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特表2022-543700TrkBポジティブアロステリックモジュレーター
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  • 特表-TrkBポジティブアロステリックモジュレーター 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-13
(54)【発明の名称】TrkBポジティブアロステリックモジュレーター
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/496 20060101AFI20221005BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20221005BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20221005BHJP
   A61K 31/5025 20060101ALI20221005BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20221005BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20221005BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20221005BHJP
【FI】
A61K31/496
C07D487/04 145
C07D487/04 CSP
C07D471/04 101
C07D471/04 108Q
C07D487/04 144
C07D471/04 106Z
A61K31/5025
A61K31/506
A61K31/55
A61P25/14
A61P25/28
A61P3/00
A61P9/10
A61P43/00 105
A61P25/22
A61P25/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507922
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2020072233
(87)【国際公開番号】W WO2021023858
(87)【国際公開日】2021-02-11
(31)【優先権主張番号】19315090.1
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500262120
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ・ドゥ・ストラスブール
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE DE STRASBOURG
(71)【出願人】
【識別番号】504007888
【氏名又は名称】センター ナショナル デ ラ レシェルシェ サイエンティフィーク
(71)【出願人】
【識別番号】511074305
【氏名又は名称】インセルム(インスティチュート ナショナル デ ラ サンテ エ デ ラ リシェルシェ メディカル)
(71)【出願人】
【識別番号】511148237
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ グルノーブル アルプス
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ログナン,ディディエ
(72)【発明者】
【氏名】シュミット,マルチーヌ
(72)【発明者】
【氏名】カソルラ,マキシム
【テーマコード(参考)】
4C050
4C065
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB05
4C050BB06
4C050CC08
4C050EE03
4C050EE04
4C050FF02
4C050GG04
4C050HH04
4C065AA03
4C065AA04
4C065BB03
4C065BB05
4C065BB06
4C065CC01
4C065DD02
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ08
4C065KK06
4C065LL01
4C065PP03
4C065PP13
4C065PP15
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086GA13
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA36
4C086ZB21
4C086ZC21
4C086ZC41
(57)【要約】
本発明は、式Iの「LIT-TB」誘導体を含む薬学的組成物の分野に関する。より具体的には、神経変性疾患の治療、より具体的にはハンチントン病の治療に使用するための「LIT-TB」誘導体に関する。発明はまた、「LIT-TB」誘導体およびその調製に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬学的組成物であって、
(a)式IのLIT-TB化合物であって、
【化1】

式中、
が、H、ハロゲン、C1~C10飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、もしくはアルキルヘテロアリール基を含む群で選択されるか、またはRが、式Iaの基であり、
【化2】

式中、
が、任意選択的に1つ以上のエーテルまたはアミド官能基によって中断された線状C1~C10アルキル鎖であり、
が、アミド官能基であり、
が、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖であり、
flが、蛍光基またはその非蛍光類似体であり、
Gが、結合部または-G-G-リンカーを表し、
が、結合部、または任意選択的にNもしくはOなどのヘテロ原子を含むC1~C4置換もしくは非置換アルキル鎖であり、
が、C1~C10飽和または不飽和の置換または非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、またはアルキルヘテロアリール基を表し、
同一または異なるXおよびXが、独立してCHまたはNを表し、
が、CまたはNであり、
が、NまたはNHであり、
Yが、NまたはCHを表し、
rが、1~3の整数であり、
Aが、アミドまたはアミン官能基であり、好ましくは、Aが、C(O)NH、NHC(O)、またはNHであり、
mが、0、1、または2に等しく、
m’が、0、1、または2に等しく、m+m’≦3であり、
tが、0~5の整数であり、
同一または異なる各R6基が、H、フッ化物、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖およびC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、
同一または異なるTおよびTが、独立してCH、CHR、またはC=Oを表し、
Zが、結合部、H、および任意選択的にOまたはNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル鎖を含む群で選択され、
ZがHである場合、Rがゼロであるか、またはRが、Hおよび5もしくは6員の芳香族環もしくは非芳香族環、もしくは任意選択的に1つ以上のR基によって置換されたヘテロ環を含む群で選択され、同一または異なる各R基が、H、ハロゲン化物、CN、NO、NH、CONH、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖、および任意選択的に分岐したC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、2つのR基が、任意選択的に共有結合して環を形成する、式IのLIT-TB化合物、
またはその薬学的に許容される塩と、
(b)薬学的に許容される賦形剤または担体と、を含む、薬学的組成物。
【請求項2】
前記LIT-TB化合物が、XがCまたはNである式Iの化合物の群で選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記LIT-TB化合物が、XがNである式Iの化合物の群で選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記LIT-TB化合物が、XがNである場合、X、X、およびXのうちの少なくとも1つがNである式Iの化合物の群で選択される、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記LIT-TB化合物が、RがH、アルキル基、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロシクロアリール、またはヘテロアリールを含む群で選択され、Rが任意選択的に置換された、式Iの化合物の群で選択される、先行請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記LIT-TB化合物が、RがH、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロシクロアリール、またはヘテロアリールを含む群で選択され、Rが1、2、または3つのR基によって任意選択的に置換された、式Iの化合物の群で選択される、先行請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記LIT-TB化合物が、式IIの化合物の群で選択され、
【化3】

式中、
、X、X、X、X、r、A、m、m’、t、R、T、T、Z、およびRが、上のように定義され、
同一または異なるY、Y、およびYが、独立してCHのNを表し、
同一または異なるRおよびRが、独立して、任意選択的にH、OおよびNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル基を含む群で選択され、任意選択的にRおよびRが、一緒に共有結合して環式部分を形成し得、
が、線状または分岐したC2~C6アルキル鎖である、先行請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記LIT-TB化合物が、式IIIの化合物の群で選択され、
【化4】

式中、
、X、X、X、X、Y、Y、Y、r、A、m、m’、t、R、T、T、Z、およびRが、上のように定義される、先行請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
薬物中で使用するための式Iの化合物であって、
【化5】

式中、
が、H、ハロゲン、C1~C10飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、もしくはアルキルヘテロアリール基を含む群で選択されるか、またはRが、式Iaの基であり、
【化6】

式中、
が、任意選択的に1つ以上のエーテルまたはアミド官能基によって中断された線状C1~C10アルキル鎖であり、
が、アミド官能基であり、
が、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖であり、
flが、蛍光基またはその非蛍光類似体であり、
Gが、結合部または-G1-G2-リンカーを表し、
が、結合部、または任意選択的にNもしくはOなどのヘテロ原子を含むC1~C4置換もしくは非置換アルキル鎖であり、
が、C1~C10飽和または不飽和の置換または非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、またはア
ルキルヘテロアリール基を表し、
同一または異なるXおよびXが、独立してCHまたはNを表し、
が、CまたはNであり、
が、NまたはNHであり、
Yが、NまたはCHを表し、
rが、1~3の整数であり、
Aが、アミドまたはアミン官能基であり、好ましくは、Aが、C(O)NH、NHC(O)、またはNHであり、
mが、0、1、または2に等しく、
m’が、0、1、または2に等しく、m+m’≦3であり、
tが、0~5の整数であり、
同一または異なる各R基が、H、フッ化物、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖およびC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、
同一または異なるTおよびTが、独立してCH、CHR、またはC=Oを表し、
Zが、結合部、H、および任意選択的にOまたはNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル鎖を含む群で選択され、
ZがHである場合、Rがゼロであるか、またはRが、Hおよび5もしくは6員の芳香族環もしくは非芳香族環、もしくは任意選択的に1つ以上のR基によって置換されたヘテロ環を含む群で選択され、同一または異なる各R基が、H、ハロゲン化物、CN、NO、NH、CONH、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖、および任意選択的に分岐したC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、2つのR基が、任意選択的に共有結合して環を形成する、式Iの化合物、
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
神経変性疾患、代謝性障害、気分障害、脊髄損傷、脳卒中、および虚血の治療に使用するための、式Iの化合物であって、
【化7】

式中、
が、H、ハロゲン、C1~C10飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、もしくはアルキルヘテロアリール基を含む群で選択されるか、またはRが、式Iaの基であり、
【化8】

式中、
が、任意選択的に1つ以上のエーテルまたはアミド官能基によって中断された線状C1~C10アルキル鎖であり、
が、アミド官能基であり、
が、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖であり、
flが、蛍光基またはその非蛍光類似体であり、
Gが、結合部または-G-G-リンカーを表し、
が、結合部、または任意選択的にNもしくはOなどのヘテロ原子を含むC1~C4置換もしくは非置換アルキル鎖であり、
が、C1~C10飽和または不飽和の置換または非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、またはア
ルキルヘテロアリール基を表し、
同一または異なるX1およびX2が、独立してCHまたはNを表し、
が、CまたはNであり、
が、NまたはNHであり、
Yが、NまたはCHを表し、
rが、1~3の整数であり、
Aが、アミドまたはアミン官能基であり、好ましくは、Aが、C(O)NH、NHC(O)、またはNHであり、
mが、0、1、または2に等しく、
m’が、0、1、または2に等しく、m+m’≦3であり、
tが、0~5の整数であり、
同一または異なる各R基が、H、フッ化物、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖およびC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、
同一または異なるTおよびTが、独立してCH、CHR、またはC=Oを表し、
Zが、結合部、H、および任意選択的にOまたはNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル鎖を含む群で選択され、
ZがHである場合、Rがゼロであるか、またはRが、Hおよび5もしくは6員の芳香族環もしくは非芳香族環、もしくは任意選択的に1つ以上のR基によって置換されたヘテロ環を含む群で選択され、同一または異なる各R基が、H、ハロゲン化物、CN、NO、NH、CONH、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖、および任意選択的に分岐したC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、2つのR基が、任意選択的に共有結合して環を形成する、式Iの化合物、
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
式Iの化合物であって、
【化9】
式中、
が、H、ハロゲン、C1~C10飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、もしくはアルキルヘテロアリール基を含む群で選択されるか、またはRが、式Iaの基であり、
【化10】

式中、
が、任意選択的に1つ以上のエーテルまたはアミド官能基によって中断された線状C1~C10アルキル鎖であり、
が、アミド官能基であり、
が、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖であり、
flが、蛍光基またはその非蛍光類似体であり、
Gが、結合部または-G-G-リンカーを表し、
が、結合部、または任意選択的にNもしくはOなどのヘテロ原子を含むC1~C4置換もしくは非置換アルキル鎖であり、
が、C1~C10飽和または不飽和の置換または非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、またはアルキルヘテロアリール基を表し、
同一または異なるXおよびXが、独立してCHまたはNを表し、
X3が、CまたはNであり、
X4が、NまたはNHであり、
Yが、NまたはCHを表し、
rが、1~3の整数であり、
Aが、アミドまたはアミン官能基であり、好ましくは、Aが、C(O)NH、NHC(O)、またはNHであり、
mが、0、1、または2に等しく、
m’が、0、1、または2に等しく、m+m’≦3であり、
tが、0~5の整数であり、
同一または異なる各R6基が、H、フッ化物、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖およびC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、
同一または異なるTおよびTが、独立してCH、CHR、またはC=Oを表し、
Zが、結合部、H、および任意選択的にOまたはNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル鎖を含む群で選択され、
ZがHである場合、Rがゼロであるか、またはRが、Hおよび5もしくは6員の芳香族環もしくは非芳香族環、もしくは任意選択的に1つ以上のR基によって置換されたヘテロ環を含む群で選択され、同一または異なる各R基が、H、ハロゲン化物、CN、NO、NH、CONH、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖、および任意選択的に分岐したC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、2つのR基が、任意選択的に共有結合して環を形成する、式Iの化合物、
またはその薬学的に許容される塩であって、
N-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イ
ル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド、および
N-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-[6-(1-ピペリジル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミドを除外する、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「LIT-TB」誘導体を含む薬学的組成物の分野に関する。より具体的には、神経変性疾患の治療、より具体的にはハンチントン病の治療に使用するための「LIT-TB」誘導体に関する。発明はまた、「LIT-TB」誘導体およびその調製に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンチントン病は、脳内の神経細胞の進行性の破壊(変性)を引き起こす遺伝性疾患である。ハンチントン病は、人の機能的能力に幅広い影響を有し、通常、運動、思考(認知)および精神障害を生じる。
【0003】
ハンチントン病(HD)は、運動制御不全、認知機能障害、挙動変化、および気分障害を特徴とする、まれな常染色体優性の神経変性障害である。線条体および大脳皮質のような他の領域の進行性の神経変性は、最初の症状の出現後10~20年以内に患者の死亡をもたらす(非特許文献1)。
【0004】
発症年齢に応じて、HDは、2つの形態:より典型的な成人発症HD、およびHDのWestphal変異型としても知られている、あまり一般的ではない若年発症HD(JHD)に分類することができる。成人発症HD患者の症状発現の平均年齢は30~50歳であるが、JHD発症は20歳以前に生じる。症状は2つの形態の間で一部重複するが、しかしながら、運動機能の乱れのパターンは、成人発症HDとJHDとの間で異なる。舞踏運動(異常な不随意運動)は、典型的には成人発症HDを有する患者で最初に観察される症状である。
【0005】
病気が進行するにつれて、運動機能低下症として知られている筋肉運動の部分的または完全な喪失がより明らかになる。対照的に、運動機能低下症はJHDの発症から見られることが多いが、舞踏病はこれらの患者ではあまり目立たない症状であり、場合によってはまったく存在しない場合がある。てんかんはJHDの個体に多く観察されるが、成人発症HDではてんかん発作は存在しない。症状の重症度は経時的に進行し、HD診断から死亡までの平均潜時は、成人発症HD患者では10~20年、JHDを有する患者では10年未満である。
【0006】
HDは、変異型ハンチンチンタンパク質(mHtt)の生成をもたらす、ハンチンチン遺伝子(Htt)内でのシトシン、アデニン、およびグアニン(CAG)の繰り返しの拡大を生じる遺伝的欠陥によって引き起こされる。野生型ハンチンチンタンパク質(Htt)の機能は未だ完全には解明されていないままであるが、mHttは、脳内の特定のニューロンに毒性作用を発揮することが実証されている
【0007】
Httは、複数の細胞内に局在して全身に遍在的に発現する。Httの機能は完全には解明されていないままであるが、細胞内シグナル伝達、代謝、および遺伝子転写を含むいくつかの細胞プロセスに関与する他のタンパク質の配列と相互作用することが研究によって示されている。近年、ハンチンチン遺伝子の遺伝的欠陥がHttの正常な生物学的機能の乱れを生じ、mHttの毒性機能獲得に加えて、これがHDの病理的役割を果たし得ることを示唆する証拠が増加している(非特許文献2-4)。
【0008】
ハンチンチン遺伝子は、染色体4p16.3に位置する。エクソン1のこの遺伝子の開始点には、一連のトリヌクレオチドCAGリピートが存在する。これらのトリプレットリ
ピートの各々は、アミノ酸グルタミンをコードし、したがって、このCAGトリプレットの繰り返しは、ポリグルタミン鎖としても知られている一連のグルタミンをコードする(非特許文献5)。正常なハンチンチン遺伝子は、6~26回のCAGリピートの範囲を有するポリグルタミン鎖を有する。これらのCAGリピートの数は、HDを患う人々において顕著に増加し、36超のリピートは、HDの発症に関連している(非特許文献5-6)。
【0009】
ハンチンチンの発見は、HDの病因における新しい見解をもたらしたが、選択的な死亡およびニューロン喪失をもたらすメカニズムは、未だ不明である。
【0010】
HDの病因についての理解を深めることを目的とした調査と並行して、この破壊的な疾患に対して可能性のある療法を見出すための努力がなされている。この点において、ヒトの神経変性疾患に対する新しい治療戦略における神経栄養因子の使用に注目が集まっている(非特許文献7)。
【0011】
BDNFは、TrkBチロシンキナーゼ受容体に特異的に結合する成長因子のニューロトロフィンファミリーのメンバーであり、したがって神経栄養シグナル伝達を仲介する(非特許文献8-9)。BDNFは、成人の脳で最も豊富な神経栄養因子であり、成人の脳における正常な発達中の様々な神経細胞集団の生存、成長、および可塑性、ならびにその後の傷害を促進する。ニューロンに対する栄養効果および高次認知機能における中心的な役割を考慮すると、神経障害、神経変性疾患、および精神障害を含む多くの脳障害の病態生理学における重要な要素として、BDNFは急速に浮上してきている。
【0012】
HDで死滅する線条体ニューロンに対してBDNFが生存促進活性を有するという事実によって、内因性栄養の補助の低減が疾患の発症および/または進行に寄与し得るという考えがもたらされている。この仮説は、有力な治療剤としてBDNFおよび/またはBDNF模倣薬への関心を呼び起こし、これは、HDを有する人々、ならびにこの疾患の多くのマウスおよび細胞モデルの大脳皮質および線条体におけるBDNFレベルの低減の報告によって強化されている(非特許文献10-12)。
【0013】
正常な(変異体ではない)ハンチンチンはBDNF産生および軸索輸送を促進するので、ハンチンチンとBDNFの間には分子的な関係がある。
【0014】
BDNF遺伝子の転写の低減に起因する。
パーキンソン病(PD)またはアルツハイマー病(AD)などの他の神経疾患における神経栄養補助の低減を説明する基礎となる分子メカニズムはまったく提案されていないが、HDにおけるハンチンチン変異が、BDNFプロモーターの転写活性を低減し、したがって、BDNF遺伝子の転写を低減し、大脳皮質でのタンパク質産生を減少させることが知られている。
【0015】
これは、HDを患う患者の大脳皮質、尾状核、被殻で実施された研究によって、ヒトで確認されている。この研究はまた、尾状核および被殻にBDNF発現の低減があることを示しており、BDNFの補給がHDにおいて療法的効果を有し得ることを示唆している。
【0016】
野生型ハンチンチンは、BDNFプロモーターIIのレベルで作用することによってBDNF遺伝子の転写を刺激する一方で、ハンチンチンにおける病理学的なCAG拡大の存在によって、HDにおけるBDNF転写を維持する能力を無くする。
【0017】
HDにおけるBDNF輸送の低減に起因する。
変異ハンチンチンノックイン細胞、マウス、およびHD死後組織の生化学的研究は、B
DNF小胞を駆動する複合体が、HDでは改変されていることを示した。したがって、これらの結果は、野生型ハンチンチンが皮質から線条体へのBDNFの輸送を制御し、HDでは、この輸送が影響を受けていることを意味し得る。
【0018】
マウスおよびヒトにおける多くの研究は、HDにおける線条体BDNFの欠損が、2つの因子:皮質でのBDNF産生の減少、および皮質から線条体へのこのニューロトロフィンの輸送の減少、の組み合わせに起因するとする傾向がある。HDでは、正常なハンチンチンが関与する両方のプロセスは同時に乱れている。
【0019】
さらに、ある報告では、変異ハンチンチンノックイン細胞およびHDマウスモデルではTrkBタンパク質レベルが低減していることが示されたことによって、変異ハンチンチンがHDにおけるTrkBレベルに影響を与えることが示されている(非特許文献13)。TrkB受容体の劇的な低減はまた、3人のHD患者からの線条体でも見出されており、TrkBレベルの低減は、4人のHD対象からの皮質試料でも検出された。TrkBのダウンレギュレーションの程度および一貫性を理解するには、さらなる調査が必要である。
【0020】
HDにおけるBDNFの低減によって誘導される問題を克服するために、R6/1マウスでの実験を実施して、BDNF供給の潜在的なインビボでの利点が評価されている(非特許文献14)。BDNFは、エンケファリンの発現、ならびにHDにおいて最も影響を受ける細胞であるエンケファリンを発現する線条体細胞の数を効果的に増加させることが見出された。
【0021】
しかしながら、これらの有望な結果にもかかわらず、BDNFの補給は、量が少なすぎる場合、必要な効果を生じるのに十分でない場合があり、多すぎる場合、危険であり得るという、いくつかの問題が生じる。実際、制御されていないBDNF投与は、活動依存性の神経可塑性などの他のメカニズムを干渉し得、てんかん活動などの深刻な副作用を誘導し得る(非特許文献15)。
【0022】
薬がハンチントン病の症状を管理するのに役立つように利用可能であるにもかかわらず、状態に関連する身体的、精神的、および挙動的衰退を防ぐことができる治療が存在しないので、現在、それらは満たされていない重要なニーズである。
【0023】
HDでは、BDNFが欠けている重要な因子のうちの1つであり、内因性BDNF産生の増加が、療法効果をもたらし得ることは明らかであり、BDNFの中枢および末梢濃度を制御することは非常に重要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0024】
【非特許文献1】Vonsattel J.P.,DiFiglia M.,J.Neuropathol.Exp.Neurol.,57,369-384,1998.
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【非特許文献3】Harjes P.,Wanker E.E.,the hunt for huntingtin function:interaction partners tell many different stories.Trends Biochem.Sci,28,425-433,2003.
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【非特許文献18】Stahl and Wermuthによる「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」(Wiley-VCH、Weinheim,Germany、2002)
【非特許文献19】Gerencser,J.,Panka,G.,Nagy,T.,Egyed,O.,Dorman,G.,Urge,L.,and Darvas,F.,Procedure for the parallel preparation of 3-Imidazo[1,2-a]pyridin-3-yl-propionic acid derivatives involving Meldrum’s acid.J.Comb.Chem.7,530-538,2005.
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】NGF/TrkAまたはBDNF/TrkBの存在下でのTrkリン酸化、ERKリン酸化、および神経突起伸長に対するLIT-TB001の効果を表している。Nnr5PC12-TrkAおよびnnr5PC12-TrkB細胞は、それぞれTrkAおよびTrkBで安定的にトランスフェクトされたNGF非応答変異型PC12細胞である(非特許文献16)。以前行われたように、様々な濃度(0.1、10、および1000nM)のTB001の存在下または非存在下で15分間、BDNF(1nM)またはNGF(2nM)をそれぞれ添加した後、チロシン706(Y706)でのホスホ-Trkのレベルを定量化することによって、nnr5PC12-TrkBまたは-TrkA細胞におけるTrkAおよびTrkBの活性化を評価した(非特許文献17)。同じ細胞内のホスホ-ERKを定量化することによって、下流のシグナル伝達経路の活性化を評価した。先述のように、最初の処理の48時間後に、直径が2つの細胞よりも長い神経突起を担持する細胞の数を数を数えることによって、神経突起伸長を決定した(非特許文献17)。3つすべてのアッセイでは、LIT-TB001は、BDNFによって誘発されるホスホ-Trk、ホスホ-ERK、および神経突起伸長の増加によって実証されるようにTrkBシグナル伝達に対して高い選択性を示したが、NGFではなかった。
図2】10μMの濃度のLIT-TB001による45種類のキナーゼ(ExpresS Diversity Kinase Panel、Eurofins Discovey、アイテム番号P10)の触媒活性の細胞内阻害を表している。各キナーゼへの、ATPによって誘導されたキナーゼ媒介基質リン酸化に対する化合物の効果は、TR-FRET LANCE技術によって測定する。
図3】マウスの脳のTrkB発現領域におけるTrkBリン酸化に対するLIT-TB001(0、0.5、および1.0mg/kg)の急性腹腔内投与の効果を表している。左:成体のC57BL/6雄マウスに生理食塩水(0.9%のNaCl)またはLIT-TB001(0.5または1mg/kg)を腹腔内注射した。1時間後(特に明記しない限り)、マウスを断頭し、血液を採取し、脳を氷上で迅速に取り出した。その後、皮質および海馬を解剖し、ホスホY806-TrkB選択的抗体を使用するウエスタンブロット分析用に組織を迅速に処理した(非特許文献17)。生理食塩水溶液またはTB001(0.5または1mg/kg)を1時間腹腔内注射したマウスの皮質で実施した代表的なウエスタンブロットを示す。TrkBの総量を定量化するために、抗TrkB抗体を使用する。ローディングコントロールとして、抗チューブリンを使用する。右:LIT-TB001注射後のマウスの海馬および皮質におけるホスホ-TrkBの定量化は、生理食塩水処理と比較して、インビボで有意なTrkB増強を示している(*p<0.05、**p<0.01、一元配置分散分析)。TrkBのリン酸化レベルは、各領域のホスホTrkBバンドと総TrkBバンドとの間の比として計算する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、TrkBのポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)に基づく新しい療法的解決を可能にする。
【0027】
これは、アロステリックエンハンサーまたは増強剤としても知られている「ポジティブアロステリックモジュレーター」(PAM)、すなわち、受容体を直接活性化することなく、一次リガンドに対する受容体の応答の効果の増幅を誘導する化合物を意味する。本発明内では、PAM TrkB活性は、特定のTrkB受容体リン酸化アッセイの手段によってインビトロまたはインビボで測定された、TrkB受容体の機能的活性に対するBDNF効果の増強に関連する。
【0028】
発明の化合物および組成物は、神経突起伸長、BDNF増強、BBB(血液脳関門)浸透、良好な脳バイオアベイラビリティ、細胞生存の増加、TrkB選択性、および神経保護効果に対する効果などのいくつかの特性を有し、この潜在的なPAMに、ハンチントン病、パーキンソン病、およびアルツハイマー病などのいくつかの神経変性病態に対処することができる興味深い薬物のプロファイルを与える。
【0029】
発明の化合物および組成物は、TrkBが媒介するBDNF機能的効果を増強し、HDの脅威に対する新しい療法を開くことが可能である。
【0030】
第1の態様では、発明は、薬学的組成物であって、
(a)式IのLIT-TB化合物であって、
【0031】
【化1】
【0032】
式中、
が、H、ハロゲン、C1~C10飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、もしくはアルキルヘテロアリール基を含む群で選択されるか、またはRが、式Iaの基であり、
【0033】
【化2】
【0034】
式中、
が、任意選択的に1つ以上のエーテルまたはアミド官能基によって中断された線状C1~C10アルキル鎖であり、
が、アミド官能基であり、
が、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖であり、
flが、蛍光基またはその非蛍光類似体であり、
Gが、結合部または-G-G-リンカーを表し、
が、結合部、または任意選択的にNもしくはOなどのヘテロ原子を含むC1~C4置換もしくは非置換アルキル鎖であり、
が、C1~C10飽和または不飽和の置換または非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環
式、脂環式、ヘテロ脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、またはアルキルヘテロアリール基を表し、
同一または異なるXおよびXが、独立してCHまたはNを表し、
が、CまたはNであり、
が、NまたはNHであり、
Yが、NまたはCHを表し、
rが、1~3の整数であり、
Aが、アミドまたはアミン官能基であり、好ましくは、Aが、C(O)NH、NHC(O)、またはNHであり、
mが、0、1、または2に等しく、
m’が、0、1、または2に等しく、m+m’≦3であり、
tが、0~5の整数であり、
同一または異なる各R基が、H、フッ化物、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖およびC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、
同一または異なるTおよびTが、独立してCH、CHR、またはC=Oを表し、Zが、結合部、H、および任意選択的にOまたはNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル鎖を含む群で選択され、
ZがHである場合、Rがゼロであるか、またはRが、Hおよび5もしくは6員の芳香族環もしくは非芳香族環、もしくは任意選択的に1つ以上のR基によって置換されたヘテロ環を含む群で選択され、同一または異なる各R基が、H、ハロゲン化物、CN、NO、NH、CONH、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖、および任意選択的に分岐したC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され、2つのR基が、任意選択的に共有結合して環を形成する、式IのLIT-TB化合物、
またはその薬学的に許容される塩と、
(b)薬学的に許容される賦形剤または担体と、を含む、薬学的組成物に関する。
【0035】
本開示では、
【0036】
【化3】
【0037】
は、XおよびXの性質に応じて単結合または二重結合を表し、隣接する結合部は、単結合または二重結合であり得る。
【0038】
本開示では、
【0039】
【化4】
【0040】
は、基およびその主分子への結合点を表す。
【0041】
式Iの化合物の薬学的に許容される塩としては、その酸付加塩および塩基性塩が挙げられる。好適な酸付加塩は、酸から形成され、これは非毒性の塩を形成する。例としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、硫酸メチル、ナフチル酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロト酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素/リン酸二水素、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩、およびキシナホ酸塩の塩が挙げられる。好適な塩についての考察は、非特許文献19を参照されたい。
【0042】
一般に、「任意選択的に」という用語が先行するかどうかにかかわらず、「置換された」という用語、および本発明の式に含有される置換基は、所与の構造の水素ラジカルを特定の置換基のラジカルで置き換えることを指す。任意の所与の構造における2つ以上の位置が、特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換され得る場合、置換基は、すべての位置で同じであっても異なっていてもいずれでもよい。本明細書で使用される場合、「置換された」という用語は、有機化合物のすべての許容される置換基を含むと考えられる。
【0043】
本明細書で使用される場合、「脂肪族」という用語は、非芳香族基を指す。脂肪族基は、環式であり得る。脂肪族基は、ヘキサンのように飽和していても、ヘキセンおよびヘキシンのように不飽和であってもよい。(直鎖または分岐にかかわらず)開鎖基は、いかなる種類の環も含有せず、したがって脂肪族である。脂肪族基は、単結合によって結合した飽和(アルカン)であっても、二重結合(アルケン)または三重結合(アルキン)を有する不飽和であってもよい。「ヘテロ脂肪族」基は、酸素、窒素、および硫黄が最も一般的である1つ以上のヘテロ原子を担持する脂肪族基である。
【0044】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、直鎖および分岐アルキル基を指す。類似の慣習が、「アルケニル」、「アルキニル」などの他の一般的な用語に適用される。ある特定の実施形態では、本明細書で使用される場合、「低級アルキル」は、約1~6個の炭素原子を有するアルキル基(置換、非置換、分岐、または非分岐)を示すために使用される。例示的なアルキル基としては、限定されないが、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、アリル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、sec-ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、n-ヘキシル、sec-ヘキシルが挙げられ、そのような部分はまた、1つ以上の置換基を担持し得る。アルキル基としては、限定されないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1-メチル-2-ブテン-1-イルなどが挙げられる。代表的なアルキニル基としては、限定されないが、エチニル、2-プロピニル(プロパルギ1)、1-プロピニルなどが挙げられる。
【0045】
一般に、本明細書で使用される場合、「芳香族部分」または「アリール」という用語は、芳香族性のハックル規則を満たす少なくとも1つの環を含む、好ましくは3~14個の炭素原子を有する安定な置換または非置換の不飽和単環式または多環式炭化水素部分を指す。芳香族部分の例としては、限定されないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、フェナントリル、およびアントラシルが挙げられる。「ヘテロアリール」は、複素環式かつ芳香族の両方である。
【0046】
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素から選択される原子を指す。
【0047】
本明細書で使用される場合、「独立して」という用語は、これらの用語が指す置換基、原子、または部分が、互いに独立して変動するものの一覧から選択される(すなわち、それらが同一または同じであり得る)事実を指す。
【0048】
熟練者が理解するであろうように、成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表すものを含むすべての数値は近似値であり、すべての場合において「約」という用語によって任意選択的に変更されると理解される。これらの値は、本明細書の説明の教示を利用して当業者によって得られることが求められる所望の特性に応じて変動し得る。また、そのような値は、それぞれの試験測定で見出された標準偏差から必然的に生じる変動性を本質的に含有することが理解される。
【0049】
熟練者はまた、部分が、Markush群などにおいて一般的な様式で一緒にグループ化される場合、発明は、全体として列挙される群全体だけでなく、群の各部分を個々に、かつ主な群のすべての可能なサブグループを包含することを容易に認識するであろう。加えて、すべての目的のために、発明は、主な群だけでなく、群の部分のうちの1つ以上が存在しない主な群も包含する。したがって、発明は、列挙された群のうちの任意の1つ以上の部分の明示的な除外を想定する。したがって、但し書きは、開示のカテゴリーまたは実施形態のうちのいずれかに適用され得、それにより、列挙された要素、種、または実施形態のうちの任意の1つ以上は、例えば、明示的なないことの制限で使用される場合、そのようなカテゴリーまたは実施形態から除外され得る。
【0050】
有利には、LIT-TB化合物は、Rが、H、C1~C10飽和または不飽和の置換または非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、またはアルキルヘテロアリール基を含む群で選択される式Iの化合物の群で選択され得る。好ましくは、Rは、H、アルキル基(例えば、メチル、エチル)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル)、アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチル)、ヘテロシクロアリール(例えば、ピペリジン)、またはヘテロアリール(例えば、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、オキサゾリル、イミダゾリル))を含む群で選択され得、Rは、任意選択的に置換される。
【0051】
有利には、LIT-TB化合物は、Rが蛍光基f1である式Iの化合物の群で選択され得る。蛍光基f1は、BDP 558/568、BDP 581/591、BDP 630/650、BDP R6G、BDP FL、BDP TMR、BDP TR、クマリン343、シアニン3、シアニン3.5、シアニン5、シアニン5.5、シアニン7、シアニン7.5、DY-647P1、フルオレセイン、スルホ-シアニン3、スルホ-シアニン5、スフォシアニン(sufocyanine)5.5、スルホ-シアニン7、スルホ-シアニン7.5、ピレン、ローダミンX、それらの誘導体、またはそれらの非蛍光類似体を含む群で選択され得る。
【0052】
これは、光励起の際に光を再放出することができる基である「蛍光基」(またはフルオロフォア)を意味する。フルオロフォアは、典型的には、いくつかの結合した芳香族基、またはいくつかのπ結合を有する平面分子もしくは環式分子を含有する。
【0053】
本明細書で使用される場合、「誘導体」は、化学反応によって同様の化合物から誘導される化合物または基である。一例としては、蛍光基は、多くの場合、結合前のNHSエステルであり得る。化合物にグラフトするときの蛍光誘導体は、同じ基であるが、NHS部
分を有さない。
【0054】
有利には、LIT-TB化合物は、Gが、結合部、またはGが、結合部、もしくは任意選択的にNもしくはOなどのヘテロ原子を含むC1~C4置換もしくは非置換アルキル鎖であり、Gが、C1~C10飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、脂環式、アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、もしくはアルキルヘテロアリール基を表す-G-G-リンカーを表す、式Iの化合物の群で選択され得る。好ましくは、Gは、結合部であり得、Gは、飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換のC2~C6脂肪族もしくはヘテロ脂肪族基、または飽和もしくは不飽和の置換もしくは非置換の5、6、もしくは7員環もしくは複素環であり得る。
【0055】
有利には、LIT-TB化合物は、R-G-が、ヘテロ原子、好ましくは窒素であるヘテロ原子を介して分子の残りに連結する式Iの化合物の群で選択され得る。
【0056】
有利には、LIT-TB化合物は、R-G-が、以下の式の基を含む群で選択される式Iの化合物の群で選択され得る。
【0057】
【化5】
【0058】
有利には、LIT-TB化合物は、R-G-が、以下の式の基を含む群で選択される式Iの化合物の群で選択され得る。
【0059】
【化6】
【0060】
有利には、LIT-TB化合物は、同一または異なるXおよびXが、独立してCHまたはNを表し得る式Iの化合物の群で選択され得る。
【0061】
有利には、LIT-TB化合物は、Xが、CまたはNを表し得る式Iの化合物の群で選択され得る。
【0062】
有利には、LIT-TB化合物は、Xが、Nを表し得る式Iの化合物の群で選択され得る。
【0063】
有利には、LIT-TB化合物は、Xが、NまたはNHである場合、X、X、およびXのうちの少なくとも1つがNである式Iの化合物の群で選択され得る。化合物の当該群では、Xが、窒素を含む場合、X、X、Xは、同時に炭素原子を含まなくてもよい。
【0064】
有利には、XおよびXは、CHを同時に表さない。
【0065】
有利には、LIT-TB化合物は、Xが、NまたはNHである式Iの化合物の群で選択され得る。好ましくは、Xが、NHである場合、Xは、Cである。好ましくは、LIT-TB化合物は、Xが、Nであり、Xが、Nである式Iの化合物の群で選択され得る。
【0066】
有利には、Aは、アミドまたはアミン官能基であり得、好ましくは、Aは、-C(O)NH-、-NHC(O)-、または-NH-である。好ましくは、Aは、アミド基である。
【0067】
有利には、mは、0、1、または2に等しくてもよく、m’は、0、1、または2に等しくてもよく、m+m’≦3である。好ましくは、m=m’=1である。
【0068】
有利には、tは、0~5の整数であり得る。好ましくは、tは、0、1、または2である。
【0069】
有利には、同一または異なるTおよびTは、独立してCH、CHR、またはC=Oを表し得る。
【0070】
有利には、LIT-TB化合物は、1つ以上のR基を含み得る。Rから環の中心に行く結合部は、この環内の任意の利用可能な位置が、TおよびTを含むR基を担持し得ることを示している。環上の炭素原子がR基を担持する場合、R基は、当該炭素原子によって生じたHに置き換わる。各R基は、同一または異なっていてもよく、H、フッ化物、任意選択的に分岐したC1~C6アルキル鎖、および任意選択的に分岐したC1~C6アルコキシ基を含む群で選択され得る。好ましくは、m=1およびm’=1であり、tは、0、1、または2であり、Rは、F、Cl、MeまたはOMeであり、Tは、CHまたはC=Oであり、Tは、CHである。
【0071】
有利には、Zは、結合部、H、および任意選択的に分岐した任意選択的にOまたはNを含む群で選択されるヘテロ原子を含むC1~C3アルキル鎖を含む群で選択され得る。好ましくは、Zは、-CH-、-CH-CH-、もしくは-CH-CH-CH-であるか、またはZは、-(CH-であり、nが、1、2、または3である。
【0072】
有利には、LIT-TB化合物は、Rが、H、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチル)ヘテロシクロアリール(例えば、ピペリジニル、ピペラジル)、またはヘテロアリール(例えば、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、オキサゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、ピラゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル)を含む群で選択される式Iの化合物の群で選択され得る。任意選択的に、Rは、1、2、または3つのR基で置換される。
【0073】
有利には、LIT-TB化合物は、Rが、H、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチル)ヘテロシクロアリール(例えば、ピペリジン)、またはヘテロアリール(例えば、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、オキサゾリル、イミダゾリル)を含む群で選択される式Iの化合物の群で選択され得る。任意選択的に、Rは、1、2、または3つのR基で置換される。
【0074】
有利には、Rは、以下の式Ibの群で選択され得、
【0075】
【化7】
【0076】
各R7a、R7b、R7cが、独立して、H、F、Cl、Me、OMe、Et、Pr、iPr、Bu、CN、NO、NH、CONHを含む群で選択され得る。
【0077】
有利には、Gは、結合部であり得、Gは、-Y1(R)-R-Y(R)であり得、LIT-TB化合物は、式IIの化合物の群で選択され得、
【0078】
【化8】
【0079】
式中、
、X、X、X、X、r、A、m、m’、t、R、T、T、Z、およびRが、上のように定義され、
同一または異なるY、Y、およびYが、独立してCHのNを表し、
同一または異なるRおよびRが、独立して、任意選択的にH、OおよびNを含む群で選択されるヘテロ原子を含む任意選択的に分岐したC1~C3アルキル基を含む群で選択され、任意選択的にRおよびRが、一緒に共有結合して環式部分を形成し得、
が、線状または分岐したC2~C6アルキル鎖である。
【0080】
有利には、Gは、結合部であり得、Gは、-Y(R)-R-Y(R)であり得、LIT-TB化合物は、式IIaの化合物の群で選択され得、
【0081】
【化9】
【0082】
式中、
、X、X、X、X、r、A、m、m’、t、R、Z、R、Y、Y、Y、R、R、およびRが、上のように定義される。
【0083】
有利には、Gは、結合部であり得、Gは、
【0084】
【化10】
【0085】
であり得、LIT-TB化合物は、式IIIの化合物の群で選択され得、
【0086】
【化11】
【0087】
式中、
、X、X、X、X、Y、Y、Y、r、A、m、m’、t、R、T、T、Z、およびRが、上のように定義される。
【0088】
有利には、Gは、結合部であり得、Gは、
【0089】
【化12】
【0090】
であり得、LIT-TB化合物は、式IIIaの化合物の群で選択され得、
【0091】
【化13】
【0092】
式中、
、X、X、X、X、Y、Y、Y、r、A、m、m’、t、R、Z、およびRが、上のように定義される。
【0093】
有利には、XおよびXは、Nであり、Yは、NHであり、Gは、結合部であり得、Gは、Y(R)-CH-CH-NHであり得、LIT-TB化合物は、式IVの化合物の群で選択され得、
【0094】
【化14】
【0095】
式中、
、R、X、X、Y、Y、r、A、m、m’、t、R、T、T、Z、およびRが、上のように定義される。
【0096】
有利には、XおよびXは、Nであり、Yは、NHであり、Gは、結合部であり得、Gは、Y(R)-R-CH-CH-NH-であり得、LIT-TB化合物は、式IVaの化合物の群で選択され得、
【0097】
【化15】
【0098】
式中、
、R、X、X、Y、Y、r、A、m、m’、t、R、Z、およびRが、上のように定義される。
【0099】
有利には、組成物は、薬学的に許容される賦形剤または担体を含み得る。発明の文脈において、任意の薬学的に許容される賦形剤または担体が使用され得る。
【0100】
有利には、組成物は、水性組成物であり得る。
【0101】
有利には、組成物のpHは、5~9の範囲で構成され得る。
【0102】
有利には、組成物中の式I、II、III、またはIVのLIT-TB化合物の濃度は、1ピコM~100μMの範囲で構成され得る。
【0103】
本出願では、範囲が定義される場合、下限および上限が含まれる。
【0104】
有利には、発明による組成物は、10nMの濃度のLIT-TB誘導体で、0.4nMのBDNF応答の10%以上優れた、好ましくは20%以上優れた、より好ましくは30%以上優れた相乗効果を可能にし得る。
【0105】
有利には、TrkBリン酸化アッセイにおける最大効果濃度の半分(EC50)は、10マイクロM以下である。
【0106】
有利には、選択性は、関連するTrkAおよびTrkC受容体のポジティブアロステリック調節と比較して、50以上高い。
【0107】
別の態様では、発明は、薬物または医薬品で使用するための、上に定義された式I、II、IIa、III、IIIa、IV、またはIVaのLIT-TB化合物を含む薬学的組成物に関する。
【0108】
発明の第3の態様は、神経変性疾患、代謝性障害、気分障害、脊髄損傷、脳卒中、および虚血の治療に使用するための、上に定義された式I、II、IIa、III、IIIa、IV、またはIVaのLIT-TB化合物を含む薬学的組成物である。
【0109】
発明の文脈では、神経変性疾患は、限定されないが、例えば、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、Friedreich病、ハンチントン病、レビー小体病、パーキンソン病、脊髄性筋萎縮症であり得、代謝性障害は、限定されないが、例えば、肥満、2型糖尿病)であり得、気分障害は、限定されないが、例えば、うつ、不安、統合失調症、双極性障害、自閉症スペクトラム障害であり得る。
【0110】
「治療すること」、「治療する」、および「治療」という用語は、(i)疾患、病的状態、もしくは医学的状態の発生を防ぐこと(例えば、予防)、(ii)疾患、病的状態、もしくは医学的状態を阻害すること、もしくはその発症を阻止すること、(iii)疾患、病的状態、もしくは医学的状態を緩和すること、および/または(iv)疾患、病的状態、もしくは医学的状態に関連する症状を減少させること、を含む。したがって、「治療する」、「治療」、および「治療すること」という用語は、予防まで拡大され、治療される状態または症状の進行または重症度を防ぐ、防止、防ぐこと、低下させること、停止させること、または逆転させることを含む。したがって、「治療」という用語は、必要に応じて、医学的、療法的、および/または予防的投与を含む。
【0111】
「有効量」は、疾患、障害、および/もしくは状態を治療するのに、または列挙された効果をもたらすのに有効な量を指す。例えば、有効量は、治療される状態または症状の進行または重症度を低減するのに有効な量であり得る。治療有効量の決定は、当業者の能力内で十分である。「有効量」という用語は、例えば、宿主の疾患もしくは障害を治療もしくは防ぐのに、または疾患もしくは傷害の症状を治療するのに有効である、本明細書に記載の化合物の量、または本明細書に記載の5つの化合物の組み合わせの量を含むことを意図する。したがって、「有効量」は、一般に、所望の効果を提供する量を意味する。
【0112】
第4の態様では、発明は、N-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミドおよびN-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-[6-(1-ピペリジル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミドを除く、上に定義された式I、II、III、またはIVの化合物に関する。
【0113】
他の利点はまた、例示の目的のためにのみ与えられ、網羅的ではない添付の図によって示される以下の例を読了すると、熟練者には明らかであり得る。
【実施例
【0114】
I.合成方法
以下の合成方法およびスキームは、本発明の化合物を調製することができる一般手順を示している。出発物質は、商業的供給源から入手したか、または当業者に周知の方法を使
用することによって調製した。例えば、本発明の化合物は、実施例の段落に詳述する合成経路に従って、またはそれに類似する合成方法で調製することができる。特に、Xが、ハロゲンを表し、Rが、一般式(I)の対応する位置の任意の基を表す一般式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、以下のスキームに記載の方法に従って合成することができる。以下のスキームにおける基Rの付番は、一般式(I)における基の指定とは異なるが、これらのスキームは、式(I)の化合物の調製を説明し、したがって、これらの基Rが、一般式(I)における結合の同じ位置に対応する基に従って定義されることが理解されるであろう。中間体および最終生成物の精製は、以下のパラメータ:0.5mL/分の流速、カラム温度:30℃、溶媒系:A(MeOH)およびB(HO中0.05%のTFA)、t=0分~1分:50~60%のB、次いでt=1分~t=10分:60~100%のB、t=10分~t=15分:100%のBを用いるDionex UltiMate300を使用する、順相または逆相クロマトグラフィーを介して実行した。
【0115】
一般手順A
N-アラルキルピペリジン類似体1と環式無水物2との縮合によって、プロパン酸(または同族体)誘導体4a~cを得た。塩化エチルマロニルから出発して、エステル基のアルカリ加水分解後、縮合によって、2-[(1-ベンジルピペリジン-4-イル)カルバモイル酢酸4cがもたらされた。上記の化合物4と市販の3-クロロ-6-ヒドラジニピリダジン(hydrazinypyridazine)のペプチド型カップリングによって、ヒドラジド誘導体6を得、その後、これを135℃の強酸性条件下でトリアゾロピリダジン7に環化した。塩基性条件下で6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン誘導体7を様々な複素環式二級アミン8とカップリングすることによって、式9~14の最終化合物を最後に得た(スキーム1)。
【0116】
【化16】
【0117】
条件:a)無水コハク酸または無水グルタル酸、EtOAc、25℃、12時間;b)塩化エチルマロニル、DCM、EtN、25℃;c)NaOH/MeOH、次いで2Nの
HCL→pH6 d)BOP、NMM、DCM、12時間;e)AcOH、135℃、2時間;f)8a~g、EtN、EtOH、135℃、2時間または還流、12時間。
【0118】
4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)アミノ)-4-オキソブタン酸4a(m’=1、m=1、n=1、r=1)
無水コハク酸2a(1.5当量、394mg、3.94mmol)をEtOAc(5mL)に可溶化した。4-アミノ-1-ベンジルピペリジン1a(1当量、526mg、0.566mL、2.63mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩(18時間)撹拌して、カルボン酸4aを得た。白色の沈殿物を濾過し、EtOAcで洗浄した(m=763mg、収率=100%)。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ7.76(d,J=7.7Hz,H),7.35-7.22(m,5H),3.51(dtd,J=11.0,7.0,3.9Hz,1H),3.45(s,2H),2.77-2.71(m,2H),2.42-2.37(m,2H),2.31-2.26(m,2H),2.00(ddd,J=11.8,9.2,2.5Hz,2H),1.68(dd,J=12.9,3.9Hz,2H),1.42-1.31(m,2H)。13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ173.8,170.2,138.4,128.8,128.2,126.9,62.1,51.9,45.9,31.5,30.1,29.2。
【0119】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-4-(2-(6-クロロピリダジン-3-イル)ヒドラジニル)-4-オキソブタンアミド(6a)(m’=1、m=1、n=1、r=1)
[(1-ベンジルピペリジン-4-イル)カルバモイル]プロパン酸4a(1当量、285mg、0.982mmol)およびBOP(1.2当量、520mg、1.18mmol)をDMF(6.3mL)に懸濁させた。NMM(1.5当量、148mg、0.162mL、1.47mmol)を添加し、反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン5(1.2当量、170mg、1.18mmol)を添加し、反応物を室温で一晩(20時間)撹拌した。
【0120】
MeOHおよびシリカを添加し、粗製物を蒸発させた。次いで、シリカ上に吸着した化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液MeOH/EtOAc/EtN;1/9/0.3)で精製して、化合物6aを黄色の固体として得た(m=379mg、収率=93%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.47(d,J=9.5Hz,1H),7.39-7.31(m,5H),7.13(d,J=9.5Hz,1H),3.78-3.70(m,3H),3.03(d,J=11.4Hz,2H),2.60-2.40(m,6H),1.94-1.87(m,2H),1.64-1.54(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ174.7,173.8,161.5,149.6,131.28,131.27,129.66,129.65,129.4,118.4,63.2,52.9,47.0,31.5,31.4,29.9。
【0121】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(m’=1、m=1、n=1、r=1)
マイクロ波バイアルにN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[N’-(6-クロロピリダジン-3-イル)ヒドラジンカルボニル]プロパンアミド6a(1当量、361mg、0.866mmol)および酢酸(2mL)を充填した。バイアルに適切な蓋をし、混合容器を135℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、蒸発させた。粗製物をシクロヘキサンと共蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/M
eOH/EtN、9/1/0.3)によって精製して、化合物7aを白色の固体として得た(m=289mg、収率=84%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.22(d,J=9.7Hz,1H),7.40(d,J=9.7Hz,1H),7.37-7.27(m,5H),3.73-3.62(m,3H),3.43(t,J=7.4Hz,2H),2.97(dt,J=12.4,3.9Hz,2H),2.83(t,J=7.3Hz,2H),2.36-2.26(m,2H),1.91-1.83(m,2H),1.56(dtd,J=13.3,11.2,3.8Hz,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.0,151.2,150.9,144.5,136.9,131.0,129.5,128.9,127.2,124.6,63.5,53.0,47.4,32.9,31.7,21.0。
LC-MS[M+H]=399.17
【0122】
実施例1:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド9a(LIT-TB001)
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、191mg、0.479mmol)をEtOH(2.5ml)に可溶化した。1-メチルピペラジン8a(2当量、95.9mg、0.106mL、0.958mmol)およびEtN(2当量、96.9mg、0.133mL、0.958mmol)を添加し、反応物を一晩加熱還流した。生成物を蒸発させ、MeOHで希釈した。EtO中のHCl(2M)(過剰)を添加し、反応物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を蒸発させ、勾配(AcOEt/MeOH/EtN;9/1/0.5~5/1/0.5)を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって、粗精製し、塩化し、凍結乾燥させて、9a(LIT-TB001)を黄色がかった固体として得た(m=221.2mg、収率=86%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.87(d,J=10.2Hz,1H),7.33-7.23(m,6H),3.66-3.59(m,5H),3.49(s,2H),3.35-3.32(m,2H),2.82(dt,J=12.0,3.6Hz,2H),2.75(dd,J=8.0,7.1Hz,2H),2.58(t,J=5.1Hz,4H),2.35(s,3H),2.09(td,J=11.8,2.6Hz,2H),1.82-1.75(m,2H),1.52-1.41(m,2H)。
13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.2,156.7,150.0,143.9,138.6,130.7,129.3,128.4,124.7,116.5,63.7,55.4,53.3,47.9,46.4,46.1,33.2,32.3,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=463.29
【0123】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[6-(ピペリジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド9b(LIT-TB002)
EtOH(0.6ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、38mg、0.0953mmol)、ピペリジン8b(2当量、16.4mg、19μL、0.191mmol)、およびEtN(2当量、19.3mg、26.5μL、0.191mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。粗製物を蒸発させた。(HO/MeOH;9/1、1ml)の溶液を添加して固体を形成した。固体を超音波処理し、ヘプタンの存在下で研和し、次いで濾過し、ヘプタンで洗浄して、所望の生成物をベージュ色の固体として得た。濾液を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製して、生成物の別
の画分を得た。両方の生成物を合わせ、塩化し、凍結乾燥させて、9b(LIT-TB002)をベージュ色の固体として得た(m=24.5mg、収率=53%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.82(d,J=10.2Hz,1H),7.33-7.23(m,6H),3.66-3.62(m,5H),3.51(s,2H),3.34-3.31(m,2H),2.84(d,J=11.6Hz,2H),2.75(t,J=7.7Hz,2H),2.11(t,J=11.7Hz,2H),1.80(d,J=13.1Hz,2H),1.75-1.67(m,6H),1.47(q,J=11.9Hz,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.3,156.7,149.9,143.8,138.5,130.7,129.3,128.4,124.3,116.9,64.0,53.3,48.0,47.9,33.2,32.3,26.5,25.5,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=448.19
【0124】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[4-ベンジルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン-アミド9c、(LIT-TB005)
EtOH(1.2ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、100mg、0.25mmol)、1-ベンジルピペラジン8c(2当量、88,3mg、87μL、0.5mmol)、およびEtN(2当量、50.7mg、70μL、0.50mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。反応混合物を135℃で2時間加熱した。粗製物を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/EtN:9/1/0.5)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、9c(LIT-TB005)を褐色の固体として得た(m=74mg、収率=55%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.76(d,J=10.2Hz,1H),7.30-7.12(m,11H),3.57-3.51(m,4H),3.49(s,2H),3.45(s,2H),3.22(t,J=7.5Hz,2H),2.76(dt,J=12.4Hz,J=2.8Hz,2H),2.64(t,J=7.5Hz,2H),2.55-2.46(m,4H),2.09-2.00(m,2H),1.69(dt J=12.8Hz,J=3.8Hz,2H),1.37(qd,J=11.8Hz,J=2.8Hz,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ171.8,168.7,164.0,155.4,148.6,145.3,142.5,137.1,137.0,129.3,129.2,128.0,127.9,127.1,127.0,123.2,115.2,62.6,62.4,52.1,51.8,46.5,45.2,31.8,30.919.7。
LC-MS(ESI)=538.32[m/z],448.27(-Bn)
【0125】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[6-(ピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド9d(LIT-TB007)
EtOH(2.5ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、110mg、0.276mmol)、ピペラジン8d(2当量、47.5mg、0.552mmol)、およびEtN(2当量、55.8mg、76.7μL、0.552mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。粗製物を蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH/EtN;4/1/0~4/1/0.1)によって精製して、9d(LIT-TB007)を黄色がかった固体として得た(m=108mg、収率=87%)。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.78(d,J=10.1Hz,
1H),7.30-7.18(m,4H),6.89(d,J=10.1Hz,1H),6.61(d,J=8.3Hz,1H),3.78-3.70(m,1H),3.52-3.48(m,4H),3.44(s,2H),3.33(t,J=7.3Hz,2H),2.99-2.95(m,4H),2.84(t,J=7.2Hz,2H),2.74(d,J=11.7Hz,2H),2.05(t,J=11.3Hz,2H),1.80(dd,J=13.2,3.8Hz,2H),1.45(qd,J=11.2,3.5Hz,2H)。13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ171.1,155.1,148.8,142.7,138.4,129.2,128.3,127.1,124.5,113.6,63.1,52.3,47.1,46.7,45.6,32.7,32.0,20.4。
LC-MS(ES+APCI)[M+H]=449.2
【0126】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[6-(4-フェニルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド9e(LIT-TB030)
EtOH(0.6ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、38mg、0.0953mmol)、1-フェニルピペラジン8e(2当量、31.9mg、30μL、0.191mmol)、およびEtN(2当量、19.3mg、26.5μL、0.191mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。粗製物を蒸発させた。(HO/MeOH;9/1、1ml)の溶液を添加して固体を形成した。固体を超音波処理し、ヘプタンの存在下で研和し、次いで濾過し、ヘプタンで洗浄して、所望の生成物を得た。生成物を塩化し、凍結乾燥させて、9e(LIT-TB030)をベージュ色の固体として得た(m=25.8mg、収率=49%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.89(d,J=10.1Hz,1H),7.37(d,J=10.2Hz,1H),7.33-7.22(m,7H),7.02(d,J=8.1Hz,2H),6.87(t,J=7.5Hz,1H),3.79-3.76(m,4H),3.66-3.60(m,1H),3.50(s,2H),3.37-3.28(m,6H),2.83(d,J=11.8Hz,2H),2.76(t,J=7.7Hz,2H),2.10(t,J=11.7Hz,2H),1.78(d,J=12.8Hz,2H),1.46(q,J=11.3,10.6Hz,2H),NH(目視不可)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.3,156.8,152.6,150.1,144.0,138.2,130.8,130.2,129.3,128.5,124.7,121.5,117.8,116.7,63.9,53.2,50.4,47.9,46.9,33.3,32.2,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=525.22
【0127】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド9f、(LIT-TB004)
EtOH(1.2ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、100mg、0.25mmol)、2-(1-ピペラジニル)ピリミジン8f(1当量、41,2mg、35.5μL、0.25mmol)、およびEtN(2当量、50.7mg、70μL、0.50mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。反応混合物を135℃で2時間加熱した。粗製物を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/EtN:9/1/0.5)によって精製し、塩化し、無水EtOで研和し、凍結乾燥させて、9f(LIT-TB004)を褐色の固体として得た(m=50mg、収率=3
8%)。
LC-MS[M+H]=529.2;551.2(M+Na)
【0128】
3-(6-([1,4’-ビピペリジン]-1’-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)-N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)プロパンアミド9g、(LIT-TB003)
EtOH(1.2ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、100mg、0.25mmol)、4-ピペリジノピペリジン8g(2当量、84,4mg、0.50mmol)、およびEtN(2当量、50.7mg、70μL、0.50mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。反応混合物を135℃で2時間加熱した。粗製物を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/EtN:9/1/0.5)によって精製し、無水EtOで研和し、塩化し、凍結乾燥させて、9g(LIT-TB003)を褐色の固体として得た(m=100mg、収率=75%)。
LC-MS[M+H]=531.4。
【0129】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-4-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)ブタンアミド10a(LIT-TB009)
EtOH(1.1ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-4-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)ブタンアミド7b(1当量、100mg、0.24mmol)、1-メチルピペラジン8a(2当量、48.5mg、0.48mmol)、およびEtN(2当量、49.0mg、67μL、0.48mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。反応混合物を135℃で1.5時間加熱した。粗製物を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/EtN:9/1/0.5)によって精製し、無水EtOで研和し、塩化し、凍結乾燥させて、10a(LIT-TB009)を褐色の固体として得た(m=55mg、収率=48%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.86(d,1H,J=10.2Hz),7.50-7.42(m,2H),7.37-7.30(m,3H),7.29(d,1H,J=10.2Hz),3.80-3.60(m,5H),3.40-3.25(m,6H),2.99-3.10(m,5H),2.81(s,3H),2.22(t,2H,J=7.2Hz),2.10-1.90(m,4H),1.65-1.80(m2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ174.7,156.2,150.6,144.0,132.4,131.2,130.6,130.4,125.5116.6,61.4,54.0,52.7,51.9,44.7,44.0,36.0,29.6,24.4,23.3。
LC-MS[M+H]=477.2
【0130】
3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)-N-(1-フェネチルピペリジン-4-イル)プロパンアミド11a(LIT-TB011)
EtOH(1.1ml)中の3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)-N-(1-フェネチルピペリジン-4-イル)プロパンアミド7c(1当量、100mg、0.24mmol)、1-メチルピペラジン8a(2当量、48.5mg、0.48mmol)、およびEtN(2当量、49.0mg、67μL、0.48mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。反応混合物をマイクロ波照射下、150℃で1.5時間加熱した。粗製物を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/Et
N:9/1/0.5)によって精製し、無水EtOで研和し、塩化し、凍結乾燥させて、10a(LIT-TB009)を淡黄色の固体として得た(m=70mg、収率=61%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.2(d,J=10.2Hz,1H),7.85(d,J=10.2Hz,1H),7.34-7.07(m,5H),4.58-4.47(m,2H),3.89-3.77(m,1H),3.69-3.57(m,4H),3.48(t,J=13.3Hz,2H),3.42-3.36(m,2H),3.35-3.22(m,4H),3.06-2.97(m,4H),2.90(s,3H),2.85-2.81(m,2H),2.10-1.88(m,2H),1.82-1.69(m,2H)13C NMR(101MHz,メタノール-d)174.6,156.7,156.4,137.5,137.4,130.0,129.8,128.3,124.6,118.5,59.0,53.7,53.0,45.8,44.3,43.6,32.4,31.5,30.2,20.8。
LC-MS[M+H]=477.2
【0131】
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-2-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)アセト-アミド12a(LIT-TB008)
EtOH(0.75ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-2-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)アセトアミド7d(1当量、100mg、0.26mmol)、1-メチルピペラジン8a(1.5当量、39.0mg、0.39mmol)、およびEtN(2当量、52.6mg、72μL、0.52mmol)を使用して、LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aに従った。反応混合物をマイクロ波照射下、150℃で1.5時間加熱した。粗製物を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/EtN:8/2/0.1)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、12a(LIT-TB008)をベージュ色の固体として得た(m=70mg、収率=60%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.96(d,J=10.2Hz,1H),7.42-7.32(m,6H),4.40-4.29(m,2H),4.20(s,2H),4.05-3.98(m,2H),3.87-3.82(m,1H),3.60-3.52(m,2H),3.43(d,J=12.4Hz,2H),3.30-3.25(m,2H),3.01(t,J=12.2Hz,2H),2.86(s,3H),2.12-2.04(m,2H),1.74(q,J=12.2Hz,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ168.7,160.1,156.5,142.3,138.6,132.4,131.3,130.4,125.1117.6,61.6,53.7,52.6,46.3,44.3,43.6,32.0,30.0。
LC-MS[M+H]=449.2
【0132】
あるいは、化合物9~14は、スキーム2に示されるように、3ステップの順序で調製することができる。ヒドラジノピリダジン5とジオキサン中の環式無水物2との120℃での凝縮によって、トリアゾロピリダジンプロパン酸(または同族体)15を1ステップで得た。クロロギ酸イソブチルの存在下での上記の化合物1および15のペプチド型カップリングによって、前述のトリアゾロ-ピリダジンアミド7a~fがもたらされた。最後に、実施例1に記載されているように、ピペリジンまたはピペラジン誘導体8a~gを用いる求核性芳香族置換によって、一般式9~14の生成物を得た。
【0133】
【化17】
【0134】
条件:a)無水コハク酸または無水グルタル酸、ジオキサン、120℃°、12時間;b)クロロギ酸イソブチル、DIEA、DCM、25℃、2時間 c)8a~g、EtN、EtOH、150℃、1時間30分。
【0135】
実施例2:N-(1-ベンジルピペリジン-3-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド13a(m=0、m’=2、n=1、r=1)(LIT-TB055)
ステップ1:3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸15
無水コハク酸(1.18当量、500mg、3.46mmol)をジオキサン(5mL)に可溶化した。3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン5(1.18当量、420mg、0.566mL、4.07mmol)を添加し、反応混合物を2時間加熱して、トリアゾロ-ピリダジニルプロパン酸15を得た。白色の沈殿物を濾過し、EtOで洗浄して、表題化合物15を得た(m=437mg、収率=56%)。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ11.93(bs,1H),8.44(d,J=9.6Hz,1H),7.49(d,J=9.6Hz,1H),3.27(t,J=7.2Hz,2H),2.88(t,J=7.2Hz,2H)。13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ173.5,149.2,149.0,143.3,127.5,122.9,30.2,19.4。
【0136】
ステップ2:N-(1-ベンジルピペリジン-3-イル)-3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド7e
3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸15(1.0当量、119mg、0.52mmol、)を、DCM(3ml)、続いてDIEA(2当量、129.2mg、0.17ml、1.05mmol)に懸濁させた。次いで、DCM(0.5mL)中のクロロギ酸イソブチル(1.2当量、86.1mg、82.2μL、0.63mmol)を溶液に滴加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、1-ベンジルピペリジン-3-アミン(1当量、100mg、0.52mmol)を導入し、撹拌をさらに2時間維持した。揮発性物質を蒸発させ、次いで粗製物を、溶離液としてDCM/MeOH:90/10を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物7eを黄色がかった固体として得た(m=50mg、収率=24%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.23(d,J=9.7Hz,1H),7.42(d,J=9.7Hz,1H),7.35-7.30(m,4H),7.29-7.24(m,1H),3.94-3.85(m,1H),3.56(s,2H),3.43(t,J=7.5Hz,2H),2.84 J=7.5Hz,2H),273-2.66(m,1H),2.14(t,J=11.7Hz,1H),2.04-1.94(m,1H),1.86-1.77(m,1H),1.76-1.68(m,1H),1.66-1.55(m,1H),1.33-1.22(m,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ129.2,127.9,127.0,125.8
,123.3,62.6,57.5,52.8,45.9,31.5,29.5,22.9,19.6。
【0137】
ステップ3:N-(1-ベンジルピペリジン-3-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド(m=0、m’=2、n=1、r=1)
LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aの使用、ならびに135℃で1.5時間、EtOH(0.5ml)中のN-(1-ベンジルピペリジン-3-イル)-3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド7e(1当量、50mg、0.12mmol)、1-メチルピペラジン8a(2当量、25.1mg、27.8μL、0.25mmol)、およびEtN(2当量、25.4mg、34.8μL、0.25mmol)から出発。塩化および凍結乾燥後に、表題化合物13aを黄色がかった固体として得た(m=28.6mg、収率=43%)。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.98(d,J=10.2Hz,1H),7.51-7.43(m,5H),7.41(d,J=10.2Hz,1H),4.16(s,2H),4.06-3.96(m,1H),3.90-3.76(m,4H),3.36(t,J=7.3Hz,2H),3.29-3.15(m,2H),3.10-3.00(m,4H),2.92-2.67(m,2H),2.81(t,J=12.3Hz,2H),2.68(s,3H),1.99-1.87(m,2H),1.85-1.74(m,1H),1.59-1.47(m,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.7,156.5,150.0,144.0,132.0,130.6,130.1,125.1,116.6,62.4,56.15,54.6,53.4,45.9,45.5,44.9,32.8,29.0,22.5,20.9。
LC-MS[M+H]=462.28
【0138】
あるいは、化合物9~14はまた、シアノ水素化ホウ素ナトリウムの助けを借りて、適切なフェニルアルキル-アルデヒドの存在下でN-BOC保護ピリダジノトリアゾール17a~fを還元的アミノ化することによって調製してもよい(スキーム3)。化合物17は、活性化剤としてクロロギ酸イソブチルを使用して、市販のN-BOC保護アミノ-ピペリジン誘導体(または同族体)16とのペプチド型カップリングによって、上記のカルボン酸15から容易に入手可能であった(スキーム3)。
【0139】
【化18】
【0140】
条件:a)16、クロロギ酸イソブチル、DIEA、DCM、25℃、2時間 b)TFA、DCM、1時間;c)Ph (CH-1CHO、NaBHCN、DIEA、EtOH;c)8a~g、EtN、EtOH、135℃、1時間30分。
【0141】
実施例3:N-(1-ベンジルアゼパン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド14(m=1、m’=2、n=1、r=1)(LIT-TB056)
ステップ1:4-(3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド)アゼパン-1-カルボン酸tert-ブチル17f(m=1、m’=2、r=1)
3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸15(1.0当量、116.3mg、0.51mmol、)を、DCM(4ml)、続いてDIEA(2当量、134.7mg、898μl、1.04mmol)に懸濁させた。クロロギ酸イソブチル(1.2当量、84.2mg、1.20mL、0.61mmol)をDCM(0.5mLに溶解させ、前の溶液に滴加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。4-アミノアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチル(1当量、110mg、0.51mmol)をDCM(0.5mL)に溶解させ、滴加し、撹拌をさらに2時間維持した。揮発性物質を蒸発させ、次いで粗製物を、溶離液としてEtOAc/MeOH:80/20を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物17を黄色がかった油として得た(m=129mg、収率=59%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.12(d,J=9.7Hz,1H),7.31(d,J=9.6Hz,1H),3.69-3.59(m,1H),3.49-3.38(m,1H),3.33(t,J=7.5Hz,2H),3.32-3.25(m,2H),3.17-3.06(m,1H),2.71(2.70)(t ,J=7.5Hz,2H),1.89-1.79(m,1H),1.78-1.67(m,2H),1.69-1.31(m,3H),1.37(1.36)(s,9H,シス-トランス形状)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ172.4,157.3,151.2,150.9,144.6,127.3,124.7,81.0(79.9),51.2(51.0),47.4(46.8),44.0(43.6),35.7(35.5),34.2(33.9),32.9,28.7,25.6(25.5),21.0。
【0142】
ステップ2:N-(1-ベンジルアゼパン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7f(m=1、m’=2、r=1)
DCM(1.5mL)中の4-(3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド)アゼパン-1-カルボン酸tert-ブチル17f(1当量、129mg、0.30mmol)の氷冷溶液にTFA(0.5mL)を添加し、生じた混合物を2時間撹拌した。ヘプタンでTFAを共沸除去しながら、粗反応物を真空下で濃縮した。化合物を、さらに精製することなく還元的アミノ化ステップで使用した。粗製物をMeOH(2mL)に溶解させた。ベンズアルデヒド(2.2当量、71.2mg、68μL)、続いてNaBH3CN(3.6当量、69mg、1.1mmol)を添加した。生じた混合物を25℃で一晩撹拌した。揮発性物質を蒸発させ、粗製物をEtOAc(25mL)に取り込んだ。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物を、溶離液としてEtOAc:MeOH(90:10)を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-4-フェニルピリダジン-3(2H)-オンを黄色の油として得た(m=92mg、収率=71%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.17(d,J=9.6Hz,1H),7.48-7.39(m,5H),7.35(d,J=9.6Hz,1H),4.21(s,2H),3.93-3.83(m,1H),3.37(t,J=7.3Hz,2H),3.30-3.08(m,4H),2.77(t,J=7.3Hz,2H),2.07-1.96(m,2H),1.92-1.73(m,3H),1.63-1.50(m,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ172.9,151.4,150.9,144.7,132.1,131.0,130.4,127.4,127.0,124.8,62.3,55.8,51.5,50.1,33.8,33.0,30.4,21.7,21.0。
【0143】
ステップ3:N-(1-ベンジルアゼパン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド14
LIT-TB001類似体を合成するための実施例1に記載の同じ手順Aを使用し、EtOH(0.5ml)中のN-(1-ベンジルアゼパン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7f(1当量、92mg、0.22mmol)、1-メチルピペラジン8a(2当量、40.2mg、44.6μL、0.40mmol)、およびEtN(2当量、45.2mg、62.1μL、0.2mmol)から出発して、塩化および凍結乾燥後、表題化合物14を黄色がかった固体として得た(m=23.5mg、収率=11%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.79(d,J=10.2Hz,1H),7.36-7.28(m,5H),7.25(d,J=10.1Hz,1H),3.89(s,2H),3.87-3.79(m,1H),3.56(t,J=4.5Hz,4H),3.24(t,J=7.4Hz,2H),2.99-2.75(m,4H),2.66(t,J=7.4Hz,2H),2.51(t,J=5.1Hz,4H),2.28(s,3H),1.90-1.80(m,2H),1.79-1.59(m,3H),1.54-1.43(m,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ171.6,155.3,152.2,142.6,129.9,128.5,128.4,123.3,115.2,61.4,54.7,53.9,50.3,48.7,45.0 ,44.6,32.6,31.7,30.7,21.7,19.7。
LC-MS[ESI]:476.30(m/z)
【0144】
一般手順B
プロパンアミド鎖上に多様に置換されたピペリジンを担持する式20の化合物の調製は、従来の方法を使用して様々な合成経路に沿って実行してもよい(スキーム4)。容易に入手可能な6-クロロ-トリアゾロピリダジンN-BOC保護ピペリジン17aから出発して、8a jとのSNAr反応によって、対応する6-N-メチルピペラジン18aがもたらされた。保護BOC基の脱保護および適切なハロゲノアルキル誘導体を用いる直接アルキル化(方法A、実施例4を参照されたい)またはNaBH(OAc)の存在下での適切なアルデヒドを用いる還元的アミノ化((方法B)、実施例5を参照されたい)によって、本発明の実施例を得た。
【0145】
【化19】
【0146】
条件:a)8a、EtN、EtOH、135℃、1時間30分 b)4NのHCl/ジオキサン;c)TFA、DCM、2時間 d)RX、KCO、DMF、アルゴン、-5℃(30分)→室温(一晩):e)RCHO;NaBH(OAc)、MeOH
4-(3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル17a
17fの調製について説明したのと同じ手順を使用し、3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸15a(1.0当量、200mg、0.89mmol)および4-アミノ-1-Bocピペリジン(1.0当量、180mg、0.89mmol、CAS番号:87120-72-7)から出発して、表題化合物をベージュ色の固体として得た(m=234mg、収率=64%)。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ8.43(d,J=9.7Hz,1H),7.95(d,J=8.0Hz,1H),7.48(d,J=9.7Hz,1H),3.81(d,J=14.3Hz,2H),3.75-3.65(m,1H),3.27(t,J=7.5Hz,2H),2.93-2.75(m,2H),2.68(t,J=7.5Hz,2H),1.68(dd,J=12.9Hz,J=4.1Hz,2H),1.39(s,9H),126-1.14(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO-d)δ170.1,154.4,149.4,149.1,143.2,127.4,122.8,79.1,46.1,32.0,31.8,28.5,20.0。
【0147】
4-(3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a
LIT-TB001類似体を合成するための一般手順Aの使用は、EtOH(0.8ml)中の4-(3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル17a(1当量、50mg、0.12mmol)、1-メチル-ピペラジン8a(2当量、16.4mg、19μL、0.191mmol)、およびEtN(2当量、24.75mg、34μL、0.24mmol)を使用することに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製して、表題化合物を白色の固体として得た(m=45mg、収率=78%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.90(d,J=10.2Hz,1H),7.36(d,J=10.2Hz,1H),3.98(d,J=13.7Hz,2H),3.81(tt,J=10.8,4.1Hz,1H),3.68(t,J=5.2Hz,4H),3.36(dd,J=7.9,7.2Hz,2H),2.96-2.85(m,2H),2.78(t,J=7.5Hz,2H),2.62(t,J=5.1Hz,4H),2.38(s,3H),1.80(dd,J=13.1,3.8Hz,2H),1.46(s,9H),1.37-1.25(m,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,156.4,150.0,144.0,124.7,116.6,81.1,55.4,47.9,46.46,46.44,46.1,33.2,32.6,28.7,21.1。
【0148】
3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)-N-(ピペリジン-4-イル)プロパンアミド19(LIT-TB021)
4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(67mg、0.14mmol)をDCM(0.7mL)に可溶化した。ジオキサン中4NのNClの溶液を添加し(10当量、1.42mmol、0.35
ml)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。沈殿物を収集し、乾燥EtOで3回洗浄し、乾燥させた(m=27mg、収率=43%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.89(d,J=10.2Hz,1H),7.34(d,J=10.2Hz,1H),3.79-3.68(m,1H),3.66(t,J=5.1Hz,4H),3.34(t,J=7.6Hz,2H),3.03(dt,J=12.7Hz,J=4.1Hz,2H),2.76(t,J=7.6Hz,2H),2.65(td,J=12.2Hz,J=2.8Hz,2H),2.60(t,J=5.1Hz,4H),2.36(s,3H),1.81(dd,J=12.9Hz,J=3.8Hz,2H),1.37(qd,J=12.0Hz,J=6.0Hz)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.3,156.9,150.2,144.1,124.9,116.8.55.5,48.0,46.6,46.3,45.8,33.3,33.1,21.3。
LC-MS[M+H]=372.24
【0149】
実施例4:N-{1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20a(LIT-TB017)
4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(17.2mg、0.0364mmol)をDCM(0.3mL)に可溶化した。TFA(10当量、41.5mg、27μL、0.364mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。粗製物を蒸発させ、次いでDCM/ヘプタンと2回共蒸発させた。乾燥後、粗製物をアルゴン下で乾燥DMFに可溶化した。KCO(5当量、25.2mg、0.182mmol)を添加し、反応混合物を-5℃で30分間撹拌した。1-(ブロモメチル)-4-メトキシベンゼン(1当量、7.32mg、5.25μL、0.0364mmol)を添加し、混合物を-5℃で0.5時間、次いで室温で一晩撹拌した。水(数滴)を添加し、粗製物を逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって直接精製した。生成物を蒸発させ、MeOHで希釈した。EtO中のHCl(2M)(過剰)を添加し、反応物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を蒸発させ、水で希釈し、凍結乾燥させた。表題化合物20aを黄色がかった固体として得た(m=6.9mg、収率=30%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.89(d,J=10.2Hz,1H),7.35(d,J=10.2Hz,1H),7.24(d,J=8.1Hz,2H),6.89(d,J=8.1Hz,2H),3.79(s,3H),3.68-3.60(m,5H),3.52(s,2H),3.36-3.31(m,2H),2.88(d,J=11.6Hz,2H),2.76(t,J=7.7Hz,2H),2.61-2.58(m,4H),2.37(s,3H),2.18(t,J=11.6Hz,2H),1.81(d,J=13.0Hz,2H),1.48(q,J=12.0Hz,2H),NH(目視不可)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.3,160.8,156.8,150.1,143.9,132.2,129.5,124.7,116.6,114.8,63.1,55.7,55.4,53.0,47.7,46.4,46.1,33.2,32.0,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=493.20
【0150】
N-{1-[(3-クロロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20b(LIT-TB018)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、14.9mg、0.0315m
mol)、臭化3-クロロベンジル(1.1当量、7.35mg、4.69μL、0.0347mmol)、およびKCO(5当量、21.8mg、0.158mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20bを黄色がかった固体として得た(m=9.4mg、収率=52%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.89(d,J=10.1Hz,1H),7.39-7.22(m,5H),3.67-3.50(m,5H),3.50(s,2H),3.33(t,J=11.0Hz,2H),2.82(d,J=11.8Hz,2H),2.76(t,J=7.6Hz,2H),2.61-2.58(m,4H),2.36(s,3H),2.12(t,J=11.8Hz,2H),1.80(d,J=12.9Hz,2H),1.47(q,J=11.9Hz,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,141.3,135.3,130.8,130.4,128.9,128.5,124.7,116.6,63.2,55.4,53.3,47.9,46.4,46.1,33.2,32.4,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=497.17
【0151】
N-{1-[(2-クロロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20c(LIT-TB019)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、14.8mg、0.0313mmol)、臭化2-クロロベンジル(1.1当量、7.08mg、4.47μL、0.0344mmol)、およびKCO(5当量、21.6mg、0.157mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20cを黄色がかった固体として得た(m=11.2mg、収率=63%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.0Hz,1H),7.47(d,J=6.9Hz,1H),7.42(d,J=6.8Hz,1H),7.38-7.27(m,3H),3.83(s,2H),3.72-3.69(m,5H),3.35-3.31(m,2H),3.02(d,J=11.8Hz,2H),2.80-2.69(m,6H),2.49-2.43(m,2H),2.45(s,3H),1.86(d,J=12.9Hz,2H),1.57(q,J=11.5Hz,2H。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,132.4,130.5,129.7,127.9,124.7,116.5,60.1,55.4,53.4,47.9,46.4,46.1,33.2,32.5,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=497.16
【0152】
N-{1-[(4-フルオロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20d(LIT-TB020)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、16.3mg、0.0345mmol)、塩化4-フルオロベンジル(1.1当量、5.49mg、4.52μL、0.0379mmol)、およびKCO(5当量、23.8mg、0.172mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20d
を黄色がかった固体として得た(m=5.1mg、収率=27%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.35-7.31(m,3H),7.04(t,J=8.6Hz,2H),3.67-3.62(m,5H),3.50(s,2H),3.35-3.30(m,2H),2.83(d,J=11.5Hz,2H),2.75(t,J=7.6Hz,2H),2.60-2.58(m,4H),2.35(s,3H),2.12(t,J=11.8Hz,2H),1.79(d,J=12.9Hz,2H),1.46(q,J=12.0Hz,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,163.6(d,J=244.1Hz),156.8,150.1,143.9,134.6(d,J=3.2Hz),132.5(d,J=8.0Hz),124.7,116.6,115.9(d,J=21.5Hz),63.0,55.4,53.2,47.9,46.4,46.1,33.2,32.4,21.2.19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-117.5。
LC-MS(ESI)[M+H]=481.18
【0153】
N-{1-[(2-フルオロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20e(LIT-TB022)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、16.3mg、0.0345mmol)、臭化2-フルオロベンジル(1.1当量、7.17mg、4.58μL、0.0379mmol)、およびKCO((5当量、23.8mg、0.172mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20eを黄色がかった固体として得た(m=10.9mg、収率=57%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.1Hz,1H),7.42-7.27(m,3H),7.15(t,J=7.6Hz,1H),7.08(t,J=9.4Hz,1H),3.67-3.65(m,5H),3.59(s,2H),3.35-3.31(m,2H),2.86(d,J=11.8Hz,2H),2.75(t,J=7.7Hz,2H),2.60-2.58(m,4H),2.36(s,3H),2.17(t,J=11.7Hz,2H),1.79(d,J=12.9Hz,2H),1.47(q,J=12.0Hz,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,162.9(d,J=245.2Hz),156.8,150.1,143.9,133.3(d,J=4.2Hz),130.6(d,J=8.3Hz),125.1(d,J=3.6Hz),125.0,124.7,116.6,116.2(d,J=22.6Hz),56.0(d,J=1.9Hz),55.4,53.1,47.8,46.4,46.1,33.2,32.3,21.2.19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-119.35。
LC-MS(ESI)[M+H]=481.19
【0154】
3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-[1-(1-フェニルエチル)ピペリジン-4-イル]プロパンアミド20f(LIT-TB023)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、19.4mg、0.0411mmol)、(1-ブロモエチル)ベンゼン(1.1当量、8.36mg、6.19μL、0.0452mmol)、およびKCO(5当量、28.4mg、0.205mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相
クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20fを黄色がかった固体として得た(m=14.4mg、収率=64%)。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.0Hz,1H),7.36-7.22(m,6H),3.66-3.64(m,4H),3.57(t,J=11.4Hz,1H),3.48(q,J=6.7Hz,1H),3.35-3.31(m,2H),3.07(d,J=11.6Hz,1H),2.80-2.72(m,3H),2.60-2.57(m,4H),2.35(s,3H),2.08(dt,J=34.5,11.9Hz,2H),1.78(dd,J=34.3,13.0Hz,2H),1.56-1.38(m,2H),1.41(d,J=6.7Hz,3H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,143.4,129.4,129.0,128.5,124.7,116.6,66.4,55.4,51.0,50.4,47.9,46.4,46.1,33.2,32.4,21.2,19.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=477.21
【0155】
N-{1-[(2-メチルフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20g(LIT-TB024)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、17.7mg、0.0375mmol)、臭化2-メチルベンジル(1.1当量、7.62mg、5.52μL、0.0412mmol)、およびK2CO3(5当量、25.9mg、0.187mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20gを黄色がかった固体として得た(m=13.3mg、収率=65%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.33(d,J=10.1Hz,1H),7.23-7.21(m,1H),7.14-7.10(m,3H),3.67-3.64(m,5H),3.49(s,2H),3.35-3.31(m,2H),2.85(d,J=11.5Hz,2H),2.75(t,J=7.6Hz,2H),2.61-2.58(m,4H),2.36(s,3H),2.35(s,3H),2.15(t,J=11.8Hz,2H),1.78(d,J=12.8Hz,2H),1.45(q,J=11.9Hz,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,138.7,137.0,131.4,131.2,128.4,126.6,124.7,116.6,61.4,55.4,53.5,48.0,46.4,46.1,33.2,32.5,21.2,19.5。
LC-MS(ESI)[M+H]=477.24
【0156】
3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-[1-(ピリジン-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル]プロパンアミド20h(LIT-TB025)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、20.5mg、0.0434mmol)、4-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩(1.1当量、7.83mg、0.0477mmol)、およびKCO(5当量、30mg、0.217mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20hを黄色がかった固体として得た(m=13.9mg、収率=56%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ8.49-8.43(m,2H),7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.43-7.40(m,2H),7.33(d,J=10.2Hz,1H),3.68-3.60(m,5H),3.56(s,2H),3.35-3.31(m,2H),2.80(d,J=11.9Hz,2H),2.75(t,J=7.6Hz,2H),2.61-3.58(m,4H),2.36(s,3H),2.14(td,J=11.8,2.5Hz,2H),1.83-1.76(m,2H),1.53-1.44(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.3,150.1,150.0,144.0,125.8,124.7,116.6,62.5,55.4,53.5,47.9,46.4,46.1,33.2,32.5,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=464.18
【0157】
N-{1-[(3,4-ジクロロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20i(LIT-TB026)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、19.2mg、0.0406mmol)、塩化3,4-ジクロロベンジル(1.1当量、8.74mg、6.2μL、0.0447mmol)、およびKCO(5当量、28.1mg、0.203mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20iを黄色がかった固体として得た(m=15.6mg、収率=64%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.1Hz,1H),7.50(d,J=2.0Hz,1H),7.45(d,J=8.2Hz,1H),7.33(d,J=10.2Hz,1H),7.24(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),3.69-3.58(m,5H),3.47(s,2H),3.35-3.31(m,2H),2.83-2.77(m,2H),2.75(t,J=7.6Hz,2H),2.60-2.57(m,4H),2.35(s,3H),2.11(td,J=11.8,2.6Hz,2H),1.79(dd,J=12.9,3.9Hz,2H),1.53-1.41(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,140.1,133.2,132.3,132.0,131.4,130.2,124.7,116.6,62.5,55.4,53.3,47.9,46.4,46.1,33.2,32.4,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=531.11
【0158】
N-(1-ベンゾイルピペリジン-4-イル)-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド塩酸塩20j(LIT-TB027)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、20.2mg、0.0427mmol)、塩化3 ベンゾイル(1.1当量、6.61mg、5.46μL、0.047mmol)、およびKCO(5当量、29.5mg、0.214mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20jを黄色がかった固体として得た(m=8.2mg、収率=32%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.91(d,J=10.2Hz,1H),7.48-7.44(m,3H),7.41-7.35(m,3H),4.47(d,J=13.4Hz 1H),3.93(tt,J=10.5,4.2Hz,1H)
,3.77-3.63(d,J=5.3Hz,5H),3.36(t,J=7.4Hz,2H),3.23-3.02(m,2H),2.83-2.76(m,6H),2.50(s,3H),2.00-1.73(m,2H),1.51-1.30(m,2H。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.3,172.5,156.8,150.0,144.0,137.0,131.1,129.8,127.8,124.7,116.6,55.4,47.8,46.4,46.1,42.1,33.2,32.2,21.1。
LC-MS(ESI)[M+H]=477.17
【0159】
N-{1-[(4-クロロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20k(LIT-TB028)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、19.8mg、0.0419mmol)、臭化4-クロロベンジル(1.1当量、9.47mg、0.0461mmol)(1.1当量、6.61mg、5.46μL、0.047mmol)、およびKCO(5当量、29mg、0.209mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20kを黄色がかった固体として得た(m=10.8mg、収率=45%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.1Hz,1H),7.33(d,J=10.2Hz,1H),7.31-7.29(m,4H),3.69-3.58(m,5H),3.48(s,2H),3.35-3.31(m,2H),2.81(d,J=11.8Hz,2H),2.74(t,J=7.5Hz,2H),2.60-2.57(m,4H),2.35(s,3H),2.10(td,J=11.8,2.5Hz,2H),1.78(dd,J=13.5,3.7Hz,2H),1.54-1.41(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,137.5,134.2,132.2,129.4,124.7,116.6,63.0,55.4,53.2,47.9,46.4,46.1,33.2,32.4,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=497.16
【0160】
N-[1-(シクロヘキシルメチル)ピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20l(LIT-TB031)
85℃で一晩、DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、19.8mg、0.0419mmol)、KI(1当量、7.73mg、0.0466mmol)、および4-メチルベンゼン-1-スルホン酸シクロヘキシルメチル(1.1当量、13.7mg、0.0512mmol)、およびKCO(5当量、32.2mg、0.233mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20lを黄色がかった固体として得た(m=4.1mg、収率=16%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.92(d,J=10.2Hz,1H),7.38(d,J=10.2Hz,1H),3.74-3.61(m,5H),3.38(t,J=7.6Hz,2H),2.87(d,J=11.8Hz,2H),2.80(t,J=7.6Hz,2H),2.64-2.62(m,4H),2.40(s,3H),2.18(d,J=6.8Hz,2H),2.06(t,J=11.6Hz,
2H),1.84-1.70(m,7H),1.35-1.21(m,3H),1.37-1.17(m,3H),0.98-0.90(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,144.0,124.7,116.6,66.9,55.4,54.0,48.1,46.4,46.1,36.4,33.2,33.2,32.3,27.7,27.2,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=469.24
【0161】
N-{1-[(5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20m(LIT-TB032)
85℃で5時間、DMF(0.5ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、22mg、0.0466mmol)、KI(1当量、7.73mg、0.0466mmol)、および4-(クロロメチル)-5-メチル-1H-イミダゾール(1.1当量、6.69mg、0.0512mmol)、およびKCO(5当量、32.2mg、0.233mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20mを黄色がかった固体として得た(m=7.8mg、収率=30%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.95(d,J=10.2Hz,1H),7.57(s,1H),7.40(d,J=10.2Hz,1H),3.74-3.72(m,4H),3.70-3.63(m,1H),3.55(s,2H),3.42-3.39(m,2H),2.93(d,J=11.6Hz,2H),2.82(t,J=7.6Hz,2H),2.67-2.65(m,4H),2.43(s,3H),2.27(s,3H),2.26-2.21(m,2H),1.87(dd,J=13.2,3.8Hz,2H),1.57-1.50(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,150.1,143.9,134.8,124.7,116.6,55.4,52.9,47.8,46.4,46.1,33.2,32.3,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=467.21
【0162】
N-{1-[(2,4-ジフルオロフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20n(LIT-TB040)
DMF(0.3ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、26mg、0.055mmol)、臭化2,4-ジフルオロベンジル(1.1当量、12.5mg、7.78μL、0.0605mmol)、およびKCO(5当量、38mg、0.275mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20nを黄色がかった固体として得た(m=25.6mg、収率=81%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.93(d,J=10.2Hz,1H),7.49-7.44(m,1H),7.38(d,J=10.2Hz,1H),7.01-6.95(m,2H),3.72-3.70(m,4H),3.70-3.63(m,1H),3.60(s,2H),3.40-3.37(m,2H),2.88(d,J=11.9Hz,2H),2.80(t,J=7.6Hz,2H),2.65-2.63(m,4H),2.41(s,3H),2.23-2.18(m,2H),1.88-1.80(m,2H),1.56-1.48(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,163.9(dd,J=247.0,12.
0Hz),162.9(dd,J=248.0,12.5Hz),156.8,150.1,143.9,134.3(dd,J=9.6,5.9Hz),124.7,121.5(dd,J=14.7,3.7Hz),116.5,112.1(dd,J=21.6,3.8Hz),104.4(dd,J=26.8,25.7Hz),55.5,55.4,53.0,47.8,46.5,46.1,33.2,32.4,21.2。19
NMR(376MHz,メタノール-d)δ-113.2,-114.8。
LC-MS(ESI)[M+H]=499.21
【0163】
N-{1-[(4-フルオロ-2-フェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド20o(LIT-TB044)
DMF(0.4ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、24.7mg、0.0523mmol)、1-(ブロモメチル)-4-フルオロ-2-メチルベンゼン(1.1当量、11.7mg、8.02μL、0.0575mmol)、およびKCO(5当量、36.1mg、0.261mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20oを黄色がかった固体として得た(m=14.8mg、収率=50%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.87(d,J=10.2Hz,1H),7.33(d,J=10.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.4,6.0Hz,1H),6.88(dd,J=9.9,2.7Hz,1H),6.83(td,J=8.5,2.8Hz,1H),3.67-3.60(m,5H),3.42(s,2H),3.35-3.31(m,2H),2.80(d,J=11.6Hz,2H),2.75(t,J=7.6Hz,2H),2.58(t,J=5.1Hz,4H),2.35(s,3H),2.35(s,3H),2.09(td,J=11.7,2.5Hz,2H),1.76(dd,J=13.5,4.0Hz,2H),1.42(qd,J=11.6,3.8Hz,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,163.3(d,J=243.4Hz),156.8,150.1,143.9,141.4(d,J=7.7Hz),133.4(d,J=2.9Hz),132.8(d,J=8.3Hz),124.7,117.7(d,J=21.0Hz),116.6,112.9(d,J=20.9Hz),60.8,55.4,53.4,48.1,46.4,46.1,33.2,32.6,21.2,19.5。19F NMR(471MHz,メタノール-d)δ-118.5。
LC-MS(ESI)[M+H]=495.28
【0164】
N-{1-[(4-メトキシ-2-メチルフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド二塩酸塩20p(LIT-TB045)
DMF(0.4ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、25mg、0.0529mmol)、1-(ブロモメチル)-4-メトキシ-2-メチルベンゼン(1.2当量、13.7mg、0.0635mmol)、およびKCO(5当量、36.6mg、0.265mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20pを黄色がかった固体として得た(m=11.5mg、収率=38%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.97(d,J=10.1Hz,1H),7.42(d,J=10.2Hz,1H),7.21(d,J=8.4Hz,1
H),6.82(d,J=2.6Hz,1H),6.78(dd,J=8.3,2.7Hz,1H),3.86(s,3H),3.78-3.70(m,5H),3.50(s,2H),3.46-3.41(m,2H),2.92(d,J=11.8Hz,2H),2.85(t,J=7.6Hz,2H),2.69(t,J=5.1Hz,4H),2.46(s,3H),2.43(s,3H),2.22-2.16(m,2H),1.90-1.84(m,2H),1.53(qd,J=11.5,3.7Hz,2H)。13
NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,160.3,156.8,150.1,143.9,140.1,132.5,129.4,124.7,116.9,116.6,111.6,60.9,55.6,55.4,53.4,48.2,46.4,46.1,33.3,32.6,21.2,19.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=507.31
【0165】
N-{1-[(2-フルオロ-4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル}-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド二塩酸塩20q(LIT-TB046)
DMF(0.4ml)中の4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(1当量、26mg、0.055mmol)、1-(ブロモメチル)-2-フルオロ-4-メトキシベンゼン(1.4当量、16.9mg、0.077mmol)、およびKCO(5当量、38mg、0.275mmol)を使用して、20aを合成するための一般手順Bに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、20qを黄色がかった固体として得た(m=16.5mg、収率=51%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.89(dd,J=10.3,2.9Hz,1H),7.34(dd,J=10.5,2.8Hz,1H),7.27(dd,J=10.0,7.5Hz,1H),6.73(d,J=8.6Hz,1H),6.68(d,J=12.1Hz,1H),3.79(s,3H),3.69-3.57(m,5H),3.52(s,2H),3.36-3.33(m,2H),2.85(d,J=11.6Hz,2H),2.75(t,J=7.8Hz,2H),2.62-2.58(m,4H),2.36(s,3H),2.14(t,J=11.8Hz,2H),1.79(d,J=12.8Hz,2H),1.46(q,J=12.1Hz,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.2,163.5(d,J=244.9Hz),162.2(d,J=11.2Hz),156.8,150.1,143.9,133.9(d,J=6.2Hz),124.7,116.56,116.55(d,J=15.6Hz),110.9(d,J=2.9Hz),102.2(d,J=26.6Hz),56.1,55.6,55.4,52.8,47.8,46.4,46.1,33.2,32.3,21.2.19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-116.9。
LC-MS(ESI)[M+H]=511.26
【0166】
実施例5:3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-[1-(1,3-オキサゾール-4-イルメチル)ピペリジン-4-イル]プロパンアミド20r(LIT-TB050)
4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル18a(18.6mg、0.039mmol)をDCM(0.3mL)に可溶化した。TFA(10当量、41.5mg、27μL、0.364mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。粗製物を蒸発させ、次いでDCM/ヘプタンと2回共蒸発させた。乾燥後、粗製物をKCOの飽和溶液に取り込み、DCMで2回抽出した。有機相をNaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製物(13mg、0
.035mmol)、さらに精製することなく次のステップで使用した。
【0167】
3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-(ピペリジン-4-イル)プロパンアミド19(1当量、13mg、0.0349mmol)をアルゴン下で乾燥MeOH(0.5ml)に可溶化した。1,3-オキサゾール-4-カルバルデヒド(2当量、6.78mg、0.0698mmol)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。NaBH(OAc)(2当量、15.6mg、0.0698mmol)を乾燥MeOH(0.5ml)に可溶化し、反応混合物に添加した。反応物を室温で40時間撹拌した。水を添加し、粗製物を逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって直接精製し、HCl水溶液(2M)で塩化し、凍結乾燥させて、20rを白色の固体として得た(m=3.7mg、収率=20%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ8.16(d,J=0.9Hz,1H),7.90(d,J=10.2Hz,1H),7.86(d,J=0.9Hz,1H),7.36(d,J=10.2Hz,1H),3.69-3.65(m,4H),3.65-3.58(m,1H),3.52(s,2H),3.37-3.33(m,2H),2.90(d,J=11.8Hz,2H),2.76(t,J=7.6Hz,2H),2.60(t,J=5.1Hz,4H),2.37(s,3H),2.22-2.12(m,2H),1.81(dd,J=13.4,3.8Hz,2H),1.52-1.44(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.2,156.8,153.4,150.1,144.0,139.0,137.2,124.7,116.6,55.4,53.8,53.1,47.8,46.4,46.1,33.2,32.3,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=454.24
【0168】
一般手順C
一般手順Cでは、ヒドラジノ-ピリダジン5のジアシル化に続いて、22を酸性条件下で環化して、プロピオン酸エチルトリアゾロピリダジン23を得る(スキーム5)。二級アミンとの反応によって、6位に様々なアミン置換を有するトリアゾロピリダジン24を得た。カルボン酸エステルの加水分解および一級アミン25へのカップリングによって、6員脂肪族環上に別の多様性点を有する最終類似体26を得た(スキーム5)
【0169】
【化20】
【0170】
条件:a)21、NaSO、DIEA、DMF、48時間、室温;b)AcOH、135℃、一晩;c)NR、EtN、EtOH、一晩還流 d)LiOH、THF/HO、1時間、室温;e)HATU、NEt、DMF、一晩
4-[2-(6-クロロピリダジン-3-イル)-2-(4-エトキシ-4-オキソ-ブタノイル)ヒドラジノ]-4-オキソ-ブタン酸エチル22
3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン5(1当量、600mg、4.15mmol)を乾燥DMF(10ml)に可溶化した。NaSO(50mg)およびDIEA(2.2当量、1180mg、1.51mL、9.13mmol)を添加し、反応混合物を0℃まで冷却し、15分間撹拌した。次いで塩化エチルスクシニル21(1.2当量、819mg、0.708mL、4.98mmol)を滴加し、反応混合物を週末にかけて室温で撹拌した。DMFを蒸発させ、粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン、1/1、5/1~1/0)によって精製して、22を白色の固体として得た(m=1g、収率=61%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.51(d,J=9.4Hz,1H),7.15(d,J=9.4Hz,1H),4.15(qd,J=7.1,6.0Hz,4H),2.72-2.54(m,8H),1.26(td,J=7.1,1.9Hz,6H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ174.4,174.3,174.1,173.3,161.6,149.6,131.3,118.2,61.8,61.7,30.0,29.9,29.32,29.28,14.48,14.46。
【0171】
3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパン酸エチル23
4-[2-(6-クロロピリダジン-3-イル)-2-(4-エトキシ-4-オキソ-
ブタノイル)ヒドラジノ]-4-オキソ-ブタン酸エチル22(1当量、960mg、3.52mmol)を酢酸(38.6当量、8157mg、7.78mL、135mmol)に可溶化し、反応物を135℃で一晩加熱した。粗製物を室温まで冷却し、蒸発させた。粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc;1/1、1/5~0/1)によって精製して、化合物23を白色の固体として得た(m=586mg、収率=96%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.26(d,J=9.7Hz,1H),7.45(d,J=9.7Hz,1H),4.16(q,J=7.1Hz,2H),3.47(t,J=7.3Hz,2H),3.04(t,J=7.3Hz,2H),1.26(t,J=7.1Hz,3H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.5,151.2,150.6,144.6,127.3,124.6,61.9,31.2,20.4,14.4。
【0172】
3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル24a
3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパン酸エチル23(1当量、586mg、2.3mmol)をEtOH(2.5ml)に可溶化した。1-メチルピペラジン(2当量、460mg、0.51mL、4.6mmol)およびEtN(2当量、465mg、0.64mL、4.6mmol)を添加し、反応物を一晩加熱還流した。粗製物を室温まで冷却し、蒸発させた。粗製物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/EtN;9/1/0.5~7/1/0.5)によって精製して、24aを淡黄色の固体として得た(m=728mg、収率=99%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.97(d,J=10.2Hz,1H),7.39(d,J=10.2Hz,1H),4.12(q,J=7.1Hz,2H),3.90-3.85(m,4H),3.36(t,J=7.4Hz,2H),3.24-3.19(m,4H),2.97(t,J=7.4Hz,2H),2.80(s,3H),1.21(t,J=7.1Hz,3H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.7,156.4,149.9,144.0,125.3,116.5,61.9,54.3,31.3,20.5,14.4。
【0173】
実施例6:3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)プロパンアミド26a(LIT-TB016)
3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル24a(1当量、30mg、0.0942mmol)を混合物THF/HO(1/1;6ml)で希釈した。LiOH(5当量、19.8mg、0.471mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。粗製物をHCl(2M)で酸性化し、蒸発させ、乾燥DMF(0.5ml)で希釈した。HATU(2.5当量、89.6mg、0.236mmol)およびEtN(2.5当量、23.8mg、32.7μL、0.236mmol)を添加し、反応混合物を室温で15分間撹拌した。次いで1-メチルピペリジン-4-アミン25a(1.2当量、13.3mg、14.6μL、0.113mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。粗製物を逆相クロマトグラフィー(MeOH/HO)によって直接精製して、粘着性の油を得た。2回目の精製を実施して、所望の化合物を得た。生成物を蒸発させ、MeOHで希釈した。EtO中2MのHCl(過剰)を添加し、反応物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を蒸発させ、水で希釈し、凍結乾燥させて、26aを白色の固体として得た(m=2.9mg、収率=7%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.34(d,J=10.2Hz,1H),3.68-3.63(m,5H),
3.33(t,J=7.5Hz,2H),2.93-2.85(m,2H),2.76(t,J=7.5,2H),2.61-2.57(m,4H),2.36(s,3H),2.34(s,3H),2.25(t,J=11.8Hz,2H),1.88-1.83(m,2H),1.54-1.47(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.4,156.8,150.1,144.0,124.7,116.6,68.9,55.4,46.4,46.1,45.8,33.1,31.9,26.5,21.1。
LC-MS(ESI)[M+H]=387.17
【0174】
N-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-[6-[2-(ジメチルアミノ)エチルアミノ]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド26b(LIT-TB051)
3-[6-[2-(ジメチルアミノ)エチルアミノ]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル24b(1当量、18mg、0.0588mmol)を混合物THF/HO(1/1;6ml)で希釈した。LiOH(5当量、12.3mg、8.62μL、0.294mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。粗製物をHCl(2M)で酸性化し、蒸発させ、乾燥DMF(0.5ml)で希釈した。硫酸塩を混合物に添加し、5分間撹拌した。HATU(1.2当量、26.8mg、0.0705mmol)およびEtN(2.5当量、14.9mg、20.4μL、0.147mmol)を添加し、反応混合物を室温で15分間撹拌した。次いで4-アミノ-1-ベンジルピペリジン25b(1.5当量、16.8mg、18μ、0.0881mmol)を添加し、反応混合物を60℃で3時間撹拌した。粗製物をセライトのパッド上で濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(MeOH/HO)によって精製し、HCl水溶液(2M)を使用して塩化し、凍結乾燥させて、26bを白色の固体として得た(m=14.3mg、収率=46%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.74(d,J=9.9Hz,1H),7.34-7.24(m,5H),6.81(d,J=9.9Hz,1H),3.68-3.60(m,1H),3.58-3.53(m,4H),3.35-3.29(m,2H),2.87(d,J=11.7Hz,2H),2.78-2.73(m,4H),2.41(s,6H),2.18-2.12(m,2H),1.81(dd,J=13.4,3.9Hz,2H),1.55-1.42(m,2H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.2,155.8,149.9,144.3,138.2,130.8,129.4,128.6,124.0,119.4,63.9,58.2,53.2,47.8,45.4,39.7,33.2,32.2,21.1。LC-MS(ESI)[M+H]=451.26
【0175】
N-(1-ベンジル-2-オキソピペリジン-4-イル)-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド26c(LIT-TB033)
THF/HO(1/1;6ml)中の3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル11a(1.5当量、54.9mg、0.173mmol)およびLiOH(5当量、24.1mg、0.575mmol)を使用して、26aを合成するための一般手順Cに従った。粗製物を、乾燥DMF(1ml)中のHATU(1.2当量、52.5mg、0.138mmol)、EtN(5当量、58.2mg、80μL、0.575mmol)、および4-アミノ-1-ベンジルピペリジン-2-オン25c(1当量、23.5mg、0.115mmol)で処理した。
【0176】
粗製物を逆相クロマトグラフィー(MeOH/HO)によって直接精製した。半分取クロマトグラフィー(MeOH/HO+0.05%のHCl)を実施して、生成物を単
離した。化合物を塩化し、凍結乾燥させて、26cを黄色がかった固体として得た(m=8.5mg、収率=14%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.78(d,J=10.2Hz,1H),7.26-7.20(m,3H),7.17-7.14(m,3H),4.56-4.41(m,2H),4.00(tdd,J=9.1,5.7,3.3Hz,1H),3.57-3.55(m,4H),3.27-3.16(m,4H),2.68(t,J=7.5Hz,2H),2.62(ddd,J=17.4,5.7,1.6Hz,1H),2.51-2.49(m,4H),2.26(s,3H),2.23(dd,J=17.9,9.2Hz,1H),1.89(ddt,J=13.0,4.8,3.1Hz,1H),1.68-1.59(m,1H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.6,170.5,156.8,150.0,144.0,138.1,129.7,129.0,128.6,124.7,116.6,55.4,50.9,46.4,46.1,45.5,45.1,38.5,33.0,29.2,21.0。
LC-MS(ESI)[M+H]=477.19
【0177】
N-(4-ベンジルシクロヘキシル)-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド26d(LIT-TB034)。
THF/HO(1/1;6ml)中の3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル24a(1.5当量、50.2mg、0.158mmol)およびLiOH(5当量、22.1mg、0.526mmol)を使用して、26aを合成するための一般手順Cに従った。乾燥DMF(1ml)中の粗製物を、HATU(1.2当量、48mg、0.126mmol)、EtN(5当量、53.2mg、73μL、0.526mmol)、および4-ベンジルシクロヘキサン-1-アミン25d(1当量、19.9mg、0.105mmol)で処理した。粗製物を逆相クロマトグラフィー(MeOH/HO)によって直接精製した。半分取クロマトグラフィー(MeOH/HO+0.05%のHCl)を実施して、生成物を単離した。化合物を塩化し、凍結乾燥させて、26dを淡黄色がかった固体として得た(m=11.3mg、収率=22%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ8.26(d,J=9.7Hz,1H),7.93(d,J=9.8Hz,1H),7.22-7.19(m,2H),7.14-7.07(m,3H),4.59(d,J=14.2Hz,2H),3.66(d,J=11.5Hz,2H),3.60-3.48(m,3H),3.43(t,J=6.5Hz,2H),3.35-3.28(m,2H),2.96(s,3H),2.85-2.82(m,2H),2.46(d,J=7.0Hz,2H),1.81(d,J=9.3Hz,2H),1.70(d,J=11.0Hz,2H),1.47(ddt,J=11.3,7.7,3.8Hz,1H),1.19-1.11(m,2H),1.07-0.96(m,2H)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ172.1,157.5,150.5,142.1,141.0,130.1,129.2,126.8,122.6,122.6,53.8,50.2,44.4,44.1,43.7,40.3,33.5,32.7,31.9,20.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=462.20
【0178】
3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-(1-フェニルピペリジン-4-イル)プロパンアミド26e(LIT-TB035)
THF/HO(1/1;6ml)中の3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル24a(1.5当量、60mg、0.188mmol)およびLiOH(1.5当量、6
0mg、0.188mmol)を使用して、26aを合成するための一般手順Cに従った。粗製物を、乾燥DMF(1ml)中のHATU(1.2当量、57.3mg、0.151mmol)、EtN(5当量、63.6mg、87.3μL、0.628mmol)、および1-フェニルピペリジン-4-アミン1-フェニルピペリジン-4-アミン25e(1当量、22.1mg、0.126mmol;CAS63921-23-3)で処理した。粗製物を逆相クロマトグラフィー(MeOH/HO)によって直接精製した。化合物を塩化し、凍結乾燥させて、26eを淡黄色がかった固体として得た(m=20.9mg、収率=34%)。
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.1Hz,1H),7.34(d,J=10.2Hz,1H),7.23-7.17(m,2H),6.99-6.94(m,2H),6.81(tt,J=7.3,1.1Hz,1H),3.77(tt,J=10.8,4.2Hz,1H),3.69-3.63(m,4H),3.61-3.56(m,2H),3.35(t,J=7.6Hz,2H),2.82-2.74(m,4H),2.59(t,J=5.1Hz,4H),2.35(s,3H),1.92-1.88(m,2H),1.61-1.53(m,2H),NH。13
NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.3,156.8,152.8,150.1,144.0,130.0,124.7,121.1,118.2,116.6,55.4,50.2,48.0,46.4,46.1,33.2,32.5,21.2。
LC-MS(ESI)[M+H]=449.17
【0179】
LIT-TB001の3-フルオロ-4-アミノピペリジン類似体を調製するための一般手順D
【0180】
【化21】
【0181】
条件:a)TFA、DCM、2時間、室温;b)RX、KCO、DMF、アルゴン、-5℃(30分)→室温(一晩)。β-フルオロピペリジン類似体27a~dは、一般手順C(化合物23→化合物26)に従って、鏡像異性的に純粋な4-アミノ-3-フルオロピペリジンの3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパン酸エチル24aへのペプチド型カップリングによって得た。
【0182】
(3S,4R)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル27a
H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.90(d,J=10.2Hz
,1H),7.36(d,J=10.2Hz,1H),4.64(d,J=48.9Hz,1H),4.35(s,1H),4.14(d,J=12.6Hz,1H),4.00(dddd,J=30.8,12.3,4.9,2.2Hz,1H),3.67(dd,J=6.2,4.1Hz,4H),3.39-3.34(m,2H),2.83(t,J=7.6Hz,2H),2.61(t,J=5.1Hz,4H),2.38(s,3H),1.74(qd,J=12.7,4.5Hz,1H),1.62(ddd,J=10.1,5.2,2.6Hz,1H),1.46(s,9H),1.35-1.29(m,2H),NH(目視不可)。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.5,156.9,156.8,150.0,144.0,124.7,116.6,88.5(d,J=177.3Hz),81.4,55.4,50.1(d,J=18.9Hz),46.4,46.1,33.0,32.9,28.6,23.7,21.1,14.4。19F NMR(471MHz,メタノール-d)δ-205.7。
【0183】
実施例7:N-[(3S,4R)-1-ベンジル-3-フルオロピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド28a(LIT-TB047)
(3S,4R)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル27a(1当量、30.4mg、0.062mmol)をDCM(0.7mL)に可溶化した。TFA(10当量、70.7mg、46μL、0.62mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。粗製物を蒸発させ、次いでDCM/ヘプタン(3×)と共蒸発させた。乾燥後、粗製物をアルゴン下で乾燥DMFに可溶化した。KCO(5当量、42.8mg、0.31mmol)を添加し、反応混合物を-5℃で30分間撹拌した。臭化ベンジル(1.1当量、11.7mg、8.15μL、0.0682mmol)を添加し、混合物を-5℃で0.5時間、次いで室温で一晩撹拌した。水(数滴)を添加し、粗製物を逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって直接精製し、塩化し、凍結乾燥させて、表題化合物28aを黄色がかった固体として得た((m=18.8mg、収率=55%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.37-7.22(m,6H),4.61(d,J=49.3Hz,1H),3.84(dd,J=30.4,12.2Hz,1H),3.65(t,J=4.8Hz,4H),3.63-3.48(m,2H),3.37-3.31(m,2H),3.11(t,J=11.8Hz,1H),2.90(d,J=11.7Hz,1H),2.85-2.77(m,2H),2.59(t,J=4.8Hz,4H),2.36(s,3H),2.29-2.15(m,2H),1.89(q,J=13.0,12.5Hz,1H),1.63(d,J=13.0Hz,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.5,156.8,150.0,144.0,138.3,130.5,129.3,128.4,124.7,116.6,89.0(d,J=177.1Hz),63.3,56.3(d,J=18.9Hz),55.4,52.7,50.0(d,J=18.5Hz),46.4,46.1,32.9,27.0,21.1。19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-201.6。
LC-MS(ESI)[M+H]=481.25
【0184】
N-[(3S,4S)-1-ベンジル-3-フルオロピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド28b(LIT-TB048)
DMF(0.5ml)中の(3S,4S)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル27b(1当量、26mg、0.053mmol)、臭化ベンジル(1.1当量、9.97mg、6.9
7μL、0.0583mmol)、およびKCO(5当量、36.6mg、0.265mmol)を使用して、28aを合成するための一般手順Dに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、28bを黄色がかった固体として得た(m=13.0mg、収率=44%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.3Hz,1H),7.35-7.25(m,6H),4.46-4.21(m,1H),3.88-3.75(m,1H),3.65(t,J=4.9Hz,4H),3.61-3.53(m,2H),3.37-3.33(m,2H),3.10(dd,J=11.0,5.7Hz,1H),2.82-2.76(m,3H),2.59(t,J=4.9Hz,4H),2.36(s,3H),2.16-2.06(m,2H),1.89(d,J=12.5Hz,1H),1.46(q,J=11.7Hz,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.9,156.8,150.0,144.0,138.7,130.4,129.4,128.5,124.7,116.6,90.6(d,J=177.8Hz),63.2,57.1(d,J=25.0Hz),55.4,52.6(d,J=18.4Hz),52.4,46.4,46.1,33.3,30.4(d,J=6.9Hz),21.1。19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-189.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=481.25
【0185】
N-[(3R,4R)-1-ベンジル-3-フルオロピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド28c(LIT-TB049)
DMF(0.5ml)中の(3R,4R)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル17c(1当量、22.4mg、0.0457mmol)、臭化ベンジル(1.1当量、8.59mg、6.01μL、0.0502mmol)、およびKCO5当量、31.6mg、0.228mmol)を使用して、28aを合成するための一般手順Dに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、28cを黄色がかった固体として得た(m=13.4mg、収率=54%)。H NMR(500MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.1Hz,1H),7.36-7.25(m,6H),4.34(dtd,J=49.7,9.4,4.7Hz,1H),3.80(tdd,J=11.2,9.2,5.0Hz,1H),3.68-3.64(m,4H),3.61-3.53(m,2H),3.38-3.34(m,2H),3.13-3.06(m,1H),2.82-2.75(m,3H),2.59(t,J=5.1Hz,4H),2.36(s,3H),2.16-2.08(m,2H),1.89(dtt,J=13.6,5.8,3.0Hz,1H),1.46(dtdd,J=12.9,11.7,4.2,1.0Hz,1H),。13C NMR(126MHz,メタノール-d)δ173.9,156.8,150.0,144.0,138.6,130.4,129.4,128.5,124.7,116.6,90.6(d,J=177.9Hz),63.2,57.1(d,J=25.0Hz),55.4,52.6(d,J=18.5Hz),52.4,46.4,46.1,33.3,30.4(d,J=6.8Hz),21.1.19F NMR(471MHz,メタノール-d)δ-189.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=481.26
【0186】
N-[(3R,4S)-1-ベンジル-3-フルオロピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド18d(LIT-TB054)
DMF(0.5ml)中の(3R,4S)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メ
チルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル17d(1当量、24mg、0.0489mmol)、(1.1当量、9.2mg、6.44μL、0.0538mmol)、およびKCO(5当量、33.8mg、0.245mmol)を使用して、28aを合成するための一般手順Dに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、28dを黄色がかった固体として得た(m=13.4mg、収率=49%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.36-7.24(m,6H),4.61(ddd,J=49.3,3.8,2.1Hz,1H),3.84(dddd,J=30.2,12.3,5.0,2.5Hz,1H),3.66(t,J=5.1Hz,4H),3.55(dd,J=42.3,13.0Hz,2H),3.37-3.33(m,2H),3.15-3.08(m,1H),2.93-2.88(m,1H),2.82(t,J=7.6Hz,2H),2.59(t,J=5.1Hz,4H),2.36(s,3H),2.31-2.14(m,2H),1.94-1.84(m,1H),1.63(dd,J=13.0,3.9Hz,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.54,156.78,150.02,143.95,138.28,130.55,129.31,128.43,124.71,116.57,89.02(d,J=177.1Hz),63.26,56.29(d,J=19.0Hz),55.39,52.73,50.02(d,J=18.5Hz),46.43,46.11,32.94,27.04(d,J=1.7Hz),21.11。19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-201.62。
LC-MS(ESI)[M+H]=481.23
【0187】
N-[(3S,4S)-3-フルオロ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド29b(LIT-TB052)
DMF(0.7ml)中の(3S,4S)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル27b(1当量、34mg、0.0693mmol)、塩化4-メトキシベンジル(1.1当量、12.2mg、10.5μL、0.0762mmol)、およびKCO(5当量、47.9mg、0.347mmol)を使用して、28aを合成するための一般手順Dに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、29bを白色の固体として得た(m=15.2mg、収率=58%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.34(d,J=10.2Hz,1H),7.24-7.19(m,2H),6.90-6.85(m,2H),4.33(dtd,J=49.7,9.4,4.7Hz,1H),3.84-3.73(m,1H),3.78(s,3H),3.66(t,J=5.1Hz,4H),3.55-3.47(m,2H),3.37-3.33(m,2H),3.11-3.06(m,1H),2.80(t,J=7.7Hz,2H),2.80-2.74(m,1H),2.59(t,J=5.1Hz,4H),2.36(s,3H),2.12-2.05(m,2H),1.89(dtd,J=10.7,5.4,2.8Hz,1H),1.45(qd,J=12.0,3.9Hz,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.89,160.6,156.8,150.0,144.0,131.6,130.4,124.7,116.6,114.7,90.7(d,J=177.8Hz),62.6,57.0(d,J=24.9Hz),55.7,55.4,52.6(d,J=18.4Hz),52.3,46.4,4
6.1,33.3,30.4(d,J=7.0Hz),21.1。19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-189.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=511.27
【0188】
N-[(3R,4R)-3-フルオロ-1-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピペリジン-4-イル]-3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド29c(LIT-TB053)
DMF(0.7ml)中の(3R,4R)-3-フルオロ-4-{3-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド}ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル27c(1当量、48.3mg、0.0985mmol)、塩化4-メトキシベンジル(1.1当量、17.3mg、15μL、0.108mmol)、およびKCO(5当量、68mg、0.492mmol)を使用して、28aを合成するための一般手順Dに従った。粗製物を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(HO/MeOH)によって精製し、塩化し、凍結乾燥させて、29cを白色の固体として得た(m=17.3mg、収率=66%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.88(d,J=10.2Hz,1H),7.34(d,J=10.2Hz,1H),7.24-7.19(m,2H),6.90-6.85(m,2H),4.33(dtd,J=49.7,9.4,4.7Hz,1H),3.84-3.74(m,1H),3.79(s,3H),3.66(t,J=5.1Hz,4H),3.55-3.47(m,2H),3.37-3.33(m,2H),3.12-3.06(m,1H),2.80(t,J=7.7Hz,2H),2.80-2.74(m,1H),2.59(t,J=5.1Hz,4H),2.36(s,3H),2.12-2.05(m,2H),1.89(dtd,J=10.7,5.4,2.8Hz,1H),1.46(qd,J=12.0,3.9Hz,1H)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.9,160.6,156.8,150.0,144.0,131.6,130.4,124.7,116.6,114.7,90.7(d,J=177.8Hz),62.6,57.0(d,J=25.0Hz),55.7,55.4,52.6(d,J=18.4Hz),52.3,46.4,46.1,33.3,30.4(d,J=6.9Hz),21.1。19F NMR(376MHz,メタノール-d)δ-189.7。
LC-MS(ESI)[M+H]=511.25
【0189】
トリアゾロピリジンの調製
あるいは、化合物9aのカルバイソスター(carbaisostere)(LIT-TB001)は、スキーム7で報告されているように調製した。既知のヒドラジン-ブロモピリジン誘導体35から出発して、クロロギ酸イソブチルの存在下でのプロパン酸4aとの反応によって、ヒドラジド36を得、これを後にTMSNの存在下で、トリアゾロピリジン37に光延条件下で環化した。バックワルドクロスカップリング反応条件下で、最終化合物38を得た。
【0190】
【化22】
【0191】
条件:NH-NH、100℃、合成、47(20)、3169~3178;2015を参照;b)4a、クロロギ酸イソブチル、DIEA、THF、25℃、12時間;c)DIAD、PPh、TMSN、THF、12時間 d)Pd(OAc)、Binap、CsCO、ジオキサン、105℃、12時間。
【0192】
実施例8:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)プロパンアミド38(LIT-TB006)
ステップ1:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-4-(2-(5-ブロモピリジン-2-イル)ヒドラジニル)-4-オキソブタンアミド36
4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)アミノ)-4-オキソブタン酸4a(1.0当量、300mg、1.56mmol)をTHF(6ml)、続いてNMM(1.2当量、193.7mg、0.21ml)に懸濁させた。次いでクロロギ酸イソブチル(0.5g、0.49mL)を溶液に滴加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。次いで5-ブロモ-2-ヒドラジニルピリジン(1当量、300mg、1.59mmol)を添加し、撹拌をさらに1時間維持した。揮発性物質を蒸発させ、粗製物をEtOAc(30mL)に溶解させた。有機相を1NのNaCO(15mL)、水(15mL)、ブライン(20mL)で1回洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次いで残留物を、EtOAc:MeOH9:1中0%~3%の勾配のNEtを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を白色の固体として得た(212mg、29%)。
H NMR(400MHz,CDCl)δ5.62(s,1H),8.11(s,1H),7.50(d,1H,J=8.0Hz),7.29-7.20(m,5H);6.96(s,1H),6.54(d,1H,J=8.0Hz),5.93(d,1H,J=4.0Hz),3.73-3.65(m,1H),3.45(s,2H),2.76(d,2H,J=4.0Hz),2.49(dd,2H,J=8.0Hz,J=4.0Hz),2.04(t,2H,J=12.0Hz),1.79(d,2H,J=12Hz),1.40(dq,2H,J=12Hz,J=4.0Hz)。13C NMR(101MHz,CDCl)δ172.5,171.3,158.1,148.7,140.5,12
9.3,128.4,127.3,110.9,108.3,63.1,52.3,46.9,32.1,31.4,29.7。
【0193】
ステップ2:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)プロパンアミド37
THF(0.4mL)中のDIAD(109,8g、107.7μL、2.5当量)およびTMS-N(62.56mg、0.54mmol、72.08μl)の溶液を、THF(1.2mL)中のトリフェニルホスフィン(142.4、0.53mmol、2.5当量)、N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-4-(2-(5-ブロモピリジン-2-イル)ヒドラジニル)-4-オキソブタンアミド(100mg、0.21mmolの溶液にゆっくりと添加し、生じた濁った混合物を室温で一晩撹拌した。シリカゲルを混合物に添加し、揮発性物質を蒸発させた。EtOAc-MeOH9:1中0~3%のEtNの勾配を使用する粗生成物のフラッシュクロマトグラフィーによって、表題化合物を淡黄色の固体として得た(m=53.2mg、収率=55%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.68(s,1H),7.62(d,1H,J=8.0Hz),7.48(d,1H,J=8.0Hz),7.33-7.25(m,5H),3.67-3.61(m,1H),3.65(s,2H),2.90(d,2H,J=12.0Hz),2.79(t,2H,J=8.0Hz),2.24(t,1H,J=12.0Hz),1.80(m,2H),2.26(dq,2H,J=12.0Hz,J=4.0Hz)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ173.1,149.6,148.3,137.2,133.1,130.9,129.4,128.8,125.3,116.9,109.8,63.6,53.0,47.5,33.6,31.8,21.1。
【0194】
ステップ3:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)プロパンアミド38(LIT-TB006)
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥およびアルゴン下)に、N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル)プロパンアミド37(100mg、0.23mmol、1当量)、1メチルピペラジン(22.64mg、25μL、0.23mmol)、CsCO(147.3mg、0.45mmol、2当量)、Pd(OAc)(1.02mg、2mol%)、およびBinap(8.45mg、6mol%)、続いてジオキサン(1.05mL)を添加した。バイアルに適切な蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンで埋め戻し(プロセスを3回繰り返し)、105℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、シリカゲルを添加し、生じた混合物を蒸発乾固させた。溶離液としてEtOAc/MeOH/EtN 8:2:0.3を使用する粗製物のフラッシュクロマトグラフィーによって、表題化合物を得た(m=40mg、収率=38%)。
LC-MS(ESI)[M+H]=462、2979
【0195】
イミダゾピリジンの調製
発明はまた、一般式44のイミダゾピリジン誘導体を調製するためのプロセスを提供する。例示的な一般合成方法を、スキーム8に提供する。ブロモ-イミダゾピリジン、メルドラム酸、およびホルムアルデヒドが関与する3成分マイケル型(3CC)反応によって、既知の手順を使用して、対応する3-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルプロピオン酸がもたらされた(非特許文献18)。触媒量のL-プロリンの存在下で反応を行い、対応する「マイケル型」Yonemitsu付加物41を得、これを、まずエタノール分解および銅触媒に付随する脱炭酸によって安定なエステル42に変換し、次いで連続的なアルカリ加水分解および古典的なペプチドカップリング反応後、対応するアミド43に変換した。最後に、バックワルド型クロスカップリング反応によって、標的化合物44
(LIT-TB013)がもたらされた。
【0196】
【化23】
【0197】
条件:a)L-プロリン5mol%、MeCN、50℃、10時間;b)Cu、ピリジン-EtOH 10:1、還流3時間;c)KOH、EtOH-HO、50℃、10時間1NのHCl(pH=6);d)1、BOP、NMM、DCM、12時間 e)Pd(OAc)、Binap、CsCO、ジオキサン、105℃、12時間。
【0198】
実施例9:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)プロパンアミド44(LIT-TB013)
ステップ1:3-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)プロパン酸エチル42
6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(1.50g、7.61mmol、1当量)、メルドラム酸(1当量、1.10g、7.61mmol)、パラホルムアルデヒド(1当量、228.6mg、7.61mmol)、およびL-プロリン(43.8mg、5mol%)をアセトニトリル(29.23mL)に懸濁させ、反応混合物を窒素雰囲気下、50℃で一晩撹拌した。沈殿した生成物を濾過によって収集し、ジエチルエーテルで完全に洗浄した。固体を乾燥させた(m=1.83g、5.18mmol、収率=68%)。生じた化合物41(1当量、1.50g、4.25mmol)をピリジン/EtOH(10:1 v/v、5.5mL)に溶解させ、銅粉末(12.75mg、0.20mmol)を添加し、混合物を3時間還流した。溶媒を減圧下で除去した。溶離液としてEtOAcを使用する粗製物のフラッシュクロマトグラフィーによって、表題化合物42を得た(m=500mg、収率=40%)。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.04(d,1H ,J=1.2Hz),7.43(d,1H,J=9.2Hz),7.36(s,1H),7.15(dd,1H,J=9.2Hz,J=1.2Hz),4.09(q,2H,J=7.2Hz),3.10(t,2H,J=15.2Hz),2.72(t,2H,J=14.8Hz),1.19(t,2H,J=7.2Hz)。13C NMR(101MHz,CDCl)δ172.5,151.6,131.8,126.9,123.2,123.1118.7,
112.6,107.1,60.9,32.0,19.4,14.2。
【0199】
ステップ2:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)プロパンアミド43
3-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)プロパン酸エチル42(1当量、500mg、1.68mmol)をEtOH(10mL)に溶解させ、次いで水酸化カリウム(2当量、189mg、1mLのHO中3.36mmol)で、0℃で処理した。生じた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。揮発性物質を蒸発させ、粗製物をHO(20mL)に溶解させ、EtOAc(15mL)で抽出した。有機溶媒を除去し、残りの水溶液を、pHが約4に達するまで1NのHClで酸性化した。生成した固体を濾過し、減圧下で乾燥させて、3-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル)プロパン酸を得た(m=340mg、収率=75%)。
【0200】
得られた酸(200mg、0.74mmol、1当量)およびBOP(349.5mg、0.74mmol)をDCM(5.0mL)に懸濁させた。NMM(112.8mL、122μL、1.11mmol、1.5当量)を添加し、反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで1-ベンジルピペリジン-4-アミン(141.5mg、0.74mmol、1当量)を添加し、反応物を室温で一晩(20時間)撹拌した。MeOHおよびシリカを添加し、粗製物を蒸発させた。次いでシリカ上に吸着した化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液MeOH/AcOEt8/2)で精製して、表題化合物43を黄色として得た(m=379mg、収率=93%)。
【0201】
ステップ3:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-a]・イリダジ(yridazi)-3-イル)プロパンアミド44(LIT-TB013)。
マイクロ波バイアル(オーブン乾燥およびアルゴン下)に、N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a])。イリダジ-3-イル)プロパンアミド43(1当量、50mg、0.11mmol)、メチルピペラジン(12.5mg、13.8μL、0.12mmol)、CsCO(2当量、73.8mg、0.23mmol)、Pd(OAc)(0.8mg、3mol%)、およびBinap(4.2mg、6mol%)、続いてジオキサン(1.0mL)を添加した。バイアルに適切な蓋をし、混合容器を排気し、アルゴンで埋め戻し(プロセスを3回繰り返し)、105℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、シリカゲルを添加し、生じた混合物を蒸発乾固させた。EtOAc/MeOH/EtN 8:2:0.3を使用する粗製物の最初のフラッシュクロマトグラフィー、続いて逆C18フラッシュクロマトグラフィー(HO中10~100%のMeOH+0.05%のHCl)によって、表題化合物44を得た(m=7mg、収率=13%)。
LC-MS[M+H]=461.2
【0202】
イミダゾピリダジンの調製
メルドラム酸およびホルムアルデヒドを使用した以前のマイケル型(3CC)反応は、イミダゾピリダジン誘導体に拡張することができる(スキーム9)。イミダゾピリジン部分(cpd46)の6位に電子供与基(OMe)の存在下でのこの反応によって、対応するプロピオン酸47の形成が可能になった。POClを使用する塩化反応、続いて1とのペプチドカップリング反応後に、LiClおよびp-トルエンスルホン酸の存在下で脱メチル化反応を実施することによって、6-クロロイミダゾ-ピリダジンアミド49がもたらされた。前述のように塩基性条件下で49を様々な複素環式二級アミン8とカップリングすることによって、式50の最終化合物を最後に得た。
【0203】
【化24】
【0204】
条件:a)MeONa、MeOH、18時間;a)L-プロリン 5mol%、MeCN、50℃、36時間;b LiCl、pTsOH水和物、DMF、150℃、16時間;c)POCl、触媒DMF、150℃、16時間 d)1、BOP、NMM、DCM、12時間;e)EtOH、μ波、150℃ 2時間。
【0205】
実施例10:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド50(LIT-TB014)
ステップ1:6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン46
ナトリウムメトキシド(7.35当量、7.76g、143.6mmol)を無水メタノール(8ml)中の6-クロロイミダゾ[1,2-bb]ピリダジン(3.0g、19.54mmol)の溶液に周囲温度で添加し、反応混合物を18時間撹拌した。揮発性物質を蒸発によって除去し、黄色の油性残留物をジクロロメタン(100ml)に溶解させた。水性洗浄液が中性になるまで、溶液を水(5×100ml)で洗浄した。有機溶液を乾燥させ(MgSO)、溶媒を除去した。表題化合物を白色の固体として得た(m=8.87g、収率=91%)。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ7.36(d,J=9.3Hz ,1H),6.85(d,J=9.3Hz,1H),6.61(s,1H)。13C NMR(101MHz,CDCl)δ160.2,137.3,132.4,127.3,116.8,112.1,54.4。
【0206】
ステップ2:3-(6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸47
6-メトキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(1当量、1.0g、6.7mmol)、メルドラム酸(1当量、0.97g、6.70mmol)、パラホルムアルデヒド(
1当量、201.3mg、6.70mmol)、およびL-プロリン(38.6mg、5mol%)をアセトニトリル(30mL)に懸濁させ、反応混合物を窒素雰囲気下、50℃で36時間撹拌した。沈殿した生成物を濾過によって収集し、ジエチルエーテルで完全に洗浄し、乾燥させて、表題化合物を白色の固体として得た(m=1.0g、収率=67%)。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ12.71-12.01(bs,1H),7.96(d,J=9.6Hz,1H),7.43(s,1H,J=9.6Hz),6.81(d,J=9.6Hz,1H),3.97(s,3H)。13C NMR(101MHz,CDCl)δ173.5,159.5,136.5,129.9,127.6,127.5,110.3,54.3,31.1,18.8。
【0207】
ステップ3:3-(6-ヒドロキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸48
得られた酸(1当量、920mg、4.16mmol)をDMF(11.5mL)に懸濁させた。LiCl(5当量、881.6mg、20.8mmol)、続いてpTsOH水和物(5当量、3.95g、20.79mmolを添加し、生じた混合物を窒素雰囲気下、150℃で一晩加熱した。DMFを蒸発させ、粗製物を水に懸濁させた。沈殿した生成物を濾過によって収集し、ジエチルエーテルで完全に洗浄し、乾燥させて、表題化合物48を得た(m=600mg、収率=70%)。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ12.71-11.68(bs,1H),7.96(d,J=9.6Hz ,1H),7.43(s,1H,J=9.6Hz),6.83(d,J=9.6Hz,1H),3.10(t,J=7.1Hz ,2H),2.73(t,,J=7.5Hz ,2H)。
LC-MS[M+H]=208.0
【0208】
ステップ4:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾール[1,2-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド50(LIT TB014)。
3-(6-ヒドロキシイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)プロパン酸(1当量、200mg、0.96mmol)およびN(Me)4Cl(1当量、105.8mg、0.96mmol)をPOCl(1.1mL)に懸濁させ、生じた混合物を窒素雰囲気下で一晩加熱した。室温で冷却した後、DMFを蒸発させ、粗製物を、溶離液としてEtOAc/MeOH/AcOH(8:2:0.5)を使用するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、3-{6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル}プロパン酸を得た(100mg、46%)。LC-MS(ES+APCI):282.2[M+Na],208.0[M+H]
【0209】
上の生成物(1当量、50mg、0.22mmol)、BOP(1.2当量、117.6mg、0.22mmol)、およびNMM(1.5当量、33.6mg、0.33mmol)をDCM(1.5mL)に懸濁させ、反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで4-アミノ-1-ベンジルピペリジン(42.17mg、45.3μL、0.22mmol)を添加し、反応物を室温で一晩(20時間)撹拌した。次いで生じた混合物に水(15mL)を添加し、水溶液をDCM(3×8mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生じた油を、溶離液としてEtOAc/MeOH8/2を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリジン-3-イル}プロパンアミド49を得た(65mg、74%)。LC-MS[M+H]=398.2
【0210】
9a(LIT-TB001)で説明したのと同じ手順Aを使用し、上の生成物49(1
当量、40mg、0.10mmol)および1-メチルピペラジン(20.14mg、22.3μL、0.20mmol、2当量)から出発して、表題化合物を65%の収率で得た。
LC-MS(ES+APCI):484.2[M+Na],462.2[M+H]。
【0211】
トリアゾロピリダジンの調製
発明はまた、式56の適切なN-置換-トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロピルピペリジン-4-アミンを調製するためのプロセスを提供する(スキーム10)。N-ベンジル-ピペリジン-4-オン51から出発して、NaBH3CNの存在下での4-アミノ酪酸メチルとのアミノ化反応によって、N-ベンジルピペリジン-4-アミノ-ブタン酸エチル52を得た。分子内環化を回避するために、53を、まずN-Boc保護し(cpd53)、次いで鹸化後に、当技術分野で周知の条件下でヒドラジノピリダジン5とのペプチド型カップリング反応を施した。強酸性条件下での環化(135℃)、続く8a~gの存在下でのSNAr型アミノ化反応によって、標的生成物56がもたらされた。
【0212】
【化25】
【0213】
条件:a)HN-(CH)3COEt、AcOH、NaBH(AcO)、DCM、25℃、12時間;b)BOCO、DCM、EtN、24時間;c)NaOH、MeOH、次いで1NのHCl(pH=6);d)BOP、NMM、DCM、12時間 e)AcOH、150℃、2時間;f)EtOH、150℃、μ波、1時間。
【0214】
実施例11:1-ベンジル-N-(3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロピル)ピペリジン-4-アミン56a(LIT-TB015)の調製
ステップ1:4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)アミノ)ブタン酸塩52
CHCl(35ml)中の1-ベンジル-ピペリジン-4-オン51(1当量、1.00g、5.28mmol)の氷冷溶液に、4-アミノ酪酸メチル塩酸塩(1当量、0
.88g、5.28mmol)、酢酸(3.5当量、1.1ml、18.49mmol)、EtN(1.5当量、802mg、1.1mL、3mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3当量、3.5g、3mmol)を添加した。混合物を室温まで到達させ、16時間撹拌した。その後、溶液を飽和炭酸水素カリウム溶液で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。粗製物を、EtOAc-MeOH(8:2)を使用するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)アミノ)ブタン酸エチル52を得た(m=1.15g、収率=71%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.25-7.21(m,4H),7.20-7.14(m,1H),4.05(q,2H,J=7.0Hz)。343(s,2H),2.82-2.75(m,2H),2.62-2.61(bs,1H),2.59(t,2H,J=7.2Hz),2.43-2.36(m,1H),2.28(t,2H,J=7.2Hz),1.93-1.63(m,4H),1.33(dq,2H ,J=11.8Hz,J=3.6Hz)。13C NMR(101MHz,CDCl)δ174.6,138.3,129.2,128.3,127.0,62.9,52.7,48.7,42.7,31.4,29.0,18.1。
【0215】
ステップ2:4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸エチル53
DCM(15mL)中の4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)アミノ)ブタン酸エチル(1当量、1.2g、3.94mmol)の撹拌溶液に、EtN(2当量、797.7mg、7.88mmol)、続いてBocO(1.5当量、1.29g、1.26mmol)を添加し、生じた混合物を一晩撹拌した。その後、溶液を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物53を得た(m=1.35g、収率=85%)。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.28-7.11(m,5H),4.06(q,2H,J=7.2Hz),3.96-3.79(m,1H),3.41(s,2H),3.11-2.99(m,2H),2.98(d,2H,J=12.0Hz),2.20(t,2H,J=7.7Hz),2.02-1.91(m,2H),1.79-1.70(m,2H),1.68-1.63(m,4H),1.39(s,8H),1.19(t,3H,J=7.2Hz)。13C NMR(101MHz,CDCl)δ173.2,155.6,129.1,128.2,127.0,79.5,63.0,60.3,53.3,42.2,31.9,30.1,25.8,14.3。
【0216】
ステップ3:(1-ベンジルピペリジン-4-イル)(4-(2-(6-クロロピリダジン-3-イル)ヒドラジニル)-4-オキソブチル)カルバミン酸tert-ブチル54
4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸エチル53(1当量、1.3g、3.21mmol)をMeOH(5mL)で希釈した。1NのNaOH(15mL)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。粗製物を2NのHClでpH=6に酸性化し、蒸発させた。粗生成物(1当量、1.0g、2.66mmol)、BOP(1.2当量、1.4g、2.66mmol)、およびNMM(2.5当量、0.67g、730μl、6.64mmol)をDCM(15mL)に懸濁させ、反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで3-クロロ-6-ヒドラジノピリダジン5(1当量、384mg、2.66mmol)を添加し、反応物を室温で一晩(20時間)撹拌した。揮発性物質を蒸発させた後、粗製物を、溶離液としてEtOAc/MeOH/EtN 8/2/0.3を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって直接精製して、表題化合物を得た(m=1.0g、収率=75%)。
H NMR(400MHz,CDCl)δ8.50(bs,1H),7.52(bs,1H),7.42-729(m,5H),7.27(d,1 H,J=9.5Hz),7.04(d,1H,J=9.9Hz),4.30-4.13(m,2H),4.04-3.89(m,1H),3.7(t,2H,J=4.9Hz),3.45(bs,2H)
,3.15-3.04(m,2H),2.83(t,2H,J=12.1Hz),2.27(t,2H,J=7.2Hz),1.85-1.77(m,4H),1.36(s,9H)。
LC-MS(ES+APCI):501(M-H),401(-Boc)
【0217】
ステップ4:1-ベンジル-N-(3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロピル)ピペリジン-4-アミン56a(LIT-TB015)
マイクロ波バイアルに、4-((1-ベンジルピペリジン-4-イル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸エチル54(1当量、400mg、0.82mmol)および酢酸(1.87mL)を充填した。バイアルに適切な蓋をし、混合容器を110℃で2時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、蒸発させた。粗製物をシクロヘキサンと共蒸発させ、冷エーテルで研和した。白色の固体を濾過(210mg、LC/MS 385.2[M+H])によって収集して化合物55を得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0218】
9a(LIT-TB001)について説明したのと同じ手順Aを使用し、化合物55(1当量、100mg、0.25mmol)および1-メチルピペラジン8a(2当量、100.1mg、57.6μl)から開始して、表題化合物56aをマイクロ波照射下で得た(m=40mg、収率=34%)。
LC-MS[M+H]=449.2;471.2(M+Na)
【0219】
57(LIT-TB-058)の調製
発明はまた、6-クロロトリアゾロピリダジン誘導体の還元的脱ハロゲン化のためのプロセスを提供する。特に、Pd(PPh)4および還元剤としてのHCOOHの存在下でのハロゲン/金属交換の基質として7a~fを使用した(スキーム11を参照されたい)。
【0220】
【化26】
【0221】
条件:a)Pd(PPh)4(4mol%)、HCOOH(1当量)、TEA(12当量)、DMF、100℃、45分、μw。
【0222】
実施例12:3-([1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)-N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)プロパンアミド57a(LIT-TB058)の調製
乾燥DMF(2mL)中のN-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-{6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル}プロパンアミド7a(1当量、100mg、0.25mmol)にTEA(12当量、314.6mg、0.43mL、3.1mmol)、Pd(PPh)4(4mol%、11.6mg)を
添加した。バイアルに適切な蓋をし、脱気し、内容物を室温で10分間撹拌した。次いで、乾燥DMF(0.4mL)中のギ酸(1当量、11.54mg、9.5μl、1mmol)の溶液を添加し、反応混合物をマイクロ波照射によって、100℃で45分間加熱した。冷却した後、反応混合物を濃縮し、塩化後、DCM/MeOH、90/10+2%のNH3を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物を黄色の固体として得た(m=26mg、収率=26%)。
H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.58(dd,J=4.2Hz,J=1.6Hz,1H),8.2(dd,J=9.5Hz,J=1.6Hz,1H),7.36(dd,J=9.5Hz,J=4.3Hz),7.35-7.31(m,4H),7.31-7.25(m,1H),3.71-3.60(m,1H),3.52(s,2H),3.49(t,J=7.5Hz,2H),2.92-2.80(m,2H),2.84(t,J=7.5Hz,2H),2.13(dt,J=11.6Hz,J=2.0Hz,2H),1.82(dd,J=13.1Hz,J=3.5Hz),1.5(dq,J=11.9Hz,J=3.5Hz,2 H)。)。13C NMR(101MHz,メタノール-d)δ171.7,149.5,146.0,144.4,137.1,129.4,127.9,127.0,123.9,121.1,62.6,51.9,46.5,31.6,30.9,19.7。
LC-MS[M+H]=365.20
【0223】
類似体60a~fの調製
発明はまた、鈴木-宮浦条件下でN-メチル-ピペリド-3-エン-4-イルボロン酸塩58の手段を用いる4-メチルテトラヒドロピリジン部分の6位に直接導入し、続いてPd/C上で水素化するためのプロセスを提供する(スキーム12)。
【0224】
【化27】
【0225】
条件:a)PdCldppf.CHCl、KCO、DMF/HO;b)H、Pd/C、MeOH。
【0226】
実施例13:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(6-(1-メチルピペリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド60a(LIT-TB059)の調製
N-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-(6-クロロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)プロパンアミド7a(200mg、0.50mmol、1.0当量)をジメチルホルムアミド(10mL)に可溶化した。ボロン酸ピナコールエステル58(110mg、0.50mmol、1.0当量)、炭酸カリウム(210mg、1.50mmol、3.0当量)、および2滴の水を添加した後、アルゴン気泡を充填することよって、反応混合物を20分間脱気した。パラジウム錯体PdCldppf.CHCl(41mg、0.05mmol、0.1当量)を少しずつ添加し、反応容器を密閉し、80℃で18時間加熱した。冷却後、溶媒を真空下で除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー[Biotage(登録商標);カラムBiotage(登録商標)24g;溶離液:EtOAc/MeOH;勾配:100/0→100/0(
2CV)、100/0→70/30(12CV)、次いで70/30→70/30(3CV)]によって精製して、化合物59を暗赤色の粉末として得た(120mg、収率52%)。LCMSによる確認:m/z=460.2(M+H)。
【0227】
N-(1-ベンジル-4-ピペリジル)-3-[6-(1-メチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロペンアミド59(120mg、0.26mmol、1.0当量)をメタノール(30mL)に可溶化した。活性炭(145mg、0.14mmol、0.5当量)上に10%のパラジウムを添加した後、反応混合物を二水素圧(4バール)下、20℃で6時間水素化した。反応混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過し、溶媒を真空下で蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー[Biotage(登録商標);カラムAIT(登録商標)4g;溶離液:DCM/MeOH;勾配:90/100→80/20(10CV)]によって精製して、化合物8をベージュ色の粉末として得た(53mg、収率44%)。微量の溶媒を除去するために、さらに凍結乾燥を進めた。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.98(d,J=9.6Hz,1H),7.33-7.22(m,5H),7.02(d,J=9.6Hz,1H),6.08(d,J=7.7Hz,1H),3.82-3.72(m,1H),3.49-3.43(m,4H),3.04-2.99(m,2H),2.89(t,J=7.1Hz,2H),2.79-2.74(m,3H),2.35(s,3H),2.17-2.06(m,4H),1.98-1.93(m,4H),1.93-1.83(m,2H),1.53-1.39(m,2H)。
13C NMR(75MHz,CDCl)δ170.7,160.2,149.3,143.8,138.3,129.1(2C),128.2(2C),127.0,124.7,119.9,63.0,55.3(2C),52.2(2C),46.6,46.3,41.7,32.5,32.0(2C),30.8(2C),20.3
LCMS:m/z=462.2(M+H)。
【0228】
ピラゾロピリジンの調製
あるいは、以下のスキーム13に示される4ステップの順序では、トリアゾロピリダジン環を、一般構造66のピラゾロピリジン環によって置き換えてもよい。
【0229】
【化28】
【0230】
条件:a)3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、pTsOH、THF;b)PdCldppf.CHCl、KCO、トルエン/EtOH;c)NMe-ピペラジン、MeCN、160℃、4Hμ波;d)Pd/C(10%)、H、EtOH;e)6NのHCl、MeCN;f)EDCI、HOBT、HO、EtN、DCM。
【0231】
実施例14:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル)プロパンアミド66a(LIT-TB060)の調製
ステップ1:5-クロロ-3-ヨード-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン62
5-クロロ-3-ヨード-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン1(1.0g、3.60mmol、1.0当量)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(650mg、7.70mmol、0.7mL、2.1当量)、およびパラ-トルエンスルホン酸(150mg、0.80mmol、0.2当量)をTHF(10mL)に可溶化し、60℃で18時間撹拌した。室温まで冷却した後、NaHCO飽和溶液(50mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空下で蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー[Biotage(登録商標);カラムAIT(登録商標)80g;溶離液:シクロヘキサン/DCM;勾配:100/0→100/0(3CV)、100/0→0/100(20CV)]によって精製して、化合物3を無色のガムとして得た(1.30g、収率99%)。
【0232】
ステップ2:(E)-3-(5-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル)アクリル酸エチル64
5-クロロ-3-ヨード-1-テトラヒドロピラン-2-イル-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン62(1.0g、2.75mmol、1.0当量)をトルエン(10mL)とエタノール(5mL)との混合物に可溶化した。ボロン酸ピナコールエステル63(810mg、3.58mmol、1.3当量)および炭酸カリウム(2M)水溶液(5.60mmol、2.8mL、2.0当量)を添加した後、アルゴン気泡を充填することによって、反応混合物を20分間脱気した。パラジウム錯体(115mg、0.14mmol、
0.05当量)を少しずつ添加し、反応容器を密閉し、110℃で18時間加熱した。室温まで冷却した後、水(20mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3x50mL)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空下で蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー[Biotage(登録商標);カラムAIT(登録商標)80g;溶離液:シクロヘキサン/EtOAc;勾配:90/10→60/40(20CV)]によって精製して、化合物64を白色の固体として得た(m=475mg、収率=51%)。LCMSによる確認:m/z=336.3(M+H)。
【0233】
ステップ3:3-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル)プロパン酸65
(E)-3-(5-クロロ-1-テトラヒドロピラン-2-イル-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル)プロプ-2-エン酸エチル64(470mg、1.40mmol、1.0当量)をN-メチルピペラジン6(5mL)とMeCN(5mL)との混合物に可溶化した。反応混合物を、マイクロ波照射下、160℃で4時間加熱した。溶媒を真空下で蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー[Biotage(登録商標);カラムBiotage(登録商標)24g;溶離液:DCM/MeOH;勾配:90/10→80/20(20CV)]によって精製して、化合物7を褐色の油として得た(340mg、収率60%)。LCMSによる確認:m/z=400.50(M+H)。
【0234】
(E)-3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1-テトラヒドロピラン-2-イル-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル]プロプ-2-エン酸エチル(330mg、0.83mmol、1.0当量)をエタノール(30mL)に可溶化した。活性炭(100mg、0.09mmol、0.1当量)に10%のパラジウムを添加した後、反応混合物を水素圧(4バール)下、50℃で24時間水素化した。反応混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過し、溶媒を真空下で蒸発させて、3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル]プロパン酸を褐色の油として得た(m=335mg、収率=99%)。LCMSによる確認:m/z=402.1(M+H)。
【0235】
3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル]プロパン酸(330mg、0.83mmol、1.0当量)をアセトニトリル(5mL)に可溶化した。HCl(6N)水溶液(5.0mL)を添加した後、反応混合物をマイクロ波照射下、100℃で30分間加熱した。溶媒を真空下で蒸発させ、水性残留物をジクロロメタン(3x20mL)で洗浄した。水層を蒸発させ、真空下で乾燥させて、塩との錯体混合物中の化合物65を得た。残留物を、さらに精製することなく以下のステップで使用した。MSによる確認:m/z=290.25(M+H)。
【0236】
ステップ4:N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル)プロパンアミド66a
粗製物3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-3-イル]プロパン酸65(粗製物、理論値0.83mmol、1.0当量)および1-ベンジルピペリジン-4-アミン10(280mg、1.47mmol、0.30mL、1.8当量)をジメチルホルムアミド(10mL)に可溶化した。EDCI.HCl(315mg、1.66mmol、2.0当量)、HOBt(225mg、1.66mmol、2.0当量)、およびEtN(725mg、7.17mmol、1.0mL、8.6当量)を反応混合物に添加し、これを室温で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を高真空下で蒸発乾固させた。水(10mL)を残留物に添加した。残留水溶液を酢酸エチル(3x20mL)およびジクロロメタン(3x20mL)で連続して洗浄した。水層を蒸発させ、真空下で乾燥させた。残留物をイソプロパノールに可溶化し
、ジイソプロピルエーテルによって沈殿させた。研和および濾過の後、濾液を真空下で蒸発させた。ジクロロメタン中での別の研和、続いて濾過によって、濾液中の標的化合物11の検出がもたらされた。11を含有する残留物をフラッシュクロマトグラフィー[Biotage(登録商標);カラムBiotage(登録商標)24g;溶離液:EtOAc/MeOH;勾配:100/0→100/0(3CV)、100/0→70/30(15CV)、次いで70/30→70/30(15CV)、続いてMeOH中のDCM/NH3(7N);勾配:100/0→100/0(3CV)、100/0→70/30(15CV)、次いで70/30→70/30(5CV)]によって精製して、EDCI誘導体との混合物中の化合物11を得た。半分取HPLC(Gilson PLC 2020、カラムC8 Princeton SPHER.60-10μm、勾配:水/アセトニトリル(0.1%のHCOOH)95/5→95/5、10分および95/5→0/100、25分)によって2回目の精製を行い、続いて直接凍結乾燥させて、純粋な化合物66をベージュ色の粉末として得た(ギ酸塩0.3当量)(22mg、収率7%)。66の塩酸塩形態は、ジオキサン(5.0mL)に可溶化し、ジオキサン(5.0mL)中のHCl(4N)溶液を添加することによって調製した。室温で1時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残留物を凍結乾燥させて、塩酸塩としての66aをベージュ色の粉末として得た(m=22mg、収率=5%)。
H NMR(300MHz,DMSO-d):δ7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.71(d,J=9.2Hz,1H),7.33-7.22(m,5H),7.02(d,J=9.2Hz,1H),3.65-3.30(m,7H),3.05-2.98(m,2H),2.80-2.72(m,2H),2.65-2.50(m,5H),2.31(s,3H),2.11-2.25(m,2H),1.70-1.65(m,2H),1.43-1.35(m,2H)。13C NMR(75MHz,DMSO-d):δ170.8,163.3,155.4,137.5,136.4,129.3,129.0,128.2,127.1,120.6,109.4,61.7,54.0,51.7,45.5,45.3,45.0,34.1,31.1,21.7)。
LCMS:m/z=462.2(M+H)。
【0237】
蛍光類似体(LIT-TB043)の合成
化合物9aの蛍光類似体(LIT-TB001)は、スキーム14に示すように、蛍光発生プローブ(例えば、DY-647P1-NHS-エステル)を適切に置換された一級アミンにカップリングすることによって調製することができる。
【0238】
【化29】
【0239】
条件:a)67、KCO、DMF、80℃、16時間;b)PPh、MeOH/HO、室温で一晩;c)DY-647P1-NHS-Ester、DIEA、DMSO、室温、一晩。
【0240】
(2E)-1-[6-[2-[2-[2-[4-[3-[3-[(1-ベンジル-4-ピペリジル)アミノ]-3-オキソ-プロピル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エチルアミノ]-6-オキソ-ヘキシル]-2-[(2E,4E)-5-[1-(2-メトキシエチル)-3,3-ジメチル-5-スルホナト-インドール-1-イウム-2-イル]ペンタ-2,4-ジエニリデン]-3,3-ジメチル-インドリン-5-スルホン酸塩;二塩酸塩(LIT-TB043)の調製
ステップ1:3-(6-(4-(2-(2-(2-アミノエトキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル)-N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)プロパンアミド塩酸塩68
N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-3-[6-(ピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]プロパンアミド9d(1当量、10.4mg、0.0232mmol)、2-[2-(2-アジドエトキシ)エトキシ]メタンスルホン酸エチル67(1.5当量、8.81mg、0.0348mmol)、およびKCO(2当量、6.41mg、0.0464mmol)を乾燥DMF(0.2ml)に可溶化した。反応物をアルゴンで3回フラッシュし、混合物を80℃で16時間撹拌した。粗製物をセライトのパッド上で濾過し、MeOHで洗浄した。濾液を蒸発させて黄色がかった固体(化合物69)を得、これをMeOH/HO(3/1、1ml)の混合物に可溶化した。PPh(2.5当量、15.2mg、0.058mmol)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。DMSOを粗製物に添加し、次いで混合物を蒸発させた。残りのDMSO相を逆相クロマトグラフィー(HO+0.05%のHCl/MeOH)によって精製して、化合物を白色の固体として得た(m=7.0mg、収率=44%)。
【0241】
ステップ2:(2E)-1-[6-[2-[2-[2-[4-[3-[3-[(1-ベンジル-4-ピペリジル)アミノ]-3-オキソ-プロピル]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]エトキシ]エ
チルアミノ]-6-オキソ-ヘキシル]-2-[(2E,4E)-5-[1-(2-メトキシエチル)-3,3-ジメチル-5-スルホナト-インドール-1-イウム-2-イル]ペンタ-2,4-ジエニリデン]-3,3-ジメチル-インドリン-5-スルホン酸塩;二塩酸塩69(LIT-TB043)
3-[6-(4-{2-[2-(2-アミノエトキシ)エトキシ]エチル}ピペラジン-1-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-N-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)プロパンアミド塩酸塩68(1当量、0.855mg、0.00124mmol)およびDY-647P1-NHS-エステル(1当量、1mg、0.00124mmol)を乾燥DMSO(0.3ml)に可溶化した。DIEA(5当量、0.802mg、1.03μL、0.0062mmol)を添加し、反応物をArで3回フラッシュした。反応物を室温で一晩撹拌した。粗製物を逆相クロマトグラフィー(HO+0.05%のHCl/MeOH)によって直接精製して、LIT-TB043を青色の固体として得た(m=1.58mg、収率=98%)。
LC-MS[2Na(m/2)]=646
【0242】
II.結果
材料
組換えヒトBDNFおよびNGFは、Peprotechから入手した。組換えヒトTrkBECD-Fcは、R&D Systemsから入手し、BDNF-ビオチンは、Alomone Labsから購入した。AAV-GCAMP6Fウイルスは、U Penn vector Coreで生成された。ホスファターゼ阻害剤カクテル2は、Rocheから購入し、プロテアーゼ阻害剤Complete ultra-cocktailは、Sigmaから購入した。抗体は、以下のように異なる供給源から入手した:ポリクローナル抗TrkB、抗ホスホチロシン(4G10)、および抗pY816-TrkBは、Milliporeから、モノクローナル抗TrkBは、BD Biosciencesから、抗ホスホ-S473 Akt、抗AKT、抗ホスホ-ERK1/2、抗ERK1/2、抗pY516-TrkB、および抗pY706/707-TrkBは、Cell Signalingから、HRPコンジュゲートストレプトアビジンは、Amersham Biosciencesから、抗ベータIII-チューブリンは、Milliporeから入手した。
【0243】
マウスへの腹腔内投与
成体のC57BL/6雄マウスに、生理食塩水(0.9%のNaCl)または(生理食塩水溶液に溶解させた)LIT-TB001を0.1~5.0mg/kgの範囲の異なる用量で腹腔内注射した。10μl/g体重の体積を注射した。1時間後(特に明記しない限り)、マウスを断頭し、血液を採取し、脳を氷上で迅速に取り出した。その後、皮質および海馬を解剖し、組織を氷冷PBSで迅速に洗浄し、氷冷可溶化緩衝液に移し、その後4℃で均質化した。試料を10,000xg、4℃で10分間遠心分離した。タンパク質濃度を決定し、当量のタンパク質を充填し、上記のようにウエスタンブロットを実施した。
【0244】
TrkB選択性
Trk受容体には、TrkA、TrkB、およびTrkCの3つの最も一般的かつ同様の型があるので、Trkカノニカル(オルソステリック)アゴニストの開発は、受容体に対する選択性の欠如によって制限される。これらの受容体の各々は、ある特定の種類のニューロトロフィンに対して異なる結合親和性を有する。これらの異なる種類の受容体によって開始されるシグナル伝達の違いは、多様な生物学的応答を生成するために重要である。
【0245】
TrkB PAMは、選択性の点でいくつかの利点を有し得る。したがって、潜在的な
TrkB PAMとしてのLIT-TB001の選択性は、TrkBに対してインビトロで評価している(図1)。
【0246】
シグナル伝達活性化および生物学的機能に対するLIT-TB001の選択性は、BDNF(TrkB)またはNGF(TrkA)の存在下で、PC12-TrkBまたはPC12-TrkA細胞で試験した。TrkAまたはTrkB発現細胞のいずれかで、TB選択性:Trkリン酸化、ERKリン酸化、および神経突起伸長を試験するための重要な実験を繰り返した(図1)。
【0247】
PC12-TrkA細胞では、LIT-TB001はNGFの存在下または非存在下でERKまたはTrkAのリン酸化を誘導しなかった。PC12-TrkB細胞におけるERKおよびTrkBのリン酸化は、BDNFの存在下でのみ誘導される。神経突起伸長の機能的レベルでも同じ観察がなされた。
【0248】
結論として、LIT-TB001は、BDNFに依存するシグナル伝達経路(pERKおよびpTrkB)および生物学的機能(神経突起伸長)を増強するが、NGFではなかった。これらの結果は、Trkファミリーに対するTB化合物の選択性を示している。
【0249】
次に、キノームプロファイルを実施して、他のキナーゼに対するLIT-TB001の選択性を試験した。LIT-TB001は10μMの濃度で試験されたキナーゼの触媒を活性化もブロックもしないので、45種類のキナーゼのキノームプロファイルは良好なTrKB選択性を示している(キナーゼのなかでもTrkAはTrkBに最も類似し、以前の結果を立証している)(図2)。
【0250】
TrkBリン酸化アッセイにおけるLIT-TB誘導体のインビトロ活性
TrkBリン酸化アッセイにおけるLIT-TB誘導体のインビトロ活性を、以下の表1に列挙する。
【0251】
【表1】
【0252】
インビボターゲットエンゲージメント
LIT-TB001によるインビボTrkBエンゲージメントは、末梢注射後のマウスの脳で評価した。C57Bl6雄マウスが、0.5および1mg/kgの腹腔内注射を受けた1時間後、マウスの脳を注意深く取り出し、皮質および海馬をサブ解剖(sub-dissect)した。BDNFおよびTrkBは、これら2つの地域で重要な役割を果たすことが知られている。チロシン816でのTrkBリン酸化のレベルをウエスタンブロットによって分析した(図3)。これらの結果は、LIT-TB001が低用量(0.5および1mg/kg、ip)で、マウスの全身投与の1時間後に脳内のTrkB活性化を効率的に増加させることを明確に示している。
図1
図2
図3
【国際調査報告】