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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-06
(54)【発明の名称】改善された作物収穫装置
(51)【国際特許分類】
   A01D 46/04 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A01D46/04 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022508452
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2022-04-07
(86)【国際出願番号】 AU2020050823
(87)【国際公開番号】W WO2021026595
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】2019902874
(32)【優先日】2019-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522051878
【氏名又は名称】ウィリアムズ ティー プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,ジェフリー アラン
【テーマコード(参考)】
2B075
【Fターム(参考)】
2B075HA03
2B075HA09
2B075HB08
2B075HC13
2B075HD01
(57)【要約】
本発明は、茎を含む植物材料(茶の木等)を選択的に収穫するための装置に関する。当該装置は、第1の軸を中心として回転可能である第1の植物材料係合手段と、第1の植物材料係合手段の回転とは反対方向に、及び、第1の植物材料係合手段の回転と固定比率で同期して、第2の軸を中心として回転可能である第2の植物材料係合手段とを有する。第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段は各々、それらの間に植物の茎の第1のそれぞれの上部を捕捉するように構成された可動の植物材料係合面を有する。第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段の継続する回転で、植物の茎の第2のそれぞれの下部において増大する張力を引き起こすように、捕捉した植物の第1のそれぞれの上部をある期間にわたって引っ張る。第2の植物材料係合手段は、植物の茎の第2のそれぞれの下部に接触するように円弧に沿って可動である植物材料切断面を有する。植物材料切断面は、円弧に沿って動かされるに従い植物の茎の第2のそれぞれの下部に屈曲を形成するように形作られ、植物の茎の第2のそれぞれの下部における増大する張力で、植物材料切断面の上で植物の茎の第2のそれぞれの下部の切断を引き起こす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
茎を含む植物材料を選択的に収穫するための装置であって、
第1の軸を中心として回転可能である第1の植物材料係合手段と、
前記第1の植物材料係合手段の回転とは反対方向に、及び、前記第1の植物材料係合手段の回転と固定比率で同期して、第2の軸を中心として回転可能である第2の植物材料係合手段と
を含み、
前記第1の植物材料係合手段及び前記第2の植物材料係合手段は各々、それらの間に植物の茎の第1のそれぞれの上部を捕捉するように構成された可動の植物材料係合面を有し、前記第1の植物材料係合手段及び前記第2の植物材料係合手段の継続する回転で、前記植物の茎の第2のそれぞれの下部において増大する張力を引き起こすように、捕捉した前記植物の第1のそれぞれの上部をある期間にわたって引っ張り、
前記第2の植物材料係合手段は、前記植物の茎の第2のそれぞれの下部に接触するように円弧に沿って可動である植物材料切断面を含み、
前記植物材料切断面は、前記円弧に沿って動かされるに従い前記植物の茎の第2のそれぞれの下部に屈曲を形成するように形作られ、前記植物の茎の第2のそれぞれの下部における前記増大する張力で、前記植物材料切断面の上で前記植物の茎の第2のそれぞれの下部の切断を引き起こす、装置。
【請求項2】
前記固定比率での同期が、前記第1の植物材料係合手段の単一の回転毎に、前記第2の植物材料係合手段が、少なくとも2、3、4、5、6回以上回転することを提供する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の軸は、前記第2の軸の上方にある、請求項1又は請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の軸は、前記第2の軸を通って延びる垂直軸からオフセットされている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記オフセットは、植物材料が引き出される当該装置の側に向かっている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記植物材料切断面は、前記植物の茎の第2のそれぞれの下部において少なくとも約90度の屈曲を形成するように形作られている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記植物材料切断面は、前記植物の茎のそれぞれの下部における屈曲を形成するように構成された曲線又はコーナーを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第2の植物材料係合手段の前記植物材料係合面は変形可能である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の植物材料係合手段の前記植物材料係合面が、前記第2の植物材料係合手段の変形可能な表面を変形させることができるように、前記第1の植物材料係合手段及び前記第2の植物材料係合手段は離隔関係で維持される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の植物材料係合手段の前記植物材料係合面が、前記第2の植物材料係合手段の変形可能な表面を交互に変形及び解放することができるように構成されている、請求項8又は請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の植物材料係合手段の前記植物材料係合面は、解放時に変形していない状態をとるように弾性である、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の植物係合手段の前記植物材料係合面は、2つの固定ベルトマウントの間の領域において変形可能であるように前記2つの固定ベルトマウントの間で保留される弾性ベルトである、請求項8乃至11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記植物材料切断面は、その上での植物材料の切断を容易にするように、変形不可能であるか又は限定された変形能力のものである、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記第2の植物材料係合手段は、円弧に沿って可動な、前記植物の茎の第2の部分よりも低い前記植物の茎の第3のそれぞれの部分において前記植物の茎に接触するように構成された植物材料接触面を含み、前記植物材料接触面は、前記植物の茎の第2のそれぞれの下部において前記増大する張力をもたらすのを支援するように構成されている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記植物材料接触面がそれに沿って可動である円弧は、前記植物材料切断面がそれに沿って可動である円弧と同じ円弧である、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第2の植物係合手段は、少なくとも逐次の第1、第2、及び第3のアームを有するローターを含む、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記第2の植物係合手段の前記植物材料係合面が弾性ベルトを含む場合、前記弾性ベルトは、逐次の前記第1のアームと前記第2のアームとの間で保留され、逐次の前記第3のアームは、前記植物材料接触面を支持している、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記切断面は、それぞれの第2のアームによって支持されている、請求項16又は請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の逐次のアーム及び前記第3の逐次のアームは、第1の軸に沿って配置されている、請求項16乃至18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記第2の逐次のアームは、前記第1の軸に実質的に直交する第2の軸に沿って配置されている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の逐次のアームは、前記第2の逐次のアームと約90度の角度を形成している、請求項16乃至20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記第2の逐次のアームは、前記第3の逐次のアームと約90度の角度を形成している、請求項16乃至21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記第2の軸に沿って配置された第4の逐次のアームを含む、請求項16乃至22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記第4の逐次のアームは、さらなる植物接触面を支持している、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第2の逐次のアームと前記第3の逐次のアームとの間の空間は、植物材料が前記空間に出入りすることができるように、実質的に開いている、請求項16乃至24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記第3のアームと前記第4のアームとの間の空間は、植物材料が前記空間に出入りすることができるように、実質的に開いている、請求項23乃至25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記第1のアームと前記第4のアームとの間の空間は、植物材料が前記空間に出入りすることができるように、実質的に開いている、請求項23乃至26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1の植物材料係合手段の前記植物材料係合面は、前記第2の植物材料係合手段の前記植物材料係合面に交互に接触する及びそこから解放されるように構成されている、請求項1乃至27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記第1の植物係合手段は、少なくとも逐次の第1、第2、及び第3のアームを有するローターを含む、請求項1乃至28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記少なくとも第1、第2、及び第3の逐次のアームのうち少なくとも1つが、前記植物材料係合面を支持している、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記第1、第2、及び第3の逐次のアームによってそれぞれ支持された第1、第2、及び第3の植物材料係合面を含む、請求項29又は請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記第1の逐次のアーム及び前記第3の逐次のアームは、第1の軸に沿って配置されている、請求項29乃至31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記第2の逐次のアームは、前記第1の軸に実質的に直交する第2の軸に沿って配置されている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記第2の軸に沿って配置された第4の逐次のアームを含む、請求項29乃至33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記第1の逐次のアームと前記第2の逐次のアームとの間の空間、及び/又は前記第2の逐次のアームと前記第3の逐次のアームとの間の空間、及び/又は前記第3の逐次のアームと前記第4の逐次のアームとの間の空間は、植物材料が前記空間に出入りすることができるように実質的に開いている、請求項29乃至34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記第1の植物材料係合手段及び前記第2の植物材料係合手段は、それぞれ第1のローター及び第2のローターであり、前記第1のローター及び前記第2のローターの各々は、中心部分から半径方向に延びる等間隔のアームを有し、第1及び第2の回転子は相対的な空間配置にある、請求項1乃至35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記第1の植物材料係合手段の前記植物材料係合面は、ローターアームの終端において配置されたローラーである、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1のローターの直径が、前記第2のローターの直径の少なくとも約1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍又はそれ以上である、請求項36又は請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記植物から切断された自由な植物材料を前記第1の植物材料係合手段及び前記第2の植物材料係合手段から離れるように運ぶように構成された植物材料運搬手段を含む、請求項1乃至38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記植物材料運搬手段は、回転ブラシ又はローターである、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記第1の植物材料係合手段及び/又は前記第2の植物材料係合手段の前記植物材料係合面を動かすための手段を含む、請求項1乃至40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
前記植物の最上部が前記第1の植物係合手段と前記第2の植物係合手段との間で引っ張られるように、収穫されることになる作物に関してある高さで維持されるように構成されている、請求項1乃至41のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、作物から材料を選択的に収穫するための装置に関し、作物は、茶の木(Camellia sinensis)を含むがこれに限定されない。
【背景技術】
【0002】
茶は、間違いなく世界的に経済的に重要な作物である。2017年、世界的な茶市場は約500億米ドルと推定されており、最大の生産国は中国、インド、スリランカ、及びケニアである。
【0003】
中国の皇帝であるShen-Nuneが茶を煎じた紀元前2,733年から、その後4,392年間、茶は手作業で選択的に摘み取られてきた。優れた高価値の茶を生産するためには、2枚の葉及び1つの芽を、周囲の無関係の黒ずんだ維持葉又は若い次世代のシュートのいずれも収穫することなく、慎重に選択し且つ摘み取る必要がある。
【0004】
茎(5)から延びる所望の2枚の葉(3)と1つの芽(1)とを含む、摘み取られた茶の木材料を示している図1を参照されたい。切断された植物材料の下端が、所望の摘み取りポイント(6)において手摘みから生じる。
【0005】
図1の摘み取られた植物材料は、茶の木におけるその元々の(すなわち、摘み取り前の)状態で図2において示されている。図2において重ね合わされたのは、3つのレベル、すなわち:その上で芽(2)が配置されるA;その上で芽(2)及び所望の葉(3)、(4)が配置されるB;並びに、その上で芽(2)、所望の葉(3)、(4)、及び低品質の成熟葉(7)、(8)、(9)が配置されるC;である。分かるように、レベルAにおける摘み取りは、所望の葉(3)、(4)を残すことになり;さらに、レベルCにおける摘み取りは、芽(2)及び所望の葉(3)、(4)を保つことになるが、低品質の葉(7)、(8)、(9)も保つことになる。レベルBにおける摘み取りによってのみ、芽(2)及び所望の葉(3)、(4)の選択的な収穫が達成されることになる。
【0006】
十分に確立された従来技術の、親指(10)と人差し指(11)の間で2枚の葉及び芽茎(5)をクランプし且つ矢印(13)の方向において手(12)を回転させることによって、2枚の所望の葉(見えていない)及び芽(1)を選択的に収穫する方法を示している図3を参照されたい。
【0007】
芽及び2枚の所望の葉の切り離しが、図4及び図5において順次示されている。図4は、図3の別の(すなわち、芽及び2枚の所望の葉の切り離し前の)図である。図5は、親指(10)及び人差し指(11)のクランプ圧力を維持し且つ手首(16)において手(12)を矢印(13)の方向に回転させることによる摘み取り動作を示しており、茎(5)が、比較的小さな直径の人差し指(11)の周囲に巻かれ、それによって、ベクトル(17)に沿った力が誘発され、無傷でダメージを受けていない2枚の所望の葉及び芽(1)を選択的に摘み取るように、芽茎(5)が(18)において切れるようにしている。
【0008】
図3、4、5及び関連する上記の説明から正しく理解されるように、第一に、茎を掴むために正確な領域を特定すること、第二に、掴まれる領域より上に芽及び2枚の所望の葉があるのを確実にするように、第三に、望ましくない葉及び茎の部分が、摘み取られることになる部分に含まれないのを確実にするように指を当てることにおいて、いくつか複雑化させる要因がある。茶の摘み取りにおいて非常に経験が豊富な労働者は、迅速に植物を視覚的に評価し、所望の要素のみを摘み取ることができるけれども、茶の収穫は、生産者にとって依然として多くの労力を要し、非常に時間がかかり、高価なプロセスである。手作業で茶を収穫するための相当なレベルの手で行う労働、時間、及びコストを考慮して、多くの従来の職人が、自動化された収穫機の構築を試みてきた。
【0009】
一部の従来技術の収穫機は、植物の上部を切断するために、コンベヤーベルトの前縁の前に配置されるカッター又はブレーカーを必要とする。一般的に動作可能であるけれども、そのような構成は、維持葉及び若いシュートに対して何らかの巻き添え被害を引き起こすか、又は、成熟葉等の望ましくない構造体の収穫によって、手で摘むよりも劣った結果を提供し得る。
【0010】
従って、茶の木から芽及び2枚の所望の葉のみを賢明に除去し、残りの植物の構造体へのダメージも最小限に抑える人の手の能力をより精密に模倣する装置が、当技術分野において依然として必要とされている。
【0011】
植物材料を収穫するための装置の改善を提供することが本発明の一態様である。従来技術の収穫装置の有用な代替物を提供することが本発明のさらなる態様である。
【0012】
文献、行為、材料、装置、及び物品等の議論が、単に本発明に対する状況を提供することを目的として、本明細書に含まれる。これらの事項のいずれか又は全てが、従来技術の基礎の一部を形成していること、又は、本願の各請求項の優先日前に存在していた本発明に関連する分野における技術常識であることを示唆又は表現していない。
【発明の概要】
【0013】
本明細書の記載及び特許請求の範囲を通して、「含む」という用語、並びに「含んでいる」及び「含み」等のその用語の変形は、他の添加物、構成要素、整数、又はステップを除外することを意図していない。
【0014】
本明細書を通して「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書中の様々な箇所における「1つの実施形態において」又は「一実施形態において」という語句の出現が、必ずしも全てが同じ実施形態を参照しているわけではないが、参照していてもよい。
【0015】
第1の態様において、本発明は、茎を含む植物材料を選択的に収穫するための装置を提供し、当該装置は:第1の軸を中心として回転可能である第1の植物材料係合手段と、第1の植物材料係合手段の回転とは反対方向に、及び、第1の植物材料係合手段の回転と固定比率で同期して、第2の軸を中心として回転可能である第2の植物材料係合手段とを含み、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段は各々、それらの間に植物の茎の第1のそれぞれの上部を捕捉するように構成された可動の植物材料係合面を有し、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段の継続する回転で、植物の茎の第2のそれぞれの下部において増大する張力を引き起こすように、捕捉した植物の第1のそれぞれの上部をある期間にわたって引っ張り、第2の植物材料係合手段は、植物の茎の第2のそれぞれの下部に接触するように円弧に沿って可動である植物材料切断面を含み、植物材料切断面は、円弧に沿って動かされるに従い植物の茎の第2のそれぞれの下部において屈曲を形成するように形作られており、植物の茎の第2のそれぞれの下部における増大する張力で、植物材料切断面の上で植物の茎の第2のそれぞれの下部の切断を引き起こす。
【0016】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、固定比率での同期が、第1の植物材料係合手段の単一の回転毎に、第2の植物材料係合手段が、少なくとも2、3、4、5、6回以上回転することを提供する。
【0017】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の軸は、第2の軸の上方にある。第1の軸は、第2の軸を通って延びる垂直軸からオフセットされてもよく、植物材料が引き出される当該装置の側に向かってオフセットされてもよい。
【0018】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料切断面は、植物の茎の第2のそれぞれの下部において少なくとも約90度の屈曲を形成するように形作られている。
【0019】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料切断面は、植物の茎のそれぞれの下部における屈曲を形成するように構成された曲線又はコーナーを含む。
【0020】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の植物材料係合手段の植物材料係合面は変形可能である。
【0021】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の植物材料係合手段の植物材料係合面が、第2の植物材料係合手段の変形可能な表面を変形させることができるように、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段は離隔関係で維持される。
【0022】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の植物材料係合手段の植物材料係合面が、第2の植物材料係合手段の変形可能な表面を交互に変形及び解放することができるように当該装置は構成されている。
【0023】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の植物材料係合手段の植物材料係合面は、解放時に変形していない状態をとるように弾性である。
【0024】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の植物係合手段の植物材料係合面は、2つのベルトマウントの間の領域において変形可能であるように2つのベルトマウントの間で保留される弾性ベルトである。
【0025】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料切断面は、その上での植物材料の切断を容易にするように、変形不可能であるか又は限定された変形能力のものである。
【0026】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の植物材料係合手段は、円弧に沿って可動な、植物の茎の第2の部分よりも低い植物の茎の第3のそれぞれの部分において植物の茎に接触するように構成された植物材料接触面を含み、植物材料接触面は、植物の茎の第2のそれぞれの下部において増大する張力をもたらすのを支援するように構成されている。
【0027】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料接触面がそれに沿って可動である円弧は、植物材料切断面がそれに沿って可動である円弧と同じ円弧である。
【0028】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の植物係合手段は、少なくとも逐次の第1、第2、及び第3のアームを有するローターを含む。
【0029】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の植物係合手段の植物材料係合面が弾性ベルトを含む場合、弾性ベルトは、逐次の第1のアームと第2のアームとの間で保留され、逐次の第3のアームは、植物材料接触面を支持している。
【0030】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、切断面は、それぞれの第2のアームによって支持されている。
【0031】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の逐次のアーム及び第3の逐次のアームは、第1の軸に沿って配置されている。
【0032】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の逐次のアームは、第1の軸に実質的に直交する第2の軸に沿って配置されている。
【0033】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の逐次のアームは、第2の逐次のアームと約90度の角度を形成している。
【0034】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の逐次のアームは、第3の逐次のアームと約90度の角度を形成している。
【0035】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、第2の軸に沿って配置された第4の逐次のアームを含む。
【0036】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第4の逐次のアームは、さらなる植物接触面を支持している。
【0037】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の逐次のアームと第3の逐次のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように、実質的に開いている。
【0038】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第3のアームと第4のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように、実質的に開いている。
【0039】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1のアームと第4のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように、実質的に開いている。
【0040】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の植物材料係合手段の植物材料係合面は、第2の植物材料係合手段の植物材料係合面に交互に接触する及びそこから解放されるように構成されている。
【0041】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の植物係合手段は、少なくとも逐次の第1、第2、及び第3のアームを有するローターを含む。
【0042】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、少なくとも第1、第2、及び第3の逐次のアームのうち少なくとも1つが、植物材料係合面を支持している。
【0043】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、第1、第2、及び第3の逐次のアームによってそれぞれ支持された第1、第2、及び第3の植物材料係合面を含む。
【0044】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の逐次のアーム及び第3の逐次のアームは、第1の軸に沿って配置されている。
【0045】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の逐次のアームは、第1の軸に実質的に直交する第2の軸に沿って配置されている。
【0046】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の逐次のアームは、第2の逐次のアームと約90度の角度を形成している。
【0047】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の逐次のアームは、第3の逐次のアームと約90度の角度を形成している。
【0048】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、第2の軸に沿って配置された第4の逐次のアームを含む。
【0049】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の逐次のアームと第2の逐次のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように実質的に開いている。
【0050】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第2の逐次のアームと第3の逐次のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように実質的に開いている。
【0051】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第3の逐次のアームと第4の逐次のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように実質的に開いている。
【0052】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の逐次のアームと第4の逐次のアームとの間の空間は、植物材料がこの空間に出入りすることができるように実質的に開いている。
【0053】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段は、それぞれ第1のローター及び第2のローターであり、第1のローター及び第2のローターの各々は、中心部分から半径方向に延びる等間隔のアームを有し、第1及び第2の回転子は相対的な空間配置にある。
【0054】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1の植物材料係合手段の植物材料係合面は、ローターアームの終端において配置されたローラーである。
【0055】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、第1のローターの直径は、第2のローターの直径の少なくとも約1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍又はそれ以上である。
【0056】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、植物から切断された自由な植物材料を第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段から離れるように運ぶように構成された植物材料運搬手段を含む。
【0057】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料運搬手段は、空気流によって又は可動部材との接触によって自由な植物材料を掃引するように機能する。
【0058】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料運搬手段は、軸を中心として回転する。
【0059】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、植物材料運搬手段は、回転ブラシ又はローターである。
【0060】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、第1の植物材料係合手段及び/又は第2の植物材料係合手段の植物材料係合面を動かすための手段を含む。
【0061】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、植物の最上部が第1の植物係合手段と第2の植物係合手段との間で引っ張られるように、収穫されることになる作物に関してある高さで維持されるように構成されている。
【0062】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、1人以上のユーザによって保持され且つある高さで当該装置を維持するように適応した1つ以上のハンドルを含む。
【0063】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、地面の上で静止するように適応した支持体又はある高さで当該装置を維持する車両を含む。
【0064】
本発明のこの第1の態様の一実施形態では、当該装置は、作物の前方に及び作物を横切って当該装置を推し進めるための手段を含む。
【0065】
本明細書の残りの部分を考察することから明らかなように、本発明は、この第1の態様のさらなる特徴又は第2の態様又はさらなる態様によって定められてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】非常に望ましい2枚の葉及び芽を含む、収穫のための茶の木の末端部分を例示した図である。
図2】植物の所望の構造体及び望ましくない構造体に関係がある、茶の木の末端部分が切断され得る(破線A、B、及びCとして示される)3つのレベルを例示した図である。
図3】茶の木の末端部分の茎上の茶を摘む人によって典型的に使用される手動のクランプ動作を例示した図である。
図4図3の例示の別の図である。
図5】切断された末端部分を離れる、摘む人の手の回転後の図3の茶の木の手動でクランプされた末端部分を例示した図である。
図6図6乃至10は、本発明の単一の収穫装置を例示した図であり、収穫可能な植物の末端部分が接触している時点から、植物から切断されて放出される時点までの逐次の状態の装置を示している。
図7図6乃至10は、本発明の単一の収穫装置を例示した図であり、収穫可能な植物の末端部分が接触している時点から、植物から切断されて放出される時点までの逐次の状態の装置を示している。
図8図6乃至10は、本発明の単一の収穫装置を例示した図であり、収穫可能な植物の末端部分が接触している時点から、植物から切断されて放出される時点までの逐次の状態の装置を示している。
図9図6乃至10は、本発明の単一の収穫装置を例示した図であり、収穫可能な植物の末端部分が接触している時点から、植物から切断されて放出される時点までの逐次の状態の装置を示している。
図10図6乃至10は、本発明の単一の収穫装置を例示した図であり、収穫可能な植物の末端部分が接触している時点から、植物から切断されて放出される時点までの逐次の状態にある装置を示している。
図11】各ローターの終端に配置されたローラーを有する、図6乃至10において例示されているものとは別の実施形態を例示した図である。
図12図6乃至11に例示された装置が、茶の木の維持葉及び若い未熟なシュートに対するダメージをどのように回避するかを例示した図であり、さらに、取り付けボタンヘッドに押し付けることによって弾性部材を迅速に取り付けることを例示している。
図13】比較目的のためだけに従来技術の収穫装置を例示した図である。
図14A】軽量の管状フレームに適合した図6乃至11に例示された実施形態を例示した図である。
図14B】本発明の2人用の機械装置である実施形態を例示した平面図である。
図15図15A乃至15Dは、逆転駆動高減速比及びタイミングに対するデュアルドライブダブルサイドタイミングベルトの軽量トランスミッション、並びに、支持チューブ、スキッドパン、及びリーフストレージバッグ等の他の特徴の様々な図である。
図16】軽量フレームに取り付けられ、単にベルトによって支持された本装置のさらなる実施形態を例示した図である。
図17】乗用自走式機械に取り付けられた本装置のさらなる実施形態を例示した図である。
図18】乗用自走式機械に取り付けられた本装置のさらなる実施形態を例示した図である。
図19】四輪操舵機械を有する自走式乗用四輪駆動プラットフォームに取り付けられた本装置の別の実施形態を例示した図である。
図20】四輪操舵機械を有する自走式乗用四輪駆動プラットフォームに取り付けられた本装置の別の実施形態を例示した図である。
図21】3列の茶樹(tea bushes)にまたがることができる乗用自走式多輪機械に取り付けられた本装置の別の実施形態を例示した図である。
図22】非常に大容量で高性能の自走式無限軌道機械に取り付けられた本装置の別の好ましい実施形態を例示した図である。
図23】茶樹の垣根間を通過する目立たない地上支持を提供するトラックを例示した図である。
図24】非常に速い積み荷放出位置にあるリーフビンを例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本発明は、少なくとも部分的に、茎の特定のレベルにおいてクランプすることにより植物の茎を捕捉し、次に、茎が切断されるまで上方に且つ円弧に沿って動かされている切断面にわたって茎に十分な張力をかける装置によって、茶摘み人の手が精密に模倣され得るという本発明者等の発見に基礎を置いている。このクランプ及び回転動作は、熟練した茶摘み人の機能を反映しているということが提案され、熟練した茶摘み人においては、特定のレベルにおいて植物の茎を持つために指が使用され、次に、その手は、一般的に、手の回転が進むに従い一般的に円弧に沿って指関節が回転されるように、手首の軸を中心として回転する。
【0068】
一部の実施形態において、少なくとも、本装置は、若いシュート及び維持葉等の収穫されない植物構造体へのダメージを最小限にするか又は生じさせずに、選択的な摘み取りを可能にしている。
【0069】
本装置は、切断面を使用することによって、植物材料を切断するためのブレーカーバー、カッター、又は他の手段の必要性を省いており、その切断面上で、植物の茎には張力がかけられ、切断点まで張力がかけられる。茎における張力は、植物の上部が装置の2つの植物係合面の間で引き出されることによって発生し、植物は底部において地面に固定されているため、茎における張力は、植物が引っ張られているときに植物の下部において、時間と共に増加する。
【0070】
第1の態様において、必ずしも最も広い態様ではないが、本発明は、茎を含む植物材料を選択的に収穫するための装置を提供し、当該装置は:第1の軸を中心として回転可能である第1の植物材料係合手段と、第1の植物材料係合手段の回転とは反対方向に、及び、第1の植物材料係合手段の回転と固定比率で同期して、第2の軸を中心として回転可能である第2の植物材料係合手段とを含み、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段は各々、それらの間に植物の茎の第1のそれぞれの上部を捕捉するように構成された可動の植物材料係合面を有し、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段の継続する回転で、植物の茎の第2のそれぞれの下部において増大する張力を引き起こすように、捕捉した植物の第1のそれぞれの上部をある期間にわたって引っ張り、第2の植物材料係合手段は、植物の茎の第2のそれぞれの下部と接触するように円弧に沿って可動である植物材料切断面を含み、植物材料切断面は、円弧に沿って動かされるに従い植物の茎の第2のそれぞれの下部において屈曲を形成するように形作られており、植物の茎の第2のそれぞれの下部における増大する張力で、植物材料切断面の上で植物の茎の第2のそれぞれの下部の切断を引き起こす。
【0071】
当該装置の一実施形態では、第1の植物係合手段及び第2の植物係合手段の回転は、2つの係合手段の位置があったまま残るように同期される。第1の植物係合手段と第2の植物係合手段との同期は、典型的には、第1の植物材料係合手段の単一の回転毎に、第2の植物材料係合手段が少なくとも2、3、4、5、又は6回回転するという条件で、固定比率で提供される。以下のさらなる記載から正しく理解されるように、第1の係合手段及び第2の係合手段の特定の表面は、繰り返し接触及び解放しなければならず、それによって、2つの構成要素間で同期させる何らかの手段を必要としている。
【0072】
第1の植物係合手段は、下方に回転する表面を提供することができ、第2の植物係合手段は、上方に回転し、それらの間で植物材料を捕捉ように合流する。従って、第1の植物係合手段の回転軸は、典型的には、第2の植物係合手段の回転軸の上方にある。
【0073】
当該装置の一実施形態では、第1の植物係合手段の回転軸は、第2の植物係合手段の回転軸を通って延びる垂直軸からオフセットされる。オフセットは、植物材料が引き出される当該装置の側に向けられてもよい。この構成によって、第1の植物係合手段の植物材料係合面は、第2の植物係合手段の植物材料係合面よりも(収穫の方向に関して)概ね前方に配置することができるため、植物材料は、第2の植物係合手段の概して上方に向いた植物材料係合面上で下向きに置かれ得る。
【0074】
上述のものから正しく理解されるように、植物材料切断面は、全体的な装置の動作において何らかの重要性を帯びている。一実施形態では、植物材料切断面は、植物の茎の第2のそれぞれの下部において少なくとも約90度の屈曲を形成するように形作られている。植物の茎において屈曲を形成することによって、増大する張力を前にして茎が切断される可能性が高くなる領域の推定ポイントが提供される。(切断面がコーナーを形成する場合のように)屈曲が特に鋭くある必要はないが、それは、典型的には、植物の茎に沿った領域又は点において張力を集中させるように十分に小さな直径の円柱又は円柱の切片によって形成されることになる。植物切断面が円柱によって形成される場合、円柱の直径は、推定切断点又は領域を形成するように、茎の屈曲に必要なタイトな半径を提供するように十分小さくなければならない。いずれにしても、茎の機械的性質が破壊されることになるという事実を考慮して、表面を切断するのに好ましい構成を決めるために、何らかの日常的な実験が必要とされることがある。
【0075】
第1の係合手段及び第2の係合手段のそれぞれの植物材料係合面の間に植物材料を捕捉する場合、いかなる滑りも回避するために、植物材料は可能な限り確実に捕捉されるべきである。植物の茎の切断は、茎における十分な張力の発生に依存しており、滑りは、達成可能な張力のレベルを明らかに制限することを想起しければならない。その点で、植物係合面の少なくとも1つは、一般的に、植物材料との音摩擦係合(sound frictional engagement)を可能にするべきである。もう一方の係合面は、そのように構成されなくてもよく、摩擦係合面に対して植物材料を加圧するように機能してもよい。
【0076】
正しく理解されるように、摩擦係合は、より大きな係合面積が提供される場合に改善される。その点で、植物材料係合面は、植物材料の付近で変形し、おそらくもう一方の植物材料係合面の輪郭の付近でも変形するように、変形可能であってもよい(場合によっては、弾性変形可能であってもよい)。
【0077】
典型的には、第1の植物材料係合手段の植物材料係合面が、第2の植物材料係合手段の変形可能な表面を変形させることができるように、植物材料係合手段は離隔関係で維持される。空間的関連性は、第1の植物係合手段及び第2の植物係合手段のそれぞれの回転軸の空間的関連性によって提供されてもよい。追加的又は代替的に、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段は、一方の植物係合面がもう一方の植物係合面に接触して変形させるのを可能にするように寸法決めされても、形作られても、又は他の方法で構成されてもよい。
【0078】
多くの状況において、当該装置は、繰り返しのサイクルにおいて、一方の植物材料係合手段の植物材料係合面がもう一方の植物材料係合手段の変形可能な表面を交互に変形及び解放するのを可能にするように構成されることになる。解放されると、変形可能な表面の弾性が、それが十分に弾性であり、収穫装置が新しい植物材料へと進むに従い植物材料を捕捉及び放出するさらなるサイクルの準備が整った変形していない状態をとることになる。
【0079】
本発明の利益を得る当業者は、それによって係合面が変形可能に弾性であるように構成され得る手段の範囲を想到することができる。例えば、表面は、ゴム、フォーム、又は合成ポリマー等の弾力性材料であってもよく、又は、そのような弾力性材料によって支持されてもよい。一実施形態において、表面は、中央の領域において変形可能となるように、2つの点の間に保留された弾性材料によって提供される。弾性材料は、典型的には、入ってくる植物材料の摩擦係合を提供するように、テクスチャード加工又は粘着性の上面を有することになる。
【0080】
上記の植物係合面とは対照的に、植物切断面は、典型的には、変形不可能である。切断面におけるいかなる変形能力も、上に置かれた植物の茎がさらされる引張力の一部を吸収し、それによって、茎が良好な時期に切断する確率、又は完全に切断する確率を下げる可能性がある。従って、植物切断面は、例えば金属、硬質プラスチック、又は木材から作製されてもよく、又はそれによって支持されてもよい。
【0081】
当該装置の一部の実施形態において、第2の植物材料係合手段は、植物の茎の第2の部分よりも低い植物の茎の第3のそれぞれの部分において植物の茎に接触するように構成されたさらなる表面を提供することができる。この接触面は、典型的には、植物の茎の一部がすでに切断面上に置かれているときに正しい位置に回転する。接触面の機能は、切断面上の植物の茎の一部における増大する張力が維持されるのを確実にするよう支援することである。従って、接触面は、所望の角度での植物の茎における屈曲を維持するように作用する。例えば、接触面は、90度以上の角度での屈曲を維持するように作用してもよい。
【0082】
上述のものから正しく理解されるように、切断面及び接触面は、第2の植物材料係合手段上に配置されてもよく、従って、その点で、典型的には、回転の軸から同じ距離に配置された同じ円弧に沿って可動である。
【0083】
本発明には必須ではないけれども、第1の植物係合手段及び第2の植物係合手段は、円形であってよく、離心率を有さなくてもよい。好都合には、第1の植物係合手段及び/又は第2の植物係合手段は、中心から半径方向に延びる多数のアームを有するローターであってもよく、アームの終端は、一般的に、植物材料と接触又は係合するための表面を支持することになる。「支持」という用語は、ローターアームの終端自体が表面を提供する状況を含むと理解されることになる。言い換えると、係合面又は接触面がローターアームの終端に別に形成される必要はない。
【0084】
ローターは、3、4、5、6、7、8、又はそれ以上等、任意の有用な数のアームを含んでもよい。一部の状況において、第1の植物係合手段及び第2の植物係合手段の両方がローターであり、一方のローターのアームが回転の間にもう一方のローターのアーム間の空間に入るように同期される。
【0085】
多くの状況において、第1のローターは、第1のローターよりも大きな直径を有する。増加した直径は、アーム間により大きな空間を提供することになり、空間が大きくなると、入ってくる植物材料の捕捉が容易になる。第1のローターの1つの機能は、植物の茎の上部領域を第2のローターの植物材料係合面上で下向きに曲げることである。植物の終端から必要な距離(茶の場合、所望の芽及び2枚の葉の構造体より少し下)において茎に接触するために、アームの終端は、ローターハブから十分に離れていなければならない。その距離及び空間がなければ、植物の所望の末端領域は捕獲及び捕捉されないことがあり、又は捕獲された場合には、茎の望ましくないレベルでの捕捉を残して変形されることになる。
【0086】
植物の茎が切断面上で切断されると、解放された植物の末端領域は(第1の植物係合手段及び第2の植物係合手段と継続して係合することによって)装置を通して引っ張られ続ける。典型的には、解放された植物材料は、それが入ったのとはほぼ反対の装置の側で第1の植物係合手段及び第2の植物係合手段から放出される。いずれにしても、解放された植物材料を何らかのタイプの回収容器の中まで運ぶために、何らかの手段が必要とされることがある。そのような運搬は、回収容器に向けて材料を吹き付けるための空気圧源から回収容器に向かって材料を吸引するための真空源等、任意の数の手段によって達成することができる。他の実施形態では、解放された植物材料に接触し、それを回収容器に向けて押すために、一部の機械的手段が使用される。
【0087】
一実施形態では、回転ブラシ又はローターが、そこから排出されている自由な植物材料に接触することができるように第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段のすぐ隣に配置される。各々が広い面を示すアームを有するローターは、広い面が第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段から材料を押し出すように作用するだけでなく、係合手段から離れる空気流を確立するように機能するファンブレード又は羽根としても作用する限りでは有用である。空気流は、第1の植物材料係合手段及び第2の植物材料係合手段から十分に遠ざけるように、解放された植物物質の推進を支援し、それによって、装置における目詰まりの確率を減らしている。
【0088】
次に、本発明は、添付の図面において提供された非限定的な例を参照することによって、さらに十分に記載される。
【0089】
2枚の葉及び1つの芽を機械的に選択的に手摘みすることができる図6の装置が参照される。この装置は、明瞭にするために、いかなる植物材料も欠いて示されている。この装置は、捕獲ローター(20)、摘み取りローターアセンブリ(21)、及び、ローターベーン摘み取りリーフスロアー(rotor vane plucked leaf thrower)(23)で構成された選択的摘み取りアセンブリ(19)によって動作する。
【0090】
捕獲ローター(20)は、ローターアームの端部にそれぞれ配置されたローターチューブ(25)及び駆動チューブ(27)で構成されている。捕獲ローター(20)は相互接続され、1つの好ましい実施形態では4:1の比で一緒に駆動されて、捕獲ローター(20)及び摘み取りローター(21)との連続的で正確にタイミングを合わせた係合を提供している。
【0091】
捕獲ローター(20)は、摘み取りローター(21)に対して逆方向に、及び、1回転の捕獲ローター(20)に対して4回転の摘み取りローター(21)の比で回転するように駆動され且つタイミングが合わされる。これによって、ローターチューブ(25)の円弧は、摘み取りローター部材(29)及び弾性部材(32)の正確に中央で係合する。この構成は、長時間にわたって長くて深い係合を提供して、茶樹フレームの全ての部分にわたる選択的な機械的手摘みを確実にし、茶樹フレームは、簡単につまむタイプの摘み取り手段で2枚の葉及び芽のみが主として摘み取られる中央の垂直枝に対して、茶樹フレームの全側面のほぼ水平方向に柔らかく支持された側枝からの拘束の変化を含んでいる。
【0092】
捕獲ローター(20)は、一実施形態において、外側チューブ(29)支持フィン(30)及び中央駆動チューブ(31)で構成されたアルミニウム押出製品(28)で構成される。保持ローター(21)の捕獲及び力は、この実施形態においてシート状部材である弾性部材(32)によって提供され、この部材は、ファスナー(30a)及び(30b)によって摘み取りローターに固定されている。
【0093】
図6の実施形態において、捕獲ローター(20)は、第1の植物係合手段とみなされてもよく、各ローターチューブの外面は、可動の植物係合面である。この場合、植物係合面は、円弧に沿って可動である。特に、この実施形態における円弧は、円又は円のセグメントを形成している。
【0094】
図6の実施形態において、摘み取りローター(19)は、第2の植物係合手段とみなされてもよく、弾性部材(32)の上方に向けられた面は、可動の植物係合面とみなされている。この場合、弾性部材(32)は、円弧に沿って可動である。特に、この実施形態における円弧は、円又は円のセグメントを形成している。
【0095】
ローターチューブ(25)は実質的に剛性であるが、弾性部材(32)は変形可能であり、特に、弾性部材(32)上で回転するローターチューブ(25)が、図6において示されているように浅いU字形に湾曲するように弾性部材(32)を変形させるように、弾性変形可能である。弾性部材(32)の変形能力を考慮すると、使用中、ローターチューブ(25c)と弾性部材(32)との間に捕捉されたいかなる植物材料も、実質的に、ダメージから保護される。正しく理解されるように、ローターチューブ(25c)及び弾性部材(32)の両方が剛性であった場合、捕捉された植物材料は、粉砕され、場合によっては、切断されるであろう。以下においてさらに説明するように、所望の茶の木の芽及び2枚の葉は、ローターチューブ(25c)と弾性部材(32)との間の領域において捕捉される。植物におけるいかなるダメージも、(特に、植物材料が装置に引き込まれるに従い植物の茎が張力下に配置されることを考慮すると)クランプされた領域における切断につながる恐れがあり、これは、植物が所望されるよりも高いレベルで切断され、従って、所望の植物構造体が、収穫中に植物に残る可能性があるということを意味している。
【0096】
ローターチューブ(29a)上の表面は、切断面とみなされてもよい。分かるように、この表面は、上に置かれた弾性部材(32)によって形成される。ローターチューブ(29a)からの支持によって、弾性部材は、実質的に曲がらない表面を提供することができるように変形不可能になり、この実質的に曲がらない表面上で、植物の茎は張力を受け、最終的に切断され得る。
【0097】
図6を続けて参照すると、ローターチューブ(29a)の表面は、植物接触面とみなされてもよく、この植物接触面は、植物材料が、切断面(この実施形態では、ローターチューブ(29a)を覆う弾性部材(32)の表面である)上で維持され、そこにわたって張力がかけられるのを容易にするように構成されている。
【0098】
ローターベーン摘み取りリーフスロアー(23)は、当該装置の植物材料運搬手段とみなされてもよい。図6の実施形態において、ローターベーン摘み取りリーフスロアー(23)の羽根は、収穫された植物材料に接触し、その材料をローター(19)及び(20)から離れるのを促すように作用する。
【0099】
使用中、図6の装置は、収穫中の植物の上を(描かれているように)右から左に動かされる。捕獲ローター(20)及び摘み取りローター(21)は、反対方向に軸方向に回転されるため、植物材料は、ローター(20)及び(21)間の捕捉によって左から装置内に引き込まれ、植物の末端が、ローター(21)の切断面上で張力をかけることによって切断され、さらに、(この時点で解放されている)収穫された植物の末端は、収穫された材料を右に推進するように作用する羽根を備えたローター(23)の左側付近に排出される。
【0100】
捕獲ローター(20)は、機械的に相互接続されており、適した比(一実施形態では4:1の比)で一緒に駆動されて、捕獲ローター(20)及び摘み取りローター(21)との連続的で正確にタイミングが合わされた係合を提供する。
【0101】
次に、図6において示されている実施形態の動作に関するさらなる開示が、図7乃至11において詳述されているように実際に植物材料に係合している図6の実施形態を参照することによって提供される。
【0102】
第一に、図7を参照すると、第1の上部(2枚の葉、芽、及び最も低い葉のすぐ下の茎部分を含む)及び第2の下部(チューブ(29b)の切断面に接触する茎の一部、及びそのすぐ上及び下の茎部分を含む)を有する上方に延びた植物の末端が示されている。想起されるように、当該装置は、(描かれているように)右から左に動いており、ローター(20)は、反時計回りに回転され、ローター(21)及び(23)は時計回りに回転している。この時点では、植物材料は捕捉されても、動かされても、又は切断されてもいない。
【0103】
図8において、ローターチューブ(25b)は、2枚の葉及び芽(1)を含む植物の第1の上部に接触し且つ弾性部材(32)に対してそれを加圧するように下方に回転され、植物材料が捕捉されるようになると示されている。弾性部材(32)は、ローターチューブ(25)によって変形されて、示されている浅いU字形をとる。
【0104】
ローター(20)及び(21)の回転と結合された、植物材料と弾性部材(32)及び/又はローターチューブ(25b)の表面との間の摩擦係合は、捕捉された植物を(描かれているように)左から右に動かす。
【0105】
ローターチューブ(29a)上の切断面は、相互接触領域の付近で植物の茎を支持するように上方に回転している。ローターチューブ(29a)によって提供される植物材料接触面は、ローターチューブ(29a)上の切断面にわたって形成される植物の茎の浅いU字形を維持するのを支援する。植物材料の下端は(描かれていない下部植物構造体への接続を介して)最終的に地面に固定されているため、ローター(20)及び(21)の継続した回転によって、植物の茎に対する引き伸ばし及び張力が生じるということが正しく理解されなければならない。引張力は、主として、ローターチューブ(29a)を中心にして湾曲し、ローターチューブ(29a)によって支持された茎の領域において効果的であり、最終的に、図9において示されているように、その領域における茎の切断につながる。
【0106】
図9は、ローターチューブ(25b)と弾性部材(32)との間で加圧されたままであり、且つ依然としてローター(20)及び(21)の回転によって左から右に動かされている、切断された植物材料(所望のシュート及び2枚の葉を含む)を示している。
【0107】
図10において示されているように、切断された植物材料(1)は、ローターチューブ(25b)及び弾性部材(32)がそれぞれ上方及び下方に回転し、互いに離れるに従い、最終的に捕捉から解放される。弾性部材(32)は、ローターチューブ(25b)との接触を失ったため、その変形していない(直線)状態に戻ったことに留意されたい。
【0108】
切断された植物材料(1)は、一般的に、隣接するローターチューブ(29b)の動きによりある程度の支援を得て、ローター(23)によって左から右に、回収領域(図示せず)に向かって推進される。ローター(23)は、植物材料(1)に接触することによって機械的支援を提供することができる。追加的又は代替的に、(1つが(23aと)マークされた羽根を有する)ローターは、植物材料(1)が回収領域に向かうのを促すように空気流を生成してもよい。
【0109】
当該装置が前方(右から左)に動かされるに従い、茎及び望ましくない下部の葉を含む収穫されていない植物材料(40)は、下方及び左にそらされる。このそれることは、ハウジング又はガードの下側(この図では描かれていないが、図12において描かれており、(100)とマークされている)との接触によって生じる。
【0110】
図10から、収穫されない植物材料(40)の茎のみが折られ、(収穫された材料が解放されなければならないように)きれいに切断されるが、他の構造体はダメージを受けないということに留意されたい。例えば、植物材料(40)の2枚の残っている葉は、維持葉であってもよく、好ましくは、ダメージを受けていない状態で残る。選択的に収穫する装置の能力を考慮すると、いかなる側枝及び若いシュートも同様にダメージを受けないだろう。このように、植物は全体として、2枚の葉及び1つの芽を形成するように急速に成熟するダメージを受けていない若いシュートによって、次の収穫のための新たな成長を促進するように、より良く機能することができる。
【0111】
図11は、位置(85)から位置(86)までの弾性部材(32)に対する植物材料の独特の摩擦係合を示している。弾性部材(32)は、それぞれの摘み取りローター部材(29)に対して固定された関係で静止した状態で保持され、小さな直径を提供し、さらに、茎(5)が捕捉され、鋭く曲がるようにするため、摘み取りローターの力が矢印(38)の方向に加えられる場合に、茎(5)はすぐに切れることになる。
【0112】
数千年にわたって人類によって使用されてきた選択的な手摘みと同一の、選択的な2枚の葉及び1つの芽のみに対する同じ機械的な手摘み作用を提供し、且つ維持葉及び若い芽を残す相互作用を有する摘み取り動作が、図11において示されている。有利に、本装置は、茶樹群落の全幅にわたって1時間あたり92,000回の速度で選択的に摘み取ることができる。この独特の発明は、選択的な摘み取りのために、葉捕獲ローターチューブ(25)が弾性部材(32)に直接係合して変形させるのを可能にするか、又は、図11において示されているように、別の実施形態は、ブラケットを含み、ローラー(87)の連続的に接触する長さが、弾性部材(32)に対してクランプすることによって植物材料と係合する。
【0113】
図12は、(41)において点線として示されているレベルにおいて摘み取る場合に、維持葉(42)及び若い未熟なシュート(43)はダメージを受けず、摘み取られないことを示している。成熟した2枚の葉及び芽(40)の茎(5)は、(6)において切られ、選択された2枚の葉及び芽は、図9に示されているように、(6)において摘み取られ、図12の未熟な若いシュート(43)を残して、7から8日の次の短いラウンドに対する2枚の葉及び1つの芽に成長させ、収量を増やし、さらに、高収量及び高品質を維持している。図12は、さらに、取り付けボタンヘッド(88)に押しつけることによって弾性部材(32)を迅速に取り付けることを示している。
【0114】
比較目的のためだけに、図13は、往復させてカットする全ての垣根をトリマーするタイプの非選択的手段(47)によって茶を機械的に収穫するために国際的に使用されている従来技術の仕組みを示している。ブレードは、1つのレベルでのみ植物材料をカットするように適応しているおり、従って、若い次世代のシュート(43)は全て切断され、それによって、作物の収量及び作物の品質が著しく低下する。有害な方法で、この従来技術の仕組みは硬い維持葉(42)を収穫し、硬い維持葉(42)は、この材料を使用して製造された茶の品質及び価値を実質的に低下させる効果を有する。
【0115】
本装置の利点は(少なくとも一部の実施形態において)、機械的な選択的摘み取りを提供することであり、この機械的な選択的摘み取りは、図10において示されているように、無傷の2枚の葉及び1つの芽(1)を収穫する、且つ、図12において示されているように、硬い深緑の維持葉(42)を摘まない、又は若い次世代のシュート(43)を摘まない摘む人の動作を模倣する。
【0116】
図14Aは、軽量の管状フレーム(49)に適合した、(図6において開示されている)捕獲ローター(20)及び摘み取りローター(21)を有する本装置(19)の一実施形態を示している。この実施形態では、ローター(20)及び(21)の回転は、遠心クラッチを介して駆動チューブ及びシャフト(51)に接続されたエンジン(50)によって達成される。フレーム(49)は、支持構造体及びトランスミッションドライブを提供する。
【0117】
調整可能なショルダーハーネス(52)を使用して、茶群落(53)に合うように機械の動作高さを調整することができる。調整(54)は、取り付け点(55)において垂直の高さを変化させ、矢印(56)方向に作用するエンジン(50)の重量のバランスをとるための枢動点を提供することができる。この力は、拘束された枢動点(55)を介して作用して、矢印(57)の方向において収穫機(56)全体に対して押し上げ力を提供する。カナード(58)によって、機械の水平動作に対する支持及びガイダンスが提供される。リーフ回収ビン(60)の底(59)によって、機械の後部においてさらなる支持及びガイダンスが提供される。回収ビン(60)は、単にハンドル(61)及び(62)を反時計方向に回転させ、支持ピボット(55)を介したフレーム(49)の回転を可能にすることによって空にされる。カナード(58)及び底(59)は、機械に取り付けられたウインチ及び軽量のウインチケーブルによって非常に急勾配の連続した茶において機械を使用する手段を提供する。
【0118】
図14Bは、第2のオペレータによって保持されることになる第2のハンドルの対(63)を明確に表示するために、図15において示されている装置(19)の簡略化された図面を示している。
【0119】
図15Aは、2人用1500mm摘み取り幅の機械的摘み取りアセンブリ(19)である一実施形態の平面図を示しており、このアセンブリ(19)は、(92)においてスキッドパン(92)に中央で取り付けられた後部支持チューブ(90)に取り付けられた2つの軽量高張力アルミニウム又は炭素繊維チューブ(89)に適合する。繊維ガラスロッド(93)が引張下で保持されて、湾曲した軽量の強力な摘み取りリーフストレージバッグ(94)を形成している。スキッドパン(91)は、アセンブリ(19)、及び軽量の回収バッグ(94)内の摘み取られた葉を支持する。一実施形態における摘み取りアセンブリ(19)の摘み取り高さ及び前面は、(95)における2つのショルダーハーネス(図示せず)への調整可能な高さ接続によって支持される。
【0120】
図15Bは、(96)における逆転駆動高減速比及びタイミングに対するデュアルドライブダブルサイドタイミングベルトの軽量トランスミッションを示した正面図である。
【0121】
図15Cは、(97)及び(98)においてスキッドパン(91)に取り付けられた支持チューブ(89)を示した、摘み取りアセンブリ(19)の端面図を示しており、繊維ガラスロッドは、摘み取られた葉のストレージバッグ(94)を支持している。
【0122】
図15Dは、摘み取りアセンブリ(19)の三次元図である。
【0123】
図16は、茶群落(64)によって全体的に支持された、単にベルト(66)及び(67)によって支持された軽量フレーム(65)に取り付けられた茶摘みアセンブリ(19)である本装置のさらなる実施形態を示している。アセンブリ(19)及び軽量フレーム(65)は、矢印(69)の方向において前方に回転及び駆動するローラー(68)によって共に前方に駆動される。
【0124】
図17及び18は、乗用自走式機械に取り付けられた茶摘みアセンブリ(19)である本装置のさらなる実施形態を示しており、この乗用自走式機械は、茶群落(64)によって単に支持され、地面(71)とは接触していない。
【0125】
図19及び20は、四輪操舵機械(72)を有する自走式乗用四輪駆動プラットフォームに取り付けられた摘み取りアセンブリ(19)である本装置の別の実施形態を示している。
【0126】
図21は、乗用自走式多輪機械(73)に取り付けられた摘み取りアセンブリ(19)である本装置の別の実施形態を示しており、この装置は、連続的な茶群落のうち3列の茶樹にまたがり選択的に収穫する能力を有しており、大きなリーフストレージビン(74)が、ヒンジで連結された後部ドア(75)及び可動のコンベヤフロア(76)による迅速な葉の放出を提供している。
【0127】
図22は、非常に大容量で高性能の自走式無限軌道機械(77)に取り付けられた摘み取りアセンブリ(19)である本装置の別の好ましい実施形態を示しており、選択的に摘み取られた葉は、後方湾曲タービン(80)によって8立方メートルの回収チャンバ(79)まで真空ダクト(78)を介して移される。
【0128】
図23は、茶樹の垣根間及び茶群落の下を通過する目立たない地上支持を提供するトラック(81)及び(82)を示している。この構成は、収量増加のための連続的な茶群落(64)の収穫を可能にし、雑草の成長を排除するのを可能にし、さもなければ、雑草は、開いたトラックで成長してしまう。
【0129】
図24は、非常に速い積み荷放出位置にあり、それによって、後部ドア(83)が、重力及び真空のみによって通常閉められた状態で保持される回収位置から開いたリーフビン(79)を示している。8立方メートルの選択された大量の葉は、矢印(84)の方向においてすぐに放出される。
【0130】
本発明は、主に茶の木の所望の芽及び2枚の葉の構造体の収穫を参照して記載されてきたけれども、本発明は、明らかに、茶の木の他の構造体の収穫にも適用される。実際、本発明は、茶のほかに別の作物に適用されてもよい。本明細書の利点を考慮すると、当業者は、作物への任意の適用において、及び所望の作物構造体の収穫のために実行可能であるように必要な、本発明の記載及び例証された実施形態に対する任意の必要な修正を行うことが可能となる。
【0131】
この記載を考慮した後で、様々な代替の実施形態及び代替の用途においてどのように本発明が実施されるかが当業者には明らかになる。しかし、本発明の様々な実施形態が本明細書において記載されているけれども、これらの実施形態は、限定されるものではなく、単に例として提示されているということが理解されたい。そのようなものとして、様々な代替の実施形態のこの記載は、本発明の範囲又は幅を限定すると解釈されるべきではない。さらに、利点又は他の態様の記述は、特定の例証的な実施形態に適用され、必ずしも特許請求の範囲によってカバーされる全ての実施形態に適用されるわけではない。
【0132】
従って、本発明の真意及び範囲は、上記の例によって制限されることにはならず、法律で許される最も広い意味で理解されることになる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図15D
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【国際調査報告】