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  • 特表-ヒンジ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-30
(54)【発明の名称】ヒンジ
(51)【国際特許分類】
   F16C 11/04 20060101AFI20220922BHJP
   F16C 11/10 20060101ALI20220922BHJP
   E05D 3/12 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
F16C11/04 F
F16C11/10 A
E05D3/12 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505437
(86)(22)【出願日】2020-07-14
(85)【翻訳文提出日】2022-03-25
(86)【国際出願番号】 CN2020101793
(87)【国際公開番号】W WO2021017808
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】201921227727.8
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521551973
【氏名又は名称】安費諾飛鳳(安吉)通信部品有限公司
【氏名又は名称原語表記】AMPHENOL PHOENIX (ANJI) TELECOM PARTS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.01, Building 4, North Tianhuangping Road, Dipu Street, Anji county Huzhou, Zhejiang 313300 China
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】チャン エンシェ
(72)【発明者】
【氏名】ツォン ピンジュ
(72)【発明者】
【氏名】フー ファチァオ
(72)【発明者】
【氏名】リュウ シャオジェ
【テーマコード(参考)】
3J105
【Fターム(参考)】
3J105AA04
3J105AA12
3J105AB02
3J105AB13
3J105AB22
3J105AB50
3J105AC07
3J105BC02
3J105DA01
(57)【要約】
本発明は左右回転支持台がそれぞれ左右連結棒機構上に設けられ、且つ左右連結棒機構はそれぞれ中間支持台に連結され、左右連結棒機構の間にシンクロナス機構が設けられて、左右回転支持台のシンクロナス反対方向回転を実現し、前記左右回転支持台にはそれぞれ滑り連結溝が設けられ、前記中間支持台の左右側にはそれぞれ回転抵抗力を提供する機構が設けられ、且つ左右側の回転抵抗力を提供する機構中の回転部品にはいずれも連結アームが設けられ、且つそれぞれ連結アームによって左右回転支持台の滑り連結溝に滑り連結される。本発明の回転支持台はガイド溝とヒンジを通じて中間支持構造の抵抗力機構中の回転部品と直接滑り連結されて、抵抗力の提供が必要である時のシンクロナス出力を実現することができ、必要に応じてストローク全体に回転抵抗力を提供するか、ストロークの局所に抵抗力を提供力を提供しないようにデザインすることができ、製品デザインと機能の実現に便利であり、異なるフレキシブルスクリーン電子製品に使用することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左回転支持台および右回転支持台と、中間支持台とを含み、
前記左回転支持台と前記右回転支持台は、それぞれ左連結棒機構と右連結棒機構とに設けられ、且つ、前記左連結棒機構と前記右連結棒機構とによって、それぞれ中間支持台に連結され、
前記左連結棒機構と前記右連結機構との間に、前記左回転支持台と右回転支持台とのシンクロナス反対方向回転を実現するシンクロナス機構が設けられ、
前記左回転支持台と右回転支持台には、それぞれ滑り連結溝が設けられ、
前記中間支持台の左側と右側には、それぞれ回転抵抗力を提供する機構が設けられ、
左側と右側の回転抵抗力を提供する機構中の回転部位には、いずれも連結アームが設けられ、且つ、それぞれ連結アームによって左回転支持台と右回転支持台の滑り連結溝に滑り連結される、
ことを特徴とするヒンジ。
【請求項2】
前記シンクロナス構造は、ギアが噛み合う伝動機構を有し、且つギア軸に回転抵抗力を提供する第二構造が設けられ、
前記左回転支持台と前記中間支持台との間、および、前記右回転支持台と前記中間支持台との間の回転抵抗力を提供する機構は、前記第二構造に対してメイン抵抗力機構となり、出力される回転抵抗力も第二構造によって出力される回転抵抗力より大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項3】
前記左回転支持台と前記右回転支持台の前記滑り連結溝には、一区間の凹溝があり、前記凹溝は、滑り連結溝の先端または末端に置かれる、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項4】
前記左連結棒機構は、第一連結棒と第二連結棒を含み、
前記第一連結棒と前記第二連結棒の第一端は、それぞれ中間支持台の左側とヒンジ連結され、
前記第一連結棒と前記第二連結棒の第二端は、それぞれ左回転支持台とヒンジ連結されて、四つのロッド構造を形成し、
前記右連結棒機構も第一連結棒と第二連結棒を含み、
前記右連結棒機構の第一連結棒と第二連結棒の第一端は、それぞれ中間支持台の右側とヒンジ連結され、
前記右連結棒機構の第一連結棒と第二連結棒の第二端は、それぞれ右回転支持台とヒンジ連結されて、四つのロッド構造を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項5】
前記左連結棒機構と前記右連結棒機構の第一ロッドの第一端にはギアが設けられ、
前記シンクロナス機構は、前記ギアを含み、ギア軸に回転抵抗力を提供する第二構造を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載のヒンジ。
【請求項6】
前記連結アームは、前記連結アーム上の突起構造またはピンシャフトによって滑り連結溝に滑り連結されている、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【請求項7】
中間支持台の左側と右側には、それぞれ固定軸が設けられ、
左側と右側の前記連結アームの末端には、それぞれスプリングチューブが設けられ、
左側と右側の前記スプリングチューブは、それぞれ左側の固定軸と右側の前記固定軸に嵌合され、
前記左側と右側の固定軸は、第二連結棒の第一端と中間支持台の連結軸である、
ことを特徴とする請求項5に記載のヒンジ。
【請求項8】
前記左回転軸支持台と右回転支持台は、それぞれフレキシブルスクリーン携帯式電子製品の左側ケーシングと右側ケーシングに連結される、
ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒンジに関し、特に携帯式電子製品、例えば、フレキシブルスクリーン電子製品のヒンジに関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルスクリーン電子製品では、一般的に回転抵抗力を提供できる機構を設置して、手触りを向上したり、随時回転止めたり、随時回転角度を保持したりするなどの機能を提供することが求められている。この機構は、左右回転支持台において、それぞれ連結棒機構によって中間支持構造と連結され、且つ連結棒機構間において、シンクロナス構造のヒンジ中に設置され、前記抵抗力提供機構は、通常連結棒軸上に附着される。しかし、このようにすると、回転支持台の回転ストロークにおいて、この抵抗力機構と回転支持台との回転角速度は必要に応じたマッチングができず、手触りに影響をもたらすだけでなく、必要な回転角度にて、随時回転止め、随時回転角度を保持する機能を実現し難い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、連結棒機構を利用して、回転支持台の回転と回転抵抗力を提供する機構を必要に応じて同期化させるヒンジを提供することを課題とし、製品デザインと機能の実現に便利である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
左回転支持台および右回転支持台と、中間支持台とを含み、左回転支持台と右回転支持台は、それぞれ左連結棒機構と右連結棒機構上に設けられ、且つ、左連結棒機構と右連結棒機構によって、それぞれ中間支持台に連結され、左連結棒機構と右連結機構との間に、左回転支持台と右回転支持台とのシンクロナス反対方向回転を実現するシンクロナス機構が設けられ、前記左回転支持台と右回転支持台には、それぞれ滑り連結溝が設けられ、前記中間支持台の左側と右側にはそれぞれ回転抵抗力を提供する機構が設けられ、且つ、左側と右側の回転抵抗力を提供する機構中の回転部位には、いずれも連結アームが設けられ、且つ、それぞれ連結アームによって左回転支持台と右回転支持台の滑り連結溝に滑り連結される、ことを特徴とするヒンジ。
【0005】
前記シンクロナス構造はギアが噛み合う伝動機構を有し、且つギア軸の所にも回転抵抗力を提供する第二構造が設けられ、前記左回転支持台と中間支持台との間、および、前記右回転支持台と中間支持台との間の回転抵抗力を提供する機構は、第二構造に対してメイン抵抗力機構となり、出力される回転抵抗力も第二構造によって出力される回転抵抗力より大きくてもよい。
【0006】
前記左回転支持台と前記右回転支持台の前記滑り連結溝には、一区間の凹溝があり、前記凹溝は滑り連結溝の先端または末端に置かれてもよい。
【0007】
前記左連結棒機構は第一連結棒と第二連結棒を含み、第一連結棒と第二連結棒の第一端はそれぞれ中間支持台の左側とヒンジ連結され、第一連結棒と第二連結棒の第二端はそれぞれ左回転支持台とヒンジ連結されて、四つのロッド構造を形成し、
前記右連結棒機構も第一連結棒と第二連結棒を含み、前記右連結棒機構中の第一連結棒と第二連結棒の第一端はそれぞれ中間支持台の右側とヒンジ連結され、前記右連結棒機構中の第一連結棒と第二連結棒の第二端はそれぞれ右回転支持台とヒンジ連結されて、四つのロッド構造を形成してもよい。
【0008】
前記左連結棒機構と右連結棒機構第一ロッドの第一端にはギアが設けられ、前記シンクロナス機構は前記ギアを含み、ギア軸の所にて回転抵抗力を提供する第二構造を形成してもよい。
【0009】
前記連結アームは、前記連結アームの上の突起構造またはピンシャフトによって滑り連結溝に滑り連結されてもよい。
【0010】
中間支持台の左側と右側にはそれぞれ固定軸が設けられ、左側と右側の前記連結アームの末端にはそれぞれスプリングチューブが設けられ、左側と右側の前記スプリングチューブはそれぞれ左側の固定軸と右側の前記固定軸に嵌合され、前記左側と右側の固定軸は第二連結棒の第一端と中間支持台の連結軸であってもよい。
【0011】
前記左回転軸支持台と右回転支持台は、それぞれフレキシブルスクリーン携帯式電子製品の左側ケーシングと右側ケーシングに連結されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の技術手段が使用されることによって、回転支持台はガイド溝とヒンジを通じて中間支持構造の抵抗力機構中の回転部品と直接滑り連結されて、抵抗力の提供が必要である時のシンクロナス出力を実現することができ、必要に応じてストローク全体に回転抵抗力を提供するか、ストロークの局所に抵抗力を提供しないようにデザインすることができ、製品デザインと機能の実現に便利であり、異なるフレキシブルスクリーン電子製品に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明によって提供されるヒンジ実施例が畳まれた状態における略図である。
図2図2は、本発明によって提供されるヒンジ実施例が開かれた状態における略図である。
図3図3は、本発明によって提供されるヒンジ実施例が畳まれた状態における断面図である。
図4図4は、本発明によって提供されるヒンジ実施例が畳みと開きとの間の中間状態における断面図である。
図5図5は、本発明によって提供されるヒンジ実施例の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図のとおり、本発明に係るヒンジは、左回転支持台1および右回転支持台2と、中間支持台3とを含む。前記左回転支持台1と右回転支持台2は、フレキシブルスクリーン携帯式電子製品において、フレキシブルスクリーン携帯式電子製品の左側ケーシングと右側ケーシングにそれぞれ連結される。
【0015】
左回転支持台1と右回転支持台2は、それぞれ左連結棒機構と右連結棒機構に設けられている。その一区切りは連結棒機構中の一つのロッドであり、且つ左連結棒機構と右連結棒機構はそれぞれ中間支持台3に連結される。左連結棒機構と右連結棒機構との間には、左回転支持台と右回転支持台とのシンクロナス反対方向回転を実現させるシンクロナス機構が設けられている。
【0016】
典型的な連結棒機構の構造:
前記左連結棒機構は、第一連結棒51と第二連結棒52を含む。第一連結棒51と第二連結棒52の第一端は、それぞれ中間支持台3の左側とヒンジ連結されている。第一連結棒51と第二連結棒52の第二端は、それぞれ左回転支持台1とヒンジ連結されて、四つのロッド構造を形成している。中間支持台3の左側は、第一連結棒51と第二連結棒52の第一端との間の部分および左回転支持台1の第一連結棒51と第二連結棒52の第二端の間の部分において、それぞれ四つのロッド構造中の一つのロッドを構成している。
【0017】
前記右連結機構と左連結棒機構は、対称して設置されている。前記右連結棒機構も第一連結棒51と第二連結棒52を含む。前記右連結棒機構中の第一連結棒51と第二連結棒52の第一端は、それぞれ中間支持台の右側とヒンジ連結されている。前記右連結棒機構中の第一連結棒51と第二連結棒52の第二端は、それぞれ右回転支持台2とヒンジ連結されて、四つのロッド構造を形成している。中間支持台3の右側は、第一連結棒機構51と第二連結棒機構52の第一端との間の部分および右回転支持台1の第一連結棒51と第二連結棒52の第二端の間の部分において、それぞれ四つのロッド構造中の一つのロッドを構成している。
【0018】
前記左回転支持台1と右回転支持台2には、それぞれ滑り連結溝10、20が設けられている。前記中間支持台の左側と右側には、それぞれ回転抵抗力を提供する機構が設けられている。また、左側と右側の回転抵抗力を提供する機構中の回転部位には、いずれも連結アーム7、8が設けられ、且つそれぞれ連結アーム7、8上の突起構造またはピンシャフト70、80によって左回転支持台1と右回転支持台2の滑り連結溝10、20に滑り連結されている。従って、左回転支持台1と連結アーム7および右回転支持台2と連結アーム8との両者は、シンクロナス回転が可能となる。中間支持台3の左側と右側には、それぞれ固定軸71、81が設けられている。連結アーム7、8の末端には、スプリングチューブ72、82が設けられている。スプリングチューブ72、82は、それぞれ固定軸71、81を包み挟む。スプリングチューブ72と固定軸71との嵌合によって生じる抵抗力およびスプリングチューブ82と固定軸81との嵌合によって生じる抵抗力は、直接左回転支持台1と右回転支持台2に作用する。前記固定軸71、81は、第二連結棒52の第一端と中間支持台3との連結軸とすることもできる。
【0019】
好ましくは、左回転支持台1と、右回転支持台2の前記滑り連結溝10、20には、いずれも一区間の凹溝11、21がある。前記凹溝11、21は、滑り連結溝10、20の先端に配置される。連結アーム7、8上の突起構造またはピンシャフト70、80が、凹溝11、21中に配置される時に、左回転支持台1と右回転支持台2の回転は、連結アーム7、8の回転を駆動しない。この時、上記抵抗力機構は働かない。このため、フレキシブルスクリーン携帯式電子製品が、畳み状態から開き状態になる時に手軽に操作できる。この構造は、従属的に回転抵抗力を提供する第二構造と共に使用することによって、もっと優れた効果が得られる。この第二構造は、ストローク全体において抵抗力を出力することができる。他方で、左回転支持台1と中間支持台3との間、および、右回転支持台2と中間支持台3との間の回転抵抗力を提供する機構によって出力される抵抗力より小さく、フレキシブルスクリーン携帯式電子製品の操作に基本的抵抗力を提供するようになる。第二構造によって出力される抵抗力が小さいため、この抵抗力の変化は、操作の手触りと他の機能に影響はない。
【0020】
前記シンクロナス機構はギアが噛み合う伝動機構を使用し、ギア軸に回転抵抗力を提供する第二構造が設けられている。前記左側連結棒機構と右側連結棒機構の第一ロッド51の第一端には、それぞれギア41、42が設けられている。ギア41、42の噛み合い連結によって前記シンクロナス構造が形成される。且つ前記ギア41、42のセンター穴43、44は、弾性変形可能な穴であり、中間支持台3上に固定されるギア軸61、62に装着されて、回転抵抗力を提供する前記第二構造を形成する。ギア軸61、62は、左連結棒機構と右連結棒機構の第一ロッドの第一端と中間支持台3の連結軸となる。
【0021】
上記説明はただ本発明の最良の実施例に過ぎず、本発明の構造特徴はこれに限らない。本分野の技術者によって本発明分野において行われた、すべての変更または修飾はいずれも本発明の保護範囲に収まる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】