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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】真空システム用空気弁ユニット
(51)【国際特許分類】
   F16K 51/02 20060101AFI20220930BHJP
   F16K 11/24 20060101ALI20220930BHJP
   F16K 11/22 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
F16K51/02 A
F16K11/24
F16K11/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021550212
(86)(22)【出願日】2021-04-14
(85)【翻訳文提出日】2021-10-01
(86)【国際出願番号】 KR2021004695
(87)【国際公開番号】W WO2021256683
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2020-0074986
(32)【優先日】2020-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521311115
【氏名又は名称】ブイテク カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ホ-ヨン
【テーマコード(参考)】
3H066
3H067
【Fターム(参考)】
3H066AA01
3H066BA17
3H066BA18
3H067AA01
3H067AA32
3H067BB08
3H067BB12
3H067BB13
3H067BB14
3H067CC32
3H067CC33
3H067DD07
3H067DD13
3H067DD32
3H067EA32
3H067EB12
3H067FF11
3H067GG02
3H067GG21
(57)【要約】
本発明は、真空システム用空気弁ユニットに関する。この弁ユニットは、外部の排気空間の圧力を感知して電磁弁のオン・オフ信号を出力する制御部を含むことで、排出孔に対する空気の供給及び遮断を能動的に制御するように構成される。また、前記弁ユニットは、好ましくは、複数の孔と電磁弁を構成し、前記制御部によって各孔の出口の開閉が制御されるようにすることで、例えば、真空生成ラインの増設または生成・破棄ラインの併用などが可能になる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔(12)と、前記孔(12)内で軸方向に移動しながら前記孔(12)の出口(12b)を開閉するスプール(13)と、一側の空気供給口(14)から前記出口(12b)とスプール(13)側にそれぞれ延長される第1流路(16)及び第2流路(18)と、を含む本体(11)と、
前記第2流路(18)の内に設置され、前記スプール(13)を移動するための空気の供給及び遮断を制御する電磁弁(21)と、
外部の排気空間(S)に連結される圧力感知センサ(32)と、前記圧力感知センサ(32)の圧力データを処理する回路部(33)と、を含み、前記圧力データに基づいて前記電磁弁(21)のオン・オフ信号を出力する制御部(31)と、
を含み、
前記空気供給口(14)は、前記本体(11)の外面に互いに異なる方向に複数で形成されて互いに連通すること、
を特徴とする真空システム用空気弁ユニット。
【請求項2】
前記電磁弁(21)のオン・オフ信号は、前記制御部(31)から生成されることを特徴とする請求項1に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項3】
前記電磁弁(21)は、前記制御部(31)が出力するオンまたはオフ信号によってオープン(open)またはクローズ(close)され、
前記「オープン」の際に第2流路18を通過した空気が前記スプール(13)を移動するが、
この際、スプール(13)の移動によって前記出口(12b)が開放されたら、前記空気は第1流路(16)及び出口(12b)を介して排出されること、
を特徴とする請求項1に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項4】
前記制御部(31)は、
前記回路部(33)から電磁弁(21)に連結される接続端子(34)と、前記圧力感知センサ(32)による圧力データを数値処理して外部に表示する表示部(35)と、
を更に含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項5】
前記空気供給口(14)を介して本体(11)内に供給される空気は、
まず、前記「クローズ」の際には本体(11)内に停止・待機しており、
前記「オープン」されたら、第2流路(18)を通過し前記スプール(13)を加圧して移動させるが、この移動によって前記出口(12b)が開放されたら前記孔(12)を経由する第1流路(16)及び出口(12b)を介して排出され、
更に「クローズ」されたら、第1流路(16)内で前記スプール(13)に反対する方向に加圧・移動させるが、この移動によって前記出口(12b)が閉鎖されたら最初のように本体(11)内で停止・待機する、
ようになる、
を特徴とする請求項3に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項6】
前記孔(12)は互いに疎通する関係に複数で備えられるが、この際、各孔(12)に対応する電磁弁(21a、21b)は、前記制御部(31)によって一括にまたは個別に制御されることを特徴とする請求項1に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項7】
前記出口(12b)を介して排出される空気は、別途に備えられた真空ポンプ(40)のエジェクタ(42)を高速で通過しながら前記排気空間(S)を吸入・排気して真空が形成されるようにすることを特徴とする請求項3に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項8】
前記孔(12)は互いに疎通する関係に複数で備えられるが、この際、各孔(12)に対応する複数の電磁弁(21a、21b)は、前記制御部(31)によって一括にまたは個別に制御されることを特徴とする請求項7に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【請求項9】
少なくとも一つの孔(12)は前記エジェクタ(42)に延長される真空生成ライン(41)に連結され、少なくとも他の一つの孔(12)は前記排気空間(S)に延長される破棄ライン(43)に連結されるが、前記各ライン(41、43)は前記制御部(31)の各電磁弁(21a、21b)の制御によって順次に動作するように設計されることを特徴とする請求項8に記載の真空システム用空気弁ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気弁ユニットに関し、特に真空移送システムにおける圧縮空気の供給を制御するために使用される弁ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に真空移送システムは、高速・高圧で供給及び排出される圧縮空気によって作動する真空ポンプと前記真空ポンプの作用によって排気される真空グリッパを含んで形成されるが、前記真空ポンプ及び真空グリッパの内部に発生する真空及び負圧を利用して対象物を吸着し把持した後、ロボティック(robotic)手段によって決められた位置に移送するように構成される。
【0003】
当然に前記圧縮空気は適切に供給及び遮断されるが、本発明はその制御のために備えられる空気制御弁に関する。
【0004】
前記システムで使用されている通常の空気制御弁は、前記弁を駆動する電磁弁のオン・オフに応じて往復動作するスプール(spool)によって出口の開・閉及び空気の供給・遮断が行われるように構成されている。このような構造の空気制御弁が、特許文献1、特許文献4、特許文献5に開示されている。
【0005】
図1を参照すると、前記空気制御弁100の構造では筐体101の孔入口102に供給された圧縮空気の一部が空気孔103内のスプール104を加圧・移動させるが、例えば、前記電磁弁105はオン(on)状態では後方に移動させて出口106が開放されるようにし、逆にオフ(off)状態では前方に移動させて出口106が閉鎖されるようにする。
【0006】
ちなみに、前記出口106が開放されたら、前記入口102から通路103に供給される圧縮空気は前記空気制御弁100の出口106を通過し、続いて真空ポンプ(図示せず)を通過して外部に排出されるが、この過程で前記真空ポンプの吸入ポートに連結されたグリッパの内部空気が吸入されて前記圧縮空気と共に排出されることで、対象物を把持するための真空及び負圧が発生するのである。
【0007】
このように構成される空気制御弁100が一般の真空移送システムで実際に有用に使用されていることは事実である。しかし、ここには主に下記2つの問題点がある。
【0008】
第一、前記電磁弁105を制御する手段や方法がない。つまり、前記制御弁100が電磁弁105の動作によって空気通路103を開・閉するが、実際にその動作を制御する手段を有しない。例えば、別途の手段を製作して前記制御弁100に連結することが考えられるが、この場合、前記システムの構成及び設計が複雑になるしかない。
【0009】
第二、単に一つの空気ラインを有するだけである。移送対象物の効果的な把持及び繰り返しの移送などのために真空生成ラインの増設または生成・破棄ラインの併用などが必要となるが、前記制御弁100はこのような必要に対応することができない。例えば、多数の前記制御弁100を並列連結して必要に対応することができるとしても、この場合も同じく前記システムの構成、設計、組立が複雑になるしかない。
【0010】
このような問題は、結果的に真空移送システムの動作の精密性、迅速性、効率性、そして製作の経済性など、様々な側面で不利な要因となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国登録実用実案第0274371号公報
【特許文献2】韓国登録実用実案第0310713号公報
【特許文献3】韓国登録特許第0730323号公報
【特許文献4】韓国登録特許第1035101号公報
【特許文献5】韓国登録特許第1303749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、真空システムにおいて、外部の排気空間の真空圧レベルを感知して電磁弁を自体的に能動制御する空気弁ユニットを提供しようとすることである。本発明の他の目的は、単一モジュールで複数の空気ラインを有機的に連結することで用途の拡張または多様性を具現する真空システム用空気弁ユニットを提供しようとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の弁ユニットは、
貫通孔と、前記貫通孔内で軸方向に移動しながら前記孔の出口を開閉するスプールと、一側の空気供給口から前記孔の出口と前記スプール側にそれぞれ延長される第1流路及び第2流路と、を含む本体と、
前記スプール側の第2流路の内に設置され、前記スプールを移動するための空気の供給及び遮断を制御する電磁弁と、
外部の排気空間に連結される圧力感知センサと、前記センサの圧力データを処理する回路部と、を含み、前記データに基づいて前記電磁弁のオン・オフ信号を出力する制御部と、
を含み、
前記空気供給口は、前記本体の外面に互いに異なる方向に複数で形成されて互いに連通すること、
を特徴とする。
【0014】
前記電磁弁のオン・オフ信号は、前記制御部から生成されるかまたは外部機器から生成される。
【0015】
当然に、前記制御部の信号出力によって前記電磁弁はオープン(open)またはクローズ(close)される。前記オープンの際に第2流路を通過した空気が前記スプールを移動するが、例えば、この際に移動によって前記出口が開放されたら前記空気は第1流路及び出口を介して排出される。
【0016】
この際に排出される空気、つまり、圧縮空気は別途に備えられた真空ポンプのエジェクタを高速に通過しながら前記排気空間を吸入・排気して真空が形成されるようにする。
【0017】
好ましくは、前記孔は互いに疎通する関係に複数個で備えられ、前記電磁弁も各孔に対応して複数で備えられるが、この場合、各電磁弁は前記制御部によって一括にまたは個別に制御される。
【0018】
この場合、好ましくは、
少なくとも一つの孔は前記エジェクタの入口に延長される真空生成ラインに連結され、他の一つの孔は前記排気空間に延長される破棄ラインに連結され、
前記生成ライン及び前記破棄ラインは前記制御部の各電磁弁の制御によって順次に動作するように、
設計される。
【発明の効果】
【0019】
本発明の前記弁ユニットは、外部の排気空間の圧力レベルを感知し処理する制御部を備えて、前記感知された圧力レベルまたは真空度に応じて電磁弁を制御するようにすることで、別途の付加手段なしに自体的に電磁弁及び空気の供給・遮断を能動制御することができるという効果がある。好ましい例において、前記弁ユニットの単一モジュールで複数の空気ラインを有機的に連結することで、例えば、真空生成ラインの増設または生成・破棄ラインの併用などの方法で、用途の拡張及び多様性の要求に簡便な構造で容易に対応することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来の空気制御弁の構成を示す断面図である。
図2】本発明による弁ユニットの外形図である。
図3図2の分解図である。
図4図2の組立状態図である。
図5図2の‘A-A’線の断面図である。
図6図2の‘B-B’線の断面図である。
図7】本発明による弁ユニットの作用を示す図である。
図8】本発明による弁ユニットと真空ポンプの配置図である。
図9図8の結合図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
前記に記載または不記載の本発明の「真空システム用空気弁ユニット(以下、「弁ユニット」という)の特徴と作用効果は、以下で添付図面を参照して説明する実施例の記載を介して更に明確になるはずである。図2以下において、本発明の「弁ユニット」が符号10で示されている。
【0022】
図2乃至図6を参照すると、本発明の弁ユニット10は、ブロック状の本体11と、前記本体11の一側に提供される電磁弁21と、前記本体11の他の一側に備えられ、前記本体11及び電磁弁21を含む弁ユニット10の全体的な動作をコントロールする制御部31と、を含んで形成される。
【0023】
詳しくは、前記本体11は、横方向の貫通孔12と、前記孔12内で軸方向に移動しながら前記孔12の出口12bを開閉するスプール13と、一側に形成される空気供給口14から前記孔出口12b及び前記スプール13側にそれぞれ延長される第1流路16及び第2流路18と、を含む。ちなみに、前記孔12の入口12aはスプール13の一側端部によって常に閉鎖されている。
【0024】
符号「15」は、前記孔12の内壁に一体に固定されるスプール筐体である。
【0025】
好ましくは、前記空気供給口14は本体の外面に互いに異なる方向に複数個で形成され、本体11の内部で互いに連通して構成される。これは多様な位置や姿勢、角度で空気が供給されるようにすることで、本発明の空気弁10の使用上の空間的制約を解決するようにする。そして、前記スプール13及び電磁弁21の設置または前記第2流路18の設計の便宜のため、前記本体11は一定厚さのカバー17を更に含む。
【0026】
図面において、前記カバー17に示された符号18aは、前記第2流路18から延長されて電磁弁21を連結する延長線路である。
【0027】
前記電磁弁21は、前記本体11の孔12の入口12a側に配置されて、前記スプール13側の第2流路18の内に設置されてスプール13を移動するための空気の供給及び遮断を制御する手段である。図面において、前記電磁弁21は孔12の数に対応して2つの電磁弁21a、21bを含むが、本発明は前記電磁弁21及び孔12の個数に限らない。
【0028】
ここで、前記電磁弁21は流路を開閉するために通常使用されるソレノイド(solenoid)弁であり、弁がオン(on)になる際に「オープン」されるとする。
【0029】
前記制御部31は、外部の排気空間(図8、9の符号「S」を参照)に連結される入力感知センサ32と、前記センサ32の圧力データを処理する回路部33と、を含み、前記回路部33から延長されて電磁弁21に連結される接続端子34とを含む。そして、前記感知された圧力データに基づいて前記電磁弁21のオン・オフ信号を出力する。好ましくは、前記制御部31は、センサ32による圧力データを数値処理して外部に表示するディスプレイ、つまり、表示部35を更に含んで形成される。
【0030】
符号37は、前記表示部35の露出ウィンドウが形成される蓋である。
【0031】
好ましくは、この際に前記電磁弁21のオン・オフ信号は前記制御部31から生成されたものであるが、状況に応じては外部の機器から生成されて制御部31に伝送されたものであってもよい。符号36は、外部とのデータ通信または電源接続用のコネクタである。当然に、前記制御部の出力信号によって前記電磁弁21はオープンまたはクローズされる。
【0032】
図5及び図7を参照すると、本実施例において、前記空気供給口14を介して本体11内に供給される空気、つまり、圧縮空気は、
まず、前記「クローズ」の際には本体11内に停止・待機しており、
前記「オープン」されたら、第2流路18を通過し前記スプール13を加圧して移動させるが(矢印1を参照)、この移動によって前記出口12bが開放されたら前記孔12を経由する第1流路16及び出口12bを介して排出(矢印2を参照)され、
更に「クローズ」されたら、第1流路16内で前記スプール13に反対する方向に加圧・移動させるが(矢印3を参照)、この移動によって前記出口12bが閉鎖されたら最初のように本体11内で停止・待機する、
ようになる。
【0033】
但し、他の実施例においては、前記孔12の内部にスプール13支持ばねを設けて、前記「クローズ」の際にスプール13が前記ばねの弾性によって移動(矢印3の方向)するように設計されてもよい。
【0034】
また、前記とは逆に、前記「オープン」の際にスプール13の移動が孔12の出口12bを閉鎖するように設計されてもよい。これは、例えば、前記スプール13自体の長さまたはその移動距離を出口12b側にもう少し長く構成することで簡単に具現される。この場合、圧縮空気は前記「クローズ」の際に第1流路16を介して排出(矢印2の方向)される。
【0035】
どの場合であっても、前記第1流路16及び孔の出口12bに排出される空気は外部の排気空間Sを吸入・排気して負圧及び真空を形成するのに使用される。好ましくは、前記排出された空気は、別途に備えられた真空ポンプ40のエジェクタ42を高速に通過しながらその排気空間Sを吸入及び排気して真空が形成されるようにする。
【0036】
図8及び図9を参照すると、前記真空ポンプ40は通常の空気ポンプであって、高速の圧縮空気が貫通する円筒状のエジェクタ(ejector)42と、前記エジェクタ42と疎通する排気空間Sまたは真空チェンバと、を含む。真空移送システムにおいては、前記排気空間Sとグリッパ44を連結し、前記排気空間S及びグリッパ44に形成される真空及び負圧を利用して対象物を把持する。図面に例示された真空ポンプ40は、特許文献3に開示されたものである。
【0037】
前記真空ポンプ40と連結するために、前記本体11は一定厚さのカバー19と、複数の連結用のアダプタ20と、を更に含む。前記アダプタ20としては、前記出口12bと真空生成ライン41及び破棄ライン43の各連結アダプタ20a、20bと、前記センサ32と排気空間Sの連結アダプタ20cと、を含む。図面符号「C」は、アダプタ20a、20bを固定するために前記カバー19を貫通して設置されるクリップである。
【0038】
図示したように、前記孔12は互いに疎通する関係で複数で備えられ、前記電磁弁21も各孔12に対応して複数で備えられるが、この際、各電磁弁21a、21bは前記制御部31によって一括にまたは個別に制御される。
【0039】
そして、この場合、
少なくとも一つの孔12は前記真空ポンプ40のエジェクタ42の入口に延長される真空生成ライン41に連結され、少なくとも他の一つの孔42は前記排気空間Sに直接延長される破棄ライン43に連結されるが、
前記生成ライン41及び破棄ライン43は、制御部31の各電磁弁21a、21bの制御によって順次に動作するように、
設計される。
【0040】
もちろん、複数または全ての孔12が真空生成ライン41に連結されて生成ライン41が増設されてもよい。そうだとしても、実際の真空システムでは、前記排気空間Sに対する真空の「生成」とその「破棄」が順次に繰り返されて物品の迅速な移送が行われる。
【0041】
真空の生成
まず、前記制御部31は感知圧力(-kPa)が元の設定レベルに到達する前までに電磁弁「21a」がオン状態に開放されているようにする。それによって空気供給口14に供給された圧縮空気は真空生成ライン41を持続的に通過するが、この過程で前記排気空間Sに所望のレベルの真空が生成される。前記システムはこの際に真空を利用して対象物を把持し、ロボティック手段などを利用して決められた場所に移送できるようになる。
【0042】
前記「レベル」は対象物の特性を考慮し、前記表示部35または制御部31を操作することで、システムが動作する前に入力及び設定される。そして、前記感知圧力が前記レベルに到達したかまたはシステムの対象物の移送が完了されたら、電磁弁「21a」はオフ状態に閉鎖される。
【0043】
真空の破棄
次に、前記システムの対象物の移送が完了されたら、前記制御部31は電磁弁「21b」をオン状態に開放する。この状態で空気供給口14に供給された圧縮空気は、真空破棄ライン43を介して前記排気空間Sに直接供給されるが、それによって前記生成された真空が瞬間的に破棄される。すると前記グリッパ44と対象物が迅速で容易に分離され、本発明の弁ユニット10と前記真空ポンプ40は前記システムの次の移送作業のために用意される。
【0044】
このような方法で本発明の前記弁ユニット10は真空生成ライン及び破棄ラインを有する真空ポンプに結合され、その内部の排気空間の圧力レベルに対応して圧縮空気の供給・遮断及び真空の生成・破棄を能動的に制御することができる。よって、真空移送システムの動作の精密性、迅速性、効率性などの側面で従来の弁などに比べ非常に効果的である。
【0045】
また、以上では一つの弁ユニット10において2つの電磁弁21a、21bと各対応孔12が2つの空気ライン41、43をそれぞれ制御することを説明したが、本発明の前記弁ユニット10はその個数及び機能に限らず、また、上述したように、必要に応じては前記真空生成ライン41を増設するかまたは多角化するなどの方法で拡張または変更して利用してもよい。
【符号の説明】
【0046】
10:弁ユニット
11:本体
12:孔
12a:入口
12b:出口
13:スプール
14:空気供給口
15:スプール筐体
16:第1流路
17:カバー
18:第2流路
18a:延長線路
19:カバー
20、20a、20b、20c:アダプタ
21、21a、21b:電磁弁
31:制御部
32:センサ
33:回路部
34:端子
35:表示部
36:コネクタ
40:真空ポンプ
41:生成ライン
42:エジェクタ
43:破棄ライン
44:グリッパ
C:クリップ
S:排気空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】