(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-04
(54)【発明の名称】予約連動スマート座席制御システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20220927BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571784
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(85)【翻訳文提出日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 KR2020008432
(87)【国際公開番号】W WO2021020740
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】10-2019-0092983
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521525907
【氏名又は名称】ヘソン エムエフジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジン チョル
(72)【発明者】
【氏名】ムン,ジェ ボム
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】
本発明は、予約連動スマート座席制御システムを提供するものであり、本発明の構成は、予約サーバ(120)と、前記予約サーバ(120)と連動し、予約サーバ(120)からチケット予約情報を受信する座席制御システムサーバ(130)と、前記座席制御システムサーバ(130)と通信するメインコントローラ(140)と、前記メインコントローラ(140)と通信するサブコントローラ(150)と、前記サブコントローラ(150)と通信して観覧席の各座席を制御する座席制御ボード(155)と、を含むことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上映場の座席を予約することができるようにする予約サーバ(120)と、
前記予約サーバ(120)と連動し、前記予約サーバ(120)からチケット予約情報を受信する座席制御システムサーバ(130)と、
前記座席制御システムサーバ(130)と通信するメインコントローラ(140)と、
前記メインコントローラ(140)と通信するサブコントローラ(150)と、
観覧席の各座席を制御する座席制御ボード(155)と、を含んで構成されたことを特徴とする、予約連動スマート座席制御システム。
【請求項2】
前記座席に備えられたシート(2)のロック状態及びロック解除状態を感知するセンサボード(160)を備えた座席制御装置を含むことを特徴とする、請求項1に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項3】
前記座席には座席制御装置が備えられ、前記座席制御装置はカム(40)及びラッチ(30)を備え、前記座席のシート(2)には、前記ラッチ(30)によって回動が制限されるロックウィング片が備えられ、前記センサボード(160)には、ロックセンサとロック解除センサが備えられることにより、前記カム(40)の位置を前記ロックセンサ及び前記ロック解除センサが感知して前記座席の前記シート(2)のロック状態とロック解除状態を感知するように構成されたことを特徴とする、請求項2に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項4】
前記座席のシート(2)に備えられた前記座席制御装置のロック状態を前記座席制御ボードによって制御するように構成されたことを特徴とする、請求項3に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項5】
前記座席制御システムサーバ(130)は、前記座席の予約状況及び前記座席のロック解除状態及びロック状態を画面に表示するディスプレイを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項6】
前記サブコントローラ(150)は、選択スイッチとして固有のIDを持つように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項7】
前記メインコントローラ(140)は、並列接続で複数のサブコントローラ(150)を同時に制御することができるように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項8】
前記座席制御ボード(155)は、並列通信方式で前記サブコントローラ(150)と通信されるように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項9】
前記座席制御ボード(155)は、選択スイッチとして固有のIDを持って並列通信を行うことができるように構成されたことを特徴とする、請求項8に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項10】
前記座席制御ボード(155)は、前記サブコントローラ(150)から受信した命令を介して、各座席に設置したモータ(50)を回転させるように構成されたことを特徴とする、請求項9に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【請求項11】
前記ロックセンサと前記ロック解除センサは、近接式赤外線センサで構成され、前記カム(40)の有無を感知するように構成されたことを特徴とする、請求項3に記載の予約連動スマート座席制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約状況に応じて、予約されている座席はロック装置を解除し、予約されていない座席をロック状態に維持する予約連動スマート座席制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
劇場や公園会場などの場所に設置される連結式椅子は、複数の個別椅子が横に並んで設置される。
【0003】
一方、劇場、公園会場、映画館などの座席に設置して座席をロックまたはロック解除することができるロック装置を稼動させ、予約されている座席はロック装置を解除し、予約されていない座席はロック状態に維持することができる手段が必要である。予約されている座席は、ロック装置によるロック状態を解除して観客が着席できるようにし、予約されていない座席に観覧者が座ることを防止する座席管理システムが必要である。映画館の場合、所定の時間帯に映画を上映するが、当該時間帯に映画を見た後にも映画館から観客が出ていかず次の時間帯の映画をまた見ることがある。観覧客が席を移して次の時間帯の映画をまた見ることがあるが、このようなことが問題点になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる問題点を解決するために開発されたもので、その目的は、劇場、公園会場、映画館などの上映場の観覧用座席の予約状況に応じて、予約されている座席はロック装置を解除し、予約されていない座席をロック状態に維持して座席管理の効率性を高める、新たな構成の予約連動スマート座席制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するための本発明によれば、予約サーバと、前記予約サーバと連動し、予約サーバからチケット予約情報を受信する座席制御システムサーバと、前記座席制御システムサーバと通信するメインコントローラと、前記メインコントローラと通信するサブコントローラと、前記サブコントローラと通信して、観覧席の各座席を制御する座席制御ボードと、を含んで構成されたことを特徴とする、予約連動スマート座席制御システムが提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明による予約連動スマート座席制御システムは、劇場、公演会場、映画館などの座席に設置して座席をロックまたはロック解除することができるロック装置を稼動させ、予約されている座席は座席制御装置によってシートのロック状態を解除し、予約されていない座席はロック状態に維持することができる手段であって、予約されている座席は座席制御装置によるロック状態を解除して観客が着席できるようにし、予約されていない座席に観覧者が座ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明による予約連動スマート座席制御システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の主要部であるサブコントローラ、座席制御ボード、座席制御装置及びセンサボードの構造を概略的に示す図である。
【
図3】本発明の予約連動スマート座席制御システムの構成を示す図であって、圧力センサが示された図である。
【
図4】本発明の予約連動スマート座席制御システムにおける座席制御装置の一実施例を示す側面図であって、椅子のシートをロック状態に切り替えるときのラッチとカムの作動状態を示す図である。
【
図5】
図4に示された座席制御装置の構成を示す側面図であって、椅子のシートを解除状態に切り替えるときのラッチとカムの作動状態を示す図である。
【
図6】
図4に示された座席制御装置によって椅子のシートをロック状態に切り替えた状態を示す図である。
【
図7】
図4に示された座席制御装置によって椅子のシートを解除状態に切り替えた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の予約連動スマート座席制御システムは、予約サーバと、前記予約サーバと連動し、予約サーバからチケット予約情報を受信する座席制御システムサーバと、前記座席制御システムサーバと通信するメインコントローラと、前記メインコントローラと通信するサブコントローラと、前記サブコントローラと通信して、観覧席の各座席を制御する座席制御ボードと、を含んで構成され、前記座席には座席制御装置が備えられ、前記座席制御装置はカムとラッチを備え、前記座席のシートには、前記ラッチによって回動が制限されるロックウィング片が備えられ、前記センサボードには、ロックセンサとロック解除センサが備えられ、前記カムの位置を前記ロックセンサと前記ロック解除センサが感知して前記座席の前記シートのロック状態とロック解除状態を感知するように構成されたことを最善の形態とする。
【0009】
本発明による予約連動スマート座席制御システムは、上映場の観覧席の各座席を予約することができるようにする予約サーバ120と、前記予約サーバ120と連動する座席制御システムサーバ130と、前記座席制御システムサーバ130と通信するメインコントローラ140と、前記メインコントローラ140と通信するサブコントローラ150と、観覧席の各座席を制御する座席制御ボード155と、座席に備えられたシート2のロック状態とロック解除状態を感知するセンサボード160と、を備える。本発明は、劇場、公演会場、映画館などの座席にロック装置を設置してシート2をロック/ロック解除することができるように制御する際に、上映館予約情報を持ってくるインターネットベースのPCである上位側とTCP/IP通信を行うことができ、下位側と並列通信を行うことができるメインコントローラと、列別に配置された座席を並列制御することができるサブコントローラ150と、それぞれの座席を制御する制御ボード及び座席のシート2のロック/ロック解除位置を感知するセンサボード160と、を含むシステムである。本発明において、上映場とは、例えば、オペラ劇場、映画館、公園会場など、コンテンツの上映が行われる場所を意味する。
【0010】
前記予約サーバ120は、観覧者側で観覧チケットを予約することができるようにする。インターネット通信をベースに観覧者の携帯電話(mobile phone)やPCに接続され、観覧者側で予約サーバ120を介して、観覧チケットを予約することができる。予約サーバ120では、観覧者側のモバイル機器やPCに、予約の際に必要な情報、例えば上映場(例えば、映画館や、演劇の公演などのための劇場など)の座席、観覧日及び観覧時間などを画面上に表示して観覧者側で所望の座席、観覧日及び観覧時間などを選択してチケットを予約することができるようにする。予約サーバは、劇場や映画館などの上映場の外部場所に構築できる。予約制御センターなどの上映場の外部場所に予約サーバが構築できるのである。
【0011】
前記座席制御システムサーバ130は、予約サーバ120とインターネット通信方式で連動するように構成される。例えば、座席制御システムサーバ130は、TCP/IP通信方式で連動するように構成される。座席制御システムサーバ130は、予約サーバ120と双方向の通信を行う。前記座席制御システムサーバ130は、予約サーバ120から上映館予約情報を受け取ってくる。座席制御システムサーバ130は、上映館予約情報を受け取ってくるインターネットベースのPCで構成できる。座席制御システムサーバ130は、画面に座席の予約状況及び座席のロック状態とロック解除状態を表示するディスプレイを備えることができる。座席制御システムサーバ130は、劇場や映画館などの上映場内に構築できる。上映場内に備えられた座席制御システムサーバ130のセンターやブースなどの場所に座席制御システムサーバ130が構築できる。
【0012】
前記メインコントローラ140は、座席制御システムサーバ130と、インターネットをベースにした通信方式で連動するように構成される。メインコントローラ140は、座席制御システムサーバ130とTCP/IP通信方式で連動するように構成される。メインコントローラ140は、劇場や映画館などの上映場内に構築できる。メインコントローラ140は、上位側とTCP/IP通信を行うことができ、下位側と並列通信を行うことができるが、前記上位側とは座席制御システムサーバ130を意味し、下位側とは後述する複数のサブコントローラ150を意味する。前記メインコントローラ140は、座席制御システムサーバ130を介して上映場の座席予約情報を受信して、下位側のサブコントローラ150と並列通信を行う。前記メインコントローラ140は、並列接続でサブコントローラ150を同時に制御することができるように構成される。例えば、メインコントローラ140は、並列接続で32個のサブコントローラ150を同時に制御することができる。例えば、メインコントローラ140に各上映館制御部が備えられ、メインコントローラ140のそれぞれの上映館制御部にサブコントローラ150が並列接続されることにより、メインコントローラ140で並列接続によって複数のサブコントローラ150を同時に制御するように構成されることもできる。例えば、メインコントローラ140のそれぞれの上映館制御部に32個のサブコントローラ150が接続され、メインコントローラ140は、並列接続によって32個のサブコントローラ150を同時に制御することができるように構成されることができる。
【0013】
複数のサブコントローラ150が並列接続され、メインコントローラ140で並列接続によって複数のサブコントローラ150を同時に制御するように構成されることもできる。
【0014】
前記サブコントローラ150は、通信網によってメインコントローラ140に接続される。インターネットベースの通信網によってサブコントローラ150がメインコントローラ140に接続される。本発明では、複数のサブコントローラ150がTCP/IP通信方式でメインコントローラ140に並列接続されている。複数のサブコントローラ150がメインコントローラ140と双方向の通信を行うように構成される。例えば、32個のサブコントローラ150がメインコントローラ140と双方向の通信を行うように構成される。サブコントローラ150は、上映館に列ごとに配置された座席を並列制御する。前記サブコントローラ150は、選択スイッチとして固有のIDを持つように構成される。サブコントローラ150は、観覧席の列ごとに配置された座席を制御するための固有のIDを持つように構成できる。
【0015】
上映館に並列に配置された座席には、座席制御装置が備えられる。座席が並列に配置されるというのは、座席が行と列に配置されたことを意味する。このような上映館の座席にそれぞれの座席制御装置が備えられる。各座席の椅子の脚4には、シャフトによってシート2の両方が回動自在に装着され、前記座席制御装置は、シート2の横に突出したシャフトにカプラなどの接続手段によってモータ軸が接続されたモータ50で構成できる。前記モータ50のモータ軸の回転によって座席のシート2と水平方向に展開され、上下方向に立てられるように構成できる。一方、前記座席制御装置は、椅子のシート2の側面に結合され、内部の収容部にシート2の側面に突出したロックグウィング片6が配置されるフィックシングボディ20と、前記フィックシングボディ20に軸を媒介として結合されたラッチ30と、前記フィックシングボディ20に備えられたモータ50と、前記モータ50のモータ軸152に結合されてフィックシングボディ20に回動自在に配置され、前記ラッチ30を軸を基準として回動するように押し上げる位置と、ラッチ30を軸と基準として下方に回動するようにするカム40と、ロックセンサとロック解除センサが備えられ、モータ50とカム40との間に配置されたセンサボード160と、を含んで構成できる。
【0016】
前記座席制御ボード155は、サブコントローラ150と通信して観覧席の各座席を制御するように構成される。前記観覧座席のシート2に備えられた座席制御装置のロック状態を座席制御ボード155によって制御するように構成される。前記座席制御ボード155は、選択スイッチとして固有のIDを持つように構成される。座席制御ボード155は、観覧席の列別に配置された複数の座席をそれぞれ制御するための固有のIDを持つように構成できる。前記座席制御ボード155は、インターネットベースの通信方式でサブコントローラ150と通信するように構成される。例えば、座席制御ボード155は、RS485通信方式でサブコントローラ150と通信するように構成できる。座席制御ボード155は、座席制御装置に接続され、各座席のシート2を制御することができるようにする。座席制御ボード155は、座席制御装置においてモータ50に接続され、モータ50のモータ軸の回転を制御して各座席のシート2をロック状態またはロック解除状態に切り替えるように制御する。前記座席制御ボード155は、椅子のシート2や脚4に装着できる。座席制御ボード155にはサブコントローラ150が接続できる。座席制御ボード155に備えられた座席コントロール部にサブコントローラ150が接続されるように構成できる。前記座席制御ボード155は、複数備えられて複数のそれぞれの座席を制御するように構成され、前記複数の座席制御ボード155にはサブコントローラ150が接続されるように構成される。前記座席制御ボード155に備えられた座席コントロール部にサブコントローラ150が並列接続されるように構成できる。
【0017】
前記座席には座席制御装置が備えられ、前記座席制御装置はカム40とラッチ30を備え、前記座席のシート2には、ラッチ30によって回動が制限されるロックウィング片が備えられ、前記センサボード160には、ロックセンサとロック解除センサが備えられることにより、前記カム40の位置をセンサボード160に備えられたロックセンサとロック解除センサが感知して前記座席のシート2のロック状態とロック解除状態を感知するように構成される。前記センサボード160は、フィックシングボディ20に内蔵されるとともに、モータ50とカム40との間に配置されるよう構成される。
【0018】
前記センサボード160は、観覧席のそれぞれの座席に備えられたシート2のロック状態とロック解除状態を感知する。センサボード160は、ロック解除センサとロックセンサが備えられ、前記カム40の回動位置に応じて椅子のシート2のロック状態とロック解除状態を感知するように構成される。
【0019】
上述した構成の本発明によってチケット予約と連動して上映場の各座席を制御する過程について説明する。
【0020】
前記予約サーバ120では、上映場のコンテンツ(例えば、映画館の映画)チケットを観覧者が予約すると、予約情報を格納する。観覧者側でPCやモバイル機器などの予約入力機器を用いて、インターネットを介して上映場のサイトに入ってコンテンツチケットを予約するか、或いは上映場に備えられた予約受信装置を介して直接観覧者側でコンテンツチケットを予約すると、前記予約サーバ120で上映場のコンテンツチケット予約情報を格納する。予約情報は、コンテンツと上映時間のように、コンテンツの上映に必要な情報を意味する。
【0021】
前記座席制御システムサーバ130では、予約サーバ120から上映館予約情報を受け取ってくる。座席制御システムサーバ130は、上映場予約サーバ120とTCP/IP通信方式で連動するので、予約サーバ120から上映館予約情報を受け取ってくる。この際、前記座席制御システムサーバ130は、座席の予約状況及び座席のロック状態とロック解除状態を表示する画面を持っている。座席制御システムサーバ130にディスプレイなどの画面表示装置を備えて座席制御システムサーバのディスプレイに座席の予約状況及び座席のロック状態とロック解除状態を表示する。
【0022】
前記メインコントローラ140では、座席制御システムサーバ130から送信される予約情報を受け取って下位側のサブコントローラ150と並列通信する。メインコントローラ140では、予約情報に基づいて下位側のサブコントローラ150に座席のシート2のロック状態切替信号命令又はロック解除状態切替信号命令を下す。
【0023】
前記サブコントローラ150は、複数備えられて上映場のシート2を並列制御する。複数のサブコントローラ150が上映場のシート2を列ごとに並列制御する。例えば、上映場のシート2の列が32個であれば、メインコントローラ140から受信した予約情報に基づいて、上映館に32個の列に配置された座席を並列制御する。サブコントローラ150は、制御ボード(座席制御ボード)と連動して列ごとに座席を制御する。
【0024】
前記座席制御ボードは、上映場にある複数の座席を個別に制御する。それぞれの座席には座席制御装置が備えられ、前記座席制御ボードによって座席制御装置を稼動させて座席のシート2をロック状態に維持するか或いはロック解除状態に維持する。
【0025】
上映場の各座席が上下方向に立てられた状態でメインコントローラ140から座席非予約情報をサブコントローラ150が受け取った後、サブコントローラ150から座席制御ボードに座席非予約情報を伝送して座席制御ボードによって座席制御装置を稼動させ、座席のシート2が上下方向に立てられて展開されないロック状態に維持する。前記予約サーバ120から座席の予約情報が座席制御システムサーバ130とメインコントローラ140とサブコントローラ150を介して座席制御ボードに伝達され、前記座席制御ボードが、席制御装置に備えられたモータ50を稼動させて、予約されていない座席は立てられた状態で水平方向に展開されないロック状態に維持する。
【0026】
このとき、座席制御装置が前記フィックシングボディ20、ラッチ30、モータ50、カム40及びセンサボード160で構成された場合には、モータ50によってカム40とラッチ30を稼動させて、座席(椅子)のシート2の側面に突出したロックウィング片が掛けられるようにすることにより、予約されていない座席のシート2が上下方向に立てられた状態で下方に展開されないロック状態に維持する。前記カム40の長軸が水平方向に横になっている状態でモータ50のモータ軸52を一方の方向に回転させると、カム40も一緒に上方に回動しながら、前記カム40がラッチ30を軸を基準として上方に持ち上げる。すると、前記椅子のシート2に接続されているロックウィング片6がラッチ30に掛けられて椅子のシート2が立てられた状態になるので、シート2が水平方向に回動しないロック状態に維持される。予約されていない座席は、予約サーバ120からの信号を受け取ってカム40を一方向に回転させて停止させ、カム40によってラッチ30を持ち上げる。ラッチ30が持ち上げられた状態では、ロックウィング片6が右に回転することができないので、シート2が展開されない。このような状態がロック状態である。前記カム40を一方向に回転させてカム40を停止させると、ラッチ30は、水平方向に対してさらに上方に持ち上げられるようになり、椅子のシート2を立てられた状態で下方に展開しようとしても、シート2に装着されたロックウィング片6がラッチ30に掛けられることにより、シート2を下方に展開することができないロック状態となる。
【0027】
上映場の列ごとに配置された座席のうち、予約が行われた当該座席がある場合、メインコントローラ140から座席予約情報をサブコントローラ150が受信した後、サブコントローラ150から座席制御ボードに座席予約情報を伝送し、前記座席制御ボードで座席のシート2が上下方向に立てられたロック状態にて座席制御装置を稼動させて、座席のシート2が水平方向に展開されるロック解除状態に維持する。前記予約サーバ120から座席の予約情報が座席制御システムサーバ130とメインコントローラ140とサブコントローラ150を介して座席制御ボードに伝達され、前記座席制御ボードが、席制御装置に備えられたモータ50を稼動させて予約が行われた座席は、立てられた状態で水平方向に展開されるロック解除状態に切り替える。
【0028】
このとき、座席制御装置が前記フィックシングボディ20、ラッチ30、モータ50、カム40及びセンサボード160で構成された場合には、モータ50によってカム40とラッチ30を稼動させて、座席(椅子)のシート2の側面に突出したロックウィング片が掛けられない状態に切り替えることにより、予約が行われた座席のシート2が上下方向に立てられた状態で下方に展開されるロック解除状態に切り替える。前記カム40の長軸が上下方向に回動した状態(上述のようにカム40を時計回りに回転させて80~90 の間にカム40を停止させた状態)で、モータ50のモータ軸52を他方の方向に回転させると、カム40も一緒に下方にさらに回動しながらラッチ30が軸を基準に下方に回動することができる。この時、前記ラッチ30の基端部側とフィックシングボディ20との間には、スプリング34が介在(例えば、トーションばねが介在)しており、スプリングの力によってラッチ30が下方に回動することができる。ラッチ30が基端部の軸を基準に自重によって水平方向に下方に回動するように構成されることもできる。前記カム40が水平方向に回動して、前記ラッチ30が椅子のシート2に接続されているロックウィング片6に掛からない位置に下がると、前記ラッチ30にシート2のロックウィング片6が掛からなくなり、椅子のシート2が立てられた状態で下方に展開されることができるロック解除状態になる。予約されている座席は、予約サーバ120から信号を受け取ってカム40を他方の方向に回転させて水平にカム40を維持する。この時、ラッチ30は、スプリング34の力で基端部の軸を基準に下がってくるか、或いは自重によって基端部の軸を基準に下方に下がってくる。ラッチ30が水平に下がってきた状態では、シート2のロックウィング片6が右に回転することができるので、シート2が展開されるロック解除状態に切り替えることができる。
【0029】
前記モータ50のモータ軸52にはカム40が結合されており、前記カム40は、2カ所の位置にあるロックセンサ56とロック解除センサ58に感知され、ロックセンサ56に感知されるとロック状態、ロック解除センサ58に感知されるとロック解除状態で予約サーバ120に伝送する。前記カム40が上側に立てられた状態でロックセンサ56によって感知され、ロック状態で予約サーバ120に伝送する。センサボード160から座席制御ボードとサブコントローラ150とメインコントローラ140を経て予約サーバ120に座席シート2のロック状態で伝送する。また、前記カム40が下側に水平方向に回動した状態でロック解除センサ58によって感知され、ロック解除状態で予約サーバ120に伝送する。センサボード160から座席制御ボードとサブコントローラ150とメインコントローラ140を経て予約サーバ120に座席シート2のロック解除状態で伝送する。
【0030】
このとき、本発明のシステムは、状況別に運営する。
【0031】
駆動モータ50の故障の際に、モータ50の軸にはカム40が結合されており、このようなカム40は、2カ所の位置にあるロックセンサとロック解除センサによって感知されるが、ロックセンサに感知されるとロック状態、ロック解除センサに感知されるとロック解除状態でサーバに伝送し、両方のセンサに全て感知されていない場合には、制御中と判別してサーバにデータを伝送する。このとき、サーバとは、座席制御システムサーバ130を意味する。ロック状態と感知されると、センサボード160にあるロックセンサからサブコントローラ150とメインコントローラ140を経て座席制御システムサーバ130へ座席シート2のロック状態で伝送されるか、或いはセンサボード160にあるロック解除センサからサブコントローラ150とメインコントローラ140を経て座席制御システムサーバ130へ座席シート2のロック解除状態で伝送される。センサボード160のロックセンサとロック解除センサは、サブコントローラ150、メインコントローラ140及び座席制御システムサーバ130と双方向の通信を行うので、前記センサボード160のロックセンサとロック解除センサからサブコントローラ150とメインコントローラ140を経て座席制御システムサーバ130へロック状態とロック解除状態で伝送できる。
【0032】
座席(椅子)のシート2(シートクッション)のロック状態又はロック解除状態の判断は、2箇所の位置のセンサ、すなわち、ロックセンサとロック解除センサがカム40を感知して判断するが、ロックセンサがカム40を感知しない場合、反対位置のロック解除センサがカム40を感知した信号に基づいて、ロックセンサが故障したと判断して、座席のシート2のロック解除のためにラッチ30がロック解除位置に切り替えられるようにモータ50を駆動させてモータ軸を回転させる。座席のシート2が立てられた状態でロック解除できるようにラッチ30がロック解除位置に下がるようにモータ50を駆動させてモータ軸を回転させる。すると、座席のシート2が立てられた状態で下方に展開できるロック解除状態に切り替える。ラッチ30がロック解除状態に切り替えられるように駆動させる作動は、前記座席制御システムサーバ130と制御ボードで行う。座席制御システムサーバ130とメインコントローラ140から制御信号を制御ボードに送ってラッチ30がロック解除状態に切り替えられるように駆動させる作動を行うようにする。
【0033】
逆に、ロック解除センサが故障し且つロックセンサが感知される場合、ロック解除位置にモータ50が駆動されるように制御信号を送る。反対位置のロックセンサがカム40を感知した信号に基づいてロック解除センサが故障したと判断して、座席のシート2がロックできるようにラッチ30がロック位置に回動するようにモータ50を駆動させてモータ軸を回転させる。すると、座席のシート2が立てられた状態で、ラッチ30に、座席シート2の側面に突出したロックウィング片が掛けられるロック状態に切り替える。ラッチ30がロック状態に切り替えられるように駆動させる作動は、前記座席制御システムサーバ130と制御ボードで実行する。座席制御システムサーバ130とメインコントローラ140から制御信号を制御ボードに送って、ラッチ30がロック状態に切り替えられるように駆動させる作動を行うようにする。
【0034】
一方、本発明では、座席のシート2に装着された圧力センサ170をさらに含む。圧力センサ170は、サブコントローラ150に接続されるように構成できる。圧力センサ170は、重量感知センサまたは重量感知パッドで構成できる。重量感知パッドは、携帯電話のボタンのように、人がシート2に座ると着席状態と感知するセンサで構成できる。座席のシート2に圧力センサ170を装着して、人が座るほどの重さが測定される場合、着席と判断して、コントローラを介してサーバ側に着席信号を伝送する。このとき、コントローラは、サブコントローラ150とメインコントローラ140を意味し、前記サーバは、座席制御システムサーバ130を意味する。
【0035】
前記サーバでは、チケット販売表示窓、シートクッションロック表示窓、ロック解除表示窓に着席状態を表示して販売と着席などのデータを収集するようにする。サーバにディスプレイが備えられ、チケット販売表示窓、シートクッションロック表示窓、ロック解除表示窓に着席状態を表示する。この時、前記サーバは、座席制御システムサーバ130である。
【0036】
椅子のシート2から人が立ち上がると、シート2(シートクッション)が自動的に反転して立てられ、モータ50が回転し、ラッチ30がロック動作を行わなければならないが、機構的欠陥などによりシート2の反転が正常に行われないとき、ラッチ30がロック状態に移動しない場合には、3回連続して試行した後、ロック解除状態にラッチ30を移動させる制御動作機能がある。座席制御ボードからラッチ30をロック解除状態に移動させるようにすることができる。
【0037】
このとき、上映館に来て販売台で手動にて上映チケットを購入した観客がいる場合には、手動でチケットを購入した当該座席の座席制御装置のロック状態をメインコントローラを介して制御して、当該座席の座席制御ボードとサブコントローラによってロック解除状態に切り替えるように構成できる。
【0038】
一方、本発明では、時間帯ごとにコンテンツの上映時間を分類しておいた状態で、コンテンツの上映時間が終了すると、すべてのチケット予約状態をリセットすることにより、次の時間帯のチケット予約状態に切り替える。時間帯別に座席制御モードに入ってから当該時間帯のコンテンツ上映時間が終了すると、その次の時間帯のコンテンツ上映モードに入るようにリセットするのである。
【0039】
次に、上述した構成の本発明の予約連動スマート座席制御システムの効果について説明する。
【0040】
本発明は、劇場、公演会場、映画館などの座席に設置してシート2をロックまたはロック解除することができるロック装置を稼動させて、予約されている座席は座席制御装置によってシート2のロック状態を解除し、予約されていない座席はロック状態に維持することができる手段であって、予約されている座席は、座席制御装置によるロック状態を解除して観客が着席できるようにし、予約されていない座席に観覧者が座ることを防止することができる。例えば、映画館の場合は、定められた時間帯に映画を上映するが、当該時間帯に映画を見た後にも映画館から観客が出ていかず席を移して次の時間帯の映画をまた見たことがあるが、本発明は、予約連動座席制御システムであって、観覧客が席を移して次の時間帯の映画をまた見るなどの問題を解決する。
【0041】
また、本発明では、予約連動座席制御を行いながら上映コンテンツに対してどれほど予約したかを把握することができ、チケットを予約しておいて来ない人の割合も把握することができる。上映コンテンツをどれほど予約したのかを把握して、上映時間が迫っている時間に予約者にコンテンツの上映時間をリマインドさせる機能もすることができる。
【0042】
一方、座席制御装置が様々な要因によって正常に作動しない場合があるが、そのような場合にいちいちコントロール(管理)するのは容易ではなかった。
【0043】
ところが、本発明では、座席制御装置が正常に作動しない場合に即時対処することが可能なので、コントロールしやすい。このとき、座席制御装置が正常に作動しない場合に、単位期間別に日付を決めて管理を行うことができるようにする。例えば、週単位で日付を決めて座席制御装置などが正常に作動しない座席を管理することにより、管理作業においてより融通性があるうえ、容易である。
【0044】
また、座席制御装置などが故障して正常に作動しないときに管理を行うことにより、経営上の問題点も管理が可能である。
【0045】
一方、本発明では、座席制御システムサーバ130においても予約関連のコントロールが可能である。例えば、予約サーバ120に問題が生じた場合には、座席制御システムサーバ130においても予約を受けたりその他の座席制御機能を管理したりすることにより、チケットの予約に関連するコントロールが可能である。
【0046】
また、劇場などの上映館自体で予約関連のコントロールができるように構成されることも可能である。メインコントローラ140を上映館に構築することにより、予約サーバ120に問題が生じた場合に、メインコントローラ140で、下位層であるサブコントローラ150などの制御ができるようにすることにより、上映館自体で予約関連のコントロールを可能にすることができる。
【0047】
また、複数のサブコントローラ150は、例えば、映画館で1館、2館、3館のようにそれぞれの館ごとに構築されており、複数のサブコントローラ150を介してそれぞれの館ごとに座席制御を可能にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、予約サーバと、前記予約サーバと連動し、予約サーバからチケット予約情報を受信する座席制御システムサーバと、前記座席制御システムサーバと通信するメインコントローラと、前記メインコントローラと通信するサブコントローラと、前記サブコントローラと通信して、観覧席の各座席を制御する座席制御ボードと、を含んで構成された予約連動スマート座席制御システムであって、産業上の利用可能性がある。
【国際調査報告】