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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】バッテリー管理装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20220930BHJP
【FI】
G01R31/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505287
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(85)【翻訳文提出日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 KR2020012508
(87)【国際公開番号】W WO2021066357
(87)【国際公開日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0123403
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヒョン-ジン
【テーマコード(参考)】
2G036
【Fターム(参考)】
2G036AA19
2G036AA28
2G036BB02
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置は、バッテリーセルに接続され、内部に備えられた複数のスイッチの動作状態によってバッテリーセルから出力される直流電流が交流電流に変換されて出力されるように構成されたインバータと、インバータで変換された交流電流が出力される診断ラインに接続され、診断ラインの電圧を測定し、測定結果を出力するように構成された測定部と、診断ラインに接続される複数のキャパシタが備えられ、複数のスイッチの動作状態を制御し、測定部から出力された測定結果を受信し、受信した測定結果に基づいて複数のキャパシタの状態を診断するように構成された制御部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーセルに接続され、内部に備えられた複数のスイッチの動作状態によって前記バッテリーセルから出力される直流電流が交流電流に変換されて出力されるように構成されたインバータと、
前記インバータで変換された交流電流が出力される診断ラインに接続され、前記診断ラインの電圧を測定し、測定結果を出力するように構成された測定部と、
前記診断ラインに接続される複数のキャパシタが備えられ、前記複数のスイッチの動作状態を制御し、前記測定部から出力された測定結果を受信し、受信した測定結果に基づいて前記複数のキャパシタの状態を診断するように構成された制御部と、を含む、バッテリー管理装置。
【請求項2】
前記インバータは、
前記バッテリーセルが接続され、前記複数のスイッチ及び複数の1次コイルが直列に配置された第1単位回路と、
前記診断ラインに接続され、前記複数の1次コイルに対応する2次コイルが配置された第2単位回路と、を含むように構成された、請求項1に記載のバッテリー管理装置。
【請求項3】
前記複数のスイッチは、第1スイッチ及び第2スイッチを含み、
前記制御部は、所定の周期毎に前記第1スイッチの動作状態と前記第2スイッチの動作状態とを交互に制御するように構成された、請求項1または2に記載のバッテリー管理装置。
【請求項4】
前記測定部は、
前記制御部から測定命令を受信すれば、前記診断ライン上に備えられたシャント抵抗の両端電圧を測定し、測定された両端電圧間の差を算出するように構成された、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
動作状態によって前記複数のキャパシタのうち前記診断ラインに接続されるキャパシタが選択されるように形成された第3スイッチを含み、前記第3スイッチの動作状態を制御して前記複数のキャパシタのそれぞれの状態を診断するように構成された、請求項1から4のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記受信した測定結果と参照値とに所定の差がある場合、前記第3スイッチの動作状態を制御するように構成された、請求項5に記載のバッテリー管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記複数のキャパシタのうち所定のキャパシタが前記診断ラインに接続されるように前記第3スイッチの動作状態を制御した後、前記交流電流が出力されるように前記複数のスイッチの動作状態を制御し、前記測定部から受信した再測定結果に基づいて前記所定のキャパシタの状態を診断するように構成された、請求項6に記載のバッテリー管理装置。
【請求項8】
前記バッテリーセルは、複数で備えられ、
複数のバッテリーセルと前記インバータとの間に接続され、前記制御部から受信したセル選択命令に従って前記複数のバッテリーセルのうち前記インバータに接続されるバッテリーセルを選択するように構成されたセル選択部をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記複数のキャパシタをそれぞれ含む複数のスレーブ制御部と、
前記複数のスレーブ制御部に接続され、前記セル選択部に前記セル選択命令を送信するマスター制御部と、を含み、
前記インバータと前記複数のスレーブ制御部との間に接続され、前記マスター制御部から受信したスレーブ選択命令に従って前記複数のスレーブ制御部のうち前記診断ラインを通じて前記インバータに接続されるスレーブ制御部を選択するように構成されたスレーブ選択部をさらに含む、請求項8に記載のバッテリー管理装置。
【請求項10】
前記バッテリーセルは、複数で備えられ、
前記インバータは、複数のバッテリーセルのそれぞれに対応するように複数で備えられ、
前記制御部は、
複数のインバータのそれぞれに対応し、前記複数のキャパシタがそれぞれ備えられるように構成された複数のスレーブ制御部と、
前記複数のスレーブ制御部に接続され、前記複数のスレーブ制御部のうち備えられた複数のキャパシタの状態を診断するスレーブ制御部を指定するように構成されたマスター制御部を含むように構成された、請求項1から7のいずれか一項に記載のバッテリー管理装置。
【請求項11】
請求項1から10のうちいずれか一項に記載のバッテリー管理装置を含むバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリー管理装置に関し、より詳しくは、制御部の内部に備えられたキャパシタの状態を診断するバッテリー管理装置に関する。
【0002】
本出願は、2019年10月4日付け出願の韓国特許出願第10-2019-0123403号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
近年、ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急激に伸び、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれて、繰り返して充放電可能な高性能バッテリーに対する研究が活発に行われている。
【0004】
現在、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウムバッテリーなどのバッテリーが商用化しているが、中でもリチウムバッテリーはニッケル系列のバッテリーに比べてメモリ効果が殆ど起きず充放電が自在であって、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
一方、バッテリーが含まれたバッテリーパックには、バッテリーから出力される直流電源を平滑化するためのキャパシタが備えられ得る。すなわち、このキャパシタは直流リンクキャパシタまたは平滑用キャパシタであって、直流電源を一定レベルに平滑化することができる。
【0006】
ただし、このような平滑用キャパシタは劣化による故障が頻繁に生じるため、平滑用キャパシタの状態を正確に診断することが重要である。
【0007】
従来、電源提供部から電動機に提供される直流電源を一定の大きさに制御し、直流リンク電圧が所定電圧に到達した場合、電動機の抵抗で消耗する電力、電源提供部で消耗する電力及びインバータのスイッチング損失電力を考慮して直流リンクキャパシタンスの変化率を推定し、それを用いて直流リンクキャパシタの劣化程度を診断する発明が開示されている(特許文献1)。
【0008】
しかし、特許文献1によれば、キャパシタンスを測定するため電動機を通じて直流リンクキャパシタを放電するが、そのために電動機を停止させ、インバータに対する電源を遮断するためにシステムを停止しなければならないため、キャパシタの劣化を頻繁に測定し難いという問題がある。また、キャパシタンスの初期値を測定した後、電動機が他の電動機に交換されれば、負荷で消耗する電力が変わるため、誤差が発生し得るという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国特許第10-1327591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、交流電流を印加して制御部の内部に備えられたキャパシタの状態を診断するバッテリー管理装置を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によるバッテリー管理装置は、バッテリーセルに接続され、内部に備えられた複数のスイッチの動作状態によってバッテリーセルから出力される直流電流が交流電流に変換されて出力されるように構成されたインバータと、インバータで変換された交流電流が出力される診断ラインに接続され、診断ラインの電圧を測定し、測定結果を出力するように構成された測定部と、診断ラインに接続される複数のキャパシタが備えられ、複数のスイッチの動作状態を制御し、測定部から出力された測定結果を受信し、受信した測定結果に基づいて複数のキャパシタの状態を診断するように構成された制御部と、を含む。
【0013】
インバータは、バッテリーセルが接続され、複数のスイッチ及び複数の1次コイルが直列に配置された第1単位回路と、診断ラインに接続され、複数の1次コイルに対応する2次コイルが配置された第2単位回路と、を含むように構成され得る。
【0014】
複数のスイッチは、第1スイッチ及び第2スイッチを含み得る。
【0015】
制御部は、所定の周期毎に第1スイッチの動作状態と第2スイッチの動作状態とを交互に制御するように構成され得る。
【0016】
測定部は、制御部から測定命令を受信すれば、診断ライン上に備えられたシャント抵抗の両端電圧を測定し、測定された両端電圧間の差を算出するように構成され得る。
【0017】
制御部は、動作状態によって複数のキャパシタのうち診断ラインに接続されるキャパシタが選択されるように形成された第3スイッチを含み、第3スイッチの動作状態を制御して複数のキャパシタのそれぞれの状態を診断するように構成され得る。
【0018】
制御部は、受信した測定結果と参照値とに所定の差がある場合、第3スイッチの動作状態を制御するように構成され得る。
【0019】
制御部は、複数のキャパシタのうち所定のキャパシタが診断ラインに接続されるように第3スイッチの動作状態を制御した後、交流電流が出力されるように複数のスイッチの動作状態を制御し、測定部から受信した再測定結果に基づいて所定のキャパシタの状態を診断するように構成され得る。
【0020】
バッテリーセルは、複数で備えられ得る。
【0021】
本発明の他の態様によるバッテリー管理装置は、複数のバッテリーセルとインバータとの間に接続され、制御部から受信したセル選択命令に従って複数のバッテリーセルのうちインバータに接続されるバッテリーセルを選択するように構成されたセル選択部をさらに含み得る。
【0022】
制御部は、複数のキャパシタをそれぞれ含む複数のスレーブ制御部と、複数のスレーブ制御部に接続され、セル選択部にセル選択命令を送信するマスター制御部と、を含み得る。
【0023】
本発明のさらに他の態様によるバッテリー管理装置は、インバータと複数のスレーブ制御部との間に接続され、マスター制御部から受信したスレーブ選択命令に従って複数のスレーブ制御部のうち診断ラインを通じてインバータに接続されるスレーブ制御部を選択するように構成されたスレーブ選択部をさらに含み得る。
【0024】
バッテリーセルは、複数で備えられ、インバータは、複数のバッテリーセルのそれぞれに対応するように複数で備えられ得る。
【0025】
制御部は、複数のインバータのそれぞれに対応し、複数のキャパシタがそれぞれ備えられるように構成された複数のスレーブ制御部と、複数のスレーブ制御部に接続され、複数のスレーブ制御部のうち備えられた複数のキャパシタの状態を診断するスレーブ制御部を指定するように構成されたマスター制御部と、を含むように構成され得る。
【0026】
本発明の他の一態様によるBMSは、本発明によるバッテリー管理装置を含む。
【0027】
本発明のさらに他の態様によるバッテリーパックは、本発明によるバッテリー管理装置を含む。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、特別な測定装置を備えなくても、制御部の内部に備えられたキャパシタの状態を診断することができる。
【0029】
また、本発明の一態様によれば、バッテリーパック内部の簡単な回路構成によって電流を出力するバッテリーセル及び診断対象キャパシタを選択できるため、バッテリーパックの製造時間及びコストを節減することができる。
【0030】
また、本発明の一態様によれば、制御部の内部に複数のキャパシタが備えられ、制御部に入力される信号の損失を効果的に防止することができる。
【0031】
本発明の効果は上記の効果に制限されず、他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【0032】
本明細書に添付される次の図面は、発明の詳細な説明ともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置が含まれたバッテリーパックを概略的に示した図である。
図2】本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置が含まれたバッテリーパックの例示的構成を示した図である。
図3】本発明の一実施形態によるインバータの例示的構成を示した図である。
図4】本発明の一実施形態による制御部の例示的構成を示した図である。
図5】本発明の一実施形態による制御部の例示的構成を示した図である。
図6】本発明の一実施形態による制御部の例示的構成を示した図である。
図7】本発明の他の実施形態によるバッテリー管理装置が含まれたバッテリーパックの例示的構成を示した図である。
図8】本発明の他の実施形態によるバッテリー管理装置が含まれたバッテリーパックの例示的構成を示した図である。
図9】本発明の他の実施形態によるバッテリー管理装置が含まれたバッテリーパックの例示的構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0035】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0036】
また、本発明の説明において、関連公知構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0037】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素のうちある一つをその他の要素と区別するために使われたものであり、これら用語によって構成要素が限定されることはない。
【0038】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に言及されない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0039】
また、明細書に記載された制御部のような用語は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで具現され得る。
【0040】
さらに、明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続)」されるとするとき、これは「直接的な連結(接続)」だけではなく、他の素子を介在した「間接的な連結(接続)」も含む。
【0041】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。
【0042】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100が含まれたバッテリーパック1を概略的に示した図であり、図2は本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100が含まれたバッテリーパック1の例示的構成を示した図である。
【0043】
図1及び図2を参照すると、バッテリーパック1は、バッテリーセル10及びバッテリー管理装置100を含むことができる。ここで、バッテリーセル10は、負極端子及び正極端子を備え、物理的に分離可能な一つの独立したセルを意味する。一例として、一つのパウチ型リチウムポリマーセルをバッテリーセル10として見なし得る。
【0044】
バッテリー管理装置100は、インバータ110、測定部120及び制御部130を含むことができる。
【0045】
インバータ110は、バッテリーセル10に接続され、内部に備えられた複数のスイッチの動作状態によってバッテリーセル10から出力される直流電流が交流電流に変換されて出力されるように構成され得る。
【0046】
例えば、インバータ110は、バッテリーセル10から出力される直流電流を交流電流に変換するDC-ACインバータ110であり得る。
【0047】
具体的には、インバータ110は、複数の入力端子及び複数の出力端子を備え得る。インバータ110は、複数の入力端子に接続されたラインを通じてバッテリーセル10に接続され得る。そして、複数の出力端子に接続されたラインを通じて交流電流を出力することができる。
【0048】
例えば、図2を参照すると、インバータ110は、第1入力端子i1に接続された第1ラインL1を通じてバッテリーセル10の正極端子に接続され、第2入力端子i2に接続された第2ラインL2を通じてバッテリーセル10の負極端子に接続され得る。また、インバータ110の第1出力端子O1に接続された第1診断ラインDL1及び第2出力端子O2に接続された第2診断ラインDL2を通じてインバータ110によって変換された交流電流が出力され得る。
【0049】
測定部120は、インバータ110で変換された交流電流が出力される診断ラインに接続されるように構成され得る。
【0050】
また、測定部120は、診断ラインの電圧を測定し、測定結果を出力するように構成され得る。例えば、測定部120は、診断ライン上に配置された所定の素子両端の電圧を測定し、測定した結果を出力することができる。
【0051】
制御部130は、診断ラインに接続される複数のキャパシタを備えるように構成され得る。
【0052】
具体的には、電圧が入力される制御部130の入力端側に複数のキャパシタが配置され得る。ここで、複数のキャパシタのそれぞれは、互いに直列で接続され得る。すなわち、複数のキャパシタは、制御部130に入力される電圧に含まれたノイズを除去して、入力される電圧を平滑化するように構成され得る。
【0053】
例えば、図2を参照すると、制御部130の内部には第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2が備えられ得る。第1キャパシタC1の一端は第1診断ラインDL1に接続され、他端は第2キャパシタC2の一端に接続され得る。第2キャパシタC2の他端は第2診断ラインDL2に接続され得る。ただし、図2の実施形態は、第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2の状態を診断するため、第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2に診断ラインのみが接続された例である。すなわち、第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2には、診断ラインだけでなく、バッテリーパック1の内部または外部から制御部130に電圧を印加するために制御部130の入力端に接続されたラインであれば制限なく接続され得、制御部130に入力される電圧を平滑化することができる。
【0054】
また、制御部130の内部には複数のキャパシタが備えられることで、複数のキャパシタのうちいずれか一つの状態が正常状態ではなくても、制御部130に入力される電圧を安定化することができる。したがって、制御部130は、複数のキャパシタを通じて安定的な電圧の入力を受けることができる。
【0055】
制御部130は、複数のスイッチの動作状態を制御するように構成され得る。
【0056】
具体的には、制御部130は、インバータ110の内部に備えられた複数のスイッチにそれぞれ接続され、接続されたラインを通じて複数のスイッチそれぞれに制御命令を送信することができる。この場合、制御部130から制御命令を受信したスイッチの動作状態がターンオン状態またはターンオフ状態に制御される。
【0057】
制御部130は、測定部120から出力された測定結果を受信するように構成され得る。
【0058】
望ましくは、制御部130と測定部120とは有線で連結され得る。そして、制御部130は、測定部120が測定した測定結果を連結されたラインを通じて受信することができる。
【0059】
例えば、図2の実施形態において、制御部130は、測定部120と接続されたラインを通じて、測定部120が診断ラインの電圧を測定した測定結果を受信するように構成され得る。
【0060】
制御部130は、受信した測定結果に基づいて複数のキャパシタの状態を診断するように構成され得る。
【0061】
具体的には、測定部120は、測定した結果をデジタル信号に変換し、変換されたデジタル信号を制御部130に送信することができる。制御部130は、測定部120から変換されたデジタル信号を受信し、それを読み取って測定部120が測定した測定結果を取得することができる。そして、制御部130は、取得した測定結果に基づいて複数のキャパシタの状態が正常状態であるか否かを診断することができる。
【0062】
本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100は、特別な測定装置を備えなくても、制御部130の内部に備えられたキャパシタの状態を診断することができる。また、バッテリー管理装置100は、複数のキャパシタを用いて、制御部130に印加される電圧をより効果的に安定化させることができる。
【0063】
図3は、本発明の一実施形態によるインバータ110の例示的構成を示した図である。
【0064】
図3を参照すると、インバータ110は、第1単位回路111及び第2単位回路112を含むように構成され得る。例えば、図3に示されたように、第1単位回路111及び第2単位回路112は、物理的に分離されるように形成され得る。
【0065】
第1単位回路111は、バッテリーセル10に接続されるように形成され得る。
【0066】
具体的には、第1単位回路111は、インバータ110の第1入力端子i1に接続され、インバータ110の第1入力端子i1にバッテリーセル10の正極端子と接続された第1ラインL1が接続され得る。また、第1単位回路111は、インバータ110の第2入力端子i2に接続され、インバータ110の第2入力端子i2にバッテリーセル10の負極端子と接続された第2ラインL2が接続され得る。したがって、第1単位回路111は、インバータ110の第1入力端子i1及び第2入力端子i2を通じて第1ラインL1及び第2ラインL2と接続され得る。結果的に、第1単位回路111はバッテリーセル10と接続され得る。
【0067】
第1単位回路111は、複数のスイッチ及び複数の1次コイル(primary coil)が直列に配置されるように構成され得る。
【0068】
すなわち、複数のスイッチ及び複数の1次コイルは、一つの閉回路を形成することができる。また、複数の1次コイルは同じ方向に巻き取られ得る。
【0069】
具体的には、図3を参照すると、第1スイッチSW1の一端は第2スイッチSW2の一端に接続され、他端は第1の1次コイルPC1の一端に接続され得る。そして、第1の1次コイルPC1の他端は第2の1次コイルPC2の一端に接続され得る。第2の1次コイルPC2の他端は第2スイッチSW2の他端に接続され得る。
【0070】
また、第1の1次コイルPC1の他端と第2の1次コイルPC2の一端との間に連結されたラインがインバータ110の第1入力端子i1に連結され、第1ラインL1と接続され得る。すなわち、第1の1次コイルPC1の他端と第2の1次コイルPC2の一端との間に連結されたラインがバッテリーセル10の正極端子と接続され得る。
【0071】
また、第2スイッチSW2の一端と第1スイッチSW1の一端との間に連結されたラインがインバータ110の第2入力端子i2に連結され、第2ラインL2と接続され得る。すなわち、第1スイッチSW1の一端と第2スイッチSW2の一端との間に連結されたラインがバッテリーセル10の負極端子と接続され得る。
【0072】
このような回路的接続構成を通じて、インバータ110に備えられた第1単位回路111がバッテリーセル10と接続されるように構成され得る。
【0073】
第2単位回路112は、診断ラインと接続されるように構成され得る。
【0074】
具体的には、第2単位回路112は、インバータ110の第1出力端子O1に接続され、第1出力端子O1に連結された第1診断ラインDL1と接続され得る。また、第2単位回路112は、インバータ110の第2出力端子O2に接続され、インバータ110の第2出力端子O2に連結された第2診断ラインDL2と接続され得る。したがって、第2単位回路112は、インバータ110の第1出力端子O1及び第2出力端子O2を通じて第1診断ラインDL1及び第2診断ラインDL2と接続され得る。結果的に、第2単位回路112は、制御部130の内部に備えられた複数のキャパシタと接続され得る。
【0075】
第2単位回路112には、複数の1次コイルに対応する2次コイルSCが配置され得る。
【0076】
図3の実施形態を参照すると、複数の1次コイルと2次コイルSCとは互いに対向するように配置され得る。
【0077】
具体的には、2次コイルSCは、複数の1次コイルによって起電力が誘導できるように、複数の1次コイルと対向して第2単位回路112に配置され得る。すなわち、複数の1次コイルに電流が流れれば、1次コイルで発生する磁場によって2次コイルSCに起電力が誘導できる。
【0078】
望ましくは、第2単位回路112に配置された2次コイルSCの長さは、第1単位回路111に配置された1次コイルの長さよりも長く形成され得る。例えば、図3に示されたように、第2単位回路112に配置された2次コイルSCの両端間の長さは、第1単位回路111に配置された第1の1次コイルPC1の中央から第2の1次コイルPC2の中央までの長さ以上であり得る。
【0079】
または、望ましくは、第2単位回路112に配置された2次コイルSCの長さは、第1単位回路111に配置された複数の1次コイルの長さの和よりも長く形成され得る。例えば、第2単位回路112に配置された2次コイルSCの両端間の長さは、第1単位回路111に配置された第1の1次コイルPC1の一端から第2の1次コイルPC2の他端までの長さ以上であり得る。
【0080】
本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100は、複数のスイッチ及び複数のコイルを含む簡単な回路構造のインバータ110を含むことで、バッテリーパック1の内部構成を簡素化でき、バッテリーセル10から出力された直流電流を交流電流に容易に変換することができる。
【0081】
図3の実施形態を参照すると、インバータ110に備えられた複数のスイッチは、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2を含むことができる。
【0082】
そして、制御部130は、所定の周期毎に第1スイッチSW1の動作状態と第2スイッチSW2の動作状態とを交互に制御するように構成され得る。
【0083】
例えば、制御部130によって第1スイッチSW1の状態がターンオン状態に制御されれば、バッテリーセル10から出力された直流電流が第1の1次コイルPC1及び第1スイッチSW1に流れる。この場合、第1の1次コイルPC1で発生した磁場によって2次コイルSCに誘導起電力が発生し得る。そして、発生した誘導起電力によって2次コイルSCから直流電流が第1診断ラインDL1に向かって出力され得る。
【0084】
また、制御部130によって第1スイッチSW1の状態がターンオフ状態に制御され、第2スイッチSW2の状態がターンオン状態に制御されれば、バッテリーセル10から出力された直流電流が第2の1次コイルPC2及び第2スイッチSW2に流れる。この場合、第2の1次コイルPC2で発生した磁場によって2次コイルSCに誘導起電力が発生し得る。そして、発生した誘導起電力によって2次コイルSCから直流電流が第2診断ラインDL2に向かって出力され得る。
【0085】
すなわち、第1の1次コイルPC1と第2の1次コイルPC2とが互いに同じ方向に巻き取られているため、2次コイルSCで発生した電流は相異なる方向に出力され得る。
【0086】
したがって、制御部130は、所定の周期毎に第1スイッチSW1の動作状態と第2スイッチSW2の動作状態とをターンオン状態とターンオフ状態とに交互に制御することで、複数のキャパシタに交流電流を印加することができる。ここで、所定の周期とは、予め設定された周期であって、複数のキャパシタの状態を正確に診断するためバッテリーパック1またはバッテリー管理装置100の状態によって変動しない固定値であり得る。
【0087】
例えば、一周期は、第1スイッチSW1の動作状態がターンオフ状態からターンオン状態に制御された後、再びターンオフ状態になり、第2スイッチSW2の動作状態がターンオフ状態からターンオン状態に制御された後、再びターンオフ状態になる時間を意味し得る。すなわち、一周期は、第1スイッチSW1が一回閉じられてから開かれ、その後、第2スイッチSW2が一回閉じられてから開かれる時間を意味し得る。したがって、制御部130は、所定の周期に合わせて第1スイッチSW1の状態と第2スイッチSW2の状態とを交互に制御し、バッテリーセル10から出力された直流電流を交流電流に変換することができる。
【0088】
本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100は、別途の交流電源が備えられなくても、複数のスイッチの動作状態を制御することで、複雑ではない構成を用いて直流電流を交流電流に変換することができる。
【0089】
測定部120は、制御部130から測定命令を受信すれば、診断ライン上に備えられたシャント抵抗SRの両端電圧を測定し、測定された両端電圧間の差を算出するように構成され得る。
【0090】
シャント抵抗SRは、第1診断ラインDL1及び第2診断ラインDL2の少なくとも一つに配置され得る。以下では、説明の便宜上、シャント抵抗SRが第1診断ラインDL1上に配置されたとして説明する。そして、シャント抵抗SRの抵抗値は所定の値であって、制御部130の内部または制御部130が参照可能なメモリに予め保存され得る。
【0091】
測定部120は、制御部130と接続されたラインを通じて測定命令を受信することができる。例えば、制御部130は、第1スイッチSW1の動作状態と第2スイッチSW2の動作状態とを交互に制御する途中で、測定部120に測定命令を送信することができる。制御部130から測定命令を受信すれば、測定部120は、シャント抵抗SRの一端の電圧及び他端の電圧を測定することができる。
【0092】
そして、測定部120は、測定されたシャント抵抗SRの一端の電圧と他端の電圧との差を求め、シャント抵抗SRによる電圧降下値を算出することができる。
【0093】
制御部130は、動作状態によって複数のキャパシタのうち診断ラインに接続されるキャパシタが選択されるように形成された第3スイッチSW3を含むことができる。
【0094】
例えば、制御部130は、複数のキャパシタをそれぞれ診断ラインに連結させる第3スイッチSW3を備え、第3スイッチSW3の動作状態を制御して複数のキャパシタまたは複数のキャパシタそれぞれの状態を診断するように構成され得る。
【0095】
他の例として、制御部130は、より簡単に構成された第3スイッチSW3を備え、第3スイッチSW3の動作状態を制御することで、複数のキャパシタまたは複数のキャパシタのうち一部のキャパシタの状態を診断するように構成され得る。この場合、制御部130は、複数のキャパシタの状態を診断した診断結果と複数のキャパシタのうち一部のキャパシタの状態を診断した結果とを比べて、診断ラインに接続されなかったキャパシタの状態を診断するように構成され得る。
【0096】
第3スイッチSW3については図4図6を参照して具体的に説明する。
【0097】
図4図6は、本発明の一実施形態による制御部130の例示的構成を示した図である。
【0098】
具体的には、図4は、第3スイッチSW3に含まれた導電体が第1端子t1及び第2端子t2の何れにも接続されていない例を示した図である。図5は、第3スイッチSW3に含まれた導電体が第1端子t1に接続された例を示した図である。図6は、第3スイッチSW3に含まれた導電体が第2端子t2に接続された例を示した図である。ここで、第3スイッチSW3に含まれた導電体は導電性を有するものであって、例えば、扁平な形態の鉄板であり得る。
【0099】
図5を参照すると、制御部130は、導電体が第1端子t1に当接するように第3スイッチSW3の動作状態を制御し、診断ラインに第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2をともに接続させることができる。
【0100】
また、図6を参照すると、制御部130は、導電体が第2端子t2に当接するように第3スイッチSW3の動作状態を制御し、診断ラインに第1キャパシタC1を接続させることができる。
【0101】
そして、制御部130は、第3スイッチSW3の動作状態を制御して複数のキャパシタのそれぞれの状態を診断するように構成され得る。
【0102】
例えば、図5を参照すると、制御部130は、導電体を第1端子t1に当接するように制御することで、第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2の状態をともに診断することができる。
【0103】
他の例として、図6を参照すると、制御部130は、導電体を第2端子t2に当接するように制御することで、第1キャパシタC1の状態を診断することができる。この場合、制御部130は、図5の実施形態で診断した第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2の診断結果と、図6の実施形態で診断した第1キャパシタC1の診断結果とを比べて、第2キャパシタC2の状態を診断することができる。
【0104】
すなわち、上述したように、制御部130は、第3スイッチSW3、特に、第3スイッチSW3に備えられた導電体の動作状態を制御することで、複数のキャパシタのうち一部または全部を診断ラインに接続させることができる。そして、制御部130は、インバータ110に備えられた複数のスイッチの動作状態を制御することで、診断ラインに接続されたキャパシタの状態を診断することができる。
【0105】
したがって、本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100は、複数のキャパシタのそれぞれに対する診断ラインを備えなくても、第3スイッチSW3のような比較的に簡単な構成を通じて、複数のキャパシタのそれぞれの状態を簡便に診断することができる。
【0106】
制御部130は、受信した測定結果と参照値とに所定程度の差がある場合、第3スイッチSW3の動作状態を制御するように構成され得る。
【0107】
ここで、参照値は、診断ラインに接続されたキャパシタの数に応じて設定され得る。すなわち、参照値は、正常状態である一つ以上のキャパシタが診断ラインに接続されているとき、測定部120によって測定されたシャント抵抗SRによる電圧降下値であり得る。したがって、制御部130は、参照値と受信した測定結果とに所定程度の差がある場合、内部に備えられたキャパシタの状態を診断することができる。
【0108】
また、ここで、所定程度の差とは、バッテリーパック1の内部または外部の要因によって測定部120の測定した値が正確ではない場合に備えて設けられた所定のマージン区間であり得る。
【0109】
例えば、所定程度の差は、参照値の5%に設定され得る。参照値を3[uV]と仮定する。診断ラインに複数のキャパシタが接続されており、測定結果が参照値と0.15[uV]以上の差を有する場合であれば、制御部130は、診断ラインに接続された複数のキャパシタの状態が正常状態ではないと判断することができる。
【0110】
一方、シャント抵抗SRによる電圧降下値は、下記の数式1によって説明され得る。
[数式1]
Vd=I×Rsr
【0111】
ここで、Vdはシャント抵抗SRによる電圧降下値であり、Iはシャント抵抗SRに流れる電流値であり、Rsrはシャント抵抗SRの抵抗値である。
【0112】
すなわち、測定部120は、シャント抵抗SRの両端電圧を測定し、測定した両端電圧の差を算出して、シャント抵抗SRによる電圧降下値(Vd)を測定することができる。そして、制御部130は、測定部120からシャント抵抗SRによる電圧降下値(Vd)を受信することができる。
【0113】
ここで、シャント抵抗SRに流れる電流値(I)は、下記の数式2によって説明され得る。
[数式2]
I=Vb÷Xc
【0114】
ここで、Iはシャント抵抗SRに流れる電流値であり、Vbはバッテリーセル10の電圧値であり、Xcは診断ラインに接続されたキャパシタのリアクタンスである。シャント抵抗SRの抵抗値は、キャパシタのリアクタンスよりも非常に小さい値であるため、シャント抵抗SRに流れる電流値(I)を算出するとき影響を与えない。
【0115】
すなわち、シャント抵抗SRに流れる電流値(I)は診断ラインに接続されたキャパシタのリアクタンス(Xc)に影響を受けるため、制御部130は、測定部120によって測定されたシャント抵抗SRによる電圧降下値に基づいて内部に備えられたキャパシタの状態を診断することができる。
【0116】
本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100によれば、シャント抵抗SRによる電圧降下値に基づいて、複数のキャパシタの状態を迅速且つ簡便に測定することができる。
【0117】
制御部130は、複数のキャパシタのうち所定のキャパシタが診断ラインに接続されるように、第3スイッチSW3の動作状態を制御するように構成され得る。
【0118】
例えば、図6の実施形態のように、制御部130は、導電体が第2端子t2に当接するように第3スイッチSW3の動作状態を制御して、第1キャパシタC1を診断ラインに接続させることができる。
【0119】
その後、制御部130は、交流電流が出力されるように、複数のスイッチの動作状態を制御するように構成され得る。すなわち、制御部130は、診断ラインに接続された所定のキャパシタの状態を診断するため、インバータ110に備えられた複数のスイッチの動作状態を再度制御することができる。
【0120】
そして、制御部130は、測定部120に測定命令を送信することができる。その後、制御部130は、測定部120から受信した再測定結果に基づいて所定のキャパシタの状態を診断するように構成され得る。
【0121】
図7は、本発明の他の実施形態によるバッテリー管理装置100が含まれたバッテリーパック1の例示的構成を示した図である。
【0122】
図7を参照すると、バッテリーパック1の内部において、バッテリーセル10は複数で備えられ得る。例えば、バッテリーパック1は、一つ以上のバッテリーセル10が直列及び/または並列で接続されたバッテリーモジュールを含むことができる。
【0123】
そして、バッテリー管理装置100は、複数のバッテリーセル10a、10b、10cとインバータ110との間に接続されるセル選択部140をさらに含むことができる。すなわち、セル選択部140は、バッテリーモジュールとインバータ110との間に接続され得る。
【0124】
例えば、図7の実施形態において、セル選択部140は、第1センシングラインSL1及び第2センシングラインSL2を通じて第1バッテリーセル10aに接続され、第2センシングラインSL2及び第3センシングラインSL3を通じて第2バッテリーセル10bに接続され、第3センシングラインSL3及び第4センシングラインSL4を通じて第3バッテリーセル10cに接続され得る。
【0125】
また、セル選択部140は、第1ラインL1及び第2ラインL2を通じてインバータ110に接続され得る。
【0126】
そして、セル選択部140は、制御部130から受信したセル選択命令に従って複数のバッテリーセル10a、10b、10cのうちインバータ110に接続されるバッテリーセル10を選択するように構成され得る。
【0127】
したがって、バッテリー管理装置100は、バッテリーパック1の内部に複数のバッテリーセル10a、10b、10cが備えられても、複数のバッテリーセル10a、10b、10cのそれぞれとインバータ110とを連結可能なセル選択部140をさらに含むことができる。したがって、バッテリー管理装置100は、キャパシタ状態診断に要求される電流を複数のバッテリーセル10a、10b、10cのうち選択されたバッテリーセル10から受けることができるため、バッテリーセル10の容量状態に基づいてキャパシタの状態診断を行うことができる。
【0128】
図8は、本発明の他の実施形態によるバッテリー管理装置100が含まれたバッテリーパック1の例示的構成を示した図である。
【0129】
図8を参照すると、制御部130は、複数のキャパシタをそれぞれ含む複数のスレーブ制御部131a、131b、131cと、複数のスレーブ制御部131a、131b、131cに接続され、セル選択部140にセル選択命令を送信するマスター制御部132と、を含むように構成され得る。ここで、マスター制御部132は、複数のスレーブ制御部131a、131b、131cをそれぞれ制御するように構成され得る。
【0130】
そして、バッテリー管理装置100は、インバータ110と複数のスレーブ制御部131a、131b、131cとの間に接続されるスレーブ選択部150をさらに含むことができる。
【0131】
例えば、図8の実施形態において、スレーブ選択部150は、第5センシングラインSL5及び第6センシングラインSL6を通じて第1スレーブ制御部131aに接続され、第7センシングラインSL7及び第8センシングラインSL8を通じて第2スレーブ制御部131bに接続され、第9センシングラインSL9及び第10センシングラインSL10を通じて第3スレーブ制御部131cに接続され得る。
【0132】
スレーブ選択部150は、マスター制御部132から受信したスレーブ選択命令に従って複数のスレーブ制御部131a、131b、131cのうち診断ラインを通じてインバータ110に接続されるスレーブ制御部を選択するように構成され得る。また、図8の実施形態において、セル選択部140は、マスター制御部132から受信したセル選択命令に従って複数のバッテリーセル10a、10b、10cのうちインバータ110に接続されるバッテリーセル10を選択するように構成され得る。
【0133】
すなわち、マスター制御部132は、スレーブ選択部150を通じて内部に備えられたキャパシタを診断可能なスレーブ制御部を選択し、セル選択部140を通じてキャパシタ診断に要求される直流電流を供給するバッテリーセル10を選択することができる。
【0134】
したがって、本発明の一実施形態によるバッテリー管理装置100は、バッテリーパック1の内部に複数のバッテリーセル10a、10b、10c及び複数のスレーブ制御部131a、131b、131cが含まれても、一つのインバータ110を用いて複数のスレーブ制御部131a、131b、131cの内部に備えられた複数のキャパシタC1、C2、C3、C4、C5、C6の状態を効率的に診断することができる。
【0135】
図9は、本発明の他の実施形態によるバッテリー管理装置100が含まれたバッテリーパック1の例示的構成を示した図である。
【0136】
図9を参照すると、バッテリーセル10は、複数で備えられ、インバータ110は、複数のバッテリーセル10a、10b、10cのそれぞれに対応するように複数で備えられ得る。
【0137】
すなわち、バッテリーパック1の内部にはバッテリーセル10とインバータ110とが同じ個数で備えられ、互いに一つずつ対応するように構成され得る。
【0138】
制御部130は、複数のインバータ110a、110b、110cのそれぞれに対応し、複数のキャパシタがそれぞれ備えられるように構成された複数のスレーブ制御部131a、131b、131cを含むことができる。すなわち、バッテリーパック1の内部には、バッテリーセル10、インバータ110及びスレーブ制御部が同一個数で備えられ得る。
【0139】
例えば、図9の実施形態において、第1インバータ110aは、第1入力端子i1、第2入力端子i2、第1出力端子O1及び第2出力端子O2を含み得る。そして、第2インバータ110bは、第3入力端子i3、第4入力端子i4、第3出力端子O3及び第4出力端子O4を含み得る。また、第3インバータ110cは、第5入力端子i5、第6入力端子i6、第5出力端子O5及び第6出力端子O6を含み得る。
【0140】
また、第1ラインL1は第1入力端子i1に接続され、第2ラインL2は第2入力端子i2及び第3入力端子i3に接続され得る。第3ラインL3は第4入力端子i4及び第5入力端子i5に接続され、第4ラインL4は第6入力端子i6に接続され得る。
【0141】
また、制御部130は、複数のスレーブ制御部131a、131b、131cに接続され、複数のスレーブ制御部131a、131b、131cのうち備えられた複数のキャパシタの状態を診断するスレーブ制御部を指定するように構成されたマスター制御部132を含むように構成され得る。
【0142】
この場合、マスター制御部132は、指定したスレーブ制御部に接続された診断ライン上に備えられたスイッチの動作状態を制御して、指定したスレーブ制御部の内部に備えられた複数のキャパシタの状態が診断されるように構成され得る。
【0143】
例えば、図9の実施形態において、マスター制御部132が第1スレーブ制御部131aを指定すれば、マスター制御部132は、第1スレーブ制御部131aと接続された診断ライン上に備えられた第4スイッチSW4の動作状態をターンオン状態に制御することができる。このとき、マスター制御部132によって第5スイッチSW5及び第6スイッチSW6の動作状態はターンオフ状態に制御され得る。
【0144】
本発明によるバッテリー管理装置100は、BMS(Battery Management System:バッテリー管理システム)に適用され得る。すなわち、本発明によるBMSは、上述したバッテリー管理装置100を含むことができる。このような構成において、バッテリー管理装置100の各構成要素のうち少なくとも一部は、従来のBMSに含まれた構成の機能を補完するか又は追加することで具現され得る。例えば、インバータ110、測定部120及び制御部130などはBMSの構成要素として具現され得る。
【0145】
また、本発明によるバッテリー管理装置100は、バッテリーパック1に備えられ得る。すなわち、本発明によるバッテリーパック1は、上述したバッテリー管理装置100及び一つ以上のバッテリーセルを含むことができる。また、バッテリーパック1は、電装品(リレー、ヒューズなど)及びケースなどをさらに含み得る。
【0146】
上述した本発明の実施形態は、装置及び方法のみによって具現されるものではなく、本発明の実施形態の構成に対応する機能を実現するプログラムまたはそのプログラムが記録された記録媒体を通じても具現され得、このような具現は上述した実施形態の記載から当業者であれば容易に具現できるであろう。
【0147】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【0148】
また、上述した本発明は、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者により、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であって、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、多様な変形のため各実施形態の全部または一部が選択的に組み合わせられて構成され得る。
【符号の説明】
【0149】
1:バッテリーパック
10:バッテリーセル
100:バッテリー管理装置
110:インバータ
111:第1単位回路
112:第2単位回路
120:測定部
130:制御部
140:セル選択部
150:スレーブ選択部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】