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特表2022-543759センサ共有のためのデータフローを提供するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】センサ共有のためのデータフローを提供するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/38 20180101AFI20221006BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20221006BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20221006BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221006BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20221006BHJP
   H04W 4/029 20180101ALI20221006BHJP
【FI】
H04W4/38
H04W4/44
H04W4/46
H04W72/04 150
H04W72/04 132
H04W16/28 130
H04W4/029
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022505593
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(85)【翻訳文提出日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 US2020046364
(87)【国際公開番号】W WO2021034659
(87)【国際公開日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】16/548,794
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】モラディ パリ、エフサン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067BB27
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
(57)【要約】
センサ共有のためのデータフローを提供するためのシステム及び方法。一実施形態によれば、ホスト車両で使用されるように構成された装置は、メモリ及びプロセッサを含む。プロセッサは、受信モジュール、メタデータモジュール、パケットモジュール、及び送信モジュールを含む。受信モジュールは、ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信するように構成されている。メタデータモジュールは、センサデータのメタデータを生成するように構成されている。パケットモジュールは、メタデータを含むメタデータパケット及びセンサデータを含むセンサデータパケットを形成するように構成されている。送信モジュールは、メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、かつセンサデータパケットを第1のキャリア周波数とは異なる第2のキャリア周波数で送信するように構成されている。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト車両で使用されるように構成された装置であって、
メモリと、
プロセッサであって、
前記ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信するように構成された受信モジュールと、
センサデータのメタデータを生成するように構成されたメタデータモジュールと、
前記メタデータを含むメタデータパケット及び前記センサデータを含むセンサデータパケットを形成するように構成されたパケットモジュールと、
前記メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、かつ前記センサデータパケットを前記第1のキャリア周波数とは異なる第2のキャリア周波数で送信するように構成された送信モジュールと、を含む、プロセッサと、を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のキャリア周波数がサブ6GHzの周波数帯域にあり、前記第2のキャリア周波数がミリ波の周波数帯域にある、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記メタデータが、前記少なくとも1つの車両センサの位置、前記少なくとも1つの車両センサの向き、前記少なくとも1つの車両センサの較正パラメータ、及び前記少なくとも1つの車両センサの捕捉パラメータのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のキャリア周波数及び前記第2のキャリア周波数の周波数が、前記ホスト車両と通信する基地局によって設定される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記メタデータパケット及び前記センサデータパケットが、ビーム訓練情報を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記センサデータパケットが、第5世代(5G)新無線(NR)ネットワークの1つ以上の多入力多出力(MIMO)レイヤーを利用するように形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記メタデータパケット及び前記センサデータパケットが、認証用の識別値を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
ホスト車両とのセンサ共有のためのデータフローを提供するためのコンピュータ実装方法であって、
前記ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信することと、
センサデータのメタデータを生成することと、
前記メタデータを含むメタデータパケット及び前記センサデータを含むセンサデータパケットを形成することと、
前記メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、前記センサデータパケットを前記第1のキャリア周波数とは異なる第2のキャリア周波数で送信することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記第1のキャリア周波数がサブ6GHzの周波数帯域にあり、前記第2のキャリア周波数がミリ波の周波数帯域にある、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記メタデータが、前記少なくとも1つの車両センサの位置、前記少なくとも1つの車両センサの向き、前記少なくとも1つの車両センサの較正パラメータ、及び前記少なくとも1つの車両センサの捕捉パラメータのうちの1つ以上を含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記第1のキャリア周波数及び前記第2のキャリア周波数の周波数が、前記ホスト車両と通信する基地局によって設定される、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記メタデータパケット及び前記センサデータパケットが、ビーム訓練情報を含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記センサデータパケットが、第5世代(5G)新無線(NR)ネットワークの1つ以上の多入力多出力(MIMO)レイヤーを利用するように形成される、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記メタデータパケット及び前記センサデータパケットが、認証用の識別値を含む、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
ホスト車両で使用されるように構成された装置であって、
メモリと、
プロセッサであって、
前記ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信するように構成された受信モジュールと、
センサデータのメタデータを生成するように構成されたメタデータモジュールと、
前記メタデータを含むメタデータパケット及び前記センサデータを含むセンサデータパケットを形成するように構成されたパケットモジュールと、
前記メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、かつ前記センサデータパケットを第5世代(5G)関連の周波数帯域の前記第1のキャリア周波数とは異なる周波数帯域の第2のキャリア周波数で送信するように構成された送信モジュールと、を含む、プロセッサと、を備える、装置。
【請求項16】
前記第1のキャリア周波数がサブ6GHzの周波数帯域にあり、前記第2のキャリア周波数がミリ波の周波数帯域にある、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記メタデータが、前記少なくとも1つの車両センサの位置、前記少なくとも1つの車両センサの向き、前記少なくとも1つの車両センサの較正パラメータ、及び前記少なくとも1つの車両センサの捕捉パラメータのうちの1つ以上を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のキャリア周波数及び前記第2のキャリア周波数の周波数が、前記ホスト車両と通信する基地局によって設定される、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記メタデータパケット及び前記センサデータパケットが、ビーム訓練情報を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記センサデータパケットが、5G関連の周波数帯域の1つ以上の多入力多出力(MIMO)レイヤーを利用するように形成される、請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
様々なサービス及びアプリケーションは、多様なネットワーク要件及び制限を有する。一般に、5Gは、3GPPロングタームエボリューション(LTE)アドバンスト(LTE-Adv)をベースにし、追加の潜在的な新しい無線アクセス技術(RAT)により進化して、より優れた簡単かつシームレスな無線接続ソリューションで人々の生活を豊かにし得る。しかしながら、これらの技術は、高いスループット能力を提供するが、車両通信などの高移動性のシナリオに悩まされている。
【発明の概要】
【0002】
一態様によれば、ホスト車両で使用されるように構成された装置は、メモリ及びプロセッサを含む。プロセッサは、受信モジュール、メタデータモジュール、パケットモジュール、及び送信モジュールを含む。受信モジュールは、ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信するように構成されている。メタデータモジュールは、センサデータのメタデータを生成するように構成されている。パケットモジュールは、メタデータを含むメタデータパケット及びセンサデータを含むセンサデータパケットを形成するように構成されている。送信モジュールは、メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、かつセンサデータパケットを第1のキャリア周波数とは異なる第2のキャリア周波数で送信するように構成されている。
【0003】
別の態様によれば、センサ共有のためのデータフローを提供するためのコンピュータ実装方法。この方法は、ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信することを含む。この方法は、センサデータのメタデータを生成することを更に含む。この方法はまた、メタデータを含むメタデータパケット及びセンサデータを含むセンサデータパケットを形成することも含む。この方法は、メタデータパケットを第1のキャリア周波数で、及びセンサデータパケットを第1のキャリア周波数とは異なる第2のキャリア周波数で送信することを含む。
【0004】
更に別の態様によれば、ホスト車両で使用されるように構成された装置は、メモリ及びプロセッサを含む。プロセッサは、受信モジュール、メタデータモジュール、パケットモジュール、及び送信モジュールを含む。受信モジュールは、ホスト車両の少なくとも1つの車両センサからセンサデータを受信するように構成されている。メタデータモジュールは、センサデータのメタデータを生成するように構成されている。パケットモジュールは、メタデータを含むメタデータパケット及びセンサデータを含むセンサデータパケットを形成するように構成されている。送信モジュールは、メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、かつセンサデータパケットを第5世代(5G)関連の周波数帯域の第1のキャリア周波数とは異なる周波数帯域である第2のキャリア周波数で送信するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】車両を有する例示的なネットワークシステム、及び本明細書に記載の様々な態様に関連して使用可能なコアネットワークにおけるeNB/gNBを示すブロック図である。
【0006】
図2】本明細書で論じられる様々な態様に従って使用され得る車両又はeNB/gNBとしてのネットワークデバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【0007】
図3】本明細書で論じられる様々な態様に従って使用され得るベースバンド回路の例示的なインターフェースを示す図である。
【0008】
図4】本明細書に記載の様々な態様による、車両で使用可能なセンサ共有のためのデータフローを提供するためのシステムを示すブロック図である。
【0009】
図5】本明細書に記載の様々な態様による、ビームレポート及びビーム管理手順を可能にする基地局(BS)/進化型NodeB(eNB)/新無線/次世代NodeB(gNB)で使用可能なシステムを示すブロック図である。
【0010】
図6】本明細書に記載の様々な態様による、センサ共有のためのデータフローを提供するための一例を示すフロー図である。
【0011】
図7】一実施形態による、道路上のホスト車両の検知領域の概略図である。
【0012】
図8】一実施形態による、道路上の例示的な交通シナリオの概略図である。
【0013】
図9】本明細書に記載の様々な態様による、センサ共有のためのデータフローをアドバタイズするための一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
低周波数の通信を利用するが、高スループットかつ長距離の通信を達成するために、本明細書に記載のシステム及び方法は、指向性ビームを活用する。例えば、基地局は、大規模なセンサ共有に参加していることをアドバタイズし得る。車両は、センサ共有に参加する能力、並びにナビゲーション、軌道、及び/又はベクタリングデータなどの位置及び経路予測情報を確認することができる。次いで、基地局は、共有する時間、周波数、及び/又はビーム訓練情報を決定することができる。例えば、基地局は、所与の時間において通信用の特定の周波数を車両に示し得る。
【0015】
基地局に近接する車両は、基地局によって設定された通信パラメータを使用して互いに通信することができる。ホスト車両及びリモート車両を含む車両間の通信は、第5世代セルラネットワーク(5G)技術によって容易になり得る。例えば、ホスト車両からの未加工データが、リモート車両によって処理、分析、又は使用され得る。したがって、ホスト車両は、未加工のセンサデータ、並びにホスト車両のセンサデータを処理するために必要なメタデータを送信し得る。異なる種類のデータは、異なるネットワークを使用して送信される。例えば、未加工のセンサデータは、ミリ波を使用して送信され得、一方、メタデータは、サブ6GHzを使用して送信され得る。したがって、本明細書のシステム及び方法は、送信されているデータの種類に基づいて、サブ6GHz周波数帯域及びミリ波の両方でなど、異なる周波数帯域で動作する5G新無線(NR)システムを使用し得る。
【0016】
次いで、リモート車両は、センサフュージョンを実行して、受信したセンサデータとメタデータとの間の対応を決定することができる。更に、リモート車両は、メタデータを使用して、センサデータを認証し得る。別の実施形態では、以前に受信されたメタデータを使用して、ホスト車両から入来するセンサデータを認証及び分析することができる。したがって、メタデータを使用して、ホスト車両とリモート車両との間の通信を識別し、安全にすることができる。
定義
【0017】
以下は、本明細書で用いられる選択された用語の定義を含む。定義は、用語の範囲内に含まれかつ実施に使用され得る構成要素の様々な実施例及び/又は形態を含む。実施例は、限定することを意図するものではない。更に、当業者であれば、本明細書で考察される構成要素は、他の構成要素と組み合わされるか、省略されても、若しくは他の構成要素と編成されてもよく、又は異なるアーキテクチャに編成されてもよいことを理解するであろう。
【0018】
本明細書で使用される場合、「バス」とは、コンピュータ内部又はコンピュータ間の他のコンピュータ構成要素に操作可能に接続された、相互接続されたアーキテクチャを指す。バスは、コンピュータ構成要素間でデータを転送することができる。バスは、とりわけ、メモリバス、メモリプロセッサ、周辺バス、外部バス、クロスバースイッチ、及び/又はローカルバスであってもよい。バスはまた、とりわけ、メディア指向型システムトランスポート(media oriented systems transport、MOST)、コントローラエリアネットワーク(controller area network、CAN)、ローカル相互接続ネットワーク(local interconnect network、LIN)などのプロトコルを使用して、車両内部の構成要素を相互接続する、車両バスであってもよい。
【0019】
本明細書で使用される場合、「構成要素」とは、コンピュータ関連エンティティ(例えば、ハードウェア、ファームウェア、実行中の命令、それらの組み合わせ)を指す。コンピュータ構成要素は、例えば、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能形式、実行スレッド、及びコンピュータを含み得る。コンピュータ構成要素は、プロセス及び/又はスレッド内に存在することができる。コンピュータ構成要素は、1つのコンピュータ上に局在することができ、及び/又は複数のコンピュータ間に分散することができる。
【0020】
本明細書で使用される場合、「コンピュータ通信」とは、2つ以上の通信デバイス(例えば、コンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、ネットワークデバイス、車両、車両コンピューティングデバイス、インフラストラクチャデバイス、路側機器)間の通信を指し、例えば、ネットワーク転送、データ転送、ファイル転送、アプレット転送、電子メール、ハイパーテキスト転送プロトコル(hypertext transfer protocol、HTTP)転送などであってもよい。コンピュータ通信は、任意の種類の構成、例えば、とりわけ、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、パーソナルエリアネットワーク(personal area network、PAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)、無線ネットワーク(wireless network、WAN)、ワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(metropolitan area network、MAN)、仮想プライベートネットワーク(virtual private network、VPN)、セルラネットワーク、トークンリングネットワーク、ポイントツーポイントネットワーク、アドホックネットワーク、モバイルアドホックネットワーク、車両アドホックネットワーク(vehicular ad hoc network、VANET)、車車間(vehicle-to-vehicle、V2V)ネットワーク、車車間/路車間(vehicle-to-everything、V2X)ネットワーク、路車間(vehicle-to-infrastructure、V2I)ネットワークを有する任意の種類の有線又は無線のシステム及び/又はネットワークを介して行われ得る。コンピュータ通信は、限定されるものではないが、とりわけ、イーサネット(例えば、IEEE802.3)、WiFi(例えば、IEEE802.11)、陸上移動通信用通信アクセス(communications access for land mobiles、CALM)、WiMax、Bluetooth、Zigbee、超広帯域(ultra-wideband、UWAB)、多入力及び多出力(multiple-input and multiple-output、MIMO)、電気通信及び/又はセルラネットワーク通信(例えば、SMS、MMS、3 G、4 G、LTE、5 G、GSM、CDMA、WAVE)、衛星、専用短距離通信(dedicated short range communication、DSRC)を含む、任意の種類の有線、無線、又はネットワーク通信プロトコルを利用し得る。
【0021】
本明細書で使用される場合、「通信インターフェース」は、入力を受信するための入力及び/若しくは出力デバイス、並びに/又はデータを出力するためのデバイスを含み得る。入力及び/又は出力は、様々な車両構成要素、システム、及びサブシステムを含む、異なる車両特徴部を制御するためのものであり得る。具体的には、「入力デバイス」という用語は、キーボード、マイクロフォン、ポインティング及び選択デバイス、カメラ、撮像デバイス、ビデオカード、ディスプレイ、プッシュボタン、回転ノブなどを含むが、これらに限定されない。「入力デバイス」という用語は、ユーザインターフェース内に配置されるグラフィカル入力コントロールを更に含み、これは、ソフトウェア及びハードウェアベースのコントロール、インターフェース、タッチスクリーン、タッチパッド、又はプラグアンドプレイデバイスなどの様々な種類の機構によって表示され得る。「出力デバイス」は、ディスプレイデバイス、並びに情報及び機能を出力するための他のデバイスを含むが、これらに限定されない。
【0022】
本明細書で使用される場合、「コンピュータ可読媒体」とは、命令及び/又はデータを記憶する非一時的媒体を指す。コンピュータ可読媒体は、不揮発性媒体及び揮発性媒体を含むが、これらに限定されない、形態をとり得る。不揮発性媒体としては、例えば、光学ディスク、磁気ディスクなどを挙げることができる。揮発性媒体としては、例えば、半導体メモリ、ダイナミックメモリなどを挙げることができる。コンピュータ可読媒体の一般的な形態としては、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の磁気媒体、ASIC、CD、他の光学媒体、RAM、ROM、メモリチップ又はカード、メモリスティック、及びコンピュータ、プロセッサ又は他の電子デバイスが読み取ることができる他の媒体を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0023】
本明細書で使用される場合、「データベース」は、テーブルを指すために使用される。他の例では、「データベース」は、テーブルのセットを指すために使用され得る。更に他の例では、「データベース」は、データストアのセット、並びにそれらのデータストアにアクセスする及び/又はそれらを操作するための方法を指し得る。データベースは、例えば、ディスク、データストア、及び/又はメモリに記憶することができる。
【0024】
本明細書で使用される場合、「データストア」とは、例えば、磁気ディスクドライブ、ソリッドステートディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、テープドライブ、Zipドライブ、フラッシュメモリカード、及び/又はメモリスティックであり得る。更に、ディスクは、CD-ROM(コンパクトディスクROM)、CD記録可能ドライブ(CD recordable drive、CD-Rドライブ)、CD書き換え可能ドライブ(CD rewritable drive、CD-RWドライブ)、及び/又はデジタルビデオROMドライブ(digital video ROM、DVD-ROM)であってもよい。ディスクは、コンピューティングデバイスのリソースを制御する又は割り振るオペレーティングシステムを記憶することができる。
【0025】
本明細書で使用される場合、「ディスプレイ」としては、とりわけ、LEDディスプレイパネル、LCDディスプレイパネル、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、タッチスクリーンディスプレイを挙げることができるが、これらに限定されず、これらは、車両において車両に関する情報を表示するためにしばしば見られる。ディスプレイは、ユーザからの入力(例えば、タッチ入力、キーボード入力、様々な他の入力デバイスからの入力など)を受信することができる。ディスプレイは、例えば、リモートシステムを介して、様々なデバイスを通してアクセス可能であり得る。ディスプレイはまた、ポータブルデバイス、移動デバイス、又は車両上に物理的に位置し得る。
【0026】
本明細書で使用される場合、「論理回路」は、ハードウェア、ファームウェア、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体、機械上の実行中の命令、並びに/又は別の論理回路、モジュール、方法、及び/若しくはシステムからアクションを引き起こす(例えば、実行する)ことを含むが、これらに限定されない。論理回路は、アルゴリズム、個別論理(例えば、ASIC)、アナログ回路、デジタル回路、プログラム論理デバイス、命令を含むメモリデバイスなどによって制御されるプロセッサを含む、及び/又はその一部であり得る。論理は、1つ以上のゲート、ゲートの組み合わせ、又は他の回路構成要素を含み得る。複数の論理が記述される場合、複数の論理を1つの物理的論理に組み込むことが可能であり得る。同様に、単一の論理が記述される場合、単一の論理を複数の物理的論理間で分配することが可能であり得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、「メモリ」は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含み得る。不揮発性メモリとしては、例えば、ROM(read only memory、読み取り専用メモリ)、PROM(programmable read only memory、プログラム可能な読み取り専用メモリ)、EPROM(erasable PROM、消去可能なPROM)、及びEEPROM(electrically erasable PROM、電気的に消去可能なPROM)を挙げることができる。揮発性メモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、同期型RAM(synchronous RAM、SRAM)、ダイナミックRAM(dynamic RAM、DRAM)、同期型DRAM(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(double data rate SDRAM、DDRSDRAM)、及びダイレクトRAMバスRAM(direct RAM bus RAM、DRRAM)を含み得る。メモリは、コンピューティングデバイスのリソースを制御する又は割り振るオペレーティングシステムを記憶することができる。
【0028】
本明細書で使用される場合、「モジュール」は、機能若しくはアクションを実行するため、並びに/又は別のモジュール、メソッド、及び/若しくはシステムからの機能若しくはアクションを引き起こすための、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体、機械上で実行される命令、ハードウェア、ファームウェア、機械で実行中のソフトウェア、及び/又はそれぞれの組み合わせを含むが、これらに限定されない。モジュールはまた、論理、ソフトウェア制御マイクロプロセッサ、個別論理回路、アナログ回路、デジタル回路、プログラム論理デバイス、実行命令を含むメモリデバイス、論理ゲート、ゲートの組み合わせ、及び/又は他の回路構成要素も含み得る。複数のモジュールは、1つのモジュールに組み合わされ得、単一のモジュールは、複数のモジュール間に分散され得る。
【0029】
本明細書で使用される場合、「障害」は、道路内の任意の物体を指し、道路を横断する歩行者、他の車両、動物、破片、ポットホールなどを含み得る。更に、「障害」は、ほとんどの任意の交通条件、道路条件、気象条件、建物、ランドマーク、道路内の障害物、道路セグメント、交差点などを含み得る。したがって、障害は、車両が走行しているルート又は走行するように計画されているルートに沿って識別若しくは検出されるか、又はそのルートに沿った経路と関連付けられ得る。
【0030】
「操作可能な接続」、又はエンティティが「操作可能に接続される」接続とは、信号、物理的通信、及び/又は論理的通信が、送信及び/又は受信され得る接続である。操作可能な接続は、無線インターフェース、物理的インターフェース、データインターフェース、及び/又は電気インターフェースを含み得る。
【0031】
本明細書で使用される場合、「ポータブルデバイス」とは、典型的には、ユーザ入力(例えば、タッチ、キーボード)を備えたディスプレイスクリーン及びコンピューティングのためのプロセッサを有するコンピューティングデバイスである。ポータブルデバイスとしては、ハンドヘルドデバイス、モバイルデバイス、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、電子ブックリーダ、スマートスピーカーが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、「ポータブルデバイス」は、コンピューティングのためのプロセッサ及び/又は遠隔でデータを受信及び送信するための通信インターフェースを含むリモートデバイスを指し得る。
【0032】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」は、信号を処理し、一般的なコンピューティング及び演算機能を行う。プロセッサによって処理される信号としては、受信、送信、及び/又は検出され得る、デジタル信号、データ信号、コンピュータ命令、プロセッサ命令、メッセージ、ビット、ビットストリームを挙げることができる。一般に、プロセッサは、複数のシングル及びマルチコアのプロセッサ及びコプロセッサ並びに他の複数のシングル及びマルチコアのプロセッサ及びコプロセッサアーキテクチャを含む、多種の様々なプロセッサであり得る。プロセッサは、アクション及び/又はアルゴリズムを実行するための論理回路を含むことができる。
【0033】
本明細書で使用される場合、「値」及び「レベル」は、とりわけ、百分率、非数値、離散的な状態、離散値、連続値などの数値、又は他の種類の値若しくはレベルを含むことができるが、これらに限定されない。「Xの値」又は「Xのレベル」という用語は、この詳細な説明全体を通じて、及び特許請求の範囲で使用される場合、Xの2つ以上の状態を区別するための任意の数値又は他の種類の値を指す。例えば、場合によっては、Xの値又はレベルは、0%~100%の割合として与えられてもよい。他の場合には、Xの値又はレベルは、1~10の範囲の値であり得る。更に他の場合では、Xの値又はレベルは数値でなくてもよいが、「非X」、「わずかにx」、「x」、「非常にx」、及び「極x」などの所与の離散した状態と関連付けることができる。
【0034】
本明細書で使用される場合、「車両」は、1人以上のユーザを運ぶことができ、任意の形態のエネルギーによって動力供給される、任意の移動車両を指す。「車両」という用語は、自動車、トラック、バン、ミニバン、SUV、オートバイ、スクータ、ボート、ゴーカート、アミューズメントライドカー、鉄道輸送、水上バイク、及び航空機を含むが、これらに限定されない。場合によっては、モータ車両は、1つ以上のエンジンを含む。更に、「車両」という用語は、1人以上のユーザを運ぶことができ、電気電池によって動力供給される1つ以上の電気モータによって、完全に又は部分的に動力供給される、電気車両(electric vehicle、EV)を指し得る。EVは、電池電気車両(battery electric vehicle、BEV)及びプラグインハイブリッド電気車両(plug-in hybrid electric vehicle、PHEV)を含み得る。「車両」という用語はまた、任意の形態のエネルギーによって動力を供給される、自律型車両及び/又は自動運転型車両も指し得る。自律型車両は、1人以上のユーザを運び得る。更に、「車両」という用語は、所定の経路を有する自動化されている若しくは自動化されていない車両、又は自由に移動する車両を含み得る。
【0035】
本明細書で使用される場合、「車両乗員」は、車両内に位置する1つ以上の生物学的存在を含むことができるが、これらに限定されない。車両乗員は、車両の運転者又は乗客であり得る。車両乗員は、ヒト(例えば、成人、子供、乳児)又は動物(例えば、ペット、イヌ、ネコ)であり得る。
【0036】
本明細書で使用される場合、「車両システム」は、車両、運転、及び/又は安全性を向上させるために使用され得る任意の自動又は手動システムを含み得るが、これらに限定されない。例示的な車両システムとしては、とりわけ、電子安定制御システム、アンチロックブレーキシステム、ブレーキアシストシステム、自動ブレーキプレフィルシステム、低速追従システム、クルーズ制御システム、衝突警告システム、衝突軽減ブレーキシステム、自動クルーズ制御システム、車線逸脱警告システム、死角表示システム、車線維持支援システム、ナビゲーションシステム、ステアリングシステム、動力伝達システム、ブレーキペダルシステム、電子式パワーステアリングシステム、視覚デバイス(例えば、カメラシステム、近接センサシステム)、空調システム、電子プレテンショニングシステム、監視システム、乗客検出システム、車両サスペンションシステム、車両シート構成システム、車室内照明システム、オーディオシステム、感覚システム、車内又は車外カメラシステムが挙げられるが、これらに限定されない。
I.システムの概要
【0037】
ここで図面を参照するが、それらの図面は、1つ以上の例示的な実施形態を示すためのものであり、実施形態を限定するものではない。図1は、動作環境の例示的な構成要素図であり、図1は、いくつかの実施形態によるネットワークのネットワークアーキテクチャ100を示す。ネットワークアーキテクチャ100は、第1の車両101及び第2の車両102を含むことが示されている。車両101及び102は、車両として示されているが、スマートフォン(例えば、1つ以上のセルラネットワークに接続可能なハンドヘルド型タッチスクリーン式モバイルコンピューティングデバイス)などの他の形態のユーザ機器(UE)、又はパーソナルデータアシスタント(PDA)、ポケットベル、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、無線ハンドセット、若しくは無線通信インターフェースを含む任意のコンピューティングデバイスなど、任意のモバイル若しくは非モバイルのコンピューティングデバイスも含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、車両101及び102のいずれかは、モノのインターネット(loT)UEを含み得、これは、短寿命のUE接続を利用する低電力loTアプリケーション用に設計されたネットワークアクセスレイヤーを含み得る。loT UEは、公衆陸上移動体通信網(PLMN)、近接ベースのサービス(ProSe)若しくはデバイスツーデバイス通信、センサネットワーク、又はloTネットワークを介してマシンタイプコミュニケーション(MTG)サーバー又はデバイスとデータを交換するために、マシンツーマシン(M2M)又はMTGなどの技術を利用し得る。M2M又はMTGのデータ交換は、マシン主導のデータ交換であり得る。loTネットワークは、短寿命の接続で相互接続するloT車両を描写しており、これは、(インターネットインフラストラクチャ内の)一意に識別可能な組込み型コンピューティングデバイスを含み得る。loT車両は、loTネットワークの接続を容易にするために、バックグラウンドアプリケーション(例えば、キープアライブメッセージ、ステータス更新など)を実行し得る。
【0039】
車両101及び102は、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)110と接続する、例えば、通信可能に結合するように構成され得、RAN110は、例えば、進化型ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)地上無線アクセスネットワーク(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network、E-UTRAN)、NextGen RAN(NG RAN)、又はいくつかの他の種類のRANであり得る。車両101及び102は、接続103及び104をそれぞれ利用し、それらの各々は、物理的通信インターフェース又はレイヤー(以下で更に詳細に論じられる)を含み、この例では、接続103及び104は、通信可能な結合を可能にするためのエアーインターフェースとして示されており、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile Communications、GSM)プロトコル、符号分割多重アクセス(code-division multiple access、CDMA)ネットワークプロトコル、プッシュツートーク(Push-to-Talk、PTT)プロトコル、PTTオーバーセルラ(PTT over Cellular、POC)プロトコル、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)プロトコル、3GPPロングタームエボリューション(LTE)プロトコル、第5世代(5G)プロトコル、新無線(NR)プロトコルなどのセルラ通信プロトコルと一致し得る。
【0040】
この実施形態では、車両101及び102は、更に、Proseインターフェース105を介して通信データを直接交換し得る。代替的に、Proseインターフェース105は、物理サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、及び物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)を含むがこれらに限定されない、1つ以上の論理チャネルを含むサイドリンクインターフェースと称され得る。
【0041】
第2の車両102は、接続107を介してアクセスポイント(AP)106にアクセスするように構成されることが示されている。接続107は、任意のIEEE802.11プロトコルと一致する接続などのローカル無線接続を含み得、AP106は、ワイヤレスフィデリティ(WiFi(登録商標))ルーターを含む。この例では、AP106は、無線システムのコアネットワークに接続することなくインターネットに接続されることが示されている(以下で更に詳細に説明される)。
【0042】
RAN110は、接続103及び104を可能にする1つ以上のアクセスノードを含むことができる。これらのアクセスノード(AN)は、基地局(BS)、NodeB、進化型NodeB(eNB)、次世代NodeB(gNB)、RANノードなどと称され得、地理的エリア(例えば、セル)内のカバレッジを提供する地上局(例えば、地上アクセスポイント)又は衛星局を含み得る。RAN110は、マクロセル、例えば、マクロRANノード111を提供するための1つ以上のRANノード、及びフェムトセル又はピコセル(例えば、マクロセルと比較してより小さいカバレッジエリア、より小さいユーザ容量、又はより高いバンド幅を有するセル)、例えば、低電力(LP)RANノード112を提供するための1つ以上のRANノードを含み得る。
【0043】
RANノード111及び112のいずれかは、エアーインターフェースプロトコルを終端し得、車両101及び102の第1の接触点であり得る。いくつかの実施形態では、RANノード111及び112のいずれかは、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンクの動的な無線リソース管理及びデータパケットスケジューリング、並びに移動管理などの無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含むが、これらに限定されない、RAN110のための様々な論理機能を満たし得る。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、車両101及び102は、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、OFDM)通信信号を使用して、限定するものではないが、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency-Division Multiple Access、OFDMA)通信技術(例えば、ダウンリンク通信用)又はシングルキャリア周波数分割多元接続(Single Carrier Frequency Division Multiple Access、SC-FDMA)通信技術(例えば、アップリンク及びProSe又はサイドリンク通信用)などの様々な通信技術によるマルチキャリア通信チャネルを介して互いに又はRANノード111及び112のいずれかと通信するように構成され得るが、実施形態の範囲は、この点で限定されない。OFDM信号は、複数の直交サブキャリアを含み得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、RANノード111及び112のいずれかから車両101及び102へのダウンリンク伝送にダウンリンクリソースグリッドが使用され得ると同時に、アップリンク伝送で同様の技術が利用され得る。グリッドは、リソースグリッド又は時間周波数リソースグリッドと呼ばれる時間周波数グリッドであり得、これは、各スロットでのダウンリンクにおける物理的リソースである。そのような時間周波数平面表現は、OFDMシステムの一般的な慣行であり、これにより、無線リソースの割り当てが直感的なものになる。リソースグリッドの各列及び各行は、それぞれ1つのOFDMシンボル及び1つのOFDMサブキャリアに対応する。時間領域におけるリソースグリッドの持続時間は、無線フレーム内の1つのスロットに対応する。リソースグリッド内の最小時間周波数単位は、リソース要素として表される。各リソースグリッドは、リソース要素への特定の物理チャネルのマッピングを説明するいくつかのリソースブロックを含む。各リソースブロックは、リソース要素の集合体を含み、周波数領域において、これは、現在割り当てることができる最小量のリソースを表し得る。そのようなリソースブロックを使用して搬送されるいくつかの異なる物理ダウンリンクチャネルがある。
【0046】
物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、POSCH)は、ユーザデータ及びより高いレイヤーのシグナリングを車両101及び102に運び得る。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、とりわけ、POSCHチャネルに関連したトランスポート形式及びリソース割り当てに関する情報を運び得る。また、アップリンク共有チャネルに関連したトランスポート形式、リソース割り当て、及びH-ARQ(ハイブリッド自動再送要求)情報について車両101及び102に通知し得る。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(セル内の第2の車両102への制御及び共有チャネルリソースブロックの割り当て)は、車両101及び102のいずれかからフィードバックされたチャネル品質情報に基づいて、RANノード111及び112のいずれかで実行され得る。ダウンリンクリソース割り当て情報は、車両101及び102の各々に使用される(例えば、各々に割り当てられた)POCCH上で送信され得る。
【0047】
POCCHは、制御チャネル要素(CCE)を使用して制御情報を搬送し得る。リソース要素にマッピングされる前に、POCCH複素シンボルは、最初にクワドラプレットに編成され得、次いで、レートマッチングのためにサブブロックインターリーバを使用して順列され得る。各POCCHは、これらのCCEのうちの1つ以上を使用して送信され得、各CCEは、リソース要素グループ(REG)として知られる4つの物理的リソース要素の9つのセットに対応し得る。4つの四位相偏移変調(Quadrature Phase Shift Keying、QPSK)シンボルが、各REGにマッピングされ得る。POCCHは、ダウンリンク制御情報(OCI)のサイズ及びチャネル条件に応じて、1つ以上のCCEを使用して送信され得る。異なる数のCCEを有するLTEに定義される4つ以上の異なるPOCCH形式が存在し得る(例えば、集約レベル、L=1、2、4、又は8)。
【0048】
いくつかの実施形態は、上述の概念の延長である、制御チャネル情報のためのリソース割り当ての概念を使用し得る。例えば、いくつかの実施形態は、制御情報伝送のためにPOSCHリソースを使用する拡張型物理ダウンリンク制御チャネル(EPOCCH)を利用し得る。EPOCCHは、1つ以上の拡張型制御チャネル要素(ECCE)を使用して送信され得る。上記と同様に、各EGGEは、拡張型リソース要素グループ(EREG)として知られる4つの物理的リソース要素の9つのセットに対応し得る。EGGEは、いくつかの状況では、他の数のEREGを有し得る。
【0049】
RAN110は、S1インターフェース113を介してコアネットワーク(CN)120に通信可能に結合されることが示されている。実施形態では、CN120は、進化型パケットコア(EPC)ネットワーク、NextGenパケットコア(NPC)ネットワーク、又はいくつかの他のタイプのCNであり得る。この実施形態では、S1インターフェース113は、2つの部分、すなわち、RANノード111及び112とサービングゲートウェイ(S-GW)122との間のトラフィックデータを運ぶ、S1-Uインターフェース114、並びにRANノード111及び112とMME121との間のシグナリングインターフェースである、S1-移動管理エンティティ(MME)インターフェース115に分割される。
【0050】
この実施形態では、CN120は、MME121、S-GW122、パケットデータネットワーク(PON)ゲートウェイ(P-GW)123、及びホーム加入者サーバー(HSS)124を含む。MME121は、従来のサービング一般パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)の制御プレーンと機能において同様であり得る。MME121は、ゲートウェイ選択及び追跡エリアリスト管理などのアクセスにおけるモビリティ態様を管理し得る。HSS124は、ネットワークエンティティが通信セッションをハンドリングするのをサポートするための加入関連の情報を含む、ネットワークユーザのためのデータベースを含み得る。CN120は、モバイル加入者の数、機器の容量、ネットワークの編成などに応じて、1つ又はいくつかのHSS124を含み得る。例えば、HSS124は、ルーティング/ローミング、認証、許可、名前解決及び/又はアドレス解決、位置依存性などのためのサポートを提供し得る。
【0051】
S-GW122は、RAN110に向かってS1インターフェース113を終端し、RAN110とCN120との間のデータパケットをルーティングすることができる。加えて、S-GW122は、RANノード間ハンドオーバーのためのローカルモビリティアンカーポイントであり得、また、3GPP間モビリティのためのアンカーを提供し得る。他の責務としては、合法的傍受、課金、及びいくらかのポリシー施行を挙げることができる。
【0052】
P-GW123は、PONに向かってSGiインターフェースを終端し得る。P-GW123は、インターネットプロトコル(IP)インターフェース125を介して、EPCネットワークと、アプリケーションサーバー130(代替的にアプリケーション機能(AF)と呼ばれる)を含むネットワークなどの外部ネットワークとの間でデータパケットをルーティングし得る。一般に、アプリケーションサーバー130は、コアネットワーク(例えば、UMTSパケットサービス(PS)ドメイン、LTE PSデータサービスなど)でIPベアラリソースを使用するアプリケーションを提供する要素であり得る。この実施形態では、P-GW123は、IP通信インターフェース125を介してアプリケーションサーバー130に通信可能に結合されることが示されている。アプリケーションサーバー130はまた、CN120を介して、車両101及び102の1つ以上の通信サービス(例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)セッション、PTTセッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービスなど)をサポートするように構成され得る。
【0053】
P-GW123は更に、ポリシー施行及び課金データ収集のためのノードであり得る。ポリシー及び課金施行機能(PCRF)126は、CN120のポリシー及び課金制御要素である。非ローミングシナリオでは、UEのインターネットプロトコル接続アクセスネットワーク(Internet Protocol Connectivity Access Network、IP-CAN)セッションに関連付けられたホーム公衆陸上移動体通信網(Home Public Land Mobile Network、HPLMN)に単一のPCRFが存在し得る。トラフィックのローカルブレークアウトを有するローミングシナリオでは、UEのIP-CANセッションに関連付けられた2つのPCRF、すなわち、HPLMN内のホームPCRF(H-PCRF)及び訪問先公衆陸上移動体通信網(VPLMN)内の訪問先PCRF(V-PCRF)が存在し得る。PCRF126は、P-GW123を介してアプリケーションサーバー130に通信可能に結合され得る。アプリケーションサーバー130は、PCRF126にシグナリングして、新しいサービスフローを示し、適切なサービス品質(QoS)及び課金パラメータを選択し得る。PCRF126は、このルールを、適切なトラフィックフローテンプレート(TFT)及びQoSクラス識別子(QCI)を有するポリシー及び課金施行機能(PCEF)(図示せず)にプロビジョニングし得、これにより、アプリケーションサーバー130によって指定されたとおりにQoS及び課金が開始される。
【0054】
図2は、いくつかの実施形態による、デバイス200の例示的な構成要素を示す。いくつかの実施形態では、デバイス200は、少なくとも示されるように共に結合された、アプリケーション回路202、ベースバンド回路204、無線周波数(RF)回路206、フロントエンドモジュール(FEM)回路208、1つ以上のアンテナ210、及び電力管理回路(PMC)212を含み得る。図示されたデバイス200の構成要素は、UE又はRANノードに含まれ得る。いくつかの実施形態では、デバイス200は、より少ない要素を含み得る(例えば、RANノードは、アプリケーション回路202を利用しない場合があり、代わりに、EPCから受信したIPデータを処理するためのプロセッサ/コントローラを含み得る)。いくつかの実施形態では、デバイス200は、例えば、メモリ/ストレージ、ディスプレイ、カメラ、センサ、又は入力/出力(1/0)インターフェースなどの追加の要素を含み得る。他の実施形態では、以下に記載される構成要素は、2つ以上のデバイスに含まれ得る(例えば、上記回路は、クラウドRAN(C-RAN)実装のための2つ以上のデバイスに別々に含まれ得る)。
【0055】
アプリケーション回路202は、1つ以上のアプリケーションプロセッサを含み得る。例えば、アプリケーション回路202は、限定するものではないが、1つ以上のシングルコア又はマルチコアプロセッサなどの回路を含み得る。プロセッサは、汎用プロセッサ及び専用プロセッサ(例えば、グラフィックスプロセッサ、アプリケーションプロセッサなど)の任意の組み合わせを含み得る。プロセッサは、メモリ/ストレージと結合され得るか、又はそれを含み得、メモリ/ストレージに記憶された命令を実行して、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムがデバイス200上で動作することを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、アプリケーション回路202のプロセッサは、EPCから受信したIPデータパケットを処理し得る。
【0056】
ベースバンド回路204は、限定するものではないが、1つ以上のシングルコア又はマルチコアプロセッサなどの回路を含み得る。ベースバンド回路204は、RF回路206の受信信号経路から受信したベースバンド信号を処理し、RF回路206の送信信号経路のベースバンド信号を生成するための1つ以上のベースバンドプロセッサ又は制御論理を含み得る。ベースバンド回路204は、ベースバンド信号の生成及び処理のために、並びにRF回路206の動作を制御するために、アプリケーション回路202とインターフェース接続し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、第3世代(3G)ベースバンドプロセッサ204A、第4世代(4G)ベースバンドプロセッサ204B、第5世代(5G)ベースバンドプロセッサ204C、又は他の既存の世代、開発中の世代、若しくは将来開発される世代(例えば、第2世代(2G)、第6世代(6G)など)のための他のベースバンドプロセッサ204Dを含み得る。ベースバンド回路204(例えば、ベースバンドプロセッサ204A~Dのうちの1つ以上)は、RF回路206を介した1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線制御機能をハンドリングすることができる。他の実施形態では、ベースバンドプロセッサ204A~Dの機能の一部又は全ては、メモリ204Gに記憶されたモジュールに含まれ、中央処理装置(CPU)204Eを介して実行され得る。無線制御機能としては、信号変調/復調、符号化/復号化、無線周波数シフトなどが挙げられ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204の変調及び/又は復調回路は、高速フーリエ変換(FFT)、プリコーディング、又はコンスタレーションマッピング及び/若しくはデマッピング機能を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204の符号化/復号化回路は、畳み込み、テールバイティング畳み込み、ターボ、Viterbi、又は低密度パリティ検査(LDPC)エンコーダ/デコーダ機能を含み得る。変調及び/又は復調並びにエンコーダ及び/又はデコーダ機能の実施形態は、これらの実施例に限定されず、他の実施形態において他の好適な機能を含み得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、1つ以上のオーディオデジタル信号プロセッサ(DSP)204Fを含み得る。オーディオDSP204Fは、圧縮及び/若しくは復元並びにエコーキャンセルのための要素を含み得、他の実施形態において他の好適な処理要素を含み得る。ベースバンド回路の構成要素は、いくつかの実施形態において、単一のチップ若しくは単一のチップセットに好適に組み合わされるか、又は同じ回路基板に好適に配置され得る。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204及びアプリケーション回路202の構成要素の一部又は全ては、例えば、システムオンチップ(SOC)などに、一緒に実装され得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、1つ以上の無線技術と互換性のある通信を提供し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路204は、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(EUTRAN)又は他の無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)との通信をサポートし得る。ベースバンド回路204が2つ以上の無線プロトコルの無線通信をサポートするように構成されている実施形態は、マルチモードベースバンド回路と称され得る。
【0059】
RF回路206は、非固体媒体を介する変調された電磁放射を使用する無線ネットワークとの通信を可能にし得る。様々な実施形態では、RF回路206は、無線ネットワークとの通信を容易にするために、スイッチ、フィルタ、増幅器などを含み得る。RF回路206は、FEM回路208から受信したRF信号をダウンコンバートし、ベースバンド信号をベースバンド回路204に提供するための回路を含み得る受信信号経路を含み得る。RF回路206はまた、ベースバンド回路204によって提供されたベースバンド信号をアップコンバートし、送信用にRF出力信号をFEM回路208に提供するための回路を含み得る送信信号経路も含み得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、RF回路206の受信信号経路は、ミキサー回路206a、増幅器回路206b、及びフィルタ回路206cを含み得る。いくつかの実施形態では、RF回路206の送信信号経路は、フィルタ回路206c及びミキサー回路206aを含み得る。RF回路206はまた、受信信号経路及び送信信号経路のミキサー回路206aによって使用される周波数を合成するための合成器回路206dも含み得る。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサー回路206aは、合成器回路206dによって提供された合成周波数に基づいて、FEM回路208から受信したRF信号をダウンコンバートするように構成され得る。増幅器回路206bは、ダウンコンバートされた信号を増幅するように構成され得、フィルタ回路206cは、ダウンコンバートされた信号から不要な信号を除去して出力ベースバンド信号を生成するように構成されたローパスフィルタ(LPF)又はバンドパスフィルタ(BPF)であり得る。出力ベースバンド信号は、更なる処理のためにベースバンド回路204に提供され得る。いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号は、ゼロ周波数のベースバンド信号であり得るが、これは要件ではない。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサー回路206aは、パッシブミキサーを含み得るが、実施形態の範囲は、この点で限定されない。
【0061】
いくつかの実施形態では、送信信号経路のミキサー回路206aは、合成器回路206dによって提供された合成周波数に基づいて入力ベースバンド信号をアップコンバートして、FEM回路208のためのRF出力信号を生成するように構成され得る。ベースバンド信号は、ベースバンド回路204によって提供され得、フィルタ回路206cによってフィルタリングされ得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサー回路206a及び送信信号経路のミキサー回路206aは、2つ以上のミキサーを含み得、それぞれ直交ダウンコンバージョン及びアップコンバージョンのために配置され得る。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサー回路206a及び送信信号経路のミキサー回路206aは、2つ以上のミキサーを含み得、イメージリジェクション(例えば、Hartleyイメージリジェクション)のために配置され得る。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサー回路206a、及びミキサー回路206aは、それぞれ、ダイレクトダウンコンバージョン及びダイレクトアップコンバージョンのために配置され得る。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサー回路206a及び送信信号経路のミキサー回路206aは、スーパーヘテロダイン動作のために構成され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号は、アナログベースバンド信号であり得るが、実施形態の範囲は、この点で限定されない。いくつかの代替実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号は、デジタルベースバンド信号であり得る。これらの代替実施形態では、RF回路206は、アナログ-デジタル変換器(ADC)及びデジタル-アナログ変換器(DAG)回路を含み得、ベースバンド回路204は、RF回路206と通信するためのデジタルベースバンドインターフェースを含み得る。
【0064】
いくつかのデュアルモード実施形態では、各周波数帯域の信号を処理するために別個の無線IC回路が提供され得るが、実施形態の範囲は、この点で限定されない。
【0065】
いくつかの実施形態では、合成器回路206dは、フラクショナルN合成器又はフラクショナルN/N+1合成器であり得るが、他の種類の周波数合成器が好適なこともあるので、実施形態の範囲は、この点で限定されない。例えば、合成器回路206dは、デルタシグマ合成器、周波数逓倍器、又は周波数分割器を有する位相ロックループを含む合成器であり得る。合成器回路206dは、周波数入力及び分割器制御入力に基づいて、RF回路206のミキサー回路206aによって使用される出力周波数を合成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、合成器回路206dは、フラクショナルN/N+1合成器であり得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、周波数入力は、要件ではないが、電圧制御発振器(VCO)によって提供され得る。分割器制御入力は、所望の出力周波数に応じて、ベースバンド回路204又はアプリケーション回路202のいずれかによって提供され得る。いくつかの実施形態では、分割器制御入力(例えば、N)は、アプリケーション回路202によって示されるチャネルに基づいて、ルックアップテーブルから決定され得る。
【0067】
RF回路206の合成器回路206dは、分割器、遅延ロックループ(DLL)、多重化器、及び位相アキュムレータを含み得る。いくつかの実施形態では、分割器は、デュアルモジュラス分割器(DMD)であり得、位相アキュムレータは、デジタル位相アキュムレータ(DPA)であり得る。いくつかの実施形態では、DMDは、N又はN+1のいずれかで入力信号を分割して(例えば、キャリーアウトに基づく)、分数の分割比を提供するように構成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、DLLは、カスケード接続された調整可能な遅延要素のセット、位相検出器、チャージポンプ及び0型フリップフロップを含み得る。これらの実施形態では、遅延要素は、VCO周期をNd個の均等な位相パケットに分解するように構成され得、Ndは、遅延線内の遅延素子の数である。このようにして、DLLは、遅延線にわたる総遅延が1VCOサイクルであることを確実にするのを助けるために、負のフィードバックを提供する。
【0068】
いくつかの実施形態では、合成器回路206dは、出力周波数としてキャリア周波数を生成するように構成され得るが、他の実施形態では、出力周波数は、キャリア周波数の倍数(例えば、キャリア周波数の2倍、キャリア周波数の4倍)であり得、互いに対して複数の異なる位相を有するキャリア周波数で複数の信号を生成するために直交生成器及び分割器回路と併せて使用され得る。いくつかの実施形態では、出力周波数は、LO周波数(fLO)であり得る。いくつかの実施形態では、RF回路206は、IQ/極性変換器を含み得る。
【0069】
FEM回路208は、1つ以上のアンテナ210から受信したRF信号に対して動作し、受信信号を増幅し、更なる処理のために受信信号の増幅バージョンをRF回路206に提供するように構成された回路を含み得る受信信号経路を含み得る。FEM回路208はまた、1つ以上のアンテナ210のうちの1つ以上による送信のために、RF回路206によって提供された送信用の信号を増幅するように構成されている回路を含み得る送信信号経路も含み得る。様々な実施形態では、送信又は受信信号経路での増幅は、RF回路206でのみ、FEM回路208でのみ、又はRF回路206及びFEM回路208の両方で行われ得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、FEM回路208は、送信モードと受信モードとの間で動作を切り替えるためのTX/RXスイッチを含み得る。FEM回路は、受信信号経路及び送信信号経路を含み得る。FEM回路の受信信号経路は、受信したRF信号を増幅し、増幅した受信RF信号を出力として(例えば、RF回路206に)提供するためのLNAを含み得る。FEM回路208の送信信号経路は、入力RF信号(例えば、RF回路206によって提供される)を増幅するための電力増幅器(PA)、及びその後の送信(例えば、1つ以上のアンテナ210のうちの1つ以上による)用のRF信号を生成するための1つ以上のフィルタを含み得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、PMC212は、ベースバンド回路204に提供される電力を管理し得る。特に、PMC212は、電源選択、電圧スケーリング、バッテリ充電、又はDC-DC変換を制御し得る。PMC212は、多くの場合、デバイス200がバッテリによって電力供給されることができるときに、例えば、このデバイスがUEに含まれるときに、含まれ得る。PMC212は、望ましい実装サイズ及び放熱特性を提供すると同時に、電力変換効率を高め得る。
【0072】
図2は、ベースバンド回路204とのみ結合されたPMC212を示している。しかしながら、他の実施形態では、PMC212は、追加的又は代替的に、限定するものではないが、アプリケーション回路202、RF回路206、又はFEM回路208など、他の構成要素に結合され、それらに対して同様の電力管理動作を実行し得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、PMC212は、デバイス200の様々な節電機構を制御するか、又は別様にそれらの一部であり得る。例えば、デバイス200が、RRC_Connected状態(トラフィックをまもなく受信することが期待されるためRANノードに接続されたままの状態)にある場合、所定の非アクティブの期間後に間欠受信モード(DRX)として知られる状態に入り得る。この状態の間、デバイス200は、短い時間間隔で電力を落とし得、その結果、電力を節約し得る。
【0074】
長期間にわたってデータトラフィック活動がない場合、デバイス200は、RRC_ldle状態(ネットワークから接続解除され、チャネル品質フィードバック、ハンドオーバーなどの動作を実行しない状態)に遷移し得る。デバイス200は、非常に低い電力状態になり、再び定期的にウェイクアップしてネットワークをリッスンし、次いで電力を再び落とす、ページングを実行する。デバイス200は、この状態ではデータを受信しない可能性があり、データを受信するには、RRC Connected状態に復帰しなければならない。
【0075】
追加の節電モードは、デバイスが、ページング間隔(秒~数時間の範囲)よりも長い期間にわたってネットワークから利用できなくなることを可能にし得る。この時間中、デバイスは、ネットワークに完全に到達不能であり、電力を完全に落とし得る。この時間中に送信されたデータには、大きな遅延が発生し、この遅延は許容可能であると仮定される。
【0076】
アプリケーション回路202のプロセッサ及びベースバンド回路204のプロセッサは、プロトコルスタックの1つ以上のインスタンスの要素を実行するために使用され得る。例えば、ベースバンド回路204のプロセッサは、レイヤー3、レイヤー2、又はレイヤー1の機能を実行するために単独で又は組み合わせて使用され得るが、ベースバンド回路204のプロセッサは、これらのレイヤーから受信したデータ(例えば、パケットデータ)を利用し、レイヤー4の機能(例えば、伝送通信プロトコル(TCP)レイヤー及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)レイヤー)を更に実行し得る。本明細書で言及されるように、レイヤー3は、以下で更に詳細に説明する、無線リソース制御(RRC)レイヤーを含み得る。本明細書で言及されるように、レイヤー2は、以下で更に詳細に説明する、メディアアクセス制御(MAC)レイヤー、無線リンク制御(RLC)レイヤー、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤーを含み得る。本明細書で言及されるように、レイヤー1は、以下で更に詳細に説明する、UE/RANノードの物理(PHY)レイヤーを含み得る。
【0077】
図3は、いくつかの実施形態による、ベースバンド回路の例示的なインターフェースを示す。上述のように、図2のベースバンド回路204は、プロセッサ204A~204Eと、当該プロセッサによって利用されるメモリ204Gとを含み得る。プロセッサ204A~204Eの各々は、メモリ204Gに/からデータを送信/受信するために、それぞれ、メモリインターフェース304A~304Eを含み得る。
【0078】
ベースバンド回路204は、メモリインターフェース312(例えば、ベースバンド回路204の外部にあるメモリに/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、アプリケーション回路インターフェース314(例えば、図2のアプリケーション回路202に/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、RF回路インターフェース316(例えば、図2のRF回路206に/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、無線ハードウェア接続インターフェース318(例えば、近距離無線通信(NFC)構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他の通信構成要素に/からデータを送信/受信するためのインターフェース)、及び電力管理インターフェース320(例えば、PMC212に/から電力又は制御信号を送信/受信するためのインターフェース)など、他の回路/デバイスに通信可能に結合するための1つ以上のインターフェースを更に含み得る。
【0079】
上述のように、ユーザ機器は、図1に示される第1の車両101及び第2の車両102などの車両を含み得る。車両は、それらがセンサ共有のために互いに及び他の車両にデータフローを提供することを可能にする動作環境を有する。本明細書で使用される場合、ホスト車両400は、動作環境の少なくとも一部を用いる車両を指す。したがって、第1の車両101又は第2の車両102のいずれかは、図4に示される動作環境に関してホスト車両400として機能することができる。
【0080】
図4では、ホスト車両400は、車両コンピューティングデバイス(VCD)402、車両システム404、及び車両センサ406を含む。一般に、VCD402は、プロセッサ408、メモリ410、ディスク412、及び入力/出力(I/O)デバイス414を含み、これらはそれぞれ、バス416並びに/又は本明細書で定義される他の有線及び無線技術を介したコンピュータ通信のために操作可能に接続されている。VCD402は、ホスト車両の様々な構成要素及び、他の車両を含む、動作環境の他の構成要素との処理、通信、及び相互作用のためのプロビジョニングを含む。
【0081】
一実施形態では、VCD402は、ホスト車両を用いて、例えば、とりわけ、テレマティクスユニット、ヘッドユニット、インフォテインメントユニット、電子制御ユニット、車載ユニットの一部として、又は特定の車両制御システムの一部として、実装され得る。他の実施形態では、VCD402は、例えば、ネットワークアーキテクチャ100を介して接続された、ポータブルデバイス(図示せず)、リモートデバイス(図示せず)、又はリモートサーバー418を用いて、ホスト車両から遠隔に実装され得る。
【0082】
プロセッサ408は、ホスト車両400及び/又はリモート車両の協調自律性及び制御を通じて共有自律性を容易にするための、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアアーキテクチャフレームワークを備える処理/論理回路を含み得る。例えば、第1の車両101はホスト車両400であり得、第2の車両102はリモート車両である。他の実施形態では、第2の車両102は、いくつかのリモート車両であり得る。
【0083】
プロセッサ408は、本明細書で論じられるハードウェア及び機能を実行及び制御するために、とりわけ、アプリケーションフレームワーク、カーネル、ライブラリ、ドライバ、アプリケーションプログラムインターフェースを記憶し得る。例えば、プロセッサ408は、受信モジュール420、メタデータモジュール422、パケットモジュール424、及び送信モジュール426を含み得るが、プロセッサ408は、他のアーキテクチャに構成され得る。更に、いくつかの実施形態では、メモリ410及び/又はディスク412は、プロセッサ408による実行のために、プロセッサ408と同様の構成要素を記憶し得る。
【0084】
I/Oデバイス414は、VCD402の構成要素と動作環境の他の構成要素との間のデータ入力及び出力を容易にするためのソフトウェア及びハードウェアを含み得る。具体的には、I/Oデバイス414は、ネットワークインターフェースコントローラ(図示せず)及び他のハードウェア、並びに、例えば、ネットワークアーキテクチャ100を使用して、接続を管理及び/又は監視し、I/Oデバイス414と動作環境の他の構成要素との間の双方向データ転送を制御するソフトウェアを含み得る。
【0085】
上述のように、いくつかの実施形態では、データ伝送は、上述のように、他のインフラストラクチャ及びサーバーにおいて、及び/又はそれらを用いて実行され得る。例えば、VCD402は、ネットワークアーキテクチャを使用してリモートサーバー418に及びそれから直接的又は間接的に道路データ又は車両データなどの情報を送信及び受信し得る。リモートサーバー418は、互いに通信するように構成されているリモートプロセッサ428、リモートメモリ430、リモートデータ432、及び通信インターフェース434を含み得る。例えば、VCD402は、ネットワークアーキテクチャ100を介して、リモートサーバー418並びに他のサーバー、プロセッサ、及び情報プロバイダに及びそれらから情報を受信及び送信し得る。VCD402は、車両データ、トラフィックデータ、道路データ、縁石データ、車両位置及び進行方向データ、高トラフィックイベントスケジュール、気象データ、又は他の交通関連データを含むが、これらに限定されない、情報をリモートサーバー418に及びそれから受信及び送信し得る。いくつかの実施形態では、リモートサーバー418は、ネットワークアーキテクチャ100を介して1つ以上の車両、他のエンティティ、トラフィックインフラストラクチャ、及び/又はデバイスにリンクされ得る。このようにして、センサ共有用の装備がされている車両は通信し得る。
【0086】
再びホスト車両400を参照すると、車両システム404は、ホスト車両及び/又はホスト車両の運転を強化するために、本明細書に記載の任意の種類の車両制御システム及び/又は車両を含み得る。例えば、車両システム404としては、自律運転システム、ドライバ支援システム、適応クルーズ制御システム、車線逸脱警告システム、合流支援システム、高速道路合流、退出、及び車線変更システム、衝突警告システム、統合型車両ベース安全システム、並びに無人搬送車システム、又は任意の他の先進運転支援システム(ADAS)を挙げることができる。説明されるように、車両システム404のうちの1つ以上が、本明細書で論じられるシステム及び方法に従って制御され得る。ここで、車両システム404は、ナビゲーションシステム436及びインフォテインメントシステム438を含む。ナビゲーションシステム436は、ルート及び目的地情報を記憶、計算、及び提供し、ターンバイターン誘導のような機能を容易にする。インフォテインメントシステム438は、車両乗員に視覚情報及び/又はエンターテイメントを提供し、ディスプレイ440を含み得る。
【0087】
車両システム404と共に実装され得る、車両センサ406は、ホスト車両、車両システム404、及び/又はホスト車両を取り囲む環境のパラメータを検出及び/又は検知するために、ホスト車両及び/又は車両システム404と共に使用する様々な種類のセンサを含み得る。例えば、車両センサ406は、ホスト車両に近接する車両及び/又は下流の物体に関するデータを提供し得る。例えば、車両センサ406としては、とりわけ、加速度センサ、速度センサ、ブレーキセンサ、近接センサ、視覚センサ、測距センサ、シートセンサ、シートベルトセンサ、ドアセンサ、環境センサ、ヨーレートセンサ、ステアリングセンサ、GPSセンサを挙げることができるが、これらに限定されない。車両センサ406は、任意の種類のセンサ、例えば、とりわけ、音響、電気、環境、光学、撮像、光、圧力、力、熱、温度、近接のセンサであり得る。
【0088】
上述のシステム及びネットワーク構成を使用して、協調自律性及び車両制御が、センサデータの車両通信を使用した車両からのリアルタイム情報に基づいて提供され得る。ここで、上述のシステム及びネットワーク構成を使用する例示的な方法を説明する詳細な実施形態について詳細に論じる。
【0089】
図5を参照すると、本明細書に記載の様々な態様による、5G NRの1つ以上のMIMOレイヤーへの1つ以上のコードワードのマッピングを容易にする、BS(基地局)で使用可能なシステム500のブロック図が示されている。システム500は、処理回路及び関連するメモリインターフェース(例えば、図3に関連して論じられたメモリインターフェース)を含む1つ以上のプロセッサ510(例えば、図2及び/又は図3に関連して論じられたベースバンドプロセッサのうちの1つ以上など、1つ以上のベースバンドプロセッサ)と、通信回路520(例えば、1つ以上の有線接続(例えば、X2接続)のための回路、及び/又は送信機回路(例えば、1つ以上の送信チェーンに関連付けられている)若しくは受信機回路(例えば、1つ以上の受信チェーンに関連付けられている)のうちの1つ以上を含み得る送受信機回路であって、送信機回路及び受信機回路は、共通回路要素、別個の回路要素、若しくはこれらの組み合わせを使用し得る、送受信機回路を含み得る)と、メモリ530(様々な記憶媒体のうちのいずれかを含み得、プロセッサ510のうちの1つ以上又は通信回路520に関連した命令及び/又はデータを記憶し得る)とを含み得る。様々な態様では、システム500は、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)ノードB(進化型ノードB、eNodeB、又はeNB)、次世代ノードB(gNodeB又はgNB)又は無線通信ネットワーク内の他の基地局内に含まれ得る。いくつかの態様では、プロセッサ510、通信回路520、及びメモリ530は、単一のデバイスに含まれ得るが、他の態様では、それらは、分散アーキテクチャの一部など、異なるデバイスに含まれ得る。
II.方法の概要
【0090】
ここで図6を参照すると、センサ共有のためのデータフローを提供するための方法600が、例示的な実施形態に従って説明される。図6はまた、図1図5図7、及び図8を参照して説明される。図6に示すように、範囲予測のための方法は、3つの段階、すなわち、(A)データ管理段階、(B)パッケージング段階、及び(C)送信段階によって説明することができる。簡単にするために、方法600はこれらの段階によって説明されるが、方法600の要素は、異なるアーキテクチャ、ブロック、段階、及び/又はプロセスに編成され得ることが理解される。例えば、再構成及び予測段階は、並列に実行され得る。
A.データ管理段階
【0091】
ブロック602で、受信モジュール420は、車両センサ406からセンサデータを受信する。車両センサ406は、ホスト車両400の周りの物体及び周囲環境を検知するための少なくとも1つのセンサを含む。例示的な実施形態では、ホスト車両400の周囲環境は、ホスト車両400の周りに位置する所定の領域として定義され得、車両の経路内にあり得るホスト車両400の前方、側方、及び/又は後方の道路環境を含む。例えば、車両センサ406は、光検知領域711内のセンサデータを捕捉するための光センサ710、並びに対応する画像検知領域713a、713b、713c、713d、713e、及び713f内のセンサデータを捕捉するための1つ以上のホスト画像センサ712a、712b、712c、712d、712e、及び712fを含み得る。
【0092】
光センサ710は、光検知領域711内の光データを捕捉するために使用され得る。光検知領域711のサイズは、光センサ710の位置、範囲、感度、及び/又は作動によって定義され得る。例えば、光センサ710は、ホスト車両400を中心にして360度回転し、スイープで光検知領域711からセンサデータを収集し得る。逆に、光センサ710は、全方向型であってもよく、光検知領域711の全ての方向から同時にセンサデータを収集し得る。例えば、光センサ710は、光検知領域711内で紫外光、可視光、又は近赤外光の1つ以上のレーザビームを放出して、センサデータを収集する。
【0093】
光センサ710は、光検知領域711内の1つ以上の物体に反射される1つ以上の反射されたレーザ波(例えば、信号)を受信するように構成され得る。言い換えれば、光検知領域711を介して1つ以上のレーザビームを送信すると、この1つ以上のレーザビームは、光検知領域711内に位置する1つ以上の交通に関連した物体(例えば、自動車、歩行者、木、ガードレールなど)によってレーザ波として反射され得、光センサ710に戻って受信される。
【0094】
1つ以上のホスト画像センサ712a、712b、712c、712d、712e、及び712fもまた、対応する画像検知領域713a、713b、713c、713d、713e、及び713fから追加のセンサデータを捕捉するようにホスト車両400の周りに位置付けられ得る。画像検知領域713a~713fのサイズは、1つ以上のホスト画像センサ712a~712fの位置、範囲、感度、及び/又は作動によって定義され得る。
【0095】
1つ以上のホスト画像センサ712a~712fは、車両バンパ、車両前方照明ユニット、車両フェンダ、及びフロントガラスの異なる部分を含むが、これらに限定されない、ホスト車両400の外部の前部及び/又は側部に配設され得る。1つ以上のホスト画像センサ712a~712fは、1つ以上のホスト画像センサ712a~712fが揺動して様々な角度でホスト車両400の外部環境の画像を捕捉することを可能にする、平面スイープ台(図示せず)上に位置付けられ得る。追加的に、1つ以上のホスト画像センサ712a~712fは、車両ダッシュボード(例えば、ダッシュボード取り付け型カメラ)、車両バックミラーの背面、などを含む、ホスト車両400の内部部分に配設され得る。
【0096】
センサデータは、受信車両400の少なくとも1つのセンサからの捕捉されたセンサデータを含む。この例では、センサデータは、光検知領域711及び画像検知領域713a~713fから捕捉される。したがって、センサデータは、光検知領域711及び画像検知領域713a~713fによって画定されるセンサ領域からのものである。
【0097】
物体及びホスト車両400の周囲環境を検知することに加えて、センサデータは、ホスト車両400に関する車両データを含み得る。車両データは、とりわけ、速さ、加速度、速度、ヨーレート、ステアリング角度、及びスロットル角度、範囲又は距離データ、ナビゲーションデータを含み得る。車両データはまた、コース進行方向データ、コース履歴データ、計画コースデータ、運動学的データ、現在車両位置データ、並びにリモート車両及びリモート車両を取り囲む環境に関する任意の他の車両情報を含み得る。
【0098】
ブロック604で、メタデータモジュール422は、センサデータのメタデータを生成する。メタデータは、センサデータを記述するものであり、記述メタデータ、構造メタデータ、管理メタデータ、参照メタデータ、及び統計メタデータを含み得る。メタデータを生成するために、メタデータモジュール422は、メタデータのソースを識別し得る。例えば、センサデータの第1のセットが光センサ710から受信され、センサデータの第2のセットがホスト画像センサ712aから受信されると仮定する。メタデータモジュール422は、光センサ710とホスト画像センサ712aとを区別するメタデータを生成する。メタデータはまた、センサデータがいつ捕捉されたかなどのタイミング情報、センサデータの長さ、センサデータの受信に要した時間量なども含み得る。例えば、ホスト画像センサ712aが、トリップにわたって画像検知領域713aのセンサデータを捕捉すると仮定する。対応するセンサデータのメタデータは、センサデータがホスト画像センサ712aによっていつキャプチャされたかを、例えば、タイムスタンプを介して含み得る。センサデータが対応する時間の長さは、例えば、20分のトリップのうちの10分であり得る。更に、この例では、受信モジュール420でセンサデータを受信するのに要した時間量は、ホスト画像センサ712aによって捕捉された後の2ミリ秒(ms)であり得る。このようにして、メタデータは、車両センサ406及び/又は受信モジュール420からの情報に基づいて生成され得る。
【0099】
メタデータはまた、車両システム404からの情報に基づいて生成され得る。上記の例に戻ると、ホスト画像センサ712aが、例えば、図8に示される道路環境800などの道路に対して、画像検知領域713aのセンサデータを捕捉すると仮定する。ナビゲーションシステム436は、画像検知領域713aに対応する場所及び位置情報を提供し得る。場所データ及び位置データなどのメタデータはまた、例えば、Bluetooth(登録商標)接続を介して、ホスト車両に関連付けられたポータブルデバイス(図示せず)から受信した情報に基づいて生成され得る。別の実施形態では、場所データ及び位置データなどのメタデータはまた、路側機器、道路インフラストラクチャなどから受信した情報に基づいて生成され得る。
【0100】
メタデータはまた、ソースに関する情報も含み得る。例えば、メタデータは、ホスト車両400の車両センサ406のうちの少なくとも1つと関連付けられた位置、向き、較正パラメータ、及び捕捉パラメータを含み得る。例えば、メタデータは、ホスト画像センサ712b~712fに対するホスト画像センサ712aの位置及び向きに関する情報を含み得る。捕捉パラメータは、画像中心、焦点距離、焦点距離、歪みモデル、グローバル又はローリングシャッターなどを含み得る。メタデータはまた、受信したセンサデータのサイズに関する情報、例えば、ホスト画像センサ712aからの画像のサイズからの情報を含み得る。別の例として、光センサ710に関するメタデータは、例えば、一次カメラのレーダ姿勢、追跡モードの種類、検出閾値、スイープ角度、スイープ角度不確実性、及びスキャン当たりのポイント数を含み得る。
【0101】
メタデータはまた、車両システム404によるセンサデータの分析に基づいて生成され得る。例えば、光センサ710は、光検知領域711内の1つ以上の物体に反射される1つ以上の反射されたレーザ波(例えば、信号)を受信するように構成され得る。言い換えれば、光検知領域711を介して1つ以上のレーザビームを送信すると、この1つ以上のレーザビームは、光検知領域711内に位置する1つ以上の交通に関連した物体(例えば、自動車、歩行者、木、ガードレールなど)によってレーザ波として反射され得、光センサ710に戻って受信される。車両システム404は、光センサ710からのセンサデータを分析して、センサデータで検知された物体の種類、物体の数などを指定し得る。メタデータはまた、検知された物体の範囲、発光、ドップラー分析、方位、エコー振幅、範囲不確実性、ドップラー不確実性、発光不確実性、及び角度分解能に関する情報を含み得る。したがって、メタデータは、ホスト車両400のVCD402、車両システム404、及び車両センサ406を含む複数のソースからの情報に基づいて生成され得る。メタデータはまた、ネットワークを介したポータブルデバイス又はインフラストラクチャデバイスなど、例えば、近接に基づいてホスト車両400に関連付けられた他のデバイスに基づいて生成され得る。
B.パッケージング段階
【0102】
ブロック606で、パケットモジュール424は、メタデータを含むメタデータパケット及びセンサデータを含むセンサデータパケットを形成する。パケットモジュール424は、データの種類を区別し、各種類のデータを別々にパッケージ化する。例えば、パケットモジュール424は、メタデータモジュール422によって取得及び収集されたメタデータを受信し、このメタデータをメタデータパケットにパッケージ化する。センサデータは、受信モジュール420及び/又は車両センサ406から受信され得、パケットモジュール424は、センサデータを、メタデータパケットとは別個のセンサデータパケットにパッケージ化する。
【0103】
メタデータパケット及びセンサデータパケットが別々にパッケージ化されるにもかかわらず、パケットモジュール424は、パケットを同様にパッケージ化し得る。例えば、パケットモジュール424は、通信プロトコルに基づいてパケットを作成し、パケットを送信レイヤーに送達し得る。通信プロトコルは、セルラ通信プロトコル又はサイドリンクであり得る。セルラ通信プロトコルが5Gプロトコルであると仮定すると、パケットは、5Gプロトコルのレイヤーに基づいて形成され得る。更に、パッケージングは、無線周波数の周波数帯域の部分に基づく。例えば、パケットモジュール424は、セルラ通信プロトコルによって使用される特定の部分の無線周波数の周波数帯域による圧縮、データレートなどでパケットを作成し得る。
【0104】
パケットを作成することは、送信されているデータの種類に基づき得る。一実施形態では、メタデータパケット及び/又はセンサデータパケットは、ネットワークアーキテクチャ100の多入力多出力(MIMO)レイヤーのうちの1つ以上を利用するように形成され得る。別の実施形態では、パケットを作成することは、フレームに従ってメタデータ及び/又はセンサデータをフォーマットすることを含み得る。パケットモジュール424が1つ以上のフレームを有するメタデータパケットを形成すると仮定する。パケットモジュール424は、車両101及び102によって使用される通信プロトコルのレイヤーに基づいて、1つ以上のフレームのうちの特定のフレームにメタデータを配置し得る。例えば、空間多重化は6GHz未満で使用され得るが、MIMOは6GHz超で使用される。
【0105】
一実施形態では、1つ以上のフレームのうちのフレームは、メタデータパケットのメタデータが対応する未加工データを識別する識別値を有するプリアンブルを含む。プリアンブルに続くメタデータパケットのフレームの残りの部分は、メタデータモジュール422によって生成及び収集されたメタデータを有する複数のサブフレームで構成され得る。識別値はまた、次のフレームが始まるときなどに、メタデータパケットのフレームの数、メタデータパケットの数、フレーム及び/又はメタデータパケットのサイズを示し得る。別の実施形態では、識別値は、メタデータパケットの1つ以上のフレームに付加され得る。追加的に、センサデータパケットもまた、メタデータパケットの識別値に対応する識別値を含み得、同様の方法で付加され得る。
C.送信段階
【0106】
ブロック608で、送信モジュール426は、メタデータパケットを第1のキャリア周波数で送信し、センサデータパケットを第2のキャリア周波数で送信する。送信モジュール426は、セルラ通信プロトコルと関連付けられたベースバンド回路204にアクセスし得る。キャリア周波数は、無線周波数の周波数帯域の異なる部分を使用して送信され得る。例えば、第1のキャリア周波数は、5Gの低周波帯又は中間周波帯で送信され得る。一実施形態では、第1のキャリア周波数は、サブ6GHz周波数帯域(例えば、600MHz、3100~3550MHz、3700~4200MHzなど)にある。逆に、第2のキャリア周波数は、24GHz~100GHz(例えば、27.5~28.35GHz、37~40GHz、64~71GHzなど)のミリ波など、5Gの高周波帯で送信され得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、送信モジュール426は、周波数帯域の免許、インフラストラクチャの開発、周波数による帯域サポートなどの通信パラメータに基づいて第1のキャリア周波数及び第2のキャリア周波数を選択し得る。例えば、ミリ波は、より大きな量の帯域を提供する、免許不要の範囲の周波数帯域である。したがって、ミリ波は、センサデータパケットのサイズに起因して、第2のキャリア周波数に選択され得る。逆に、サブ6GHz周波数帯域は、広域にわたって使用され、車両101及び102による使用のための免許が与えられ得、したがって、直通通信に使用することができる。
【0108】
送信モジュール426は、異なる種類のデータに対して異なるキャリア周波数を使用するため、キャリア周波数は、様々なビーム経路を介して送信され得る。図8の道路環境800を参照すると、メタデータパケット及びセンサデータパケットが、ホスト車両400からリモート車両802に送信されていると仮定する。ホスト車両400の受信モジュール420は、光センサ710並びに/又は1つ以上のホスト画像センサ712a、712b、712c、712d、712e、及び712fからセンサデータ及び対応するメタデータを受信し得る。リモート車両802は、同様の状態にあるセンサを有し得る。例えば、リモート車両802は、上述の光センサ710と同様の方法で機能するリモートセンサ804を有し得る。受信モジュール420はまた、街灯806などの車道インフラストラクチャからセンサデータ及び対応するメタデータを受信し得る。このようにして、ホスト車両400は、道路環境800からセンサデータ及び/又はメタデータを直接受信し得る。
【0109】
上記の例を続けると、第1のキャリア周波数がサブ6GHz周波数帯域にあり、第2のキャリア周波数がミリ波周波数帯域にあることを仮定する。両周波数は5Gネットワークを使用するが、第1のキャリア周波数は、経路814の直通通信を使用し得る第2のキャリア周波数とは対照的に、第1のレッグ810及び第2のレッグ812で基地局808を介してルーティングされ得る。ビームは高移動性状況によって複雑になる可能性があるため、基地局808は、以下に示す例に記載されるように、センサ共有のためのデータフローを提供することに参加している車両にビーム訓練情報を提供し得る。
【0110】
図9は、本明細書に記載の様々な態様による、センサ共有のためのデータフローをアドバタイズするための一例を示すフロー図である。ブロック902で、基地局808は、センサ共有のためのデータフローを提供することが、ホスト車両400及びリモート車両802など、道路環境800内の車両に対して可能であることをアドバタイズ(816)し得る。基地局808のプロセッサ510は、アドバタイズメント816を生成及び送信するように構成され得る。アドバタイズメント816は、参加するために必要とされる最小通信規格を含み得る。例えば、最小通信としては、5G能力などのネットワーク能力、ハードウェア要件、最小検知能力などが挙げられ得る。別の実施形態では、最小通信規格は、車両が運転される方法、車両の製造業者、グループのメンバーなどに基づき得る。
【0111】
道路環境800の1つ以上の車両は、受信モジュール420でアドバタイズメント816を受信する。任意の数の車両がアドバタイズメント816を受信し得るが、本明細書に記載の例は、ホスト車両400に関して論じられる。したがって、ブロック904で、ホスト車両400は、基地局808によってブロードキャストされたアドバタイズメント816を受信する。アドバタイズメント816を受信したことに応答して、ホスト車両400の送信モジュール426は、参加することができる場合、ブロック906で基地局808に肯定応答を送信する。
【0112】
肯定応答は、最小通信規格の確認応答を含み得、ホスト車両400が最小通信規格を満たす様式に関する詳細を含み得る。例えば、ホスト車両が閾値量のセンサカバレッジを有することを、最小通信規格で必要とされると仮定する。確認応答は、光検知領域711並びに画像検知領域713a、713b、713c、713d、713e、及び713fを詳述するセンサマップを含み得る。肯定応答はまた、例えば、ナビゲーションシステム436からのルート及び目的地情報、ベクタリング、ターンバイターン誘導、グローバルポジショニングシステム(GPS)情報などの経路計画情報を含み得る。
【0113】
ブロック908で、基地局808は、経路計画情報に基づいて、ホスト車両ビーム訓練情報をホスト車両400に提供する。ビーム訓練情報は、ホスト車両400などの車両のうちの1つ以上が通信するために使用することができる方向情報を含む。特に、方向情報は、車両がどこにあるかに基づいて、キャリア周波数がどこに向けられるべきかを示す。したがって、車両が高移動性シナリオを呈しても、キャリア周波数は、車両の予測位置に基づいて送信することができる。ビーム訓練情報はまた、センサ共有のためのデータフローを提供するために使用するベースバンド回路、キャリア周波数、チャネルなど、ネットワークアーキテクチャ100に関するネットワーク情報を含み得る。したがって、基地局808は、通信パラメータを設定し、参加する車両に送信して、通信を可能にし得る。
【0114】
次いで、車両は、例えば、図6に関して、本明細書に記載の様々な態様による、センサ共有のためのデータフローを提供するために提供することができる。メタデータパケット及びセンサデータパケットを受信したことに応答して、ブロック910で、メタデータパケット及びセンサデータパケットの各々が、対応する識別値で認証され得る。例えば、パケットモジュール424は、メタデータパケット及びセンサデータパケットの識別値を比較して、識別値が、互いに、メタデータパケットと、及び/若しくはセンサデータパケットと一致するか、又はこれらを参照するかを判定し得る。このようにして、メタデータパケット及び/又はセンサデータパケットは、なりすまし、ハッキングなどから車両を保護するために認証され得る。
【0115】
ブロック912で、メタデータパケット及び/又はセンサデータパケットが認証されたことに応答して、メタデータパケット及びセンサデータパケットのセンサフュージョンがパケットモジュール424によって実行される。センサフュージョンにおいて、メタデータパケット及びセンサデータパケットは、メタデータパケットのメタデータがセンサデータパケットの未加工のセンサデータに対応するように、互いに関係付けられる。更に、リモート車両802がメタデータパケット及びセンサデータパケットを受信及び認証することを仮定すると、リモート車両802のパケットモジュール424は、リモート車両802の車両センサ406からのセンサデータを、センサデータパケットのセンサデータからの情報と融合させ得る。このようにして、ホスト車両400及びリモート車両802などの車両は、センサ共有のためのデータフローを提供するために、異なる周波数帯域を利用することができる。
【0116】
本明細書で考察される態様は、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体のコンテキストにおいて、説明及び実施されてもよい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含む。例えば、フラッシュメモリドライブ、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc、DVD)、コンパクトディスク(compact disc、CD)、フロッピーディスク、及びテープカセットである。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、モジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含んでもよい。
【0117】
上記で開示された及び他の特徴及び機能、又はそれらの代替例若しくは変形例の多くは、多くの他の異なるシステム又は用途に望ましく組み合わされ得ることが理解されるであろう。また、当業者であれば、現在予測されていない、又は予期されていない様々な代替例、修正例、変形例、又は改良例を連続的に行うことができ、これらも添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
図1
図2
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図5
図6
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図8
図9
【国際調査報告】