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特表2022-5422296GHz帯の周波数調整を行う通信装置および通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-30
(54)【発明の名称】6GHz帯の周波数調整を行う通信装置および通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/14 20090101AFI20220922BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20220922BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20220922BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W84/12
H04W48/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502967
(86)(22)【出願日】2020-07-15
(85)【翻訳文提出日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 SG2020050412
(87)【国際公開番号】W WO2021021016
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】10201907069P
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チトラカール ロジャン
(72)【発明者】
【氏名】ホァン レイ
(72)【発明者】
【氏名】浦部 嘉夫
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067BB21
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示は、6GHz帯の周波数調整を行う通信装置および通信方法を提供する。通信装置であって、動作時、アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、動作チャネルとは異なるチャネルで受信する受信機であって、この情報が、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す、受信機と、動作時、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかを、この情報から決定する回路と、を備えており、回路が、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、プローブ要求フレームを送信することなく動作チャネルにおいてイネーブル信号をスキャンするように、さらに構成されている、通信装置、を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
動作時、アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、前記動作チャネルとは異なるチャネルで受信する受信機であって、前記情報が、前記動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す、前記受信機と、
動作時、前記動作チャネルで前記イネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかを、前記情報から決定する回路と、
を備えており、
前記回路が、前記動作チャネルで前記イネーブル信号を受信する前に前記プローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、前記プローブ要求フレームを送信することなく前記動作チャネルにおいて前記イネーブル信号をスキャンするように、さらに構成されている、
通信装置。
【請求項2】
前記情報が、短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素、ネイバー報告(Neighbor Report)要素、または高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリ(Fast Initial Link Setup (FILS) Discovery)フレームの中で伝えられる、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記イネーブル信号が、前記動作チャネルで送信されるビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリ(Fast Initial Link Setup (FILS) Discovery)フレーム、またはトリガー(Trigger)フレームである、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記通信装置が、前記動作チャネルを対象とする自動周波数調整(AFC)ステートマシンを維持するようにさらに構成されており、前記イネーブル信号を受信した時点で、前記自動周波数調整(AFC)ステートマシンがEnabled状態に遷移する、またはEnabled状態を継続する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記通信装置が、前記イネーブル信号を受信した時点でイネーブルメントタイマーを起動するようにさらに構成されており、前記イネーブルメントタイマーが、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値に等しい初期値に設定され、前記AFCステートマシンが、前記イネーブルメントタイマーに基づく期間にわたり前記Enabled状態を継続する、
請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記受信機が、前記AFC_ENABLEMENT_PERIODの前記値を示す信号を前記APから受信するようにさらに構成されており、前記AFC_ENABLEMENT_PERIODの前記値が前記APによって定義される、
請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
動作時、前記AFCステートマシンが前記Enabled状態にあるときに1つまたは複数のフレームを前記動作チャネルで送信する送信機、をさらに備えている、
請求項4に記載の通信装置。
【請求項8】
前記イネーブルメントタイマーが切れた時点で、または前記受信機が前記APから送信停止指示を受信したときに、前記AFCステートマシンがUnenabled状態に遷移し、前記送信機が、前記AFCステートマシンが前記Unenabled状態にあるときに前記動作チャネルで送信しないようにさらに構成されている、
請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
自身の動作チャネルの情報を前記動作チャネルとは異なるチャネルでアドバタイズするように構成されているアクセスポイント(AP)であって、前記APが、
動作時、前記動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかを示す情報を含む信号を生成する回路と、
動作時、前記生成された信号を1基または複数の通信装置に前記チャネルで送信する送信機と、
を備えている、アクセスポイント(AP)。
【請求項10】
前記情報がアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素を含み、前記アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素が、前記動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかを、前記アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素の値に基づいて示し、前記APが受信機をさらに備えており、前記受信機が、動作時、前記動作チャネルを対象とする前記アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素の前記値を自動周波数調整(AFC)システムから受信する、
請求項9に記載のAP。
【請求項11】
前記情報がアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素を含み、前記アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素が、前記動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかを、前記アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素の値に基づいて示し、前記APが、最大送信電力がしきい値より低いときにはプローブ要求フレームの送信が許可されないように、自動周波数調整(AFC)システムから受信される前記動作チャネルの前記最大送信電力に基づいて、前記アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)要素の前記値を決定するようにさらに構成されている、
請求項9に記載のAP。
【請求項12】
前記信号が、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値を示す情報をさらに含む、
請求項10に記載のAP。
【請求項13】
前記回路が、送信停止指示を生成するようにさらに構成されており、前記送信機が、前記動作チャネルでの送信を停止するために前記送信停止指示を前記APの関連するSTAに送信するようにさらに構成されている、
請求項9に記載のAP。
【請求項14】
前記信号が、別のAPのAFCパラメータを示す情報をさらに含む、
請求項9に記載のAP。
【請求項15】
通信方法であって、
アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、前記動作チャネルとは異なるチャネルで受信するステップであって、前記情報が、前記動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す、ステップと、
前記動作チャネルで前記イネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかを前記情報に基づいて決定するステップと、
前記動作チャネルで前記イネーブル信号を受信する前に前記プローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、前記プローブ要求フレームを送信することなく前記動作チャネルにおいて前記イネーブル信号をスキャンするステップと、
を含む、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、周波数調整を行う通信装置および通信方法に関し、より詳細には、6GHz帯の周波数調整を行う通信装置および通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国FCC(連邦通信委員会)は最近、6GHz帯をアンライセンス使用に開放した。6GHz帯は、IEEE 802.11ax(HE)規格、IEEE 802.11be(EHT)規格、3GPP 5G規格などの今後の無線規格のスループット目標を達成するうえで重要な役割を果たす。
【0003】
現行ユーザを保護する目的で、FCCは、最新の規則制定通知(NPRM:Notice for Proposed Rulemaking)の中で、6GHz帯におけるアンライセンスデバイスの運用に関する規則を提案した。本開示は、NPRMの以下の点に特に関連する。
【0004】
- U-NII-5サブバンド(5.925~6.425GHz)およびU-NII-7サブバンド(6.525~6.875GHz)は、高い可用性を維持しなければならないリンクを含む、ポイントツーポイントのマイクロ波リンクで広く使用されている。したがって、これらのサブバンドでは、U-NII-1バンドおよびU-NII-3バンドの電力レベルを使用する「標準電力のアクセスポイント(AP)」は、AFC(自動周波数調整:Automated Frequency Coordination)システムによって決定された周波数で動作することが許可される。U-NIIとはUnlicensed National Information Infrastructure(免許不要の全米情報基盤)を意味する。
【0005】
- U-NII-6サブバンドおよびU-NII-8サブバンドは、現行の受信機の位置を既存のデータベースから容易に求めることができない移動局が使用するため、AFCの利用が困難である。したがって、これらのサブバンドでは、U-NII-2バンドの低電力レベルを使用する屋内の「低電力アクセスポイント」のみが許可される可能性がある。
【0006】
- クライアントデバイスは、標準電力APまたは低電力APの制御下で、6GHz帯全体にわたり動作することが許可される可能性がある。
【0007】
しかしながら、6GHz帯において周波数調整を行う通信装置および通信方法については、これまで議論されていない。
【0008】
したがって、6GHz帯における周波数調整のための実現可能な技術的解決策を提供する通信装置および通信方法が必要とされている。さらに、以下の詳細な説明および添付の請求項を、添付の図面および本開示の背景技術のセクションと併せて検討することにより、他の望ましい特徴および特性が明らかになるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明を制限することのない例示的な実施形態は、6GHz帯の周波数調整を行う通信装置および通信方法を提供することを促進する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の第1の実施形態によれば、通信装置であって、動作時、アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、動作チャネルとは異なるチャネルで受信する受信機であって、この情報が、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す、受信機と、動作時、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかを、この情報から決定する回路と、を備えており、回路が、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、プローブ要求フレームを送信することなく動作チャネルにおいてイネーブル信号をスキャンするように、さらに構成されている、通信装置、を提供する。
【0011】
本開示の第2の実施形態によれば、自身の動作チャネルの情報を、動作チャネルとは異なるチャネルでアドバタイズするように構成されているアクセスポイント(AP)であって、APが、動作時、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかを示す情報を含む信号を生成する回路と、動作時、生成された信号を1基または複数の通信装置にチャネルで送信する送信機と、を備えている、アクセスポイント(AP)、を提供する。
【0012】
本開示の第3の実施形態によれば、通信方法であって、アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、動作チャネルとは異なるチャネルで受信するステップであって、この情報が、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す、ステップと、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかをこの情報に基づいて決定するステップと、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、プローブ要求フレームを送信することなく動作チャネルにおいてイネーブル信号をスキャンするステップと、を含む、通信方法、を提供する。
【0013】
なお、一般的または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはこれらの任意の選択的な組合せとして実施できることに留意されたい。
【0014】
開示されている実施形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面の各実施形態および特徴によって個別に得ることができ、このような恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るために、これらの特徴すべてを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
この技術分野における通常の技術を有する者には、一例にすぎない以下の説明を、図面を参照しながら読み進めることによって、本開示の実施形態が深く理解され容易に明らかになるであろう。
図1】AFCシステムのアーキテクチャの概略図を示している。
図2】AP/APコントローラとAFCシステムとの間の、周波数可用性の最初の問合せおよび登録を示す流れ図を示している。
図3】各実施形態に係るAFCイネーブル信号(AFC Enabling Signal)の例を示している。
図4】各実施形態に係る送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)要素のフォーマットを示している。
図5】各実施形態に係る、AFCイネーブル信号として使用されるトリガー(Trigger)フレームのフォーマットを示している。
図6】各実施形態に係るイネーブルメントステートマシン(Enablement State machine)の概略図を示している。
図7】各実施形態に係る、AFC関連情報をアドバタイズするために使用される6GHz動作情報(6 GHz Operation Information)フィールドのフォーマットを示している。
図8】各実施形態に係る、6GHz帯でアクティブスキャンが許可されるかどうかを示すために使用される短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素のフォーマットを示している。
図9】各実施形態に係る、6GHz帯でアクティブスキャンが許可されるかどうかを示すために使用されるネイバー報告(Neighbor Report)要素のフォーマットを示している。
図10】各実施形態に係る、6GHz帯でアクティブスキャンが許可されるかどうかを示すために使用されるFILS(高速初期リンクセットアップ)ディスカバリ(FILS (Fast Initial Link Setup) Discovery)フレームのフォーマットを示している。
図11】各実施形態に係る、6GHz帯における干渉解消のメカニズムを示した流れ図を示している。
図12】各実施形態に係る、干渉解消に使用される送信停止制御(Cease Transmission Control)フレームのフォーマットを示している。
図13】各実施形態に係る、干渉解消に使用される送信停止(Cease Transmission)要素のフォーマットを示している。
図14】各実施形態に従った通信装置の概略的な例を示している。通信装置は、APまたはSTAとして実施することができ、本開示の各実施形態に従って、6GHz帯の周波数調整を行うように構成することができる。
図15】各実施形態に係る通信方法を示す流れ図を示している。
図16】各実施形態に係る通信デバイス(例えば通信装置またはステーション(STA))の構成を示している。
図17】各実施形態に係る通信デバイス(例えばAP)の構成を示している。
【0016】
図中の要素は簡潔かつ明確であるように図解されており、必ずしも正しい縮尺では描かれていないことが、当業者には理解されるであろう。本発明の実施形態の正確な理解を助けるため、例えば、図解、ブロック図、または流れ図の中のいくつかの要素の寸法が、他の要素に比べて誇張して描かれていることがある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示のいくつかの実施形態について、図面を参照しながら、一例としてのみ説明する。図面内の類似する参照数字および参照文字は、類似する要素または等価の要素を指している。
【0018】
以下の段落では、強化されたダイレクトリンク通信のためのアクセスポイント(AP)およびステーション(STA)を参照しながら、特定の例示的な実施形態について説明する。
【0019】
IEEE 802.11(Wi-Fi)技術の文脈においては、ステーション(同義語としてSTAとも呼ばれる)は、802.11プロトコルを使用する能力を有する通信装置である。IEEE 802.11-2016の定義に基づくと、STAは、無線媒体(WM)へのIEEE 802.11準拠の媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)インタフェースを含む任意のデバイスとすることができる。
【0020】
STAは、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)環境内のノートブック、デスクトップパーソナルコンピュータ(PC)、携帯情報端末(PDA)、アクセスポイント、またはWi-Fi電話とすることができる。STAは、据置き型または移動型とすることができる。WLAN環境において、用語「STA」、「無線クライアント」、「ユーザ」、「ユーザデバイス」、および「ノード」は、しばしば同義語として使用される。
【0021】
同様に、AP(IEEE 802.11(Wi-Fi)技術の文脈では同義語として無線アクセスポイント(WAP)とも呼ばれる)は、WLAN内のSTAが有線ネットワークに接続することを可能にする通信装置である。APは、通常、スタンドアロンデバイスとして(有線ネットワークを介して)ルータに接続されるが、APをルータと統合する、またはルータ内で使用することもできる。
【0022】
上で述べたように、WLAN内のSTAは、別の場合にはAPとして機能することができ、逆も同様である。この理由として、IEEE 802.11(Wi-Fi)技術の文脈における通信装置は、STAのハードウェアコンポーネントおよびAPのハードウェアコンポーネントの両方を含みうるためである。このようにして通信装置は、実際のWLANの条件および/または要件に基づいてSTAモードとAPモードの間で切り替わることができる。
【0023】
Notice of Proposed Rule Making (NPRM) [2] (https://docs.fcc.gov/public/attachments/FCC-18-147A1.pdf)では、Code of Federal Regulations (CFR) [7] (https://www.govregs.com/regulations/title47_chapterI_part15_subpartE)のTitle 47, Part 15, subpart E(5GHz帯におけるU-NIIデバイスの運用)の規則を改正することが提案されており、関連する規則の一部を以下に示す。
【0024】
- AFCシステムとは、U-NII-5サブバンド(5.925~6.425GHz)およびU-NII-7サブバンド(6.525~6.875GHz)において、アクセスポイントが使用可能な周波数を自動的に判定し、リストを提供するシステムである。
【0025】
- クライアントデバイスとは、一般的にアクセスポイントの制御下で送信を行い、かつネットワークを開始することのできないU-NIIデバイスである。
【0026】
- U-NII-5サブバンドおよびU-NII-7サブバンドで動作するアクセスポイントは、送信前にAFCシステムにアクセスし、その地理的座標において利用可能な周波数を求める。アクセスポイントは、AFCシステムによって利用可能であると示された周波数でのみ送信することができる。
【0027】
- 6GHz帯でのアクセスポイントの運用は、自動車、列車、航空機などの移動体では禁止される。
【0028】
- 6GHz帯での運用は、無人航空機システムの制御や通信では禁止される。
【0029】
さらにFCCは、クライアントデバイスが「イネーブル信号」を受信する前に、U-NII-5およびU-NII-7サブバンドのチャネルでアクティブスキャンを行うことを許可すべきかどうかについても意見を求めている。
【0030】
同様に、欧州のETSIなど他の地域の規制機関も、6GHz帯の一部をアンライセンス使用に開放することを積極的に計画しており、それぞれの地域で上記のような規則が提案される可能性がある。
【0031】
したがって、本発明は、6GHz帯においてAFCシステムの制御下で802.11基本サービスセット(BSS:Basic Service Set)を運用するための手順を提案するものであり、APとAFCシステムの間の相互作用、およびAPとSTAの間の相互作用の観点から、802.11 BSSの運用に焦点を当てる。
【0032】
IEEE 802.11アクセスポイントなどのアンライセンスユーザは、6GHz帯の一部(例えばU-NII-5またはU-NII-7サブバンド)で動作するときには、AFCシステムに連絡して無線ネットワークを運用するための承認を求める必要がある。図1は、AFCシステムの下で動作する無線ネットワークの一例を示す概略図100を示している。
【0033】
- 中央のAFCデータベース102は、すべての現行のライセンスユーザの情報を含む。AFCデータベース102は、地理的領域内のすべてのライセンスユーザの記録を維持する中央データベースまたは分散型データベースとすることができ、位置、高度、方位、仰角(チルト)、割り当てられた周波数、アンテナサイズなど現行ユーザの送信機および受信機の情報を含み、政府規制機関(例:FCC)によって維持されていてもよい。
【0034】
- 1つまたは複数のAFCシステム(例えば104および106)。AFCシステムは、802.11 BSSが使用可能な周波数のリストを決定して提供することができる(例えば、BSSが近隣の現行の受信機に対して引き起こす可能性のある干渉の計算に基づく)。これを目的として、AFCシステムは、AFCデータベース102からの現行の受信機の情報や、位置、高度、最大送信電力、およびその他の類似する情報など802.11 APの情報を使用することができる。また、AFCシステムは、802.11 BSSによって選択された後に使用された周波数を記録してもよく、また、(例えば干渉の報告などのために)現行ユーザのシステムとの接続を有してもよい。AFCシステムは、民間企業によって運営されてもよい。
【0035】
- 最も単純なケースでは、AP 110などのスタンドアロンのアクセスポイントは、(例えばインターネットを通じて)AFCシステムに直接接続し、周波数リソースの可用性を問い合わせて、許可された周波数で無線ネットワークを運用するための承認を求めることができる。
【0036】
- より高度なケース(例えば企業ネットワークや管理型ネットワーク)では、AP 112,114などの複数のアクセスポイントがプロキシデバイス(例えばAPコントローラ108)を経由してAFCシステムに接続することができる。APコントローラ108は、物理的なデバイスとする、またはクラウドベースのAPマネージャなどの論理的なコントローラとすることができる。APコントローラ108は、1つまたは複数の802.11 BSS 116および118に代わってAFCシステム104と交渉することができ、AFCシステム104と対話するときにAP 112および114などの複数のアクセスポイントを代表することができる。IEEE 802.11無線ネットワークおよびアクセスポイントは、この図ではアンライセンスユーザの例として示してある。アンライセンスユーザの別の例は、アクセスポイントとして機能してAFCシステムと連携する基地局を有するセルラーネットワークとすることができる。
【0037】
U-NII-5およびU-NII-7サブバンドにおけるAFCシステムと、TVWS(TVホワイトスペース:TV White Space)システムなどデータベースに基づく他の類似するシステムとの重要な違いとして、TVWSスペクトルでは、データベースは、ライセンス送信機(例:TV放送局)に関する情報のみを保持し、受信機に関する情報を保持しない。受信機は、パッシブ受信機(例:テレビ)であるため、その情報を記録することはできない。したがってTVWSでは、ライセンス送信機が、ある周波数範囲においてある地域で動作している限り、実際に受信機器が存在しているかどうかに関わらず、送信信号を受信できる可能性のあるすべての地域がTVWS機器/ネットワークのために使用できないとみなされる。これは過保護なシステムとみなすことができる。しかしながらU-NII-5およびU-NII-7サブバンドでは、ライセンスユーザのほとんどが固定サービスのポイントツーポイントシステム(例えば固定サービスのマイクロ波システム)であり、すべてのライセンス受信機の詳細な情報をAFCデータベースに保持することが可能である。これにより、アクセスポイントの情報(アンテナの位置、アンテナの高さ、送信電力など)を提供すると、アクセスポイント(およびそのクライアントデバイス)がライセンス受信機に有害な干渉を引き起こすかどうかをAFCシステムが正確に計算できるようになる。例えば、アンライセンスネットワークがたまたまライセンス受信機のアンテナのボアサイト内にあり、受信アンテナに十分近い場合、AFCシステムは、アンライセンスネットワークが、ライセンスユーザに割り当てられている周波数範囲内でライセンスユーザに干渉を引き起こすものと判断することができる。AFCシステムは、さらに地形情報(地勢情報、高い建物や樹木の存在など)を利用して、ライセンスユーザへの干渉をより正確に予測することもできる。これらの詳細はまだ検討中であるが、AFCシステムには、従来のシステム(TVWSなど)に比べてはるかに高度な干渉計算機能が求められる可能性が高い。つまり6GHz帯では、周波数スペクトルの再利用率が格段に高くなることが期待できる。一方でこれは、ライセンスユーザへの不用意な干渉のリスクも高くなることを意味しており、このためAFCシステムは、不用意な干渉が発生した場合に現行ユーザを保護するための追加の対策(例えば、現行ユーザが干渉を報告するための規定)を実施する必要があり、またAFCシステムは、干渉の原因となっているアンライセンスネットワークを迅速に特定し、干渉中の送信を停止するよう指示する機能を有する必要がある。
【0038】
図2は、アクセスポイント(AP)が、6GHz帯の規制サブバンド(U-NII-5サブバンドやU-NII-7サブバンドなど)で無線ネットワーク(基本サービスセット(BSS)または一般的に無線ローカルエリアネットワーク(RLAN:Radio Local Area Network)とも呼ばれる)を開始するために使用できる方法を示す流れ図200を示している。
【0039】
202においては、APが、希望する周波数範囲の可用性を問い合わせる第1のメッセージ(例えば周波数可用性問合せ(Frequency Availability Query))を、AFCシステムに送信する。このメッセージは、APの識別情報(例:FCC IDやETSI IDなど規制機関が提供するID、WLANのMACアドレス)、APのジオロケーション(緯度、経度、高度)、APのアンテナ情報(仰角、ビーム幅、最大出力電力)、および希望する周波数範囲を含むことができる。
【0040】
204においては、AFCシステムが、APの情報に基づいて、APがその地域で動作することが許可されるかどうかを確認することができ、さらに、APまたはAPの制御下にあるクライアントデバイスのいずれかが、AFCデータベース内の現行の受信機と干渉するかどうかを計算することができる。AFCシステムは、判定の結果を通知するために第2のメッセージ(例えば周波数可用性応答(Frequency Availability Response))をAPに送信することができる。このメッセージは、APがRLANに使用することのできる利用可能な周波数範囲と、その周波数範囲で使用することのできる対応する最大送信電力とを含むことができる。
【0041】
206においては、APが、周波数可用性応答(Frequency Availability Response)の中で提供された周波数範囲から、自身のBSSのためのチャネル(周波数サブセット)を選択し、その周波数サブセットのアンライセンス使用を登録するための第3のメッセージ(例えばAP登録要求(AP Registration Request))をAFCシステムに送信することができる。このメッセージは、APの識別情報と、選択した周波数サブセットとを含むことができる。ライセンスユーザによって干渉が報告された場合、AFCシステムはこの情報を使用して干渉源を特定することができる。
【0042】
208においては、AFCシステムが、APの情報(識別情報、選択された周波数サブセット)をシステムに記録し、第4のメッセージ(例:AP登録応答(AP Registration Response))をAPに送信することができる。このメッセージは、登録要求のステータスを示すことができ、オプションとして、再登録タイムアウトを含むことができる。再登録タイムアウトは、AFCシステムによって決定される動的な値とすることができ、または規制機関によって規定される固定値(例:24時間)としてもよい。選択した周波数を引き続き使用するためには、APはタイムアウト値より前に自身を再登録する必要がある。また、AFCシステムは、選択した周波数サブセットにおいてアクティブスキャンが許可されるかどうか(すなわち、チャネルを送信用に使用してもよいという指示情報をAPから受信する前に、クライアントデバイスがプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうか)を示すこともできる。あるいは、より一般的なケースでは、AFCシステムは、チャネルを送信に使用してもよいという指示情報をAPから受信する前にクライアントデバイスからの初期送信が許可されるかどうかを示すことができる。
【0043】
210においては、APは、成功のステータスを含むAP登録応答を受信すると、選択したチャネルでBSSまたはRLANを開始することができる。
【0044】
APは、U-NII-5およびU-NII-7サブバンドのチャネルでBSSを開始した後、自身の関連するクライアントデバイス(STA)または潜在的なクライアントデバイスに、APとの無線通信用に動作チャネルを使用することが安全であることを通知するための信号を、BSSの動作チャネルで定期的に送信する必要がある。この信号は、イネーブル信号または許可信号などと呼ぶことができる。APがBSSの動作チャネルで定期的に送信する任意のフレームをイネーブル信号とみなすことができるが、安全上の理由から、AFCインバンドイネーブル信号(AFC Inband Enabling Signal)と呼ばれる明示的な信号(例えば1ビット)を、APが送信するビーコン(Beacon)フレームに含めることができる。図3は、各実施形態に係るAFCイネーブル信号(AFC Enabling Signal)300の例を示している。AFCイネーブル信号300のビットが1に設定されているとき、それは、AFCイネーブル信号を伝えるフレームがAFCイネーブル信号であることを示すことができる。
【0045】
後からさらに説明するように、別のフレーム、例えばプローブ応答(Probe Response)フレーム、FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム、あるいはトリガー(Trigger)フレームが、AFCインバンドイネーブル信号(AFC Inband Enabling Signal)300を伝えることによって、イネーブル信号の役割を果たすことも可能である。1に設定されたAFCインバンドイネーブル信号300を伝えるこれらの任意のフレームを、受信側クライアントデバイスがイネーブル信号とみなすことができる。クライアントデバイスが有効なイネーブル信号を受信する前にU-NII-5およびU-NII-7サブバンドでプローブ要求(Probe Request)フレームなどの問合せフレームを含む何らかの送信を行うことが許可されないことを、規制機関が義務付ける可能性がある。
【0046】
APは、イネーブル信号をアドバタイズすることに加えて、例えばビーコン(Beacon)フレームやプローブ応答(Probe Response)フレームに送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)要素を含めることによって、BSSの動作チャネルで適用される送信電力制限をアドバタイズすることもできる。図4は、各実施形態に係る送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)要素400のフォーマットを示している。送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)要素400は、要素ID(Element ID)フィールド、長さ(Length)フィールド、送信電力情報(Transmit Power Information)フィールド、20MHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for 20 MHz)フィールド、40MHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for 40 MHz)フィールド、80MHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for 80 MHz)フィールド、160/80+80MHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for 160/80+80 MHz)フィールド、240/80+160MHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for 240/80+160 MHz)フィールド、320/160+160MHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for 320/160+160 MHz)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。さらに、送信電力情報(Transmit Power Information)フィールドは、ローカル最大送信電力カウント(Local Maximum Transmit Power Count)フィールド、ローカル最大送信電力単位解釈(Local Maximum Transmit Power Unit Interpretation)フィールド、および予約フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。
【0047】
送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)要素400は、802.11beタスクグループで検討されている240MHzまたは160+80MHzのチャネルと320MHzまたは160+160MHzのチャネルを含むすべての適用可能なチャネル帯域幅のローカル最大送信電力を示すことができる。ローカル最大送信電力カウント(Local Maximum Transmit Power Count)フィールドは、要素に含まれるローカル最大送信電力フィールドの数を示すことができる。例えば、値nは、n+1個のフィールドが存在することを示しており、nの値は、図4の表に示したものとすることができる。XMHzのローカル最大送信電力(Local Maximum Transmit Power for X MHz)フィールドの各々は、-64dBm~63dBmの範囲で0.5dBステップの8ビットの2の補数符号付き整数(8-bit 2s complement signed integer)として符号化することができる。値63.5dBmは、63.5dBm以上を示すことができる(すなわちローカル最大送信電力の制約が存在しない)。クライアントステーションは、送信電力エンベロープ(Transmit Power Envelope)要素の各適用可能なフィールドに示されている値を超える電力で送信することが許可されない。
【0048】
図5は、各実施形態に係るAFCインバンドイネーブル信号として使用するためのトリガー(Trigger)フレーム500のフォーマットを示している。トリガー(Trigger)フレーム500は、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続時間(Duration)フィールド、RAフィールド、TAフィールド、共通情報(Common Info)フィールド、1つまたは複数のユーザ情報(User Info)フィールド、パディング(Padding)フィールド、およびFCSフィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。フレーム制御(Frame Control)フィールドは、プロトコルバージョン(Protocol Version)フィールド、タイプ(制御)(Type (Control))フィールド、サブタイプ(Subtype)フィールド、To DS(0)フィールド、From DS(0)フィールド、さらなるフラグ(0)(More Frag (0))フィールド、再試行(0)(Retry (0))フィールド、AFCインバンドイネーブル信号(AFC Inband Enabling Signal)フィールド、さらなるデータ(More Data)フィールド、保護フレーム(0)(Protected Frame (0))フィールド、および+HTC(0)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。U-NII-5およびU-NII-7サブバンドで送信されるすべてのトリガー(Trigger)フレームを、アドレッシングされたSTAのためのAFCイネーブル(AFC Enabling)信号とみなすことができる、または、トリガー(Trigger)フレーム500のAFCインバンドイネーブル信号(AFC Inband Enabling Signal)フィールドによって示したように、トリガー(Trigger)フレームが「AFCインバンドイネーブル信号」を明示的に伝えることができる。一例として、トリガー(Trigger)フレームのフレーム制御(Frame Control)フィールドの未使用のビット(例:B12(電力管理))を、「AFCインバンドイネーブル信号」としてオーバーロードする(overload)ことができる。さらには、「AFCインバンドイネーブル信号」が1に設定されたトリガーフレームを特殊なイネーブル信号とみなすことができ、このトリガーフレームは、関連するSTAが、ビーコン(Beacon)フレームを定期的に受信する必要なしにAFC Enabled状態のままでいることを許可する。
【0049】
図6は、各実施形態に係るイネーブルメントステートマシン600の概略図を示している。イネーブルメントステートマシン600は、非AP STAがU-NII-5およびU-NII-7サブバンドにおける自身のAFCイネーブルメント状態を追跡するために維持することのできる状態であり、少なくともUnenabled状態602およびEnabled状態604を含むことができる。Unenabled状態602にある非AP STAは、AFCシステムによってアクティブスキャンが許可されている場合のプローブ要求フレームを除き、U-NII-5およびU-NII-7サブバンドのチャネルでいかなるフレームも送信しない。あるいは、より一般的なケースでは、Unenabled状態602にあるクライアントデバイスからの特定のカテゴリの初期送信が許可されることをAFCシステムが示している場合、クライアントデバイスは、選択されたカテゴリのフレーム(例えば、GAS(一般的アドバタイズメントサービス)パブリックアクション((generic advertisement service) public Action)フレームなど)の送信が許可される。これらのフレームは、クライアントデバイスがAPの能力を発見するために、またはAPが接続されているバックエンドシステムによって提供されるサービスを発見するために使用されるプレアソシエーションフレーム(pre-association frames)である。非AP STAは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム、またはトリガー(Trigger)フレームで伝えられるAFCインバンドイネーブル信号などのイネーブル信号を受信した時点で、Enabled状態604に遷移することができる。さらに、非AP STAは、AFCインバンドイネーブル信号を受信するたびに、AFCイネーブルメント有効性タイマー(AFC Enablement Validity Timer)606をAFC_ENABLEMENT_PERIODの値に等しい値にリセットすることができる。一実施形態においては、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値は、関連するAPからの信号を介して受信することができ、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値はAPによって定義される。別の実施形態においては、AFC_ENABLEMENT_PERIODは、IEEE 802.11規格で定義される固定値とすることができる。
【0050】
非AP STAは、Enabled状態604にあるとき、例えば以下の場合、すなわち、
- 非AP STAが送信停止(Cease Transmission)指示を受信する
- 非AP STAが、チャネルモード(Channel Mode)フィールドが1に設定された(拡張)チャネル切り替えアナウンスメント((Extended) Channel Switch Announcement)要素を受信する
- 非AP STAが、AFC_ENABLEMENT_PERIODに等しい期間にわたりAFCインバンドイネーブル信号を受信できない、
場合に、Unenabled状態602に戻ることができる。このことは、AFC_ENABLEMENT_PERIOD以上にわたりドーズ状態にある電力節約モードのSTAにもあてはまる。非AP STAは、AFCインバンドイネーブル信号を伝えるトリガー(Trigger)フレームを受信した時点でAFC Enabled状態に戻ることができる。トリガー(Trigger)フレームは、図5に示したトリガー(Trigger)フレーム500のフォーマットとすることができる。
【0051】
U-NII-5およびU-NII-7サブバンドでは、クライアントデバイス(例:非AP STA)は、AFC Enabled状態を維持するためには定期的な間隔でイネーブル信号を受信する必要がある。特定の期間にわたり、例えばAFC_ENABLEMENT_PERIODより長い期間にわたり、有効なイネーブル信号を受信できなかった場合、デバイスは、いかなる送信も許可されないUnenabled状態に移行する。アクティブモードで動作している(すなわち電力節約モードではない)デバイスでは、このことは問題にならず、なぜなら定期的にビーコン(Beacon)フレームを受信することを予期できるためである。しかしながら、特定の電力節約モードでは、非APのSTAは、バッテリー電力を節約する目的で、長期間にわたりAPからのフレームを受信しなくてもドーズ状態を維持することが許可される。非AP STAは、バッファリングされたフレーム(buffered frames)の指示情報をAPから受信したときにのみウェイクアップすることができる。いくつかの別の電力節約モード、例えばトリガー式ターゲットウェイクタイム(TWT:Triggered Target Wake Time)で動作しているときには、非AP STAは、所定の時間枠の間のみウェイクアップし、TWT時間枠の開始時にAPからトリガー(Trigger)フレームを受信することを予期する。AFC_ENABLEMENT_PERIODが短い場合、電力節約モードで動作している非AP STAは、イネーブル信号(例:ビーコン(Beacon)フレーム)を受信するために頻繁にウェイクアップしなければならず、したがって電力の浪費につながりうる。電力節約モードにある非AP STAが、ビーコン(Beacon)フレームのためにウェイクアップする必要なしにAFC Enabled状態を継続できるようにする目的で、トリガー(Trigger)フレームを、関連する非AP STAに対するイネーブル信号として認定することもできる。すべてのトリガー(Trigger)フレームがデフォルトでイネーブル信号とみなされるか、またはトリガー(Trigger)フレームが、例えば図5に示したようにトリガー(Trigger)フレーム500のフレーム制御(Frame Control)フィールドの中でAFCインバンドイネーブル信号ビットを明示的に伝えることができる。非AP STAは、ウェイクアップしてトリガー(Trigger)フレームを受信したとき、依然としてAFC Enabled状態にある場合には、AFCイネーブルメント有効性タイマー(AFC Enablement Validity Timer)をAFC_ENABLEMENT_PERIODにリセットすることができ、あるいはすでにUnenabled状態に移行している場合には、AFC Enabled状態に戻り、受信したトリガー(Trigger)フレームに応えてアップリンクフレームを送信することができる。
【0052】
デフォルトでは、プローブ要求(Probe Request)フレームなどのディスカバリフレームを含むフレームの送信は、AFCイネーブル信号を受信する前には許可されない。AFCイネーブル信号を受信する前にプローブ要求(Probe Request)フレームを送信することは、アクティブスキャンを明示的に許可しているチャネルでのみ許可される。APは、AFCイネーブル信号を受信する前にアクティブスキャンが許可されるかどうかを、例えば、6GHz帯で送信されるビーコン(Beacon)フレームまたはプローブ応答(Probe Response)フレームで伝えられるHE動作(HE Operation)要素内の6GHz動作情報(6 GHz Operation Information)フィールドの中で示すことができる。あるいは、より一般的なケースでは、APは、クライアントデバイスがAFCイネーブル信号を受信する前の特定のカテゴリの初期送信(例:GAS(一般的アドバタイズメントサービス)パブリックアクションフレーム、プローブ要求フレーム)が許可されることを示すことができる。
【0053】
図7は、各実施形態に係る、AFC関連情報をアドバタイズするために使用される6GHz動作情報(6 GHz Operation Information)フィールド700のフォーマットを示している。6GHz動作情報(6 GHz Operation Information)フィールド700は、プライマリチャネル(Primary Channel)フィールド、制御(Control)フィールド、チャネル中心周波数セグメント0(Channel Center Frequency Segment 0)フィールド、チャネル中心周波数セグメント1(Channel Center Frequency Segment 1)フィールド、最小レート(Minimum Rate)フィールド、およびAFC情報(AFC Information)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。制御(Control)フィールドは、チャネル幅(Channel Width)フィールド、AFC情報(AFC Information)フィールドが存在しているかを示すAFC情報存在(AFC Information Present)フィールド、および予約フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。AFC情報(AFC Information)フィールドは、AFCイネーブルメント期間(AFC Enablement Period)フィールドおよびアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)信号フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。例えば、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドにおける値「0」は、AFCイネーブル信号を受信する前には、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されないことを示し、値「1」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されることを示すことができる。
【0054】
APは、アクティブスキャンを許可するかどうかを、AP登録時におけるAFCシステムによる明示的な指示に基づいて決定することができ、あるいは、例えばチャネルで許可される最大送信電力に基づいて、暗黙的に決定することもできる。最大送信電力が特定のしきい値を下回る場合、APは現行の受信機が近くに位置しうることを推測し、イネーブル信号を受信する前にアクティブスキャンを許可しないことを決定することができる。
【0055】
APは、U-NII-5およびU-NII-7サブバンドで動作しているとき、他の動作パラメータに加えて、例えば、HE動作(HE Operation)要素やEHT動作(EHT Operation)要素内の6GHz動作情報(6GHz Operation Information)フィールドにAFC情報(AFC Information)フィールドを含めることによって、AFC動作に関連する情報を、6GHz帯で送信されるビーコン(Beacon)フレームやプローブ応答(Probe Response)フレームにおいてアドバタイズすることもできる。このような6GHz動作情報(6GHz Operation Information)フィールドは、図7に示した6GHz動作情報(6GHz Operation Information)フィールド700と同じフォーマットとすることができる。AFC情報フィールドが存在することは、以下を暗黙的に示す、すなわち、6GHz動作情報(6 GHz Operation Information)フィールドに示されたチャネルでの動作がAFCシステムの制御の対象であり、そのようなAPによって運用されるBSSで動作する非AP STAは、前述の図6に示したAFCステートマシンに従う必要がある。AFC情報(AFC Information)フィールドは、特に、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値を示すAFCイネーブルメント期間(AFC Enablement Period)フィールドと、BSSの動作チャネル上でアクティブスキャンが許可されるかどうか(すなわち非AP STAがイネーブル信号を受信する前にプローブ要求(Probe Request)フレームを送信することが許可されるかどうか)を示すアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドとを伝えることができる。例えば、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドの値「0」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されないことを示し、値「1」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されることを示すことができる。また、アクティブスキャンに関する情報は、隣接するAPが、バンド内またはバンド外のネイバー報告(Neighbor Report)要素や短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素などを作成するために使用することもできる。
【0056】
図8は、短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素の可能なフォーマットを示しており、図9は、ネイバー報告(Neighbor Report)要素の可能なフォーマットを示している。図8は、各実施形態に係る、6GHz帯でアクティブスキャンが許可されるかを示すために使用される短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素のフォーマットを示している。短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素は、要素ID(Element ID)フィールド、長さ(Length)フィールド、TBTT情報ヘッダ(TBTT Information Header)フィールド、動作クラス(Operating Class)フィールド、チャネル番号(Channel Number)フィールド、およびTBTT情報セット(TBTT Information Set)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。TBTT情報セット(TBTT Information Set)フィールドは、ネイバーAP TBTTオフセット(Neighbor AP TBTT Offset)フィールド、BSSID(オプション)フィールド、短SSID(Short-SSID)(オプション)フィールド、およびBSSパラメータ(BSS Parameters)(オプション)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。さらに、BSSパラメータ(BSS Parameters)(オプション)フィールドは、OCT推奨(OCT Recommended)フィールド、同一場所配置ESSのメンバー(Member of Co-located ESS)フィールド、20TUプローブ応答アクティブ(20 TU Probe Response Active)フィールド、およびアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。
【0057】
図9は、各実施形態に係る、6GHz帯でアクティブスキャンが許可されるかどうかを示すために使用されるネイバー報告(Neighbor Report)要素900のフォーマットを示している。ネイバー報告(Neighbor Report)要素900は、要素ID(Element ID)フィールド、長さ(Length)フィールド、BSSIDフィールド、BSSID情報(BSSID Information)フィールド、動作クラス(Operating Class)フィールド、チャネル番号(Channel Number)フィールド、PHYタイプ(PHY Type)フィールド、およびオプション部分要素(Optional Subelements)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。BSSID情報セット(BSSID Information Set)フィールドは、AP到達可能性(AP Reachability)フィールド、同一場所配置AP(Co-located AP)フィールド、20TUプローブ応答アクティブ(20 TU Probe Response Active)フィールド、およびアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。
【0058】
6GHz帯は、アンライセンス使用のために新たに開放された周波数帯であるが、現在のところ、この帯域にアンライセンスユーザは存在しない。また、規制の可能性を考慮して、この帯域での管理フレームの送信を削減する試みが行われており、特に、プローブ要求(Probe Request)フレームなど初期発見に関連するフレームの送信を削減する試みが行われている。プローブ要求フレームとは、非AP STAが、あるチャネルで動作しているAPの存在を発見するために使用する管理フレームである。IEEE 802.11ax規格では、最初のAP発見に関連する管理フレームの送信を削減するための様々なメカニズムが導入されている。このようなメカニズムの1つは、同一場所配置AP(co-located AP)の帯域外アドバタイズである。一般に、インフラストラクチャAPデバイスは、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯などの複数の周波数帯において複数のAPとして同時に動作し、このようなAPは同一場所配置APとして知られている。2.4GHz帯または5GHz帯で動作するAPは、6GHz同一場所配置APに関する情報を、ビーコン(Beacon)フレームやプローブ応答(Probe Response)フレームの短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report:RNR)要素またはネイバー報告(Neighbor Report)要素に含めることによって、自身が6GHz帯でも動作することをアドバタイズすることができる。短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素は、図8に示した短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素800と同じフォーマットとすることができ、ネイバー報告(Neighbor Report)要素は、図9に示したネイバー報告(Neighbor Report)要素900と同じフォーマットとすることができる。
【0059】
短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report:RNR)要素およびネイバー報告(Neighbor Report)要素は、6GHz同一場所配置APの動作パラメータに加えて、同一場所配置APの6GHz BSSの動作チャネルでアクティブスキャンが許可されるかどうかを示すこともでき、これは例えば、短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素800やネイバー報告(Neighbor Report)要素900に示したアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドに値を示すことによる。例えば、値「0」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されないことを示し、値「1」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されることを示すことができる。非AP STAは、同一場所配置6GHz APに関する情報を、2.4GHz帯または5GHz帯でのビーコン(Beacon)フレームを通じて受信することができ、または非AP STAは、OCT(On-Channel Tunneling)プロトコルを使用して、2.4GHz帯または5GHz帯において6GHz APにプローブ要求(Probe Request)フレームを送信することで、このような情報を要求することもできる。さらにAPは、6GHz帯で動作する隣接するAP(すなわち同一場所にないAP)に関する情報を、短縮ネイバー報告(RNR)要素またはネイバー報告(Neighbor Report)要素の中でアドバタイズすることもできる。
【0060】
最初のAP発見に関連する管理フレームの送信を削減するためにIEEE 802.11ax規格で導入された別のメカニズムは、優先スキャンチャネル(PSC:preferred scanning channels)を6GHz帯に導入することである。PSCとは、6GHz帯において80MHz間隔で発生する20MHzのチャネルであり、6GHzのAPは、自身が6GHz帯で動作していることをアドバタイズするために、PSC上で高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリ(Fast Initial Link Setup (FILS) Discovery)フレームを一定の間隔で送信することができる。図10は、各実施形態に係るFILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム1000のフォーマットを示している。FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム1000は、FILSディスカバリフレーム制御(FILS Discovery Frame Control)フィールド、タイムスタンプ(Timestamp)フィールド、ビーコン間隔(Beacon Interval)フィールド、SSID/短SSIID(SSID/Short SSIID)フィールド、長さ(Length)フィールド、FD能力(FD Capability)フィールド、動作クラス(Operating Class)フィールド、プライマリチャネル(Primary Channel)フィールド、およびモビリティドメイン(Mobility Domain)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。FD能力(FD Capability)フィールドは、ANO存在インジケータ(ANO Presence Indicator)フィールド、プライマリチャネル存在インジケータ(Primary Channel Presence Indicator)フィールド、MD存在インジケータ(MD Presence Indicator)フィールド、およびアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。
【0061】
FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレームは、ビーコン(Beacon)フレームまたはプローブ応答(Probe Response)フレームを簡略化したようなフレームであるが、送信頻度はずっと高く、例えば20TU(時間単位)毎に1回である(1TUは1024マイクロ秒に等しい)。これにより非AP STAは、パッシブスキャンをPSCに集中させることによって、6GHzにおいて高速パッシブスキャンを実行することができる。PSCは、6GHz APの動作チャネルと同じとすることができるが、異なる場合、APは、FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレームにアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドを含めることによって、例えば図10のFILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム1000にアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドを含めることによって、自身の動作チャネルにおいてアクティブスキャンが許可されるかどうかをアドバタイズすることもできる。例えば、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドにおける値「0」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されないことを示し、値「1」は、AFCイネーブル信号を受信する前に、示されたチャネルでアクティブスキャンが許可されることを示すことができる。
【0062】
非AP STAは、6GHz帯におけるAPの動作チャネルとは異なるチャネルで、アクティブスキャンに関する情報を受信するとき、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドが、アクティブスキャンが許可されないことを示している場合には、6GHz帯における動作チャネルで何も(プローブ要求(Probe Request)フレームを含む)送信せず、動作チャネルでパッシブスキャンを実行してイネーブル信号(例:ビーコン(Beacon)フレーム)を待つ。アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドが、動作チャネルでのアクティブスキャンが許可されることを示している場合にのみ、非AP STAは、6GHz帯における動作チャネルでプローブ要求(Probe Request)フレームを送信することができる。
【0063】
AFCシステムには、従来のシステム(TVWSなど)と比較してずっと高度な干渉計算能力が求められる可能性が高く、したがって6GHz帯の周波数スペクトルの再利用率がずっと高くなることが予想される。しかしながら、このことは、ライセンスユーザへの不用意な干渉のリスクも高まりうることを意味しており、この場合、AFCシステムは不用意な干渉の場合に現行ユーザを保護するための追加の対策を実施する必要がある。例えば、現行ユーザが干渉を報告するための規定や、AFCシステムが、干渉の原因となっているアンライセンスネットワークを迅速に特定し、干渉している送信を停止するよう指示する機能を有することが必要となる。
【0064】
このような干渉緩和のためのメカニズムの一例を図11に示してあり、図11は、各実施形態に係る、6GHz帯での干渉解消のためのメカニズムを示す流れ図1100を示している。1102においては、現行ユーザが干渉状態を検出し、干渉報告を関連するAFCシステムに送信する。1104においては、AFCシステムが、干渉しているAPを特定し、動作停止指示(オプションとして、APが使用するための代替周波数を含む)をそのAPに送信する。1106においては、APが、動作停止指示を受信した時点で、自身のBSS内のすべての送信をただちに停止し、代替周波数が提供されていた場合、BSSをその代替周波数内の新しいチャネルに移行する。しかしながらAFCシステムによって代替周波数が提供されておらず、APが別の候補チャネルをただちに特定できない場合、そのAPは、送信停止(Cease Transmission)フレームを送信することによって、関連する非AP STAに、BSS内のすべての送信を停止するように指示することができる。
【0065】
送信停止(Cease Transmission)フレームは、例えば、図12に示したような送信停止制御(Cease Transmission Control)フレーム1200のフォーマットとする、または、図13に示したような送信停止(Cease Transmission)要素1300(管理フレームで伝えられる)のフォーマットにおける要素を伝えるフレームとすることができる。送信停止制御(Cease Transmission Control)フレーム1200は、フレーム制御(Frame Control)フィールド、持続時間(Duration)フィールド、受信機のアドレスを識別するRAフィールド、送信機のアドレスを識別するTAフィールド、BSSを識別するBSSIDフィールド、次動作(Next Action)フィールド、およびFCSフィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。送信停止(Cease Transmission)要素1300は、要素ID(Element ID)フィールド、長さ(Length)フィールド、拡張要素ID(Extended Element ID)フィールド、BSSを識別するBSSIDフィールド、および次動作(Next Action)フィールド、を含む(または、から構成する)ことができる。
【0066】
各実施形態においては、非AP STAは、関連するAPから送信停止指示を受信すると、チャネルにおけるすべての送信をただちに停止し、APによって指示される次のステップを実行する。次のステップは、図12の送信停止制御(Cease Transmission Control)フレーム1200および図13の送信停止(Cease Transmission)要素1300の中に存在する次動作(Next Action)フィールドにおいて示すことができる。下の表1は、可能な次ステップの例を示している。
【表1】
【0067】
例えば、次動作(Next Action)フィールドが、チャネル切り替えアナウンスメントの待機中であることを示している場合、非AP STAは、APからのさらなる指示を待機し、チャネル切り替え(Channel Switch)または拡張チャネル切り替え(Extended Channel Switch)を示すフレーム内で提供される新しいチャネルに移行する。しかしながら次動作(Next Action)フィールドが、次の動作として代替接続を探すことを示している場合、非AP STAは、自身が現在のBSSから切り離されたものとみなし、(6GHz帯または別の帯域内の)別のチャネルにおける代替BSSを探すことができる。この時間の間、非AP STAは既存の動作チャネルにおいて何も送信しない。
【0068】
図14は、各実施形態に係る通信装置1400の、部分的に枠で囲んだ概略的な図を示している。通信装置1400は、各実施形態に係るAPまたはSTAとして実施することができる。
【0069】
図14に示したように、通信装置1400は、回路1414、少なくとも1つの無線送信機1402、少なくとも1つの無線受信機1404、および少なくとも1つのアンテナ1412(簡潔さのため図14には図解を目的として1つのみのアンテナを示してある)を含むことができる。回路1414は、少なくとも1つのコントローラ1406を含むことができ、これらのコントローラ1406は、無線ネットワーク内の1基または複数の別の通信装置との通信の制御を含む、実行するように設計されているタスクをソフトウェアおよびハードウェアの支援下で実行するときに使用される。回路1414は、少なくとも1つの送信信号生成器1408および少なくとも1つの受信信号プロセッサ1410をさらに含むことができる。少なくとも1つのコントローラ1406は、少なくとも1つの無線送信機1402を通じて1基または複数の別の送信装置に送られるフレーム(通信装置1400がSTAである場合には例えばプローブ要求(Probe Request)フレームであり、通信装置1400がAPである場合には例えば短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素、ネイバー報告(Neighbor Report)要素、FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、送信停止(Cease Transmission)フレーム、トリガー(Trigger)フレーム)を生成するように、少なくとも1つの送信信号生成器1408を制御することができ、さらに、少なくとも1つのコントローラ1406の制御下で1基または複数の別の通信装置から少なくとも1つの無線受信機1404を通じて受信されるフレーム(通信装置1400がSTAである場合には例えば短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素、ネイバー報告(Neighbor Report)要素、FILSディスカバリ(FILS Discovery)フレーム、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、送信停止(Cease Transmission)フレーム、トリガー(Trigger)フレームであり、通信装置1400がAPである場合には例えばプローブ要求(Probe Request)フレーム)を処理するように、少なくとも1つの受信信号プロセッサ1410を制御することができる。少なくとも1つの送信信号生成器1408および少なくとも1つの受信信号プロセッサ1410は、図14に示したように、上述した機能のために少なくとも1つのコントローラ1406と通信する、通信装置1400のスタンドアロンモジュールとすることができる。これに代えて、少なくとも1つの送信信号生成器1408および少なくとも1つの受信信号プロセッサ1410を、少なくとも1つのコントローラ1406に含めることができる。なお、これらの機能モジュールの配置はフレキシブルであり、実際のニーズおよび/または要件に応じて変化させ得ることが、当業者には理解されるであろう。データ処理装置、記憶装置、および他の関連する制御装置を、適切な回路基板および/またはチップセットに設けることができる。各実施形態においては、動作時、少なくとも1つの無線送信機1402、少なくとも1つの無線受信機1404、および少なくとも1つのアンテナ1412を、少なくとも1つのコントローラ1406によって制御することができる。
【0070】
通信装置1400は、動作時、6GHzの周波数調整に必要な機能を提供する。例えば、通信装置1400がSTAであり、無線受信機1404は、動作時、アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、動作チャネルとは異なるチャネルで受信することができ、この情報は、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す。回路1414は、動作時、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかを、この情報から判定し、この場合に回路1414は、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、プローブ要求フレームを送信することなく動作チャネルにおいてイネーブル信号をスキャンするように、さらに構成されている。あるいは、より一般的なケースとして、APからの情報は、イネーブル信号を受信する前に、クライアントデバイスからの特定のカテゴリの初期送信(例:GAS(一般的アドバタイズメントサービス)パブリックアクションフレーム、プローブ要求フレーム)が許可されることを示すことができる。回路1414は、動作時、APに送信することが許可されているフレームを生成するか、またはパッシブスキャンを実行してイネーブル信号を受信するかどうかを、この情報から決定することができる。
【0071】
この情報は、短縮ネイバー報告(Reduced Neighbor Report)要素、ネイバー報告(Neighbor Report)要素、または高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリ(Fast Initial Link Setup (FILS) Discovery)フレームの中で伝えることができる。イネーブル信号は、動作チャネルで送信されるビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリ(Fast Initial Link Setup (FILS) Discovery)フレーム、またはトリガー(Trigger)フレームとすることができる。
【0072】
通信装置1400は、動作チャネルを対象に自動周波数調整(AFC)ステートマシンを維持するようにさらに構成することができ、AFCステートマシンは、イネーブル信号を受信したときにEnabled状態に遷移する、またはEnabled状態を継続する。
【0073】
さらに、通信装置1400は、イネーブル信号を受信したときにイネーブルメントタイマーを起動するように構成することができ、イネーブルメントタイマーは、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値に等しい初期値に設定され、AFCステートマシンは、イネーブルメントタイマーに基づく期間にわたりEnabled状態を継続する。
【0074】
無線受信機1404は、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値を示す信号をAPから受信するようにさらに構成することができ、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値はAPによって定義される。
【0075】
無線送信機1402は、AFCステートマシンがEnabled状態にあるとき、1つまたは複数のフレームを動作チャネルで送信するように構成することができる。
【0076】
AFCステートマシンは、イネーブルメントタイマーが切れた時点で、または受信機1404が送信停止指示をAPから受信したときに、Unenabled状態に遷移することができ、この場合、AFCステートマシンがUnenabled状態にあるときには動作チャネルで送信しないように送信機1402をさらに構成することができる。
【0077】
例えば通信装置1400は、自身の動作チャネルの情報を、動作チャネルとは異なるチャネルでアドバタイズするように構成されているAPとすることができ、回路1414は、動作時、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかを示す情報を含む信号を生成することができる。送信機1402は、動作時、生成された信号を1基または複数の通信装置にチャネルで送信することができる。
【0078】
信号は、別のAPのAFCパラメータを示す情報を含むことができる。
【0079】
この情報はアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドを含むことができ、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドは、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかを、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドの値に基づいて示し、受信機1404は、動作時、動作チャネルを対象とするアクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドの値を自動周波数調整(AFC)システムから受信する。信号は、AFC_ENABLEMENT_PERIODの値を示す情報をさらに含むことができる。
【0080】
通信装置1400は、最大送信電力がしきい値より低いときにプローブ要求フレームの送信が許可されないように、自動周波数調整(AFC)システムから受信される動作チャネルの最大送信電力に基づいて、アクティブスキャン許可(Active Scan Allowed)フィールドの値を決定するように、さらに構成することができる。
【0081】
さらに、回路は、送信停止指示を生成するようにさらに構成することができ、送信機1402は、動作チャネルでの送信を停止するために、送信停止指示をAPの関連するSTAに送信するようにさらに構成することができる。
【0082】
図15は、各実施形態に係る通信方法を示す流れ図1500を示している。ステップ1502においては、アクセスポイント(AP)の動作チャネルを識別する情報を、動作チャネルとは異なるチャネルで受信することができ、この情報は、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されるかどうかをさらに示す。ステップ1504においては、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前に送信するプローブ要求フレームを生成するかどうかを、この情報に基づいて決定することができる。ステップ1506においては、動作チャネルでイネーブル信号を受信する前にプローブ要求フレームを送信することが許可されないという判定に基づいて、プローブ要求フレームを送信することなく動作チャネルにおいてイネーブル信号のスキャンを開始することができる。
【0083】
図16は、各実施形態に係る通信デバイス1600、例えば通信装置、例えばSTAの構成を示している。図14に示した通信装置の概略的な例と同様に、図16の概略的な例における通信装置1600は、少なくとも1つの無線送信機および少なくとも1つの無線受信機(簡潔さを目的として図16には無線送信機および無線受信機を示していない)を有する少なくとも1つのアンテナ1602と、回路1604とを含む。回路1604は、少なくとも1つのコントローラまたはCPU 1606を含むことができ、コントローラまたはCPU 1606は、別のSTAまたはAPなどの別の通信装置との通信の制御を含む、CPU 1606が実行するように設計されているタスクをソフトウェアおよびハードウェアの支援下で実行するときに使用される。
【0084】
回路1604は、通信デバイス1600の位置を求める役割を果たす位置決定モジュール1608をさらに含むことができ、位置決定モジュール1608は、通信デバイスのジオロケーション位置の緯度/経度情報を含むことができる。いくつかの規制領域では、AFCシステムが位置情報を使用して、無線通信用にSTAが使用可能な周波数チャネルを決定する。回路1604は、AFCの動作に関連する様々なパラメータ(AFC_ENABLEMENT_PERIODや最大送信電力上限など)を維持する役割を果たすAFC動作モジュール1610をさらに含むことができる。このモジュールは、AFCイネーブルメントタイマーを追跡して、タイマーが切れる前にSTAがイネーブル信号を受信するようにする役割も果たすことができる。回路1704は、AFC動作を必要とするチャネルで動作しているときにAFCイネーブルメント状態を維持するAFCイネーブルメント状態モジュール1612をさらに含むことができる。
【0085】
図17は、各実施形態に係る通信デバイス1700(例えばAP)の構成を示している。図14に示した通信装置の概略的な例と同様に、図17の概略的な例における通信装置1700は、少なくとも1つの無線送信機および少なくとも1つの無線受信機(簡潔さを目的として図17には無線送信機および無線受信機を示していない)を有する少なくとも1つのアンテナ1702と、回路1704とを含む。回路1704は、少なくとも1つのコントローラまたはCPU 1706を含むことができ、コントローラまたはCPU 1706は、STAまたは別のAPなどの別の通信装置との通信の制御を含む、CPU 1706が実行するように設計されているタスクをソフトウェアおよびハードウェアの支援下で実行するときに使用される。
【0086】
回路1704は、AFCシステムインタフェースモジュール1712をさらに含むことができ、このモジュールは、AFCシステムと通信するために必要な情報を維持し、AFCシステムおよびAFCデータベースへのゲートウェイとして機能する。AFCシステムとの実際の通信は、有線インタフェースを通じて行うことができる。回路1704は、APデバイスの位置を求める役割を果たす位置決定モジュール1708をさらに含むことができ、位置決定モジュール1708は、APのジオロケーション位置の緯度/経度情報と、地面からのAPの高度とを含むことができる。位置情報は、APおよびAPに関連付けられるSTAが使用してよい周波数チャネルを決定するためにAFCシステムによって使用することができる。回路1704は、AFCの動作に関連する様々なパラメータ(AFC_ENABLEMENT_PERIODや最大送信電力上限など)を維持する役割を果たすAFC動作モジュール1710をさらに含むことができる。このモジュールは、APに関連付けられるSTAによって使用されているチャネルを管理する役割も果たすことができ、チャネルでのイネーブル信号の送信、AFCパラメータの送信、送信停止指示の送信などを含むことができる。
【0087】
上述したように、本開示の実施形態は、6GHzの周波数調整を可能にする高度な通信システム、通信方法、および通信装置を提供する。
【0088】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態において説明した各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。LSIは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施することができる。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0089】
本開示は、通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイス、またはシステム(通信装置と呼ばれる)によって実施することができる。
【0090】
通信装置は、送受信機および処理/制御回路を備えていることができる。送受信機は、受信機および送信機を備えている、および/または、受信機および送信機として機能することができる。送信機および受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(無線周波数)モジュールと、1つまたは複数のアンテナを含むことができる。
【0091】
このような通信装置の非限定的ないくつかの例としては、電話(例:携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例:ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例:デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレイヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレイヤー)、ウェアラブルデバイス(例:ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、電子書籍リーダー、遠隔医療/テレメディシン(リモート医療・医薬)装置、通信機能を提供する車両(例:自動車、飛行機、船舶)、およびこれらのさまざまな組合せ、が挙げられる。
【0092】
通信装置は、携帯型または可搬型に限定されず、非携帯型または据え付け型である任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例:電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」なども含むことができる。
【0093】
通信は、例えばセルラーシステム、無線LANシステム、衛星システム、その他、およびこれらのさまざまな組合せを通じてデータを交換するステップ、を含むことができる。
【0094】
通信装置は、本開示の中で説明した通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラやセンサなどのデバイスを備えることができる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサ、を備えていることができる。
【0095】
通信装置は、インフラストラクチャ設備、例えば、上の非限定的な例における装置等の装置と通信する、またはそのような装置を制御する基地局、アクセスポイント、および任意の他の装置、デバイス、またはシステムなどを、さらに含むことができる。
【0096】
各実施形態のいくかの特性はデバイスを参照しながら説明されているが、対応する特性は各実施形態の方法にもあてはまり、逆も同様である。
【0097】
特定の実施形態に示した本開示には、広範に説明した本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、多数の変更および/または修正を行い得ることが、当業者には理解されるであろう。したがって本明細書における実施形態は、あらゆる点において説明を目的としており、本発明を制限するものではないとみなされたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】