(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20220930BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20220930BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20220930BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20220930BHJP
A24F 40/30 20200101ALI20220930BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/46
A24F40/60
A24F40/51
A24F40/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021533655
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(85)【翻訳文提出日】2021-06-22
(86)【国際出願番号】 KR2021002181
(87)【国際公開番号】W WO2021256659
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2020-0073236
(32)【優先日】2020-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、スン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ハ、スン フーン
(72)【発明者】
【氏名】クォン、チャン ミン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC34
4B162AC50
4B162AD06
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保存するカートリッジ、カートリッジが着脱自在に結合される本体、装置に挿入されるシガレットを加熱する第1ヒータ、エアロゾル生成物質を加熱する第2ヒータ及び装置が可視的な煙が発生しない無煙モード、及び可視的な煙が発生する有煙モードのうち、1つによって動作するように第1ヒータ及び第2ヒータを個別的に制御するプロセッサを含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物質を保存するカートリッジと、
前記カートリッジが着脱自在に結合される本体と、
前記装置に挿入されるシガレットを加熱する第1ヒータと、
前記エアロゾル生成物質を加熱する第2ヒータと、
前記装置が可視的な煙が発生しない無煙モード、及び可視的な煙が発生する有煙モードのうち、1つによって動作するように前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを個別的に制御するプロセッサと、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記無煙モードで前記第1ヒータ及び前記第2ヒータのうち、前記第1ヒータのみを動作させる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記シガレットが第1温度未満に加熱されるように前記第1ヒータを制御する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記有煙モードで前記第1ヒータ及び前記第2ヒータをいずれも動作させる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記エアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように前記第2ヒータを制御する、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記有煙モードで前記第1ヒータを動作させ、前記シガレットが第1温度以上に加熱されるように前記第1ヒータを制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記有煙モードで前記第1ヒータ及び前記第2ヒータのうち、前記第2ヒータのみを動作させ、前記エアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように前記第2ヒータを制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記装置は、
前記無煙モード及び前記有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信するユーザインターフェースをさらに含み、
前記プロセッサは、
エアロゾルを生成させるための第3ユーザ入力に応答して以前に選択されたモードによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記ユーザインターフェースは、
前記無煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第1温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信し、
前記有煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第2温度範囲内の複数の温度プロファイルうち、1つ、及び前記第2ヒータに対して第3温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信し、
前記プロセッサは、
前記選択された少なくとも1つの温度プロファイルによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記装置は、
前記シガレットの挿入を検知するためのセンサをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記センサで生成された信号に基づいて前記シガレットの挿入を検知し、前記シガレットの挿入が検知された場合、以前に選択されたモードによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する、請求項8または9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを個別的に制御することで、ユーザに提供されるニコチンの量を調節する、請求項1から10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
エアロゾル生成装置の動作方法において、
前記装置から可視的な煙が発生しない無煙モード及び前記装置から可視的な煙が発生する有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信する段階と、
前記装置にシガレットが挿入されたか否かを検知する段階と、
前記シガレットの挿入が検知された場合、以前に選択されたモードに基づいて第1ヒータ及び第2ヒータを個別的に制御する段階と、を含み、
前記第1ヒータは、前記シガレットを加熱し、前記第2ヒータは、カートリッジに保存されるエアロゾル生成物質を加熱する、方法。
【請求項13】
前記制御する段階は、
前記無煙モードが選択された場合、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータのうち、前記第1ヒータのみを動作させ、
前記有煙モードが選択された場合、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータをいずれも動作させる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1ユーザ入力を受信する段階は、
前記無煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第1温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信し、
前記有煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第2温度範囲内の複数の温度プロファイルうち、1つ、及び前記第2ヒータに対して第3温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信する段階を含み、
前記制御する段階は、
前記選択された少なくとも1つの温度プロファイルによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する、請求項12または13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なエアロゾル生成物品の短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、エアロゾル生成物品を燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではないエアロゾル生成物品内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成する方法に係わる需要が増加している。
【0003】
一方、エアロゾル生成装置を使用するとき、可視的な煙が発生しない場合、ユーザが場所や環境の制約なしにエアロゾル生成装置を使用可能な長所があり、可視的な煙が発生する場合には、ユーザに視覚的な満足感が提供されうる。したがって、無煙喫煙及び有煙喫煙それぞれの長所を考慮して、ユーザが無煙喫煙及び有煙喫煙のうち1つを選択することができる技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多様な実施例は、エアロゾル生成装置及びその動作方法を提供することができる。具体的に、無煙モード及び有煙モードのうち、1つによって動作するように第1ヒータ及び第2ヒータを個別的に制御する装置を提供するところにある。
【0005】
一方、本発明が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保存するカートリッジ;前記カートリッジが着脱自在に結合される本体;前記装置に挿入されるシガレットを加熱する第1ヒータ;前記エアロゾル生成物質を加熱する第2ヒータ;及び前記装置が可視的な煙が発生しない無煙モード、及び可視的な煙が発生する有煙モードのうち、1つによって動作するように前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを個別的に制御するプロセッサ;を含む。
【0007】
他の側面によるエアロゾル生成装置の動作方法は、前記装置から可視的な煙が発生しない無煙モード及び前記装置から可視的な煙が発生する有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信する段階;前記装置にシガレットが挿入されたか否かを検知する段階;及び前記シガレットの挿入が検知された場合、以前に選択されたモードに基づいて第1ヒータ及び第2ヒータを個別的に制御する段階;を含み、前記第1ヒータは、前記シガレットを加熱し、前記第2ヒータは、カートリッジに保存されるエアロゾル生成物質を加熱する。
【発明の効果】
【0008】
エアロゾル生成装置は、ユーザが場所や環境に制約されず、エアロゾル生成装置を使用するように第1ヒータ及び第2ヒータの個別的制御を通じて可視的な煙の発生有無を決定することで、ユーザに便宜性を提供することができる。本発明の効果が上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図4】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】一実施例による無煙モードで動作するエアロゾル生成装置を示す図面である。
【
図6】一実施例による有煙モードで動作するエアロゾル生成装置を示す図面である。
【
図7】一実施例によるエアロゾル生成装置に含まれるユーザインターフェースを示す図面である。
【
図8】他の実施例によるエアロゾル生成装置に含まれるユーザインターフェースを示す図面である。
【
図9】一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【
図10】一実施例によるシガレットの挿入に基づいたエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を保存するカートリッジ;前記カートリッジが着脱自在に結合される本体;前記装置に挿入されるシガレットを加熱する第1ヒータ;前記エアロゾル生成物質を加熱する第2ヒータ;及び前記装置が可視的な煙が発生しない無煙モード、及び可視的な煙が発生する有煙モードのうち、1つによって動作するように、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを個別的に制御するプロセッサを含む。
【0011】
また、前記プロセッサは、前記無煙モードで前記第1ヒータ及び前記第2ヒータのうち、前記第1ヒータのみを動作させる。
【0012】
また、前記プロセッサは、前記シガレットが第1温度未満に加熱されるように前記第1ヒータを制御する。
【0013】
また、前記プロセッサは、前記有煙モードで前記第1ヒータ及び前記第2ヒータをいずれも動作させる。
【0014】
また、前記プロセッサは、前記エアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように前記第2ヒータを制御する。
【0015】
また、前記プロセッサは、前記有煙モードで前記第1ヒータを動作させ、前記シガレットが第1温度以上に加熱されるように前記第1ヒータを制御する。
【0016】
また、前記プロセッサは、前記有煙モードで前記第1ヒータ及び前記第2ヒータのうち、前記第2ヒータのみを動作させ、前記エアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように前記第2ヒータを制御する。
【0017】
また、前記装置は、前記無煙モード及び前記有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信するユーザインターフェースをさらに含み、前記プロセッサは、エアロゾルを生成させるための第3ユーザ入力に応答して以前に選択されたモードによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する。
【0018】
また、前記ユーザインターフェースは、前記無煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第1温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信し、前記有煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第2温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち、1つ、及び前記第2ヒータに対して第3温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信し、前記プロセッサは、前記選択された少なくとも1つの温度プロファイルによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する。
【0019】
また、前記装置は、前記シガレットの挿入を検知するためのセンサをさらに含み、前記プロセッサは、前記センサで生成された信号に基づいて前記シガレットの挿入を検知し、前記シガレットの挿入が検知された場合、以前に選択されたモードによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する。
【0020】
また、前記プロセッサは、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを個別的に制御することで、ユーザに提供されるニコチンの量を調節する。
【0021】
他の側面によるエアロゾル生成装置の動作方法は、前記装置から可視的な煙が発生しない無煙モード及び前記装置から可視的な煙が発生する有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信する段階;前記装置にシガレットが挿入されたか否かを検知する段階;及び前記シガレットの挿入が検知された場合、以前に選択されたモードに基づいて第1ヒータ及び第2ヒータを個別的に制御する段階を含み、前記第1ヒータは、前記シガレットを加熱し、前記第2ヒータは、カートリッジに保存されるエアロゾル生成物質を加熱する。
【0022】
また、前記制御する段階は、前記無煙モードが選択された場合、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータのうち、前記第1ヒータのみを動作させ、前記有煙モードが選択された場合、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータをいずれも動作させる。
【0023】
また、前記第1ユーザ入力を受信する段階は、前記無煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第1温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信し、前記有煙モードが選択された場合、前記第1ヒータに対して第2温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち、1つ、及び前記第2ヒータに対して第3温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信する段階を含み、前記制御する段階は、前記選択された少なくとも1つの温度プロファイルによって前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを制御する。
【0024】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能に詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0025】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0026】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。
【0027】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能に詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0028】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のような序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使用されるが、構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけで使用される。
【0029】
以下では、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1及び
図2は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0031】
図1及び
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、及びカートリッジ15を含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入されうる。
【0032】
図1及び
図2に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図1及び
図2に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0033】
図1には、バッテリ11、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、及びカートリッジ15が一列に配置されたように図示されている。また、
図2には、第1ヒータ13と第2ヒータ14は、並列に配置されたように図示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、
図1及び
図2に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14及びカートリッジ15の配置は、変更されうる。
【0034】
シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、第1ヒータ13及び/または第2ヒータ14を作動させ、エアロゾルを発生させうる。第1ヒータ13及び/または第2ヒータ14によって発生したエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達される。
【0035】
必要によって、シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14を加熱することができる。
【0036】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、第1ヒータ13または第2ヒータ14が加熱されるように電力を供給し、プロセッサ12の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0037】
プロセッサ12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、プロセッサ12は、バッテリ11、第1ヒータ13、及び第2ヒータ14だけではなく、エアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0038】
プロセッサ12は、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0039】
第1ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1に挿入されれば、第1ヒータ13は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱された第1ヒータ13は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させてエアロゾルを生成することができる。
【0040】
第1ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、第1ヒータ13は、電気絶縁性基質(例えば、ポリイミド(polyimide)によって形成された基質)及び導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、第1ヒータ13が加熱されうる。しかし、第1ヒータ13は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱可能なものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0041】
一方、他の例において、第1ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、第1ヒータ13には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0042】
例えば、第1ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素、または棒状加熱要素の加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット2の内部または外部を加熱することができる。
【0043】
また、エアロゾル生成装置1には、第1ヒータ13が複数個配置されてもよい。この際、複数個の第1ヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置されてもよく、シガレット2の外部に配置されてもよい。また、複数個の第1ヒータ13のうち、一部は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット2の外部に配置されうる。また、第1ヒータ13の形状は、
図1及び
図2に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0044】
第2ヒータ14は、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質(例えば、液状組成物)を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、第2ヒータ14によって加熱されて生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、第2ヒータ14によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0045】
例えば、カートリッジ15は、液体保存部及び液体伝達手段を含んでもよいが、それに限定されない。例えば、第2ヒータ14及びカートリッジ15は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0046】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。カートリッジ15は、第2ヒータ14から/に脱/付着されることによっても作製され、第2ヒータ14と一体としても作製される。
【0047】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、または、ビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0048】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を第2ヒータ14に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿纎維、セラミック纎維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0049】
第2ヒータ14は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱する。例えば、第2ヒータ14は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、第2ヒータ14は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。第2ヒータ14は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0050】
例えば、第2ヒータ14及びカートリッジ15は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されるものではない。
【0051】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、及びカートリッジ15以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ検知センサ、温度検知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット2が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。
【0052】
図1及び
図2には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共に、システムを構成しうる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1が結合された状態で第1ヒータ13が加熱されてもよい。
【0053】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分されうる。または、シガレット2の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されうる。
【0054】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部だけ挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込む。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過して、ユーザの口に伝達される。
【0055】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット2の内部に流入されてもよい。
【0056】
以下、
図3を参照して、シガレット2の一例について説明する。
【0057】
【0058】
図3を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1及び
図2に基づいて前述した第1部分は、タバコロッド21を含み、第2部分は、フィルタロッド22を含む。
【0059】
図3には、フィルタロッド22が単一セグメントに図示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含んでもよい。また、必要によって、フィルタロッド22には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0060】
シガレット2は、少なくとも1枚のラッパ24によっても包装される。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。一例として、シガレット2は、1枚のラッパ24によっても包装される。他の例として、シガレット2は、2以上のラッパ24によって重畳して包装されてもよい。例えば、第1ラッパによってタバコロッド21が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド22が包装されうる。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド21及びフィルタロッド22が結合され、第3ラッパによってシガレット2全体が再包装されうる。もし、タバコロッド21またはフィルタロッド22それぞれが複数のセグメントで構成されていれば、それぞれのセグメントが個別ラッパによっても包装される。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット2全体が他のラッパによって再包装されうる。
【0061】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液がタバコロッド21に噴射されることで添加することができる。
【0062】
タバコロッド21は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)状にも作製され、ストランド(strand)状にも作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミ箔のような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を均一に分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が可能である。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0063】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0064】
フィルタロッド22は、香味が発生するように作製されてもよい。一例として、フィルタロッド22に加香液が噴射されてもよく、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド22の内部に挿入されてもよい。
【0065】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包んだ構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有することができるが、それに制限されない。
【0066】
もし、フィルタロッド22にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸(polylactic acid)だけで作製されるが、それに限定されない。または、冷却セグメントは、複数の穿孔が形成されたセルロースアセテートフィルタによって作製される。しかし、冷却セグメントは、上述した例に限定されず、エアロゾルが冷却される機能を行うことができれば、制限なしに該当する。
【0067】
一方、
図3には、図示されていないが、一実施例によるシガレット2は、前端フィルタをさらに含んでもよい。前端フィルタは、タバコロッド21において、フィルタロッド22に対向する一側に位置する。前端フィルタは、タバコロッド21の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド21から液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置1に流れて行くことを防止することができる。
【0068】
図4は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0069】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、カートリッジ15、及び本体40を含んでもよい。
図4のプロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、及びカートリッジ15は、
図1及び
図2のプロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、及びカートリッジ15に対応しうる。したがって、重複説明は、省略する。
【0070】
図4に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図4に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0071】
カートリッジ15は、エアロゾル生成物質を保存することができる。カートリッジ15に保存されるエアロゾル生成物質は、例えば、液状組成物でもある。
【0072】
本体40には、カートリッジ15が着脱自在に結合されうる。本体40は、カートリッジ15が結合される収容空間を含んでもよい。但し、それに制限されるものではなく、本体40の一側面にカートリッジ15が結合されてもよい。本体40にカートリッジ15が結合される場合、本体40とカートリッジ15は、電気的に連結されうる。
【0073】
第1ヒータ13は、エアロゾル生成装置1に挿入されるシガレット2を加熱し、第2ヒータ14は、カートリッジ15に保存されるエアロゾル生成物質を加熱することができる。第1ヒータ13及び第2ヒータ14は、それぞれ独立したヒータとしてプロセッサ12の制御によって個別的に動作することができる。
【0074】
エアロゾル生成装置1は、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質及びシガレット2のうち、1つだけを加熱するか、それぞれを個別的に加熱することで、可視的な煙の発生有無を決定することができる。エアロゾル生成装置1は、可視的な煙が発生しない無煙モード、及び可視的な煙が発生する有煙モードのうち、1つによっても動作する。エアロゾル生成装置1は、無煙モードで可視的な煙が含まれていないエアロゾルを生成することができる。また、エアロゾル生成装置1は、有煙モードで可視的な煙が含まれたエアロゾルを生成することができる。霧化量またはエアロゾルに含まれた物質の飽和程度によってエアロゾルが発生しても、可視的な煙が発生するか、あるいは発生しない。可視的な煙が発生しなくても(すなわち、無煙モードでも)ニコチン及び香味などの成分が移行されうる。
【0075】
プロセッサ12は、エアロゾル生成装置1が無煙モード及び有煙モードのうち、1つによって動作するように第1ヒータ13及び第2ヒータ14を個別的に制御することができる。例えば、プロセッサ12は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14それぞれに互いに異なる量の電力が供給されるようにバッテリ11を制御することができる。プロセッサ12が各モードによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を個別的に制御する具体的な方法については、
図5及び
図6を参照して後述する。
【0076】
また、プロセッサ12は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14を個別的に制御することで、ユーザに提供されるニコチンの量を調節することができる。一実施例で、プロセッサ12は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14をいずれも動作させる場合に比べて、ユーザに少量のニコチンが提供されるように第1ヒータ13及び第2ヒータ14のうち、1つだけ動作させうる。他の実施例において、プロセッサ12は、ユーザにエアロゾル生成装置1が提供可能な最も多くのニコチンを提供するために、第1ヒータ13及び第2ヒータ14それぞれについて設定可能な最も高温に加熱されるように第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。
【0077】
エアロゾル生成装置1は、モード及び温度プロファイルのうち、少なくとも1つを選択するユーザ入力を受信するユーザインターフェース70をさらに含んでもよい。プロセッサ12は、ユーザ入力に応答して第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。ユーザインターフェース70については、
図7及び
図8を参照して後述する。
【0078】
エアロゾル生成装置1は、シガレット2の挿入を検知するためのセンサをさらに含んでもよい。プロセッサ12は、シガレット2の挿入が検知されることにより、第1ヒータ13及び/または第2ヒータ14を動作させうる。シガレット2の挿入によるエアロゾル生成装置1の具体的な動作方法については、
図10を参照して後述する。
【0079】
図5は、一実施例による無煙モードで動作するエアロゾル生成装置を示す図面である。
【0080】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、カートリッジ15、及び本体40を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入されうる。
【0081】
エアロゾル生成装置1は、無煙モードで可視的な煙を発生させず、エアロゾルを生成することができる。
【0082】
カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質が加熱されることにより、生成されるエアロゾルには、可視的な煙が含まれる。プロセッサ12は、無煙モードでカートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質が加熱されないように、第1ヒータ13及び第2ヒータ14のうち、第1ヒータ13のみを動作させうる。プロセッサ12は、第1ヒータ13のみを動作させることで、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質及びシガレット2のうち、シガレット2のみを加熱させうる。
【0083】
一実施例において、プロセッサ12は、無煙モードで第1ヒータ13及び第2ヒータ14のうち、第1ヒータ13のみを動作させ、シガレット2が第1温度未満に加熱されるように第1ヒータ13を制御することができる。第1温度は、シガレット2から可視的な煙が発生する臨界温度であって、第1温度未満に加熱される場合、シガレット2から可視的な煙が発生せず、第1温度以上に加熱される場合、シガレット2から可視的な煙が発生しうる。第1温度は、シガレット2に含まれる物質の種類及び構成の比率によって互いに異なって決定されうる。第1温度は、例えば、100℃~150℃のうち、いずれか1つでもある。但し、これは、例示に過ぎず、第1温度の値は、それに限定されない。
【0084】
一方、シガレット2にpH調節剤が含まれるか、熱処理が行われることにより、シガレット2が第1温度以上に加熱される有煙モードに比べて、低温によってシガレット2が加熱される無煙モードでもシガレット2から十分な量のニコチンが放出されうる。したがって、エアロゾル生成装置1が無煙モードまたは有煙モードのどちらのモードで動作しても、シガレット2から十分な量のニコチンが放出されうる。
【0085】
図6は、一実施例による有煙モードで動作するエアロゾル生成装置を示す図面である。
【0086】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、プロセッサ12、第1ヒータ13、第2ヒータ14、カートリッジ15、及び本体40を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入されうる。
【0087】
エアロゾル生成装置1は、有煙モードで可視的な煙が含まれたエアロゾルを生成することができる。
【0088】
一実施例において、エアロゾル生成装置1は、有煙モードでシガレット2のみならず、カートリッジ15に含まれたエアロゾル生成物質も加熱することで、エアロゾル生成物質から可視的な煙を発生させうる。プロセッサ12は、シガレット2及びカートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質がいずれも加熱されるように、第1ヒータ13及び第2ヒータ14をいずれも動作させうる。プロセッサ12は、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように第2ヒータ14を制御することができる。エアロゾル生成物質から気化されたエアロゾルには、可視的な煙が含まれる。
【0089】
他の実施例において、プロセッサ12は、有煙モードでシガレット2が第1温度以上に加熱されるように、第1ヒータ13を制御することで、シガレット2から可視的な煙を発生させうる。また、プロセッサ12は、シガレット2が第1温度以上に加熱され、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。その場合、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質及びシガレット2の両方から可視的な煙が発生し、いずれか1つによってのみ可視的な煙が発生する場合に比べて、多量の可視的な煙が発生しうる。
【0090】
さらに他の実施例において、エアロゾル生成装置1は、有煙モードでカートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質及びシガレット2のうち、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質のみを加熱することで、可視的な煙を発生させうる。プロセッサ12は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14のうち、第2ヒータ14のみを動作させ、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように第2ヒータ14を制御することができる。
【0091】
図7は、一実施例によるエアロゾル生成装置に含まれるユーザインターフェースを示す図面である。
【0092】
図7を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、ユーザインターフェース70を含んでもよい。
【0093】
ユーザインターフェース70は、ユーザ入力を受信することができる。一実施例において、ユーザインターフェース70は、ディスプレイを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース70は、無煙モード及び有煙モードそれぞれに対応するアイコンが表示されるディスプレイを含んでもよい。ディスプレイは、タッチスクリーンや別途の入力手段と電気的に連結されて動作することができる。
【0094】
他の実施例において、ユーザインターフェース70は、ボタンを含んでもよい。例えば、1つのボタンを通じて無煙モードまたは有煙モードが選択されうる。1つのボタンを押す回数または押し続ける入力時間によって無煙モードまたは有煙モードが選択されうる。また、ユーザインターフェース70は、無煙モード及び有煙モードにそれぞれに対応するボタンを含んでもよい。
【0095】
ユーザインターフェース70は、無煙モード及び有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信することができる。第1ユーザ入力は、後述する第2ユーザ入力及び第3ユーザ入力と区分されるものであって、エアロゾル生成装置1のモードを選択するためのユーザ入力に該当する。エアロゾル生成装置1は、第1ユーザ入力によって選択されたモードで動作することができる。
【0096】
プロセッサ12は、エアロゾルを生成させるための第3ユーザ入力に応答して以前に選択されたモードによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。第3ユーザ入力は、エアロゾル生成装置1を使用するためのユーザ入力、すなわち、ヒータに電力を供給してエアロゾルを生成させるためのユーザ入力に該当する。例えば、第3ユーザ入力は、シガレット2の挿入でもある。シガレット2の挿入によるエアロゾル生成装置1の動作方法は、
図9を参照して後述する。
【0097】
一実施例において、プロセッサ12は、第3ユーザ入力に応答して最も最近に選択されたモードによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。既存にユーザによって選択されたモードがある場合、第3ユーザ入力がある度に、モード選択が伴われずとも、最も最近に選択されたモードによってプロセッサ12は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。
【0098】
他の実施例において、プロセッサ12は、第3ユーザ入力がある度に、モード選択が伴われて初めて、第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。プロセッサ12は、モードが選択されていない場合、第3ユーザ入力に応答してモードを選択するようにユーザに知らせる信号を出力することができる。
【0099】
さらに他の実施例において、プロセッサ12は、モード選択に対する記録をメモリに保存することができる。プロセッサ12は、第3ユーザ入力とモード選択が伴われた場合、選択されたモードによって動作し、第3ユーザ入力後、既設定の時間内にモード選択がない場合、以前に最も頻繁に選択されたモードによっても動作する。
【0100】
図8は、他の実施例によるエアロゾル生成装置に含まれるユーザインターフェースを示す図面である。
【0101】
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、ユーザインターフェース70を含んでもよい。
【0102】
ユーザインターフェース70は、選択されたモードに対応する複数の温度プロファイルそれぞれに対応するアイコンを第1ヒータ13または第2ヒータ14に対応する領域内に表示し、
図8のN及びMは、自然数である。一方、温度プロファイルとは、経時的なヒータの温度変化を指称する。例えば、温度プロファイルは、1回の喫煙動作内の経時的なヒータの温度変化を指称することができる。
【0103】
ユーザインターフェース70は、温度プロファイルを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。第2ユーザ入力は、第1ヒータ13または第2ヒータ14に係わる温度プロファイルを選択するユーザ入力に該当する。プロセッサ12は、選択された少なくとも1つの温度プロファイルによって第1ヒータ13または第2ヒータ14を制御することができる。ヒータが加熱される温度プロファイルによってエアロゾル生成装置1は、ユーザに互いに異なる喫煙経験を提供することができる。プロセッサ12は、選択された温度プロファイルによってヒータを制御することで、選択されたモード内でユーザに最適の喫煙経験を提供することができる。
【0104】
ユーザインターフェース70は、無煙モードが選択された場合、第1ヒータ13について第1温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。第1温度範囲は、無煙モードにおける第1ヒータ13に係わる温度プロファイルを含む温度範囲であって、シガレット2から可視的な煙が発生する臨界温度未満の温度範囲に該当する。第1温度範囲は、シガレット2に含まれる物質の種類及び構成の比率によって互いに異なって決定されうる。例えば、第1温度範囲は、第1温度未満の温度範囲でもあり、100℃以上150℃未満でもある。但し、これは、例示に過ぎず、第1温度範囲は、上述した例に限定されない。
【0105】
ユーザインターフェース70は、有煙モードが選択された場合、第1ヒータ13について第2温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つ、及び第2ヒータ14に対して第3温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。第2温度範囲は、有煙モードでの第1ヒータ13に係わる温度プロファイルを含む温度範囲に該当し、第3温度範囲は、有煙モードでの第2ヒータ14に係わる温度プロファイルを含む温度範囲に該当する。第2温度範囲及び第3温度範囲は、それぞれに含まれた温度プロファイルによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14が加熱される場合、カートリッジ15に含まれたエアロゾル生成物質及びシガレット2のうち、少なくとも1つから可視的な煙が発生するように設定されうる。例えば、第2温度範囲は、第1温度以上の温度を含む温度範囲でもあり、第3温度範囲は、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質の気化点以上の温度を含む温度範囲でもある。
【0106】
一実施例において、有煙モードで第1ヒータ13について、シガレット2から可視的な煙を発生させる温度プロファイルが選択された場合、ユーザインターフェース70は、第2ヒータ14を動作させないことを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。他の実施例において、有煙モードで第2ヒータ14について、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質から可視的な煙を発生させる温度プロファイルが選択された場合、ユーザインターフェース70は、第1温度範囲内の温度プロファイルまたは第1ヒータ13を動作させないことを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。さらに他の実施例において、ユーザインターフェース70は、有煙モードで第1ヒータ13及び第2ヒータ14それぞれに対して、カートリッジ15に保存されたエアロゾル生成物質及びシガレット2の両方から可視的な煙を発生させる温度プロファイルを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。
【0107】
一方、他の実施例において、少なくとも1つの温度プロファイルがユーザによって生成されうる。生成された少なくとも1つの温度プロファイルは、ユーザインターフェース70に表示され、第2ユーザ入力によって選択されうる。
【0108】
図9は、一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0109】
図9を参照すれば、エアロゾル生成装置1の動作方法の一例は、
図4に図示されたエアロゾル生成装置1で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、
図1から
図8に図示されたエアロゾル生成装置1について前述した内容は、
図9のエアロゾル生成装置1の動作方法にも適用されるということが分かる。
【0110】
段階910において、エアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成装置1から可視的な煙が発生しない無煙モード及びエアロゾル生成装置1から可視的な煙が発生する有煙モードのうち1つを選択する第1ユーザ入力を受信することができる。
【0111】
一実施例において、エアロゾル生成装置1は、無煙モードが選択された場合、第1ヒータ13に対して第1温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。エアロゾル生成装置1は、有煙モードが選択された場合、第1ヒータ13に対して第2温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つ、及び第2ヒータ14に対して第3温度範囲内の複数の温度プロファイルのうち1つを選択する第2ユーザ入力を受信することができる。
【0112】
段階920において、エアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成装置1にシガレット2が挿入されたか否かを検知することができる。
【0113】
エアロゾル生成装置1がシガレット2の挿入を検知する方法、及びシガレット2の挿入によるエアロゾル生成装置1の具体的な動作方法については、
図10を参照して後述する。
【0114】
段階930において、エアロゾル生成装置1は、シガレット2の挿入が検知された場合、以前に選択されたモードに基づいて第1ヒータ13及び第2ヒータ14を個別的に制御することができる。第1ヒータ13は、シガレット2を加熱し、第2ヒータ14は、カートリッジ15に保存されるエアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0115】
一実施例において、エアロゾル生成装置1は、無煙モードが選択された場合、第1ヒータ13及び第2ヒータ14のうち、第1ヒータ13のみを動作させうる。エアロゾル生成装置1は、シガレット2が第1温度未満に加熱されるように第1ヒータ13を制御することができる。
【0116】
他の実施例において、エアロゾル生成装置1は、有煙モードが選択された場合、第1ヒータ13及び第2ヒータ14をいずれも動作させうる。エアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように第2ヒータ14を制御することができる。
【0117】
さらに他の実施例において、エアロゾル生成装置1は、有煙モードが選択された場合、第1ヒータ13を動作させ、シガレット2が第1温度以上に加熱されるように第1ヒータ13を制御することができる。
【0118】
さらに他の実施例において、エアロゾル生成装置1は、有煙モードが選択された場合、第1ヒータ13及び第2ヒータ14のうち、第2ヒータ14のみ動作させ、エアロゾル生成物質が気化点以上の温度に加熱されるように第2ヒータ14を制御することができる。
【0119】
さらに他の実施例において、エアロゾル生成装置1は、第2ユーザ入力によって選択された少なくとも1つの温度プロファイルによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。
【0120】
エアロゾル生成装置1が無煙モードで動作する場合、ユーザは、場所や環境の制約なしにエアロゾル生成装置を使用することができる。また、エアロゾル生成装置1が有煙モードで動作する場合、エアロゾル生成装置1は、ユーザに視覚的な満足感を提供することができる。
【0121】
図10は、一実施例によるシガレットの挿入に基づいたエアロゾル生成装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0122】
図10を参照すれば、エアロゾル生成装置1の動作方法の一例は、
図4に図示されたエアロゾル生成装置1で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、
図1から
図8に図示されたエアロゾル生成装置1について前述した内容は、
図10のエアロゾル生成装置1の動作方法にも適用されるということが分かる。
【0123】
段階1010において、エアロゾル生成装置1は、モードを選択する第1ユーザ入力を受信することができる。
【0124】
段階1020において、エアロゾル生成装置1は、選択されたモードをメモリに保存することができる。
【0125】
段階1030において、エアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成装置1にシガレット2が挿入されたか否かを検知することができる。
【0126】
エアロゾル生成装置1は、シガレット2の挿入を検知するためのセンサを含んでもよい。センサは、シガレット2が挿入されるエアロゾル生成装置1の内部空間に位置してもよい。センサは、例えば、インダクタンスセンサ、光センサ、機械的な変化を検知するセンサまたは静電容量センサなどに該当しうる。センサがインダクタンスセンサである場合、センサは、シガレット2が挿入されたとき、変化するインダクタンスに対応する電気的信号を生成することができる。エアロゾル生成装置1は、センサで生成された電気的信号に基づいてシガレット2の挿入を検知する。エアロゾル生成装置1は、シガレット2の挿入が検知された場合、段階1040を遂行することができる。
【0127】
段階1040において、エアロゾル生成装置1は、段階1020で保存されたモードによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。
【0128】
段階1050において、エアロゾル生成装置1は、第1ヒータ13及び第2ヒータ14の加熱動作を終了し、段階1060を遂行することができる。
【0129】
段階1060において、エアロゾル生成装置1は、ユーザによるモード変更がない場合、段階1030を遂行し、段階1030において、シガレット2の挿入が検知された場合、段階1040を遂行する。例えば、既保存のモードと同じモードを選択する第1ユーザ入力があるか、あるいは別途の第1ユーザ入力なしにシガレット2の挿入が検知された場合、エアロゾル生成装置1は、段階1040を遂行する。段階1040において、エアロゾル生成装置1は、以前に保存されたモードによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御することができる。
【0130】
段階1060において、エアロゾル生成装置1は、ユーザによるモード変更がある場合、段階1020を遂行する。例えば、既保存のモードと互いに異なるモードを選択する第1ユーザ入力がある場合、エアロゾル生成装置1は、段階1020を遂行し、段階1060で選択されたモードをメモリに保存する。段階1030において、シガレット2の挿入が検知された場合、エアロゾル生成装置1は、段階1040を遂行し、最も最近に保存されたモードによって第1ヒータ13及び第2ヒータ14を制御する。
【0131】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。
【国際調査報告】