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特表2022-543048スポーツシューズ、特にサイクリングシューズ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(54)【発明の名称】スポーツシューズ、特にサイクリングシューズ
(51)【国際特許分類】
   A43B 5/00 20220101AFI20220930BHJP
【FI】
A43B5/00 310
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506422
(86)(22)【出願日】2020-08-05
(85)【翻訳文提出日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 IB2020057405
(87)【国際公開番号】W WO2021024203
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】102019000014082
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ベルクロ
2.VELCRO
(71)【出願人】
【識別番号】516186290
【氏名又は名称】セラ ロイヤル エッセ.ピ.ア.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビゴリン,バーバラ
(72)【発明者】
【氏名】メネゲッティ,ステファノ
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BC27
4F050JA17
4F050LA01
(57)【要約】
本発明は、靴、例えばサイクリングシューズなどのスポーツシューズなどの靴に関するものであり、本発明の靴は、ソール(2)と、前記ソール(2)に拘束されたアッパー(3)と、前記アッパー(3)に挿入されるか、又は前記アッパー(3)の開放底部(3a)に拘束されたインソール(4)とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイクリングシューズのような靴(例えばスポーツシューズ)であり、
ソールと、前記ソール(2)に拘束されたアッパー(3)と、前記アッパー(3)に挿入されるか、又は前記アッパー(3)の開放底部(3a)に拘束されたインソール(4)とを備えた靴であって、
当該靴は、ユーザの足の周りで前記アッパー(3)を締め付けるための少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品(5)と、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)を前記アッパー(3)に調整可能且つ取り外し可能に係合するための手段(6)とを更に備え、
当該靴は、前記アッパー(3)に前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)を締め付ける動作の調節を可能にするように設計された、前記インソール(4)に対する、及び/又は前記アッパー(3)に対する前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はテープ又はベルト(5)の動きを促進するか又は増大させるための手段(7,3c)を備える、ことを特徴とする靴。
【請求項2】
前記促進又は増大手段は、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)の取付基部(5b)の位置にて、前記インソール(4)の縁部(4a)内に少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)を含む、請求項1に記載の靴。
【請求項3】
前記少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)は、縁部(4a)内へと延びる2つ以上の肉抜き部、又は、縁部(4a)から前記インソール(4)の中心線に向かって延びる2つ以上の切欠き(9)によって画定され、
前記肉抜き部又は前記切欠き(9)は、可撓性で且つ別個の又は折り畳み可能な、1つ、2つ、3つ又はそれ以上のタブ又は部分(10)であって、しかも、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)が前記アッパー(3)に締め付けられた時に、前記インソール(4)の残りの部分に対して曲げられるように構成されたタブ又は部分(10)を画定するものである、請求項2に記載の靴。
【請求項4】
前記少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)は、
前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)を締め付けることによって、前記少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)に曲がりが生じ、その結果、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)の締め付け動作が増大又は促進されるように、使用時に、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)によって全体的又は部分的に囲まれて前記インソール(4)の縁部(4a)内に配置される、請求項2又は3に記載の靴。
【請求項5】
前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品(5)によって加えられた前記締め付け動作の後に、前記少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)が自由であるか、又は前記アッパー(3)に対して動くことができるように、
前記少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)は、前記アッパー(3)又は前記ソール(2)のいずれにもしっかりと定位置に拘束又は固定されない一方で、
前記インソール(4)は、前記可撓性又は変形可能部分(7)を除くその周縁全体に沿って、前記アッパー(3)に、例えば糊着又は接着によって定位置でしっかりと拘束又は固定されている、請求項2,3又は4に記載の靴。
【請求項6】
前記アッパー(3)は、主要部(3b)、及び、前記主要部(3b)の弾性的に伸張可能又は成形可能な完成部(3c)を備え、前記主要部(3b)は剛性であるか、又は前記完成部(3c)よりも小さい程度で弾性的に伸張可能又は成形可能であり、
前記促進又は増大手段は、前記アッパー(3)の弾性的に伸張可能又は成形可能な前記完成部(3c)を備え、
前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)は、
弾性的に伸張可能な前記完成部(3c)に、所望の場合には糊着により固定されるか、
あるいは、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)が、前記アッパー(3)の締め付けのために前記アッパー(3)の前記主要部(3b)から独立して動くことができるように、弾性的に伸張可能な前記完成部(3c)上に摺動可能に固定されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の靴。
【請求項7】
前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)は、前記アッパー(3)の片方の側部に固定される、請求項1~6のいずれか一項に記載の靴。
【請求項8】
前記アッパーは凹部(3m)を画定し、前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)の取付基部(5b)は、前記凹部(3m)内に収容され固定される、請求項7に記載の靴。
【請求項9】
前記凹部(3m)は、弾性的に伸張可能又は成形可能な前記完成部(3c)を含む、
請求項6及び7に従属する場合の請求項1~8のいずれか一項に記載の靴。
【請求項10】
前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)は、前記ソール(2)と、前記アッパー(3)の片方の側部との両方に固定される、請求項7,8又は9に記載の靴。
【請求項11】
前記ソール(2)は、
前記少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト(5)及び前記インソール(4)が足の土踏まずを包み込んで支持するように動くのを許容すべく、前記インソール(4)に向かって窪んでいるか、あるいは、窪み領域又は窪みを画定する、請求項1~10のいずれか一項に記載の靴。
【請求項12】
縁部(4a)において少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)を備えてなる、サイクリングシューズなどのスポーツシューズ用のインソール(4)。
【請求項13】
前記少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分(7)は、当該インソール(4)の縁部(4a)内へと延びる2つ以上の肉抜き部、又は、縁部(4a)から当該インソール(4)の中心線に向かって延びる2つ以上の切欠き(9)によって画定され、
前記切欠き又は肉抜き部は、可撓性で且つ別個の又は折り畳み可能な、1つ、2つ、3つ又はそれ以上のタブ又は部分(10)であって、しかも、前記インソール(4)の残りの部分に対して曲げられるように構成されたタブ又は部分(10)を画定するものである、請求項12に記載のインソール。
【請求項14】
請求項1~11のいずれか一項に記載の靴を組み立てるための方法であって、
ソール(2)と、アッパー(3)と、インソール(4)と、少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)とを配置するステップと、
前記少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)を前記アッパー(3)に拘束するステップと、
前記少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)と前記アッパー(3)とを含むユニットに前記インソール(4)を拘束するか、又は、前記アッパー(3)に前記インソール(4)を挿入するステップと、
前記少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)と、前記アッパー(3)と、前記インソール(4)とを含む群の下方に前記ソール(2)を拘束するステップと、
を順に備えてなる、方法。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか一項に記載の靴を組み立てるための方法であって、
アッパー(3)及びインソール(4)を配置するステップと、
前記インソール(4)を前記アッパー(3)の下方に拘束するか、又は、前記インソール(4)を前記アッパー(3)に挿入するステップと、
ソール(2)と少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)とを配置し、次いで、前記少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)を前記ソール(2)に拘束するか、又は、少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)が拘束されたソール(2)を作製するステップと、
前記少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト(5)と前記ソール(2)とを含むユニットを、前記アッパー(3)及び前記インソール(4)を含む群の下方に拘束するステップと、
を備えてなる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツシューズ、特にサイクリングシューズに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にクラシックなラインからスポーティなラインまでにわたる靴では、足は標準として定義されたサイズに程よく収まるようになっているが、周知のように足は全て形が異なり、このために、アッパーによる足の支持及び包み込みが不十分であることが多い。
【0003】
特に、重い負荷がかかるペダルに靴がしっかりと固定される自転車の場合、周期的な動きの間に足の土踏まずの領域がアッパーによって十分に支持されず、包み込まれないことが多い。
【0004】
このような局面は、アスリート、スポーツトレーナー、及び生体力学の専門家によって、ペダルに伝えられるワット数で表される出力損失として定義される。
【0005】
ユーザは、この欠点を克服しようとするために、クロージャを強く締め付けてインナーソールと足との間の「隙間」をなくすことを強いられ、このため使用中に、そのような過度のクロージャの締め付けによって加えられるアッパーから足への高い圧迫に起因する刺痛や、経年的には外反母趾の形成などの予測不可能な障害が引き起こされる。
【0006】
このため、ユーザはこの問題に対する解決策を常に求めているが、ほとんどの場合、特定の矯正インソールに頼ることしかできない。
【0007】
特許文献1は、ソールと、アッパーと、足の裏を包み込んでソールにしっかりと固定することでペダルへの適切な動力伝達を確実にするように成形された閉鎖手段(クローズ手段)と、を備えるサイクリングシューズを開示する。
【0008】
閉鎖手段は、足の裏、特に足の土踏まず部分を包み込むことで、使用中の足の正しい姿勢を保つ。
【0009】
しかしながら、このような解決策は、ユーザの土踏まずの適切な支持を保証するものではなく、また十分な調整を可能にするものでもない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/0213089号(A1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、新しい靴、例えばスポーツシューズ、特にサイクリングシューズだけでなく、ウォーキング用又はレジャー用の靴も提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、土踏まずを適切に支持するようなインソールを提供することができると同時に、いかなる種類のクロージャ(閉鎖具)によっても高い力を必要とせずに容易かつ正確に調整可能な、アッパー及びソールと一体化された支持システムを提供することができる上述の靴を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、後脛骨筋腱症などの障害に罹患している扁平足/回内足を有する人々による使用にも適した靴を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、特に快適さを求める一般の人々も所望の構成で容易に使用することができる単純かつ安価な構造の靴を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、ソールのトーションを損なうことなく最適な締め付けを確実にするような上述の靴を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様によれば、請求項1に記載の靴が提供される。
本発明の好適かつ有利な実施形態が従属請求項に示されている。
【0017】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面に例として示されている靴の実施形態の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明による靴を作製するための本発明による方法のステップを概略的に示す図である。
図2】本発明による別の靴を作製するための本発明による別の方法のステップを概略的に示す、図1と同様の図である。
図3】従来技術による靴に収容された、回内に罹患しているユーザの足に対する作用を示す図である。
図4】本発明による靴に収容された、回内に罹患しているユーザの足に対する作用を示す図である。
【0019】
なお、添付図面において、同一の部分又は構成要素は、同一の符号で区別される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付の図面を参照すると、例えばサイクリングシューズなどのスポーツシューズだけでなく、ウォーキング用又はレジャー用の靴の場合もある靴1が示されており、この靴は、ソール2と、ソール2に直接的に又は間接的に拘束されたアッパー3と、アッパー3内に挿入され、アッパー3の底部3aに対してソール2の反対側に配置されるか、又はアッパー3の開放底部3aに拘束され、次いでソール2に拘束されるか、又はソール2によって閉じられ、次いでアッパー3に結合されるインソール4とを備える。
【0021】
より具体的には、インソール4は、アッパー3の内側又はアッパー3の開放底部3aに挿入され、糊着されるか、又は例えば接着剤などの他の方法で拘束されてもよく、一方、ソール2は、アッパー3に、又はインソール4がアッパー3の開放底部に拘束されている場合にはインソール4に、又はインソール4がアッパー3の内側にある状態でアッパー3の閉鎖底部に、糊着されるか、又は例えば接着剤などの他の手段を用いて拘束することができる。
【0022】
当然のことながら、インソール4がアッパー3に挿入される場合、インソール4は、アッパー3によって画定される開口部OPから、アッパー3自体によって画定される足の収容領域RZ内に挿入され、最終的には、実質的に全体がアッパー3の底壁上、より具体的には、アッパー3の底壁の使用時の内表面上に載置される。
【0023】
靴1は、アッパー3をユーザの足の周りに締め付けるための少なくとも1つのストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5と、ストリップ又はテープ又はベルト5の、あるいはより良好にはアッパー3のそれぞれの端部又は自由端5aの、調整可能かつ取り外し可能な係合手段6とを更に備える。
【0024】
係合手段6と組み合わせたストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5は、アッパー自体によって画定される足の収容領域RZ内へのユーザの足の挿入後にアッパー3を締め付けて、収容領域RZを狭くするように働くことが理解されよう。必要に応じて、ストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5は、係合手段6と永続的に組み合わせて、アッパー3によって画定される開口部OPを狭くするか又は大きくするために使用されてもよく、ユーザの足を靴1内、又はより良好には収容領域RZ内に挿入することを可能にするように意図されてもよい。
【0025】
好ましくは、係合手段6は、靴又はより良好にはアッパー3の、ストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5が固定、糊着又は縫合される、好ましくは内側又は内側側3fとは反対の側、好ましくは外側3gに、例えば糊着又は縫合によって固定される。
【0026】
したがって、係合手段6によるストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5の締め付け又は引張り動作は、有利には、靴の内側側(内側)から外側側(外側)に向かって実行される。
【0027】
これに関連して、ストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5は、様々な種類の布もしくは革、合成材料又は複合材料で作製することができる。
【0028】
インソール4は、代わりに、様々な種類の押出材料、成形材料又は熱成形材料製であってもよい。そのような構成要素4は、ミッドソールなどの形態であってもよい。
【0029】
これに関連して、インソール4は、全体を熱成形によって単一部品として作製してもよい。
【0030】
あるいは、インソール4は、熱成形によって結合されてもよい。この態様に関して、2つ以上の材料を使用してインソール4の2つ以上の部分を作製してもよく、次いでこの部分を熱成形によって互いに結合させてもよい。この場合、2つ以上の材料を使用することで、インソール4の一部の領域を他の領域と比較して肉薄とするか、又はインソール4の異なる領域ごとに異なる性能(可撓性又は強度など)を付与することが可能となる。
【0031】
更に、後述するように、インソール4はまた、その範囲の全部又は一部に複数の重なり合う層を含んでもよい。
【0032】
ソール2は、例えば炭素又は炭素繊維などの任意の適切な材料であってもよい。
【0033】
調整可能な係合手段6は、代わりに、任意の適切なタイプのものであってもよく、必要に応じて、ストリップもしくはテープもしくはベルトもしくは引張り部品5又はベルクロ手段(Velcro means)の一端の挿入又は拘束アイレット、ストリップもしくはテープ5又はこれと一体のケーブルもしくは同様のものの端部を引っ張るように設計されたロータ、ラック、レバー又は他の機構を含むことができる。当然のことながら、係合手段6は、全体的に又は部分的にアッパーのそれぞれの部分と一体であり、これらに例えば、必要に応じて縫合又は糊着によって固定される。
【0034】
図に示す特定の非限定的な実施形態を参照すると、係合手段6は、ストリップ又はテープ5の一端、例えば終端部又は自由端5aのアイレット部分に作用するケーブル6aを備え、このケーブルは、ケーブル6aをその一部に巻き付ける/その一部から巻き戻すことができるノブ6bなどのそれぞれの制御部品によって係合され、この場合、ノブ6bは、アッパー3に必要に応じて縫合又は糊着によって固定される。
【0035】
この場合、靴は、アッパー3にストリップ又はテープ又はベルト5を締め付ける動作の調節(適用)を可能にするように設計された、インソール4及び/又はアッパー3に対するストリップ又はテープ又はベルト5の動きを促進又は増大させるための手段7,3cを備える。
【0036】
有利には、そのような手段7,3cは、靴の内側又は内側側から外側又は外側側への方向へのストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5によるアッパー3の締め付け又は引張り動作を増大させるように設計される。これに関連して、その促進又は増大手段は、好ましくは、靴の内側又は内側側に設けられるか、あるいは靴の内側又は内側側から作用するか、あるいは靴の内側又は内側側に対して作用する。
【0037】
これに関連して、促進又は増大手段は、例えば、ストリップ又はテープ又はベルト5の取付基部5bの位置のインソール4の縁部4a内に、ギザギザ状の又は肉抜きされた少なくとも1つの可撓性又は変形可能部分7を含んでもよい。
【0038】
より具体的には、可撓性又は変形可能部分7は、ストリップ又はテープ又はベルト5を締め付けることによって、ギザギザ状の又は肉抜きされた可撓性部分7が曲がり、その結果、例えばストリップ又はテープ5の締め付け動作が増大又は促進されるように、使用時にストリップ又はテープ又はベルト5によって全体的又は部分的に事実上囲まれてインソールの縁部4a内に配置される。当然のことながら、アッパー3は、可撓性部分7とストリップ又はテープ又はベルト5との間に配置されるか、又は介在する。
【0039】
無論、可撓性又は変形可能部分7は、インソール4の縁部4aにのみ配置されており、インソール4全体には配置されていない。
【0040】
有利には、この締め付け動作は、インソール4全体にではなく、ギザギザ状の又は肉抜きされた可撓性部分7に対してのみ加えられる。
【0041】
そのようなギザギザ状の部分7は、縁部4a内へと延びる2つ、3つ、4つ又はそれ以上の肉抜き部あるいは切欠き、必須ではないが好ましくは縁部4aからインソール4の中心線に向かって延びる貫通切欠き9によって画定され、これらの切欠き又は肉抜き部9は特に、ストリップ又はテープ又はベルト5がアッパー3に締め付けられた時に、インソール4の残りの部分に対して別々に、好ましくはそれぞれが互いに実質的に独立して曲げられるように適合された、1つ、2つ、3つ又はそれ以上の可撓性かつ別個の又は折り畳み可能なタブ又は部分10を画定する。
【0042】
この場合、切欠き9は、縁部4aから遠位の内側端部9aを有し、内側端部9aで閉じているか、開いているか、又は貫通していてもよい。更に、切欠き9が貫通している場合、切欠き9はインソール4の厚さ方向に貫通している。
【0043】
切欠きが貫通していない場合、インソール4は、例えば、使用時の第1の下側層と、第1の下側層とは弾性の異なる(より大きいか又はより小さい)使用時の第2の上側層との2つの重なり合う層によって形成することができ、2つの層のうちの一方の層にのみ、その層の厚さ全体にわたって切欠きが形成されるか、又はインソールの厚さの一部のみに切欠きが形成されている。
【0044】
いずれの場合でも、貫通切欠き又は非貫通切欠きは、可撓性部分の可撓性、又はより良好には変形能を向上させる。
【0045】
あるいは、インソール4は、ある可撓性/弾性を有する第1の層と、第1の層よりも小さく、かつ第1の層よりも可撓性/弾性の大きい少なくとも第2の層とを有することができ、第2の層は、ストリップ又はテープ又はベルト5の取付基部5bにおけるインソール4の縁部4aにのみ設けられる。この場合、第2の層は肉抜き部を構成する。
【0046】
より具体的には、切欠き9は、存在する場合、約0.5~3cmの長さを有してもよい。当然のことながら、切欠き9は全てが同じ長さを有する必要はない。
【0047】
これらのような切欠き9は、互いに平行であっても平行でなくてもよいが、好ましくは、インソール4の一方の側4bから他方の側4cへの方向に延びる。
【0048】
切欠き9又は肉抜き部は、好ましくは、インソール4の使用時の内側又は内側側4bの中間部分から得られる。より具体的には、切欠き9又は肉抜き部は、インソール4の後方Rから前方Fまでの長さ又は距離の約1/4~約1/3の長さの領域内で、かつ後方Rから約1/5~1/4の距離に設けられる。
【0049】
これに関連して、切欠き9の使用時の内側端部9a、すなわちそれぞれの縁部4aの遠位端部は、靴、又はより良好にはそれぞれのソールの内側湾曲を再開するように、湾曲部分に沿って位置合わせされても、されなくてもよい。
【0050】
上記のような可撓性又は変形可能部分7がある場合、可撓性又は変形可能部分7は、アッパー3又はソール2のいずれの位置にもしっかりと拘束又は固定されないので、特にストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5によって加えられる締め付け動作の結果として、アッパー3に対して動くことができるか、又は自由に動くことができる。そのような場合、インソール4は、好ましくは、可撓性又は変形可能部分7を除くその長さ全体にわたって、又はより良好にはその周縁全体に沿って、アッパー3に例えば糊着又は接着によって定位置でしっかりと拘束又は固定される。
【0051】
「定位置で拘束される、又はしっかりと固定される」という表現は、2つの構成要素間の堅固な係止を明確に意味し、それらの間の相対変位を実質的に可能にしない。
【0052】
アッパー3は、任意選択的に、主要部3bと、前記主要部3b又はアッパー3の完成部3cとを備え、完成部3cは弾性的に伸張可能である一方で、主要部3bは剛性であるか、又は完成部3cよりも小さい程度まで弾性的に伸張可能である。
【0053】
これに関連して、アッパー3は、先端3dと、ヒール部3eと、靴1へのユーザの足の挿入を可能にするように意図された、使用時に上方に開く開口部OPを後部で画定する2つの側部3f、3gとを画定(区画)する本体を含む。
【0054】
この場合、アッパー3は、先端3dと、ヒール部3eと、2つの側部3f、3gとの下縁によって画定される底壁又は開放底部3aを含むことができる。
【0055】
そのような場合、完成部3cは、側部3f、特にアッパー3の内側の一部を構成する。
【0056】
より具体的には、完成部3cは、アッパー3の内側3fの底部から延在してもよい。更により具体的には、完成部3cは、インソール4の長さ又は後方R-前方Fの距離の約1/4~約1/3の長さの領域内で、かつ後方Rから約1/5~1/4の距離に延在してもよい。
【0057】
また、完成部3cは、下から上に向かって先細(テーパ)になっていてもよい。
【0058】
必要に応じて、完成部3cは、実質的に傾斜した構成となっているか、又はより良好には傾斜した中心線を有してもよく、より具体的には各下端の上端が前方Fにより近くてもよい。
【0059】
完成部3cは、互いに傾斜した4つの周縁部、より具体的にはアッパー3の底部に位置する下部と、上部と、2つの側部とからなる縁部を有することができる。
【0060】
完成部3cは、例えば縫合などの任意の適切な方法によって主要部3bに拘束されてもよいが、同じ製織又は構築プロセスの間に主要部3bと共に形成されてもよい。
【0061】
この場合、前記促進又は増大手段は、アッパー3の弾性的に伸張可能な完成部3cを備え、ストリップ又はテープ又はベルト5は、弾性的に伸張可能な完成部3cに、所望の場合には糊着により固定されるか、あるいは、必要な場合には、ストリップ又はテープ又はベルト5がアッパー3の主要部3bの締め付けの増大などの調節のためにアッパー3の主要部3bから独立して動くことができるように、弾性的に伸張可能な完成部3c上に摺動可能に固定される。好ましくは、ストリップ又はテープ又はベルト5は、所望の場合には糊着により、完成部3cのみに固定される。
【0062】
当然のことながら、完成部3cは、主要部3aの上方に設けられても、又は主要部3aから区切られた特別な開口部内に設けられてもよい。
【0063】
好適には、完成部3cは、靴又はより良好にはアッパー3の外側に表出している。
【0064】
完成部3cは可変弾性を有してもよく、主要部3bは完成部3cよりも低い弾性を有してもよい。
【0065】
更に、完成部3cは、特性に応じて十分に伸張可能な軽量の布地製であってもよく、主要部3bは、可能な内部補強インサートを備えた様々な種類の布地、革、合成又は複合材料製であってもよい。
【0066】
アッパー3が底壁3aを含む場合には、インソール4は、好ましくはその長さ全体にわたって底壁3a内に拘束され、一方、アッパー3が開放底部を含む場合には、インソール4は、開放底部の限界端に拘束され、アッパー3と共に収容領域RZを画定(区画)する。
【0067】
この態様に関して、上述のような可撓性又は変形可能部分7が設けられている場合、可撓性又は変形可能部分7はアッパー3にもソール2にも拘束されないため、特にストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5によって加えられる締め付け動作の結果として、可撓性又は変形可能部分7は自由に動くことができる。そのような場合、インソール4は、好ましくは、可撓性又は変形可能部分7を除くその長さ全体にわたって、例えば糊着されることによって、アッパー3又はその開放底部もしくは閉鎖底部に拘束される。
【0068】
必要に応じて、アッパー3は、完成部3cのすぐ上に配置され、実際には完成部3cの続きとして配置された装飾部又は層3hを含むことができ、装飾部又は層3hは、審美的に好ましい表面を示すように適切に装飾されているか、又はそのような材料で作製されている。装飾部3hは、例えば縫合などの任意の適切な方法によって主要部3bに拘束されてもよいが、同じ製織又は構築プロセスの間に主要部3bと共に形成されてもよい。
【0069】
ストリップ又はテープ又はベルト5は、アッパー3の片方の側部に、必要に応じて糊着、接着剤による拘束又は縫合によって固定されてもよい。
【0070】
より具体的には、ストリップ又はテープ又はベルト5は、アッパー3に全体的又は部分的に拘束可能な取付基部5bと、係合手段6と固定可能であるか又は取り外し可能かつ調整可能に係合可能な端部5aとを有する。
【0071】
取付基部5bは、必要に応じて弾性の又は様々な種類の皮革、合成もしくは複合材料を使用して作製された1つ以上の布片又は布バンドであってもよく、これらのバンドは、例えば糊着又は接着剤による結合などによって固定される。
【0072】
取付基部5bの下側部分の内部及び外部の両方を、必要に応じて例えばナイロンにオーバーインジェクションされた材料の層で被覆してもよい。
【0073】
取付基部5bは、例えば端部5aの幅の2~4倍などのより広い幅を有し、例えば端部5aに向かって先細(テーパ)になっていてもよい。
【0074】
当然のことながら、ストリップ又はテープ又はベルト5は、その長さの一部(ストリップ又はテープ5)のみ、より具体的には、それぞれの取付基部5bでのその長さの全部又は一部が、アッパー3に、又はより良好には、設けられている場合には完成部3cに取り付けられるか、糊着されるか、縫合されるか、又は接着剤で結合されてもよい。好ましくは、端部5aは、アッパー3に直接固定又は拘束されるのではなく、取付基部5bを介して拘束され、その結果、端部5aは実質的に自由であり、係合手段6と取り外し可能かつ調整可能に係合可能である。
【0075】
端部5aは、取付基部5bの長さの約2/3~3/2の長さを有することができる。
【0076】
アッパー3が凹部3mを画定してもよく(図2)、その場合、ストリップ又はテープ又はベルト5の取付基部5bは、例えば凹部3mのサイズに合わせて収容及び固定することができる。
【0077】
そのような場合、凹部3mは、弾性的に伸張可能な完成部3cと、必要な場合には、装飾部3hとを備えてもよい。
【0078】
好ましくは、ストリップ又はテープ又はベルト5は、アッパー3のみに取り付けられてもよい(図1参照)が、ソール2とアッパー3の片方の側部との両方に取り付けられてもよい(図2参照)。
【0079】
この第2のケースでは、取付基部5bの一部は、必要に応じてソール2の使用時の下側でソール2に固定又は拘束され、取付基部5bの別の部分は、必要に応じて上記のようにアッパー3に固定されるか、縫合されるか、糊着されるか、又は接着剤によって結合される。
【0080】
取付基部5bはまた、糊着、接着剤、あるいはそれぞれの結合具の嵌合又は係合、所望であれば取付基部5bとソール2との間のスナップ嵌合又は係合などによって、ソール2のみに固定又は拘束され得る。これに関連して、ピンなどをソール2に設けることができ、ピンのスロット又は係合穴を取付基部5bに設けることができ、あるいはその逆も可能である。そのような結合具は明らかに、靴の様々な構成要素が閉じられているか又は一緒に挟まれている時には取り付けられたままである。
【0081】
当然のことながら、取付基部5bをソール2とアッパー3との間で締め付けることもできる。
【0082】
必要に応じて、ソール2は、ソールのトーションを損なうことなく足の土踏まずを包んで保持するようなストリップ又はテープ又はベルト5とインソール4との偏位運動を可能にするように、インソール4に向かって窪んでいるか、あるいは鉢状部又は窪み2aを画定(区画)する。
【0083】
この場合、靴1は、例えばソール2によって画定された台座2b内に収容可能なスタッド又は他の適切な構成要素などの、自転車のペダルへの拘束のための手段12を、例えばインソール4に面する表面2cに備えることができる。
【0084】
この態様に関して、特にインソール4がアッパー3の開放底部に取り付けられてこれを閉じる場合、インソール4は、それぞれの下面において、凹み4dをスタッド12の位置に画定することができる。
【0085】
当然のことながら、本発明による靴は、それぞれの締め付け動作においてストリップ又はテープ又はベルト又は引張り部品5を支持するための、ケーブルなどの任意の適切な手段である開閉手段13も含むことができる。
【0086】
本発明の主題はまた、上記のようなインソール4である。
【0087】
本発明によれば、靴1を組み立てるための方法も提供され、この方法は、以下のステップを順に含む(特に図1参照):
ソール2と、アッパー3と、インソール4と、少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト5とを配置するステップと、
例えば上述のような任意の適切な方法によって、例えば取付基部5bを完成部3cに拘束するなど、締め付けストリップ又はテープ又はベルト5をアッパー3に拘束するステップと、
例えば上述のような任意の適切な方法によって、締め付けストリップ又はテープ又はベルト5とアッパー3とを含む第1のユニット、特にアッパー3の底部3aにインソール4を拘束するか、又は、インソール4をアッパー3に挿入し、次いでインソール4をアッパー3の底壁上、より具体的にはアッパー3の底壁の使用時の内表面上に完全に拘束するステップと、
例えば上述のような任意の適切な方法によって、締め付けストリップ又はテープ又はベルト5と、アッパー3と、インソール4とを含む組立体の下方、特にインソール4又はアッパー3の閉鎖底部に、ソール2を拘束するステップと、
を含んでなる。
【0088】
あるいは、本発明による靴を組み立てるための方法は、以下のステップを順に含む:
アッパー3及びインソール4を配置するステップと、
インソール4をアッパー3の下方、又はより良好にはアッパー3の開放底部3aに拘束するか、あるいはインソールをアッパー3に挿入するステップと、
ソール2と少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト5とを配置し、次いで、例えば取付基部5bの一部又は縁部をソール2に固定又は拘束することによって、締め付けストリップ又はテープ又はベルト5をソール2に拘束するか、あるいは少なくとも1つの締め付けストリップ又はテープ又はベルト5が取り付けられたソール2を作製するステップと、
「好ましくは、取付基部5bの別の部分をアッパー3に、又は設けられている場合には完成部3cに固定、糊着又は縫合するように注意しながら、」締め付けストリップ又はテープ又はベルト5とソール2とを含む第2のユニットを、アッパー3とインソール4とを含む第2の群の下方に拘束するステップと、
を含んでなる。
【0089】
締め付けストリップ又はテープ又はベルト5をソール2に拘束するステップは、例えば、互いから離間しており、次いで糊着される複合材料を用いた射出又は成形あるいは、例えば剛性、半剛性及び弾性の異なる特定の材料の同時的なバイインジェクション(bi-injection)などの様々な方法で得ることができる。
【0090】
靴1に関して、より詳細にはその構成要素を拘束するステップに関して述べたことは、本発明による方法に明らかに当てはまる。
【0091】
本発明による靴では、ユーザは、足を開口部OPの通過後に収容領域RZ内に置いた後に、締め付けストリップ又はテープ又はベルト5を収容領域RZを囲むように引っ張り、次いで係合手段6と取り外し可能に係合させるか、あるいはそのような係合後にストリップ又はテープ又はベルト5を引っ張ることが可能である。
【0092】
いずれの場合でも、インソール4及び/又はアッパー3に対するストリップ又はテープ又はベルト5の動きの促進又は増大手段7,3cの働きにより、アッパー3に対するストリップ又はテープ又はベルト5の締め付け動作を調節することが可能であり、より具体的には、回内足又は扁平足などの問題による足又は足首の屈曲を排除又は緩和するように、そのような動作を増大させることが可能である。
【0093】
この態様に関して、例えば図3及び図4を参照すると、それらは、第1に、従来技術に従った靴内に収容された回内に罹患しているユーザの足F又は足首Fに対する屈曲又は捻り作用を示し、第2に、本発明に従った靴1内のユーザの足F又は足首Fが屈曲していないことを示す。
【0094】
これに関連して、促進又は増大手段が可撓性又は変形可能部分7を含む場合、ストリップ又はテープ又はベルト5を引っ張ると、特に切欠き9又は肉抜き部における可撓性又は変形可能部分7の屈曲は、そのような部分が存在しない場合以上にストリップ又はテープ又はベルト5を引っ張ることを可能にし、したがって、アッパー3に対するストリップ又はテープ又はベルト5の締め付け動作を増大させる。
【0095】
同じことが、促進又は増大手段がアッパー3の弾性的に伸張可能又は成形可能な完成部3cを含む場合にも当てはまり、この場合、ストリップ又はテープ又はベルト5は完成部3cに固定されるために、ストリップ又はテープ又はベルト5、あるいはより良好にはストリップ又はテープ又はベルト5の端部又は自由端5aを引っ張るかこれに作用することで、アッパー3の主要部3bからのストリップ又はテープ又はベルト5の動きが解除され、アッパー3に対する締め付け動作が増大する。
【0096】
当然のことながら、可撓性又は変形可能部分7と弾性的に伸張可能又は成形可能な完成部3cとを用いた解決策によって、優れた締め付け性能が提供され得るる。
【0097】
したがって、本発明は、足の周りのテープ又はベルトの包み込み効果を促進するように調節される、例えばギザギザ状の変形可能な部分によって足の土踏まずの最適な支持を提供するように構成された取り付けインソールが存在する点で従来技術の教示とは異なることが理解されるであろう。
【0098】
土踏まずを支持するように設計されたインソールがこのようにして得られ、このインソールは、靴の内側で土踏まずに合わせて土踏まずを支持するために、アッパー及びソールと一体化された支持システムに結合され、機構(例えば、ロータ、ラック、レバーなど)を介して調整される任意の種類のクロージャ、タイ、ベルクロストラップ、ケーブルによって、特別な力を要することなく容易かつ正確に調整可能である。
【0099】
代替的に又は追加的に、テープ又はベルトの可動性、したがって締め付け動作を容易にする伸張可能材料部分を、土踏まずの領域でアッパーに沿って設けてもよい。
【0100】
本発明に従う靴は、ソールに発生する張力を靴の各構成要素上で取り除くか又はより良好には除荷することを可能にするが、現状の解決策は、最良の状態でも靴のソールのみを除荷し、靴の残りの部分、特にアッパーは除荷しないため、従来技術による解決策は、はるかに性能が劣り、効果が低い。
【0101】
本発明の変更及び変形は、特許請求の範囲によって定義される保護の範囲内で可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 靴
2 ソール
3 アッパー
3b 主要部
3c 弾性的に伸張可能又は成形可能な完成部(促進又は増大手段)
4 インソール
5 ストリップ、テープ、ベルト、又は引張り部品
7 可撓性又は変形可能部分(促進又は増大手段)
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】