(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-06
(54)【発明の名称】圧電センサを使用したセルフパワーモジュール完全性インジケータ
(51)【国際特許分類】
B01D 65/10 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
B01D65/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504545
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(85)【翻訳文提出日】2022-01-21
(86)【国際出願番号】 SG2020050428
(87)【国際公開番号】W WO2021021018
(87)【国際公開日】2021-02-04
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029534
【氏名又は名称】ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ シンガポール プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】テオ、インハオ
【テーマコード(参考)】
4D006
【Fターム(参考)】
4D006GA02
4D006HA01
4D006LA03
4D006LA06
4D006LA10
4D006MA01
4D006PB02
(57)【要約】
膜モジュールの完全性を監視するためのデバイス。このデバイスは、振動にさらされると電圧を生成することができる圧電センサと、圧電センサに電気的に接続された発光ダイオードとを備えており、圧電センサと視覚的インジケータとは、振動を感知するために膜モジュールの十分近くに配置されている。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
膜モジュールの完全性を監視するための装置であって、振動にさらされると電圧を生成することができる圧電センサと、前記圧電センサに電気的に接続された発光ダイオードを備える視覚的インジケータとを備え、前記圧電センサと前記視覚的インジケータとは、振動を感知するのに足るだけ前記膜モジュールの十分近くに配置されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
中空糸又は他の膜水処理装置では、繊維又は膜が完全であるか或いは欠陥がないかを判定するための方法を利用する。これらの方法には、空気を使用して水を膜の細孔から押し出すバブルポイント試験が含まれ得る。必要な空気圧は、細孔サイズと相関させることができる。もう1つの方法は、圧力減衰試験である。
【背景技術】
【0002】
圧力減衰試験(PDT)
圧力減衰試験(又は圧力保持試験)は、現場で使用される最も一般的な試験方法であり、加圧空気で浸透の流れを逆にすることにより、バブルポイントより下でその場で実行される。膜内腔に充填されたすべての水が膜を通して浸透して戻ると、膜内腔は加圧空気で満たされる。毛細管吸引圧力があるので、圧力がバブルポイントを下回っている限り、空気が膜から漏れることはない。膜を圧力源から隔離した後、内腔圧力を所定の時間(通常5~20分)監視する。膜表面に欠陥があると、空気が欠陥を通して浸透する可能性があり、圧力が急速に低下する。欠陥がない場合、膜の細孔を介した拡散によって失われる空気の量はごくわずかである。
【0003】
しかしながら、正常な圧力減衰率と異常な圧力減衰率の境界線をどこに設定するかは完全には明確ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧力減衰試験は、支持層と一体化されたスキンを備えた中空糸膜に特に有用である。これはスキン層が一体化されていない中空糸膜及びフラットシート膜にも使用できるが、最大許容空気圧は、例えば3~5ミクロンよりも小さい不具合を検出するのに十分な高さではない場合がある。
【0005】
圧力減衰試験のバリエーションには、欠陥のある繊維からの逃げる空気を検出するために使用されるマイクロフォン又はノイズセンサの使用が含まれる。モジュールの完全性チェックの現在の方法は、ソニックアナライザ、つまりマイクロフォンを使用して、モジュール内のノイズレベルを「観測」して評価することである。しかしながら、マイクロフォンを使用するには電源が必要であるが、すぐに利用できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、圧電素子は、変形又は振動から電気を生成することができ、逆もまた同様である。これらの回路はよく知られている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
この回路は、おそらく50mm×50mm×10mm以下のボックスにすることができ、加圧中空糸モジュールのハウジングに取り付けることができる。PDTが実施され、モジュールが完全でない場合、つまり漏れのある繊維が存在する場合、多くのノイズ(振動)が発生する。次に、この振動は電気信号に変換され、それを発光ダイオード(LED)などの視覚的信号に電力を供給するために使用できる。
【0008】
提案されている方法は、ノイズレベルにリンクされた視覚的インジケータを(明るさ又は色の変化を介して)提供することである。生成される電力量は、各モジュールから放出されるノイズの量に比例する。したがって、LEDインジケータは、モジュールからのノイズレベルに応じて色又は強度を変更できる。これにより、各モジュールの相対的な完全性に関する視覚的表示が提供される。ノイズの量が多いほど、より大きな電圧が生成されることを意味し、したがって、モジュールからのノイズ出力が低い場合と比較して、LEDがより明るく点灯する。
【0009】
圧電アセンブリ全体は、回路基板又は集積回路上にも製造することができ、それらはサイズがさらに小さくなり、大量生産されるとコストが低減される。
【0010】
提案されたインジケータの主な利点は、トラブルシューティング中にカスタマが時間を節約できることである。各モジュールへの物理的なアクセスを必要とするソニックアナライザ方式と比較して、各モジュールの相対的なノイズレベルは離れた場所から見ることができる。
【0011】
本明細書において用いる語法及び用語は説明を目的とするものであり、制限的なものと見なすべきではない。本明細書で使用される場合、「複数」という用語は、2つ以上の項目又は構成要素を指す。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「運ぶ(carrying)」、「有する(having)」、「収容する(containing)」、及び「伴う(involving)」という用語は、記載した説明又は請求項などのいずれにおいても、オープンエンドの用語であり、すなわち、「含むがこれらに限定されない」を意味する。したがって、そのような用語の使用は、その用語によって列挙された項目、及びその同等物、並びに追加の項目を包含することを意味する。請求項に関して、「からなる」及び「から本質的になる」という移行句のみが、それぞれ、クローズド又はセミクローズドの移行句である。請求項において請求項要素を修飾するための、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの序数用語の使用は、それだけでは1つの請求項要素の、方法の行為が実行される別の或いは時間的な順序に対する、どのような優先度、優先順位又は順序も暗示するものではなく、単に、特定の名前を有する1つの請求項要素を、(序数用語の使用がなければ)同じ名前を有する別の要素から区別するためのラベルとして用いられるだけであり、請求項要素を区別するものである。
【国際調査報告】