(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】格子強化型エラストマーの複合物品
(51)【国際特許分類】
F16J 15/10 20060101AFI20221006BHJP
B33Y 80/00 20150101ALI20221006BHJP
B29C 69/00 20060101ALI20221006BHJP
B29C 64/00 20170101ALI20221006BHJP
B29C 39/18 20060101ALI20221006BHJP
B65D 47/08 20060101ALN20221006BHJP
【FI】
F16J15/10 A
B33Y80/00
B29C69/00
B29C64/00
B29C39/18
B65D47/08 230
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022504180
(86)(22)【出願日】2020-07-22
(85)【翻訳文提出日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 US2020043030
(87)【国際公開番号】W WO2021016327
(87)【国際公開日】2021-01-28
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520170265
【氏名又は名称】ザルトリウス ステディム ノース アメリカ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ズムブラム マイケル エイ
(72)【発明者】
【氏名】キミック ウイリアム
(72)【発明者】
【氏名】パーデュー ケヴィン
【テーマコード(参考)】
3E084
3J040
4F204
4F213
【Fターム(参考)】
3E084AA12
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4F204AA33
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4F213WL02
(57)【要約】
複合物品は、格子とエラストマーセクションを含む。格子は、フレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む。エラストマーセクションは、格子の周りにかつ格子の空隙内に配置されたエラストマーで形成される。複合物品は、円形ガスケット、グリップ付きガスケット、矩形ガスケット、容器キャップ、フラスコスタンド、及び手工具のためのハンドルとすることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造方法によって形成された格子構造体であって、フレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む前記格子構造体と、
少なくとも部分的に前記格子構造体の周りにかつ該格子構造体の前記空隙内に配置されたエラストマーで形成されたエラストマーセクションと、
を含む複合物品。
【請求項2】
前記格子構造体は、モノリシックに形成される、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記複数の空隙の各空隙が、0.05mmから5mmの範囲のサイズにされる、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記エラストマーセクションは、熱硬化性エラストマーを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記熱硬化性エラストマーは、シリコーンを含む、請求項4に記載の物品。
【請求項6】
前記エラストマーセクションは、熱可塑性エラストマーを含む、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
前記エラストマーセクションは、スチレン-イソブチレン-スチレンのブロックポリマー又はポリウレタンを含む、請求項6に記載の物品。
【請求項8】
前記格子構造体と一体的に形成された本体を更に含み、
前記本体は、リングを形成し、前記格子構造体は、該リングの内面から内向きに延びる、
請求項1に記載の物品。
【請求項9】
前記エラストマーセクションは、前記格子構造体から内向きに延びるフランジを含む、請求項8に記載の物品。
【請求項10】
前記エラストマーセクションは、前記フランジよりも大きい厚みを有するリブを含み、該リブは、該フランジと前記本体の間に配置される、請求項9に記載の物品。
【請求項11】
前記エラストマーセクションは、前記本体にわたって延びる、請求項8に記載の物品。
【請求項12】
前記本体は、前記格子とモノリシックに形成される、請求項8に記載の物品。
【請求項13】
前記本体は、その面から離れる方向に延びる1又は2以上のグリップを含む、請求項8に記載の物品。
【請求項14】
円形ガスケット、グリップ付きガスケット、矩形ガスケット、容器キャップ、フラスコスタンド、及び手工具のためのハンドルから構成される群から選択される、請求項1に記載の物品。
【請求項15】
フレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む格子と、
前記格子構造体の周りにかつ該格子構造体の前記空隙内に配置されたエラストマーで形成されたエラストマーセクションと、
を含む複合物品。
【請求項16】
前記複数の空隙の各空隙が、0.05mmから5mmの範囲のサイズにされる、請求項15に記載の物品。
【請求項17】
前記格子構造体は、モノリシックに形成される、請求項15に記載の物品。
【請求項18】
前記エラストマーセクションの前記エラストマーは、前記格子構造体全体の周りに配置される、請求項15に記載の物品。
【請求項19】
前記エラストマーセクションは、熱硬化性エラストマー又は熱可塑性エラストマーを含む、請求項15に記載の物品。
【請求項20】
前記格子構造体と一体的に形成された本体を更に含み、
前記本体は、リングを形成し、前記格子構造体は、該リングの内面から内向きに延びる、
請求項15に記載の物品。
【請求項21】
前記エラストマーセクションは、前記格子構造体から内向きに延びるフランジを含む、請求項20に記載の物品。
【請求項22】
前記エラストマーセクションは、前記フランジよりも大きい厚みを有するリブを含み、該リブは、該フランジと前記本体の間に配置される、請求項21に記載の物品。
【請求項23】
前記エラストマーセクションは、前記本体にわたって延びる、請求項20に記載の物品。
【請求項24】
前記本体は、前記格子とモノリシックに形成される、請求項20に記載の物品。
【請求項25】
前記本体は、その面から離れる方向に延びる1又は2以上のグリップを含む、請求項20に記載の物品。
【請求項26】
円形ガスケット、グリップ付きガスケット、矩形ガスケット、容器キャップ、フラスコスタンド、及び手工具のためのハンドルから構成される群から選択される、請求項15に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複合物品に関連し、より具体的には、エラストマー材料を補強する格子構造体を含有する物品に関する。
【背景技術】
【0002】
成形エラストマーは、ガスケット、ハンドル、滑り止め底部、及び容器のキャップ又は蓋を含むがこれらに限定されない様々な用途に使用される。一部の成形エラストマー物品を形成するために、エラストマーは、モールドに入れて全体的にエラストマーから物品を形成することができる。全体的にエラストマーから形成された成形エラストマー物品は、引張又は圧縮の下で剛性を欠き、変形し、及び/又は伸長する可能性がある。
【0003】
一部の成形エラストマー物品は、成形エラストマー物品に追加の剛性を与えることができる内部フレーム又は構造体を含む。成形エラストマー物品を形成するために、内部フレーム又は構造体は、形成されてモールド内に挿入され、次にエラストマーでオーバーモールドすることができる。一般的に、内部フレーム又は構造体が形成された後でかつそれがエラストマーでオーバーモールドされる前に、内部フレーム又は構造体は、内部フレーム又は構造体へのエラストマーの接着性を高めるために表面処理される。一部の事例では、エラストマーは、圧縮された時又は引張の下でフレームから剥離する可能性がある。この剥離は、1回の負荷サイクルの後に発生する場合があり、その後の負荷サイクルにわたって増加する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
強化された剛性及び/又は増加された靭性を有する複合物品に対する継続的な必要性が存在する。これに加えて、複合物品がオーバーモールドされたフレームを含む時に、改善された耐剥離性を有する複合物品に対する継続的な必要性が存在する。更に、複合物品の製造ステップの低減及び/又は製造コストの低減に対する必要性が常に存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態では、複合物品は、格子構造体とエラストマーセクションを含む。格子構造体は、付加製造方法によって形成され、かつフレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む。エラストマーセクションは、少なくとも部分的に格子構造体の周りにかつ格子構造体の空隙内に配置されたエラストマーで形成される。
【0006】
一部の実施形態では、格子構造体は、モノリシックに形成される。複数の空隙の各空隙は、0.05mmから5mmの範囲のサイズである。エラストマーセクションは、熱硬化性エラストマー又は熱可塑性エラストマーを含む場合がある。エラストマーセクションは、シリコーンを含む場合があり、又はスチレン-イソブチレン-スチレンのブロックポリマー又は熱可塑性ポリウレタンを含む場合がある。
【0007】
実施形態では、物品は、ガスケットを形成し、かつ格子構造体と一体的に形成された本体を含む。本体は、リングを形成することができ、格子構造体は、リングの内面から内向きに延びることができる。エラストマーセクションは、格子構造体から内向きに延びるフランジを含むことができる。エラストマーセクションは、フランジよりも大きい厚みを有するリブを含むことができる。リブは、フランジと本体の間に配置することができる。
【0008】
一部の実施形態では、エラストマーセクションは、本体にわたって延びる。本体は、格子構造体でモノリシックに形成される場合がある。本体は、その面から離れる方向に延びる1又は2以上のグリップを含むことができる。
【0009】
ある一定の実施形態では、物品は、ベースリング、複数のフラスコアーム、及び脚を含む。ベースリングは、フラスコの下側部分を支持するように構成することができる。各フラスコアームは、フラスコの下側部分をベースリングに固定するためにベースリングから延びるように構成することができる。脚は、ベースリングから外向きに延びることができ、かつ格子構造体と一体的に形成された本体を含む。エラストマーセクションは、脚の底部を形成し、かつ面に係合してその面に対して脚を支持するように構成することができる。
【0010】
特定の実施形態では、物品は、円形ガスケット、グリップ付きガスケット、矩形ガスケット、容器キャップ、フラスコスタンド、又は手工具のためのハンドルである。
【0011】
本開示の実施形態では、複合物品は、格子とエラストマーセクションとを含む。格子は、フレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む。エラストマーセクションは、格子の周りにかつ格子の空隙内に配置されたエラストマーで形成される。
【0012】
一部の実施形態では、格子は、モノリシックに形成される。格子は、付加製造方法によって形成される場合がある。複数の空隙の各空隙は、0.05mmから5mmの範囲のサイズとすることができる。エラストマーセクションのエラストマーは、格子構造体全体の周りに配置することができる。エラストマーセクションは、熱硬化性エラストマー又は熱可塑性エラストマーを含むことができる。エラストマーセクションは、シリコーンを含む場合があり、又はスチレン-イソブチレン-スチレンのブロックポリマー又は熱可塑性ポリウレタンを含む場合がある。
【0013】
実施形態では、物品は、ガスケットを形成し、かつ格子と一体的に形成された本体を含む。本体は、リングを形成することができ、格子は、リングの内面から内向きに延びることができる。エラストマーセクションは、格子から内向きに延びるフランジを含むことができる。エラストマーセクションは、フランジよりも大きい厚みを有するリブを含むことができる。リブは、フランジと本体の間に配置することができる。
【0014】
一部の実施形態では、エラストマーセクションは、本体にわたって延びる。本体は、格子とモノリシックに形成される場合がある。本体は、その面から離れる方向に延びる1又は2以上のグリップを含むことができる。
【0015】
ある一定の実施形態では、物品は、ベースリング、複数のフラスコアーム、及び脚を含む。ベースリングは、フラスコの下側部分を支持するように構成することができる。各フラスコアームは、フラスコの下側部分をベースリングに固定するためにベースリングから延びるように構成することができる。脚は、ベースリングから外向きに延びることができ、かつ格子と一体的に形成された本体を含む。エラストマーセクションは、脚の底部を形成し、かつ面に係合してその面に対して脚を支持するように構成することができる。
【0016】
特定の実施形態では、物品は、円形ガスケット、グリップ付きガスケット、矩形ガスケット、容器キャップ、フラスコスタンド、又は手工具のためのハンドルである。
【0017】
本開示の別の実施形態では、複合物品を製造する方法は、モールドのキャビティ内に格子を位置決めするステップと、エラストマーが格子のキャビティを通ってかつ格子の周りを流れる状態でエラストマーをモールドのキャビティの中に流すステップとを含む。格子は、オープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含み、かつフレームの隣接部材間に複数の空隙を定める。本方法は、エラストマーをその最終形状に空隙内でかつ少なくとも部分的に格子の周りで固化させるステップを含むことができる。
【0018】
実施形態では、本方法は、格子を付加製造するステップを含む。本方法は、格子を3次元印刷するステップを含むことができる。格子を3次元印刷するステップは、格子が架橋シアネートエステル又は架橋ポリウレタンを含むステップを含むことができる。格子をモールドのキャビティ内に位置決めするステップは、複数の空隙が0.05mmから5mmの範囲のサイズにされるステップを含むことができる。
【0019】
一部の実施形態では、エラストマーをモールドのキャビティの中に流すステップは、格子を表面処理されることなく行われる。エラストマーをキャビティの中に流すステップは、円形ガスケット、グリップ付きガスケット、矩形ガスケット、容器キャップ、フラスコスタンドの一部分、又は手工具のためのハンドルのうちの少なくとも1つを形成することができる。エラストマーを流すステップは、液体シリコーン又は液体パーフルオロポリエーテルのような液体エラストマーを流すステップを含むことができる。
【0020】
本開示の別の実施形態では、フラスコを支持するように構成されたフラスコスタンドは、ベースリングと複数の脚を含む。ベースリングは、フラスコの下側部分を支持するように構成される。各脚は、ベースリングに固定され、かつベースリングから外向きに延びる。各脚は、本体、格子、及びエラストマー底部を含む。本体は、ベースリングに固定された第1の末端部分を含む。底部分は、第1の末端部分に対向している。格子は、底部分内に形成され、かつフレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む。エラストマー底部は、エラストマーで形成され、かつ格子の周りにかつ格子の空隙内に配置される。底部は、面に係合してその面に対して本体を支持するように構成される。
【0021】
実施形態では、第1の末端部分は、取り付けタブを含む。取り付けタブは、ベースリングの脚に固定される。複数の脚は、4つの脚を含む場合がある。各脚の本体と格子は、モノリシックに形成することができる。格子の各空隙は、0.05mmから5mmの範囲のサイズとすることができる。エラストマーセクションは、熱硬化性エラストマー又は熱可塑性エラストマーを含むことができる。
【0022】
一部の実施形態では、フラスコスタンドは、複数のフラスコアームを含む。各フラスコアームは、ベースリングから延び、かつフラスコの下側部分をベースリングに固定するように構成することができる。
【0023】
本開示の別の実施形態では、フラスコスタンドを製造する方法は、本体と格子とを含む脚を少なくとも格子がモールド内に配置された状態でモールドのキャビティ内に置くステップを含む。格子は、フレームの隣接部材間に複数の空隙を定めるオープンメッシュフレームを形成する複数の部材を含む。本方法はまた、エラストマーが格子の空隙を通ってかつ格子の周りで流れる状態でエラストマーをモールドのキャビティの中に流すステップを含む。
【0024】
実施形態では、本方法は、格子又は本体を付加製造するステップを含む。格子と本体は、モノリシック構造体として付加製造することができる。本方法は、本体と格子を3次元印刷するステップを含むことができる。格子を3次元印刷するステップは、格子が架橋シアネートエステル又は架橋ポリウレタンを含むステップを含むことができる。
【0025】
一部の実施形態では、格子をモールドのキャビティ内に位置決めするステップは、複数の空隙が0.05mmから5mmの範囲のサイズにされるステップを含む。エラストマーをモールドのキャビティの中に流すステップは、格子が表面処理されることなく行われる。エラストマーを流すステップは、液体シリコーン又は液体パーフルオロポリエーテルのような液体エラストマーを流すステップを含むことができる。
【0026】
ある一定の実施形態では、本方法は、脚をベースリングに固定するステップを含む。脚をベースリングに固定するステップは、脚の取り付けタブをベースリング内に定められた凹部の中に挿入するステップを含むことができる。
【0027】
更に、矛盾しない範囲で本明細書に説明する態様のいずれも、本明細書に説明する他の態様のいずれか又は全てと組み合わせて使用することができる。
【0028】
本開示の様々な態様を本明細書に組み込まれてその一部を構成する図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本開示の実施形態に従って提供されるエラストマーガスケットの斜視図である。
【
図3】
図1の断面線3-3に沿って取った断面図である。
【
図4】本開示の実施形態による
図1のガスケットを製造する方法の流れ図である。
【
図5】本開示の実施形態に従って提供される別のエラストマーガスケットの斜視図である。
【
図7】本開示の実施形態に従って提供される別のエラストマーガスケットの斜視図である。
【
図8】
図7の断面線8-8に沿って取った断面図である。
【
図10】本開示の実施形態に従って提供される容器キャップの斜視図である。
【
図12】本開示の実施形態に従って提供される別の容器キャップの斜視図である。
【
図13】本開示の実施形態に従って提供されるフラスコスタンドの斜視図である。
【
図15】本開示の実施形態に従って提供される別のフラスコスタンドの斜視図である。
【
図18】本開示の実施形態に従って提供される手工具の斜視図である。
【
図19】
図18の断面線19-19に沿って取った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで類似の参照番号がいくつかの図の各々で同一又は対応する要素を指定する図面を参照して本開示をその例示的実施形態を参照してより完全に以下に説明する。これらの例示的実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになり、当業者に本開示の範囲を十分に伝えることができるように説明するものである。実際、本開示は多くの異なる形態に具現化される可能性があり、本明細書に説明する実施形態に限定して解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用される法的要件を満たすように提供するものである。本明細書及び特許請求の範囲に使用される単数形の「a」、「an」、及び「the」などは、関連上明らかに別の意味を有する場合を除き、複数の参照語を含んでいる。同じく、本明細書では、定量的な測定値、値、幾何学的な関係などに言及するが、特に明記されない限り、これらの全部ではなく、ずれか1又は2以上は、絶対的なものであるか、又は製造公差又は工学的公差などに起因して発生する可能性がある許容範囲の変動を考慮して近似的なものである場合がある。
【0031】
ここで
図1及び
図2を参照して、本開示の実施形態に従って複合ガスケット10を提供する。ガスケット10は、フレーム20とエラストマーセクション30を含む。フレーム20は、全体的に成形エラストマーで形成されたガスケットと比較してガスケット10の剛性を高めるかつガスケット10の保持力を高めるために設けられる。フレーム20は、剛性を有する場合があり、又は可撓性を有する場合がある。フレーム20は、熱可塑性樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、熱硬化性樹脂、又は金属で形成することができる。例えば、好ましい熱可塑性樹脂は、ポリアミドを含む場合があり、好ましい熱硬化性樹脂は、アクリル、ポリウレタン、又はシアネートエステルを含む場合があり、好ましい金属は、ステンレス鋼、銅、及びアルミニウムを含むことができる。
【0032】
特に
図2を参照すると、フレーム20は、本体22と格子24を含む。本体22は、リングを形成し、格子24は、リングの内面から内向きに延びる。本体22と格子24は、互いに一体的に形成される。一部の実施形態では、本体22と格子24は、互いにモノリシックに形成される。例えば、本体22と格子24は、付加製造工程、例えば、3次元印刷によって形成することができる。本体22は、実質的に中実であり、オーバーモールド後に外部環境に露出される場合がある。具体的には、本体22の各部分又は全体は、エラストマーでオーバーモールドされない場合がある。これに代えて、本体22の各部分又は全体は、エラストマーでオーバーモールドすることができる。
【0033】
格子24は、オープンセル構造体を形成し、かつその周囲にエラストマーセクション30を形成するためにエラストマーでオーバーモールドされるように構成される。格子24は、オープンメッシュフレームを形成する複数の部材又はアームによって形成される。格子24は、全体を通して隣接アーム間に複数の開口部又は空隙25を定める。アームは、円形断面を有する円筒形とすることができ、又は三角形、矩形、五角形、六角形、又は他の多角形の断面を有することもできる。アームは、オープン立方体フレーム、オープン角錐体フレーム、又は他のオープンフレームとすることができる。空隙25は、エラストマーを格子24の空隙25を通して流し、格子24内でかつその周りで固化又は硬化させるサイズである。実施形態では、空隙25は、0.05mmから5mmの範囲のサイズとすることができる。
【0034】
格子24は、本体22に隣接するリブセグメント26と、本体22から離れるようにリブセグメント26から延びるフランジセグメント28とを定めることができる。リブセグメント26は、フランジセグメント28よりも大きい厚みを有することができる。ある一定の実施形態では、格子24は、本体22から離れたフランジセグメント28に先細端部29を含むことができる。一部の実施形態では、格子24は、本体22から格子24の端部29まで実質的に均一な厚みを有する。
【0035】
図3を更に参照すると、格子24の周りにエラストマーセクション30を形成するために、モールド40は、モールド40によって定められるキャビティ42内に格子24が配置された状態で格子24の周りに固定される。図示のように、モールド40は、本体22がキャビティ42の外側にある状態で本体22とのシールを形成する。一部の実施形態では、本体22の一部分又は全体は、モールド40のキャビティ42内に配置することができる。
【0036】
エラストマーセクション30が格子24にわたって成形されると、エラストマーセクション30は、リブ36とフランジ38を含む。リブ36及びフランジ38の寸法は、モールド40のキャビティ42によって決定される。エラストマーセクション30は、格子24が本体から格子24の端部29まで実質的に均一な厚みを有する時、すなわち、格子24がリブセグメント26を含まない時でさえも、リブ36を含むことができる。
【0037】
ここで
図4を参照して、複合物品50を形成する方法を
図1から3のガスケット10及びモールド40を参照して本開示の実施形態に従って説明する。方法50をガスケット10に関して詳述するが、方法50は、ガスケット、ハンドル、滑り止め底部、容器のためのキャップ又は蓋、又は手工具のためのハンドルを含むがこれらに限定されない様々な複合物品を形成するのに使用することができる。
【0038】
最初に、フレーム20が望ましい形状に形成される(ステップ52)。フレーム20の望ましい形状は、最終複合物品、例えば、ガスケット10の望ましい形状、最終物品のエラストマーセクションの形状、最終複合物品の望ましい剛性、及び最終複合物品に関連付けられた他の性能ファクタを含むがこれらに限定されない様々なファクタによって決定することができる。フレーム20の望ましい形状は、本体セクション22の形状と格子24の形状を含む。格子24の形状は、格子24の外寸と格子24の空隙25のサイズとを含む。格子24の空隙25のサイズは、格子24の形状の複雑さ、エラストマーセクション30を含むためのエラストマー、エラストマーセクション30の望ましい剛性、格子24を形成する材料、及び/又はエラストマーセクション30の望ましい性能特性に基づいて決定することができる。格子24を含むフレーム20を形成するステップは、付加製造方法を用いて格子24を形成するステップを含むことができる。例えば、格子24は、3次元印刷される場合があり、かつ架橋シアネートエステル又は架橋ポリウレタンで形成することができる。
【0039】
フレーム20が形成されると、フレーム20は、少なくとも格子24がモールド40のキャビティ42内に配置された状態でモールド40内に位置決めされる(ステップ54)。その後、モールド40のキャビティ42の中にエラストマーが注入されてフレーム20の少なくとも格子24がオーバーモールドされる(ステップ56)。エラストマーがモールド40の中に注入されると、エラストマーは、エラストマーが格子24の周りにかつ格子内に成形されるように、格子24の周りをかつ格子24の空隙25を通って流れる。エラストマーがモールド40内で固化又は硬化すると、エラストマーは、格子24に結合してガスケット10のエラストマーセクション30を形成することができる。エラストマーは、液体シリコーン又は液体パーフルオロポリエーテルのような液体としてモールド40を通って流れることができる。
【0040】
エラストマーが十分に硬化した時に、ガスケット10は、モールド40から取り出される(ステップ58)。エラストマーは、熱硬化性又は熱可塑性とすることができる。例えば、適切な熱可塑性エラストマーは、スチレン-イソブチレン-スチレンのブロックコポリマーであるサントプレン(登録商標)、エチレンプロピレンジエンターポリマー(EPDM)とポリプロピレンとの配合物、又は熱可塑性ポリウレタンを含むことができ、適切な熱硬化性エラストマーは、シリコーン(VMQ)のようなシリコーン、フェニルシリコーン(PMVQ)、パーフルオロポリエーテルエラストマー、ポリウレタン、パーフルオロエラストマー(FFKM)、又はフルオロエラストマー(FKM)を含むことができる。
【0041】
格子24は、格子24のない本体22と比較してエラストマーセクション30がフレーム20に対して改善された結合を形成するように、エラストマーが結合するための増加した表面積を提供する。改善された結合は、エラストマーセクション30とフレーム20の間の機械的取り付けが強化された結果であると考えられる。格子24によって提供される改善された結合は、エラストマーセクション30の耐久性を改善することができ、かつ格子24とエラストマーセクション30の間の剥離強度を改善してフレーム20とエラストマーセクション30の間で剥離する可能性を低減することができる。これに加えて、エラストマーセクション30内の格子24は、エラストマーセクション30の靭性を高めることができる。エラストマーセクション30の増加した靭性は、格子24がエラストマーセクション30に提供するマイクロ補強の結果とすることができる。
【0042】
更に、エラストマーと格子24の間の増加した表面積は、格子24を表面処理することなく格子24のオーバーモールドを可能にすることができる。従来のオーバーモールドに関連付けられた処理ステップを排除することで、複合物品、例えば、ガスケット10を製造するためのステップ数を低減することができ、従って、オーバーモールドされたエラストマー物品のコストを低減することができる。
【0043】
オーバーモールドされたエラストマー物品の一部分が圧縮される一部の実施形態では、格子24は、圧縮された部分の押し出し抵抗を改善することができる。例えば、使用時に、ガスケット10のフランジ38は、ガスケット10を通して通路12(
図1)が形成されている2つの要素の間で圧縮される場合がある。格子24は、フランジ38を圧縮している2つの要素の間のシールを維持しながら、フランジ38が通路12に押し出されることに対する押し出し抵抗を改善することができる。
【0044】
ここで
図5及び
図6を参照して、本開示の実施形態に従って別の複合ガスケット110を提供する。ガスケット110は、上記で詳述したガスケット10と同様であり、類似の要素は、以前の符号に先行して「1」が付いた類似の符号を有する。簡潔性の理由から、本明細書では、ガスケット110とガスケット10の間の相違点のみを詳述する。ガスケット110は、フレーム120とエラストマーセクション130を含む。エラストマーセクション130は、上記で詳述したエラストマーセクション30と同様である。
【0045】
特に
図6を参照すると、フレーム120は、互いに一体的に形成された本体122、グリップ123、及び格子124を含む。一部の実施形態では、本体122、グリップ123、及び格子124は、互いにモノリシックに形成される。例えば、本体122、グリップ123、及び格子124は、付加製造工程、例えば、3次元印刷によって形成することができる。本体122及びグリップ123は、実質的に中実であり、オーバーモールド後に外部環境に露出される場合がある。具体的には、本体122又はグリップ123の各部分又は全体は、エラストマーでオーバーモールドされない場合がある。これに代えて、本体122全体又はグリップ123全体又はその各部分は、エラストマーでオーバーモールドすることができる。
【0046】
グリップ123は、ガスケット110を把持するための面を提供することができる。グリップ123は、可撓性とすることができ、又は剛性とすることができる。本体122は、図示のように3つのグリップ123を含むことができ、又は単一グリップ123のような少数のグリップ123又は3よりも多いグリップ123を含むことができる。グリップ123は、本体122の円周の30度から360度の範囲で延びることができる。
【0047】
ここで
図7から9を参照して、本開示の実施形態に従って別の複合ガスケット210を提供する。ガスケット210は、上記で詳述したガスケット10と類似のものであり、類似の要素は、以前の符号に先行して「2」を付した類似の符号を有する。簡潔性の理由から、本明細書では、ガスケット210とガスケット10の間の相違点のみを詳述する。ガスケット210は、フレーム220とエラストマーセクション230を含む。エラストマーセクション230は、上記で詳述したエラストマーセクション30と同様である。
【0048】
図7から9を特に参照すると、フレーム220は、互いに一体的に形成された本体222と格子224を含む。一部の実施形態では、本体222と格子224は、互いにモノリシックに形成される。例えば、本体222と格子224は、付加製造工程、例えば、3次元印刷によって形成することができる。本体222は、実質的に中実であり、全体がエラストマーによってオーバーモールドされる。一部の実施形態では、本体22の各部分又は全体は、オーバーモールド後に外部環境に露出される場合がある。具体的には、本体222の各部分又は全体は、エラストマーでオーバーモールドされない場合がある。
【0049】
本体222は、本体222を通って定められた通路212を有する矩形の形状を形成する。格子224は、
図9に示すように、本体222から通路212に向けて延びる。本体222又は格子224は、本体222の各コーナに隣接して本体222のコーナ間の1又は2以上の点で凹部227を定めることができる。格子224の構造は、ガスケット10に関して上記で詳述した格子24の構造と実質的に類似である。
【0050】
ここで
図10及び
図11を参照して、本開示の実施形態に従って複合容器キャップ310を提供する。容器キャップ310は、フレーム又は本体320と、エラストマーセクション又はシール330とを含む。本体320は、側壁322と、側壁322の一端でのカバー323とを含む。カバー323は、円形又は円盤状であり、側壁322が、カバー323の円周を取り囲んでカバー323から離れる方向に延びている。側壁322の内面は、ネジ切りされ、かつ容器のネックを通過する容器の開口部を閉じるために容器のネックの上で螺合するように構成することができる。これに代えて、側壁322の内面は、ネックを通過する容器の開口部を閉じるために容器のネックの上を通過してそれに固定されるように構成された特徴部、例えば、スナップリング又は突起を含むことができる。カバー323は、それを通る1又は2以上のポート326を定めることができ、各ポート326は、それを通る導管340を受け入れる。導管340は、エラストマーシール330によって密封的に係合することができる。一部の実施形態では、カバー323は、中実ディスクであり、かつポート326を含まない。
【0051】
特に
図11を参照すると、本体320はまた、カバー323から延びて側壁322内に位置決めされた格子324を含む。図示のように、格子324は側壁322にも接続されるが、一部の実施形態では、格子324は側壁322から離間する場合がある。格子324は、カバー323から側壁322の長さの一部分を延び、かつエラストマーを受け入れてエラストマーシール330を形成するように構成される。格子324は、カバー323を通過するポート326の各部分を定め、かつそれを通る導管340の各部分を受け入れることができる。格子324の構造は、ガスケット10に関して上記で詳述した格子24の構造と実質的に類似である。
【0052】
側壁322、カバー323、及び格子324は、互いに一体的に形成される。一部の実施形態では、側壁322、カバー323、及び格子324は、互いにモノリシックに形成される。例えば、側壁322、カバー323、及び格子324は、付加製造工程、例えば、3次元印刷によって形成することができる。側壁322とカバー323は、実質的に中実であり、オーバーモールド後に外部環境に露出される場合がある。具体的には、側壁322又はカバー323の各部分又は全体は、エラストマーでオーバーモールドされない場合がある。これに代えて、側壁322又はカバー323の各部分又は全体は、エラストマーでオーバーモールドすることができる。
【0053】
エラストマーシール330は、側壁322内に配置され、かつ格子324でオーバーモールドされる。エラストマーシール330は、ポート326を通過する導管340とのシールを形成してポート326内に導管340を固定することができる。エラストマーシール330は、側壁322内に受け入れられた容器のネックとのシールを形成し、かつネックを通過する容器の開口部の周りにシールを形成するように構成することができる。
【0054】
格子324は、エラストマーシール330と導管340の間又はエラストマーシール330と容器のネックの間に形成されたシールの品質を改善することができる。例えば、格子324は、ポート326の中へのエラストマーシール330の押し出し抵抗を改善してポート326内の導管340の圧縮を防止することができる。
【0055】
ここで
図12を参照して、本開示の実施形態に従って別の複合容器キャップ360のフレーム320を提供する。容器キャップ360は、簡潔にするために本明細書で詳述する相違点のみだけで容器キャップ310と同様である。
【0056】
容器キャップ360のフレーム又は本体320は、カバー323の中心部分323aが格子324を含まないようにカバー323の周囲の周りに格子324を含む。格子324は、容器のネックによって係合されたカバー323の部分の周りに配置されるように構成することができる。フレーム320がオーバーモールドされた時に、エラストマーセクション(図示せず)は、中心部分323aにわたって延びず、格子を含むフレームの部分にわたってのみ成形される。
【0057】
ここで
図13及び
図14を参照して、本開示の実施形態に従って複合底部430を有するシェーカーフラスコスタンド400を提供する。スタンド400は、上側リング402、ベースリング404、ベース406、及び脚410を含む。ベースリング404は、上側リング402が上方で支持されてベースリング404及びベース406と軸線方向に位置合わせされた状態でベース406に固定される。ベース406は、形状が円形であり、かつ円盤を形成する。ベースリング404は、ベース406に固定され、かつベース406の上方に位置決めすることができる。ベースリング404は、フラスコが振られる時にフラスコ、例えば、アーレンマイヤーフラスコの下側部分を保持するように構成することができる。ベース406は、フラスコの下側部分のための台として作用すると同時に、スタンド400及びフラスコが振られる時に下側部分がその面に沿って摺動することを可能にするように構成することができる。
【0058】
脚410は、ベース406又はベースリング404から上側リング402まで延びる。各脚410は、ベース406に、特にベース406の下面に固定することができる。これに加えて又はこれに代えて、各脚410は、ベースリング404に固定される場合がある。各脚410は、上側リング402に解除可能に結合する上側フック412を含む。上側フック412は、フラスコがベース406上及びベースリング404内に受け入れられた後に、上側リング402をオーバーベース406に固定することを可能にする。上側リング402は、スタンド400内に受け入れられたフラスコが、フラスコを振る又は天秤にかける間に傾く又は転倒することを防ぐように構成される。上側リング402は、ベースリング404の直径に等しい直径を有する場合があり、又はベースリング404の直径よりも実質的に小さい直径を有する場合がある。上側リング402の直径は、スタンド400内に受け入れられたフラスコのネックの直径によって決定することができる。
【0059】
上側リング402、ベースリング404、及びベース406は、アルミニウム又は鋼のような金属、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のようなプラスチックを含む様々な材料で構成することができる。上側リング402、ベースリング404、及びベース406は、剛性であり、かつスタンド400内に受け入れられたフラスコとの衝撃力を低減する材料で被覆することができる。
【0060】
各脚410は、本体420と、成形されたエラストマーセクション又は底部430とを含む。
図13を特に参照すると、本体420は、一方の末端部分に上側フック412を含み、上側フック412とは反対側の他方の末端部分に格子424を含む。格子424は、本体420の下側末端部分から外向きに延びる。格子424は、脚410の末端部分まで完全に延びる場合があり、又は脚410の末端部分から離間させて終端することができる。格子424の構造は、ガスケット10に関して上記で詳述した格子24の構造と実質的に類似である。
【0061】
本体420は、互いに一体的に形成された上側フック412及び格子424と一体的に形成することができる。一部の実施形態では、本体420全体がモノリシックに形成される。例えば、本体420は、付加製造工程、例えば、3次元印刷によって形成することができる。本体420は、実質的に中実とすることができ、その各部分は、オーバーモールド後に外部環境に露出される。具体的には、本体420の各部分は、エラストマーでオーバーモールドされない場合がある。これに代えて、本体420全体は、エラストマーでオーバーモールドすることができる。
【0062】
エラストマーセクション又はエラストマー底部430は、格子424をエラストマーでオーバーモールドすることによって形成される。例えば、各脚410の下側末端部分は、格子424がモールドのキャビティ内に配置されるようにモールド内に配置することができる。次に、エラストマーが、格子424の空隙428を通ってかつ格子424の周りを流れるようにモールドのキャビティを通して流される。エラストマーが硬化すると、エラストマー底部430は、エラストマー底部430が格子424にわたって成形されるように格子424にわたって形成される。
【0063】
使用時に、エラストマー底部430は、面に接触してスタンド400を支持するように構成される。底部430は、シェイカープレート又はプラットフォームに接触してシェイカープレート又はプラットフォームに対するスタンド440の移動に抵抗するように構成することができる。各底部430内の格子424は、格子424のない底部と比較して底部430の耐久性を改善することができる。各底部430内の格子424は、底部430と本体420の間の剥離強度を改善して本体420からの底部430の分離又は層間剥離に抵抗することができる。
【0064】
ここで
図15から17を参照して、本開示の実施形態に従って複合底部530(
図16)を有する別のシェーカーフラスコスタンド500を提供する。スタンド500は、フラスコアーム502、ベースリング504、及び脚510を含む。フラスコアーム502は、ベースリング504から延びてフラスコスタンド500にフラスコを固定するように構成される。具体的には、フラスコアーム502は、フラスコが振られる際にフラスコ、例えば、三角フラスコの下側部分を保持するように構成される。フラスコアーム502は、スタンド500内に受け入れられたフラスコが、フラスコが操作されている間に傾く又は倒れることを防ぐように構成される。フラスコアーム502は、脚510の各々に隣接するベースリング504から延びることができる。フラスコアーム502は、フラスコがスタンド500にわたってその上に受け入れられると外向きに撓み、フラスコをフラスコスタンド500に固定するためにフラスコに係合するように弾力性を有することができる。図示のように、スタンド500は、4つのフラスコアーム502と、ベースリング504に対して半径方向に離間した4つの脚510とを含む。一部の実施形態では、スタンド500は、3つのフラスコアーム502又は3つの脚510を含み、一部の実施形態では、スタンド500は、4よりも多いフラスコアーム502又は4よりも多い脚510を含む。ある一定の実施形態では、スタンド500は、不等数のフラスコアーム502及び脚510を含む。
【0065】
ベースリング504は、フラスコの下側部分のための台として作用するように構成されると同時に、スタンド500及びフラスコが振られる時に下側部分がその面に沿って摺動することを可能にする。脚510は、ベースリング504から外向きに延びる。各脚510は、脚510の一端から延びて脚510をベースリング504に固定するように構成された取り付けタブ527によってベースリング504に固定される。ベースリング504は、そこに取り付けタブ527を受け入れるように構成された凹部を定めることができる。取り付けタブ527は、ファスナによってベースリング504に固定することができ、接着剤によってベースリング504に固定することができ、及び/又はベースリング504に溶接、例えば、超音波溶接することができる。
【0066】
フラスコアーム502及びベースリング504は、アルミニウム又は鋼のような金属、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のようなプラスチックを含む様々な材料で構成することができる。フラスコアーム502及びベースリング504は、実質的に剛体であり、スタンド500内に受け入れられたフラスコとの衝撃力を低減する材料で被覆される場合がある。
【0067】
各脚510は、フレーム又は本体522と、成形されたエラストマーセクション又は底部530とを含む。
図17を特に参照すると、本体522は、取り付けタブ527の反対側の脚510の端部に底部分523を含む。底部分523は、脚510の底部分523の中に延びる格子524を含む。格子524は、本体522の下面から外向きに延びることができる。格子524の構造は、ガスケット10に関して上記で詳述した格子24の構造と実質的に類似である。
【0068】
本体522は、格子524と一体的に形成することができる。一部の実施形態では、本体522全体は、モノリシックに形成される。例えば、本体522は、付加製造工程、例えば、3次元印刷によって形成することができる。本体522は、実質的に中実とすることができ、その各部分は、オーバーモールド後に外部環境に露出される。具体的には、本体522の各部分は、エラストマーでオーバーモールドされない場合がある。これに代えて、本体522全体は、エラストマーでオーバーモールドすることができる。
【0069】
エラストマーセクション又はエラストマー底部530は、格子524をエラストマーでオーバーモールドすることによって形成される。例えば、各脚510の底部分523は、格子524がモールドのキャビティ内に配置されるようにモールド内に配置することができる。エラストマーは、次に、エラストマーが格子524の空隙528を通ってかつ格子524の周りを流れるようにモールドのキャビティを通して流される。エラストマーが硬化すると、エラストマー底部530は、エラストマー底部530が格子524にわたって成形されるように格子524にわたって形成される。
【0070】
使用時に、エラストマー底部530は、面に接触してスタンド500を支持するように構成される。底部530は、シェイカープレート又はプラットフォームに接触してシェイカープレート又はプラットフォームに対するスタンド500の移動に抵抗するように構成することができる。各底部530内の格子524は、格子524のない底部と比較して底部530の耐久性を改善することができる。各底部530内の格子524は、底部530と本体522の間の剥離強度を改善して本体522からの底部530の分離又は層間剥離に抵抗することができる。
【0071】
ここで
図18から20を参照して、本開示の実施形態に従って複合ハンドル610を含む手工具600を提供する。図示のように、手工具600はスクリュードライバであるが、成形エラストマーハンドル610は、スクリュードライバ、プライヤー、外科ツール、ナイフ、キッチンツール、大工ツール、金属加工ツール、実験機器などを含むがこれらに限定されない様々な手工具と共に使用することができることが考えられている。
【0072】
手工具600は、操作部分604を有するシャフト602と、シャンク606とを含む。シャンク606は、シャンク606から半径方向外向きに延びるか又はシャンク606内に定められる例えば凹部のような固定特徴部を含むことができ、かつシャンク606へのハンドル610の固定を改善するように構成される。例えば、シャンク606は、シャンク606の周りに放射状に配置された複数の翼(図示せず)を含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、シャンク606の面は、シャンク606とのエラストマーセクション630の結合を強化するために粗面化することができる。手工具600のシャンク606は、直線シャンクとして示しているが、一部の実施形態では、シャンクは、湾曲する、ループを形成する、フックを形成するなどである場合がある。これに加えて、シャンク606は、取り付け機能部なしで提供される場合がある。シャンク606は、成形中にエラストマーを受け入れるように構成された複数の長手溝(図示せず)を含むことができる。
【0073】
ハンドル610は、フレーム620とエラストマーセクション630を含む。フレーム620は、エラストマーセクション630を形成するエラストマー内に配置されてそれによってオーバーモールドされる。フレーム620は、本体622と、それを通り、シャンク606を受け入れるように構成された通路627を定める格子624とを含む。図示のように、格子624は、本体622の間を延びて本体622の間にウェブを形成する。一部の実施形態では、格子624は、本体622の間にシェルを形成して本体622の間に空のコアを定める。空のコアは、エラストマーで充填することができる。格子624は、エラストマーを用いて通路627の周りに外側シェルを形成することができる。格子624の構造及び形成は、ガスケット10に関して上記で詳述した格子24の構造及び形成と実質的に類似である。
【0074】
格子624がシャンク606の上に位置決めされた状態で、モールドは、シャンク606と格子624の上に置かれる。エラストマーは、次に、格子624及びシャンク606を通ってかつその周りでモールドのキャビティの中に流され、ハンドル610のエラストマーセクション630を形成する。エラストマーは、格子624に機械的に取り付き、これは、ハンドル610の耐久性を改善することができる。これに加えて、格子624は、エラストマーセクション630を補強してシャンク606への保持及び固定を改善することができる。
【0075】
本開示は、当該技術が許す限り広い範囲であることを意図しており、かつ本明細書が同様に読まれることを意図しているので、本開示のいくつかの実施形態を図面に示したが本開示がそれに限定されることを意図していない、上記の実施形態のあらゆる組合せが想定されており、かつ添付の特許請求の範囲内である。従って、上記の説明は、限定としてではなく、むしろ単に特定の実施形態の例示として解釈すべきものである。当業者は、本明細書に添付の特許請求の範囲内で他の修正を想起するであろう。
【国際調査報告】