(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】移動と組立の便宜性が増大した構造及び安全性が向上した構造を有するバッテリーパック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/251 20210101AFI20220930BHJP
H01M 50/256 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/583 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/367 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/383 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/271 20210101ALI20220930BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20220930BHJP
【FI】
H01M50/251
H01M50/256 101
H01M50/296
H01M50/583
H01M50/367
H01M50/35 201
H01M50/383
H01M50/271 S
H01M50/271 B
H01M50/284
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505617
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(85)【翻訳文提出日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 KR2021002704
(87)【国際公開番号】W WO2021177756
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0027900
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-キ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-ホン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ボム-ヒョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ウン-ギュ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-ボム・イム
(72)【発明者】
【氏名】ヨ-ジュ・チェ
【テーマコード(参考)】
5H012
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H012BB08
5H012CC03
5H012DD07
5H040AA01
5H040AA03
5H040AA37
5H040AS01
5H040AY10
5H040CC05
5H040CC12
5H040GG21
5H043AA04
5H043BA11
5H043GA03
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、上面に形成される少なくとも一対の第1把持溝及び少なくとも一つのコネクタを備える一対のバッテリーモジュールと、一対のバッテリーモジュールの下端に結合され、地面に固定される支持プレートと、第1把持溝に挿入されるガイド突出部を備え、コネクタを通じて一対のバッテリーモジュールにプラグインタイプで結合されるBMSアセンブリと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に形成される少なくとも一対の第1把持溝、及び少なくとも一つのコネクタを備える一対のバッテリーモジュールと、
前記一対のバッテリーモジュールの下端に結合され、地面に固定される支持プレートと、
前記第1把持溝に挿入されるガイド突出部を備え、前記コネクタを通じて前記一対のバッテリーモジュールにプラグインタイプで結合されるBMSアセンブリと、
を含むバッテリーパック。
【請求項2】
前記バッテリーモジュールは、
複数のバッテリーセルを含むセル積層体と、
前記セル積層体を収容するモジュールハウジングと、
前記モジュールハウジングの下端開口部を覆う下部カバーと、
前記モジュールハウジングの上端開口部を覆う上部カバーアセンブリと、
を含む、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記上部カバーアセンブリは、
前記モジュールハウジングの上端開口部を覆い、その長手方向の一側に形成された前記コネクタを備え、その中心部に下方に凹設された上部カバー溝を備える上部カバーと、
前記上部カバー溝内に固定され、前記バッテリーセルと電気的に接続されるヒューズと、
前記上部カバー溝内で前記ヒューズを覆うヒューズカバーと、
前記上部カバー溝の上端を覆い、前記上部カバーに結合されるカバープレートと、
を含む、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記カバープレートは、
少なくとも一対のカバープレート孔を備え、前記ヒューズカバーと離隔した状態で設けられて、前記カバープレートと前記ヒューズカバーとの間に前記第1把持溝が形成される、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記BMSアセンブリは、
前記一対のバッテリーモジュールと結合されるBMS本体と、
前記BMS本体の上部に結合されるBMSカバーと、
を含む、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記バッテリーパックは、
前記BMSカバーの長手方向の一側及び他側と前記BMS本体との間に形成される第2把持溝を備える、請求項5に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記ガイド突出部は、
前記BMS本体の下面に形成され、前記カバープレート孔を通って前記第1把持溝内に挿入されて前記BMSアセンブリとバッテリーモジュールとの結合をガイドする、請求項5又は6に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記バッテリーパックは、
前記ガイド突出部と前記カバープレート孔の内側との間に介在されるガスケットをさらに含む、請求項7に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記セル積層体とモジュールハウジングとの間にはガス流路が形成される、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記下部カバーは、
その長手方向の両側に形成されて前記ガス流路と連通される下部カバー孔を備える、請求項9に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記下部カバー孔内にはメッシュフィルターが挿入される、請求項10に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記下部カバーは、下方に延設された複数の第1隔壁を備える、請求項11に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
前記支持プレートは、
上方に延設された複数の第2隔壁と、
長手方向の中心部に形成されたガス排出孔と、
を備える、請求項12に記載のバッテリーパック。
【請求項14】
対応する位置に形成される前記第1隔壁と第2隔壁とは互いに重なる、請求項13に記載のバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動と組立の便宜性が増大した構造及び安全性が向上した構造を有するバッテリーパックに関し、より具体的には、複数のバッテリーモジュールをモジュール締結プレート及びBMSアセンブリを用いて締結した構造、並びに、内部のバッテリーセルで火炎が発生したとき、バッテリーパックの外部に火炎が漏出することを防止できる構造を有するバッテリーパックに関する。
【0002】
本出願は、2020年3月5日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0027900号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
エネルギー貯蔵装置として用いられるバッテリーパックは、外部の物理的要因による使用上の危険性を除去し、設置環境及び使用条件を考慮して適切に機能可能に構成されたエネルギー貯蔵装置の一種である。このようなエネルギー貯蔵装置として用いられるバッテリーパックは、複数のバッテリーモジュールと、バッテリーモジュールと電気的に接続されるBMSアセンブリとを結合した形態を有し得る。
【0004】
このようなエネルギー貯蔵装置として用いられるバッテリーパックのうち、特に家庭用バッテリーパックの場合、狭い階段及び/または通路を通って移動する場合が多い。エネルギー貯蔵装置として用いられるバッテリーパックは比較的に大きくて重い場合が多いため、移動及び設置の便宜性を考慮して製造しなければならない。また、エネルギー貯蔵装置として用いられるバッテリーパックは、十分な容量及び出力を確保するため複数のバッテリーセルを含んでいるため、使用中に異常が発生する場合、ユーザの安全を確保できるように設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した技術的課題に鑑みてなされたものであり、移動及び設置の便宜性を確保し、また使用上の安全性を確保可能なバッテリーパックの構造を提供することを目的とする。
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は上記の課題に制限されず、その他の課題は下記の発明の説明から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を達成するため、本発明の一態様によるバッテリーパックは、上面に形成される少なくとも一対の第1把持溝及び少なくとも一つのコネクタを備える一対のバッテリーモジュールと、一対のバッテリーモジュールの下端に結合され、地面に固定される支持プレートと、第1把持溝に挿入されるガイド突出部を備え、コネクタを通じて一対のバッテリーモジュールにプラグインタイプで結合されるBMSアセンブリと、を含む。
【0008】
バッテリーモジュールは、複数のバッテリーセルを含むセル積層体と、セル積層体を収容するモジュールハウジングと、モジュールハウジングの下端開口部を覆う下部カバーと、モジュールハウジングの上端開口部を覆う上部カバーアセンブリと、を含み得る。
【0009】
上部カバーアセンブリは、モジュールハウジングの上端開口部を覆い、その長手方向の一側に形成されたコネクタを備え、その中心部に下方に凹設された上部カバー溝を備える上部カバーと、上部カバー溝内に固定され、バッテリーセルと電気的に接続されるヒューズと、上部カバー溝内でヒューズを覆うヒューズカバーと、上部カバー溝の上端を覆い、上部カバーに結合されるカバープレートと、を含み得る。
【0010】
カバープレートは、少なくとも一対のカバープレート孔を備え、ヒューズカバーと離隔した状態で設けられて、カバープレートとヒューズカバーとの間には第1把持溝が形成され得る。
【0011】
BMSアセンブリは、一対のバッテリーモジュールと結合されるBMS本体と、BMS本体の上部に結合されるBMSカバーと、を含み得る。
【0012】
バッテリーパックは、BMSカバーの長手方向の一側及び他側とBMS本体との間に形成される第2把持溝を備え得る。
【0013】
ガイド突出部は、BMS本体の下面に形成され、カバープレート孔を通って第1把持溝内に挿入されてBMSアセンブリとバッテリーモジュールとの結合をガイドし得る。
【0014】
バッテリーパックは、ガイド突出部とカバープレート孔の内側との間に介在されるガスケットをさらに含み得る。
【0015】
セル積層体とモジュールハウジングとの間にはガス流路が形成され得る。
【0016】
下部カバーは、その長手方向の両側に形成されてガス流路と連通される下部カバー孔を備え得る。
【0017】
下部カバー孔内にはメッシュフィルターが挿入され得る。
【0018】
下部カバーは、下方に延設された複数の第1隔壁を備え得る。
【0019】
支持プレートは、上方に延設された複数の第2隔壁と、長手方向の中心部に形成されたガス排出孔と、を備え得る。
【0020】
対応する位置に形成される第1隔壁と第2隔壁とは互いに重なり得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によれば、移動及び設置の便宜性を確保し、また使用上の安全性を確保可能なバッテリーパックの構造を提供することができる。
【0022】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーパックが組み立てられた状態の斜視図である。
【
図2】
図1に示されたバッテリーパックの分解斜視図である。
【
図3】本発明に適用されるバッテリーモジュールの分解斜視図である。
【
図6】本発明に適用される一対のバッテリーモジュールとBMSアセンブリとの結合関係を示した図である。
【
図10】バッテリーモジュールの内部で発生した火炎及びガスの移動経路を示した図である。
【
図11】
図1のZ-Z線に沿った断面図であって、バッテリーモジュールと支持プレートとの結合領域の具体的な構造を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0025】
まず、
図1及び
図2を参照して、本発明の一実施形態によるバッテリーパック1の概略的な構造及びそれぞれの構成要素間の結合関係を説明する。
【0026】
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーパック1は、複数のバッテリーモジュール100、支持プレート200及びBMSアセンブリ300を含む。バッテリーパック1は、例えばエネルギー貯蔵のためのESS(Energy Storage System、エネルギー貯蔵装置)バッテリーパックであり得る。
【0027】
バッテリーモジュール100の下端は支持プレート200に挿入/固定され、バッテリーモジュール100の上端にはBMSアセンブリ300が結合される。
【0028】
支持プレート200は地面に固定され、それによって複数のバッテリーモジュール100を固定するためのブラケットとして機能することができる。ここで、地面とは、エネルギー貯蔵のためバッテリーパック1が用いられる場所の床面を意味する。
【0029】
BMSアセンブリ300は、少なくとも一つのBMS(Battery Management System、バッテリ管理システム)を含み、複数のバッテリーモジュール100の上端にプラグインタイプ(plug-in type)で結合されて、複数のバッテリーモジュール100同士を機械的に締結するだけでなく、複数のバッテリーモジュール100に対する充放電を制御することができる。また、BMSアセンブリ300は、複数のバッテリーモジュール100同士を電気的に接続することもできる。
【0030】
バッテリーモジュール100とBMSアセンブリ300との結合は、バッテリーモジュール100の上面に備えられた第1コネクタC1とBMSアセンブリ300の下面に備えられた第2コネクタC2(
図7を参照)との結合によって行われ得る。また、バッテリーモジュール100の上面には複数の第1把持溝G1が形成され、BMSアセンブリ300の下面には第1把持溝G1に対応する形状及び対応する個数で備えられて第1把持溝G1内に挿入される複数のガイド突出部311(
図8参照)が形成され、バッテリーモジュール100とBMSアセンブリ300との結合をガイドし得る。
【0031】
次いで、
図3及び
図4を参照して、バッテリーモジュール100の具体的な構造を説明する。
【0032】
図3及び
図4を参照すると、バッテリーモジュール100は、セル積層体110、モジュールハウジング120、下部カバー130及び上部カバーアセンブリ140を含む。
【0033】
セル積層体110は、互いに電気的に接続される複数のバッテリーセルを含み、複数のバッテリーセル同士の機械的な結合及び/または電気的な接続のための部品をさらに含み得る。セル積層体110を構成するために用いられるバッテリーセルとしては、例えばパウチ型バッテリーセルが適用され得る。
【0034】
モジュールハウジング120は、上端及び下端にそれぞれ開口部が形成された略直方体状を有し、内部空間にセル積層体110を収容する。モジュールハウジング120は、フロントプレート121とリアプレート122とが結合された形態を有し得るが、これに限定されず、複数のピースが結合された形態ではなく一体に形成された構造体であってもよく、三つ以上のピースが結合された形態であってもよい。
【0035】
下部カバー130はモジュールハウジング120の下端開口部を覆い、セル積層体110を支持する。下部カバー130は、バッテリーパック1の異常によって内部ガス及び火炎が発生したとき、下方へのガス排出を誘導し、また、火炎の外部漏出を最小化するための特別な構造を有する。このような下部カバー130の具体的な構造の詳細については、
図10及び
図11を参照して支持プレート200の具体的な構造とともに後述する。
【0036】
上部カバーアセンブリ140は、モジュールハウジング120の上端開口部を覆い、バッテリーパック1の異常によって内部ガス及び火炎が発生したとき、上方にガス及び火炎が漏出しないように、モジュールハウジング120の上端開口部に対する気密を確保する。
【0037】
上部カバーアセンブリ140は、上部カバー141、ヒューズ142、ヒューズホルダー143、ヒューズカバー144及びカバープレート145を含むことができる。
【0038】
上部カバー141は、モジュールハウジング120の上端開口部を覆い、その長手方向(
図3のX軸に平行な方向)の一側に形成された第1コネクタC1を備える。また、上部カバー141は、その中心部に下方に凹設された上部カバー溝141aを備える。上部カバー溝141aは、上部カバー141に形成された孔を通じてモジュールハウジング120内のセル積層体110収容空間と連通される。これは、モジュールハウジング120内に収容されるセル積層体110と上部カバー溝141a内に設けられるヒューズ142との電気的接続のためである。
【0039】
ヒューズホルダー143は、上部カバー溝141a内に固定され、ヒューズ142を固定する。ただし、本発明において、ヒューズホルダー143は省略されてもよく、この場合は、ヒューズ142を上部カバー溝141aの内面に接着部材を用いて直接固定するか、又は、上部カバー溝141a内で上部カバー141に一体に形成された固定構造物を用いて固定し得る。
【0040】
ヒューズカバー144は、上部カバー溝141aに対応する長さ及び幅を有し、上部カバー溝141a内でヒューズ142及びヒューズホルダー143を覆う。
【0041】
カバープレート145は、上部カバー溝141aの上端を覆い、上部カバー141に結合される。カバープレート145は、少なくとも一対のカバープレート孔145aを備え、ヒューズカバー144と離隔した状態で設けられてカバープレート145とヒューズカバー144との間に第1把持溝G1を形成する。カバープレート孔145a及び第1把持溝G1は、バッテリーモジュール100を運ぶとき、作業者が指または把持用器具を入れて把持できる空間を提供することで、バッテリーモジュール100の移送の便宜性を提供する。また、カバープレート孔145a及び第1把持溝G1は、このような機能の外にも、上述したようにBMSアセンブリ300に備えられたガイド突出部311(
図8を参照)の挿入空間を提供することで、BMSアセンブリ300とバッテリーモジュール100との結合をガイドし得る。
【0042】
すなわち、
図6~
図8に示されたように、バッテリーモジュール100とBMSアセンブリ300との結合において、ガイド突出部311(
図8を参照)の位置とカバープレート孔145aの位置とを合わせて結合するだけで、自然にバッテリーモジュール100の第1コネクタC1とBMSアセンブリ300の第2コネクタC2とも結合されるようになる。
【0043】
一方、
図8及び
図10を参照すると、ガイド突出部311は、カバープレート孔145aに対応するサイズ及び形状を有し、これによって上部カバーアセンブリ140の下部に位置するセル積層体110からガス及び/または火炎が発生する場合、ガス及び/または火炎がバッテリーモジュール100の上部からBMSアセンブリ300側へと漏出することを防止することができる。
【0044】
また、
図9及び
図10を参照すると、ガイド突出部311とカバープレート孔145aの内側との間にはガスケット400が介在され得る。これは、気密性を一層高めて、セル積層体110からガス及び/または火炎が発生する場合、ガス及び/または火炎がバッテリーモジュール100の上部からBMSアセンブリ300側へと漏出することをより確実に防止するためである。
【0045】
図5~
図7を参照すると、BMSアセンブリ300は、BMS本体310及びBMSカバー320を含む。
【0046】
BMS本体310は、少なくとも一つのBMSを含み、その下面にBMSと電気的に接続される少なくとも二つ以上の第2コネクタC2を備える。それぞれの第2コネクタC2は、複数のバッテリーモジュール100の上面に備えられた第1コネクタC1と一対一で結合され、これによってそれぞれのバッテリーモジュール100がBMSと電気的に接続される。また、BMSの回路構成によって、それぞれのバッテリーモジュール100を相互に電気的に直列及び/または並列で接続することもできる。
【0047】
BMSカバー320は、BMS本体310の上部に結合される。BMSカバー320は、BMSアセンブリ300のハンドルとして機能し得る。すなわち、BMSカバー320の長手方向(
図5のX軸に平行な方向)の一側及び他側とBMS本体310の上面とは、互いに一定距離だけ離隔しており、これによってBMSカバー320の長手方向の両側にはそれぞれ第2把持溝G2が形成される。このような第2把持溝G2は、作業者がBMSアセンブリ300の移動及び/またはバッテリーパック1の運搬のために指または把持用器具を入れて把持できる空間を提供する。
【0048】
以下、
図10及び
図11を参照して、バッテリーモジュール100の下端の具体的な構造及び支持プレート200の具体的な構造を説明する。
【0049】
バッテリーモジュール100の下端には、セル積層体110から発生したガスは外部に円滑に排出させ、火炎の外部漏出は防止できる構造が形成される。
【0050】
下部カバー130は、その長手方向(
図11のX軸に平行な方向)の両側に形成される一対の下部カバー孔130a、一対のメッシュフィルターM及び複数の第1隔壁131を備える。下部カバー孔130aは、セル積層体110とモジュールハウジング120との間に形成されるガス流路Pと連通される。したがって、セル積層体110から発生したガス及び/または火炎は、下部カバー孔130aを通って下方(
図11のZ軸に平行な方向)に排出できる。メッシュフィルターMは、下部カバー孔130a内に挿入/固定される。メッシュフィルターMは、バッテリーモジュール100内で発生したガスは通過させ、下部カバー孔130aを通じて下方に噴出される火炎の量及び火炎の噴出速度は減少させる機能をする。第1隔壁131は、下部カバー130の下面から下方に延びた形態を有し、後述する第2隔壁210とともに火炎の移動経路を延ばすことで、火炎がバッテリーパック1の外部に漏出せずに内部で消滅するようにする。
【0051】
支持プレート200は、複数のバッテリーモジュール100の下部に位置し、複数のバッテリーモジュール100を挿入可能な空間を提供する。支持プレート200は、上方(
図11のZ軸に平行な方向)に延びた複数の第2隔壁210、及び長手方向(
図11のX軸に平行な方向)の中心部に形成されたガス排出孔200aを備える。
【0052】
複数の第1隔壁131及び第2隔壁210のうち対応する位置に形成される第1隔壁131と第2隔壁210とは互いに重なる。したがって、メッシュフィルターMを通過して下部カバー130と支持プレート200との間の空間に流れ込んだ火炎は、ガス排出孔200aに向って移動するときその移動経路が延びることで、火炎がガス排出孔200aから外部に漏出せずに消滅することができる。すなわち、支持プレート200は、バッテリーモジュール100を固定するための構成要素であると同時に、火炎の消滅のための構造を提供する構成要素である。
【0053】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0054】
1 バッテリーパック
100 バッテリーモジュール
110 セル積層体
120 モジュールハウジング
121 フロントプレート
122 リアプレート
130 下部カバー
130a 下部カバー孔
131 第1隔壁
140 上部カバーアセンブリ
141 上部カバー
141a 上部カバー溝
142 ヒューズ
143 ヒューズホルダー
144 ヒューズカバー
145 カバープレート
145a カバープレート孔
200 支持プレート
200a ガス排出孔
210 第2隔壁
300 BMSアセンブリ
310 BMS本体
311 ガイド突出部
320 BMSカバー
400 ガスケット
【国際調査報告】