(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20220930BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20220930BHJP
【ＦＩ】
A24F40/42
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500786
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(85)【翻訳文提出日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 KR2021008457
(87)【国際公開番号】W WO2022010196
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0083043
(32)【優先日】2020-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン キョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キョ
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョン ソプ
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ピョン ソン
【テーマコード（参考）】
4B162
【Ｆターム（参考）】
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
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4B162AC13
4B162AC17
4B162AD06
4B162AD12
4B162AD15
4B162AD20
4B162AD32
4B162AD40
(57)【要約】
エアロゾル生成装置は、第１物質を収容して第１物質から生成されたエアロゾルを伝達する伝達孔を含む第１カートリッジと、第１カートリッジから伝達されたエアロゾルを通過させる第２物質を収容する複数個のチャンバを含み、第１カートリッジに対する位置が変更可能なように第１カートリッジに対して移動可能に連結される第２カートリッジと、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つに配置された磁性体と、磁性体に向かうように第１カートリッジと第２カートリッジの他の１つに配置され、第１カートリッジと第２カートリッジの１つが、他の１つに対して移動するように磁性体に向かって磁力を発生させる電磁石と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第１物質を内部に収容し、前記第１物質から生成されたエアロゾルを伝達する伝達孔を含む第１カートリッジと、前記第１カートリッジから伝達されたエアロゾルを通過させる第２物質を収容する複数個のチャンバを含み、前記第１カートリッジに対する位置変更が可能なように前記第１カートリッジに移動可能に連結される第２カートリッジと、
前記第２カートリッジと前記第１カートリッジのうち、１つに配置された磁性体と、
前記磁性体に向かうように前記第２カートリッジと前記第１カートリッジのうち、他の１つに配置され、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つが他の１つに対して移動するように前記磁性体に向かって磁力を発生させる電磁石と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記電磁石は、前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置が変更されるように、前記磁性体に対して反発力を発生させる、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記チャンバの少なくとも１つが前記伝達孔に整列されるとき、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つが移動を停止するように前記電磁石が前記磁性体に対して引力を発生させる、請求項２に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記磁性体を引っ張って前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置を保持する位置保持磁性体をさらに含む、請求項２に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置が変更されるように、前記磁性体に作用する引力の大きさよりも前記磁性体に作用する反発力の大きさがさらに大きい、請求項４に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記電磁石は、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つの移動経路に沿って複数個が配置され、複数個の前記電磁石のうち、少なくとも一部は、前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置を変更するために前記磁性体を押し出し、複数個の前記電磁石のうち、少なくとも一部は、前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置を保持するために前記磁性体を引っ張る、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記第１カートリッジは、前記第１物質を内部に収容する複数個のストレージを含み、前記ストレージのそれぞれが前記伝達孔を含み、前記チャンバの少なくとも１つの位置が前記ストレージの前記伝達孔に整列されるように、前記電磁石が前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置を変更する、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つは、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、他の１つに回転可能に結合する、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記電磁石は、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、いずれか１つに回転方向に沿って複数個が配置され、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つが回転方向に沿って回転するように複数個の前記電磁石の極性は、回転方向に沿って順次に反転される、請求項８に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つと共に回転するように前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つに連結される回転軸と、前記回転軸に結合して前記回転軸の一方向の回転を許容し、前記回転軸の反対方向の回転を制限するワンウェイクラッチをさらに含む、請求項８に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つは、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、他の１つに対して直線的に移動可能な、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記電磁石は、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つに直線経路に沿って複数個が配置され、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つが前記直線経路に沿って移動するように複数個の前記電磁石は、順次に極性を反転させる、請求項１１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つの移動を一方向に制限する移動制限器をさらに含む、請求項１２に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
活性化されたとき、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つに接触することにより、前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置の変更を制限し、非活性化されたとき、前記第１カートリッジと前記第２カートリッジのうち、１つとの接触を解除することにより、前記第１カートリッジに対する前記第２カートリッジの位置の変更を許容するソレノイドスイッチをさらに含む、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
磁性体の磁力を感知する磁力感知センサをさらに含む、請求項１に記載のエアロゾル生成装置。【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、第１カートリッジに対する第２カートリッジの相対的な位置が調整されて携帯及び使用が便利なエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットを燃焼させ、エアロゾルを生成する方式を代替して非燃焼式でエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に係わる需要が増加している。エアロゾル生成装置は、例えば、エアロゾル生成物質から非燃焼式でエアロゾルを生成してユーザに供給するか、エアロゾル生成物質から生成した蒸気を香媒体を通過させることで、香味を有するエアロゾルを供給する機能を遂行する装置である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
使用と携帯が便利で多様な消費者の欲求が満たせる良質のエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置の需要が存在する。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、上述した従来のエアロゾル生成装置の問題点を解決することができるエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施例は、使用と携帯が簡便なエアロゾル生成装置を提供する。また、実施例は、消費者の多様な欲求を満たせる良質のエアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置を提供する。
【0006】
実施例を通じて解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【0007】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、第１物質を内部に収容し、第１物質から生成されたエアロゾルを伝達する伝達孔を含む第１カートリッジ；第１カートリッジから伝達されたエアロゾルを通過させる第２物質を収容する複数個のチャンバを含み、第１カートリッジに対する位置変更が可能なように第１カートリッジに移動可能に連結される第２カートリッジ；第２カートリッジと第１カートリッジのうち、１つに配置された磁性体；及び磁性体に向かうように第２カートリッジと第１カートリッジのうち、他の１つに配置されて第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つが他の１つに対して移動するように磁性体に向かって磁力を発生させる電磁石；を含んでもよい。
【発明の効果】
【0008】
上述したような実施例に係わるエアロゾル生成装置は、第１物質を収容した第１カートリッジと、第２物質を収容した第２カートリッジとが一体化された１つの装置として取り扱うことができ、携帯及び使用が簡便である。
【0009】
また、第２カートリッジのチャンバが互いに異なる種類の第２物質を含み、ユーザがチャンバのうち１つを選択し、所望の第２物質を選択することができる。したがって、ユーザが多様な香味を有するエアロゾルを自由に楽しめる。
【0010】
また、磁性体と電磁石とを用いて第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を調整可能なので、エアロゾル生成装置の確実で安定した制御が可能である。
【0011】
また、エアロゾル生成装置の第１カートリッジが多量の第１物質を収容するように設計されても、電磁石によって第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更して、エアロゾル供給のために使用されるチャンバを選択することができる。したがって、第２物質を含む第２カートリッジを交換せずとも、新たな第２物質が装着されうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す斜視図である。
【図8】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素を概略的に示す斜視図である。
【図11】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素を概略的に示す斜視図である。
【図12】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す断面図である。
【図14】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一作動状態を示す横方向断面図である。
【図15】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一作動状態を示す横方向断面図である。
【図16】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
１以上の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、第１物質を内部に収容し、第１物質から生成されたエアロゾルを伝達する伝達孔を含む第１カートリッジ；第１カートリッジから伝達されたエアロゾルを通過させる第２物質を収容する複数個のチャンバを含み、第１カートリッジに対する位置変更が可能なように第１カートリッジに移動可能に連結される第２カートリッジ；第２カートリッジと第１カートリッジのうち、１つに配置された磁性体；及び磁性体に向かうように第２カートリッジと第１カートリッジのうち、他の１つに配置されて第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つが他の１つに対して移動するように磁性体に向かって磁力を発生させる電磁石；を含む。
【0014】
一実施例によれば、電磁石は、第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置が変更されるように磁性体に対して反発力を発生させうる。
【0015】
一実施例によれば、チャンバの少なくとも１つが伝達孔に整列される時、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つが移動を停止するように電磁石が磁性体に対して引力を発生させうる。
【0016】
一実施例によれば、エアロゾル生成装置は、磁性体を引っ張って第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置を保持する位置保持磁性体をさらに含んでもよい。
【0017】
第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置が変更されるように磁性体に作用する引力の大きさよりも磁性体に作用する反発力の大きさがさらに大きい。
【0018】
電磁石は、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つの移動経路に沿って複数個が配置され、複数個の電磁石のうち、少なくとも一部は、第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置を変更するために磁性体を押し出し、複数個の電磁石のうち、少なくとも一部は、第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置を保持するために磁性体を引っ張ることができる。
【0019】
第１カートリッジは、第１物質を内部に収容する複数個のストレージを含み、ストレージのそれぞれが伝達孔を含み、チャンバの少なくとも１つの位置がストレージの伝達孔に整列されるように電磁石が第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置を変更することができる。
【0020】
第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つは、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、他の１つに対して回転可能に結合することができる。
【0021】
電磁石は、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、いずれか１つに回転方向に沿って複数個が配置され、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つが回転方向に沿って回転するように複数個の電磁石の極性は、回転方向に沿って順次に反転されうる。
【0022】
エアロゾル生成装置は、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つと共に回転するように第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つに連結される回転軸と、回転軸に結合して回転軸の一方向の回転を許容して回転軸の反対方向の回転を制限するワンウェイクラッチをさらに含んでもよい。
【0023】
第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つは、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、他の１つに対して直線的に移動することができる。
【0024】
電磁石は、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つに直線経路に沿って複数個が配置され、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つが直線経路に沿って移動するように複数個の電磁石は、順次に極性を反転させうる。
【0025】
エアロゾル生成装置は、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つの移動を一方向に制限する移動制限器をさらに含んでもよい。
【0026】
チャンバのいずれか１つの位置が伝達孔に対して整列されるか、チャンバのうち、隣接したチャンバが同時に伝達孔と重なるように第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置が変更されうる。
【0027】
エアロゾル生成装置は、活性化されたとき、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つに接触することで、第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置の変更を制限し、非活性化されたとき、第１カートリッジと第２カートリッジのうち、１つとの接触を解除することで、第１カートリッジに対する第２カートリッジの位置の変更を許容するソレノイドスイッチをさらに含んでもよい。
【0028】
エアロゾル生成装置は、磁性体の磁力を感知する磁力感知センサをさらに含んでもよい。
【0029】
実施例で使用される用語は、本発明のさまざまな実施例の機能を考慮しながら現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当該分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、通常、使用されない用語が選択された場合もあり、その場合、当該発明の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本発明のさまざまな実施例で使用される用語は、ここで提供される用語の意味と説明に基づいて定義されねばならない。
【0030】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むということを意味すると理解されるであろう。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも１つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0031】
ここで、使用される要素のリストの前に出る「少なくとも１つの」のような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、リストの個別要素を修飾するものではない。例えば「ａ、ｂ、及びｃの少なくとも１つ」は、単に「ａ」、単に「ｂ」、単に「ｃ」、「ａとｂ」、「ａとｃ」、「ｂとｃ」、または「ａ、ｂ及びｃ」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0032】
１つの要素や層が他の要素や層の「上に」、「上方に」、「上部に」、「連結された」、「結合された」と言及するとき、１つの要素や層が他の要素や層のすぐ上に、上方に、上部に、連結されるか、または結合されうる。逆に、１つの要素が他の要素や層の「直ぐ上に」、「直上に」、「直ぐ上部に」、「直接連結された」、または「直接結合された」と言及するときには、中間に介在された要素や層が存在しない。全体として同じ番号は、同じ要素を指称する。
【0033】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示は、様々な互いに異なる形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0034】
図１は、一実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す斜視図であり、図２は、図１に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素の分離状態を示す斜視図であり、図３は、図１に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す縦方向断面図である。
【0035】
図１ないし図３に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、エアロゾルを供給する機能を遂行する装置である。エアロゾル生成装置は、電気、誘導磁場、または超音波などを用いる方式で作動するヒータを使用して、エアロゾル生成物質を加熱して、エアロゾルを生成することができる。
【0036】
図３を参照すれば、エアロゾル生成装置は、第１物質１２を内部に収容し、第１物質１２から生成されたエアロゾルを伝達する伝達孔１１を含む第１カートリッジ１０と、第１カートリッジ１０を支持するケース７と、第１カートリッジ１０から伝達されたエアロゾルを通過させて外部に排出する第２物質２２を収容する複数個のチャンバ２１を含む第２カートリッジ２０と、第２カートリッジ２０の位置を変更するための磁性体２０ｍ及び電磁石６０を含む。
【0037】
第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０は、一体化されて１つの部品として取り扱い可能に互いに一体に結合されてエアロゾル生成組立体５を形成する。
【0038】
図１を参照すれば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成組立体５を収容可能な収容通路７ａを含むケース７を含む。ケース７は、外部表面にユーザに情報を提供するための表示装置７ｆと、ユーザにエアロゾル生成装置の作動状態に係わる情報を提供するための表示用ランプ７ｄを含む。表示装置７ｆと表示用ランプ７ｄは、ユーザにさまざまな形態のお知らせを告知する機能を遂行する情報発生器の一例として、情報発生器は、スピーカや振動発生器のような形態にも変形される。
【0039】
また、ケース７は、ユーザが操作可能であり、ユーザの操作を感知してユーザ入力信号を発生させる入力装置９５を含む。
【0040】
図１ないし図３に図示された実施例において、ケース７は、ほぼ直方体状を有し、エアロゾル生成組立体５は、全体として軸方向に長く延びる円筒状を有するが、実施例は、そのようなケース７及びエアロゾル生成組立体５の形状によって制限されない。例えば、ケース７は、軸方向に長く延びる円筒状、楕円形断面を有する円筒状、扁平円筒状、正六面体、直方体などの互いに異なる形状を有するように変形されうる。また、エアロゾル生成組立体５も直方体、正六面体などの互いに異なる形状を有するように変形されうる。
【0041】
第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０は、互いに対する相対的な位置変更可能に結合される。図１ないし図３に図示された実施例において、第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して相対的に回転することで、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置が変更されうる。第１カートリッジ１０は、全体として円筒状を有し、少なくとも一部が円筒状表面の延長方向と異なって形成された位置固定面１０ｓを含む。
【0042】
ケース７の収容通路７ａは、エアロゾル生成組立体５を収容するように長く延びる中空の円筒状通路に形成される。収容通路７ａの少なくとも一部には、第１カートリッジ１０の位置固定面１０ｓに対応する形状を有するように収容通路７ａの内壁の円筒状表面の延長方向と異なって形成された位置保持面７ｓが形成される。
【0043】
エアロゾル生成組立体５がケース７の収容通路７ａに収容されれば、位置保持面７ｓと位置固定面１０ｓが互いに接触するので、ケース７に対する第１カートリッジ１０の位置が安定して保持されうる。すなわち、第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して回転する間、第１カートリッジ１０の位置固定面１０ｓが位置保持面７ｓによって支持されることで、第１カートリッジ１０が回転せず、ケース７に対して固定された状態が安定して保持される。
【0044】
また、位置保持面７ｓと位置固定面１０ｓは、エアロゾル生成組立体５がケース７の収容通路７ａに挿入されるとき、収容通路７ａの軸方向の中心に対するエアロゾル生成組立体５の軸方向の中心の相対的な位置を整列するための整列機能を遂行することができる。すなわち、エアロゾル生成組立体５の第１カートリッジ１０の位置固定面１０ｓと収容通路７ａの位置保持面７ｓが対応して初めて、エアロゾル生成組立体５がケース７の収容通路７ａに挿入されうる。
【0045】
ケース７は、収容通路７ａの端部に設けられて第１カートリッジ１０に電気を供給する電気端子５０ｄを含む。エアロゾル生成組立体５の第１カートリッジ１０の位置固定面１０ｓと収容通路７ａの位置保持面７ｓとが対応するように、エアロゾル生成組立体５が収容通路７ａに対して整列されれば、電気端子５０ｄが第１カートリッジ１０に正確に連結されうる。
【0046】
実施例は、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との結合構造によって制限されず、多様な結合構造によって第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０とが互いに対して回転可能に結合することができる。例えば、第１カートリッジ１０が第２カートリッジ２０に対して回転することで、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置が調整されうる。そのために第２カートリッジ２０は、ケース７に固定された状態で保持され、第１カートリッジ１０がケース７及び第２カートリッジ２０に対して回動可能である。
【0047】
図３を参照すれば、第１カートリッジ１０は、ケース７に内蔵された霧化器５０ａで生成されたエアロゾルを第２カートリッジ２０に伝達する機能を遂行することができる。
【0048】
第１カートリッジ１０は、内部に第１物質１２を収容する。第１物質１２は、例えば、液状またはゲル(gel)状の物質でもある。第１物質１２は、第１カートリッジ１０の内部で液状のスポンジや綿のような多孔性素材によって含浸された状態が保持されうる。
【0049】
第１物質１２は、液体物質でもあり、例えば、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質や非タバコ物質を含んでもよい。
【0050】
第１物質１２は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。
【0051】
第１物質１２の香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。
【0052】
第１物質１２のビタミン混合物は、ビタミンＡ、ビタミンＢ、ビタミンＣ及びビタミンＥのうち、少なくとも１つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0053】
また、第１物質１２は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0054】
ケース７の内部で収容通路７ａの下側に、第１カートリッジ１０の第１物質１２を加熱してエアロゾルを生成する霧化器５０ａと制御器７０とが設けられる。制御器７０は、霧化器５０ａに電力を供給するバッテリと、霧化器５０ａの作動を制御する制御用チップや制御用回路基板を含んでもよい。
【0055】
霧化器５０ａは、第１カートリッジ１０から第１物質１２を吸収して保持する芯５２と、芯５２に巻かれているか、芯５２と接触するか、芯５２に隣接して配置されて第１物質１２を加熱してエアロゾルを発生させるヒータ５１と、ヒータ５１を取り囲んでエアロゾル生成のための雰囲気を組成するエアロゾル生成チャンバ５０ｃを含む。
【0056】
霧化器５０ａは、エアロゾル生成物質の相(phase)を気相に変換してエアロゾル(aerosol)を発生させる機能を遂行する。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子と空気とが混合された状態の気体を意味する。
【0057】
霧化器５０ａに含まれたヒータ５１は、制御器７０から供給された電気によって熱を発生させる電気抵抗性発熱体でもある。実施例は、そのような霧化器５０ａの構成によって制限されるものではない。霧化器５０ａは、例えば、超音波方式でエアロゾルを生成するか、誘導加熱方式でエアロゾルを生成する。
【0058】
第１カートリッジ１０は、第１カートリッジ１０の延長方向（すなわち、長手方向）に沿って延びてエアロゾルを伝達する伝達孔１１を含む。エアロゾル生成チャンバ５０ｃは、ヒータ５１によって生成されたエアロゾルを第１カートリッジ１０の伝達孔１１に伝達される。したがって、エアロゾル生成チャンバ５０ｃから供給されたエアロゾルは、第１カートリッジ１０の伝達孔１１を通じて第２カートリッジ２０に伝達される。
【0059】
第２カートリッジ２０は、第１カートリッジ１０に対して回転可能に配置されうる。また、第２カートリッジ２０は、第２カートリッジ２０の回転方向に沿って順次に位置する複数個のチャンバ２１と、チャンバ２１のそれぞれに収容され、エアロゾルを通過させる第２物質２２を含む。
【0060】
第２物質２２は、固状でもあり、例えば、粉末や小粒子の集合である顆粒（granule）を含んでもよい。
【0061】
第２物質２２は、例えば、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含むか、風味剤、湿潤剤及び／または有機酸（organic acid）のような添加物質や、メントールまたは保湿剤などの加香物質や、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のうち、いずれか１つの成分や、それらの成分の混合物を含んでもよい。
【0062】
第２物質２２の香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。
【0063】
第２物質２２の香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。
【0064】
第２物質２２のビタミン混合物は、ビタミンＡ、ビタミンＢ、ビタミンＣ及びビタミンＥのうち、少なくとも１つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。
【0065】
第２カートリッジ２０は、第２カートリッジ２０の回転方向に沿って順次に互いに離隔されて位置する複数個のチャンバ２１を含む。チャンバ２１は、隔壁によって互いに独立されうる。
【0066】
図２において、チャンバ２１は、３個が形成されているが、実施例は、チャンバ２１の個数によって制限されず、チャンバ２１は、２個またはそれ以上が形成されうる。
【0067】
図３を参照すれば、第１カートリッジ１０は、上側に突出する回転軸４０を含む。回転軸４０は、第１カートリッジ１０から上側に突出して延び、第２カートリッジ２０が回転軸４０に回転自在に結合する。
【0068】
第２カートリッジ２０と回転軸４０との間には、第２カートリッジ２０の自由な回転を可能にするために軸受のような機械要素が配置されうる。軸受を使用する場合、電磁石６０の反発力または引力が磁性体２０ｍに作用する場合、第２カートリッジ２０が機械的な抵抗を受けず、スムースに回動を開始することができる。
【0069】
回動を開始した第２カートリッジ２０は、第２カートリッジ２０を停止させるために外部から力が加えられるまで所定の角度範囲内で回動を行うか、または第２カートリッジ２０は、外部から力が加えられるまで回転軸４０を中心にした回動を何回も繰り返すことができる。
【0070】
第２カートリッジ２０の上部には、チャンバ２１の少なくとも１つの第２物質２２を通過したエアロゾルを外部に排出する排出口２６ｅを含むマウスピース２６が結合される。チャンバ２１の上部には、チャンバ２１の上側端部を覆う上板２７が配置される。上板２７は、エアロゾルを通過させる上部通孔２７ｐを含む。
【0071】
上板２７の上部面から突出した回転軸４０の上部端部には、フローガイド２９が結合される。フローガイド２９は、マウスピース２６の内部に配置されてチャンバ２１の第２物質２２を通過したエアロゾルのフローをマウスピース２６の排出口２６ｅに誘導する機能を遂行する。フローガイド２９は、チャンバ２１のそれぞれに対応する複数の羽根を含んでもよい。
【0072】
第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０とが結合した状態で第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置が変更されることで、第２カートリッジ２０の複数個のチャンバ２１の少なくとも１つが第１カートリッジ１０の伝達孔１１に整列される。したがって、第１カートリッジ１０の伝達孔１１に排出されたエアロゾルが第２カートリッジ２０の複数個のチャンバ２１のうち、伝達孔１１に整列された整列チャンバに収容された第２物質２２を通過する。エアロゾルが第２物質２２を通過する間、エアロゾルの特性が変化されうる。
【0073】
エアロゾル生成装置は、第１カートリッジ１０及びケース７に対して第２カートリッジ２０を移動させるように駆動力を発生させる電磁石６０、及び第２カートリッジ２０に配置された磁性体２０ｍを含む。図１及び図３を参照すれば、電磁石６０は、ケース７の内部に配置されて外部から印加された電気信号によって作動することで磁力を発生させる。電磁石６０は、配線６０ｗによって、制御器７０に電気的に連結されるので、制御器７０の電気信号が電磁石６０に印加される。
【0074】
第２カートリッジ２０の外側面には、第２カートリッジ２０の回転方向に沿って複数個の磁性体２０ｍが配置される。磁性体２０ｍは、既設定の方向に向かって磁化された永久磁石を含んでもよい。磁性体２０ｍは、例えば、磁性体２０ｍの第２カートリッジ２０に向かう面がＳ極であり、反対側面がＮ極になるか、それと反対でもある。
【0075】
エアロゾル生成組立体５がケース７に装着されれば、第２カートリッジ２０に配置された磁性体２０ｍとケース７に配置された電磁石６０の位置が互いに対応する。電磁石６０は、磁性体２０ｍに向かって磁力を発生させることで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を変更する機能を遂行することができる。すなわち、電磁石６０に電気信号が印加されれば、電磁石６０の第２カートリッジ２０に向かう面の磁極が磁性体２０ｍの外側面の磁極と同一になるように電磁石６０が磁化され、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用することができる。したがって、第２カートリッジ２０は、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に作用する反発力によって第１カートリッジ１０に対して回動を開始することができる。
【0076】
実施例は、図１及び図３に図示された電磁石６０及び磁性体２０ｍの構成によって制限されず、例えば、電磁石６０及び磁性体２０ｍの配置位置と個数は、多様に変形されうる。すなわち、磁性体２０ｍが第２カートリッジ２０の円周方向（すなわち、回転方向）に沿って配置されるとき、磁性体２０ｍの個数は、２個または４個以上であり、電磁石６０の個数も磁性体２０ｍの個数に合わせてさらに増加するか、減少する。また、磁性体２０ｍは、ケース７に配置され、電磁石６０は、第２カートリッジ２０に配置されうる。
【0077】
また、実施例は、電磁石６０と磁性体２０ｍは、第２カートリッジ２０の円周方向に沿って一定間隔に配置される構造によって制限されるものではない。例えば、隣接した電磁石６０間の間隔及び／または隣接した磁性体２０ｍの間隔が一定していない。すなわち、第２カートリッジ２０の円周方向に沿って一領域で隣接した電磁石６０間の間隔が他の領域よりもさらに狭く設定されうる。また、第２カートリッジ２０の円周方向に沿って電磁石６０及び／または磁性体２０ｍが延びる長さ（すなわち、第２カートリッジの中心を基準とした電磁石及び／または磁性体が円周方向に延びる中心角度に対応する円弧長）も複数個の電磁石６０及び／または磁性体２０ｍのそれぞれが互いに異なるように変形されうる。
【0078】
ここで、第２カートリッジ２０の複数個のチャンバ２１の少なくとも１つの位置が第１カートリッジ１０の伝達孔１１の位置に対応することができる。すなわち、複数個のチャンバ２１のうち、１つ以上のチャンバが第１カートリッジ１０の伝達孔１１に整列されることで、整列されたチャンバ／チャンバが伝達孔１１と流体連通する。
【0079】
図１及び図２を参照すれば、第２カートリッジ２０は、第２カートリッジ２０の外側表面に設けられた標識９１を含む。第２カートリッジ２０は、内部に複数個のチャンバ２１を含み、第２カートリッジ２０の標識９１は、チャンバ２１のそれぞれに対応する位置に形成される。
【0080】
第１カートリッジ１０は、第１カートリッジ１０の外側表面に第２カートリッジ２０の標識９１に対する基準位置として用いられる標識９２を含む。第２カートリッジ２０の標識９１を第１カートリッジ１０の標識９２に一致させるとき、チャンバのうち、少なくとも１つの位置が第１カートリッジ１０の伝達孔１１の位置に整列されることで、エアロゾルが整列されたチャンバ（以下、「使用チャンバ」と称する）を通過する。
【0081】
また、ユーザは、第２カートリッジ２０の標識９１と第１カートリッジ１０の標識９２との位置を確認し、第２カートリッジ２０のチャンバ使用チャンバに係わる情報を識別することができる。
【0082】
第２カートリッジ２０と第１カートリッジ１０との間には、位置センサ９７が設けられうる。位置センサ９７は、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置によって使用チャンバに含まれた第２物質２２の種類を識別することができる。位置センサ９７は、伝達孔１１に対するチャンバ２１の少なくとも１つの位置を検出し、検出された位置を示す信号を発生させる機能を遂行することができる。
【0083】
位置センサ９７は、第２カートリッジ２０に配置された発信器９７ａと、第１カートリッジ１０に配置されて発信器９７ａを感知する受信器９７ｂを含む。実施例は、発信器９７ａと受信器９７ｂの配置位置や個数によって制限されない。例えば、発信器９７ａは、第１カートリッジ１０に配置され、受信器９７ｂが第２カートリッジ２０に配置されうる。
【0084】
位置センサ９７は、チャンバ２１のうち、少なくとも１つが伝達孔１１に対応するように位置が整列されれば、整列されたチャンバに対応する互いに異なる識別信号を発生させうる。
【0085】
位置センサ９７の発信器９７ａと受信器９７ｂは、例えば、フォトカップラのような光学式感知センサや、ホール効果を用いて磁力を感知する磁力センサや、電気抵抗の変化を感知する電気抵抗センサ、物理的な接触によって信号を発生させるスイッチなどの１つまたはそれらの組合わせによっても具現される。
【0086】
実施例は、発信器９７ａと受信器９７ｂとを含む上述した位置センサ９７の構造によって制限されるものではなく、例えば、位置センサ９７は、追加的な発信器を含まず、磁性体２０ｍや電磁石６０の磁力を感知する磁力感知センサのみを含んでもよい。
【0087】
図１及び図３を参照すれば、ケース７の内部でエアロゾルが流れる経路上にパフセンサ７９ｐが配置される。パフセンサ７９ｐは、ユーザのエアロゾル吸入動作と関連して発生するエアロゾルのフローを感知する機能を遂行することができる。パフセンサ７９ｐは、例えば、伝達孔１１と連結されることで、伝達孔１１を流れるエアロゾルを含む流体、すなわち、流体（すなわち、空気と混合されたエアロゾル）の圧力や流量の変化を感知し、感知に基づいた信号を発生させる。パフセンサ７９ｐは、伝達孔１１に連結された圧力感知孔７９ｓに配置されうる。
【0088】
上述したようなエアロゾル生成装置を使用するとき、第１カートリッジ１０から第２カートリッジ２０のチャンバ２１に供給されたエアロゾルは、チャンバ２１に収容されている第２物質２２を通過する。第２物質２２は、エアロゾルに香味を与える。第２物質２２を通過して香味を有するエアロゾルは、チャンバ２１の上部に配置された上板２７の上部通孔２７ｐを通過した後、マウスピース２６を介してエアロゾル生成装置の外部に排出される。
【0089】
制御器７０は、既設定の条件が達成されれば、電磁石６０を作動させることで使用チャンバを変更するように第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更する機能を遂行することができる。すなわち、第２カートリッジ２０のチャンバ２１に含まれた第２物質２２には、エアロゾルを通過させる動作と係わって既設定の使用時間が指定されており、第２物質２２がエアロゾルを通過させる動作を遂行するように使用された実際使用時間が既設定の使用時間に到逹すれば、使用チャンバを変更するようにチャンバ２１の位置が変更されねばならない。制御器７０は、互いに異なるチャンバを使用チャンバとして選択する機能を遂行するために、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置を変更することができる。
【0090】
また、制御器７０は、位置センサ９７の信号に基づいてチャンバ２１のうち、伝達孔１１の位置に対応するように整列されることで、エアロゾルを通過させるように使用中である使用チャンバを識別する機能を遂行する。上述したように「使用チャンバ」は、チャンバ２１のうち、１つを指称する名称であり、チャンバ２１のうち、伝達孔１１の位置に対応するように整列され、エアロゾルを通過させる機能を遂行すべく使用している少なくとも１つのチャンバを示す。
【0091】
上述したように電磁石６０が磁性体２０ｍに向かって磁力を発生させることで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を変更する機能を遂行することができる。すなわち、電磁石６０に電気信号が印加され、電磁石６０が磁性体２０ｍに対して反発力を作用させれば、第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して回動を開始することができる。
【0092】
また、電磁石６０は、磁性体２０ｍに対して引力を作用することで、第１カートリッジ１０に対して回動している第２カートリッジ２０を停止させる作用を遂行することもできる。すなわち、伝達孔１１を基準としてチャンバ２１の位置を変更するために、第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して相対的な運動を行うとき、電磁石６０が第２カートリッジ２０の運動を制限してチャンバ２１の少なくとも１つが伝達孔１１に対応する位置に位置することができる。
【0093】
電磁石６０が磁性体２０ｍに対して引力を作用するために、電磁石６０の磁化される方向が変更されて磁性体２０ｍに向かう電磁石６０の一面が磁性体２０ｍの外面と同じ磁極を有することができる。電磁石６０が磁性体２０ｍに対して反発力を作用するか、引力を作用するためには、電磁石６０の磁化方向が変更されねばならないが、例えば、電磁石６０に印加する電流の方向を変更するか、電磁石６０を機械的に回転させることで磁化方向を変更することができる。
【0094】
【0095】
図４に図示された制御器７０は、図１及び図３に図示されたケース７の内部に配置される回路基板、回路基板に付着された半導体チップ、または半導体チップや回路基板に搭載されたソフトウェアのいずれか１つ、またはそれらの組合わせによっても具現される。
【0096】
制御器７０は、霧化器５０ａを制御してエアロゾルの生成量または温度などを制御する霧化制御器７１と、霧化器に係わる温度を感知する温度センサ７９ｔと、ユーザのエアロゾル吸入時に発生する空気の圧力または速度の変化を感知するパフセンサ７９ｐと、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の回転位置を感知する位置センサ９７（図２参照）と、温度センサ７９ｔ、パフセンサ７９ｐ、及び位置センサ９７から出力される感知信号を受信するセンサ制御器７４を含む。また、制御器７０は、ユーザに情報を提供するか、お知らせを告知する情報発生器９６を制御する情報制御器７５と、ボタンやタッチスクリーンやユーザ入力動作などを通じてユーザ入力を受信するための入力装置９５からユーザ入力信号を受信するユーザ入力受信器７６と、第１カートリッジ１０の第１物質や第２カートリッジ２０の第２物質の種類に係わる情報や霧化器の作動温度を制御するための温度プロファイルやユーザに係わる情報や伝達孔１１を基準としたチャンバ２１の位置に係わる情報などを保存したストレージ７８とデータを送受信する入力／出力制御器７３とを含んでもよい。また、制御器７０は、位置センサ９７から受信された信号に基づいて使用チャンバ及び使用チャンバに含まれる媒質の種類などを判断する媒質判断器７２と、電磁石６０の作動を制御するための駆動制御器７７と、を含んでもよい。
【0097】
上述したような制御器７０は、ユーザの吸入動作を感知することで霧化器の作動を開始するか、霧化器の作動を停止することができる。また、制御器７０が位置センサ９７から印加された信号に基づいて使用チャンバ、及び使用チャンバに含まれた媒質の種類などを判断し、霧化器の作動温度や作動時間などを媒質の種類に好適に制御することができる。
【0098】
制御器７０は、位置センサ９７から印加された信号に基づいて使用チャンバ、及び使用チャンバに含まれた媒質の種類などを判断した後、使用チャンバの種類に係わる情報、すなわち使用チャンバの既設定の識別番号を情報発生器９６に出力することができる。使用チャンバの既設定の識別番号は、例えば、数字、文字、または記号などを含んでもよい。また、制御器７０は、使用チャンバに含まれた媒質の種類に係わる情報、例えば、媒質の名称、媒質の特性、すなわち、香味に係わる情報や使用寿命などに係わる情報を情報発生器９６に出力することができる。
【0099】
制御器７０は、既設定の条件が達成された場合に電磁石６０を作動させうる。制御器７０が電磁石６０を作動させて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更するための既設定の条件は、エアロゾルを生成するためにヒータが熱を発生させる加熱動作の累積時間や、ヒータの加熱動作の累積時間とヒータの加熱温度との組合わせを含んでもよい。
【0100】
制御器７０は、既設定の条件が達成された場合、まず情報発生器９６を通じて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置変更が必要であることを告知するお知らせを発生させうる。したがって、ユーザがお知らせを確認して入力装置９５を操作するとき、制御器７０が入力装置９５から印加された入力信号に基づいて初めて、電磁石６０を作動させて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更することができる。
【0101】
既設定の条件がヒータの加熱動作の累積時間を含む場合、制御器７０は、霧化制御器７１によってヒータに供給された電流の量または電力の量を計算するか、ヒータに電流が供給された時間を合算してヒータの加熱動作の累積時間を計算することができる。例えば、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち１つに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させ、エアロゾルに香味を与えることができる時間がｎ分と予め設定された場合、制御器７０は、ヒータの加熱動作の累積時間がｎ分に到逹した場合、現在エアロゾルを通過させるチャンバの使用を終了せねばならないと判断し、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置を変更することで、チャンバ２１のうち、エアロゾルを通過させるための新たなチャンバを選択することができる。
【0102】
ヒータの加熱動作は、第１カートリッジ１０の第１物質を気化させるのに十分な温度の熱を発生させる主加熱動作と、主加熱動作に該当する温度の範囲よりも低い温度範囲で熱を発生させる予備加熱動作と、を含んでもよい。制御器７０が電磁石６０を作動させるための既設定の条件に含まれるヒータの加熱動作は、主加熱動作でもある。
【0103】
既設定の条件がヒータの加熱動作の累積時間とヒータの加熱温度との組合わせを含む場合は、ヒータの加熱動作が主加熱動作と予備加熱動作とを含むときにさらに有用でもある。例えば、チャンバ２１のうち１つに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させ、エアロゾルに香味を与えることができる時間がｎ分と予め設定された場合、制御器７０は、ヒータの加熱温度が主加熱動作に該当する温度に到逹したときにのみヒータの加熱動作の累積時間を計数することができる。
【0104】
制御器７０が電磁石６０を作動させて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更するための既設定の条件は、パフセンサ７９ｐによって感知された信号に基づいて決定されるパフ動作の回数と、パフ動作の累積時間のうち、いずれか１つまたはそれらの組合わせを含んでもよい。制御器７０は、パフセンサ７９ｐによって感知された信号の強度が既設定の臨界値を超過したとき、ユーザによって有効な吸入動作が実行されたと判断してパフ動作の回数を計数することができる。
【0105】
既設定の条件がパフ動作の回数を含む場合、制御器７０は、パフセンサ７９ｐで発生した信号に基づいて第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、現在エアロゾルを通過させるチャンバに対して実行されたパフ動作の回数を計数することができる。そのような場合、制御器７０は、ユーザがエアロゾルを吸入する吸入動作を持続的に実行したパフ動作の累積時間を無視し、単にパフセンサ７９ｐの信号に基づいてパフ動作が発生した回数のみを計数する。
【0106】
例えば、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち１つに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させ、エアロゾルに香味を付与可能にするパフ動作の回数がｍ回と予め設定された場合、制御器７０は、パフ動作の回数がｍ回に到逹した場合、現在エアロゾルを通過させるチャンバの使用を終了せねばならないと判断し、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置を変更することで、チャンバ２１のうち、エアロゾルを通過させるための新たなチャンバを選択することができる。
【0107】
制御器７０は、エアロゾル生成装置の使用環境やユーザの吸入習慣を考慮して新たなチャンバを選択するための第２カートリッジ２０の位置変更時点を決定することができる。そのために既設定の条件がパフ動作の累積時間や、パフ動作の回数とパフ動作の累積時間との組合わせを含んでもよい。
【0108】
既設定の条件がパフ動作の回数とパフ動作の累積時間との組合わせを含む場合の作動は、次の通りである。例えば、チャンバ２１のうち１つに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させ、エアロゾルに香味を与えることができるパフ動作の回数がｍ回であり、パフ動作の累積時間がｐ分と予め設定された場合、パフ動作の回数がｍ回に到逹する条件とパフ動作の累積時間がＰ分に到逹する条件とがいずれも充足されて初めて、制御器７０が現在エアロゾルを通過させるチャンバの使用を終了せねばならないと判断する。したがって、パフセンサ７９ｐの信号に基づいてパフ動作の回数がｍ回に到逹しても、パフ動作の累積時間がｐ分に到逹していなければ、制御器７０は、パフ動作の累積時間がｐ分に到逹するまで現在エアロゾルを通過させるチャンバの位置をそのまま保持することで、パフ動作の回数がｍ＋ｘ回まで到逹することができる。そのような動作条件を変形してパフ動作の回数がｍ回に到逹する条件とパフ動作の累積時間がＰ分に到逹する条件のいずれか１つだけ充足されても、制御器７０が現在エアロゾルを通過させるチャンバの使用を終了せねばならないと判断する。
【0109】
制御器７０が電磁石６０を作動させて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更するための既設定の条件は、入力装置９５がユーザの入力を受信して発生する入力信号に基づいて決定される使用時間を含んでもよい。
【0110】
既設定の条件が入力装置９５の入力信号に基づいて決定される使用時間を含む場合は、ユーザがヒータの動作を直接開始する機能を実行可能であるとき、さらに有用である。例えば、エアロゾル生成装置は、ユーザの趣向を満足させるか、利便性を向上させる目的で、ユーザが入力装置９５を操作するとき、霧化器のヒータが別途の予備加熱動作を実行せずとも、ヒータが直ちに反応して高速で主加熱動作を行う機能を提供することができる。そのような場合、既設定の条件が入力装置９５の入力信号に基づいて決定される使用時間を含むことにより、ユーザの操作によって霧化器が作動する使用時間が既設定の基準使用時間に到逹したとき、制御器７０が現在エアロゾルを通過させる使用チャンバの使用を終了せねばならないと判断し、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置を変更することで、チャンバ２１のうち、エアロゾルを通過させるための新たなチャンバを選択することができる。
【0111】
制御器７０が電磁石６０を作動させて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更するための既設定の条件は、パフセンサ７９ｐによって感知された信号に基づいて決定されるパフ動作の回数と、パフ動作の累積時間のうち、いずれか１つまたはそれらの組合わせを含んでもよい。制御器７０は、パフセンサ７９ｐによって感知された信号の強度が既設定の臨界値を超過したとき、ユーザによって有効な吸入動作が実行されたと判断してパフ動作の回数を計数する。
【0112】
上述した説明のうち、時間や回数を示すためのｍ、ｎ、ｐ、ｘなどの文字は、整数または実数や時間の長さを意味する。
【0113】
制御器７０が電磁石６０を作動させて第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更するための既設定の条件は、入力装置９５がユーザの入力を受信して発生する入力信号に基づいて決定されるチャンバ２１のうち、少なくとも１つが選択された選択条件を含んでもよい。
【0114】
第２カートリッジ２０のチャンバ２１は、互いに異なる媒質の種類または互いに異なる粒子サイズを有する第２物質２２を含み、制御器７０は、表示用ランプ７ｄを発光させるか、発光色相を変更するか、表示装置７ｆに情報を表示することにより、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、現在第１カートリッジ１０の伝達孔１１の位置に整列され、エアロゾルを通過させるように使用される使用チャンバに含まれた第２物質２２に係わる情報をユーザに提供することができる。
【0115】
ユーザが入力装置９５を操作してチャンバ２１のうち、使用を希望するチャンバを選択すれば、制御器７０が入力装置９５から入力された入力信号に基づいて、ユーザがチャンバ２１のうち、少なくとも１つのチャンバを選択した選択条件が達成されたと判断することで、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更することができる。
【0116】
上述したようなエアロゾル生成装置を使用するときには、ユーザがエアロゾル生成組立体５をケース７に装着する前に第１カートリッジ１０に対して第２カートリッジ２０を回転させて第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、少なくとも１つの位置が第１カートリッジ１０の伝達孔１１に対応する位置に置かれるように第２カートリッジ２０の回転位置を調整することができる。第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を調整した後、ユーザは、エアロゾル生成組立体５をケース７に装着する。
【0117】
そのような作動方式を変形することができる。すなわち、ユーザが第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を調整せずとも、ユーザがエアロゾル生成組立体５をケース７に装着すれば、ケース７に内蔵された電磁石６０が作動して自動的に第２カートリッジ２０を回転させることで、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置をエアロゾル生成のための初期位置に自動調整することができる。「初期位置」は、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のいずれか１つの位置が伝達孔１１の位置に対応する位置でもある。
【0118】
第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、少なくとも１つの位置が第１カートリッジ１０の伝達孔１１の位置に対応する状態で、ユーザがマウスピース２６を介してエアロゾルを吸入することができる。
【0119】
エアロゾル生成装置のエアロゾル生成組立体５は、第１物質１２を収容する第１カートリッジ１０と第２物質２２を収容する第２カートリッジ２０とが一体化された１つの装置として取り扱うことができ、携帯及び使用が簡便である。
【0120】
また、エアロゾル生成装置の第１カートリッジ１０が多量の第１物質１２を収容するように設計されても、電磁石６０によって第２カートリッジ２０を自動的に回転させ、エアロゾル供給のために使用されるチャンバ２１を選択可能なので、第２物質２２を含む第２カートリッジを交換せずとも、新たな第２物質２２に交替する効果が得られる。
【0121】
また、第２カートリッジ２０のチャンバ２１は、互いに異なる種類の第２物質２２を含んでもよい。例えば、チャンバ２１は、互いに異なる粒子サイズや、互いに異なる香味属性を有する第２物質２２を含んでもよい。チャンバ２１が互いに異なる種類の第２物質２２を含んでいても、位置センサ９７で発生した信号に基づいて制御器７０が「チャンバ２１のうち、伝達孔１１に対応するように整列されることで、エアロゾルを通過させるように現在使用中である使用チャンバ」を識別することができる。制御器７０が識別した使用チャンバ、及び使用チャンバに含まれた第２物質２２に係わる情報がユーザに提供されうるので、ユーザは、チャンバ２１のうち１つを選択し、所望の第２物質２２を選択して多様な香味を有するエアロゾルを自由に楽しめる。
【0122】
図５は、図１に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の一作動状態を概略的に示す断面図であり、図６は、図１に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の他の作動状態を概略的に示す断面図であり、図７は、図１に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置のさらに他の作動状態を概略的に示す断面図である。
【0123】
図５ないし図７に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置で第２カートリッジ２０のチャンバ２１は、それぞれ１、２、３の固有の識別番号を有している。固定された位置を保持する第１カートリッジ１０に対して第２カートリッジ２０が回動することにより、チャンバ２１のいずれか１つが第１カートリッジ１０の伝達孔１１の位置に対して整列され、エアロゾルを通過させる使用チャンバの機能を遂行する。
【0124】
電磁石６０は、第２カートリッジ２０の移動経路に沿って複数個が配置される。ここで、「移動経路」は、第２カートリッジ２０が通過する物理的経路のみを意味することと制限的に解釈されるものではなく、第２カートリッジ２０が回転する間磁性体２０ｍが移動する円周方向の経路に対応する領域を意味するものと解釈されねばならない。図５ないし図７に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置では、電磁石６０が第１カートリッジ１０に配置される。
【0125】
磁性体２０ｍは、第２カートリッジ２０の外側面で第２カートリッジ２０の円周方向に沿って互いに離隔されるように複数個が配置されうる。磁性体２０ｍの個数は、電磁石６０の個数に対応するか、磁性体２０ｍの個数と電磁石６０の個数は、互いに異なってもいる。例えば、図５ないし図６では、磁性体２０ｍと電磁石６０のそれぞれが３個ずつ配置されるが、それを変形して電磁石６０の個数よりも磁性体２０ｍの個数を多く配置するか、磁性体２０ｍの個数より電磁石６０の個数を多く配置することで、第２カートリッジ２０の位置を精密に調整することができる。
【0126】
実施例は、上述したような電磁石６０と磁性体２０ｍの配置位置によって制限されるものではなく、例えば、電磁石６０は、第２カートリッジ２０に配置されて磁性体２０ｍは、第１カートリッジ１０に配置されうる。
【0127】
図５に図示されたように１番の識別番号を有するチャンバ２１が伝達孔１１に対して整列された状態で電磁石６０が作動すれば、電磁石６０と磁性体２０ｍの互いに向かう面が同一磁極を有することになる。電磁石６０と磁性体２０ｍとの間には、反発力が作用するので、第１カートリッジ１０に対して回転可能に配置された第２カートリッジ２０が電磁石６０が作用する反発力によって回動を開始する。第２カートリッジ２０の回動の方向は、一方向にのみ制限されうる。すなわち、図５～図７において、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の回動の方向は、時計回り方向にのみ制限される。
【0128】
第２カートリッジ２０の回動方向を制限するためにワンウェイクラッチ(one-way clutch)のような機械要素や、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に作用する磁力よりも強い磁力を有する永久磁石を使用することができる。
【0129】
図５において、回動を開始した第２カートリッジ２０は、図６に図示されたように時計回り方向に沿って回動した後、図７に図示された位置に到逹する。第２カートリッジ２０の２番の識別番号を有するチャンバ２１が、図７に図示された位置に到逹する前、電磁石６０の磁化方向が逆に変更されうる。すなわち、第２カートリッジ２０の磁性体２０ｍに向かう電磁石６０の一面の磁極が磁性体２０ｍの外面の磁極と反対極性を有するように電磁石６０の磁化方向が変更される。
【0130】
電磁石６０の磁化方向が変更された状態で第２カートリッジ２０が図７に図示された位置まで回転すれば、伝達孔１１に対応する電磁石６０が２番の識別番号を有するチャンバ２１に対応する磁性体２０ｍに対して引力を作用させる。電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に作用する引力によって第２カートリッジ２０は、回動を停止して第２カートリッジ２０の２番の識別番号を有するチャンバ２１が伝達孔１１に対応する位置に正確に整列されて保持される。
【0131】
図５ないし図７のそれぞれで、便宜上、複数個の電磁石６０の磁化方向と複数個の磁性体２０ｍの磁化方向をいずれも同一に図示したが、実施例は、そのような複数個の電磁石６０と複数個の磁性体２０ｍの磁化方向によって制限されるものではない。例えば、図７に図示されたように、チャンバ２１のうち、いずれか１つを伝達孔１１に対応する位置に保持する間、伝達孔１１に対応する電磁石６０に対してのみ電気信号を印加し、他の電磁石６０には、電気信号の供給を遮断することができる。または、第２カートリッジ２０が回転する間、伝達孔１１に対応する電磁石６０の磁化方向と、残りの電磁石６０の磁化方向を異なって設定することもできる。
【0132】
図８は、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素を概略的に示す斜視図である。
【0133】
図８に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置では、エアロゾル生成組立体５が第１カートリッジ１０と、第１カートリッジ１０に対して回転可能に結合する第２カートリッジ２０と、を含む。
【0134】
第１カートリッジ１０は、第１物質１２をそれぞれ収容するように区画された複数個の貯蔵槽と、複数個の貯蔵槽に対応するように形成された複数個の伝達孔１１を含む。図８に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、第１カートリッジ１０が２つの貯蔵槽と２つの伝達孔１１とを含むが、実施例は、第１カートリッジ１０のそのような構成によって制限されるものではなく、貯蔵槽の個数と伝達孔１１の個数は、多様に変形されうる。
【0135】
複数個の貯蔵槽に含まれた第１物質１２が気化されて発生したエアロゾルは、第１カートリッジ１０の複数個の伝達孔１１を通じて第２カートリッジ２０に伝達される。第１カートリッジ１０でエアロゾルを生成するときには、第１カートリッジ１０の全ての貯蔵槽の第１物質１２が同時に気化され、必要に応じて、複数個の貯蔵槽のうち、一箇所のみで第１物質１２が気化されるか、複数個の貯蔵槽中の１つ以上で第１物質１２が気化されうる。
【0136】
第２カートリッジ２０は、第１カートリッジ１０から伝達されたエアロゾルを通過させて外部に排出する第２物質２２を収容する複数個のチャンバ２１を含む。第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０は、一体化されて１つの部品として取り扱い可能に互いに一体に結合されてエアロゾル生成組立体５を形成する。
【0137】
第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との間には、伝達孔１１に対するチャンバ２１のうち、少なくとも１つの位置を検出して位置信号を発生させる位置センサ９７が設けられる。
【0138】
位置センサ９７は、第２カートリッジ２０の回転方向、すなわち、円周方向に沿って互いに離隔されるように第２カートリッジ２０に配置された発信器９７ａと、第１カートリッジ１０に配置されて発信器９７ａを感知する受信器９７ｂと、を含む。実施例は、発信器９７ａと受信器９７ｂの配置位置や個数によって制限されず、例えば、発信器９７ａは、第１カートリッジ１０に配置され、受信器９７ｂが第２カートリッジ２０に配置されうる。
【0139】
図８において、発信器９７ａは、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のそれぞれに対応する位置に１個ずつ配置され、また隣接したチャンバ２１間の位置にも１個ずつ配置される。複数個の発信器９７ａのうち、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のそれぞれに対応する発信器９７ａは、対応するチャンバが単独で伝達孔１１の位置に整列されていることを示す信号を発生させうる。また、隣接したチャンバ２１間に配置された発信器９７ａは、隣接したチャンバ２１が同時に伝達孔１１の位置に対して整列されることで、隣接したチャンバ２１が共にエアロゾルを通過させる使用チャンバの機能を遂行するものであることを示す信号を発生させうる。
【0140】
実施例は、位置センサ９７の発信器９７ａの配置位置と個数によって制限されるものではなく、例えば、発信器９７ａは、チャンバ２１にそれぞれ１個ずつのみ対応するように配置される。上述したような位置センサ９７を変形して別途の発信器を設置せず、第２カートリッジ２０の磁性体２０ｍを感知する受信器のみを設けることもある。
【0141】
第２カートリッジ２０の外側面には、第２カートリッジ２０の円周方向に沿って離隔される複数個の磁性体２０ｍが配置される。第２カートリッジ２０から離隔された位置に磁性体２０ｍに対応するように複数個の電磁石６０が配置される。電磁石６０は、エアロゾル生成組立体５を支持するケースに配置されうる。
【0142】
電磁石６０が作動して第２カートリッジ２０の外側面に配置された磁性体２０ｍに反発力が作用すれば、第２カートリッジ２０が回転することで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置が変更される。
【0143】
複数個の電磁石６０は、同時に同一方向に磁化されうる。すなわち、電磁石６０の磁性体２０ｍに向かう面が磁性体の外側面の磁極と同じ磁極を有するように、複数個の電磁石６０をいずれも同一方向に磁化されることで、複数個の電磁石６０と複数個の磁性体２０ｍとの間に反発力が作用することができる。
【0144】
実施例は、そのような電磁石６０の作動方式によって制限されるものではなく、例えば、複数個の電磁石６０の一部と、他の一部は、互いに異なる方向に磁化されうる。
【0145】
複数個の電磁石６０の一部は、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を変更するために、磁性体２０ｍに対して反発力を作用させるように作動することができる。
【0146】
また、複数個の電磁石６０の他の一部は、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を保持するように、磁性体２０ｍに対して引力を作用するように作動することができる。
【0147】
複数個の電磁石６０のうち、一部が磁性体２０ｍに対して反発力を作用させる間、複数個の電磁石６０のうち、磁性体２０ｍに対して引力を作用させるための他の一部は作動せず、待機する。第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置が目標する位置に調整された後に複数個の電磁石６０のうち、他の一部が磁性体２０ｍに対して引力を作用させるように作動し、複数個の電磁石６０のうち、磁性体２０ｍに対して反発力を作用させた一部は、作動を停止することができる。
【0148】
上述したような複数個の電磁石６０の作動方式を変形して、第２カートリッジ２０の回転方向に沿って配置された複数個の電磁石６０の極性が第２カートリッジ２０の回動と共に、第２カートリッジ２０の回転方向に沿って順次に反転されうる。
【0149】
複数個の電磁石６０は、第２カートリッジ２０の磁性体２０ｍに対して順次に反発力を作用させうる。すなわち、電磁石６０の磁性体２０ｍに向かう面の磁極が磁性体２０ｍの外側面の磁極と同一になるように、複数個の電磁石６０の磁極が第２カートリッジ２０の回転方向に沿って順次に変更されうる。したがって、複数個の電磁石６０は、第２カートリッジ２０の回転方向に沿って順次に磁極が変更されつつ、磁性体２０ｍに向かって順次に反発力を作用することで、第２カートリッジ２０を回転させうる。
【0150】
上述した複数個の電磁石６０の作動方式を変形して複数個の電磁石６０は、第２カートリッジ２０の磁性体２０ｍに対して順次に引力を作用することができる。電磁石６０の磁性体２０ｍに向かう面の磁極が磁性体２０ｍの外側面の磁極と反対になるように、複数個の電磁石６０の磁極が第２カートリッジ２０の回転方向に沿って順次に変更されつつ、磁性体２０ｍに向かって順次に引力を作用することで、第２カートリッジ２０を回転させうる。
【0151】
【0152】
第２カートリッジ２０が磁性体２０ｍと電磁石６０との間に作用する反発力によって回転することで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置が変更されうる。図９に図示されたように、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、１つの位置が１つの伝達孔１１の位置に対応するように、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の回転位置が整列されうる。図９に図示されたような整列状態で第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち１つが、第１カートリッジ１０の１つの伝達孔１１から伝達されるエアロゾルを通過させることで、エアロゾルの特性を変化させる使用チャンバの機能を遂行することができる。
【0153】
【0154】
第２カートリッジ２０が磁性体２０ｍと電磁石６０との間に作用する反発力によって回転することで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置が変更されるとき、図１０に図示されたように隣接したチャンバ２１の位置が１つの伝達孔１１の位置に対応するように第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の回転位置が整列されうる。
【0155】
図１０には、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、隣接した２つのチャンバのそれぞれが１つの伝達孔１１の半分に該当する領域と重なるように位置する。実施例は、第２カートリッジ２０のそのような整列位置によって制限されるものではなく、チャンバ２１のうち、隣接した２つのチャンバが伝達孔１１と重なる面積が互いに異なるように第２カートリッジ２０の第１カートリッジ１０に対する回転位置が整列されうる。
【0156】
例えば、隣接した２つのチャンバ２１のうち、１つのチャンバに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させる機能に係わる寿命が２０％に到逹するまで２つのチャンバ２１のうち、１つのチャンバを伝達孔１１の約８０％に該当する面積と重畳させ、隣接した２つのチャンバ２１のうち、他の１つのチャンバは、伝達孔１１の約２０％に該当する面積と重畳させうる。
【0157】
例えば、隣接した２つのチャンバ２１のうち、１つのチャンバに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させる機能に係わる寿命が６０％に到逹した場合、２つのチャンバ２１のうち１つのチャンバは、伝達孔１１の約４０％に該当する面積と重畳させ、隣接した２つのチャンバ２１のうち、他の１つのチャンバは、伝達孔１１の約６０％に該当する面積と重畳させうる。
【0158】
また、隣接した２つのチャンバ２１のうち、１つのチャンバに含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させる機能に係わる寿命が８０％に到逹した場合、隣接した２つのチャンバ２１のうち、１つのチャンバを伝達孔１１の約２０％に該当する面積と重畳させ、隣接した２つのチャンバ２１のうち、他の１つのチャンバは、伝達孔１１の約８０％に該当する面積と重畳させうる。
【0159】
第２カートリッジ２０のチャンバ２１に含まれた第２物質２２がエアロゾルを通過させる機能に係わる寿命は、上述したように制御器が第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更するために使用する既設定の条件によって決定されうる。
【0160】
また、上述したようにチャンバ２１の第２物質２２の寿命を考慮して、第２カートリッジ２０を回転させて隣接したチャンバ２１が伝達孔１１と重なる面積を変化させるときには、経時的に第２カートリッジ２０を断続的に移動させるか、経時的に第２カートリッジ２０を連続して移動させうる。
【0161】
図１０に図示されたように、第２カートリッジ２０の複数個のチャンバ２１のうち、隣接したチャンバが１つの伝達孔１１と重なるように位置を整列する方式によれば、第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して回転する動作中に第１カートリッジ１０でエアロゾルを生成し、生成したエアロゾルを第２カートリッジ２０に向かって伝達する動作を中止せず、エアロゾルを流す動作を連続して保持することができる。
【0162】
また、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更することで、複数個のチャンバ２１のうち、エアロゾルを通過させるチャンバを順次に選択することができる。複数個のチャンバ２１のうち、エアロゾルを通過させるチャンバを選択して第２カートリッジ２０を回転させるとき、現在エアロゾルを通過させていた以前チャンバの位置を伝達孔１１から直ちに離脱させず、第２カートリッジ２０の回動によって伝達孔１１の位置に対して後続して整列される後続チャンバと以前チャンバとが共にエアロゾルを通過させる動作が行える。
【0163】
そのような作動方式によれば、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との相対的な位置を変更する間、ユーザに伝達されるエアロゾルの温度、湿度、及び香味などの特性が急変しないようにして、一定かつ安定したエアロゾルの供給が可能である。
【0164】
また、第２カートリッジ２０の複数個のチャンバ２１のそれぞれが互いに異なる特性を有する第２物質２２を含む場合には、隣接したチャンバが共にエアロゾルを通過させることで、エアロゾルの成分、香味などの特性を多様に変形可能なので、ユーザに多様な形態のエアロゾルを提供することができる。
【0165】
図１１は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素を概略的に示す斜視図である。
【0166】
図１１に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、それぞれ独立して区画されて第１物質を収容する貯蔵槽１０ａ、１０ｂを含む第１カートリッジ１０と、第１カートリッジ１０に直線的に移動可能に結合された第２カートリッジ２０と、第２カートリッジ２０を直線的に移動させるために、第２カートリッジ２０に配置された磁性体２０ｍ及び第１カートリッジ１０に配置された電磁石６０を含む。
【0167】
実施例は、磁性体２０ｍ及び電磁石６０の配置位置と個数などによって制限されるものではなく、例えば、エアロゾル生成装置において、第２カートリッジ２０に対して第１カートリッジ１０が直線的に移動するように変形された場合、第１カートリッジ１０に磁性体２０ｍが配置され、電磁石６０は、磁性体２０ｍに対応するように第１カートリッジ１０を直線的に移動可能に支持するケースや第２カートリッジ２０に配置されうる。
【0168】
また、第１カートリッジ１０は、貯蔵槽１０ａ、１０ｂのそれぞれに収容された第１物質から気化されて生成されたエアロゾルを伝達するための通路１１ｐ、１１ｑと通路１１ｐ、１１ｑのそれぞれの端部に形成された伝達孔１１を含む。
【0169】
第１カートリッジ１０は、伝達孔１１の上部を取り囲んで直線的に延びる直線ガイド１０ｔを含み、第２カートリッジ２０は、直線ガイド１０ｔに摺動可能に結合するレール２０１を含む。第２カートリッジ２０は、第１カートリッジ１０の直線ガイド１０ｔの延長方向に沿って直線的に移動することができる。第２カートリッジ２０は、直線ガイド１０ｔの延長方向に沿って長く延びる板状の本体２０ｔと、本体２０ｔの延長方向に沿って順次に離隔されて配置される複数個のチャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃと、を含む。
【0170】
電磁石６０は、第２カートリッジ２０の直線的な移動方向に沿って互いに離隔されるように複数個が配置される。磁性体２０ｍも電磁石６０の位置に対応するように、第２カートリッジ２０の直線的な移動方向に沿って互いに離隔され、複数個が配置される。
【0171】
複数個の電磁石６０は、第２カートリッジ２０の直線的な移動方向を別途に順次に極性が反転されうる。すなわち、電磁石６０の磁性体２０ｍに向かう面が磁性体２０ｍの外側面と同じ磁極になるように、複数個の電磁石６０の極性が順次に反転されることで、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用して第２カートリッジ２０が直線的に移動することができる。
【0172】
実施例は、上述したような複数個の電磁石６０の作動方式によって制限されるものではなく、例えば、複数個の電磁石６０の一部は、磁性体２０ｍに対して反発力を作用するように作動し、複数個の電磁石６０の他の一部は、第２カートリッジ２０の複数個のチャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃの一部を伝達孔１１に対応する位置に保持するために磁性体２０ｍに対して引力を作用するように作動することができる。
【0173】
図１１において、貯蔵槽１０ａ、１０ｂは、２つが配置され、チャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃは、３つが配置されるが、貯蔵槽の個数とチャンバの個数は、多様に変形されうる。
【0174】
第２カートリッジ２０が直線的に移動することにより、第２カートリッジ２０のチャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃのいずれか１つまたは隣接したチャンバの位置が１つの伝達孔１１の位置に対応するように整列されうる。また、第２カートリッジ２０のチャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃのうち、１つのグループの位置が２つの伝達孔１１の１つの位置に対応し、それと同時に、チャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃのうち、他のグループの位置が２つの伝達孔１１の残り１つの位置に対応するように整列されうる。
【0175】
第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との間には、伝達孔１１を基準としたチャンバ２０ａ、２０ｂ、２０ｃの少なくとも１つの位置を検出し、信号を発生させる位置センサ９７が設けられる。
【0176】
位置センサ９７は、第２カートリッジ２０において第２カートリッジ２０の直線運動の方向に沿って互いに離隔して配置された発信器９７ａと、第１カートリッジ１０に配置されて発信器９７ａを感知する受信器９７ｂと、を含む。実施例は、発信器９７ａと受信器９７ｂの配置位置や個数によって制限されず、例えば、発信器９７ａは、第１カートリッジ１０に配置され、受信器９７ｂが第２カートリッジ２０に配置されうる。
【0177】
位置センサ９７の発信器９７ａと受信器９７ｂは、例えば、フォトカップラのような光学式感知センサや、ホール効果を用いて磁力を感知する磁力センサや、電気抵抗の変化を感知する電気抵抗センサ、物理的な接触によって信号を発生させるスイッチなどの１つまたはそれらの組合わせによっても具現される。
【0178】
位置センサ９７を変形することで、発信器を別途に設置せず、磁力を感知する磁力センサを含み、磁性体２０ｍを感知する受信器のみを設けてもよい。
【0179】
図１２は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置を示す断面図である。
【0180】
図１２に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置でも、第２物質２２を収容する複数個のチャンバを含む第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して直線的に移動することができる。
【0181】
電磁石６０は、第２カートリッジ２０の直線的な移動方向に沿って互いに離隔されるように複数個が配置される。磁性体２０ｍも電磁石６０の位置に対応するように、第２カートリッジ２０の直線的な移動方向に沿って互いに離隔され、複数個が配置される。
【0182】
複数個の電磁石６０は、第２カートリッジ２０の直線的な移動方向を別途に順次に極性が反転されうる。すなわち、電磁石６０の磁性体２０ｍに向かう面が磁性体２０ｍの外側面と同じ磁極になるか、反対磁極になるように複数個の電磁石６０の極性が順次に反転されることで、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用して第２カートリッジ２０を引っ張るか、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に引力が作用して第２カートリッジ２０を押し出すことにより、第２カートリッジ２０が第１カートリッジ１０に対して直線的に移動することができる。
【0183】
第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との間には、磁性体２０ｍが配置された第２カートリッジ２０の直線的な移動方向を一方向にのみ制限する移動制限器１９が配置される。移動制限器１９は、第２カートリッジ２０の外側に突出する突起２０ｈと、第１カートリッジ１０に形成されて突起２０ｈを収容する収容溝１０ｈを含む。移動制限器１９によって第２カートリッジ２０の移動方向は、図１２において、左側に向かう方向にのみ制限される。
【0184】
図１２において、第２カートリッジ２０の突起２０ｈの右側面は、収容溝１０ｈによって接触するので、第２カートリッジ２０は、第１カートリッジ１０に対して右側に向かう方向に移動することができない。
【0185】
磁性体２０ｍと電磁石６０との間に作用する磁力の変化によって第２カートリッジ２０に力が作用するとき、第２カートリッジ２０は、図１２において、左側のみに向かって移動することができる。磁性体２０ｍと電磁石６０との間に作用する磁力によって第２カートリッジ２０が左側に向かって加圧されれば、第２カートリッジ２０の突起２０ｈが収容溝１０ｈを第１カートリッジ１０の外側に向かって押し出しつつ、突起２０ｈが収容溝１０ｈから抜け出す。これにより、第２カートリッジ２０は、左側に向かって移動することができる。突起２０ｈが収容溝１０ｈから抜け出すようにするために、第１カートリッジ１０から収容溝１０ｈが形成された部分は、若干の弾性力を有するか、変形可能なゴムや、弾性プラスチックを含んでもよい。
【0186】
【0187】
図１３に図示された実施例に係わるエアロゾル供給方法は、ユーザの吸入動作を感知する段階（Ｓ１００）と、吸入動作が感知されたと判断し、エアロゾル供給作動を開始する段階（Ｓ１１０）と、第１カートリッジに対する第２カートリッジの回転位置を感知する段階（Ｓ１２０）と、感知された第２カートリッジの回転位置の信号の良否を判断する段階（Ｓ１３０）と、回転位置の信号が良好ではない場合、第２カートリッジの回転位置を調整する段階（Ｓ１３１）と、第２カートリッジの回転位置の信号が良好な場合、第２カートリッジの回転位置の信号に基づいて、エアロゾル供給のために、現在使用されている媒質の種類、すなわち、第２物質の種類を決定する段階（Ｓ１４０）と、決定された媒質の種類に基づいて霧化器の動作のための目標温度と霧化器の加熱動作を制御するための加熱プロファイルの少なくとも１つを決定する段階（Ｓ１５０）と、目標温度または加熱プロファイルに基づいて霧化器を作動させる段階（Ｓ１６０）と、現在温度を感知して目標温度と比較する段階（Ｓ１７０）と、既設定の条件が達成されたか否かを比較する段階（Ｓ１８０）と、既設定の条件が達成された場合、現在の使用チャンバが第２カートリッジのチャンバのうち、最後のチャンバであるか否かを確認する段階（Ｓ２００）と、現在の使用チャンバが最後のチャンバではない場合、第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更する段階（Ｓ１９０）と、を含む。
【0188】
第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更するための既設定の条件は、エアロゾルを生成するためにヒータが熱を発生させる加熱動作の累積時間や、ヒータの加熱動作の累積時間とヒータの加熱温度との組合わせを含んでもよい。
【0189】
または、第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更するための既設定の条件は、パフセンサによって感知された信号に基づいて決定されるパフ動作の回数と、パフ動作の累積時間のうち、いずれか１つまたはそれらの組合わせを含んでもよい。
【0190】
または、第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更するための既設定の条件は、入力装置がユーザの入力を受信して発生する入力信号に基づいて決定される使用時間を含んでもよい。
【0191】
第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更する段階（Ｓ１９０）によって第２カートリッジのチャンバのうち、現在エアロゾルを通過させる使用チャンバを代替して後続チャンバの位置を第１カートリッジの伝達孔に対応する位置に変更することができる。第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更する段階（Ｓ１９０）は、制御器によって作動する電磁石によって自動的に実行されるか、ユーザの手動操作によって実行されうる。
【0192】
第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更する段階（Ｓ１９０）は、既設定の条件が達成された場合、ユーザにチャンバの位置変更の必要を知らせるためのお知らせを告知する段階と、ユーザが入力装置を操作して発生した入力信号を受信する段階と、ユーザに第２カートリッジのチャンバのうち、第１カートリッジの伝達孔に整列されたチャンバに係わる情報を提供する段階と、入力装置から受信された入力操作に基づいて電磁石を作動させて第１カートリッジと第２カートリッジの少なくとも１つの位置を変更する段階と、を含む。
【0193】
第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置変更時に使用チャンバを伝達孔に対応する位置から直ちに離脱させ、伝達孔に後続チャンバを整列させた後、後続チャンバを用いて、エアロゾルを通過させるか、または使用チャンバと後続チャンバとが一時的に共にエアロゾルを通過させる作用を行い、経時的に後続チャンバのみがエアロゾルを通過させる作用を遂行することができる。
【0194】
第１カートリッジと第２カートリッジとの相対的な位置を変更する段階（Ｓ１９０）の以後には、ユーザの吸入動作を感知する段階（Ｓ１００）に戻り、上述した段階を再び繰り返して実行することができる。
【0195】
エアロゾル生成装置の第１カートリッジが多量の第１物質を収容するように設計されていても、電磁石によって第２カートリッジを自動的に回転させ、エアロゾル供給のために使用されるチャンバを選択可能なので、第２物質を含む第２カートリッジを交換せずとも、新たな第２物質に取り換える効果が得られる。
【0196】
また、第２カートリッジのチャンバは、互いに異なる種類の第２物質を含んでもよく、ユーザがチャンバのうち１つを選択し、所望の第２物質を選択可能なので、多様な香味を有するエアロゾルを自由に楽しめる。
【0197】
図１４は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一作動状態を示す横方向断面図である。図１４に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、図５ないし図７に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置と全体として類似してもいる。
【0198】
図１４に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、エアロゾルを伝達する伝達孔１１を含む第１カートリッジ１０と、それぞれ１、２、３の固有の識別番号を有し、第２物質２２を収容するチャンバ２１を含み、回転軸を中心に第１カートリッジ１０に対して回転する第２カートリッジ２０と、第１カートリッジ１０に対して第２カートリッジ２０を回転させるために、第１カートリッジ１０に配置された電磁石６０及び第２カートリッジ２０に配置された磁性体２０ｍと、磁性体２０ｍに対して引力を作用することで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を保持する位置保持磁性体６１と、を含む。
【0199】
位置保持磁性体６１は、永久磁石や磁性体２０ｍの磁力の作用を受ける金属を含んでもよい。位置保持磁性体６１が永久磁石である場合、磁性体２０ｍと位置保持磁性体６１は、互いに引力が作用するように対向面に互いに反対となる磁極を有してもよい。
【0200】
図１４に図示された状態では、位置保持磁性体６１がチャンバ２１のうち、１の識別番号を有するチャンバに対応する電磁石６０に対して引力を作用しており、第２カートリッジ２０の位置は、１の識別番号を有するチャンバが伝達孔１１に整列された位置を保持している。
【0201】
第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を変更するために電磁石６０が磁性体２０ｍに対して作用する反発力の大きさは、位置保持磁性体６１と磁性体２０ｍとの間に作用する引力の大きさよりも強く設定されうる。
【0202】
電磁石６０に電気信号が印加されて電磁石６０が磁化されれば、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用する。電磁石６０と磁性体２０との間に作用する反発力の大きさは、位置保持磁性体６１と磁性体２０ｍとの間の引力の大きさよりも強いので、位置保持磁性体６１によって位置を保持していた第２カートリッジ２０が電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に作用する反発力によって回動を開始することができる。
【0203】
第２カートリッジ２０が回動中に電磁石６０に対する電気信号の印加を遮断することで、電磁石６０の作動を中止する。回動していた第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、２の識別番号のチャンバに対応する磁性体２０ｍが位置保持磁性体６１の位置に到逹すれば、磁性体２０ｍと位置保持磁性体６１との間に作用する引力によって第２カートリッジ２０は、２の識別番号のチャンバが伝達孔１１に整列される位置に保持されうる。
【0204】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置では、第２カートリッジ２０を回転させるときにのみ、電磁石６０に電気信号を印加して位置保持磁性体６１と磁性体２０ｍとの間に作用する引力を用いて第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、少なくとも１つを伝達孔１１に整列された位置を保持することができる。したがって、第２カートリッジ２０を回転させるか、第２カートリッジ２０の位置を保持するために必要な動力消耗を最小化することができる。
【0205】
図１４では、磁性体２０ｍと電磁石６０がそれぞれ３個ずつ配置されたが、実施例は、磁性体２０ｍと電磁石６０との配置位置と個数によって制限されるものではないので、例えば、磁性体２０ｍ及び／または電磁石６０の個数を増加させて第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の相対的な位置をさらに微細に調節することができる。
【0206】
図１５は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一作動状態を示す横方向断面図である。
【0207】
図１５に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、第１カートリッジ１０と、回転軸を中心に第１カートリッジ１０に対して回転可能に配置された第２カートリッジ２０と、第２カートリッジ２０を回転させるための電磁石６０及び磁性体２０ｍと、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の位置を保持するためのソレノイドスイッチ１２０と、を含む。
【0208】
図１５に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置において、ソレノイドスイッチ１２０が第２カートリッジ２０に接触することで、第２カートリッジ２０の位置を保持することができる。図１５に図示された状態で、ソレノイドスイッチ１２０は、第２カートリッジ２０の位置を１の識別番号を有するチャンバが伝達孔１１に整列された位置に保持している。
【0209】
ソレノイドスイッチ１２０は、第１カートリッジ１０の内側面に配置された支持軸１２３と、支持軸１２３にピボット運動可能に連結されたピボットアーム１２２と、ピボットアーム１２２の一側に配置されて第２カートリッジ２０に接触することで、第２カートリッジ２０の回動を制限するストッパ１２１と、ピボットアーム１２２の他側に配置されて外部から印加された信号によって作動するソレノイド組立体１２５と、信号を伝達する回路部１２６と、ピボットアーム１２２の一側を第２カートリッジ２０に向かって弾性的に加圧する弾性体１２４と、を含む。
【0210】
ソレノイドスイッチ１２０に信号が印加されないときには、ピボットアーム１２２は、図１５に図示されたように弾性体１２４によって支持軸１２３に対して逆時計回り方向に加圧される。すなわち、ソレノイドスイッチ１２０の初期位置は、第２カートリッジ２０にストッパ１２１が接触することで、第２カートリッジ２０の回動を制限する位置である。
【0211】
ソレノイドスイッチ１２０に信号が印加されれば、ソレノイド組立体１２５がピボットアーム１２２の他側を加圧することで、図１５において、ピボットアーム１２２が支持軸１２３に対して時計回り方向に回転する。ピボットアーム１２２が弾性体１２４の加圧作用に抵抗して時計回り方向に回転することにより、ストッパ１２１が第２カートリッジ２０の外側面から分離された分離位置に移動して第２カートリッジ２０は、自由に回動可能な状態になる。
【0212】
第１カートリッジ１０に対して第２カートリッジ２０の位置を変更するときには、ソレノイドスイッチ１２０に信号を印加して、第２カートリッジ２０の回動可能な状態に切り換えた後、電磁石６０に電気信号を印加することで、電磁石６０を作動させる。電磁石６０の磁性体２０ｍに向かう面の磁極が磁性体２０ｍの外側面の磁極と同一になるように電磁石６０が磁化されることで、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用する。第２カートリッジ２０は、電磁石６０と磁性体２０ｍとの反発力によって回動を開始することができる。
【0213】
第２カートリッジ２０が回動中に第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、２の識別番号のチャンバに対応する磁性体２０ｍが位置保持磁性体６１の位置に到逹すれば、ソレノイドスイッチ１２０に対する信号の印加を中断することで、ソレノイドスイッチ１２０のストッパ１２１が第２カートリッジ２０の外側面に接触して第２カートリッジ２０の回動を制限する。図１５において、図示していないが、第２カートリッジ２０のチャンバ２１の位置が伝達孔１１に対して整列された状態を感知するために、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との間にチャンバ２１の位置を感知するセンサを配置することができる。
【0214】
第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の回動を停止させた状態で電磁石６０に対する信号印加が中断される。また、第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、少なくとも１つを伝達孔１１に対して整列された状態を保持する機能は、ソレノイドスイッチ１２０によって実行される。
【0215】
上述したような実施例に係わるエアロゾル生成装置では、ソレノイドスイッチ１２０が第２カートリッジ２０の回動を制限することで、第１カートリッジ１０に対する第２カートリッジ２０の整列位置を保持することができる。またソレノイドスイッチ１２０が第２カートリッジ２０の回動を制限する間、ソレノイドスイッチ１２０及び電磁石６０に電気が印加される必要がないので、第２カートリッジ２０を回転させるか、第２カートリッジ２０の位置を保持するために、必要な動力消耗を最小化することができる。
【0216】
図１６は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部構成要素を概略的に示す斜視図である。
【0217】
図１６に示された実施例に係わるエアロゾル生成装置は、エアロゾルを伝達するための伝達孔１１を含む第１カートリッジ１０と、第２物質２２を収容する複数個のチャンバ２１を含み、回転軸を中心に第１カートリッジ１０に対して回転可能な第２カートリッジ２０と、第２カートリッジ２０と共に回転する回転軸２０ｓと、回転軸２０ｓに結合して回転軸２０ｓの一方向の回転を許容し、他方向の回転を制限するワンウェイクラッチ２０ｗと、第２カートリッジ２０を回転させるための電磁石６０及び磁性体２０ｍを含む。
【0218】
第２カートリッジ２０と共に回転する回転軸２０ｓは、軸受２０ｋによって第１カートリッジ１０に回転可能に配置される。回転軸２０ｓの一端は、第２カートリッジ２０に連結されて回転軸２０ｓの他端は、第１カートリッジ１０またはケースに配置されるワンウェイクラッチ２０ｗが連結される。
【0219】
ワンウェイクラッチ２０ｗは、図１６で回転軸２０ｓ及び第２カートリッジ２０が逆時計回り方向に回転するように許容するが、回転軸２０ｓ及び第２カートリッジ２０が時計回り方向に回転することを制限する機能を遂行する。
【0220】
ワンウェイクラッチ２０ｗは、例えば、ギアと軸受の機械的な要素を含み、回転軸２０ｓの軸方向に沿って要素間の機械的な接触と分離とを可能にすることで、回転軸２０ｓの一方向の回動のみを可能にする機械的装置でもある。ワンウェイクラッチ２０ｗは、例えば、ワンウェイ軸受(one-way bearing)でもある。
【0221】
または、ワンウェイクラッチ２０ｗは、例えば、電気信号によって作動する電子クラッチまたはスイッチング要素を含むことで、回転軸２０ｓの一方向の回動のみを可能にする電子機械要素(electronic mechanical element)でもある。
【0222】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置では、電磁石６０を作動させ、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用するようにすることで、第１カートリッジ１０に対して第２カートリッジ２０を回動可能にしうる。第２カートリッジ２０の回動は、ワンウェイクラッチ２０ｗによって一方向のみに制限されるので、電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に反発力が作用する場合、図１６に図示されたように、第２カートリッジ２０は、逆時計回り方向にのみ回転する。
【0223】
第２カートリッジ２０のチャンバ２１のうち、少なくとも１つを第１カートリッジ１０の伝達孔１１に整列された位置に保持するためには、電磁石６０の磁化方向を変更して電磁石６０と磁性体２０ｍとの間に引力を作用させうる。または、第２カートリッジ２０の位置を保持するために、図１４と図１５に図示された実施例に含まれた要素を、図１６に図示された実施例に係わるエアロゾル生成装置に適用することができる。
【0224】
また、図１６には、図示していないが、第２カートリッジ２０のチャンバ２１の位置が伝達孔１１に対して整列された状態を感知するために、第１カートリッジ１０と第２カートリッジ２０との間にチャンバ２１の位置を感知するセンサを配置することができる。
【0225】
上述した実施例に係わる構成と効果についての説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者でれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点が理解できるであろう。したがって、発明の真の技術的保護範囲は、請求範囲によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0226】
実施例は、第１カートリッジに対する第２カートリッジの相対的な位置が調整されて携帯及び使用が便利なエアロゾル生成装置に関する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【国際調査報告】