときにユーザの手の指を受容するために、グリップ部分と比べてより断面のより平坦な形状部を形成し得る。
【0010】
注入デバイスは、親指載せ部を備え得る。この親指載せ部は、ハンドグリップ部分の湾曲部分の反対側に位置し得る。この親指載せ部は、デバイスの遠位端からハンドグリップ部分の湾曲部分までに沿って湾曲する湾曲面であり得る。代替的に又は追加的に、親指載せ部は、ハウジングの長手方向軸に対して角度付けされた平面状表面を備え得る。親指載せ位置は、ユーザの手の親指を受容するように成形され得る。親指載せ部は、ハウジングの近位端上に位置し得る。ハンドグリップ部分及び親指載せ部の両方は、近位端がデバイスの針端部ではないこと、更に、この端部が、この端部によってデバイスが保持されるべき端部であることをユーザに明らかにする。
【0011】
注入デバイスは、排出ノズルプロテクタを更に備えてもよく、排出ノズルプロテクタは、注射前位置にあるときの排出ノズルを完全に覆う位置と、排出ノズルが部分的又は完全に露出する後退位置との間を移動する。
【0012】
注入構成要素は、ハウジング内で注射前位置と注入位置との間で移動可能であり得る。注入デバイスは、駆動機構及びトリガを備えてもよく、注入構成要素は、駆動機構の起動時に自動的に移動可能である。
【0013】
トリガは、ハウジングの近位端に位置し得る。トリガは、長手方向軸に実質的に沿った方向においてハウジングの内部に押し込まれることによって起動可能であり得る。トリガは、ハウジングの側面上に位置していてもよく、長手方向軸に対して半径方向にハウジングの内部に部分的に押し込まれることによって起動可能である。トリガは、非回転対称断面のより平坦な部分上に又はより平坦な部分に隣接して位置し得る。「より平坦な」とは、断面の大部分よりも湾曲していない又は円形でない断面の部分を意味することが意図されている。トリガは、長手方向軸に実質的に沿った方向においてハウジングの内部に押し込まれることによって起動可能であり得る。
【0014】
注入構成要素は、注入位置にあるときに、排出ノズルから流体を分注するように構成され得る。注入構成要素は、注入位置にあるときにのみ、排出ノズルから流体を分注するように構成されてもよい。注入構成要素は、流体が分注された後、その注入位置から後退位置に移動するように構成され得る。ハウジングは、可動排出ノズルプロテクタを備えてもよく、可動排出ノズルプロテクタは、流体が分配された後にその注入位置にあるときに、ハウジングから排出ノズルを覆って完全に延在するように構成されている。
【0015】
ハウジングは、ハウジングの近位端において非軸方向に対称である部分を更に有し得る。
【0016】
ハウジングの非回転対称断面は、その注射前位置にあるときに、ハウジングの少なくとも2%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%にわたって延在し得る。長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置における非回転対称断面は、その外周に関して部分円形セクション又は楕円セクションを有し得る。
【0017】
部分円形セクションは、長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置で非回転対称断面の外周の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%を形成し得る。非回転対称断面の外周の部分円形セクション又は楕円セクションの割合は、ハウジングの長さに沿って近位から遠位端に向かって増加し得る。非回転対称断面の外周の部分円形セクション又は楕円セクションの割合は、ハウジングの長さに沿って近位から遠位端に向かって連続的に増加し得る。
【0018】
非回転対称断面の外周の部分円形セクション又は楕円セクションの割合は、ハウジングの長さに沿って近位から遠位端に向かって0%から少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は100%に増加し得る。
【0019】
長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置における非回転対称断面は、その外周上に線形セクションを有し得る。線形セクションは、長手方向軸に対して接線方向であり得る。線形セクションは、長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置で非回転対称断面の外周の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、又は50%を形成し得る。
【0020】
ハウジングは、近位端に、長手方向軸に対して90度未満の角度で角度付けされた平面セクションを備える。この平面セクションは、フィンガーグリップを形成することができる。
【0021】
第2の態様では、注入デバイスであって、
近位端と、遠位端と、近位端及び遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングと、
排出ノズルを含む注入構成要素と、を備え、
排出ノズルが、注射前位置においてハウジング内に完全に含まれ、
注入位置にある排出ノズルが、ハウジングの遠位端において長手方向軸に沿ってハウジングから部分的又は完全に延出し、
遠位端が、実質的に円形の断面を有する皮膚接触部分を画定し、近位端が、第2の実質的に平坦な部分によって面取りされた第1の実質的に円形の部分を含む近位断面を画定する、注入デバイス、が提供される。
【0022】
近位端は、近位断面の第2の実質的に平坦な部分内に延在する湾曲隅部を含む親指載せ部を更に画定し得る。
【0023】
注入デバイスは、ハンドグリップ部分の一部を形成しない、注入デバイスの側面上に視認窓を更に備えてもよく、視認窓は、ユーザが注入構成要素及びその内容物を見ることを可能にする。視認窓は、デバイスの外部位置から注入構成要素を見ることを可能にし、かつ、ユーザの手がハンドグリップ部分上の所定の位置にあるときに注入構成要の内容物を見ることを可能にする。視認窓は、ハウジング上の、デバイスの長手方向軸を中心にして親指載せ部に対して回転された場所に位置し得る。視認窓の位置、例えば、ハウジングの周りの外周方向位置に取られた窓の中心軸は、親指載せ部の位置から、例えば、ハウジングの周りの外周方向位置で取られた中心点から、45~135度、60~120度、又は80~100度の範囲内、又は実質的に90度回転された場所に位置し得る。
【0024】
前述の態様のいずれかの注入デバイスは、以下の薬理学的製品:SIMPONI、STELARA、TREMFAYA、及びEPREXのうちの1つ又は2つ以上を送達するように構成され得る。注入構成要素は、上述の製品のうちの1つを含んでもよく、排出ノズルを介して製品を皮下注射するように構成されている。
【0025】
上述の態様のいずれかの注入デバイスは、以下:抗体(モノクローナル抗体、ウステキヌマブ、ゴリムマブ、インフリキシマブ、グセルクマブ、シルクマブ、アダリムマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、セルトリズマブ、セルトリズマブペゴル、サリルマブ、セクキヌマブ、イキセキズマブ又はこれらのバイオシミラーバージョンなど)、エタネルセプト、アバタセプト、アナキンラ、エポエチンアルファ、ダルベポエチンアルファ、メトキシポリエチレングリコールエポエチンベータ、ペギネサチド、ホルモン、抗毒素、疼痛制御物質、血栓制御物質、感染を制御又は排除する物質、ペプチド、タンパク質、ヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、多糖類、DNA、RNA、酵素、オリゴヌクレオチド、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン剤、抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、疾患修飾抗リウマチ薬、エリトロポエチン、又はワクチンのうちの1つ又は2つ以上を送達するように構成され得る。注入構成要素は、上述の製品のうちの1つを含んでもよく、排出ノズルを介して製品を注入するように構成され得る。
本発明を添付の図面を参照しながら実施例によって以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明による注入デバイスの構成要素の略図である。
【
図2】本発明による注入デバイスの斜視外観図である。
【
図7】ユーザの手が注入デバイスの周りの所定の位置にある、
図2の注入デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1~
図7を参照すると、本発明の注入デバイス100が、以下の例示的実施形態に従って説明される。
【0028】
図1に示すように、本発明による注入デバイス100は、典型的には、近位端104aと、遠位端104bと、それらの間に延在する長手方向軸Aとを有するハウジング102を含む。ハウジング102内には、針及びプランジャ108bを有する注射器などの、排出ノズル108aを有する注入構成要素106が存在する。注射器は、患者に送達される薬物を保持する。ハウジング102はまた、駆動バネ110を収容しており、この駆動バネ110は、解放されると、注射器のプランジャ108bに接触して作用して、注射器内容物Dを放出するように配置されている。ハウジング102上にはトリガがあり、このトリガは、図示の実施形態では、ハウジング102の遠位端104bにある可動スリーブ112(又は針プロテクタ)である。注入前、スリーブ112は排出ノズル108aを完全に取り囲んでおり、これにより、排出ノズル108aが針刺し損傷を引き起こすことから保護される。
【0029】
スリーブ112は、例えば患者の皮膚Sに押し付けられたときに、ハウジング102内へと移動することができる。次いで、注射器の針が患者の皮膚Sに挿入される。一旦スリーブ112がハウジング102の中に所与の量だけ後退し、針が皮膚S内に十分な皮膚深さまで押し込まれると、可動スリーブ112はいくつかの内部解放機構(図示せず)によって駆動バネ110を解放し、これにより、駆動バネ110が注射器プランジャ108bに接触して作用して、薬物を注射器から患者の中へと放出させ得る。注射後、患者の皮膚Sから注入デバイス100を除去している間及び除去した後、スリーブ112は、注射針を横切って遠位に延出し、それによって注射針を完全に取り囲む。これは、スリーブ112とハウジング102との間に作用する戻りバネ(図示せず)の作用下で起こる。
【0030】
代替実施形態(図示せず)では、トリガは、可動スリーブ112に加えて、注入デバイス100の別個の構成要素であってもよい。例えば、トリガは、可動スリーブ112がデバイス100のハウジング102内に十分に近位に押されたときにのみ作動させることができる、注入デバイス100の側面上のボタンであってもよい。別の代替実施形態では、駆動バネ110は、トリガの起動時に注射器本体全体を遠位に移動させ、注射器の針が駆動バネ110の作用下でデバイス100から出た状態とし、これにより自動注射を引き起こした後、注射器内容物の分注後に後退してもよい。後退は、注射器に作用する戻りバネ(図示せず)によって引き起こされる。
【0031】
したがって、患者自身であり得るユーザが注入デバイス100をどのように操作して、薬物を自己投与することができるかが分かる。従来の注入デバイス、すなわち、以下に言及される特定の非対称性を有さない注入デバイスを(患者に対する機密調査(confidential patient studies)において)本開示の注入デバイスと比較した場合に問題点となるのは、使いやすさである。これらの従来の注入デバイスのユーザは、デバイスを上下逆さまに保持する場合があり、薬物視認窓250を自身の手で覆う場合があり、又は視認窓がユーザから離れる方向に向けられるような角度でデバイスを保持する場合があり、その結果、注入の進捗状況を観察すること、及びいつ注射が完了したのかを注射部位からデバイスを持ち上げる前に確認することが困難になる。また、従来の注入デバイスの問題点は、患者の動きが制限されているとき、例えば、患者が高齢者であるか、衰弱しているか、又は具合が悪い可能性のある場合に生じる。例えば、患者は、リューマチ性関節炎、又は手及び指の稼働範囲を制限する他の状態に罹患している場合がある。注入デバイス100のハウジング102の形状及び形態は、例えば、手及び指の動きが制限されたユーザによる注入デバイス100の適切な取り扱い及び作動を促進する。
【0032】
図2~
図6を参照すると、ハウジング102は、ハウジング102の近位端104aに向けて、長手方向軸Aを中心としたハウジング102の非回転対称断面によって形成された、ハンドグリップ部分201を有することが分かる。ハンドグリップ部分201の存在により、ユーザは、自身の手をハンドグリップ部分の周りに置いて操作している間に視認窓250を有利に見ることが可能になる(特に
図6を参照されたい)。視認窓250は、注入デバイス100の操作前、操作後、及び操作中に注射構成要素106、例えば注射器の内容物を見ることを可能にする、ハウジング102の開口部、又は透明若しくは不透明部分である。具体的に言えば、操作前に、薬物Dの存在をチェックし、見ることができる。操作中、薬物Dの排出が行われているのを見ることができ、注射器の中へのプランジャ108bの進行を見ることができる。薬物Dの送達の完了時及び完了後、プランジャ108bが注射器内に完全に延在しているのを見ることができ、それによって、薬物Dの完全な送達が行われ、注入シーケンス完了したことをユーザに示す。
【0033】
ハウジング102のハンドグリップ部分201は、デバイス100の操作中、特に注入シーケンス中にユーザの手Hの中に収まるように形成される。
図2~
図6から分かるように、ハンドグリップ部分201の片側は、他のより湾曲した側部202と比べて断面のより平坦な(線形)形状部203を形成する。したがって、この平坦部分203は、注入デバイス100がユーザの手の中に保持されているときにユーザの手の指を受容するように適合されている。より平坦な断面は、長手方向軸Aに対して実質的に接線方向である。
【0034】
湾曲部分202は、デバイス100が把持されている間、ユーザの手のひらの中に着座するのに一般に適している。ハンドグリップ部分201の形状の正確な形状は規定されていないが、主要な要件は、断面に対して異なる形状を有する少なくとも2つの異なる部分、例えば、互いに対向する側面により平坦な部分及びより湾曲した部分のそれぞれを形成する、異なる半径の2つの曲線が存在するように、断面が非回転対称であることであることが分かるであろう。湾曲部分202は、部分円又は楕円であり得る。
【0035】
ハンドグリップ部分201の湾曲部分202は、長手方向軸Aに沿った1つ又は2つ以上の位置でハンドグリップ部分201の外周の少なくとも50%を形成する部分円形セクション又は楕円セクションであるが、湾曲部分202の正確な割合は、長手方向軸Aの長さに沿って変化し得る。外周の湾曲部分202の割合P1は、典型的には50%~70%の範囲であり得るが、この範囲外の値も可能である。
【0036】
更に、ハンドグリップ部分201の断面の形状及び形態は、ハウジング102の長さに沿って変化する。ハンドグリップ部分201の端部を除いて、断面の変動は、ハンドグリップ部分201の長さに沿って連続的に起こる。これは、長手方向軸Aに沿った断面に個別の又は非連続的な急上昇が存在しないと言うことである。具体的に言えば、湾曲部分202の割合は、遠位端104bの近位からハウジング102の長さに沿って増加し得る一方で、より平坦な断面203の割合は、ハウジング102の長さに沿って近位から遠位端104bに向かって減少する。
【0037】
ハウジング102はまた、デバイス100の近位端104a上に位置する親指載せ部211を備える。親指載せ部211は、ハウジング102の、ハンドグリップ部分201の湾曲部分202の反対側に位置する。これにより、ユーザの手Hによってデバイス100を効果的に把持することが可能となる。この親指載せ部211は、デバイス100の近位端104aにおける平面状表面212から、デバイス100の近位端の周りをハウジング102に沿って、断面の平坦(線形)形状部203まで湾曲した湾曲面212を備える。この湾曲面212は、ユーザの手がハンドグリップ部分201の周囲の所定の位置にあるときに、ユーザの親指の下にぴったりと適合する。代替的に又は追加的に、親指載せ部は、ハウジング102の長手方向軸Aに対して角度付けされた平面状表面を備え得る。これは、平面状表212が長手方向軸Aに対して90度未満の角度Aで角度付けされていることを意味する。したがって、親指載せ部211の平面状表面及び/又は湾曲部分のいずれかを用い、親指載せ部211は、それに従って、特に、
図7に示されるようにユーザの手Hがハンドグリップ部分201の周りにある状態でデバイス100がユーザによって把持されているときにユーザの手Hの親指を受容するように成形される。
【0038】
全体として、ハンドグリップ部分201及び親指載せ部211のいずれか又は両方を提供することにより、デバイスの取り扱いに関する認識が大幅に改善した。また、これにより、特に、器用さに劣るユーザに関し、また特にデバイス100の使用中、例えば患者の皮膚S上に配置している間及び起動及び注入中に、デバイス100の安定した保持を可能にする。具体的に言えば、注入端(対照的に、対称断面を有する)から離れて位置する、近位端の非対称で平坦な形状の部分とは、ユーザが、注入デバイスを把持するためにどの端部を使用すべきか、及び手をどこに配置すべきかを直感的に認識することができることを意味する。
【0039】
図3から、(その注入前位置にあるときに)ハウジング102のハンドグリップ部分201がその長手方向軸Aに沿ってハウジング102の少なくとも40%にわたってどのように延在しているかが分かる。注入デバイス100の全長に対するハンドグリップ部分201の割合P
2は、典型的には30%~60%の範囲であり得るが、割合P
2はまた、この範囲外にあってもよく、それでも尚、注入デバイス100の把持を強化することができる。
【0040】
発明の番号付き実施形態
1.本発明の実施形態によれば、注入デバイスであって、
近位端と、遠位端と、近位端及び遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングと、
排出ノズルを含む注入構成要素と、を備え、
排出ノズルが、注射前位置においてハウジング内に完全に含まれ、
注入位置にある排出ノズルが、ハウジングの遠位端において長手方向軸に沿ってハウジングから部分的又は完全に延出し、
ハウジングが、ハウジングの近位端に、長手方向軸を中心とした非回転対称断面を有する部分を有する、注入デバイス、が提供される。
2.注入デバイスであって、
近位端と、遠位端と、近位端及び遠位端の間に延在する長手方向軸とを有するハウジングと、
排出ノズルを含む注入構成要素と、を備え、
排出ノズルが、注射前位置においてハウジング内に完全に含まれ、
注入位置にある排出ノズルが、ハウジングの遠位端において長手方向軸に沿ってハウジングから部分的又は完全に延出し、
遠位端が、実質的に円形の断面を有する皮膚接触部分を画定し、近位端が、第2の実質的に平坦な部分によって面取りされた第1の実質的に円形の部分を含む近位断面を画定する、注入デバイス。
3.近位端が、近位断面の第2の実質的に平坦な部分内に延在する湾曲隅部を含む親指載せ部を更に画定する、実施形態2に記載の注入デバイス。
4.ハウジングの非回転対称断面(実施形態1)又は近位断面(実施形態2)が、ユーザの手の中に収まるように成形されたハンドグリップ部分を含む、実施形態1又は実施形態2に記載の注入デバイス。
5.ハウジングの、ハンドグリップ部分の反対側は、注入デバイスがユーザの手の中に保持されているときにユーザの手の指を受容するために、グリップ部分と比べて断面のより平坦な形状部を形成する、実施形態4に記載の注入デバイス。
6.ユーザの手の親指を受容するように成形された親指載せ部を更に備える、実施形態4又は実施形態5に記載の注入デバイス。
7.排出ノズルプロテクタを更に備え、排出ノズルプロテクタが、注射前位置にあるときの排出ノズルを完全に覆う位置と、排出ノズルが部分的又は完全に露出する後退位置との間を移動する、実施形態1~6のいずれか1つに記載の注入デバイス。
8.注入構成要素が、ハウジング内で注射前位置と注入位置との間で移動可能である、実施形態1~6のいずれか1つに記載の注入デバイス。
9.駆動機構及びトリガを備え、注入構成要素が、駆動機構の起動時に自動的に移動可能である、実施形態8に記載の注入デバイス。
10.トリガが、ハウジングの近位端に位置している、実施形態9に記載の注入デバイス。
11.トリガが、長手方向軸に実質的に沿った方向においてハウジングの内部に押し込まれることによって起動可能である、実施形態10に記載の注入デバイス。
12.トリガが、ハウジングの側面上に位置し、長手方向軸に対して半径方向にハウジングの内部に部分的に押し込まれることによって起動可能である、実施形態9に記載の注入デバイス。
13.トリガが、非回転対称断面の非対称部分上又は非対称部分に隣接して位置している、実施形態12に記載の注入デバイス。
14.トリガが、長手方向軸に実質的に沿った方向においてハウジングの内部に押し込まれることによって起動可能である、実施形態10に記載の注入デバイス。
15.注入構成要素が、注入位置にあるときに、排出ノズルから流体を分注するように構成されている、実施形態1~14のいずれか1つに記載の注入デバイス。
16.注入構成要素が、注入位置にあるときにのみ、排出ノズルから流体を分注するように構成されている、実施形態1~15のいずれか1つに記載の注入デバイス。
17.注入構成要素が、流体が分注された後、その注入位置から後退位置に移動するように構成されている、実施形態15又は実施形態16に記載の注入デバイス。
18.ハウジングが、可動排出ノズルプロテクタを備え、可動排出ノズルプロテクタは、流体が分配された後にその注入位置にあるときに、ハウジングから排出ノズルを覆って完全に延在するように構成されている、実施形態15又は実施形態16に記載の注入デバイス。
19.ハウジング(実施形態1)の非回転対称断面が、その注射前位置にあるときに、ハウジングの少なくとも2%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%にわたって延在し、ハウジング(実施形態2)の近位断面が、その注射前位置にあるときに、ハウジングの少なくとも2%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%にわたって延在する、実施形態1~18のいずれか1つに記載の注入デバイス。
20.長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置における非回転対称断面(実施形態1)又は近位断面(実施形態2)が、その外周に関して部分円形セクション又は楕円セクションを有する、実施形態1~19のいずれか1つに記載の注入デバイス。
21.部分円形セクションが、長手方向軸に沿った1つ以上の位置で非回転対称断面の外周の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%を形成する、実施形態20に記載の注入デバイス。
22.非回転対称断面の外周の部分円形セクション又は楕円セクションの割合が、ハウジングの長さに沿って近位から遠位端に向かって増加する、実施形態20又は実施形態21に記載の注入デバイス。
23.非回転対称/近位断面の外周の部分円形セクション又は楕円セクションの割合が、ハウジングの長さに沿って近位から遠位端に向かって連続的に増加する、実施形態20又は実施形態21に記載の注入デバイス。
24.非回転対称/近位断面の外周の部分円形セクション又は楕円セクションの割合が、ハウジングの長さに沿って近位から遠位端に向かって0%から少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は100%に増加する、実施形態20又は実施形態21に記載の注入デバイス。
25.長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置における非回転対称/近位断面が、その外周上に線形セクションを有する、実施形態1~24のいずれか1つに記載の注入デバイス。
26.線形セクションが、長手方向軸に対して接線方向である、実施形態25に記載の注入デバイス。
27.線形セクションが、長手方向軸に沿った1つ又は2つ以上の位置で非回転対称/近位断面の外周の少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、又は50%を形成する、実施形態25又は実施形態26に記載の注入デバイス。
28.ハウジングが、近位端に、長手方向軸に対して90度未満の角度で角度付けされた平面セクションを備える、実施形態1~27のいずれか1つに記載の注入デバイス。
29.ハンドグリップ部分の一部を形成しない、注入デバイスの側面上に視認窓を更に備え、視認窓が、ユーザが注入構成要素及びその内容物を見ることを可能にする、実施形態4及び後続の実施形態に記載の注入デバイス。
30.注入デバイスが、以下の薬理学的製品:SIMPONI、STELARA、TREMFAYA、及びEPREXのうちの1つ又は2つ以上を送達するように構成されている、上述の実施形態のいずれか1つに記載の注入デバイス。
31.注入構成要素が、上述の薬理学的製品のうちの1つを含み、排出ノズルを介して薬理学的製品を皮下注射するように構成されている、実施形態30に記載の注入デバイス。
32.注入デバイスが、以下:
抗体(モノクローナル抗体、ウステキヌマブ、ゴリムマブ、インフリキシマブ、グセルクマブ、シルクマブ、アダリムマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、セルトリズマブ、セルトリズマブペゴル、サリルマブ、セクキヌマブ、イキセキズマブ又はこれらのバイオシミラーバージョンなど)、エタネルセプト、アバタセプト、アナキンラ、エポエチンアルファ、ダルベポエチンアルファ、メトキシポリエチレングリコールエポエチンベータ、ペギネサチド、ホルモン、抗毒素、疼痛制御物質、血栓制御物質、感染を制御又は排除する物質、ペプチド、タンパク質、ヒトインスリン又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、多糖類、DNA、RNA、酵素、オリゴヌクレオチド、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン剤、抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、疾患修飾抗リウマチ薬、エリトロポエチン、又はワクチンのうちの1つ又は2つ以上を送達するように構成されている、上述の実施形態のいずれか1つに記載の注入デバイス。
33.注入構成要素が、上述の薬理学的製品のうちの1つを含み、排出ノズルを介して薬理学的製品を皮下注射するように構成されている、請求項32に記載の注入デバイス。
【0041】
本発明は、単なる例として上述されたものであり、詳細の修正は、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲及び趣旨を用いて行うことができることが理解されよう。
【国際調査報告】