(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】ロボットデバイスの構成
(51)【国際特許分類】
B25J 15/04 20060101AFI20220930BHJP
【FI】
B25J15/04 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577406
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(85)【翻訳文提出日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 US2020039484
(87)【国際公開番号】W WO2021025800
(87)【国際公開日】2021-02-11
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521268587
【氏名又は名称】ライトハンド ロボティックス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フォフォノフ, ティモシー エー.
(72)【発明者】
【氏名】サリバン, ジョン
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS12
3C707DS01
3C707ES04
3C707FS01
3C707FT02
3C707GS04
3C707NS19
(57)【要約】
ロボットデバイスの構成方法およびシステム。本明細書に説明される方法は、ロボットデバイスを、保管ラックに対して動作可能に位置付けることであって、保管ラックは、第1のツールを伴って構成される、少なくとも1つの第1の結合部材を保持し、ロボットデバイスは、第2の結合部材を含む、ことと、第2の結合部材を第1の結合部材に動作可能に接続することと、保管ラックから、第1のツールを伴って構成される第1の結合部材を除去することとを伴い得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットデバイスを構成するためのシステムであって、前記システムは、
それぞれ、第1の結合部材を保持するように構成されている複数のスロットを含む、保管ラックであって、前記第1の結合部材は、第1のツールを含む、保管ラックと、
第2の結合部材を伴って構成されたロボットデバイスであって、前記第2の結合部材は、前記第1の結合部材に動作可能に係合し、前記保管ラックから前記第1の結合部材および前記第1のツールを除去するように構成されている、ロボットデバイスと
を備える、システム。
【請求項2】
前記第1のツールは、第1の吸引デバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ロボットデバイスは、
前記第1の結合部材を前記保管ラック上の第1の場所に動作可能に位置付け、前記保管ラック上で前記第1の結合部材および前記第1の吸引デバイスを解放することと、
第3の結合部材を前記保管ラック上の第2の場所に移動させることであって、前記第3の結合部材は、第2の吸引デバイスを伴って構成されている、ことと、
前記第2の結合部材を使用して前記第3の結合部材に動作可能に係合し、前記保管ラックから前記第3の結合部材および前記第2の吸引デバイスを除去することと
を行うようにさらに構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の吸引デバイスおよび前記第2の吸引デバイスは、相互と異なるタイプである、相互と異なるサイズである、または異なるレベルの摩耗を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2の結合部材は、シールコンポーネントを伴う拡張部材を含み、前記シールコンポーネントは、前記第2の結合部材が前記第1の結合部材に係合することに応じて、前記第1の結合部材との真空シールを生成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のツールは、複数の吸引デバイスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の結合部材は、識別チップを伴って構成され、
前記保管ラックは、少なくとも1つのばね荷重ピンを伴って構成され、
前記識別チップは、前記保管ラックにおける前記第1の結合部材の挿入に応じて前記少なくとも1つのばね荷重ピンに係合し、前記第1の結合部材が、前記保管ラック上に位置付けられることを示す電気接続と、それを用いてデータを通信するための通信リンクとのうちの少なくとも一方を提供するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の結合部材は、少なくとも1つのラッチを伴って構成され、前記少なくとも1つのラッチは、
前記第1の結合部材を閉鎖位置において保持することと、
前記保管ラック上に位置付けられることに応じて前記第1の結合部材を開放し、前記第1の結合部材が前記第2の結合部材を受容することを可能にすることと
を行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
ロボットデバイスを構成するための方法であって、前記方法は、
ロボットデバイスを、保管ラックに対して動作可能に位置付けることであって、前記保管ラックは、第1のツールを伴って構成された少なくとも1つの第1の結合部材を保持し、前記ロボットデバイスは、第2の結合部材を含む、ことと、
前記第2の結合部材を前記第1の結合部材に動作可能に接続することと、
前記保管ラックから、前記第1のツールを伴って構成された前記第1の結合部材を除去することと
を含む、方法。
【請求項10】
前記第1のツールは、第1の吸引デバイスである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の吸引デバイスを使用して、第1のアイテムに対して第1のピッキング動作を実施することと、
前記第1の結合部材を前記保管ラック上の場所に動作可能に位置付け、前記第2の結合部材から前記第1の結合部材を解放することと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の結合部材を前記保管ラック上の第3の結合部材に動作可能に接続することであって、前記第3の結合部材は、第2の吸引デバイスを伴って構成されている、ことと、
前記保管ラックから、前記第2の吸引デバイスを伴って構成された前記第3の結合部材を除去することと、
前記第2の吸引デバイスを使用して、第2のアイテムに対して第2のピッキング動作を実施することと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の吸引デバイスおよび前記第2の吸引デバイスは、相互と異なるタイプである、相互と異なるサイズである、または異なるレベルの摩耗を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の吸引デバイスは、前記第1の吸引デバイスの条件に基づいて、前記第2の吸引デバイスによって置換される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
ロボットデバイスを構成するためのシステムであって、前記システムは、
それぞれ、ツールを保持するように構成されている複数の場所を含む、保管ラックを備え、前記保管ラックは、
前記保管ラック上の場所において吸引デバイスを選択的に受容することと、
ロボットデバイスによる係合に応じて、前記吸引デバイスを選択的に解放することと
を行うように構成されている、システム。
【請求項16】
前記保管ラックはさらに、場所内のツールを検出するための少なくとも1つの識別リーダを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
場所において、前記保管ラックによって受容されるように動作可能に構成されている、第1の結合部材をさらに備え、前記第1の結合部材は、前記ツールを伴って構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記ロボットデバイスは、第2の結合部材を備え、前記第1の結合部材は、
前記第2の結合部材と動作可能に接続することと、
前記第2の結合部材と動作可能に接続することに応じて、前記保管ラックから除去されることと
を行うように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1の結合部材は、前記第2の結合部材を受容することに応じて前記第2の結合部材を前記第1の結合部材に固着させるように構成されている、少なくとも1つのラッチを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記保管ラックは、異なるサイズ、異なる構成、または異なるレベルの摩耗の吸引デバイスを保持するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、その開示全体が、本明細書に記載されている場合と同様に、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年8月7日に出願された、同時係属中の米国仮出願第62/883,689号の利益および優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本明細書に説明される実施形態は、概して、ロボットシステムおよび方法に関し、より具体的には、限定ではないが、ロボットデバイスを構成するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
倉庫環境におけるもの等の物流業務は、多くの場合、第1の場所(例えば、コンテナ)からアイテムを採集し、アイテムを第2の場所に(例えば、コンベヤベルト上に)設置するためのロボットデバイスを含む。故に、これらの動作は、ロボットデバイスに最初にアイテムを正常に握持することを要求する。既存のロボットデバイスは、多くの場合、アイテム上に吸引力を発生させ、アイテムを「握持」する、吸引デバイスを含む。
【0004】
しかしながら、多くの場合、吸引デバイス(例えば、吸引カップ)は、アイテムの具体的なサイズまたは構成のために構成される。故に、吸引デバイスが、誤って構成される場合、本デバイスは、アイテムを握持することが不可能であり得、ピッキング動作は、完了されないであろう。これは、ピッキング動作を停止させ、アイテムをピッキングし、設置するために、人間オペレータが介在することを要求し得る。
【0005】
同様に、第1の吸引デバイスは、アイテムを握持することが不可能であり得るが、別の吸引デバイス(例えば、より大きいまたはより小さい吸引デバイス)が、アイテムを握持することが可能であり得る。しかしながら、人間オペレータが、第2の吸引デバイスをロボットデバイスに取り付ける必要があるであろう。これはまた、人間オペレータの中断時間および不便さにも寄与するであろう。
【0006】
したがって、既存の技法の欠点を克服するロボットデバイスを構成するためのシステムおよび方法の必要性が、存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要約)
本発明の概要は、発明を実施するための形態の節において下記にさらに説明される、一連の概念を単純化された形態において紹介するために提供される。本発明の概要は、請求される主題の肝要な特徴または不可欠な特徴を識別もしくは除外することを意図していない、もしくは請求される主題の範囲を判定する際の補助として使用されることを意図していない。
【0008】
一側面では、実施形態は、ロボットデバイスを構成するためのシステムに関する。本システムは、それぞれ、第1の結合部材を保持するように構成される、複数のスロットを含む、保管ラックであって、第1の結合部材は、第1のツールを含む、保管ラックと、第2の結合部材を伴って構成される、ロボットデバイスであって、第2の結合部材は、第1の結合部材に動作可能に係合し、保管ラックから第1の結合部材および第1のツールを除去するように構成される、ロボットデバイスとを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1のツールは、第1の吸引デバイスである。いくつかの実施形態では、ロボットデバイスはさらに、第1の結合部材を保管ラック上の第1の場所に動作可能に位置付け、保管ラック上で第1の結合部材および第1の吸引デバイスを解放することと、第3の結合部材を保管ラック上の第2の場所に移動させることであって、第3の結合部材は、第2の吸引デバイスを伴って構成される、ことと、第2の結合部材を使用して第3の結合部材に動作可能に係合し、保管ラックから第3の結合部材および第2の吸引デバイスを除去することとを行うように構成される。いくつかの実施形態では、第1の吸引デバイスおよび第2の吸引デバイスは、相互と異なるタイプである、相互と異なるサイズである、または異なるレベルの摩耗を有する。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2の結合部材は、シールコンポーネントを伴う拡張部材を含み、シールコンポーネントは、第2の結合部材が第1の結合部材に係合することに応じて、第1の結合部材との真空シールを生成する。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1のツールは、複数の吸引デバイスを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の結合部材は、識別チップを伴って構成され、保管ラックは、少なくとも1つのばね荷重ピンを伴って構成され、識別チップは、保管ラックにおける第1の結合部材の挿入に応じて少なくとも1つのばね荷重ピンに係合し、第1の結合部材が、保管ラック上に位置付けられることを示す電気接続と、それを用いてデータを通信するための通信リンクとのうちの少なくとも一方を提供するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1の結合部材は、第1の結合部材を閉鎖位置において保持し、保管ラック上に位置付けられることに応じて第1の結合部材を開放し、第1の結合部材が第2の結合部材を受容することを可能にするように構成される、少なくとも1つのラッチを伴って構成される。
【0014】
別の側面によると、実施形態は、ロボットデバイスを構成するための方法に関する。本方法は、ロボットデバイスを、保管ラックに対して動作可能に位置付けることであって、保管ラックは、第1のツールを伴って構成される、少なくとも1つの第1の結合部材を保持し、ロボットデバイスは、第2の結合部材を含む、ことと、第2の結合部材を第1の結合部材に動作可能に接続することと、保管ラックから、第1のツールを伴って構成される第1の結合部材を除去することとを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1のツールは、第1の吸引デバイスである。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第1の吸引デバイスを使用して、第1のアイテムに対して第1のピッキング動作を実施することと、第1の結合部材を保管ラック上の場所に動作可能に位置付け、第2の結合部材から第1の結合部材を解放することとを含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第2の結合部材を保管ラック上の第3の結合部材に動作可能に接続することであって、第3の結合部材は、第2の吸引デバイスを伴って構成される、ことと、保管ラックから、第2の吸引デバイスを伴って構成される第3の結合部材を除去することと、第2の吸引デバイスを使用して、第2のアイテムに対して第2のピッキング動作を実施することとを含む。いくつかの実施形態では、第1の吸引デバイスおよび第2の吸引デバイスは、相互と異なるタイプである、相互と異なるサイズである、または異なるレベルの摩耗を有する。いくつかの実施形態では、第1の吸引デバイスは、第1の吸引デバイスの条件に基づいて、第2の吸引デバイスによって置換される。
【0016】
さらに別の側面によると、実施形態は、ロボットデバイスを構成するためのシステムに関する。本システムは、それぞれ、ツールを保持するように構成される複数の場所を含む、保管ラックを含み、保管ラックは、保管ラック上の場所において吸引デバイスを選択的に受容し、ロボットデバイスによる係合に応じて、吸引デバイスを選択的に解放するように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、保管ラックはさらに、場所内のツールを検出するための少なくとも1つの識別リーダを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、本システムはさらに、場所において、保管ラックによって受容されるように動作可能に構成される、第1の結合部材を含み、第1の結合部材は、ツールを伴って構成される。いくつかの実施形態では、ロボットデバイスは、第2の結合部材を備え、第1の結合部材は、第2の結合部材と動作可能に接続し、第2の結合部材と動作可能に接続することに応じて、保管ラックから除去されるように構成される。いくつかの実施形態では、第1の結合部材は、第2の結合部材を受容することに応じて第2の結合部材を第1の結合部材に固着させるように構成される、少なくとも1つのラッチを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、保管ラックは、異なるサイズ、異なる構成、または異なるレベルの摩耗の吸引デバイスを保持するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示の非限定的かつ非包括的な実施形態が、以下の図を参照して説明され、同様の参照番号は、別様に規定されない限り、種々の図面全体を通して同様の部分を指す。
【0021】
【
図1】
図1は、一実施形態による、ロボットデバイスを構成するためのシステムを図示する。
【0022】
【
図2】
図2は、一実施形態による、ロボットデバイスを図示する。
【0023】
【
図3】
図3は、一実施形態による、ロボットデバイスおよび保管ラックを図示する。
【0024】
【
図4】
図4は、一実施形態による、メス型結合部材の斜視図を図示する。
【0025】
【
図5】
図5は、一実施形態による、
図4のメス型結合部材の上面図を図示する。
【0026】
【
図6】
図6は、別の実施形態による、上部部分を伴わない、
図4のメス型結合部材を図示する。
【0027】
【
図7】
図7は、一実施形態による、保管ラック内に位置付けられる、メス型結合部材を図示する。
【0028】
【
図8】
図8は、一実施形態による、メス型結合部材に動作可能に接続される、オス型結合部材の断面図を図示する。
【0029】
【
図9】
図9AおよびBは、それぞれ、一実施形態による、メス型結合部材に動作可能に接続される、オス型結合部材の正面斜視図ならびに背面斜視図を図示する。
【0030】
【
図10】
図10は、別の実施形態による、オス型結合部材を図示する。
【0031】
【
図11】
図11は、一実施形態による、メス型結合部材に動作可能に接続される、
図10のオス型結合部材の断面図を図示する。
【0032】
【
図12】
図12AおよびBは、一実施形態による、保管ラックにおいて吸引デバイス交換を実施する、ロボットデバイスを図示する。
【0033】
【
図13】
図13AおよびBは、一実施形態による、吸引デバイスが保管ラック上に固着されている、結合部材を図示する。
【0034】
【
図14】
図14は、別の実施形態による、ロボットデバイスを構成するための方法のフローチャートを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
(詳細な説明)
種々の実態が、その一部を形成し、具体的な例示的実施形態を示す、付随の図面を参照して、下記により完全に説明される。しかしながら、本開示の概念は、多くの異なる形態で実装されてもよく、本明細書に述べられる実施形態に限定されるように解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、徹底的かつ完全な開示の一部として提供され、当業者に本開示の概念、技術、および実装の範囲を完全に伝達する。実施形態は、方法、システム、またはデバイスとして実践されてもよい。故に、実施形態は、ハードウェア実装、完全にソフトウェア実装、またはソフトウェアおよびハードウェア側面を組み合わせる実装の形態を呈してもよい。以下の詳細説明は、したがって、限定的意味で捉えられるべきではない。
【0036】
本明細書における「一実施形態」または「ある実施形態」の言及は、実施形態に関連して説明される、特定の特徴、構造、もしくは特性が、本開示による、少なくとも1つの例示的実装または技法内に含まれることを意味する。本明細書内の種々の場所における語句「一実施形態では」の表出は、必ずしも全てが同一の実施形態を指しているわけではない。本明細書内の種々の場所における語句「いくつかの実施形態では」の表出は、必ずしも全てが同一の実施形態を指しているわけではない。
【0037】
後に続く説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内に記憶される非一過性信号上の動作の象徴的表現の観点からもたらされる。これらの説明および表現は、データ処理分野における当業者によって使用され、その研究の内容を他の当業者に最も効率的に伝達する。そのような動作は、典型的には、物理量の物理的操作を要求する。通常、必ずしもというわけではないが、これらの量は、記憶、転送、組み合わせ、比較、および別様に操作されることが可能である、電気、磁気、または光学信号の形態を呈する。主として、一般的な使用の理由のために、これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、項、数、または同等物と称することが、時として、便宜的である。さらに、物理量の物理的操作を要求するステップのある配列を、モジュールまたはコードデバイスと称することもまた、時として、一般性を失うことなく、便宜的である。
【0038】
しかしながら、これらおよび類似の用語は全て、適切な物理量と関連付けられるべきであり、これらの量に適用される便宜的な標識にすぎない。具体的に、以下の議論から明白なものとして別様に述べられない限り、説明全体を通して、「処理する」または「算出する」もしくは「計算する」または「判定する」もしくは「表示する」または同等物等の用語を利用する議論は、コンピュータシステムメモリもしくはレジスタ、または他のそのような情報記憶、伝送、もしくは表示デバイス内に物理(電子)量として表されるデータを操作および変換する、コンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスの作用ならびにプロセスを指す。本開示の一部は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア内に具現化され得、ソフトウェア内に具現化されると、ダウンロードされ、種々のオペレーティングシステムによって使用される異なるプラットフォーム上に常駐し、それから動作され得る、プロセスと、命令とを含む。
【0039】
本開示はまた、本明細書の動作を実施するための装置に関する。本装置は、要求される目的のために特別に構築されてもよい、またはコンピュータ内に記憶されるコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化もしくは再構成される、汎用目的コンピュータを備えてもよい。そのようなコンピュータプログラムは、限定ではないが、フロッピーディスク、光学ディスク、CD-ROM、光磁気ディスク、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光学カード、特定用途向け集積回路(ASIC)を含む任意のタイプのディスク、もしくは電子命令を記憶するために好適な任意のタイプの媒体等の、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されてもよく、それぞれが、コンピュータシステムバスに結合されてもよい。さらに、本明細書に言及されるコンピュータは、単一のプロセッサを含んでもよい、または算出能力の向上のために複数のプロセッサ設計を採用するアーキテクチャであってもよい。
【0040】
本明細書に提示されるプロセスおよびディスプレイは、本質的に、いかなる特定のコンピュータまたは他の装置とも関連しない。種々の汎用目的システムもまた、本明細書の教示によるプログラムと併用されてもよい、またはより特殊な装置を構築し、1つ以上の方法ステップを実施することが、便宜的であることを証明し得る。種々のこれらのシステムのための構造が、下記の説明において議論される。加えて、本開示の技法および実装を達成するために十分である、任意の特定のプログラミング言語が、使用されてもよい。種々のプログラミング言語が、本明細書に議論されるように、本開示を実装するために使用されてもよい。
【0041】
加えて、本明細書に使用される言語は、主として、可読性および指導的目的のために選択されており、開示される主題を境界または範囲を定めるために選択されていない場合がある。故に、本開示は、本明細書に議論される概念の範囲を例証しているものであり、それを限定するものではないことが意図される。
【0042】
ピッキング動作は、概して、(例えば、棚、コンテナ、容器、または同等物から)アイテムを握持し、次いで、アイテムを別の場所に設置するような、握持試行を実行する、ロボットデバイスを伴う。「設置」場所は、別のコンテナ、容器、コンベヤベルト、または同等物であってもよい。ピッキングおよび設置場所のタイプは、変動し得、ピッキング動作が実施されるべき用途または環境に依存し得る。
【0043】
前述に議論されるように、吸引デバイスまたは他のタイプのエンドエフェクタが、特定のアイテムを「握持」することが、不可能であり得る。これは、例えば、アイテムのサイズまたは重量に起因し得る。加えて、または代替として、これは、吸引デバイスの、これがかなりの量の摩耗を有しているかどうか等の、条件に起因し得る。
【0044】
これらの状況では、人間オペレータが、ピッキング動作自体を実施するために介在する必要があり得る、または人間オペレータが、ロボットデバイスを伴って構成される吸引デバイスを変更する必要があり得る。これは、人間オペレータが介在することを要求されるため、必然的に、中断時間に寄与し、リソースを消費する。
【0045】
本明細書に説明される実施形態は、ロボットデバイスが、自律的にその吸引デバイスまたは他のツールを交換することを可能にする、システムおよび方法を提供する。より具体的には、本システムおよび方法は、ロボットデバイスが、ロボットデバイスを伴って構成され、ピッキング動作(またはある他のタスク)を実施するために使用される、吸引デバイスを自律的に変更することを可能にし得る。開示される実施形態は、ロボットデバイス上に搭載されるツールが、人間の相互作用を用いることなく、別のツールと交換されることを可能にする、空気圧式の結合具およびツール保管システムを提供する。
【0046】
本願は、主として、ロボットデバイスが1つ以上の吸引デバイスを使用し、ピッキング動作を実施する実施形態を対象とするが、本明細書に説明される実施形態は、ピッキング動作もしくは吸引デバイスに限定されない。むしろ、本明細書に説明される実施形態は、他のツールに拡張され、他の動作を実施してもよい。
【0047】
保管ラックは、異なるサイズまたは構成の吸引デバイスを含む、複数の吸引デバイスを保管し得る。吸引デバイスは、ロボットデバイスが、保管ラックおよび/またはその上の吸引デバイスに係合し、吸引デバイスと動作可能に接続し、保管ラックから吸引デバイスを除去し、ピッキング動作を実施し得るような方法において、ラック上に保管されてもよい。いったんピッキング動作が、完了すると、ロボットデバイスは、吸引デバイスを保管ラック上に戻すように設置してもよい。ロボットデバイスは、次いで、異なる吸引デバイスと接続し、保管ラックからそれを除去し、他のピッキング動作を実施してもよい。
【0048】
本願は、主として、吸引デバイスおよびピッキング動作におけるそれらの使用を議論するが、吸引デバイスは、他のタイプのタスクを実施するための他のタイプのツールで代用されてもよい。これらは、ピッキング動作において有用であるツールを含んでもよく、例えば、箱切断デバイス、コンテナまたは箱開放デバイス、真空動作狭持デバイス、測定プローブ、洗浄ツール、(例えば、余剰段ボールもしくはプラスチックを除去するための)ごみ処分ツール、または同等物等のツールを含んでもよい。これらのデバイスは、例示的にすぎず、他のデバイスも、現在入手可能であるか、または以降に発明されるかどうかにかかわらず、本明細書に説明される実施形態と併せて使用され得る。
【0049】
本明細書に説明される実施形態は、概して、5つのコンポーネント、すなわち、(1)ロボットデバイスと、(2)保管ラックと、(3)吸引デバイスと、(4)吸引デバイスを伴って構成される第1の結合部材と、(5)ロボットデバイスを伴って構成され、第1の結合部材と動作可能に接続し得る、第2の結合部材とを伴う。動作時、吸引デバイスを伴って構成される、第1の結合部材は、最初に保管ラック上に位置付けられてもよい。例えば、人間オペレータが、種々のサイズ、材料、および構成の吸引デバイス(ならびにそれらの関連付けられる結合部材)を伴う保管ラックを備蓄してもよい。保管ラックは、本システムが、最初にセットアップされると、結合部材上に種々の吸引デバイスが取り込まれることができる。加えて、または代替として、保管ラックは、動作の間に随時、取り込まれることができる。保管ラック上の発光ダイオードが、システムステータスおよび各開口部場所またはスロットにおけるステータス、すなわち、スロットが、取り込まれるもしくは空であるかどうかを示してもよい。
【0050】
第1および第2の結合部材は、それぞれ、メス型結合部材と、オス型結合部材とを備えてもよい。結合部材のうちの一方が、ピッキングデバイスを任意の適切な配向において搭載してもよい。これは、搭載される結合部材が、保管ラックとの適切な位置合わせを維持しながらピッキングデバイス上で置換され得ることを確実にする。例えば、本システムの一実施形態は、ピッキングデバイスから保管ラック上の場所に延在する、1つ以上の管を有してもよい。
【0051】
それ自体に吸引デバイスを装備させるために、ロボットデバイスは、6自由度において移動し、結合部材および/または保管ラックの機械的特徴と相互作用する。具体的には、ロボットデバイスは、その結合部材を移動させ、相補的な結合部材と動作可能に接続する、または別様にそれに係合してもよい。接続が、行われることに応じて、またはその後、ロボットデバイスは、(取り付けられる吸引デバイスを用いて)保管ラックから移動し、ピッキング動作を実施してもよい。
【0052】
図1は、一実施形態による、ピッキング動作を実施するためのシステム100を図示する。システム100は、保管ラック102と、1つ以上のデータベース104と、ロボットデバイス106とを含んでもよい。保管ラック102はまた、(想像線で示される)1つ以上の第1の結合部材108を保持してもよい。
【0053】
保管ラック102は、1つ以上のばね荷重ピン110と、ラックメモリ114内に記憶される命令を実行する、1つ以上のラックプロセッサ112とを含んでもよい。保管ラック102は、データベース104と連動してもよい。
【0054】
データベース104は、例えば、一般的に握持されるアイテム、または該アイテムを握持することが可能である吸引デバイスに関するデータを記憶してもよい。データベース104はまた、特定の吸引デバイスが実施しているピッキング動作の数に関するデータを記憶してもよい。本データは、特定のデバイスが、例えば、摩耗に起因して置換されるべきであるであるかどうか、およびそのときを判定する際に有用であり得る。
【0055】
データベース104は、加えて、または代替として、特定の吸引デバイスおよびツールに関するデータを記憶してもよい。各個々の吸引デバイスまたはツールは、識別チップから読み出される一意の参照ID、およびデータベース104内に記憶される付随の記録と関連付けられてもよい。これらの記録は、特定の吸引デバイスが使用している時間量(例えば、実施される動作の数によって判定されるような)を追跡してもよい。
【0056】
いくつかのタイプのデータが、識別チップ内に記憶され、それを通してアクセスされてもよい。一意の識別を用いて、本タイプのデータが、データベース104内または同様に他所に記憶されてもよい。
【0057】
ばね荷重ピン110は、第1の結合部材108が保管ラック102上にある時間の間、第1の結合部材108に接触するような方法において、保管ラック102上に搭載されてもよい。本接触は、第1の結合部材(および、おそらく、したがって、吸引デバイス)が保管ラック102上に位置付けられることを確立する、電気接続を生成する。本接触はまた、ラックプロセッサ112への、およびそれからの、第1の結合部材(ならびに関連付けられる吸引デバイス)の識別データ等のあるデータの通信を可能にし得る。
【0058】
1つ以上のネットワークが、種々の資産およびコンポーネント102-06を連結し得る。ネットワークは、インターネット、イントラネット、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ストレージエリアネットワーク(SAN)、フレームリレー接続、高度インテリジェントネットワーク(AIN)接続、同期光通信網(SONET)接続、デジタルT1、T3、E1、またはE3ライン、デジタルデータサービス(DDS)接続、デジタル加入者回線(DSL)接続、イーサネット(登録商標)接続、総合デジタル通信網(ISDN)ライン、V.90、V.34、もしくはV.34bisアナログモデム接続等の電話回線ポート、ケーブルモデム、非同期転送モード(ATM)接続、光ファイバ分散データインタフェース(FDDI)接続、銅線分散データインタフェース(CDDI)接続、または光/DWDMネットワークのうちの任意の1つ以上から成ってもよい、もしくはそれにインターフェース接続してもよい。
【0059】
ネットワークはまた、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)リンク、Wi-Fiリンク、マイクロ波中継装置、汎用パケット無線サービス(GPRS)リンク、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションG(SM)リンク、符号分割多元接続(CDMA)リンク、または携帯電話チャネル、全地球測位システム(GPS)リンク、セルラーデジタルパケットデータ(CDPD)リンク、リサーチインモーション社(RIM)デュプレックスページングタイプデバイス、Bluetooth(登録商標)無線リンク、もしくはIEEE802.11系リンク等の、時分割多元接続(TDMA)リンクのうちの任意の1つ以上から成る、それを含む、もしくはそれとインターフェース接続してもよい。
【0060】
ロボットデバイス106は、1つ以上のピッキング動作を実施する任務を負ってもよい。前述に議論されるように、ピッキング動作は、概して、ロボットデバイスが、第1の場所からアイテムをピッキングし、アイテムを第2の場所に設置することを伴う。本明細書に説明される実施形態によると、ピッキングデバイス106は、(1つ以上の吸引デバイスを含み得る)第1の結合部材108と動作可能に接続するように構成される、少なくとも1つの第2の結合部材116を含んでもよい。
【0061】
本願は、主として、アイテムを握持するための吸引デバイスの使用を議論する。これらの実施形態では、ロボットデバイス106はさらに、必要とされる吸引力を提供することが要求される、任意の真空発生器、弁、および管類を含んでもよい。
【0062】
動作時、ロボットデバイス106は、発生される吸引力がアイテムをロボットデバイス106と接触した状態に留まらせるように、アイテムに十分に近接する、または別様にアイテムと接触するように吸引デバイスを移動させてもよい。いったんアイテムが、握持されると、ロボットデバイス106は、アイテムを所望の場所に移動させてもよい。吸引力は、吸引デバイスがアイテムを所望の場所において解放するように停止されてもよい。
【0063】
ロボットデバイス106はさらに、像採集デバイス118を含む、それを伴って構成される、または別様にそれと通信してもよい。これらの像採集デバイス118は、ピッキングされるべきアイテムに向かって指向されてもよく、ピッキングデバイス106がアイテムを握持し得るかどうかに影響を及ぼし得る、アイテムの配向、構成、場所、または他のタイプの情報等、アイテムに関する像を採集してもよい。同様に、像採集デバイス118は、保管ラック102に接近し、その上の結合部材108と接続する方法を判定するために使用され得る、保管ラック102に関する像データを採集してもよい。
【0064】
これらの像採集デバイス118は、例えば、限定ではないが、RGBカメラ、立体視カメラ、LIDAR、ソナーセンサ等のうちのいずれか1つ以上を含んでもよい。使用される像採集デバイス118の厳密なタイプまたは構成は、変動し得、本明細書内の実施形態の目的を遂行することが要求されるデータを採集し得る限り、現在入手可能であるか、もしくは以降に発明されるかどうかにかかわらず、任意のタイプのセンサデバイスを含んでもよい。像採集デバイス118の場所または設置場所も、同様に変動し得、使用される像採集デバイス118のタイプに依存し得る。
【0065】
メモリ122(およびラックメモリ114)は、L1、L2、またはL3キャッシュもしくはRAMメモリ構成であってもよい。メモリ122は、上記で議論されるように、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、ROM、およびPROM等の不揮発性メモリ、または静的RAMもしくは動的RAM等の揮発性メモリを含んでもよい。メモリ122の厳密な構成およびタイプは、当然ながら、請求される実施形態のステップを実施するための命令が、プロセッサ120によって実行され得る限り、変動し得る。
【0066】
プロセッサ120は、メモリ122上に記憶される命令を実行し、ロボットデバイス106がアイテムを握持することが可能であるかどうかを判定してもよい。具体的には、像分析モジュール124は、1つ以上の像分析ツールを実行し、ピッキングデバイス106がアイテムを握持し得るかどうかを判定してもよい。例えば、アイテムが、吸引デバイスのサイズと比較して大きすぎる場合、プロセッサ120は、ロボットデバイス106が、アイテムを握持することが不可能であることを判定し得る。同様に、像分析モジュール124は、アイテムが、1つ以上の吸引デバイスによって握持されるほど十分に大きい平坦表面を有しているかを検出してもよい。
【0067】
これらの判定は、したがって、吸引デバイスの能力、サイズ、および/または構成に関する知識、ならびに1つ以上のデータベース104内に記憶されるデータに依拠し得る。本データは、ピッキングデバイスがアイテムを握持することが可能であるかどうかに影響を及ぼし得る、吸引デバイスの数、吸引デバイスのサイズ、発生される力、または任意の他のタイプの情報を含んでもよい。
【0068】
同様に、アイテムに関する知識も、同様に考慮され得る。例えば、データベース104は、ロボットデバイス106がアイテムを握持することが可能であるかどうかに影響を及ぼし得る、アイテムの重量、形状、長さ、幅、奥行、内容物、表面摩擦係数、構成(例えば、アイテムが、握持するために理想的な任意の具体的場所を有しているかどうか)、変形性、または任意の他のタイプのデータもしくは特性に関するデータを記憶してよい。
【0069】
ロボットデバイス106はまた、感知ツールが効果的であることを可能にするために、エンドエフェクタにおいて力およびトルク感知能力を含む、または別様にそれを伴って構成されてもよい。本能力を用いて、保管ラックおよびロボットデバイスは、ロボットデバイスを保管ラック上の既知の幾何学形状に接近ならびに接触させることによって、自動的に較正されることができる。
【0070】
図2は、一実施形態による、例示的ロボットデバイス200を図示する。本特定の実施形態では、ロボットデバイス200は、1つ以上の吸引デバイス204がそれに取り付けられている、拡張部材202を含んでもよい。動作時、ロボットデバイス200は、吸引デバイス204が、発生される吸引力を介してアイテムと接触し、それと接触した状態に留まり得るように、それ自体をアイテムに十分に近接して位置付けてもよい。要求されていないが、ロボットデバイス200はまた、アイテムを安定させるために、複数のフィンガ部分206を含んでもよい。
【0071】
図3は、保管ラック302と相互作用する、
図2のピッキングデバイス200等のロボットデバイス300を図示する。保管ラック302は、例えば、
図1の保管ラック102に類似し得る。
【0072】
保管ラック302は、吸引デバイスを保持する、または別様に支持することが可能である、スロット等、複数の場所を含んでもよい。各開口部304もまた、
図1のピン110等の1つ以上のばね荷重ピン306と関連付けられてもよい。前述に議論されるように、これらのピン306は、開口部304内に結合部材が存在するときを識別することに役立ち、また、データおよび通信を交換するための連結部としても作用し得る。
図3に見られるように、吸引デバイス308および310は、保管ラック302上の開口部304内に位置付けられる。加えて、ロボットデバイス300は、吸引デバイス312を開口部304のうちの1つの中に設置するように現れる。これらの吸引デバイスは、下記に議論される、結合部材に動作可能に取り付けられる。
【0073】
図3に示されていないが、本明細書における実施形態の保管ラックは、随意の受器を伴う「廃棄」スロットを含んでもよい。本廃棄スロットは、保管ラックを伴って構成される、または保管ラックと別個であってもよく、故障もしくは摩耗した吸引デバイスまたはツールを受容してもよい。これは、運用を中止されるべきであるデバイスのための実質的な「帰還不能点」を提供するために(吸引デバイスまたはツールを用いて)結合部材を持続的に除去する、もしくはそれが差し込まれる、スロットであり得る。これは、新しいデバイスが必要とされる場所およびときをオペレータに明白にし得る。
【0074】
廃棄スロットは、新たに追加された吸引デバイスが、隣の吸引デバイスを内向きに、または別様に受器の中に押し込むように、いくつかのデバイスを受容するほど十分に大きくあり得る。廃棄スロットはまた、保管ラック上に、交換が継続することを可能にするような利用可能な空きスロットが存在しない場合にも使用され得る。
【0075】
図4は、一実施形態による、メス型結合部材400の正面斜視図を図示する。
図4に見られるように、メス型結合部材400は、吸引デバイス402を伴って動作可能に構成される。メス型結合部材400は、第2の結合部材の拡張コンポーネント(
図4に図示せず)を受容するように構成される、開口406を形成する、上部部分404を含んでもよい。
【0076】
図4に部分的にのみ示されているが、メス型結合部材400は、「閉鎖」位置にあるように、ばね412によってだぼピン410を中心として回転的に予め装填される、一対のラッチ408を含んでもよい。すなわち、ラッチ408は、メス型結合部材400が保管ラック内にないとき、本閉鎖位置にある。
【0077】
メス型結合部材400はまた、メス型結合部材400を保管ラック上で保管するために、保管ラックの一部に沿って摺動する、スロット部分414を含んでもよい。メス型結合部材400が、(
図3の開口部304等における)保管ラックのこれらの部分に沿って摺動するにつれて、保管ラックは、ラッチ408に接触するであろう。本接触は、ばね412を圧縮する狭持力を生成し、ラッチ408を開放し、オス型結合部材を解放または受容する。本ばねはまた、不整合の場合には、ある応柔性も提供する。
【0078】
図5は、一実施形態による、
図4のメス型結合部材400の上面図を図示する。開口406は、オス型結合部材上に半径方向に搭載される、Oリング上での持続的な凸状の係合状態を維持するために、卵形形状であってもよい。
【0079】
メス型結合部材400は、オス型結合具の挿入の間、オス型結合部材のOリングを半径方向に圧縮させ、真空チャネルのためのシールを形成する、縮径外形を含んでもよい。メス型結合部材400の縮径区分は、Oリングが、最小限の接触を用いてラッチ408を乗り越え、Oリング上での摩耗を最小化し得るように、位置付けられてもよい。
【0080】
メス型結合部材400は、より大きい粒子および物体が真空チャネルの上方に進行しないように停止させる、(例えば、ステンレス鋼布から作製される)メッシュフィルタを含んでもよい。メス型結合部材400はまた、吸引デバイス継手を受入し得る、選定された直径またはねじ山の辺縁等、選択された吸引デバイスをしっかりと搭載する、特徴を含んでもよい。いくつかのメス型結合部材は、汎用性の向上のために、1つを上回る搭載特徴を組み込んでもよい。例えば、単一のメス型結合部材が、吸引デバイスのアレイを保持してもよい。
【0081】
図6は、上部部分404を伴わない、
図4のメス型結合部材400を図示する。
図6においてより明確に見られ得るように、ラッチ408は、保管ラック上に挿入されることに応じて、だぼピン410を中心として回転するであろう。これは、オス型結合部材が開口406の中に挿入され、オス型結合部材に吸引デバイス402を装備する、または第1の結合部材からオス型結合部材を解放することを可能にするであろう。
【0082】
図7は、保管ラック702上に動作可能に位置付けられる、
図6のメス型結合部材400を図示する。メス型結合部材400が、保管ラック702上の開口部場所の中に挿入されるにつれて、ラッチ408は、回転し、開放位置内に入る。第2の結合部材は、次いで、メス型結合部材400の中に挿入される、または別様にそれと動作可能に接続し得る。
【0083】
前述に議論されるように、各メス型結合部材は、各開口部場所においてばね荷重ピン704と係合する、識別チップを格納してもよい。チップ上の金鍍着された銅または真鍮標的が、ばね荷重金鍍着ピンと噛合し、しっかりとした電気接続を確実にしてもよい。電力および接地標的は、メス型結合部材400が保管ラック702上の開口部内に挿入されるにつれて、接続の間に、それらが最初にそれらの対応するピンに接触することを確実にするように、他の標的と比較して長さがより長くあってもよい。
【0084】
図8は、メス型結合部材804の中に挿入される、または別様にそれと動作可能に接続される、オス型結合部材802の断面図を図示する。メス型結合部材804およびオス型結合部材802は、前述に議論されるものに類似してもよい。
【0085】
オス型結合部材802は、1つ以上の圧縮されたOリング806を伴って構成され、メス型結合部材804とのシールを形成してもよい。シールされた空気圧式チャネル808は、オス型結合部材802およびメス型結合部材804を貫通し、吸引力を提供してもよい。
【0086】
本明細書に説明される実施形態は、ロボットデバイスの操作性およびその運動を使用し、定められた運動を通して移動し、噛合幾何学形状と相互作用する結合部材の機構に係合することによって、吸引デバイスの交換を達成する。上記に議論されるように、これは、結合軸に対して平行な軸上で回転するラッチを移動させるための、メス型結合部材上の開口の中へのオス型結合部材の挿入を通して達成され得る。メス型結合部材のラッチは、線形に摺動する、または結合軸に対して平行ではない、軸を中心として回転してもよい。(
図7の保管ラック702等の)保管ラックの厚さが、1つ以上のラッチを開放するための幾何学形状を設定するために使用されてもよい。同様に、保管ラックの幾何学形状が、ボール係止様式結合においてばねを軸方向に圧縮させ、上記に説明されるものと同一の方法において、使用のために結合具を開放し得る。
【0087】
他の実施形態では、ロボットデバイスは、差込様式の簡易接続解除継手と同様に、結合具を開放するために回転してもよい。本実施形態では、転動要素が、摩擦および摩耗を低減させるために、摺動要素の代わりに使用のために組み込まれ得る。これは、予期される交換数が非常に高い用途において、望ましくあり得る。
【0088】
図9Aは、一実施形態による、メス型結合部材902と、オス型結合部材904とのアセンブリ900の正面斜視図を図示する。
図9Aに見られ得るように、メス型結合部材902が、吸引デバイス906を伴って構成される。吸引デバイス906は、任意の好適な真空コンポーネント(
図9AおよびBに図示せず)を介して開口908を通して発生される、吸引力を提供し得る。
【0089】
図9Bは、一実施形態による、
図9Aのアセンブリ900の背面斜視図を図示する。
図9Bに見られるように、メス型結合部材902は、識別チップ(
図9Bに図示せず)と連動する、複数のコネクタ908を含む。これらのコネクタ908は、保管ラックのばね荷重ピンに接触し得る一方、メス型結合部材902は、保管ラック上に固着され、データおよび通信を交換する。これらの通信は、特定のメス型結合部材(および、したがって、吸引デバイス)がロボットデバイスに取り付けられている時間量、ならびに吸引デバイスによって実施されるピッキング動作の数に関連してもよい。本明細書に説明される実施形態は、(例えば、摩耗に起因して)吸引デバイスを新しい吸引デバイスと置換するために適切であり得るときを判定するために、本情報を活用してもよい。
【0090】
図10は、別の実施形態による、オス型結合部材1000の斜視図を図示する。
図10のオス型結合部材1000は、メス型結合部材の内側部分に係合するように構成される、複数の隆起1002、ならびにオス型結合部材1000がメス型結合部材内に挿入されたままである間、少なくとも、シールを生成することに役立つような、1つ以上のOリング1004を含んでもよい。代替として、1つ以上のOリングは、メス型結合部材を伴って構成されることができる。
【0091】
加えて、オス型結合部材1000は、ロボットデバイスと接続するために、搭載ねじ1006を含んでもよい。搭載ねじ1006は、オス型結合部材1000内の定位置に保持されてもよい。だぼピン1008が、部品をともにコンパクトに保持してもよい。スプライン付きメス型ねじ山付きシャフトが、筐体1010の中に嵌入し、これが締結されるにつれて、搭載ねじ1006を固着させてもよい。メス型六角ドライブが、搭載ねじ1006に組み込まれ、容易にアクセス可能であり得る。六角レンチが、搭載ねじ1006の中に圧入され、筐体1010上のスプライン付き管の底部が、それによって、Oリング1004を選択された幾何学形状まで圧縮し、シールを達成するまで、搭載ねじ1006を回すために使用されてもよい。筐体1010内の間隙が、目視検査および検証を可能にする。
【0092】
図11は、吸引デバイス1104を含む、メス型結合部材1102の中に挿入される、
図10のオス型結合部材1000を含む、アセンブリ1100の断面図を図示する。アセンブリ1100に見られるように、Oリング1106は、メス型結合部材1102とオス型結合部材1000との間にシールを生成する。
図10および11のオス型結合部材1000は、これがロボットデバイスに接続する方法を除いては、
図8のオス型結合部材に類似し得る。
図11に見られるように、だぼピン1008が、アセンブリ1100の種々のコンポーネントをともに保持する。
【0093】
図12AおよびBは、保管ラック1202において吸引デバイスの交換を実施する、ロボットデバイス1200を図示する。具体的には、
図12Aは、開口部1204に向かって移動し、その中に第1のメス型結合部材1206および第1の吸引デバイス1208を設置する、ロボットデバイス1200を図示する。
【0094】
第1のメス型結合部材1206および第1の吸引デバイス1208が、保管ラック1300に設置された後、ロボットデバイス1200は、
図12Bに見られるように、第2のメス型結合部材1210を第2の吸引デバイス1212と接続する、または第2の吸引デバイス1212から第2のメス型結合部材1210を除去してもよい。また、
図12Bに示されるものは、吸引デバイス1208および吸引デバイス1212が、異なるサイズであり、異なるように構成(例えば、成形)されることである。故に、本明細書に説明される実施形態のロボットデバイスおよび保管ラックは、異なるタイプの吸引デバイスに適合し得る。
【0095】
図12Bはまた、第3の吸引デバイス1216を伴う第3のメス型結合部材1214も示す。第3の吸引デバイス1216は、第1の吸引デバイス1208と同一のタイプの吸引デバイスである。多くの場合、ロボットデバイスは、第1の吸引デバイスが、故障する、汚れる、摩耗する、ロボットデバイスから落下する、または同等物等のときに、1つの吸引デバイスを同一のタイプの別のものと置換する必要があり得る。摩耗のレベルが、例えば、像分析、目視検査によって、および/または実施されたピッキング動作の数に関する知識に基づいて、判定されてもよい。
【0096】
図13AおよびBは、保管ラック1300の一部の底面図を図示する。より具体的には、
図13AおよびBは、保管ラック1300上に固着されている吸引デバイス1304を伴って構成される、メス型結合部材1302を図示する。
図13Aに見られるように、メス型結合部材1302は、2つのばね荷重ピン1306によって、保管ラック1300内に固着される。これらのばね荷重ピン1306は、ボルト1310によって保管ラック1300に固着されるカバー1308によって、保管ラック上に固着される。ロボットデバイス(
図13AおよびBに図示せず)が、メス型結合部材1302を開口部場所1312内に摺動させるにつれて、メス型結合部材1302は、ばね荷重ピン1306に力を印加する。本力は、ばね荷重ピン1306を相互から離れるように押動し、メス型結合部材1302が、ばね荷重ピン1306を「越えて」移動することを可能にする。本時点において、ばね荷重ピン1306は、相互に向かって移動し、メス型結合部材1302を固着させる。
【0097】
図13Bは、カバー1308が除去され、それによって、ばね荷重ピン1306を暴露する、保管ラック1300を図示する。
図13Bに見られ得るように、ばね荷重ピンは、ばね1314によって相互に向かって付勢される。ばね1314は、メス型結合部材1302が保管ラック1300の中に移動するにつれて圧縮するが、次いで、ばね荷重ピン1306を外向きに(相互に向かって)押動し、本質的に、保管ラック1300内にメス型結合部材1302を「係止」する。ばね荷重ピン1306の丸みを帯びた縁が、メス型結合部材1302が保管ラック1300の中および外に摺動することを可能にする。
【0098】
図14は、一実施形態による、ピッキング動作を実施するための方法1400のフローチャートを描写する。方法1400は、例えば、
図1のシステムならびに前述の図面に示されるコンポーネントのうちのいずれかによって実施されてもよい。
【0099】
ステップ1402は、保管ラックに対してロボットデバイスを動作可能に位置付けることを伴い、保管ラックは、第1のツールを伴って構成される、少なくとも1つの第1の結合部材を保持し、ロボットデバイスは、第2の結合部材を含む。ロボットデバイスは、例えば、
図2に示されるものに類似し、
図8または
図10のオス型結合部材等の結合部材を含んでもよい。本実施形態では、ロボットデバイスは、1つ以上のピッキング動作を実施する任務を負ってもよく、ピッキング動作を実施するための1つ以上の吸引デバイスを必要としてもよい。
【0100】
本願は、主として、吸引デバイスを用いてピッキング動作を実施する文脈において説明されているが、吸引デバイスは、種々の他のタイプのツールによって代用され得る。これらは、限定ではないが、洗浄機構、塗装アプリケータ、接着剤アプリケータ、ピッキング動作を実施するための他のタイプのエンドエフェクタ(例えば、フィンガ部分)、切断ツール、または同等物を含み得る。ツールの厳密なタイプは、変動し得、現在入手可能であるか、または以降に発明されるかどうかにかかわらず、任意のタイプのツールを含み得る。
【0101】
ステップ1404は、第2の結合部材を第1の結合部材に動作可能に接続することを伴う。像採集デバイスおよび像分析プロシージャは、ロボットデバイスが第1の結合部材に関連して存在する場所を検出し得る。ロボットデバイスは、適宜、その場所を調節し、第1の結合部材と動作可能に接続し得るような方法において、それに接近し得る。
【0102】
例えば、
図9AおよびBの結合部材は、オス型結合部材が、メス型結合部材の上部上の開口に進入することによってメス型結合部材と接続するように、構成される。本実施形態では、ロボットデバイスは、上方からメス型結合部材に接近してもよい。
【0103】
ロボットデバイスは、次いで、第2の結合部材(例えば、オス型結合部材904)を、メス型結合部材と接続するために移動させてもよい。
図9AおよびBの実施形態では、ロボットデバイスは、メス型結合具が、前述に議論されるように、オス型結合部材を受容し、固着させるように、第2の結合部材を、メス型結合部材の開口に進入するように移動させてもよい。
【0104】
ステップ1406は、保管ラックから第1のツールを伴って構成される第1の結合部材を除去することを伴う。いったんオス型結合部材が、メス型結合部材と固着されると、ロボットデバイスは、保管ラックからメス型結合部材(および吸引デバイスまたは他のタイプのツール)を除去してもよい。
【0105】
ステップ1408は、第1の吸引デバイスを使用して、第1のアイテムに対して第1のピッキング動作を実施することを伴う。ロボットデバイスは、ここでは、吸引デバイスを伴って構成されているため、ロボットデバイスは、次いで、吸引デバイスを使用し、1つまたは複数のピッキング動作を実施してもよい。
【0106】
ステップ1410は、保管ラック上の場所に第1の結合部材を動作可能に位置付け、第2の結合部材から第1の結合部を解放することを伴う。ピッキング動作の完了において、ロボットデバイスは、第1の結合部材を保管ラックに戻してもよい。いくつかの実施形態では、ロボットデバイスは、吸引デバイスを異なる吸引デバイスに交換する必要があり得る。例えば、第1の吸引デバイスは、欠陥がある、または別様に、所与のアイテムに対してピッキング動作を実施することが不可能であり得る。故に、ロボットデバイスは、第1の結合部材を操作し、保管ラック上に固着させてもよい。
【0107】
ステップ1412は、第2の結合部材を保管ラック上の第3の結合部材に動作可能に接続することを伴い、第3の結合部材は、第2の吸引デバイスを伴って構成される。ロボットデバイスは、次いで、別の吸引デバイスを伴って構成される、異なる結合部材と動作可能に接続してもよい。これは、第1の吸引デバイスと同一のタイプ、またはそれと異なるタイプもしくはサイズの吸引デバイスであってもよい。
【0108】
ステップ1414は、保管ラックから、第2の吸引デバイスを伴って構成される第3の結合部材を除去することを伴う。上記のステップ1406と同様に、ロボットデバイスは、保管ラックから第3の結合部材を除去してもよい。
【0109】
ステップ1416は、第2の吸引デバイスを使用して、第2のアイテムに対して第2のピッキング動作を実施することを伴う。すなわち、ロボットデバイスは、次いで、第2の吸引デバイスを使用する、所望のピッキング動作を進め得る。故に、方法1400は、複数の動作を実施するために、異なる吸引デバイス(ならびに他のツール)を伴ってそれ自体を構成する、ロボットデバイスを伴い得る。
【0110】
上記に議論される方法、システム、およびデバイスは、実施例である。種々の構成は、適宜、種々のプロシージャまたはコンポーネントを省略、代用、もしくは追加してもよい。例えば、代替構成では、本方法は、説明されるものと異なる順序で実施されてもよく、その種々のステップは、追加される、省略される、または組み合わせられてもよい。また、ある構成に関して説明される特徴は、種々の他の構成において組み合わせられてもよい。構成の異なる側面および要素が、類似する様式で組み合わせられてもよい。また、技術が、進化し、したがって、要素のうちの多くのものが、実施例であり、本開示または請求項の範囲を限定するものではない。
【0111】
本開示の実施形態は、例えば、本開示の実施形態による、ブロック図、および/または方法、システム、ならびにコンピュータプログラム製品の動作図を参照して上記に説明される。ブロック内に記載される機能/行為は、いかなるフローチャートにも示されるような順序から外れて生じ得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、伴われる機能性/作用に応じて、事実上、実質的に同時に実行されてもよい、またはブロックは、時として、逆の順序で実行されてもよい。加えて、または代替として、任意のフローチャート内に示されるブロックの全てが、実施ならびに/もしくは実行される必要はない。例えば、所与のフローチャートが、機能/行為を含有する5つのブロックを有する場合、5つのブロックのうちの3つのみが、実施および/または実行される場合があり得る。本実施例では、5つのブロックのうちの3つのうちのいずれかが、実施および/または実行されてもよい。
【0112】
値が第1の閾値を超過する(または、それを上回る)という叙述は、値が、第1の閾値を僅かに上回る、第2の閾値を満たす、もしくはそれを超過するという叙述と同等であり、例えば、第2の閾値は、関連システムの分解能内の第1の閾値より高い、1つの値である。値が、第1の閾値を下回る(または、それ以内である)という叙述は、値が、第1の閾値より僅かに低い、第2の閾値を下回る、もしくはそれに等しいという叙述と同等であり、例えば、第2の閾値は、関連システムの分解能内の第1の閾値より低い、1つの値である。
【0113】
具体的詳細が、(実装を含む)例示的構成の徹底的な理解を提供するために説明において与えられる。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なく実装され得る。例えば、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、構成を不明瞭にすることを回避するために、不必要な詳細を伴わずに示されている。本説明は、例示的構成を提供するにすぎず、請求項の範囲、適応性、または構成を限定するものではない。むしろ、構成の前述の説明は、当業者に、説明される技法を実装するための有効な説明を提供するであろう。種々の変更が、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、要素の機能および配列に行われてもよい。
【0114】
いくつかの例示的構成を説明したが、種々の修正、代替構成、および均等物が、本開示の精神から逸脱することなく使用され得る。例えば、上記の要素は、より大きなシステムの構成要素であってもよく、他の要素が、本開示の種々の実装または技術の用途の上位に存在する、もしくはそれを別様に修正し得る。また、いくつかのステップが、上記の要素が考慮される前、その間、またはその後に、行われてもよい。
【0115】
本願の説明および図を提供されたことによって、当業者は、以下の請求項の範囲から逸脱しない、本願内で議論される一般的な発明概念に該当する変形例、修正、ならびに代替実施例を想起し得る。
【国際調査報告】