(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】海底設立海洋熱エネルギー転換プラント
(51)【国際特許分類】
F03G 7/05 20060101AFI20220930BHJP
【FI】
F03G7/05 501
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506150
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(85)【翻訳文提出日】2022-03-24
(86)【国際出願番号】 US2020044585
(87)【国際公開番号】W WO2021022200
(87)【国際公開日】2021-02-04
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512190918
【氏名又は名称】ジ アベル ファウンデーション, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】コール, バリー アール.
(72)【発明者】
【氏名】シャピロ, ローレンス ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ロス, ジョナサン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヘイデン, ウィリアム マーティン
(57)【要約】
海洋熱エネルギー転換プラントは、陸上に位置する、オペレーションセンターと、沖合に位置する、海底設立構造物であって、海底設立構造物は、プラント蒸発器と、プラント凝縮器とを含有する、海底設立構造物と、オペレーションセンターと海底設立構造物内のプラント機械との間に延在する、制御ケーブルとを含むことができる。電気を提供する方法は、陸上に位置する、オペレーションセンターから沖合に位置する無人構造物に信号を伝送することと、信号に応答して、無人構造物の中に位置する、蒸発器、凝縮器、およびポンプを動作させ、無人構造物内で0.5メガワット~15メガワットの電気を発生させることとを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海洋熱エネルギー転換プラントであって、
陸上に位置する、オペレーションセンターと、
沖合に位置する、海底設立構造物であって、前記海底設立構造物は、プラント蒸発器と、プラント凝縮器とを含有する、海底設立構造物と、
前記オペレーションセンターと前記海底設立構造物内のプラント機械との間に延在する、制御システムと
を備える、海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項2】
前記海底設立構造物から少なくとも1,500フィートの深度まで延在する、一次海水パイプを備え、前記一次海水パイプは、海床上に配置される、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項3】
前記海底設立構造物から海岸線を横断して延在する、伝送ラインを備え、前記伝送ラインは、10キロボルト~35キロボルトの電気を伝送するように構成される、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項4】
前記海底設立構造物から陸上に延在する、給水ラインを備える、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項5】
前記制御システムは、前記オペレーションセンターと前記海底設立構造物との間に延在する、制御ケーブルを備える、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項6】
前記プラント蒸発器および前記プラント凝縮器は、前記海底設立構造物の水線の下方に位置する、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項7】
前記海底設立構造物は、前記水線の30フィート未満上方に延在する、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項8】
前記海底設立構造物は、海床から最高塔頂まで測定される、垂直高さを有し、前記海底設立構造物の最高塔頂は、前記海底設立構造物の垂直高さの20%未満だけ水線の上方に延在する、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項9】
前記海底設立構造物は、50~250フィート(例えば、200フィート未満、150フィート未満、80フィート超、または100フィート超)の水深内の場所に設置される、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項10】
前記海底設立構造物は、前記海岸線と大陸棚外縁との間の距離が、150ヤード~6,600ヤードである場所に設置される、請求項1に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項11】
前記海底設立構造物は、前記大陸棚外縁の沖合の海床が、前記海岸線の8,000ヤード内の少なくとも1,500フィートの深度まで下方に傾斜する、場所に設置される、請求項10に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項12】
電気を提供する方法であって、前記方法は、
陸上に位置するオペレーションセンターから沖合に位置する無人構造物に信号を伝送することと、
前記信号に応答して、前記無人または有人構造物の中に位置する、蒸発器、凝縮器、およびポンプを動作させ、前記無人構造物内で0.5メガワット~15メガワットの電気を発生させることと
を含む、方法。
【請求項13】
少なくとも1,500フィートの深度から前記無人構造物まで海水を圧送することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記無人構造物から陸上に電気を伝送することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記無人構造物から陸上に水を圧送することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
信号を伝送することは、前記オペレーションセンターと海底設立構造物との間に延在する制御ケーブルを通して、前記オペレーションセンターから前記無人構造物に信号を伝送することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
海洋熱エネルギー転換プラントであって、
沖合に位置する、海底設立構造物であって、前記海底設立構造物は、蒸発熱交換器と、凝縮熱交換器と、制御センターとを含有する、海底設立構造物と、
前記海底設立構造物から海岸線を横断して陸上相互接続施設まで延在する、伝送ラインと
を備える、海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項18】
前記海底設立構造物から少なくとも1,500フィートの深度まで延在する、一次海水パイプを備え、前記一次海水パイプは、海床上に配置される、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項19】
前記海底設立構造物は、上方から視認されると、略八角形形状を有する、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項20】
前記海底設立構造物は、平均満潮水位の上方に位置する、第1のデッキと、前記平均満潮水位の下方に位置する、第2のデッキとを有する、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項21】
前記凝縮熱交換器および前記蒸発熱交換器は、前記第1のデッキ上に位置する、請求項20に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項22】
供給パイプおよび戻りパイプを通して冷海水および温海水を圧送するように構成される、ポンプを備え、前記ポンプは、前記第2のデッキ上に位置する、請求項20に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項23】
前記伝送ラインは、前記陸上相互接続施設におよそ10キロボルト~35キロボルトの電気を伝送するように構成される、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項24】
前記海底設立構造物は、前記平均満潮水位の30フィート未満上方に延在する、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項25】
前記海底設立構造物は、海床から最高塔頂まで測定される、垂直高さを有し、前記海底設立構造物の最高塔頂は、前記海底設立構造物の垂直高さの40%未満だけ前記平均満潮水位の上方に延在する、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項26】
前記海底設立構造物は、乗組員のための居住区域を含む、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項27】
前記海底設立構造物は、その高さのおよそ3倍広い、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項28】
前記凝縮熱交換器および前記蒸発熱交換器は、モジュール式である、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項29】
前記海底設立構造物は、30~180フィートの水深内の場所に設置される、請求項17に記載の海洋熱エネルギー転換プラント。
【請求項30】
電気を提供する方法であって、前記方法は、
海底設立構造物の制御室から制御信号を伝送することと、
前記信号に応答して、前記海底設立構造物の中に位置する、蒸発熱交換器、凝縮熱交換器、およびポンプを動作させ、前記海底設立構造物内で0.5メガワット~15メガワットの電気を発生させることと、
伝送ラインを介して陸上相互接続施設に電気を伝送することと
を含む、方法。
【請求項31】
少なくとも1,500フィートの深度から前記海底設立構造物まで海水を圧送することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
およそ10キロボルト~35キロボルトの電気は、前記陸上相互接続施設に伝送される、請求項30に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その内容が、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる、2019年7月31日に出願された、米国仮特許出願第62/880,803号の35 U.S.C. Section 119(e)(米国特許法第119条(e))下の優先権の利益を主張する。
【0002】
(技術分野)
本開示は、海洋熱エネルギー転換電力プラントに関し、より具体的には、海底設立海洋熱エネルギー転換電力プラントに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
海洋熱エネルギー転換(「OTEC」)は、海洋の熱帯地域において熱として貯蔵される太陽エネルギーを使用して、再生可能エネルギーを生産する様式である。世界中の熱帯海洋および海は、一意の再生可能エネルギー資源をもたらしている。多くの熱帯地方(北緯およそ20°~南緯20°)では、海面海水温は、ほぼ一定のままである。およそ100フィートの深度まで、海水の平均海面温度は、季節毎に75°F~85°Fまたはそれを上回る値で変動する。同一の地域では、深海海洋水(2,500フィート~4,200フィートまたはそれを上回る値)は、非常に一定の40°Fのままである。したがって、熱帯の海洋構造は、海面における大規模な温水リザーバと、深海における大規模な冷水リザーバとをもたらし、温リザーバと冷リザーバとの間の温度差は、35°F~45°Fである。本温度差は、日中および夜間の全体を通して非常に一定のままであり、季節的変化は、わずかである。
【0004】
OTECプロセスは、海面熱帯水と深海熱帯水との間の温度差を使用し、熱機関を駆動し、電気エネルギーを生産する。OTEC発電が、生産されるエネルギーのために低~ゼロの二酸化炭素排出量を有する、可能性として考えられる再生可能エネルギー源として、1970年代後半に識別された。しかしながら、OTEC電力プラントは、より従来的な高圧高温発電プラントと比較して、低い熱力学効率を有する。例えば、80°F~85°Fの平均海洋海面温度および40°Fの一定深海水温を使用すると、OTEC電力プラントの最大の理想的カルノー効率は、7.5~8%になるであろう。実践的動作では、OTEC電力システムの総電力効率は、カルノー限界の約半分、すなわち、およそ3.5~4.0%であると推定される。加えて、1970年代および1980年代に主要な研究者によって実施され、「Renewable Energy from The Ocean, a Guide to OTEC」William Avery and Chih Wu, Oxford University Press, 1994(参照することによって本明細書に組み込まれる)に文書化された分析は、40°FのΔTに伴って動作するOTECプラントによって発生される総電力の4分の1~2分の1(またはそれを上回る値)が、水ならびに作業流体ポンプを起動し、プラントの他の補助ニーズに電力を供給するために要求されるであろうことを示している。これに基づいて、海洋海面水中に貯蔵される熱エネルギーを正味電気エネルギーに転換する、OTEC電力プラントの低い全体正味効率は、商業的に実現可能なエネルギー生産選択肢ではなかった。
【0005】
全体的な熱力学効率のさらなる削減をもたらす付加的要因は、精密な周波数調整のためにタービン上に必要な制御を提供することに関連付けられる、損失である。これは、タービンサイクルに、温海水から抽出され得る作用を限定する、圧力損失を導入する。
【0006】
高温および高圧において動作する熱機関に特有である効率と比較された、本低いOTEC正味効率は、OTEC電力が、電力生産のより従来的方法と競合するには高価すぎるという、エネルギー計画立案者によって広く保持される仮定につながっている。
【0007】
実際には、寄生電力要件が、熱水と冷水との間の比較的に小さい温度差のため、特に、OTEC電力プラントにおいて重要である。温海水と作業流体との間、および冷海水と作業流体との間で最大の熱伝達を達成するために、広い熱交換表面積が、高い流体速度に加えて、要求される。これらの要因のうちのいずれか1つを増大させることは、OTECプラント上の寄生負荷を有意に増大させ、それによって、正味効率を減少させ得る。海水と作業流体との間の限定された温度差内でエネルギー伝達を最大限化する、効率的な熱伝達システムが、OTEC電力プラントの商業的実現可能性を向上させるであろう。
【0008】
外見的に本質的に大きい寄生負荷を伴う比較的に低い効率に加えて、OTECプラントの動作環境は、そのような動作の商業的実現可能性も減少させる、設計および動作課題を提示する。前述に言及されるように、OTEC熱機関のために必要とされる温水が、100フィートまたはそれ未満の深度までの海洋の海面において見出される。OTECエンジンを冷却するための冷水の一定の源は、2,700フィート~4,200フィートまたはそれを上回る値の深度において見出される。そのような深度は、典型的には、居留区またはさらに大陸に近接近して見出されることはない。沖合電力プラントが、要求される。
【0009】
OTECプラントと関連付けられる環境的懸念もまた、OTEC動作に対する障害である。従来的なOTECシステムは、海洋深度から大量の栄養素に富む冷水を引き込み、本水を海面またはその近傍に放水する。そのような放水は、肯定的または逆の様式において、OTECプラントの近傍の海洋環境に影響を及ぼし、OTEC放水から下方海流にあり得る、魚種資源および礁生態系に影響を及ぼし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(要約)
本開示の側面は、OTECプロセスを利用する海底設立発電プラント、例えば、陸上に位置する、オペレーションセンターと、沖合に位置する、海底設立構造物であって、プラント蒸発器と、プラント凝縮器とを含有する、海底設立構造物と、オペレーションセンターと海底設立構造物内のプラント機械との間に延在する、制御システムとを含む、OTECプラントを対象とする。実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、OTECプラントは、海底設立構造物から少なくとも1,500フィートの深度まで延在する、一次海水パイプを含み、一次海水パイプは、海床上に設置される、またはそのわずか上方に拘束される。
【0012】
いくつかの実施形態では、OTECプラントは、海底設立構造物から海岸線を横断して延在する、電力伝送ラインを含み、伝送ラインは、10キロボルト~35キロボルトの電気を伝送するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、OTECプラントは、海底設立構造物から陸上に延在する、給水ラインを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、制御システムは、オペレーションセンターと海底設立構造物との間に延在する、制御ケーブルを備える。
【0015】
いくつかの実施形態では、一次制御システムは、オペレーションセンターと海底設立構造物との間の制御ケーブルを介して陸上にある公益事業会社の監督制御およびデータ入手(SCADA)システムに接続される、海底設立構造物上に位置する。
【0016】
いくつかの実施形態では、プラント蒸発器およびプラント凝縮器は、海底設立構造物の水線の下方に位置する。
【0017】
いくつかの実施形態では、プラント蒸発器およびプラント凝縮器は、海底設立構造物の水線のわずか(2フィート~4フィート)上方に位置する。
【0018】
いくつかの実施形態では、海底設立構造物は、水線の30フィート未満上方に延在する。
【0019】
いくつかの実施形態では、海底設立構造物は、海床から最高塔頂まで測定される、垂直高さを有し、海底設立構造物の最高塔頂は、海底設立構造物の垂直高さの20%未満だけ水線の上方に延在する。
【0020】
いくつかの実施形態では、海底設立構造物は、海床から最高塔頂まで測定される、垂直高さを有し、海底設立構造物の最高塔頂は、海底設立構造物の垂直高さの40%未満だけ水線の上方に延在する。
【0021】
いくつかの実施形態では、海底設立構造物は、構造物の中心線において測定される、45~250フィート(例えば、200フィート未満、150フィート未満、80フィート超、または100フィート超)の水深内の場所に設置される。
【0022】
いくつかの実施形態では、OTECプラントは、海岸線と大陸棚外縁との間の距離が、150ヤード~6,600ヤードである場所に設置される、海底設立構造物を含む。ある場合には、海底設立構造物は、大陸棚外縁の沖合の海床が、海岸線の300ヤード内の少なくとも1,500フィートの深度まで下方に傾斜する、場所に設置される。
【0023】
いくつかの側面では、電気を提供する方法は、陸上に位置するオペレーションセンターから沖合に位置する無人構造物に信号を伝送することと、信号に応答して、無人構造物の中に位置する、蒸発器、凝縮器、およびポンプを動作させ、無人構造物内で正味0.5メガワット~15メガワットの電気を発生させることとを含む。実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0024】
いくつかの側面では、電気を提供する方法は、陸上に位置するオペレーションセンターから沖合に位置する有人構造物に信号を伝送することと、信号に応答して、無人構造物の中に位置する、蒸発器、凝縮器、およびポンプを動作させ、有人構造物内で正味0.5メガワット~15メガワットの電気を発生させることとを含む。実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1,500フィートの深度から無人構造物まで海水を圧送することを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、方法は、無人構造物から陸上に電気を伝送することを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、方法は、無人構造物から陸上に水を圧送することを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、信号を伝送することは、オペレーションセンターと海底設立構造物との間に延在する制御ケーブルを通して、陸上にあるオペレーションセンターから沖合にある無人構造物に信号を伝送することを含む。
【0029】
いくつかの側面では、電気を提供する方法は、陸上に位置する、公共事業オペレーション制御センターと沖合に位置する海底設立構造物上に位置する、有人オペレーション制御センターとの間で信号を伝送することと、公益事業会社オペレーション制御センターからの信号に応答して、有人構造物の中に位置する、蒸発器、凝縮器、およびポンプを動作させ、有人構造物内で0.5メガワット~15メガワットの電気を発生させることとを含む。実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1,500フィートの深度から有人構造物まで海水を圧送することを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、方法は、有人構造物から陸上に電気を伝送することを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、方法は、有人構造物から陸上に水を圧送することを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、信号を伝送することは、オペレーションセンターと海底設立構造物との間に延在する制御ケーブルを通して、陸上にあるオペレーションセンターから沖合にある有人構造物に信号を伝送することを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、信号を伝送することは、オペレーションセンターと海底設立構造物との間に延在する制御ケーブルを通して、陸上にあるオペレーションセンターから沖合にある有人構造物に信号を伝送することを含む。
【0035】
海底設立OTECプラントは、陸上オペレーションセンターおよび陸上スイッチヤード/電気グリッドへの相互接続部と、蒸発器、凝縮器、ポンプ、ならびに発電機等の機器を格納する、無人沖合プラントとを組み合わせて実装されることができる。オペレーションセンターは、多くの場合、スイッチヤード/電気グリッドへの相互接続部とともに同じ場所に位置する。無人沖合プラントは、既存の沖合プラント機器を可能な限り保守不要にすることによって、保守要件を低減させるように設計される。これは、よりロバストな監視、コマンド、および制御システム、ならびにより単純であるが、より高い信頼性機器をもたらす可能性が高く、より高い資本コストであるが、より低い保守および労働コストをもたらすであろう。
【0036】
例えば、海洋コーティングシステムが、至る所に適用されることができる。振動センサが、回転機械の全ての上に配設され、定期保守ではなく、条件ベースの保守を可能にすることができる。海水ポンプと熱交換器エンクロージャとの間の自動逆流海水漉し器が、熱交換器を閉塞、汚染、およびその性能を低減させ得る、残渣を捕捉し、除去する。隔離弁を用いた海水およびアンモニアの配管クロスオーバーが、1つのポンプ、熱交換器エンクロージャ、またはアンモニアタービン発電機が、保守のために停止される必要がある場合でも、電力プラントがほぼ完全出力容量で持続的に動作することを可能にする。腐食を低減させるために、平坦側面構造物の外部構造物、すなわち、ボート接岸プラットフォームおよびタラップ、救命ボートつり柱、露天デッキへの手すりならびに階段、および照明固定具が、非腐食性材料から作製される。海水ポンプおよび漉し器の本体は、オーステナイトステンレス鋼から作製されることができる。作業面積は、全体的に封入され、空調されてもよく、そのため、国際海事機関の条約によって要求される、低保守の水密に封入されたライトのみが、構造物の外部上に配設される。太陽および波暴露に暴露されるドアならびにハッチは、メインデッキの両側における2つの貨物ドアと、ボート接岸へのドアとに限定され得る。全ての貨物ドアは、海洋が、高潮に起因して上昇し、波が、閉鎖されたドアに衝打した場合、シールが、構造物の内部を圧縮し、水が、そこに進入しないように、外側に開放する。
【0037】
加えて、高信頼性アイテム(例えば、海水漉し器、海水ポンプ、アンモニアポンプ、HVACファンおよび冷却コイル、立ち上げならびに緊急事態ディーゼル発電機、LEDおよび光ファイバ照明、可変周波数ドライブならびにモータ、消火ポンプ、水密ドアおよびハッチ、器具ならびにゲージ、警報および制御システム)が、沖合構造物の中に確立されることができ、より低信頼性かつより高保守アイテム(例えば、昇圧変圧器ならびに貯蔵バッテリ)が、陸上の相互接続施設内に配設されることができる。
【0038】
有人沖合プラント内のシステムは、典型的には、正常条件の間は、構造物上で制御されるであろうが、異常条件下では、陸上オペレーションセンターから制御され、プラントが、陸上の他の発電システムが、停止される必要があるとき、動作し続け、それによって、緊急事態の間、電力を海岸に提供すること可能にしてもよい。無人沖合プラント内のシステムは、正常条件および緊急事態条件下において、陸上オペレーションセンターから制御されるであろう。無人構成は、作業者が、海を横断してプラントまで行く必要が殆どないため、運用コストを削減することができる。有人構成は、作業者が、長時間にわたって収容され、シフト変更の合間にルーチン動作および保守を実施し得るため、運用コストを削減することができる。
【0039】
海底設立OTECプラントは、水線の下方に位置する、大部分または全てのプラント機械を実装されることができる。本構成は、いくつかのOTECプラントと関連付けられる、構造物媒介ノイズ放出および空気媒介ノイズ放出を低減させることができる。OTECプラント内での海抜の下方へのポンプの設置は、寄生圧送電力を低減させ、それによって、より多い電力を海岸に伝送するために利用可能にする。
【0040】
上側空間に関する低要件は、海底設立OTECプラントが、構造物の大部分が水線の下方にも位置する状態に構成され、プラントの視覚的影響を低減させることを可能にする。本特徴は、特に、例えば、自然美を利用するように用地を定められた離れたリゾート等の場所において、重要である。海洋海面の上方の薄型外形は、ひいては、安全ライトおよび通信アンテナの高さを降下させ、したがって、航空機動作に及ぼす潜在的影響を低減させる一方、漁師ならびにプレジャーボート乗組員へのナビゲーションに対する沿岸援助を提供する。
【0041】
いくつかのプラントが、その構造物の一部が水線の下方にあり、高潮および高波に対してシールされた状態で、陸上に建設される。これらのプラントは、人工的な入り江に移動され、その海底が、隣接する海床と同じ高さであり、その入口が、保護防波堤を用いて閉鎖され得る、海底設立プラントであることができる。これらのプラントは、耐用寿命に到達した後、再浮動および除去され、アップグレードバージョンによって差し替えられ得るように、用地を定められることができる。
【0042】
海底設立OTECプラントでは、海水パイプ接続に及ぼす応力が、浮動型OTECプラントに対して低減される。海底設立OTECプラント上の接続は、水カラム内で浮動プラントから懸吊される、浮動プラントおよびパイプの両方の運動ならびに合力を補償するように構成されるのではなく、固定され、単にフランジ付きであることができる。
【0043】
本明細書で使用されるように、用語「海底設立」は、海床に固定される、構造物を含む。
【0044】
1つまたはそれを上回る実施形態の詳細が、付随の図面および下記の説明に記載される。本開示の他の側面、特徴、および利点も、説明ならびに図面から、および請求項から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】
図1は、例示的海底設立OTECプラントの平面概略図である。
【
図2】
図2は、
図1の海底設立OTECプラントの沖合部分の側面概略図である。
【
図3】
図3は、
図1の海底設立OTECプラントの蒸発器デッキの平面図である。
【
図4】
図4は、
図1の海底設立OTECプラントの凝縮器デッキの平面図である。
【
図5】
図5は、第2の例示的海底設立OTECプラントの空中図の概略図である。
【
図6】
図6は、
図5の海底設立OTECプラントの側面概略図である。
【
図7】
図7は、
図5のOTECプラントの海底設立構造部分の側面概略図である。
【
図8】
図8は、
図5の海底設立OTECプラントの第1のデッキの平面図である。
【
図9】
図9Aは、熱交換器アレイのラックが除去されている、
図5の海底設立OTECプラントの熱交換器の概略図である。
図9Bは、
図9Aの熱交換器の熱交換器アレイのラックの概略図である。
【
図11】
図11は、
図5の海底設立OTECプラントの第2のデッキの平面図である。
【
図12】
図12は、
図5の海底設立OTECプラントの海岸からの図の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
(詳細な説明)
海底設立OTECプラントは、沿岸環境のための非常に存続可能なプラットフォームを提供することができる。そのようなプラントは、特に、浅く狭い棚部と、冷水のための深度まで急速に落ち込む海壁とを伴う、場所に非常に好適である。そのような場所は、例えば、カリブ海、太平洋、およびインド洋内の多数の地点を含む。海底設立構造物の高い存続可能性もまた、それらを特に、猛烈な嵐を被る場所に非常に好適にする。
【0047】
熱帯地方には、OTEC電力プラントによって発生される基礎負荷電気から恩恵を享受し得る、多くの諸島地域が、存在する。これらの諸島うちの多くのものが、1.5MW~5.0MWの低い総電力需要を伴う、少数の人口の永住者および/または訪問者を有する。例えば、バハマの「群島」のうちのいくつかは、1.5MW~10.0MWのピーク電力需要を伴う、ほぼ2,000~6,000人の永住者人口を有する。本需要は、OTECプラントによって供給されることができるが、スパーベースのOTECプラントのその支援インフラストラクチャを伴う大型の沖合プラットフォームの資本コストを正当化するには小さすぎる。
【0048】
海底設立OTECプラントは、海岸ベースのOTECプラントと関連付けられるコストおよび礁の損傷を低減させることができる。海底設立OTECプラントは、礁および海岸線を横断した、海岸ベースのOTECプラントと関連付けられる温海水ならびに冷海水の取水パイプおよび戻りパイプの配設を要求しない。そのようなパイプは、資本コストを増大させ、いくつかの事例では、海岸ベースのOTECプラントの礁の損傷も増大させる。海底設立OTECプラントはまた、海岸に近接して停泊される浮動型OTECプラントと関連付けられる、礁を横断して掃引する、複数のアンカ地点およびチェーンを要求しない。また、海底設立OTECプラントは、OTECはしけのための8点の停泊スプレッドを係留するために十分に広い棚部を欠く場所にも設置されることができる。
【0049】
図1を参照すると、例示的海底設立OTECプラント100は、陸上に位置する、オペレーションセンター110と、沖合に位置する、海底設立構造物112と、オペレーションセンター110と海底設立構造物112との間に延在する、制御システム113とを含む。海底設立構造物112は、プラント蒸発器および凝縮器と、ポンプ(例えば、温水ならびに冷水ポンプ)と、それぞれ、蒸発器および凝縮器によって加熱ならびに冷却される作業流体によって駆動される、タービン発電機とを含有する。
【0050】
OTEC100の制御システム113は、オペレーションセンター110内の制御ステーションと、オペレーションセンター110と海底設立構造物112との間に延在する、制御ケーブル114と、海底設立構造物112内の機械を制御するように動作可能である、海底設立構造物112内の遠隔アクチュエータとを含む。いくつかのOTECプラントは、海底設立構造物112内の機械を遠隔で動作させるための他のアプローチを用いて実装されることができる。例えば、いくつかのOTECプラントは、制御ケーブル114を通した制御信号の伝送の代わりに、またはそれに加えて、オペレーションセンター110から海底設立構造物112への制御信号の無線機周波数伝送を使用する。
【0051】
例示的OTECプラント100はまた、海底設立構造物から海岸線118を横断して延在する、伝送ライン116も含む。伝送ライン116は、10キロボルト~33キロボルトの電気を伝送するように構成される。いくつかのOTECプラントでは、オペレーションセンターが、多くの場合、スイッチヤード/電気グリッドへの相互接続部120とともに同じ場所に位置し、伝送ライン116が、海底設立構造物112とオペレーションセンター110との間で延在する。例えば、電力調整等の動作が、陸上スイッチヤードにおいて実施されることができる。いくつかのOTECプラントでは、伝送ライン116は、オペレーションセンター110まで延在するのではなく、別個のスイッチヤード/電気グリッドへの相互接続部まで進む。
【0052】
伝送ライン116および制御ケーブル114は両方とも、図示されるOTECプラント100では、海床上に敷設され、捨て石または特別な保護パッドで軽く被覆される。本アプローチは、制御ケーブル114および伝送ライン116を保護しながら、また、海床ならびに礁への損傷を限定することも、予期される。
【0053】
図示されるOTECプラント100では、単一のオペレーションセンター110が、単一の海底設立構造物112を制御する。いくつかのシステムでは、単一のオペレーションセンター110が、複数の海底設立構造物112に接続され、それらを制御する。同様に、いくつかのシステムは、1つまたはそれを上回るバックアップオペレーションセンター110を実装され、冗長性を提供する。
【0054】
一次海水パイプ122が、海底設立構造物112から、大陸棚外縁124にわたって少なくとも1,500フィートの深度まで延在する。一次海水パイプ122は、海床上に配置される。例示的OTECプラント100では、取水のために使用される一次海水パイプ122は、放水のために使用される一次海水パイプ122と別個である。いくつかのOTECプラントでは、取水用および放水用の一次海水パイプ122は、同じ場所に位置する、別個のパイプである。いくつかのOTECプラントでは、冷水の取水および放水が、少なくとも2つの別個の流動チャネルを伴う単一のパイプによって提供される。
【0055】
海底設立OTECプラントは、浅く狭い棚部と、冷水のための深度まで急速に落ち込む海壁とを伴う、場所に非常に好適である。海岸線118と大陸棚外縁124との間の距離D1が、150ヤード~6,600ヤードである場所が、海底設立構造物112の設置のために適切である。海底設立構造物112は、大陸棚外縁の沖合の海床が、海岸線の最大15マイルの距離内の少なくとも1,500フィートの深度まで下方に傾斜する、地点において、大陸棚外縁124に近接して設置される。海底設立構造物112は、大陸棚外縁から少なくとも80ヤード後退し、大陸棚外縁近傍の海床地層を破砕しないように回避する。例えば、海岸線と1,500フィートの海底輪郭126との間の距離D2は、600ヤードであり、海底設立構造物112と大陸棚外縁との間の距離D3は、海底設立OTECプラントに関して考慮される1つの地点において、200ヤードである。
【0056】
海底設立構造物112は、海床に設定および固定される、鋼鉄またはコンクリートクリブ上に設定される、鉄骨構造物として建設されることができる。構造物は、クリブと、海床の上方に約60フィート上昇し、部分的または完全に浸漬されるであろう、2つの鋼鉄デッキとから成るであろう。海洋海面の上方に上昇する、二重壁構造の鋼鉄保守点検トランクが、周期的検査および保守、ならびに必要であるときの機器除去を可能にする。クリブおよび基盤が、陸上で建設される、高強度の事前流延コンクリートから形成され、当該場所まで浮動され、海底上に設定されることができる。代替として、クリブは、鋼鉄で事前加工され、クリブが海床上に位置付けられ、設定された後、海面から圧送されたコンクリートで充填される、構造物の海底に溶接またはボルト留めされることができる。
【0057】
図2-4を参照すると、例示的海底設立構造物112は、大きい中心坑井を伴うアクセストランク132の周囲に形成される、蒸発器デッキ128と、凝縮器デッキ130とを含む。バットレスブラケット134が、波の衝打からのモーメント力に対してアクセストランク132を補剛する。同心パイプ構造136が、アクセストランク132の二重壁保護を提供することができる。海底設立構造物112の最高デッキは、アクセストランク132をシールする大きい水密ハッチを伴う、上側デッキ138である。二重壁構造の鋼鉄保守点検アクセストランク132は、平均満潮位における平穏条件下で海面の上方に高さh1だけ上昇する。高さh1は、12~30フィートであることができる。海底設立構造物112の最高塔頂が水線の上方に延在する、高さh1は、海床から海底設立構造物の最高塔頂まで測定される全体的な垂直高さh2のおよそ20%未満である。
【0058】
ナビゲーション信号144(例えば、ライトおよび/または音声信号)が、アクセストランク132の上部に取り付けられることができる。トランクアクセス部のみが、海面の上方に上昇するため、海底設立構造物は、低い視覚的影響を有する。海底設立構造物はまた、船員および航空機のためのナビゲーション補助としての役割も果たすように用地を定められることができる。
【0059】
プラント蒸発器および凝縮器を格納する機械空間が、海底設立構造物112の水線の下方に位置する。温水取水および放水ポート140が、蒸発器デッキの隔壁内に形成される。海底設立構造物112では、温水取水および放水ポート140が、周囲の海水に対して開放される。いくつかの海底設立構造物112では、温取水および/また放水配管が、温水取水または放水の深度を制御することが要求され得る。例えば、放水配管は、適切な深度における温放水を戻し、温水取水の熱的汚染を回避するために使用されることができる。冷水ポート142が、一次海水パイプ122のための取付点を提供する。
【0060】
海底設立構造物112は、50~250フィート(例えば、200フィート未満、150フィート未満、80フィート超、または100フィート超)の深度D1を伴う場所において海床にしっかりと取り付けられる。これらの深度において、ダイバーが、例えば、ポート、フランジ付きパイプ接続部、およびパイプ係留デバイス等の外部接続を検査、保守、ならびに維持することができる。海底設立構造物は、50~250フィートの深度D3においてメイン構造物の上部(例えば、蒸発器デッキの上部)を伴って構成されることができる。これは、メイン構造物の上部を持続的に浸漬させ、日常的な波運動の空気混入の真下に置き、腐食を引き起こす酸化を潜在的に低減させる。本構成はまた、温水の戻りおよび冷水の取水ならびに戻りパイプ接続も、猛烈な波の影響区域の十分に真下に設置する。
【0061】
一次海水パイプ122は、2013年10月15日に出願された、PCT出願第PCT/US2013/065098号において説明されるように形成されることができる。しかしながら、海底設立構造物112は、定位置に固定され、一次海水パイプ122は、海床上に配置され、随意に、捨て石で被覆される。一次海水パイプ122は、海底設立構造物112への接続部において応力を殆どまたは全く被らないため、最大100年の運用寿命を伴うパイプ材料に対してより低いコストのHDPEが、使用されることができ、外径が最大80インチのそのようなパイプは、豪州、独逸、米国、およびドバイから商業的に利用可能である。
【0062】
例示的OTECプラント100は、2013年11月7日に出願された、PCT出願第PCT/US2013/068894号に説明されるような、4段階ハイブリッド熱交換サイクルを格納する。他の熱交換サイクルおよびプラント構成もまた、海底設立OTECプラントにおいて使用されることができる。
【0063】
海底設立構造物112のメイン部分は、強度および補剛を提供するために丸みを帯びたパイプから作製される、丸みを帯びた角を伴う70フィートの正方形の鉄骨構造物である。いくつかの構造物は、八角形、むしろ、丸みを帯びた角を伴う正方形である。本構造物の単一側に沿って、4つの段階の全てのための十分な熱交換器表面積を収容するための、十分な空間が、存在し、機械のためのデッキ上に残りの空間を残す。例えば、温水ポンプおよびタービン発電機が、上側デッキ上に存在することができ、凝縮器、冷水ポンプならびにアンモニア回収タンク、および再循環ポンプが、下側デッキ上に存在することができる。
【0064】
図3を参照すると、アクセストランク132が、蒸発器デッキ128の中心を通して延在する。蒸発器デッキ上に配設される機械は、二重の1.5メガワットターボ発電機セット146と、ポンプ148と、ポンプ可変周波数駆動部150とを含む。温水が、温水取水パイプ152および温水取水プレナム154の側内のスクリーン付き開口部から、蒸発器熱交換器156を横断して、温水戻りプレナム158まで流動する。温海水取水部170は、(魚の取入を回避するための)メッシュスクリーンを含み、0.5フィート/秒の平均入口速度を有する。メッシュスクリーンは、およそ0.5インチの細孔径を有してもよい。温海水取水部170は、(
図2に示される)平均満潮水位180の少なくとも10フィート下方に位置する。温水は、スクリーン付き取水プレナムから熱交換器チャンバまで流動し、温水戻りプレナムを通して流出する。熱交換器は、例えば、2013年10月15日に出願された、PCT出願第PCT/US2013/065004号、2012年8月15日に出願された、第PCT/US2012/050941号、および2012年8月15日に出願された、第PCT/US2012/050933号において説明される、熱交換プレート、キャビネット、ならびにシステムを使用して実装されることができる。これらのシステムと対照的に、例示的海底設立OTECプラント100内の熱交換器は、垂直流動ではなく、水平流動のために配向される。
蒸発器デッキ128はまた、垂直の梯子を伴う、逃散トランク160と、傾斜した梯子を伴う、逃散トランク162とを含む。
【0065】
図4を参照すると、凝縮器デッキは、蒸発器デッキに対する相補的レイアウトにおいて、実質的に同一の特徴を含む。二重ターボ発電機146が、上記のデッキ上の二重ターボ発電機146からデッキの反対側において搭載される。冷水が、冷水取水パイプ164および冷水取水プレナム166から、凝縮器熱交換器168を横断して、冷水戻りプレナム170まで流動する。アンモニア回収タンク172およびアンモニア再循環ポンプ174もまた、凝縮器デッキ上に位置する。
【0066】
図5は、OTECプラント500の別の実施形態を示す。OTECプラント500の海底設立構造物512は、形状が略八角形であり、鋼鉄から作製される。八角形形状は、海底設立構造物512を嵐条件の間の衝突波からの損傷から保護することに役立つ。加えて、波は、構造物を損傷させることなく、嵐条件の間に海底設立構造物512の上部にわたって衝突し得る。海底設立構造物512は、最大100年間の嵐条件に耐えるように構成される。OTECプラント500は、海底設立構造物512から、少なくとも1,500フィートの深度まで、大陸棚外縁(
図6に示される)にわたって延在する、一次海水パイプ522を含む。一次海水パイプ522は、海床上に配置される。いくつかの実施例では、一次海水パイプ522のうちの1つ以上が、冷海水取水のために使用され得る一方、他の一次海水パイプ522のうちの1つ以上が、放水のために使用される。いくつかの実施例では、冷海水の取水および放水が、少なくとも2つの別個の流動チャネルを有する、単一の一次海水パイプ522によって提供される。
【0067】
OTECプラント500はまた、海底設立構造物512から陸上に延在する、伝送ライン516も含む。伝送ライン516は、海底設立構造物512内で発生された電力を、電力が、分配のための電力グリッドに送達され得る、相互接続施設510まで搬送する。伝送ライン516は、海床502上の礁構造の真下に進行し、それによって、可能性として考えられる礁の破壊を回避するように、海床502の中に埋設される。伝送ラインはまた、埋設されることに加えて、またはその代わりに、礁を回避するように設置されることもできる。伝送ライン516は、地下から相互接続施設510に接続してもよい。例えば、
図5の伝送ライン516は、相互接続施設510に到達する前に、海床502の一部、浜、および道路の真下に埋設される。電力が、13.8kV~35.0kVにおいて、海底設立構造物512から伝送ライン516を通して相互接続施設510に送達される。海底設立構造物512から送達される電力は、陸上において、33kVから69kVまたはそれより高い値まで昇圧され、電力グリッドに送達されてもよい。OTECプラント500の平均年間正味電力出力は、およそ5~15MWである。
【0068】
図6は、OTECプラント500の側面概略図を示す。海底設立構造物512が、大陸棚外縁504に近接して海床502上に位置付けられ、平均満潮水位506の上方に延在する。海底設立構造物512は、平均満潮位において、水中に、およそ30~80フィートの深度に位置付けられる。海底設立構造物512は、複数のアンカ杭508によって海床502に固着される。アンカ杭508は、海底設立構造物512の基部524(
図7に示される)を海床502の下方のドロマイト層に至るまで接続する。アンカ杭508は、16~48インチの直径を有してもよい。
【0069】
一次海水パイプ522は、海底設立構造物512から、大陸棚外縁504にわたって、壁を辿り、海床528に沿って、少なくとも1,500フィートの深度まで延在する。一次海水パイプは、高密度ポリエチレン(HDPE)から作製され、およそ8フィートの内径を有し、およそ8.2フィートの外径を有する。HDPEパイプを使用することは、HDPEが、海洋生物による付着に抵抗し、非伝導性であり、海水中で劣化/分解しないため、有利である。一次海水パイプ522は、コンクリートサドルアンカ530およびペンダントアンカ531を用いて海床502ならびに528に固着される。コンクリートサドルアンカ530およびペンダントアンカ531は、嵐条件の間に冷水ならびに温水パイプを定位置に保持する。冷水取水パイプ522は、およそ40°Fの温度において冷海水を海底設立構造物512に送達するように構成される。冷水戻りパイプ523は、およそ100~160ヤードの深さの混合層の近傍または下方の深度において、使用済み冷水を放水する。温水戻りパイプ521は、2つの流動が、混合し、急速に周囲の海洋条件と同化するように、冷水戻りパイプ523と同一の深度において、それに隣接して、使用済み温水を放水する。
【0070】
図1-4のOTECプラント100の無人海底設立構造物112と異なり、海底設立構造物512は、海底設立構造物512内で乗組員によって動作される。
図7に示されるように、海底設立構造物512は、第1のデッキ532と、第2のデッキ534と、基部536とを含む。基部536は、複数のアンカ坑508によって海床に係留される。第1のデッキ532および第2のデッキ534は、発電機器と、制御室552(
図10に示される)と、OTECプラント500の乗組員のための居住区とを格納する。第1のデッキ532は、平均満潮水位の上方に延在する一方、第2のデッキ534は、海抜の下方に存在する。第1のデッキ532は、海底設立構造物512の外部上のプラットフォーム526に接続する。複数の小型ボードが、プラットフォーム526に固着されてもよい。小型ボードは、海底設立構造物512内で生活し、作業する乗組員に、海岸へのアクセスを提供する。
【0071】
第1のデッキ532は、平均満潮水位506の上方に、およそ18~30フィートであり得る、高さh3だけ延在する。海底設立構造物512は、およそ180~240フィートである、幅w1を有する。
図8にw2として示される、八角形形状の海底設立構造物512の両側は、およそ80~95フィートの長さである。海底設立構造物512の上部520は、反った形状であり、嵐条件の間、排水を可能にし、波が、より容易に海底設立構造物512にわたって衝突することを可能にする。
【0072】
図8は、海底設立構造物512の第1のデッキ532の概略図を示す。第1のデッキ532は、3つの区域、すなわち、上側アンモニア区域538、上側メイン区域540、および乗組員区域542に分割される。第1のデッキ532は、平均満潮水面506のおよそ2フィート上方にある。上側アンモニア区域538は、電力を発生させるように構成される、タービン発電機544を含む。上側アンモニア区域538は、アンモニアが、可能な限り海岸から遠くに位置するように、海底設立構造物512の海洋に面する側に位置する。加えて、タービン発電機544から海岸へのノイズ放出が、低減される。上側アンモニア区域538は、エアロック式の進入口によって上側メイン区域540から分離されている。
【0073】
乗組員区域542は、海底設立構造物512の海岸に面する側に位置する。乗組員区域542は、防水堰が第1および第2のデッキ532、534の機械空間と乗組員区域542との間に存在するように、上昇されたデッキの上に設定される。防水堰は、乗組員区域542を上側アンモニア区域538およびメイン区域540の上方に上昇させる役割を果たす。したがって、メイン区域540のデッキ上に存在し得るいかなる水も、乗組員区域の階の下方にある。メイン区域540は、万が一漏出が生じた場合であっても、いかなるアンモニアガスも乗組員区域542に進入しないであろうように、アンモニアセンサを装備され、換気され、上方の乗組員区域542より低い圧力に維持される。
【0074】
上側メイン区域540は、その中でアンモニアが、それぞれ、冷却および加熱される、凝縮熱交換器546、547と、蒸発熱交換器548、549とを含む。熱交換器547に関して
図9Aおよび9Bに示されるように、各熱交換器546-549は、上側メイン区域540からの物理的保護を提供する、外側熱交換器エンクロージャ551を含む。外側熱交換器エンクロージャ551はまた、冷海水および/または温海水が流動するための、流路も提供する。各熱交換器546-549はまた、4~20個のラック553も含む。各ラックは、複数のアレイ555を保持するように構成される。各アレイは、およそ10フィートの長さ、29インチの高さ、および28インチの幅である。アレイは、凝縮熱交換器546、547および蒸発熱交換器548、549の両方において交換可能に使用されることができる。各アレイは、複数のカートリッジを保持する。アンモニアが、OTECプラント500の動作の間、カートリッジを通して流動する。熱交換器が、動作中ではないとき、外側熱交換器エンクロージャ551が、開放されることができ、1つまたはそれを上回るラック553が、保守のために除去されることができる。ラック553は、軌道550a-b(
図8に示される)上で熱交換器546-549から外に引き出されることができる。
【0075】
図10は、OTECプラント500の機械を制御するための空間と、乗組員が生活し、休養するための空間とを含む、乗組員区域542を示す。OTECプラント500を稼働させる乗組員は、最低6人のメンバーが、任意の所与の時間に海底設立構造物512上に存在する、およそ17人のメンバーを含む。制御室552が、上側メイン区域540を見渡し、熱交換器546-549を通した流動および海底設立構造物512の他の機械ならびに電力の調整および陸上相互接続施設510への伝達を監視ならびに制御するための、機器を含む。第2のデッキ534上の機器もまた、制御室から制御されてもよい。乗組員区域542はまた、プラットフォーム526上の海底設立構造物512の外部へのアクセスも提供する。プラットフォーム526は、小型ボート554a-bが海底設立構造物512においてドッキングされることを可能にする。ボート554a-bは、正常な動作のための、または緊急避難プロトコル時の海岸へのアクセスを乗組員に提供する。
【0076】
図11は、3つの区域、すなわち、下側アンモニア区域556、下側メイン区域558、および水供給/戻り区域560を含む、第2のデッキ534を示す。下側アンモニア区域556は、アンモニア貯蔵タンク562と、アンモニア収集タンク564とを含む。およそ8,000ガロンのアンモニアが、動作の間、アンモニア貯蔵タンク562内に貯蔵され、およそ40,000ガロンのアンモニアが、動作の間、使用される。
【0077】
第2のデッキ534は、冷海水および温海水の両方のための海水取水部を含む。冷水取水部(「CSW供給」)が、水供給/戻り区域560の中に位置する一方、温海水取水部580、581が、海底設立構造物512の側面に位置する。温海水取水部580、581は、(魚の取入を回避するための)メッシュスクリーンを含む、プレナムを含み、0.5フィート/秒またはそれ未満の平均入口速度を有する。メッシュスクリーンは、およそ0.5インチの細孔径を有してもよい。温海水取水部580、581は、(
図7に示される)平均満潮水位506の少なくとも10フィート下方に位置する。下側メイン区域558は、熱交換器546-549を通して海水を圧送することに先立って、それぞれ、冷海水および温海水を濾し、残渣を除去する、冷海水漉し器566、567と、温海水漉し器568、569とを含む。冷海水ポンプ570および571は、それぞれ、濾された冷海水を熱交換器546ならびに547の中に圧送する。温海水ポンプ572および573は、それぞれ、濾された温海水を、熱交換器548ならびに549の中に圧送する。
【0078】
立ち上げ発電機574が、海底設立構造物512の海岸に面する側に位置する。立ち上げ発電機574は、例えば、2.0MWディーゼル発電機であってもよく、発電プロセスを開始するときに使用される。海底設立構造物512が、発電プロセスの間にそれ自体に給電するために十分な電力を発生した後、立ち上げ発電機574は、オフにされてもよい。平均満潮水位506の下方にある、第2のデッキ534上に海水ポンプ570-573および立ち上げ発電機574を格納することは、海底設立構造物512からの空気媒介ノイズ放出を限定する。昇圧変圧器576もまた、海底設立構造物512の海岸に面する側に位置する。昇圧変圧器576は、海岸への伝送のためにタービン544において生産される電力の電圧を増大させる。接続解除部578が、第2のデッキ534上の昇圧変圧器576に対して近傍に位置する。接続解除部578は、海底設立構造物512の発電システムを伝送ライン516から接続解除する。
【0079】
OTECプラント500による発電を開始するために、立ち上げ発電機574が、オンにされ、海水ポンプ570-573に給電し、海水を海底設立構造物512の中に引き込み、海水とアンモニアとの間の熱交換プロセスを開始する。アンモニアガスが、海底設立構造物512に給電するために十分な電力を生産するようなレベルにおいて、タービン発電機544を回転させ始めると、立ち上げ発電機574は、オフにされてもよい。立ち上げ発電機574は、陸上にあるオペレーションセンターからの需要信号の受信に応じて、急速に再開され、公共事業グリッドに動作予備および迅速な負荷ピックアップを提供することができる。
【0080】
動作時、海底設立構造物512は、冷温および暖温における海水流から電力を生産する。温海水が、海底設立構造物512に近接する海面付近の面積から、温水取水部580、581を介して、海底設立構造物512の中に送り込まれる。温海水は、およそ78~86°Fの温度にあり、海面の約24~40フィート下方の深度から引き出される。温水は、漉し器568-569において漉され、蒸発熱交換器548-549を通して圧送される。蒸発熱交換器548-549では、熱が、温海水から、蒸発熱交換器548-549のカートリッジ内に存在する、液体アンモニアまで伝達する。アンモニアは、熱を受容すると、位相を液体から気体に変化させる。ガス状のアンモニアが、4つのタービン発電機544まで送流され、それらを回転させ、電気エネルギーを生産する。タービン発電機544からの電気エネルギーが、海底設立構造物512(例えば、車載ポンプモータ、電気機器、通信および制御システム、ライト、ならびに装置)に給電するために使用される。海底設立構造物512内で生産された電気エネルギーの残りが、伝送ライン516を介して陸上相互接続施設510に伝送される。
【0081】
アンモニアガスが、タービン発電機544から退出した後、アンモニアガスは、凝縮熱交換器546-547内のカートリッジの中に流入する。約40°Fの温度における、冷海水が、海洋の深海から圧送され、一次海水パイプ522を通して、漉し器566-567において漉され、凝縮熱交換器546-547の中に送り込まれる。冷海水は、ガス状のアンモニアを冷却し、アンモニアは、気体から液体に戻るように遷移する。液体アンモニアが、凝縮熱交換器546-547の真下のタンク内に収集され、蒸発熱交換器548-549の中に戻るように圧送され、本プロセスを閉ループにおいて継続する。したがって、アンモニアは、作業流体として、空気または水の中に決して意図的に解放されない。
【0082】
海底設立構造物512は、保守が、正味電力出力の最小の低減を伴って、ポンプ570-573のうちの1つにおいて実施され得るように、複数のポンプ570-573を使用する。海水ポンプ570-573は、温海面海洋水の200,000gpm~500,000gpmと、冷深海海洋水の170,000gpm~410,000gpmとの組み合わせられた率において、持続的に動作する。タービン発電機544が、熱交換器546-549またはタービン発電機544のうちのいずれかが、残りのプラント動作を中断させることなく、保守点検のために隔離され、オフラインに取り外され得るように、接続される。
【0083】
電気エネルギーを生産するためにアンモニアを蒸発させ、凝縮させるサイクルが、第1のデッキ532上の乗組員区域542内の制御室552から監視される。第1のデッキ532の乗組員区域542は、階段を介して、第1のデッキ532上の上側メイン区域540からアクセスされることができる。海底設立構造物512内の発電システムの多くの機械的および電気的構成要素は、制御室552内の中央制御パネルの中にフィードする、センサと、ビデオモニタと、制御部と、警報部とを含む。通信が、制御室552と、第1のデッキ532および第2のデッキ534上の重要となる機械空間との間で利用可能である。通信はまた、海底設立構造物512と陸上にある相互接続施設510との間でも利用可能である。
【0084】
火災、漏出等に対処するための緊急事態システムが、海底設立構造物512のための制御プロトコルに含まれる。海底設立構造物512内の任意の空間内における、アンモニア漏出の発生確率の低い事象では、センサが、漏出を検出し、警報を鳴らし、危険が、定められたレベルを上回る場合、中程度圧力の水噴霧システムが、アクティブ化されるであろう。アンモニアは、水に対する非常に高い親和性を有し、アンモニアと混合する水噴霧から生産されるアンモニア水溶液が、隔離された重力廃液収集システム内に収集されるであろう。水が、環境への適合に関してチェックされ、必要に応じて処理され、次いで、放水される。
図12は、海岸から見えるような、
図5の海底設立構造物512を示す。海底設立構造物512は、海岸からの構造物の視覚的影響を限定するように、海および/または空に合致するように塗装されてもよい。四角形の形状にされた海岸線を伴う海底設立構造物512の八角形形状は、海底設立構造物512の視覚外形を平滑にする。
【0085】
本明細書に述べられる全ての参考文献は、参照することによってそれらの全体として組み込まれる。
【0086】
他の実施形態も、以下の請求項の範囲内にあるものとする。例えば、いくつかのOTECプラントはまた、海底設立構造物112から陸上に延在する、給水ラインも含む。そのような給水ラインは、冷海水を冷却のための陸上施設に提供するために使用されることができる。冷水は、冷水が海底設立構造物112内の凝縮器を通して通過する前、またはその後に、迂回されることができる。
【0087】
いくつかの熱交換器キャビネットが、2つのラックが段毎にスタックされるように(4つのアレイの高さに)、配列される。いくつかの熱交換器では、チャンバが、それほど深くなく、より少ない占有面積を占めるため、辺の長さが、短縮されてもよい。短縮された辺長はまた、通過する(メガパナマックスの)貨物船からの、および津波からの波に起因する負荷も低減させ得る。ポンプもまた、乾燥した機械空間内の水線の下方に、より遠く(より深く)に配列されてもよい。
【0088】
いくつかのOTECプラントは、3,000mm直径の高密度ポリエチレン(HDPE)パイプを使用する。3,000mm直径のパイプは、2つのセットのパイプではなく、1つのみのセットのパイプで動作し得るように、圧送寄生負荷および/または流動の拡張を低減させる。
【0089】
いくつかのOTECプラントは、標準的な36インチ~60インチ直径の杭ではなく、マイクロ杭を使用する。マイクロ杭は、地域の建設業者によって配設または使用され、それによって、配設の速度を増大させ、配設のコストを削減することができる。
【国際調査報告】