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特表2022-543392送受信装置およびスケジューリング装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-12
(54)【発明の名称】送受信装置およびスケジューリング装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20221004BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20221004BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221004BHJP
   H04L 1/16 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W28/04 110
H04W72/04 131
H04L1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506653
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(85)【翻訳文提出日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 EP2020066044
(87)【国際公開番号】W WO2021023416
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】19189862.6
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャー リキン
(72)【発明者】
【氏名】バムリ アンキット
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】タオ ミン-フン
(72)【発明者】
【氏名】西尾 昭彦
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014FA03
5K067AA43
5K067CC21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF05
5K067HH28
(57)【要約】
本開示は、送受信装置およびスケジューリング装置と、送受信装置およびスケジューリング装置のための通信方法を提供する。送受信装置は、動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、データのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信する送受信機と、動作中に、データのブラインド再送信の回数に応じてモニタリング期間を設定する回路と、を備え、送受信機は、動作中に、モニタリング期間中にPDCCHをモニターする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、データのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信する送受信機と、
動作中に、前記データのブラインド再送信の回数に応じてモニタリング期間を設定する回路と、
を備え、
前記送受信機は、動作中に、前記モニタリング期間中に前記PDCCHをモニターする、
送受信装置。
【請求項2】
前記送受信機は、動作中に、前記モニタリング期間内の前記PDCCHを介して、前記データのスケジュールされた再送信を示す第2制御情報を受信する、
請求項1に記載の送受信装置。
【請求項3】
前記回路は、動作中に、前記制御情報が受信された場合、前記モニタリング期間を開始する、
請求項1または請求項2に記載の送受信装置。
【請求項4】
前記送受信機は、動作中に、前記モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータを受信し、
前記回路は、動作中に、前記継続インジケータにより示される前記継続時間に応じて前記モニタリング期間の前記継続時間を設定する、
請求項1~3の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項5】
前記回路は、動作中に、前記ブラインド再送信の回数に比例した前記モニタリング期間の継続時間を設定する、
請求項1~3の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項6】
前記送受信機は、動作中に、前記ブラインド再送信の回数を示す再送信インジケータを受信する、
請求項1~5の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項7】
前記送受信機は、動作中に、前記モニタリング期間の終了を示す終了インジケータを受信し、
前記回路は、動作中に、前記終了インジケータが受信された場合、前記モニタリング期間を終了する、
請求項1~6の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項8】
前記回路は、動作中に、制御情報または第2制御情報が受信される時間ごとに部分的なモニタリング期間を開始することによる前記モニタリング期間を設定する、
請求項2に記載の送受信装置。
【請求項9】
前記送受信機は、動作中に、前記制御情報または前記第2制御情報に応じて前記データを受信し、
前記回路は、動作中に、
前記制御情報または前記第2制御情報に応じて、受信された前記データをデコードし、
デコードされた前記データが正常であるか否か判定し、
受信された前記データが正常にデコードされていない時間ごとに部分的なモニタリング期間を開始することによる前記モニタリング期間を設定する、
請求項2に記載の送受信装置。
【請求項10】
前記送受信機は、動作中に、再送信の回数を示す再送信インジケータを受信し、
前記回路は、動作中に、受信された第2制御情報の回数が、示された前記再送信の回数と等しい場合、部分的なモニタリング期間を開始しない、
請求項8または請求項9に記載の送受信装置。
【請求項11】
前記送受信機は、動作中に、前記制御情報または第2制御情報に応じて前記データを受信し、
前記回路は、動作中に、
前記送受信機により受信された前記データをデコードし、
前記データが正常にデコードされた場合、前記モニタリング期間を終了する、
請求項1~10の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項12】
前記回路は、動作中に、前記モニタリング期間の継続時間に等しいランタイムでタイマーを開始することによる前記モニタリング期間を設定する、
請求項1~11の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項13】
間欠受信であるDRX周期が設定され、
前記送受信機は、動作中に、アクティブ時間で前記PDCCHをモニターし、オフ期間で前記PDCCHをモニターしない、
請求項1~12の何れか1項に記載の送受信装置。
【請求項14】
動作中に、データのブラインド再送信の回数を決定する回路と、
動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、前記ブラインド再送信の回数に応じた、前記データの、スケジュールされた送信または再送信を示す制御情報を送信する送受信機と、
を備えるスケジューリング装置。
【請求項15】
物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、データのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信するステップと、
前記データのブラインド再送信の回数に応じてモニタリング期間を設定するステップと、
を有し、
前記PDCCHは、前記モニタリング期間中にモニターされる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける信号の送受信に関する。特に、本開示は、そのような送受信のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、第5世代(5G)とも呼ばれる次世代セルラ技術の技術仕様に取り組んでいる。
【0003】
1つの目的は、enhanced mobile broadband(eMBB)、ultra-Reliable low-latency communications(URLLC)、massive machine type communication(mMTC)を少なくとも含む、全ての利用シナリオ、要件及び配置シナリオ(例えば、TR38.913 version 15.0.0のセクション6を参照されたい)に対処する単一の技術的枠組みを提供することである。例えば、eMBB配置シナリオは、屋内ホットスポット、密集した都市、地方、都市マクロ及び高速を含んでもよく、URLLC配置シナリオは、産業制御システム、モバイルヘルスケア(リモートモニタリング、診断及び処置)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドのための広域モニタリング及び制御システムを含んでもよく、mMTC配置シナリオは、スマートウェアラブル及びセンサネットワークなどの非時間クリティカルなデータ伝送による多数のデバイスによるシナリオを含んでもよい。eMBB及びURLLCサービスは、その双方が極めて広い帯域幅を要求する点で類似するが、URLLCサービスは超低遅延を好ましくは要求しうる点で異なる。
【0004】
第2目的は、順方向互換性を実現することである。Long Term Evolution(LTE,LTE-A)セルラシステムとの後方互換性は必要とされず、全く新しいシステム設計及び/又は新規な特徴の導入を容易にする。
【発明の概要】
【0005】
1つの非限定的かつ例示的な実施形態は、ダウンリンク制御チャネルの監視を伴う手順を含む、UE電力を節約することを容易にするための改善された手順を提供することを容易にする。
【0006】
一実施形態では、本明細書で開示される技術は、動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、データのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信する送受信機と、動作中に、データのブラインド再送信の回数に応じてモニタリング期間を設定する回路と、を備え、送受信機は、動作中に、モニタリング期間中にPDCCHをモニターする。
【0007】
一般的または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはそれらの任意の選択的な組合せとして実装され得ることに留意されたい。
【0008】
開示された実施形態のさらなる利益および利点は、明細書および図面から明らかになり得る。利益および/または利点は、明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個別に得ることができ、これらは、そのような利益および/または利点のうちの1つまたは複数を得るためにすべてが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下では、例示的な実施形態が、添付の図面を参照してより詳細に説明される。
図1】3GPP NRシステムの一例となるアーキテクチャを示す図である。
図2】LTE eNB、gNB及びUEのための一例となるユーザ及び制御プレーンアーキテクチャを示す図である。
図3】NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す概略図である。
図4】RRC接続のセットアップ/再設定手順のシーケンス図である。
図5】enhanced Mobile Broadband、Massive Machine Type Communications(mMTC)およびUltra-Reliable and Low Latency Communications(URLLC)の使用シナリオを示す概略図である。
図6】非ローミングシナリオのための例示的な5Gシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
図7A】ダウンリンクデータの送信のためのHARQフィードバックを伴うDRX手順を示す図である。
図7B】アップリンクデータの送信のためのHARQフィードバックを伴うDRX手順を示す図である。
図8】ACK/NACKフィードバックを受信しないブラインド再送信のプロセスを示す図である。
図9】DRX周期が送受信装置のために設定される場合のデータの再送信のプロセスを示す図である。
図10】HARQフィードバックなしのブラインド再送信プロセスを概略的に示す図である。
図11】制御情報およびダウンリンクデータが、スケジュールされた再送信なしに送受信装置によって受信され、送受信装置がPDCCHを不必要にモニターする状況を示す図である。
図12】制御情報およびダウンリンクデータが、スケジュールされた再送信で送受信装置によって受信され、送受信装置がデータの誤再送信する状況を示す図である。
図13】一実施形態に係るスケジューリング装置および送受信装置の機能構成要素を示すブロック図である。
図14】drx-InactivityTimerを使用してモニタリング期間を設定した場合の、スケジューリング装置と送受信装置との間の送信の時系列を示す図である。
図15】drx-InactivityTimerを使用してモニタリング期間が設定されている場合に送受信装置で実行される方法のステップを示す図である。
図16】drx-RetransmissionTimerを使用してモニタリング期間が設定される場合の、スケジューリング装置と送受信装置との間の送信の時系列を示す図である。
図17】drx-RetransmissionTimerを使用してモニタリング期間が設定された場合に送受信装置によって実行される方法のステップを示す図である。
図18】drx-InactivityTimerを使用してモニタリング期間が設定され、終了インジケータが受信されたときの、スケジューリング装置と送受信装置との間の送信の時系列を示す図である。
図19】drx-InactivityTimerを使用してモニタリング期間が設定され、終了インジケータが受信されたときに送受信装置によって実行される方法のステップを示す図である。
図20】drx-RetransmissionTimerを使用してモニタリング期間が設定され、終了インジケータが受信された場合の、スケジューリング装置と送受信装置との間の送信の時系列を示す図である。
図21】drx-RetransmissionTimerを使用してモニタリング期間が設定され、終了インジケータが受信されたときに送受信装置によって実行される方法のステップを示す図である。
図22】ブラインド再送信の数を示す再送信インジケータが受信され、drx-InactivityTimerを使用してモニタリング期間を設定するために使用される、実施形態による方法を示すフローチャートである。
図23】ブラインド再送信の数を示す再送信インジケータが受信され、drx-RetransmissionTimerがモニタリング期間を設定するために使用される、実施形態による方法を示すフローチャートである。
図24】drx-InactivityTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定される場合の、スケジューリング装置と送受信装置との間の送信の時系列を示す図である。
図25】drx-InactivityTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定される場合の、送受信装置によって実行される方法のステップを示す図である。
図26】drx-RetransmissionTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定される場合の、スケジューリング装置と送受信装置との間の送信の時系列を示す図である。
図27】drx-RetransmissionTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定される場合の、送受信装置によって実行される方法のステップを示す図である。
図28】drx-InactivityTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定され、ブラインド再送信の数が示される場合に、送受信装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートを示す。
図29】drx-RetransmissionTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定され、ブラインド再送信の数が示される場合に、送受信装置によって実行される方法のステップを示すフローチャートである。
図30】一実施形態によるブラインド再送信の数を示すMAC制御要素CEを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
5G NRシステムアーキテクチャ及びプロトコルスタック
3GPPは、100GHzまでの範囲の周波数において動作するNR(New Radio Access Technology)の開発を含む、単に5Gと呼ばれる第5世代セルラ技術のための次のリリースに取り組んでいる。5G規格の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了され、5G NR規格に準拠したスマートフォンの試行と商業展開に進むことを可能にした。
【0011】
特に、全体のシステムアーキテクチャは、gNBを含み、UEに対してNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)及び制御プレーン(RRC)プロトコルターミネーションを提供するNG-RAN(Next Generation-Radio Access Network)を想定する。gNBは、Xnインターフェースによって互いに相互接続される。gNBはまた、NG(Next Generation)インターフェースによってNGC(Next Generation Core)に接続され、より詳細には、NG-CインターフェースによってAMF(Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)と、NG-UインターフェースによってUPF(User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)とに接続される。図1において、NG-RANアーキテクチャが示される(例えば、3GPP TS38.300 v15.6.0のセクション4を参照されたい)。
【0012】
様々な異なる配備シナリオがサポート可能である(例えば、3GPP TR38.801 v14.0.0を参照されたい)。例えば、非集中配備シナリオがそこに提示され(例えば、TR38.801のセクション5.2を参照されたい。集中配置はセクション5.4に示される)、5G NRをサポートする基地局が配備可能である。図2は、一例となる非集中配備シナリオ(例えば、TR38.801のFigure 5.2-1を参照されたい)を示し、更にgNBとLTE eNBとの双方に接続されるユーザ装置(UE)と共にLTE eNBを示す。NR 5Gのための新たなeNBは、例示的にgNBと呼ばれうる。eLTE eNBは、EPC(Evolved Packet Core)とNGC(Next Generation Core)との接続性をサポートするeNBの進化型である。
【0013】
NRのユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、3GPP TS38.300 セクション4.4.1を参照されたい)は、ネットワーク側でgNBにおいて終端される、PDCP(Packet Data Convergence Protocol、TS38.300のセクション6.4を参照されたい)サブレイヤ、RLC(Radio Link Control、TS38.300のセクション6.3を参照されたい)サブレイヤ、及びMAC(MediuMAC CEss Control、TS38.300のセクション6.2を参照されたい)サブレイヤを有する。さらに、新たなアクセス層(AS)サブレイヤ(SDAP,Service Data Adaptation Protocol)が、PDCP(例えば、3GPP TS38.300のサブクローズ6.5を参照されたい)の上に導入される。制御プレーンプロトコルスタックがまた、NRに対して規定される(例えば、TS38.300のセクション4.4.2を参照されたい)。レイヤ2機能の概略は、TS38.300のサブクローズ6に与えられる。PDCP、RLC及びMACサブレイヤの機能は、TS38.300のセクション6.4,6.3及び6.2にそれぞれ列記される。RRCレイヤの機能は、TS38.300のサブクローズ7に列記される。
【0014】
例えば、MACレイヤは、異なるニューメロロジのハンドリングを含む、論理チャネルの多重化及びスケジューリングとスケジューリング関連機能とを扱う。
【0015】
物理レイヤ(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、及び適切な物理時間周波数リソースへの信号のマッピングを担当する。それはまた、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピングを扱う。物理レイヤは、トランスポートチャネルの形式によりサービスをMACレイヤに提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に利用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルにマッピングされる。1つの物理チャネルは、ランダムアクセスに利用されるPRACH(Physical Random Access Channel)である。
【0016】
NRのための利用ケース/配備シナリオは、データレート、遅延及びカバレッジに関する多様な要件を有するeMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra-Reliable Low-Latency Communications)及びmMTC(massive Machine Type Communication)を含みうる。例えば、eMBBは、IMT-Advancedによって提供されるもの3倍のオーダのピークデータレート(ダウンリンクについて20Gbpsと、アップリンクについて10Gbps)とユーザ体感データレートとをサポートすることが期待される。他方、URLLCのケースでは、よりタイトな要件が超低遅延(ユーザプレーン遅延のUL及びDLのそれぞれについて0.5ms)及び高信頼性(1ms内に1-10-5)に対して課される。最終的に、mMTCは、好ましくは、高い接続密度(都市環境において1,000,000デバイス数/km)、厳しい環境での大きなカバレッジ、及び低コストデバイスのための極めて長寿命のバッテリ(15年間)を要求しうる。
【0017】
従って、1つのユースケースに適したOFDMニューメロロジ(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプリフィックス(CP)持続時間、スケジューリングインターバル毎のシンボル数など)は、別のユースケースでは良好には機能しないかもしれない。例えば、低遅延サービスは、好ましくは、mMTCサービスより短いシンボル持続時間(及び、従ってより大きなサブキャリア間隔)及び/又はスケジューリング間隔毎のより少ないシンボル(別名、TTI)を必要としうる。さらに、大きなチャネル遅延スプレッドを有する配備シナリオは、好ましくは、短い遅延スプレッドを有するシナリオよりも長いCP持続時間を必要としうる。同様のCPオーバ-ヘッドを保持するため、サブキャリア間隔はそれに応じて最適化されるべきである。NRは、サブキャリア間隔の複数の値をサポートしてもよい。これに対応して、現在、15kHz、30kHz、60kHz・・・のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tとサブキャリア間隔Δfは、Δf=1/Tuの式を介し直接関連する。LTEシステムと同様に、“リソースエレメント”という用語は、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対して1つのサブキャリアから構成される最小のリソースユニットを示すのに利用できる。
【0018】
新しい無線システム5G-NRでは、各ニューメロロジ及び搬送波に対して、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが、アップリンクとダウンリンクについてそれぞれ規定される。リソースグリッドにおける各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域の周波数インデックス及び時間領域のシンボル位置に基づいて特定される(3GPP TS38.211 v15.6.0を参照されたい)。
【0019】
NG-RANと5GCとの間の5G NR機能分割
図3は、NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す図である。NG-RAN論理ノードはgNBまたはng-eNBである。5GCには、論理ノードAMF、UPF、およびSMFがある。
【0020】
特に、gNBとng-eNBは以下の主な機能をホストする。
・無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、接続モビリティ制御、アップリンクとダウンリンクとの両方におけるUEへのリソースの動的割り当て(スケジューリング)などの無線リソース管理のための機能
・IPヘッダの圧縮、暗号化、データの完全性保護
・AMFへのルーティングがUEによって提供される情報から決定され得ない場合のUEアタッチメントにおけるAMFの選択
・UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
・AMFへの制御プレーン情報のルーティング
・接続の設定と解除
・ページングメッセージのスケジューリングと送信
・システムブロードキャスト情報(AMFまたはOAMから発信される)のスケジューリングおよび送信
・モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告設定
・アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
・セッション管理
・ネットワークスライシングのサポート
・QoSフロー管理とデータ無線ベアラへのマッピング
・RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
・NASメッセージの配布機能
・無線アクセスネットワークシェアリング
・デュアルコネクティビティ
・NRとE-UTRAとの間の緊密な相互作用
【0021】
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、以下のメイン機能をホストする。
・非アクセス層(NAS)、シグナリング終了
・NASシグナリングセキュリティ
・アクセス層(AS)、セキュリティコントロール
・3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN)ノード間シグナリング
・アイドルモードUE到達可能性(ページング再送の制御および実行を含む)
・レジストレーションエリア管理
・システム内およびシステム間モビリティの支援
・アクセス認証
・ローミング権のチェックを含むアクセス権限
・モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)
・ネットワークスライシングのサポート
・セッション管理機能(SMF)、選択
【0022】
さらに、ユーザプレーン機能(UPF)は、以下のメイン機能をホストする。
・RAT内/間モビリティのアンカーポイント(該当する場合)
・データネットワークへの相互接続の外部PDUセッションポイント
・パケットルーティングと転送
・ポリシールール施行のパケット検査およびユーザプレーン部分
・トラフィック使用報告
・データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類子
・マルチホームPDUセッションをサポートする分岐ポイント
・パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート施行などのユーザプレーンのためのQoS処理
・アップリンクトラフィック検証(SDFからQoSへのフローマッピング)
・ダウンリンクパケットバッファリングとダウンリンクデータ通知トリガ
【0023】
最後に、セッション管理機能(SMF)は、以下のメイン機能をホストする。
・セッション管理
・UE IPアドレスの割り当てと管理
・UP機能の選択と制御
・トラフィックを適切な宛先にルーティングするための、ユーザプレーン機能(UPF)でのトラフィックステアリングの設定
・ポリシー施行およびQoSの制御部分
・データ通知のダウンリンク
【0024】
RRC接続のセットアップと再設定の手順
図4は、NASの一部(TS38.300 v15.6.0参照)のためのRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDへのUEの移行のコンテキストにおける、UE、gNB、AMF(5GCエンティティ)間のいくつかの相互作用を示す図である。
【0025】
RRCは、UEおよびgNB設定のために使用される上位レイヤシグナリング(プロトコル)である。特に、この移行はAMFがUEコンテキストデータ(例えば、PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力およびUEセキュリティ能力などを含む)を準備し、それをINITIAL CONTEXT SETUP REQUESTと共にgNBに送信することを含む。次に、gNBは、UEとのASセキュリティをアクティブにする。これは、UEに対してSecurityModeCommandのメッセージを送信するgNBと、SecurityModeCompleteのメッセージでgNBに応答するUEと、によって実行される。その後、gNBは、RRCReconfigurationのメッセージをUEに送信し、それに応答して、UEからRRCReconfigurationCompleteのメッセージをgNBによって受信することによって、シグナリング無線ベアラ2(SRB2)、およびデータ無線ベアラ(DRB(複数可))を設定するための再設定を実行する。信号のみの接続の場合、SRB2およびDRBは設定されないので、RRCReconfigurationに関連するステップはスキップされる。最後に、gNBは、設定手順がINITIAL CONTEXT SETUP RESPONSEで完了したことをAMFに通知する。
【0026】
したがって、本開示では、動作中に、gNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作中に、初期コンテキスト設定メッセージを、NG接続を介してgNodeBに送信して、gNodeBとユーザ装置(UE)との間のシグナリング無線ベアラ設定を引き起こす送信機とを備える、第5世代コア(5GC)のエンティティ(たとえばAMF、SMFなど)が提供される。具体的には、gNodeBは、シグナリング無線ベアラを介して、リソース割り当て設定情報要素を含むシグナリングである無線リソース制御(RRC)をUEに送信する。次に、UEは、リソース割り当て設定に基づいて、アップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
【0027】
2020年以降のIMTの利用シナリオ
図5は、5G NRのためのいくつかの使用事例を示す図である。3GPP NR(3rd Generation Partnership Project new radio)では、IMT-2020によって多種多様なサービスおよびアプリケーションをサポートすることが想定されている3つのユースケースが考慮されている。eMBB(enhanced mobile broadband)のフェーズ1の仕様が完成している。eMBBサポートをさらに拡張することに加えて、現在および将来の作業は、Ultra-Reliable and Low Latency Communications(URLLC)およびMassive Machine Type Communicationsのための標準化を伴うことになる。図5は、2020年以降のIMTについて想定される使用シナリオのいくつかの例を示す図である。
【0028】
URLLCのユースケースは、スループット、レイテンシ、および有効性などの能力に対する厳しい要件を有し、産業製造または生産プロセスの無線制御、遠隔医療手術、スマートグリッドにおける流通自動化、輸送安全などの将来の垂直アプリケーションのためのイネーブラの1つとして想定されている。URLLCの高信頼性は、TR 38.913によって設定された要件を満たす技術を識別することによってサポートされる。リリース15におけるNR URLLCについては、キー要件は、UL(アップリンク)については0.5msのターゲットユーザプレーンレイテンシ、およびDL(ダウンリンク)については0.5msのターゲットユーザプレーンレイテンシを含む。パケットの1回の送信の一般的なURLLC要件は、1msのユーザプレーンレイテンシが32バイトのパケットサイズに対して1E-5のBLER(ブロックエラーレート)である。
【0029】
RAN1の観点から、信頼性は、多くの可能な方法で改良することができる。信頼性を改善するための現状の範囲は、URLLC、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどのための別個のCQIテーブルを定義することを含む。しかし、NRがより安定し、開発されるにつれて(NR URLLCキー要求に対して)、高信頼性を達成するための範囲が広がるかもしれない。Rel.15におけるNR URLLCの特定の使用事例には、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-health、e-safety、およびミッションクリティカルアプリケーションが含まれる。
【0030】
さらに、NR URLLCが対象とする技術強化は、レイテンシの改善および信頼性の改善を目指している。レイテンシ改善のための技術拡張には、設定可能なニューメロロジ、柔軟なマッピングによる非スロットベーススケジューリング、無料(設定済み許可)アップリンクの許可、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、ダウンリンクのプリエンプションが含まれる。プリエンプションとは、すでにリソースが割り当てられている送信を停止し、すでに割り当てられているリソースが、後で要求された別の送信に使用されるが、遅延が少なく、優先順位の高い要件があることを意味する。したがって、既に許可された送信は、後の送信によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプとは無関係に適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLLC)のための送信は、サービスタイプB(eMBBなど)のための送信によってプリエンプトされ得る。信頼性改善に関する技術強化には、1E-5のターゲットBLERのための専用CQI/MCSテーブルが含まれる。
【0031】
mMTC(massive machine type communication)のユースケースは、非常に多数の接続されたデバイスが、典型的には、比較的少量の非遅延センシティブデータを送信することを特徴とする。装置は低コストで、バッテリ寿命が非常に長いことが要求される。NRの観点から、非常に狭い帯域幅の部分を利用することは、UEの観点から省電力を有し、長いバッテリ寿命を可能にする一つの可能な解決策である。
【0032】
このように、NRの信頼性の範囲が広がることが期待される。すべての場合に対する、特にURLLCおよびmMTCに必要な1つの重要な要件は、高信頼性または超信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から信頼性を改善するために、いくつかのメカニズムが考えられる。一般に、信頼性を改善するのに役立ついくつかの重要な潜在的領域がある。これらの領域の中には、コンパクトな制御チャネル情報、データ/制御チャネルの繰り返し、および周波数、時間、および/または空間領域に関するダイバーシティがある。これらの領域は、特定の通信シナリオにかかわらず、一般に信頼性に適用可能である。
【0033】
NR URLLCについては、ファクトリーオートメーション、輸送産業、およびファクトリーオートメーション、輸送産業、電力供給を含む電力供給など、より厳しい要件を有するさらなる使用事例が特定されている。より厳しい要件は、より高い信頼性(10~6レベルまで)、より高い有効性、256バイトまでのパケットサイズ、数μs程度までの時間同期であり、値は、周波数範囲に応じて1μsまたは数μsとすることができ、短いレイテンシは、使用ケースに応じて、0.5~1ms程度、特に目標ユーザプレーンレイテンシは0.5msとすることができる。
【0034】
さらに、NR URLLCについては、RAN1の観点からのいくつかの技術強化が識別されている。これらの中には、コンパクトDCI、PDCCHの繰り返し、増加したPDCCHのモニタリングに関連するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)強化がある。さらに、UCI(アップリンク制御情報)拡張は、拡張HARQ(ハイブリッド自動再送要求)およびCSIフィードバック拡張に関連する。また、ミニスロットレベルホッピングおよび再送/反復エンハンスメントに関連するPUSCHエンハンスメントも識別されている。「ミニスロット」という用語は、スロット(14個のシンボルを含むスロット)よりも少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI)を指す。
【0035】
QoS制御
5G QoS(Quality of Service)モデルはQoSフローに基づいており、保証されたフロービットレート(GBR QoSフロー)を必要とするQoSフローと、保証されたフロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)の両方をサポートする。したがって、NASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、NG-Uインターフェース上のカプセル化ヘッダで運ばれるQoSフローID(QFI)によってPDUセッション内で識別される。
【0036】
各UEについて、5GCは、1つまたは複数のPDUセッションを確立する。各UEについて、NG-RANは、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、そのPDUセッションのQoSフロー(複数可)のための追加のDRB(複数可)は、例えば、図4を参照して上記で示されるように、その後に設定され得る(それは、そうするときにNG-RANまでである)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UE内および5GC内のNASレベルパケットフィルタは、ULおよびDLパケットをQoSフローに関連付け、一方、UE内およびNG-RAN内のASレベルマッピングルールは、ULおよびDL QoSフローをDRBに関連付ける。
【0037】
図6は、5G NR非ローミング参照アーキテクチャを示す(TS 23.501 v16.1.0、セクション4.23を参照)。アプリケーション機能(AF)、例えば、図5で例示的に説明されている5Gサービスをホストする外部アプリケーションサーバは、例えば、トラフィックルーティングに対するアプリケーションの影響、または、ネットワーク露出機能(NEF)へのアクセス、または、ポリシー制御(ポリシー制御機能、PCFを参照)のためのポリシーフレームワーク(例えば、QoS制御)との対話、をサポートするサービスを提供するために、3GPPコアネットワークと対話する。オペレータの配置に基づいて、オペレータによって信頼されていると見なされるアプリケーション関数は、関連するネットワーク関数と直接対話することができる。オペレータがネットワーク機能に直接アクセスすることを許可されていないアプリケーション機能は、NEFを介して外部公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能と対話する。
【0038】
図6は、5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニット、すなわち、ネットワークスライス選択機能(NSSF)、ネットワークリポジトリ機能(NRF)、統合データ管理(UDM)、認証サーバ機能(AUSF)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、およびデータネットワーク(DN)、すなわち、オペレータサービス、インターネットアクセスまたはサードパーティサービスを示す。
【0039】
端末は、LTEおよびNRにおいて、ユーザ装置(UE)として称される。これはワイヤレス電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、またはユーザ装置の機能を有するUSB(universal serial bus)スティックなどのモバイル装置であってもよい。しかしながら、モバイル装置という用語は、これに限定されず、一般に、リレーが、そのようなモバイル装置の機能性を有してもよいし、モバイル装置は、リレーとしても機能してもよい。
【0040】
基地局は、例えば、端子にサービスを提供するためのネットワークの一部を形成するネットワークノードである。基地局は、端末への無線アクセスを提供するネットワークノードである。端末と基地局との間の通信は、典型的には標準化されている。LTEおよびNRでは、ワイヤレスインターフェースプロトコルスタックは、物理レイヤ、MAC(medium access control)、および上位レイヤを含む。制御プレーンでは、上位レイヤプロトコル無線リソース制御プロトコルが提供される。RRCを介して、基地局は、端末の設定を制御することができ、端末は、接続およびベアラの確立、修正などの制御タスク、測定、および他の機能を実行するために基地局と通信することができる。
【0041】
レイヤによって提供されるデータを上位レイヤに転送するためのサービスは、通常、チャネルと称される。例えば、LTEおよびNRは、MACレイヤによって上位レイヤに提供される論理チャネルと、物理レイヤによってMACレイヤに提供されるトランスポートチャネルと、物理リソース上のマッピングを定義する物理チャネルとを区別する。
【0042】
論理チャネルは、MACによって提供されるさまざまな種類のデータ転送サービスである。各論理チャネルタイプは、転送される情報のタイプによって定義される。論理チャネルは、制御チャネルとトラフィックチャネルの2つのグループに分類される。制御チャネルは、制御プレーン情報の転送のみに使用される。トラフィックチャネルは、ユーザプレーン情報の転送のみに使用される。
【0043】
間欠受信-DRX
パケットデータは、しばしばバースト性が高く、時折無音の期間がある。遅延の観点から、アップリンク許可またはダウンリンクデータ送信を受信し、トラフィック挙動の変化に即座に反応するために、ダウンリンク制御シグナリングを永続的にモニターすることが有益である。同時に、これは、装置における電力消費の点でコストがかかる。装置の消費電力を低減するために、LTEは間欠受信(DRX)のためのメカニズムを含む。
【0044】
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおける間欠受信(DRX)機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0045】
DRXの基本的なメカニズムは、装置内の設定可能なDRX周期である。DRX周期が設定されている場合、装置は、ダウンリンク制御シグナリングをDRX周期あたりのアクティブ期間のみモニターし、残りのオフ期間で受信回路がオフになった状態でスリープする。これにより、消費電力を大幅に削減することができる。当然ながら、これは、装置がアクティブ期間においてのみ対応可能であるため、スケジューラへの制限を意味する。
【0046】
UEにおけるバッテリ消費を低減するため、UEがPDCCHを監視するのに費やす時間を最小限に抑える機構が利用され、これは、間欠受信(DRX)機能と呼ばれる。DRX機能は、RRC_IDLEに対して設定でき、この場合、UEは、特定のDRX値又はデフォルトのDRX値(defaultPagingCycle)を利用する。デフォルトのページング周期はシステム情報において報知され、32、64、128、256個の無線フレームの値を有することができる。UEは、DRX周期毎に1つのページング機会においてウェイクアップする必要があり、ページング機会は、1サブフレームである。DRX機能はまた。“RRC_CONNECTED”UEに対して設定でき、これにより、ダウンリンク制御情報(又は単に、UEはPDCCHをモニタリングすると表現される)のダウンリンク制御チャネルを常にモニタリングする必要はない(3GPP Technical Standard TS38.321 「NR;MAC(Medium Access Control)プロトコル仕様書」、15.6.0、chapter 5.7 を参照されたい)。
【0047】
以下のパラメータが、例えば、移動ノードがアクティブになるOn-Duration周期(すなわち、DRX Active Time)と、移動ノードがDRXにある周期(すなわち、DRX Active Timeにない)とが、DRX UEの動作を規定するのに利用可能である。
【0048】
- drx-onDurationTimer:DRX周期の開始時の継続期間
- drx-SlotOffset:drx-onDurationTimerを開始する前の遅延
- drx-InactivityTimer:PSCCHがMAYエンティティ用の最新のULまたはDL送信を示すPDCCH機会の後の継続期間
- drx-RetransmissionTimerDL(ブロードキャストプロセスを除くDL HARQプロセス毎):DL再送信が受信されるまでの最大継続期間
- drx-RetransmissionTimerUL(UL HARQプロセス毎):UL再送信の許可が受信されるまでの最大継続期間
- drx-LongCycleStartOffset:ロングDRX周期およびショートDRX周期が開始するサブフレームを定義するロングDRX周期およびdrx-StartOffset
- drx-ShortCycle(オプション):ショートDRX周期
- drx-ShortCycleTimer(オプション):UEがショートDRX周期に従う継続期間
- drx-HARQ-RTT-TimerDL(ブロードキャストプロセスを除くDL HARQプロセス毎):MACエンティティにより期待されるHARQ再送信用のDL割り当て前の最小継続期間
- drx-HARQ-RTT-TimerUL(UL HARQプロセス毎):MACエンティティにより期待されるUL HARQ再送信許可前の最小継続期間
【0049】
UEが起動している総継続期間は、「アクティブ時間」またはDRXアクティブ時間と称される。アクティブ時間は、例えば、以下の何れかの時間を含む。
- drx-onDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-RetransmissionTimerDL、drx-RetransmissionTimerUL、または、ra-ContentionResolutionTimer(3GPP TS 38.321の5.1.5節に記載されている)が実行中の時間
- (3GPP TS 38.321の5.4.4節に記載されているように)スケジューリング要求がPUCCHで送信され、ペンディングしている時間
- (3GPP TS 38.321の5.1.4節に記載されているように)コンテンションベースのランダムアクセスプリアンブルのうち、MACエンティティによって選択されていないランダムアクセスプリアンブル用のランダムアクセスレスポンスを正常に受信した後、MACエンティティのCーRNTI宛の新しい送信を示すPDCCHが受信されない時間
【0050】
“DRX期間”又は“DRXオフ期間”は、UEがバッテリ節約目的のためにダウンリンクチャネルの受信をスキップすることが可能である、すなわち、ダウンリンクチャネルをモニタリングすることが必要とされないダウンリンクサブフレームの継続期間である。DRXの動作は、電力を節約するため、移動端末に(現在アクティブなDRX周期に従って)無線回路を繰り返し非アクティビティ化する機会を与える。UEが実際にDRX期間中にDRXに留まるか(すなわち、アクティブでない)否かは、UEによって決定されてもよく、例えば、UEは、On-Duration期間には実行可能でない、従って、他の時間、例えば、DRXオフ時間中に実行される必要がある異周波測定を通常実行する。
【0051】
競合する要件を満たすため、2つのDRX周期(短い周期及び長い周期)が各UEに対して設定することができ、短いDRX周期は任意選択的であり、すなわち、長いDRX周期のみを使用することができる。短いDRX周期、長いDRX周期及び連続受信の間の遷移は、タイマー又はgNBからの明示的なコマンドによって制御される。ある意味において、短いDRX周期は、UEが長いDRX周期に入る前に、遅いパケットが到着した場合における確認期間とみなすことができる。UEが短いDRX周期にある間にデータがgNBに到着した場合、データは、次のon-duration時間における送信のためにスケジューリングされ、そして、UEは連続受信を再開する。他方、短いDRX周期の間にgNBにデータが到着しない場合、UEは、パケットアクティビティが時間終了したと仮定して、長いDRX周期に入る。
【0052】
アクティブ時間中、UEは、PDCCHをモニタリングし、設定されたSRS(Sounding Reference Signal)を報告し、PUCCH上でCQI(Channel Quality Information)/PMI(Precoding Matrix Indicator)/RI(Rank Indicator)/PTI(Precoder Type Indication)を報告する。UEがアクティブ時間にないとき、タイプ0トリガされたSRS及びPUCCH上のCQI/PMI/RI/PTIは報告されなくてもよい。CQIマスクがUEに設定される場合、PUCCH上のCQI/PMI/RI/PTIの報告は、On-Durationサブフレームに限定される。
【0053】
DRX周期は、例えば、3GPP TS 38.321(「NR;Medium Access Control(MAC)プロトコル仕様」、バージョン15.6.0、セクション5.7)で接続モードが定義され、かつ、3GPP TS 38.304(「アイドルモードおよびRRCインアクティブ状態でのユーザ装置(UE)手順」、バージョン15.4.0、セクション7.1)で、アイドルまたはインアクティブ状態が定義されているように、受信機のスイッチを定期的にオフにすることによって、UEに物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をデコードしたり、特定の期間で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信を受信したりする必要がないように、NRダウンリンクに設定され得る。
【0054】
3GPP TS 38.321 v15.6.0仕様書によれば、DRX周期が設定されるとき、アクティブ時間は、3GPP TS 38.321のセクション5.1.5に記載されるように、drx-onDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-RetransmissionTimerDL、drx-RetransmissionTimerUL、またはra-ContentionResolutionTimerが動作している時間を含む。
【0055】
drx-onDurationTimerは、DRX周期の開始時の継続時間を定義し、drx-InactivityTimerは、PDCCHがMACエンティティのための新しいアップリンク(UL)またはダウンリンク(DL)送信を示すPDCCH機会の後の継続時間を指定する。drx-RetransmissionTimerDLとULは、DL再送を受信するまでの最大継続時間と、UL再送の許可を受信するまでの最大継続時間をそれぞれ定義する。
【0056】
HARQフィードバックによる間欠受信
ワイヤレスチャネルを介した送信は、例えば、受信信号の品質変動に起因する誤りを受けやすい。したがって、ワイヤレス通信システムは、送信された信号に冗長性を追加して、受信機が誤りを訂正することを可能にする、順方向誤り訂正(FEC:forward error correction)の形態を使用することができる。しかしながら、誤って受信されたデータユニットがあり得る。HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスは、誤りデータユニットの誤り訂正符号化と再送信(reTx)との組み合わせに依存し、多くの通信システムで使用される。
【0057】
誤り訂正符号化にもかかわらず誤りのあるデータユニットは、送信機からの再送信を要求する受信機によって検出される。特に、肯定応答(ACK:acknowledgement)メッセージまたは否定応答(NACK:negative acknowledgement)メッセージは、受信機によって送信され得る。NACKが送信される場合、スケジューリング装置は、データユニットの再送をスケジュールし、対応するDCIを送信することができる。
【0058】
すなわち、PDCCHは、データの再送信のためのDCIの受信のためにモニターされるべきである。これは、DRX周期が受信機のために設定される場合にも当てはまる。
【0059】
以下では、本開示による送受信装置は、UEとも呼ばれ得る。しかし、本開示は、UEという用語を使用するが、LTEまたはNRにおけるUEに限定されず、任意の他の送受信装置に適用することができる。
【0060】
図7Aは、HARQフィードバックによるDRX手順を示す。時間Aにおいて、UEは、設定されたDRX周期のアクティブ時間中に、新しいダウンリンク送信のためのDCIを受信する。時間Bにおいて、対応するデータがPDSCHを介してUEによって受信され、その後、受信されたデータがデコードされる。データが正常にデコードできなかった場合、時間CでUEからgNBにNACKメッセージが送信される。
【0061】
電磁波に基づくあらゆる信号送信には、光速に起因する信号送信遅延が生じる。特に、ソースと送り先との間の無線信号の一方向伝搬遅延の2つ分は、往復遅延(RTD:round trip delay)と呼ばれる。RTDには、応答信号を生成するための処理ノードにおける処理時間も含まれ得る。
【0062】
このため、UEは、NACKを送信した後、PDCCHのモニタリングを停止し、drx-HARQ-RTT-TimerDLのタイマーを起動する。drx-HARQ-RTT-TimerDLが満了していない限り、UEは、電力消費を低減するためにPDCCHをモニターしない。スリープ期間は、図7Aにおいて斜線領域として示されている。
【0063】
時間Dにおいて、drx-HARQ-RTT-TimerDLが満了し、UEは、再びPDCCHのモニタリングを開始し、その後、データの再送信のためにDCIを受信する。時間Eにおいて、データは再び送信され、UEによって受信される。受信データが正常にデコードできない場合、時間FでさらにNACKが送信されてもよい。
【0064】
この手順では、再送信は、前に送信されたデータが正常に受信され、デコードされたかどうかについてのUEのフィードバックによってトリガされる。RTDによりデータの再送信のためのDCIの送信が予想されない期間中、UEは、電力消費を減少させるために、PDCCHがモニターされないスリープモードに入る。タイマーが満了し、再送信のためのDCIの送信が予想され得ると、UEは、PDCCHのモニターを再び開始する。
【0065】
図7Bは、アップリンクデータの送信のためのHARQフィードバックを伴うDRX手順を示す。
【0066】
時間Aにおいて、UEは、設定されたDRX周期のアクティブ時間中に新しいアップリンク送信のためのDCIを受信し、drx-InactivityTimerを開始する。時間Bにおいて、対応するデータは、PDSCHを介してUEによって送信される。
【0067】
ULデータを送信した後、UEは、PDCCHのモニターを停止し、drx-RetransmissionTimerUL(実行中の場合)を停止し、drx-HARQ-RTT-TimerULのタイマーを開始する。drx-HARQ-RTT-TimerULが満了していない限り、UEは、電力消費を低減するためにPDCCHをモニターしない。スリープ期間は、図7Bにおいて斜線領域として示されている。
【0068】
時間Cにおいて、drx-HARQ-RTT-TimerULが満了し、drx-RetransmissionTimerULが開始され、UEは再びPDCCHのモニターを開始する。その後、データの再送信のためのDCIが受信される。時間Dにおいて、ULデータが再び送信され、drx-HARQ-RTT-TimerULが再開され、UEは、時間Eにおいてdrx-HARQ-RTT-TimerULが満了するまでPDCCHのモニターを停止し、時間Fにおいてdrx-RetransmissionTimerULが満了する。
【0069】
この手順では、再送信は、ULデータの再送信のためのDCIの受信によってトリガされる。RTDによりデータの再送のためのDCIの送信が予想されない期間中、UEは、電力消費を減少させるために、PDCCHがモニターされないスリープモードに入る。タイマーが満了し、再送信のためのDCIの送信が予想され得ると、UEは、PDCCHのモニターを再び開始する。
【0070】
非地上ネットワーク
3GPPでは、非地上ネットワーク(NTN:non-terrestrial network)におけるNRベースの動作を研究し記述する(例えば、3GPP TR 38.811、非地上ネットワークをサポートするためのNR(New Radio)に関する研究、バージョン15.0.0、および3GPP TR 38.821、非地上ネットワークをサポートするためのNR用ソリューション、バージョン0.3.0を参照)。
【0071】
広いサービスカバレッジ能力と、物理的な攻撃や自然災害に対する宇宙/航空機の脆弱性の低減の結果、NTNは、地上のNRネットワークによってカバーできない非保護領域(例えば、航空機または船舶上の、隔離された、または離れた領域、)、および、非保護領域(例えば、郊外および地方の領域)において、NRサービスの展開を促進することができる。さらに、NTNは、移動プラットフォーム上の乗客にサービス継続性を提供することによって、または、特に重要な通信のために、どこでもサービスの利用可能性を保証することによって、NRサービスの信頼性を強化することができる。
【0072】
利点は、単独で動作する非地上ネットワーク、またはカバレッジ、ユーザ帯域幅、システム容量、サービス信頼性、または可用性に影響を及ぼし得る統合された地上ネットワークおよび非地上ネットワークのいずれかに関係する。
【0073】
非地上ネットワークは、例えば、サテライトに搭載されたRFリソースを使用する、ネットワークまたはネットワークのセグメントを指す。NTNは、通常、以下のシステム要素を特徴とする。
3GPP UEを指すNTN端末、または、サテライトが3GPP UEに直接サービスしない場合における、サテライトシステムに特有の端末
ユーザ装置と宇宙/空中プラットフォームとの間の無線リンクを指すサービスリンク
ペイロードを搭載する空中プラットフォーム
宇宙/空中プラットフォームをコアネットワークに接続するゲートウェイ
ゲートウェイセンター宇宙/空中プラットフォーム間の無線リンクを指すフィーダリンク
【0074】
往復遅延は、ソースノード、例えば、端末(UE)と送り先ノードとの間の距離に依存する。NTNでは、信号がサテライトなどを介して送信される場合があり、RTDの値は地上ネットワークよりもはるかに大きい場合がある。例えば、静止軌道上のサテライトを介して送信される信号の場合、すなわち、高度約35786kmにおいて、RTDは、541.14msの大きさであってもよい。
【0075】
HARQフィードバックなしのブラインド再送信
データの高速かつ信頼性のある送信を保証するために、UEからフィードバックを受信することなく、再送信が送信され得る。すなわち、UEは、受信データを正常にデコードできなかった場合には、gNBにNACKを送信しない場合がある。代わりに、gNBは設定された回数だけデータを再送することができる。
【0076】
さらに、アップリンクデータ送信のために、gNBは、ULデータの最初の送信を受信することなく、ULの再送信のためのDCIを送信することができ、その結果、UEは、ULデータのブラインド再送信を実行する。
【0077】
このアプローチでは、フィードバックループによるRTDは発生せず、同時に、データ送信の信頼性は、複数の再送信によって増加する。
【0078】
ブラインド再送信とは、データの送り先、例えば、UEにおける受信またはデコードの成功/失敗に関するフィードバックを受信することなく、データをさらに送信することを指す。
【0079】
HARQフィードバックは、例えば、ネットワークによって無効にすることができる。この場合、たとえば、ダウンリンクのためにgNBにACK/NACKが返されることはない。しかしながら、ACK/NACKフィードバックがなくても、gNBは、設定されている場合、依然として再送信を送信することができる。言い換えれば、gNBは、データの過去の送信または再送信のためのNACKを想定することができる。
【0080】
図8にgNBでNACKを受信しないデータの再送を示す。最初のステップとして、新しい送信のためのDCIがUEに送信され、続いてデータ(DLデータ)が送信される。その後、gNBはNACKを想定し、さらにDCIと対応するDLデータを送信する。言い換えれば、データは、UEからフィードバックを受信することなく、gNBによって複数回(DCIの先行送信を伴って)送信され得る。
【0081】
HARQあり/なしのDRXにおける再送信
図9にDRX周期を設定した場合のDLデータの再送信の処理を示す。図では、送信の時間的シーケンスが左から右に示されている。DRX周期が設定される場合、UEのオフ期間内にデータ及び対応するDCIの再送信が行われないために、UEは、新たな送信のためのDCIが受信されると、drx-InactivityTimerを開始する。drx-InactivityTimerが満了していない限り、UEは、DLデータの受信のためにチャネルをモニターする。DLデータが受信され、正常にデコードできない場合、UEはgNBにNACKを送信し、RTDを考慮してdrx-HARQ-RTT-TimerDLを起動する。
【0082】
drx-HARQ-RTT-TimerDLが満了していない限り、UEは、電力消費を低減するためにPDCCHをモニターしない。drx-HARQ-RTT-TimerDLが満了した後、drx-RetransmissionTimerDLが開始され、上記のタイマーが満了していない限り、PDCCHは、DLデータの再送信のためのDCIの受信についてモニターされ、DLデータは、その後に受信され得る。
【0083】
同様に、データがUEによってgNBに送信され、DRX周期が設定される場合、UEは、ULデータの最初の送信のためのDCIが受信されると、drx-InactivityTimerを開始する。したがって、ULデータを送信した後、RTDを考慮するために、drx-HARQ-RTT-TimerULが開始される。drx-HARQ-RTT-TimerULが満了していない限り、UEは、電力消費を低減するためにPDCCHをモニターしない。drx-HARQ-RTT-TimerULが満了した後、drx-RetransmissionTimerULが開始され、上記のタイマーが満了していない限り、PDCCHは、ULデータの再送信のためのDCIの受信についてモニターされ、ULデータは、その後に受信され得る。
【0084】
ULデータの再送信のためのDLデータまたはDCIの受信の成功/不成功に関するフィードバックがなければ、UEは、過去の送信の後に、デコードに成功できなかったさらなる再送信が予想されるかどうかを認識しない。
【0085】
この場合、drx-HARQ-RTT-TimerDLは、drx-RetransmissionTimerDLまたはdrx-RetransmissionTimerULがすぐに開始するようにゼロに設定され得る。あるいは、前記タイマーは、drx-RetransmissionTimerDL(またはUL)が、直ちに、または最小処理時間が満了した後に開始するように、無効にされてもよい。
【0086】
drx-RetransmissionTimerDLは、図10に示すように、DLデータが正常にデコードできなかったときに開始することができる。図では、送信の時間的シーケンスが左から右に示されている。
【0087】
しかしながら、UEがdrx-RetransmissionTimerDLまたはdrx-RetransmissinTimerULを開始し、gNBが再送信をスケジューリングしていない場合、UEの電力消費は不必要に増加する。
【0088】
図11は、DCIおよびDLデータがUEによって受信され、DLデータがうまくデコードされ得なかった状況を示す。図では、送信の時間的シーケンスが左から右に示されている。HARQフィードバックがネットワークによって無効にされ、gNBがDLデータの再送信をスケジュールしなくても、UEがdrx-RetransmissionTimerDLまたはdrx-RetransmissionTimerULを開始する場合、UEは、タイマーが動作している限りPDCCHを不必要にモニターし、それによって電力消費を増加させる。
【0089】
一方、UEが、新たな送信において受信されたDLデータのデコードに失敗した後に、drx-RetransmissionTimerDLを開始しない場合、UEは、図12に示すように、スリープ状態になり、gNBからの再送信を失敗する可能性がある。図では、送信の時間的シーケンスが左から右に示されている。
【0090】
本開示は、フィードバックなしのブラインド再送信のフレームワークにおいて調整されるモニタリングの継続時間を容易にすることができる技術を提供する。特に、本開示は、再送信の受信を確実にすると同時に、送受信装置の電力消費を低減するための、設定されたDRX周期における手順を提供する。
【0091】
本開示は、図13に示されるような送受信装置およびスケジューリング装置を提供する。
【0092】
送受信装置100は、送受信機110(1つ以上のアンテナなどのハードウェア構成要素およびハードウェア構成要素の操作を制御する制御回路を備える送信機および/または受信器)を備え、この送受信機は、動作中に、データのスケジュールされた送信を示す制御情報である物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して制御情報を受信する。さらに、送受信装置100は、動作中に、データのブラインド再送信の回数に従ってモニタリング期間を設定する回路120を備え、動作中に送受信機110は、モニタリング期間中にPDCCHをモニターする。
【0093】
例えば、送受信装置100は、NRネットワークにおけるUEである。従って、送受信機110及び回路120は、「UE送受信機」及び「UE回路」とも呼ばれる。しかし、これらの用語は、単に、送受信機110および回路120を、スケジューリング装置200または基地局などの他の装置によって構成される回路および送受信機と区別するために使用される。送受信装置100は、端末サービス、中継装置、または同様の通信システムの通信装置とすることができる。UE回路120は、「モニタリング期間制御回路」と見なされるか、または「モニタリング期間制御回路」を含むと見なされてもよい。
【0094】
さらに、図13に示すようなスケジューリング装置200(またはスケジューリングノード)が提供される。
【0095】
スケジューリング装置200は、動作中に、データのブラインド再送信の回数を決定する回路220を備える。スケジューリング装置200は、動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して制御情報を送信する送受信機210をさらに備え、制御情報は、ブラインド再送信の回数に従って、データのスケジュールされた送信または再送信を示す。
【0096】
例えば、スケジューリング装置200は、NRネットワークシステム(gNB)内または同様の通信システム内のネットワークノード(基地局)である。回路220は、UE回路120のような回路と区別するために、「再送信制御回路」又は「スケジューリング装置回路」とも呼ばれる。
【0097】
物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介してデータのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信することと、データのブラインド再送信の回数に従ってモニタリング期間を設定することとを含む方法がさらに提供され、PDCCHは、モニタリング期間中にモニターされる。
【0098】
さらなる説明では、詳細および実施形態は、明示的な記載または文脈がそうでないことを示さない限り、送受信装置100、スケジューリング装置200(またはスケジューリングノード)、および方法のそれぞれに適用される。
【0099】
以下、図14図17を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0100】
この実施形態では、送受信機110がデータの最初の送信用のDCI(制御情報)を受信したときにタイマーを開始することによって、回路120によってモニタリング期間が設定される。タイマー値、すなわち、タイマーのランタイムは、送受信機110が設定された回数の再送信のすべてを受信するのに十分である。さらなるDCI、例えば、再送信のためのDCIが受信されると、タイマーは開始されない。再送信用のDCIは、第2制御情報と呼ばれることがある。再送信の全ラウンド中にスリープ時間がないので、drx-HARQ-RTT-TimerDL(またはUL)を使用する必要がない。そのため、UE100は、HARQフィードバックがUE100からgNB200に送信されない。
【0101】
ブラインド再送信が実行されるか否かは、半静的にまたは動的に設定することができ、それに応じて、モニタリング期間の継続時間に対応するタイマーのランタイムも、半静的にまたは動的に設定することができる。ブラインド送信が半静的な方法で設定される場合、RRC信号は、タイマーのランタイム値の設定のために利用され得る。ブラインド再送信が動的な方法で構成される場合、タイマーのランタイム値は、例えば、DCIまたはMAC制御要素(MAC CE)を介して、同様に動的な方法で設定することができる。例えば、ブラインド再送信が設定されているかどうかを示すために、1ビットが使用されることがある。例えば、ゼロの値は、ブラインド再送信が設定されていないことを示し、1の値は、ブラインド再送信が設定されていることを示す可能性がある。タイマーのランタイムのシグナリング、またはRRC、MAC CE、またはDCIによる再送信の回数の詳細は、以下に記載されている。
【0102】
言い換えれば、本実施形態によれば、UE100は、再送信が予想される期間を認識している。このモニタリング期間中、PDCCHは、再送信のためにDCIについてモニターされる。
【0103】
この実施形態によれば、モニタリング期間を設定するために単一のタイマーを利用することができ、送受信機110はPDCCHをモニターする。これは、例えば、NTNにおいて、長いRTDを補償するために、フィードバック(HARQ)なしの高速再送信を可能にする。
【0104】
以下、図14および図15を参照して、本実施の形態の第1変形例について説明する。図14は、drx-InactivityTimerを利用してモニタリング期間を設定した場合の、gNB200(スケジューリング装置)とUE100(送受信装置)との間の送信の時系列を示す。図15は、drx-InactivityTimerを利用してモニタリング期間が設定される場合にUE100によって実行される方法のステップを示す。
【0105】
ステップS100において、送受信装置100、またはより具体的には、UE送受信機110は、設定されたDRX周期のアクティブ時間中に、gNBからのダウンリンク(DL)データの最初の送信用のDCIを受信する。新しい送信用のDCIを受信した後、回路120は、drx-InactivityTimerを開始することによってモニタリング期間を開始し、これにより、送受信機110は、ブラインド送信のためにチャネルをモニターする。
【0106】
さらに、ステップS110において、drx-InactivityTimerが実行中であるか否かが判定される。すなわち、UE100がアクティブ時間であるか否かが判定される。drx-InactivityTimerが実行中でない場合(ステップS110、NO)、本方法は終了する。しかしながら、UEがアクティブ時間にあると判定された場合、送受信機110は、ステップS120において、ブラインド再送信のためにチャネルをモニターする。
【0107】
さらに、DLデータが受信されると、それは回路120によってデコードされる。ステップS130では、受信したデータが正常にデコードできたか否かが判定される。受信データのデコードに成功した場合(ステップS130、YES)、本方法は終了する。しかし、データが正常にデコードされなかった場合、方法はステップS110に進み、drx-InactivityTimerのタイマーがまだ実行中であるかどうかが判定される。
【0108】
ただし、PDSCH送信が正常にデコードされた場合(つまり、DLデータが正常にデコードされた場合)、この特定のHARQプロセスでPDCCHをモニターする必要はない。しかしながら、UE100は、受信される他の送信についてPDCCHをモニターし続けてもよい。
【0109】
さらに、drx-InactivityTimerは、再送信のフレームワークで受信されたデータが正常にデコードされると終了しない可能性があるが、それぞれのランタイムの後に満了し得る。
【0110】
以下、図16および図17を参照して、本実施形態の第2変形例について説明する。図16は、drx-RetransmissionTimerを利用してモニタリング期間を設定した場合の、gNB200(スケジューリング装置)とUE100(送受信装置)との間の送信の時系列を示す。図17は、drx-RetransmissionTimerを利用してモニタリング期間が設定される場合にUE100によって実行される方法のステップを示す。
【0111】
本実施形態のこの変形例では、UE100は、最初の送信において送信されたデータをデコードした後に、drx-RetransmissionTimerを開始する。図16に見られるように、drx-InactivityTimerは、設定されたDRX手順に従って、最初の送信用のDCIの受信の後に開始される。さらに、対応するDLデータが受信され、デコードされると、DLデータのデコードにエラーが発生したときに、drx-RetransmissionTimerが開始される。
【0112】
上述の変形例と同様に、drx-RetransmissionTimerのランタイムは、例えば、RRC、MAC CEまたはDCIを介してgNBによって信号を送られる設定に従って設定され、設定された再送信をカバーするモニタリング期間を保証することができる。再送信のタイマーはHARQプロセス毎であるため、UE100が正常に受信データをデコードすると停止する場合がある。
【0113】
図17のステップS200では、DLデータの最初の送信のためのDCIを受信し、それぞれのDLデータを受信した後、データをデコードし、デコードが成功しなかった場合には、drx-RetransmissionTimerを起動する。
【0114】
ステップS210において、UE100がアクティブ時間にあるかどうかが判定される。すなわち、drx-RetransmissionTimerが実行中であるか否かが判定される。UE100がアクティブ時間でない場合(ステップS210、NO)、本方法は終了する。一方、drx-RetransmissionTimerが実行中である、すなわち、UE100がアクティブ時間にないと判定された場合、ステップS220に進む。
【0115】
ステップS220で、PDCCHは、DLデータのブラインド再送信用のDCIについてモニターされ、DCIが受信されると、それに応じて対応するDLデータが受信される。
【0116】
ステップS230において、受信されたデータは、回路120によってデコードされ、受信されたDLデータのデコードが成功したか否かが判定される。DLデータが正常にデコードできなかった場合(ステップS230、NO)、ステップS210に進み、drx-RetransmissionTimerが(まだ)実行中であるかどうかを再度判定する。そうでない場合、すなわち、受信されたデータが正常にデコードされたと判定された場合(ステップS230、YES)、ステップS240に進む。
【0117】
ステップS240において、現在のHARQプロセスに対応するdrx-RetransmissionTimerが停止し、その後、本方法は終了する。
【0118】
DLデータがうまくデコードされた後、drx-RetransmissionTimerは終了されるが、本開示は、それに限定されず、上記のタイマーは、その設定されたランタイムの後に満了することができる。
【0119】
本実施形態の記載された変形例では、単一のタイマーが、ブラインド再送信用のDCIの受信のためにPDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定するために利用される。特に、モニタリング期間の継続時間は、全てのブラインド再送信をカバーするように構成される。
【0120】
モニタリング期間を実現するタイマーとしては、drx-InactivityTimerやdrx-RetransmissionTimerを用いることができる。drx-InactivityTimerとは対照的に、drx-RetransmissionTimerは、複数のHARQプロセスまたはデータ受信プロセスのそれぞれに対して開始され得ることに留意されたい。すなわち、drx-RetransmissionTimerは、対応するDLデータがうまくデコードされた後に終了されてもよい。一方、drx-InactivityTimerは、それ以上のHARQプロセスがアクティブでない場合にのみ終了することができる。
【0121】
なお、本開示は、モニタリング期間を設定するためにdrx-InactivityTimerやdrx-RetransmissionTimerを利用することに限定されず、他のタイマーを用いてもよい。例えば、新しいタイマーを導入することができる。
【0122】
図18図22を参照して以下に説明されるさらなる実施形態では、UE送受信機110は、再送信用のモニタリング期間を定義するタイマーの終了を示す終了インジケータをさらに受信する。続いて、回路120は、終了インジケータが受信されると、モニタリング期間を終了する。
【0123】
上述の実施形態と同様に、モニタリング期間の継続時間、またはより具体的には、再送のためにPDCCHをモニターする期間の継続時間を定義するタイマーのランタイムは、例えば、RRC、MAC CEまたはDCI信号によって設定されてもよい。
【0124】
例えば、モニタリング期間は、タイマーを停止する明示のインジケーション(指示)が受信されたときに終了されてもよい。これは、例えば、DLの最後の再送信またはULデータの送信の受信時に、MAC CEを介して実行されてもよい。
【0125】
代替的に、暗黙のインジケーションは、回路130をトリガしてタイマーを停止させ、したがって、PDCCHをモニターするためのモニタリング期間を終了させることができる。例えば、モニタリング期間を終了する暗黙のインジケーションは、最後のPDCCH送信における最後の送信のインジケーションとして実装することができ、ここで、それが最後の再送信であるか否かを示すために1ビットを使用することができる。例えば、最後のビット値1は最後の再送信を示し得るが、最後のビット値0はさらなる再送信を示し得る。この場合、UE100は、受信した最後のビットが1の値を示す場合、モニタリング期間を終了する。
【0126】
このアプローチでは、追加のシグナリングが必要とされる場合であっても、UEは、最後のDCIが受信されたときにそれぞれのタイマーを停止することによってモニタリング期間を終了することができ、それによって、PDCCHの不必要なモニターを防止し、したがって、装置の電力消費を低減する。
【0127】
第1変形例では、drx-RetransmissionTimerが無効にされる。言い換えれば、UEは、受信されたデータが正常にデコードされなかった場合に、drx-RetransmissionTimerを開始または再開しない。代わりに、drx-InactivityTimerは、最初の送信において受信されたデータのデコードが正常にデコードされ得なかったときに開始される。また、モニタリング期間の終了を示すインジケータ(終了インジケータ)を受信した場合には、各drx-InactivityTimerを停止させることにより、モニタリング期間を終了する。この手順を図18および19に示す。
【0128】
図18は、drx-InactivityTimerを利用してモニタリング期間を設定し、終了インジケータを受信した場合の、gNB200(スケジューリング装置)とUE100(送受信装置)との間の送信の時系列を示す。図19は、drx-InactivityTimerを利用してモニタリング期間が設定され、終了インジケータが受信されるときにUE100によって実行される方法のステップを示す。
【0129】
ステップS300において、最初のPDCCH送信が受信され、drx-InactivityTimerが開始される。
【0130】
ステップS310において、UEがアクティブ時間にあるかどうかが判定される。すなわち、drx-InactivityTimerが満了したか否かを判定する。さらに、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータが受信されたかどうかが判定される。終了インジケータは、上述のように、明示的または暗黙的に送信されてもよい。UE100がアクティブ時間にないか、または終了インジケータが受信された場合(ステップS310、YES)、方法は終了する。一方、UE100がアクティブ時間であり、終了インジケータを受信していない場合(ステップS310、NO)、処理はステップS320に進む。
【0131】
ステップS320において、UE100は、DLデータの再送信のためのDCIの受信のためのPDCCHをモニターする。すなわち、PDCCHは、第2制御情報の受信についてモニターされる。DLデータを受信すると、ステップS330で、受信したデータが正常にデコードできたか否かが判断される。PDSCHを介して受信されたデータが正常にデコードされることができた場合(ステップS330、YES)、方法は終了する。一方、受信データのデコードに成功しなかった場合(ステップS330、NO)、ステップS310に進む。
【0132】
UEが受信データを正常にデコードした場合でも、drx-InactivityTimerが満了するか、gNBから明示/暗黙のインジケーションが受信されるまで、PDCCHはさらにモニターされることに注意する。上述の方法における「終了」は、すべてのタイマーの終了を意味しない。
【0133】
さらに、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータは、ULデータのブラインド再送信用の対応する手順において、UE100によって受信され得ることに留意されたい。
【0134】
第2変形例では、DLデータの最初の送信のためのDCIが受信されると、drx-InactivityTimerが開始される。さらに、モニタリング期間は、最初の送信で受信されたデータがデコードされたときにdrx-RetransmissionTimerを開始することによって開始される。さらに、drx-RetransmissionTimerは、暗黙または明示のインジケーションの受信時に停止される。この手順を図20および21に示す。
【0135】
図20は、drx-RetransmissionTimerを利用してモニタリング期間を設定し、終了インジケータを受信した場合の、gNB200(スケジューリング装置)とUE100(送受信装置)との間の送信の時系列を示す。図21は、drx-RetransmissionTimerを利用してモニタリング期間が設定され、終了インジケータが受信されるときにUE100によって実行される方法のステップを示す。
【0136】
DLデータの最初の送信のためのDCIを受信した後、drx-InactivityTimerは、設定されたDRXプロセスに従って開始される。さらに、対応するDLデータはPDSCHを介して受信され、デコードされる。
【0137】
ステップS400では、受信データが正常にデコードできなかった場合、すなわち、最初の送信においてPDSCHのデコードエラーが発生した場合に、drx-RetransmissionTimerが開始される。
【0138】
ステップS410において、UE100がアクティブ時間にあるか否かが判定される。すなわち、drx-RetransmissionTimerが実行中であるか否かが判定される。また、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータを受信したか否かを判定する。UE100がアクティブ時間にない場合、または終了インジケータが受信された場合(ステップS410、YES)、ステップS440に進む。一方、UEがアクティブ時間にあり、終了インジケータが受信されていない場合、ステップS420に進む。
【0139】
ステップS420で、PDCCHは、DLデータの再送信用のDCIについてモニターされる。
【0140】
受信されたDCIに従ってDLデータが受信されると、ステップS430において、受信されたデータが正常にデコードされたか否かが判断される。正常に受信データがデコードされなかった場合(ステップS430、NO)、ステップS410に進む。一方、正常に受信データがデコードされた場合(ステップS430、YES)、ステップS440に進む。
【0141】
ステップS440において、現在のHARQプロセスに対応するdrx-RetransmissionTimerが終了し、本方法は終了する。
【0142】
実施形態の記載された変形例では、PDCCHが第2制御情報のためにモニターされるモニタリング期間を定義するタイマーを停止するための明示または暗黙のインジケーション(終了インジケータ)が受信される。終了インジケータを受信すると、モニタリング期間は、それぞれのタイマーを停止することによって終了される。
【0143】
このアプローチでは、gNB200は、例えば、DLデータのさらなる再送信が意図されておらず、その結果、UEの電力消費が低減されるときに、モニタリング期間の終了をアクティブにトリガすることができる。
【0144】
さらなる実施形態では、gNB200は、モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータを送信する。例えば、モニタリング期間の継続時間は、専用タイマーのランタイムとして示されてもよい。また、gNB200は、再送信回数を示す再送信インジケータをUE100に送信する。
【0145】
UE100は、ランタイム値を受信し、再送信回数を示すと、実際のタイマーのランタイム値を再送信回数の倍数として拡張する。すなわち、gNB200によって一定回数の再送信が示され、あるタイマーのランタイム値が設定されている場合には、設定されているランタイムと再送回数との乗算によって、モニタリング期間の継続時間の定義専用のタイマーのランタイムが算出される。最初の送信を受信した後、UE100は、計算された拡張ランタイム値を用いてタイマーを開始する。
【0146】
特に、再送信の回数が(例えば、RRCを介して)半静的に設定されるか、または(例えば、MAC CEまたはDCIを介して)動的に設定されるかに応じて、ブラインド再送信の回数はまた、半静的にまたは動的に示され得る。
【0147】
このアプローチでは、モニタリング期間は、最後の送信が受信されたときに終了することができる。
【0148】
異なるHARQプロセスは、ブラインド再送信の回数およびDRXタイマーの値(例えば、drx-InactivityTimerおよびdrx-RetransmissionTimer)とは独立して設定され得ることに留意されたい。ブラインド再送信およびDRXタイマーの動的値は、例えば、DCIシグナリングを介して設定することができる。
【0149】
第1変形例では、UE100が再送信の受信時にdrx-RetransmissionTimerを開始しないように、drx-RetransmissionTimerは無効にされる。代わりに、drx-InactivityTimerは、最初のPDCCH送信が受信されたときに計算されたランタイムで開始される。タイマーは、最後の再送信が受信され、別のHARQプロセスのためにインアクティビティタイマーが実行されていないと判定されたときに停止されてもよい。なお、本開示は、タイマーが停止されることに限定されるものではなく、タイマーが満了するまで実行されてもよい。この手順の詳細については、図22を参照して説明する。
【0150】
ステップS500では、ブラインド再送信回数を示す再送信インジケータを受信する。さらに、drx-InactivityTimerのランタイムを示す継続インジケータが、UE100によって受信される。
【0151】
ステップS510において、drx-InactivityTimerの新しいランタイム値が、drx-InactivityTimerの設定されたランタイム値とブラインド再送信の回数との積として計算される。
【0152】
ステップS520において、最初のPDCCH送信が受信され、drx-InactivityTimerが、新たに計算されたランタイムで開始される。
【0153】
ステップS530において、UE100がアクティブ時間にあるかどうかが判定される。すなわち、drx-InactivityTimerが実行中であるか否かを判定する。drx-InactivityTimerが実行中でない、すなわち、UE100がアクティブ時間にないと判定された場合(ステップS530、NO)、処理は終了する。UE100がアクティブ時間にあると判定された場合、ステップS540に進む。
【0154】
ステップS540で、PDCCHは、DLデータの再送信用のDCIの受信(第2制御情報)についてモニターされる。
【0155】
上記のDCI及び各DLデータを受信した場合、ステップS550で、受信したDLデータが正常にデコードできたか否かが判断される。PDSCHを介して受信したDLデータが正常にデコードできた場合(ステップS550、YES)、本方法は終了する。受信したDLデータを正常にデコードできなかったと判定した場合には、ステップS560に移行する。
【0156】
ステップS560では、ブラインド再送信回数が終了したか否かが判定される。言い換えれば、UE100は、受信されたブラインド再送信の回数を追跡し、この回数を、ステップS500で受信されたブラインド再送信の指示された回数と比較する。ブラインド再送信の回数が終了していない場合(ステップS560、NO)、さらに再送信が予想されるので、処理はステップS530に進む。一方、ブラインド再送信の回数が終了した場合(ステップS560、YES)、ステップS570に進む。
【0157】
ステップS570において、drx-InactivityTimerが別のHARQプロセスのために実行されているかどうかが判定される。他のHARQ処理によりdrx-InactivityTimerが動作していない場合(ステップS570、NO)、タイマーを停止し、本方法を終了する。drx-InactivityTimerが別のHARQプロセスのために実行されている場合、ステップS530に進む。
【0158】
第2変形例では、drx-RetransmissionTimerは、最初の送信からのデータのデコード中にエラーが発生したときに、計算されたランタイム値で開始される。上記のタイマーは、ブラインド再送信で受信されたデータが正常にデコードされた場合、または指示された再送信回数の後に停止されてもよい。この手順の詳細については、図23を参照して説明する。
【0159】
ステップS600において、再送信インジケータは、ブラインド再送信の回数を示す。さらに、モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータが受信される。例えば、継続インジケータは、drx-RetransmissionTimerのランタイム値を示すことができる。
【0160】
ステップS610において、drx-RetransmissionTimerの新しいランタイム値が、drx-RetransmissionTimerの受信されたランタイム値とブラインド再送信の回数との積として計算される。
【0161】
ステップS620で、最初のPDCCH送信が受信され、計算されたランタイムでdrx-retransmissionTimerが開始される。
【0162】
ステップS630において、UE100がアクティブ時間にあるかどうかが判定される。すなわち、drx-RetransmissionTimerが動作しているか否かを判定する。drx-RetransmissionTimerが実行中でない、すなわち、UE100がアクティブ時間にないと判定された場合(ステップS630、NO)、処理は終了する。UE100がアクティブ時間にあると判定された場合、ステップS640に進む。
【0163】
ステップS640では、PDCCHは、DLデータ(第2制御情報)の再送信用のDCIの受信をモニターする。
【0164】
上記のDCI及び各DLデータを受信した場合、ステップS650で、受信したDLデータを正常にデコードできたか否かが判断される。PDSCHを介して受信したDLデータを正常にデコードした場合(ステップS650、YES)、処理はステップS670に進む。受信したDLデータを正常にデコードできなかったと判定された場合、処理はステップS660に進む。
【0165】
ステップS660では、ブラインド再送信の回数が終了したか否かが判定される。言い換えれば、UE100は、受信されたブラインド再送信の回数を追跡し、上記の回数を、ステップS600で受信されたブラインド再送信の指示された回数と比較する。ブラインド再送信の回数が終了していない場合(ステップS660、NO)、さらに再送信が予想できるので、ステップS630に進む。一方、ブラインド再送信の回数が終了した場合(ステップS660、YES)、ステップS670に進む。
【0166】
ステップS670において、現在のHARQプロセスに対応するdrx-RetransmissionTimerが停止され、その後、処理は終了する。
【0167】
上述した実施形態の変形例によれば、gNBは、UE100に再送信の回数を示す再送信インジケータを送信する。さらに、専用タイマーのランタイムを示す継続インジケータが、UE100によって受信される。UE100は、その後、ブラインド再送信の指示された回数に比例するように、モニタリング期間の継続時間を計算する。具体的には、モニタリング期間の継続時間は、指示されたブラインド再送信の回数と、それぞれのタイマーの指示されたランタイムとの積として設定される。
【0168】
さらなる実施形態では、モニタリング期間は、送受信装置100(UE)の送受信機110が、データのブラインド再送信についてDCIについてPDCCHをモニターする、1つ以上の部分的なモニタリング期間を設定することによって設定される。これは、例えば、受信されたDCIがデータの最初の送信に関連するか、または上記データのブラインド再送信に関連するかにかかわらず、DCIがPDCCHを介して受信されるときはいつでも、専用タイマーを再開することによって実行される。
【0169】
なお、部分的なモニタリング期間は、DCIを受信した直後であってもよいし、PDSCHを介して受信したDLデータをデコードした後であってもよい。
【0170】
この実施形態では、タイマーのランタイム値は、UE100が次の再送信を受信するときにアクティブ時間にあるのに十分であるように設定される。
【0171】
正常に受信データをデコードしなかった後にそれぞれのタイマーをスタートさせ、上記のデータを正常にデコードした場合にそれぞれのタイマーをスタートさせない場合、UE100の電力消費を低減することができ、同時に、必要に応じてブラインド再送信が受信されることが保証される。
【0172】
第1変形例によれば、drx-RetransmissionTimerは、UE100が再送信を受信したときにdrx-RetransmissionTimerを開始または再開しないように無効にされる。代わりに、drx-InactivityTimerは、送信または再送信が受信されるたびに開始される。この手順の詳細は、図24および図25を参照して説明される。
【0173】
図24は、drx-InactivityTimerを用いて部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間を設定した場合の、gNB200(スケジューリング装置)とUE100(送受信装置)との間の送信の時系列を示す。図25は、drx-InactivityTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定される場合にUE100によって実行される方法のステップを示す。
【0174】
図24に示すように、PDCCH送信または再送信がUE100によって受信されるたびに、drx-InactivityTimerが開始される。受信されたデータが正常にデコードされ得る場合(図24に示される最後の送信に対するACK)、drx-InactivityTimerは再開されない。
【0175】
図25に示すように、ステップS700において、UE100がアクティブ時間にあるかどうかが判定される。すなわち、drx-InactivityTimerが実行中であるか否かを判定する。drx-InactivityTimerが実行中でない場合(ステップS700、NO)、本方法は終了する。drx-InactivityTimerが実行中である場合(ステップS710、YES)、ステップS710に進む。
【0176】
ステップS710において、PDCCHは、DLデータのブラインド再送信用のDCIの受信についてモニターされる。
【0177】
DCIとそれぞれのDLデータを受信すると、ステップS720で、受信したDLデータが正常にデコードできたか否かが判断される。PDSCHを介して受信したデータがデコードできた場合(ステップS720、YES)、本方法は終了する。受信したDLデータを正常にデコードできなかった場合(ステップS720、NO)、ステップS730に進む。
【0178】
ステップS730において、DLデータのブラインド再送信用のDCIがPDCCHを介して受信されるとすぐに、drx-InactivityTimerが再開され、ステップS700に進む。
【0179】
第2変形例によれば、UE100は、再送信において受信されたデータが正常にデコードされ得ないたびに、drx-RetransmissionTimerを開始する。この手順の詳細は、図26および図27を参照して説明される。
【0180】
図26は、drx-RetransmissionTimerを用いて部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間を設定した場合の、gNB200(スケジューリング装置)とUE100(送受信装置)との間の送信の時系列を示す。図27は、drx-RetransmissionTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定される場合にUE100によって実行される方法のステップを示す。
【0181】
図26から分かるように、DLデータの新たな送信用のDCIが受信されると、drx-InactivityTimerは、例えば、設定されたDRXプロセスに従って開始される。それぞれのDLデータが受信され、正常にデコードできなかった場合、drx-RetransmissionTimerが開始され、DLデータの再送信用のDCIの受信についてPDCCHがモニターされる。DLデータが受信されるが、正常にデコードできないたびに、drx-RetransmissionTimerは、次のブラインド再送信の受信のために(再)開始される。PDSCHを介して受信されたデータが正常にデコードされると、最後のブラインド再送信において受信されたデータの正常な(ACK)デコードによって示されるように、drx-RetransmissionTimerは停止され得る。
【0182】
図27から分かるように、ステップS800において、drx-RetransmissionTimerは、PDSCHを介して受信されたデータに対してデコードエラーが発生したときに開始される。
【0183】
ステップS810では、UE100がアクティブ状態であるか否かが判定される。すなわち、drx-RetransmissionTimerが動作しているか否かを判定する。drx-RetransmissioTimerが実行中でない場合(ステップS810、NO)、本方法は終了する。UE100がアクティブ状態であり、drx-RetransmissionTimerが実行中である場合(ステップS820、YES)、ステップS820に進む。
【0184】
ステップS820で、PDCCHは、DLデータの再送信用のDCIの受信についてモニターされる。
【0185】
ステップS830では、PDSCHを介して受信されたDLデータが正常にデコードされたか否かが判定される。正常にデコードされた場合(ステップS830、YES)、ステップS850に進む。正常にデコードされていないと判定された場合(ステップS830、NO)、ステップS840に進む。
【0186】
ステップS840において、drx-RetransmissionTimerが(受信されたデータをデコードした後に)再開され、方法はステップS810に続く。
【0187】
ステップS850において、現在のHARQプロセスに対応するdrx-RetransmissionTimerが停止され、その後、方法は終了する。
【0188】
本実施形態の説明した変形例によれば、モニタリング期間は、制御情報または第2制御情報が受信される毎に部分的なモニタリング期間を開始することによって、送受信装置100の回路130によって設定される。
【0189】
なお、回路は、受信データを正常にデコードしなかった後に、部分的なモニタリング期間を開始してもよい。このアプローチでは、正常にデコードした場合に部分的なモニタリング期間が開始されないため、PDCCHは不必要にモニターされない。
【0190】
さらなる実施形態では、部分的なモニタリング期間のためのタイマーのランタイムは、再送信用のDCIが送信されるときに、UE100がアクティブであるために十分に長い。さらに、gNBは、ブラインド再送信の回数を示すそれぞれの再送信インジケータを送信することによって、ブラインド再送信の回数を示す。UE100は、送信または再送信のためのDCIがPDCCHを介して受信されるたびに、それぞれのタイマーを(再)開始する。
【0191】
なお、タイマーは、DCIを受信した直後であってもよいし、受信した各DLデータをデコードした後であってもよい。
【0192】
さらに、モニタリング期間を開始する前に(それぞれのタイマーを開始することによって)、受信された再送信の回数がgNB200によって示される再送信の回数と等しいかどうかが判定される。受信した再送信の回数が指示された再送信の回数以上である場合には、専用タイマーは起動されない。
【0193】
このアプローチにより、ブラインド再送信が予想されない場合に、UE100がPDCCHをモニターすることが回避される。
【0194】
ブラインド再送信の回数が半静的または動的に設定されるかに応じて、ブラインド再送信の回数は、それぞれ半静的または動的に示され得ることに留意されたい。例えば、半静的指示のために、RRCシグナリングが利用されてもよく、動的指示のために、MAC CEまたはDCIが利用されてもよい。
【0195】
さらに、異なるHARQプロセスは、drx-RetransmissionTimerおよびdrx-InactivityTimerを含む、いくつかのブラインド再送信およびDRXのタイマー値(モニタリング期間の継続時間)を用いて独立して設定され得ることに留意されたい。ブラインド再送信の回数の動的な値は、DCIシグナリングによって設定または指示することができる。
【0196】
第1変形例では、モニタリング期間は、PDSCHを介してDLデータが受信されるたびに開始されるdrx-InactivityTimerを使用して部分的なモニタリング期間を開始することによって設定され、これは、PDSCHを介してDLデータを受信するたびに開始され、正常にデコードすることができず、最後のブラインド再送信は、示されたブラインド再送信の回数に従ってまだ実行されていない。また、本実施形態の変形例では、drx-RetransmissionTimerを無効にしている。
【0197】
図28は、drx-InactivityTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定され、ブラインド再送信の回数が示される場合に、UE100によって実行される方法のステップを示すフローチャートを示す。
【0198】
ステップS800では、ブラインド再送回数を示す再送信インジケータがgNB200から受信される。
【0199】
ステップS810において、UE100がアクティブ時間にあるか否かが判定される。すなわち、drx-InactivityTimerが実行中であるか否かが判定される。drx-InactivityTimerが実行中でない場合(ステップS810、NO)、すなわち、UEがアクティブ時間にない場合、方法は終了する。UE100がアクティブ時間にある場合(ステップS820、YES)、ステップS820に進む。
【0200】
ステップS820において、UE100は、ブラインド再送信用のDCIの受信のためにPDCCHをモニターする。
【0201】
DLデータの送信又は再送信用にDCIを受信した後、DLデータを受信し、ステップS830で受信したDLデータが正常にデコード可能か否かを判定する。DLデータを正常にデコードした場合(ステップS830、YES)、本方法は終了する。DLデータを正常にデコードしなかった場合(ステップS830、NO)、ステップS840に進む。
【0202】
ステップS840では、ブラインド再送信の回数が終了したか否かを判定する。言い換えると、UE100は、受信されたブラインド再送信の回数を追跡し、受信されたブラインド再送信の回数が、ステップS800で受信されたインジケータによって示されるブラインド再送信の回数に等しいかどうかを判定する。ブラインド再送信の回数が終了した場合(ステップS840、YES)、本方法は終了する。ブラインド再送信の回数が終了していない場合(ステップS840、NO)、ステップS850に進む。
【0203】
ステップS850において、drx-ImactivityTimerが再開され、ステップS810に続く。
【0204】
第2変形例では、PDSCHを介して受信されたDLデータが正常にデコードできない毎に開始され、かつ、最後のブラインド再送信がブラインド再送信の指示された回数に従ってまだ実行されていない、drx-RetransmissionTimerを使用して部分的なモニタリング期間を開始することによって、モニタリング期間は、設定される。
【0205】
図29は、drx-RetransmissionTimerを使用して部分的なモニタリング期間を設定することによってモニタリング期間が設定され、ブラインド再送信の回数が示される場合にUE100によって実行される方法のステップを示すフローチャートを示す。
【0206】
ステップS900では、ブラインド再送信の回数を示す再送信インジケータがgNB200から受信される。さらに、drx-RetransmissionTimerのランタイムの値が受信される。ブラインド再送信の回数およびタイマーのランタイムのシグナリングの詳細については、以下でさらに説明する。
【0207】
ステップS910において、UE100がアクティブ時間にあるか否かが判定される。すなわち、drx-RetransmssionTimerが実行中であるか否かが判定される。drx-RetransmissionTimerが実行中でない場合(ステップS910、NO)、すなわち、UEがアクティブ時間にない場合、方法は終了する。UE100がアクティブ時間にある場合(ステップS920、YES)、ステップS920に進む。
【0208】
ステップS920において、UE100は、ブラインド再送信用のDCIの受信のためにPDCCHをモニターする。
【0209】
ステップS930では、DLデータの再送用のDCIを受信した後、DLデータを受信し、受信したDLデータが正常にデコード可能か否かを判定する。DLデータを正常にデコードした場合(ステップS930、YES)、本方法は終了する。DLデータを正常にデコードしなかった場合(ステップS930、NO)、ステップS940に進む。
【0210】
ステップS940では、ブラインド再送信の回数が終了したか否かを判定する。言い換えると、UE100は、受信されたブラインド再送信の回数を追跡し、受信されたブラインド再送信の回数が、ステップS900で受信されたインジケータによって示されるブラインド再送信の回数に等しいかどうかを判定する。ブラインド再送信の回数が終了した場合(ステップS940、YES)、本方法は終了する。ブラインド再送信の回数が終了していない場合(ステップS940、NO)、ステップS950に進む。
【0211】
ステップS850では、drx-RetransmissionTimerが(PDSCHを介して受信されたDLデータのデコード後に)再開され、ステップS910に続く。
【0212】
本実施形態の変形例によれば、送受信装置100は、再送信の回数を示す再送信インジケータを受信する。さらに、モニタリング期間は、1つ以上の部分的なモニタリング期間を開始することによって設定される。これは、例えば、各タイマーを起動することにより行われる。指示された再送信の回数がまだ終了していない場合にのみ、上記のタイマーが開始される。
【0213】
このアプローチにより、送受信装置100は、gNB200が上記のデータを再送信しない場合に、DLデータのブラインド再送信についてDCI用のPDCCHをモニターすることを防止される。したがって、送受信装置の電力消費が低減され、同時に、第2制御情報が送信されるか、または対応するDLデータが再送信されるときに、送受信装置100がアクティブ時間にあることが保証される。
【0214】
以下では、ブラインド再送信の回数の可能な設定パスの詳細について説明する。
【0215】
すでに示されているように、ブラインド再送信の回数は、RRCメッセージによって設定される可能性がある。ブラインド再送信の回数は、以下に示すように、DRX設定要素で設定することができる。
【0216】
【表1】
【0217】
特に、ブラインド再送信の回数は、追加のパラメータを介して設定されてもよく、これは、上記の例では、「drx-NumberofBlindRetransmissions」として示される。
【0218】
また、ブラインド再送信の回数は、MAC CEによって設定してもよい。
【0219】
NRでは、例えば、MACレイヤは、いわゆるMAC制御要素(MAC CE)を、トランスポートチャネルを介して送信されるべきトランスポートブロックに挿入することができる。MAC CEは、インバンド制御シグナリング、例えば、タイミングアドバンスコマンドまたはランダムアクセス応答のために使用される。
【0220】
しかしながら、本開示によれば、MAC CEは、ブラインド再送信の回数に関する情報を搬送することができ、MAC CEは、例えば、0から7までのブラインド再送信の回数を示すことができる。
【0221】
図30は、一実施形態によるブラインド再送信の回数を示すMAC制御要素であるCEを概略的に示す。例えば、MAC CEのフィールドDiは、ブラインド再送信の回数を示すことができ、Diが“1”に設定されている場合、ブラインド再送信の回数がiであることを示すことができる。例えば、D1は、1つのブラインド再送信、D2は、2つのブラインド再送信、D3は、3つのブラインド再送信などに関連している。しかしながら、本発明は、7回までの再送信を示す1バイトに限定されず、より多くのブラインド再送信がMAC CEによって設定されてもよい。
【0222】
さらに、ブラインド再送信の回数は、DCIによって設定されてもよく、例えば、ブラインド再送信の回数は、8回までのブラインド再送信を示すために3ビットを使用してシグナリングされてもよい。
【0223】
以下では、タイマーのランタイムの可能な設定パスの詳細について説明する。
【0224】
すでに示されているように、タイマーのランタイムは、RRCメッセージによって設定されてもよい。タイマーのランタイムは、以下に示すように、DRX設定要素で設定できる。
【0225】
【表2】
【0226】
特に、タイマーのランタイムは、パラメータdrx-InactivityTimer、drx-RetransmissionTimerDL、およびdrx-RetransmissionTimerULを介して設定することができる。つまり、各タイマーのランタイム値はインデックスに関連付けられる。
【0227】
また、タイマーの値は、例えば、図30に示すように、MAC CEによって示されてもよい。この場合、MAC CEは、それぞれのタイマーに対するインデックス値を示すことができる。MAC CEがUEによって受信される場合、MAC CEによって示されるインデックスに対応するタイマーの値は、ブラインド再送信のDCIのためのPDCCHをモニターするためのモニタリング期間における専用タイマーに適用されてもよい。
【0228】
あるいは、時間値は、DCIによって示されてもよく、DCIは、インデックス番号を示し、USは、DCIの受信時に、DCIによって示されるインデックスに従ってランタイムを適用する。
【0229】
なお、ブラインド再送信の設定は、上述した実施形態のいずれかに限定されるものではなく、上述した方法の間で切り替えてもよい。
【0230】
例えば、時間tにおいて、gNBは、DCIもしくはRRCのいずれかによって、タイマーのランタイムの値を設定する可能性がある。さらに、別の時間t’において、ブラインド再送信の回数は、DCIを介して設定されてもよい。この場合、UEは、上述したように、タイマーの値にブラインド再送信の回数を乗算することによって、新しいタイマーの値を導出することができる。
【0231】
同様に、gNBは、設定オプション間で切り替わることができる。例えば、時間tでgNBがブラインド再送信の回数を設定できない時、UEは受信データを正常にデコードできない時にタイマーを再開する。さらに、時間t’において、gNBは、ブラインド再送信の回数を設定してもよい。
【0232】
記載された実施形態およびそれぞれの変形例では、ブラインド再送信の回数は、パケット優先度に基づいて、HARQプロセスごとに設定され得る。
【0233】
例えば、3つのブラインド再送信は、HARQプロセス1用に設定されることができ、一方、単一のブラインド再送信は、HARQプロセス2用に設定されることができ、ブラインド再送信なしは、HARQプロセス3用に設定されることができる。
【0234】
さらに、例えば、ブラインド再送信の回数は、送信されるパケットの優先度レベルに従って設定してもよい。例えば、第2のパケットより高い優先度レベルを有する第1のパケットに対して、より高い回数のブラインド再送信が、より低い優先度レベルを有する第2のパケットに関して設定されてもよい。例えば、ブラインド再送信の回数は、送信されるパケットの優先度レベルに比例するように設定してもよい。
【0235】
さらに、異なるHARQプロセスは、異なるタイマーの値を用いて設定され得ることに留意されたい。さらに、ブラインド再送信の回数が設定される場合、設定された再送信の回数は、異なるHARQプロセスに対して異なってもよい。
【0236】
説明された実施形態およびそれぞれの変形例では、drx-HARQ-RTTのタイマーは、HARQフィードバックが無効にされたときに無効にされるか、またはそのランタイムの値がゼロに設定され得る。
【0237】
なお、実施形態およびそれぞれの変形例に係る方法は、単一のHARQプロセスについて説明されている。しかし、本開示はこれに限定されない。特に、方法の「終了」は、すべての実行タイマーの終了を意味しない。
【0238】
実施形態の方法およびそれぞれの変形例は、gNBからUEに送信されるダウンリンクデータに関連して主に説明されるが、これらの方法は、UEからgNBへの送信、すなわち、アップリンクデータの送信に等しく適用され得る。
【0239】
すなわち、drx-HARQ-RTT-TimerULは、drx-InactivityTimerおよび/またはdrx-RetransmissionTimerULが、最初の送信のためにDCIを受信した後に、または送信の後に開始されるように、ゼロに設定されるか、または無効にされてもよい。
【0240】
本開示で使用される用語drx-RetransmissionTimerは、ダウンリンクデータの再送信のためのdrx-RetransmissionTimerDL、またはアップリンクデータの再送信のためのdrx-RetransmissionTimerULを指してもよい。さらに、本開示で使用される用語drx-HARQ-RTT-Timerは、drxHARQ-RTT-TimerDLまたはHARQ-RTT-TimerULを指すことができる。
【0241】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアと連動するソフトウェアによって実現することができる。上述した各実施例の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路(IC)等のLSI(Large Scale Integration)によって部分的又は全体的に実現可能であり、各実施例で説明される各処理は、同一のLSI又はLSIの組合せによって部分的又は全体的に制御されてもよい。LSIは、個別にチップとして形成されていてもよいし、あるいは、機能ブロックの一部又は全部を含むように1つのチップが形成されていてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここで、LSIとは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI又はウルトラLSIとして呼ばれうる。しかしながら、集積回路を実現する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサを用いて実現されてもよい。さらに、LSI内部に配置される回路セルの接続及び設定が再設定可能なLSI又はリコンフィギュラブルプロセッサの製造後にプログラミング可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)が利用されてもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。半導体技術や他の派生技術の進歩の結果として、将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合、機能ブロックは、将来の集積回路技術を用いて集積化することができる。バイオテクノロジーも適用できる。
【0242】
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムによって実現することができる。
【0243】
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯(セル)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、遠隔ヘルス/遠隔医療(リモートヘルス及びリモート医療)デバイス、及び通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、並びにそれらの様々な組み合わせを含む。
【0244】
通信装置は、携帯型又は可動型であることに限定されず、スマートホームデバイス(例えば、家電、ライティング、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機及び“Internet of Things(IoT)”のネットワークにおける他の何れかの“物”など、非携帯型又は固定型である何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0245】
通信は、例えば、セルラシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、及びそれらの様々な組合せを介してデータを交換することを含んでもよい。
【0246】
通信装置は、本開示に記載された通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラ又はセンサなどのデバイスを含んでもよい。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号又はデータ信号を生成するコントローラ又はセンサを含んでもよい。
【0247】
通信装置はまた、基地局、アクセスポイントなどのインフラストラクチャファシリティと、上記の非限定的な例におけるものなどの装置と通信又は制御する他の何れかの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0248】
上述したように、DRX周期が設定されるときに上記の送信の受信を保証しながらブラインド再送信を可能にする装置および方法が提供される。
【0249】
動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、データのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信する送受信機と、動作中に、データのブラインド再送信の回数に応じてモニタリング期間を設定する回路と、を備え、送受信機は、動作中に、モニタリング期間中にPDCCHをモニターする、送受信装置が提供される。
【0250】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、制御情報に応じてデータを受信する。
【0251】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、制御情報に応じてデータを送信する。
【0252】
言い換えると、送受信機は、動作中、制御情報がデータの受信または送信のどちらを指すかに応じて、制御情報に応じてデータを受信または送信することができる。本開示によって達成される利点は、データが送信されるか受信されるかにかかわらず、PDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定することによって達成される。
【0253】
つまり、制御情報は、データのブラインド再送信のスケジューリングを示す。すなわち、制御情報は、前記のデータを含まないが、データを受信するため、またはデータを送信するために、送受信装置にスケジューリング情報を提供する。
【0254】
さらに、ブラインド再送信は、過去に送信されたデータの送信と呼ばれることがある。特に、ブラインド再送信は、フィードバックの有無にかかわらず、データの再送信である。
【0255】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、モニタリング期間内のPDCCHを介して、データのスケジュールされた再送信を示す第2制御情報を受信する。
【0256】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、第2制御情報に応じてデータを受信する。
【0257】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、第2制御情報に応じてデータを送信する。
【0258】
言い換えると、送受信機は、動作中に、第2制御情報がデータの受信または送信のいずれを指すかに応じて、第2制御情報に応じてデータを受信または送信することができる。本開示によって達成される利点は、データが送信されるか受信されるかにかかわらず、PDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定することによって達成される。
【0259】
いくつかの実施形態では、回路は、動作中に、制御情報が受信された場合、モニタリング期間を開始する。
【0260】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータを受信し、回路は、動作中に、継続インジケータにより示される継続時間に応じてモニタリング期間の継続時間を設定する。
【0261】
いくつかの実施形態では、回路は、動作中に、ブラインド再送信の回数に比例したモニタリング期間の継続時間を設定する。
【0262】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、ブラインド再送信の回数を示す再送信インジケータを受信する。
【0263】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータを受信し、回路は、動作中に、終了インジケータが受信された場合、モニタリング期間を終了する。
【0264】
いくつかの実施形態では、回路は、動作中に、制御情報または第2制御情報が受信される時間ごとに部分的なモニタリング期間を開始することによるモニタリング期間を設定する。
【0265】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、制御情報または第2制御情報に応じてデータを受信し、回路は、動作中に、制御情報または第2制御情報に応じて、受信されたデータをデコードし、デコードされたデータが正常であるか否か判定し、受信されたデータが正常にデコードされていない時間ごとに部分的なモニタリング期間を開始することによるモニタリング期間を設定する。
【0266】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、再送信の回数を示す再送信インジケータを受信し、回路は、動作中に、受信された第2制御情報の回数が、示された再送信の回数と等しい場合、部分的なモニタリング期間を開始しない。
【0267】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、制御情報または第2制御情報に応じてデータを受信し、回路は、動作中に、送受信機により受信されたデータをデコードし、データが正常にデコードされた場合、モニタリング期間を終了する。
【0268】
いくつかの実施形態では、回路は、動作中に、モニタリング期間の継続時間に等しいランタイムでタイマーを開始することによるモニタリング期間を設定する。
【0269】
いくつかの実施形態では、間欠受信であるDRX周期が設定され、送受信機は、動作中に、アクティブ時間でPDCCHをモニターし、オフ期間でPDCCHをモニターしない。
【0270】
さらに、動作中に、データのブラインド再送信の回数を決定する回路と、動作中に、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、ブラインド再送信の回数に応じた、データの、スケジュールされた送信または再送信を示す制御情報を送信する送受信機と、を備えるスケジューリング装置が提供される。
【0271】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、制御情報に応じてデータを受信する。
【0272】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、制御情報に応じてデータを送信する。
【0273】
言い換えると、送受信機は、動作中に、制御情報がデータの受信または送信のどちらを指すかに応じて、制御情報に応じてデータを受信または送信することができる。本開示によって達成される利点は、データが送信されるか受信されるかにかかわらず、PDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定することによって達成される。
【0274】
言い換えると、制御情報は、データの送信またはブラインド再送信のスケジューリングを示す。すなわち、制御情報は、前記のデータを含まないが、送受信装置がデータを受信するか、またはデータを送信するためのスケジューリング情報を提供する。
【0275】
さらに、ブラインド再送信は、過去に送信されたデータの送信と呼ばれることがある。特に、ブラインド再送信は、フィードバックの有無にかかわらず、データの再送信である。
【0276】
いくつかの実施形態では、回路は、動作中に、モニタリング期間の継続時間を決定し、送受信機は、動作中に、モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータを送信する。
【0277】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、再送信の回数を示す再送信インジケータを送信する。
【0278】
いくつかの実施形態では、送受信機は、動作中に、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータを送信する。
【0279】
物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、データのスケジュールされた送信を示す制御情報を受信するステップと、データのブラインド再送信の回数に応じてモニタリング期間を設定するステップと、を有し、PDCCHは、前記モニタリング期間中にモニターされる、方法がさらに提供される。
【0280】
いくつかの実施形態では、方法は、制御情報に応じてデータを受信するステップを含む。
【0281】
いくつかの実施形態では、方法は、制御情報に応じてデータを送信するステップを含む。
【0282】
言い換えると、この方法は、制御情報がデータの受信または送信のいずれを指すかに応じて、制御情報に応じてデータを受信または送信するステップを含むことができる。本開示によって達成される利点は、データが送信されるか受信されるかにかかわらず、PDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定することによって達成される。
【0283】
つまり、制御情報は、データのブラインド再送信のスケジューリングを示す。すなわち、制御情報は、前記のデータを含まないが、送受信装置がデータを受信するか、またはデータを送信するためのスケジューリング情報を提供する。
【0284】
さらに、ブラインド再送信は、過去に送信されたデータの送信と呼ばれることがある。特に、ブラインド再送信は、送信されたフィードバックの有無にかかわらず、データの再送信である。
【0285】
いくつかの実施形態では、方法は、モニタリング期間内のPDCCHを介して、データのスケジュールされた再送信を示す第2制御情報を受信するステップをさらに含む。
【0286】
いくつかの実施形態では、方法は、第2制御情報に応じてデータを受信するステップを含む。
【0287】
いくつかの実施形態では、方法は、第2制御情報に応じてデータを送信するステップを含む。
【0288】
言い換えると、この方法は、制御情報がデータの受信または送信のどちらを指すかに応じて、第2制御情報に応じてデータを受信または送信するステップを含むことができる。本開示によって達成される利点は、データが送信されるか受信されるかにかかわらず、PDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定することによって達成される。
【0289】
つまり、制御情報は、データのブラインド再送信のスケジューリングを示す。すなわち、制御情報は、前記のデータを含まないが、送受信装置がデータを受信するか、またはデータを送信するためのスケジューリング情報を提供する。
【0290】
さらに、ブラインド再送信は、過去に送信されたデータの送信と呼ばれることがある。特に、ブラインド再送信は、受信したフィードバックの有無にかかわらず、データの再送信である。
【0291】
いくつかの実施形態では、この方法は、制御情報が受信された場合、モニタリング期間を開始するステップを含む。
【0292】
いくつかの実施形態では、方法は、モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータを受信するステップと、継続インジケータにより示される継続時間に応じてモニタリング期間の継続時間を設定するステップとを含む。
【0293】
いくつかの実施形態では、方法は、ブラインド再送信の回数に比例したモニタリング期間の継続時間を設定するステップを含む。
【0294】
いくつかの実施形態では、方法は、ブラインド再送信の回数を示す再送信インジケータを受信するステップを含む。
【0295】
いくつかの実施形態では、この方法は、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータを受信するステップと、終了インジケータが受信された場合、モニタリング期間を終了するステップとを含む。
【0296】
いくつかの実施形態では、この方法は、制御情報または第2制御情報が受信される時間ごとに部分的なモニタリング期間を開始することによるモニタリング期間を設定するステップを含む。
【0297】
いくつかの実施形態では、本方法は、制御情報または第2制御情報に応じてデータを受信するステップと、制御情報または第2制御情報に応じて、受信されたデータをデコードするステップと、デコードされたデータが正常であるか否か判定するステップと、受信されたデータが正常にデコードされていない時間ごとに部分的なモニタリング期間を開始することによるモニタリング期間を設定するステップとを含む。
【0298】
いくつかの実施形態では、本方法は、再送信の回数を示す再送信インジケータを受信するステップと、受信された第2制御情報の回数が、示された再送信の回数と等しい場合、部分的なモニタリング期間を開始しないステップとを含む。
【0299】
いくつかの実施形態では、方法は、制御情報または第2制御情報に応じてデータを受信するステップと、送受信機により受信されたデータをデコードするステップと、データが正常にデコードされた場合、モニタリング期間を終了するステップとを含む。
【0300】
いくつかの実施形態では、方法は、モニタリング期間の継続時間に等しいランタイムでタイマーを開始することによるモニタリング期間を設定するステップを含む。
【0301】
いくつかの実施形態では、間欠受信であるDRX周期が設定され、送受信機は、動作中に、アクティブ時間でPDCCHをモニターし、オフ期間でPDCCHをモニターしない。
【0302】
さらに、データのブラインド再送信の回数を決定するステップと、物理ダウンリンク制御チャネルであるPDCCHを介して、ブラインド再送信の回数に応じた、データの、スケジュールされた送信または再送信を示す制御情報を送信するステップとを含む方法が提供される。
【0303】
いくつかの実施形態では、方法は、制御情報に応じてデータを受信するステップを含む。
【0304】
いくつかの実施形態では、方法は、制御情報に応じてデータを送信するステップを含む。
【0305】
言い換えると、この方法は、制御情報がデータの受信または送信のいずれを指すかに応じて、制御情報に応じてデータを受信または送信するステップを含むことができる。本開示によって達成される利点は、データが送信されるか受信されるかにかかわらず、PDCCHがモニターされるモニタリング期間を設定することによって達成される。
【0306】
言い換えると、制御情報は、データの送信またはブラインド再送信のスケジューリングを示す。すなわち、制御情報は、前記のデータを含まないが、送受信装置がデータを受信するか、またはデータを送信するためのスケジューリング情報を提供する。
【0307】
さらに、ブラインド再送信は、過去に送信されたデータの送信と呼ばれることがある。特に、ブラインド再送信は、フィードバックの有無にかかわらず、データの再送信である。
【0308】
いくつかの実施形態では、方法は、モニタリング期間の継続時間を決定するステップと、モニタリング期間の継続時間を示す継続インジケータを送信するステップとを含む。
【0309】
いくつかの実施形態では、方法は、再送信の回数を示す再送信インジケータを送信するステップを含む。
【0310】
いくつかの実施形態では、方法は、モニタリング期間の終了を示す終了インジケータを送信するステップを含む。
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【国際調査報告】