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特表2022-542988ジョイントアセンブリ、Vクランプ、および端部フランジ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】ジョイントアセンブリ、Vクランプ、および端部フランジ
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/08 20060101AFI20220930BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20220930BHJP
   F16L 23/04 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
F16B2/08 H
F16B7/04 301F
F16L23/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506222
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(85)【翻訳文提出日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 US2020044206
(87)【国際公開番号】W WO2021022013
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】62/880,905
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/943,242
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503469175
【氏名又は名称】ノーマ・ユー・エス・ホールディング・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】NORMA U. S. HOLDING LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イグナチャク,ブライアン・ティ
【テーマコード(参考)】
3H016
3J022
3J039
【Fターム(参考)】
3H016CA01
3J022EA35
3J022EB13
3J022EC17
3J022EC22
3J022FA01
3J022FB04
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA03
3J022GA12
3J022GA14
3J022GB43
3J022GB45
3J022GB53
3J039AA02
3J039BB01
3J039CA04
(57)【要約】
Vクランプは、それらの間に液密接合を確立するために、管状本体端部フランジに増強された軸方向荷重を提供する。一例によれば、vクランプは、vクランプのバンドの一部またはそれ以上にわたって値が変化するv角度を有する。変化するv角度は、vクランプの円周の周りおよび下にある管状本体端部フランジによりむらなく均一に加えられる軸方向荷重をもたらすことが示されている。さらに、一例では、管状本体端部フランジは、部分的に球形の形状を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
vクランプであって、
第1の端部から第2の端部まで周方向に延びるバンドであって、前記バンドは第1の側壁および第2の側壁を有し、前記第1の側壁および第2の側壁は断面プロファイルにおいてそれらの間にv角度を確立する、バンドを備え、
前記v角度は、前記バンドの第1の周方向位置に第1の値を有し、前記バンドの第2の周方向位置に第2の値を有し、前記第1の周方向位置は、前記第2の周方向位置よりも前記vクランプの閉鎖機構に近く、前記第1の値は、前記第2の値よりも大きい、vクランプ。
【請求項2】
前記v角度は、前記バンドの第3の周方向位置に第3の値を有し、前記第3の周方向位置は、前記第1の周方向位置と前記第2の周方向位置との間にあり、前記第3の値は、前記第2の値よりも大きく、前記第1の値よりも小さい、請求項1に記載のvクランプ。
【請求項3】
前記v角度は、前記バンドの第4の周方向位置に第4の値を有し、前記第4の周方向位置は、前記第1の周方向位置と前記第3の周方向位置との間にあり、前記第4の値は、前記第3の値よりも大きく、前記第1の値よりも小さい、請求項2に記載のvクランプ。
【請求項4】
前記第1の周方向位置は前記閉鎖機構に隣接し、前記第2の周方向位置は前記閉鎖機構の反対側の位置にあり、前記v角度の値は、前記第2の周方向位置から前記第1の周方向位置まで前記バンドの周方向範囲に沿って着実に増加する、請求項1に記載のvクランプ。
【請求項5】
前記バンドの第3の周方向位置は、前記第1の周方向位置の反対側の前記閉鎖機構に隣接して存在し、前記v角度の値は、前記第2の周方向位置から前記第3の周方向位置まで前記バンドの周方向範囲に沿って着実に増加する、請求項4に記載のvクランプ。
【請求項6】
前記v角度の値は、前記第2の周方向位置から前記第1の周方向位置まで前記バンドの周方向範囲に沿って着実に増加する、請求項1に記載のvクランプ。
【請求項7】
前記バンドはベース壁を有し、前記第1の側壁は前記ベース壁から垂下し、前記第2の側壁は前記ベース壁から垂下し、前記ベース壁は、前記第1の周方向位置から前記第2の周方向位置までサイズが広がるほぼ平坦な構成を有する、請求項1に記載のvクランプ。
【請求項8】
前記v角度の値は、前記第1の端部から前記第2の端部まで前記バンドの周方向範囲に沿って連続的に変化する、請求項1に記載のvクランプ。
【請求項9】
前記第1の側壁から広がる第1の脚部と、前記第2の側壁から広がる第2の脚部とをさらに備える、請求項1に記載のvクランプ。
【請求項10】
前記第1の脚部は、前記vクランプの周方向範囲の少なくとも一部にわたって前記第1の側壁に対して概ね軸方向外向き方向の長さが着実に増加し、前記第2の脚部は、前記vクランプの前記周方向範囲の前記少なくとも一部にわたって前記第2の側壁に対して概ね軸方向外向き方向の長さが着実に増加する、請求項9に記載のvクランプ。
【請求項11】
ジョイントアセンブリであって、
第1の管状本体端部フランジと、
第2の管状本体端部フランジと、
前記第1および第2の管状本体端部フランジ上に配置可能なvクランプであって、第1の端部から第2の端部まで周方向に延びるバンドを備え、前記バンドは第1の側壁および第2の側壁を有し、前記第1の側壁および第2の側壁は断面プロファイルにおいてそれらの間にv角度を確立する、vクランプと、を備え、
前記第1および第2の管状本体端部フランジまたは前記vクランプの少なくとも一方は、その周方向範囲の少なくとも一部にわたって形状の変化を有し、前記形状の変化は、前記周方向範囲の前記少なくとも一部にわたって前記vクランプから前記第1および第2の管状本体端部フランジへの軸方向荷重のほぼ均一な適用を確立する、ジョイントアセンブリ。
【請求項12】
前記形状の変化は、前記バンドの第1の周方向位置に第1の値を有し、前記バンドの第2の周方向位置に第2の値を有する前記v角度によって構成され、前記第1の周方向位置は前記第2の周方向位置よりも前記vクランプの閉鎖機構に近く、前記第1の値は前記第2の値よりも大きい、請求項11に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項13】
前記v角度は、前記バンドの第3の周方向位置に第3の値を有し、前記第3の周方向位置は、前記第1の周方向位置と前記第2の周方向位置との間にあり、前記第3の値は、前記第2の値よりも大きく、前記第1の値よりも小さい、請求項12に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項14】
前記v角度の値は、前記第1の端部から前記第2の端部まで前記バンドの周方向範囲に沿って連続的に変化する、請求項12に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の側壁から広がる第1の脚部と、前記第2の側壁から広がる第2の脚部とをさらに備え、前記形状の変化は、前記第1の脚部が前記vクランプの周方向範囲の少なくとも一部にわたって前記第1の側壁に対して概ね軸方向外向きの方向に長さが着実に増加し、前記第2の脚部が前記vクランプの周方向範囲の少なくとも一部にわたって前記第2の側壁に対して概ね軸方向外向きの方向に長さが着実に増加することによって構成される、請求項11に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項16】
前記第1の管状本体端部フランジは第1の外面を有し、前記第2の管状本体端部フランジは第2の外面を有し、前記第1の外面はほぼ平坦な部分を有し、前記第2の外面はほぼ平坦な部分を有し、前記形状の変化は、前記第1の管状本体端部フランジの前記周方向範囲の少なくとも一部にわたって第1の中心軸に対して変化する前記第1の管状本体端部フランジの前記第1の中心軸を有する第1の向きを有する前記第1の外面と、前記第2の管状本体端部フランジの周方向範囲の少なくとも一部にわたって第2の軸に対して変化する前記第2の管状本体端部フランジの第2の中心軸を有する第2の向きを有する前記第2の外面とによって構成される、請求項11に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項17】
前記形状の変化は、前記vクランプの前記周方向範囲の少なくとも一部にわたって連続的に変化する前記v角度の値によってさらに構成される、請求項16に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項18】
前記第1の管状本体端部フランジはほぼ部分的に球形の形状を有し、前記第2の管状本体端部フランジはほぼ部分的に球形の形状を有する、請求項12に記載のジョイントアセンブリ。
【請求項19】
端部フランジアセンブリであって、
ほぼ部分的に球形の形状を有する第1の管状本体端部フランジと、
ほぼ部分的に球形の形状を有する第2の管状本体端部フランジと、を備える、端部フランジアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年7月31日に出願された米国仮特許出願第62/880,905号の利益を主張する。
【0002】
技術分野
本開示は、一般に、管状本体を接合するためのvクランプに関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
Vクランプは、典型的には、管状本体の主構造から外側に延びる端部フランジを有する管状本体を接合するために使用される。これらのタイプの管状本体は、自動車、航空宇宙、農業、ならびに石油およびガスを含むがこれらに限定されない広範囲の用途に使用される。以前の端部フランジは、傾斜した平坦な壁を有し、以前のvクランプは、バンドの範囲に沿って変化しないままの断面プロファイル構成を示すバンドを有する。vクランプが管状本体に締め付けられると、バンドは端部フランジを受け入れ、端部フランジに加えられる径方向および軸方向の力は、端部フランジに液密接合を確立する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
一実施態様によれば、vクランプはバンドを含むことができる。バンドは、第1の端部から第2の端部まで周方向に延びる。バンドは、第1の側壁および第2の側壁を有する。第1および第2の側壁は、断面プロファイルにおいてそれらの間にv角度を確立する。v角度は、バンドの第1の周方向位置で第1の値を有し、バンドの第2の周方向位置で第2の値を有する。第1の周方向位置は、第2の周方向位置よりもvクランプの閉鎖機構に近い。第1の値は第2の値よりも大きい。
【0005】
別の実施態様によれば、ジョイントアセンブリは、第1の管状本体端部フランジ、第2の管状本体端部フランジ、およびvクランプを含むことができる。vクランプは、第1および第2の管状本体端部フランジの上に配置することができる。vクランプは、バンドを含んでもよい。バンドは、第1の端部から第2の端部まで周方向に延びる。バンドは、第1の側壁および第2の側壁を有する。第1および第2の側壁は、断面プロファイルにおいてそれらの間にv角度を確立する。第1の管状本体端部フランジ、第2の管状本体端部フランジ、および/またはvクランプの1つまたは複数は、その周方向範囲の一部またはそれ以上にわたって形状の変化を有する。形状の変化は、周方向範囲の一部またはそれ以上にわたって、vクランプから第1および第2の管状本体端部フランジへの軸方向荷重のほぼ均一な適用をもたらす。
【0006】
さらに別の実施態様によれば、端部フランジアセンブリは、第1の管状本体端部フランジおよび第2の管状本体端部フランジを含むことができる。第1の管状本体端部フランジは、ほぼ部分的に球形の形状を有する。また、第2の管状本体端部フランジは、ほぼ部分的に球形の形状を有する。
【0007】
図面の簡単な説明
以下、添付の図面と併せて1つまたは複数の実施形態を説明するが、同様の符号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】端部フランジおよびvクランプを有する一対の管状本体を有するジョイントアセンブリの第1の実施形態の側面図である。
図2】端部フランジの拡大図である。
図3】vクランプの部分正面図である。
図3A図3の矢印線3A-3Aにおけるvクランプの断面図である。
図3B図3の矢印線3B-3Bにおけるvクランプの断面図である。
図3C図3の矢印線3C-3Cにおけるvクランプの断面図である。
図3D図3の矢印線3D-3Dにおけるvクランプの断面図である。
図3E図3の矢印線3E-3Eにおけるvクランプの断面図である。
図4】閉鎖機構に対する角度をx軸上の度(°)で表し、軸方向荷重をy軸上のニュートン(N)で表したグラフであり、図4のグラフは、分析モデリングの結果である。
図5】vクランプの第2の実施形態の側面図である。
図6図5のvクランプの部分正面図である。
図7A図6の矢印7A-7Aにおけるvクランプの断面図である。
図7B図6の矢印7B-7Bにおけるvクランプの断面図である。
図7C図6の矢印7C-7Cにおけるvクランプの断面図である。
図7D図6の矢印7D-7Dにおけるvクランプの断面図である。
図7E図6の矢印7E-7Eにおけるvクランプの断面図である。
図8】部分的に球形の端部フランジの一実施形態の断面図である。
図9】平坦な壁を有する端部フランジの断面図である。
図10】過去のvクランプ、過去の標準フランジ、変化するv角度を有するvクランプ、および部分的に球形の端部フランジを含むアセンブリの組み合わせに適用されるトルクに対する軸方向荷重測定の試験結果を示すグラフである。
図11】トルクによるvクランプおよび端部フランジスタイルに対する全軸方向荷重測定の試験結果を示す一対の棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
図1図3Eを参照すると、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14の間に液密接合を確立するために、それらに加えられる改善された軸方向荷重をもたらすvクランプ10の第1の実施形態が示されている。改善された軸方向荷重は、以前に実証されたよりも、vクランプ10の周囲ならびに第1および第2の管状本体端部フランジ12、14によりむらなく均一に加えられる。この実施形態では、締め付け動作の最中に経験される摺動摩擦効果は、部分的に球形のプロファイルを示す端部フランジ12、14、またはその両方の組み合わせを介して、vクランプのバンドの一部またはそれ以上にわたって値が変化するvクランプ10のv角度を介して収容される。変化したv角度および部分的に球形の端部フランジは、個々にまたは共に、下にある端部フランジ12、14に最終的に加えられる力の方向にわたって、過去のvクランプに欠けている制御および管理のレベルを提供する。したがって、vクランプ10は、vクランプ10と下にある端部フランジ12、14との間の接触力を、先に示されているものよりも効率的かつ効果的に変換する。さらに、力の改善をもたらし、液密接合を確立するために必要な締め付け力は、過去の締め付け力と比較して最小限に抑えられる。vクランプ10は、限定はしないが、自動車(例えば、ターボチャージャに隣接する継手、排気部品など)、航空宇宙、農業、ならびに石油およびガス用途を含む広範囲の用途での使用に適しており、高温、厳しい漏れ要件、および厳しい包装要求を伴う用途に特に適している。
【0010】
さらに、本明細書で使用される場合、軸方向、径方向、および周方向という単語、ならびにそれらの関連する文法的形態は、示されているvクランプの略円形および円筒形状に関して使用される。この意味で、軸方向は、円形および円筒形状の中心軸に概ね沿っているかまたは平行な方向を指し、径方向は、円形および円筒形状の半径に概ね沿っているかまたは平行な方向を指し、周方向は、円形および円筒形状の円周に概ね沿っているかまたはそれと同様の方向を指す。
【0011】
ここで図1および図2を参照すると、vクランプ10は、第1の管状本体16および第2の管状本体18を通る流体の流れを含む用途に使用することができる。第1の管状本体16は第1の端部フランジ12を有し、第2の管状本体18は第2の端部フランジ14を有する。第1および第2の端部フランジ12、14は、それぞれの管状本体の一体の延長部であってもよく、または管状本体に後に固定される最初は別個の構成要素であってもよい。第1および第2の端部フランジ12、14は、それぞれの第1および第2の管状本体16、18の周りに周方向に広がり、それぞれの管状本体16、18の径方向外側に広がる。組み立ておよび設置において、第1および第2の端部フランジ12、14は、当接のために一緒になり、それらの間に着座したガスケットを有することができる。ガスケットの例では、端部フランジ12、14の一方または両方は、ガスケットが着座する対向面15(図3B)にある周方向チャネルを有することができ、ガスケットは、第1および第2の端部フランジ12、14の表面間対向における潜在的な漏れに対する封止を確立する。
【0012】
第1および第2の端部フランジ12、14は、異なる実施形態において異なる構成を有することができる。図1図3Eおよび図8の実施形態では、第1および第2の端部フランジ12、14は、変化するv角度と、それに応じて変化するvクランプのバンドと端部フランジ12、14との間の付随する接触角度とを考慮する構成を有し、この点に関して、端部フランジの構成は、他の実施形態における異なるv角度に応じて異なり得る。特に図2および図8を参照すると、ここでは、第1の端部フランジ12は、ほぼ部分的に球形の形状を有する。第1の端部フランジ12の外面20は、それに応じて部分的に円形の形状であり、以前の端部フランジの傾斜した平面を欠いている。図2の第1の端部フランジ12の断面プロファイルが図3A図3Eに示されており、第1の端部フランジ12の部分的に球形のプロファイルを示している。同様に、第2の端部フランジ14は、ほぼ部分的に球形の形状を有する。第2の端部フランジ14の外面22は、それに応じて部分的に円形の形状であり、以前の端部フランジの傾斜した平面を欠いている。前述のように、第2の端部フランジ14の断面プロファイルは、第2の端部フランジ14の部分的に球形のプロファイルを示す。図8に示す第1および第2の端部フランジ12、14の断面プロファイルは、図2に示すものと同様であるが、第1および第2の管状本体16、18からそれらの部分的に球形の部分に移行するやや平坦なベース部分21、23を有し、これらの部分的に球形の部分は、図2のものと同様の効果を提供する。さらに、フランジの他の実施形態は、vクランプによって係合されるフランジの位置にのみ部分的に球形の部分を有することができる。さらに、図に具体的に示されていない他の実施形態では、端部フランジは、以下に示すように、他の構成を示すことができる。特定の実施形態では、第1および第2の端部フランジは、傾斜した平坦な壁を有することができる。これを図9に示す。第1および第2の端部フランジ312、314は、第1および第2の平坦な壁313、315を有する。第1および第2の平坦な壁313、315は、図9の上下方向(すなわち、径方向)に対して約40度(40°)の角度をなしている。第1および第2の端部フランジ12、14は、vクランプ10と共にジョイントアセンブリを構成する。
【0013】
vクランプ10は、第1および第2の端部フランジ12、14の上および周囲の定位置に設置され、それらの間の液密接合の確立を助けるために締め付けられる。異なる実施形態では、vクランプ10は、様々な設計、構造、および構成要素を有することができ、その正確な設計、構造、および構成要素は、vクランプが使用される用途、およびそれが締め付けられる端部フランジの設計および構造によって部分的またはそれ以上に規定され得る。図1図3Eによって示される実施形態では、vクランプ10は、バンド24および閉鎖機構(図示せず)を含む。さらに、他の実施形態では、vクランプ10は、図の構成要素よりも多い、少ない、および/または異なる構成要素を含むことができる。
【0014】
バンド24は、vクランプ10の主要な構造を構成する。バンド24は、ステンレス鋼などの金属材料から作製することができる。バンド24は、異なる実施形態では異なる形態をとることができる。図1および図3を参照すると、バンド24は、その周方向終端部の一方に第1の端部26を有し、反対側の周方向終端部の他方に第2の端部28を有する。バンド24は、第1の端部26から第2の端部28まで周方向に連続して延びることができ、および/または第1の端部26と第2の端部28との間の周方向範囲にヒンジ構造または何らかの他の不連続部を有することができる。一例では、バンド24は、閉鎖機構から180°の周方向位置で互いに架橋された一対のバンドセグメントを有する。バンド24は、その軸方向境界において、第1の軸方向端部30および第2の軸方向端部32を有する。バンド24は、径方向内側を向く側に、内面34(図3A)を有する。第1および第2の端部26、28において、バンド24は、閉鎖機構の設計および構造ならびに構成要素によって部分的またはそれ以上に規定される様々な構成を有することができる。図1および図3において、例えば、バンド24は、バンド24の主要な環状本体の径方向外側に延びる第1および第2のバンドフランジ36、38を有する。第1および第2のバンドフランジ36、38は各々、閉鎖機構の締結具の挿入を受け入れるための穴を有することができる。他の実施形態では、バンド24は、バンド24がそれ自体の上に折り返され、適所にスポット溶接されることによって形成される第1および第2の端部26、28のそれぞれに第1および第2のループを有することができ、このタイプの端部形成は、Tボルトタイプの締め付けアセンブリと共に使用することができ、さらに、他の構成も可能である。
【0015】
特定の過去のvクランプは、むらのある不均一な方法で下にある端部フランジに軸方向荷重を加えていたことが分かっている。試験で示されているように、加えられた軸方向荷重は、締め付けハードウェアでははるかに高く、締め付けハードウェアの反対側のvクランプのバンドの位置でははるかに低かった。図4のグラフは、vクランプの円周の周りのこのやや不十分に分布した軸方向荷重を証明している。線100は、そのバンドの範囲に沿って変化しないままである断面プロファイル構成を有するバンドを有する過去のvクランプを表す。線100上の点110は、締め付けハードウェアに隣接するvクランプのバンドの位置であり、一方、点120は、締め付けハードウェアの反対側のvクランプのバンドの位置であり、vクランプのバンドの全周に対して締め付けハードウェアから約180度(180°)離れている(例示目的のために、点110、120およびそれらの関連位置が図3に示されている)。点110と点120との間の線100上の点は、vクランプのバンドに沿ったそれぞれの位置を表す。グラフでは、点110に加えられる軸方向荷重は350ニュートン(350N)より大きく、点120に加えられる軸方向荷重は150ニュートン(150N)より小さく、締め付けハードウェアから締め付けハードウェアの反対側に加えられる軸方向荷重の半分以上の損失を証明している。加えられる軸方向荷重は、点110から点120まで徐々に減少する。結果として、これらの過去のvクランプおよびそれらの確立された接合は、締め付けハードウェアからより離れた位置において漏れに対してより脆弱であり得る。さらに、軸方向荷重の損失は、大部分が、vクランプのバンドと下にある端部フランジとの間の締め付けおよびランダウン作用の最中に発生する摺動摩擦効果に起因することが分かっている。摺動摩擦効果は、締め付けハードウェアからより遠くにおいてバンド張力をより大きく散逸させるように働く。そうでなければ加えられるであろう軸方向荷重は、摩擦およびそれに伴うバンド張力の低下によって失われる。軸方向荷重損失を打ち消すために、過去の締め付け力が増大してきた。これはまた、増大した締め付け力に耐えるためにより大きなサイズの締結具およびより厚いバンドが必要であることを意味することが多い。当業者は、図4のグラフが分析モデリングの結果であり、同様のモデリングが異なる結果をもたらし得ることを理解するはずである。
【0016】
図によって示されるバンド24は、過去のvクランプの欠点を解決するように設計および構築されている。この実施形態では、図3A図3Eの断面プロファイルを参照すると、バンド24は、第1の端部26と第2の端部28との間で取られた周方向範囲に沿って変化する形状を有する。形状の正確な変化自体は、異なる実施形態において異なり得る。ここで、形状の変化は、直径中心線40(図3)を中心にして鏡像対称である。バンド24は、ベース壁42と、ベース壁42から延びる第1の側壁44と、ベース壁42から延びる第2の側壁46とを有する。形状の変化のために、ベース壁42は、閉鎖機構から最も離れた位置でのやや平坦な構成(図3E)から、閉鎖機構に最も近い位置でのより丸みを帯びた、より尖った構成(図3A)に移行する。ベース壁42における移行構成は、図3A図3Eから観察することができるように、徐々に生じる。移行するにつれて、ベース壁42は、図3A図3Eを検討することによって観察することができるように、サイズが徐々に大きくなり、図3Aの位置から図3Eの位置まで軸方向に広がる。非限定的な一例として、ベース壁42は、図3Bの位置から図3Dの位置まで約1.5ミリメートル(mm)だけサイズを大きくすることができ、他の例では、拡大はこの値より大きくても小さくてもよい。第1の側壁44は、ベース壁42の径方向内側および軸方向外側に垂下し、同様に、第2の側壁46は、ベース壁42の径方向内側および軸方向外側に垂下する。ベース壁42ならびに第1および第2の側壁44、46は共に、vクランプ10の内部から見たときに略凹形状を確立する。チャネル48(図3E)は、ベース壁42ならびに第1および第2の側壁44、46によってバンド24の下側に画定され、組み立ておよび設置時に第1および第2の端部フランジ12、14を受け入れる。
【0017】
さらに図3A図3Eを参照すると、この実施形態におけるバンド24の形状の変化は、バンド24の周方向範囲に沿って変化するv角度50である。v角度50は、第1の側壁44と第2の側壁46との間に確立され、それによって画定される。一般に、側壁44、46は離れて広がり、v角度50は閉鎖機構に近づくにつれて広くなり、側壁44、46は一緒になり、v角度50は閉鎖機構から離れるにつれて狭く鋭くなる。v角度50は、図3の点120によって示される位置から第1の端部26および閉鎖機構までのバンドの範囲にわたって着実に連続的に増加する。逆に、v角度50は、第1の端部26および閉鎖機構から図3の点120によって示される位置までのバンドの範囲にわたって着実に連続的に減少する。例示を目的として、図3Aの断面図は、バンド24の第1の周方向位置を構成することができる。本例の第1の周方向位置におけるv角度50は約78度(78°)であり、もちろん、他の例ではv角度の他の値も可能である。図3Bの断面図は、バンド24の第2の周方向位置を構成することができ、本例の第2の周方向位置におけるv角度50は約69度(69°)であり、もちろん、他の例では、この周方向位置におけるv角度の他の値も可能である。図3Cの断面図は、バンド24の第3の周方向位置を構成することができ、本例の第3の周方向位置におけるv角度50は約56度(56°)であり、もちろん、他の例では、この周方向位置におけるv角度の他の値も可能である。図3Dの断面図は、バンド24の第4の周方向位置を構成することができ、本例の第4の周方向位置におけるv角度50は約43度(43°)であり、もちろん、他の例では、この周方向位置におけるv角度の他の値も可能である。さらに、図3Eの断面図は、バンド24の第5の周方向位置を構成することができ、本例の第5の周方向位置におけるv角度50は約31度(31°)であり、もちろん、他の例では、この周方向位置におけるv角度の他の値も可能である。バンド24の形状の変化の正確な変化率は、異なる実施形態では変化する可能性があり、バンド24と端部フランジ12、14との間に生じる摩擦係数、および閉鎖機構の締め付け力によって規定され得る。
【0018】
閉鎖機構は、vクランプ10を締め付けたり緩めたりし、第1および第2の端部26、28を互いに近づけたり離したりするために使用される。閉鎖機構は、第1の端部26および第2の端部28に位置し、第1および第2のバンドフランジ36、38によって保持され得る。閉鎖機構は、異なる実施形態では異なる形態をとることができる。一例では、閉鎖機構は、締結具またはねじおよびナットを含む。ねじは、第1および第2のバンドフランジ36、38の穴を通って挿入され、ナットは、締め付けのためにねじの端部にねじ込まれる。Tボルトタイプの締め付けアセンブリの一例では、閉鎖機構は、トラニオンと、Tボルトおよびナットを有する締結具とを含む。Tボルトタイプの閉鎖機構の一例は、本開示の出願人が所有する米国特許第7,441,311号に見出すことができる。
【0019】
説明したように、バンド24の変化するv角度50は、vクランプ10ならびに第1および第2の端部フランジ12、14の周方向範囲の周りに完全によりむらなく均一に加えられる改善された軸方向荷重をもたらす。改善された軸方向荷重は、径方向力成分および軸方向力成分によるクランプを介して加えられる力の結果である。第1および第2の周方向位置などの閉鎖機構に近い位置で生成される摺動摩擦効果は、そこでのより広いv角度のために減少するので、第4および第5の周方向位置などの閉鎖機構からより遠い位置で、そこでのバンド張力のより低く、より穏やかな散逸がもたらされる。バンド張力の増加は、軸方向荷重への変換を増加させることが分かっている。さらに、v角度50は閉鎖機構から離れるほどより鋭くなるため、そこでバンド24によって及ぼされる結果として生じる垂直力(F)は、閉鎖機構により近い場合よりもvクランプ10の円形に対してより軸方向に配向され、向けられ、これは、第1および第2の端部フランジ12、14に加えられる力の大部分が、軸方向荷重を付与するために使用されることを意味する。言い換えれば、より鋭いv角度50は、より大きい軸方向荷重を及ぼすことが分かっている。
【0020】
再び図4のグラフを参照すると、線130は、軸方向荷重の改善を示している。線130は、変化するv角度50を有するバンド24を有する、本明細書に記載および図示されたvクランプ10などのvクランプを表す。前述のように、点110は閉鎖機構に隣接するバンド24の位置であり、点120は閉鎖機構の反対側のバンド24の位置である。グラフでは、過去のvクランプの線100とは異なり、点110に加えられた軸方向荷重は、点120に加えられた軸方向荷重とほぼ同じであり、締め付けハードウェアから締め付けハードウェアの反対側に加えられる軸方向荷重に測定可能な損失がないことを示している。加えられる軸方向荷重は、点110と点120との間で実質的に一定のままである。線100は、本明細書で説明するように、よりむらなく均一に加えられる軸方向荷重および軸方向荷重のほぼ均一な適用の例を示し、さらに、線100以外の他の例もあり得る。グラフに示す例では、点110に加えられる軸方向荷重(例えば、第1の軸方向荷重)は、点120に加えられる軸方向荷重(例えば、第2の軸方向荷重)の値の約10%(%)以内の値を有する。この関係を満たすことにより、少なくとも一実施形態では、軸方向荷重が改善されると考えられ、さらに、この関係がない場合でも、軸方向荷重の改善が生じ得る。さらに、vクランプ10のこの改善された軸方向荷重のために、バンド24を端部フランジ12、14の周りに締め付けるために使用される閉鎖機構の締め付け力およびねじ力を低減することができる。実際、図4の例では、線100の過去のvクランプに使用された締め付け力は約5キロニュートン(5kN)であり、線130のvクランプ10に使用された締め付け力は約3.5キロニュートン(3.5kN)であった。締め付け力が低減されても、vクランプ10は、液密接合を確立する適切な軸方向荷重を提供することができる。締め付け力を低減することにより、そうでない場合に比べて閉鎖機構のより小さいサイズの締結具およびより薄いバンドをvクランプ10に使用することができる。実際、試験は、vクランプ10が、一般的に使用されている過去の締結具よりも約30%低い強度を示す閉鎖機構の締結具の使用を容易にすることができることを示している。
【0021】
さらに、記載されているように、変化するv角度を有するvクランプの有効性を証明するために試験を行った。試験には、i)変化するv角度を有するバンド、およびii)不変または一定のv角度を有する標準バンドの2つの形式のバンドを有するvクランプが含まれた。変化するv角度を有するバンドは、図3A図3Eを参照して説明したものとの類似性を有していた。v角度は、その閉鎖機構に近づくにつれて広くなり、閉鎖機構から離れるにつれて、およびバンドの180°の周方向位置に近づくにつれて狭くなった。v角度は、180°の周方向位置から閉鎖機構までのバンドの範囲にわたって着実に連続的に増加した。図3Bで得られたものに近似する周方向位置では、v角度は約69°の値を有していた。また、この周方向位置では、バンドのベース壁は、約6.43mmの軸方向幅を有する平面構成を有していた。図3Cで得られたものに近似する周方向位置では、v角度は約56°の値を有し、バンドのベース壁は約7.23mmの軸方向幅を有していた。最後に、図3Dで得られたものに近似する周方向位置では、v角度は約43°の値を有し、バンドのベース壁は約8.04mmの軸方向幅を有していた。さらに、バンドは、大部分が一定のままであり、形状が変化しない、後述する第1の脚部および第2の脚部を有していた。一方、不変のv角度を有する標準バンドは、約39°の値を有するv角度と、約7.9mmの軸方向幅を有するベース壁とを有していた。試験はまた、i)部分的に球形のプロファイルを有する端部フランジ、およびii)40°の角度の平坦な壁を有する標準端部フランジの2つの形式の端部フランジを含んでいた。部分的に球形のプロファイルを有する端部フランジは、図8に示すものに似ており、40°傾斜した平坦な壁を有する標準端部フランジは、図9に示すものに似ていた。
【0022】
1)標準バンドおよび標準端部フランジ、2)変化するv角度バンドおよび標準端部フランジ、3)標準バンドおよび部分的に球形の端部フランジ、ならびに4)変化するv角度バンドおよび部分的に球形の端部フランジの合計4つのグループを試験した。4つのグループのそれぞれにおける3つのサンプルを試験した。図10のグラフは、特定の試験結果を示す。当業者は、同様の試験が異なる結果をもたらし得ることを理解すべきである。y軸には軸方向荷重をニュートン(N)でプロットし、x軸にはトルクをニュートンメートル(Nm)でプロットしている。グループ1)の試験結果は左上象限にあるグラフに示され、グループ2)の試験結果は右上象限にあるグラフに示され、グループ3)の試験結果は左下象限にあるグラフに示され、グループ4)の試験結果は右下象限にあるグラフに示されている。図10の破線Aは、図3Bで得られたものに近似する周方向位置での軸方向荷重の測定値を表す。実線Bは、図3Bの周方向位置における軸方向荷重の測定値を表すが、完全vクランプバンドの反対側および閉鎖機構の反対側である。また、破線Cは、図3Eで得られた、閉鎖機構から180°のものに近似する周方向位置での軸方向荷重測定値を表す。グラフから観察できるように、標準バンドを含む1)および3)のグループの結果は、閉鎖機構から遠い線Cと比較して、閉鎖機構に近い線AおよびBの間の軸方向荷重の測定可能でわずかな損失を示す。一方、変化するv角度バンドを含むグループ2)および4)の結果は、線Cと比較して線AおよびBの間の軸方向荷重の損失が最小かゼロであることを示す。図11の棒グラフも、特定の試験結果を示す。当業者は、同様の試験が異なる結果をもたらし得ることを理解すべきである。総軸方向荷重をキロニュートン(kN)でy軸にプロットし、13Nmのトルクのねじ力を加えた。グループ1)の試験結果は左上の棒グラフDに示され、グループ2)の試験結果は右上の棒グラフEに示され、グループ3)の試験結果は左下の棒グラフDに示され、グループ4)の試験結果は右下の棒グラフEに示される。棒グラフから分かるように、1)グループと2)グループとの間で約6kNの総軸方向荷重の損失があり、3)グループと4)グループとの間で約1kNの総軸方向荷重の損失があった。総軸方向荷重のこれらの損失は適切であると考えられた。
【0023】
ここで図5図7Eを参照すると、前の実施形態と同様に、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14に加えられる軸方向荷重を改善するvクランプ210の第2の実施形態が示されている。第2の実施形態は、いくつかの点で第1の実施形態と同様であり、第2の実施形態のこの説明では、類似点のすべてがここで繰り返されるわけではない。前述のように、vクランプ210によって提供される改善された軸方向荷重は、vクランプ210の円周の周りによりむらなく均一に加えられる。第1および第2の端部フランジ12、14はそれぞれ、図7A図7Eの断面図に示すように、断面が部分的に球形のプロファイルを示すが、図9の傾斜した平坦な壁など、前述したように別の構成を有することができる。
【0024】
vクランプ210は、第1の実施形態を参照して説明したように、バンド224および閉鎖機構を含む。バンド224は、ベース壁242と、ベース壁242から延びる第1の側壁244と、ベース壁242から延びる第2の側壁246とを有する。チャネル248(図7E)は、ベース壁242ならびに第1および第2の側壁244、246によってバンド224の下側に画定され、組み立ておよび設置時に第1および第2の端部フランジ12、14を受け入れる。第1の実施形態と同様に、この第2の実施形態のバンド224は、周方向範囲に沿って変化する形状を有し、形状の変化は、バンドの周方向範囲にわたって変化するv角度250によって部分的に構成される。前述のように、v角度250は閉鎖機構に近づくにつれて広くなり、逆に、v角度250は閉鎖機構から離れるにつれて狭く鋭くなる。v角度250は、図6の点120によって示される位置から閉鎖機構までのバンドの範囲にわたって着実に連続的に増加する。逆に、v角度250は、閉鎖機構から図6の点120によって示される位置までのバンドの範囲にわたって着実に連続的に減少する。この例における図7Aの第1の周方向位置におけるv角度250は、約77度(77°)である。例における図7Bに示す第2の周方向位置におけるv角度250は、約69度(69°)である。さらに、例における図7Cの第3の周方向位置のv角度250は約56度(56°)であり、例における図7Dの第4の周方向位置におけるv角度250は約43度(43°)である。最後に、例における図7Eの第5の周方向位置におけるv角度250は、約32度(32°)である。もちろん、他の例では、これらの周方向位置における他の値のv角度が可能である。
【0025】
第1の実施形態とは異なり、この第2の実施形態におけるバンド224は、バンド224の剛性特性を増強するために、その第1および第2の軸方向端部230、232にある一対の脚部を有する。ここで図7A図7Eのすべてを参照すると、第1の脚部260は、第1の側壁244から延び、その終端部を構成する。実際、バンド224の第1の軸方向端部230は、第1の脚部260に位置する。脚部はバンド224と共に形状の変化を受けるため、後に説明するように、第1の脚部260は、特定の位置で第1の側壁244のいくらか径方向内側に垂下し、他の位置で第1の側壁244のいくらか径方向外側に垂下する。また、第1の脚部260は、第1の側壁244のいくらか軸方向外側に垂下する。さらに、第2の脚部262は、第2の側壁246から延び、その終端部を構成する。実際、バンド224の第2の軸方向端部232は、第2の脚部262に位置する。第1の脚部260と同様に、第2の脚部262は、特定の位置で第2の側壁246のいくらか径方向内側に垂下し、他の位置で第2の側壁246のいくらか径方向外側に垂下する。第2の脚部262は、第2の側壁246のいくらか軸方向外側に垂下する。
【0026】
第2の実施形態では、第1および第2の脚部260、262は、バンドの第1の端部226と第2の端部228との間のバンド224の全周方向範囲に沿って変化する形状を有する。形状の正確な変化は、異なる実施形態において異なり得る。ここで、形状の変化は、直径中心線240(図6)を中心にして鏡像対称である。一般に、第1および第2の脚部260、262は、閉鎖機構から離れるほど成長して目立つようになり、脚部260、262は、閉鎖機構に近づくほど後退して目立たなくなる。より具体的には、第1および第2の脚部260、262は、第1の端部226および閉鎖機構から図6の点120によって示される位置までのバンドの範囲にわたって、径方向外側に大きく突出する。また、第1および第2の脚部260、262は、第1の端部226および閉鎖機構から図6の点120によって示される位置までのバンドの範囲にわたって、概ね軸方向外向き方向F、G(図7E)に着実に連続的に長さが増加する。軸方向外向き方向Fは、第1の側壁244に対してであり、軸方向外向き方向Gは、第2の側壁246に対してである。このような形状の変化は、図7A図7Eの断面図から部分的に見ることができる。
【0027】
この第2の実施形態では、より目立つ脚部260、262は、バンド224により大きな剛性を与える。例えば、バンド224は、図7Eの断面図によって示される周方向位置において、図7Bの断面図によって示される周方向位置よりも、その第1および第2の側壁244、246においてより大きい剛性を示す。言い換えれば、バンド224の剛性は、バンドの周方向範囲にわたって変化する。第1および第2の側壁244、246でバンド224が受ける曲げモーメントは、v角度250が狭くなるにつれて大きくなることが分かっている。例えば、図7Eで経験される曲げモーメントは、図7Bで経験される曲げモーメントよりも大きい。側壁244、246は、付随して狭くなるv角度250に部分的に起因して、閉鎖機構からより離れた周方向位置においてより大きく離れるように(すなわち、軸方向外側に)付勢される。さらに、端部フランジ12、14と側壁244、246との間の接触荷重点によって確立されるモーメントアームは、閉鎖機構からより離れた周方向位置でより長くすることができ、これは、図7Bの荷重点Hおよび図7EのH’によって例において実証される。また、第1および第2の側壁244、246でバンド224が受ける材料応力は、v角度250が狭くなるにつれて大きくなる。結果として、場合によっては、側壁244、246は、閉鎖機構から離れるにつれて所望されるよりも大きく離れるように付勢されることがあり、加えられる力の向きに対する意図された制御および管理を妨げる可能性がある。脚部260、262およびそれらに付随する剛性は、これらの望ましくない結果を打ち消し、加えられる力の意図された向きを維持するのを助けるように働く。
【0028】
第2の実施形態の代替として、バンド224は、図6および図7A図7Eに示されるように、閉鎖機構からより離れて成長してより目立つようになる脚部260、262を有することができるが、バンド224は、バンドの周方向範囲にわたって変化せず、代わりにバンドの周方向範囲にわたって一定で変化しない角度値を維持するv角度250を有することができる。この代替形態では、第1および第2の端部フランジ12、14は、前述したように、依然としてそれぞれ断面が部分的に球形の輪郭を示す。ここで、加えられる力の向きに対する制御および管理は、変化する脚部260、262および付随する変化する剛性を介して確立される。バンドの側壁244、246は、変化する剛性に応じて変化する量で閉鎖機構からの締め付け動作に応じて離れて撓むように付勢される。例えば、剛性が低いバンド224の周方向位置では撓みを大きくすることができ、剛性が高いバンド224の周方向位置では撓みを小さくすることができる。v角度250は変化しないため、脚部260、262を閉鎖機構に近いほど後退させて目立たなくすることにより、閉鎖機構に近いバンド224のより大きな撓みがもたらされる。逆に、脚部260、262が成長して閉鎖機構から離れるほど顕著になることにより、閉鎖機構から離れるほどバンド224の撓みが少なくなる。したがって、先の実施形態と同様に、摺動摩擦効果は閉鎖機構に近いほど減少し、閉鎖機構から遠い位置でのバンド張力のより低く、より穏やかな減少をもたらす。さらに、さらに別の実施形態では、脚部260、262は、説明したように、バンドの周方向範囲にわたって変化するv角度250を有するバンド224上に存在することができるが、脚部260、262自体は形状の変化がない可能性があり、代わりに、バンドの周方向範囲にわたって形状が一定で変化しないままであり得る。
【0029】
第3の実施形態では、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14に加えられる改善された軸方向荷重は、端部フランジ自体によってより大きな部分で与えられる。この実施形態における第1および第2の管状本体端部フランジ12、14は各々、それらの周方向範囲にわたって変化する形状を有するが、vクランプのバンドは、変化せず、代わりにバンドの周方向範囲にわたって一定で変化しない角度値を維持するv角度を有する。この第3の実施形態では、バンドはまた、第2の実施形態の変化する脚部を欠いている。ここで、加えられる力の向きに対する制御および管理は、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14の変化する形状によって確立される。この第3の実施形態では、断面が部分的に球形の輪郭を示す第1および第2の管状本体端部フランジ12、14の代わりに、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14の各々は、形状の変化をもたらすために、図9に示すような平坦な外壁および表面を有する。平坦な外壁および表面は、それぞれの第1および第2の管状本体16、18の中心軸に対する向きを変える。先の実施形態と同様に、変化する向きは、直径中心線(40、240)を中心にして鏡像対称である。
【0030】
平坦な外壁および表面は、それぞれの第1および第2の管状本体16、18の中心軸に対して鋭角を画定する。鋭角は、端部フランジ12、14へのvクランプの設置位置に対して閉鎖機構に近づくにつれて狭くなって小さくなり、逆に閉鎖機構から遠ざかるにつれて広くなって大きくなる。鋭角は、やはり端部フランジ12、14上のvクランプの設置位置に対して、図6の点120によって示される位置から閉鎖機構までのフランジの範囲にわたって着実に連続的に減少する。逆に、鋭角は、やはり端部フランジ12、14上のvクランプの設置位置に対して、閉鎖機構から点120によって示される位置までのフランジの範囲にわたって着実に連続的に増加する。vクランプのバンドは、この第3の実施形態では設置および締め付けの前に変化しないv角度を有するが、v角度は、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14の平坦な外壁および表面の変化する鋭角に起因して、vクランプの設置および締め付け時に実際に変化する。この実施形態では、v角度は、第1の実施形態の変化するv角度と同様の方法で変化する。v角度は、閉鎖機構に近づくにつれて広くなり、逆に、閉鎖機構から離れるにつれて狭くなる。そして、前述のように、鋭角は閉鎖機構から離れるほど大きく、v角度は閉鎖機構から離れるほどそれに伴って鋭くなるため、そこでvクランプのバンドによって加えられる結果として生じる垂直力(F)は、閉鎖機構に近い場合よりも軸方向に配向され、向けられる。したがって、第1および第2の端部フランジ12、14に加えられる力の大部分が、軸方向荷重を付与するために使用される。
【0031】
さらに別の実施形態では、バンド24は、バンド24の周方向範囲に沿って変化するv角度50を有し、管状本体端部フランジ12、14は、それぞれの管状本体16、18の中心軸に対する向きを変化させる平坦な外壁および表面を有する。本質的に、この実施形態は、第1および第3の実施形態の設計および構造を組み合わせて組み込む。変化するv角度50および変化する鋭角は、前述したように、協働して、第1および第2の管状本体端部フランジ12、14に加えられる改善された軸方向荷重をもたらす。したがって、加えられる力の向きに対する制御および管理は、組み合わせられた変化するv角度50および管状本体端部フランジ12、14の変化する鋭角によって確立される。設置および締め付け時に、バンドのv角度50は、閉鎖機構に近づくにつれて広くなり、逆に閉鎖機構から離れるにつれて狭くなる。前述のように、vクランプのバンド24によって加えられる結果として生じる垂直力(F)は、閉鎖機構に近い場合よりも閉鎖機構から遠い軸方向に配向され、向けられ、したがって、端部フランジ12、14に加えられる力の大部分が、軸方向荷重を付与するために使用される。
【0032】
上記は、本発明の1つまたは複数の好ましい例示的な実施形態の説明であることを理解されたい。本発明は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されず、むしろ、以下の特許請求の範囲によってのみ定義される。さらに、前述の説明に含まれる記述は、特定の実施形態に関連し、用語または句が上記で明確に定義されている場合を除いて、本発明の範囲または特許請求の範囲で使用される用語の定義に対する限定として解釈されるべきではない。様々な他の実施形態ならびに開示された実施形態に対する様々な変更および修正が、当業者には明らかになるであろう。そのような他のすべての実施形態、変更、および修正は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図されている。
【0033】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、用語「例えば(for example)」、「例えば(for instance)」、「など(such as)」、および「など(like)」、ならびに動詞「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、およびそれらの他の動詞形は、1つまたは複数の構成要素または他の項目の列挙と組み合わせて使用される場合、それぞれオープンエンドとして解釈されるべきであり、列挙が他の追加の構成要素または項目を除外すると見なされるべきではないことを意味する。他の用語は、異なる解釈を必要とする文脈で使用されない限り、それらの最も広い合理的な意味を使用して解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】