(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】非ニコチンeベイピングセクション、及び非ニコチンeベイピングセクションを備える非ニコチンeベイピングデバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20221006BHJP
【FI】
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570818
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(85)【翻訳文提出日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 US2020044145
(87)【国際公開番号】W WO2021030064
(87)【国際公開日】2021-02-18
(32)【優先日】2019-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517453405
【氏名又は名称】アルトリア クライアント サーヴィシーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイゲンスベルク・イザーク
(72)【発明者】
【氏名】クン・グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ルブリ・ダヴィド
(72)【発明者】
【氏名】ジャスター・バーナード・ジー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB14
4B162AB17
4B162AB23
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC21
4B162AC41
4B162AD23
(57)【要約】
非ニコチンeベイピングセクションは、ハウジング(12)と、ハウジング内に規定されたチャンバー(72)内のウィック(64)と、ウィックの近接を加熱するヒータ(60)と、非ニコチンプレベイパー製剤(21)を含むように構成されたリザーバ(62)とを備え、非ニコチンプレベイパー製剤は、ニコチンを含まず、少なくとも1つの非ニコチン化合物を含む。非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1のチャネル(66)を規定し、少なくとも1つの第1のチャネルは、リザーバからウィックに非ニコチンプレベイパー製剤を伝えるように構成される。非ニコチンeベイピングセクションは、さらに、少なくとも1つの第1の通気路(68)を規定し、少なくとも1つの第1の通気路は、空気がリザーバに流入可能に構成されている。非ニコチンeベイピングデバイスは、非ニコチンeベイピングセクションを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非ニコチンeベイピングセクションであって、
ハウジングと、ウィックと、ヒータと、リザーバと、を備え、
前記ウィックは、前記ハウジング内に規定されたチャンバー内にあり、
前記ヒータは、前記ウィックの近傍を加熱し、
前記リザーバは、非ニコチンプレベイパー製剤を収容するように構成され、
ここで、前記非ニコチンプレベイパー製剤は、ニコチンを含まず、かつ、少なくとも1つの非ニコチン化合物を含有するものであり、
前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1のチャネルを規定し、
前記少なくとも1つの第1のチャネルは、前記リザーバから前記ウィックに前記非ニコチンプレベイパー製剤を伝えるように構成されており、
前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1の通気路をさらに規定し、
前記少なくとも1つの第1の通気路は、空気が前記リザーバに流入可能に構成されている、もの。
【請求項2】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積は、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積よりも大きい、もの。
【請求項3】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積が約0.75mm
2から1.25mm
2までであり、且つ、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積が約0.1mm
2から0.2mm
2までである、もの。
【請求項4】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積と前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積との比は、約9:1と5:1との間である、もの。
【請求項5】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1の通気路のそれぞれの流路断面積は、約0.12mm
2より小さい、もの。
【請求項6】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記ウィックが前記リザーバ内に延在せず、且つ、前記ウィックが前記少なくとも1つの第1のチャネル内に延在しない、もの。
【請求項7】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルは、2つ以上のチャネルを含む、もの。
【請求項8】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
少なくとも1つの第1の通気口が非ニコチンeベイピングセクション内に規定されており、
前記少なくとも1つの第1の通気口は、気流が前記チャンバーに流入可能に構成されている、もの。
【請求項9】
請求項8に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1の通気口の排出端は、前記ヒータに直接向かい合うように配置されている、もの。
【請求項10】
請求項8に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの第1の通気口は、前記気流が第1の方向に前記チャンバーに流入可能に構成されており、
前記チャンバーは、前記気流が少なくとも部分的に第2の方向に前記ヒータを横切って離れて流れるように構成されており、
前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いにほぼ垂直である、もの。
【請求項11】
請求項10に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記ヒータは、少なくとも1つの第1の平坦な加熱面を備え、
前記第1の方向は、前記少なくとも1つの第1の平坦な加熱面に対してほぼ垂直である、もの。
【請求項12】
請求項8に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
少なくとも1つの第1の空気入口は、前記ハウジングによって規定され、
前記少なくとも1つの第1の空気入口は、前記非ニコチンeベイピングセクションが電力部に接続されて非ニコチンeベイピングデバイスを形成する場合に、前記少なくとも1つの第1の通気口と流体連通している、もの。
【請求項13】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記リザーバの第1の壁は、前記少なくとも1つの前記第1のチャネルと、前記少なくとも1つの第1の通気路と、を少なくとも部分的に規定し、
前記ウィックは、前記第1の壁の外面に接続されるとともに、前記少なくとも1つの第1のチャネルの排出端を覆い、
前記少なくとも1つの第1の通気路は、前記ウィックに隣接して配置される入口端を備える、もの。
【請求項14】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記ウィックは、前記チャンバーの壁に接続され、
前記ヒータは、前記ウィックに重なり、且つ、直接接触し、
前記ヒータは、前記チャンバーの内部に面する少なくとも1つの第1の平坦な加熱面を備え、
前記少なくとも1つの第1の平坦な加熱面は、前記ウィックの表面領域を前記チャンバーの前記内部に露出させる開口部を備える、もの。
【請求項15】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記ウィックは、薄いパッドである、もの。
【請求項16】
請求項1に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記リザーバ内に、前記非ニコチンプレベイパー製剤をさらに備え、
前記非ニコチンプレベイパー製剤は、
非ニコチンベイパー形成剤と、
前記少なくとも1つの非ニコチン化合物と、
を含有する、もの。
【請求項17】
請求項16に記載の非ニコチンeベイピングセクションにおいて、
前記少なくとも1つの非ニコチン化合物は、大麻、少なくとも1つの大麻由来の成分、又は大麻と前記少なくとも1つの大麻由来の成分との両方である、もの。
【請求項18】
非ニコチンeベイピングデバイスであって、
非ニコチンeベイピングセクションを備え、
前記非ニコチンeベイピングセクションは、
ハウジングと、ウィックと、ヒータと、リザーバと、電力部と、を備え、
前記ウィックは、前記ハウジング内に規定されたチャンバー内にあり、
前記ヒータは、前記ウィックの近傍を加熱し、
前記リザーバは、非ニコチンプレベイパー製剤を収容するように構成され、
ここで、前記非ニコチンプレベイパー製剤は、ニコチンを含まず、かつ、少なくとも1つの非ニコチン化合物を含有するものであり、
前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1のチャネルを規定し、
前記少なくとも1つの第1のチャネルは、前記リザーバから前記ウィックに前記非ニコチンプレベイパー製剤を伝えるように構成されており、
前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1の通気路をさらに規定し、
前記少なくとも1つの第1の通気路は、空気が前記リザーバに流入可能に構成されており、
前記電力部は、前記非ニコチンeベイピングセクションに接続するように構成されており、電力源と、制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記電力源から前記ヒータに選択的に電流を送るように構成されている、もの。
【請求項19】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積は、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積よりも大きい、もの。
【請求項20】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積が約0.75mm
2から1.25mm
2までであり、且つ、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積が約0.1mm
2から0.2mm
2までである、もの。
【請求項21】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積と前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積との比は、約9:1と5:1との間である、もの。
【請求項22】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの第1の通気路のそれぞれの流路断面積は、約0.12mm
2より小さい、もの。
【請求項23】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記ウィックが前記リザーバ内に延在せず、且つ、前記ウィックが前記少なくとも1つの第1のチャネル内に延在しない、もの。
【請求項24】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの第1のチャネルは、2つ以上のチャネルを含む、もの。
【請求項25】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
少なくとも1つの第1の通気口が前記非ニコチンeベイピングセクション内に規定されており、
前記少なくとも1つの第1の通気口は、気流が前記チャンバーに流入可能に構成されており、
前記少なくとも1つの第1の通気口の排出端は、前記ヒータに直接向かい合うように配置されている、もの。
【請求項26】
請求項25に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの第1の通気口は、前記気流が第1の方向に前記チャンバーに流入可能に構成されており、
前記チャンバーは、前記気流が少なくとも部分的に第2の方向に前記ヒータを横切って離れて流れるように構成されており、
前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いにほぼ垂直である、もの。
【請求項27】
請求項25に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
少なくとも1つの第1の空気入口が前記ハウジングによって規定され、
前記少なくとも1つの第1の空気入口は、前記非ニコチンeベイピングセクションが電力部に接続されて非ニコチンeベイピングデバイスを形成する場合に、前記少なくとも1つの第1の通気口と流体連通している、もの。
【請求項28】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記リザーバの第1の壁は、前記少なくとも1つの前記第1のチャネルと、前記少なくとも1つの第1の通気路と、を少なくとも部分的に規定し、
前記ウィックは、前記第1の壁の外面に接続されるとともに、前記少なくとも1つの第1のチャネルの排出端を覆い、
前記少なくとも1つの第1の通気路は、前記ウィックに隣接して配置される入口端を備える、もの。
【請求項29】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記ウィックは、前記チャンバーの壁に接続され、
前記ヒータは、前記ウィックに重なり、且つ、直接接触し、
前記ヒータは、前記チャンバーの内部に面する少なくとも1つの第1の平坦な加熱面を備え、
前記少なくとも1つの第1の平坦な加熱面は、前記ウィックの表面領域を前記チャンバーの前記内部に露出させる開口部を備える、もの。
【請求項30】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記ウィックは、薄いパッドである、もの。
【請求項31】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記非ニコチンeベイピングセクションの第1の端部に設けられた第1の一対の電気接続部と、前記電力部の第2の端部に設けられた第2の一対の電気接続部と、をさらに備え、
前記第1の一対の電気接続部は、前記第2の一対の電気接続部と嵌合可能であり、前記電力部と前記ヒータとを電気的に接続する、もの。
【請求項32】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記電力部に設けられた少なくとも1つの第1のセンサと、前記少なくとも1つの第1のセンサと前記電力源とに動作可能に接続される回路と、をさらに備え、
前記電力部は、前記チャンバーと流体連通しており、
前記少なくとも1つの第1のセンサは、圧力降下、気流方向、又は前記圧力降下と前記気流方向との両方、のうちの少なくとも1つを測定するように構成され、
前記回路は、前記少なくとも1つの第1のセンサがベイピング状態を検出した場合に、前記電力源に前記ヒータへ前記電流を送らせるように構成されている、もの。
【請求項33】
請求項18に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記リザーバ内に、前記非ニコチンプレベイパー製剤をさらに備え、
前記非ニコチンプレベイパー製剤は、
非ニコチンベイパー形成剤と、
前記少なくとも1つの非ニコチン化合物と、
を含有する、もの。
【請求項34】
請求項33に記載の非ニコチンeベイピングデバイスにおいて、
前記少なくとも1つの非ニコチン化合物は、大麻、少なくとも1つの大麻由来の成分、又は大麻と前記少なくとも1つの大麻由来の成分との両方である、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、一般に、非ニコチンeベイピング(e-vaping)セクション、及び非ニコチンeベイピングセクションを備える非ニコチンeベイピングデバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
非ニコチンeベイピングデバイスは、ヒータを使用して非ニコチンプレベイパー製剤を少なくとも部分的に気化させ、非ニコチンの蒸気を生成する。
【発明の概要】
【0003】
[サマリー]
少なくとも1つの例示的な実施形態は、非ニコチンeベイピングセクションに関するものである。
【0004】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングセクションは、ハウジングと、ウィックと、ヒータと、リザーバと、を備え、前記ウィックは、前記ハウジング内に規定されたチャンバー内にあり、前記ヒータは、前記ウィックの近傍を加熱し、前記リザーバは、非ニコチンプレベイパー製剤を収容するように構成され、ここで、前記非ニコチンプレベイパー製剤は、ニコチンを含まず、かつ、少なくとも1つの非ニコチン化合物を含有するものであり、前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1のチャネルを規定し、前記少なくとも1つの第1のチャネルは、前記リザーバから前記ウィックに前記非ニコチンプレベイパー製剤を伝えるように構成されており、前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1の通気路をさらに規定し、前記少なくとも1つの第1の通気路は、空気が前記リザーバに流入可能に構成されている。
【0005】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積は、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積よりも大きい。
【0006】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積が約0.75mm2から1.25mm2までであり、且つ、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積が約0.1mm2から0.2mm2までである。
【0007】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積と前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積との比は、約9:1と5:1との間である。
【0008】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1の通気路のそれぞれの流路断面積は、約0.12mm2より小さい。
【0009】
例示的な実施形態では、前記ウィックが前記リザーバ内に延在せず、且つ、前記ウィックが前記少なくとも1つの第1のチャネル内に延在しない。
【0010】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルは、2つ以上のチャネルを含む。
【0011】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの第1の通気口が非ニコチンeベイピングセクション内に規定されており、前記少なくとも1つの第1の通気口は、気流が前記チャンバーに流入可能に構成されている。
【0012】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1の通気口の排出端は、前記ヒータに直接向かい合うように配置されている。
【0013】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1の通気口は、前記気流が第1の方向に前記チャンバーに流入可能に構成されており、前記チャンバーは、前記気流が少なくとも部分的に第2の方向に前記ヒータを横切って離れて流れるように構成されており、前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いにほぼ垂直である。
【0014】
例示的な実施形態では、前記ヒータは、少なくとも1つの第1の平坦な加熱面を備え、前記第1の方向は、前記少なくとも1つの第1の平坦な加熱面に対してほぼ垂直である。
【0015】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの第1の空気入口は、前記ハウジングによって規定され、前記少なくとも1つの第1の空気入口は、前記非ニコチンeベイピングセクションが電力部に接続されて非ニコチンeベイピングデバイスを形成する場合に、前記少なくとも1つの第1の通気口と流体連通している。
【0016】
例示的な実施形態では、前記リザーバの第1の壁は、前記少なくとも1つの前記第1のチャネルと、前記少なくとも1つの第1の通気路と、を少なくとも部分的に規定し、前記ウィックは、前記第1の壁の外面に接続されるとともに、前記少なくとも1つの第1のチャネルの排出端を覆い、前記少なくとも1つの第1の通気路は、前記ウィックに隣接して配置される入口端を備える。
【0017】
例示的な実施形態では、前記ウィックは、前記チャンバーの壁に接続され、前記ヒータは、前記ウィックに重なり、且つ、直接接触し、前記ヒータは、前記チャンバーの内部に面する少なくとも1つの第1の平坦な加熱面を備え、前記少なくとも1つの第1の平坦な加熱面は、前記ウィックの表面領域を前記チャンバーの前記内部に露出させる開口部を備える。
【0018】
例示的な実施形態では、前記ウィックは、薄いパッドである。
【0019】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングセクションは、前記リザーバ内に、前記非ニコチンプレベイパー製剤をさらに備え、前記非ニコチンプレベイパー製剤は、非ニコチンベイパー形成剤と、前記少なくとも1つの非ニコチン化合物と、を含有する。
【0020】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの非ニコチン化合物は、大麻、少なくとも1つの大麻由来の成分、又は大麻と前記少なくとも1つの大麻由来の成分との両方である。
【0021】
1つの例示的な実施形態は、非ニコチンのeベイピングデバイスに向けられている。
【0022】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイスは、非ニコチンeベイピングセクションを備え、前記非ニコチンeベイピングセクションは、ハウジングと、ウィックと、ヒータと、リザーバと、電力部と、を備え、前記ウィックは、前記ハウジング内に規定されたチャンバー内にあり、前記ヒータは、前記ウィックの近傍を加熱し、前記リザーバは、非ニコチンプレベイパー製剤を収容するように構成され、ここで、前記非ニコチンプレベイパー製剤は、ニコチンを含まず、かつ、少なくとも1つの非ニコチン化合物を含有するものであり、前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1のチャネルを規定し、前記少なくとも1つの第1のチャネルは、前記リザーバから前記ウィックに前記非ニコチンプレベイパー製剤を伝えるように構成されており、前記非ニコチンeベイピングセクションは、少なくとも1つの第1の通気路をさらに規定し、前記少なくとも1つの第1の通気路は、空気が前記リザーバに流入可能に構成されており、前記電力部は、前記非ニコチンeベイピングセクションに接続するように構成されており、電力源と、制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記電力源から前記ヒータに選択的に電流を送るように構成されている。
【0023】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積は、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積よりも大きい。
【0024】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積が約0.75mm2から1.25mm2までであり、且つ、前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積が約0.1mm2から0.2mm2までである。
【0025】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルの総流路断面積と前記少なくとも1つの第1の通気路の総流路断面積との比は、約9:1と5:1との間である。
【0026】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1の通気路のそれぞれの流路断面積は、約0.12mm2より小さい。
【0027】
例示的な実施形態では、前記ウィックが前記リザーバ内に延在せず、且つ、前記ウィックが前記少なくとも1つの第1のチャネル内に延在しない。
【0028】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1のチャネルは、2つ以上のチャネルを含む。
【0029】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの第1の通気口が前記非ニコチンeベイピングセクション内に規定されており、前記少なくとも1つの第1の通気口は、気流が前記チャンバーに流入可能に構成されており、前記少なくとも1つの第1の通気口の排出端は、前記ヒータに直接向かい合うように配置されている。
【0030】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの第1の通気口は、前記気流が第1の方向に前記チャンバーに流入可能に構成されており、前記チャンバーは、前記気流が少なくとも部分的に第2の方向に前記ヒータを横切って離れて流れるように構成されており、前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いにほぼ垂直である。
【0031】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの第1の空気入口が前記ハウジングによって規定され、前記少なくとも1つの第1の空気入口は、前記非ニコチンeベイピングセクションが電力部に接続されて非ニコチンeベイピングデバイスを形成する場合に、前記少なくとも1つの第1の通気口と流体連通している。
【0032】
例示的な実施形態では、前記リザーバの第1の壁は、前記少なくとも1つの前記第1のチャネルと、前記少なくとも1つの第1の通気路と、を少なくとも部分的に規定し、前記ウィックは、前記第1の壁の外面に接続されるとともに、前記少なくとも1つの第1のチャネルの排出端を覆い、前記少なくとも1つの第1の通気路は、前記ウィックに隣接して配置される入口端を備える。
【0033】
例示的な実施形態では、前記ウィックは、前記チャンバーの壁に接続され、前記ヒータは、前記ウィックに重なり、且つ、直接接触し、前記ヒータは、前記チャンバーの内部に面する少なくとも1つの第1の平坦な加熱面を備え、前記少なくとも1つの第1の平坦な加熱面は、前記ウィックの表面領域を前記チャンバーの前記内部に露出させる開口部を備える。
【0034】
例示的な実施形態では、前記ウィックは、薄いパッドである。
【0035】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイスは、前記非ニコチンeベイピングセクションの第1の端部に設けられた第1の一対の電気接続部と、前記電力部の第2の端部に設けられた第2の一対の電気接続部と、をさらに備え、前記第1の一対の電気接続部は、前記第2の一対の電気接続部と嵌合可能であり、前記電力部と前記ヒータとを電気的に接続する。
【0036】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイスは、前記電力部に設けられた少なくとも1つの第1のセンサと、前記少なくとも1つの第1のセンサと前記電力源とに動作可能に接続される回路と、をさらに備え、前記電力部は、前記チャンバーと流体連通しており、前記少なくとも1つの第1のセンサは、圧力降下、気流方向、又は前記圧力降下と前記気流方向との両方、のうちの少なくとも1つを測定するように構成され、前記回路は、前記少なくとも1つの第1のセンサがベイピング状態を検出した場合に、前記電力源に前記ヒータへ前記電流を送らせるように構成されている。
【0037】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイスは、前記リザーバ内に、前記非ニコチンプレベイパー製剤をさらに備え、前記非ニコチンプレベイパー製剤は、非ニコチンベイパー形成剤と、前記少なくとも1つの非ニコチン化合物と、を含有する。
【0038】
例示的な実施形態では、前記少なくとも1つの非ニコチン化合物は、大麻、少なくとも1つの大麻由来の成分、又は大麻と前記少なくとも1つの大麻由来の成分との両方である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴及び利点は、添付の図面と併せて詳細な説明を検討することにより、より明らかになるであろう。添付の図面は、単に説明のために提供されており、特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に記載されていない限り、縮尺に合わせて描かれているとはみなされない。明確にするために、図面の様々な寸法が誇張されている場合がある。
【0040】
【
図1】
図1は、一例の実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイスの透視図である。
【0041】
【
図2】
図2は、例示的な実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイスの別の透視図である。
【0042】
【
図3】
図3は、例示的な実施形態に係る非ニコチンeベイピングデバイス用の第1の非ニコチンeベイピングセクションの端部を示す説明図である。
【0043】
【
図4】
図4は、例示的な実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイスの電力部の透視図である。
【0044】
【
図5】
図5は、例示的な実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイスの断面図である。
【0045】
【
図6】
図6は、例示的な実施形態による、第1の非ニコチンeベイピングセクションの断面図である。
【0046】
【
図7】
図7は、例示的な実施形態における、第1の非ニコチンeベイピングセクションの別の断面図であり;そして
【0047】
【
図8】
図8は、例示的な実施形態による、第1の非ニコチンeベイピングセクションの別の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
[詳細説明]
いくつかの詳細な例示的な実施形態が本明細書に開示されている。しかし、本明細書に開示されている特定の構造的及び機能的な詳細は、例示的な実施形態を説明するための代表的なものに過ぎない。しかし、例示的な実施形態は、多くの代替的な形態で具現化することができ、本明細書に記載された例示的な実施形態のみに限定して解釈されるべきではない。
【0049】
したがって、例示的な実施形態は、様々な変更や代替の形態が可能であるが、その例示的な実施形態は、図面に例として示されており、本明細書では詳細に説明される。しかしながら、例示の実施形態を開示された特定の形態に限定する意図はなく、それどころか、例示の実施形態は、そのすべての変更、等価物、及び代替物をカバーするものであることを理解すべきである。同様の番号は、図の説明を通して同様の要素を指す。
【0050】
ある要素や層が他の要素や層に「上に(on)いる」、「接続されている(connected to)」、「結合されている(coupled to)」、「覆っている(covering)」と言われる場合、他の要素や層に直接上にいる、接続されている、結合されている、又は覆っている場合もあれば、介在する要素や層が存在する場合もあることを理解すべきである。一方、ある要素が他の要素や層に「直接上に(directly on)ある」、「直接接続されている(directly connected to)」、「直接結合されている(directly coupled to)」と言われる場合、介在する要素や層は存在しない。本明細書では、同一番号は同一要素を意味する。本明細書では、「及び/又は」という用語は、関連する記載項目の1つ又は複数の任意の及びすべての組み合わせ又はサブコンビネーションを含む。
【0051】
本明細書では、様々な要素、領域、層、及び/又はセクションを説明するために、第1、第2、第3などの用語が使用されることがあるが、これらの要素、領域、層、及び/又はセクションは、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解する必要がある。これらの用語は、1つの要素、領域、層、又はセクションを別の領域、層、又はセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で説明する第1の要素、領域、層、又はセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、領域、層、又はセクションとよぶことができる。
【0052】
本明細書では、説明を容易にするために、空間的に相対的な用語(例えば、「下方に(beneath)」、「下方に(below)」、「下方に(lower)」、「上方に(above)」、「上方に(upper)」など)を使用して、図に示されているように、ある要素又は機能と他の要素又は機能との関係を説明することができる。空間的に相対的な用語は、図に描かれている向きに加えて、使用時や操作時における装置の異なる向きを包含することを意図していることを理解すべきである。例えば、図中のデバイスを裏返した場合、他の要素や特徴の「下方(below)」又は「下方(beneath)」と記載された要素は、他の要素や特徴の「上方(above)」に向けられることになる。したがって、「下方(below)」という用語は、「上方(above)」と「下方(below)」の両方の向きを包含する可能性がある。また、デバイスは他の方向に向けてもよく(90度回転させてもよいし、他の方向に向けてもよい)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。
【0053】
本明細書で使用されている用語は、様々な例示的な実施形態を説明するためだけのものであり、例示的な実施形態を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に示す場合を除き、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される用語「含む(includes)」、「含む(including)」、「備える(comprises)」、及び/又は「備える(comprising)」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、及び/又は要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。
【0054】
本明細書中で、「約(about)」及び「実質的に(substantially)」という言葉が数値と関連して使用されている場合、他に明示的に定義されていない限り、関連する数値には、記載された数値の周囲に±10%の公差が含まれることが意図されている。
【0055】
特に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、例示された実施形態が属する技術分野の通常の技術者によって一般的に理解されているものと同じ意味を持つ。さらに、一般的に使用されている辞書で定義されているものを含む用語は、関連する技術の文脈における意味と一致する意味を持つものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想化された、又は過度に形式的な意味で解釈されることはないことが理解されるであろう。
【0056】
ハードウェアは、1つ又は複数のプロセッサ、1つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)、1つ又は複数のマイクロコントローラ、1つ又は複数のALU(Arithmetic Logic Unit)、1つ又は複数のDSP(Digital Signal Processor)、1つ又は複数のマイクロコンピュータ、1つ又は複数のFPGA(Field Programmable Gate Array)、1つ又は複数のSoC(System-on-Chip)、1つ又は複数のプログラマブルロジックユニット(PLU)、1つ又は複数のマイクロプロセッサー、1つ又は複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又は定義された方法で命令に応答して実行することができるその他のデバイスなどの処理回路又は制御回路を使用して実装することができる(ただし、これらに限定されない)。
【0057】
図1は、例示的な実施形態におけるeベイピング(e-vaping)デバイス10の透視図である。例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10は、第1の非ニコチンeベイピングセクション、カートリッジ、又はポッド12と、電力部14と、の2つのセクションを備える。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、電力部14に接続可能である。別の例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10は、別々に接続可能なセクションを備えない単体のデバイスである。別の例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10は、2つ以上のセクションを備える。
【0058】
例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の端部に1つ又は複数のアウトレット16を規定する。例示的な実施形態では、電力部14は、非ニコチンeベイピングデバイス10のための少なくとも1つの空気入口18を備える。例示的な実施形態では、電力部14は、1つ又は複数のインジケータライト20を備える。1つ又は複数のインジケータライト20は、非ニコチンeベイピングデバイス10、電力部14及び/又は第1の非ニコチンeベイピングセクション12の容量を示す。ここで、本明細書でより詳細に説明するように、容量は、電力レベル、非ニコチンプレベイパー製剤レベルなどを含むことができる。例示的な実施形態では、1つ又は複数のインジケータライト20は、発光ダイオード(LED)である。例示的な実施形態では、1つ又は複数のインジケータライト20は、フィラメントライト、白熱灯、又は他の適切なタイプのライトである。
【0059】
図2は、例示的な実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイス10の別の透視図である。例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10は、電力源コネクタ22を備える。例示的な実施形態では、電力源コネクタ22は、例えば、USBコネクタ、マイクロUSBコネクタ、又は非ニコチンeベイピングデバイス10を電力源に接続する別のコネクタであってもよい。
[いくつかの例示的な実施形態における例示的なセクション]
【0060】
図3は、例示的な実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイス10用の第1の非ニコチンeベイピングセクション(ポッド)12の端部の説明図である。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、第1のハウジング13を備える。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクションは、コネクタ24を備える。コネクタ24は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12を電力部14に接続するように構成されている。例示的な実施形態では、コネクタ24は、(
図3に示すように)1つ又は複数のリブ26aを含む接続構造26を備える。1つ又は複数のリブ26a1は、電力部14との摩擦嵌め合いを作り出す。例示的な実施形態では、接続構造26は、コネクタ24が第1の非ニコチンeベイピングセクション12を電力部14に接続させるタブ、磁石、デテント、ラッチ、スナップフィッティング、又は他の適切な構造を含んでもよい。例示的な実施形態では、コネクタ24は、摩擦嵌めを介して第1の非ニコチンeベイピングセクション12を電力部14に接続する。
【0061】
例示的な実施形態では、第1のハウジング13は、少なくとも1つの空気入口36を規定する。例示的な実施形態では、コネクタ24の第1のハウジング13は、電力部14(少なくとも
図4参照)によって規定される少なくとも1つの空気入口18と整合する少なくとも1つの空気入口36を規定する。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、第1の端面32を備え、第1のハウジング13の遠位端34は、第1の端面32を超えて延びる。例示的な実施形態では、第1の端面32を超えて延びる第1のハウジング13の遠位端34は、少なくとも1つの空気入口36を規定する。例示的な実施形態では、少なくとも1つの空気入口36は、1つの空気入口、2つの空気入口、又は2つ以上の空気入口を備える。例示的な実施形態では、少なくとも1つの空気入口36のサイズは、第1の非ニコチンeベイピングセクション12のための所望のドロー抵抗(resistance-toi-draw;RTD)を制御するように調整される。例示的な実施形態では、第1の端面32は、少なくとも部分的に、少なくとも1つの通気口30を規定する。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、電気接続部(electrical connection)28を備える。例示的な実施形態では、電気接続部28は、第1の端面32上にある。
【0062】
図4は、例示的な実施形態における、非ニコチンeベイピングデバイス10のための電力部14の透視図の説明図である。例示的な実施形態では、電力部は、ハウジング15を備える。例示的な実施形態では、ハウジング15の遠位端40は、電力部14の第3の端面42を超えて延びている。例示的な実施形態では、電力部14の第3の端面42を超えて延びるハウジング15の遠位端40は、少なくとも1つの空気入口18を規定する。例示的な実施形態では、少なくとも1つの空気入口18は、一対の空気入口を含む。
【0063】
例示的な実施形態では、電力部14は、電気接続部(electrical connection)44を備える。電気接続部44は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12が電力部14に接続されると、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の電気接続部28と嵌合可能である。例示的な実施形態では、電力部14は、第3の端面42によって規定される少なくとも1つの孔46を備える。
【0064】
図5は、例示的な実施形態における非ニコチンeベイピングデバイス10の断面図の説明図である。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、リザーバ62を備える。リザーバ62は、非ニコチンプレベイパー製剤21(
図6参照)を収容するように構成されている。例示的な実施形態において、そして本明細書でより詳細に説明するように、ウィック64は、非ニコチンプレベイパー製剤21を吸収するように構成され、非ニコチンプレベイパー製剤21をリザーバ62からヒータ60に輸送する。ヒータ60は、非ニコチンプレベイパー製剤21を少なくとも部分的に気化させて、チャンバー72内に非ニコチンベイパーを形成する。非ニコチンベイパー、非ニコチンエアロゾル、及び非ニコチン分散液は、互換的に使用され、ニコチンを欠いた、開示された、請求された、及び/又はその等価物の装置及び/又は要素によって生成又は出力される物質を指す。一実施形態では、チャンバー72内の非ニコチンベイパーは、本明細書でより詳細に説明するように(
図6の流体フローの議論を参照)、気流を介してチャンバー72から引き出される。気流は、少なくとも1つの通気口30を通過し、チャンバー72を通過し、1つ以上のアウトレット16から出る。
【0065】
例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12が電力部14に接続されると、第1の非ニコチンeベイピングセクション12と電力部14との間に内部空間29が規定される。具体的には、内部空間29は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の第1の端面32(
図3参照)と、電力部14の第3の端面42(
図4参照)と、第1の非ニコチンeベイピングセクション12及び電力部14のそれぞれの遠位端34/40とによって、少なくとも部分的に規定される。例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10の外部からの周囲の空気は、電力部14の少なくとも1つの空気入口18と、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の少なくとも1つの空気入口36とを介して内部空間29に入る。例示的な実施形態では、少なくとも1つの空気入口18及び少なくとも1つの空気入口36は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12が電力部14に接続されると、少なくとも部分的に整列する。例示的な実施形態では、内部空間29は、少なくとも1つの通気口30及びチャンバー72と流体連通しているとともに、少なくとも1つの孔46を介して電力部14の内部53と流体連通している。
【0066】
例示的な実施形態では、電力部14は、電力源50を備える。電力源50は、電池を備えていてもよい。例示的な実施形態では、電池は、リチウムイオン電池又はその変種の一つであり、例えば、リチウムイオンポリマー電池である。例示的な実施形態では、電池は、ニッケル金属水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウムコバルト電池、燃料電池又は太陽電池である。その他の電力源や電池技術が用いられてもよい。
【0067】
例示的な実施形態では、電力部14は、制御システム58を備える。例示的な実施形態では、制御システム58は、電力源50と少なくとも1つのセンサ52とに動作可能に接続されたコントローラ54を備える。例示的な実施形態では、本明細書に記載されているように、制御システム58のコントローラ54は、計算を実行し、非ニコチンeベイピングデバイス10の要素の動作を制御する。例示的な実施形態では、制御システム58は、電力源50の再充電を可能にする制御回路55を備える。例示的な実施形態では、少なくとも1つのセンサ52は、圧力センサ及び/又は温度センサを含む。少なくとも1つのセンサ52は、電力部14及び/又は第1の非ニコチンeベイピングセクション12に配置することができる。例示的な実施形態では、少なくとも1つのセンサ52は、電力部14の内部53に配置されている。例示的な実施形態では、少なくとも1つの孔46(
図4)は、内部空間29を電力部14の内部53と流体連通させる。例示的な実施形態では、少なくとも1つのセンサ52は、ヒータ60の抵抗、ヒータ60の温度、及び/又は非ニコチンeベイピングデバイス10を通る気流のドロー量のうちの1つ以上を測定するように動作可能に構成されている。例示的な実施形態では、制御システム58は、少なくとも1つのセンサ52から入力信号を受信し、制御システム58は、非ニコチンeベイピングデバイス10の動作を制御する。非ニコチンeベイピングデバイス10の動作は、少なくとも1つのセンサ52からの信号に少なくとも部分的に基づいて、非ニコチンプレベイパー製剤21を気化させるために、電力源50からヒータ60に電流を供給することを含む。例示的な実施形態では、制御システム58は、電力源50から1つ以上のインジケータライト20に電流を送るように、電力源50を選択的に動作させる。例示的な実施形態では、制御システム58は、制御システム58がヒータ60に選択的に電流を送ることを可能にする電気接続部28/44を介して、ヒータ60に動作的かつ電気的に接続されている。例示的な実施形態では、制御システム58は、電力源50の充電方法を制御するために、電力源コネクタ22に動作的かつ電気的に接続されている。
【0068】
例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10を通る気流が、非ニコチンeベイピングデバイス10を作動させる。少なくとも1つのセンサ52は、気流、気流の大きさ、及び/又は気流方向を示す出力を生成するように構成されてもよく、制御システム58は、少なくとも1つのセンサ52からの出力を受信し、以下の内部条件が存在するかどうかを判断してもよい。(1)(非ニコチンeベイピングデバイス10を通る空気の吹き出しと対比して)気流方向が、非ニコチンeベイピングデバイス10を通る気流のドローを示し、及び/又は(2)気流の大きさが、ある閾値を超える。いくつかの例示的な実施形態では、ヒータ60を作動させるには1つの条件だけで十分であり、他の例では、ヒータ60を作動させる前に2つの条件又はすべての条件を満たさなければならない場合がある。非ニコチンeベイピングデバイス10におけるこれらの内部条件が満たされた場合、制御システム58は、電力源50をヒータ60に電気的に接続し、これによりヒータ60を作動させる。例示的な実施形態では、少なくとも1つのセンサ52は、可変出力信号を生成する。可変出力信号は、少なくとも1つのセンサ52によって検出された圧力降下の大きさと少なくとも部分的に相関関係にある。例示的な実施形態では、制御システム58は、少なくとも1つのセンサ52からの可変出力信号に基づいて、可変電流をヒータ60に送る。例示的な実施形態では、制御システム58は、ヒータ60の温度を手動で選択することができる。
【0069】
例示的な実施形態では、制御システム58は、非ニコチンeベイピングデバイス10の容量を計算する。例示的な実施形態では、制御システム58は、少なくとも1つのセンサ52からの少なくとも一部の入力を通じてこの計算を行う。例示的な実施形態では、制御システム58は、非ニコチンeベイピングデバイス10を通過する気流を示す信号を、少なくとも1つのセンサ52から受け取る。例示的な実施形態では、制御システム58は、表形式のデータ又は値を含む1つ又は複数のルックアップテーブルを備える。少なくとも1つのセンサ52からの受信信号又は信号に基づいて、そして、1つ又は複数のルックアップテーブルに基づいて、制御システム58は、非ニコチンeベイピングデバイス10又は第1の非ニコチンeベイピングセクション12を介したドローの回数、ヒータ60の温度、ヒータ60の抵抗、非ニコチンeベイピングデバイス10及び/又は第1の非ニコチンeベイピングセクション12を介した気流の総量及び/又は累積量、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の使用時間、リザーバ62内の非ニコチンプレベイパー製剤21の枯渇、リザーバ62内の非ニコチンプレベイパー製剤21の残存容量、ウィック64の乾燥度などの、1つ又は複数を計算することができる。例示的な実施形態では、制御システム58は、電力源50の容量を計算する。例示的な実施形態では、制御システム58は、1つ又は複数のルックアップテーブルからのデータ又は値と組み合わせて、少なくとも1つのセンサ52からの少なくとも一部の入力を通じて、この計算を行う。例示的な実施形態では、制御システム58は、少なくとも1つのセンサ52及び/又は制御回路55から、電力源50から放電されている電気電流レベル出力を示す信号を受信する。例示的な実施形態では、制御システム58は、制御システム58によって実行される1つ又は複数の容量決定の結果を視覚的に反映するために、電力源50から1つ又は複数のインジケータライト20に電流を選択的に送る。
【0070】
例示的な実施形態では、電力部14は、電力源50のエネルギーが枯渇するまで、及び/又は一定の閾値よりも低くなるまで使用される。例示的な実施形態では、電力源50は、充電可能で再利用可能であり、制御システム58の制御回路55は、電力源コネクタ22につながる外部電力源によって電力源50を充電することができる。例示的な実施形態では、電力部14は、太陽光発電を介して、又は誘導充電ステーションを介して充電可能である。いくつかの例示的な実施形態では、制御システム58の制御回路55は、充電されると、電力源50のエネルギーが枯渇するまで、及び/又は電力源50のエネルギーが一定の閾値以下に下がるまで、所望の(又は代替的に、決定された)ドロー回数分の電力を供給し、その後、制御回路55を外部の充電装置に再接続する。
【0071】
例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、使い捨てである。この実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、リザーバ62内の非ニコチンプレベイパー製剤21の枯渇後に処分されてもよい。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、使い捨てではない。例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10は単一のセクションであり、電力部14及び第1のeベイピングセクション12の構造は、当該単一のセクションに含まれている。例示的な実施形態では、非ニコチンeベイピングデバイス10は、2つ以上のセクションを備える。
【0072】
図6は、例示的な実施形態における、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の断面図の説明図である。以前に説明された参照番号は、一般的に、簡潔にするために、ここでは再び説明されない。例示的な実施形態では、第1のハウジング13及び内部ハウジング33は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の内部要素を囲む。例示的な実施形態では、内部ハウジング33は、少なくとも1つの通気口30を規定する。
【0073】
一実施形態では、リザーバ62は、第1のリザーバハウジング(壁)37及び第2のリザーバハウジング(壁)によって規定される。例示的な実施形態では、第1のリザーバハウジング37は、遠位端部37aを備える。遠位端部37aは、第2のリザーバハウジング39の内壁39aにスライドして、第1のリザーバハウジング37と第2のリザーバハウジング39とを摩擦嵌め接続を介して結合する。例示的な実施形態では、第2のリザーバハウジング39の遠位最端部45は、第1のハウジング13のレッジ47に接触する。そこでは、切り取り領域43がガスケット41を保持して、第1のリザーバハウジング37と第2のリザーバハウジング39との間に液密シールを形成する。例示的な実施形態では、リザーバ62は、1つの連続した壁及び/又はハウジング、又は2つ以上の壁及び/又はハウジングによって規定される。例示的な実施形態では、リザーバ62の容量は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の廃棄前に、第1の非ニコチンeベイピングセクション12が約10~20回のドローを生成するのに十分な非ニコチンプレベイパー製剤21を供給する。例示的な実施形態では、リザーバ62の容量は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の廃棄前に、第1の非ニコチンeベイピングセクション12が20回以上のドローを生成するのに十分な非ニコチンプレベイパー製剤21を供給する。
【0074】
例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12は、リザーバ62とチャンバー72との間にチャネル65を備える。例示的な実施形態では、第1のリザーバハウジング37は、1つ又は複数のチャネル65を規定する。例示的な実施形態では、チャネル65は、1つ以上の第1のチャネル(第1のマイクロチャネル)66を含む。第1のチャネル66は、リザーバ62とウィック64との間に存在するように規定されている。例示的な実施形態では、1つ以上の第1のチャネル66は、1つだけのチャネル、又は2つのチャネル、又は2つ以上のチャネルを含む。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル66は、ウィック64によって生じる毛管力に少なくとも部分的に起因して、ウィック64がリザーバ62からウィック64へ非ニコチンプレベイパー製剤21の流れ67を輸送することを可能にする。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル66は、1つ又は複数の第1のチャネル66の小口径によって生じる毛管力に少なくとも部分的に起因して、ウィック64がリザーバ62からウィック64に非ニコチンプレベイパー製剤21の流れ67を輸送することを可能にする。例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21の流れ67は、以下に説明するように、リザーバ62に入る気流69によって、少なくとも部分的に補助される。
【0075】
例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル66は、少なくとも2つのチャネルを含む。当該少なくとも2つのチャネルは、1つ又は複数の第1のチャネル66が気泡によって部分的又は完全に妨害される可能性を軽減する。気泡は、非ニコチンプレベイパー製剤21の流れ67が1つ又は複数の第1のチャネル66を通って移動するのを妨げたり遮断したりする。例示的な実施形態では、ウィック64は、リザーバ62の中に直接延在しない。例示的な実施形態では、リザーバ62とウィック64との間、又は1つ以上の第1のチャネル66内に毛管構造又はウィッキングシステムが存在せず、リザーバ62からウィック64への非ニコチンプレベイパー製剤21の単独の輸送モードは、1つ以上の第1のチャネル66を介する交換を介している。
【0076】
例示的な実施形態では、チャネル65は、1つ又は複数の第2のチャネル(通気路)68を含む。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル(第2のマイクロチャネル)68は、1つのチャネルのみ、又は2つのチャネル、又は2つ以上のチャネルを含む。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68は、リザーバ62とチャンバー72との間に規定される。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル68は、ウィック64に隣接して配置される。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68は、ウィック64及び/又はヒータ60を周回する。例示的な実施形態では、1つ以上の第2のチャネル68は、非ニコチンプレベイパー製剤21がリザーバ62から排出されるときに、気流69がチャンバー72からリザーバ62に移動することを可能にする。例示的な実施形態では、気流69は、チャンバー72内に生じた圧力によって促進及び/又は補助される。当該圧力は、流入する気流31及びチャンバー72内の非ニコチンベイパー73の通過する流れに起因する。例示的な実施形態では、気流69は、非ニコチンプレベイパー製剤21がリザーバ62から変位して消耗する際に、変位(真空)力によって促進及び/又は補助される。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68は、リザーバ62と非ニコチンベイパーチャネル70、又はチャンバー72以外の第1の非ニコチンeベイピングセクション12の別の部分、又は周囲の空気との間で規定される。
【0077】
例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル66の第1の総流路断面積は、1つ又は複数の第2のチャネル68の第2の総流路断面積よりも大きい。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル66の第1の総流路断面積と、1つ又は複数の第2のチャネル68の第2の総流路断面積との比は、約10:1から4:1の間、又は約9:1から5:1の間、又は約7:1である。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第1のチャネル66の第1の総流路断面積は、約0.5mm2から1.5mm2の間、又は約0.75mm2から1.25mm2の間、又は約1mm2である。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68の第2の総流路断面積は、約0.075mm2から0.225mm2の間、又は約0.1mm2から0.2mm2の間、又は約0.15mm2の間である。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68のそれぞれは、非ニコチンプレベイパー製剤21が1つ又は複数の第2のチャネル68を通過することができないほど小さい。1つ以上の第2のチャネル68のそれぞれの大きさは、1つ以上の第2のチャネル68のそれぞれの滑らかさ、1つ以上の第2のチャネル68(第1のリザーバハウジング37)を規定する材料、非ニコチンプレベイパー製剤21の表面張力などを含む要因に依存する。例示的な実施形態では、1つ以上の第2のチャネル68が2つのチャネルを含むと仮定すると、チャネル68のそれぞれの流路断面積は、約0.12mm2よりも小さい、又は約0.1mm2よりも小さい、又は約0.075mm2よりも小さい。1つ又は複数の第1のチャネル66及び1つ又は複数の第2のチャネル68の大きさや、1つ又は複数の第1のチャネル66と1つ又は複数の第2のチャネル68との総流路断面積の比についての他の範囲の値が企図される。
【0078】
例示的な実施形態では、ウィック64は、チャンバー72の壁76上にある。例示的な実施形態では、壁76は、第1のリザーバハウジング37によって少なくとも部分的に形成されている。例示的な実施形態では、ウィック64は、壁76の陥入部78によって、壁76に埋め込まれている。例示的な実施形態では、ヒータ60は、ウィック64の近傍を加熱している。すなわち、ヒータ60は、ウィック64に吸収された非ニコチンプレベイパー製剤21を少なくとも部分的に気化することができるほど、ウィック64に近接している。
【0079】
例示的な実施形態では、ウィック64は、薄いパッドである。例示的な実施形態では、ウィック64は、長方形である。例示的な実施形態では、ウィック64は、正方形、円形、又は別の形状である。例示的な実施形態では、ウィック64は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12から1回のドローを生成するのに十分な非ニコチンプレベイパー製剤21を吸収する大きさである。例示的な実施形態では、ウィック64は、非ニコチンプレベイパー製剤21を吸収する能力を有する多孔質材料及び/又は吸収性材料で作られている。例示的な実施形態では、ウィック64は、ガラス又はセラミックのフィラメントを含む、繊維状の材料、フィラメントで作られている。例示的な実施形態では、ウィック64は、リザーバ62の中に延びていない。例示的な実施形態では、ウィック64は、1つ又は複数の第1のチャネル66内に延在しない。例示的な実施形態では、ウィック64は、約5mm3~15mm3、又は約7.5mm3~12.5mm3、又は約10mm3の非ニコチンプレベイパー製剤21を保持する。例示的な実施形態では、ヒータ60及びウィック64は、約0.2秒で非ニコチンプレベイパー製剤21を揮発させる。
【0080】
例示的な実施形態では、ヒータ60は、ウィック64と直接接触している。例示的な実施形態では、ヒータ60は、ウィック64の表面上にある。例示的な実施形態では、ヒータ60は、
図8でより詳細に説明されるように、平坦面80を備える。平坦面80は、ウィックの表面の少なくとも一部を横切る。例示的な実施形態では、ヒータ60の平坦面80は、チャンバー72の内部に面している。例示的な実施形態では、ヒータ60は、ウィック64の第2の側面の反対に位置するウィック64の第1の側面にある。ウィック64の第2の側面は、1つ以上の第1のチャネル66に面している。
【0081】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの通気口30は、ヒータ60で流入する気流31を導く出口(排出端)30aを備える。例示的な実施形態では、出口30aは、ヒータ60の近傍で加熱されている。例示的な実施形態では、出口30aは、ヒータ60から約1.0mm~2.0mmの距離、又は、ヒータ60から約1.2mm~1.5mmの距離、又は、ヒータ60から約1.3mmの距離にある。例示的な実施形態では、出口30aは、ヒータ60に向かい合っている。例示的な実施形態では、出口30aは、ヒータ60の中心位置71で流入する気流31を導く(
図8参照)。例示的な実施形態では、チャンバー72内の非ニコチンベイパー73の流れは、ヒータ60の少なくとも一部を横切って通過する。例示的な実施形態では、ヒータ60で出口30aに面することにより、ヒータ60で乱流状態が発生する。これにより、流入する気流31とヒータ60からの非ニコチンベイパーとの均一な混合が起こり得るようになる。例示的な実施形態では、流入する気流31はまた、1つ以上の第2のチャネル68に、1つ以上の第2のチャネル68へと、又は1つ以上の第2のチャネル68の近くに向けられる。これにより、流入する気流31が、気流69がチャンバー72からリザーバ62に移動することをさらに引き起こす空気圧を供給する。例示的な実施形態では、流入する気流31は、第1の方向でチャンバー72に入り、チャンバー72は、流入する気流31が第2の方向にヒータ60を横切って離れて流れるようにし、第1の方向及び第2の方向は、互いにほぼ垂直である。例示的な実施形態では、第1の方向は、ヒータ60の平坦面80(
図8参照)に対してほぼ垂直である。例示的な実施形態では、第2の方向は、ヒータ60の平坦面80にほぼ平行である。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の所望のRTDを制御するために、少なくとも1つの通気口30の流路断面積の大きさが調整される。例示的な実施形態では、周囲の空気が代わりに、少なくとも1つの通気口30に到達する前に、少なくとも1つの空気入口18及び少なくとも1つの空気入口36を最初に通過するので、少なくとも1つの通気口30の入口30bは、非ニコチンeベイピングデバイス10の動作中に周囲の空気に直接さらされない。
【0082】
例示的な実施形態では、非ニコチンベイパーチャネル70は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12内に規定される。例示的な実施形態では、非ニコチンベイパーチャネルは、第1のハウジング13、第1のリザーバハウジング37及び第2のリザーバハウジング39によって少なくとも部分的に規定される。例示的な実施形態では、非ニコチンベイパーチャネル70は、チャンバー72及び1つ又は複数のアウトレット16と流体連通しており、非ニコチンベイパーチャネル70は、チャンバー72から1つ又は複数のアウトレット16へと非ニコチンベイパー73の流れを向ける。
【0083】
例示的な実施形態では、ポスト74及び電気接続部75は、電気接続部28をヒータ60に電気的に接続する。
[いくつかの実施形態によると、第1の非ニコチンセクションとデバイスを通る一般的な流体の流れ]
【0084】
例示的な実施形態では、気流は、少なくとも1つの空気入口18(
図4)を介して非ニコチンeベイピングデバイス10に入り、少なくとも1つの空気入口36、内部空間29(
図5)、少なくとも1つの通気口30を通過して、チャンバー72に入る。チャンバー72では、気流31は、ヒータ60から少なくとも部分的に揮発した蒸気を巻き込む。その結果として生じる非ニコチンベイパー73が、1つ以上のアウトレット16を介して非ニコチンeベイピングデバイス10を離れる前に、ヒータ60から非ニコチンベイパーチャネル70を通って移動する。例示的な実施形態では、第1の非ニコチンeベイピングセクション12が使用されている間、非ニコチンプレベイパー製剤の流れ67は、リザーバ62から1つ以上の第1のチャネル66を通ってウィック64に移動して、ヒータ60によって少なくとも部分的に揮発され、一方、気流69は、1つ以上の第2のチャネル68を介してリザーバ62に入る。
図7は、例示的な実施形態に係る第1の非ニコチンeベイピングセクション12の別の断面図(
図6のA-A透視図)の説明図である。以前に説明した参照番号は、簡潔にするために、一般的にはここで再び説明しない。例示的な実施形態では、内部ハウジング33の遠位端部33aは、チャンバー72を少なくとも部分的に規定する。例示的な実施形態では、内部ハウジング33は、第1のハウジング13に嵌まり、内部ハウジング33の第1の接触面77が第2の接触面76に接触して、内部ハウジングが第1のハウジング13内に正しく配置されることを保証する。例示的な実施形態では、内部ハウジング33は、摩擦嵌めを介して第1のハウジング13内に保持される。
【0085】
例示的な実施形態では、出口30aは、ヒータ60及びウィック64に面しており、出口30aは、(
図8に示すように)ヒータ60の中心位置71の実質的な中心に位置している。
【0086】
例示的な実施形態では、第1のリザーバハウジング37の遠位端部37aは、
図7に示すように、楕円形の断面を有している。
【0087】
例示的な実施形態では、第2のリザーバハウジング39と第1のハウジング13とが互いに接触する1つ以上の表面位置、及び第1のリザーバハウジング37と第2のリザーバハウジング39とが互いに接触する1つ以上の表面位置における接着剤の塗布を介して、第2のリザーバハウジング39は第1のハウジング13の内部に接着的に接続され、第1のリザーバハウジング37は第2のリザーバハウジング39に接着的に接続される。例示的な実施形態では、面接触位置での接着剤の塗布を用いて、内部ハウジング33は、第1のリザーバハウジング及び/又は第1のハウジング13に接着的に接続される。例示的な実施形態では、接着剤(シーラント)は、シリコンベースの接着剤、又は他の適切なシーラントであり、液密及び気密のシールを提供する。例示的な実施形態では、第1のリザーバハウジング37、第2のリザーバハウジング39、内部ハウジング33及び第1のハウジング13は、第1のeベイピングセクション12を組み立てるために接着剤が使用されない、摩擦(プレス)嵌めを介してともに保持される。
【0088】
図8は、例示的な実施形態による、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の断面図(
図7のB-B透視図)の説明図である。この図では、チャンバー72の壁76に沿った要素がより詳細に示されている。以前に説明した参照番号は、簡潔にするために、一般にはここで再び説明しない。例示的な実施形態では、ヒータ60は、発熱体61を備える。例示的な実施形態では、発熱体61は、平坦な金属構造物である。例示的な実施形態では、発熱体61は、細い及び/又は線状の構造体である。例示的な実施形態では、発熱体61は、波(例えば、正弦波)又は「S」字の形状である。例示的な実施形態では、発熱体61は、ウィック64との面接触を最大化する形状である。例示的な実施形態では、発熱体は、発熱体61内に、ウィック64の表面領域をチャンバー72の内部に露出させる開口部82を規定する。例示的な実施形態では、ヒータ60、又はヒータ60の発熱体61は、実質的に平坦面80を形成する。例示的な実施形態では、ヒータ60は、鉄-アルミナイド(例えば、FeAl又はFe
3Al)で構成される。一実施形態では、ヒータ60は、ワイヤコイル、平面体、セラミック体、単線、抵抗線のケージ、又は非ニコチンプレベイパー製剤21を気化するように構成された他の適切な形態である。少なくとも1つの例示的な実施形態では、ヒータ60は、任意の適切な電気抵抗性材料又は材料で形成される。例示的な実施形態では、ヒータ60は、その外面に電気抵抗層を有するセラミックヒータである。
【0089】
例示的な実施形態では、ヒータ60のうち出口30aが面する部分であるヒータ60の中心位置71は、平坦面80を備える。例示的な実施形態では、ヒータ60の中心位置71は、ヒータ60及び/又は発熱体61の中心領域に相当する。
【0090】
例示的な実施形態では、ヒータ60は、電気接続部84を備える。例示的な実施形態では、電気接続部84は、電力源50に電気的に接続されている。例示的な実施形態では、ヒータ60の電気接続部84は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の電気接続部75及びポスト74に電気的に接続され、ポスト74は、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の電気接続部28と、電力部14の電気接続部44に電気的とに、順に接続される。例示的な実施形態では、電気接続部44の一方が電力源50に電気的に接続され、電気接続部44の他方が制御回路55に接続されている。そのため、第1の非ニコチンeベイピングセクション12の電気接続部28を介するとともに、ポスト74及び電気接続部75を介して、制御システム58の制御回路55は、電力源50に電力部の電気接続部44に電流を選択的に送らせて、ヒータ60に通電することができる。
【0091】
例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68は、ウィック64の側面にある。例示的な実施形態では、1つ又は複数の第2のチャネル68は、ウィック64によって覆われておらず、1つ又は複数の第1のチャネル66は、ウィック64によって覆われている。
[いくつかの例示的な実施形態の利点]
【0092】
いくつかの例示的な実施形態の有利な点は以下の通りである。
【0093】
[A.重力の独立]
比較的小さい非ニコチンプレベイパー製剤の質量、1つ又は複数の第1のチャネル66の小さなサイズ、及び第1の非ニコチンeベイピングセクション12の要素の幾何学的形状を含むいくつかの要因は、非ニコチンeベイピングデバイス10を動作させて非ニコチンプレベイパー製剤21をウィック64及びヒータ60に伝えるために、非ニコチンeベイピングデバイス10が重力にあまり依存しない、又は依存しないようにすることを少なくとも部分的に支援する。すなわち、非ニコチンeベイピングデバイス10の向きは、非ニコチンeベイピングデバイス10の性能に影響を与えたり、変化させたりするものではない。これらの要因は、漏れを軽減することと、所望かつ均一な量の非ニコチンプレベイパー製剤21がウィックに塗布され、ヒータ60によって気化されることを確実にすることと、を、少なくとも部分的に支援する。
【0094】
[B.電力源サイズの低減]
比較的小さい非ニコチンプレベイパー製剤の質量及び第1の非ニコチンeベイピングセクション12の要素の幾何学的形状を含むいくつかの要因は、比較的小型の電力源50を可能にする。これは、非ニコチンeベイピングデバイス10の充電方式を支援することができる。
[非ニコチンプレベイパー処方の実施形態]
【0095】
例示的な実施形態では、フレーバリング(少なくとも1つのフレバラント)及び/又は非ニコチン化合物が、非ニコチンプレベイパー製剤21に含まれる。例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21は、水、ビーズ、溶媒、有効成分、エタノール、植物抽出物、天然又は人工フレーバー、及び/又はグリセリンやプロピレングリコールなどの少なくとも1つの非ニコチンベイパー形成剤を含むが、これらに限定されない液体、固体、分散液及び/又はゲル製剤である。
【0096】
非ニコチン化合物は、ニコチンを含まない。例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、タバコを含まず、またタバコに由来する化合物でもない。例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、大麻であるか、又は少なくとも1つの大麻由来の成分を含有する。例示的な実施形態では、大麻由来の成分は、大麻由来のカンナビノイド(例えば、フィトカンナビノイド、又は大麻植物によって合成されたカンナビノイド)、少なくとも1つの大麻由来のテルペン、少なくとも1つの大麻由来のフラボノイド、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
【0097】
例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、固体、半固体、ゲル、ヒドロゲル、又はそれらの組み合わせの形態であるか、又はそれらに含まれ、非ニコチン化合物は、非ニコチンプレベイパー製剤21に注入されるか、又は非ニコチンプレベイパー製剤の中で共同混合されるか、又は結合される。例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、抽出物、油、チンキ、懸濁液、分散液、コロイド、アルコール、一般的な非中性(わずかに酸性又はわずかに塩基性)の溶液、又はそれらの組み合わせを含む液体又は部分液体の形態であるか、又はそれらに含まれ、非ニコチン化合物は、非ニコチンプレベイパー製剤21に注入されるか、又は非ニコチンプレベイパー製剤21内に混入又は結合される。例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、非ニコチンプレベイパー製剤21の構成要素である。例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21は、分散液、懸濁液、ゲル、ヒドロゲル、コロイド、又はそれらの組み合わせであるか、又はそれらの一部であり、非ニコチン化合物は、非ニコチンプレベイパー製剤21の構成要素である。
【0098】
例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、室温(72°F)以下を含む低温で長時間にわたってゆっくりとした自然な脱炭酸反応プロセスを経る。例示的な実施形態では、非ニコチン化合物が特に約175°F以上の範囲の高温に一定期間(1気圧などの比較的低い圧力にて、数分又は数時間)にわたってさらされる場合、非ニコチン化合物は、50%以上程度の脱炭酸反応で、著しく上昇した脱炭酸反応プロセスを経てもよい。さらに高温(約240°F以上)では、高い脱炭酸反応率(50%以上)で急速又は瞬間的に脱炭酸反応が起こる可能性があるが、非ニコチン化合物の化学的特性の一部又は全部の劣化を引き起こす可能性がある。
【0099】
例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤の少なくとも1つの非ニコチンベイパー形成剤は、ジオール(プロピレングリコール及び/又は1,3-プロパンジオールなど)、グリセリン、及びそれらの組み合わせ、又はサブコンビネーションを含む。様々な量の非ニコチンベイパー形成剤を用いてもよい。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの非ニコチンベイパー形成剤は、非ニコチンプレベイパー製剤21の重量に基づいて約20重量%から非ニコチンプレベイパー製剤21の重量に基づいて約90重量%までの範囲の量で含まれる(例えば、非ニコチンベイパー形成剤は、約50重量%~約80重量%、又は約55重量%~約75重量%、又は約60重量%~約70重量%の範囲である)などである。別の例として、例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21は、約1:4~4:1の範囲のジオールとグリセリンの重量比を含み、ジオールは、プロピレングリコール、又は1,3-プロパンジオール、又はそれらの組み合わせである。実施形態の例では、この比は約3:2である。他の量又は範囲であってもよい。
【0100】
例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21は、水を含有する。様々な量の水を用いてもよい。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、水は、非ニコチンプレベイパー製剤21の重量に基づいて約5重量%から非ニコチンプレベイパー製剤21の重量に基づいて約40重量%までの範囲の量で、又は、非ニコチンプレベイパー製剤21の重量に基づいて約10重量%から非ニコチンプレベイパー製剤21の重量に基づいて約15重量%までの範囲の量で、含まれてもよい。他の量又はパーセンテージを用いてもよい。例えば、例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21のうち、水ではない(そして、非ニコチン化合物及び/又はフレバラントではない)残りの部分は、非ニコチンベイパー形成剤(上述)であり、非ニコチンベイパー形成剤は30重量%から70重量%のプロピレングリコールであり、非ニコチンベイパー形成剤のバランスはグリセリンである。他の量又は割合を用いてもよい。
【0101】
例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21は、約0.2重量%~約15重量%の範囲の量の少なくとも1つのフレバラントを含有する(例えば、フレバラントは、約1重量%~12重量%、又は約2重量%~10重量%、又は約5重量%~8重量%の範囲であってもよい)。例示的な実施形態では、少なくとも1つのフレバラントは、揮発性大麻風味化合物(フラボノイド)を含有する。例示的な実施形態では、少なくとも1つのフレバラントは、大麻フレーバー化合物の代わりに、又は大麻フレーバー化合物に加えて、フレーバー化合物を含有する。例示的な実施形態では、少なくとも1つのフレバラントは、天然フレバラント、人工フレバラント、又は天然フレバラントと人工フレバラントの組み合わせのうちの少なくとも1つであってもよい。例えば、少なくとも1つのフレバラントは、メントール、ウィンターグリーン、ペパーミント、シナモン、クローブ、それらの組み合わせ、及び/又はそれらの抽出物を含んでいてもよい。さらに、ハーブフレーバー、フルーツフレーバー、ナッツフレーバー、リキュールフレーバー、ローストフレーバー、ミントフレーバー、セイボリーフレーバー、それらの組み合わせ、及びその他の所望のフレーバーを提供するために、フレーバーを含有することができる。
【0102】
例示的な実施形態では、非ニコチン化合物は、薬用植物、又は医学的に認められた治療効果を有する植物の天然由来の構成要素であってもよい。薬用植物は、大麻植物であってもよく、構成成分は、少なくとも1つの大麻由来の構成成分であってもよい。カンナビノイド(フィトカンナビノイド)は、大麻由来の成分の一例であり、カンナビノイドは体内の受容体と相互作用して様々な効果をもたらす。そのため、カンナビノイドは様々な薬効があるとされている。大麻由来の材料には、1種又は複数種の大麻植物の葉及び/又は花の材料、又は1種又は複数種の大麻植物からの抽出物が含まれることがある。例示的な実施形態では、1種以上のカンナビス植物は、カンナビス・サティバ、カンナビス・インディカ、及びカンナビス・ルデラーリスを含有する。いくつかの例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21は、60~80%(例えば、70%)のカンナビス・サティバ及び20~40%(例えば、30%)のカンナビス・インディカである、又はそれらに由来するカンナビス及び/又はカンナビス由来の成分の混合物を含有する。
【0103】
大麻由来のカンナビノイドの例としては、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)、カンナビシクロ(CBL)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビゲロール(CBG)などがある。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)はテトラヒドロカンナビノール(THC)の前駆体であり、カンナビジオール酸(CBDA)はカンナビジオール(CBD)の前駆体である。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びカンナビジオール酸(CBDA)は、加熱を介して、それぞれテトラヒドロカンナビノール(THC)及びカンナビジオール(CBD)に変換されてもよい。例示的な実施形態において、ヒータ60からの熱は、非ニコチンプレベイパー製剤21中のテトラヒドロカンナビノール酸(THCA)をテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換するための脱炭酸反応を引き起こしてもよく、及び/又は、非ニコチンプレベイパー製剤21中のカンナビジオール酸(CBDa)をカンナビジオール(CBD)に変換するための脱炭酸反応を引き起こしてもよい。
【0104】
テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びテトラヒドロカンナビノール(THC)の両方が非ニコチンプレベイパー製剤21に存在する場合、脱炭酸反応及びその結果としての変換により、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)が減少し、テトラヒドロカンナビノール(THC)が増加する。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)は、気化を目的とした非ニコチンプレベイパー製剤21の加熱中に、脱炭酸反応プロセスを介して、テトラヒドロカンナビノール(THC)に変換されてもよい。同様に、カンナビジオール酸(CBDA)とカンナビジオール(CBD)の両方が非ニコチンプレベイパー製剤21に存在する例では、脱炭酸反応とその結果としての変換により、カンナビジオール酸(CBDA)が減少し、カンナビジオール(CBD)が増加する。カンナビジオール酸(CBDA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)は、気化を目的とした非ニコチンプレベイパー製剤21の加熱中に、脱炭酸反応プロセスを介して、カンナビジオール(CBD)に変換されてもよい。
【0105】
非ニコチンプレベイパー製剤21は、医学的に認められた治療効果(例えば、痛み、吐き気、てんかん、精神疾患の治療)を提供する非ニコチン化合物を含んでもよい。治療方法の詳細は、2017年12月18日に出願された、「VAPORIZING DEVICES AND METHODS FOR DELIVER A COMPOUND USING THE SAME」と題された米国出願第15/845,501号に記載されており、その開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0106】
例示的な実施形態では、非ニコチンプレベイパー製剤21の非ニコチン化合物及び/又はフレバラントでない部分は、10~15重量%の水を含み、非ニコチンプレベイパー製剤21の非ニコチン化合物及び非フレバラント部分から残りの部分は、プロピレングリコールと非ニコチンベイパー形成剤との混合物であり、この混合物は、重量比で約60:40~40:60の間の範囲にあるものである。他の組み合わせ、量又は範囲を用いてもよい。
【0107】
ここまで例示的な実施形態を開示してきたが、他の変形が可能であることを理解すべきである。そのような変形は、本開示の精神及び範囲から逸脱したものとみなされるべきではなく、当業者には明らかであろうすべてのそのような変更は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。
【国際調査報告】