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特表2022-543644電子デバイスのプローブヘッド用のコンタクトプローブを製造する製造方法、および対応するコンタクトプローブ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(54)【発明の名称】電子デバイスのプローブヘッド用のコンタクトプローブを製造する製造方法、および対応するコンタクトプローブ
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20221005BHJP
   G01R 1/073 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
G01R1/067 A
G01R1/067 C
G01R1/073 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022507533
(86)(22)【出願日】2020-08-04
(85)【翻訳文提出日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2020071909
(87)【国際公開番号】W WO2021023744
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】102019000014214
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519046085
【氏名又は名称】テクノプローベ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリッパ、ロベルト
【テーマコード(参考)】
2G011
【Fターム(参考)】
2G011AA02
2G011AB01
2G011AF07
(57)【要約】
導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、コンタクトプローブのサブマイクロメートル3D印刷のステップを備える、電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブを製造する製造方法を開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブ(10)を製造する製造方法であって、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、前記コンタクトプローブ(10)のサブマイクロメートル3D印刷のステップを備える、製造方法。
【請求項2】
前記3D印刷のステップが、サブミクロンサイズの印刷材料を出力するステップと、予め設定された幾何学的形状に従って、前記印刷材料を堆積するステップとを備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記印刷材料を出力するステップが、0.1~0.9μmの範囲内の径を有する、前記印刷材料のワイヤを形成するステップを備える、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記印刷材料を出力するステップが、0.2~0.4μmの範囲内の径を有する、前記印刷材料のワイヤを形成するステップを備える、請求項2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記印刷材料を加熱する予備ステップを備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記加熱する予備ステップが、前記印刷材料を軟化点まで加熱するステップを備える、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記加熱する予備ステップが、前記印刷材料を融点まで加熱するステップを備える、請求項5に記載の製造方法。
【請求項8】
前記3D印刷のステップが、複数の異なる印刷材料により、行われる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記3D印刷のステップが、前記複数の異なる印刷材料を出力し、および堆積させる複数のステップを備える、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記出力し、および堆積させる複数のステップが、同時に、および順次に行われる、請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記3D印刷のステップが、
銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などの銅、銀、金の合金、
ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのニッケルの合金、
タングステン、もしくは、ニッケル-タングステンなどのタングステンの合金、もしくは、タングステンを含む多層、
パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのパラジウムの合金、
または、白金、ロジウム、もしくは、白金、ロジウムの合金、
から選択される金属などの導体材料、好ましくはタングステンを使用する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項12】
前記3D印刷のステップが、シリコン、または場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの半導体材料を使用する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項13】
前記3D印刷のステップが、前記コンタクトプローブ(10)のコーティング層の形状の絶縁材料を使用する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項14】
前記複数の異なる印刷材料が、
銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などの銅、銀、金の合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのニッケルの合金、タングステン、もしくは、ニッケル-タングステンなどのタングステンの合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのパラジウムの合金、または、白金、ロジウム、もしくは、白金、ロジウムの合金、から選択される金属などの1つもしくは複数の導体材料、好ましくはタングステン、
シリコンまたは場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの1つもしくは複数の半導体材料、
または1つもしくは複数の絶縁材料を、任意の組み合わせで備える、請求項8に記載の製造方法。
【請求項15】
電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用のコンタクトプローブ(10)であって、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、サブマイクロメートル3D印刷のステップにより、備えられたコンタクトプローブ(10)。
【請求項16】
請求項15に記載のコンタクトプローブ(10)であって、
銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などの銅、銀、金の合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのニッケルの合金、タングステン、もしくは、ニッケル-タングステンなどのタングステンの合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのパラジウムの合金、または、白金、ロジウム、もしくは、白金、ロジウムの合金から選択される金属などの1つもしくは複数の導体材料、好ましくはタングステン、
シリコン、または場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの1つもしくは複数の半導体材料、
または1つもしくは複数の絶縁材料を、任意の組み合わせで備える、請求項15に記載のコンタクトプローブ(10)。
【請求項17】
複数の材料が、場合によっては空き部分またはエアゾーンで接合された、相互貫入またはインタレース形状において組み合わせられた、請求項16に記載のコンタクトプローブ(10)。
【請求項18】
請求項15に記載のコンタクトプローブ(10)であって、それが、サブマイクロメートル精度で規定された寸法を有するコンタクトプローブ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、そのより一般的な態様において、電子デバイスのプローブヘッド用のコンタクトプローブを製造する製造方法に、および、対応するプローブヘッドに関連しており、ならびに、以下の開示はその説明を簡素化する目的のみで本出願の技術分野を参照して行う。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、プローブヘッドは基本的には、マイクロストラクチャ、特に、ウェーハ上に集積された電子デバイスの複数の接触パッドを、それらの機能、特に電気的なもの、または一般に、試験を検証する試験装置の対応するチャンネルと電気的に接続するように構成された装置である。
【0003】
集積デバイスに対して行われる試験はすなわち、既に製造段階にある欠陥デバイスを検出し、および分離するために使用される。通常、プローブヘッドはその場合、ウェーハ上に集積された複数のデバイスの、それらの切断、および、チップ格納パッケージ内での組み立て前の電気的試験のために使用される。
【0004】
プローブヘッドは通常、良好な電気的および機械的特性を有する特殊な合金により、形成されており、および、被試験デバイスの対応する複数の接触パッドの少なくとも接触部分が装備された多数の接触要素またはコンタクトプローブを備える。
【0005】
通常、「垂直プローブヘッド」として示される一種のプローブヘッドは基本的には、略板状であり、および平行の少なくとも一対の板またはガイドにより、保持された複数のコンタクトプローブを備える。上記ガイドは、好適な穴が装備され、および、コンタクトプローブの移動および考えられる変形のためにフリーゾーンまたはエアゾーンを残すように互いに特定の距離をおいて配置されている。一対のガイドは特に、通常、良好な電気的および機械的特性を有する特殊な合金により、形成されたコンタクトプローブが軸方向にそれらの中を摺動するそれらのそれぞれのガイド穴をいずれも備えた上方ガイドおよび下方ガイドを備える。
【0006】
コンタクトプローブと、被試験デバイスのそれぞれの接触パッドとの間の良好な接続は、デバイス自体に対する、プローブヘッドの圧力により、確実にされ、上方および下方ガイド内に作られたガイド穴内で移動可能なコンタクトプローブは、押圧接触中に、2つのガイド間のエアゾーン内で曲げを受け、および上記ガイド穴内で摺動する。
【0007】
さらに、エアゾーン内のコンタクトプローブの曲げは、図1であって、ここでは、図示を単純にするために、プローブヘッドに通常含まれる複数のプローブのうちの1つのコンタクトプローブのみを表しており、図示したプローブヘッドが、いわゆるシフトさせられた板の種類のものである図1に概略的に示すように、プローブ自体の、またはそのガイドの好適な構成により、助長される場合がある。
【0008】
特に、図1は、図のスライド中に示す軸H-Hにより、基本的に長手展開方向に延在されているプローブ本体1Cを有する少なくとも1つのコンタクトプローブ1がそれらの中を摺動するそれらのそれぞれの上方の(2A)および下方の(3A)ガイド穴を有している、少なくとも1つの上方板またはガイド(上方ダイ)2、および、1つの下方板またはガイド(下方ダイ)3を備えるプローブヘッド9を概略的に示している。複数のコンタクトプローブ1は通常、被試験デバイスに対して、およびガイドに対して直交に、すなわち、図の局所参照を使用すれば、軸Zに沿って略垂直方向に上記長手展開方向が配置されて、プローブヘッド9内に配置される。
【0009】
コンタクトプローブ1は、少なくとも1つの接触端または先端1Aを有する。端または先端との語は本明細書では、および以下では、端部分であり、必ずしも先がとがっていないものを示す。特に、接触先端1Aは、被試験デバイス4の接触パッド4Aに当接し、上記デバイスと、プローブヘッド9が端子要素を形成する試験装置(図示せず)との間の機械的および電気的接触を実現する。
【0010】
場合によっては、複数のコンタクトプローブは、上方ガイドにおいてプローブヘッドに固定されるように締め付けられている:これらは、ブロック化プローブを有するプローブヘッドと呼ばれている。
【0011】
あるいは、複数のプローブヘッドは、固定されるように締め付けられている訳でないが、中間ボードにより、ボードにインターフェースで接続されたプローブとともに使用される;これらは、非ブロック化プローブを有するプローブヘッドと呼ばれる。中間ボードは、プローブとの接触に加えて、特に、パッド自体の中心間の距離制約の緩和により、すなわち、隣接するパッドの中心間の距離による、空間の変換により、被試験デバイス上に存在している接触パッドに対して、その上に設けられた接触パッドを空間的に再配分することも可能にする、通常、「スペーストランスフォーマ」と呼ばれるスペーストランスフォーメーションボードである。
【0012】
この場合、図1に示すように、コンタクトプローブ1は、そうしたスペーストランスフォーマ5の複数の接触パッド5Aの方に向かう、接触ヘッドとして示すフィールド内にさらなる接触先端1Bを有する。プローブと、スペーストランスフォーマ5との間の電気的接触は、被試験デバイス4との接触と同様に、スペーストランフォーマ5の接触パッド5Aに対する、コンタクトプローブ1の接触ヘッド1Bの圧力により、確実にされる。
【0013】
既に説明したように、上方ガイド2および下方ガイド3は、プローブヘッド9の動作中の、コンタクトプローブ1の変形を可能にし、コンタクトプローブ1の接触先端および接触ヘッド(1Aおよび1B)の、被試験デバイス4の、ならびにスペーストランスフォーマ5の接触パッド4Aおよび5Aそれぞれとの接続を確実にするエアゾーン6により、好適に、間隔をおいて配置される。明らかに、上方ガイド穴2Aおよび下方ガイド穴3Aは、プローブヘッド9により、行われる試験動作中にそれらの中での、コンタクトプローブ1の摺動を可能にするように、必要な大きさにされるべきである。
【0014】
留意すべきなのは、上方ガイド穴2Aおよび下方ガイド穴3Aを特定の大きさにすることが、それらに収容されるべき複数のコンタクトプローブ1の寸法公差にも依存することであり、それらの公差は、増加させられた寸法、および、したがって、上方ガイド穴2Aおよび下方ガイド穴3Aのより大きな全体体積をもたらし、より低い数のそれらが、上方ガイド2および、上記ガイド穴2Aの2つの、特に、図に示す軸xおよびyによる展開方向において備えられたそれぞれのクリアランスGxおよびGyを示す図2Aに拡大して示すその詳細を参照して図2に概略的に示すようにそれぞれのガイド上に配置されることができる。同様のクリアランスが、下方ガイド3の下方ガイド穴3Aに備えられる。
【0015】
より具体的には、上記クリアランスが、上方ガイド2および下方ガイド3それぞれにおける上方ガイド穴2Aおよび下方ガイド穴3A内のコンタクトプローブ1の正しい挿入、保持、および摺動を確実にするように確立される。
【0016】
コンタクトプローブの寸法公差は、例えば、プローブヘッド9が当接すべき被試験デバイス4のウェーハがない状態でも、複数の接触ヘッド1Bであって、それらが上方ガイド2に当接した状態に落ち着き、および、それらの通常の動作中の、プローブヘッド9内での、コンタクトプローブ1の正しい保持を可能にするように、複数の接触ヘッド1Bの、特定の大きさにすることなどの他の要因にも影響をおよぼす。
【0017】
コンタクトプローブ1の寸法公差が基本的には、その製造方法に依存することもよく知られている。
【0018】
基本的には、電子デバイスのプローブヘッド用のコンタクトプローブを製造する2つの製造方法が、当該分野において現在使用されている。
【0019】
第1の方法は、制限された寸法精度でコンタクトプローブを作ることができる、後のマスキングおよび材料除去ステップの使用のおかげで、好適に成形された基板から開始してプローブを作るためのフォトリソグラフィ技術に基づく。
【0020】
フォトリソグラフィ技術を使用した製造方法は、材料の異なる層を備えるプローブを容易に製造することを可能にするが、コンタクトプローブの全体寸法、および、幾何学的形状の点での、および使用可能な材料の組み合わせの点での、特に複雑な構造を作り出す可能性を大きく制限する。
【0021】
当該分野において広く使用されている第2の既知の方法は、レーザ切断技術に基づく;特に、好適な材料の、積層体(場合によってはさらに多層)から開始してコンタクトプローブを「切り出す」ことができるレーザビームが使用される。
【0022】
レーザ手法のおかげで、フォトリソグラフィ技術によるよりも、より複雑な形状を有する構造を作り出すことが可能である。たとえば、コンタクトプローブ全体、またはその一部の被覆膜を得るために、上記レーザ技術に、さらなる蒸着技術を加えることが通常、必要である。
【0023】
しかし、既知の手法のいずれも、製造されたプローブの同じバッチ上で、最適な寸法精度、またはその完全な再現可能性を得ることを可能にするものでなく、これは、バッチ毎に、統計的に算出された最大公差を考慮に入れる必要があることを必然的に伴う。
【0024】
さらに、既知の方法のいずれも、幾分複雑な形状の材料の交互の配置を備えるプローブを作ることを可能にするものでない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の技術的課題は、得られたプローブが高精度を有することを確実にする一方で任意の材料の組み合わせを使用していずれかの複雑度の幾何学的形状を有するプローブを作ることができる、集積デバイスのプローブヘッド用のコンタクトプローブを製造する製造方法を提供し、それにより、従来技術によって実現された方法になお悪影響をおよぼしている制約および欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の基礎をなす解決策の考えは、サブマイクロメートル寸法を有する印刷材料を出力するためのノズルを使用した、好適な印刷材料、特に、少なくとも1つの導体または半導体材料の3D印刷により、コンタクトプローブを実現することである。
【0027】
上記解決策の考えに基づけば、上記技術的課題は、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、プローブコンタクトのサブマイクロメートル3D印刷のステップを備える、電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブを製造する製造方法によって解決される。
【0028】
特に、本発明は、個々に、または、必要な場合、組み合わせで採用される以下のさらなる、および任意的な特徴を備える。
【0029】
本発明の一態様によれば、3D印刷のステップは、サブミクロンサイズの印刷材料を出力するステップと、予め設定された幾何学的形状に従って、印刷材料を堆積させるステップとを備え得る。
【0030】
より具体的には、印刷材料を出力するステップは、0.1~0.9μmの範囲内の、好ましくは0.2~0.4μmの範囲内の径を有する、上記印刷材料のワイヤを形成するステップを備え得る。
【0031】
本発明の別の態様によれば、製造方法は、印刷材料を加熱する予備ステップを備え得る。
【0032】
特に、上記予備ステップは、印刷材料をその軟化点まで、好ましくは、その融点まで加熱するステップを備え得る。
【0033】
本発明の別の態様によれば、3D印刷のステップは、複数の異なる印刷材料により、行われ得る。
【0034】
この場合、3D印刷のステップは、複数の異なる印刷材料を出力し、および堆積させる複数のステップを備え得る。
【0035】
さらに、出力し、および堆積させる複数のステップが、同時に、および順次に行われ得る。
【0036】
本発明の別の態様によれば、3D印刷のステップは、銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などのそれらの合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのその合金、タングステン、ニッケル-タングステンなどのその合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのその合金、または、白金、ロジウム、もしくは、それらの合金から選択される金属などの導体材料、好ましくはタングステンを使用し得る。
【0037】
本発明の別の態様によれば、3D印刷のステップは、場合によってはドーピングされたシリコンまたはシリコンカーバイドなどの半導体材料を使用する。
【0038】
本発明のさらに別の態様によれば、3D印刷のステップは、好ましくはコンタクトプローブのコーティング層の形状の、パリレン(登録商標)などの絶縁材料を使用し得る。
【0039】
さらに、本発明の別の態様によれば、複数の異なる印刷材料は、銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などのそれらの合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのその合金、タングステン、ニッケル-タングステンなどのその合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのその合金、または、白金、ロジウム、もしくは、それらの合金から選択される金属などの1つもしくは複数の導体材料、好ましくはタングステン、シリコン、または場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの1つもしくは複数の半導体材料、またはパリレン(登録商標)などの1つもしくは複数の絶縁材料を任意の組み合わせで備え得る。
【0040】
本発明は、電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用のコンタクトプローブであって、それが、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、サブマイクロメートル3D印刷のステップにより、備えられたコンタクトプローブにも関連する。
【0041】
本発明の別の態様によれば、コンタクトプローブは、銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などのそれらの合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのその合金、タングステン、ニッケル-タングステンなどのその合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのその合金、または、白金、ロジウム、もしくは、それらの合金から選択される金属などの1つもしくは複数の導体材料、好ましくはタングステン、シリコン、または場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの1つもしくは複数の半導体材料、またはパリレン(登録商標)などの1つもしくは複数の絶縁材料を任意の組み合わせで備え得る。
【0042】
特に、これらの材料は、場合によっては空き部分またはエアゾーンで接合された、相互貫入またはインタレース形状において組み合わせられ得る。
【0043】
最後に、本発明の別の態様によれば、コンタクトプローブは、サブマイクロメートル精度で規定された寸法を有し得る。
【発明の効果】
【0044】
本発明によるプローブの特徴および利点は、添付図面を参照して、限定でない例として表すその実施形態の例の以下に行った説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】従来技術によって作られたプローブヘッドの正面図を概略的に示す。
図2図1のプローブヘッド内に含まれたガイド、およびその拡大された詳細の平面図をそれぞれ示す。
図2A図1のプローブヘッド内に含まれたガイド、およびその拡大された詳細の平面図をそれぞれ示す。
図3】本発明による製造方法を実現することができる3D印刷装置の正面図を概略的に示す。
図4A】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図4B】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図4C】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図4D】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図4E】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図5A】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図5B】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図5C】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図5D】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図6A】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図6B】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図6C】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図6D】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図7A】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
図7B】本発明によって作られたコンタクトプローブの代替的な実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
これらの図、および特に図3を参照して3D印刷装置により実現されたプローブヘッド用のコンタクトプローブを製造する製造方法が説明され、上記3D印刷装置は20により全体として示され、得られる対応するコンタクトプローブは10により示される。
【0047】
留意すべきは、複数の図が、概略図を表しており、縮尺通りに描かれていないが、その代わりに、本発明の重要な特徴を強調するように描かれていることである。
【0048】
さらに、以下に説明するプロセスステップは、コンタクトプローブを製造するための完全なプロセスフローを形成するものでない。本発明は、既に知られている3D印刷技術とともに実現される場合があり、および、本発明の理解に必要な、一般的に使用されるプロセスのステップのみが含まれる。
【0049】
最後に、留意すべきは、垂直またはバックリングビームプローブに関して例証した方策がカンチレバープローブ、マイクロプローブ等などの他のタイプのプローブに合わせられる場合もあり、および、カンチレバーまたはマイクロプローブに関して例証した方策が、垂直プローブに適用される場合もある。
【0050】
本発明は特に、電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブであって、その実現に好適な少なくとも1つの導体または半導体材料による、コンタクトプローブ10のサブマイクロメートル3D印刷ステップを備える、電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブを製造する製造方法に関連する。
【0051】
上記導体材料は、銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などのそれらの合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのその合金、タングステン、ニッケル-タングステンなどのその合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのその合金、または、白金、ロジウム、もしくは、それらの合金などの金属、好ましくはタングステンであり得る。あるいは、シリコン、またはシリコンカーバイドであって、その導電特性を増大させるために好適にドーピングされる場合もあるシリコンカーバイドなどの半導体材料を使用し得る。
【0052】
好適には、3D印刷のステップは、サブミクロンサイズの印刷材料を出力するステップと、予め設定された幾何学的形状に従って、印刷材料を堆積させるステップとを備える。
【0053】
より具体的には、印刷材料を出力するステップは、0.1~0.9μmの範囲内の、好ましくは0.2~0.4μmの範囲内の径を有する、印刷材料のワイヤを形成するステップを備える。これらの寸法は、特に金属材料についての、現在の3D技術の限界に対応し、明らかに、この技術の進化とともに変わり得る。
【0054】
さらに、3D印刷のステップは、印刷材料を、特に、その軟化点まで、好ましくはその融点まで、加熱する予備ステップを備え得る。
【0055】
好ましい実施形態では、3D印刷のステップは、複数の異なる印刷材料により、行われる。
【0056】
この場合、3D印刷のステップは、複数の異なる印刷材料を出力し、および堆積させる複数のステップを備える。
【0057】
特に、複数の印刷材料は、以上に列挙されたものから選択される導体または半導体材料である場合があるが、それらは、特にコンタクトプローブ10のコーティング層の形状の、絶縁材料、たとえば、パリレン(登録商標)である場合もある。絶縁材料が、以下によりよく明確にするように、電流を流さなくてよいコンタクトプローブ10の部分を作るために使用される場合もある。
【0058】
好適には、出力および堆積のステップは、同時に、および順次に行われ得る。
【0059】
図3に概略的に示すように、コンタクトプローブ10は、特にサブミクロンサイズの印刷材料を出力することができる少なくとも1つの3D印刷ヘッド11を備える、3D印刷装置20により、印刷される。従来技術に対して分かるように、コンタクトプローブ10は、少なくとも、接触先端10Aとして示す第1の端部、接触ヘッド10Bとして示す第2の端部、およびそれらの間に延在するロッド状本体10Cを備える。
【0060】
3D印刷ヘッド11は、サブミクロンサイズの径であって、特に0.1~0.9μmの範囲内にあり、好ましくは0.2~0.4μmの範囲内にあり、すなわち、印刷材料のワイヤのものに対応する、サブミクロンサイズの径を有する印刷材料出力開口を有する印刷ノズル11aを備える。
【0061】
印刷ノズル11aは、コンタクトプローブ10の実現に好適な少なくとも1つの導体または半導体材料のタンク11bであって、今度は、たとえば細径チューブの形状の、上記材料の接続および輸送の好適な手段12aにより、上記材料のフィーダ12に接続されるタンク11bに接続される。特に、3D印刷ヘッド11は、サブミクロンサイズの径を有するワイヤの形状のプローブを印刷するための印刷材料を出力し得る。
【0062】
3D印刷装置20は、場合によってはタンク12に関連付けられた、上記印刷材料の少なくとも1つのヒータを備える場合もある。
【0063】
上記導体材料は、銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などのそれらの合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのその合金、タングステン、ニッケル-タングステンなどのその合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルト、パラジウム-タングステンなどのその合金、または、白金、ロジウム、もしくは、それらの合金などの金属であり得る。あるいは、シリコンまたはシリコンカーバイドなどの半導体材料であって、その導電特性を増大させるために好適にドーピングされる場合もある半導体材料を使用し得る。
【0064】
以下によりよく明確にするように、コンタクトプローブ10は、材料の組み合わせにより作られる場合も、ならびに、特にコーティング層の形状の、絶縁材料、たとえばパリレン(登録商標)を、互いとの、および、導体または半導体材料との組み合わせで備える場合もある。
【0065】
3D印刷装置20は、少なくとも可動プラットフォーム13であって、それぞれのレスティングフィート(resting feet)13aが装備され、および、モータ素子13bのおかげで、特に、板状支持体状であり、3D印刷装置20の固定台15であって、今度は、レスティングフィート(resting feet)15aが設けられた固定台15上に位置付けられた可動プラットフォーム13自体に直交する軸14に沿って、移動させられる可動プラットフォーム13をさらに備える。固定台15も、板状であり、平面πに合わせて展開する。
【0066】
3D印刷装置20は、固定台15に直交して位置付けられ、それと、第1の固定要素16aにより関連付けられた、第1の支持体柱16も備える。第1の支持体柱16に直交し、および、それに第2の固定要素17aにより、接続されたさらなる第2の支持体柱17が備えられる。
【0067】
より具体的には、第2の支持体柱17は、ボード上に3D印刷ヘッド11を担持し、および、3D印刷装置20の固定台15の平面πにおけるその移動を可能にする。
【0068】
図の局所参照系を使用すれば、3D印刷ヘッド11はしたがって、可動プラットフォーム13が軸zに沿って移動する一方で軸xおよびyに応じて移動可能である。さらに可動プラットフォーム13が軸xおよびyに応じて移動し、および、軸z、または移動のいずれかの他の組み合わせに応じて3D印刷ヘッド11を移動させることができる構成を検討することが明らかに可能である。
【0069】
いずれにせよ、3D印刷ヘッド11の、および可動プラットフォーム13の移動の組み合わせは、コンタクトプローブ10があらかじめ設定された幾何学的形状に応じて実現され得るように印刷ノズル11aが3つの方向x、y、およびzに応じて移動させられることを可能にする。
【0070】
どのようにして3D印刷装置20が、幾何学的に複雑な形状、特に、従来のフォトリソグラフィおよびレーザ技術により、所望の精度で得ることが可能でない形状をさらに有するコンタクトプローブ10を印刷することを可能にするかは直ちに明らかである。
【0071】
特に、上述した3D印刷装置20のおかげで、サブマイクロメートル3D印刷を備える本発明の製造方法により、得られたいずれのコンタクトプローブ10も、その最終的な幾何学的形状の複雑度にかかわらず、1ミクロンより低い寸法精度を有する寸法を有することになる。
【0072】
よって、図4Aに概略的に示すように、接触先端10A、および本体10Cにおいて作られた第2のノッチ18bなどの部分端において作られた第1のノッチ18aが装備されたカンチレバーコンタクトプローブの場合に、寸法を局所的に低減することができる好適なノッチを有するコンタクトプローブ10を得ることが可能である。
【0073】
同様に、3D印刷により、図4Bに示すものなどの全体的に非常に複雑な幾何学的形状を有するコンタクトプローブを実現することが可能である。より具体的には、コンタクトプローブ10は、接触先端10Aにおいて実現されたパンタグラフ構造19a、接触ヘッド10Bにおいて実現された制動構造19b、ならびに、T状の最上部19dおよびかかるカップリングフィート(coupling feet)19dが装備された拡大形状を有する本体19cを備える。
【0074】
3D印刷のおかげで、コンタクトプローブ10の一部分のみにも、たとえば、本体10Cがコイル状に作られた図4Cに示すような本体10Cにより、空隙のある部分と空隙のない部分を有する複雑な形状を実現することも可能である。
【0075】
同様に、図4Dに示すように、空気または他の材料であり得る好適な分離ゾーン21により、離間させられた複数のラメラ22a、22bとして本体10Cを実現することが可能である。
【0076】
最後に、図4Eに概略的に示すように、任意の形状、および200μmよりも低い高さHの接触部23aおよび支持体部23bを有する、マイクロプローブなどの、低減された寸法のプローブを印刷することも可能である。
【0077】
有利には、本発明による製造方法の3D印刷は、コンタクトプローブ10の異なる部分の異なる印刷材料の印刷を提供し得る。この場合、異なる印刷材料の出力および堆積のステップを同時に、または順次に行うように、固定された、または交換可能なやり方で、異なる印刷材料の複数のフィーダ12への、3D印刷装置20の3D印刷ヘッド11の接続を提供することが可能である。
【0078】
このようにして、ロッド状のコア24a、および層24bのように全体的に、または層24cのように部分的にのみ、コア24aを覆ういくつかのコーティング層を有する、図5Aに概略的に示すような、多層タイプのコンタクトプローブ10を得ることが可能である。
【0079】
図5Bに概略的に示すように、複数のラメラ22a、22b、および22c、ならびに分離ゾーン21a、21bであって、異なる材料でできた少なくとも1つの、またはすべてものラメラおよび/または分離ゾーンが異なる材料でできている、複数のラメラ22a、22b、および22c、ならびに分離ゾーン21a、21bが装備されたコンタクトプローブ10を実現することが同様に可能である。
【0080】
さらに、図5Cおよび5Dに示すように、接触先端10A、ならびに、少なくとも2つの異なる材料でできた少なくとも一対のゾーン23aおよび23bであって、ゾーン23aおよび23bが、複雑な幾何学的形状を有することができ、ならびに、特に、得られた接触先端10Aのより良好な構造的安定性を保証するために、それらの界面部において対応しており、対で結合されている、少なくとも一対のゾーン23aおよび23bなどの、コンタクトプローブ10の一部分のみを実現することも可能である。
【0081】
有利には、本発明によれば、3D印刷方法は、コンタクトプローブ10の表層部においてのみでも複雑な形状を実現し得る。
【0082】
このようにして、図6Aに概略的に示すようにわずかに波形であり、または、図6Bに概略的に示すように表面スリーブがある形態において、より際立って波形である表面部26を有するコンタクトプローブ10を得ることが可能である。
【0083】
好適には、上記波形表面部26は、図6Cおよび6Dに概略的に示すように、場合によっては異なる材料により作られた別個のインタレース部により、作られる場合もある。
【0084】
なお一層複雑な実施形態では、本発明による方法の3D印刷は、コンタクトプローブ10が、全体的にインタレースされた形態で、特に、図7Aに概略的に示すように、場合によっては、異なる印刷材料でできており、および/または、異なる径を有する3つのワイヤ27a、27b、および27cにより、製造されることも可能にする。
【0085】
さらに、コンタクトプローブ10は、図7Bに概略的に示すように、異なる材料でできた別個の部分28a、28bを備えるように作られ得る。この場合、コンタクトプローブ10は、第1の材料でできており接触先端10Aを備える第1の部分28a、ならびに、第2の材料でできており接触ヘッド10Bを備える第2の部分28bを備える。上記第1および第2の材料はたとえば、いずれも、異なる特性を有する導体材料であり得る;特に、第1の部分28aを作る第1の材料は、コンタクトプローブ10の接触先端10Aに対してより大きな硬度を付与するように、第2の部分28bを作る第2の材料のものよりも高い硬度値を有するように選ばれ得る。あるいは、導体材料の第1の部分28aおよび絶縁材料の第2の部分28bを作ることが可能であり、上記第2の部分は、実際に、第1の部分18aのものに対して、低減された寸法を有するプローブについてのみの制動部分になる。
【0086】
したがって、本発明の製造方法が、場合によっては空き部分またはエアゾーンで接合された、相互貫入またはインタレース状の、異なる材料、導体、半導体、またはさらに絶縁のものの組み合わせを備え得るコンタクトプローブ10を3D印刷することを可能にすることを指摘する。
【0087】
まとめれば、本発明による製造方法は、3D印刷のおかげで、材料の任意の組み合わせにより、作られ、および、サブマイクロメートル寸法精度を有するプローブを、安全であり、および再現可能なやり方で得ることを可能にする。
【0088】
有利には、上記方法は、特に、従来のフォトリソグラフィおよびレーザ技術を使用して得ることが困難である、複雑な形状および材料の組み合わせによるプローブを得ることを可能にする。
【0089】
特に、3D印刷によって得られたコンタクトプローブは、特に、小さな全体寸法の場合にも、場合によっては空き部分で接合された、相互貫入またはインタレース状の、材料の交互の配置を備え、プローブの最終的な幾何学的形状の寸法は、ミクロンよりも低いレベルまで正確であり得る。
【0090】
明らかに、非特定および特定のニーズを満たすために、当業者は、すべて、以下の請求項によって画定されるような、本発明の保護の範囲内に収まる、数多くの修正および変形を上述の、製造方法に対して、および、コンタクトプローブに対して行い得る。
【0091】
特に、明らかに、図中、例として図示されたもの以外の幾何学的形状を検討することが可能である。
【0092】
遊離体の、予変形している、カンチレバー、マイクロプローブ、メンブレンまたはポゴピンをも有するヘッド用の接触先端で、特に、ブロック化または非ブロック化タイプの、垂直またはバックリングビームプローブなどの異なるタイプのプローブを作ることも可能である。
【0093】
さらに、コンタクトプローブの実現のために当業者に知られているものの中から他の導体、半導体、または絶縁材料を検討すること、および平面状重なりでの、または、同心もしくは同軸でのその多層の組み合わせの実現を検討することが可能である。
【0094】
最後に、くぼみまたは拡大部などのヘッド部、枝状または細長くされた先端部および、本体であってそれから突出するストッパのような本体の、特定の形成などのさらなる方策により、本発明のコンタクトプローブを装備することが可能である。
図1
図2
図2A
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
【手続補正書】
【提出日】2022-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブ(10)を製造する製造方法であって、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、全体としての前記コンタクトプローブ(10)のサブマイクロメートル3D印刷のステップを備え、前記3D印刷のステップが、サブミクロンサイズの印刷材料を出力するステップと、サブマイクロメートル精度で規定された寸法を有する、得られる前記コンタクトプローブ(10)の予め設定された幾何学的な3D形状に従って、前記印刷材料を堆積するステップと、を備える、製造方法。
【請求項2】
前記印刷材料を出力するステップが、0.1~0.9μmの範囲内の径を有する、前記印刷材料のワイヤを形成するステップを備える、請求項に記載の製造方法。
【請求項3】
前記印刷材料を出力するステップが、0.2~0.4μmの範囲内の径を有する、前記印刷材料のワイヤを形成するステップを備える、請求項に記載の製造方法。
【請求項4】
前記印刷材料を加熱する予備ステップを備える、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記加熱する予備ステップが、前記印刷材料を軟化点まで加熱するステップを備える、請求項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記加熱する予備ステップが、前記印刷材料を融点まで加熱するステップを備える、請求項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記3D印刷のステップが、複数の異なる印刷材料により、行われる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記3D印刷のステップが、前記複数の異なる印刷材料を出力し、および前記コンタクトプローブ(10)の前記予め設定された幾何学的な3D形状に従って、堆積させる複数のステップを備える、請求項に記載の製造方法。
【請求項9】
前記出力し、および堆積させる複数のステップが、同時に、または順次に行われる、請求項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記3D印刷のステップが、
銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などの銅、銀、金の合金、
ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのニッケルの合金、
タングステン、もしくは、ニッケル-タングステンなどのタングステンの合金、もしくは、タングステンを含む多層、
パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルトもしくはパラジウム-タングステンなどのパラジウムの合金、
または、白金、ロジウム、もしくは、白金、ロジウムの合金、
から選択される金属などの導体材料、好ましくはタングステンを使用する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項11】
前記3D印刷のステップがタングステンを使用する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項12】
前記3D印刷のステップが、シリコンもしくはシリコンカーバイドなどの半導体材料、または、ドーピングされたシリコンもしくはドーピングされたシリコンカーバイドなどのドーピングされた半導体材料を使用する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項13】
前記複数の異なる印刷材料が、
銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などの銅、銀、金の合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのニッケルの合金、タングステン、もしくは、ニッケル-タングステンなどのタングステンの合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルトもしくはパラジウム-タングステンなどのパラジウムの合金、または、白金、ロジウム、もしくは、白金、ロジウムの合金から選択される金属などの1つもしくは複数の導体材料、好ましくはタングステン、
シリコンまたは場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの1つもしくは複数の半導体材料、
または1つもしくは複数の絶縁材料を、任意の組み合わせで備える、請求項に記載の製造方法。
【請求項14】
電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用のコンタクトプローブ(10)であって、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、サブマイクロメートル3D印刷のステップにより、備えられ、前記コンタクトプローブが、サブマイクロメートル精度で規定された寸法を有するコンタクトプローブ(10)。
【請求項15】
請求項14に記載のコンタクトプローブ(10)であって、
銅、銀、金、もしくは、銅-ニオブ、銅-銀合金などの銅、銀、金の合金、ニッケル、もしくは、ニッケル-マンガン、ニッケル-コバルト、ニッケル-リン合金などのニッケルの合金、タングステン、もしくは、ニッケル-タングステンなどのタングステンの合金、もしくは、タングステンを含む多層、パラジウム、もしくは、ニッケル-パラジウム、パラジウム-コバルトもしくはパラジウム-タングステンなどのパラジウムの合金、または、白金、ロジウム、もしくは、白金、ロジウムの合金から選択される金属などの1つもしくは複数の導体材料、
シリコン、または場合によってはドーピングされたシリコンカーバイドなどの1つもしくは複数の半導体材料、
または1つもしくは複数の絶縁材料を、任意の組み合わせで備える、請求項14に記載のコンタクトプローブ(10)。
【請求項16】
複数の材料が、相互貫入またはインタレース形状において組み合わせられた、請求項15に記載のコンタクトプローブ(10)。
【請求項17】
前記複数の材料が空き部分またはエアゾーンで接合された、請求項16に記載のコンタクトプローブ(10)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
さらに、既知の方法のいずれも、幾分複雑な形状の材料の交互の配置を備えるプローブを作ることを可能にするものでない。
さらに、Yamadaら(SAMSUNG ELECTRONICS CO LTD)による米国特許出願公開第US2017/118846A1号によって知られているのは、基材、および基材に含まれた第1の導電部を含むテストソケットと、第1の導電部上に導電性インクを印刷することに基づいて形成される、導電性インクを含む第2の導電部とを製造する方法である。さらに、McAlpine(THE TRUSTEES OF PRINCETON UNIVERSITY)による米国特許出願公開第US2016/218287号は、多様な種類の材料が3D印刷され、および、能動的特性を有するデバイス部品内に完全に集積され得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
上記解決策の考えに基づけば、上記技術的課題は、導体材料または半導体材料から選択される少なくとも1つの印刷材料による、プローブコンタクトのサブマイクロメートル3D印刷のステップを備え、3D印刷のステップが、サブミクロンサイズの印刷材料を出力するステップと、サブマイクロメートル精度で規定された寸法を有する、得られるコンタクトプローブの予め設定された幾何学的3D形状に従って、印刷材料を堆積するステップとを備え得る、電子デバイスの試験装置のプローブヘッド用の少なくとも1つのコンタクトプローブを製造する製造方法によって解決される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
本発明の一態様によれば、印刷材料を出力するステップは、0.1~0.9μmの範囲内の、好ましくは0.2~0.4μmの範囲内の径を有する、上記印刷材料のワイヤを形成するステップを備え得る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
この場合、3D印刷のステップは、コンタクトプローブの予め設定された幾何学的3D形状に従って、複数の異なる印刷材料を出力し、および堆積させる複数のステップを備え得る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
さらに、出力し、および堆積させる複数のステップが、同時に、または順次に行われ得る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】