(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-11
(54)【発明の名称】コンクリートアンカーとともに使用するための回転吊り下げポイント
(51)【国際特許分類】
F16B 1/00 20060101AFI20221003BHJP
F16B 43/00 20060101ALI20221003BHJP
B66D 3/04 20060101ALI20221003BHJP
【FI】
F16B1/00 A
F16B43/00 Z
B66D3/04 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506837
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(85)【翻訳文提出日】2022-03-31
(86)【国際出願番号】 US2020044564
(87)【国際公開番号】W WO2021026014
(87)【国際公開日】2021-02-11
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506329524
【氏名又は名称】ブランドサーフウエイ サービシーズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【氏名又は名称】藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】グランバーグ,マシュー
【テーマコード(参考)】
3J034
【Fターム(参考)】
3J034BA18
(57)【要約】
回転吊り下げポイントアッセンブリは、それが取り付けられるアンカーの軸線に対するアッセンブリの回転および他の移動を可能にする。そのような回転吊り下げポイントアッセンブリは、ベースと、フランジ付きブッシングと、嵌合凸形ワッシャーとを含む。ベースは、プレートと、プレートから突き出ているチューブ状の構造体とを有している。フランジ付きブッシングは、アンカーのミスアライメントを可能にするための内部クリアランスを有しており、凹形表面を備えたフランジを有している。嵌合凸形ワッシャーは、フランジ付きブッシングの凹形表面と整合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレート、および、前記プレートから突き出ているチューブ状の構造体を有するベースと;
フランジ付きブッシングであって、前記フランジ付きブッシングは、アンカーのミスアライメントを可能にするための内部クリアランスを備え、凹形表面を備えたフランジを有している、フランジ付きブッシングと;
前記凹形表面と整合される嵌合凸形ワッシャーと
を含む、回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項2】
前記アンカーは、ネジ山付きファスナーまたは後施工コンクリートアンカーである、請求項1に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項3】
前記回転吊り下げポイントアッセンブリは、任意のキャプティブファスナーを欠いており、任意の長さのアンカーの適用を可能にするようになっている、請求項1または2に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項4】
前記回転吊り下げポイントアッセンブリは、凸形ワッシャーをさらに含み、前記凸形ワッシャーは、前記フランジ付きブッシングの前記凹形表面に対応する凸形表面を有している、請求項1から3のいずれか一項に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項5】
前記ベースは、前記ベースから延在する少なくとも2つの固定プレートをさらに含み、前記固定プレートは、別の構造体を固定するように設計された開口部をそれぞれ有している、請求項1から4のいずれか一項に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項6】
前記回転吊り下げポイントアッセンブリは、ベアリングプレートをさらに含み、前記ベアリングプレートは、前記ベースの前記プレートの表面積よりも大きい表面積を有している、請求項1から5のいずれか一項に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項7】
プレート、および、前記プレートから突き出ているチューブ状の構造体を有するベースと;
主要部分、および、表面を有するフランジ部分を有する凹形ブッシングと;
凸形ワッシャーと
を含む、回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項8】
前記チューブ状の構造体は、前記プレートから垂直方向に突き出ている、請求項7に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項9】
前記凹形ブッシングの前記主要部分は、第1の外径を有しており、前記フランジ部分は、第2の外径を有しており、前記第1の外径は、前記第2の外径よりも小さい、請求項7または8に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項10】
前記ベースの前記チューブ状の構造体は、第1の内径および第2の内径を有しており、前記第1の内径は、前記第2の内径よりも小さく、前記チューブ状の構造体の前記第1および第2の内径は、前記凹形ブッシングの前記第1および第2の外径に対応している、請求項9に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項11】
前記凹形ブッシングの前記フランジ部分の前記表面は、凹形になっている、請求項7から10のいずれか一項に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項12】
前記凹形ブッシングの前記フランジ部分の凹形の前記表面および前記凸形ワッシャーは、球面ワッシャーを形成するように位置決めされている、請求項11に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項13】
前記凸形ワッシャーは、細長い中央開口部を有している、請求項7から12のいずれか一項に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項14】
前記ベースおよび凹形ブッシングのそれぞれは、互いにおよび前記凸形ワッシャーの前記細長い中央開口部と同軸の中央開口部を有している、請求項13に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【請求項15】
前記回転吊り下げポイントアッセンブリは、ベアリングプレートをさらに含み、前記ベアリングプレートは、前記ベースの前記プレートの表面積よりも大きい表面積を有している、請求項7に記載の回転吊り下げポイントアッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2019年8月2日に出願された米国仮出願第62/882,378号明細書の優先権を主張し、その文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
なし。
【0003】
本発明は、概して、典型的に建設および保守のために使用されるリギング(rigging)コンポーネント、ホイスティング(hoisting)コンポーネント、および吊り下げコンポーネントの分野に関する。1つの態様では、本発明は、それが固定されるコンクリートまたは鉄骨構造体に対して回転および枢動を提供する吊り下げアッセンブリに関する。
【背景技術】
【0004】
リギングアッセンブリ、ホイスティングアッセンブリ、および吊り下げアッセンブリは、機器を移動させるために、ならびに、構造体および表面から機器を吊り下げるために使用される。これらの構造体および表面は、水平方向、垂直方向、または頭上にある可能性がある。リギングアッセンブリ、ホイスティングアッセンブリ、および吊り下げアッセンブリは、具体的には、ネジ山付きキャプティブファスナー(captive threaded fastener)を使用して金属コンポーネントまたは構造体に固定されるように設計されており、または、後施工アンカーもしくは前施工アンカーを使用してコンクリートコンポーネントまたは構造体に固定されるように設計されている。既存のリギングアッセンブリ、ホイスティングアッセンブリ、および吊り下げアッセンブリは、金属構造体およびコンクリート構造体の両方への適用を促進させるためのフレキシビリティーを備えて設計されておらず、または、任意の長さの共通のネジ山付きファスナーまたはコンクリートアンカーを利用する能力を備えて設計されていない。
【0005】
既存の回転式リギングアッセンブリ、ホイスティングアッセンブリ、および吊り下げアッセンブリは、コンポーネントまたは構造体に固定される固定ブッシングと、他のリギングコンポーネントおよびホイスティングコンポーネントを受け入れるスイベルベースまたは枢動ベースとを含む。そのようなデバイスは、一般に、「スイベルホイストリング」または「回転式リフティングポイント」と称される。そのような吊り下げアッセンブリのブッシングベースは、ネジ山付きキャプティブファスナーまたはコンクリートアンカーを使用して、コンクリートまたは鉄骨構造体に直接的に固定されるので、ベースは、一般的に、それが固定される構造体と同一平面上で垂直になっている。コンクリートもしくは鉄骨構造体が平坦でない場合には、または、ネジ山付きファスナーまたはコンクリートアンカーを受け入れるための孔部が、表面に対して垂直にドリル加工されていない場合には、その後のネジ山付きファスナーまたはコンクリートアンカーの締め付けが、ネジ山付きファスナーまたはコンクリートアンカーが曲がることを結果として生じさせ、アッセンブリを使えないものにすることとなる。
【0006】
既存の吊り下げポイントアッセンブリの上述のおよび他の欠点を克服するための必要性が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のおよび他の欠点を克服するために、本発明は、コンクリートアンカーとともに使用するための吊り下げポイントアッセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施形態において、回転吊り下げポイントアッセンブリが提供される。
【0009】
ある実施形態において、回転吊り下げポイントアッセンブリは、プレート、および、プレートから突き出ているチューブ状の構造体を有するベースと;凹形表面を備えたフランジを有するフランジ付きブッシングと;凹形表面と整合された凸形ワッシャーとを含む。
【0010】
ある実施形態において、回転吊り下げポイントアッセンブリは、本明細書で提供されるようなコネクターをさらに含む。
【0011】
ある実施形態において、本開示は、回転吊り下げポイントアッセンブリを提供する。本開示の実施形態によれば、回転吊り下げポイントアッセンブリは、プレート、および、プレートから突き出ているチューブ状の構造体を有するベースと;フランジ付きブッシングであって、フランジ付きブッシングは、アンカーのミスアライメントを可能にするための内部クリアランスを備え、凹形表面(concave surface)を備えたフランジを有している、フランジ付きブッシングと;凹形表面と整合される嵌合凸形ワッシャー(mating convex washer)とを含む。
【0012】
実施形態において、アンカーは、ネジ山付きファスナーまたは後施工コンクリートアンカーである。さらなる実施形態において、回転吊り下げポイントアッセンブリは、任意のキャプティブファスナー(captive fastener)を欠いており、任意の数のアンカーの適用を可能にするようになっている。さらなる実施形態によれば、回転吊り下げポイントアッセンブリは、凸形ワッシャーをさらに含み、凸形ワッシャーは、フランジ付きブッシングの凹形表面に対応する凸形表面を有している。一層さらなる実施形態において、ベースは、ベースから延在する少なくとも2つの固定プレートをさらに含み、固定プレートは、別の構造体を固定するように設計された開口部をそれぞれ有している。
【0013】
ある実施形態において、本開示は、回転吊り下げポイントアッセンブリを提供する。本開示の実施形態によれば、回転吊り下げポイントアッセンブリは、プレート、および、プレートから突き出ているチューブ状の構造体を有するベースと;主要部分、および、表面を有するフランジ部分を有する凹形ブッシングと;凸形ワッシャーとを含む。
【0014】
ある実施形態において、チューブ状の構造体は、プレートから垂直方向に突き出ている。さらなる実施形態において、凹形ブッシングの主要部分は、第1の外径を有しており、フランジ部分は、第2の外径を有しており、第1の外径は、第2の外径よりも小さい。さらなる実施形態において、ベースのチューブ状の構造体は、第1の内径および第2の内径を有しており、第1の内径は、第2の内径よりも小さく、チューブ状の構造体の第1および第2の内径は、凹形ブッシングの第1および第2の外径に対応している。
【0015】
ある実施形態において、凹形ブッシングのフランジ部分の表面は、凹形になっている。一層さらなる実施形態において、凹形ブッシングのフランジ部分の凹形の表面および凸形ワッシャーは、球面ワッシャーを形成するように位置決めされている。さらに別の実施形態において、凸形ワッシャーは、細長い中央開口部を有している。別の実施形態において、ベースおよび凹形ブッシングのそれぞれは、互いにおよび凸形ワッシャーの細長い中央開口部と同軸の中央開口部を有している。さらに別の実施形態において、回転吊り下げポイントアッセンブリは、ベアリングプレート(bearing plate)をさらに含み、ベアリングプレートは、ベースのプレートの表面積よりも大きい表面積を有している。
【0016】
本発明の先述のおよび他の特徴および利点は、以下の本発明の実施形態のより具体的な説明から明らかになることとなる。先述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、本発明の例示的なものでるが、限定的なものではないということが理解されるべきである。
【0017】
本発明の特徴は、図示の目的のために選択され、添付の図面に示されている、本発明およびその実施形態の詳細な説明から最良に理解されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示の実施形態による回転吊り下げポイントアッセンブリの分解図である。
【
図2】本開示の実施形態による、コネクターを備えた
図1の回転吊り下げポイントアッセンブリの分解図である。
【
図3】本開示の実施形態による、完全に組み立てられた
図2の回転吊り下げポイントアッセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の特定の好適な実施形態が、詳細に示されて説明されることなるが、さまざまな変形例および修正例が、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく作製され得るということが理解されるべきである。本発明の範囲は、決して、構成するコンポーネントの数、その材料、その形状、その相対的な配置などに限定されることとはならず、単に実施形態の例として開示されている。本発明の特徴および利点は、添付の図面において詳細に図示されており、そこでは、同様の参照番号は、図面の全体を通して同様のエレメントを指す。
【0020】
詳細な説明に対する前書きとして、本明細書および添付の特許請求の範囲の中で使用されているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないことを明確に指示していない限り、複数の指示対象を含むということが留意されるべきである。さらに、本明細書で使用されているように、「オーバーヘッド構造体」という用語は、作業プラットフォームがそこから吊り下げられ得る任意の物理的な構造体を指す。同様に、「構造体」という用語は、吊り下げられた作業プラットフォームシステムを使用してアクセス可能な任意の物理的な構造体を指す。いくつかの実施形態において、構造体およびオーバーヘッド構造体は、同じである可能性がある。例示的な構造体およびオーバーヘッド構造体は、それに限定されないが、橋、海上掘削装置、ボイラー、ボイラーペンダント、高架構造物および吊り下げられた構造体、ならびに船舶を含む。
【0021】
ここで図面を参照すると、
図1は、構造体(図示せず)から突出するアンカー120を備えた例示的な回転吊り下げポイントアッセンブリ100の分解図である。回転吊り下げポイントアッセンブリ100は、ベアリングプレート10、ベース20、凹形ブッシング40、凸形ワッシャー50、フラットワッシャー60、およびナット70を含む。
【0022】
アンカー120は、コンクリートおよび/または金属構造体とともに使用される任意のさまざまなアンカー120であることが可能である。たとえば、構造体が金属である場合には、アンカーは、ネジ山付きキャプティブファスナーであることが可能であり、構造体がコンクリートである場合には、アンカーは、後施工アンカーまたは前施工アンカー(たとえば、通しボルト)であることが可能である。アンカーは、ネジ山付きになっているかまたは滑らかになっていることが可能である。以下の議論において認識されることとなるように、アンカーは、構造体の表面に対して垂直であってもよく、または、構造体の表面に対して垂直でなくてもよい。
【0023】
ベアリングプレート10は、概して平坦なプレート状の構造体であり、それは、荷重を経験する構造体の表面積のより大きい部分にわたって、荷重の力を分散させる。ベアリングプレート10は、多くの形状、サイズ、および幾何学形状をとることが可能である。示されている実施形態では、ベアリングプレート10は、プレート直径11および孔部直径13の中央孔部12を有する概して円形のディスク形状の構造体であるが、ベアリングプレート10は、任意の形状(たとえば、長方形、正方形、楕円形、多角形)をとることが可能であるということが認識されることとなる。同様に、示されている実施形態では、プレート直径11は、ベース20の合計長さよりもわずかに大きいものとして示されており、ベース20のいずれの部分もベアリングプレート10の寸法を超えて延在しないようになっている。換言すれば、ベアリングプレート10のサイズは、ベース20のサイズおよび形状に少なくとも部分的に関係付けられる。さらなる実施形態において、ベアリングプレート10の形状およびサイズは、回転吊り下げポイントアッセンブリ100が取り付けられる特定の構造および荷重のサイズに依存し得る。
【0024】
図1に示されているように、孔部12は、円形であり、孔部直径13を有しており、孔部直径13は、構造体(図示せず)から突き出ているアンカー120の部分の直径よりもわずかに大きい。認識されることとなるように、孔部12の特定の形状およびサイズは、使用されるアンカー120のタイプに応じて変化することが可能であるが、好ましくは、アンカー120は、突出する円筒形状の部分を有しており、残りのコンポーネントの中の孔部12および開口部は、同様にチューブ状または円形になっている。
【0025】
ベース20は、チューブ状の部分25を備えたプレート21から作製されており、チューブ状の部分25は、プレート21から延在している。プレートの中の円形孔部(図示せず)は、アンカー120がプレート21を通過することおよびチューブ状の部分25の中へ突き出ることを可能にする。チューブ状の部分25の内側は、下記に詳細に説明されているように、異なる内径を有する部分を含有している。
【0026】
また、ベース20は、チューブ状の部分25から互いに平行に延在する1対のプレート30、31を含む。それぞれのプレート30、31は、それを通る開口部32、33を有しており、開口部32、33が、同軸になるようになっている。開口部32、33は、ベース20へのさまざまな物体または他の特定のコネクターのために使用される。
【0027】
凹形ブッシング40は、第1の外径を有する主要部分41と、第2の外径を有するフランジ部分42とを有している。第1の外径は、第2の外径よりも小さい。外部形状(たとえば、主要部分41の長さ、フランジ部分42の長さ、ならびに、第1および第2の外径)は、ハウジング(図示せず)の内部輪郭とマッチしている。すなわち、ハウジングのチューブ状の部分25は、その長さに沿って一貫した内径を有していない。むしろ、チューブ状の部分の第1の半分(または、上側半分)26は、第1の内径を有しており、チューブ状の部分の第2の半分(または、下側半分)27は、第2の内径を有しており、第1の内径は、第2の内径よりも小さくなっている。第1の内径と第2の内径との間の移行部は、鈍くなっており、凹形ブッシング40のフランジ縁部45と嵌合する。
【0028】
中央ボア43は、ブッシング40の長さにわたって走っており、回転吊り下げポイントアッセンブリ100の中でのアンカー120のミスアライメントを可能にするのに十分な内径を有している。すなわち、中央ボア43の内部幾何学形状は、アンカー120が中央ボア43の中へ突き出ることができるようになっており、それが、ボア43の中心軸線と平行にならないようになっている。
【0029】
ブッシング40の下側表面44は、凹形形状を有しており、それは、フランジ部分42に沿った半径が凹形になっていることを意味しており、また、さらに下記に説明されているように、凹形の下側表面44が、凸形ワッシャー50の凸形形状にマッチしている。ブッシング40の下側表面44および凸形ワッシャー50は、球面ワッシャーを一緒に作製する。
【0030】
凸形ワッシャー50は、凹形ブッシング40とフラットワッシャー60との間に位置決めされている。凸形ワッシャー50は、ワッシャー50の直径の周りに凸形形状の半径を有している。凸形半径は、凹形ブッシング40の凹形半径にマッチしている。凹形ブッシング40および凸形ワッシャー50は、球面ワッシャーを一緒に形成し、アッセンブリ100が固定されている表面に対するアッセンブリ100の移動を促進させる。
【0031】
また、凸形ワッシャー50は、細長い(円形ではない)中央開口部52を有している。細長い開口部52は、凸形ワッシャー50が凹形ブッシング40に対して移動することを可能にし、依然としてアンカー120を収容することを可能にする。
【0032】
凹形ブッシング40および凸形ワッシャー50の組み合わせは、十分な移動を一緒に提供し、アンカー120に接続されている任意の構造体が、必ずしも、アンカー120と平行な軸線の中に留まることを必要としないようになっている。
【0033】
フラットワッシャー60は、ナット70を締め付けるときにトルクを分配することによって、また、ナット70と凸形ワッシャー50との間に中間構造体を提供することによって、回転吊り下げポイントアッセンブリ100への(具体的には、凹形ブッシング40、凸形ワッシャー50、およびナット70への)損傷を防止する。フラットワッシャー60は、従来の円形リングとして示されているが、さらなる実施形態において、ワッシャーがワッシャーの平面的な表面に沿ってほとんど変動または輪郭を有さない(すなわち、それが平坦である)ならば、ワッシャー60は、異なる幾何学形状を有することが可能である。
【0034】
示されている実施形態では、ナット70は、弾性ストップナット(ESN:elastic stop nut)である。しかし、さらなる実施形態において、ナット70は、アンカー120に締め付けて、回転吊り下げポイントアッセンブリ100をアンカー120に固定する、当業界において知られている任意のタイプのナット70であることが可能である。
【0035】
図2および
図3に示されているように、組み立てられたときに、ブッシング40、凸形ワッシャー50、フラットワッシャー60、およびナット70は、ベース20のチューブ状の部分25の中に含有されており、アンカー120がアッセンブリ100から突き出た状態になっている。このように、構造体または物体は、妨げられることなく、アンカー120に接続され得る。
【0036】
また、本開示の実施形態による、回転吊り下げポイントアッセンブリ100とともに使用するためのコネクター150が、
図2および
図3に示されている。
図2に示されているように、コネクター150は、2つの長方形プレート151、152を含み、それぞれのプレートは、その端部のそれぞれにおいて、少なくとも1つの孔部を有している。示されている実施形態では、プレート151は、第1の孔部153(図示せず)と、その反対側端部に1対の孔部154a、154bとを含む。同様に、プレート152は、第1の孔部155と、その反対側端部に1対の孔部156a、156bとを含む。それぞれのマッチしている孔部(たとえば、153および155、154aおよび156a、ならびに、154bおよび156b)は、同軸になっているということが認識されることとなる。
【0037】
示されている実施形態では、コネクター150は、チェーンを回転吊り下げポイントアッセンブリ100に固定するために使用される。プレート151、152は、ベース20のプレート30、31のいずれかの側に位置決めされており、第1の孔部153、155が、互いにおよびプレート30、31の開口部32、33と同軸になっている。ボルト156が、プレート30、31、151、および152を一緒に締め付け、ナット162によって適切な場所に保持され、ボルト156の端部にある開口部161に係合する随意的なロッキングピン160を備える。
図2に示されているように、ボルト156は、ネジ山付きの部分158およびネジ山のない部分159を有している。ボルト156は、開口部153、32、33、および155の中に位置決めされており、ネジ山付きの部分158が、プレート152、30、31、および153から突き出るようになっており、一方では、開口部153、32、33、および155の内側表面が、ネジ山のない部分159に接触するようになっている。結果として、コネクター150は、ボルト156によって生成される軸線の周りに枢動することが可能である。1対のピン(たとえば、ロックピン157a、157bなど)が、孔部154a、156aおよび孔部154b、156bの対を係合させることによって、プレート151、152の反対側を一緒に固定する。
【0038】
図3に示されているように、チェーンは、ロックピン157a、157bを使用して、コネクター150の中に固定され得る。ボルト156によって許容される枢動に起因して、コネクター150は、アンカー120の角度に対して、0°から90°の角度にあることが可能である。
【0039】
回転吊り下げポイントアッセンブリ100のコンポーネントを作製する際に使用される材料は、一般的に、金属である。
【0040】
本発明の先述の説明は、図示および説明の目的のために提示されてきた。それは、網羅的であることを意図しておらず、または、開示されている正確な形態に、もしくは、その形態が具現化され得る材料に、本発明を限定することを意図しておらず、多くの修正例および変形例が、上記の教示に照らして可能である。
【0041】
本発明は、本明細書の含有されている実施形態および図示に限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲の中に入るものとして、実施形態の一部分および異なる実施形態のエレメントの組み合わせを含むそれらの実施形態の修正された形態を含むということが具体的に意図されている。
【符号の説明】
【0042】
10 ベアリングプレート
11 プレート直径
12 中央孔部
13 孔部直径
20 ベース
21 プレート
25 チューブ状の部分
26 第1の半分、上側半分
27 第2の半分、下側半分
30 プレート
31 プレート
32 開口部
33 開口部
40 凹形ブッシング
41 主要部分
42 フランジ部分
43 中央ボア
44 下側表面
45 フランジ縁部
50 凸形ワッシャー
52 中央開口部
60 フラットワッシャー
70 ナット
100 回転吊り下げポイントアッセンブリ
120 アンカー
150 コネクター
151 プレート
152 プレート
153 第1の孔部
154a 孔部
154b 孔部
155 第1の孔部
156 ボルト
156a 孔部
156b 孔部
157a ロックピン
157b ロックピン
158 ネジ山付きの部分
159 ネジ山のない部分
160 ロッキングピン
161 開口部
162 ナット
【国際調査報告】