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特表2022-543783イメージセンサー、カメラモジュール及びカメラモジュールを含む光学機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(54)【発明の名称】イメージセンサー、カメラモジュール及びカメラモジュールを含む光学機器
(51)【国際特許分類】
   G06T 3/40 20060101AFI20221006BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20221006BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G06T3/40 705
H04N5/225 300
H04N5/232 290
G06T3/40 725
G06T3/40 730
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022506533
(86)(22)【出願日】2020-08-05
(85)【翻訳文提出日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 KR2020010361
(87)【国際公開番号】W WO2021029599
(87)【国際公開日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0097830
(32)【優先日】2019-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】キム,デヒョン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジョンア
【テーマコード(参考)】
5B057
5C122
【Fターム(参考)】
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CD05
5B057CE09
5B057CH11
5B057CH20
5B057DA16
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
5B057DC40
5C122EA37
5C122FB17
5C122FC06
5C122FH07
5C122FH09
5C122FK23
5C122HB01
(57)【要約】
一実施例に、イメージセンサーは、光を受信して、第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部及び前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサを含むことができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部と;
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサと;を含むイメージセンサー。
【請求項2】
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンを受信した後、前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、前記第2ベイヤーパターンを生成する整列部を含む、請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記整列部から受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第3ベイヤーパターンを生成する、請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第1ベイヤーパターンに対してSR(Super Resolution)またはズーム(Zoom)を実施して前記第2ベイヤーパターンを出力する請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記プロセッサは、
ディープラーニング(Deep-Learning)を行って獲得されたアルゴリズムに基づいて前記第2ベイヤーパターンに対する映像処理を実施して前記第3ベイヤーパターンを出力する、請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部と;
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサと;を含む、カメラモジュール。
【請求項7】
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンを受信した後、前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、前記第2ベイヤーパターンを生成する整列部を含み、
前記プロセッサは、前記整列部から受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第3ベイヤーパターンを生成する、請求項6に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
前記プロセッサは、
ディープラーニング(Deep-Learning)を行って獲得されたアルゴリズムに基づいて前記第2ベイヤーパターンに対する映像処理を実施して前記第3ベイヤーパターンを出力する、請求項5に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
光を受信して、第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部と;
イメージセンサーから出力される映像情報を受信するAP(Application Processor)と;
前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを基に、前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサと;を含み、
前記映像情報は、前記第3ベイヤーパターンに対応する情報を含む、光学機器。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記APから前記映像情報を受信した後、受信した前記映像情報を基に前記第1ベイヤーパターンから前記第2ベイヤーパターンに設定する範囲を設定して、設定された範囲を基に前記第3ベイヤーパターンを生成する、請求項9に記載の光学機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサー、カメラモジュール及びカメラモジュールを含む光学機器に関する発明であって、より具体的にはイメージセンサーに含まれている別途のプロセッサを利用しては映像処理を行う技術に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
技術が発展するにつれ、カメラ装置の小型化が可能になって、小型カメラ装置は、スマートフォンをはじめとする携帯電話やPDAなど様々なIT機器に適用されて用いられている。このようなカメラ装置はCCDやCMOSなどのイメージセンサーを主な部品として製作されていて、画像の大きさを調節するために焦点調整可能に製造されている。
【0003】
このようなカメラ装置は、複数のレンズとアクチュエータ(Actuator)を含んで構成されて、アクチュエータが、各々のレンズを移動させて、その相対的な距離を変化させることによって、光学的な焦点距離が調節される方式で対象体に対する物体を撮影することができる。
【0004】
具体的に、カメラ装置は、外部から受信した光信号を電気信号に変換するイメージセンサーとイメージセンサーで光を集光させるレンズとIR(Infrared)フィルター、これらを内部に含むハウジング及びイメージセンサーの信号を処理する印刷回路基板などを含んでいて、アクチュエータは、VCM(Voice Coil Motor)アクチュエータまたはMems(Micro Electromechanical Systems)アクチュエータなどのアクチュエータによってレンズの焦点距離が調節される。
【0005】
一方、技術発展によって解像度が高いイメージの実現が可能になるにつれ、遠くにある対象体を撮影したイメージを高解像度で実現することができる技術に対する要求も増えている。
【0006】
一般にカメラは、遠くにある対象体を撮影するためにズーム(Zoom)機能が搭載されているが、ズーム機能は、大きくカメラ内部の実際のレンズが移動して対象体を拡大する光学ズームと、対象体を撮影した画像データの一部画面をデジタル処理方式で拡大表示する効果を得るデジタルズーム方式に分けられる。
【0007】
レンズの移動を利用して、対象体に対するイメージを得る光学ズームの場合、比較的高い解像度を有するイメージが取得できるが、これはカメラ内部の構造が複雑になって部品追加によって費用が増加する問題が存在する。また、光学ズームを利用して対象体を拡大できる領域は限界があって、このような部分についてはソフトウェアで補正をする技術などが開発されている。
【0008】
このような方法この他にも、ボイスコイルモータ(VCM,Voice Coil Motor)またはMEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)技術でセンサーを揺らすセンサーシフト(Shift)技術、レンズをVCMなどで揺らすピクセル情報を得るOIS(Optical Image Stabilizer)技術、センサーとレンズとの間のフィルター(Filter)を揺らす技術など、カメラ内部の部品を動かす方式でピクセル情報をさらに多く生成して高解像度イメージを実現する技術が存在する。
【0009】
しかしこのような技術の短所は、多くの時差のデータを合成するので、動く物体を撮影した場合、モーションブラー(Motion Blur)や、アーチファクト(Artifact)のような現象が発生する可能性があって、これによりイメージの画質を低下させる問題が発生する可能性がある。
【0010】
一方、TVで一般に用いられているソフトウェアアルゴリズムを利用した高解像度の実現技術は、シングルフレームSR(Single-Frame Super Resolution)またはマルチフレームSR(Multi-frame Super Resolution)技術などが存在する。
【0011】
このような技術の場合、アーチファクト(Artifact)問題は発生しないが、モバイル、車両、IoTなど小型カメラ装置が適用できる装置には適用しにくいアルゴリズムであり、また、このような技術を実現するためには、別途のイメージプロセッサが必要である。
【0012】
しかしこのような合成アルゴリズムを行うためのソフトウェアは、一般に、処理しなければならないデータの量が多いので、AP(Application Processor)でも、リアルタイムで処理しにくい問題点が存在して、たとえAPがこのような機能を行うことができたとしても、このようなAPは値が高く製造単価が増加する問題点が存在した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明は前述した通り従来技術が持っていた問題点を解決するために考案された発明であって、APで処理する映像処理の少なくとも一部分をイメージセンサーに搭載されている別途のプロセッサを利用して前処理を行うことによって、高価なAPを搭載しなくても同じ機能を行うことができるカメラモジュール及びこれを含む光学機器を提供するためである。
【0014】
また、APで映像処理をする前にイメージセンサーから受信したベイヤーパターンに対する情報を基に外部に出力しなければならない映像に対する前処理を行うことによって、APが処理しなければならない負担を減らすことができるカメラモジュール及びこれを含む光学機器を提供するためである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
一実施例に係るイメージセンサーは、光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部及び前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサを含むことができる。
【0016】
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンを受信した後、前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して前記第2ベイヤーパターンを生成する整列部;を含むイメージセンサー。
【0017】
前記プロセッサは、前記整列部から受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第3ベイヤーパターンを生成することができる。
【0018】
前記プロセッサは、前記第1ベイヤーパターンに対してSR(Super Resolution)またはズーム(Zoom)を実施して前記第2ベイヤーパターンを出力することができる。
【0019】
前記プロセッサは、ディープラーニング(Deep-Learning)を行って獲得されたアルゴリズムに基づいて前記第2ベイヤーパターンに対する映像処理を実施して前記第3ベイヤーパターンを出力することができる。
【0020】
別の実施例に係るカメラモジュールは、光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部及び前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサを含むことができる。
【0021】
前記カメラモジュールは、イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンを受信した後、前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、前記第2ベイヤーパターンを生成する整列部を含むことができる。
【0022】
前記プロセッサは、前記整列部から受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第3ベイヤーパターンを生成することができる。
【0023】
前記プロセッサは、ディープラーニング(Deep-Learning)を行って獲得されたアルゴリズムに基づいて前記第2ベイヤーパターンに対する映像処理を実施して前記第3ベイヤーパターンを出力することができる。
【0024】
さらに別の実施例に係る光学機器は、光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部、前記イメージセンサーから出力される映像情報を受信するAP(Application Processor)及び前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを基に、前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサを含み、前記映像情報は、前記第3ベイヤーパターンに対応する情報を含むことができる。
【0025】
前記プロセッサは、前記APから前記映像情報を受信した後、受信した前記映像情報を基に前記第1ベイヤーパターンから前記第2ベイヤーパターンに設定する範囲を設定し、設定された範囲を基に前記第3ベイヤーパターンを生成することができる。
【0026】
前記プロセッサは、前記第3ベイヤーパターンを前記APで出力することができる。
【0027】
前記映像情報は、前記第1ベイヤーパターンに対するズーム(Zoom)情報を含み、前記プロセッサは、前記ズームに対する情報に基に前記第2ベイヤーパターンの範囲を設定することができる。
【0028】
前記光学機器は、外部に映像を表示するディスプレイをさらに備え、前記第2ベイヤーパターンの範囲は、前記ディスプレイによって表示される領域に対応することができる。
【0029】
前記プロセッサは、前記APとは別途にカメラモジュール内部に独立的に実装されることができる。
【発明の効果】
【0030】
一実施例に係るイメージセンサー、カメラモジュール及びこれを含む光学機器は、APで処理する映像処理の一部分をイメージセンサーに搭載されている別途のプロセッサを利用して行うことによって、高価なAPを装着しなくても効率よく映像処理ができるため、比較的経済的にカメラモジュール及びこれを含む光学機器を製造できる効果が存在する。
【0031】
また、ネットワーク構成は、最適化させる方式で高解像度イメージを生成するため、比較的大きさが小さい小型チップ(Chip)で実現でき、本技術が適用されたチップをカメラ装置に搭載する方式で本技術の実施ができるので、ズーム機能がないカメラ装置または特定倍率に対する固定ズームだけサポートするカメラ装置に本技術を適用させて連続ズーム機能を使用することができる。
【0032】
また、前処理を行うプロセッサは、ディープラーニング過程を介して最も適した形で映像処理を行うことができるアルゴリズムを利用して、APが行う一部機能を代わりに行うことができて、APがリアルタイムで処理しなければならないデータの量を減らすことができ、これにより、APの消費電力を低くして、APを円滑に作動させることができる効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】一実施例に係るイメージセンサーの一部構成要素を図示したブロック図である。
図2】一実施例に係るディープラーニングトレーニングの実行過程を図示した図面である。
図3】一実施例に係るプロセッサを通過した第3ベイヤーパターンを有しているイメージを図示した図面である。
図4】別の実施例に係る光学機器の一部構成要素を図示したブロック図である。
図5】別の実施例に係るイメージセンサーの一部構成要素を図示したブロック図である。
図6】別の実施例に係るイメージセンサーの一部構成要素を図示したブロック図である。
図7】一実施例に係る光学機器の制御方法を図示した順序図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書に記載された実施例と図面に図示された構成は、開示された発明の好ましい一例であり、本出願の出願時点において本明細書の実施例と図面を代替できる様々な変形例があり得る。
【0035】
また、本明細書で使った用語は、実施例を説明するために使われたもので、開示された発明を制限及び/または限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0036】
本明細書で、「含む」、「備える」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたのが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはそれ以上の別の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除することなく、本明細書で使った「第1」、「第2」等のように序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するのに使われることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されない。
【0037】
以下では、添付した図面を参考にして、本発明の実施例について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。また、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略する。
【0038】
図1は、一実施例に係るイメージセンサー200の一部構成要素を図示したブロック図である。
【0039】
図1を参照すると、一実施例に他のイメージセンサー200は、外部対象体に対するイメージを取得するイメージセンシング部210とイメージセンシング部210が取得したイメージを整列または合成して新しいイメージを生成する整列部220及び整列部220から受信したイメージを基にディープラーニングを行うプロセッサ230を含むことができる。
【0040】
イメージセンシング部210は、カメラモジュール100に実装されているレンズ120を介して入ってくる光を電気信号に変化する装置を含むことができる。具体的に、センシング部210は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはCCD(Charge Coupled Device)のような様々な種類のイメージセンサーを含むことができる。
【0041】
具体的に、イメージセンシング部210は、レンズ120を介して得た情報を基に第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成して、生成された第1ベイヤーパターンを整列部220に送信することができる。
【0042】
通常のカメラ装置あるいはカメラ装置は、イメージセンサーからベイヤーパターンの伝達を受けて色をつける過程(色補間過程、Color InterpolationあるいはDemosaicing)を経てイメージ形態のデータを出力することができるが、ここでベイヤーパターンとは、カメラモジュール100またはカメラモジュール100に含まれた光信号を電気信号に変換するイメージセンシング部210が出力する加工されなかったデータ(Raw Data)を意味する。
【0043】
これについて具体的に説明すると、カメラモジュール100に含まれたレンズ120を介して伝達される光信号は、イメージセンサーに配置されたR、G、B色を検出できる画素を介して電気信号に変換されることができる。例えば、カメラモジュール100の仕様が500万画素だとすると、R、G、B色を感知できる画素が500万個含まれたイメージセンサーが含まれていると見ることができる。
【0044】
尚、イメージセンサーの画素数が500万個の場合、実際に各画素がすべての色(color)を感知するのではなく、白黒の明るさだけを感知する単色(monochrome)画素が、R、G、Bフィルターのいずれかと結合されていると見ることができる。即ち、イメージセンサーは、画素数だけ配列された単色画素セル上にR、G、Bカラーフィルターが特定のパターンを有して配置されている。
【0045】
従って、R、G、B色パターンが使用者(即ち、人)の視覚特性に応じて交差して配置されるが、これをベイヤーパターン(Bayer Pattern)と呼ぶ。
【0046】
一般にベイヤーパターンは、イメージ形態のデータよりデータの量が小さい。従って、高仕様のプロセッサを有していないカメラ装置が装着された装置でも、イメージ形態のデータより比較的速くベイヤーパターンのイメージ情報を伝送して受信できて、これを基に様々な解像度を有するイメージに変換させることができる長所が存在する。
【0047】
一例で、カメラ装置が車両に搭載されて、カメラ装置が100Mbit/sの全二重(Full-duplex)伝送速度を有する低電圧差動信号方式(LVDS)が利用される環境内でも、イメージ処理をするのに多くのプロセッサが必要ではなく、過負荷がかからなく車両を利用する運転者または運転者の安全に危害にならない。
【0048】
また、車両内通信網によって伝達されるデータの大きさを減らすことができて、自律走行車両に適用しても車両に配置された複数のカメラの作動に応じた通信方式、通信速度などにより発生する問題を除去できる効果が存在する。
【0049】
図1に戻ってイメージセンサー200について説明すると、整列部220は、イメージセンシング部210が取得したイメージを整列または合成して、新しいイメージを生成することができる。
【0050】
具体的に、整列部220は、イメージセンシング部210から第1ベイヤーパターンを受信した後、第1ベイヤーパターンの全部または一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、第2ベイヤーパターンを生成して、生成された第2ベイヤーパターンをプロセッサ230に送信することができる。従って、第2ベイヤーパターンは、第1ベイヤーパターンと同じかそれより小さいサイズを有することができる。
【0051】
一般に映像処理を行う場合、使用者が願わない領域は除いて使用者が希望する領域に対してのみ映像処理を実施することが、システムの過負荷を減らして効率的に映像処理を行うことができる。
【0052】
従って、整列部220は、イメージセンシング部210から受信した第1ベイヤーパターン中映像処理を実施しなければならない領域に対してのみプロセッサ230が映像処理を実施することができるよう、第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、第2ベイヤーパターンを生成して、生成された第2ベイヤーパターンをプロセッサ230に送信することができる。
【0053】
尚、整列部220は、ベイヤーパターンの解像度は変わらないので、一般に第1ベイヤーパターンと第2ベイヤーパターンの解像度は同じ解像度を有していると見ることができる。
【0054】
プロセッサ230は、イメージセンシング部210から第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した第2ベイヤーパターンに基づいて前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成することができる。
【0055】
具体的に、プロセッサ230は、ディープラーニング(Deep Learning)トレーニングによって生成されたアルゴリズムを利用して、イメージセンシング部210から受信した第1解像度を有する第2ベイヤーパターンを第1ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3解像度値を有する第3ベイヤーパターンを生成することができ、第3ベイヤーパターンの解像度の値は、使用者の目的に応じて使用者が自由に設定変更することができる。
【0056】
また、プロセッサ230は、受信した第1ベイヤーパターンに対してSR(Super Resolution)またはズーム(Zoom)を実施して、これに基づいた第2ベイヤーパターンを生成することもある。
【0057】
従って、一実施例に係るイメージセンサー200またはカメラモジュール100は、図面には図示しなかったが、第3ベイヤーパターンに対する情報の入力を受ける入力部をさらに含むことができ、使用者はこれによって希望する解像度に対する情報をイメージセンサー200またはカメラモジュール100に伝送することができる。
【0058】
例えば、使用者は、解像度が高いイメージを得たい場合、第3解像度を第1解像度と差が大きい解像度に設定することができ、比較的速い時間内に新しいイメージを取得したい場合、第1解像度と解像度の差が大きく出ない解像度に第3解像度値を自由に設定することができる。
【0059】
図1では、整列部220とプロセッサ230を別々の構成要素で図示したが、これに限定されず整列部220が行う役割をプロセッサ230が同時に行ってもよい。
【0060】
また、プロセッサ230は、プロセッサを介して実行される少なくとも一つのプログラム命令が保存されたメモリー(Memory、図示せず)を介して実現されることができる。
【0061】
具体的に、メモリーはSラム、Dラムなどの揮発性メモリーを含むことができる。但し、これに限定されず、場合によっては、メモリーは、フラッシュメモリ、ロム(Read Only Memory)、イーピーロム(Erasable Programmable Read Only Memory:EPROM)、イーイーピーロム(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory:EEPROM)等の非揮発性メモリーを含んでもよい。
【0062】
これまで一実施例に係るイメージセンサー200の一般的な構成要素について調べた。以下、プロセッサ230に適用されるアルゴリズムの生成方法及び特徴について調べる。
【0063】
一実施例に係るイメージセンサー200のプロセッサ230に適用されるアルゴリズムは、入力されたイメージの解像度より高い解像度を有するイメージを生成するアルゴリズムであって、ディープラーニングトレーニングを繰り返し行って生成された最適なアルゴリズムを意味する。
【0064】
ディープラーニングとは、深層学習とも表現するが、色々な非線形転換手法の組み合わせを介して高い水準の抽象化(abstractions、多量のデータや複雑な資料の中で核心的な内容または機能を要約する作業)を試みる機械学習(machine learning)に関するアルゴリズムの集合を意味する。
【0065】
具体的に、ディープラーニングは、ある学習データをコンピュータが理解できる形態(例えば、イメージの場合はピクセル(Pixel)情報を列ベクトルで表現するなど)で表現(Representation)してこれを学習に適用するために多くの研究(どのようにすればより良い表現手法を作ってまたどのようにこれらを学習するモデルを作るか)に対する学習手法で、DNN(Deep Neural Networks)及びDBN(Deep Belief Networks)などの学習手法を含むことができる。
【0066】
一例で、ディープラーニングはまず周辺環境を認知して、現在の環境状態をプロセッサに伝達することができる。プロセッサは、これに合う行動(Action)を行って、環境は再びその行動に応じた補償値をプロセッサに知らせる。そして、プロセッサは、補償値を最大にするの行動を選ぶ。このような過程を介して学習過程が繰り返し進行できる。
【0067】
先に説明した通り、ディープラーニングを行いながら利用される学習データは、実際の解像度が低いベイヤーイメージを解像度が高いベイヤーイメージに変換しながら得た結果であることもあり、シミュレーションを介して得た情報であることもある。
【0068】
仮に、シミュレーション過程を行う場合、シミュレーションの環境に合わせて(イメージの背景、色の種類など)調整することによって、より速くデータを取得することができる。以下、図3図4のより、一実施例に係るプロセッサ230に適用されるアルゴリズムが生成される方法について具体的に調べる。
【0069】
図3は、一実施例に係るディープラーニングトレーニングの実行過程を図示した図面で、図4は、一実施例に係るプロセッサを通過した第3ベイヤーパターンを有しているイメージを図示した図面である。
【0070】
図3のディープラーニングは、深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network,DNN)アルゴリズムが適用されたディープラーニングであって、DNNアルゴリズムが適用されるにつれ新しい解像度を有するイメージを生成する過程を図示した図面である。
【0071】
深層ニューラルネットワーク(DNN)は入力層(input layer)と出力層(output layer)の間に多重の隠匿層(hidden layer)が存在する深層(deep)ニューラルネットワーク、動物の視覚皮質の構造と類似してニューロンの間の連結パターンを形成するコンボリューション(convolutional)ニューラルネットワーク、時間に応じて毎瞬間ごとにニューラルネットワークを積んであげる回帰(recurrent)ニューラルネットワークで具体化されることができる。
【0072】
具体的に、DNNはコンボリューション(Convolution)とサブサンプリング(Sub-Sampling)を繰り返してデータの量を減らし、歪曲させてニューラルネットワークを分類する。即ち、DNNは、特徴抽出と分類行為を介して分類結果を出力するが、主にイメージを分析するのに用いられて、コンボリューションは映像フィルタリングを意味する。
【0073】
図3を参照して、DNNアルゴリズムが適用されたプロセッサ230が行う過程を説明すると、プロセッサ230は、第1解像度を有する第1ベイヤーパターン10を基に倍率を高めようとする領域に対してコンボリューションとサブサンプリング(Sub-Sampling)を行う。
【0074】
倍率を高めるとは、イメージセンシング部210が取得したイメージ中特定の部分だけを拡大することを意味する。従って、使用者によって選択されなかった部分は、使用者が関心がない部分であるため、解像度を高める過程を行う必要がないため、使用者によって選択された部分に対してのみコンボリューションとサブサンプリング過程を行うことができる。
【0075】
サブサンプリングは、映像の大きさを減らす過程を意味する。一例で、サブサンプリングは、マックス-プール(Max Pool)方法を使うことができる。マックス-プールは、該当領域で最大値を選択する手法であって、ニューロンが最も大きい信号に反応するのと類似する。サブサンプリングは、ノイズを減少させて、学習の速度を増加させることができる長所が存在する。
【0076】
コンボリューションとサブサンプリングが行われると、図3に図示されたように、複数のイメージ20が出力されることができる。その後出力されたイメージを基にアップスケール(Up Scale)方式で利用して互いに異なる特徴を有する複数のイメージを出力させることができる。アップスケール方式は、互いに異なるr^2個のフィルターを利用してイメージをr*r倍にスケールを高めることを意味する。
【0077】
アップスケールにより複数のイメージが図3に図示されたように出力されると(30)、プロセッサ230は、このようなイメージを基に再組み合わせをして最終的に第2解像度を有する第2ベイヤーイメージ40を出力することができる。
【0078】
従って、図3に図示されたように第1解像度を有するイメージ10で使用者が特定領域を選択した場合、その領域に対してのみプロセッサ230は、先に説明したディープラーニングを行うことができて、行われた結果、図3に図示されたように第2解像度を有するベイヤーイメージ40が生成されることができる。
【0079】
一般に、ディープラーニングをすることができるプロセッサを小型のチップで実現するためには、ディープラーニングのプロセスとメモリーゲート(gate) 数が最小化になるべきであって、ここでゲート数に最も大きく影響を与える要素は、アルゴリズム複雑度とクロック(Clock)当たり処理されるデータ量であり、プロセッサが処理するデータの量は入力解像度により変わる。
【0080】
従って、一実施例に係るプロセッサ230は、ゲートの数を減らすために入力解像度を減らした後、後ほどアップスケーリング(Up Scailing)する方式で高配率のイメージを生成するので、より速くイメージを生成できる長所が存在する。
【0081】
例えば、入力解像度が8Mp(Mega Pixel)のイメージを2倍ズームにするとすれば、1/4領域(2Mp)を基に横と縦を各々2倍ずつアップスケーリング(Up scailing)して2倍ズームをする。そして、1/4領域(2Mp)を1/4ダウンスケーリング(down scaling)して解像度が0.5Mpであるイメージをディープラーニング処理入力データとして使用した後に、生成されたイメージを基に横と縦を各々4倍ずつアップスケーリング(Up scailing)する方式で4倍ズームをすると、2倍ズームをしたのと同じ領域のズーム映像を生成することができる。
【0082】
従って、一実施例に係るプロセッサ230は、入力解像度損失による性能低下を防止するために、ディープラーニングが解像度損失に対応する倍率だけ学習をさせてイメージを生成するので、性能低下を最小化できる長所が存在する。
【0083】
また、高解像度のイメージを実現するためのディープラーニング基盤のアルゴリズムは、一般にフレームバッファー(Frame Buffer)を使用するが、フレームバッファーの場合、通常のPC及びサーバーでは、その特性上リアルタイム駆動が難しい問題が存在するが、一実施例に係るプロセッサ230は、ディープラーニングを介してすでに生成されているアルゴリズム適用するので、低仕様カメラ装置及びこれを含む様々な装置に簡単に適用が可能である。また、一実施例に係るプロセッサ230は、このようなアルゴリズムを具体的に適用することにおいて、いくつかのラインバッファー(Line Buffer)だけを使用する方式で高解像度を実現するので、比較的大きさが小さい小型チップ(Chip)でプロセッサを実現することができる効果も存在する。
【0084】
また、本明細書でディープラーニングを行うことは、先に図3で説明した通り、解像度を高めるための最適なアルゴリズムを生成するために、推論または繰り返し学習によりアルゴリズムを生成する過程を意味することができるが、同時にこのような過程によって生成されたアルゴリズムを実行することもディープラーニングを行うと見ることができる。
【0085】
図4は、別の実施例に係る光学機器400の一部構成要素を図示したブロック図である。図4を参照すると、一実施例に係る光学機器400は、イメージセンサー200、イメージセンサーを含むカメラモジュール100及びISP310を含んでいるAP300を含むことができる。
【0086】
具体的に、カメラモジュール100は、フィルター110、レンズ120、アクチュエータ130、ドライバーIC140、イメージセンサー200を含むことができる。
【0087】
イメージセンサー200とイメージセンサー200が含んでいるイメージセンシング部210、整列部220及びプロセッサ230は、図1で説明した構成と同じ役割をする構成要素であるため、これについての説明は省略する。
【0088】
カメラモジュール100のフィルター110は、外部から流入する光を選択的に遮断する役割をして、一般にレンズ120の上部に位置することができる。
【0089】
レンズ120は、ガラスのように透明な物質の面を球面に細かく研いで物体から来る光を集めたり発散させたりして、光学的な像を結ぶようにする装置であって、カメラモジュール100に使われる一般的なレンズ120は、複数の互いに異なる特徴を有するレンズを備えることができる。
【0090】
アクチュエータ130は、レンズ120またはレンズ120を含む鏡筒の位置を調節して焦点を調節することができる。例えば、アクチュエータ130はVCM(Voice Coil Motor)方式であってよく、レンズ120は、可変焦点レンズを含むことができる。
【0091】
アクチュエータ130が可変焦点レンズを含む場合、ドライバーIC140は、可変焦点レンズを駆動することができる。
【0092】
ドライバーIC(140、Driver IC)は、画面に文字や映像イメージが表示されるようにパネルに駆動信号及びデータを電気信号で提供する半導体(IC)を意味し、後述するがドライバーIC140は、光学機器400の様々な位置に配置されることができる。また、ドライバーIC(140、Driver IC)は、アクチュエータ130を駆動することができる。
【0093】
AP300(Application Processor)は、モバイル用メモリーチップであり、光学機器400で各種アプリケーシヨン作動とグラフィック処理を担当する核心半導体を意味する。
【0094】
AP300は、コンピュータの中央処理装置(CPU)の機能とメモリー、ハードディスク、グラフィックカードなど、その他の装備の連結を制御するチップセットの機能をともに含んでいるSoC(System on Chip)形態で実現されることができる。
【0095】
映像信号処理部(ISP,Image Signal Processing)310は、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)通信を利用してプロセッサ230が生成した第2ベイヤーイメージを受信して映像信号処理過程を行うことができる。
【0096】
映像信号処理部310は、映像信号を処理しながら複数のサブ過程を含むことができる。例えば、受信した映像に対してガンマ値補正(gamma correction)をしたり、色補正(color correction)、自動露出(auto exposure correction)、自動ホワイト値補正(auto white balance)過程中少なくとも一つ以上を行ったりすることができる。
【0097】
また、一実施例に係るプロセッサ230は、イメージセンシング部210が出力してAP300に送信した情報を再びAP300から受信した後、このような映像情報を基に第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成することができる。
【0098】
具体的に、プロセッサ230は、AP300から映像情報を受信した後、受信した前記映像情報を基に前記第1ベイヤーパターンから前記第2ベイヤーパターンに設定した範囲を設定して、設定された範囲を基に前記第3ベイヤーパターンを生成して、生成した第3ベイヤーパターンをAP300に送信することができる。
【0099】
尚、映像情報は、前記第1ベイヤーパターンに対するズーム(Zoom)情報を含み、外部に映像を表示するディスプレイ(図示せず)によって表示される領域に対する情報を含むことができる。即ち、ズームに対する情報とは、使用者がより高い解像度で見ようとする領域を意味し、ディスプレイによって表示される領域とのは、撮影したイメージ中ディスプレイに表示される一部のイメージを意味する。
【0100】
従って、一実施例に係るプロセッサ230は、このような情報を基に映像処理をする必要がない部分に対しては、映像処理を実施せず、映像処理をしなければならない領域に対してのみ選択的に映像処理を行うことができて、効率性を高めることができる。
【0101】
例えば、8MP解像度を有するイメージセンサーでズームにより関心領域がイメージの1/4に該当する場合、8MPサイズを有するイメージの容量が8MPに入ってくるのと、ズームによる関心領域(全体イメージの1/4)に該当する2MPだけ入ってくるのは、プロセッサの作動に多くの影響を与える。即ち、関心領域でない部分まで映像処理をすることは、その時間が多く消費されて、プロセッサの稼動に過負荷を与えることができるためである。
【0102】
しかし、一実施例に係るプロセッサ230は、AP300から受信した情報を基に映像処理をする必要がない部分に対しては映像処理を実施せず、映像処理をしなければならない領域に対してのみ選択的に映像処理を行うので、より効果的に映像処理ができる効果が存在する。また、一実施例に係るイメージセンサー200は、センサー内部で自らSR機能を統合して行うので、メモリーの使用効率性を高めることができて、イメージセンサー200の3Stack構造のDRAM使用により、リアルタイム性確保のための別途の重複メモリーStack構造を避けることができる効果が存在する。
【0103】
一般にピクセル情報をより多く生成して高解像度イメージを実現する技術の場合、シングルフレームSR(Single-Frame Super Resolution)またはマルチフレームSR(Multi-frame Super Resolution)技術などが存在するが、このような技術の場合、アーチファクト(Artifact)問題は発生しないが、モバイル、車両、IoTなど小型カメラ装置が適用されることができる装置には適用しにくいアルゴリズムであり、また、このような技術を実現するためには別途のイメージプロセッサが必要である。
【0104】
しかしこのような合成アルゴリズムを行うためのソフトウェアは、一般に処理しなければならないデータの量が多いので、AP(Application Processor)においてもリアルタイムで処理しにくい問題点が存在する。たとえAPがこのような機能を行うことができでて、このようなAPは高価で製造単価が増加する問題点が存在した。
【0105】
しかし一実施例に係るカメラモジュール100または光学機器400は、図4に図示されるように、イメージセンサー200にAP300で処理する映像処理の一部分を行うことができるプロセッサ230が含まれているので、高価なAPを装着しなくても効率的に映像処理ができるため、比較的経済的にカメラモジュール及び光学機器を製造できる効果が存在する。
【0106】
また、AP300で映像処理をする前に、イメージセンサー200がベイヤーパターンに対する情報を基に映像に対する前処理を行うことによって、AP300が処理しなければならないデータの量を減らすことができる効果が存在する。従って、このような構造及び順序によってAP300の消費電力を低くして、AP300をより円滑に作動させることができる効果が存在する。
【0107】
即ち、従来技術の場合、イメージセンサーとプロセッサ及びAP間の通信連結をするためには、「イメージセンサー出力(MIPI tx)-チップ入力(MIPI rx)-チップ出力(MIPI tx)-AP入力(MIPI rx)」構造が必要であったが、一実施例に係る光学機器400は、イメージセンサー200内部に前処理機能を行うプロセッサ230を有して、プロセッサ230によって生成された情報は既に存在したイメージセンサー出力(MIPI tx)250を介して出力できるため、設計を比較的簡単にすることができる効果が存在する。
【0108】
従って、一実施例に係る光学機器400は、従来の「イメージセンサー出力(MIPI tx)-チップ入力(MIPI rx)-チップ出力(MIPI tx)-AP入力(MIPI rx)」構造から「チップ入力(MIPI rx)-チップ出力(MIPI tx)」部分が削除されることができる。そして、このようなイメージセンサー200との統合によりMIPI IPに対する費用が節減できて、経済的にカメラモジュール及び光学機器を製作することができ、設計の自由度も増加させることができる。
【0109】
また、イメージセンサー200の内部で共有した様々なデータ情報をチップで共に共有することによって、AP300の制御信号も単一化して通信できて、イメージセンサー200にすでにあるEEPROMやFlash memoryなどを共に使用することで、メモリーも節約することができる。
【0110】
また、イメージセンサー200は、簡単なISP機能も含まれているが、このような機能を映像データに活用すると、より多様なディープラーニング映像データベースが生成できて、最終性能を向上させることができる効果も存在する。
【0111】
図6は、さらに別の実施例に係るイメージセンサー200の一部構成要素を図示したブロック図である。
【0112】
図6は、イメージセンサー200の図1のイメージセンサー200をさらに具体化した図面に該当し、図1と重複する説明は省略する。
【0113】
一般にイメージセンシング部210から入力された後、内部ブロックなどを通過して処理された高容量のイメージローデータをAP300に送るためには、高速のMIPIインターフェースを活用しなければならない。従って、図5でのPLL(Phase Loop Locked)253は、このような機能をする構成要素であって、数Gbpsの速度を出すために周波数文醜及逓倍の役割を行うことができる。
【0114】
OTP254は、イメージセンシング部210とSRアルゴリズムの特定パラメーターを保存するためのメモリー空間を意味する。
【0115】
I2C255は、AP300からカメラモジュール100の使用者の操作に応じた命令を出力するために使われるインターフェースで、一般に2Line(SCL,SDA)に連結されるBus構造を有している。
【0116】
Internal LDO(Low Drop Voltage Out)&POR257でInternal LDOは、イメージセンシング部210に電源を供給する役割をすることができ、PORの場合、AP300の動作命令と同時にPower Saving Modeで円滑な動作のためのリセット機能を行うことができる。
【0117】
図7は、一実施例に係る光学機器400の制御方法を図示した順序図である。
【0118】
図7を参照すると、光学機器400は、外部から受信した対象体に対する情報を基に第1ベイヤーパターンを生成することができる(S10)。
【0119】
その後、APから映像処理を実施する領域に対する情報を受信した後、第1ベイヤーパターン中映像処理を実施する少なくとも一部領域を第2ベイヤーパターンで生成する(S20、S30)。
【0120】
その後、ディープラーニングを行って、第2ベイヤーパターンの解像度より高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成した後、生成された第3ベイヤーパターンをAPに送信することができる。
【0121】
これまで図面により、イメージセンサー200、カメラモジュール100及びカメラモジュールを含む光学機器400について調べた。
【0122】
従来技術により映像処理のために合成アルゴリズムを行うためのソフトウェアは、一般に処理しなければならないデータの量が多いため、AP(Application Processor)でもリアルタイムで処理しにくい問題点が存在する。たとえAPがこのような機能を行うことができたとしても、このようなAPは、高価で製造単価が増加する問題点が存在した。
【0123】
しかし一実施例に係るカメラモジュール100または光学機器400は、イメージセンサー200にAP300で処理する映像処理の一部分を行うことができるプロセッサが含まれているので、高価なAPを装着しなくても効率的に映像処理ができるため、比較的経済的にカメラモジュール及び光学機器を製造できる効果が存在する。
【0124】
即ち、AP300で映像処理をする前に、イメージセンサー200がベイヤーパターンに対する情報を基に映像に対する前処理を行うことによって、AP300が処理しなければならないデータの量を減らすことができる効果が存在する。従って、このような構造及び順序によって、AP300の消費電力を低くし、AP300をより円滑に作動させることができる効果が存在する。
【0125】
また、一実施例に係るカメラモジュール100は、ネットワーク構成を最適化させる方式で高解像度イメージを生成するので、比較的大きさが小さい小型チップ(Chip)で実現できて、本技術が適用されたチップをカメラ装置に搭載する方式で本技術の実施ができるので、ズーム機能がないカメラ装置または特定倍率に対する固定ズームだけサポートするカメラ装置に本技術を適用させて連続ズーム機能を使用することができる。
【0126】
これまで、実施例がたとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野において通常の知識を有する者は、前記記載から様々な修正及び変更が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で実行されたり、及び/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組み合わせられたり、他の構成要素または均等物によって代替されたり置換されても適切な結果が達成されることができる。従って、別の実施例及び特許請求範囲と均等なものなども後述する特許請求範囲の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部と;
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサと;を含むイメージセンサー。
【請求項2】
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンを受信した後、前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、前記第2ベイヤーパターンを生成する整列部を含む、請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記整列部は前記プロセッサが設定した範囲内で前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)する、請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記整列部から受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第3ベイヤーパターンを生成する、請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記第1ベイヤーパターンに対してSR(Super Resolution)またはズーム(Zoom)を実施して前記第2ベイヤーパターンを出力する、請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記プロセッサは、
ディープラーニング(Deep-Learning)を行って獲得されたアルゴリズムに基づいて前記第2ベイヤーパターンに対する映像処理を実施して前記第3ベイヤーパターンを出力する、請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記第3ベイヤーパターンを外部に位置するAP(Application Processor)で出力する、請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載のイメージセンサー。
【請求項8】
光を受信して第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部と;
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを受信した後、受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサと;を含む、カメラモジュール。
【請求項9】
前記イメージセンシング部から前記第1ベイヤーパターンを受信した後、前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)して、前記第2ベイヤーパターンを生成する整列部を含み、
前記プロセッサは、前記整列部から受信した前記第2ベイヤーパターンを基に前記第3ベイヤーパターンを生成する、請求項6に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
前記整列部は前記プロセッサが設定した範囲内で前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部を分解(Decomposition)または再配列(Re-arrange)する、請求項9に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第1ベイヤーパターンに対してSR(Super Resolution)またはズーム(Zoom)を実施して前記第2ベイヤーパターンを出力する、請求項8乃至10のうちいずれか一つに記載のイメージセンサー。
【請求項12】
前記プロセッサは、
ディープラーニング(Deep-Learning)を行って獲得されたアルゴリズムに基づいて前記第2ベイヤーパターンに対する映像処理を実施して前記第3ベイヤーパターンを出力する、請求項8または11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記第3ベイヤーパターンを外部に位置するAP(Application Processor)で出力する、請求項8乃至12のうちいずれか一つに記載のカメラモジュール。
【請求項14】
光を受信して、第1解像度を有する第1ベイヤーパターン(Bayer Pattern)を生成するイメージセンシング部と;
イメージセンサーから出力される映像情報を受信するAP(Application Processor)と;
前記第1ベイヤーパターンの少なくとも一部である第2ベイヤーパターンを基に、前記第2ベイヤーパターンより高い解像度を有する第3ベイヤーパターンを生成するプロセッサと;を含み、
前記映像情報は、前記第3ベイヤーパターンに対応する情報を含む、光学機器。
【請求項15】
前記プロセッサは、
前記APから前記映像情報を受信した後、受信した前記映像情報を基に前記第1ベイヤーパターンから前記第2ベイヤーパターンに設定する範囲を設定して、設定された範囲を基に前記第3ベイヤーパターンを生成する、請求項14に記載の光学機器。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記第3ベイヤーデータを前記APで出力する、請求項14または15に記載の光学機器。
【請求項17】
前記映像情報は前記第1ベイヤーパターンに対するズーム(Zoom)情報を含み、
前記プロセッサは、前記ズームに対する情報を基に前記第2ベイヤーパターンの範囲を設定する、請求項14乃至16のうちいずれか一つに記載の光学機器。
【請求項18】
外部に映像を表示するディスプレイをさらに備え、
前記第2ベイヤーバターンの範囲は前記ディスプレイによって表示される領域に対応される、請求項17に記載の光学機器。
【請求項19】
前記プロセッサは、前記APと別途にカメラモジュール内部に独立的に実装される、請求項14乃至18のうちいずれか一つに記載の光学機器。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記APと別途にイメージセンサー内部に独立的に実装される、請求項14乃至18のうちいずれか一つに記載の光学機器。
【国際調査報告】