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特表2022-543530蒸気抜き取り装置、その装置を使用する蒸気抜き取り方法、および蒸気抜き取り装置の使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(54)【発明の名称】蒸気抜き取り装置、その装置を使用する蒸気抜き取り方法、および蒸気抜き取り装置の使用
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/00 20060101AFI20221005BHJP
   F24C 15/20 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
A47J37/00 Z
F24C15/20 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021577949
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 EP2020067605
(87)【国際公開番号】W WO2020260344
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】102019117148.2
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521567893
【氏名又は名称】イノヴヴィダ アエロ イーペー ウーゲー (ハフトゥングスベシュレンクト)
(71)【出願人】
【識別番号】521567907
【氏名又は名称】カソ ホールディング ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルリング,ウド
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA04
4B040AA10
4B040GA06
4B040GA20
(57)【要約】
【課題】蒸気を抜き取るためのモバイル装置を提供する。
【解決手段】流入ハウジングと送風機を備える蒸気抜き取り装置であって、流入ハウジングは、空気流入手段を備え、空気流入手段は、上壁と下壁を有して流入開口のある内部空間を形成し、少なくとも上壁が、その内側に少なくとも2つの上向き湾曲表面域がある波形形状を有し、上向き湾曲表面域に、内部空間の拡がりを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入ハウジング(78)と送風機(96)を備える蒸気抜き取り装置(10)であって、
前記流入ハウジング(78)は、空気流入手段(40)を備え、前記空気流入手段(40)は、上壁(54)と下壁(62)を有して流入開口(72)のある内部空間(57)を形成し、少なくとも前記上壁(54)が、その内側(60)に少なくとも2つの上向き湾曲表面域(75、77)がある波形形状(59)を有し、前記上向き湾曲表面域(75、77)に、前記内部空間(57)の拡がり(61、63)を有する、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
第1の拡がり(61)が、前記流入開口(72)と関連している、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第2の拡がり(63)が、流出開口(64)と関連している、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
突出(83)が、前記流入開口(72)と関連している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
カバー(82)の少なくとも1つが、前記装置(10)の上面(16)と関連し、前記空気流入手段(40)を少なくとも部分的に覆い、前記カバー(82)の少なくとも1つが、前記突出(83)を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置(10)の上面(16)および/または少なくとも一方の側(12、13)上の前記突出(83)が、前記空気流入手段(40)から離れる方向に延びている、ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記空気流入手段(40)上部に突き出ている前記突出(83)が、上面(16)から下面(17)に向かって小さくなっている、ことを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記流入ハウジング(78)が、送風機ハウジング(20)に取り外し可能に接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記流入ハウジング(78)が、送風機ハウジング(20)に回転して接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
送風機ハウジング(20)が、安全スイッチ(23)の手段によって切り替え可能な送風機(96)を有する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記安全スイッチ(23)が、流入ハウジング(78)の手段によって切り替え可能である、ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
流入ハウジング(78)と送風機ハウジング(20)が、互いに一体に移動可能または別々に移動可能である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
空気流入手段(40)を備える流入ハウジング(78)であって、
前記空気流入手段(40)が、上壁(54)と下壁(62)を有して流入開口(72)のある内部空間(57)を作り、少なくとも前記上壁(54)が、その内側(60)に少なくとも2つの上向き湾曲表面域(75、77)で作る波形形状(59)を有し、少なくとも前記上向き湾曲表面域(75、77)で、内部空間(57)が拡がり(61、63)を有している、ことを特徴とする流入ハウジング(78)。
【請求項14】
請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の装置(10)を用いて調理コンロ上方の蒸気を抜き取りする方法であって、
-空気流(18)が、送風機(96)によって生成され、空気流入手段(40)を有する流入ハウジング(78)内に流れ、
-少なくとも内側(60)に、少なくとも2つの上向き湾曲表面域(75、77)で作る波形形状(59)を有する空気流入手段(40)の少なくとも上壁(54)の手段によって、前記空気流(18)は、少なくとも部分的に前記上壁(54)に当たる、
-前記空気流(18)は、少なくとも前記空気流入手段(40)の流出開口(64)を通って送風機(96)に向う、
ことを特徴とする蒸気抜き取り方法。
【請求項15】
調理コンロ上方の蒸気を抜き取るための請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の装置の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流入ハウジングと送風機を有する蒸気抜き取り装置と、この装置による調理用コンロを介して調理コンロ上方の蒸気を抜き取る方法と、調理用コンロ上方でのこの蒸気抜き取り装置の使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
煙を抜き取る装置はよく知られており、通常は抜き取りフードとして設計されている。例えば、DE 10 2017 131 168 A1は、フレームに抜き取り送風機、流入開口、流入開口と抜き取り送風機との間の空気誘導ダクト、及び、コンロの上方で水平に対して斜めに配置され流入開口が形成されたガイド面を有する抜き取りフードを記載している。
【0003】
従来の抜き取りフードの欠点は、特に上昇してくる蒸気を集めるために、特にコンロの真上の固定場所に取り付けることである。例えば、料理店、移動式キッチン、フードトラック、およびそのような抜き取りフードを取り付けできる壁や天井を持たない調理場所では、蒸気の抜き取りができない。さらに、恒久的に設置された蒸気抜き取り装置は、移動することができず、異なる調理設備で柔軟に使用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来技術で知られている欠点を避ける蒸気抜き取り装置を提供することである。特に、蒸気を抜き取るためのモバイル装置を提供することが、本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、本発明により、流入ハウジングと送風機、特に送風機ハウジング内に配置された送風機を有し、その流入ハウジングが空気流入手段を有し、その空気流入手段が上壁と下壁とで流入開口のある内部を形成し、少なくともその上壁が、その内側に少なくとも2つの上向き湾曲表面域がある波形形状を有し、そしてその内部が、少なくとも上向き湾曲表面域に拡がりを有する蒸気抜き取り装置の手段で解決される。
【0006】
別のあるいは補足的に、この目的は、本発明により、流入ハウジングと特に送風機ハウジングに配置された送風機を有する蒸気抜き取り装置の手段で解決される。この流入ハウジングは、空気流入手段を備え、流入口手段は、上壁と下壁を有して流入口を作り、流入開口に突出がある。
【0007】
さらに、この目的は、本発明により、空気入口手段を有する流入ハウジングの手段で解決される。空気入口手段は、上壁と下壁が入口開口をもつ内部空間を形成し、少なくとも上壁は内側に少なくとも2つの上向き湾曲表面域で作る波形形状を有し、少なくとも上向き湾曲表面域の領域において内部空間が拡がっている。
【0008】
別のまたは補足的に、この目的は、本発明により、空気流入手段を有する流入ハウジングの手段で解決される。この空気流入手段は、上壁と流入開口のある下壁を有し、流入開口に突出がある。
【0009】
さらに、この目的は、本発明により、この装置による調理用コンロ上方の蒸気を抜き取る方法の手段で解決される。この方法は、
-空気流は、送風機の手段で生成され、空気流入手段を有する流入ハウジング内に流れる、
-少なくとも内側に少なくとも2つの上向き湾曲表面域で作る波形形状を有する空気流入手段の上壁の手段で、空気流は少なくとも部分的に上壁に当たる、
-この空気流は、例えば下壁に形成された少なくとも空気流入手段の流出開口を通って、特に送風機ハウジングに配置された送風機に向う、
からなっている。
【0010】
別にあるいは補足的に、この課題は、本発明により、この装置手段で調理コンロ上方の蒸気を抜き取る方法の手段で解決される。この方法は、
-空気流が送風機の手段で生成され、空気流入手段を有する流入ハウジング内に流れる、
-この空気流入手段の前の空気流は、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出手段によって穏やかとなりおよび/または方向付けされる、
-この空気流は、流入開口を通って流入ハウジングに流れる、
-この空気流は、少なくとも例えば下壁に形成された空気流入手段の流出開口を通って、特に送風機ハウジングに配置された送風機に向う、
からなっている。
【0011】
さらに、この目的は、本発明により、調理用コンロ上のこの蒸気を抜き取る装置を使用する手段で解決される。
【0012】
本発明による別の解決は、本発明の目的を個別に、または組み合わせて解決する。
【0013】
一実施形態で、この装置は、波形形状があり、突出がない上壁を少なくとも1つ有している。一実施形態で、この装置は、波形形状がある上壁を有していないが、突出がある。一実施形態で、この装置は、波形形状と突出のある上壁を少なくとも1つ有している。
【0014】
この方法の一実施形態で、少なくとも内側に波形型状がある空気流入手段の上壁によって、空気流は、少なくとも部分的に上壁に当たるが、空気流は穏やかでないおよび/または特に流入ハウジングの流入開口の上に延びる突出手段により空気流入手段の前に向いている。この方法の一実施形態で、この空気流は、少なくとも内側で波形形状がある空気流入手段の上壁の手段により、少なくとも部分的に空気流入手段の上壁に当たらないが、特に流入ハウジングの流入開口の上に延びる突出手段によって、この空気流は穏やかになりおよび/または空気流入手段の前に向いている。この方法の一実施形態で、少なくとも内側に波形形状がある空気流入手段の上壁の手段によって、この空気流は少なくとも部分的に上壁に当たり、加えて、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出手段によって、この空気流は穏やかになり空気流入手段の前に向いている。
【0015】
特に、提案した装置は、モバイル、すなわち移動可能で自由に配置可能である。別の利点は、この装置は必ずしもコンロの上方に配置する必要はなく、コンロの隣に配置することができ、それでも蒸気を装置に十分引き込み、特に、それらをフィルターを通しまたは乾燥させることができる。本発明による装置は、特に、通常、調理店や食品トラックなどの技術的なキッチン機器がほとんどまたは全くない場所、または技術的に、財政的におよび/またはビルディング設備で抜き取りフードの設置を許可していい民間または商業用キッチンで柔軟に使用することができる。特に、ガスバーナー、グリル、電気調理台、および/またはその他調理機会などさまざまな調理機会に使用することができる。
【0016】
特に、この流入ハウジングとこの送風機ハウジングは、一緒におよび/または別々に移動可能である。特に、この重量が、送風機ハウジングおよび/または流入ハウジングが容易に持ち運び可能であるようなものであり、装置またはあるいは装置の部品は、特に重量が約25kg未満、より好ましくは約10kg未満、より好ましくは約3kgと約10kg未満も間、より好ましくは約3kg未満、より好ましくは約1kg未満で提供される。特に、流入ハウジングの重量は、約1キロ未満である。
【0017】
本発明の文脈で、数値または数値範囲に関連して“約”という用語が使用される場合、これは当業者がこの分野において通常と考える許容範囲として理解されるべきであり、特に許容範囲が±20%、好ましくは±10%、さらに好ましくは±5%である。
【0018】
一実施形態で、この装置は、移動可能および/または転がすことができる土台、例えば、ティーカート、サービングカート、および/または装置用に構成された車両上に配置可能である。
【0019】
特に、この装置は、室内でも屋外でも使用できる。
【0020】
特に、装置は、上面と底面、2つの側部、前部と後部を有している。好ましくは、送風機ハウジングは底面と関連し、流入ハウジングは上面と関連している。さらなる実施形態で、この送風機ハウジングは上面と関連し、流入ハウジングは底面と関連している。更なる説明で、流入ハウジングが送風機ハウジングの上に配置されている。しかしながら、それぞれの場合で逆の実施形態でもよい。
【0021】
さらなる実施形態で、この流入ハウジングは、装置が操作される手段による操作部材を有している。操作部材は、好ましくは、タッチセンサーを少なくとも1つおよび/またはボタンを少なくとも1つおよび/またはスイッチを少なくとも1つ有している。特に、この装置への空気流は、操作部材の手段によってコントロールできる。例えば、送風機ハウジングに配置された送風機の少なくとも1つの強度は、操作部材の手段によって調節またはコントロールできる。
【0022】
さらに好ましくは、この流入ハウジングはカバーを有する。好ましくは、カバーは、流入ハウジングの少なくとも上面と関連し、より好ましくは両側部、より好ましくは後部と関連している。一実施形態で、カバーは突出を形成している。この突出は、特に流入開口がある流入ハウジングの前部と関連している。一実施形態で、突出は、流入開口と関連している。
【0023】
この突出の利点は、流入してくる空気が穏やかになって流入開口を通り流入ハウジングに流れることである。突出のもう一つの利点は、流入した空気流を方向付けすることである。特に、空気流の方向を、突出によって実質的に下からおよび前部からにすることができる。突出が空気流を上から流入開口に入るのを実質的に防止できるようになるのは、さらに有利である。これにより、流入開口への空気流は、装置または流入ハウジングに真っ直ぐに導かれるか、または下から流入ハウジングに導かれることになる。
【0024】
用語“実質的に”は、経済的および技術的観点から調理蒸気の抜き取り装置の分野で当業者にとって正当な許容範囲を示し、対応する特徴をそのまま認識または実現することができる。例えば、“実質的に下から、及び前部から”は、空気流が流入ハウジングの前部に向いていることを意味する。流入ハウジングの前部は、特に流入開口によって定義される。このような方向付けされた空気流は、水平方向ベクトルまたは水平に対してある角度を持ったベクトルを有し、流入開口を上向きに通過する。このように向きになっている空気流は、上からのベクトル成分を持つことができるが、これは水平ベクトル成分および/または下からのベクトル成分よりも小さい。
【0025】
一実施形態で、カバーの少なくとも1つは、装置の上面と関連していて、少なくとも部分的に空気流入手段を囲み、カバーの少なくとも1つは突出している。さらなる別の実施形態で、空気流入手段は、特に流入ハウジングの上面と関連する突出がある。これは、特に、突出は、空気流入手段または空気流入口の少なくとも上部に配置される。
【0026】
さらに、装置の上面及び/または少なくとも側部にある突出は、空気流入手段または空気流入開口それぞれから離れる方向に延びている。特に、突出は、流入ハウジングの上面と両側部に延びている。有利には、このようにして空気流が方向付けできる。好ましくは、流入ハウジングの両側部または流入開口にある突出は、調理鍋、グリル、中華鍋またはその他調理容器などの蒸気形成容器の上に非常に正確に向けることができるという利点を有している。これは、特に蒸気抜き取り効率を最適にする。装置の移動と配列に関連して、流入開口は、調理設備上で蒸気を発生する調理容器に正確に向けることができる。
【0027】
さらなる実施形態で、空気流入手段上部の突出は、上面から底面に向って小さくなっていく。特に、ある角度を付けたデザインでは、さらに好ましくは上部での突出が、底面より流入開口からの方が大きく延びて突出している。入口開口からのこの延びは、このように上部よりも下部で小さくなり、その結果、装置への空気流の流入方向が、斜めに下向きから誘導され、あるいは方向付けされるのが有利である。特に、装置が一定の高さをもち、入口開口が調理容器の上方に位置することができるので、少なくとも部分的に流入方向に影響を与え有利である。調理蒸気は、このようにこの方向付けされた空気の流れによって調理容器から直接装置に引き込むことができる。特に、両側部の突出は、垂直から約60°から約85°、好ましくは約80°の角度を有している。一実施形態では、入口開口の下部には突出がない。
【0028】
さらなる実施形態で、下壁には流出開口がある。特に、流出開口は、空気流が、流入方向に対し約70°から約120°、好ましくは約80°から約100°、より好ましくは約90°空気流入手段から傾いて出るように配置されている。さらなる実施形態で、流出開口は、空気流が、流入方向に対し傾かず、あるいは約0°から約90°だけ傾くように配置している。特に、一実施形態で、流出開口が後壁に配置されている。
【0029】
一実施形態で、装置は、取付板を有している。特に、流入ハウジングが取付板を有している。さらなる実施形態で、取付板は、特に下壁の流出開口と並んでいるパイプ取付部に接続可能にしている。さらなる実施形態で、取付板は、パイプ取付部を有している。特に取付板は、下壁に配置できること、あるいは、特に、下壁と同じ材料で作られるのが特に好ましい。別の実施形態で、取付板は、流入ハウジングを包含するハウジングによって設けられる。
【0030】
さらなる実施形態で、流入ハウジングは、高さを調節可能である。特に、流入ハウジングと送風機ハウジングとの間の距離が調整可能である。さらに好ましい実施形態で、パイプ取付部は、距離を変えられるように送風機ハウジングに挿入でき、その結果、流入ハウジングが送風機ハウジングに対して異なる高さに配置できる。さらなる実施形態で、パイプ取付部は伸縮自在で、その結果、流入ハウジングが送風機ハウジングに対して異なる高さに配置できる。
【0031】
さらなる実施形態で、装置は、流入開口の流入方向上流に流入パネルを有している。この流入パネルは、特に、流入開口のすぐ上流に配置されている場合には、流入開口の幅を決定する。好ましくは、流入パネルは垂直に構成され、その結果、流入パネル内の開口表面が縦軸に対し垂直な表面になる。さらなる実施形態で、流入パネルは、縦軸すなわち流入開口に対しある角度で配置され、特に、流入開口の前で横方向に突出する角度になっている。一実施形態で、流入パネルは、流入開口の形状を変えることができ、特に使用に便利と思えば、それを小さくする。
【0032】
本発明によれば、この装置は空気流入手段を有している。本発明によれば、流入開口は、上壁と下壁によって形成されている。一実施形態で、上壁は上側流入縁部を有し、下側壁は下側流入縁部を有し、それぞれ流入開口と関連させるのが好ましい。上側流入縁部および/または下側流入縁部は、円形にするのが好ましい。特にその半径が約5mmから約15mm、好ましくは約10mmである。好ましくは、上流入縁部と下側流入縁部は互いに隣接し、従って流入開口または開口を区画している。さらに好ましくは、上側流入縁部が少なくとも部分的に下向きに、および/または下側流入縁部が少なくとも部分的に上向きに延びている。さらに好ましくは、流入縁部の少なくとも1方が下向きにおよび/または上向きに延びる部分が円形となっている。好ましくは、流入開口は、実質的に矩形状または実質的に楕円形状である。上側および/または下側流入縁部が、円形、実質的に線状、特に円周線で、流入縁部上でその接線が縦軸と平行である実施形態では、その上側および/または下側流入縁部が流入開口を区画する。上側流入縁部は、下向き湾曲表面域として設計されるのが好ましい。さらに好ましくは、下側流入縁部は、上向き湾曲表面域として設計される。さらに好ましくは、上側流入縁部および/または下側流入縁部は、流入開口の領域に拡がりを作るように配置する。
【0033】
一実施形態で、流入縁部が、空気流入手段の少なくとも部分的に内部に延びている。さらに好ましくは、流入縁部は、波形の一部を形成している。
【0034】
一実施形態で、流入ハウジングは、空気流入手段レセプタクルを有している。好ましくは、空気流入手段は、空気流入手段レセプタクルに挿入され、このレセプタクルで固定することができ、特に掛止め部材によって取り外し可能に固定できる。掛止め部材を操作するために、空気流入手段レセプタクルおよび/または流入ハウジングには開口があり、これにより、空気流入手段は、例えばクリーニングのために、空気流入手段レセプタクルから取り外す、すなわち掛け止めを外すことができる。一実施形態で、この開口は、柔軟な膜で覆い、流入ハウジングのクリーニングを容易にできるようにするが有利である。
【0035】
一実施形態で、空気流入手段は、さらに掛止め手段を有していて、これは、掛止めレセプタクルとして設計されるのが好ましい。特に、空気流入手段は、上面囲いを有している。上面囲いが掛止め手段、特に掛止めレセプタクルを有しているのがさらに好ましい。本発明によれば、空気流入手段は、少なくとも上壁を有し、一実施形態で、この上壁は少なくとも部分的に上面囲いを含むか、または囲まれている。
【0036】
好ましくは、掛止め部材と掛止め手段は、スナップ接続の形体である。さらに好ましくは、このスナップ接続の手段で、空気流入手段が空気流入手段レセプタクルに取り外し可能、あるいはぴったり接続される。特に、掛止め部材は、掛止め手段の掛止めレセプタクルと係合する掛止めラグを少なくとも1つ有している。さらに好ましくは、掛止め部材は、挿入している間に変形し、そして掛止めレセプタクルにスナップ留めする。さらに好ましくは、掛止め部材と掛止め手段は、掛止め部材と掛止め手段が外れないように変形させることができる。別の実施形態で、空気流入手段は、掛止め部材を有し、そして空気流入手段レセプタクルは掛止め手段を有している。
【0037】
本発明によれば、上壁の波形形状は、特に凹面として表現できる上向き湾曲表面域を少なくとも2つ有している。さらに好ましくは、波状形状は、特に凸状として表現できる少なくとも2つの下向き湾曲表面域に、さらに好ましくは、の凸表面域の少なくとも1つが2つの上向き湾曲表面域の間に配置されている。一実施形態で、波形は、断面で正弦波形状にする。さらなる実施形態で、波形は、任意の所望の形状、特に上向き湾曲と下向き湾曲が連続した形状である。特に、内部の拡がりは、上壁の湾曲領域で上向きに配置され、さらに好ましくは、それらによって形成される。これは、空気流入手段内の空気流が、少なくとも上壁に、さらに下壁にも当たるという利点を有して好ましい。
【0038】
一実施形態で、凹面の少なくとも1つの面で、半径が約25mmと約150mmの間、好ましくは約50mmから約100mm、より好ましくは約50mm、より好ましくは約100mmである。さらなる実施形態で、第1の凹面の半径が第2の凹面の半径と異なっている。さらに、好ましい実施形態で、第1の凹面の半径が、第2の凹面よりも小さい。特に、第1の凹面が半径約50mm、第2の面断面が半径約100mmである。さらなる実施形態で、第1の凹面の半径が、第2の凹面よりも大きい。特に、第2の凹面が半径約50mm、第1の面が半径約100mmである。また、好ましい実施形態で、第1の凹面の半径は、第2の凹面とほぼ同じである。特に、2つの凹面は、半径が約50mmまたは約100mmである。
【0039】
隣接する流れは、空気流入手段の内部空間を最適に利用し、特に、エネルギー損失をなくし、エネルギーを節約し、より効率よく蒸気を抜き取りできる効果になる。さらに、波形による拡がりは、送風機ハウジングの方向に向かう空気流の偏りをなくしエネルギー効率をよくする。
【0040】
好ましくは、少なくとも上壁の波形が、内部空間の高さを流入方向に大きく、そして小さくするように設計される。好ましくは、内部空間は、少なくとも第1の拡がりと第2の拡がりを有している。特に、第1の拡がりは、流入開口のすぐ後または少し後に関連させる。さらに好ましくは、第1の拡がりを、流入方向に上側および/または下側流入縁部の下流に配置し、さらに好ましくは、実質的にそれらのすぐ下流にする。特に、流入縁部は、下向き湾曲表面域の少なくとも一部であり、その後に上向き湾曲表面域が続く。
【0041】
さらなる実施形態は、第2の拡がりが流出開口に関連している。特に、第2の拡がりは、実質的に流出開口の上方にあり、つまり波形が、流出開口の上方で上向きにデザインされる。特に、この拡がりは、流出開口の壁と流出開口上方にある波状形状の凸面とを区画する表面から始まる流出開口の少なくとも上方を区画している。
【0042】
この実施形態の利点は、流出開口への空気流の偏りによる損失が拡がりによって少くなることにある。好ましくは、波形形状あるいはこのハウジングの拡がりは、さらに好ましくはハウジングの多重拡がりは、その後の偏り、特に送風機周囲で約90°のねじれとなっていて、その時の損失を低減する。さらに、少なくとも上壁の波形形状は、空気流が上壁および/または下壁と良好に接触し、従って、真っ直ぐにデザインされた壁とより損失が少なくなり好ましい。さらに、蒸気は、流入開口の前で、より広く捕えられ有利である。
【0043】
本発明によれば、波形形状は内部空間の拡がりを少なくとも2つ作っている。さらなる実施形態で、波形形状は内部空間の拡がりを2、3、4以上作っている。
【0044】
さらなる実施形態で、下壁は、少なくとも部分的に波形を有している。一実施形態で、下壁は、凹面としても記述することができる下向きの湾曲表面域を少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つ有している。一実施形態で、下壁は凸面としても記述できる上向き湾曲表面域を少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つ有している。特に、下壁の波形は、上壁の波形によって内部の拡がりを少なくとも部分的に増やすか、あるいは他の場所で少なくとも拡がりを作っている。特に、上壁と下壁は、少なくとも部分的に逆平行波形を有している。特に、これは、上壁の上向き波形曲面が、下壁の下向き波形曲面と実質的に平行であることを意味する。一実施形態で、逆並行波形はまた、上壁の上向き波形曲面が下壁の下向き波形曲面と実質的に平行であることを意味すると理解される。ここで、波形曲面の幾何学的デザインおよび/または波形曲面の振幅は互いに異なる。
【0045】
特に、波形は、流入方向における横波の形と理解される。内部空間は、この波形によって流入方向に拡がり、そして狭まるのがさらに好ましい。特に、内部空間は、少なくとも上壁の波形によって交互に拡がり、そして狭まる。
【0046】
特に、流出開口にくる第2の拡がりのデザインは、コンロ上方領域からの入射流を改善し、あるいはそのカバーする領域を広くする。突出のある実施形態では、突出での入射流が最適化される。
【0047】
代表的な実施形態で、流入方向での第1の拡がりが、流入開口域にある下側及び上側流入縁部の上流に設けられる。特に第1の下向き湾曲表面域を形成する下向き湾曲流入縁部による狭まりは、次いで流れの方向に、上壁の少なくとも第1の上向き湾曲表面域による第2の拡がりに続く。特に、上壁には第2下向き湾曲表面域があり、これは第1の上向き湾曲表面域を結合し、内部空間の2番目の狭まりを作る。さらに好ましくは、上壁は、第2の下向き湾曲表面域を有し、これは、第2の上向き湾曲表面域を結合し、内部空間の第3の拡がりを作る。さらに好ましくは、上壁は、流入方向に第3の拡がりの後に、閉じた後壁が延びている。
【0048】
さらなる実施形態で、空気流入手段は、垂直開口角を有している。特に、垂直開口角の1側は少なくとも2つの凸表面域の接線に、2側は水平に置かれる。好ましくは、垂直開口角は、約1°から約5°、より好ましくは約2°から約4°、より好ましくは約2°、より好ましくは約4°である。好ましくは、垂直開口角は、上向きに開いている。特に、一実施形態で、第1の凸表面域の頂点は、第2の凸表面域の頂点よりも高くなっている。
【0049】
さらなる実施形態で、空気入口手段は、水平開口角を有している。特に、水平開口角は、水平断面図における角度であり、その両側面は垂直な内側壁になる。一実施形態において、水平開口角は、約30°から約60°、好ましくは約40°から約55°、より好ましくは約45°から約50°、より好ましくは約46°と約50°、より好ましくは約48°である。この水平開口角は、装置のモバイル用途に最適なデザインとして有利である。水平開口角により、吸引される空気流の良好な方向性、高いエネルギー効率と大量の流れを可能にし、装置が調理設備の隣に配置するに特にデザインできる。
【0050】
上壁と下壁は、流入開口の流入方向反対側に閉じた後壁を形成するのがさらに好ましい。さらに、空気流入手段の内部の狭まりは、上および/または下壁により、好ましくは閉じた後壁のすぐ前で影響を受ける。一実施形態で、閉じた後壁は、上壁と下壁によって形成される表面域である。好ましくは、閉じた後壁は、後向き湾曲表面域を有している。
さらに好ましくは、空気流は、閉じた後壁により流出開口に導かれる。
【0051】
波状形状を突出と併せ備えている実施形態では、蒸気の抜き取りにおける空気流の方向とエネルギー効率の最適化の両方に利点がある。
【0052】
内部空間の拡がりによりできた拡大は、空気流入媒体内の有効流れ断面の増加となる。これは、空気流入媒体内での流れを均一にする。特に、この効果は、拡がりと狭まりの繰り返しよって大きくなる。これは、流入開口の領域において、そして、一実施形態で突出がある場合にはその突出の領域において、および、1つの実施形態で流入ハウジングの流出開口の領域において、均質な、従ってより良好な速度分布をもたらし、全体的な圧力降下を小さくする。
【0053】
別の実施形態で、流入ハウジングは、少なくとも部分的に下壁を囲む底面囲いを有している。さらなる実施形態で、底面囲いと上面囲いは、空気流入手段を少なくとも部分的に、好ましくは完全に囲むハウジングを一体に形成している。底面囲いは、好ましくは下壁の流出開口に合わせて流出開口を有しているのが特に好ましい。
【0054】
本発明によると、装置は送風機ハウジングを有している。一実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに取り外し可能に接続されている。特に、取り外し可能な接続は、送風機ハウジングから流入ハウジングが工具なしで分離できることを意味している。さらなる実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに工具なしでは取り外しできないように接続されている。好ましくは、送風機ハウジングが送風機を備えている。特に、送風機は、軸流送風機、ラジアル送風機またはクロスフロー送風機として設計されており、ラジアル送風機としての設計が好ましい。流入ハウジングは、取付板を介して送風機ハウジングに取り外し可能に接続されるのが有利である。さらなる実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに回転可能に接続されている。さらなる実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに傾いて接続される。特に、流入ハウジングは、送風機ハウジングに対して上方および/または下方に傾いていることができる。有利には、このような配列は、例えば蒸気が発生している調理容器に向けることができる。
【0055】
流入ハウジングと送風機ハウジングの間の回転可能な接続は、この目的のために全部揃った装置を回転させる必要なく、送風機ハウジング、より好ましく軽い流入ハウジングを回転させて流入開口を容易に並べられるという利点がある。
【0056】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、空気流入開口を有している。これは、好ましくは、送風機ハウジングの上部に配置される。一実施形態で、空気流入開口は、好ましくは少なくとも部分的にパイプ取付部を受けるようになっている。一実施形態で、パイプ取付部は、取付板の一部とすることができる。さらなる実施形態で、パイプ取付部は、空気流入開口の一部であるか、または空気流入開口に配置される。取付板は、パイプ取付部に配置できるようになっている。取付板または送風機ハウジングと流入ハウジングは、パイプ取付部を介して接続することができる。
【0057】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、の安全スイッチを少なくとも1つ備えている。好ましくは、安全スイッチは、近接センサ、誘導センサ、押ボタン、例えばパイプ取付部を経て入手可能な接触閉鎖、あるいはその他スイッチングまたはセンシング装置である。特に、送風機ハウジングは、安全スイッチの手段で切り替え可能な送風機を有している。安全スイッチを少なくとも1つ備えることの利点は、流入ハウジングが送風機ハウジングから取り外されるとすぐに送風機が停止する、あるいはスイッチオフになることである。特に、一実施形態で、安全スイッチは、流入開口域に配置されている。さらなる実施形態で、安全スイッチは、送風機ハウジングの上側に配置されるか、または上側に取り付けられている。さらなる実施形態で、安全スイッチは、流入ハウジングおよび/またはパイプ取付部の手段で切り替えできるようになっている。
【0058】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、空気流出開口を有する。送風機ハウジングは、空気流出開口が少なくとも1つある。好ましくは、このハウジングは、空気出口開口を少なくとも2つ有している。さらに好ましくは、空気流出開口は、両側部、後部および/または前部に配置される。好ましくは、空気出口開口は、送風機ハウジングの両側部に配置される。さらなる実施形態で、フィルターが、空気流出開口と関連付けられて空気流をろ過するようになっている。
【0059】
空気流は、送風機ハウジング内に置かれた送風機によって生成される。送風機は、空気中に引き込み、流入開口を通って流入ハウジングの内部に送る。突出があると、空気は方向付けされ、必要であれば、穏やかになって内部に流れる。湾曲した波形形状が少なくとも2つある上壁および/または下壁がそれぞれ内部空間を拡げていると、空気流は内部空間で上壁および/または下壁に当たる。空気流は内部の内側で偏向し、特に約90°下向きになっている送風機ハウジングに向う。空気流は、下壁の流出開口を通って送風機ハウジングに入る。特に、空気流は、取付板に配置されたパイプ取付部を通って送風機ハウジングに向う。取付板は、流入開口に少なくとも部分的に挿入されている。空気流は、送風機と好ましくはそれの下流に配置されたフィルターを通る。その後、空気流は、送風機ハウジングの流出開口を通って出る。
【0060】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、電気ユニットを有している。電気ユニットは、好ましくは送風機ハウジングの後に配置する。さらなる実施形態で、電気ユニットは、送風機ハウジングに配置される。特に、電気ユニットは、電気供給、コントロールシステムおよび/または送風機のための調整システムである。
【0061】
第1の代表的な実施形態で、流入開口は、例えばカバーによって形成された突出に関連している。特に、突出は、流入開口の上部で突き出ている。さらに、この突出は、流入開口の上部で流入開口の下部よりも延びているのが見られる。例えば、流入開口の下部では突出がない。従って、カバーは、流入開口を水平に対してある角度で囲む突出を形成する。第1の代表的な実施形態で、上壁または下壁は、波形形状を有していない。
【0062】
第2の代表的な実施形態で、少なくとも上壁は、波形形状を有している。波形は、空気流入手段内で第1の拡がりと第2の拡がりを形成する。好ましくは、第1の拡がりは、空気流入開口に関連付けられ、円形をした流入縁部のすぐ後で空気流入手段を拡げている。
代表的な空気流は、流入方向に流入開口を通って空気流入手段に入り、そして波形により少なくとも上壁に当たる。さらに、空気流は、流出開口を通って下向き後向きに向けられる。第2の代表的な実施形態で、下壁が、内部空間の拡がりを補強する形状を有している。特に、下側流入縁部の後に凹部が設けられ、拡がりの形を助けている。下壁は、流出開口の周囲に上向きに延びるビードを形成し、ビード内で下向きに流出開口まで延びている。第2の代表的な実施形態で、装置は突出していない。
【0063】
第3の代表的な実施形態で、少なくとも上壁は波形を有している。波形は、代表的に空気流入手段内の第1の拡がりと第2の拡がりを形成する。好ましくは、第1の拡がりは、空気流入開口に関連し、円形流入縁部のすぐ後で空気流入手段を拡げている。代表的な空気流は、流入方向に流入開口を通って空気流入手段に入り、波形により少なくとも上壁に当たる。さらに、空気流は、流出開口を通って下向き後向きになる。第3の代表的な実施形態で、下壁は、内部の拡がりを増やす形状を有している。特に、下側流入縁部の後に凹部が設けられて、拡がりの形成を助けている。下壁は、排出口の周囲で上向きに延びるビードを形成し、ビード内を流出開口まで下向きに延びている。第3の代表的な実施形態で、流入開口が、例えばカバーによって形成された突出に関連している。特に、突出は、流入開口の上部で突き出ている。さらに、この突出は、流入開口の上部で下部より延びているのが見られる。例えば、流入開口の下部は突出していない。従ってカバーは、流入開口を水平に対してある角度で囲んで突出を形成している。
【0064】
代表的な実施形態全てに共通して、この装置は、流入ハウジングと送風機ハウジングでデザインされている。流入ハウジングは、空気流入手段を有している。 装置は、上面と下面を有している。また、装置は、2つの側部と前部と後部を有している。空気流出開口は、送風機ハウジングの両側部に設けられる。流入ハウジングは、空気流入手段を有している。空気流入手段は、流入縁部のある上壁を有している。下壁は、上壁に接続され、後者とでここに説明していない内部空間を形成する。下壁の下側流入縁部は、上壁の上側流入縁部に隣接し、後者と丸みを帯びた長方形状の流入開口を形成する。さらに、下壁は、流出開口を有し、ここを通って空気流が送風機ハウジングの空気流入開口に導かれる。上面囲いと底面囲いは、空気流入手段を囲んでいる。底面囲いは、下壁の流出開口に合わせて流出開口を有して、ここを通って空気流を送風機ハウジングの方向に導くことができる。
【0065】
代表的な実施形態全てにおいて、流入ハウジングは、好ましくはさらに、互いに重なり合う2つのカバーと、空気流入手段を囲み保護する空気流入手段レセプタクルを有している。好ましくは、代表的な実施形態で、の操作部材の少なくとも1つが、流入ハウジング内に統合され、カバーの少なくとも1つが操作部材の少なくとも1つを操作できる開口を有している。空気流入手段レセプタクルは、上面囲いの掛止めレセプタクルの少なくとも1つと連携する掛止め部材を少なくとも1つ有している。このように、空気流入手段は、上面および底面囲いと一緒に流入ハウジングに取り外し可能に挿入することができる。特に、空気流入が取り外し可能であることは、そのクリーニングを容易にしている。
【0066】
取付板は、空気流入手段レセプタクルとカバーの下に配置される。代表的な実施形態で、パイプ取付部は、好ましくは取付板の下部に配置される。パイプ取付部は、空気流入手段が空気流入手段レセプタクルに挿入されているとき、下壁の流出開口と並ぶデザインにするのが好ましい。流入パネルは、空気流入手段の前に配置または並べ、空気流入開口を、特に流入パネル開口を形成することによって区画する。
【0067】
代表的な実施形態で、空気流入手段は上壁と下壁を有している。上壁は、内側が波形形状になっている。さらに、下壁は、パイプ取付部に合わせた流出開口を有する。上壁と下壁は、流入開口を区画する流入縁部もある。パイプ取付部は、好ましくは取付板の一部で、その中に固定されている。さらなる実施形態で、パイプ取付部は、取付板から取り外すことができる。流入縁部は、それぞれ円形で、好ましくは角張っていない。流入ハウジングのパイプ取付部は、空気流入開口に挿入することができ、2つのハウジング部品を一緒に置くことで、安全スイッチの少なくとも1つで作動する。空気流入開口を形成する壁部に、安全スイッチを少なくとも1つ配置するのが好ましい。さらに、送風機と電気ユニットを、送風機ハウジングに配置する。
【0068】
さらに、空気流入手段を備えた流入ハウジングを提案しており、この空気流入手段は、上壁と下壁が流入開口のある内部空間を形成している。ここで、少なくとも上壁は、その内側が波形形状面である上向き湾曲表面域を少なくとも2つ有し、上向き湾曲表面域のある領域で内部空間が拡がっている。
【0069】
別にまたは補足的に、流入ハウジングは、空気流入手段を備え、空気流入手段は、上壁と流入開口を区画する下壁を有し、流入開口は、それに関連する突出を有している。
【0070】
特に、流入ハウジングは空気流入手段を有し、空気流入手段は、上壁と下壁が流入開口のある内部空間を形成している、ここで、少なくとも上壁は、上向き湾曲表面域が少なくとも2つある領域の内側に波形形状を有し、少なくとも上向き湾曲表面域がある領域で内部が拡がり、入口開口は突出と関連している。
【0071】
さらに、上記した装置により調理コンロ上方の蒸気を取り出す方法を提案する。ここで、
-空気流は、送風機の手段で生成され、空気流入手段を有する流気ハウジングに流れる、
-少なくとも内側に波形形状を有する空気流入手段の少なくとも上壁の手段によって、空気流は少なくとも上壁に当る、
-空気流は、少なくとも空気流入手段の下壁にある流出開口を経て、送風機ハウジングに向う。
【0072】
別のあるいは追加で、上記の装置による手段で調理コンロ上の蒸気を抜き取る方法を提案している。
-空気流は、送風機の手段によって生成され、空気流入手段を有する流入ハウジングに流れる、
-空気流入手段からの空気流は、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出により穏やかになり、および/または方向付けされる、
-空気の流れは、流入開口を通って流入ハウジングに流れる、そして
-空気流れは、少なくとも空気流入手段の下壁にある流出開口を通って送風機ハウジングに向う。
【0073】
一実施形態で、この方法は、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出で空気流入手段の前の空気流を緩和させおよび/または方向付けし、そして、少なくとも内側が波形形状をした少なくとも空気流入手段の上壁の手段で、空気流を少なくとも部分的に上壁に当てる。
【0074】
さらに、上述の装置を、コンロ上の蒸気抜き取りに使用することを提案している。
【0075】
さらに有利な実施形態を、以下の図面に示している。しかしながら、ここに示したさらなる実施形態は、限定的に解釈すべきでない。むしろ、そこに記載した特徴は、さらなる実施形態のために上述の特徴と互いに組み合わせることができる。さらに、図の説明に示す参照番号は、本発明の保護範囲を限定するのではなく、単に図に示す実施形態の例を参照するだけことであることに留意すべきである。同一の機能を持つ同一の部品または部品類は、同じ参照番号にしている。以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0076】
図1】蒸気抜き取り装置である。
図2】別の装置の分解図である。
図3】送風機ハウジングから分離された流入ハウジングを有する図1の装置の断面図である。
図4図3に示した断面の詳細図である。
図5】空気流入手段を下から見た図である。
図6図2による装置の正面図である。
図7図6による装置の側面図である。
図8図6による装置の上面図である
【発明を実施するための形態】
【0077】
図1は、流入ハウジング78と送風機ハウジング20を有している装置10を示している。流入ハウジング78は、空気流入手段40を有している。装置10は、上面16と底面17を有している。さらに、装置は、2つの側部12及び13と、前部14と後部15を有している。空気流出開口24は、送風機ハウジング20の側部12及び13に備えられる。
【0078】
流入ハウジング78は、ここに示す実施形態では、さらにカバー82を少なくとも1つ有している。空気流入手段40および/または空気流入手段レセプタクルは、ここでは見えないが、好ましくは少なくとも部分的に空気流入手段40を囲んでいて、カバー82の掛止めレセプタクル44と係合する掛止め部材84を有している。このようにして、空気流入手段40は、流入ハウジング78に取り外し可能に挿入することができる。特に、空気流入手段40が取り外し可能であることは、そのクリーニングが容易になる。
【0079】
図2は、装置10のさらなる実施形態の分解図を示しており、特に、流入ハウジング78の個々の部分に対して以下の参照番号を付している。
流入ハウジング78は、空気流入手段40を有している。空気流入手段40は、流入縁部56のある上壁54を有している。下壁62は、上壁54に接続して、さらにここに記載していない内部空間を形成する。下壁62の下側流入縁部66は、上壁54の上側流入縁部56と隣り合っていて、後者と丸みを帯びた長方形の流入開口72と形成する。これは、図3に見られる。さらに、下壁62は、流出開口64を有し、図4に示す空気流18を、送風機ハウジング20の空気流入開口22に向けることができる。
【0080】
ここに示す実施形態では、流入ハウジング78はさらにカバー82を有している。好ましくは、ここに示す実施形態では、操作部材86が流入ハウジング78に統合されて備えられ、カバー82が開口を有し、ここでさらに特定していないが、この開口を通して操作部材86を操作できるようにする。
【0081】
取付板88は、空気流入手段レセプタクル80とカバー82の下に配置される。流入パネル90は、空気流入手段40の前に配置されるか、あるいはその前に並べて流入開口72とし、特に図2に見ることができる流入パネル開口92を形成している。また別の実施形態では、流入パネル90は空気流入手段40を囲むだけ、あるいは流入パネル90は全くなしにする。
【0082】
図3は、図1の装置10の縦断面を示しており、ここで、流入ハウジング78は、送風機ハウジング20から分離されている。流入開口72は、図示した実施形態で、カバー82により形成された突出83と関連していることが見られる。特に、突出83は、流入開口72の上部が約23mmだけ突き出ている。さらに、突出83は、流入開口72の上部が流入開口72の下部より延びていることが見られる。特に、流入開口72の下部に突出83がない。従ってカバー82は、突出83が、水平に対して約80°の角度αを有する流入開口72を囲んで形成される。
【0083】
装置10は、突出83がないデザインも可能である。
【0084】
空気流入手段40は、上壁54と下壁62を有している。上壁54は、その内側60に波形形状59を有している。さらに、下壁62は、パイプ取付部89に合わせて流出開口64を有している。上壁54と下壁62は、また流入開口72を区画する流入縁部56及び58も有している。図3からさらに見られるように、パイプ取付部89は、取付板88の一部であり、その中に固定されている。さらなる実施形態で、パイプ取付部89は、取付板88から取り外すことができる。流入縁部56、66は、それぞれ円形58、68で、好ましくは、角張っていない。
【0085】
さらに、図3では、送風機ハウジング20を断面図で見ることができ、そこでは流入ハウジング78のパイプ取付部89が空気流入開口22に挿入できることが見られ、挿入することで、1つの安全スイッチ23が、2つのハウジング部78、20を一緒に作動できる。安全スイッチ23は、好ましくは空気流入開口22を形成する記載していない壁に配置する。さらに、送風機96及び電気ユニット98は、送風機ハウジング20に並べる。
【0086】
図4は、図1による流入ハウジング78の断面図を示しており、上壁54の波形形状59には、特に凹面として表現できる少なくとも2つの上向き湾曲表面域75、77があるのが見られる。さらに好ましくは、波状形状59は、特に凸状として表現できる少なくとも2つの下向き湾曲表面域79、81がある。上向き湾曲表面域75、77は、空気流入手段40の内部57における第1の拡がり61および第2の拡がり63となる。好ましくは、第1の拡がり61は、空気流入開口72と関連して、空気流入手段40を、円形58、68をした流入縁部56、66のすぐ後で拡くしている。
【0087】
下向き湾曲表面域79、81の頂点に接する上側と、水平または流入方向91である下側との開口角βは、約2°である。
【0088】
図4は、代表的な空気流18を示しており、流入方向91に流入開口72を通って空気流入手段40を流れ、そして波形形状59によって少なくとも上壁に当たる。さらに、空気流18は、下向きおよび後向きに流出開口64を通って導かれることが見られる。
【0089】
図4は、下壁62が、内部57の拡がり61、63を補強する形状を有していることを示している。したがって、下壁62は、凹状とも記載できる2つの下向き湾曲表面域85、87を有している。また、下壁62は、凸状とも記載できる2つの上向き湾曲表面域93、95有している。流入縁部56、66は、凸表面域79、93で形成されている。この形状は、外側に開く口を形成している。特に、下向き湾曲表面域85は、拡がり61の形成に寄与する下側流入縁部66の後に設けられている。下壁62は、上向き湾曲表面域95によって形成された流出開口64の周囲に、上向きに延びるビード65を形成し、ビード65内で流出開口64に向かって下向きに延びている。
【0090】
ここに示していない実施形態で、空気流入手段40の波形形状59のみで、図3に見られる突出83なしでデザインされている。さらなる実施形態では、装置が、空気流入手段40内の波形形状59を持たず、突出83のみでデザインされている。
【0091】
図5は、図1による空気流入手段の底面図である。水平開口角γは、上壁54および/または下壁62によって形成される横方向内壁に適用される両側部を有する。この角度は、約48°で、装置10のモバイル使用に最適に設計される。
【0092】
図6は、図2による別の実施形態における装置10の正面図である。流入ハウジング78は空気流入手段40を有し、送風機ハウジング20は、流入ハウジング78の下に配置されているのが見られる。
【0093】
図7は、図2による実施形態における装置10の側面図である。ここでは、流入ハウジング78と送風機ハウジング20が見られる。空気流出開口24は、多数の水平スロットとして構成されている。
【0094】
図8は、図2による構成の装置10を上面図である。ここでは、操作部86を有する流入ハウジング78が見られる。
【0095】
記載した装置10は、エネルギー効率が非常に良く、そして指示された方法で蒸気を引き込み、あるいは抜き取りすることができ、これによって特に移動できるようにデザインすることができ、台所や建物外の調理場で多くの目的に使用することができる。
【符号の説明】
【0096】
10 装置
12、13 側部
14 前部
15 後部
16 上面
17 底面
18 空気流
20 送風機ハウジング
22 空気流入開口
23 安全スイッチ
24 空気流出開口
40 空気流入手段
44 掛止めレセプタクル
54 上壁
56 流入縁部
57 内部
58、68 円形
59 波形形状
60 内側
61 第1の拡がり
62 下壁
63 第2の拡がり
64 流出開口
65 ビード
66 下側流入縁部
72 流入開口
75、77 上向き湾曲表面域
78 流入ハウジング
79、81 下向き湾曲表面域
80 空気流入手段レセプタクル
82 カバー
84 掛止め部材
85、87 下向き湾曲表面域
86 操作部材
88 取付板
89 パイプ取付部
90 流入パネル
91 流入方向
92 流入パネル開口
93、95 上向き湾曲表面域
96 送風機
98 電気ユニット

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-05-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流入ハウジングと送風機を有する蒸気抜き取り装置と、この装置による調理用コンロを介して調理コンロ上方の蒸気を抜き取る方法と、調理用コンロ上方でのこの蒸気抜き取り装置の使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
煙を抜き取る装置はよく知られており、通常は抜き取りフードとして設計されている。例えば、DE 10 2017 131 168 A1は、フレームに抜き取り送風機、流入開口、流入開口と抜き取り送風機との間の空気誘導ダクト、及び、コンロの上方で水平に対して斜めに配置され流入開口が形成されたガイド面を有する抜き取りフードを記載している。
【0003】
DE 103 14 410 A1は、スロット形状の空気流入口をもつ抜き取りフードを開示しており、このハウジングは、湾曲した上部ハウジングと、ハウジングの底面にあるクリーニングフラップに向いたハウジング部を有している。
DE 10 2009 028808 A1は、インナーフレームとベースフレームから取り外し可能にデザインされた覗き見フードを備えた抜き取りフードを開示している。
EP 3 220 060A1は、送風機ハウジングが、蒸気抜き取りハウジングに、細長い穴の手段で回転して装着させる抜き取り装置を開示している。
DE 202 18 265 U1は、抜き取りフードとクリーニングフードの組み合わせを開示している。
【0004】
従来の抜き取りフードの欠点は、特に上昇してくる蒸気を集めるために、特にコンロの真上の固定場所に取り付けることである。例えば、料理店、移動式キッチン、フードトラック、およびそのような抜き取りフードを取り付けできる壁や天井を持たない調理場所では、蒸気の抜き取りができない。さらに、恒久的に設置された蒸気抜き取り装置は、移動することができず、異なる調理設備で柔軟に使用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術で知られている欠点を避ける蒸気抜き取り装置を提供することである。特に、蒸気を抜き取るためのモバイル装置を提供することが、本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明により、流入ハウジングと送風機、特に送風機ハウジング内に配置された送風機を有し、その流入ハウジングが空気流入手段を有し、その空気流入手段が上壁と下壁とで流入開口のある内部を形成し、空気流入手段は、空気流入手段は、空気流入手段の水平断面図で横方向内壁となる両側部の角度である垂直開口角を有し、少なくともその上壁が、その内側に少なくとも2つの上向き湾曲表面域がある波形形状を有し、そしてその内部が、少なくとも上向き湾曲表面域に拡がりを有する蒸気抜き取り装置の手段で解決される。
【0007】
別のあるいは補足的に、この目的は、本発明により、流入ハウジングと特に送風機ハウジングに配置された送風機を有する蒸気抜き取り装置の手段で解決される。この流入ハウジングは、空気流入手段を備え、流入口手段は、上壁と下壁を有して流入口を作り、流入開口に突出がある。
【0008】
別のまたは補足的に、この目的は、本発明により、空気流入手段を有する流入ハウジングの手段で解決される。この空気流入手段は、上壁と流入開口のある下壁を有し、流入開口に突出がある。
【0009】
さらに、この目的は、本発明により、この装置による調理用コンロ上方の蒸気を抜き取る方法の手段で解決される。この方法は、
-空気流は、送風機の手段で生成され、水平開口角のある空気流入手段を有する流入ハウジング内に流れる、
-少なくとも内側に少なくとも2つの上向き湾曲表面域で作る波形形状を有する空気流入手段の上壁の手段で、空気流は少なくとも部分的に上壁に当たる、
-この空気流は、例えば下壁に形成された少なくとも空気流入手段の流出開口を通って、特に送風機ハウジングに配置された送風機に向う、
からなっている。
【0010】
別にあるいは補足的に、この課題は、本発明により、この装置手段で調理コンロ上方の蒸気を抜き取る方法の手段で解決される。この方法は、
-空気流が送風機の手段で生成され、空気流入手段を有する流入ハウジング内に流れる、
-この空気流入手段の前の空気流は、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出手段によって穏やかとなりおよび/または方向付けされる、
-この空気流は、流入開口を通って流入ハウジングに流れる、
-この空気流は、少なくとも例えば下壁に形成された空気流入手段の流出開口を通って、特に送風機ハウジングに配置された送風機に向う、
からなっている。
【0011】
さらに、この目的は、本発明により、調理用コンロ上のこの蒸気を抜き取る装置を使用する手段で解決される。
【0012】
本発明による別の解決は、本発明の目的を個別に、または組み合わせて解決する。
【0013】
一実施形態で、この装置は、波形形状があり、突出がない上壁を少なくとも1つ有している。一実施形態で、この装置は、波形形状がある上壁を有していないが、突出がある。一実施形態で、この装置は、波形形状と突出のある上壁を少なくとも1つ有している。
【0014】
この方法の一実施形態で、少なくとも内側に波形型状がある空気流入手段の上壁によって、空気流は、少なくとも部分的に上壁に当たるが、空気流は穏やかでないおよび/または特に流入ハウジングの流入開口の上に延びる突出手段により空気流入手段の前に向いている。この方法の一実施形態で、この空気流は、少なくとも内側で波形形状がある空気流入手段の上壁の手段により、少なくとも部分的に空気流入手段の上壁に当たらないが、特に流入ハウジングの流入開口の上に延びる突出手段によって、この空気流は穏やかになりおよび/または空気流入手段の前に向いている。この方法の一実施形態で、少なくとも内側に波形形状がある空気流入手段の上壁の手段によって、この空気流は少なくとも部分的に上壁に当たり、加えて、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出手段によって、この空気流は穏やかになり空気流入手段の前に向いている。
【0015】
特に、提案した装置は、モバイル、すなわち移動可能で自由に配置可能である。別の利点は、この装置は必ずしもコンロの上方に配置する必要はなく、コンロの隣に配置することができ、それでも蒸気を装置に十分引き込み、特に、それらをフィルターを通しまたは乾燥させることができる。本発明による装置は、特に、通常、調理店や食品トラックなどの技術的なキッチン機器がほとんどまたは全くない場所、または技術的に、財政的におよび/またはビルディング設備で抜き取りフードの設置を許可していい民間または商業用キッチンで柔軟に使用することができる。特に、ガスバーナー、グリル、電気調理台、および/またはその他調理機会などさまざまな調理機会に使用することができる。
【0016】
特に、この流入ハウジングとこの送風機ハウジングは、一緒におよび/または別々に移動可能である。特に、この重量が、送風機ハウジングおよび/または流入ハウジングが容易に持ち運び可能であるようなものであり、装置またはあるいは装置の部品は、特に重量が約25kg未満、より好ましくは約10kg未満、より好ましくは約3kgと約10kg未満も間、より好ましくは約3kg未満、より好ましくは約1kg未満で提供される。特に、流入ハウジングの重量は、約1キロ未満である。
【0017】
本発明の文脈で、数値または数値範囲に関連して“約”という用語が使用される場合、これは当業者がこの分野において通常と考える許容範囲として理解されるべきであり、特に許容範囲が±20%、好ましくは±10%、さらに好ましくは±5%である。
【0018】
一実施形態で、この装置は、移動可能および/または転がすことができる土台、例えば、ティーカート、サービングカート、および/または装置用に構成された車両上に配置可能である。
【0019】
特に、この装置は、室内でも屋外でも使用できる。
【0020】
特に、装置は、上面と底面、2つの側部、前部と後部を有している。好ましくは、送風機ハウジングは底面と関連し、流入ハウジングは上面と関連している。さらなる実施形態で、この送風機ハウジングは上面と関連し、流入ハウジングは底面と関連している。更なる説明で、流入ハウジングが送風機ハウジングの上に配置されている。しかしながら、それぞれの場合で逆の実施形態でもよい。
【0021】
さらなる実施形態で、この流入ハウジングは、装置が操作される手段による操作部材を有している。操作部材は、好ましくは、タッチセンサーを少なくとも1つおよび/またはボタンを少なくとも1つおよび/またはスイッチを少なくとも1つ有している。特に、この装置への空気流は、操作部材の手段によってコントロールできる。例えば、送風機ハウジングに配置された送風機の少なくとも1つの強度は、操作部材の手段によって調節またはコントロールできる。
【0022】
さらに好ましくは、この流入ハウジングはカバーを有する。好ましくは、カバーは、流入ハウジングの少なくとも上面と関連し、より好ましくは両側部、より好ましくは後部と関連している。一実施形態で、カバーは突出を形成している。この突出は、特に流入開口がある流入ハウジングの前部と関連している。一実施形態で、突出は、流入開口と関連している。
【0023】
この突出の利点は、流入してくる空気が穏やかになって流入開口を通り流入ハウジングに流れることである。突出のもう一つの利点は、流入した空気流を方向付けすることである。特に、空気流の方向を、突出によって実質的に下からおよび前部からにすることができる。突出が空気流を上から流入開口に入るのを実質的に防止できるようになるのは、さらに有利である。これにより、流入開口への空気流は、装置または流入ハウジングに真っ直ぐに導かれるか、または下から流入ハウジングに導かれることになる。
【0024】
用語“実質的に”は、経済的および技術的観点から調理蒸気の抜き取り装置の分野で当業者にとって正当な許容範囲を示し、対応する特徴をそのまま認識または実現することができる。例えば、“実質的に下から、及び前部から”は、空気流が流入ハウジングの前部に向いていることを意味する。流入ハウジングの前部は、特に流入開口によって定義される。このような方向付けされた空気流は、水平方向ベクトルまたは水平に対してある角度を持ったベクトルを有し、流入開口を上向きに通過する。このように向きになっている空気流は、上からのベクトル成分を持つことができるが、これは水平ベクトル成分および/または下からのベクトル成分よりも小さい。
【0025】
一実施形態で、カバーの少なくとも1つは、装置の上面と関連していて、少なくとも部分的に空気流入手段を囲み、カバーの少なくとも1つは突出している。さらなる別の実施形態で、空気流入手段は、特に流入ハウジングの上面と関連する突出がある。これは、特に、突出は、空気流入手段または空気流入口の少なくとも上部に配置される。
【0026】
さらに、装置の上面及び/または少なくとも側部にある突出は、空気流入手段または空気流入開口それぞれから離れる方向に延びている。特に、突出は、流入ハウジングの上面と両側部に延びている。有利には、このようにして空気流が方向付けできる。好ましくは、流入ハウジングの両側部または流入開口にある突出は、調理鍋、グリル、中華鍋またはその他調理容器などの蒸気形成容器の上に非常に正確に向けることができるという利点を有している。これは、特に蒸気抜き取り効率を最適にする。装置の移動と配列に関連して、流入開口は、調理設備上で蒸気を発生する調理容器に正確に向けることができる。
【0027】
さらなる実施形態で、空気流入手段上部の突出は、装置の上面から装置の底面に向って小さくなっていく。特に、ある角度を付けたデザインでは、さらに好ましくは上部での突出が、底面より流入開口からの方が大きく延びて突出している。入口開口からのこの延びは、このように上部よりも下部で小さくなり、その結果、装置への空気流の流入方向が、斜めに下向きから誘導され、あるいは方向付けされるのが有利である。特に、装置が一定の高さをもち、入口開口が調理容器の上方に位置することができるので、少なくとも部分的に流入方向に影響を与え有利である。調理蒸気は、このようにこの方向付けされた空気の流れによって調理容器から直接装置に引き込むことができる。特に、両側部の突出は、垂直から約60°から約85°、好ましくは約80°の角度を有している。一実施形態では、入口開口の下部には突出がない。
【0028】
さらなる実施形態で、下壁には流出開口がある。特に、流出開口は、空気流が、流入方向に対し約70°から約120°、好ましくは約80°から約100°、より好ましくは約90°空気流入手段から傾いて出るように配置されている。さらなる実施形態で、流出開口は、空気流が、流入方向に対し傾かず、あるいは約0°から約90°だけ傾くように配置している。特に、一実施形態で、流出開口が後壁に配置されている。
【0029】
一実施形態で、装置は、取付板を有している。特に、流入ハウジングが取付板を有している。さらなる実施形態で、取付板は、特に下壁の流出開口と並んでいるパイプ取付部に接続可能にしている。さらなる実施形態で、取付板は、パイプ取付部を有している。特に取付板は、下壁に配置できること、あるいは、特に、下壁と同じ材料で作られるのが特に好ましい。別の実施形態で、取付板は、流入ハウジングを包含するハウジングによって設けられる。
【0030】
さらなる実施形態で、流入ハウジングは、高さを調節可能である。特に、流入ハウジングと送風機ハウジングとの間の距離が調整可能である。さらに好ましい実施形態で、パイプ取付部は、距離を変えられるように送風機ハウジングに挿入でき、その結果、流入ハウジングが送風機ハウジングに対して異なる高さに配置できる。さらなる実施形態で、パイプ取付部は伸縮自在で、その結果、流入ハウジングが送風機ハウジングに対して異なる高さに配置できる。
【0031】
さらなる実施形態で、装置は、流入開口の流入方向上流に流入パネルを有している。この流入パネルは、特に、流入開口のすぐ上流に配置されている場合には、流入開口の幅を決定する。好ましくは、流入パネルは垂直に構成され、その結果、流入パネル内の開口表面が縦軸に対し垂直な表面になる。さらなる実施形態で、流入パネルは、縦軸すなわち流入開口に対しある角度で配置され、特に、流入開口の前で横方向に突出する角度になっている。一実施形態で、流入パネルは、流入開口の形状を変えることができ、特に使用に便利と思えば、それを小さくする。
【0032】
本発明によれば、この装置は空気流入手段を有している。本発明によれば、流入開口は、上壁と下壁によって形成されている。一実施形態で、上壁は上側流入縁部を有し、下側壁は下側流入縁部を有し、それぞれ流入開口と関連させるのが好ましい。上側流入縁部および/または下側流入縁部は、円形にするのが好ましい。特にその半径が約5mmから約15mm、好ましくは約10mmである。好ましくは、上流入縁部と下側流入縁部は互いに隣接し、従って流入開口または開口を区画している。さらに好ましくは、上側流入縁部が少なくとも部分的に下向きに、および/または下側流入縁部が少なくとも部分的に上向きに延びている。さらに好ましくは、流入縁部の少なくとも1方が下向きにおよび/または上向きに延びる部分が円形となっている。好ましくは、流入開口は、実質的に矩形状または実質的に楕円形状である。上側および/または下側流入縁部が、円形、実質的に線状、特に円周線で、流入縁部上でその接線が縦軸と平行である実施形態では、その上側および/または下側流入縁部が流入開口を区画する。上側流入縁部は、下向き湾曲表面域として設計されるのが好ましい。さらに好ましくは、下側流入縁部は、上向き湾曲表面域として設計される。さらに好ましくは、上側流入縁部および/または下側流入縁部は、流入開口の領域に拡がりを作るように配置する。
【0033】
一実施形態で、流入縁部が、空気流入手段の少なくとも部分的に内部に延びている。さらに好ましくは、流入縁部は、波形の一部を形成している。
【0034】
一実施形態で、流入ハウジングは、空気流入手段レセプタクルを有している。好ましくは、空気流入手段は、空気流入手段レセプタクルに挿入され、このレセプタクルで固定することができ、特に掛止め部材によって取り外し可能に固定できる。掛止め部材を操作するために、空気流入手段レセプタクルおよび/または流入ハウジングには開口があり、これにより、空気流入手段は、例えばクリーニングのために、空気流入手段レセプタクルから取り外す、すなわち掛け止めを外すことができる。一実施形態で、この開口は、柔軟な膜で覆い、流入ハウジングのクリーニングを容易にできるようにするが有利である。
【0035】
一実施形態で、空気流入手段は、さらに掛止め手段を有していて、これは、掛止めレセプタクルとして設計されるのが好ましい。特に、空気流入手段は、上面囲いを有している。上面囲いが掛止め手段、特に掛止めレセプタクルを有しているのがさらに好ましい。本発明によれば、空気流入手段は、少なくとも上壁を有し、一実施形態で、この上壁は少なくとも部分的に上面囲いを含むか、または囲まれている。
【0036】
好ましくは、掛止め部材と掛止め手段は、スナップ接続の形体である。さらに好ましくは、このスナップ接続の手段で、空気流入手段が空気流入手段レセプタクルに取り外し可能、あるいはぴったり接続される。特に、掛止め部材は、掛止め手段の掛止めレセプタクルと係合する掛止めラグを少なくとも1つ有している。さらに好ましくは、掛止め部材は、挿入している間に変形し、そして掛止めレセプタクルにスナップ留めする。さらに好ましくは、掛止め部材と掛止め手段は、掛止め部材と掛止め手段が外れないように変形させることができる。別の実施形態で、空気流入手段は、掛止め部材を有し、そして空気流入手段レセプタクルは掛止め手段を有している。
【0037】
本発明によれば、上壁の波形形状は、特に凹面として表現できる上向き湾曲表面域を少なくとも2つ有している。さらに好ましくは、波状形状は、特に凸状として表現できる少なくとも2つの下向き湾曲表面域に、さらに好ましくは、の凸表面域の少なくとも1つが2つの上向き湾曲表面域の間に配置されている。一実施形態で、波形は、断面で正弦波形状にする。さらなる実施形態で、波形は、任意の所望の形状、特に上向き湾曲と下向き湾曲が連続した形状である。特に、内部の拡がりは、上壁の湾曲領域で上向きに配置され、さらに好ましくは、それらによって形成される。これは、空気流入手段内の空気流が、少なくとも上壁に、さらに下壁にも当たるという利点を有して好ましい。
【0038】
一実施形態で、凹面の少なくとも1つの面で、半径が約25mmと約150mmの間、好ましくは約50mmから約100mm、より好ましくは約50mm、より好ましくは約100mmである。さらなる実施形態で、第1の凹面の半径が第2の凹面の半径と異なっている。さらに、好ましい実施形態で、第1の凹面の半径が、第2の凹面よりも小さい。特に、第1の凹面が半径約50mm、第2の面断面が半径約100mmである。さらなる実施形態で、第1の凹面の半径が、第2の凹面よりも大きい。特に、第2の凹面が半径約50mm、第1の面が半径約100mmである。また、好ましい実施形態で、第1の凹面の半径は、第2の凹面とほぼ同じである。特に、2つの凹面は、半径が約50mmまたは約100mmである。
【0039】
隣接する流れは、空気流入手段の内部空間を最適に利用し、特に、エネルギー損失をなくし、エネルギーを節約し、より効率よく蒸気を抜き取りできる効果になる。さらに、波形による拡がりは、送風機ハウジングの方向に向かう空気流の偏りをなくしエネルギー効率をよくする。
【0040】
好ましくは、少なくとも上壁の波形が、内部空間の高さを流入方向に大きく、そして小さくするように設計される。好ましくは、内部空間は、少なくとも第1の拡がりと第2の拡がりを有している。特に、第1の拡がりは、流入開口のすぐ後または少し後に関連させる。さらに好ましくは、第1の拡がりを、流入方向に上側および/または下側流入縁部の下流に配置し、さらに好ましくは、実質的にそれらのすぐ下流にする。特に、流入縁部は、下向き湾曲表面域の少なくとも一部であり、その後に上向き湾曲表面域が続く。
【0041】
さらなる実施形態は、第2の拡がりが流出開口に関連している。特に、第2の拡がりは、実質的に流出開口の上方にあり、つまり波形が、流出開口の上方で上向きにデザインされる。特に、この拡がりは、流出開口の壁と流出開口上方にある波状形状の凸面とを区画する表面から始まる流出開口の少なくとも上方を区画している。
【0042】
この実施形態の利点は、流出開口への空気流の偏りによる損失が拡がりによって少くなることにある。好ましくは、波形形状あるいはこのハウジングの拡がりは、さらに好ましくはハウジングの多重拡がりは、その後の偏り、特に送風機周囲で約90°のねじれとなっていて、その時の損失を低減する。さらに、少なくとも上壁の波形形状は、空気流が上壁および/または下壁と良好に接触し、従って、真っ直ぐにデザインされた壁とより損失が少なくなり好ましい。さらに、蒸気は、流入開口の前で、より広く捕えられ有利である。
【0043】
本発明によれば、波形形状は内部空間の拡がりを少なくとも2つ作っている。さらなる実施形態で、波形形状は内部空間の拡がりを2、3、4以上作っている。
【0044】
さらなる実施形態で、下壁は、少なくとも部分的に波形を有している。一実施形態で、下壁は、凹面としても記述することができる下向きの湾曲表面域を少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つ有している。一実施形態で、下壁は凸面としても記述できる上向き湾曲表面域を少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つ有している。特に、下壁の波形は、上壁の波形によって内部の拡がりを少なくとも部分的に増やすか、あるいは他の場所で少なくとも拡がりを作っている。特に、上壁と下壁は、少なくとも部分的に逆平行波形を有している。特に、これは、上壁の上向き波形曲面が、下壁の下向き波形曲面と実質的に平行であることを意味する。一実施形態で、逆並行波形はまた、上壁の上向き波形曲面が下壁の下向き波形曲面と実質的に平行であることを意味すると理解される。ここで、波形曲面の幾何学的デザインおよび/または波形曲面の振幅は互いに異なる。
【0045】
特に、波形は、流入方向における横波の形と理解される。内部空間は、この波形によって流入方向に拡がり、そして狭まるのがさらに好ましい。特に、内部空間は、少なくとも上壁の波形によって交互に拡がり、そして狭まる。
【0046】
特に、流出開口にくる第2の拡がりのデザインは、コンロ上方領域からの入射流を改善し、あるいはそのカバーする領域を広くする。突出のある実施形態では、突出での入射流が最適化される。
【0047】
代表的な実施形態で、流入方向での第1の拡がりが、流入開口域にある下側及び上側流入縁部の上流に設けられる。特に第1の下向き湾曲表面域を形成する下向き湾曲流入縁部による狭まりは、次いで流れの方向に、上壁の少なくとも第1の上向き湾曲表面域による第2の拡がりに続く。特に、上壁には第2下向き湾曲表面域があり、これは第1の上向き湾曲表面域を結合し、内部空間の2番目の狭まりを作る。さらに好ましくは、上壁は、第2の下向き湾曲表面域を有し、これは、第2の上向き湾曲表面域を結合し、内部空間の第3の拡がりを作る。さらに好ましくは、上壁は、流入方向に第3の拡がりの後に、閉じた後壁が延びている。
【0048】
さらなる実施形態で、空気流入手段は、垂直開口角を有している。特に、垂直開口角の1側は少なくとも2つの凸表面域の接線に、2側は水平に置かれる。好ましくは、垂直開口角は、約1°から約5°、より好ましくは約2°から約4°、より好ましくは約2°、より好ましくは約4°である。好ましくは、垂直開口角は、上向きに開いている。特に、一実施形態で、第1の凸表面域の頂点は、第2の凸表面域の頂点よりも高くなっている。
【0049】
本実施形態によると、空気入口手段は、水平開口角を有している。ここで、水平開口角は、前記空気流入手段の水平断面図における角度であり、その両側面は垂直な内側壁になる。一実施形態において、水平開口角は、約30°から約60°、好ましくは約40°から約55°、より好ましくは約45°から約50°、より好ましくは約46°と約50°、より好ましくは約48°である。この水平開口角は、装置のモバイル用途に最適なデザインとして有利である。水平開口角により、吸引される空気流の良好な方向性、高いエネルギー効率と大量の流れを可能にし、装置が調理設備の隣に配置するに特にデザインできる。
【0050】
上壁と下壁は、流入開口の流入方向反対側に閉じた後壁を形成するのがさらに好ましい。さらに、空気流入手段の内部の狭まりは、上および/または下壁により、好ましくは閉じた後壁のすぐ前で影響を受ける。一実施形態で、閉じた後壁は、上壁と下壁によって形成される表面域である。好ましくは、閉じた後壁は、後向き湾曲表面域を有している。
さらに好ましくは、空気流は、閉じた後壁により流出開口に導かれる。
【0051】
波状形状を突出と併せ備えている実施形態では、蒸気の抜き取りにおける空気流の方向とエネルギー効率の最適化の両方に利点がある。
【0052】
内部空間の拡がりによりできた拡大は、空気流入媒体内の有効流れ断面の増加となる。これは、空気流入媒体内での流れを均一にする。特に、この効果は、拡がりと狭まりの繰り返しよって大きくなる。これは、流入開口の領域において、そして、一実施形態で突出がある場合にはその突出の領域において、および、1つの実施形態で流入ハウジングの流出開口の領域において、均質な、従ってより良好な速度分布をもたらし、全体的な圧力降下を小さくする。
【0053】
別の実施形態で、流入ハウジングは、少なくとも部分的に下壁を囲む底面囲いを有している。さらなる実施形態で、底面囲いと上面囲いは、空気流入手段を少なくとも部分的に、好ましくは完全に囲むハウジングを一体に形成している。底面囲いは、好ましくは下壁の流出開口に合わせて流出開口を有しているのが特に好ましい。
【0054】
本発明によると、装置は送風機ハウジングを有している。一実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに取り外し可能に接続されている。特に、取り外し可能な接続は、送風機ハウジングから流入ハウジングが工具なしで分離できることを意味している。さらなる実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに工具なしでは取り外しできないように接続されている。好ましくは、送風機ハウジングが送風機を備えている。特に、送風機は、軸流送風機、ラジアル送風機またはクロスフロー送風機として設計されており、ラジアル送風機としての設計が好ましい。流入ハウジングは、取付板を介して送風機ハウジングに取り外し可能に接続されるのが有利である。さらなる実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに回転可能に接続されている。さらなる実施形態で、流入ハウジングは、送風機ハウジングに傾いて接続される。特に、流入ハウジングは、送風機ハウジングに対して上方および/または下方に傾いていることができる。有利には、このような配列は、例えば蒸気が発生している調理容器に向けることができる。
【0055】
流入ハウジングと送風機ハウジングの間の回転可能な接続は、この目的のために全部揃った装置を回転させる必要なく、送風機ハウジング、より好ましく軽い流入ハウジングを回転させて流入開口を容易に並べられるという利点がある。
【0056】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、空気流入開口を有している。これは、好ましくは、送風機ハウジングの上部に配置される。一実施形態で、空気流入開口は、好ましくは少なくとも部分的にパイプ取付部を受けるようになっている。一実施形態で、パイプ取付部は、取付板の一部とすることができる。さらなる実施形態で、パイプ取付部は、空気流入開口の一部であるか、または空気流入開口に配置される。取付板は、パイプ取付部に配置できるようになっている。取付板または送風機ハウジングと流入ハウジングは、パイプ取付部を介して接続することができる。
【0057】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、の安全スイッチを少なくとも1つ備えている。好ましくは、安全スイッチは、近接センサ、誘導センサ、押ボタン、例えばパイプ取付部を経て入手可能な接触閉鎖、あるいはその他スイッチングまたはセンシング装置である。特に、送風機ハウジングは、安全スイッチの手段で切り替え可能な送風機を有している。安全スイッチを少なくとも1つ備えることの利点は、流入ハウジングが送風機ハウジングから取り外されるとすぐに送風機が停止する、あるいはスイッチオフになることである。特に、一実施形態で、安全スイッチは、流入開口域に配置されている。さらなる実施形態で、安全スイッチは、送風機ハウジングの上側に配置されるか、または上側に取り付けられている。さらなる実施形態で、安全スイッチは、流入ハウジングおよび/またはパイプ取付部の手段で切り替えできるようになっている。
【0058】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、空気流出開口を有する。送風機ハウジングは、空気流出開口が少なくとも1つある。好ましくは、このハウジングは、空気出口開口を少なくとも2つ有している。さらに好ましくは、空気流出開口は、両側部、後部および/または前部に配置される。好ましくは、空気出口開口は、送風機ハウジングの両側部に配置される。さらなる実施形態で、フィルターが、空気流出開口と関連付けられて空気流をろ過するようになっている。
【0059】
空気流は、送風機ハウジング内に置かれた送風機によって生成される。送風機は、空気中に引き込み、流入開口を通って流入ハウジングの内部に送る。突出があると、空気は方向付けされ、必要であれば、穏やかになって内部に流れる。湾曲した波形形状が少なくとも2つある上壁および/または下壁がそれぞれ内部空間を拡げていると、空気流は内部空間で上壁および/または下壁に当たる。空気流は内部の内側で偏向し、特に約90°下向きになっている送風機ハウジングに向う。空気流は、下壁の流出開口を通って送風機ハウジングに入る。特に、空気流は、取付板に配置されたパイプ取付部を通って送風機ハウジングに向う。取付板は、流入開口に少なくとも部分的に挿入されている。空気流は、送風機と好ましくはそれの下流に配置されたフィルターを通る。その後、空気流は、送風機ハウジングの流出開口を通って出る。
【0060】
さらなる実施形態で、送風機ハウジングは、電気ユニットを有している。電気ユニットは、好ましくは送風機ハウジングの後に配置する。さらなる実施形態で、電気ユニットは、送風機ハウジングに配置される。特に、電気ユニットは、電気供給、コントロールシステムおよび/または送風機のための調整システムである。
【0061】
第1の代表的な実施形態で、流入開口は、例えばカバーによって形成された突出に関連している。特に、突出は、流入開口の上部で突き出ている。さらに、この突出は、流入開口の上部で流入開口の下部よりも延びているのが見られる。例えば、流入開口の下部では突出がない。従って、カバーは、流入開口を水平に対してある角度で囲む突出を形成する。第1の代表的な実施形態で、上壁または下壁は、波形形状を有していない。
【0062】
第2の代表的な実施形態で、少なくとも上壁は、波形形状を有している。波形は、空気流入手段内で第1の拡がりと第2の拡がりを形成する。好ましくは、第1の拡がりは、空気流入開口に関連付けられ、円形をした流入縁部のすぐ後で空気流入手段を拡げている。
代表的な空気流は、流入方向に流入開口を通って空気流入手段に入り、そして波形により少なくとも上壁に当たる。さらに、空気流は、流出開口を通って下向き後向きに向けられる。第2の代表的な実施形態で、下壁が、内部空間の拡がりを補強する形状を有している。特に、下側流入縁部の後に凹部が設けられ、拡がりの形を助けている。下壁は、流出開口の周囲に上向きに延びるビードを形成し、ビード内で下向きに流出開口まで延びている。第2の代表的な実施形態で、装置は突出していない。
【0063】
第3の代表的な実施形態で、少なくとも上壁は波形を有している。波形は、代表的に空気流入手段内の第1の拡がりと第2の拡がりを形成する。好ましくは、第1の拡がりは、空気流入開口に関連し、円形流入縁部のすぐ後で空気流入手段を拡げている。代表的な空気流は、流入方向に流入開口を通って空気流入手段に入り、波形により少なくとも上壁に当たる。さらに、空気流は、流出開口を通って下向き後向きになる。第3の代表的な実施形態で、下壁は、内部の拡がりを増やす形状を有している。特に、下側流入縁部の後に凹部が設けられて、拡がりの形成を助けている。下壁は、排出口の周囲で上向きに延びるビードを形成し、ビード内を流出開口まで下向きに延びている。第3の代表的な実施形態で、流入開口が、例えばカバーによって形成された突出に関連している。特に、突出は、流入開口の上部で突き出ている。さらに、この突出は、流入開口の上部で下部より延びているのが見られる。例えば、流入開口の下部は突出していない。従ってカバーは、流入開口を水平に対してある角度で囲んで突出を形成している。
【0064】
代表的な実施形態全てに共通して、この装置は、流入ハウジングと送風機ハウジングでデザインされている。流入ハウジングは、空気流入手段を有している。 装置は、上面と下面を有している。また、装置は、2つの側部と前部と後部を有している。空気流出開口は、送風機ハウジングの両側部に設けられる。流入ハウジングは、空気流入手段を有している。空気流入手段は、流入縁部のある上壁を有している。下壁は、上壁に接続され、後者とでここに説明していない内部空間を形成する。下壁の下側流入縁部は、上壁の上側流入縁部に隣接し、後者と丸みを帯びた長方形状の流入開口を形成する。さらに、下壁は、流出開口を有し、ここを通って空気流が送風機ハウジングの空気流入開口に導かれる。上面囲いと底面囲いは、空気流入手段を囲んでいる。底面囲いは、下壁の流出開口に合わせて流出開口を有して、ここを通って空気流を送風機ハウジングの方向に導くことができる。
【0065】
代表的な実施形態全てにおいて、流入ハウジングは、好ましくはさらに、互いに重なり合う2つのカバーと、空気流入手段を囲み保護する空気流入手段レセプタクルを有している。好ましくは、代表的な実施形態で、の操作部材の少なくとも1つが、流入ハウジング内に統合され、カバーの少なくとも1つが操作部材の少なくとも1つを操作できる開口を有している。空気流入手段レセプタクルは、上面囲いの掛止めレセプタクルの少なくとも1つと連携する掛止め部材を少なくとも1つ有している。このように、空気流入手段は、上面および底面囲いと一緒に流入ハウジングに取り外し可能に挿入することができる。特に、空気流入が取り外し可能であることは、そのクリーニングを容易にしている。
【0066】
取付板は、空気流入手段レセプタクルとカバーの下に配置される。代表的な実施形態で、パイプ取付部は、好ましくは取付板の下部に配置される。パイプ取付部は、空気流入手段が空気流入手段レセプタクルに挿入されているとき、下壁の流出開口と並ぶデザインにするのが好ましい。流入パネルは、空気流入手段の前に配置または並べ、空気流入開口を、特に流入パネル開口を形成することによって区画する。
【0067】
代表的な実施形態で、空気流入手段は上壁と下壁を有している。上壁は、内側が波形形状になっている。さらに、下壁は、パイプ取付部に合わせた流出開口を有する。上壁と下壁は、流入開口を区画する流入縁部もある。パイプ取付部は、好ましくは取付板の一部で、その中に固定されている。さらなる実施形態で、パイプ取付部は、取付板から取り外すことができる。流入縁部は、それぞれ円形で、好ましくは角張っていない。流入ハウジングのパイプ取付部は、空気流入開口に挿入することができ、2つのハウジング部品を一緒に置くことで、安全スイッチの少なくとも1つで作動する。空気流入開口を形成する壁部に、安全スイッチを少なくとも1つ配置するのが好ましい。さらに、送風機と電気ユニットを、送風機ハウジングに配置する。
【0068】
特に、流入ハウジングは空気流入手段を有し、空気流入手段は、上壁と下壁が流入開口のある内部空間を形成している、ここで、少なくとも上壁は、上向き湾曲表面域が少なくとも2つある領域の内側に波形形状を有し、少なくとも上向き湾曲表面域がある領域で内部が拡がり、入口開口は突出と関連している。
【0069】
さらに、上記した装置により調理コンロ上方の蒸気を取り出す方法を提案する。ここで、
-空気流は、送風機の手段で生成され、水平開口角のある空気流入手段を有する流気ハウジングに流れる、
-少なくとも内側に波形形状を有する空気流入手段の少なくとも上壁の手段によって、空気流は少なくとも上壁に当る、
-空気流は、少なくとも空気流入手段の下壁にある流出開口を経て、送風機ハウジングに向う。
【0070】
別のあるいは追加で、上記の装置による手段で調理コンロ上の蒸気を抜き取る方法を提案している。
-空気流は、送風機の手段によって生成され、空気流入手段を有する流入ハウジングに流れる、
-空気流入手段からの空気流は、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出により穏やかになり、および/または方向付けされる、
-空気の流れは、流入開口を通って流入ハウジングに流れる、そして
-空気流れは、少なくとも空気流入手段の下壁にある流出開口を通って送風機ハウジングに向う。
【0071】
一実施形態で、この方法は、特に流入ハウジングの流入開口に延びる突出で空気流入手段の前の空気流を緩和させおよび/または方向付けし、そして、少なくとも内側が波形形状をした少なくとも空気流入手段の上壁の手段で、空気流を少なくとも部分的に上壁に当てる。
【0072】
さらに、上述の装置を、コンロ上の蒸気抜き取りに使用することを提案している。
【0073】
さらに有利な実施形態を、以下の図面に示している。しかしながら、ここに示したさらなる実施形態は、限定的に解釈すべきでない。むしろ、そこに記載した特徴は、さらなる実施形態のために上述の特徴と互いに組み合わせることができる。さらに、図の説明に示す参照番号は、本発明の保護範囲を限定するのではなく、単に図に示す実施形態の例を参照するだけことであることに留意すべきである。同一の機能を持つ同一の部品または部品類は、同じ参照番号にしている。以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1】蒸気抜き取り装置である。
図2】別の装置の分解図である。
図3】送風機ハウジングから分離された流入ハウジングを有する図1の装置の断面図である。
図4図3に示した断面の詳細図である。
図5】空気流入手段を下から見た図である。
図6図2による装置の正面図である。
図7図6による装置の側面図である。
図8図6による装置の上面図である
【発明を実施するための形態】
【0075】
図1は、流入ハウジング78と送風機ハウジング20を有している装置10を示している。流入ハウジング78は、空気流入手段40を有している。装置10は、上面16と底面17を有している。さらに、装置は、2つの側部12及び13と、前部14と後部15を有している。空気流出開口24は、送風機ハウジング20の側部12及び13に備えられる。
【0076】
流入ハウジング78は、ここに示す実施形態では、さらにカバー82を少なくとも1つ有している。空気流入手段40および/または空気流入手段レセプタクルは、ここでは見えないが、好ましくは少なくとも部分的に空気流入手段40を囲んでいて、カバー82の掛止めレセプタクル44と係合する掛止め部材84を有している。このようにして、空気流入手段40は、流入ハウジング78に取り外し可能に挿入することができる。特に、空気流入手段40が取り外し可能であることは、そのクリーニングが容易になる。
【0077】
図2は、装置10のさらなる実施形態の分解図を示しており、特に、流入ハウジング78の個々の部分に対して以下の参照番号を付している。
流入ハウジング78は、空気流入手段40を有している。空気流入手段40は、流入縁部56のある上壁54を有している。下壁62は、上壁54に接続して、さらにここに記載していない内部空間を形成する。下壁62の下側流入縁部66は、上壁54の上側流入縁部56と隣り合っていて、後者と丸みを帯びた長方形の流入開口72と形成する。これは、図3に見られる。さらに、下壁62は、流出開口64を有し、図4に示す空気流18を、送風機ハウジング20の空気流入開口22に向けることができる。
【0078】
ここに示す実施形態では、流入ハウジング78はさらにカバー82を有している。好ましくは、ここに示す実施形態では、操作部材86が流入ハウジング78に統合されて備えられ、カバー82が開口を有し、ここでさらに特定していないが、この開口を通して操作部材86を操作できるようにする。
【0079】
取付板88は、空気流入手段レセプタクル80とカバー82の下に配置される。流入パネル90は、空気流入手段40の前に配置されるか、あるいはその前に並べて流入開口72とし、特に図2に見ることができる流入パネル開口92を形成している。また別の実施形態では、流入パネル90は空気流入手段40を囲むだけ、あるいは流入パネル90は全くなしにする。
【0080】
図3は、図1の装置10の縦断面を示しており、ここで、流入ハウジング78は、送風機ハウジング20から分離されている。流入開口72は、図示した実施形態で、カバー82により形成された突出83と関連していることが見られる。特に、突出83は、流入開口72の上部が約23mmだけ突き出ている。さらに、突出83は、流入開口72の上部が流入開口72の下部より延びていることが見られる。特に、流入開口72の下部に突出83がない。従ってカバー82は、突出83が、水平に対して約80°の角度αを有する流入開口72を囲んで形成される。
【0081】
装置10は、突出83がないデザインも可能である。
【0082】
空気流入手段40は、上壁54と下壁62を有している。上壁54は、その内側60に波形形状59を有している。さらに、下壁62は、パイプ取付部89に合わせて流出開口64を有している。上壁54と下壁62は、また流入開口72を区画する流入縁部56及び58も有している。図3からさらに見られるように、パイプ取付部89は、取付板88の一部であり、その中に固定されている。さらなる実施形態で、パイプ取付部89は、取付板88から取り外すことができる。流入縁部56、66は、それぞれ円形58、68で、好ましくは、角張っていない。
【0083】
さらに、図3では、送風機ハウジング20を断面図で見ることができ、そこでは流入ハウジング78のパイプ取付部89が空気流入開口22に挿入できることが見られ、挿入することで、1つの安全スイッチ23が、2つのハウジング部78、20を一緒に作動できる。安全スイッチ23は、好ましくは空気流入開口22を形成する記載していない壁に配置する。さらに、送風機96及び電気ユニット98は、送風機ハウジング20に並べる。
【0084】
図4は、図1による流入ハウジング78の断面図を示しており、上壁54の波形形状59には、特に凹面として表現できる少なくとも2つの上向き湾曲表面域75、77があるのが見られる。さらに好ましくは、波状形状59は、特に凸状として表現できる少なくとも2つの下向き湾曲表面域79、81がある。上向き湾曲表面域75、77は、空気流入手段40の内部57における第1の拡がり61および第2の拡がり63となる。好ましくは、第1の拡がり61は、空気流入開口72と関連して、空気流入手段40を、円形58、68をした流入縁部56、66のすぐ後で拡くしている。
【0085】
下向き湾曲表面域79、81の頂点に接する上側と、水平または流入方向91である下側との開口角βは、約2°である。
【0086】
図4は、代表的な空気流18を示しており、流入方向91に流入開口72を通って空気流入手段40を流れ、そして波形形状59によって少なくとも上壁に当たる。さらに、空気流18は、下向きおよび後向きに流出開口64を通って導かれることが見られる。
【0087】
図4は、下壁62が、内部57の拡がり61、63を補強する形状を有していることを示している。したがって、下壁62は、凹状とも記載できる2つの下向き湾曲表面域85、87を有している。また、下壁62は、凸状とも記載できる2つの上向き湾曲表面域93、95有している。流入縁部56、66は、凸表面域79、93で形成されている。この形状は、外側に開く口を形成している。特に、下向き湾曲表面域85は、拡がり61の形成に寄与する下側流入縁部66の後に設けられている。下壁62は、上向き湾曲表面域95によって形成された流出開口64の周囲に、上向きに延びるビード65を形成し、ビード65内で流出開口64に向かって下向きに延びている。
【0088】
ここに示していない実施形態で、空気流入手段40の波形形状59のみで、図3に見られる突出83なしでデザインされている。さらなる実施形態では、装置が、空気流入手段40内の波形形状59を持たず、突出83のみでデザインされている。
【0089】
図5は、図1による空気流入手段の底面図である。水平開口角γは、上壁54および/または下壁62によって形成される横方向内壁に適用される両側部を有する。この角度は、約48°で、装置10のモバイル使用に最適に設計される。
【0090】
図6は、図2による別の実施形態における装置10の正面図である。流入ハウジング78は空気流入手段40を有し、送風機ハウジング20は、流入ハウジング78の下に配置されているのが見られる。
【0091】
図7は、図2による実施形態における装置10の側面図である。ここでは、流入ハウジング78と送風機ハウジング20が見られる。空気流出開口24は、多数の水平スロットとして構成されている。
【0092】
図8は、図2による構成の装置10を上面図である。ここでは、操作部86を有する流入ハウジング78が見られる。
【0093】
記載した装置10は、エネルギー効率が非常に良く、そして指示された方法で蒸気を引き込み、あるいは抜き取りすることができ、これによって特に移動できるようにデザインすることができ、台所や建物外の調理場で多くの目的に使用することができる。
【符号の説明】
【0094】
10 装置
12、13 側部
14 前部
15 後部
16 上面
17 底面
18 空気流
20 送風機ハウジング
22 空気流入開口
23 安全スイッチ
24 空気流出開口
40 空気流入手段
44 掛止めレセプタクル
54 上壁
56 流入縁部
57 内部
58、68 円形
59 波形形状
60 内側
61 第1の拡がり
62 下壁
63 第2の拡がり
64 流出開口
65 ビード
66 下側流入縁部
72 流入開口
75、77 上向き湾曲表面域
78 流入ハウジング
79、81 下向き湾曲表面域
80 空気流入手段レセプタクル
82 カバー
84 掛止め部材
85、87 下向き湾曲表面域
86 操作部材
88 取付板
89 パイプ取付部
90 流入パネル
91 流入方向
92 流入パネル開口
93、95 上向き湾曲表面域
96 送風機
98 電気ユニット
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入ハウジング(78)と送風機(96)を備える蒸気抜き取り装置(10)であって、
前記流入ハウジング(78)は、空気流入手段(40)を備え、前記空気流入手段(40)は、上壁(54)と下壁(62)を有して流入開口(72)のある内部空間(57)を形成し、前記空気流入手段(40)は、前記空気流入手段(40)の水平断面図で横方向内壁となる両側部の角度である垂直開口角(γ)を有し、少なくとも前記上壁(54)が、その内側(60)に少なくとも2つの上向き湾曲表面域(75、77)がある波形形状(59)を有し、前記上向き湾曲表面域(75、77)に、前記内部空間(57)の拡がり(61、63)を有する、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
第1の拡がり(61)が、前記流入開口(72)と関連している、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第2の拡がり(63)が、流出開口(64)と関連している、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
突出(83)が、前記流入開口(72)と関連している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
カバー(82)の少なくとも1つが、前記装置(10)の上面(16)と関連し、前記空気流入手段(40)を少なくとも部分的に覆い、前記カバー(82)の少なくとも1つが、前記突出(83)を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置(10)の上面(16)および/または少なくとも一方の側(12、13)上の前記突出(83)が、前記空気流入手段(40)から離れる方向に延びている、ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記空気流入手段(40)上部に突き出ている前記突出(83)が、前記装置(10)の上面(16)から前記装置(10)の下面(17)に向かって小さくなっている、ことを特徴とする請求項4乃至請求項6の1項に記載の装置。
【請求項8】
前記流入ハウジング(78)が、送風機ハウジング(20)に取り外し可能に接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記流入ハウジング(78)が、前記送風機ハウジング(20)に回転して接続される、ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記送風機ハウジング(20)が、安全スイッチ(23)の手段によって切り替え可能な送風機(96)を有する、ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記流入ハウジング(78)と前記送風機ハウジング(20)が、互いに一体に移動可能または別々に移動可能である、ことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の装置(10)を用いて調理コンロ上方の蒸気を抜き取りする方法であって、
-空気流(18)が、送風機(96)によって生成され、水平開口角のある空気流入手段(40)を有する流入ハウジング(78)内に流れ、
-少なくとも内側(60)に、少なくとも2つの上向き湾曲表面域(75、77)で作る波形形状(59)を有する空気流入手段(40)の少なくとも上壁(54)の手段によって、前記空気流(18)は、少なくとも部分的に前記上壁(54)に当たる、
-前記空気流(18)は、少なくとも前記空気流入手段(40)の流出開口(64)を通って送風機(96)に向う、
ことを特徴とする蒸気抜き取り方法。
【請求項13】
調理コンロ上方の蒸気を抜き取るための請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の装置の使用。

【国際調査報告】