(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(54)【発明の名称】Th1優位関連疾患の治療におけるマンヌロン酸オリゴ糖またはそれを含んでなる組成物の使用
(51)【国際特許分類】
A61K 31/702 20060101AFI20221005BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20221005BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20221005BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20221005BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20221005BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20221005BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
A61K31/702
A61P25/00
A61P1/04
A61P3/10
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P37/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507512
(86)(22)【出願日】2020-08-05
(85)【翻訳文提出日】2022-04-04
(86)【国際出願番号】 CN2020107225
(87)【国際公開番号】W WO2021023239
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】201910719369.0
(32)【優先日】2019-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519237834
【氏名又は名称】シャンハイ、グリーン、バレー、ファーマスーティカル、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI GREEN VALLEY PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】509011765
【氏名又は名称】シャンハイ インスティテュート オブ マテリア メディカ、チャイニーズ アカデミー オブ サイエンスィズ
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI INSTITUTE OF MATERIA MEDICA,CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
【住所又は居所原語表記】555 Zu Chong Zhi Road Zhang Jiang Hi-Tech Park Pudong Shanghai 201203 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【氏名又は名称】反町 洋
(72)【発明者】
【氏名】ゲン、メイユ
(72)【発明者】
【氏名】スン、コアンチアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シンイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チン
(72)【発明者】
【氏名】フェン、トン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA01
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086MA55
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA66
4C086ZB07
4C086ZB15
4C086ZC35
(57)【要約】
Th1優位関連疾患の治療における、マンヌロン酸オリゴ糖またはそれを含んでなる組成物に関連する使用。Th1優位関連疾患は、多発性硬化症、クローン病、I型糖尿病、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、白斑、シェーグレン症候群、多嚢胞性卵巣症候群、セリアック病およびグレーブス病から、好ましくは、多発性硬化症、クローン病および関節リウマチから選択され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Th1優位関連疾患の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化1】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【請求項2】
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、請求項4に記載の使用。
【請求項7】
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、請求項1に記載の使用。
【請求項8】
n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、請求項1に記載の使用。
【請求項9】
n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、請求項3に記載の使用。
【請求項10】
組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、請求項1~9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
nが1~19から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項14】
nが1~18から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項15】
nが1~17から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項16】
nが1~16から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項17】
nが1~15から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項18】
nが1~14から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項19】
nが1~13から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項20】
nが1~12から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項21】
nが1~11から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項22】
nが1~10から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項23】
nが1~9から選択される整数である、請求項1に記載の使用。
【請求項24】
Th1優位関連疾患の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、マンヌロン酸オリゴ糖が、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化2】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【請求項25】
nが1~19から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
nが1~18から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項27】
nが1~17から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項28】
nが1~16から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項29】
nが1~15から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項30】
nが1~14から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項31】
nが1~13から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項32】
nが1~12から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項33】
nが1~11から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項34】
nが1~10から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項35】
nが1~9から選択される整数である、請求項24に記載の使用。
【請求項36】
薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、請求項1~35のいずれか一項に記載の使用。
【請求項37】
Th1優位関連疾患を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、請求項1~23および36のいずれか一項に定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または請求項24~36のいずれか一項に定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【請求項38】
Th1優位関連疾患の治療において使用するための、請求項1~23および36のいずれか一項に定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または請求項24~36のいずれか一項に定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【請求項39】
Th1優位関連疾患が多発性硬化症、クローン病、1型糖尿病、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、白斑、シェーグレン症候群、多嚢胞性卵巣症候群、セリアック病、グレーブス病、好ましくは、多発性硬化症、クローン病および関節リウマチから選択される、請求項1~36のいずれか一項に記載の使用または請求項37もしくは38に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Th1優位関連疾患を治療するためのマンヌロン酸オリゴ糖またはそれを含んでなる組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ナイーブT細胞は、in vivoにおいてTヘルパー細胞種1(Th1細胞)およびTヘルパー細胞種2(Th2細胞)へ分化することができる。in vivoにおけるTh2細胞に対するTh1細胞の異常なアンバランスはいくつかの疾患に関連する。このようなアンバランスには、Th1細胞が優位な状態、すなわち、ナイーブT細胞がTh1細胞へ過剰に分化する状態と、Th2細胞が優位な状態、すなわち、ナイーブT細胞がTh2細胞へ過剰に分化する状態が含まれる。Th1優位関連疾患としては、限定されるものではないが、多発性硬化症、クローン病、1型糖尿病、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、白斑、シェーグレン症候群、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、セリアック病、グレーブス病が挙げられる。
【0003】
マンヌロン酸オリゴ糖は、それらの潜在的薬理効果のために大きな注目を受けている。マンヌロン酸オリゴ糖は通常、原料としてアルギン酸を用いて多段階ステップで製造される。
【0004】
原料であるアルギン酸の多糖分子は、β-1,4-グルコシド結合によって連結されたD-マンヌロン酸から形成されるMセグメント、α-1,4-グルコシド結合によって連結されたL-グルクロン酸から形成されるGセグメント、および2つの糖のハイブリダイゼーションによって形成されるMGセグメントを含んでなる。D-マンヌロン酸およびL-グルクロン酸の構造式は、下式(I)で示される。
【化1】
【0005】
MセグメントおよびGセグメントは、原料アルギン酸から分離することができる。一般的な方法は以下に簡単に説明することができる:アルギン酸を予め分解してポリマンヌロン酸とポリグルクロン酸の混合多糖を得、次に、この混合多糖を酸性沈降させてその中のポリグルクロン酸を除去し、さらなる精製を行って90%より高い純度でホモポリマンヌロン酸を得る(以下、「M-セグメント中間体」とも呼ぶ)。この方法に関しては、例えば、引用することによりそれらの全内容が本明細書の一部とされる、中国特許出願第CN98806637.8号(「アルギン酸からウロン酸ブロックを製造するための方法(“Method for preparing uronic acid block from alginate”)」)および第CN02823707.2号(「高マンヌロン酸含量のアルギン酸を製造するための方法(“Method for preparing alginate with high mannuronic acid content”))を参照されたい。
【0006】
オリゴマーマンヌロン酸の一般的な製造方法は次の通りである:上記で得られたM-セグメント中間体に、酸性条件下で加熱することによりさらに酸加水分解を行って、所望の分子量範囲を有する小フラグメントマンヌロン酸ポリマーを得る。さらに、酸化分解法によって分解効率を高めることができ、その間に還元末端は酸化して開環サッカリン二酸となり得る、詳細には、引用することによりそれらの全内容が本明細書一部とされるMeiyu Gengらによって出願された中国特許出願第CN200580009396.5号(特許文献1)および米国特許第8,835,403 B2号(特許文献2)を参照されたい。記載の便宜上、特許文献1および2は、以下、ひとまとめに先行文献と呼ぶ。
【0007】
先行特許に開示されるマンヌロン酸オリゴ糖の反応過程は、以下の反応式(II)によって表すことができる:すなわち、オリゴマンヌロン酸多糖の還元末端のマンヌロン酸のC1位のアルデヒド基がカルボキシル基へ酸化される。
【化2】
【0008】
上述の酸化変換過程で、慣用される酸化剤はアルカリ硫酸銅溶液、すなわち、フィルム試薬である。先行特許はこの酸化法を採用しており、具体的には、アルカリ性条件下で、上記の中間体Mフラグメントである反応基質ポリマンヌロン酸を硫酸銅溶液に加え、沸騰水浴中で15分~2時間反応させる、この方法はCu2+イオンを酸化剤として用いてアルデヒド基を酸化し、反応中にレンガ赤の酸化第一銅沈澱が生成される。この反応は還元糖を識別するために使用されることが多い。
【0009】
先行特許第CN2016100697039号は、オリゴマンヌロン酸オリゴ糖の製造方法を開示し、先行特許第CN2017107964853号は、マンヌロン酸の重量平均分子量および含量を決定するための方法を開示し、先行特許第CN2017114675966号は、マンヌロン酸オリゴ糖の組成物およびその製法を開示し、これらは総て、引用することによりそれらの全内容が本明細書の一部とされる。
【0010】
当技術分野においては、Th1優位関連疾患の治療のための新たな生成物および方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、Th1優位関連疾患を治療するためにマンヌロン酸オリゴ糖またはそれを含んでなる組成物を使用するための方法論を提供することによって上記の必要を満たす。
【0012】
1つの側面において、本発明は、Th1優位関連疾患の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化3】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である使用を提供する。
【0013】
別の側面において、本発明は、Th1優位関連疾患の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化4】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法を提供する。
【0014】
さらに別の側面において、本発明は、Th1優位関連疾患を有する患者を治療する方法であって、前記患者に治療上有効な量の、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる方法を提供する。
【0015】
さらに別の側面において本発明は、Th1優位関連疾患の治療における、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を提供する。
【0016】
本出願者は、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖またはマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物がTh1優位関連疾患の治療において有益な効果を有し、製造コストも削減することを見出した。また、天然物由来であるその安全性のために、それは患者の生活の質を改良するために有益である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、生成物Aにおける二糖類、三糖類および四糖類の質量スペクトルである。
【
図2】
図2は、生成物Aにおける五糖類、六糖類および七糖類の質量スペクトルである。
【
図3】
図3は、生成物Aにおける八糖類、九糖類および十糖類の質量スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
発明の詳細な説明
本発明の種々の側面を以下に詳細に説明するが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されない。当業者は以下の実質的開示に従って本発明に何らかの改変および調整を行うことができ、これらの調整も本発明の範囲内にある。
【0019】
本発明は、以下の実施形態を提供する。
【0020】
Th1優位関連疾患に関する実施形態A
A1.Th1優位関連疾患の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化5】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0021】
A2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態A1に記載の使用。
【0022】
A3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態A1に記載の使用。
【0023】
A4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態A1に記載の使用。
【0024】
A5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態A4に記載の使用。
【0025】
A6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態A4に記載の使用。
【0026】
A7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態A1に記載の使用。
【0027】
A8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態A1に記載の使用。
【0028】
A9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態A3に記載の使用。
【0029】
A10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態A1~A9のいずれか1つに記載の使用。
【0030】
A11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態A10に記載の使用。
【0031】
A12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態A11に記載の使用。
【0032】
A13.nが1~19から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0033】
A14.nが1~18から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0034】
A15.nが1~17から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0035】
A16.nが1~16から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0036】
A17.nが1~15から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0037】
A18.nが1~14から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0038】
A19.nが1~13から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0039】
A20.nが1~12から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0040】
A21.nが1~11から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0041】
A22.nが1~10から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0042】
A23.nが1~9から選択される整数である、実施形態A1に記載の使用。
【0043】
A24.Th1優位関連疾患の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化6】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0044】
A25.nが1~19から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0045】
A26.nが1~18から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0046】
A27.nが1~17から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0047】
A28.nが1~16から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0048】
A29.nが1~15から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0049】
A30.nが1~14から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0050】
A31.nが1~13から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0051】
A32.nが1~12から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0052】
A33.nが1~11から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0053】
A34.nが1~10から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0054】
A35.nが1~9から選択される整数である、実施形態A24に記載の使用。
【0055】
A36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態A1~A35のいずれか1つに記載の使用。
【0056】
A37.Th1優位関連疾患を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態A1~A23およびA36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態A24~A36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0057】
A38.Th1優位関連疾患の治療における使用のための、実施形態A1~A23およびA36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態A24~A36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0058】
A39.Th1優位関連疾患が多発性硬化症、クローン病、1型糖尿病、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、白斑、シェーグレン症候群、多嚢胞性卵巣症候群、セリアック病、グレーブス病、好ましくは、多発性硬化症、クローン病および関節リウマチから選択される、実施形態A1~A36のいずれか1つに記載の使用または実施形態A37もしくはA38に記載の方法。
【0059】
多発性硬化症に関する実施形態B
B1.多発性硬化症の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化7】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0060】
B2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態B1に記載の使用。
【0061】
B3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態B1に記載の使用。
【0062】
B4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態B1に記載の使用。
【0063】
B5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態B4に記載の使用。
【0064】
B6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態B4に記載の使用。
【0065】
B7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態B1に記載の使用。
【0066】
B8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態B1に記載の使用。
【0067】
B9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態B3に記載の使用。
【0068】
B10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態B1~B9のいずれか1つに記載の使用。
【0069】
B11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態B10に記載の使用。
【0070】
B12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態B11に記載の使用。
【0071】
B13.nが1~19から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0072】
B14.nが1~18から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0073】
B15.nが1~17から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0074】
B16.nが1~16から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0075】
B17.nが1~15から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0076】
B18.nが1~14から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0077】
B19.nが1~13から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0078】
B20.nが1~12から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0079】
B21.nが1~11から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0080】
B22.nが1~10から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0081】
B23.nが1~9から選択される整数である、実施形態B1に記載の使用。
【0082】
B24.多発性硬化症の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化8】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0083】
B25.nが1~19から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0084】
B26.nが1~18から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0085】
B27.nが1~17から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0086】
B28.nが1~16から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0087】
B29.nが1~15から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0088】
B30.nが1~14から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0089】
B31.nが1~13から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0090】
B32.nが1~12から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0091】
B33.nが1~11から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0092】
B34.nが1~10から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0093】
B35.nが1~9から選択される整数である、実施形態B24に記載の使用。
【0094】
B36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態B1~B35のいずれか1つに記載の使用。
【0095】
B37.多発性硬化症を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態B1~B23およびB36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態B24~B36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0096】
B38.多発性硬化症の治療における使用のための、実施形態B1~B23およびB36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態B24~B36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0097】
クローン病に関する実施形態C
C1.クローン病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化9】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0098】
C2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態C1に記載の使用。
【0099】
C3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態C1に記載の使用。
【0100】
C4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態C1に記載の使用。
【0101】
C5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態C4に記載の使用。
【0102】
C6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態C4に記載の使用。
【0103】
C7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態C1に記載の使用。
【0104】
C8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態C1に記載の使用。
【0105】
C9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態C3に記載の使用。
【0106】
C10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態C1~C9のいずれか1つに記載の使用。
【0107】
C11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態C10に記載の使用。
【0108】
C12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態C11に記載の使用。
【0109】
C13.nが1~19から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0110】
C14.nが1~18から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0111】
C15.nが1~17から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0112】
C16.nが1~16から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0113】
C17.nが1~15から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0114】
C18.nが1~14から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0115】
C19.nが1~13から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0116】
C20.nが1~12から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0117】
C21.nが1~11から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0118】
C22.nが1~10から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0119】
C23.nが1~9から選択される整数である、実施形態C1に記載の使用。
【0120】
C24.クローン病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化10】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0121】
C25.nが1~19から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0122】
C26.nが1~18から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0123】
C27.nが1~17から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0124】
C28.nが1~16から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0125】
C29.nが1~15から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0126】
C30.nが1~14から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0127】
C31.nが1~13から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0128】
C32.nが1~12から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0129】
C33.nが1~11から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0130】
C34.nが1~10から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0131】
C35.nが1~9から選択される整数である、実施形態C24に記載の使用。
【0132】
C36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態C1~C35のいずれか1つに記載の使用。
【0133】
C37.クローン病を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態C1~C23およびC36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態C24~C36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0134】
C38.クローン病の治療における使用のための、実施形態C1~C23およびC36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態C24~C36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0135】
1型糖尿病に関する実施形態D
D1.1型糖尿病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化11】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0136】
D2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態D1に記載の使用。
【0137】
D3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態D1に記載の使用。
【0138】
D4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態D1に記載の使用。
【0139】
D5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態D4に記載の使用。
【0140】
D6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態D4に記載の使用。
【0141】
D7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態D1に記載の使用。
【0142】
D8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態D1に記載の使用。
【0143】
D9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態D3に記載の使用。
【0144】
D10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態D1~D9のいずれか1つに記載の使用。
【0145】
D11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態D10に記載の使用。
【0146】
D12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態D11に記載の使用。
【0147】
D13.nが1~19から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0148】
D14.nが1~18から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0149】
D15.nが1~17から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0150】
D16.nが1~16から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0151】
D17.nが1~15から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0152】
D18.nが1~14から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0153】
D19.nが1~13から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0154】
D20.nが1~12から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0155】
D21.nが1~11から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0156】
D22.nが1~10から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0157】
D23.nが1~9から選択される整数である、実施形態D1に記載の使用。
【0158】
D24.1型糖尿病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化12】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0159】
D25.nが1~19から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0160】
D26.nが1~18から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0161】
D27.nが1~17から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0162】
D28.nが1~16から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0163】
D29.nが1~15から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0164】
D30.nが1~14から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0165】
D31.nが1~13から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0166】
D32.nが1~12から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0167】
D33.nが1~11から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0168】
D34.nが1~10から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0169】
D35.nが1~9から選択される整数である、実施形態D24に記載の使用。
【0170】
D36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態D1~D35のいずれか1つに記載の使用。
【0171】
D37.1型糖尿病を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態D1~D23およびD36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態D24~D36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0172】
D38.1型糖尿病の治療における使用のための、実施形態D1~D23およびD36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態D24~D36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0173】
関節リウマチに関する実施形態E
E1.関節リウマチの治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化13】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0174】
E2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態E1に記載の使用。
【0175】
E3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態E1に記載の使用。
【0176】
E4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態E1に記載の使用。
【0177】
E5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態E4に記載の使用。
【0178】
E6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態E4に記載の使用。
【0179】
E7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態E1に記載の使用。
【0180】
E8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態E1に記載の使用。
【0181】
E9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態E3に記載の使用。
【0182】
E10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態E1~E9のいずれか1つに記載の使用。
【0183】
E11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態E10に記載の使用。
【0184】
E12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態E11に記載の使用。
【0185】
E13.nが1~19から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0186】
E14.nが1~18から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0187】
E15.nが1~17から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0188】
E16.nが1~16から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0189】
E17.nが1~15から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0190】
E18.nが1~14から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0191】
E19.nが1~13から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0192】
E20.nが1~12から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0193】
E21.nが1~11から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0194】
E22.nが1~10から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0195】
E23.nが1~9から選択される整数である、実施形態E1に記載の使用。
【0196】
E24.関節リウマチの治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化14】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0197】
E25.nが1~19から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0198】
E26.nが1~18から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0199】
E27.nが1~17から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0200】
E28.nが1~16から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0201】
E29.nが1~15から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0202】
E30.nが1~14から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0203】
E31.nが1~13から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0204】
E32.nが1~12から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0205】
E33.nが1~11から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0206】
E34.nが1~10から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0207】
E35.nが1~9から選択される整数である、実施形態E24に記載の使用。
【0208】
E36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態E1~E35のいずれか1つに記載の使用。
【0209】
E37.関節リウマチを有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態E1~E23およびE36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態E24~E36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0210】
E38.関節リウマチの治療における使用のための、実施形態E1~E23およびE36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態E24~E36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0211】
橋本甲状腺炎に関する実施形態F
F1.橋本甲状腺炎の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化15】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0212】
F2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態F1に記載の使用。
【0213】
F3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態F1に記載の使用。
【0214】
F4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態F1に記載の使用。
【0215】
F5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態F4に記載の使用。
【0216】
F6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態F4に記載の使用。
【0217】
F7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態F1に記載の使用。
【0218】
F8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態F1に記載の使用。
【0219】
F9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態F3に記載の使用。
【0220】
F10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態F1~F9のいずれか1つに記載の使用。
【0221】
F11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態F10に記載の使用。
【0222】
F12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態F11に記載の使用。
【0223】
F13.nが1~19から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0224】
F14.nが1~18から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0225】
F15.nが1~17から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0226】
F16.nが1~16から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0227】
F17.nが1~15から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0228】
F18.nが1~14から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0229】
F19.nが1~13から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0230】
F20.nが1~12から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0231】
F21.nが1~11から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0232】
F22.nが1~10から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0233】
F23.nが1~9から選択される整数である、実施形態F1に記載の使用。
【0234】
F24.橋本甲状腺炎の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化16】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0235】
F25.nが1~19から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0236】
F26.nが1~18から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0237】
F27.nが1~17から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0238】
F28.nが1~16から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0239】
F29.nが1~15から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0240】
F30.nが1~14から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0241】
F31.nが1~13から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0242】
F32.nが1~12から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0243】
F33.nが1~11から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0244】
F34.nが1~10から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0245】
F35.nが1~9から選択される整数である、実施形態F24に記載の使用。
【0246】
F36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態F1~F35のいずれか1つに記載の使用。
【0247】
F37.橋本甲状腺炎を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態F1~F23およびF36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態F24~F36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0248】
F38.橋本甲状腺炎の治療における使用のための、実施形態F1~F23およびF36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態F24~F36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0249】
白斑に関する実施形態G
G1.白斑の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化17】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0250】
G2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態G1に記載の使用。
【0251】
G3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態G1に記載の使用。
【0252】
G4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態G1に記載の使用。
【0253】
G5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態G4に記載の使用。
【0254】
G6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態G4に記載の使用。
【0255】
G7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態G1に記載の使用。
【0256】
G8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態G1に記載の使用。
【0257】
G9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態G3に記載の使用。
【0258】
G10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態G1~G9のいずれか1つに記載の使用。
【0259】
G11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態G10に記載の使用。
【0260】
G12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態G11に記載の使用。
【0261】
G13.nが1~19から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0262】
G14.nが1~18から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0263】
G15.nが1~17から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0264】
G16.nが1~16から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0265】
G17.nが1~15から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0266】
G18.nが1~14から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0267】
G19.nが1~13から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0268】
G20.nが1~12から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0269】
G21.nが1~11から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0270】
G22.nが1~10から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0271】
G23.nが1~9から選択される整数である、実施形態G1に記載の使用。
【0272】
G24.白斑の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化18】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0273】
G25.nが1~19から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0274】
G26.nが1~18から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0275】
G27.nが1~17から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0276】
G28.nが1~16から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0277】
G29.nが1~15から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0278】
G30.nが1~14から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0279】
G31.nが1~13から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0280】
G32.nが1~12から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0281】
G33.nが1~11から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0282】
G34.nが1~10から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0283】
G35.nが1~9から選択される整数である、実施形態G24に記載の使用。
【0284】
G36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態G1~G35のいずれか1つに記載の使用。
【0285】
G37.白斑を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態G1~G23およびG36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態G24~G36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0286】
G38.白斑の治療における使用のための、実施形態G1~G23およびG36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態G24~G36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0287】
シェーグレン症候群に関する実施形態H
H1.シェーグレン症候群の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化19】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0288】
H2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態H1に記載の使用。
【0289】
H3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態H1に記載の使用。
【0290】
H4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態H1に記載の使用。
【0291】
H5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態H4に記載の使用。
【0292】
H6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態H4に記載の使用。
【0293】
H7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態H1に記載の使用。
【0294】
H8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態H1に記載の使用。
【0295】
H9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態H3に記載の使用。
【0296】
H10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態H1~H9のいずれか1つに記載の使用。
【0297】
H11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態H10に記載の使用。
【0298】
H12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態H11に記載の使用。
【0299】
H13.nが1~19から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0300】
H14.nが1~18から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0301】
H15.nが1~17から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0302】
H16.nが1~16から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0303】
H17.nが1~15から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0304】
H18.nが1~14から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0305】
H19.nが1~13から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0306】
H20.nが1~12から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0307】
H21.nが1~11から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0308】
H22.nが1~10から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0309】
H23.nが1~9から選択される整数である、実施形態H1に記載の使用。
【0310】
H24.シェーグレン症候群の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化20】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0311】
H25.nが1~19から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0312】
H26.nが1~18から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0313】
H27.nが1~17から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0314】
H28.nが1~16から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0315】
H29.nが1~15から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0316】
H30.nが1~14から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0317】
H31.nが1~13から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0318】
H32.nが1~12から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0319】
H33.nが1~11から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0320】
H34.nが1~10から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0321】
H35.nが1~9から選択される整数である、実施形態H24に記載の使用。
【0322】
H36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態H1~H35のいずれか1つに記載の使用。
【0323】
H37.シェーグレン症候群を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態H1~H23およびH36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態H24~H36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0324】
H38.シェーグレン症候群の治療における使用のための、実施形態H1~H23およびH36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態H24~H36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0325】
多嚢胞性卵巣症候群に関する実施形態I
I1.多嚢胞性卵巣症候群の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化21】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0326】
I2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態I1に記載の使用。
【0327】
I3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態I1に記載の使用。
【0328】
I4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態I1に記載の使用。
【0329】
I5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態I4に記載の使用。
【0330】
I6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態I4に記載の使用。
【0331】
I7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態I1に記載の使用。
【0332】
I8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態I1に記載の使用。
【0333】
I9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態I3に記載の使用。
【0334】
I10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態I1~I9のいずれか1つに記載の使用。
【0335】
I11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態I10に記載の使用。
【0336】
I12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態I11に記載の使用。
【0337】
I13.nが1~19から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0338】
I14.nが1~18から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0339】
I15.nが1~17から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0340】
I16.nが1~16から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0341】
I17.nが1~15から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0342】
I18.nが1~14から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0343】
I19.nが1~13から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0344】
I20.nが1~12から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0345】
I21.nが1~11から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0346】
I22.nが1~10から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0347】
I23.nが1~9から選択される整数である、実施形態I1に記載の使用。
【0348】
I24.多嚢胞性卵巣症候群の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化22】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0349】
I25.nが1~19から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0350】
I26.nが1~18から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0351】
I27.nが1~17から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0352】
I28.nが1~16から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0353】
I29.nが1~15から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0354】
I30.nが1~14から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0355】
I31.nが1~13から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0356】
I32.nが1~12から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0357】
I33.nが1~11から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0358】
I34.nが1~10から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0359】
I35.nが1~9から選択される整数である、実施形態I24に記載の使用。
【0360】
I36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態I1~I35のいずれか1つに記載の使用。
【0361】
I37.多嚢胞性卵巣症候群を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態I1~I23およびI36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態I24~I36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0362】
I38.多嚢胞性卵巣症候群の治療における使用のための、実施形態I1~I23およびI36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態I24~I36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0363】
セリアック病に関する実施形態J
J1.セリアック病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化23】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0364】
J2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態J1に記載の使用。
【0365】
J3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態J1に記載の使用。
【0366】
J4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態J1に記載の使用。
【0367】
J5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態J4に記載の使用。
【0368】
J6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態J4に記載の使用。
【0369】
J7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態J1に記載の使用。
【0370】
J8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態J1に記載の使用。
【0371】
J9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態J3に記載の使用。
【0372】
J10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態J1~J9のいずれか1つに記載の使用。
【0373】
J11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態J10に記載の使用。
【0374】
J12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態J11に記載の使用。
【0375】
J13.nが1~19から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0376】
J14.nが1~18から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0377】
J15.nが1~17から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0378】
J16.nが1~16から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0379】
J17.nが1~15から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0380】
J18.nが1~14から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0381】
J19.nが1~13から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0382】
J20.nが1~12から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0383】
J21.nが1~11から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0384】
J22.nが1~10から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0385】
J23.nが1~9から選択される整数である、実施形態J1に記載の使用。
【0386】
J24.セリアック病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化24】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0387】
J25.nが1~19から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0388】
J26.nが1~18から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0389】
J27.nが1~17から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0390】
J28.nが1~16から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0391】
J29.nが1~15から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0392】
J30.nが1~14から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0393】
J31.nが1~13から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0394】
J32.nが1~12から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0395】
J33.nが1~11から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0396】
J34.nが1~10から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0397】
J35.nが1~9から選択される整数である、実施形態J24に記載の使用。
【0398】
J36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態J1~J35のいずれか1つに記載の使用。
【0399】
J37.セリアック病を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態J1~J23およびJ36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態J24~J36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0400】
J38.セリアック病の治療における使用のための、実施形態J1~J23およびJ36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態J24~J36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0401】
グレーブス病に関する実施形態K
K1.
グレーブス病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の使用であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化25】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【0402】
K2.n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、実施形態K1に記載の使用。
【0403】
K3.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、実施形態K1に記載の使用。
【0404】
K4.m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、実施形態K1に記載の使用。
【0405】
K5.m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、実施形態K4に記載の使用。
【0406】
K6.m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、実施形態K4に記載の使用。
【0407】
K7.n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、実施形態K1に記載の使用。
【0408】
K8.n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、実施形態K1に記載の使用。
【0409】
K9.n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、実施形態K3に記載の使用。
【0410】
K10.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、実施形態K1~K9のいずれか1つに記載の使用。
【0411】
K11.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、実施形態K10に記載の使用。
【0412】
K12.組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、実施形態K11に記載の使用。
【0413】
K13.nが1~19から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0414】
K14.nが1~18から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0415】
K15.nが1~17から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0416】
K16.nが1~16から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0417】
K17.nが1~15から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0418】
K18.nが1~14から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0419】
K19.nが1~13から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0420】
K20.nが1~12から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0421】
K21.nが1~11から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0422】
K22.nが1~10から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0423】
K23.nが1~9から選択される整数である、実施形態K1に記載の使用。
【0424】
K24.グレーブス病の治療のための薬剤の製造におけるマンヌロン酸オリゴ糖の使用であって、前記マンヌロン酸オリゴ糖は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩:
【化26】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【0425】
K25.nが1~19から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0426】
K26.nが1~18から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0427】
K27.nが1~17から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0428】
K28.nが1~16から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0429】
K29.nが1~15から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0430】
K30.nが1~14から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0431】
K31.nが1~13から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0432】
K32.nが1~12から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0433】
K33.nが1~11から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0434】
K34.nが1~10から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0435】
K35.nが1~9から選択される整数である、実施形態K24に記載の使用。
【0436】
K36.薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、実施形態K1~K35のいずれか1つに記載の使用。
【0437】
K37.グレーブス病を有する患者を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、実施形態K1~K23およびK36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態K24~K36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を投与することを含んでなる、方法。
【0438】
K38.グレーブス病の治療における使用のための、実施形態K1~K23およびK36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物または実施形態K24~K36のいずれか1つに定義されるマンヌロン酸オリゴ糖。
【0439】
本発明はまた、種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の混合物であるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物に関し、その主成分は重合度が2~10のマンヌロン酸オリゴ糖である。先行出願から、マンヌロン酸オリゴ糖の中でも、最も活性の高い糖類は五~十糖類、特に六糖類であることが知られている。しかしながら、既知の従来技術とは異なり、本発明者らは、最も活性の高い五~十糖類に、ある特定の割合の低活性の二~三糖類を加えても生物活性は低下しないか、または同じ質の同じ用量下で生物活性が改善されさえすることを見出した。いずれの理論にも縛られるものではないが、より分子量の小さい二~三糖類は単独では機能できないが、他のオリゴ糖と混合した際に相乗作用を果たし得るのではないかと思われる。しかし、二~三糖類の割合が高すぎると、組成物の総活性が二~三糖類それ自体の低い活性のためにやはり低下する。従って、組成物中の二~三糖類の割合は、ある特定の範囲に制御しなければならない。
【0440】
実際の製造過程では、ある特定の量の二~三糖類は、酸化分解反応によって製造される。その低い活性のために、それは生成物の有効性に影響を及ぼさないように、通常、生成物から分離され、除去される。本発明者らの新たな発見に基づけば、酸化分解生成物中の二~三糖類は分離および除去する必要が無く、酸化分解反応の条件を制御すること、および二~三糖類の割合をある特定の範囲に制御することだけが必要とされ、しかも、得られる組成物の活性は先行出願に開示されている組成物の活性に匹敵するか、またはそれより良好である。さらに、二~三糖類を不純物として除去する必要がないので、生成物収量は先行出願において開示されている生成物収量よりも理論的に著しく高くなり、生産コストが大幅に削減され、廃棄物の排出も減る。実際の生産の実施がより容易であり、大規模工業生産の実施もより容易である。
【0441】
好ましい実施形態によれば、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、 m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である。特に、好ましい実施形態では、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である。別の好ましい実施形態では、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である。
【0442】
好ましい実施形態によれば、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の80~95%を占める。
【0443】
好ましい実施形態によれば、、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、n=1~2の場合のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の10~50%、好ましくは25%~50%である。
【0444】
好ましい実施形態によれば、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の20~70%を占める。
【0445】
好ましい実施形態によれば、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比は、1.0~3.5、好ましくは1.0~3.0である。
【0446】
好ましい実施形態によれば、本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物中の、種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージは、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である。特に、組成物中のオリゴ糖の重量パーセンテージはそれぞれ、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である。より好ましくは、組成物中のオリゴ糖の重量パーセンテージはそれぞれ、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類15~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である。
【0447】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の薬学上許容可能な塩は、ナトリウム塩またはカリウム塩である。
【0448】
本発明者らは、上記で製造されたオリゴ糖をある特定の割合で合わせると、活性の高いオリゴ糖組成物が取得可能であり、その活性は、最も活性の高い六糖類よりもいっそう高く、特に、特定の割合で二糖類および三糖類を添加した組成物は、二糖類および三糖類を含まない組成物よりも活性が高いことを見出した。高活性のオリゴ糖組成物中の各オリゴ糖の割合は、下記の比例関係に従って合わせる必要がある:
組成物中のn=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より大きい割合、好ましくは80~95%を占める。n=1~2の場合のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満、好ましくは10~50%、より好ましくは25~50%を占める。n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の20~70%を占める。n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比は、1.0~3.5、より好ましくは1.0~3.0である。
【0449】
本発明のマンヌロン酸オリゴ糖は、1種類以上の薬学上許容可能な担体とともに薬物または医薬組成物に処方することができる。本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は、使用のために薬物または医薬組成物に処方される1以上の薬学上許容可能な担体を含んでなり得る。本発明の薬物または医薬組成物は、錠剤、硬カプセル、軟カプセル、腸溶カプセル、マイクロカプセル、顆粒剤、シロップ剤、注射剤、顆粒剤、エマルション、懸濁剤、溶液剤および経口または非経口投与のための徐放性製剤の形態であり得る。
【0450】
本発明の薬学上許容可能な担体とは、当業者に公知の薬学上許容可能な担体を指す。本発明の薬学上許容可能な担体としては、限定されるものではないが、増量剤、湿潤剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、接着剤、流動促進剤、矯味剤、界面活性剤、保存剤などが挙げられる。増量剤としては、限定されるものではないが、ラクトース、微晶質セルロース、デンプン、糖粉末、デキストリン、マンニトール、硫酸カルシウムなどが挙げられる。湿潤剤および結合剤としては、限定されるものではないが、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、スクロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤としては、限定されるものではないが、ナトリウムカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、などが挙げられる。滑沢剤としては、限定されるものではないが、ステアリン酸マグネシウム、シリカゲル微粉末、タルク、硬化植物油、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸マグネシウムなどが挙げられる。接着剤としては、限定されるものではないが、アラビアガム、アルギン酸、カルシウムカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グルコース結合剤、デキストリン、デキストロース、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート、ポリビニルピロリドン、アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン、シロップ、およびトラガカントガムが挙げられる。流動促進剤としては、限定されるものではないが、コロイドシリカ、粉末セルロース、三ケイ酸マグネシウム、シリカおよびタルクが挙げられる。矯味剤としては、限定されるものではないが、アスパルテーム、ステビオシド、フルクトース、グルコース、シロップ、蜂蜜、キシリトール、マンニトール、ラクトース、ソルビトール、マルチトール、およびグリチルリチンが挙げられる。界面活性剤としては、限定されるものではないが、Tween-80およびポロキサマーが挙げられる。保存剤としては、限定されるものではないが、パラベン、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムなどが挙げられる。
【0451】
本発明において使用される場合、用語「治療」とは一般に、所望の薬理学的および/または生理学的効果を達成することを指す。この効果は、疾患もしくはその症状の完全なもしくは部分的な予防の場合には予防的であってよく、かつ/または疾患および/もしくはその疾患による副作用の部分的もしくは完全な安定化もしくは治癒の場合には治療的であり得る。本発明において使用される場合、「治療」は、感染もしくは症状に感受性があるが、その疾患を有するとはまだ診断されていない患者に生じる疾患もしくは症状の予防;(b)疾患の症状の阻害、すなわち、その発症の予防;または(c)疾患の症状、すなわち、疾患の発症もしくは症状の増悪の緩和を含む、患者の疾患のいずれの治療も含む。用語「治療上有効な量」とは、本発明において使用される場合、本明細書に記載の治療に影響を及ぼすに十分な量を指す。
【0452】
本発明に記載のTh1優位関連疾患は、限定されるものではないが、多発性硬化症、クローン病、1型糖尿病、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、白斑、シェーグレン症候群、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、セリアック病、グレーブス病から選択することができる。
【0453】
用語「Th1優位」、「Th1優位な」、「Th1細胞優位」および「Th1細胞優位な」とは。本発明において互換的に使用される。いくつかの場合では、Th1優位は、高い末梢血Th1細胞レベルによって表され得る。高い末梢血Th1細胞レベルは、好適な対照(例えば、正常なヒト集団などの正常な対照)よりも1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、150%、200%、250%、300%、350%、400%、450%、500%、550%、600%、650%、700%、750%、800%、850%、900%、950%、1000%もしくはそれを超えて、または終点として上記の値のいずれかから構成される範囲またはその中に入る任意の値、例えば、約7%~約28%など、または約7%、14%、21%、28%などだけ高い、対象における末梢血Th1細胞レベルを指し得る。
【0454】
本発明において使用される場合、用語「対象」とは、限定されるものではないが、ヒト、非ヒト霊長類、例えば、チンパンジーおよびその他の無尾猿およびサル、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、およびウマなどの農業動物、イヌおよびネコなどの飼育哺乳動物、マウス、ラット、ウサギ、モルモットなどの齧歯類を含む実験動物を含む、いずれの生物も指す。この用語は、特定の齢および性を表すのではない。1つの実施形態において、対象はヒトである。
【0455】
マンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の製造
例示的実施形態において、本発明によるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物の製造方法は、以下の工程を含んでなる:
(1)マンヌロン酸オリゴ糖生成物の製造:
Mフラグメント中間体の製造。前述のように、本発明において使用される原料Mセグメント中間体は、従来技術において公知の方法によって製造することができる。例えば、中国特許出願第CN98806637.8号(「アルギン酸からウロン酸ブロックを製造するための方法(“Method for preparing uronic acid block from alginate”)」)および第CN02823707.2号(「高マンヌロン酸含量のアルギン酸を製造するための方法(“Method for preparing alginate with high mannuronic acid content”))がこれらの方法を開示している。一般的な方法は以下に簡単に説明することができる:アルギン酸を予め分解してポリマンヌロン酸とポリグルクロン酸の混合多糖を得、次に、この混合多糖を酸性沈降させてその中のポリグルクロン酸を除去し、さらなる精製を行って90%より高い純度でホモポリマンヌロン酸(すなわち、M-セグメント中間体)を得る。
【0456】
オゾン酸化分解。M-セグメント中間体を適当な量の水に溶解させ、室温または加熱条件下で撹拌する。オゾンの連続的導入によって、反応を開始する。反応のpH値は、希塩酸または希NaOH溶液を滴下することにより3~13、好ましくは4~10、より好ましくは6~8に調整することができる。温度は、好ましくは0~70℃、好ましくは3~13℃に調整する。反応の完了後、オゾンの導入を停止し、pHを中性に調整する。
【0457】
膜の分離および精製。上記で得られた反応生成物を約10%濃度の溶液として調製し、分子カットオフ膜で分離して、単糖糖類に満たない分解生成物を除去する。保持液を回収する。使用する分子カットオフ膜のMWCOは1000Da~3000Da、好ましくは2000Daである。回収した液体をロータリーエバポレーターで濃縮し、真空下で乾燥させてオリゴマンヌロン酸オリゴ糖混合物を得る。分析後、これらの生成物は総て二~十オリゴ糖の組成物であり、それらの含量はある特定の割合の範囲内にあることが判明した。製造方法の具体例は実施例1~3に示され、ここでは、上述の方法に従って3種類の組成物A、B、およびCを製造した。
【0458】
(2)単一の重合度のオリゴ糖の製造
工程(1)で得られたオリゴ糖混合物を約10%濃度となるように溶解させ、P6ゲルクロマトグラフィーカラムで分離し、紫外線検出を行って各溶出成分を回収した。同じ重合度の成分を合わせた。二糖類~十糖類の9種類の成分を回収し、G10ゲルカラムクロマトグラフィーによって脱塩し、ロータリーエバポレーターにより濃縮し、真空乾燥させた。具体的な精製および製造方法を実施例4に示す。カラムクロマトグラフィー、脱塩および乾燥などの操作は当業者に公知である。
【0459】
(3)オリゴ糖組成物の活性比較
製造された組成物の薬理活性を工程(2)で同時に精製された六糖類と比較したところ、結果は、本発明のオリゴ糖組成物は、単一の重合度のオリゴ糖の中で最良の活性を有する六糖類よりも明らかに良好であり、一方、二糖類および三糖類を含まない組成物は六糖類よりもやや活性が低かったことを示す。種々の重合度のオリゴ糖の組合せは相乗作用を果たし得ることが見て取れる。組成物中の六糖類に対する二糖類の割合が60%を超え、かつ、三糖類に対する二糖類の割合が60%以下である場合には、組成物の活性は最高であったが、三糖類に対する二糖類の割合が60%を超える場合には、組成物の活性はまた低下する。
【0460】
以下、本発明の利点を限定されない例によりさらに説明する。しかしながら、具体的な材料およびそれらの量ならびに実施例で使用される他の実験条件は、本発明の限定と解釈するべきではない。特に断りのない限り、本発明における部、割合、パーセンテージなどは総て、質量に対して計算されたものである。
【実施例】
【0461】
実施例1:
工程1):マンヌロン酸オリゴ糖混合物の製造
M-セグメント中間体を先行特許で開示されている方法によって製造した。具体的な操作を以下に簡単に記載する:5kgのアルギン酸ナトリウムを約10%溶液として調製し、希塩酸を添加することによりpHを約3.0に調整した。この溶液を80℃に加熱し、撹拌した。10時間反応させた後に加熱を停止した。室温に冷却した後、NaOHを添加することによりpHを9.0に調整し、さらに希塩酸を添加することにより2.85に調整した。この溶液を5000rpmで10分間遠心分離した。上清を回収し、HClを添加することによりpH1.0に調整した。遠心分離の後、沈澱を回収し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、真空下で乾燥させて1500gのM-セグメント中間体を得た。500gのM-セグメント中間体を秤量し、蒸留水に溶解させて5L容量の溶液を調製した。この溶液をNaOHでpH6.5に調整し、水浴中で加熱して反応温度を75℃に制御した。酸素シリンダーの出口のガス流速およびオゾン発生装置の出力は、オゾンが8g/時の質量濃度流速で反応溶液に供給されるように調整した。4時間の反応の後、オゾンの供給を停止し、適当量の水を加えて溶液の濃度を約10%に調整した。この溶液を分子量カットオフ2,000Daの限外濾過膜で濾過して保持液を回収した。回収した保持液をロータリーエバポレーターで濃縮し、真空下で乾燥させて350gのマンヌロン酸オリゴ糖生成物Aを得た。
【0462】
工程2):マンヌロン酸オリゴ糖生成物Aにおける種々の重合度のオリゴ糖の割合および構造の分析
100mgの上記乾燥マンヌロン酸オリゴ糖生成物Aを正確に秤量し、10mg/mL濃度となるように水に溶解させ、0.22μmフィルターメンブランで濾過し、試験サンプル溶液を得た。組成物中の種々の重合度のオリゴ糖の割合を、多角度光散乱(MALS、Wyatt Co.)と組み合わせたSuperdexペプチド分子排除クロマトグラフィー(GE Co.)によって決定した。実験条件は次の通りであった:
クロマトグラフィーカラム:Superdexペプチド10/300G1
移動相:0.1mol/L NaCl
注入容量:10μL
流速:0.3mL/分
試験結果:二糖類~十糖類はそれぞれdp2~dp10で表し、dp2は19%であり、dp3は25%であり、dp4は22%であり、dp5は13%であり、dp6は9%であり、dp7は6%であり、dp8は3%であり、dp9は2%であり、dp10は1%であった。
【0463】
工程3):マンヌロン酸オリゴ糖生成物中Aの種々の重合度のオリゴ糖の構造のLC-MS分析
実験条件:
クロマトグラフィーカラム:Superdexペプチド10/300G1
移動相:20%メタノール+80% 80mmol/L NH4Ac
流速:0.1mL/分
カラム温度:25℃±lum℃±
質量分析条件:Agilent 6540 QTOF;イオン源:ESIコリジョン電圧120V;陰イオンモード。取得シグナル(m/z)の幅は100~1000であった。
【0464】
種々の重合度のオリゴ糖の質量スペクトルを
図1~3に示す。質量スペクトルの種々のシグナルピークを割り当て、生成物Aの総てのオリゴ糖の分子構造、すなわち、一般式(I)に示される構造を確認した。シグナルの割り当ておよびシグナルに相当する構造については下表1を参照されたい。
【0465】
【0466】
上記の質量スペクトル構造分析から、生成物Aの糖鎖の還元末端のマンヌロン酸は酸化されてサッカリン酸構造となり(構造については一般式I参照)、これは6個の炭素原子(m+m’=3)を含んでなる、約10%~30%含量のマンナル酸構造、またはマンナル酸の脱炭酸生成物、すなわち、5個の炭素(m+m’=2)を含んでなるサッカリン二酸(saccharic dacid)(30~50%)および4個の炭素(m+m’=1)を有する糖二酸(30%~40%)であり得る。
【0467】
実施例2:
実施例1における100gのM-セグメント中間体を秤量し、蒸留水に溶解させて0.8L容量の溶液を調製した。この溶液をNaOHでpH4.0に調整し、室温(25℃)反応を行った。酸素シリンダーの出口のガス流速およびオゾン発生装置の出力は、オゾンが1g/時の質量濃度流速で反応溶液に供給されるように調整した。10時間の反応の後、オゾンの供給を停止し、適当量の水を加えて溶液の濃度を約15%に調整した。この溶液を分子量カットオフ1,000Daの限外濾過膜で濾過して保持液を回収した。回収した保持液をロータリーエバポレーターで濃縮し、真空下で乾燥させて850gのマンヌロン酸オリゴ糖生成物Bを得た。
【0468】
B中の種々の重合度のオリゴ糖成分の割合を、多角度光散乱(MALS、Wyatt Co.)と組み合わせたSuperdexペプチド分子排除クロマトグラフィー(GE Co.)によって決定した。測定方法は実施例1の関連部分と同じであった。試験結果:二糖類~十糖類はそれぞれdp2~dp10で表し、dp2は20%であり、dp3は25%であり、dp4は19%であり、dp5は12%であり、dp6は9%であり、dp7は5%であり、dp8は5%であり、dp9は3%であり、dp10は2%であった。
【0469】
実施例3
実施例1の100gのM-セグメント中間体を秤量し、蒸留水に溶解させて1.5L容量の溶液を調製した。この溶液をNaOHでpH9.0に調整し、45℃の水浴中で反応を行った。酸素シリンダーの出口のガス流速およびオゾン発生装置の出力は、オゾンが3g/時の質量濃度流速で反応溶液に供給されるように調整した。2時間の反応の後、オゾンの供給を停止し、適当量の水を加えて溶液の濃度を約5%に調整した。この溶液を分子量カットオフ3,000Daの限外濾過膜で濾過して保持液を回収した。回収した保持液をロータリーエバポレーターで濃縮し、真空下で乾燥させて60gのマンヌロン酸オリゴ糖生成物Cを得た。
【0470】
C中の種々の重合度のオリゴ糖の割合を、多角度光散乱(MALS、Wyatt Co.)と組み合わせたSuperdexペプチド分子排除クロマトグラフィー(GE Co.)によって決定した。測定方法は実施例1の関連部分と同じであった。試験結果:二糖類~十糖類はそれぞれdp2~dp10で表し、dp2は8%であり、dp3は20%であり、dp4は28%であり、dp5は19%であり、dp6は13%であり、dp7は6%であり、dp8は3%であり、dp9は2%であり、dp10は1%である。
【0471】
実施例4:
単一の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の製造(以下の通り):
1.サンプル調製:実施例1で製造された300gのマンヌロン酸オリゴ糖生成物Aを秤量し、水に溶解させ、1000mLの濃溶液を調製し、使用まで4pの冷蔵庫に置いた。使用の度に、50mLを採取し、水で1:2に希釈した後、0.22μmの限外濾過膜で吸引濾過した。
【0472】
2.クロマトグラフィー分離条件:クロマトグラフは、UV検出器および自動コレクターを備えたAKTA pure 150(GE Co.から購入)であった。分離クロマトグラフィーカラム:1.2kgのBioGel P6(Bio-Rad Co.から購入)を脱イオン水と混合し、真空脱気し、ガラスカラム(内径:10cm)に手で充填し、10カラム容量の純水ですすいだ。クロマトグラフィーカラムベッドは安定であり、高さは1.0mであった。次に、移動相を0.02M NaCl溶液に交換し、10カラム容量で平衡化し、サンプルローディングを開始した。
【0473】
3.サンプルローディングおよび分離:ポンプの流速は1mL/分に設定した。100mLのサンプル溶液を、クロマトグラフ固有のポンプでカラムの上部にくみ上げた後、それを移動相に切り替え、流速5mL/分で溶出させた。排除容積の流出の後に、自動コレクションを開始し、試験管当たり50mLを収集した。
【0474】
4.サンプルローディングを繰り返し、20回の反復調製の後に、同じ画分を合わせ、ロータリーエバポレーターで濃縮し、凍結乾燥して二糖類~十糖類の単一の重合度の合計9種類のオリゴ糖を得た。
【0475】
実施例5
組成物中の種々の重合度のオリゴ糖の相乗作用およびオリゴ糖の割合の範囲を調べるために組成物と六糖類の間で薬理活性評価を行った。
【0476】
サンプル調製:
組成物生成物D:
実施例4で調製した単一の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖を、重合度によって二糖類から十糖類まで正確に秤量した。採取した各糖類の重量は次の通りであった:3.0gの二糖類、3.0gの三糖類、1.5gの四糖類、1.5gの五糖類、0.4gの六糖類、0.2gの七糖類、0.2gの八糖類、0.1gの九糖類、および0.1gの十糖類。それらを均一に混合して10gの組成物生成物Dを得た。
【0477】
比較試験サンプルの調製
四糖類~十糖類を含有する混合物を、先行特許出願第CN106344592A号の実施例1および2に開示されている方法を参照して調製した。
【0478】
1gのポリマンヌロン酸ナトリウム(重量平均分子量8235Da、Shanghai Green Valley Pharmaceutical Co.,Ltd.により供給)を秤量し、適当な量の蒸留水を加えてポリマンヌロン酸ナトリウムの1%(重量パーセント)水溶液を調製した。ポリマンヌロン酸ナトリウムの1%水溶液のpH値を塩酸で4に調整した後、この水溶液をオートクレーブに入れた。反応物に110℃で4時間の加熱を行った。反応した溶液をオートクレーブから取り出し、冷ました。冷却後、反応した溶液のpH値をNaOH溶液で、中性の液体が得られるように調整した。撹拌条件下で、この中性の液体を、その液体の用量の4倍の用量のエタノールにゆっくり添加した。アルコール沈降を行い、溶液を一晩静置した。アルコール沈降によって得られた固体物質を濾過し、分離し、この濾過および分離工程中に濾過および分離から得られた固体物質を
無水エタノールを用いて洗浄した。最後に、白色の濾過ケーキが得られた。この濾過ケーキを60℃のオーブン内で濾過して粗アルギン酸オリゴ糖を得た。
【0479】
5gの粗アルギン酸オリゴ糖を5%(重量パーセンテージ)水溶液として作製した。新鮮な酸化剤としての水酸化銅は、25mlの5%(重量パーセント)硫酸銅溶液を50mlの10%(重量パーセント)水酸化ナトリウム溶液に加え、すぐに混合することによって調製した。この新鮮な酸化剤としての水酸化銅をすぐに40mlの上記5%(重量パーセント)アルギン酸オリゴ糖溶液に加え、同時にレンガ色の沈澱が生じなくなるまで沸騰水浴中で加熱した。この反応系を遠心分離して沈澱を除去し、上清を得た。少量の上清を再び酸化剤に加えて、レンガ色の沈澱がなお生じるかどうかを確認した。レンガ色の沈澱がなお生じれば、遠心分離から得られた総ての上清は、レンガ色の沈澱が生じないことが確認されるまで酸化剤の他の部分と反応を続ける思われた。最終反応系を遠心分離して上清を得た。アルコール沈降のために4倍容量の95%エタノールを上清に加え、この溶液を一晩静置した。アルコール沈降によって得られた固体物質を濾過し、分離し、固体物質を無水エタノールで洗浄した。得られた固体物質を60℃のオーブンに入れ、乾燥させて式(II)で表される粗アルギン酸オリゴ糖を得た。
【0480】
1gの粗アルギン酸オリゴ糖を10%(重量パーセント)水溶液として調製し、95%エタノール溶液を用いて再びアルコール沈降を行った。再度のアルコール沈降によって得られた沈澱を濾過し、分離した後、場合により、無水エタノールで洗浄した。沈澱を分離し、乾燥させて固体物質を得た。この固体物質を5%(重量パーセンテージ)水溶液として調製した。この水溶液を3μm孔径の膜で濾過し、濾液を回収した。濾液を溶出させ、分子排除クロマトグラフィーBio-Gel-P6ゲルカラム(1.6×180cm、Bio-Rad Companyから入手)で分離した。移動相としての溶離剤は0.2molのL-1NH4HCO3であった。カラムクロマトグラフィーからの溶出液を複数の5ml試験管に順次回収し、次に、各試験管の溶出液の糖含量を、硫酸-カルバゾール法を用いて検出した。検出結果に応じて、異なる分子量のアルギンオリゴ糖成分を含有する溶出液をそれぞれ回収した。異なる分子量のアルギンオリゴ糖成分を含有する溶出液をそれぞれ減圧下で濃縮し、凍結乾燥させた。成分1を廃棄し、異なる分子量を有する式(II)(nはそれぞれ0~10の値を有する)に示されるようなアルギンオリゴ糖成分2~12を得、n=2~8の式(II)で示されるアルギンオリゴ糖溶出液を回収し、合わせ、乾燥させた。n=2~8の式(II)で示されるアルギンオリゴ糖混合物(五糖類~十糖類の混合物)を比較試験サンプルとして作製した。
【0481】
比較試験サンプル中の種々の重合度のオリゴ糖成分の割合を、多角度光散乱(MALS、Wyatt)と組み合わせたSuperdexペプチド分子排除クロマトグラフィー(GE Co.)によって検出した。決定方法は、実施例1の関連部分と同じである。試験結果:五糖類~十糖類はそれぞれdp4~dp10で表し、それぞれ10%dp4、12%dp5、13%dp6、14%dp7、15%dp8、19%dp9および17%dp10である。
【0482】
実施例1、2および3でそれぞれ作製した生成物A、BおよびC、本実施例で作製した生成物Dおよび比較試験サンプルにおけるオリゴ糖の割合を下表2に示す。
【0483】
【0484】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方ともTh1優位関連疾患の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0485】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方とも多発性硬化症疾患の治療において優れた治療効果獲得したことが判明した。
【0486】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方ともクローン病の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0487】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方とも1型糖尿病の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0488】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方とも関節リウマチの治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0489】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方とも橋本甲状腺炎の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0490】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方とも白斑の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0491】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方ともシェーグレン症候群の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0492】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方とも多嚢胞性卵巣症候群の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0493】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方ともセリアック病の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【0494】
試験後、マンヌロン酸オリゴ糖および本発明のマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物は両方ともグレーブス病の治療において優れた治療効果を獲得したことが判明した。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Th1優位関連疾患の治療のため
に用いられる、マンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成
物であって、前記組成物は、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩
を含む組成物:
【化1】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
を含んでなり、
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%より多くを占め;
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量は、組成物の総重量の60%未満を占める、方法。
【請求項2】
n=1~2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10~50%、好ましくは25~50%を占める、請求項1に記載の
組成物。
【請求項3】
n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.5である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項4】
m+m’=1または2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の50%以上、好ましくは60%~90%、より好ましくは70%~90%である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項5】
m+m’=1のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~40%である、請求項4に記載の
組成物。
【請求項6】
m+m’=2のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の10%以上、好ましくは30~50%である、請求項4に記載の
組成物。
【請求項7】
n=1~5のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の80~95%を占める、請求項1に記載の
組成物。
【請求項8】
n=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量が組成物の総重量の20~70%を占める、請求項1に記載の
組成物。
【請求項9】
n=4~7のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量に対するn=1~3のマンヌロン酸オリゴ糖の総重量の比が1.0~3.0である、請求項3に記載の
組成物。
【請求項10】
組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類5~25%、六糖類2~20%、七糖類2~20%、八糖類2~20%、九糖類2~20%、十糖類2~20%である、請求項1~9のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項11】
組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類5~25%、三糖類15~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~15%、七糖類3~10%、八糖類2~5%、九糖類1~5%、十糖類1~5%である、請求項10に記載の
組成物。
【請求項12】
組成物中の種々の重合度のマンヌロン酸オリゴ糖の重量パーセンテージが、二糖類10~20%、三糖類18~30%、四糖類15~28%、五糖類10~20%、六糖類5~10%、七糖類3~5%、八糖類2~5%、九糖類1~3%、十糖類1~3%である、請求項11に記載の
組成物。
【請求項13】
nが1~19から選択される整数である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項14】
nが1~17から選択される整数である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項15】
nが1~15から選択される整数である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項16】
nが1~13から選択される整数である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項17】
nが1~11から選択される整数である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項18】
nが1~9から選択される整数である、請求項1に記載の
組成物。
【請求項19】
Th1優位関連疾患の治療のため
に用いられる、マンヌロン酸オリゴ糖
を含む組成物であって、マンヌロン酸オリゴ糖が、式(I)を有するマンヌロン酸オリゴ糖またはその薬学上許容可能な塩を含む組成物:
【化2】
(式中、nは1~20から選択される整数であり、mは0、1または2から選択され、m’は0または1から選択される)
である、使用。
【請求項20】
nが1~19から選択される整数である、請求項
19に記載の
組成物。
【請求項21】
nが1~15から選択される整数である、請求項
19に記載の
組成物。
【請求項22】
nが1~13から選択される整数である、請求項
19に記載の
組成物。
【請求項23】
nが1~11から選択される整数である、請求項
19に記載の
組成物。
【請求項24】
nが1~9から選択される整数である、請求項
19に記載の
組成物。
【請求項25】
薬学上許容可能な塩がナトリウム塩またはカリウム塩である、請求項1~
24のいずれか一項に記載の
組成物。
【請求項26】
Th1優位関連疾患を有する患者
(ヒトを除く)を治療するための方法であって、前記患者に治療上有効な量の、請求項1~
25のいずれか一項に定義されるマンヌロン酸オリゴ糖を含んでなる組成物を投与することを含んでなる、方法。
【請求項27】
Th1優位関連疾患が多発性硬化症、クローン病、1型糖尿病、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、白斑、シェーグレン症候群、多嚢胞性卵巣症候群、セリアック病、グレーブス病、好ましくは、多発性硬化症、クローン病および関節リウマチから選択される、請求項1~
25のいずれか一項に記載の
組成物または請求項
26に記載の方法。
【国際調査報告】