(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-05
(54)【発明の名称】光パワー出力安定化装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/497 20060101AFI20220928BHJP
H01S 5/0683 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
G01S7/497
H01S5/0683
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505655
(86)(22)【出願日】2020-12-07
(85)【翻訳文提出日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 KR2020017745
(87)【国際公開番号】W WO2021132934
(87)【国際公開日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0176053
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518086871
【氏名又は名称】ドンウン アナテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ソヨル
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョル-ヘ
【テーマコード(参考)】
5F173
5J084
【Fターム(参考)】
5F173SC10
5F173SE01
5F173SF02
5F173SF32
5F173SF43
5F173SF68
5J084BA04
5J084BA07
5J084BA36
5J084BA40
5J084CA03
5J084EA12
(57)【要約】
本発明は、3Dセンシングシステムのトランスミッターを構成する光源の光パワー出力を一定に制御する光パワー出力安定化装置およびその方法に関するものであって、VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部と、前記光電変換部の周囲温度を感知するための温度感知センサーと、前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサーにより感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部と、前記光電変換部の出力を前記温度相関係数で補償して前記VCSELの光パワーを一定に制御するオートパワーコントローラーに伝達する演算部とを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部と、
前記光電変換部の周囲温度を感知するための温度感知センサーと、
前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサーにより感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部と、
前記光電変換部の出力を前記温度相関係数で補償して前記VCSELの光パワーを一定に制御するオートパワーコントローラーに伝達する演算部と
を含むことを特徴とする、3Dセンシングシステムの光パワー出力安定化装置。
【請求項2】
VCSELの周辺温度を感知するための温度感知センサーと、
前記VCSELの温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサーにより感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部と、
一定の光パワーを出力するために設定された電流値を前記温度相関係数で補償して前記VCSELを駆動する電流パルスを発生させるドライバーに伝達する演算部と
を含むことを特徴とする、3Dセンシングシステムの光パワー出力安定化装置。
【請求項3】
VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部を含む3Dセンシングシステムの光パワー出力安定化方法であって、
温度感知センサーを通じて前記光電変換部の周囲温度をリードする段階と、
前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーから前記温度感知センサーによりリードされた温度に対応する温度相関係数を読み出す段階と、
前記光電変換部の出力が入力されて前記読み出された温度相関係数で補償し、補償された前記光電変換部の出力によって前記VCSELを駆動する電流パルスを発生させるドライバーを制御する段階と
を含むことを特徴とする、3Dセンシングシステムの光パワー出力安定化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3Dセンシングシステムに関し、3Dセンシングシステムのトランスミッターを構成する光源の光パワー出力を一定に制御する光パワー出力安定化装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
立体映像サービスに対する関心が増大されることにより立体映像を提供する装置が開発および普及されている。立体映像を実現するための3D(3次元)センシング方式のうち、ステレオスコピック(stereoscopic)方式、時間測定(TOF:time of flight)方式、構造光(stru cture light)方式などがある。
【0003】
上述した3Dセンシング方式のうち、低い計算量による高いフレームレート(frame rate)、小さいフットプリント(footprint)、相対的に少ない製作費用、日光に強靭な特性などの利点があるTOF方式が多くの関心を受けている。
【0004】
飛行時間測定(TOF:time of flight)方式は、被写体に直接的に光を照射し、反射して戻る反射光の時間を計算することで物体の深さ情報を獲得する方式である。
【0005】
TOF方式を採用した3Dセンシングシステムは、
図1に示すように、大きくトランスミッター(TX)とレシーバー(RX)で構成される。トランスミッターは、VCSEL(Vertical-Cavity Surf ace-Emitting Laser)とVCSELを駆動するドライバーで構成され、レシーバーは、レンズ、フォトデテクターアレイ、変調部(Modulation)、TDC(Time-to-Distance Converter)で構成される。
【0006】
上述した構成において、変調部から入力された信号によってトランスミッターのドライバーはVCSELを駆動する電流パルスを発生させる。そこで、VCSELで電流パルスがレーザーパルスに変換されて物体(object)に照射され、物体で反射されたレーザー光がレンズを通じてフォトデテクターアレイに入力され、TDCにより飛行時間が距離に換算される。次いで、換算された距離によって物体の深さ(Depth)情報が求められ、これを3Dセンシング情報としてプロセッサに伝達する。
【0007】
上述したような3Dセンシングシステムであって、VCSELの光パワー(Optical power)は、周囲温度変化によって変わる特性がある。温度変化によって一定の光パワーを出力するためには、ドライバーでVCSELを駆動する電流を変更しなければならないが、これを通常オートパワーコントロール(auto power control)という。
【0008】
公知のオートパワーコントロール方法を紹介すると、先ず、VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けるために、
図2に示すようにVCSELパッケージにVCSELと共にフォトダイオード(モニタリングフォトダイオードとも称する)を組み込む。このような場合、VCSELから出る光の一部分がディフューザー(Diffuser)を通じて反射されて、光量に比例してフォトダイオード電流として流れるようになり、ドライバーに組み込まれた抵抗(R
PD)を通じてフォトダイオード検出電圧に変換される。そこで、ADCでは前記フォトダイオード検出電圧をデジタルコードに変換出力し、オートパワーコントローラー(APCという)ではADC出力結果を受けてレジスターを通じて予め設定された初期電流値を一定の光パワーが出力されるように調整する。
【0009】
これを
図3および
図4を参照してより詳しく説明する。
【0010】
先ず、光パワー目標値に対応するフォトダイオード出力値(Target IMODPD)を
図3のように予め設定する。
【0011】
なお、VCSELで光が出力される臨界電流に対応するフォトダイオード出力値(Target IBIAS PD)を予め設定する。
【0012】
次いで、目標PD値に対応するドライバー電流値を求めるために、4回の予め入力されたテスト電流(IBIAS_APCl&2、IMOD_APCl&2)を出力して、出力された電流に対応するPD値を読み込み、傾き計算を通じて調整された電流値(Adjusted IMOD & IBIAS)を求める。
【0013】
レーザーパルスを出力するために、イネーブル信号(EN signal)を
図4のように「ハイ」に上げると、オートパワーコントローラーに予め入力されたテスト電流をAPC CLKに同期させて出力し、APC演算により決定されたlMODとIBIAS電流を変調CLKに合わせて出力する。
【0014】
しかし、上述したオートパワーコントロール方法は、VCSELのようにVCSELパッケージに組み込まれているフォトダイオードと抵抗(RPD)の温度変化による特性が反映されていないため、誤った演算結果をもたらすおそれがあり、結果としてオートパワーコントロールが不正確になるという問題が発生し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10-2016-0088553号
【特許文献2】大韓民国登録特許公報第10-0882882号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
そこで、本発明は、上述した問題を解決するために新たに案出された発明であり、本発明の主な目的は、3Dセンシングシステムにおいて、光パワーのフィードバックを受けるために備えられる素子の温度変化による出力特性を補償して、光パワー出力を一定に維持することができる光パワー出力安定化装置およびその方法を提供することにある。
【0017】
さらに、本発明のまた他の目的は、光パワーのフィードバックを受けるための素子を備えなくても、光源の温度変化による出力特性を補償して、光パワー出力を一定に維持することができる光パワー出力安定化装置およびその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前述した目的を達成するための本発明の実施形態による光パワー出力安定化装置は、3Dセンシングシステムに適用可能な装置であって、
VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部と、
前記光電変換部の周囲温度を感知するための温度感知センサーと、
前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサーにより感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部と、
前記光電変換部の出力を前記温度相関係数で補償して前記VCSELの光パワーを一定に制御するオートパワーコントローラーに伝達する演算部とを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明のまた他の実施形態による光パワー出力安定化装置は、
VCSELの周辺温度を感知するための温度感知センサーと、
前記VCSELの温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサーにより感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部と、
一定の光パワーを出力するために設定された電流値を前記温度相関係数で補償して前記VCSELを駆動する電流パルスを発生させるドライバーに伝達する演算部とを含むことを特徴とする。
【0020】
本発明のまた他の実施形態による光パワー出力安定化方法は、VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部を含む3Dセンシングシステムで実行可能な方法であって、
温度感知センサーを通じて前記光電変換部の周囲温度をリードする段階と、
前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーから前記温度感知センサーによりリードされた温度に対応する温度相関係数を読み出す段階と、
前記光電変換部の出力が入力されて前記読み出された温度相関係数で補償し、補償された前記光電変換部の出力によって前記VCSELを駆動する電流パルスを発生させるドライバーを制御する段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
上述した技術的課題を解決するための手段によると、本発明は、オートパワーコントローラーでフィードバックが入力される光電変換部の出力を温度変化特性に合わせて予め補償するため、光電変換部の温度変化出力特性に起因して発生し得る誤差を除去して光パワーの出力を安定して維持することができる。
【0022】
さらに、本発明のまた他の実施形態によると、本発明は、光パワーのフィードバックを受けるための素子を備えなくても、VCSELの温度変化による出力特性を補償することができるため、温度変化に関係なく光パワー出力を一定に維持することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】TOF方式を採用した一般的な3Dセンシングシステムの一部構成例示図である。
【
図2】3Dセンシングシステムのオートパワーコントロールを説明するための図面である。
【
図3】3Dセンシングシステムにおけるオートパワーコントロール方法を説明するための図面である。
【
図4】3Dセンシングシステムにおけるオートパワーコントロール方法を説明するための図面である。
【
図5】本発明の一実施形態による光パワー出力安定化装置の構成例示図である。
【
図6】本発明のまた他の実施形態による光パワー出力安定化装置の構成例示図である。
【
図7】温度変化による出力電流の変化例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態によると、VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部と、前記光電変換部の周囲温度を感知するための温度感知センサーと、前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサーにより感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部と、前記光電変換部の出力を前記温度相関係数で補償して前記VCSELの光パワーを一定に制御するオートパワーコントローラーに伝達する演算部とを含むことを特徴とする3Dセンシングシステムの光パワー出力安定化装置が提供される。
【0025】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明の目的、技術的解法および長所を明らかにするために本発明が実施されることができる特定の実施形態を例示したもので、図示の添付図面を参照する。これらの実施形態は、通常の技術者が本発明を十分に実施できるように詳しく説明される。
【0026】
また、本発明の詳細な説明および請求項において「含む」という単語およびその変形は、他の技術的特徴、付加物、構成要素または段階を除外するものとして意図されたものではない。通常の技術者であれば本発明の他の目的、長所および特性の一部は本説明書から、そして一部は本発明の実施から分かるであろう。下記の例示および図面は実例として提供され、本発明を限定するものとして意図されたものではない。さらに、本発明は、本明細書に表示された実施形態の全ての可能な組み合わせを含む。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互排他的な必要はないことが理解されるべきである。従って、後述する詳細な説明は限定的な意味として採用するものではなく、本発明の範囲は、適切に説明されれば、その請求項が主張するものと均等な全ての範囲と共に、添付の請求項によってのみ限定される。図面における類似した参照符号は、様々な側面で同一であるか類似した機能を指称する。
【0027】
本明細書において他に表示されるか明らかに文脈に矛盾しない限り、単数で指称された項目は、その文脈で他に要求されない限り、複数のものも含む。また、本発明を説明するにあたって、関連の公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合は、それに対する詳細説明は省略する。
【0028】
以下、通常の技術者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の好ましい実施形態について添付の図面を参照して詳しく説明する。下記における3Dセンシングシステムは、3D顔面認識、自動走行、仮想/拡張現実などの様々な分野で多様に利用されるカメラ装置であると仮定する。
【0029】
先ず、
図5は、本発明の一実施形態による光パワー出力安定化装置の構成図を例示したものである。
【0030】
図示のように、本発明の実施形態による光パワー出力安定化装置は、
VCSELで出力される光パワーのフィードバックを受けてデジタル化された電気的信号に出力する光電変換部を含む。
【0031】
前記光電変換部は、VCSELで出力されてディフューザーにより反射される光量に反応するフォトダイオード(PD)と、前記フォトダイオード(PD)の一側と接地端との間に連結され、フォトダイオード電圧を検出(フォトダイオード検出電圧という)する抵抗(RPD)、フォトダイオード検出電圧をデジタル化された電気的信号に出力するADCを含む。
【0032】
一方、本発明の実施形態による光パワー出力安定化装置は、前記光電変換部の温度変化特性を補償するために光電変換部の周囲温度を感知するための温度感知センサー100をさらに含む。
【0033】
また、本発明の実施形態による光パワー出力安定化装置は、前記光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサー100によって感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部110と、
前記光電変換部の出力を前記温度相関係数出力部110で選択出力される温度相関係数で補償してVCSELの光パワーを一定に制御するオートパワーコントローラー130に伝達する演算部120をさらに含むことを特徴とする。
【0034】
前記演算部120は、乗算器としてADCの出力と温度相関係数を掛けて後段に位置するオートパワーコントローラー110に伝達する。このような演算は、オートパワーコントローラー110内で行われるようにロジッグ設計することもできる。
【0035】
図5で説明していないMUX160は、入力される選択信号によってcurrent DAC150或いはオートパワーコントローラー130で出力される一つの信号を選択出力する。
【0036】
上述した構成をさらに含む本発明の光パワー出力安定化装置は、3Dセンシングシステムにおいて光パワーのフィードバックを受けるために備えられる素子(光電変換部)の温度変化による出力特性を補償するために、優先的に光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数を実験段階で獲得してこれをメモリーに格納しておき、光電変換部周辺の温度を感知してそれに対応する温度相関係数を利用して光電変換部の出力を補償し、オートパワーコントローラー130に入力されるようにすることで、オートパワーコントローラー130は、一定の光パワーが出力されるようにするために必要な自動出力制御信号をドライバー170で出力する。
【0037】
そこで、ドライバー170は、一定の光パワーが出力されるようにVCSELを駆動させることで、本発明は、光パワーのフィードバックを受けるために備えられる素子の温度変化による出力特性が補償されて、温度変化に関係なく安定した光パワーを維持することができるようになる。
【0038】
以上の実施形態では、ハードウェア的な構成を例示して光パワー出力を安定化させることを説明したが、オートパワーコントローラー130の制御プロセスを下記のように構成して光パワー出力を安定化させることもできる。
【0039】
例えば、オートパワーコントローラー130は、温度感知センサー100を通じて光電変換部の周囲温度をリードする。次いで、オートパワーコントローラー130は、光電変換部の温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納された内部メモリーから前記温度感知センサー100によってリードされた温度に対応する温度相関係数を読み出し、次いで、光電変換部の出力が入力されて前記読み出された温度相関係数を乗算して補償し、補償された前記光電変換部の出力によって前記VCSELを駆動する電流パルスを発生させるドライバーを制御する方式で3Dセンシングシステムの光パワー出力を安定化させることができる。
【0040】
一方、
図6は、本発明のまた他の実施形態による光パワー出力安定化装置の構成図を例示したものであり、
図7は、温度変化による出力電流の変化推移を例示したものである。
【0041】
図5に示すように、フォトダイオード(PD)でVCSELの光パワーのフィードバックが受けられない場合は、単純にVCSELの温度変化による出力変化量を補償する方法で光パワー出力を安定化させることができる。このような方法でも上述した実施形態のように温度相関係数を利用することができる。
【0042】
即ち、本発明のまた他の実施形態による3Dセンシングシステムの光パワー出力安定化装置は、
図6に示すように、
VCSELの周辺温度を感知するための温度感知センサー100と、
前記VCSELの温度別の出力変化量を補償するための温度相関係数が格納されたメモリーを含み、前記温度感知センサー100によって感知された温度に対応する温度相関係数を出力する温度相関係数出力部110と、
一定の光パワーを出力するために設定された電流値を前記温度相関係数で補償して前記VCSELを駆動する電流パルスを発生させるドライバー170に伝達する演算部120とを含むことを特徴とする。
【0043】
このような光パワー出力安定化装置では、オートパワーコントローラー130でフィードバックされる光電変換部の出力を温度変化に合わせて補償するものではなく、一定の光パワーを出力するために事前設定された電流値をVCSELの温度変化特性に合わせて補償するものであるため、温度変化に関係なく一定の光パワーが出力されることができる。
【0044】
以上、図面に示された実施形態を参考として説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な他の実施形態が可能であるという点が理解できるであろう。そこで、本発明の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲のみにより定められるべきである。
【国際調査報告】