(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】妊孕性を向上させる食事及び生活習慣の推奨案を提供するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G16H 10/20 20180101AFI20220930BHJP
【FI】
G16H10/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502181
(86)(22)【出願日】2020-07-29
(85)【翻訳文提出日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 EP2020071333
(87)【国際公開番号】W WO2021023589
(87)【国際公開日】2021-02-11
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】マリコフ, エフゲニー
(72)【発明者】
【氏名】ロンガ, フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】アフィッシュ ツェヒル, ミリアム
(72)【発明者】
【氏名】クライスト, メアリー
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨案を生成する方法及びシステムが提示される。一実施形態では、複数のユーザ属性を要求して取得することを含む方法が提供される。この方法は、ユーザ属性をエビデンスベースのものである対応する妊孕性基準と比較し、ユーザ属性、及びエビデンスベースのものである対応する妊孕性基準との比較に基づいて妊娠支援機会を決定することを更に含んでもよい。一実施形態では、この方法はまた、妊孕性支援の機会に基づいて妊孕性向上推奨案を特定し、複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示することを含んでもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ属性を要求して取得する工程と、
前記複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較する工程と、
少なくとも、前記複数のユーザ属性、及び前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準との前記比較、に基づいて複数の妊娠支援機会を決定する工程と、
少なくとも前記複数の妊娠支援機会に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定する工程と、
前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示する工程とを含む、
家族の妊娠を支援する方法。
【請求項2】
前記複数のユーザ属性が標準健康検査から取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記標準健康検査が家庭用健康キットの使用を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記標準健康検査が医療従事者によって執り行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のユーザ属性を要求して取得する工程が、
属性質問表を提示する工程と、
前記属性質問表に基づく複数の回答を取得する工程と、
少なくとも前記複数の回答に基づいて前記複数のユーザ属性を判定する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記属性質問表が複数の予備属性に基づいてカスタマイズされる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記属性質問表が、あるユーザのために、以前に取得された複数の質問表回答に基づいて繰り返しカスタマイズされる、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のユーザ属性が、年齢、性別、体重、身長、活動レベル、食物過敏症、食事の選好、妊孕性体質、生活習慣の選択、任意の妊孕性関連の医学的状態、及び任意の併存症のうち少なくとも1つに関する情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較する工程が、
少なくとも前記複数のユーザ属性に基づいてユーザ妊孕性区分を決定する工程と、
少なくとも前記ユーザの妊孕性区分に基づいて妊孕性基準セットを決定する工程と、
前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準として前記妊孕性基準セットを選択する工程と、
前記複数のユーザ属性のそれぞれを、前記エビデンスベースの複数の妊孕性基準のうち対応する1つと比較する工程とを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザの妊孕性区分が、計画中で不安のある者、計画中で健康な者、妊娠試行中で困難のある者、及び妊娠試行中で健康な者のうちいずれかとして決定され、
計画中で不安のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、家族計画の段階にある区分を表し、
計画中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、家族計画段階にあるとみなされる区分を表し、
妊娠試行中で困難のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、積極的に妊娠を試みている区分を表し、
妊娠試行中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、積極的に妊娠を試みているとみなされる区分を表す、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較する工程が、少なくとも前記比較に基づいてユーザの妊孕性スコアを決定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の妊娠支援機会を決定する工程が、
前記エビデンスベースのものである複数の妊孕性基準のうち前記対応する基準未満である前記複数のユーザ属性のそれぞれからなる第1のユーザ属性のセットを特定する工程と、
前記エビデンスベースのものである対応する妊孕性基準以上である前記複数のユーザ属性のそれぞれからなる第2のユーザ属性のセットを特定する工程と、
少なくとも前記特定された第1のユーザ属性のセット及び第2のユーザ属性のセットに基づいて前記複数の妊娠支援機会を決定する工程とを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも前記特定された第1のユーザ属性のセット及び第2のユーザ属性のセットに基づいて前記複数の妊娠支援機会を決定する工程が、
前記第1のユーザ属性のセットのそれぞれについて、前記関連するユーザ属性を改善する機会を特定する工程と、
前記第2のユーザ属性のセットのそれぞれについて、前記関連するユーザ属性を維持又は改善する機会を特定する工程とを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも前記複数の妊娠支援機会に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定する前記工程が、
前記複数の妊娠支援機会をクラウドベースの人工知能サービスに提供する工程と、
前記クラウドベースの人工知能サービスから、前記クラウドベースの人工知能サービスに提供された前記妊娠支援機会に基づく複数の妊孕性向上推奨案を取得する工程とを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示する工程が、
少なくとも前記取得された妊孕性向上推奨案に基づいて提示可能な推奨案のセットを決定する工程と、
前記提示可能な推奨案のセットを提示する工程とを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項16】
メモリと、
CPUと、
属性質問表をユーザに提示するように構成されたディスプレイと、
少なくとも前記属性質問表に基づく複数のユーザ属性を取得するように構成された属性取得ユニットと、
前記取得された複数のユーザ属性を、対応する複数の妊孕性属性基準と比較するように構成された属性比較ユニットと、
少なくとも前記複数のユーザ属性、及び対応する複数の妊孕性基準との前記比較に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を生成するように構成されたエビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジンとを含み、
前記ディスプレイが、前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを前記ユーザに提示するように更に構成されている、
妊孕性向上推進案を生成するシステム。
【請求項17】
前記複数のユーザ属性が、年齢、性別、体重、身長、活動レベル、食物過敏症、食事の選好、妊孕性体質、生活習慣の選択、任意の妊孕性関連の医学的状態、及び任意の併存症のうち少なくとも1つに関する情報を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記属性比較ユニットが、
少なくとも前記複数のユーザ属性に基づいてユーザ妊孕性区分を決定し、
少なくとも前記ユーザの妊孕性区分に基づいて妊孕性基準セットを決定し、
前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準として前記妊孕性基準セットを選択するように更に構成されている、
請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記属性比較ユニットが、前記ユーザ妊孕性区分を、計画中で不安のある者、計画中で健康な者、妊娠試行中で困難のある者、及び妊娠試行中で健康な者のうちいずれかとして決定するように更に構成されており、
計画中で不安のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、家族計画の段階にある区分を表し、
計画中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、家族計画段階にあるとみなされる区分を表し、
妊娠試行中で困難のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、積極的に妊娠を試みている区分を表し、
妊娠試行中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、積極的に妊娠を試みているとみなされる区分を表す、
請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記属性比較ユニットが、少なくとも前記比較に基づいてユーザの妊孕性スコアを決定するように更に構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
前記エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジンが、
レシピ、特定の食品品目、製品、及び食事のヒントのうち1つ以上を含む複数のデータベースと、
食物過敏症、食事の選好、妊孕性関連の状態、及び併存症のうち1つ以上を含む食事制限による複数のフィルタと、
カロリー摂取量、食品群、及び栄養素のうち1つ以上に基づいて前記複数の妊孕性向上推奨案を最適化するように構成された最適化ユニットとを含む、
請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
前記エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジンが、クラウドベースのAIとして構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項23】
複数のユーザ属性及び行動を要求して取得する工程と、
前記複数のユーザ属性及び行動を複数の妊孕性基準の属性及び行動と比較する工程と、
少なくとも前記比較に基づいて妊孕性評価を決定する工程と、
前記妊孕性評価を提示する工程とを含む、
個人の妊孕性を評価する方法。
【請求項24】
前記複数のユーザ属性及び行動が、年齢、性別、体重、身長、活動レベル、食物過敏症、食事の選好、妊孕性体質、生活習慣の選択、任意の妊孕性関連の医学的状態、及び任意の併存症のうち1つ以上に関する情報を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記複数のユーザ属性及び行動を複数の妊孕性基準の属性及び行動と比較する工程が、
少なくとも前記複数のユーザ属性に基づいてユーザ妊孕性区分を決定する工程と、
少なくとも前記ユーザの妊孕性区分に基づいて妊孕性基準セットを決定する工程と、
エビデンスベースのものである対応する前記複数の妊孕性基準として前記妊孕性基準セットを選択する工程と、
前記複数のユーザ属性のそれぞれを、前記エビデンスベースの複数の妊孕性基準のうち対応する1つと比較する工程とを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記ユーザの妊孕性区分が、計画中で不安のある者、計画中で健康な者、妊娠試行中で困難のある者、及び妊娠試行中で健康な者のうちいずれかとして決定され、
計画中で不安のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、家族計画の段階にある区分を表し、
計画中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、家族計画段階にあるとみなされる区分を表し、
妊娠試行中で困難のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、積極的に妊娠を試みている区分を表し、
妊娠試行中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、積極的に妊娠を試みているとみなされる区分を表す、
請求項23に記載の方法。
【請求項27】
メモリと、
CPUと、
複数の食事及び生活習慣の属性を取得するように構成された属性取得ユニットと、
前記属性取得ユニットが前記複数の食事及び生活習慣の属性を取得したことに応答して、前記複数の食事及び生活習慣の属性を、少なくとも前記複数の食事及び生活習慣の属性がいつ取得されたかに基づいて新しいエントリとして属性経歴データベースに追加するように構成された、属性記憶ユニットと、
前記属性経歴データベース内に記憶された前記複数の食事及び生活習慣の属性を分析するように構成された属性分析ユニットであって、前記記憶された複数の食事及び生活習慣属性を分析することが長期的調査を行うことを含む、属性分析ユニットと、
少なくとも前記記憶された複数の食事及び生活習慣の属性、及び前記属性分析ユニットによって行われた前記分析に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を生成するように構成された、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジンと、
前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示するように構成されたディスプレイとを含み、
前記属性分析ユニットが、前記属性記憶ユニットが前記属性経歴データベースに前記新しいエントリを追加したことに応答して、前記属性経歴データベース内に記憶された前記複数の食事及び生活習慣の属性を繰り返し分析するように更に構成されており、
前記エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジンが、前記属性分析ユニットが分析を完了したことに応答して、前記複数の妊孕性向上推奨案を繰り返し生成するように更に構成されている、
妊孕性向上推奨案を生成するための継続的に利用可能なシステム。
【請求項28】
前記複数の食事及び生活習慣の属性が、年齢、性別、体重、身長、活動レベル、食物過敏症、食事の選好、妊孕性体質、任意の妊孕性関連の医学的状態、及び任意の併存症のうち1つ以上に関する情報を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記属性分析ユニット内で、前記記憶された複数の食事及び生活習慣の属性を分析することが、
前記記憶された複数の食事及び生活習慣の属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較することと、
少なくとも、前記記憶された複数の食事及び生活習慣の属性、並びに前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準との前記比較、に基づいて複数の妊娠支援機会を決定することとを含む、
請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記属性分析ユニット内で、前記記憶された複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較することが、
少なくとも前記記憶された複数の食事及び生活習慣の属性に基づいてユーザ妊孕性区分を決定することと、
少なくとも前記ユーザの妊孕性区分に基づいて妊孕性基準セットを決定することと、
前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準として前記妊孕性基準セットを選択することと、
前記複数の食事及び生活習慣の属性のそれぞれを、前記エビデンスベースの複数の妊孕性基準のうち対応する1つと比較することとを含む、
請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記属性分析ユニット内で、前記ユーザの妊孕性区分が、計画中で不安のある者、計画中で健康な者、妊娠試行中で困難のある者、及び妊娠試行中で健康な者のうちいずれかとして決定され、
計画中で不安のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、家族計画の段階にある区分を表し、
計画中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、家族計画段階にあるとみなされる区分を表し、
妊娠試行中で困難のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、積極的に妊娠を試みている区分を表し、
妊娠試行中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、積極的に妊娠を試みているとみなされる区分を表す、
請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
妊孕性向上のための食事及び生活習慣の推奨案に対する要求を取得する工程と、
複数のユーザ属性及び行動を要求して取得する工程と、
前記複数のユーザ属性及び行動の、自動化されたリアルタイムのデータ分析を行う工程と、
少なくとも前記複数のユーザ属性の前記分析に基づいて、生成された複数の食事及び生活習慣の推奨案を生成する工程と、
前記生成された複数の食事及び生活習慣の推奨案を提供する工程とを含む、
妊孕性を促進するための食事及び生活習慣の推奨案を生成するためのコンピュータ実施される方法。
【請求項33】
複数のユーザ食事属性を取得する工程と、
前記複数のユーザの食事属性を複数の対応する妊孕性食事基準と比較する工程と、
少なくとも前記複数のユーザの食事属性と前記複数の対応する妊孕性食事基準との間の前記比較に基づいて複数の食物摂取不足を判断する工程と、
前記複数の食物摂取不足に基づいて複数の具体的な栄養補給推奨案を生成する工程と、
前記複数の栄養補給推奨案を提示する工程とを含む、
妊孕性を促進するための具体的な栄養補給法を提供する方法。
【請求項34】
複数のユーザ属性及び行動を取得する工程と、
前記複数のユーザ属性及び行動を複数の対応する妊孕性属性及び行動の基準と比較する工程と、
少なくとも前記複数のユーザ属性及び行動と前記複数の対応する妊孕性属性及び行動の基準との前記比較に基づいて、複数のストレス低減機会を決定する工程と、
少なくとも前記複数のストレス低減機会に基づいて複数の食事及び生活習慣の推奨案を生成する工程と、
前記複数の食事及び生活習慣の推奨案を提示する工程とを含む、
不妊症からのストレスを低減する方法。
【請求項35】
複数の妊孕性向上推奨案に対する要求を取得する工程と、
複数のユーザ属性を要求して取得する工程と、
前記複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較する工程と、
少なくとも前記複数のユーザ属性、及び前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準との前記比較、に基づいて複数の妊娠支援機会を決定する工程と、
少なくとも前記複数の妊娠支援機会、前記複数のユーザ属性、及び属性経歴データベースに基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定する工程と、
前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示する工程と、
前記提示された前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つから選択された選択推奨案を取得する工程と、
前記複数のユーザ属性及び前記選択推奨案を前記属性経歴データベースに記憶する工程と、
少なくとも1つの推奨案結果を取得する工程と、
前記少なくとも1つの推奨案結果を前記属性経歴データベースに記憶する工程とを含む、
家族の妊娠を促進するためのカスタマイズされた統合アプローチを提供する方法。
【請求項36】
複数のユーザ属性を要求して取得する工程が、
利用可能な家庭用検査キットのリストを提供する工程と、
前記利用可能な家庭用検査キットのリストのうちの少なくとも1つのキットからの複数の結果を取得する工程と、
少なくとも前記複数の結果に基づいて複数のユーザ属性を決定する工程とを含む、
請求項35に記載の方法。
【請求項37】
複数のユーザ属性を要求して取得する工程が、
自己評価ツールを提供する工程と、
前記自己評価ツールからの複数の結果を取得する工程と、
少なくとも前記複数の結果に基づいて前記複数のユーザ属性を決定する工程とを含む、
請求項35に記載の方法。
【請求項38】
複数のユーザ属性を要求して取得する工程が、標準健康検査からの複数のユーザ属性を取得する工程を含み、前記標準健康検査が医療従事者によって執り行われる、
請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記属性経歴データベースが、複数の先行ユーザ属性、複数の対応する推奨案、及び前記対応する推奨案の有効性を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
少なくとも前記複数の妊娠支援機会、前記複数のユーザ属性、及び属性経歴データベースに基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定する工程が、
前記属性経歴データベースを分析する工程によって複数の類似先行事例を決定する工程であって、前記属性経歴を分析する工程が前記複数のユーザ属性と前記複数の先行ユーザ属性との類似性を特定する工程を含む、複数の類似先行事例を決定する工程と、
前記複数の類似先行事例、並びに前記対応する複数の対応する推奨案及び前記対応する推奨案の前記有効性に基づいて複数の先行事例結果を決定する工程と、
前記複数の先行事例結果に基づいて複数の成功推奨案を決定する工程と、
前記複数の先行事例結果に基づいて複数の不成功推奨案を決定する工程と、
前記複数の成功推奨案及び前記複数の不成功推奨案に基づいて前記複数の妊孕性向上推奨案を決定する工程とを含む、
請求項35に記載の方法。
【請求項41】
少なくとも前記複数の妊娠支援機会、前記複数のユーザ属性、及び属性経歴データベースに基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定する工程が、
特定の医学的状態に関連する複数の食事及び生活習慣のガイドラインを特定する工程と、
前記複数の食事及び生活習慣のガイドラインに基づいて複数の妊孕性向上推奨案を決定する工程とを含む、
請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記複数のユーザ属性が、ユーザの睡眠習慣、受けているストレスのレベル、ユーザのパートナーとの関係のメトリクス、現在の投薬内容若しくは栄養補助食品、及び医療従事者訪問の経歴に対応する属性を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記複数の妊孕性向上推奨案が、前記ユーザへの潜在的な妊孕性の問題の警告を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項44】
前記複数の妊孕性向上推奨案が、医療従事者と連絡をとるための推奨案を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項45】
複数のユーザ属性を取得する工程と、
前記複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較する工程と、
少なくとも前記複数のユーザ属性、及び前記エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準との前記比較に基づいて複数の妊娠支援機会を決定する工程と、
少なくとも前記複数の妊娠支援機会、前記複数のユーザ属性、及び属性経歴データベースに基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定する工程と、
前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示する工程と、
妊娠のコーチと連絡をとるための要求を取得する工程とを含む、
家族の妊娠を支援する方法。
【請求項46】
前記複数の妊孕性向上推奨案に基づいて妊娠のバーチャルコーチを決定する工程と、
前記妊娠のバーチャルコーチへのアクセスを提供する工程とを更に含む、
請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記複数の妊孕性向上推奨案に基づいて妊娠のパーソナルコーチを決定する工程と、
前記妊娠のパーソナルコーチへのアクセスを提供する工程とを更に含む、
請求項45に記載の方法。
【請求項48】
メモリと、
CPUと、
複数の食事及び生活習慣の属性を取得するように構成された属性取得ユニットと、
前記属性取得ユニットが前記複数の食事及び生活習慣の属性を取得したことに応答して、前記複数の食事及び生活習慣の属性を、少なくとも前記複数の食事及び生活習慣の属性がいつ取得されたかに基づいて新しいエントリとして属性経歴データベースに追加するように構成された、属性記憶ユニットと、
前記属性経歴データベース内に記憶された前記複数の食事及び生活習慣の属性を分析するように構成された属性分析ユニットであって、前記記憶された複数の食事及び生活習慣属性を分析することが長期的調査を行うことを含む、属性分析ユニットと、
少なくとも前記記憶された複数の食事及び生活習慣の属性、及び前記属性分析ユニットによって行われた前記分析に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を生成するように構成された、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジンと、
前記複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示するように構成されたディスプレイと、
選択推奨案を取得するように構成された推奨案取得ユニットと、
推奨案追跡ユニットであって、
前記推奨案受諾ユニットが実行された複数の推奨案を取得したことに応答して、選択推奨案を、前記記憶されている複数の食事及び生活習慣の属性と関連させて前記属性経歴データベースに記憶し、
少なくとも1つの推奨案結果を取得し、
前記少なくとも1つの推奨案結果を前記属性経歴データベースに記憶するように構成された推奨案追跡ユニットと、を含み、
前記属性分析ユニットが、前記属性記憶ユニットが前記属性経歴データベースに前記新しいエントリを追加したことに応答して、前記属性経歴データベース内に記憶された前記複数の食事及び生活習慣の属性を繰り返し分析するように更に構成され、
前記エビデンスベースの食事推奨エンジンが、前記属性分析ユニットが分析を完了したことに応答して、前記複数の妊孕性向上推奨案を繰り返し生成するように更に構成されている、
妊孕性向上推奨案を生成するための継続的に利用可能なシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【背景技術】
【0002】
[0001]出産適齢期にあるカップルの多くが妊娠困難の問題を抱える。そのような難題は、身体若しくは精神の医学的状態によって引き起こされ、又は、不妊症のリスクは年齢と共に上昇するために単純に時間の経過によっても引き起こされる可能性がある。妊孕性に影響し得る身体及び精神の医学的状態には、過剰なストレス、精子異常、子宮内膜症など多くのものがある。いくつかの事例では、妊孕性の問題の可能性について医療従事者に受診することにカップルが違和感を覚えることもあり、また、医療従事者に受診すべきだと自覚さえしないこともある。こうした事例では、カップルが医療従事者に受診することをためらうと、ストレスの増大、カップル間の緊張、及び他の妊孕性関連の医学的状態の発見の遅れの可能性によって、カップルの妊孕性が更に損なわれる。別の事例では、妊孕性の問題を抱えるカップルは、生活習慣又は食事を変更するための推奨案を必要とすることがある。広く知られてはいないが、カップルの生活習慣及び栄養選択と妊孕性との間には強い関連がある。したがって、妊娠困難を経験しているカップルは、妊娠の計画段階から、すべての段階に沿ってそのカップルのためにカスタマイズされた統合的な推奨案を提供するシステムを必要としている。
【発明の概要】
【0003】
[0002]本開示は、妊孕性の改善を望むユーザに向けた個別化されたリアルタイムの食事及び生活習慣の推奨案のための、新規で革新的な方法及びシステムを提示する。一実施形態では、複数のユーザ属性を要求して取得し、その複数のユーザ属性を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準と比較して、その複数のユーザ属性、及びエビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準との比較、に基づいて複数の妊娠支援機会を判断し、その複数の妊娠支援機会に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を特定し、その複数の妊孕性向上推奨案のうち少なくとも1つを提示することを含む方法が提供される。
【0004】
[0003]本明細書に記載される特徴及び利点は、包括的なものではなく、具体的には、図面及び説明を考慮することで多くの追加の特徴及び利点が当業者には明らかになるであろう。更に、本明細書で使用される言語は、専ら読みやすさ及び指示を目的として選択されており、本発明の主題の範囲を限定するものではないことを留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
[0004]
【
図1】本開示の一実施形態によるシステムを示す図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態によるシステム構成要素を示す図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態によるシステム構成要素を示す図である。
【
図4】本開示の例示的な実施形態による、複数の食事推奨案の例を示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態による方法を示す図である。
【
図6A】本開示の一実施形態による方法を示す図である。
【
図6B】本開示の一実施形態による方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[0010]ユーザの妊孕性を促進するためには、家族計画に関心のあるユーザ及びカップルに食事及び生活習慣のカスタマイズされた計画を提供することが有用であり得る。例えば、同様の状況下にあっても、異なるユーザはそれぞれ異なった不備及び妊孕性のレベルを経験し得る。したがって、カップルの妊娠のチャンスに最大の利益を提供するためには、カスタマイズされた統合的なアプローチが不可欠である。このレベルの個別化を提供する1つの方法は、ある種の関連する属性及び妊娠の現状に関する情報を患者から取得し、過去のエビデンスベースの妊孕性データベースと比較して、提供された情報に基づいて患者の妊孕性を改善する推奨される食事及び生活習慣の選択肢を作り出すことである。
【0007】
[0011]システムの一例が、妊娠の計画の初期段階から最終段階にわたる妊娠の過程全体を通して家族支援を提供することができれば、有益であり得る。したがって、このシステム例は、妊娠、生活習慣、栄養、及び運動の、バーチャルコーチ及びパーソナルコーチへのコンスタントな24時間のアクセスを提供できるならば、有用であろう。更に、あるシステム例は、不安に対処し、ストレスを低減し、又は、具体的な栄養補給法を提供する(これらは全てユーザの妊孕性にも関連している)ための推奨案を提供し得る。
【0008】
[0012]
図1は、本開示の一実施形態によるシステム100を示す。システム100は、ユーザデバイス102及び推奨システム104を含む。ユーザデバイス102は、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、又は、関連するユーザが推奨システム104と通信することができる他のウェアラブルなどのコンピューティングデバイスとして実施されてもよい。ユーザデバイス102はまた、例えば、ユーザから音声要求を取得し、その要求をユーザの近くのコンピュータデバイス上又はリモートコンピューティングデバイス上で(例えば、リモートコンピューティングサーバで)処理するように構成された音声アシスタントとして実施されてもよい。
【0009】
[0013]推奨システム104は、ディスプレイ106、属性取得ユニット108、属性比較ユニット110、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112、属性分析ユニット114、属性記憶ユニット116、メモリ118、及びCPU120のうち1つ以上を含む。留意すべきこととして、いくつかの実施形態では、ディスプレイ106は、追加で、又は代替的に、ユーザデバイス102内に配置されてもよい。一例では、推奨システム104は、複数の妊孕性向上推奨案140に対する要求を取得するように構成されてもよい。例えば、推奨サービスへの登録をユーザに要求するアプリケーションを、ユーザがユーザデバイス102にインストールしてもよい。このサービスに登録することによって、ユーザデバイス102は妊孕性向上推奨案140に対する要求を送信してもよい。別の例では、ユーザはユーザデバイス102を使用して、ユーザ固有の資格情報を使用してウェブポータルにアクセスしてもよい。このウェブポータルを通して、ユーザは、推奨システム104からの妊孕性向上推奨案をユーザデバイス102に要求させてもよい。
【0010】
[0014]別の例では、推奨システム104は、複数のユーザ属性122を要求して取得するように構成されてもよい。例えば、ディスプレイ106は、属性質問表124をユーザに提示するように構成されてもよい。属性取得ユニット108は、ユーザ属性122を取得するように構成されてもよい。一例では、属性取得ユニット108は、属性質問表124に基づく複数の回答126を取得し、その複数の回答に基づいて複数のユーザ属性122を判断してもよい。例えば、属性取得ユニット108は、ユーザの食事が栄養所要量(RDA)と同等であることを示唆する回答を属性質問表124に取得し、次いで、ユーザ属性122が100mg/日のビタミンCなどのRDAと同等であると判断してもよい。別の例では、ユーザデバイス属性取得ユニット108は、ユーザデバイス102からユーザ属性122を直接取得してもよい。
【0011】
[0015]別の例では、属性取得ユニット108は、家庭用検査キットの検査結果、医療従事者が執り行った標準健康検査の結果、ユーザが使用した自己評価ツールの結果、又は任意の外部若しくは第三者検査の結果を取得するように構成されてもよい。属性取得ユニット108は、これらの検査又はツールのいずれかからの結果に基づいてユーザ属性122を決定するように構成されてもよい。
【0012】
[0016]推奨システム104は、複数のユーザ属性122を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準128と比較するように更に構成されてもよい。例えば、属性比較ユニット110は、ユーザ妊孕性区分130を決定するように構成されてもよい。一例では、ユーザ妊孕性区分130は、計画中で不安のある者、計画中で健康な者、妊娠試行中で困難のある者、妊娠試行中で健康な者、のうちのいずれかであってもよい。この例では、計画中で不安のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、家族計画の段階にある区分を表し、計画中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、家族計画段階にあるとみなされる区分を表し、妊娠試行中で困難のある者とは、ユーザが妊孕性の健康に関連する医学的問題を有しており、現在、積極的に妊娠を試みている区分を表し、妊娠試行中で健康な者とは、ユーザが健康な妊孕性体質を有しており、現在、積極的に妊娠を試みているとみなされる区分を表す。
【0013】
[0017]別の例では、ユーザ妊孕性区分は、これよりもっと具体的であってもよい。例えば、いくつかのユーザ妊孕性区分は、精液異常、低テストステロン、子宮内膜症、高ボディマス指数(BMI)、又はユーザ妊孕性区分を決定する要因になり得る任意の他の指摘を受けているものを含んでもよい。
【0014】
[0018]更に、属性比較ユニット110は、ユーザ妊孕性区分130に基づいて妊孕性基準セット132を決定するように更に構成されてもよい。例えば、属性比較ユニット110が、複数のユーザ属性122に基づいて、あるユーザが計画中で健康な者のユーザ妊孕性区分130に入ると判断した場合、属性比較ユニット110は、計画中で健康な者の具体的なニーズに従って作成及び定義された妊孕性基準セット132を選択してもよい。別の例では、比較ユニット110は、ユーザが妊娠試行中で健康な者であると判断された場合は、これとは異なる妊孕性基準セット132を選択してもよい。更に別の例では、比較ユニット110は、体外受精(「IVF」)などの特定の医療処置を受けているユーザに対応する妊孕性基準セット132を選択してもよい。
【0015】
[0019]比較ユニット110は、この決定した妊孕性基準セット132から複数のエビデンスベースの妊孕性基準128を選択し、ここで選択したエビデンスベースの妊孕性基準128を対応するユーザ属性122のそれぞれと比較するように更に構成されてもよい。例えば、妊孕性基準セット132が決定されると、その決定に応答して、属性比較ユニット110は、ユーザのビタミンC摂取を表すユーザ属性122を基準ビタミンC摂取量を表すエビデンスベースの妊孕性基準128と比較し、ユーザの摂取量が基準ビタミンC摂取量より少ないか、基準量どおりか、又は、それより多いのかを判断してもよい。この例は具象的な数値比較に基づくが、基準比較の別の例は定性的であり、人によって異なり得る。例えば、ユーザ属性122は、ユーザが現在、通常レベルよりも高いストレスを受けていることを示すことがある。ユーザのストレスレベルに関連する基準の一例は、平均又は低レベルのストレスが望ましいことを示してもよく、よって、より高いレベルのストレスを示すユーザ属性122はその基準未満であると判断される。異なるユーザは異なるレベルのストレスを受けるので、同じ状況の下にあっても、そのような比較にはカスタマイズされたアプローチが必要になる。
【0016】
[0020]更に、先述の例での比較の間に、属性比較ユニット110は、エビデンスベースの妊孕性基準128とユーザ属性122との間の比較に基づいてユーザ妊孕性スコア134を決定するように構成されてもよい。例えば、ユーザ属性122が、エビデンスベースのものである対応する妊孕性基準128のすべて又はほとんどをほぼ完全に満たす場合、属性比較ユニット110は、95/100というユーザ妊孕性スコアを決定してもよい。別の例では、スコアは、ユーザが自分たちの現在の属性が基準の間でどれぐらいにランク付けされているか解釈できるように、文字等級、記号、又はその他のランキングシステムで表されてもよい。このユーザ妊孕性スコア134は、ディスプレイ106を通して提示されてもよい。
【0017】
[0021]推奨システム104は、複数のユーザ属性122、及びエビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準128との比較、に基づいて複数の妊娠支援機会138を決定するように更に構成されてもよい。一例では、属性比較ユニット110は、エビデンスベースのものである対応する妊孕性基準を満たしていないすべてのユーザ属性122について、妊娠支援機会138を決定してもよい。この例では、エビデンスベースのものである対応する妊孕性基準128は、ユーザが500mg/日のビタミンCを摂取することを必要とし得るが、ユーザ属性は、ユーザが200mg/日のビタミンCしか摂取していないことを示し得る。したがって、属性比較ユニット110は、ビタミンC摂取量の増加を妊娠支援機会138として決定してもよい。
【0018】
[0022]別の例では、属性比較ユニット110は、エビデンスベースの複数の妊孕性基準128のうち対応する基準未満である複数のユーザ属性122のそれぞれからなる第1のユーザ属性のセット136を特定し、並びに、そのエビデンスベースのものである対応する妊孕性基準128以上である複数のユーザ属性122のそれぞれからなる第2のユーザ属性のセット136を特定するように構成されてもよい。第1のユーザ属性のセット136は上に挙げた例と同様に決定されるが、第2のユーザ属性のセット136は、関連するユーザは不備を有するように見えないものの、ユーザに現在の慣行を維持するように推奨することによって妊孕性を支援する機会、又は現在の慣行について更に改善する機会があり得るという点で、異なる。したがって、推奨システム104は、どの属性122がどちらのセット136に入るかに基づいて、妊孕性を支援する機会を決定してもよい。
【0019】
[0023]推奨システム104は、複数の妊娠支援機会138に基づいて複数の妊孕性向上推奨案140を特定するように更に構成されてもよい。例えば、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112は、クラウドベースで構成されてもよい。推奨エンジン112は、複数のデータベース142、複数の食事制限フィルタ144、及び最適化ユニット146のうち1つ以上を含んでもよい。推奨エンジン112は、複数の機会138に基づいて、複数のデータベース142、食事制限フィルタ144、及び最適化ユニット146のうち1つ以上に従って、複数の妊孕性向上推奨案140を特定してもよい。
【0020】
[0024]別の例では、推奨システム104は、先行のユーザ属性に基づいて継続的な推奨案を提供するように構成されてもよい。例えば、推奨システム104は、前述の要素に加えて、属性記憶ユニット116及び属性分析ユニット114を含んでもよい。属性記憶ユニット116は、属性取得ユニット108が複数のユーザ属性122を取得したことに応答して、取得したユーザ属性122を、複数のユーザ属性122がいつ取得されたかに基づいて新しいエントリとして属性経歴データベース148に追加するように構成されてもよい。例えば、ユーザ属性122が属性取得ユニット108によって第1の日に取得されると、属性記憶ユニット116は、取得したユーザ属性122をエントリの日付を記して累積的な属性経歴データベース148に追加し、この日付は、この例では第1の日である。その後、ユーザ属性122が属性取得ユニット108によって第2の日、例えば翌日に取得されると、属性記憶ユニット116は更に、これらの新しい属性を、それらが第2の日に取得されたことを記して属性経歴データベース148に追加し、一方で、それより前の第1の日からの属性も保存する。
【0021】
[0025]この属性分析ユニット114は、属性経歴データベース148内に記憶された複数のユーザ属性122を分析するように構成されてもよく、記憶された複数のユーザ属性122を分析することは、長期的調査150を行うことを含む。上述の例を続けると、属性分析ユニット114は、属性経歴データベース148内で見つかる、第1日からの、第2日からの、及び他のすべてのユーザ属性122の集合のそれぞれからのユーザ属性122の長期的調査を行ってもよい。エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112は、少なくとも、属性経歴データベース148内で見つかる記憶されたユーザ属性122及び属性分析ユニット114によって行われる分析に基づいて、複数の妊孕性向上推奨案140を生成するように更に構成されてもよい。
【0022】
[0026]一実施形態では、属性分析ユニット114は、属性記憶ユニット116が属性経歴データベース148に新しいエントリを追加したことに応答して、属性経歴データベース148内に記憶された複数のユーザ属性122を繰り返し分析して、事実上、新しいユーザ属性122が取得された直後に属性経歴データベース148内のデータのすべてを再分析するように更に構成される。同様に、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112は、属性分析ユニット114が分析を完了したことに応答して、複数の妊孕性向上推奨案140を繰り返し生成し、それによって、ユーザ属性の新しいセット122が取得されるたびに、過去及び現在のすべてのユーザ属性122を考慮に入れた新しい妊孕性向上推奨案140を効果的に生成するように更に構成されてもよい。
【0023】
[0027]
図2は、複数のユーザ属性122を含む例示的なデータベースを示す。例えば、ユーザ属性122には、年齢202、性別204、体重206、身長208、活動レベル210、食物過敏症212、食事の選好214、妊孕性体質216、妊孕性関連の医学的状態218、併存症220、及び生活習慣の選択222のうち1つ以上に関する情報が入っている。食物過敏症212のいくつかの例には、ラクトース、卵、ナッツ、甲殻類、大豆、魚、及びグルテン過敏症が含まれる。食事の選好214のいくつかの非限定的な例には、ベジタリアン、ビーガン、地中海食、コーシャ、ハラル、パレオ、低炭水化物、及び低脂肪の食事が含まれる。妊孕性関連の医学的状態218のいくつかの非限定的な例には、多嚢胞性卵巣症候群、早発卵巣不全、子宮内膜症、不育症(recurring pregnancy loss)、IVF治療中、精液異常、アナボリックステロイド及びプロテイン補給剤の誤用、勃起不全、ホルモンバランスの乱れ、低テストステロン、並びに前立腺の問題が含まれる。併存症220のいくつかの非限定的な例には、糖尿病、肥満、高血圧、高コレステロール、セリアック病、及び胸焼けが含まれる。生活習慣の選択222のいくつかの非限定的な例に、通常の夜間睡眠時間などの睡眠習慣、現在ユーザが受けているストレスのレベル若しくは通常受けているストレスのレベルなどのストレス属性、ユーザの喫煙の有無、普段に消費するアルコール飲料の数、運動の頻度、又は、妊孕性に影響を与えてきた可能性のある任意の他の生活習慣の選択222が含まれてもよい。
【0024】
[0028]
図3は、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112の実施形態例を示す。一実施形態例では、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112は、複数のデータベース142、複数の食事フィルタ制限144、及び最適化ユニット146を含む。複数のデータベース142は、レシピ302、食品品目304、食品製品306、及び食事のヒント308のうち1つ以上からなるデータベースを含んでもよい。食事フィルタ制限144は、食物過敏症310、食事の選好312、妊孕性関連の状態314、及び併存症316のうち1つ以上についてのフィルタを含んでもよい。最適化ユニット146は、カロリー摂取量318、食品群310、及び特定栄養素312のうち1つ以上に基づく最適化規則を含んでもよい。
【0025】
[0029]
図4は、本開示の例示的な実施形態による、複数の食事及び生活習慣の推奨案の例を示す。この食事推奨案の例400は具体的な推奨案の詳細を示し、複数の妊孕性向上推奨案140が推奨システム104によって決定された後にユーザに提示されてもよい。具体的には、例400は、特定の妊孕性関連の医学的状態218を有するユーザのために決定された妊孕性向上推奨案140の詳細を示す。具体的には、実施例400は、低テストステロンを有するユーザについて決定された妊孕性向上推奨案を示す。
図4に見られるように、妊孕性向上推奨案の例140は、4週間にわたっての、ホウ素10mg/日といった1日当たりの具体的な量の栄養素の推奨案を含んでもよい。更に、別の推奨案140は、6~8週間にわたってフェヌグリーク500グラム~600グラム/日といった、ある量の特定の食品品目を含んでもよい。他の推奨案140は、加工肉、パン及びペーストリー、乳製品、デザート、トランス脂肪、及び食物繊維の場合など、特定の食品品目の摂取を単に回避するか、又は増加させることであってもよい。同様に、推奨案140は、ある物質を適度に摂取するための推奨案、又は、1つの物質を別の物質に優先して選ぶための推奨案を含んでもよい。例400には多くの異なるタイプの推奨案140が見られるが、これらの食品品目、栄養素に関して、任意のタイプの定性的又は定量的な推奨を行ってもよいことを理解されたい。
【0026】
[0030]更に、推奨システム400は、活動レベルの変更、夜間の休息時間数の増加、ストレス低減の行動、又は生活習慣に影響する類似の行動などの生活習慣の変更を含む、妊孕性向上推奨案140を生成してもよい。例えば、高レベルのストレスは、ユーザの妊孕性に悪影響を及ぼすことがある。そのようなストレスは、積極的に妊娠を試みているパートナー間の関係に由来することがある。いくつかの妊孕性向上推奨案の例140は、ストレスを軽減するために、カップルがその関係における緊張を減少させる得る方法についての提案を含んでもよい。別の例では、妊孕性向上推奨案140は、睡眠習慣の推奨案を含め、ユーザが休息する時間を増加させるための推奨案を含んでもよい。これらの推奨案は、もっと睡眠をとるようにとの指示などの概括的な推奨案から、具体的な運動日課、具体的な食事及びレシピ、又は医療従事者に受診する日の提案などを含む、より詳細な推奨案までの範囲にわたってもよい。別の例では、妊孕性向上推奨案140は、水分補給の推奨案、環境(水、食品、製品、空気など)内の様々な種類の毒素を回避するための推奨案を含んでもよい。
【0027】
[0031]更に、別の実施形態では、推奨システム104によって生成された妊孕性向上推奨案140は、製品についての具体的な推奨案を含んでもよい。例えば、推奨システム104は、市場における様々な栄養補助食品に関する情報を含むデータベースにアクセスしてもよい。次いで、推奨システム104は、独自の分析に基づいて、又は第三者研究の使用を通じて、ビタミンCなどの特定の栄養補助食品の複数の異なる選択肢を分析して、第1のブランド、すなわちブランドAからの特定の500mgの栄養補助食品が、第2のブランド、第3のブランド、及び第4のブランドから入手可能な他の500mgのビタミンC栄養補助食品と比較して最も有益な栄養補助食品であると判断してもよい。そのような分析は、栄養補助食品の品質、栄養補助食品の価格、知られている副作用、製造方法、又は、あるブランドにより提供される栄養補助食品を別のブランドにより提供される栄養補助食品と区別し得る任意の他の要因に基づいて行われてもよい。推奨システム104は、特定のタイプ又はブランドのリンゴなどの食品品目に関して、また、利用可能な複数の選択肢のうち1つをユーザが選択する必要のあり得る任意の他のカテゴリの製品に関しても、同様の推奨案を提供してもよい。推奨システム104はまた、カスタムの食事計画又は食事計画レシピを通じて製品又は食品の推奨案を提供してもよいが、食品の注文及び送達のプラットフォーム(例えば、グラブハブ)へのつながりを提供してもよい。
【0028】
[0032]
図5は、システム100に関連して上述したように、本開示の方法の方法500の実施形態例を示す。方法500は、システム100などのシステム内、又はCPU上で実施されてもよい。例えば、この方法は、属性取得ユニット108、属性分析ユニット114、属性記憶ユニット116、属性比較ユニット110、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112、又はユーザデバイス102のうち1つ以上によって実施されてもよい。方法500はまた、プロセッサによって実行されるとコンピュータシステムにこの方法を行わせる、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令のセットによって実施されてもよい。例えば、方法500のすべて又は一部は、CPU120及びメモリ118によって実施されてもよい。以下の例は、
図5に示すフローチャートを参照して記載されるが、
図5に関連する動作を行う、それ以外の多くの方法を使用してもよい。例えば、ブロックのうちいくつかの順序を変更してもよく、特定のブロックを他のブロックと組み合わせてもよく、ブロックのうち1つ以上を繰り返してもよく、また、記載されたブロックのいくつかは任意選択であってもよい。
【0029】
[0033]ブロック502は、複数のユーザ属性122を要求して取得することを含むことができる。例えば、ディスプレイ106は、回答126を求める属性質問表124を提示してもよく、それにユーザデバイス102が回答126を提供し、次いで、それがユーザ属性122として選択される。ブロック504で、複数のユーザ属性122と、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準128との比較が発生してもよい。ブロック506で、これらの比較に基づいて、複数のユーザ属性122、及びエビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準128との比較、に基づいて複数の妊娠支援機会138を決定することができる。ブロック508で、方法500の実施形態は、複数の妊娠支援機会138に基づいて複数の妊孕性向上推奨案140を特定してもよい。例えば、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112は、妊娠支援機会を解釈して推奨案140を提供するように訓練されたクラウドベースのシステムを含んでもよい。最後に、ブロック510で、複数の妊孕性向上推奨案140のうち少なくとも1つを提示することができる。
【0030】
[0034]
図6A及び
図6Bは、本開示の方法の方法600の実施形態例を開示する。方法600は、システム100などのシステム内、又はCPU上で実施されてもよい。例えば、この方法は、属性取得ユニット108、属性分析ユニット114、属性記憶ユニット116、属性比較ユニット110、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112、又はユーザデバイス102のうち1つ以上によって実施されてもよい。方法600はまた、プロセッサによって実行されるとコンピュータシステムにこの方法を行わせる、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令のセットによって実施されてもよい。例えば、方法600のすべて又は一部は、CPU120及びメモリ118によって実施されてもよい。以下の例は、
図6に示すフローチャートを参照して記載されるが、
図6に関連する動作を行う、それ以外の多くの方法を使用してもよい。例えば、ブロックのうちいくつかの順序を変更してもよく、特定のブロックを他のブロックと組み合わせてもよく、ブロックのうち1つ以上を繰り返してもよく、また、記載されたブロックのいくつかは任意選択であってもよい。
【0031】
[0035]ブロック602は、複数の妊孕性向上推奨案140に対する要求を取得することを含んでもよい。例えば、ユーザは、妊孕性向上推奨案140に対する要求を、いくつもの方法を通して提出してもよく、これらの方法には、ユーザデバイス102上のアプリケーションを開くこと、ユーザデバイス102上のアプリケーションを介して正式要求を行うこと、ユーザデバイス102を介して定期的な妊孕性向上推奨案140の要求を提出すること、ウェブブラウザを介してオンライアンアカウントに登録すること、ウェブブラウザを介して正式要求を行うこと、又は、そのウェブブラウザを介して定期的な妊孕性向上推進案140の要求を提出することが含まれ得る。
【0032】
[0036]ブロック604で、推奨システム104は、複数のユーザ属性122を要求して取得してもよい。例えば、推奨システム104は、属性質問表124をユーザに提示してもよい。この属性質問表124は、標準質問表、又は知られている予備属性に基づいて、若しくは先行の質問に対する回答に基づいてカスタマイズされた質問表であってもよい。別の例では、推奨システム104は、ユーザが自宅で使用し得るテストステロン検査キットなどの入手可能な家庭用検査キットのリストを提供することによって、複数のユーザ属性122を要求してもよい。次いで、検査が行われた後、推奨システム104は、テストステロン検査からの結果を取得し、これらの結果に基づいて、そのような検査に関連するユーザ属性122を決定してもよい。
【0033】
[0037]別の例では、ブロック604で、推奨システム104は自己評価ツールを提供してもよい。先述の例と同様に、ユーザは、この自己評価ツールを使用し、その結果を推奨システム104に提出してもよい。再び、取得された結果に基づいて、推奨システム104は、検査に基づいてユーザ属性122を決定してもよい。更に別の例では、推奨システム104は、ユーザに医療従事者によって行われる標準健康検査を受けるように要求してもよい。この例では、この行われた健康検査の結果が推奨システム104に提出されてもよく、それにより、推奨システム104は結果に基づいてユーザ属性122を決定する。外部検査に関するいくつかの具体的な例を示したが、推奨システム104は対応するユーザ属性122を決定するために任意の外部又は第三者検査の結果を取得するように構成されてもよいので、これらの例は非限定的なものである。
【0034】
[0038]ブロック606で、推奨システム104は、複数のユーザ属性122を、エビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準128と比較するように構成されてもよい。例えば、これらのエビデンスベースの妊孕性基準128は、個人差にかかわらず全員に与えられる基準として、標準化された基準を含んでもよい。別の例では、これらの基準128は、特定のユーザの経歴又は目標に基づいてカスタマイズされてもよい。例えば、健康なユーザが自分の妊孕性を改善しようとしており、現在のユーザ属性122がすべての標準のエビデンスベースの妊孕性基準128を超える場合、推奨システム104は、その特定のユーザが目指すべきカスタマイズされた妊孕性基準セット132を決定するように構成されてもよい。対照的に、別の例では、上記例とは異なるユーザが標準的なエビデンスベースの妊孕性基準128をはるかに下回る場合、このユーザは、前進を促しかつマイルストーンを提供するためのやり方として、より低い異なった基準値と比較されてもよい。
【0035】
[0039]この方法例は、ブロック608で、複数のユーザ属性122、及びエビデンスベースのものである対応する複数の妊孕性基準128との比較に基づいて複数の妊娠支援機会138を決定するように構成されてもよい。例えば、推奨システム104は、ユーザ属性122が最適より高いストレスレベルに対応すると判断してもよい。この比較に基づいて、推奨システム104は、ストレスを低減するための妊娠支援機会138を決定してもよい。別の例では、推奨システム104は、ユーザがまだ医療従事者に受診していないと判断してもよく、したがって、医療従事者に受診するための妊娠支援機会138を決定してもよい。
【0036】
[0040]ブロック610で、推奨システム104は、少なくとも、複数の妊娠支援機会138に基づいて複数の妊孕性増強推奨案140を特定してもよい。例えば、推奨システムは、属性経歴データベース148を分析し、取得したユーザ属性122と属性経歴データベース148内の複数の先行ユーザ属性との類似性を特定することによって、複数の類似先行事例を決定してもよい。例えば、推奨システム104は、ユーザ属性122が、平均より高いBMI、及び特定の過去ユーザグループに対応する他の類似性を有するユーザを詳述していることを確認(identify)してもよく、したがって、その特定の過去ユーザグループのメンバーの事例が、類似先行事例として決定される。
【0037】
[0041]更に、この例では、推奨システム104は、複数の類似先行事例に基づいて複数の先行事例結果を決定してもよい。先に詳述したように、属性経歴データベース148は、先行ユーザ属性に関連する対応する推奨案、及びこれらの対応する推奨案の有効性を含んでもよい。したがって、推奨システム104は、その特定の過去ユーザグループに関連する対応する推奨案及びそれらの有効性を分析して、複数の先行事例結果を決定してもよい。
【0038】
[0042]更に、この例では、推奨システム104は、複数の先行事例結果に基づいて成功推奨案及び複数の不成功推奨案を決定してもよい。例えば、推奨システム104が、その特定の過去ユーザグループのユーザに、ある事例では運動レベルを引き上げるように推奨し、他の事例では食物摂取を減少させるように推奨していたこともあり得る。属性経歴データベース148に基づいて決定される先行事例結果に基づいて、推奨システム104は、食物摂取を減少させる推奨案はあまり成功しなかったが運動レベルの引き上げはとても成功したと判断してもよく、したがって、運動レベルの引き上げは成功推奨案であるが食物摂取の減少は不成功推奨案であると判断してもよい。これらの先行ユーザ属性、選択推奨案、及び対応する推奨案の有効性の分析を行うことによって、推奨システム104は、異なるサブセットの患者集団に関連する傾向を特定し、それによって複数の生活習慣介入案を作成して検証してもよい。異なるグループが同じ推奨案に対して経験する成功のレベルはそれぞれ異なり得るので、成功推奨案及び不成功推奨案のこれらの例は、非限定的なものである。
【0039】
[0043]更に、推奨システム104は、複数の成功推奨案及び複数の不成功推奨案に基づいて複数の妊孕性向上推奨案を決定するように構成されてもよい。例えば、推奨システム104は、複数の成功推奨案のみを推奨するように構成されてもよい。別の例では、推奨システム104はなおも、不成功推奨案のいずれかを推奨してもよい。推奨システム104は、こうした推奨を、任意の数の理由に基づいて行ってもよく、その理由には、先行ユーザ属性と比較した際のユーザ属性122における相違がわずかであること、真の不成功推奨案であるとの根拠となる不十分なデータの欠如、又は、その推奨案が、失敗はしたが人気があり、ユーザによって実践されることが多いことなどが含まれる。別の例では、推奨システム104は、複数の成功推奨案のすべてではなく一部のみを推奨してもよい。一例では、複数の推奨案のうちどれを提示するか選択するための判断は、AIによって行われてもよい。
【0040】
[0044]別の例では、成功推奨案は、IVF治療中のユーザなどの、特定の医学的状態に関連するガイドラインに基づくこともある。その場合、これらのガイドラインが成功推奨案として決定されることになろう。
【0041】
[0045]ブロック612で、推奨システムは、複数の妊孕性向上推奨案140のうち少なくとも1つを提示してもよい。ブロック614で、推奨システム104は、複数の妊孕性向上推奨案140のうち提示された少なくとも1つから選択された、選択推奨案を取得してもよい。例えば、あるユーザに対して、アルコールの飲用を減らす、運動量を増やす、果物の摂取を増やす、という3つの妊孕性向上推奨案140が提示されてもよい。ユーザは、これらの選択肢のうち1つ、2つ、又は3つすべてを選択してもよい。一例では、ユーザは、ユーザデバイス102を使用して、運動量を増やすこと、及び果物の摂取を増やすことの妊孕性向上推奨案140を選択してもよい。したがって、推奨システム104は、選択されたこれら2つの推奨案を選択推奨案としてユーザデバイス102から取得する。別の例では、ユーザは提示された推奨案のいずれも選択しないことがあり、その時点で、推奨システム104は別の複数の妊孕性向上推奨案140を生成して提示してもよい。
【0042】
[0046]別の例では、提示された妊孕性向上推奨案140をユーザが検討した後、ユーザは、妊娠のコーチと連絡をとるための要求を提出してもよい。例えば、ユーザは推奨案を実施する方法に関して決断できないことがあり、又は、単にユーザが答えを探している質問があることもある。ある場合には、推奨システム104は、ユーザが答えを探している質問はバーチャルコーチによって適切に回答され得ると判断してもよく、それにより、バーチャルコーチへのアクセス及びそのコーチとの対話を提供してもよい。他の場合には、推奨システム104は、その質問はパーソナルコーチ、すなわち生きた個人によって最も良く処理されると判断してもよく、それにより、当該パーソナルコーチへのアクセス及びそのコーチとの対話を提供してもよい。
【0043】
[0047]ブロック616で、推奨システム104は、複数のユーザ属性122、及び選択推奨案を属性経歴データベース148に記憶してもよい。例えば、推奨システム104は、第1の日に取得したすべてのユーザ属性122を、その同じ第1の日に取得した選択推奨と共に記憶してもよい。これらのユーザ属性122及び選択推奨案は、次いで推奨システム104によって、将来、属性経歴データベース148を分析するときにアクセスされてもよい。
【0044】
[0048]ブロック618で、推奨システム104は少なくとも1つの推奨案結果を取得してもよい。一例では、ユーザは、ユーザデバイス102を介して推奨案結果を提出してもよい。この結果は、ユーザによって選択された定性的又は定量的な評価を含んでもよい。別の例では、推奨システム104は、将来の複数のユーザ属性122を取得してもよく、その時点で、取得した将来のユーザ属性を、属性経歴データベース148内の以前に取得したユーザ属性、つまり今の先行ユーザ属性と比較してもよい。この比較に基づいて、推奨システム104は、BMIの低下又は上昇などの、推奨案結果を判断してもよい。この推奨案結果を取得した後、推奨システム104は、少なくとも1つの推奨案結果を、先行の選択推奨案に対応する属性経歴データベース148に記憶してもよい。この推奨システム104は次いで、妊孕性向上推奨案140に対する別の要求を待機し、その時点で、ブロック602で方法600を再び行ってもよい。
【0045】
[0049]
図6A及び
図6Bに開示されているような方法例では、継続的でカスタマイズされた統合推奨システム104を、属性経歴データベース148のサイズが増大するにつれて、推奨に関して際限なく改善することを可能にする。この増大の間、推奨システム104は、また、いくつかの実施形態では、エビデンスベースの食事及び生活習慣の推奨エンジン112は、拡大し続けるデータのセットを有し、そこから、どんなユーザがどの推奨を取得するかに関する特殊性を増させながら、妊孕性向上推奨案140を導出することができる。
【0046】
[0050]別の態様では、ある治療方法が、上述のシステム又は方法のいずれかを使用して、妊孕性向上推奨案140、食事及び生活習慣の推奨案、又は、具体的な栄養補給推奨案のうちいずれか1つ以上を生成することを含んでもよい。更に、この治療方法は、少なくとも、妊孕性向上推奨案140、食事及び生活習慣の推奨案、又は、具体的な栄養補給推奨案のうちいずれか1つ以上に基づいて、あるユーザに治療を施すことを含んでもよい。例えば、あるユーザのビタミンC摂取量を200mg/日から500mg/日に、300mgのビタミンC栄養補助食品によって増加させることを含む妊孕性向上推奨案140を推奨システム104が決定した場合、治療方法の例は、300mgのビタミンC栄養補助食品を含む治療を毎日ユーザに施すことを含んでもよい。
【0047】
[0051]本開示に記載される開示された方法及び手順のすべては、1つ以上のコンピュータプログラム又は構成要素を使用して実施することができる。これらの構成要素は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、磁気若しくは光学ディスク、光学メモリ、又は他の記憶媒体などの揮発性及び不揮発性メモリを含む、任意の従来のコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体上の一連のコンピュータ命令として提供されてもよい。命令は、ソフトウェア又はファームウェアとして提供されてもよく、ASIC、FPGA、DSP、及び任意の他の類似デバイスなどのハードウェア構成要素において全体的又は部分的に実施されてもよい。命令は、一連のコンピュータ命令を実行すると本開示の方法及び手順のすべて又は一部を遂行する、又はその遂行を促進する、1つ以上のプロセッサによって行われるように構成されてもよい。
【0048】
[0052]本明細書に記載される実施例に対する様々な変更及び改変が、当業者には明らかであることは理解されるべきである。かかる変更及び変形は、本発明の主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なわずに、行うことができる。それゆえ、そのような変更及び変形は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
【国際調査報告】