IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイデックス エーエスエーの特許一覧

特表2022-543580生体ゲートディスプレイをもつデバイス
<>
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図1
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図2
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図3
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図4
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図5
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図6
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図7
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図8
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図9
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図10
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図11
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図12
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図13
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図14
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図15
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図16
  • 特表-生体ゲートディスプレイをもつデバイス 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(54)【発明の名称】生体ゲートディスプレイをもつデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/07 20060101AFI20221005BHJP
   G06K 19/073 20060101ALI20221005BHJP
   G06K 19/077 20060101ALI20221005BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20221005BHJP
   G06V 40/13 20220101ALI20221005BHJP
   G06V 40/12 20220101ALI20221005BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221005BHJP
【FI】
G06K19/07 180
G06K19/073 054
G06K19/077 112
G06K19/077 244
G06F21/32
G06V40/13
G06V40/12
G06T7/00 530
G06K19/07 010
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506377
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(85)【翻訳文提出日】2022-02-21
(86)【国際出願番号】 EP2020071606
(87)【国際公開番号】W WO2021019056
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】16/526,504
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/773,184
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502442681
【氏名又は名称】アイデックス バイオメトリクス エーエスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】マッキン、トーマス・エー.
(72)【発明者】
【氏名】ルーデン、クリストファー・エー.
(72)【発明者】
【氏名】クナウズ、イムーレ
(72)【発明者】
【氏名】クハルチク、アレックス
(72)【発明者】
【氏名】マカレア、アンネ・エル.
【テーマコード(参考)】
5B043
【Fターム(参考)】
5B043AA04
5B043AA09
5B043CA10
5B043DA05
5B043EA18
5B043FA03
5B043FA04
5B043GA05
(57)【要約】
端末との非接触または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュール。本モジュールは、生体センサと、1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることとを行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールであって、
生体センサと、
1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、
1つまたは複数の制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることと
を行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットと
を備える、モジュール。
【請求項2】
前記1つまたは複数の検出された条件は、前記デバイスの動作モードおよび/または前記デバイスのロケーションを備える、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記デバイスは、(i)前記デバイスが前記端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)前記デバイスが前記端末と接触通信している接触モードと、(iii)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信しておらず、前記デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能である、請求項2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記デバイスは、前記デバイスに関連する第1の機能を実施するために前記端末に通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップを備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが接触モードまたは非接触モードで動作しているときに前記第1の機能の前記実施に関係する認証情報の少なくとも1つのカテゴリを選択するように構成された、請求項3に記載のモジュール。
【請求項5】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが第1のモードで動作しているときに認証情報の前記複数のカテゴリの第1のセットを選択し、前記デバイスが第2のモードで動作しているときに認証情報の前記複数のカテゴリの第2のセットを選択するように構成された、請求項2に記載のモジュール。
【請求項6】
前記生体認証は、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データと記憶されたテンプレートデータとの間で生体マッチングを実施することを備え、前記1つまたは複数の検出された条件は、マッチャスコアが所定のしきい値を超えるのかどうかを備える、請求項1から5までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンは、複数の表示領域を備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示するために前記複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択するようにさらに構成された、請求項1から6までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記モジュールは、外部電源によって電力供給され、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止させるようにさらに構成された、請求項1から7までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項9】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記選択されたカテゴリを表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、請求項1から8までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項10】
前記モジュールは、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを前記1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成された、請求項1から9までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項11】
端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールであって、
生体センサと、
複数の表示領域を備える1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
1つまたは複数の制御ユニットであって、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて前記複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択し、前記1つまたは複数の選択された表示領域に関する認証情報を表示することと、
前記選択された表示領域に前記認証情報を表示させた後に、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記選択された表示領域に前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットと
を備える、モジュール。
【請求項12】
前記1つまたは複数の検出された条件は、前記デバイスの動作モードを備える、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
前記デバイスは、(i)前記デバイスが前記端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)前記デバイスが前記端末と接触通信している接触モードと、(iii)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信しておらず、前記デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能である、請求項12に記載のモジュール。
【請求項14】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが前記非端末登録モードで動作していると検出したことに応答して前記ユーザが前記モジュールに生物測定学的に登録するのを助けるために前記1つまたは複数の表示領域に方向を表示させるようにさらに構成された、請求項13に記載のモジュール。
【請求項15】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが前記非接触モードで動作していると検出したことに応答して前記複数の表示領域のうちの第1の表示領域をアクティブ化するようにさらに構成された、請求項13または請求項14に記載のモジュール。
【請求項16】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記端末と前記デバイスとの間の検出された信号強度に基づいて前記第1の表示領域によって表示される色、サイズまたはグラフィックのうちの1つまたは複数を変更するように構成された、請求項15に記載のモジュール。
【請求項17】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが第1のモードで動作しているときに前記複数の表示領域の第1のセットを選択し、前記デバイスが第2のモードで動作しているときに前記複数の表示領域の第2のセットを選択するように構成された、請求項12から16のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項18】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記選択された表示領域に前記認証情報を表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記選択された表示領域に前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、請求項11から17のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項19】
端末との非接触または接触通信のためのデバイスであって、
前記デバイスに関連する第1の機能を実施するために前記端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、
生体センサと、
1つまたは複数のディスプレイスクリーンと
を備えるモジュールと、
前記埋込みチップおよび/または前記モジュールの一部を形成する1つまたは複数の制御ユニットと
を備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることと
を行うように構成された、デバイス。
【請求項20】
前記デバイスは、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを前記1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成された、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
端末との非接触および/または接触通信を実施するように構成されたデバイスの一部として処理を実施するように構成された生体モジュールであって、
生体センサと、
ディスプレイスクリーンと、
制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることと
を行うように構成された制御ユニットと
を備える、生体モジュール。
【請求項22】
前記生体モジュールは、取外し可能な外部電源によって電力供給される、請求項21に記載の生体モジュール。
【請求項23】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、前記生体モジュールが前記外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記生体モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるようにさらに構成された、請求項22に記載の生体モジュール。
【請求項24】
充電を蓄えるための1つまたは複数の充電要素をさらに備え、前記1つまたは複数の充電要素は、前記生体モジュールが外部電源から電力を受け取っているときに充電されるように構成される、請求項23に記載の生体モジュール。
【請求項25】
前記1つまたは複数の充電要素は、1つまたは複数のキャパシタを備える、請求項24に記載の生体モジュール。
【請求項26】
前記制御ユニットは、前記1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた前記充電がしきい値を超える場合にのみ前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させるようにさらに構成された、請求項24または請求項25に記載の生体モジュール。
【請求項27】
前記しきい値は、前記モジュールが前記外部電源から電力を受け取っていないときに前記ディスプレイスクリーンに異なる画像を表示させるのに十分な充電を前記1つまたは複数の充電要素が保持するように設定される、請求項26に記載の生体モジュール。
【請求項28】
前記1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた前記充電が前記しきい値を超えるのかどうかを検出するためのしきい値検出回路をさらに備える、請求項26または請求項27に記載の生体モジュール。
【請求項29】
前記しきい値検出回路は電圧低下検出回路である、請求項28に記載の生体モジュール。
【請求項30】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるために前記1つまたは複数の充電要素中に蓄えられた前記エネルギーを使用するように構成された、請求項24から29のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項31】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンをブランキングすることによって前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるように構成された、請求項23から30のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項32】
前記制御ユニットは、
前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記生体モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、請求項21から31のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項33】
前記生体センサが指紋センサであり、前記近接度データは、ユーザの指が前記指紋センサに現在接触しているのかどうかを示すデータを備える、請求項32に記載の生体モジュール。
【請求項34】
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記近接度データに基づいて前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを決定するようにさらに構成された、請求項32または請求項33に記載の生体モジュール。
【請求項35】
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データに基づいて前記ユーザの前記生体認証の少なくとも一部分を実施するようにさらに構成された、請求項21から34のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項36】
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データに基づいて前記ユーザの前記生体認証を実施する外部構成要素から前記生体認証情報を受信するように構成された、請求項21から34のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項37】
端末との非接触または接触通信のためのデバイスであって、
前記デバイスに関連する第1の機能を実施するために前記端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、
生体モジュールと
を備え、前記生体モジュールは、
生体センサと、
ディスプレイスクリーンと、
制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることと
を行うように構成された制御ユニットと
を備える、デバイス。
【請求項38】
前記デバイスがスマートカードである、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記認証情報は、前記デバイスに関連する前記第1の機能を実施するための情報を備える、請求項37または請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
前記端末によって放出されたワイヤレス信号を受信するためのアンテナをさらに備える、請求項37から39のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]スマートカードは、埋込み集積回路チップと内部メモリとを含むデバイスを指し得る。その内部メモリは、集積回路チップ上に位置し得るか、またはカード内に埋め込まれた別個のチップであり得る。スマートカードは、接触カードであり得るか、非接触カードであり得るか、または接触カードおよび非接触カードとして動作することが可能であり得る。いくつかのタイプのスマートカードは、バッテリまたは太陽電池などのオンカード電源を含み得る。スマートカードは、プラスチックカード、キーフォブ、時計、ウェアラブル、電子パスポートおよびUSBベースのトークン、ならびにモバイルフォンにおいて使用される加入者識別モジュール(SIM)を含む多種多様なフォームファクタで存在する。
【0002】
[0002]接触カードは、端末(たとえば、カードリーダ)に物理的に接続することによって端末から電力を受け取り、それと通信することができる。たとえば、接触カードは、(たとえば、端末内のスロットにカードを挿入することによって)カードと端末とが好適な物理的な接触をもたらされるときに端末に電気接続性を与える1つまたは複数のコンタクトパッドまたは要素を備え得る。
【0003】
[0003]非接触カードは、端末とカードとの間での直接の物理的な接触なしに端末から電力を受け取り、それと通信することができる。一般に、非接触カードは、電波を介して端末と通信する。非接触カードは、端末から放出された無線周波数(RF)信号などの電磁信号を受信するためにアンテナを含み得る。同様に、カードからのデータは、カードのアンテナによって端末に通信して戻され得る。
【0004】
[0004]いくつかの非接触カードは、「パッシブ」である。パッシブカードは、端末によって放出された信号から獲得されたエネルギーから埋込みチップに電力供給する。放出された信号からエネルギーを獲得する1つの方法は、放出された信号を受信するときに誘導によってそれの端末にわたって電圧を誘起するコイルとしてアンテナを構成することである。
【0005】
[0005]スマートカード技術は、たとえば、支払いを実施すること、環境の領域へのユーザの物理的なアクセスを許可すること、ユーザのパーソナル識別情報を記憶すること、ユーザを識別または認証することなどのますます多様化する機能を実施するために使用される様々なデバイス内に実装されている。
【0006】
[0006]以下で説明される実施形態は、例として与えられているにすぎず、知られているスマートカードの欠点のいずれかまたはすべてを解決する実装形態の限定ではない。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本発明の概要は、発明を実施するための形態において以下でさらに説明される概念の選択を紹介するために与えられる。本発明の概要は、請求される主題の主要な特徴または本質的特徴を識別するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されるものでもない。
【0008】
[0008]本明細書では、端末との非接触または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールについて説明される。本モジュールは、生体センサと、1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることとを行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットとを備える。
【0009】
[0009]第1の態様は、端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールを提供し、モジュールは、生体センサと、1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることとを行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットとを備える。
【0010】
[0010]1つまたは複数の検出された条件は、デバイスの動作モードおよび/またはデバイスのロケーションを備え得る。
【0011】
[0011]デバイスは、(i)デバイスが端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)デバイスが端末と接触通信している接触モードと、(iii)デバイスが端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)デバイスが端末と非接触または接触通信しておらず、デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能であり得る。
【0012】
[0012]デバイスは、デバイスに関連する第1の機能を実施するために端末に通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップを備え得、1つまたは複数の制御ユニットは、デバイスが接触モードまたは非接触モードで動作しているときに第1の機能の実施に関係する認証情報の少なくとも1つのカテゴリを選択するように構成され得る。
【0013】
[0013]1つまたは複数の制御ユニットは、デバイスが第1のモードで動作しているときに認証情報の複数のカテゴリの第1のセットを選択し、デバイスが第2のモードで動作しているときに認証情報の複数のカテゴリの第2のセットを選択するように構成され得る。
【0014】
[0014]生体認証は、生体センサによってキャプチャされた生体データと記憶されたテンプレートデータとの間で生体マッチングを実施することを備え得、1つまたは複数の検出された条件は、マッチャスコアが所定のしきい値を超えるのかどうかを備え得る。
【0015】
[0015]1つまたは複数のディスプレイスクリーンは、複数の表示領域を備え得、1つまたは複数の制御ユニットは、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示するために複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択するようにさらに構成され得る。
【0016】
[0016]モジュールは、外部電源によって電力供給され得、1つまたは複数の制御ユニットは、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止させるようにさらに構成され得る。
【0017】
[0017]1つまたは複数の制御ユニットは、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、生体センサにユーザがモジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、キャプチャされた近接度データに基づいて、ユーザがモジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、ユーザがモジュールに近接していないことを近接度情報が示したことに応答して、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止させることとを行うようにさらに構成され得る。
【0018】
[0018]モジュールは、認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え得、1つまたは複数の制御ユニットは、1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証されたものの1つまたは複数の選択されたカテゴリを1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成され得る。
【0019】
[0019]第2の態様は、端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールを提供し、本モジュールは、生体センサと、複数の表示領域を備える1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択し、1つまたは複数の選択された表示領域に関する認証情報を表示することと、選択された表示領域に認証情報を表示させた後に、モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、選択された表示領域に認証情報を表示することを中止させることとを行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットとを備える。
【0020】
[0020]1つまたは複数の検出された条件は、デバイスの動作モードを備え得る。
【0021】
[0021]デバイスは、(i)デバイスが端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)デバイスが端末と接触通信している接触モードと、(iii)デバイスが端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)デバイスが端末と非接触または接触通信しておらず、デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能であり得る。
【0022】
[0022]1つまたは複数の制御ユニットは、デバイスが非端末登録モードで動作していると検出したことに応答してユーザがモジュールに生物測定学的に登録するのを助けるために1つまたは複数の表示領域に方向を表示させるようにさらに構成され得る。
【0023】
[0023]1つまたは複数の制御ユニットは、デバイスが非接触モードで動作していると検出したことに応答して複数の表示領域のうちの第1の表示領域をアクティブ化するようにさらに構成され得る。
【0024】
[0024]1つまたは複数の制御ユニットは、端末とデバイスとの間の検出された信号強度に基づいて第1の表示領域によって表示される色、サイズまたはグラフィックのうちの1つまたは複数を変更するように構成され得る。
【0025】
[0025]1つまたは複数の制御ユニットは、デバイスが第1のモードで動作しているときに複数の表示領域の第1のセットを選択し、デバイスが第2のモードで動作しているときに複数の表示領域の第2のセットを選択するように構成され得る。
【0026】
[0026]1つまたは複数の制御ユニットは、選択された表示領域に認証情報を表示させた後に、生体センサにユーザがモジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、キャプチャされた近接度データに基づいて、ユーザがモジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、ユーザがモジュールに近接していないことを近接度情報が示したことに応答して、選択された表示領域に認証情報を表示することを中止させることとを行うようにさらに構成され得る。
【0027】
[0027]第3の態様は、端末との非接触または接触通信のためのデバイスを提供し、本デバイスは、デバイスに関連する第1の機能を実施するために端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、生体センサと、1つまたは複数のディスプレイスクリーンとを備えるモジュールと、埋込みチップおよび/またはモジュールの一部を形成する1つまたは複数の制御ユニットとを備え、1つまたは複数の制御ユニットは、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることとを行うように構成される。
【0028】
[0028]デバイスは、認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え得、1つまたは複数の制御ユニットは、1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の1つまたは複数の選択されたカテゴリを1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成され得る。
【0029】
[0029]デバイスはスマートカードであり得る。
【0030】
[0030]第4の態様は、端末との非接触または接触通信のためのデバイスを提供し、本デバイスは、デバイスに関連する第1の機能を実施するために端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、生体センサと、1つまたは複数のディスプレイスクリーンとを備えるモジュールと、埋込みチップおよび/またはモジュールの一部を形成する1つまたは複数の制御ユニットとを備え、1つまたは複数の制御ユニットは、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択し、1つまたは複数の選択された表示領域に関する認証情報を表示することと、選択された表示領域に認証情報を表示させた後に、モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、選択された表示領域に認証情報を表示することを中止させることとを行うように構成される。
【0031】
[0031]デバイスは、認証情報の記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え得、1つまたは複数の制御ユニットは、選択された表示領域が認証情報を表示することを中止したと決定した後に、認証情報を1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成され得る。
【0032】
[0032]デバイスはスマートカードであり得る。
【0033】
[0033]第5の態様は、端末との非接触または接触通信を実施するように構成されたデバイスの一部として処理を実施するように構成された生体モジュールを提供し、本モジュールは、生体センサと、ディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを生体認証情報が示したことに応答して、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることとを行うように構成された制御ユニットとを備える。
【0034】
[0034]生体モジュールは、取外し可能な外部電源によって電力供給され得る。
【0035】
[0035]制御ユニットは、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、生体モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、生体モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示することを中止させるようにさらに構成され得る。
【0036】
[0036]生体モジュールは、充電を蓄えるための1つまたは複数の充電要素をさらに備え、1つまたは複数の充電要素は、生体モジュールが外部電源から電力を受け取っているときに充電されるように構成され得る。
【0037】
[0037]1つまたは複数の充電要素は、1つまたは複数のキャパシタを備え得る。
【0038】
[0038]制御ユニットは、1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた充電がしきい値を超える場合にのみディスプレイスクリーンに認証情報を表示させるようにさらに構成され得る。
【0039】
[0039]しきい値は、モジュールが外部電源から電力を受け取っていないときにディスプレイスクリーンに異なる画像を表示させるのに十分な充電を1つまたは複数の充電要素が保持するように設定され得る。
【0040】
[0040]生体モジュールは、1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた充電がしきい値を超えるのかどうかを検出するためのしきい値検出回路をさらに備え得る。
【0041】
[0041]しきい値検出回路は電圧低下検出回路であり得る。
【0042】
[0042]制御ユニットは、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示することを中止させるために1つまたは複数の充電要素中に蓄えられたエネルギーを使用するように構成され得る。
【0043】
[0043]制御ユニットは、ディスプレイスクリーンをブランキングすることによってディスプレイスクリーンに認証情報を表示することを中止させるように構成され得る。
【0044】
[0044]制御ユニットは、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、生体センサにユーザが生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、キャプチャされた近接度データに基づいて、ユーザが生体モジュールに近接しているのかどうかのかどうかを示す近接度情報を取得することと、ユーザが生体モジュールに近接していないことを近接度情報が示したことに応答して、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示することを中止させることとを行うようにさらに構成され得る。
【0045】
[0045]生体センサが指紋センサであり得、近接度データは、ユーザの指が前記指紋センサに現在接触しているのかどうかを示すデータを備え得る。
【0046】
[0046]制御ユニットは、生体センサによってキャプチャされた近接度データに基づいてユーザが生体モジュールに近接しているのかどうかを決定するようにさらに構成され得る。
【0047】
[0047]制御ユニットは、生体センサによってキャプチャされた生体データに基づいてユーザの生体認証の少なくとも一部分を実施するようにさらに構成され得る。
【0048】
[0048]制御ユニットは、生体センサによってキャプチャされた生体データに基づいてユーザの生体認証を実施する外部構成要素から生体認証情報を受信するように構成され得る。
【0049】
[0049]第6の態様は、端末との非接触または接触通信のためのデバイスを提供し、本デバイスは、デバイスに関連する第1の機能を実施するために端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、生体モジュールとを備え、生体モジュールは、生体センサと、ディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す情報を取得することと、ユーザが生物測定学的に認証されたことを情報が示したことに応答して、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることとを行うように構成された制御ユニットとを備える。
【0050】
[0050]デバイスはスマートカードであり得る。
【0051】
[0051]認証情報は、デバイスに関連する第1の機能を実施するための情報を備え得る。
【0052】
[0052]デバイスは、端末によって放出されたワイヤレス信号を受信するためのアンテナをさらに備え得る。
【0053】
[0053]本明細書で説明される方法を実施するためのコンピュータプログラムコードが提供され得る。コンピュータシステムにおいて実行されたとき、コンピュータシステムに、本明細書で説明される方法を実施させるコンピュータ可読命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供され得る。
【0054】
[0054]上記の特徴は、当業者には明らかであるように、適宜に組み合わされ得、本明細書で説明される例の態様のいずれかと組み合わされ得る。
【0055】
[0055]例について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】[0056]デバイスが端末との非接触および/または接触通信が可能である、生体モジュールを備える第1の例示的なデバイスのブロック図。
図2】[0057]図1の生体モジュールの第1の例示的な実装形態のブロック図。
図3】[0058]検出回路と併せた充電要素の一例の概略図。
図4】[0059]デバイスが端末と通信しているときに図1の生体モジュールを動作させる例示的な方法の流れ図。
図5】[0060]図1のチップおよび生体モジュールの例示的な動作を示すタイミング図。
図6】[0061]デバイスが端末と通信していないときに図1の生体モジュールを動作させる例示的な方法の流れ図。
図7】[0062]図2の生体モジュールの第2の例示的な実装形態のブロック図。
図8】[0063]図2の生体モジュールの第3の例示的な実装形態のブロック図。
図9】[0064]組み合わされた生体センサ/ディスプレイモジュールをもつ例示的なスマートカードの概略図。
図10】[0065]複数の表示領域をもつディスプレイスクリーンをもつ第1の例示的なスマートカードの概略図。
図11】[0066]図10のスマートカードが接触モードで動作しているときの複数の表示領域の例示的な使用を示す概略図。
図12】[0067]図10のスマートカードが非接触モードで動作しているときの複数の表示領域の例示的な使用を示す概略図。
図13】[0068]図10のスマートカードが非端末トランザクションモードで動作しているときの複数の表示領域の例示的な使用を示す概略図。
図14】[0069]図10のスマートカードが非端末登録モードで動作しているときの複数の表示領域の例示的な使用を示す概略図。
図15】[0070]複数の表示領域をもつディスプレイスクリーンをもつ第2の例示的なスマートカードおよびスマートカードが非端末登録モードで動作しているときのそれの使用を示す概略図。
図16】[0071]複数の表示領域をもつディスプレイスクリーンをもつ第3の例示的なスマートカードおよびスマートカードが非端末登録モードで動作しているときのそれの使用を示す概略図。
図17】[0072]デバイスが端末との非接触および/または接触通信が可能である、生体モジュールを備える第2の例示的なデバイスのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0057】
[0073]添付の図面は様々な例を示す。図面中で図示された要素境界(たとえば、ボックス、ボックスのグループ、または他の形状)が境界の一例を表すことを、当業者は諒解されよう。いくつかの例では、1つの要素が複数の要素として設計され得るかもしれず、または複数の要素が1つの要素として設計され得るかもしれない。共通の参照番号が、適切な場合、同様の特徴を示すために図全体にわたって使用される。
【0058】
[0074]以下の説明は、例として、いかなる当業者でも本発明を製作および使用することができるように提示される。本発明は、本明細書で説明される実施形態に限定されず、開示する実施形態に対する様々な修正が当業者には明らかになろう。実施形態について単に例として説明する。
【0059】
[0075]スマートカードは、セキュリティを増大するためにおよび/またはスマートカードを使用するユーザの体験を改善するために追加の構成要素をますます搭載している。たとえば、指紋センサなどの生体センサが、ユーザの識別情報の検証または認証を与えるためにスマートカードに搭載されている。同様に、いくつかのスマートカードは、様々な目的のために、たとえば、カードアカウントまたはカードホルダに関連する情報を表示するために、カードの使用中に情報(たとえば、取引ステータス、取引額、ユーザへの命令)を与えるために、(たとえば、ロゴを強調する、カードを個人化するなどのための)装飾およびブランド化のために使用され得るディスプレイスクリーンを採用する。バンクカード上のディスプレイスクリーンの一般的な用途は、カード検証値(CVV)または動的CVV(dCVV)(すなわち、周期的に変化するCVV)を表示することである。
【0060】
[0076]しかしながら、発明者は、スマートカードのセキュリティが、ユーザを生物測定学的に認証する際に使用するための生体センサとユーザの生体認証に基づいてディスプレイスクリーンが制御またはゲート制御されるディスプレイスクリーンとの両方を搭載することによってさらに増大され得ることを識別した。特に、そのような構成は、認証または機密情報が認証されたユーザ(たとえばkカードホルダ)にしか表示されないことを保証するために使用され得る。
【0061】
[0077]したがって、端末(たとえば、カードリーダ)との非接触および/または接触通信のためのデバイス(たとえば、スマートカード)であって、デバイスに関連する第1の機能を実施するために端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、生体センサを備える生体モジュールと、ディスプレイスクリーンと、生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャさせることと、キャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたことに応答して、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることとを行うように構成された制御ユニットとを備えるデバイスについて本明細書で説明する。以下でより詳細に説明されるように、場合によっては、制御ユニットは、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、ユーザが生体モジュールに近接しているのかどうかを決定するために使用され得る近接度データを取得するために生体センサを制御することと、ユーザが生体モジュールに近接していなくなったことを近接度データが示したことに応答して、ディスプレイスクリーンに認証情報を表示することを中止させることとを行うようにさらに構成され得る。
【0062】
[0078]認証情報の表示を中止することは、セキュリティを改善することができ、すなわち、できるだけ早く視界から認証情報を除去することは、サードパーティが参照することをユーザが望まないであろう情報をそれらが見るのを防げるのを助ける。さらに、それが必要とされなくなったときにある情報(認証済みまたは非認証)の表示をオフにすることは、表示を整理整頓することおよび/またはディスプレイ上に残っている情報を強調することによってユーザエクスペリエンスを簡略化し得る。情報がいつオン/オフされるのかを制御することはまた、たとえば、それがステータスの変更を暗示し得ることをユーザに通知し得る。電力が獲得されなければならず、したがって、制限される非接触カードの場合、認証または非認証情報の表示をそれが必要とされなくなるかまたは有用でなくなるとすぐに中止することは、電力を節約する重要な方法である。
【0063】
[0079]次に、図1を参照すると、図1は、第1の機能を実施するために接触および/または非接触インターフェースを介して端末102と通信することが可能な例示的なデバイス100を示す。
【0064】
[0080]デバイス100と端末102とは、多くのフォームファクタのうちの1つを取り得る。デバイス100は、たとえば、スマートカード、IDカード、パスポート、フォブ、ドングル、セキュリティトークン(たとえば、USBトークン)などであり得る。代替的に、デバイス100は、モバイルフォンまたはスマートフォンなどの通信デバイス、ブレスレット、時計、手袋、ピン(たとえば、ブローチ)、バッジまたは何らかの他の非接触ウェアラブルデバイスなどのウェアラブルデバイスに統合され得る。端末102は、たとえば、ポイントオブセール(POS)端末などのカードリーダ、キャッシュレジスタ、ATM機械、コンピュータ、スマートフォンなどであり得る。いくつかの例では、デバイスは、近接型集積回路カード(PICC)であり得、端末は、近接型結合デバイス(PCD)であり得る。
【0065】
[0081]デバイス100は、アンテナ104と、チップ106と、生体モジュール108と、1つまたは複数の接触要素110とを備える。チップ106は、デバイス100内に埋め込まれ、たとえば、セキュア要素であり得る。生体モジュール108はまた、デバイス100内に埋め込まれ得る。この例では、生体モジュール108は、チップ106とは物理的に別個の構成要素である。チップ106と生体モジュール108との各々は、デバイス100中に埋め込まれた1つまたは複数のそれぞれの集積回路チップ上に実装され得る。生体モジュール108とチップ106とは、112に概して示されている1つまたは複数のリンクによって互いに接続される。リンク112のうちの1つまたは複数は、バスであり得る。他の例では、生体モジュール108とチップ106とは、物理的に接続されているが論理的に別個のエンティティであり得る。
【0066】
[0082]デバイス100は、デバイス100が非接触モードで動作しているときはアンテナ104を通して、接触モードで動作しているときは接触要素110を通して端末102と通信する(たとえば、端末にメッセージを送信し、および/または端末からメッセージを受信する)。単一の接触要素110が図1に示されているが、他の例では、複数の接触要素があり得る。
【0067】
[0083]接触要素110は、限定はしないが、1つまたは複数の導電リンクまたは要素などの任意の好適な手段によってチップ106に接続される。接触要素110により、デバイス100は、接触要素110が端末102の対応する要素と好適に物理的接触しているときに端末102と通信することおよびそれから電力を受け取ることが可能になる。したがって、デバイス100が接触モードで動作しているとき、チップ106は、接触要素110を介して端末102から電力を受け取る。場合によっては、デバイス100は、接触モードで動作しているときにISO7816規格に従って端末102と通信し得る。
【0068】
[0084]図1に示されている例では、接触要素110は生体モジュール108にも接続され、したがって、生体モジュール108も接触要素110から電力を受け取ることができる。しかしながら、他の例では、接触要素110は、チップ106にしか接続されないことがあり、したがって、チップ106は、接触モードで動作しているときに端末102から電力を受け取り、受け取った電力をそれの内部要素に電力供給し、生体モジュール108に電力を供給するように管理する。
【0069】
[0085]同様に、アンテナ104は、限定はしないが、1つまたは複数の導電リンクまたは要素などの任意の好適な手段によってチップ106に接続される。アンテナ104により、デバイス100は、デバイス100が端末102の好適な近接または範囲内にあるときに端末102とワイヤレス通信することおよびそれから電力を獲得することが可能になる。特に、チップ106は、電力獲得ユニット114と、トランシーバモデム116と、電力管理ユニット118と、接触モデム120とを備える。場合によっては、アンテナ104はまた、たとえば、限定はしないが、導電リンクまたは要素などの物理リンクによって生体モジュール108に接続され得る。これらの場合、生体モジュール108は、受信されたワイヤレス信号から電力を獲得するためにそれ自体の電力獲得ユニットを備える。しかしながら、他の場合には、アンテナ104は、チップ106にしか接続されないことがあり、チップ106は、チップ106と生体モジュール108とに受信されたワイヤレス信号から獲得された電力を分配するように構成され得る。
【0070】
[0086]電力獲得ユニット114は、デバイス100が非接触モードで動作しているときにアンテナ104によって受信される端末102によって放出されたワイヤレス信号から電力を獲得するように構成される。電力獲得ユニット114は、たとえば、端末102によって放出された受信信号から電圧を誘起し得る。その誘起された電圧は、チップ106および生体モジュール108の他の構成要素に供給され得る。端末102から放出されるワイヤレス信号は、無線通信規格によって定められた無線周波数(RF)信号であり得る。一例では、ワイヤレス信号は、ニアフィールド通信(NFC)信号であり得る。
【0071】
[0087]トランシーバモデム116は、デバイス100が非接触モードで動作しているときに端末102へのメッセージの送信およびそれからのメッセージの受信を管理するように構成される。特に、端末102は、それが転送することを望むデータをもつキャリア信号を変調すること(たとえば、振幅変調すること)によってデバイス100にデータを転送するように構成され得る。これらの場合、モデム116は、受信信号を復調すること(たとえば、それの振幅を復調すること)によって受信されたワイヤレス信号からデータを抽出するように構成され得る。
【0072】
[0088]同様に、モデム116は、端末から放出されたワイヤレス信号上にチップ106によって生成されたデータを変調することによって端末にメッセージを転送するように構成され得る。場合によっては、モデム116は、アンテナ104に変調された負荷を適用することによって受信信号を変調するように構成され得る。デバイスにおいてアンテナ負荷を変調することは、変調により受信信号から引き出される電力を変化させる。引き出された電力の変動は、端末102によって検出され、データとして解釈され得る。
【0073】
[0089]電力管理ユニット(PMU)118は、チップ106によって(非接触モードで電力獲得ユニット114によって獲得されたかまたは接触モードで接触要素110を通して供給された)電力の使用を管理または制御するように構成される。PMU118は、チップ106の他の構成要素によって消費される電力をそれらのタスクを実施するために制御し得る。生体モジュール108がアンテナ104または接触要素110に接続されない場合において、PMUはまた、端末102から受け取ったまたは獲得された電力の生体モジュール108への供給を制御し得る。
【0074】
[0090]チップ106は、接触モードで動作しているときに端末102へのメッセージの送信およびそれからのメッセージの受信を管理する接触モデム120をさらに備える。接触モデム120は、デバイス100が接触モードで動作しているときにチップ106と端末102の間の通信が任意の関連規格(たとえば、ISO7816規格)を満足することを保証するように構成され得る。
【0075】
[0091]生体モジュール108は、ユーザを生物測定学的に認証する際に使用するためのユーザの生体データをキャプチャし、ユーザが生物測定学的に認証される場合に、ユーザに認証情報を表示するように構成される。生体モジュール108は、生体データを取得し、その生体データに対して実施される生体認証に基づいてユーザに情報を表示する機能を一緒に実施する1つまたは複数の構成要素を備えるユニットである。生体モジュールを形成する構成要素は、選び出された集積回路チップ上にもしくはそれによって実装され得るか、または生体モジュールを形成する構成要素のうちの2つ以上は、異なる集積回路チップ上にもしくはそれによって実装され得る。
【0076】
[0092]生体モジュール108は、生体センサ122と、ディスプレイスクリーン124と、制御ユニット126とを備える。生体センサ122は、ユーザを生物測定学的に識別または認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャするように構成される。生体センサ122から取得された生体データに基づく生体認証は、生体モジュール108、チップ106、または生体モジュール108およびチップ106によって実施され得る。生体モジュール108および/またはチップ106によって実施され得る例示的な生体識別情報は、限定はしないが、指紋認識、虹彩認識、静脈認識、網膜認識、ボイス認識、行動認識、顔認識などを含む。場合によっては、生体認証は、第1の機能の一部としてまたはそれと併せて実施され得る。たとえば、場合によっては、生体認証と認証情報の後続の表示とは、チップ106からの生体認証を実施したいという要求に応答して実施され得る。
【0077】
[0093]ディスプレイスクリーン124は、情報と特に認証情報とを表示するように構成される。場合によっては、ディスプレイスクリーン124は、ユーザが、押下、タップもしくはジェスチャなどの制御入力を与えること、または文字もしくは命令を入力するか情報をスクロールもしくはナビゲートするなどのためにデータ入力を与えることを可能にするためのタッチスクリーンディスプレイであり得る。図1の例では、生体モジュール108が単一のディスプレイスクリーン124を備えるが、他の例では、生体モジュール108は、複数のディスプレイスクリーンを備え得、その各々が、ディスプレイスクリーン124と同様の方法で制御ユニット126(または別の制御ユニット)によって制御され得る。ディスプレイスクリーンのうちの1つまたは複数は、制御ユニット126(または別の制御ユニット)によって個々に制御され得る複数の表示領域を備え得る。デバイス100が1つまたは複数の側または面を備える場合、ディスプレイスクリーンは、面または側の任意の組合せ上に情報(たとえば、認証情報)を表示するように構成され得る。たとえば、デバイス100が、前面と背面とを備える場合、ディスプレイスクリーンは、前面、背面、または前面と背面との両方上に情報を表示するように構成され得る。
【0078】
[0094]「認証情報」という用語は、本明細書では、認証されたユーザ(たとえば、生体センサ122によってキャプチャされた生体データによって認証されたユーザ)だけに表示されることになる情報を意味するために使用される。認証情報は、本明細書では代替的に、プライベート情報、セキュア情報または認証情報と呼ばれることがある。場合によっては、認証情報は、第1の機能と併せた使用のための情報であり得る。たとえば、第1の機能が、金融取引(たとえば、クレジットカードのトランザクション)の実施などのあるタイプの銀行機能である場合、認証情報は、カード確認値(CVV)/カード確認コード(CVC)または動的カード確認値(dCVV)/動的カード確認コード(dCVC)、カードホルダの名前、クレジットカード番号の少なくとも一部分、およびクレジットカードの有効期限のうちの1つまたは複数を含み得る。この情報の一部がディスプレイスクリーンをもつまたはもたないクレジットカード上に現在表示されており、したがって、カードの任意のユーザ(認証済みまたは非認証)に利用可能であるが、カードのセキュリティは、その情報を認証ユーザにしか利用可能でなくすることによってさらに改善され得る。特に、この情報が認証ユーザにしか表示されない場合、認証されていない人が、不可能ではないとしても、デバイス100を使用してトランザクションを完了するのを困難にし得る。特に、一部の店員は、トランザクションを完了するためにこれらのいくつかの情報のうちの1つまたは複数を供給することをユーザに要求し得る。たとえば、店員は、クレジットカードを検証し、クレジットカードが偽造カードでないことを保証するためにクレジットカードの下4桁を与えるようにクレジットカードのユーザに求め得る。本明細書で説明される実施形態では、カードホルダのみがその情報を検証することが可能であろう。
【0079】
[0095]これらが認証情報の例にすぎず、他の例では、他の認証情報があり得ることが、当業者には明白であろう。認証情報として指定されるものは、たとえば、デバイス100の機能に基づいてデバイス100の発行者によって決定され得る。たとえば、第1の機能が、物理ロケーションへのアクセスを許可することである場合、認証情報は、物理ロケーションへのアクセスを獲得するために入力デバイスにユーザが入力する必要があるコードを含み得る。場合によっては、認証情報は、第1の機能の一部としてチップ106によって生成され、生体モジュール108に与えられ得る。他の例では、認証情報は、生体モジュール108または生体モジュール200の別の構成要素によって生成され得る。
【0080】
[0096]場合によっては、ディスプレイスクリーン124はまた、非認証情報を表示し得る。「非認証情報」という用語は、本明細書では、リスクなしに、デバイスの認証ユーザであるのかどうかにかかわらず、誰にでも表示され得る情報を意味するために使用される。非認証情報は、本明細書では代替的に、公開情報、非セキュア情報または未認証情報と呼ばれることがある。場合によっては、非認証情報は、第1の機能と併せた使用のための情報であり得る。たとえば、第1の機能が、金融取引(たとえば、クレジットカードトランザクション)の実施などのあるタイプの銀行機能である場合、非認証情報は、カード発行者の名前、カードサービスプロバイダの名前、ロゴ、デバイス上の装飾、広告、ユーザへの命令または情報、非接触フィールドの強度などのステータス情報、生体認証が成功しているのかどうかなどの1つまたは複数を含み得る。この非認証情報が認証されていない人に表示される場合、第1の機能をその人が実施することは許可されない。
【0081】
[0097]これらが非認証情報の例にすぎず、他の例では、他の非認証情報があり得ることが、当業者には明白であろう。場合によっては、非認証情報は、第1の機能の一部としてチップ106によって生成され、生体モジュール108に与えられ得る。他の例では、非認証情報は、生体モジュール108またはデバイス100の別の構成要素によって生成され得る。
【0082】
[0098]制御ユニット126は、生体センサ122によってキャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたことに応答して、ディスプレイスクリーン124上でユーザに認証情報を表示するように構成される。これは、認証情報が認証ユーザにしか表示されないことを保証する。認証情報を表示するときに、制御ユニット126は、認証ユーザに非認証情報をさらに表示し得る。たとえば、ディスプレイは、カード発行者のロゴ(すなわち、非認証情報)を表示するのと同時にCVV番号(すなわち、認証情報)を示し得る。以下でより詳細に説明されるように、場合によっては、制御ユニット126は、ユーザが認証されるまではディスプレイスクリーン124を使用可能にしない(たとえば、それに電力供給しない)ことがあり、したがって、ディスプレイスクリーン124は、ユーザが認証されない限りいかなる情報も表示しない。他の場合には、制御ユニット126は、ユーザが生物測定学的に認証されなかった場合でもディスプレイスクリーン124を使用可能にするが、ユーザが生物測定学的に認証されなかった場合、非認証情報をディスプレイスクリーン124上に表示することしか可能にしないことがある。デバイス100および/または生体モジュール108が複数のディスプレイスクリーン124を備える場合、各ディスプレイスクリーン124は、それ自体の制御ユニット126を有し得、および/または単一の制御ユニット126は、2つ以上のディスプレイスクリーン124を制御するように構成され得る。ディスプレイスクリーン124が、個々に制御され得る複数の表示領域を備える場合、そのディスプレイスクリーン124のための制御ユニット126は、それの各表示領域を制御するように構成され得る。
【0083】
[0099]これは、端末と通信することができるデバイスの一例にすぎず、他の例では、デバイスは、接触要素と接触モデムとを備えないことがあり、したがって、デバイスは、非接触モードでしか動作することできないか、またはデバイスは、アンテナと、電力獲得ユニットと、トランシーバモデムとを備えないことがあり、したがって、デバイスは、接触モードでしか動作することができないことが、当業者には明白であろう。
【0084】
[00100]次に、図2を参照すると、図2は、図1の生体モジュール108を実装するために使用され得る第1の例示的な生体モジュール200を示す。生体モジュール200は、デバイス100のユーザを生物測定学的に識別または認証する際に使用するための生体データをキャプチャすることと、生物測定学的に認証されたユーザに認証情報を表示することとを行うように構成される。上記のように、認証情報は、第1の機能を実施する際に使用するための情報(たとえば、金融取引を実施する際に使用するための情報)であり得る。生体モジュール200は、電力管理ユニット202と、制御ユニット204と、生体コントローラ206と、生体センサ208と、ディスプレイコントローラ210と、ディスプレイスクリーン212とを備える。場合によっては、(たとえば、チップ106と生体モジュール108とが共にアンテナ104に接続されるアーキテクチャをデバイス100が採用するとき)生体モジュール200はまた、電力獲得ユニット214を備え得る。生体モジュール200の構成要素は、任意の好適な手段を介して(たとえば、個々の通信リンクを介してまたは構成要素のうちの1つもしくは複数に共通であるバスを介して)相互接続され得る。場合によっては、生体モジュールの構成要素のすべて(たとえば、電力管理ユニット202、制御ユニット204、生体コントローラ206、生体センサ208、ディスプレイコントローラ210、ディスプレイスクリーン212、および随意の電力獲得ユニット214)は、選び出された集積回路チップ上にまたはそれによって実装され得る。しかしながら、他の場合には、生体モジュールの構成要素のうちの少なくとも2つは、異なる集積回路チップ上にまたはそれによって実装され得る。たとえば、場合によっては、ディスプレイコントローラとディスプレイスクリーンとは、残りの構成要素からの別個の集積回路チップ上に実装され得る。
【0085】
[00101]本明細書で説明される例では、生体モジュール200は、バッテリなどのそれ自体の電源または電源装置を有さず、デバイス100が接触モードで動作するときは接触要素110から、デバイス100が非接触モードで動作するときはアンテナ104から受け取った電力に依拠し、電力は、それぞれ接触要素110またはアンテナ104から直接受け取られるか、またはチップ106を介して受け取られ得る。しかしながら、他の例では、生体モジュールは、内部またはオンボード電源(たとえば、バッテリ)を備え得る。したがって、電力管理ユニット202は、デバイス100が接触モードで動作しているときは接触要素から、デバイス100が非接触モードで動作しているときは(生体モジュール200がそれを有する場合は)電力獲得ユニット214から、および/またはチップ106から電力を受け取り得、生体モジュール200の構成要素への電力の分配を管理または制御する。場合によっては、デバイス100が非接触モードで動作しているとき、電力管理ユニット202は、電力獲得ユニット214によって獲得された電力から整流電圧を受け取る。
【0086】
[00102]電力管理ユニット202は、制御ユニット204と、生体コントローラ206と、生体センサ208と、ディスプレイコントローラ210と、ディスプレイスクリーン212との各々に物理的に相互接続され得る。これにより、電力管理ユニット202は、これらの構成要素の各々に供給される電力を別々に制御することが可能になる。生体モジュール200内への電力管理ユニット202の包含により、生体モジュール200は、チップ106とは無関係にそれの内部要素の各々の電力消費量を制御することも可能になる。
【0087】
[00103]生体センサ208は、ユーザを識別または認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャするように構成される。いくつかの例では、生体センサ208は、生体ソースの画像をキャプチャすることによって生体データをキャプチャし得る。生体センサ208は、たとえば、指紋センサ(単一もしくは両面センサ)、網膜センサ、虹彩センサ、静脈センサ、顔センサ、またはボイス/オーディオセンサなどであり得る。
【0088】
[00104]生体コントローラ206は、生体センサ208の動作を制御するように構成される。生体コントローラ206は、たとえば、センサが生体データ(たとえば、指紋パターン、網膜パターン、虹彩パターンなど)をキャプチャする収集モードに入るように生体センサに命令するように構成され得る。生体コントローラ206は、生体センサ208によってキャプチャされた任意のデータを受信し、キャプチャされたデータを制御ユニット204に与え得る。場合によっては、生体コントローラ206は、収集状態と低電力状態とを含む複数の状態間で生体センサ208を遷移することが可能であり得る。場合によっては、生体コントローラ206は、特定用途向け集積回路(ASIC)によって実装され得る。
【0089】
[00105]ディスプレイスクリーン212は、電気エネルギーに応答して画像および/または情報を表示することができる任意の好適な電子ディスプレイスクリーンである。特に、非接触モードで動作しているときにディスプレイスクリーン212を動作させる電力は限定され得るので、ディスプレイスクリーン212は、限られた量の電力で情報を表示することが可能であり得る。場合によっては、ディスプレイスクリーンは、デバイス100の表面、面または側面の全部または一部分をカバーし得る。たとえば、デバイス100がカード(たとえば、スマートカード)である場合、ディスプレイスクリーン212は、カードの面または側面(たとえば、前面または背面)の全部または一部分をカバーし得る。図2が単一のディスプレイスクリーンをもつ生体モジュール200を示すが、他の例では、生体モジュール200は、図2のディスプレイスクリーン212と同様の方法で認証および/または非認証情報を表示するように個々に制御され得る複数のディスプレイスクリーンを備え得る。単一のディスプレイスクリーン212は、図2のディスプレイスクリーン212と同様の方法で認証および/または非認証情報を表示するように個々に制御され得る複数の表示領域を備え得る。
【0090】
[00106]いくつかの例では、ディスプレイスクリーン212は、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイであり得る。当業者には知られているように、LCDディスプレイは、特定の色を見せるためにピクセルをオンおよびオフに切り替えるために液晶を使用する。他の例では、ディスプレイスクリーン212は、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであり得る。当業者には知られているように、OLEDは、2つの導体の間に一連の有機薄膜を配置することによって行われる平面発光技術である。電流が印加されると、明るい光が放出される。OLEDディスプレイは、一般に、同様のサイズのLCDディスプレイよりも少ない電力を消費するが、現在、より高価である。
【0091】
[00107]さらに他の例では、ディスプレイスクリーン212は、マイクロLEDディスプレイであり得る。当業者には知られているように、マイクロLEDは、(OLEDとは対照的に)従来の自己放射LEDをとり、それらを顕微鏡レベルまで縮小する。これにより、マイクロLEDは、有機基板を使用する必要なしにOLEDと同様の画質を生成することが可能になる。マイクロLED技術の他の利益のうちの1つは、ディスプレイスクリーンのロケーションは、それがアクティブ化されないか、または情報を表示しない限り非表示にすることができるということである。
【0092】
[00108]さらに他の例では、ディスプレイスクリーン212は、電子ペーパーディスプレイ(EPD)ディスプレイであり得る。当業者には知られているように、ピクセルを照明するために背面照明を使用するOLED、LCDおよびマイクロLEDなどの他のディスプレイ技術とは対照的に、EPDは、電場内の荷電分子の動きを指す電気泳動と呼ばれる科学現象を使用する。EPDは、画像を持続させるために電気を必要とせず、表示された画像を変更する電力しか必要としない。EPDディスプレイは、それらは、フレキシブルな電子回路から製造され得(したがって、使用中にカードとともに曲げることができ)、それらは、日常使用に耐えるのに十分ロバストであり、それらは、多種多様な光条件で可視であり、それらは、他のディスプレイ技術に対して小さい量の電力を消費するので、特に、スマートカードでの使用に好適である。これらは、例にすぎず、ディスプレイスクリーン212は、任意の好適なディスプレイ技術によって実装され得ることが、当業者には明らかであろう。
【0093】
[00109]場合によっては、ディスプレイスクリーン212は、ユーザが、押下、タップもしくはジェスチャなどの制御入力を与えること、または文字もしくは命令を入力するか情報をスクロールもしくはナビゲートするなどのためにデータ入力を与えることを可能にするためのタッチスクリーンディスプレイであり得る。
【0094】
[00110]ディスプレイコントローラ210は、ディスプレイスクリーン212の動作を制御するように構成される。特に、ディスプレイコントローラ210は、たとえば、ディスプレイスクリーン212にある情報(たとえば、認証情報および/または非認証情報)を表示させるようにそれを制御するように構成され得る。たとえば、ディスプレイスクリーン212がピクセルのグリッドから形成される場合、ディスプレイコントローラ210は、ユーザに情報を搬送する画像を表示するためにいくつかのピクセルをアクティブ化するように構成され得る。生体モジュールが複数のディスプレイスクリーン212を備える場合、各ディスプレイスクリーン212は、それらの動作を制御するためのそれ自体のディスプレイコントローラ210を有し得、および/またはディスプレイコントローラ210は、2つ以上のディスプレイスクリーン212を制御するように構成され得る。ディスプレイスクリーン212が、個々に制御され得る複数の表示領域を備える場合、ディスプレイコントローラ210は、各表示領域を制御し得る。
【0095】
[00111]場合によっては、ディスプレイスクリーン212上に表示される情報は、制御ユニット204および/またはチップ106によって生成され得る。場合によっては、ディスプレイスクリーン212上に表示されることになる認証情報(たとえば、CVVまたはdCVV)は、チップ106によって生成され得、ディスプレイスクリーン212上に表示されることになるあらゆる非認証情報は、制御ユニット204によって生成され得る。場合によっては、ディスプレイコントローラ210は、ASICによって実装され得る。
【0096】
[00112]制御ユニット204は、ユーザを生物測定学的に認証する際に使用するためのユーザの生体データをキャプチャするように、およびユーザが生物測定学的に認証された場合ユーザに認証情報を表示するように生体モジュール200の他の構成要素(たとえば、生体コントローラ206、生体センサ208、ディスプレイコントローラ210およびディスプレイスクリーン212)を制御するように構成される。特に、制御ユニット204は、(i)生体認証を実施するために使用され得るユーザの生体データを取得するために生体コントローラ206を介して生体センサ208の動作を制御することと、(ii)ユーザが生物測定学的に識別または認証されたのかどうかを決定するために生体センサ208によってキャプチャされた生体データを記憶されたテンプレートデータと比較するために生体マッチングを実施することと、(iii)ユーザが生物測定学的に認証されたのか否かに基づいてディスプレイコントローラ210を介してディスプレイスクリーン212の動作を制御することとを行うように構成され得る。場合によっては、制御ユニット204は、マイクロコントローラユニット(MCU)として実装され得る。生体モジュール200は、複数の制御ユニットを備え得、制御ユニット204のタスクは、複数の制御ユニットの間に分散され得る。
【0097】
[00113]場合によっては、制御ユニット204は、生体認証を実施したいというチップ106からの要求を受信したことに応答して、および/または(たとえば、電力管理ユニット202から受信された情報から)生体モジュール200が使用可能になるのに十分な電力を受け取ったと決定したことに応答してユーザを生物測定学的に認証する際に使用するためのユーザの生体データをキャプチャすることを生体センサ208に(生体コントローラ206を介して)行わせるように構成され得る。
【0098】
[00114]制御ユニット204は、任意の好適な方法で生体マッチングを実施するように構成され得る。たとえば、生体センサ208によってキャプチャされた生体データが画像である場合、制御ユニット204は、生体センサ208によってキャプチャされた画像を1つまたは複数の記憶されたテンプレート画像と比較するために画像マッチングを実施し得る。テンプレート画像は、信頼できる画像である。画像は、デバイス100のユーザに属する生体ソースのものであると見なされるという点で、信頼され得る。画像マッチングを実施するために、制御ユニット204は、1つまたは複数の抽出された特徴のセットを識別するためにキャプチャされた画像に対して特徴抽出を実施し得る。抽出された特徴は、次いで、キャプチャされた画像がテンプレート画像に一致するのかどうかを決定するためにテンプレート画像の特徴と比較される。制御ユニット204は、たとえば、キャプチャされた画像のためのマッチャスコアを決定するために画像の特徴を比較し得る。キャプチャされた画像は、マッチャスコアが所定のしきい値を上回る場合にテンプレート画像と一致すると見なされ得る。
【0099】
[00115]制御ユニット204は、ユーザがチップ106に生物測定学的に認証されたという指示を通信し得る。チップ106は、次いで、デバイス100のユーザが端末102に認証されて戻ったという指示を通信し得る。カードユーザの認証は、デバイス100に関連する一次機能を完了することを可能にし得る。代替的に、制御ユニット204は、ユーザが正常に認証されなかったことをチップ106に通信し得、ここで、デバイス100に関連する一次機能は、続行しないことがあるか、または変更された様式で続行し得る。
【0100】
[00116]代替例では、生体マッチングは、生体モジュール200によってではなく、チップ106によって実施され得る。特に、生体センサ208によってキャプチャされた生体データは、チップ106に送信され得、次いで、チップ106は、生体マッチングを実施する。さらなる代替例では、生体マッチングは、生体モジュール200と連携してチップ106によって実施され得る。特に、生体センサ208によってキャプチャされた生体データに基づく生体マッチングの一部分は、チップ106によって実施され得、生体センサ208によってキャプチャされた生体データに基づく生体マッチングの別の部分は、生体モジュール200によって実施され得る。したがって、これらの2つの例では、生体認証は、チップ106と生体モジュール200との両方によって実施される。
【0101】
[00117]これらの例の各々では、制御ユニット204は、センサによってキャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に認証されたのか否かを示す生体認証情報を取得するといわれている。どの構成要素が生体マッチングを実施するのかに応じて、制御ユニット204は、生体マッチングを実施することの一部として生体認証情報を取得し得るか、または制御ユニット204は、生体マッチングの全部または一部分を実施するチップ106などの外部構成要素から生体認証情報を受信し得る。
【0102】
[00118]制御ユニット204はまた、ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかに基づいて(たとえば、生体認証情報に基づいて)ディスプレイスクリーン212の動作を(たとえば、ディスプレイコントローラ210を介して)制御するように構成される。特に、制御ユニット204は、生体センサ208によってキャプチャされた生体データに基づいてユーザが生物測定学的に識別または認証された場合にのみ認証情報がディスプレイスクリーン212上に表示されることになることを可能にするように構成され得る。これは、認証またはセキュア情報が認証ユーザにしか表示されないことを保証する。場合によっては、制御ユニット204は、ユーザが生物測定学的に認証された場合にのみディスプレイスクリーン212を使用可能にするようにまたはそれに電力を与えるように構成され得る。他の場合には、制御ユニット204は、ユーザが生物測定学的に正常に認証または識別されない場合でもディスプレイスクリーン212を使用可能にまたは電力供給するが、非認証情報しか表示しないように構成され得る。たとえば、場合によっては、ユーザが、生体センサ208によってキャプチャされた生体データによって正常に認証または識別されなかった場合、メッセージまたは他のインジケータが、ユーザが正常に識別されなかったことを示すためにディスプレイスクリーン212上に表示され得る。
【0103】
[00119]場合によっては、ユーザが生物測定学的に認証されると、ディスプレイスクリーン212上に表示される認証情報が、限定はしないが、デバイス100の動作モードなどの1つまたは複数の検出された条件に基づいて選択され得る。たとえば、場合によっては、認証情報は、複数のカテゴリまたはグループに分割され得、ユーザが生物測定学的に認証されると、制御ユニット204および/またはディスプレイコントローラ210は、1つまたは複数の検出された条件に基づいてディスプレイスクリーン212上に表示されることになる認証情報のカテゴリまたはグループのうちの1つまたは複数を選択するように構成され得る。たとえば、制御ユニット204および/またはディスプレイコントローラ210は、デバイス100が第1のモードで動作している場合はディスプレイスクリーン212上に表示されることになる認証情報のグループまたはカテゴリの第1のセットを選択し、デバイス100が第2の異なるモードで動作している場合はディスプレイスクリーン212上に表示されることになる認証情報のグループまたはカテゴリの第2の異なるセットを選択するように構成され得る。カテゴリの各セットは、1つまたは複数のカテゴリを備え得る。ある認証情報は、複数のカテゴリ中に存在し得、すなわち、認証情報のカテゴリは、相互排他的である必要はない。
【0104】
[00120]上記で説明されたように、場合によっては、デバイス100は、接触モードまたは非接触モードで動作可能であり得る。これらのどちらのモードでも、デバイス100は、(接触要素またはアンテナを介して)端末102と通信している。したがって、本明細書では、動作のこれらのモードを動作の端末モードと呼ぶ。図6に関して以下でより詳細に説明されるように、デバイス100はまた、デバイスが、端末と接触または非接触通信していない(たとえば、端末から電力を受け取っていない)が、外部デバイスまたはオンボードバッテリから電力を受け取っている非端末モードで動作可能であり得る。これらの例では、認証情報は、デバイス100が端末モード(たとえば、接触モードまたは非接触モード)で動作しているときにディスプレイスクリーン212上に表示される認証情報の第1のグループまたはカテゴリと、デバイス100が非端末モードで動作しているときにディスプレイスクリーン212上に表示される認証情報の第2のグループまたはカテゴリと、デバイスが端末モードまたは非端末モードで動作しているときにディスプレイスクリーン212上に表示される認証情報の第3のグループまたはカテゴリとに分割され得る。したがって、この例では、デバイス100が、端末モードで動作しているデバイスであるとき、認証情報の第1のカテゴリと第3のカテゴリとの両方が表示され、デバイス100が、非端末モードで動作しているとき、認証情報の第2のカテゴリと第3のカテゴリとの両方がディスプレイスクリーン212上に表示される。
【0105】
[00121]第1の機能が、金融取引(たとえば、クレジットカードトランザクション)の実施などのあるタイプの銀行機能であるとき、認証情報の第1のグループまたはカテゴリは、CVV、dCVVおよびアカウント/クレジットカード番号のうちの1つまたは複数を含み得、認証情報の第2のグループまたはカテゴリは、業者名、トランザクションの量およびカード/アカウント残高のうちの1つまたは複数を含み得、認証情報の第3のグループまたはカテゴリは、カードホルダの名前、カード/アカウント番号の全部または一部分、カード/アカウントの有効期限、カード/アカウントの開始日、ソートコードおよび信用限度のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0106】
[00122]デバイス100の動作モードは、ディスプレイスクリーン212上に表示すべき認証情報を選択するために使用され得る検出可能な条件の一例にすぎず、他の例では、ディスプレイスクリーン212上に表示すべき適切な認証情報を選択するために他の検出可能な条件が使用され得る。ディスプレイスクリーン212上に表示されることになる認証情報を選択するために使用され得る検出可能条件の他の例は、限定はしないが、(1)デバイス100のロケーション、(2)ユーザが構成したプライバシー設定、(3)生体認証の品質、および(4)前の失敗した生体認証試行の数を含む。たとえば、デバイス100のロケーションに基づいて、ある認証情報を表示するのが安全であるのか否かが決定され得、ユーザは、ユーザが認証されたときにどの情報が表示されることになるのかを支配するプライバシー設定を構成することが可能であり得、ある認証情報は、生体マッチがあるしきい値を上回る場合にのみ表示され得、および/または成功した生体認証に先行する失敗した生体マッチの数がしきい値を超える場合、限られた量の認証情報が表示され得る。
【0107】
[00123]同様に、場合によっては、ディスプレイスクリーン212上に表示され得る非認証情報は、複数のグループまたはカテゴリに分割され得、制御ユニット204および/またはディスプレイコントローラ210は、1つまたは複数の検出された条件に基づいてディスプレイスクリーン212上に表示するために非認証グループまたはカテゴリのうちの1つまたは複数を選択するように構成され得る。非認証情報のどのグループをディスプレイスクリーン212上に表示することになるのかを選択するために使用され得る検出可能条件は、限定はしないが、デバイス100の動作モード(たとえば、端末モードまたは非端末モード)、これがデバイス100が初めて使用されているときであるのか否か(たとえば、いくつかのユーザ命令は、デバイスがその後使用されるときではなく、デバイス100が初めて使用されているときに表示され得る)、ユーザ選好設定(たとえば、広告が示されるのかどうか)、デバイス100のロケーション(たとえば、ディスプレイは、ロケーションに関係する販売促進オファーを示し得るなど)のうちの1つを含み得る。ある非認証情報は、複数のカテゴリ中に存在し得、すなわち、非認証情報のカテゴリは、相互排他的である必要はない。
【0108】
[00124]場合によっては、生体センサ208が、ユーザを生物測定学的に識別または認証するために使用され得るユーザの生体データをキャプチャすることが可能であることに加えて、生体センサ208はまた、ユーザはデバイス100に近接しているのかどうか(たとえば、ユーザがデバイス100と接触しているのかどうか)を決定するために使用され得る近接度データをキャプチャすることが可能であり得る。たとえば、生体センサ208が指紋センサである場合、ユーザを生物測定学的に識別または認証するために使用され得るユーザの指の高解像度画像をキャプチャすることが可能であることに加えて、生体センサは、ユーザの指(または単に指)がセンサに接触しているかまたはそれに近接しているのかどうかを決定するために使用され得るユーザの指(または生体センサ208に接触している他のオブジェクト)のより低い解像度画像をキャプチャすることが可能であり得る。これは、一例にすぎず、他の例では、生体センサは、ユーザが存在するのかどうかを決定するために使用され得る異なる情報をキャプチャすることが可能であり得ることが、当業者には明らかであろう。たとえば、他の場合には、生体センサは、人がセンサにタッチしていることが決定され得るセンサの表面の1つまたは複数のポイントにおける静電容量を測定することが可能であり得る。ユーザが存在するまたは近接しているのかどうかを決定するために使用され得る生体センサ208によってキャプチャされた近接度データ(たとえば、より低い解像度画像)は、ユーザが存在するのかどうかをキャプチャされた近接度データから決定する制御ユニット204(または、代替的に、チップ106)に与えられ得る。
【0109】
[00125]ユーザが存在するのかどうかを決定する(たとえば、センサから関係するデータをキャプチャし、キャプチャされたデータを分析する)プロセスは、ユーザを生物測定学的に識別または認証するプロセスよりも少ない電力消費であり得る。これは、近接度データをキャプチャすることが、生体データをキャプチャすることよりも少ない電力を必要とし得るため、ならびに/またはキャプチャされた近接度データに対して実施される分析が、生体マッチングプロセスよりも低い計算および/もしくは電力集約度であるためであり得る。たとえば、生体センサ208が生体ソースの画像をキャプチャするように構成される場合、近接度検出のためにキャプチャされた画像(たとえば、近接度データ)は、生体認証のためにキャプチャされた画像(たとえば、生体データ)よりも低い解像度を有し得、および/または近接度検出のためにキャプチャされた画像に対して実施される画像処理もしくはフィルタ処理は、生体認証のためにキャプチャされた画像に対して実施される画像処理もしくはフィルタ処理よりも少なくなり得る。さらに、キャプチャされた画像からユーザを生物測定学的に認証するために使用されるプロセスより単純なプロセスが、ユーザが存在するのかどうかをキャプチャされた画像から決定するために使用され得る。たとえば、近接度検出のためにキャプチャされた画像の1つまたは複数の態様は、はるかに複雑な生体マッチングプロセスを使用する代わりに単にしきい値に対して比較され得る。制御ユニットの使用、構成要素の使用、メモリアクセスおよび処理時間のうちの1つまたは複数が、生体認証プロセスと比較して近接度検出において低減され得る。
【0110】
[00126]これらの場合では、ユーザが生物測定学的に認証された後、生体モジュール200は、ユーザが存在するかまたはデバイスに近接しているのかどうかを決定するために使用され得る生体センサからの近接度データを周期的にキャプチャし、ユーザが存在しなくなったと決定された(たとえば、生体センサが指紋センサである場合にユーザの指がもはや指紋センサに接触していないと決定する)場合、ディスプレイスクリーン212上での認証情報の表示を中止するように構成され得る。これは、ユーザが存在し続ける場合にのみ認証情報を表示することによって認証情報にさらなる保護を与え得る。たとえば、ユーザが、生体センサによってキャプチャされた生体データから生物測定学的に識別または認証されると、制御ユニット204は、ユーザが存在するかまたはデバイス100に近接しているのかどうか(たとえば、生体センサが指紋センサであるとき、ユーザの指が指紋センサ上にあるのかどうか)を決定するために使用され得る近接度データをキャプチャすることを生体センサ208に周期的に行わせるように生体コントローラ206に命令するように構成され得る。ユーザが存在する(すなわち、デバイス100に近接している)のかどうかを決定するために使用され得る近接度データは、ユーザが依然として存在するのかどうかを近接度データから決定し得る制御ユニット204に与えられ得る。他の場合には、チップ106などの外部構成要素は、ユーザが依然として存在するのかどうかを近接度データフォーム決定するように構成され得る。さらに他の場合には、チップ106などの外部構成要素と連携した制御ユニット204は、ユーザが依然として存在するのかどうかを近接度データから決定し得る。
【0111】
[00127]これらの場合の各々では、制御ユニット204は、センサによってキャプチャされた近接度データに基づいてユーザが存在するまたはデバイスに近接しているのか否かを示す近接度情報を取得するといわれている。どの構成要素が近接度検出または存在検出を実施するのかに応じて、制御ユニット204は、近接度検出を実施することの一部として近接度情報を取得し得るか、または制御ユニット204は、近接度検出の全部または一部分を実施するチップ106などの外部構成要素から近接度情報を受信し得る。(たとえば、近接度情報から)ユーザが存在しなくなったと決定された場合、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示することを中止するようにディスプレイコントローラ210に命令し得る。
【0112】
[00128]限定はしないが、OLEDおよびマイクロLEDなどのいくつかのディスプレイ技術は、電力がそれに印加されているときにのみ情報を表示し、したがって、電力がそのようなディスプレイに印加されなくなったとき、それらは、情報を表示することを中止することになる。したがって、ディスプレイスクリーン212が、電力がそれに印加されなくなったときに情報を表示することを中止することになるディスプレイ技術を使用して実装される場合、ディスプレイコントローラ210は、ディスプレイスクリーン212に、それに電力を与えることを中止することによって(あらゆる認証情報を含む)情報を表示することを中止させ得る。
【0113】
[00129]対照的に、限定はしないが、EPDおよびLCDなどの他のディスプレイ技術は、電力がそれに印加されていない場合でも(LCDの場合のようにたとえ短時間でも)情報を表示し続けることができる。たとえば、上記で説明されたように、EPDディスプレイは、概して、その上に表示された画像を変更する電力しか必要としない。言い換えれば、EPDディスプレイは、概して、画像を変更するまたは表示を消去するために電力がそれに印加されない限り、最も最近の画像または情報を表示し続けることになる。したがって、ディスプレイスクリーン212が、電力をそれに印加することなしに情報を表示し続けることができるディスプレイ技術を使用して実装される場合、ディスプレイコントローラ210は、ディスプレイスクリーンに認証情報をアクティブに表示されなくさせることによって、ディスプレイスクリーン212に、認証情報を表示することを中止させ得る。場合によっては、これは、ディスプレイスクリーンをアクティブに消去させることを備え得(すなわち、いかなる情報も表示されなくなり)、これは、本明細書では、ディスプレイスクリーンをブランキングすることと呼ばれることがある。他の場合には、これは、ディスプレイスクリーンに、認証情報を含まない異なる画像または情報のセットをアクティブに表示させることを備え得る。
【0114】
[00130](たとえば、接触要素110が、端末102の対応する要素と接触しなくなるので、またはデバイス100が、それによって生成されたワイヤレス信号によって電力供給されることになる端末102に十分に近接していないので)生体モジュール200が生体モジュール200に電力供給するのに十分な電力を受け取っていなくなると、生体モジュール200は、ユーザを生物測定学的に識別もしくは認証することができなくなる、および/またはユーザの存在を検証することができなくなる。したがって、生体モジュール200から電力が除去されると、認証情報を表示することは「安全でない」と考慮され得る。したがって、場合によっては、ユーザが、生物測定学的に識別または認証され、ディスプレイスクリーン212が、認証情報を表示するために使用された後、生体モジュール200は、生体モジュール200が、生体モジュール200に電力供給するのに(たとえば、接触要素または受信されたワイヤレス信号を介して端末102から)十分な電力を受け取っているのかどうかについて監視するように構成され得、生体モジュール200が、十分な電力を受け取らなくなったことを検出する場合、生体モジュール200は、ディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示することを中止するように構成され得る。
【0115】
[00131]場合によっては、電力管理ユニット202(または生体モジュール200の別の構成要素)は、(たとえば、アンテナまたは接触要素を介して)端末から受け取った電力を監視するように構成され得、電力管理ユニット202が、受け取った電力があるしきい値を下回っていると決定する場合、電力管理ユニット202は、生体モジュール200が電力を受け取っていない(または十分な電力を受け取っていない)と制御ユニット204に通知するように構成され得る。デバイス100が、非接触モードで動作しているとき、端末102によって送信されるワイヤレス信号から獲得され得る電力量は、デバイス100と端末102との間の距離に依存することになる。使用中に、ユーザは、第1の機能が実行されている間に電力が低下するようにデバイス100の位置を不注意に変動し得る。したがって、電力管理ユニット202が、端末102から離れるデバイス100の一時的で意図しない移動に応答して生体モジュール200が十分な電力を受け取っていないことを検出し、ディスプレイスクリーンが、認証情報を表示しなくなるように更新されることを回避するために、電力管理ユニット202は、ヒステリシスまたは遅延技法を実装するように構成され得る(たとえば、電力管理ユニット202は、電力供給が所定の時間量の間しきい値を下回る場合、十分な電力が受け取られなくなっていると制御ユニット204に通知するように構成され得る)。
【0116】
[00132]ディスプレイスクリーン212が、電力がそれに供給されなくなったときに情報を表示することを自動的に中止することになる、限定はしないが、OLED技術またはマイクロLED技術などのディスプレイ技術を使用して実装される場合、ディスプレイスクリーンは、電力が損失されたときに認証情報を表示することを自動的に中止することになる。対照的に、ディスプレイスクリーン212は、電力がそれに供給されなくなったときでも情報を表示することができる限定はしないが、EPDまたはLCD技術などのディスプレイ技術を使用して実装される場合、ディスプレイスクリーン212によって表示される画像または情報は、ディスプレイスクリーン212が認証情報をもはや表示しないようにアクティブに修正または更新される(たとえば、ブランキングされる)必要がある。しかしながら、そのようなディスプレイスクリーンによって表示される画像/情報を修正するには電力が必要とされるので、認証情報は、生体モジュール200が電力を喪失したときにそのようなディスプレイスクリーンによって表示され続けることになる。したがって、生体モジュール200が電力を喪失した後に認証情報を表示することを中止または停止することを可能にするために、場合によっては、生体モジュール200は、生体モジュール200が電力を受け取っていることをそれが最初に検出するとき、電力の一部分を蓄積し始め、ディスプレイスクリーン212によって表示される画像/情報を更新または修正することが可能になるのに十分な電力が蓄積されるとようやくディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示するように構成され得る。これは、生体モジュール200が電力を喪失する場合に生体モジュール200があらゆる認証情報を表示することを中止することが可能になるであろうことを保証する。
【0117】
[00133]たとえば、電力管理ユニット202は、充電を一時的に蓄積するように構成される1つまたは複数の充電要素(たとえば、キャパシタ)を備え得る。充電要素は、少量の充電を一時的に確実に蓄積するために使用されるものであり、限定はしないが、バッテリなどのオンボード電源を含むものではない。場合によっては、充電要素は、(たとえば、接触要素、電力獲得ユニット214またはチップ106から)受け取った実質的に全部の電力によって充電要素が迅速に充電されるように配置および/または構成され得る。言い換えれば、これらの場合、充電要素は、モジュール200の他の構成要素のいずれかが電力を与えられる前に充電される。他の場合には、充電要素は、受け取った電力の別の部分がモジュール200の1つまたは複数の他の構成要素に与えられている間にモジュール200が受け取る電力の一部分によって充電要素が緩やかに充電されるように配置および/または構成され得る。
【0118】
[00134]電力管理ユニット202はまた、1つまたは複数の充電要素の充電(たとえば、電圧)がしきい値を超えるのかどうかを検出するように構成される検出回路を備え得る。しきい値は、任意の認証情報の表示を中止するようにディスプレイスクリーンを更新するために充電要素中に蓄積された少なくとも十分な電力(たとえば、ディスプレイをブランキングする電力)があるように選択され得る。しきい値は、固定され得るまたは構成可能であり得る。しきい値は、ディスプレイスクリーン212のパラメータに基づき得る。特に、任意の認証情報の表示を中止するようにディスプレイスクリーンを更新するために必要とされる電力量は、ディスプレイスクリーンのサイズとディスプレイスクリーンを実装するために使用されるディスプレイ技術とに依存することになる。たとえば、それに電力が印加されるときにのみ情報を表示することになるディスプレイ技術によってディスプレイスクリーンが実装されるとき、認証情報の表示を中止するようにそのようなディスプレイスクリーンを更新するための電力量は0になることになる。対照的に、それに電力が印加されないときでも情報を表示することができるディスプレイ技術によってディスプレイスクリーンが実装されるとき、認証情報の表示を中止するようにそのようなアズディスプレイスクリーンを更新するための電力量は非0になることになる。
【0119】
[00135]場合によっては、検出回路は、電圧低下検出回路によって実装され得る。当業者には知られているように、電圧低下検出回路は、供給電圧レベルを監視し、それを1つまたは複数のしきい値と比較し、供給電圧がしきい値のうちの1つを下回るかまたはそれを超えるのかどうかに基づいて行為をトリガする。たとえば、場合によっては、電圧低下検出回路は、低(または下限)しきい値および/または高(または上限)しきい値を有し得る。これらの場合、電圧低下検出回路が、監視された供給電圧が低いしきい値を下回ることを検出するとき、電圧低下検出回路は、1つの行為(たとえば、デバイスのリセット)をトリガし、電圧低下検出回路が、監視された供給電圧が高しきい値を上回ることを検出するとき、電圧低下検出回路は、別の行為(たとえば、リセットからの離脱)をトリガする。充電要素の充電が最小しきい値をいつ超えるのかを検出するために電圧低下検出回路を使用するために、電圧低下検出回路の高または上限しきい値は、最小しきい値に設定され得る。場合によっては、行為をトリガすることからの電源中でのスパイクを回避するために、電圧低下検出回路は、何らかのヒステリシスまたは遅延を実装し得る。たとえば、電圧低下検出回路は、電源が所定の時間期間の間高しきい値を上回るかまたは所定の時間期間の間低しきい値を下回るときにのみ行為をトリガするように構成され得る。
【0120】
[00136]次に、図3を参照すると、図3は、デバイス100が非接触モードで動作しているときに端末から受信されたエネルギー(すなわち、アンテナによって受信されたワイヤレス信号から獲得されたエネルギー)を蓄積し、蓄積された電力がしきい値を超える場合にのみ生体モジュール200が生体認証を実施することおよび/またはディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示することを可能にするための例示的な回路300を示す。回路300のすべてまたは部分は、電力獲得ユニット214および/または電力管理ユニット202の部分を形成し得る。
【0121】
[00137]回路300は、アンテナ104と第1のキャパシタ306とからの第1および第2の入力302および304を備える。キャパシタ306は、2つの入力302および304にまたがって位置する。キャパシタ306は、端末102によって放出された信号の周波数にアンテナ104を同調させる同調キャパシタである。いくつかの例では、端末102によって放出された信号は、13.56MHzの周波数のNFC信号であり得る。
【0122】
[00138]回路300は、キャパシタ306の端末に結合された整流器回路308をさらに備える。整流器回路308は、アンテナ104によって誘起された電圧を整流するように動作する。
【0123】
[00139]回路300は、充電を蓄積するために充電要素310をさらに備える。この例では、充電要素310は、本明細書では平滑キャパシタと呼ばれることがあるキャパシタである。しかしながら、これは、一例にすぎず、スーパーキャパシタなどの任意の他の好適な充電要素が使用され得ることが、当業者には明らかであろう。充電要素310は、整流器回路308の出力に結合され、したがって、充電要素310は、デバイス100が非接触モードで動作している(すなわち、端末102によって送信されたワイヤレス信号(たとえば、NFC信号)からアンテナ104を介して電力を受け取っている)ときに整流器回路308によって充電されることになる。キャパシタ310はまた、平滑化キャパシタとして働くことができる。
【0124】
[00140]回路300は、充電要素310によって蓄積された充電がいつ最小しきい値を超えたのかを決定するように構成された最小しきい値検出回路312をさらに備える。この例では、最小しきい値検出回路312は、キャパシタ310によって蓄積された充電(V_Charge)がいつ最小しきい値を超えるのかを検出し、充電要素310によって蓄積された充電が最小しきい値を超えるのかどうかの指示を出力するように構成される電圧低下検出器として実装される。上記で説明されたように、最小しきい値は、認証情報を表示することを中止するようにディスプレイスクリーン212を更新するのに十分なまたは充分な充電を充電要素310が保持するように設定され得る。これは、生体モジュール200が端末102(または別の電源)から電力を受け取ることを停止する場合でも、ディスプレイスクリーン上に表示されたあらゆる認証情報を除去することが可能になるであろうことを保証する。
【0125】
[00141]当業者には知られているように、デバイス100が、最初に、アンテナ104を介して端末102によって送信されたワイヤレス信号から電力を受け取ることを開始すると、整流器回路308は、キャパシタ310を充電することになる電圧を出力することになる。キャパシタ310が完全に充電され、デバイス100が、端末から電力を受け取っているとき、整流器回路によって出力された電力は、生体モジュール200に電力供給するために使用されることになり、キャパシタ310は充電されたままになる。その後、(たとえば、デバイス100が端末102の範囲から出されるので)デバイス100が端末102から電力を受け取ることを停止するとき、充電は、生体モジュール200に電力供給するためにキャパシタ310から引き出され得る。特に、充電は、認証情報を表示することを停止するようにディスプレイスクリーン212を更新するためにキャパシタ310から引き出され得る。
【0126】
[00142]図3には示されていないが、電圧低下検出器312はまた、生体モジュール200がいつ電力を受け取らなくなったのか(または十分な電力を受け取らなくなったのか)を検出するために使用され得る。たとえば、電圧低下検出器312は、低電力しきい値を受信し得、V_Chargeが低電力しきい値をいつ下回ったのかを検出するように構成され得る。
【0127】
[00143]ディスプレイスクリーン212が、それに電力が印加されるときにのみ画像または情報を表示することになるディスプレイ技術によって実装される場合、ディスプレイスクリーン212は、電力が喪失されるときに情報を表示することを自動的に中止することになるので、生体モジュール200は、充電要素または検出回路を備えないことがある。したがって、充電要素と検出回路とは、随意の特徴である。生体モジュール中にこれらの特徴を含まないことは、スペースを節約することができ、生体モジュールをあまり複雑でなくし得る。
【0128】
[00144]次に、図4を参照すると、図4は、ユーザを生物測定学的に認証する際に使用するための生体データを取得し、生物測定学的に認証されたユーザに認証情報を表示するように生体モジュール200を動作する例示的な方法400を示し、これは、デバイス100が、デバイスに関連する第1の機能を実施するために接触モードまたは非接触モードで動作しているときに(すなわち、デバイス100が端末102と通信しており、それから電力を受け取っているときに)図2の制御ユニット204によって実行され得る。方法400は、ブロック402において始まり、ここで、制御ユニット204は、(たとえば、電力管理ユニットを介して)端末102から電力を受け取り始め(すなわち、電力供給され)、1つまたは複数の充電要素(たとえば、キャパシタ)中にエネルギーを蓄積し始める。
【0129】
[00145]上記で説明されたように、デバイス100が接触モードで動作しているとき、デバイス100(したがって、生体モジュール200)は、接触要素を介して電力を受け取り、デバイス100が非接触モードで動作しているとき、デバイス100(したがって、生体モジュール200)は、アンテナを介して電力を受け取る。上記で説明されたように、生体モジュール200は、生体モジュール200がそこから直接電力を受け取る(または電力を獲得する)ことができるように接触要素および/もしくはアンテナに直接接続され得るか、または接触要素および/またはアンテナは、チップ106のみに接続され得、生体モジュール200は、チップ106を介して接触要素もしくはアンテナから電力を受け取り得る。
【0130】
[00146]上記で説明されたように、生体モジュール200(たとえば、電力管理ユニット202)は、生体モジュール200が外部電源から(たとえば、端末102から)電力を受け取るときに1つまたは複数の充電要素が充電されるように構成される電力またはエネルギーを蓄積するための1つまたは複数の充電要素(たとえば、1つまたは複数のキャパシタ)を備え得る。
【0131】
[00147]ブロック404において、制御ユニット204は、デバイス100に関連する第1の機能を実施することの一部としてチップ106から生体認証要求を受信する。場合によっては、認証要求は、チップ106によって開始されていることがある。他の場合には、認証要求は、第1の機能を実施することの一部として端末102によって開始されていることがある。方法400は、次いでブロック406に進む。
【0132】
[00148]ブロック406において、制御ユニット204は、生体モジュール200が外部電源から電力を受け取らなくなった場合にディスプレイスクリーン212に認証情報を表示することを中止させることができるのに十分な充電または電力を充電要素が有するのかどうかを決定する。充電要素が十分な充電を有すると決定された場合、方法400は、ブロック408に進む。しかしながら、充電要素が十分な充電を有しないと決定される場合、方法400は、充電要素が十分な充電を有するまでブロック406にとどまる。
【0133】
[00149]ディスプレイスクリーン212上に表示されるあらゆる認証情報がそこから除去されるように充電要素が十分な電力を有するまで待つことは、電源の喪失の場合でもディスプレイスクリーン212から認証情報を除去することが可能になることになることがわかるまで生体モジュール200がディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示しないことを保証する。上記で説明されたように、生体モジュール200がそれの電源を喪失する場合にディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示することを中止するために必要とされる充電または電力の量は、ディスプレイスクリーンのサイズとディスプレイスクリーンを実装するために使用されるディスプレイ技術とに基づき得る。たとえば、電力がそれに適用されなくなったときに情報を表示することを中止することになるディスプレイ技術(たとえば、OLEDまたはマイクロLED)によってディスプレイスクリーンが実装される場合、認証情報を表示することを中止するために必要とされる電力は0になることになる。しかしながら、電力がそれに適用されなくなったときでも情報を表示し続けることができるディスプレイ技術(たとえば、LCDまたはEPD)によってディスプレイスクリーンが実装される場合、認証情報を表示することを中止するために必要とされる電力量は非0になることになる。
【0134】
[00150]上記で説明されたように、場合によっては、生体モジュール200の電力管理アンティル202(またはそれの別の構成要素)は、充電要素中に蓄積されたエネルギーまたは電力をしきい値と比較することによって1つまたは複数の充電要素が十分な電力を有するのかどうかを検出するように構成された検出回路(たとえば、電圧低下検出回路)を備え得る。しきい値は、ディスプレイスクリーンを実装するために使用されるディスプレイ技術とディスプレイスクリーンのサイズもしくはディスプレイスクリーンのエリアとに基づいて固定され得るか、またはしきい値は、ディスプレイのディスプレイ技術とサイズとに基づいて構成可能であり得る。その十分な電力またはエネルギーが充電要素によって蓄積されていると決定されると、方法400はブロック408に進む。
【0135】
[00151]ブロック408において、制御ユニット204は、生体モジュール200に生体認証プロセスを開始させる。上記で説明されたように、場合によっては、制御ユニット204は、生体センサ208に(生体コントローラ206を介して)ユーザの生体データをキャプチャさせ、ユーザが生物測定学的に識別または認証されたのかどうかを決定するために生体センサ208によってキャプチャされた生体データと記憶されたテンプレートデータとの間で制御ユニット204において生体マッチングを実施することによって生体モジュール200に生体認証を開始させるように構成される。他の場合には、生体センサ208によってキャプチャされた生体データの生体マッチングは、チップ106によって実施され得る。さらに他の場合には、生体センサ208によってキャプチャされた生体データの生体マッチングは、チップ106と併せて制御ユニット204によって実施され得る(たとえば、制御ユニット204とチップ106とはそれぞれ、生体マッチングプロセスの一部分を実施し得る)。生体認証が実施されると、方法400はブロック410に進む。
【0136】
[00152]ブロック410において、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212を使用可能にする。場合によっては、制御ユニット204は、電力管理ユニット202にディスプレイコントローラ210とディスプレイスクリーン212とに電力を供給させることによってディスプレイスクリーン212を使用可能にするように構成され得る。場合によっては、端末から受け取っている電力が生体認証を実施し、ディスプレイスクリーン212に電力供給するのに十分でないことがあるので、場合によっては、制御ユニット204は、生体認証処理が完了した後にのみディスプレイスクリーン212を使用可能にするように構成され得る。制御ユニット204がディスプレイスクリーン212を使用可能にすると、方法400は、ブロック412に進む。
【0137】
[00153]ブロック412において、制御ユニット204は、ブロック408において実施された生体認証プロセスによってユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを決定する。ユーザが生物測定学的に認証された場合、認証情報を表示することは「安全」であり、方法400が、ブロック414に進み、ここで、制御ユニット204は、ディスプレイ画面212に認証情報を表示させる。制御ユニット204は、表示されることになる認証情報を識別するディスプレイコントローラ210に命令および/または他の信号を送ることによってディスプレイスクリーン212に認証情報を表示させ、認証情報を表示するようにディスプレイスクリーン212を制御することをディスプレイコントローラ210に行わせる。認証情報は、たとえば、制御ユニット204またはチップ106によって生成され得る。場合によっては、認証情報は、デバイスに関連する第1の機能を実施する際に使用するための情報を備え得る。たとえば、第1の機能が端末102を介してクレジットカードトランザクションを実施している場合、認証情報は、チップ106によって生成されるdCVVであり得る。場合によっては、非認証情報も認証情報とともに表示され得る。
【0138】
[00154]しかしながら、ユーザが生物測定学的に認証されなかった場合、認証情報を表示することは「安全」でなく、方法400が、ブロック416に進み、ここで、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212に非認証情報を表示させる。たとえば、場合によっては、制御ユニット204は、生体認証が失敗したことをユーザに通知する情報をディスプレイスクリーン212に表示させ得る。場合によっては、第1の生体認証が失敗した(すなわち、ユーザは、第1の生体認証プロセスを介して認証または識別されなかった)場合、第2の生体認証プロセスが実施され得る。これらの場合、非認証情報は、別の生体認証が試みられることになることをユーザに通知する情報を備え得る。場合によっては、それぞれの後続の生体認証は、より高いマッチングしきい値を用いて実施され得る(すなわち、生体データは、認証または識別されることになるユーザのためのテンプレートデータにより厳密に一致しなければならないことがある)。
【0139】
[00155]ブロック414またはブロック416が完了すると、方法400は、ブロック418に進み得るか、または方法400は、ブロック420に直接進み得る。たとえば、上記で説明されたように、キャプチャされた生体データの生体マッチングは、生体モジュール200、チップ106、またはチップ106と併せて生体モジュール200によって実施され得る。生体マッチングが生体モジュール200によって完全に実施される場合、方法400は、ブロック418に進み得、ここで、制御ユニット204は、ユーザが認証されたのか否かをチップ106に通知する。しかしながら、生体マッチングが、少なくとも部分的にチップ106によって実施される場合、チップ106は、認証の結果を知るか、またはそれに気づくことがあり、したがって、方法400は、ブロック420に直接進み得る。
【0140】
[00156]チップ106が生体認証の結果に気づくと、チップ106は、それに応じて、端末102に応答し得る。場合によっては、ユーザが生物測定学的に認証された場合にのみ、第1の機能は完了され得る。したがって、これらの場合、ユーザが生物測定学的に認証されなかった場合、チップ106は、第1の機能を実施することを中止し得る。
【0141】
[00157]ブロック420において、制御ユニット204は、(たとえばユーザが依然としてデバイス100の近傍にある(たとえば、それと接触している)のかどうかを決定するために)生体モジュール200にユーザ近接度検出またはユーザ存在検出を実施させる。上記で説明されたように、場合によっては、制御ユニット204は、ユーザがデバイス100に近接しているのかどうかを決定するために使用され得る近接度データを生体センサ208にキャプチャさせることと、ユーザが依然として存在するのかどうかをキャプチャされた近接度データから決定することとを行うことによってユーザがデバイス100に近接しているのかどうかを決定するように構成され得る。場合によっては、ユーザ近接度検出を実施することは、完全な生体認証を実施するよりも低い電力を消費する。これは、生体モジュール200が、生体モジュール200が端末から限定された量の電力を受け取っているときに(たとえば、デバイス100が非接触モードで動作しているときに)ディスプレイスクリーン212上に情報を表示することと、ユーザ近接度検出を実施することとの両方を行うことを可能にし得る。対照的に、生体モジュール200が、端末102から限られた量の電力を受け取っているときに(たとえば、デバイス100が非接触モードで動作しているときに)、生体モジュール200は、ディスプレイスクリーン212上に情報を表示することと、完全な生体認証を実施することとの両方を行うことができないことがある。
【0142】
[00158]場合によっては、生体認証を実施する際に使用するための生体センサ208によってキャプチャされた生体データは、ユーザ近接度検出またはユーザ存在検出を実施する際に使用するための生体センサ208によってキャプチャされた近接度データゼン異なり得る。たとえば、上記で説明されたように、場合によっては、生体センサ208は、生体認証を実施する際に使用するための生体データをキャプチャすることができる第1のモードとユーザ近接度検出を実施する際に使用するための異なるデータ(たとえば、近接度データ)をキャプチャすることができる第2のモードとでイン動作することが可能であり得る。たとえば、生体センサが指紋センサである場合、指紋センサは、ユーザの指の指紋走査もしくは画像を取得するための指紋感知モードまたは指がセンサに触れているかもしくはそれに接触しているのかどうかを決定するための指検出モードで動作することが可能であり得る。この例では、ユーザ近接度検出またはユーザ存在検出を実施するために、制御ユニット204は、指が生体センサ122と接触しているのかどうかを決定するために指検出モードでディスプレイスクリーン212を動作させるように構成され得、制御ユニット204は、生体センサ122が指検出モードで動作しているときに取得された近接度データが、ユーザの指が生体センサ122に触れている(またはそれと接触している)ことを示す場合にユーザがデバイス100に近接していると決定し得る。ユーザ近接度検出またはユーザ存在検出が実施されると、方法400は、ブロック422に進む。
【0143】
[00159]ブロック422において、制御ユニット204は、ユーザ近接度検出に基づいて、ユーザがデバイス100に近接しているのかどうか、またはユーザが存在するのかどうか(たとえば、ユーザの指が指紋センサと接触しているのかどうか)を決定する。ユーザがデバイス100に近接していると決定された場合、(表示される場合)認証情報を表示し続けることは、依然として「安全」であり、方法400は、ブロック424に進み、ここで、生体モジュール200が端末102から依然として電力を受け取っているのかどうかに関する決定が行われる。しかしながら、ユーザ近接度検出に基づいて、ユーザがデバイス100に近接していないことまたはユーザが存在しないことが決定される場合、認証情報を表示することは「安全」でなく、方法400は、ブロック426に進み、ここで、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212に認証情報を表示することを中止させる。
【0144】
[00160]ブロック424において、制御ユニット204は、生体モジュール200が依然として(たとえば、直接またはアンテナもしくは接触要素を介して間接的に)端末102から電力を受け取っているのかどうかを決定する。場合によっては、電力管理ユニット202は、(たとえば、端末から直接またはアンテナもしくは接触要素から間接的に)受け取られる電力を監視するための回路またはモジュールを備え得、電力管理ユニット202は、生体モジュール200に電力供給するのに十分な電力またはエネルギーを受け取らなくなったときに制御ユニット204に通知し得る。生体モジュール200は、端末102から電力(または十分な電力)を受け取らなくなったと決定された場合、生体モジュール200は、(たとえば、生体認証を介して)ユーザを検証することまたは(たとえば、ユーザ近接度検出もしくはユーザ存在検出を介して)ユーザが依然として存在することもしくはデバイス100に近接していることを検証することができなくなるので、認証情報を表示することは「安全」でなくなり、したがって、方法400は、ブロック426に進む。
【0145】
[00161]ブロック426において、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212に認証情報を表示することを中止させる。
【0146】
[00162]場合によっては、制御ユニット204は、認証情報を備えない画像または情報をディスプレイスクリーン212に表示させることによってディスプレイスクリーン212に認証情報を表示することを中止させ得る。しかしながら、ディスプレイ技術と生体モジュール200が依然としてそれの動作のために十分な電力を受け取っているのか否かとに応じて、ディスプレイスクリーン212は、非認証情報を表示し続け得る。たとえば、ディスプレイスクリーンが、現在、会社のロゴ(たとえば、非認証情報)とdCVV(たとえば、認証情報)とを表示している場合、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212にdCVV(たとえば、認証情報)を表示させなくなるが、ロゴ(たとえば、非認証情報)を表示し続けさせ得る。更新されたまたは新しい画像をディスプレイスクリーン212上に表示させることは電力を必要とし、したがって、生体モジュール200が、現在、動作のために十分な電力を受け取っていない場合、ディスプレイスクリーンによって表示される情報または画像を更新するために必要とされる電力は、1つまたは複数の充電要素から取得または引き出され得る。
【0147】
[00163]他の場合には、制御ユニット204は、ディスプレイをブランキングすること(たとえば、ディスプレイスクリーン212にいかなる情報または画像も表示させなくすること)によってディスプレイスクリーン212に認証情報を表示することを中止させ得る。ディスプレイスクリーン212が、電力がそこから除去されるときに情報を表示することを中止することになるディスプレイ技術を使用して実装される場合、これは、ディスプレイスクリーン212に電力を供給しなくなることによって達成され得る。しかしながら、ディスプレイスクリーン212が、電力がそこから除去された後でも情報を表示し続けることができるディスプレイ技術を使用して実装される場合、これは、ディスプレイスクリーン212によって表示される画像に更新を生じることによって達成され得る。ただし、これは、電力を必要とする。生体モジュール200が、依然として、端末102から電力を受け取っている場合、ディスプレイスクリーン212によって表示された画像をブランキングさせるために使用される電力は、通常通り、端末から受け取られた電力から引き出され得る。しかしながら、生体モジュール200が、端末102から電力を受け取っていない場合、ディスプレイスクリーンによって表示された画像をブランキングさせるために使用される電力は、1つまたは複数の充電要素(たとえば、充電キャパシタ/平滑キャパシタ)から引き出され得る。したがって、これらの場合、認証情報および非認証情報の両方がディスプレイスクリーンから除去される。
【0148】
[00164]場合によっては、ユーザが生物測定学的に認証されると、生体モジュール200は、ディスプレイスクリーン212上に認証情報を表示するために限定はしないが、メモリなどの生体モジュール200の1つまたは複数の記憶要素(図示せず)中に認証情報(たとえば、チップ106から受信された認証情報)を一時的に記憶し得る。記憶された認証情報が生体モジュールによって必要とされなくなった(たとえば、認証情報がディスプレイスクリーン212によって表示されないことになった)後に認証情報が記憶要素から復元され得ないことを保証するために、制御ユニット204は、(たとえば、ユーザが存在しなくなったか、または電力が喪失されたので)ディスプレイスクリーン212が認証情報を表示することを中止することになると決定した後に、生体モジュールの記憶要素中に記憶されたあらゆる認証情報をそこから消去または除去させるように構成され得る。
【0149】
[00165]同様に、場合によっては、チップ106は、チップ106の1つまたは複数の記憶要素(図示せず)中に認証情報を一時的に記憶し得る。たとえば、上記で説明されたように、チップ106は、ディスプレイスクリーン212上に表示される認証情報を生成し、および/または端末から認証情報を受信し得る。これらの場合、制御ユニット204は、ディスプレイスクリーン212が中止することになると決定した後に、行うように構成され得、制御ユニット204は、(たとえば、ユーザが存在しなくなったか、または電力が喪失されたので)ディスプレイスクリーン212が認証情報を表示することを中止することになると決定した後に、チップ106の記憶要素中に記憶されたあらゆる認証情報をそこから消去または除去させるように構成され得る。このようにして生体モジュール200および/またはチップ106の記憶要素から認証情報を消去または除去することは、攻撃者が認証情報にアクセスすることが可能であることに対する別の障壁を与え得る。
【0150】
[00166]制御ユニット204が、ディスプレイスクリーン212に認証情報を表示することを中止させ、任意選択で、生体モジュールの記憶要素中に記憶されたあらゆる認証情報を削除させると、方法400は終了する。
【0151】
[00167]図4の方法400では、ディスプレイスクリーン212は、ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかにかかわらず使用可能にされ、ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかに基づいてディスプレイスクリーン212上に表示される情報のタイプのみが異なるが、他の例では、ユーザが生物測定学的に認証される場合にのみ、ディスプレイスクリーン212が使用可能にされ得る。したがって、これらの例では、ディスプレイスクリーン212は、ユーザが生物測定学的に認証されるまで使用禁止にされ得る(すなわち、あらゆる情報を表示しないことになる)。これは、ユーザが生物測定学的に認証または識別されるまでディスプレイスクリーンを非表示のままにすることを可能にし得る。
【0152】
[00168]図4では、生体認証および認証情報の表示は、認証情報を表示することを中止することが可能になるのに十分な電力が充電要素によって蓄積された場合にのみ実施されるが、他の例では(たとえば、ディスプレイスクリーン212が、それに電力が印加されるときにのみ画像または情報を表示することになるディスプレイ技術によって実装されるとき)、生体モジュールは、充電要素を備えないことがあり、したがって、方法400は、生体認証を実施する要求を受信した後にブロック408に直接進み得る(たとえば、ブロック406はスキップされ得る)。
【0153】
[00169]場合によっては、チップ106は、デバイス100が非接触モードで動作しているときに非接触送信プロトコルに従って端末102と通信するように構成され得、それによって、端末によって送られたメッセージまたはコマンドは、端末との接続を維持するためのチップからの応答のための指定された待機時間を設定する。非接触プロトコルは、たとえば、ISO14443および/またはEMVCo(登録商標)規格によって指定され得る。チップ106は、応答のための待機時間を延長する要求を端末102に通信することができるが、各要求は、既存の待機時間の満了より前に送られるべきであり、そうでない場合、端末は、チップへの接続が失敗したと仮定する。このようにして、チップと端末の間の通信を支配する送信プロトコルは、それらの通信に対するタイミング制限を設定し得る。特に、非接触プロトコルは、(待機時間延長要求または何らかの他のメッセージを通信することによって)指定された待機時間の満了より前にチップ106が端末102に応答することの失敗がチップと端末101との間の接続を失敗させる(たとえば、タイムアウト)ようなものであり得る。
【0154】
[00170]特に、ISO14443およびEMVCo(登録商標)規格は、チップ106にコマンドを送った端末102が、チップ106からの応答のための(フレーム待機時間(FWT)として知られる)初期待機時間を設定することを指定する。FWTは、チップ106が端末102に応答を送って戻すことを開始するために許可された時間の最大量である。FWT内に端末に応答を送ることのチップ106による失敗は、チップ106と端末102との間の通信接続が喪失されること、たとえば、タイムアウトを生じ得る。FWTの値は、デバイス100と端末102との間でネゴシエートされ得る。待機時間延長要求は、S(WTX)と表され得る。待機時間延長要求を受信したことに応答して、端末は、チップ106からの応答のための待機時間を延長する。デバイス100は、フレーム待機時間FWTだけ待機時間を延長し得る(すなわち、それは、初期待機時間に等しい量だけ待機時間を延長し得る)。待機時間延長要求は、現在の待機時間の満了の前の任意の時間に行われ得る。
【0155】
[00171]生体モジュール200は、(たとえば、チップ106の要求時に)ユーザを生物測定学的に認証するために使用され得るユーザの生体データを取得し、(第1の機能中で実施する際に使用され得る)認証情報を生物測定学的に認証されたユーザに表示するように構成される。生体モジュール200はまた、キャプチャされた生体データに基づいてユーザの生体認証のすべてまたは部分を実施し得る(たとえば、生体モジュール200は、ユーザを生物測定学的に認証するためにキャプチャされた生体データに対して生体マッチングプロセスの全部または一部分を実施し得る)。生体モジュール200によって実施される処理は、いくつかの処理ステップから形成され得る。処理ステップは、端末によって設定された待機時間間隔(たとえば、連続待機時間延長要求間の時間ウィンドウ)よりも完了するのに長くかかり得る。したがって、生体モジュール200とチップ106とによって実施される処理は、端末102にチップ106によって送られた待機時間延長要求と同期される必要がある。
【0156】
[00172]次に、ISO14443およびEMVCo(登録商標)規格によって課されるタイミング制限を示す図5を参照する。チップ106および生体モジュール200のブートアップ、およびEMVCo(登録商標)規格による端末との通信が、502に示されている。チップ106から端末102に通信される一連の待ち時間延長要求が、5041から5046に示されている。端末がチップ106からの応答を期待する時間期間は、本明細書では待ち時間間隔と呼ばれることがある。内部待ち時間間隔は、チップ106と端末との間の連続通信を支配している規格のタイミング制限によって課される、それらの通信の間の時間期間である。待ち時間間隔は、通信(たとえば端末102によって発行されたコマンドに対する応答、または待ち時間延長要求)が、通信接続を維持するためにチップ106から端末102にその期間中に送られるべきである、時間期間である。待ち時間間隔は、したがって、端末からコマンドが受信された時間と、初期指定された待ち時間との間の時間期間、または待ち時間延長要求を行うことと、その要求から生じる新しい延長された待ち時間との間の時間期間であり得る。すなわち、待ち時間間隔は、チップと端末との間の2つのスケジュールされた通信間の時間期間と見なされ得る。この例では、待ち時間間隔は、フレーム待ち時間FWTに等しい。例示的なフレーム待ち時間が506に示されている。
【0157】
[00173]上記で説明されたように、生体モジュール200は、ユーザを生物測定学的に認証し、生物測定学的に認証されたユーザに認証情報を表示するために使用され得る、ユーザの生体データをキャプチャするように動作する。いくつかの場合には、生体モジュール200は、キャプチャされた生体データに基づいてユーザの生体認証の全部または一部分を実施するように構成され得る(たとえば生体モジュール200は、ユーザを認証するために、キャプチャされた生体データ上で生体マッチングプロセスの全部または一部分を実施するように構成され得る)。他の場合には、生体モジュール200は、キャプチャされた生体データを、生体認証を実施する別の構成要素(たとえばチップ106)に提供し、次いで、この別の構成要素から、生体認証が成功したのか否かを示す情報を受信するように構成され得る。これらの機能の実施は、端末によって要求され得る。生体モジュール200によって実施される処理(たとえば、たとえば図4に提示されている処理)は、508に概括的に示されている。図5に示されているように、生体モジュール200によって実施される処理は、1つまたは複数の待ち時間間隔を超え得る。
【0158】
[00174]生体モジュール200は、それの機能を、チップ106が端末102と通信している期間中に実施しないことが望ましい。これは、2つの主要な理由による。第1に、デバイス100が非接触モードで動作しているとき、端末102から放出されたワイヤレス信号から獲得され得る電力は限定されることがあり、獲得された電力は、デバイス100がそれに従って動作している規格によって必要とされる端末102とのスケジュールされた通信をサポートするために優先され得る。第2に、チップ106が端末と通信している期間中に生体モジュール200によって引き込まれる電力は、端末によって放出される信号の負荷変調に影響を及ぼし、これは、端末には余分のノイズのように見え得る。言い換えれば、生体モジュール200によって引き込まれる電力は、チップ106と端末102との間の通信において干渉を引き起こし得る。
【0159】
[00175]これらの問題を回避するために、生体モジュール200によって実施される処理ステップ508(たとえば、図4の方法400のステップ)は、複数の個別の動作、またはタスクにさらに区分され得る。各タスクは、それが部分を形成する処理ステップよりも、完了するために低減された時間量を要し得る。生体モジュール200によって実施される処理は、個別の動作間の境界上で開始または休止され得る。言い換えれば、生体モジュール200によって実施される処理は、個別のタスクの完了時に休止され、後続の個別のタスクを処理することによってレジュームされ得る。生体モジュール200によって実施される処理508は、異なる度合いのグラニュラリティで個別のタスクに区分されることが可能である。たとえば、個別の動作は、上記で説明された生体認証ステップ(たとえばセンサによる画像収集)のうちの1つ、または上記で説明されたユーザ近接度検出ステップ(たとえばユーザ近接度検出を実施する際に使用するための近接度データを収集すること)のうちの1つを指し得る。代替的に、個別の動作は、生体認証/ユーザ近接度検出ステップの組合せ、または認証ステップ/近接度検出ステップの一部であり得る。
【0160】
[00176]デバイス100は、次いで、これらの個別の動作の処理を、(この例では、待ち時間延長要求S(WTX)である)デバイス100と端末102との間のスケジュールされた通信と同期させるように動作する。デバイス100は、個別の動作が待ち時間内に実施されるように、この同期を実施する。
【0161】
[00177]それの全体が本明細書に組み込まれる出願人の米国特許出願第15/883,543号は、同期を実施するための3つの手法について説明している。3つの説明された方法のいずれも、チップ106と端末102との間の通信がタイムアウトしないおよび/または損なわれないことを保証するために、生体モジュール200によって実施される処理、およびチップ106と端末102との間の通信を同期させるために使用され得ると具申される。
【0162】
[00178]いくつかの場合には、デバイス100(すなわちチップ106)が、(本明細書では端末動作モードと呼ばれることがある)第1の機能を実施すること(たとえば金融取引を実行すること)の一部として端末102と接触または非接触通信しているとき、生体モジュール200が、ユーザを生物測定学的に認証し、認証情報(および、場合によっては、非認証情報)を認証されたユーザに表示する際に使用するためのユーザの生体データを取得することが可能であることに加えて、生体モジュール200はまた、(本明細書では非端末動作モードと呼ばれることがある)デバイス100が端末102と接触または非接触通信していないとき、ユーザを認証し、認証情報(および、場合によっては、非認証情報)を生物測定学的に認証されたユーザに表示する際に使用するためのユーザの生体データを取得することが可能であり得る。
【0163】
[00179]たとえば、デバイス100が、クレジットカードを実装しているスマートカードである場合、生体モジュール200は、ユーザが、たとえば、インターネットまたは電話を介して、クレジットカードトランザクションをセキュアに実施することを可能にするために、ユーザに情報を提供することが可能であり得る。特に、生体モジュール200は、ユーザを生物測定学的に認証し、ユーザが生物測定学的に認証されると、トランザクションを完了するために、ディスプレイスクリーン212を介して、ウェブサイト上に入力されるかまたは電話上で個人に提供されるdCVV、満了日および/またはクレジットカード番号自体とともに、それらを提供するために使用され得る、ユーザの生体データを取得するように構成され得る。そのような機能は、追加のセキュリティレイヤを追加するインターネットを介してまたは電話を介してトランザクションを完了するために、人が盗まれたカードを使用することを、不可能ではないとしても、極めて困難にする。(たとえば金融取引を実行する)第1の機能を実施するためにデバイス100が使用される非端末モードは、本明細書では非端末トランザクションモードと呼ばれることがある。
【0164】
[00180]非端末動作モードの別の例では、デバイス100が、論理アクセストークンまたはアクセサリーを実装しているデバイスである場合、生体モジュール200は、ユーザを生物測定学的に認証し、ユーザが生物測定学的に認証されると、デバイスへのまたはオンラインシステムへの論理アクセスを獲得するためにウェブサイト上にあるかまたは入力され(もしくはデバイスによってスキャンされ)得るワンタイムパスワード(たとえばQRコード(登録商標)または別のバーコード)を、ディスプレイスクリーン212を介してユーザに提供するために使用され得る、ユーザの生体データを取得するように構成され得る。これは、非端末コードモードに関係し得る。
【0165】
[00181]非端末動作モードのまた別の例では、ユーザが自宅、職場などにおいて生体モジュール上に生物測定を登録することを望む場合、生体モジュール200は、ディスプレイスクリーン212を介して、ユーザがカード上に彼らの生物測定を正常に登録するのを助けるための命令を提供し得る。生体モジュール200上に生物測定を登録するためにデバイス100が使用される非端末モードは、本明細書では非端末登録モードまたは非端末生体登録モードと呼ばれることがある。デバイス100は、それが初めて電源投入されたとき、デバイス100が特定の登録デバイスに接続されたことが検出されたとき、あるいはまたは1つまたは複数の他の条件が検出されたとき、非端末登録モードに入り得る。非端末登録モードを実装するためのおよび/または非端末登録モードを呼び出すかもしくはトリガするための例示的な方法は、それの全体が参照により本明細書に組み込まれる出願人の米国特許第10,282,651号において説明されている。いくつかの場合には、ユーザが生体登録または登録を正常に完了すると、デバイス100は、非端末登録モードに再び入ることが可能でないことがある。言い換えれば、いくつかの場合には、生体登録が完了すると、デバイス100は、非端末登録モードに入るのをロックアウトされ得る。
【0166】
[00182]図1の例示的なデバイス100は、それ自体の内部電源を有せず、デバイス100(および特に生体モジュール200)が、端末102から電力を受信する(すなわち非端末モードで動作する)ことなしにユーザを生物測定学的に認証し、認証情報(および非認証情報)を表示する際に使用するための生体データを取得することが可能であるように、端末から電力を受信するように設計されているので、デバイス100は、取外し可能な外部電源またはデバイスから電力を受信しなければならない。電源は、それがデバイス100の一部を形成せず、デバイス100の構造または機能を変更することなしにそこから取り外され得る場合、デバイス100に対して取外し可能であると言われる。取外し可能な外部デバイスは、接触様式で(たとえば接触要素を介して)、または非接触様式で(たとえば、アンテナによって受信され、エネルギーがそこから獲得され得る、ワイヤレス信号を送信することによって)、デバイス100に電力を供給し得る。デバイス100に電力を提供するために使用され得る外部デバイスの例は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、出願人の米国特許第10,282,651号と、米国特許出願第62/872,524号と、米国特許第10,187,212号とにおいて説明されている。デバイス100に電力を提供するために使用され得る外部デバイスの例は、限定はされないが、デバイス100に電力を提供するためにそれの接触要素と相互作用するかまたはそれとの接触を行う電力供給スリーブまたはオーバーレイ、アンテナを介してデバイス100に電力を提供するNFCフィールド生成器、アンテナを介してデバイス100に電力を提供するワイヤレス充電フィールド生成器(たとえば「Qi」規格)、あるいはデバイス100に電力を提供するためにそれの接触要素との接触を行うことができる、電源に接続された/接続可能である接触板(たとえばコンピュータなどのUSB電源に接続され得るUSBポート)とのケーブルを含む。
【0167】
[00183]次に、デバイス100が端末102と通信していないが、前の段落で説明されたものなどの外部電源から電力を受信しているとき(すなわちデバイス100が非端末モードで動作しているとき)、生体認証を実施し、生物測定学的に認証されたユーザに認証情報を表示するために生体モジュール200を動作させる、図2の制御ユニット204によって実装され得る例示的な方法600を示す図6を参照する。図6の方法600は、本方法がチップ106から生体認証の要求を受信すること(ブロック404)を備えず、それが認証の結果をチップ106に通知すること(ブロック418)をも備えないことを除いて、図4の方法400と同様である。残りのブロック602、606、608、610、612、614、616、620、622、624および626は、それぞれ、図4の方法400のブロック402、406、408、410、412、414、416、420、422、424および426に対応する。いくつかの場合には、デバイス100が非端末モードで動作しているとき、生体モジュール200は、チップ106によってセキュアに記憶されているかまたはそれを介してアクセス可能である認証情報(たとえばdCVVまたはクレジットカード番号)を取得するために、依然としてチップ106と通信し得る。同様に、デバイス100が非端末モードで動作しているとき、生体モジュール200は、チップ106によって記憶されているかまたはそれを介してアクセス可能である非認証情報を取得するために、依然としてチップ106と通信し得る。
【0168】
[00184]生体モジュール200は、図4の方法400に従って動作すべきなのか図6の方法600に従って動作すべきなのかを知るために、デバイス100が端末102と通信しているのかどうか、またはそれが単に外部電源から電力を受信しているのかどうかを識別することが可能であり得る。生体モジュール200は、任意の好適な様式でこの区別を行うように構成され得る。たとえば、いくつかの場合には、生体モジュール200は、生体モジュール200が、デバイス100が電力を受信しているが、それが所定の時間期間内にチップ106から認証要求を受信しないことを検出した場合、それが端末102と非接触または接触通信していないと決定するように構成され得る。
【0169】
[00185]デバイス100が非端末モードで動作しているとき、チップ106は、端末102と接触または非接触通信しておらず、したがって、このモードで生体モジュール200によって実施される処理(たとえば図6の方法600に提示されるステップ)は、チップ106と端末102との間の通信の周りでスケジュールされる必要はなく、これにより、この動作モードで生体モジュール200によって実施される処理が簡略化される。
【0170】
[00186]いくつかの場合には、ユーザが、インターネットを介してまたはさもなければデバイス100への近接度を維持しながらトランザクションを完了することが困難なことがあり、したがって、デバイス100を非端末モードで動作させる他の例示的な方法では、生体モジュール200は、ユーザ近接度検出を実施しなくてよく、生体モジュール200がもはや外部電源から電力(または十分な電力)を受信していないことが検出された場合、認証情報を(および場合によっては、非認証情報も)表示することを中止することのみを行い得る。たとえば、生体センサが指紋センサであり、ユーザ近接度検出が、ユーザの指が指紋センサと接触しているのかどうかを検出することを備える場合、ユーザがタイプするかまたはインターネットをナビゲートすることが困難になり得るように、彼らが彼らの指のうちの1つを指紋センサ上に保持する必要がある場合、彼らがインターネットトランザクションを完了することは、困難になり得る。特に、ユーザ近接度検出と、ユーザがもはやデバイスに近接していないことを検出することに関してディスプレイスクリーンを無効にすることとが無効化された場合、ユーザは、認証のために彼らの指をセンサ上に置く必要のみがあり、認証されると、彼らの指をそこから取り外すことができる。
【0171】
[00187]図2は、両方とも制御ユニット204によって制御される、別々で別個のコントローラによって制御される生体センサ208とディスプレイスクリーン212とを示している(すなわち生体コントローラ206は生体センサ208の動作を制御し、ディスプレイコントローラ210はディスプレイスクリーン212の動作を制御する)が、これは一例にすぎないことと、他の例では、制御ユニット204と、生体コントローラ206と、ディスプレイコントローラ210とのうちの2つ以上の機能は、単一の構成要素によって実施され得ることとが当業者には明白であろう。たとえば、図8は、図1の生体モジュール108を実装するために使用され得る第2の例示的な生体モジュール700を示す。この例では、生体モジュール700は、図2の生体モジュール200のように、図2の生体モジュール200の対応する構成要素と同じ様式で動作する、電力管理ユニット702と、制御ユニット704と、生体センサ708と、ディスプレイスクリーン712と、場合によっては電力獲得ユニット714とを備えるが、生体モジュール700は、生体センサ708とディスプレイスクリーン712の両方の動作を制御する単一のコントローラ720のみを備える。したがって、この例では、単一のコントローラ720は、図2の生体モジュール200の生体コントローラ206とディスプレイコントローラ210との機能を実施する。また他の例では、制御ユニット204と、生体コントローラ206と、ディスプレイコントローラ210との機能は、単一の制御ユニットなどの単一の構成要素によって実施され得る。
【0172】
[00188]図7の生体モジュール700は単一のディスプレイスクリーンを備えるが、他の例では、生体モジュール700は複数のディスプレイスクリーンを備え得る。各ディスプレイスクリーン712は、それ自体の生体およびディスプレイコントローラ720を有し得るか、生体およびディスプレイコントローラ720は、2つ以上のディスプレイスクリーン712を制御するように構成され得るか、または単一の制御ユニットが、制御ユニットと、生体およびディスプレイコントローラとの機能を実施し得る。ディスプレイスクリーン712は、個々に制御され得る複数の表示領域を備え得る。これらの場合、生体およびディスプレイコントローラ720は、各表示領域を別々に制御するように構成され得る。
【0173】
[00189]図2図7は、別々で別個の構成要素である生体センサとディスプレイスクリーンとを示しているが、他の場合には、生体センサとディスプレイスクリーンとは、単一の構成要素によって実装され得る。たとえば、図8は、図1の生体モジュール108を実装するために使用され得る第3の例示的な生体モジュール800を示し、これにおいて、生体センサとディスプレイスクリーンとは、単一のセンサ/ディスプレイ構成要素によって実装される。この例では、図2の生体モジュール200のように、生体モジュール800は、図2の生体モジュール200の対応する構成要素と同じ様式で動作する、電力管理ユニット802と、制御ユニット804と、場合によっては電力獲得ユニット814とを備える。しかしながら、図8の生体モジュール800は、単一のコントローラ824(たとえばASIC)によって制御される、生体センサ機能とディスプレイ機能とを実施することができる単一のセンサ/ディスプレイ構成要素822のみを備える。特に、単一のコントローラ824(たとえばASIC)は、センサ/ディスプレイ構成要素822に、ユーザの生体データをキャプチャさせ、制御ユニット804によって指示されるように認証および/または非認証情報を表示させるようにセンサ/ディスプレイ構成要素822を構成制御する。
【0174】
[00190]図8の生体モジュール800は単一の生体センサ/ディスプレイ構成要素を備えるが、他の例では、生体モジュール800は複数の生体センサ/ディスプレイ構成要素を備え得る。これらの例では、各生体センサ/ディスプレイ構成要素は、それ自体のセンサ/ディスプレイコントローラ824を有し得るか、またはセンサ/ディスプレイコントローラ824は、2つ以上の生体センサ/ディスプレイ構成要素を制御するように構成され得る。生体センサ/ディスプレイ構成要素822は、個々に制御され得る複数の表示領域および/または生体感知領域を備え得る。これらの場合、センサ/ディスプレイコントローラ824は、各表示領域および/または生体感知領域を別々に制御するように構成され得る。
【0175】
[00191]いくつかの場合には、単一のセンサ/ディスプレイ構成要素822は、生体感知機能とディスプレイ機能をコンカレントにまたは同時に実施することが可能であり得る。これらの場合、センサ/ディスプレイスクリーンは、セクションまたは部分に分割され得、ここにおいて、異なるセクションまたは部分が、それぞれセンサ機能とディスプレイ機能とを実施する。たとえば、図9は、スマートカードのための例示的なセンサ/ディスプレイ構成要素900を示し、ここで、センサ/ディスプレイ構成要素900は、コンカレントに情報を表示し指紋感知を実施するように構成される。この例では、センサ/ディスプレイ構成要素900は、指紋感知セクションまたは領域904と表示セクションまたは領域906とに分割されたスクリーン902を有する。指紋感知セクション904は、指紋感知を実施するように構成される。表示セクション906は、情報(たとえば図9に示されているdCVVなどの許可情報)をユーザに表示するために使用される。上記で説明されたように、指紋感知セクション904は、指紋感知セクションが、テンプレートに対してマッチングするために使用されるリッジおよび谷を検出する、指紋感知モード(すなわち生体データ感知モード)、およびユーザの指が指紋感知セクション904に接触しているのかどうかを検出するために使用される、指検出モード(すなわちユーザ存在/近接度感知モード)という、2つのモードのうちの1つで動作するように構成され得る。
【0176】
[00192]他の場合には、組み合わされたセンサ/ディスプレイ構成要素は、生体感知機能とディスプレイ機能をコンカレントにまたは同時に実施することが可能でないことがある。特に、これらの場合、センサ/ディスプレイ構成要素は、一度に生体感知機能またはディスプレイ機能のいずれかを実施することが可能であり得る。
【0177】
[00193]いくつかの場合には、生体モジュール108、200は、認証および/または非認証情報を表示するように制御ユニット126によって個々に制御され得る、複数の表示領域を備え得る。いくつかの場合には、各表示領域は、異なるディスプレイスクリーンを構成し得る。他の場合には、各表示領域は、同じディスプレイスクリーンの一部を形成し得る。また他の場合には、表示領域のうちの2つ以上が、同じディスプレイスクリーンの一部を形成し得、表示領域のうちの少なくとも1つが、別のディスプレイスクリーンの全部または一部を形成し得る。
【0178】
[00194]たとえば、図10は、図1のデバイス100の例示的な実装形態を示し、ここにおいて、デバイス100は、認証および/または非認証情報を表示するように制御ユニット126によって個々に制御され得る複数の表示領域を備える。この例では、デバイス100は、スマートカード1000として実装される。図10において、生体センサ1010は、図1の生体センサ122に対応し、接触要素は、図1の接触要素110に対応する。図10の例では、スマートカード1000は、図1のディスプレイスクリーン124を形成する複数の表示領域1002、1004、1006および1008を備えるクレジットカードである。しかしながら、他の例では、表示領域のうちの少なくとも2つが、異なるディスプレイスクリーンの全部または一部を形成し得る。
【0179】
[00195]図10の例では、表示領域1002、1004、1006および1008のすべてが、スマートカード1000上の同じ面または側部(たとえば前部)上にあるが、他の例では、少なくとも1つの表示領域が、スマートカードの第1の面または側部上にあり得、少なくとも1つの表示領域が、スマートカードの第2の異なる面または側部上にあり得る。たとえば、1つの表示領域は、スマートカードの前面または側部上にあり得、別の表示領域は、スマートカードの背面または側部上にあり得る。
【0180】
[00196]複数の表示領域のすべてが、同じタイプであり得るか、または複数の表示領域のうちの2つ以上が、異なるタイプであり得る。たとえば、表示領域1002、1004のうちの1つまたは複数は、グラフィック表示領域であり得る。グラフィック表示領域は、ユーザにグラフィックを表示するために使用される。「グラフィック」という用語は、本明細書では、限定はされないが、ピクチャ、画像、アイコン、ロゴ、テキストおよびそれらの任意の組合せを含むように使用される。グラフィック表示領域は、静的、動的、または静的と動的との組合せであり得る。表示領域が静的である場合、その表示領域が有効にされるかまたはアクティブ化されるたびに、その表示領域によって同じグラフィックが表示される。対照的に、表示領域が動的である場合、その表示領域によって表示されるグラフィックは、変化することができる。たとえば、動的表示領域は、最初に有効にされたときに第1のグラフィックを表示し、その後、第2のグラフィックを表示し得る。表示領域が静的と動的との組合せである場合、その表示領域が有効にされるかまたはアクティブ化されるたびに、その表示領域によって表示されるグラフィックの一部分は、同じであり、その表示領域によって表示されるグラフィックの別の部分は、変化することができる。
【0181】
[00197]たとえば、図10において、本明細書ではメイン表示領域と呼ばれることがある、第1の表示領域1002は、それが、静的であるカード番号と、静的であるカード満了日と、動的であるdCVCとを表示するように構成されるので、静的と動的との組合せである。第2の表示領域1004は、それが、動的である取引額と、動的である現在のカード残高とを表示するように構成されるので、動的であり、したがって、本明細書では動的データ表示領域と呼ばれることがある。図10の例では、メイン表示領域1002は、プリントまたはエンボス加工されたカード番号が位置する従来のクレジットカードまたはバンクカードの領域をカバーし、したがって、メイン表示領域は、従来のクレジットカードまたはバンクカードと同様のサイズ、フォントおよび/またはレイアウトでカード番号を表示するように構成され得る。
【0182】
[00198]グラフィック表示領域は、任意の好適な様式でグラフィックを表示するように構成され得る。たとえば、グラフィック表示領域は、所望のグラフィックを一度にすべて表示するように構成され得るか、それは、所望のグラフィックをスクロール様式で表示し得るか、またはそれは、所望のグラフィックを連続様式で表示し得る(たとえば、それは第1のグラフィックをa表示し得、ある時間期間後に、それは第2のグラフィックを表示し得る)。いくつかのグラフィック表示領域は、第1の配向(たとえばポートレート)に1つまたは複数のグラフィックを表示するように構成され得、他のグラフィック表示領域は、第2の配向可能(たとえばランドスケープ)に1つまたは複数のグラフィックを表示するように構成され得、他のグラフィック表示領域は、たとえば、ユーザ設定または検出された条件に基づいて、第1の配向または第2の配向にグラフィックを表示することから動的に切り替わることが可能であり得る。
【0183】
[00199]グラフィック表示領域は、任意の好適なディスプレイ技術を使用して実装され得る。たとえば、グラフィック表示領域は、ドットマトリックスディスプレイ(DMD)技術、または7セグメントディスプレイ技術などのセグメントタイプディスプレイ技術を使用して実装され得る。当業者に知られているように、ドットマトリックスディスプレイは、LEDなどの照明要素の2次元パターン化アレイである。DMDは、照明要素(たとえばLED)の様々なセットを照明することによって恣意的なグラフィック(たとえば、文字または画像)を表示するために使用され得る。対照的に、セグメントディスプレイは、ある所定数の様々なグラフィック(たとえば文字または数字)を表示することができる特定のパターンに配置された固定数の照明要素を有する。したがって、セグメントディスプレイは、恣意的なグラフィックを表示するために使用され得ない。たとえば、1つのよく知られているセグメントディスプレイは、正方形「8」の形態に配置された7つの照明要素(たとえばLED)と、ドット文字として単一の照明要素(たとえばLED)とを備える7セグメントディスプレイである。様々な文字が、必要とされる照明要素を選択することによって表示され得る。7セグメントディスプレイは、通常、0~9のデジタル情報を表示するために使用される。これらは例にすぎず、グラフィック表示領域は、任意の好適なディスプレイ技術を使用して実装され得ることが当業者には明白であろう。
【0184】
[00200]グラフィック表示領域である複数の表示領域のうちの1つまたは複数に対する追加または代替として、複数の表示領域1006、1008のうちの1つまたは複数は、ハイライト表示領域であり得る。ハイライト表示領域は、ユーザに認証または非認証情報を伝達するために、カード1000上の既存のグラフィックにハイライト照明を提供するために使用される表示領域である。たとえば、図10に示されている例示的なカード1000は、4本の縦棒を備える第1のグラフィックと、卵形を備える第2のグラフィックとを備える。第3の表示領域1006は、1つまたは複数の条件を検出したことに応答して第1のグラフィックの全部または一部分をハイライト(たとえば照明)するように構成され得、第4の表示領域1008は、1つまたは複数の条件を検出したことに応答して第2のグラフィックの全部または一部分をハイライト(たとえば照明)するように構成され得る。これらは、ハイライト表示領域を介してハイライトされ得るグラフィックの例であることと、他の例では、ユーザに情報を提供するために他のグラフィックなどがハイライトされ得ることとが当業者には明白であろう。
【0185】
[00201]いくつかの場合には、第3の表示領域1006は、カード1000が端末と非接触通信しているとき、フィールドまたは信号強度を示すために第1のグラフィックをハイライトするように構成され得る。たとえば、いくつかの場合には、照明される第1のグラフィックの棒の数は、フィールドまたは信号強度に基づき得る。たとえば、いくつかの場合には、フィールドまたは信号強度がより高いほど、照明される第1のグラフィックの棒はより多くなり、信号強度がより低いほど、照明される第1のグラフィックの棒はより少なくなる。他の場合には、第3の表示領域1006は、信号強度が低い(たとえば第1の所定のしきい値を下回る)とき、第1のグラフィックを1つの色でハイライトし、信号強度が高い(たとえば第2の所定のしきい値を上回る)とき、第1のグラフィックを別の色でハイライトするように構成され得る。たとえば、第1のグラフィックは、信号強度が低い(たとえば第1の所定のしきい値を下回る)とき、赤でハイライトされ得、第1のグラフィックは、信号強度が高い(たとえば所定のしきい値よりも高い)とき、緑でハイライトされ得る。これは、カード1000が端末と非接触通信しているとき、フィールドまたは信号強度を示すために使用および/またはハイライトされ得るグラフィックの一例にすぎないことが当業者には明白であろう。他の例では、カード1000は、カード1000が非接触モードで動作しているとき、フィールドまたは信号強度を示すためにハイライトされ得るEMVCO(商標)非接触インジケータロゴを備え得る。
【0186】
[00202]いくつかの例では、第4の表示領域1008は、カード1000の状態に応じて異なる情報を示すかまたは伝達するために使用され得る。たとえば、カード1000がそれの接触要素またはアンテナを介して端末と通信しているとき、第4の表示領域1008は、(たとえばカード1000が端末と通信しており、ユーザが生物測定学的に認証されたことが検出されたとき)カード1000がトランザクションを実施するために使用されていることを示すために第2のグラフィックを照明するように構成され得る。図10に示されている卵形は代表にすぎず、どんなグラフィックも、カード1000がトランザクションを実施するために使用されていることを示すために使用/ハイライトされ得ることが当業者には明白であろう。いくつかの場合には、カード1000は、カードベンダー/発行者のロゴを備えることがあり、カードベンダー/発行者のロゴは、カードがトランザクションを実施するために使用されていることを示すために表示領域によってハイライトされ得る。たとえば、カード1000がMastercard(登録商標)によって発行されたクレジットカードである場合、カードは、クレジットカードトランザクションを実施するためにカードを使用しているときに表示領域によってハイライトされるMastercard(登録商標)ロゴを備え得る。
【0187】
[00203]対照的に、カードが、それが端末と接触または非接触通信していないが外部電源から電力を受信している非端末モードで動作しているとき、第4の表示領域1008は、カード1000が外部電源から電力を受信していることを示すために第2のグラフィックを照明するように構成され得る。
【0188】
[00204]ハイライト表示領域は、任意の好適なディスプレイ技術を使用して実装され得る。たとえば、ハイライト表示領域は、ドットマトリックスディスプレイ(DMD)技術、または7セグメントディスプレイ技術などのセグメントタイプディスプレイ技術を使用して実装され得る。たとえば、ハイライト表示領域は、ドットマトリックス照明要素の大きいセグメントまたはクラスタとして実装され得る。
【0189】
[00205]これらは表示領域の例示的なタイプであることと、生体モジュールは、限定はされないが、グラフィック表示領域とハイライト表示領域の両方の機能を実施することが可能である表示領域など、他のタイプの表示領域を実装し得ることとが当業者には明白であろう。
【0190】
[00206]図10の例ではユーザの名前がカード1000上にプリントされているが、他の例では、ユーザの名前は、カードのセキュリティと機能との所望のレベルに応じて、認証または非認証情報としてユーザに表示され得る。
【0191】
[00207]複数の表示領域の異なる表示領域1002、1004、1006、1008は、(i)カード1000の動作モード、(ii)ユーザが生物測定学的に認証されたのか否か、および/または(iii)ユーザが存在するのか否かに応じて、異なる情報を表示するためにアクティブになりおよび/または使用され得る。たとえば、いくつかの場合には、カード1000が第1のモードで動作しているとき、複数の表示領域の第1のセットがアクティブになり得、カード1000が第2のモードで動作しているとき、複数の表示領域の第2のセットがアクティブになり得る。表示領域のセットは、1つのまたは2つ以上の表示領域を備え得る。様々な動作モードのための図10の複数の表示領域1002、1004、1006、1008の例示的な使用について、図11図14に関して説明される。他の例では、ある認証情報または非認証情報が、1つまたは複数の検出された条件に基づいて様々な表示領域上に表示され得る。たとえば、ユーザが左利きであることが検出された場合、特定の情報が、(たとえばユーザの左手によって覆い隠されない)左利きユーザに見え得る1つの表示領域中に表示され得、対照的に、ユーザが右利きであることが検出された場合、特定の情報が、(たとえばユーザの右手によって覆い隠されない)右利きユーザに見え得る別の表示領域中に表示され得る。利き手の検出は、生体認証中に確認され得るか、または代替的に、カードは、ユーザが右利きであるのか左利きであるのかを示す情報で事前構成され得る。
【0192】
[00208]次に、図10のカード1000が、それがそれの接触要素1012を介して端末1102と通信している接触モードで動作しているときの、カード1000の複数の表示領域1002、1004、1006、1008の例示的な使用を示す図11を参照する。この例では、動的表示領域1004と第4の表示領域1008とは、カード1000が接触モードで動作しているときに情報を表示/伝達するために使用される。
【0193】
[00209]特に、図11の例では、カード1000は、第1の状態1104において開始し、ここで、カードは電力を受信しておらず、したがって、複数の表示領域1002、1004、1006および1008のすべてが非アクティブである。ユーザが彼らの指を(この例では指紋センサである)生体センサ1010上に置いたとき、カード1000は、第2の状態1106に遷移する。ユーザの指が生体センサ1010上に置かれたことは、図11では指紋によって示されている。カード1000が、その後、カード1000が端末1102との接触モードで動作しているように、端末1102との接触状態にもたらされたとき、カード1000は、第3の状態1108に遷移する。この例では、カード1000が端末1102に挿入されたとき、端末1102は、カード1000の一部、特にメイン表示領域1002の一部を覆い隠し、これにより、有益な情報をユーザに表示するためにメイン表示領域1002を使用することが困難になり得る。
【0194】
[00210]上記で説明されたように、カード1000が端末1102から十分な電力を受信すると、ユーザの生体認証が実施される。生体認証が成功した場合、端末1102と連携してトランザクションが実施され得、カード1000は、第4の状態1110に遷移し得る。第4の状態1110において、動的表示領域1004は、動的認証情報を表示するためにアクティブ化および使用され、場合によっては、カード1000がトランザクションのために使用されていることを示すために第2のグラフィックを照明するために、第4の表示領域1008がアクティブ化される。図11から図14では、グラフィックが陰影を付けられない場合、それは照明されず、それが陰影を付けられる場合、それは照明されることに留意されたい。この例では、動的表示領域1004は、トランザクション額およびカード残高などのトランザクション情報を表示するために使用される。この例は、端末1102が、現在は端末の一部でないスマートカード1000にそのようなトランザクション情報を提供することが可能であること、スマートカード業界規格に基づく。これは、ユーザに表示され得る動的認証情報の一例にすぎないことと、他の例では、動的表示領域1004は、他の動的認証情報を表示するために使用され得ることとが当業者には明白であろう。他の例では、カード1000は動的表示領域を有しないことがあり、生体認証が成功した場合、トランザクションが承認または認証されたことを示すために第2のグラフィックを照明するために、第4の表示領域1008がアクティブ化され得る。
【0195】
[00211]ユーザが、彼らの指を生体センサ1010から取り外した場合、カード1000は、第5の状態1112に遷移し得、ここで、動的表示領域1004と、場合によっては、第4の表示領域1008の両方は、ユーザがそれらの上に/それらによって表示された認証および非認証情報を観察し続けることができるように、第1の時間期間の間、アクティブなままである(すなわち認証および非認証情報を表示し続ける)。カード1000が端末に接続されている間に第1の時間期間が満了した場合、カード1000は、元のまたは第1の状態1104に遷移し得る。しかしながら、カード1000がその後、第1の時間期間が満了する前に端末1102から取り外された場合、カード1000は、第6の状態1114に遷移し得、ここで、第4の表示領域1008は、カード上の第2のグラフィックがもはや照明されなくなるように)非アクティブ化されるが、動的表示領域1004は、ユーザが認証情報を閲覧することを可能にするために、第2の時間期間(たとえばX秒)の間、アクティブなままである。第2の時間期間(たとえばX秒)が満了すると、カード1000は、元のまたは第1の状態1104に遷移し、ここでは、複数の表示領域1002、1004、1006、1008のいずれもアクティブでない。カード1000を元のまたは第1の状態1104に遷移させることは、動的表示領域1004が認証情報を表示することを中止するようにそれを非アクティブ化することを備え得る。上記で説明されたように、ディスプレイスクリーンを実装するために使用される技術に応じて、動的表示領域1004に、認証情報を表示することを中止させることは、動的表示領域1004をアクティブにブランキングすること、またはそれへの電力を取り外すことを備え得る。いくつかの場合には、カード1000を元のまたは第1の状態1104に遷移させることはまた、生体モジュール108、200および/またはチップ106の記憶要素に記憶された任意の認証情報を削除または消去することを備え得る。この例では、メイン表示領域1002も第3の表示領域1006もアクティブ化されないことに留意されたい。
【0196】
[00212]図11における状態の性質と、状態のシーケンスとは、1つまたは複数の表示領域を使用して、セキュアな様式でカードユーザに有意味な情報を伝達するために接触トランザクション中にグラフィックをハイライトし、条件付きで認証情報を表示およびブランキングすることの原理を示すための一例にすぎない。他の状態およびシーケンスが可能である。
【0197】
[00213]次に、図10のカード1000がカードのアンテナを介して端末(図示されず)と通信していてそれから電力を受信している、カード1000が非接触モードで動作しているときの、カード1000の複数の表示領域1002、1004、1006、1008の例示的な使用を示す図12を参照する。この例では、動的表示領域1004と、第3の表示領域1006と、第4の表示領域1008とが、データ/情報を表示するために使用される。
【0198】
[00214]特に、図12の例では、カード1000は、第1の状態1202において開始し、ここで、カード1000は電力を受信しておらず、したがって、複数の表示領域1002、1004、1006および1008のすべてが非アクティブである。ユーザが彼らの指を(この例では指紋センサである)生体センサ1010上に置いたとき、カードは、第2の状態1204に遷移する。図11と同様に、ユーザの指が生体センサ1010上に置かれたことは、図12では指紋によって示されている。カード1000が、カード1000が端末との非接触モードで動作するように、NFC端末の近傍に置かれたとき、カード1000は、第3の状態1206に遷移し、ここで、第3の表示領域1006は、カード1000が端末と非接触通信していることを示すために、第1のグラフィック(たとえばフィールド強度インジケータ)を照明するためにアクティブ化される。
【0199】
[00215]上記で説明されたように、カード1000が端末から十分な電力を受信すると、生体認証プロセスがユーザに対して実施される。生体認証が成功した場合、カード1000は、トランザクションを実施するために使用され得、カード1000は、第4の状態1208に遷移し、ここで、トランザクションが進行中であることを示すために第2のグラフィック(たとえば卵形)を照明するために、第4の表示領域1008がアクティブ化される。ユーザがその後、彼らの指を生体センサ1010から取り外した場合、カード1000は、第5の状態1210に遷移し得、ここで、第3および第4の表示領域1006、1008はアクティブなままであるが、動的表示領域1004は、動的認証情報を表示するためにアクティブ化され、使用される。この例では、動的認証情報は、トランザクション額およびカード残高などのトランザクションデータまたは情報を備える。しかしながら、これは一例にすぎず、他の例では、他の動的認証情報が表示され得る。図11の例では、動的表示領域1004は、ユーザが彼らの指を生体センサ1010から取り外した後に、動的認証情報を表示するためにアクティブ化されるが、他の例では、動的表示領域1004は、ユーザが依然として彼らの指を生体センサ1010上に置いている間であり得る、認証情報が利用可能になったときにすぐに、動的認証情報を表示するためにアクティブ化され得る。
【0200】
[00216]カード1000がその後、カード1000がもはや端末と非接触通信していないように端末の範囲外に移動した場合、カード1000は、第6の状態1212に遷移し得、ここで、第3および第4の表示領域1006および1008(たとえば非接触インジケータ表示領域およびカード発行者ロゴ表示領域)は、それぞれのグラフィックが照明されないように非アクティブ化される。これは、カードがもはや端末と通信していないことと、カードがもはやトランザクションを実施するために使用されないこととをユーザに示し得る。この例では、動的表示領域1004は、ユーザがディスプレイを読み取ることができるようになるためにカード1000が端末の範囲外に移動した後に(たとえば電力を失った後に)、ある時間期間(たとえばX秒、ここで、Xは1以上の整数である)の間、アクティブなままであり得る(たとえば認証情報を表示し続け得る)。ディスプレイスクリーンを実装するために使用される技術に応じて、カード1000またはそれの生体モジュールは、カード1000が電力を失った後に、関係する表示領域がX秒間アクティブであることを可能にするのに十分なエネルギーを蓄えるために充電され得る充電要素を備え得る。カード1000が端末の範囲外に移動したときからその時間期間が経過した後に、カード1000は、第1の状態1202に戻って遷移し得、ここでは、複数の表示領域1002、1004、1006、1008のいずれもアクティブでない。カード1000を第1の状態1202に戻って遷移させることは、動的表示領域1004が認証情報を表示することを中止するようにそれを非アクティブ化することを備え得る。ディスプレイスクリーンを実装するために使用される技術に応じて、これは、動的表示領域1004への電力を取り外すこと、または動的表示領域1004をアクティブにブランキングすることを備え得る。いくつかの場合には、カード1000を第1の状態1202に戻って遷移させることはまた、生体モジュール108、200および/またはチップ106の記憶要素に記憶された認証情報を削除または消去することを備え得る。
【0201】
[00217]カード1000が非接触モードで動作しているとき、アンテナを介して端末から受信された電力の量が限られていることがある。したがって、カード1000が非接触モードで動作しているとき、1つまたは複数の表示領域は、別の表示領域または別の構成要素が電力を利用できるようになるために、非アクティブ化または無効化され得る。たとえば、いくつかの場合には、第3の表示領域1006は、ユーザがカードを端末に十分に近接して置くのを助けるために、カード1000が生体認証を実施するのに十分な電力を端末から受信するまで、第1のグラフィックを照明するためにのみアクティブ化され得る。カード1000が十分な電力を受信すると、第3の表示領域1006は、生体認証を実施するために生体センサ1010などにより多くの電力を提供するために、非アクティブ化され得る。生体認証が完了すると、生体認証を実施するために使用される生体センサ1010と任意の他の構成要素とは、情報を表示するためにより多くの電力を提供するために非アクティブ化され得る。生体認証が完了した後に、第3の表示領域1006は、他の表示領域(たとえば動的表示領域1004および第4の表示領域1008)により多くの電力を提供するために非アクティブ化されたままであり得るか、または第3の表示領域1006は、カード1000が依然として端末と非接触通信していることを示すために再アクティブ化され得る。
【0202】
[00218]図12における状態の性質と、状態のシーケンスとは、様々な表示領域を使用して、セキュアな様式でカードユーザに有意味な情報を伝達するために非接触トランザクション中にグラフィックをハイライトし、条件付きで認証情報を表示およびブランキングし、利用可能な電力を効率的に利用することの原理を示すための一例にすぎない。他の状態およびシーケンスが可能である。
【0203】
[00219]次に、図10のカード1000が端末と非接触または接触通信していないが、外部電源1302からまたはカード1000中に構築された電源から電力を受信しており、したがってそれが、トランザクション(たとえばeコマース金融取引)または別のアクティビティを完了するために使用され得る認証情報を表示することができる、カード1000が非端末トランザクションモードで動作しているときの、カード1000の複数の表示領域1002、1004、1006、1008の例示的な使用を示す図13を参照する。外部電源1302は、限定はされないが、上記で説明された外部電源など、スマートカード1000に電力供給するための任意の好適な外部電源であり得る。外部電源1302は、非端末トランザクションモードで動作しているとき、ユーザにデータ/情報を提供するためにメイン表示領域1002が使用され得るように、メイン表示領域1002を覆い隠さないように好ましくは設計され得る。この例では、メイン表示領域1002および第4の表示領域1008(たとえばカード1000上の第2のグラフィックを照明するために使用される表示領域)は、認証および/または非認証情報を表示または伝達するために使用される。
【0204】
[00220]特に、図13の例では、カード1000は、第1の状態1304において開始し、ここで、カードは電力を受信しておらず、したがって、複数の表示領域1002、1004、1006および1008のすべてが非アクティブである。ユーザが彼らの指を(この例では指紋センサである)生体センサ1010上に置き、カード1000が外部電源1302から電力を受信しているようにカードを外部電源1302に接続したとき、カード1000は、第2の状態1306に遷移する。第2の状態1306において、第4の表示領域1008は、第2のグラフィック(たとえば卵形)を照明するためにアクティブ化される。上記で説明されたように、これは、カード1000が外部電源1302から電力を受信していることをユーザに示し得る。
【0205】
[00221]上記で説明されたように、カード1000が外部電源1302から十分な電力を受信すると、生体認証プロセスがユーザに対して実施される。生体認証が成功した場合、カード1000は、第3の状態1308に遷移し、ここで、メイン表示領域1002は、動的および/または静的認証情報を表示するためにアクティブ化される。この例では、メイン表示領域1002中に表示される認証情報は、カード番号と、カード満了データと、CVVまたはd-CVCとを備える。しかしながら、これは一例にすぎず、他の例では、他の認証情報がメイン表示領域1002中に表示され得る。
【0206】
[00222]この例では、ユーザがその後、彼らの指を生体センサから取り外した場合、カード1000は、第4の状態1310に遷移し得、ここで、メイン表示領域1002と第4の表示領域1008とは、第1の時間期間の間、アクティブなままである(たとえば情報を表示/伝達し続ける)。これは、ユーザが、カード上に表示される認証情報をより容易に使用することを可能にし得る。たとえば、それは、ユーザが、トランザクションを完了するために彼らの手を使用してウェブサイトにクレジットカード番号などを入力することを可能にし得る。
【0207】
[00223]カード1000が依然として電力を受信している間に第1の時間期間が満了した場合、カード1000は、元のまたは第1の状態1304にトランジットされ得る。カード1000がその後、カード1000がもはや電力を受信していないように、第1の時間期間が満了する前に外部電源から切断された場合、カード1000は、第1の状態1304に戻って遷移し得、ここでは、複数の表示領域1002、1004、1006、1008のいずれもアクティブでない。カード1000を第1の状態1304に戻って遷移させることは、メイン表示領域1002が認証情報を表示しないようにそれを非アクティブ化することと、第4の表示領域が第2のグラフィック(たとえば卵形)を照明しないようにそれを非アクティブ化することとを備え得る。ディスプレイスクリーンを実装するために使用される技術に応じて、これは、メイン表示領域1002と第4の表示領域1008とへの電力を取り外すこと、またはメイン表示領域1002と第4の表示領域1008とをアクティブにブランキングすることを備え得る。いくつかの場合には、カード1000を第1の状態1304に戻って遷移させることはまた、生体モジュール108、200および/またはチップ106の記憶要素に記憶された任意の認証情報を削除または消去することを備え得る。
【0208】
[00224]図13における状態の性質と、状態のシーケンスとは、様々な表示領域を使用して、セキュアな様式でカードユーザに有意味な情報を伝達するために非端末トランザクションモードでのカードの使用中にグラフィックをハイライトし、条件付きで認証情報を表示およびブランキングすることの原理を示すための一例にすぎない。他の状態およびシーケンスが可能である。
【0209】
[00225]次に、図10のカード1000が非端末登録モードで動作しているときの、カード1000の複数の表示領域1002、1004、1006、1008の例示的な使用を示す図14を参照する。非端末登録モードでは、カード1000は、端末と非接触または接触通信しておらず、カード1000は、外部電源1302から、またはカード中に構築された電源から電力を受信しており、カードは、カードのユーザを識別する生体情報をカード上に記憶するために使用されている。外部電源1302は、限定はされないが、上記で説明された外部電源など、スマートカード1000に電力供給するための任意の好適な外部電源であり得る。外部電源1302は、非端末登録モードで動作しているとき、ユーザにデータ/情報を提供するためにメイン表示領域1002が使用され得るように、メイン表示領域1002を覆い隠さないように好ましくは設計され得る。この例では、メイン表示領域1002と第4の表示領域1008とは、ユーザに非認証および/または認証情報を表示するために使用される。
【0210】
[00226]特に、図14の例では、カード1000は、第1の状態1402において開始し、ここで、カード1000は電力を受信しておらず、したがって、複数の表示領域1002、1004、1006および1008のすべてが非アクティブである。図11図12および図13と同様に、ユーザの指が生体センサ上に置かれたことは、図14では指紋によって示されている。カード1000がその後、カード1000が外部電源1302から電力を受信しているように外部電源1302に接続されたとき、カード1000は、第2の状態1404に遷移する。第2の状態1404において、第4の表示領域1008は、第2のグラフィックを照明するためにアクティブ化される。これは、カード1000が外部電源1302から電力を受信していることを示し得る。
【0211】
[00227]カード1000が外部電源1302から十分な電力を受信すると、カード1000は、第3の状態1406に遷移し、ここで、メイン表示領域1002は、登録の開始(たとえば生体情報の記憶)に関する命令をユーザに提供するためにアクティブ化され、使用される。たとえば、図14に示されているように、メイン表示領域1002は、「指をセンサの上に置いてください」などのメッセージを表示するために使用され得る。いくつかの場合には、これは認証情報と見なされ得る。
【0212】
[00228]ユーザが彼らの指を生体センサ1010上に置くと、生体画像キャプチャがユーザに対して実施される(たとえばユーザの指の画像がキャプチャされる)。生体画像キャプチャが成功した場合、カード1000は、第4の状態1408に遷移し、ここで、メイン表示領域1002は、登録に関してユーザにさらなる情報を表示するためにアクティブ化され、使用される。たとえば、メイン表示領域1002は、「指を持ち上げて交換してください」などのメッセージを表示するために使用され得る。第4の状態1408は、登録が完了するまで、たとえばユーザの指の十分な生体画像がキャプチャされるまで繰り返され得る。
【0213】
[00229]この例では、登録が完了すると、カード1000は、第5の状態1410に遷移し得、ここで、メイン表示領域1002は、登録が完了したことを確認するための情報を表示するためにアクティブ化される。たとえば、図14に示されているように、メイン表示領域1002は、「成功!カード準備完了」などのメッセージを表示するために使用され得る。他の場合には、生体登録が完了すると、カード1000は、追加または代替として、限定はされるが、クレジットカード限度額など、カードに関係する認証情報またはカード1000に関連する額を表示するように構成され得る。
【0214】
[00230]カード1000がその後、カード1000がもはや電力を受信していないように外部電源から切断された場合、カード1000は、第1の状態1402に戻って遷移し得、ここでは、複数の表示領域1002、1004、1006、1008のいずれもアクティブでない。カード1000を第1の状態1402に戻って遷移させることは、メイン表示領域1002が情報を表示しないようにそれを非アクティブ化することと、第2のグラフィックが照明されないように第4の表示領域を非アクティブ化することとを備え得る。ディスプレイスクリーンを実装するために使用される技術に応じて、これは、メイン表示領域1002と第4の表示領域1008とへの電力を取り外すこと、またはメイン表示領域1002と第4の表示領域1008とをアクティブにブランキングすることを備え得る。いくつかの場合には、生体登録が完了すると、カード1000は、再び非端末登録モードに入ることを禁止またはロックアウトされ得る。特に、いくつかの場合には、生体登録が完了すると、カード1000は、図14に示されている状態1404、1406、1408および1410のシーケンスを繰り返すことが可能でないことがある。
【0215】
[00231]いくつかの場合には、登録は、2つ以上の指を登録することを備え得る。これらの場合、カードが第1の指について状態1404を通って状態1408に遷移した後に、カード1000は、ユーザが指を切り替えるべきであることを彼らに通知するために表示領域のうちの1つが使用される状態に遷移し得る。カードは、次いで、次の指などについて、各指が登録されるまで、再び状態1406を通って状態1408に遷移し得る。所定数の指が登録されると、カード1000は、状態1410および1402に遷移し得る。
【0216】
[00232]次に、図1のデバイス100の第2の例示的な実装形態を示す図15を参照する。この例では、デバイス100は、スマートカード1500として実装され、ここにおいて、ディスプレイスクリーンは、複数の表示領域を備える。図15のスマートカード1500は、ディスプレイスクリーンが、生体センサ1010の周りに位置する追加の(1つまたは複数の)グラフィック表示領域1502を備えることを除いて、図10のスマートカード1000と同じである。
【0217】
[00233]図15は、カード1500が非端末登録モードで動作しているときの、認証および非認証情報を表示するための複数の表示領域1002、1004、1006、1008、1502の例示的な使用を示している。非端末登録モードでは、カード1500は、端末と非接触または接触通信しておらず、カード1000は、外部電源1302から、またはカード中に構築された電源から電力を受信しており、カードは、カードのユーザを識別する生体情報をカード上に記憶するために使用されている。図14の例と同様に、カード1500は、第1の状態1504において開始し、これにおいて、カード1500は電力を受信しておらず、したがって、複数の表示領域1002、1004、1006、1008および1502のすべてが非アクティブである。カード1500は、次いで、状態1506および1508において、新しいグラフィック表示領域1502が、登録プロセス中にユーザの指を生体センサ1010上のどこに置くべきかに関して彼らに命令を提供するためにアクティブ化されることを除いて、図14の状態1404、1406、1408および1410にそれぞれ概して対応する、状態1506、1508、1510および1512に遷移する。たとえば、いくつかのグラフィカルセグメントのちの1つは、ユーザの指パッドを生体センサ上のどこにおよびどのように整合させるべきかに関して彼らをガイドするために、表示領域1502上を照明し得る。いくつかの場合には、登録中に多くの異なるタイプの指の画像が収集された場合、改善された生体テンプレートが取得され得、たとえば、画像は、指先を好ましくはカバーし、ならびに指パッドおよび画像は、指がカード1500の短いエッジから、およびカード1500の長いエッジから接近する場所において収集され得る。表示領域1502上のグラフィカルセグメントは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、出願人の米国公開特許出願第2019/0179438号および/または米国特許出願第62/872,524号に提示されたものと同様の様式およびシーケンスで照明し得る。特に、これらの米国特許出願は、登録中にユーザを命令するために物理的な指ガイドに取り付けられたユーザインジケータの使用について説明している。しかしながら、図15に示されている例では、ユーザインジケータは、外部電源に取り付けられるのではなく、カード自体の上の表示領域上にグラフィックとして提供される。
【0218】
[00234]いくつかの場合には、生体登録が完了すると、カード1500は、再び非端末登録モードに入ることを禁止またはロックアウトされ得る。特に、いくつかの場合には、生体登録が完了すると、カード1500は、図15に示されている状態1506、1508、1510および1512のシーケンスを繰り返すことが可能でないことがある。
【0219】
[00235]いくつかの場合には、登録は、2つ以上の指を登録することを備え得る。これらの場合、カードが第1の指について状態1506を通って状態1510に遷移した後に、カード1500は、ユーザが指を切り替えるべきであることを彼らに通知するために表示領域のうちの1つが使用される状態に遷移し得る。カードは、次いで、次の指などについて、各指が登録されるまで、再び状態1508を通って状態1510に遷移し得る。所定数の指が登録されると、カード1500は、状態1512および1504に遷移し得る。
【0220】
[00236]次に、図1のデバイス100の第3の例示的な実装形態を示す図16を参照する。この例では、デバイス100は、複数のディスプレイ領域を備えるディスプレイスクリーンをもつスマートカード1600として実装される。図16のスマートカード1600は、ディスプレイスクリーンが第3のハイライト表示領域を備えないが、代わりに、タッチ表示領域またはスクリーンとして実装された追加の(1つまたは複数の)グラフィック表示領域1602を備えることを除いて、図10のスマートカード1000と同じである。これは一例にすぎないことと、他の例では、他の表示領域1002、1004および1008の一部または全部もタッチ表示領域またはスクリーンとして実装され得ることとが当業者には明白であろう。図16のカード1600の代替実施形態では、複数の表示領域1002、1004、1008および1602はそれぞれ、個々のディスプレイスクリーンまたはタッチスクリーンであり得る。図16のデバイスのさらなる代替実施形態では、複数の表示領域1002、1004、1008および1602の一部は、単一のディスプレイまたはタッチスクリーンの表示領域であり得る一方で、残りは、各個々のディスプレイまたはタッチスクリーンである。
【0221】
[00237]図16は、カード1600が非端末登録モードで動作しているときの、複数の表示領域1002、1004、1008および1602の例示的な使用を示している。非端末登録モードでは、カード1600は、端末と非接触または接触通信しておらず、カード1600は、外部電源1302から、またはカード中に構築された電源から電力を受信しており、カード1600は、カードのユーザを識別する生体情報をカード上に記憶するために使用されている。外部電源1302は、限定はされないが、上記で説明された外部電源など、スマートカード1600に電力供給するための任意の好適な外部電源であり得る。外部電源1302は、非端末登録モードで動作しているとき、ユーザにデータ/情報を提供するためにメイン表示領域1002が使用され得るように、メイン表示領域1002を覆い隠さないように好ましくは設計され得る。この例では、メイン表示領域1002と、第4の表示領域1008と、新しい表示領域1602とは、ユーザに非認証および/または認証情報を表示するために使用される。
【0222】
[00238]特に、図16の例では、カード1600は、第1の状態1604において開始し、ここで、カードは電力を受信しておらず、したがって、複数の表示領域1002、1004、1008および1602のすべてが非アクティブである。図11図15と同様に、ユーザの指が生体センサ上に置かれたことは、図16では指紋によって示されている。カード1600がその後、カード1600が外部電源1302から電力を受信しているように外部電源1302に接続されたとき、カード1600は、第2の状態1606に遷移する。第2の状態1606において、第4の表示領域1008は、第2のグラフィックを照明するためにアクティブ化される。これは、カード1600が外部電源1302から電力を受信していることを示し得る。
【0223】
[00239]カード1600が外部電源1302から十分な電力を受信すると、カード1600は、第3の状態1608に遷移し、ここで、メイン表示領域1002は、カードをアンロックすることに関する命令をユーザに提供するためにアクティブ化され、使用される。たとえば、図16に示されているように、メイン表示領域1002は、「PINを入力してアンロックしてください」などのメッセージを表示するために使用され得る。同時に、タッチ表示領域1602は、ユーザがカード1600をアンロックするためにPIN、ジェスチャ、スワイプ、移動またはタップなどのデータを入力することを可能にするためのユーザインターフェースを表示し得る。場合によっては、メイン表示領域1002は、ユーザによるデータ入力をタッチ表示領域1602中にエコーし得る。
【0224】
[00240]カード1600が正常にアンロックされると、カード1600は、第4の状態1610に遷移し、ここで、タッチ表示領域1602は、(残りのプロセスの間にそれがもはや必要とされないので)クリアまたはブランキングされ、メイン表示領域1002は、登録の開始(たとえば生体情報の記憶)に関する命令をユーザに提供するためにアクティブ化され、使用される。たとえば、図16に示されているように、メイン表示領域1002は、「指をセンサの上に置いてください」などのメッセージを表示するために使用され得る。
【0225】
[00241]ユーザが彼らの指を生体センサ1010上に置くと、生体画像キャプチャがユーザに対して実施される(たとえばユーザの指の画像がキャプチャされる)。生体画像キャプチャが成功した場合、カード1600は、第5の状態1612に遷移し、ここで、メイン表示領域1002は、登録に関してユーザにさらなる情報を表示するためにアクティブ化され、使用される。たとえば、メイン表示領域1002は、「指を持ち上げて交換してください」などのメッセージを表示するために使用され得る。別の例では、タッチ表示領域1602は、登録の進行および/または品質に関連する情報を表示するために使用され得、たとえば指紋登録の場合、タッチ表示領域1602は、キャプチャされる必要がある画像の数のカウントダウン、および/または指パッドのどの部分がすでに画像化されており、どの部分が画像化されるために残っているのかのグラフィカル画像を示し得る。第5の状態1612は、登録が完了するまで、たとえばユーザの指の十分な生体画像がキャプチャされるまで繰り返され得る。
【0226】
[00242]この例では、登録が完了すると、カード1600は、第6の状態1614に遷移し得、ここで、メイン表示領域1002は、登録が完了したことを確認するための情報を表示するためにアクティブ化される。たとえば、図16に示されているように、メイン表示領域1002は、「成功!カード準備完了」などのメッセージを表示するために使用され得る。タッチ表示領域1602はまた、非アクティブ化、クリアまたはブランキングされ得る。
【0227】
[00243]カード1600がその後、カード1600がもはや電力を受信していないように外部電源から切断された場合、カード1600は、第1の状態1604に戻って遷移し得、ここでは、複数の表示領域1002、1004、1008、1602のいずれもアクティブでない。カード1600を第1の状態1604に戻って遷移させることは、メイン表示領域1002が情報を表示しないようにそれを非アクティブ化することと、第2のグラフィックが照明されないように第4の表示領域1008を非アクティブ化することとを備え得る。ディスプレイスクリーンを実装するために使用される技術に応じて、これは、メイン表示領域1002と第4の表示領域1008とへの電力を取り外すこと、またはメイン表示領域1002と第4の表示領域1008とをアクティブにブランキングすることを備え得る。
【0228】
[00244]いくつかの場合には、生体登録が完了すると、カード1600は、再び非端末登録モードに入ることを禁止またはロックアウトされ得る。特に、いくつかの場合には、生体登録が完了すると、カード1600は、図16に示されている状態1606、1608、1610、1612および1614のシーケンスを繰り返すことが可能でないことがある。
【0229】
[00245]いくつかの場合には、登録は、2つ以上の指を登録することを備え得る。これらの場合、カードが第1の指について状態1606を通って状態1612に遷移した後に、カード1500は、ユーザが指を切り替えるべきであることを彼らに通知するために表示領域のうちの1つが使用される状態に遷移し得る。カードは、次いで、次の指などについて、各指が登録されるまで、再び状態1610を通って状態1612に遷移し得る。所定数の指が登録されると、カード1600は、状態1614および1604に遷移し得る。
【0230】
[00246]図14と、図15と、図16とにおける状態の性質と、状態のシーケンスとは、様々な表示およびタッチ領域を使用して、スマートカード上の生体登録中にグラフィックをハイライトし、条件付きで情報を表示およびブランキングすることの原理を示すための3つの例にすぎない。他の状態およびシーケンスが可能である。
【0231】
[00247]図11から図16の例のいずれかでは、カード1000が(端末1102、102または外部電源1302のいずれかから)電力を受信しているとき、およびユーザが生物測定学的に認証された後に、ユーザは、たとえば生体センサ1010に対してジェスチャを実施することによって、複数の表示領域1002、1004、1006、1008のうちのどれがアクティブであるのか、および/または表示領域1002、1004、1006、1008のうちの1つまたは複数上に何の情報が表示されるのかを変更することが可能であり得る。たとえば、ユーザは、生体センサに対してタップジェスチャまたはスワイプジェスチャなどのジェスチャを実施することによって、どの表示領域1002、1004、1006、1008がアクティブであるのか、および/または何の情報が表示されるのかを変更することが可能であり得る。いくつかの例では、特定の表示領域中に表示され得る情報のリストがあり得、ユーザは、生体センサに対して特定のジェスチャを実施することによって、その表示領域に、リストされた情報にわたってスクロールさせ得る。たとえば、動的表示領域1004は、トランザクション額とカード残高とのうちの1つを表示するように構成され得、ユーザは、あるジェスチャ(たとえば指紋センサ上のタッピング)を実施することによって、トランザクション額とカード残高とにわたってスクロールすることが可能であり得る。他の例では、異なるジェスチャ(たとえば指紋センサを特定の方向にスワイプすること)を実施することは、表示領域のうちの1つまたは複数を非アクティブ化および/またはブランキングさせ得る。たとえば、いくつかの場合には、指紋センサを右から左にスワイプすることは、動的表示領域1004を非アクティブ化およびブランキングさせ得る。
【0232】
[00248]上記で説明された例では、単一の制御ユニットがあるが、他の例では、この単一の制御ユニットによって実施される機能は、複数の制御ユニットにわたって分散され得る。制御ユニットのすべてが、生体モジュールの一部を形成し得るか、または制御ユニットのうちの1つまたは複数が、限定はされないがチップ106など、別のモジュールの一部を形成し得る。たとえば、次に、第1の機能を実施するために、接触および/または非接触インターフェースを介して端末102と通信することが可能な第2の例示的なデバイス1700を示す図17を参照する。図17のデバイス1700は、それが、図1の対応する構成要素に概して対応する、アンテナ1704と、接触要素1710と、チップ1706と、生体モジュール1708とを備え、チップ1706が、電力獲得ユニット1714と、トランシーバモデム1716と、電力管理ユニット1718と、接触モデム1720とを備え、生体モジュールが、生体センサ1722と、ディスプレイスクリーン1724と、制御ユニット1726とを備えるという点で、図1のデバイス100と同じである。しかしながら、図17のチップ1706は、セキュア制御ユニット1730と、場合によっては、暗号化/解読モジュール1732とをも備える。セキュア制御ユニット1730は、図1の制御ユニット126の機能の少なくとも一部分を実施するように構成され得る。たとえば、セキュア制御ユニット1730は、生体センサ1722によってキャプチャされた生体データに基づいて生体認証の一部分のすべてを実施するように構成され得、ならびに/あるいはセキュア制御ユニット1730は、生体認証が成功したのかどうか、および/または、限定はされないがデバイスの動作モードなどの1つもしくは複数の他の検出された条件に基づいて、ディスプレイスクリーン1724(またはそれの表示領域)を制御するように構成され得る。セキュア制御ユニット1730は、生体モジュール1708および/またはチップ1706の記憶要素からの認証情報の消去を制御し得る。いくつかの場合には、チップ1706と生体モジュール1708との間の何らかの通信が、暗号化され得る。たとえば、チップ1706から生体モジュールに送られる何らかの通信が、暗号化/解読モジュール1732によって暗号化され得、チップ1706によって生体モジュールから受信される何らかの通信が、暗号化/解読モジュール1732によって解読され得る。
【0233】
[00249]出願人は、本明細書で説明される各個々の特徴と、2つ以上のそのような特徴の任意の組合せとが、本明細書で開示される任意の問題を解決するのかどうかとは無関係に、そのような特徴または特徴の組合せが、当業者の通例の一般的知識に照らして全体として本明細書に基づいて行われることが可能な程度まで、本明細書によって、分離して、そのような特徴または組合せを開示している。上記の説明に鑑みて、様々な修正が本発明の範囲内で行われ得ることが当業者には明白であろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2022-03-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なスマートカードの一部として処理を実施するように構成されたモジュールであって、
生体センサと、
1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、
1つまたは複数の制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることと
を行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットと
を備える、モジュール。
【請求項2】
前記1つまたは複数の検出された条件は、前記スマートカードの動作モードおよび/または前記スマートカードのロケーションを備える、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記スマートカードは、(i)前記スマートカードが前記端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)前記スマートカードが前記端末と接触通信している接触モードと、(iii)前記スマートカードが前記端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)前記スマートカードが前記端末と非接触または接触通信しておらず、前記スマートカードが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能である、請求項2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記スマートカードは、前記スマートカードに関連する第1の機能を実施するために前記端末に通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップを備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記スマートカードが接触モードまたは非接触モードで動作しているときに前記第1の機能の前記実施に関係する認証情報の少なくとも1つのカテゴリを選択するように構成された、請求項3に記載のモジュール。
【請求項5】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記スマートカードが第1のモードで動作しているときに認証情報の前記複数のカテゴリの第1のセットを選択し、前記スマートカードが第2のモードで動作しているときに認証情報の前記複数のカテゴリの第2のセットを選択するように構成された、請求項2に記載のモジュール。
【請求項6】
前記生体認証は、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データと記憶されたテンプレートデータとの間で生体マッチングを実施することを備え、前記1つまたは複数の検出された条件は、マッチャスコアが所定のしきい値を超えるのかどうかを備える、請求項1から5までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンは、複数の表示領域を備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示するために前記複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択するようにさらに構成された、請求項1から6までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記モジュールは、外部電源によって電力供給され、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止させるようにさらに構成された、請求項1から7までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項9】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記選択されたカテゴリを表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、請求項1から8までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項10】
前記モジュールは、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを前記1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成された、請求項1から9までのいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項11】
端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールであって、
生体センサと、
複数の表示領域を備える1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
1つまたは複数の制御ユニットであって、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて前記複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択し、前記1つまたは複数の選択された表示領域に関する認証情報を表示することと、
前記選択された表示領域に前記認証情報を表示させた後に、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記選択された表示領域に前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットと
を備える、モジュール。
【請求項12】
前記1つまたは複数の検出された条件は、前記デバイスの動作モードを備える、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
前記デバイスは、(i)前記デバイスが前記端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)前記デバイスが前記端末と接触通信している接触モードと、(iii)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信しておらず、前記デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能である、請求項12に記載のモジュール。
【請求項14】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが前記非端末登録モードで動作していると検出したことに応答して前記ユーザが前記モジュールに生物測定学的に登録するのを助けるために前記1つまたは複数の表示領域に方向を表示させるようにさらに構成された、請求項13に記載のモジュール。
【請求項15】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが前記非接触モードで動作していると検出したことに応答して前記複数の表示領域のうちの第1の表示領域をアクティブ化するようにさらに構成された、請求項13または請求項14に記載のモジュール。
【請求項16】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記端末と前記デバイスとの間の検出された信号強度に基づいて前記第1の表示領域によって表示される色、サイズまたはグラフィックのうちの1つまたは複数を変更するように構成された、請求項15に記載のモジュール。
【請求項17】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが第1のモードで動作しているときに前記複数の表示領域の第1のセットを選択し、前記デバイスが第2のモードで動作しているときに前記複数の表示領域の第2のセットを選択するように構成された、請求項12から16のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項18】
前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記選択された表示領域に前記認証情報を表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記選択された表示領域に前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、請求項11から17のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項19】
端末との非接触または接触通信のためのスマートカードであって、
前記スマートカードに関連する第1の機能を実施するために前記端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、
生体センサと、
1つまたは複数のディスプレイスクリーンと
を備えるモジュールと、
前記埋込みチップおよび/または前記モジュールの一部を形成する1つまたは複数の制御ユニットと
を備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることと
を行うように構成された、スマートカード
【請求項20】
前記スマートカードは、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを前記1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成された、請求項19に記載のスマートカード
【請求項21】
端末との非接触および/または接触通信を実施するように構成されたスマートカードの一部として処理を実施するように構成された生体モジュールであって、
生体センサと、
ディスプレイスクリーンと、
制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることと
を行うように構成された制御ユニットと
を備える、生体モジュール。
【請求項22】
前記生体モジュールは、取外し可能な外部電源によって電力供給される、請求項21に記載の生体モジュール。
【請求項23】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、前記生体モジュールが前記外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記生体モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるようにさらに構成された、請求項22に記載の生体モジュール。
【請求項24】
充電を蓄えるための1つまたは複数の充電要素をさらに備え、前記1つまたは複数の充電要素は、前記生体モジュールが外部電源から電力を受け取っているときに充電されるように構成される、請求項23に記載の生体モジュール。
【請求項25】
前記1つまたは複数の充電要素は、1つまたは複数のキャパシタを備える、請求項24に記載の生体モジュール。
【請求項26】
前記制御ユニットは、前記1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた前記充電がしきい値を超える場合にのみ前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させるようにさらに構成された、請求項24または請求項25に記載の生体モジュール。
【請求項27】
前記しきい値は、前記モジュールが前記外部電源から電力を受け取っていないときに前記ディスプレイスクリーンに異なる画像を表示させるのに十分な充電を前記1つまたは複数の充電要素が保持するように設定される、請求項26に記載の生体モジュール。
【請求項28】
前記1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた前記充電が前記しきい値を超えるのかどうかを検出するためのしきい値検出回路をさらに備える、請求項26または請求項27に記載の生体モジュール。
【請求項29】
前記しきい値検出回路は電圧低下検出回路である、請求項28に記載の生体モジュール。
【請求項30】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるために前記1つまたは複数の充電要素中に蓄えられた前記エネルギーを使用するように構成された、請求項24から29のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項31】
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンをブランキングすることによって前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるように構成された、請求項23から30のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項32】
前記制御ユニットは、
前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記生体モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、請求項21から31のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項33】
前記生体センサが指紋センサであり、前記近接度データは、ユーザの指が前記指紋センサに現在接触しているのかどうかを示すデータを備える、請求項32に記載の生体モジュール。
【請求項34】
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記近接度データに基づいて前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを決定するようにさらに構成された、請求項32または請求項33に記載の生体モジュール。
【請求項35】
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データに基づいて前記ユーザの前記生体認証の少なくとも一部分を実施するようにさらに構成された、請求項21から34のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項36】
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データに基づいて前記ユーザの前記生体認証を実施する外部構成要素から前記生体認証情報を受信するように構成された、請求項21から34のいずれか一項に記載の生体モジュール。
【請求項37】
端末との非接触または接触通信のためのスマートカードであって、
前記スマートカードに関連する第1の機能を実施するために前記端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、
生体モジュールと
を備え、前記生体モジュールは、
生体センサと、
ディスプレイスクリーンと、
制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることと
を行うように構成された制御ユニットと
を備える、スマートカード
【請求項38】
前記認証情報は、前記スマートカードに関連する前記第1の機能を実施するための情報を備える、請求項37に記載のスマートカード
【請求項39】
前記端末によって放出されたワイヤレス信号を受信するためのアンテナをさらに備える、請求項37または38に記載のスマートカード
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0233
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0233】
[00249]出願人は、本明細書で説明される各個々の特徴と、2つ以上のそのような特徴の任意の組合せとが、本明細書で開示される任意の問題を解決するのかどうかとは無関係に、そのような特徴または特徴の組合せが、当業者の通例の一般的知識に照らして全体として本明細書に基づいて行われることが可能な程度まで、本明細書によって、分離して、そのような特徴または組合せを開示している。上記の説明に鑑みて、様々な修正が本発明の範囲内で行われ得ることが当業者には明白であろう。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールであって、
生体センサと、
1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、
1つまたは複数の制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることと
を行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットと
を備える、モジュール。
[C2]
前記1つまたは複数の検出された条件は、前記デバイスの動作モードおよび/または前記デバイスのロケーションを備える、C1に記載のモジュール。
[C3]
前記デバイスは、(i)前記デバイスが前記端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)前記デバイスが前記端末と接触通信している接触モードと、(iii)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信しておらず、前記デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能である、C2に記載のモジュール。
[C4]
前記デバイスは、前記デバイスに関連する第1の機能を実施するために前記端末に通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップを備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが接触モードまたは非接触モードで動作しているときに前記第1の機能の前記実施に関係する認証情報の少なくとも1つのカテゴリを選択するように構成された、C3に記載のモジュール。
[C5]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが第1のモードで動作しているときに認証情報の前記複数のカテゴリの第1のセットを選択し、前記デバイスが第2のモードで動作しているときに認証情報の前記複数のカテゴリの第2のセットを選択するように構成された、C2に記載のモジュール。
[C6]
前記生体認証は、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データと記憶されたテンプレートデータとの間で生体マッチングを実施することを備え、前記1つまたは複数の検出された条件は、マッチャスコアが所定のしきい値を超えるのかどうかを備える、C1から5までのいずれか一項に記載のモジュール。
[C7]
前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンは、複数の表示領域を備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示するために前記複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択するようにさらに構成された、C1から6までのいずれか一項に記載のモジュール。
[C8]
前記モジュールは、外部電源によって電力供給され、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止させるようにさらに構成された、C1から7までのいずれか一項に記載のモジュール。
[C9]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記選択されたカテゴリを表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、C1から8までのいずれか一項に記載のモジュール。
[C10]
前記モジュールは、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを前記1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成された、C1から9までのいずれか一項に記載のモジュール。
[C11]
端末との非接触および/または接触通信を実施することが可能なデバイスの一部として処理を実施するように構成されたモジュールであって、
生体センサと、
複数の表示領域を備える1つまたは複数のディスプレイスクリーンと、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
1つまたは複数の制御ユニットであって、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて前記複数の表示領域のうちの1つまたは複数を選択し、前記1つまたは複数の選択された表示領域に関する認証情報を表示することと、
前記選択された表示領域に前記認証情報を表示させた後に、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記選択された表示領域に前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うように構成された1つまたは複数の制御ユニットと
を備える、モジュール。
[C12]
前記1つまたは複数の検出された条件は、前記デバイスの動作モードを備える、C11に記載のモジュール。
[C13]
前記デバイスは、(i)前記デバイスが前記端末と非接触通信している非接触モードと、(ii)前記デバイスが前記端末と接触通信している接触モードと、(iii)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信していない非端末トランザクションモードと、(iv)前記デバイスが前記端末と非接触または接触通信しておらず、前記デバイスが生体登録のために使用されている非端末登録モードとのうちの1つまたは複数で動作可能である、C12に記載のモジュール。
[C14]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが前記非端末登録モードで動作していると検出したことに応答して前記ユーザが前記モジュールに生物測定学的に登録するのを助けるために前記1つまたは複数の表示領域に方向を表示させるようにさらに構成された、C13に記載のモジュール。
[C15]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが前記非接触モードで動作していると検出したことに応答して前記複数の表示領域のうちの第1の表示領域をアクティブ化するようにさらに構成された、C13またはC14に記載のモジュール。
[C16]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記端末と前記デバイスとの間の検出された信号強度に基づいて前記第1の表示領域によって表示される色、サイズまたはグラフィックのうちの1つまたは複数を変更するように構成された、C15に記載のモジュール。
[C17]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記デバイスが第1のモードで動作しているときに前記複数の表示領域の第1のセットを選択し、前記デバイスが第2のモードで動作しているときに前記複数の表示領域の第2のセットを選択するように構成された、C12から16のいずれか一項に記載のモジュール。
[C18]
前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記選択された表示領域に前記認証情報を表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記選択された表示領域に前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、C11から17のいずれか一項に記載のモジュール。
[C19]
端末との非接触または接触通信のためのデバイスであって、
前記デバイスに関連する第1の機能を実施するために前記端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、
生体センサと、
1つまたは複数のディスプレイスクリーンと
を備えるモジュールと、
前記埋込みチップおよび/または前記モジュールの一部を形成する1つまたは複数の制御ユニットと
を備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、1つまたは複数の検出された条件に基づいて認証情報の複数のカテゴリから認証情報の1つまたは複数のカテゴリを選択し、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンに認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示させることと
を行うように構成された、デバイス。
[C20]
前記デバイスは、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリの記憶のために1つまたは複数の記憶要素をさらに備え、前記1つまたは複数の制御ユニットは、前記1つまたは複数のディスプレイスクリーンが認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを表示することを中止したと決定した後に、認証情報の前記1つまたは複数の選択されたカテゴリを前記1つまたは複数の記憶要素から除去させるようにさらに構成された、C19に記載のデバイス。
[C21]
端末との非接触および/または接触通信を実施するように構成されたデバイスの一部として処理を実施するように構成された生体モジュールであって、
生体センサと、
ディスプレイスクリーンと、
制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す生体認証情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記生体認証情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることと
を行うように構成された制御ユニットと
を備える、生体モジュール。
[C22]
前記生体モジュールは、取外し可能な外部電源によって電力供給される、C21に記載の生体モジュール。
[C23]
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、前記生体モジュールが前記外部電源から電力を現在受け取っているのかどうかを決定し、前記生体モジュールが外部電源から電力を現在受け取っていないと決定したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるようにさらに構成された、C22に記載の生体モジュール。
[C24]
充電を蓄えるための1つまたは複数の充電要素をさらに備え、前記1つまたは複数の充電要素は、前記生体モジュールが外部電源から電力を受け取っているときに充電されるように構成される、C23に記載の生体モジュール。
[C25]
前記1つまたは複数の充電要素は、1つまたは複数のキャパシタを備える、C24に記載の生体モジュール。
[C26]
前記制御ユニットは、前記1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた前記充電がしきい値を超える場合にのみ前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させるようにさらに構成された、C24またはC25に記載の生体モジュール。
[C27]
前記しきい値は、前記モジュールが前記外部電源から電力を受け取っていないときに前記ディスプレイスクリーンに異なる画像を表示させるのに十分な充電を前記1つまたは複数の充電要素が保持するように設定される、C26に記載の生体モジュール。
[C28]
前記1つまたは複数の充電要素によって蓄えられた前記充電が前記しきい値を超えるのかどうかを検出するためのしきい値検出回路をさらに備える、C26またはC27に記載の生体モジュール。
[C29]
前記しきい値検出回路は電圧低下検出回路である、C28に記載の生体モジュール。
[C30]
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるために前記1つまたは複数の充電要素中に蓄えられた前記エネルギーを使用するように構成された、C24から29のいずれか一項に記載の生体モジュール。
[C31]
前記制御ユニットは、前記ディスプレイスクリーンをブランキングすることによって前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させるように構成された、C23から30のいずれか一項に記載の生体モジュール。
[C32]
前記制御ユニットは、
前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させた後に、前記生体センサに前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた近接度データに基づいて、前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを示す近接度情報を取得することと、
前記ユーザが前記生体モジュールに近接していないことを前記近接度情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに前記認証情報を表示することを中止させることと
を行うようにさらに構成された、C21から31のいずれか一項に記載の生体モジュール。
[C33]
前記生体センサが指紋センサであり、前記近接度データは、ユーザの指が前記指紋センサに現在接触しているのかどうかを示すデータを備える、C32に記載の生体モジュール。
[C34]
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記近接度データに基づいて前記ユーザが前記生体モジュールに近接しているのかどうかを決定するようにさらに構成された、C32またはC33に記載の生体モジュール。
[C35]
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データに基づいて前記ユーザの前記生体認証の少なくとも一部分を実施するようにさらに構成された、C21から34のいずれか一項に記載の生体モジュール。
[C36]
前記制御ユニットは、前記生体センサによってキャプチャされた前記生体データに基づいて前記ユーザの前記生体認証を実施する外部構成要素から前記生体認証情報を受信するように構成された、C21から34のいずれか一項に記載の生体モジュール。
[C37]
端末との非接触または接触通信のためのデバイスであって、
前記デバイスに関連する第1の機能を実施するために前記端末と通信するためのデータを生成するように構成された埋込みチップと、
生体モジュールと
を備え、前記生体モジュールは、
生体センサと、
ディスプレイスクリーンと、
制御ユニットであって、
前記生体センサにユーザを生物測定学的に認証するために使用され得る前記ユーザの生体データをキャプチャさせることと、
前記キャプチャされた生体データに基づいて前記ユーザが生物測定学的に認証されたのかどうかを示す情報を取得することと、
前記ユーザが生物測定学的に認証されたことを前記情報が示したことに応答して、前記ディスプレイスクリーンに認証情報を表示させることと
を行うように構成された制御ユニットと
を備える、デバイス。
[C38]
前記デバイスがスマートカードである、C37に記載のデバイス。
[C39]
前記認証情報は、前記デバイスに関連する前記第1の機能を実施するための情報を備える、C37またはC38に記載のデバイス。
[C40]
前記端末によって放出されたワイヤレス信号を受信するためのアンテナをさらに備える、C37から39のいずれか一項に記載のデバイス。
【国際調査報告】